特許第6441574号(P6441574)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6441574
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】信号制御装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/095 20060101AFI20181210BHJP
【FI】
   G08G1/095 E
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-15222(P2014-15222)
(22)【出願日】2014年1月30日
(65)【公開番号】特開2015-141654(P2015-141654A)
(43)【公開日】2015年8月3日
【審査請求日】2017年1月20日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390010054
【氏名又は名称】コイト電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】小川 修
【審査官】 落合 弘之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−238140(JP,A)
【文献】 特開2011−103719(JP,A)
【文献】 特開2007−87164(JP,A)
【文献】 特開2013−142960(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3187313(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/095
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部給電用の端子部と、
商用電源に接続可能な第1の電力供給経路と、
前記端子部に接続された第2の電力供給経路と、
前記第1の電力供給経路に接続される第1の状態と前記第2の電力供給経路に接続される第2の状態とを選択的に切替可能に構成された手動切替スイッチと、
前記第1の電力供給経路に接続され商用電源から電力が供給されているときに点灯する第1のランプと、前記第2の電力供給経路に接続され外部電源から電力が供給されているときに点灯する第2のランプと、前記端子部、前記手動切替スイッチ、前記第1のランプおよび前記第2のランプを支持する支持体と、を有し、前記第1のランプおよび前記第2のランプが前記手動切替スイッチの各切替位置に対応する位置に配置された外部給電ユニットと、
前記手動切替スイッチと信号機との間に接続され、前記手動切替スイッチが前記第1の状態のときは第1の消費電力で前記信号機の駆動を制御し、前記手動切替スイッチが前記第2の状態のときには前記第1の消費電力よりも低い第2の消費電力で前記信号機の駆動を制御するように構成された制御ユニットと
を具備する信号制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の信号制御装置であって、
前記制御ユニットは、前記第1の状態から前記第2の状態への前記手動切替スイッチの切替操作に連動して、前記信号機の駆動を前記第2の消費電力で制御する
信号制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の信号制御装置であって、
前記制御ユニットは、前記手動切替スイッチが前記第2の状態のときは、前記信号機の機能の一部を制限する
信号制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の信号制御装置であって、
前記信号機は、単数または複数の信号灯器を有し、
前記制御ユニットは、前記手動切替スイッチが前記第2の状態のときは、前記信号灯器の発光輝度を、前記手動切替スイッチが前記第1の状態のときにおける前記信号灯器の発光輝度よりも低下させる
信号制御装置。
【請求項5】
請求項3に記載の信号制御装置であって、
前記信号機は、交通量を検出するセンサを有し、
前記制御ユニットは、前記手動切替スイッチが前記第2の状態のときは、前記センサの動作を停止させる
信号制御装置。
【請求項6】
請求項3に記載の信号制御装置であって、
前記信号機は、情報の送受信を行うことが可能な通信部を有し、
前記制御ユニットは、前記手動切替スイッチが前記第2の状態のときは、前記通信部の動作を停止させる
信号制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、停電時に外部電源を用いて信号機の駆動を制御することが可能な信号制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、道路の交差点などに設置される交通用の信号機には、商用電源が供給される。送電トラブルや地震などの災害により停電が発生すると、信号機が滅灯して交通に混乱をきたすおそれがある。このような事態を避けるため、幹線道路や主要な交差点には、停電時に自動的に始動して信号機への送電を開始する発動発電機が設置されていることがある。
【0003】
例えば特許文献1には、停電時に商用電源に替わって交通管理システムに電力を供給する燃料電池発電装置を備えた交通管理システム用非常用燃料電池発電装置の運用方法が記載されている。この交通管理システムは、商用電源が停止し、非常用燃料電池発電装置が運転された場合、その運転時間を測定し、当該運転時間が予め定められた所定時間以上となった場合に、車両用信号機及び歩行者用信号機或いは交通指示標識の点灯輝度を減じる等の制御を実行するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4500240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の方法は、商用電源の停電時における発電装置の起動と商用電源の復電時における発電装置の運転停止とを自動的に行うようにしている。このため、上記方法では、商用電源の停電および復電を検出する回路やセンサが別途必要になりシステムが複雑化するという問題がある。また、停電および復電の誤検出が生じると、非常用電源を安定に動作させることができないだけでなく、システムの誤作動を確認することも困難である。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、システムの簡素化および非常用電源の適正な動作を実現することができる信号制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る信号制御装置は、端子部と、第1の電力供給経路と、第2の電力供給経路と、手動切替スイッチと、制御ユニットとを具備する。
上記端子部は、外部給電用の端子部である。
上記第1の電力供給経路は、商用電源に接続可能である。
上記第2の電力供給経路は、上記端子部に接続される。
上記手動切替スイッチは、上記第1の電力供給経路に接続される第1の状態と、上記第2の電力供給経路に接続される第2の状態とを選択的に切替可能に構成される。
上記制御ユニットは、上記手動切替スイッチと信号機との間に接続される。上記制御ユニットは、上記手動切替スイッチが上記第1の状態のときは第1の消費電力で上記信号機の駆動を制御する。上記制御ユニットは、上記手動切替スイッチが上記第2の状態のときは上記第1の消費電力よりも低い第2の消費電力で上記信号機の駆動を制御するように構成される。
【0008】
上記信号制御装置は、商用電源を用いた信号機の駆動制御と、外部電源を用いた信号機の駆動制御とを手動切替スイッチによって切り替えるようにしている。これにより停電および復電を検出するためのセンサや回路が不要となるため、システムを簡素化することができるとともに、電源の切替動作が確実となるため、システムの誤作動を防ぐことができる。
【0009】
また、上記信号制御装置において、制御ユニットは、手動切替スイッチが第2の状態のときは、商用電源で信号機の駆動を制御する通常時と比較して少ない消費電力で信号機の駆動を制御するように構成される。これにより、非常時における信号機の省エネルギー制御が可能となり、外部電源の長寿命化を図ることができる。
【0010】
上記制御ユニットは、上記第1の状態から上記第2の状態への前記手動切替スイッチの切替操作に連動して、上記信号機の駆動を上記第2の消費電力で制御するように構成されてもよい。
これにより電源の切替と信号機の駆動モードの切替とを単一のスイッチで行うことができるとともに、操作性および動作の確実性を高めることができる。
【0011】
外部電源からの給電時における信号機の駆動制御方法は特に限定されず、例えば、上記制御ユニットは、上記手動切替スイッチが上記第2の状態のときは、上記信号機の機能の一部を制限するように構成される。信号機の機能の一部には、例えば、灯器の発光機能の低下、交通量を検出するセンサの動作停止、複数の信号機間で情報の送受信を行う通信部の動作停止等が挙げられる。
【0012】
上記信号制御装置は、表示灯をさらに具備してもよい。上記表示灯は、上記第1の電力供給経路に接続され、商用電源の通電時に点灯する。これにより、商用電源の停電および復電を確認することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように本発明によれば、システムの簡素化および非常用電源の適正な動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】信号機の構成を示す正面図である。
図2】本発明の一実施形態に係る信号制御装置の構成を示す斜視図である。
図3図2に示す外部給電ユニットの構成を示す斜視図である。
図4図2に示す外部給電ユニットおよび信号制御装置の構成を説明するブロック図である。
図5図2に示す制御ユニットの動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る外部給電ユニットが導入される交通用の信号機1を示す図である。信号機1は、例えば車両用信号灯2Aおよび歩行者用信号灯2Bと、これらの信号灯2A,2Bを制御する信号制御装置100を備える。信号灯2A,2Bおよび信号制御装置100は支柱3に取り付けられ、これらは電気ケーブルを介して接続される。
【0017】
信号機1は交差点脇に複数設置されることがほとんどである。信号制御装置100は、交差点毎に1つまたは複数設置される。信号制御装置100は、人の手の届く高さ範囲、例えば1〜1.5mの高さ位置で支柱3に取り付けられる。
【0018】
信号機1は、図示せずとも、交通量を検出するセンサ、情報の送受信を行うことが可能な通信部等を有する。
【0019】
図2は、信号制御装置100の構成を示す斜視図である。
【0020】
図2に示すように、信号制御装置100は、筐体101、制御ユニット120、手動操作ユニット130、ブレーカユニット140、および外部給電ユニット200を備える。
【0021】
図3は、外部給電ユニット200の構成を示す斜視図である。図4は、信号制御装置100の構成を説明するブロック図である。
【0022】
筐体101は、前面の開口を有する本体102と、その本体102に開閉可能に設けられた主扉103とを備える。また、主扉103の所定位置には開口部103Aが設けられ、図示しない副扉がその開口部103Aを開閉可能に主扉103の表側(図2の紙面奥側)に接続されている。主扉103は、ヒンジ104により開閉可能に本体102に接続され、同様に、副扉もヒンジにより開閉可能に主扉103に接続されている。主扉103には施錠部105が設けられ、主扉103は本体102に対して施錠可能となっている。
【0023】
制御ユニット120は、例えば、本体102内の上部に収容され、基本的に、1つ以上の信号灯2A,2Bにおける点灯および点滅の時間を制御する。制御ユニット120は、後述するように、商用電源を電力源に用いて信号機1の駆動を制御する第1の制御モードと、外部電源を電力源に用いて信号機1の駆動を制御する第2の制御モードとを有する。
【0024】
制御ユニット120は、前面に操作パネル121を有し、利用者(例えば警察関係者等)は、例えばこの操作パネル121を操作することにより、上記点灯時間や点灯順序を設定し、およびそれらを変更することができるように構成される。
【0025】
制御ユニット120は、上記基本機能の他、点灯輝度の調整機能や、上記通信部による他の信号機や交通管制センターのコンピュータとの通信機能、上記センサによる交通量の検出機能等といった、信号機1に装備された種々の器具の付加機能(図4において参照符号4で示す)を制御する。
【0026】
手動操作ユニット130は、主扉103の開口部103Aに臨むように主扉103の内側に設けられている。具体的には、手動操作ユニット130は、開口部103Aを主扉103の内側から塞ぐように設けられた支持板131に支持され、支持板131と副扉との間に収容されている。
【0027】
手動操作ユニット130は、制御ユニット120が行う信号灯2の点灯の制御を手動制御に切り替え、利用者の手動操作の入力を受け付けて信号灯2の点灯を制御する機能を有する。
【0028】
ブレーカユニット140は、本体102内に収容され、例えば制御ユニット120の下部に配置されている。
【0029】
ブレーカユニット140は、商用電源C(からの電力供給ケーブル)と、第1の電力供給経路270との間に接続される。ブレーカユニット140は、商用電源Cから信号制御装置100への電力供給経路を開閉したり、その電力供給経路に流れる電流が規定値を超えた場合には、電力供給を遮断したりする。
【0030】
図4に示すように、信号制御装置100はさらに、電源ユニット150を有する。電源ユニット150は、商用電源Cまたは図示しない外部電源からの交流電力を直流電力に変換し、制御ユニット120に直流電力を供給する。
【0031】
これにより、制御ユニット120は、第1の電力供給経路270および第2の電力供給経路280のいずれか一方から電源ユニット150を介して供給される直流電力で駆動し、信号機1の信号灯2A,2Bを制御する。
【0032】
外部給電ユニット200は、外部給電端子部220、手動切替スイッチ230、商用電源ランプ240(第1のランプ)、外部電源ランプ250(第2のランプ)、およびこれらを支持する支持体260を備える。
【0033】
外部給電端子部220は、例えば災害時等の緊急時に外部電源に接続可能な外部電源供給用の端子部である。外部給電端子部220としては、規格化されたものが搭載され、例えば広く一般家庭にまで普及している電化製品用の端子部が搭載される。具体的な規格として、JIS(Japanese Industrial Standards)では、C 8303などであり、IEC(International Electrotechnical Commission)では、60884などである。このように規格化された外部給電端子部220であれば、外部給電機能を有する市販の装置や汎用のプラグまたはソケットを外部給電端子部220に接続することができる。これにより、信号制御装置100への外部給電に利用できる装置の選択肢が増える。
【0034】
図4に示すように、外部給電ユニット200は、ブレーカユニット140を介して商用電源Cに接続可能である第1の電力供給経路270を備えている。また、外部給電ユニット200は、外部給電端子部220に接続された第2の電力供給経路280を備えている。支持体260は、例えば板金を組み合わせた箱体で構成される。第1の電力供給経路270および第2の電力供給経路280は、具体的には支持体260に内蔵される電気ケーブルで構成される。
【0035】
図3に示すように、外部給電ユニット200は、電気ケーブル類を接続可能とした複数の端子台210を備えている。
【0036】
手動切替スイッチ230は、手動操作による切り替えが可能なスイッチであり、具体的には、操作レバーを二つの切替位置(例えば図3では上下)のうちいずれか一方に動かされることによって配線の接続経路を切り替えるトグルスイッチである。この手動切替スイッチ230の各接点に、上記第1の電力供給経路270および第2の電力供給経路280がそれぞれ接続されている。手動切替スイッチ230により、これらの経路のうち一方が選択され、その電力は、電源ユニット150を介して制御ユニット120に供給される。
【0037】
図4に示すように、手動切替スイッチ230が切り替えられる切替位置のうちの一方は、第1の電力供給経路270を信号制御装置100の電源ユニット150に接続する第1の切替位置P1であり、図3では操作レバーを下方向に操作したときの位置である。切替位置のうちの他方は、第2の電力供給経路280を電源ユニット150に接続する第2の切替位置P2であり、図3では操作レバーを上方向に操作したときの位置である。
【0038】
商用電源ランプ240および外部電源ランプ250は、例えば、手動切替スイッチ230の近傍にそれぞれ配置される。各ランプ240、250は、例えば、LED(Light Emitting Diode)、全波整流器、平滑コンデンサ、抵抗等を含むデバイスである。
【0039】
図4に示すように、商用電源ランプ240(表示灯)は、第1の電力供給経路270に接続されている。商用電源ランプ240は、手動切替スイッチ230の切り替え位置に関わらず、商用電源Cから電力が供給されているときに点灯する。
【0040】
外部電源ランプ250は、第2の電力供給経路280に接続されている。外部電源ランプ250は、手動切替スイッチ230の切り替え位置に関わらず、外部電源から電力が供給されているときに点灯する。
【0041】
なお、図3に示すように、手動切替スイッチ230の切替位置に対応して「商用電源」、「外部電源」とそれぞれ記載された銘板231、232が、この外部給電ユニット200の支持体260に取り付けられている。また、その手動切替スイッチ230の切替位置P1およびP2の配列に沿って、商用電源ランプ240、外部電源ランプ250が配置され、それらを記載した銘板241、251が支持体260に取り付けられている。
【0042】
外部給電ユニット200の支持体260は、信号制御装置100に取り付け可能に構成されている。例えば、支持体260を形成している板金から延在するネジ止め部261等におけるネジ止めにより、外部給電ユニット200は、信号制御装置100に取り付け可能である。
【0043】
また、これにより、同様に、外部給電ユニット200を既設の信号制御機に取り付けることも可能である。例えば、図2に示すように、外部給電ユニット200は、信号制御装置100の本体102内に収容され、例えば本体102の縦方向(高さ方向)において中央より下部に配置されている。
【0044】
なお、外部給電ユニット200を信号制御装置100に取り付ける前に、支持体260に、手動切替スイッチ230が配置された位置の前方および側方を囲う保護カバー262を取り付けてもよい(図2参照)。保護カバー262は、手動切替スイッチ230の2つの切替位置P1、P2の配列方向(例えば上下方向)に開口しており、この開口から利用者が手を入れて手動切替スイッチ230の操作ができるようになっている。これにより、手動切替スイッチ230を保護し、接触などによる誤操作を防ぐことができる。
【0045】
図5は、制御ユニット120の処理手順を説明するフローチャートである。
【0046】
制御ユニット120は、電源ユニット150から電源を供給されることで、信号機1の駆動を制御する。制御ユニット120は、手動切替スイッチ230のスイッチ状態(切替位置P1,P2)に応じて、信号機1の制御モードを決定する(ステップS101)。すなわち制御ユニット120は、手動切替スイッチ230が第1の状態(切替位置P1)のとき第1の制御モードを実行し(ステップS102)、手動切替スイッチ230が第2の状態(第2の位置P2)のとき第2の制御モードを実行する(ステップS103)。
【0047】
第1の制御モードは、電力源が商用電源のときに実行される制御モードであり、信号機1を通常の駆動電力で駆動させる。すなわち第1の制御モードは、通常の消費電力(第1の消費電力)で信号機1を駆動し、これにより信号灯2A,2Bを通常の発光輝度で点灯させ、センサによる交通量の検出機能や通信機能を通常どおり作動させる。
【0048】
一方、第2の制御モードは、電力源が外部電源のときに実行される省エネルギー制御モードであり、信号機1を非常時の駆動電力で駆動させる。すなわち第2の制御モードは、通常の消費電力よりも低い消費電力(第2の消費電力)で信号機1を駆動し、外部電源の長寿命化を図る。
【0049】
第2の制御モードによる制御例は、非常時における信号機1の最小限の機能を確保できれば特に限定されず、例えば、信号灯2A,2Bの発光輝度を通常の発光輝度よりも低下させる、信号灯2A,2Bのうち信号2Bを滅灯させる、交通量検出センサの動作を停止させる、通信機能を停止させる等、信号機1の機能の一部を制限するような制御が実行される。これにより信号機1の駆動に必要な電力が低減するため、停電後においても長時間にわたって信号機1による交通制御が可能となる。
【0050】
制御ユニット120は、手動切替スイッチ230が切替位置P1にあるとき(第1の状態)、第1の制御モードを実行し、手動切替スイッチ230が切替位置P2にあるとき(第2の状態)、第1の制御モードに代えて、第2の制御モードを実行する。
【0051】
信号制御装置100は、手動切替スイッチ230の切替位置情報を制御ユニット120へ出力する信号ラインSvを有する。典型的には、信号ラインSvは、手動切替スイッチ230が第2の状態にあるときに当該状態信号が制御ユニット120へ出力する。これにより制御ユニット120は、第1の状態から第2の状態への手動切替スイッチ230の切替操作に連動して、信号機の駆動を第1の制御モードから第2の制御モードへ切り替えることが可能となる。
【0052】
次に、以上のように構成された信号制御装置100の典型的な動作を説明する。
【0053】
非停電時、手動切替スイッチ230は切替位置P1に切り替えられる。これにより商用電源が電源ユニット150を介して制御ユニット120へ投入され、制御ユニット120によって信号機1が第1の制御モードで駆動制御される。
【0054】
一方、災害や送電トラブル等により停電が発生した場合、利用者(例えば警察官)は、主扉103を開け、図示しない外部電源を外部給電端子部220に接続し、手動切替スイッチ230を第2の電力供給経路280に接続する(図4の第2の切替位置P2)。これにより制御ユニット120は、商用電源を電力源に用いて信号機1の駆動を制御する第1の制御モードから、外部電源を電力源に用いて信号機1の駆動を制御する第2の制御モードへ切り替える。
【0055】
本実施形態において制御ユニット120は、手動切替スイッチ230が第2の状態のときは、商用電源で信号機の駆動を制御する通常時と比較して少ない消費電力で信号機の駆動を制御するように構成されているため、非常時における信号機1の省エネルギー制御が可能となり、外部電源の長寿命化を図ることができる。
【0056】
信号制御装置100は、商用電源を用いた信号機の駆動制御と、外部電源を用いた信号機の駆動制御とを手動切替スイッチ230によって切り替えるように構成される。これにより停電および復電を検出するためのセンサや回路が不要となるため、システムを簡素化することができるとともに、電源の切替動作が確実となるため、システムの誤作動を防ぐことができる。
【0057】
また、制御ユニット120は、第1の状態から第2の状態への手動切替スイッチ230の切替操作に連動して、信号機1の駆動を第1の制御モードから第2の制御モードへ切り替える。これにより電源の切替と信号機の駆動モードの切替とを単一のスイッチで行うことができるとともに、操作性および動作の確実性を高めることができる。
【0058】
しかも、外部電源から電力が供給されているときに外部電源ランプ250が点灯する。これにより、利用者は外部給電端子部220に接続した外部電源からの給電の状態を目視により確認することができる。すなわち、外部電源ランプ250が点灯していれば、外部電源による電力供給があることを確認できる。
【0059】
外部電源としては、典型的には、警察車両に搭載されたバッテリーや発電機であり、例えば給電可能型の電気自動車またはハイブリッド自動車に搭載されたバッテリー等である。もちろん、外部電源は車両に搭載される機器に限られないことは言うまでもない。
【0060】
外部電源から電力が供給され、外部電源ランプ250が点灯している場合であっても、停電から復帰した場合には、商用電源ランプ240が点灯する。これにより、利用者は、商用電源の復電を簡単に確認することができる。そうすれば、利用者は、その時点で手動切替スイッチ230を第1の電力供給経路270への接続に戻すことで(図4の第1の切替位置P1)、信号機1の駆動が第2の制御モードから第1の制御モードへ切り替えられることになる。
【0061】
ここで、商用電源ランプ240および外部電源ランプ250の位置は、手動切替スイッチ230の各切替位置P1およびP2に対応しているため、接続先の電源を利用できるか否かが視覚的にわかりやすくなっている。例えば、上記のように停電から復帰して商用電源ランプ240が点灯した場合、手動切替スイッチ230を、これらのランプの配列方向における商用電源ランプ240側に対応する方向に切り替えることで、第1の電力供給経路270に接続し、商用電源を使用することができる。これにより、手動切替スイッチ230の切り替え先の判断を容易にし、誤操作を抑制することができる。
【0062】
なお図4に示すように、外部給電時に、商用電源と電源ユニット150とを確実に遮断することができるため、停電から復帰した場合であっても、商用電源から電源ユニット150を介して、外部電源に電流が逆流することはない。
【0063】
さらに本実施形態では、外部電源に接続可能な端子部が、従来のように電源箱に設けられるのではなく、外部給電端子部220を備える外部給電ユニット200が信号制御装置100に取り付け可能に設けられるので、外部給電の作業性を高めることができる。すなわち、一般的に支柱の高い位置に設置されている電源箱に、外部給電用のケーブルを接続する必要がなく、信号制御装置100の筐体101内の外部給電端子部220に外部電源を接続すればよいので、作業性が向上し、迅速な対応が可能となる。
【0064】
従来の電源箱は、地方自治体ごとに異なる特殊なコネクタを備え、利用者はそのコネクタに合う専用ケーブルを使用していたので、不便であった。これに対し本実施形態に係る外部給電ユニット200を有する信号制御装置100は、規格化された外部給電端子部220を備えるので、上述したように外部給電に利用できる装置の選択肢が増える。
【0065】
この外部給電ユニット200は、利用者の手動操作により電源が切り替えられる手動切替スイッチ230を用いるため、電磁スイッチのような複雑な機構が不要となる。このような外部給電ユニット200の簡易な構成により、取り扱い容易で故障しにくいユニットとして実現することができる。
【0066】
特に、支持体260は箱体であるので、その箱体内に第1の電力供給経路270および第2の電力供給経路280の電気ケーブルを収容することができる。これにより、外部給電ユニット200をパッケージング化し、既設の信号制御機への設置が容易な1個のユニットとして提供することができる。
【0067】
本発明は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態を実現することができる。
【0068】
例えば以上の実施形態では、停電時における信号機1の駆動制御モード(第2の制御モード)として、信号灯の輝度制限、信号灯の一部の滅灯、センサ機能や通信機能の動作停止等を例に挙げて説明したが、これらの機能制限は個々に行われてもよいし、同時に行われてもよい。外部電源の使用時間に応じて、機能の制限範囲を変化させてもよい。
【0069】
外部給電端子部220は、複数設けられていてもよい。これにより、信号制御装置に複数の外部電源を接続することが可能となり、信号制御機に複数の外部電源からの外部給電を行うことができる。
【0070】
信号制御装置100は、商用電源ランプ240および外部電源ランプ250を備えていたが、これらのランプを備えていなくてもよい。また、これらのランプのうち、商用電源ランプ240のみを備えていてもよく、その場合にも、商用電源からの電力が供給可能であることを簡単に確認することができるという利点がある。
【0071】
また、手動切替スイッチ230は、例えばトグルスイッチで構成されたが、これに限られず、タクトスイッチ、ディップスイッチ、またはその他の公知のスイッチであってもよい。
【符号の説明】
【0072】
2A,2B…信号灯
100…信号制御装置
120…制御ユニット
200…外部給電ユニット
220…外部給電端子部
230…手動切替スイッチ
270…第1の電力供給経路
280…第2の電力供給経路
C…商用電源
図1
図2
図3
図4
図5