特許第6441581号(P6441581)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三星ディスプレイ株式會社の特許一覧

特許6441581フレキシブルディスプレイの曲げモーションに対する光検出
<>
  • 特許6441581-フレキシブルディスプレイの曲げモーションに対する光検出 図000002
  • 特許6441581-フレキシブルディスプレイの曲げモーションに対する光検出 図000003
  • 特許6441581-フレキシブルディスプレイの曲げモーションに対する光検出 図000004
  • 特許6441581-フレキシブルディスプレイの曲げモーションに対する光検出 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6441581
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】フレキシブルディスプレイの曲げモーションに対する光検出
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/26 20060101AFI20181210BHJP
   G01B 11/16 20060101ALI20181210BHJP
   H04N 5/70 20060101ALI20181210BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20181210BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20181210BHJP
【FI】
   G01B11/26 H
   G01B11/16 H
   H04N5/70 B
   G09G5/00 550C
   G09F9/30 308Z
   G09F9/30 373
【請求項の数】19
【外国語出願】
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-75286(P2014-75286)
(22)【出願日】2014年4月1日
(65)【公開番号】特開2014-232100(P2014-232100A)
(43)【公開日】2014年12月11日
【審査請求日】2017年3月31日
(31)【優先権主張番号】14/229,668
(32)【優先日】2014年3月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/807,669
(32)【優先日】2013年4月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ,ション
【審査官】 小野寺 麻美子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−249432(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0235893(US,A1)
【文献】 特開2011−095370(JP,A)
【文献】 特表2012−532804(JP,A)
【文献】 特開2003−130642(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00 − G01B 11/30
G06T 1/00 − G06T 1/40
G06T 3/00 − G06T 5/50
G06T 9/00 − G06T 9/40
G09F 9/30 − G09F 9/46
G09G 5/00 − G09G 5/40
H04N 5/66 − H04N 5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブルディスプレイの検出デバイスであって、
イメージをキャプチャするように構成されたイメージセンサ「A」及びイメージセンサ「B」と、
前記イメージセンサによってキャプチャされた前記イメージをプロセシングするように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサによって実行されるとき、前記イメージを比較することによって前記フレキシブルディスプレイの前面平面の曲げ角度を計算する命令が保存されたメモリと、
を含み、
前記プロセッサは、
いずれもが前記イメージセンサ「A」によってキャプチャされ、第1時間にキャプチャされたファースト−イン−タイムイメージのイメージセンサAイメージ及び前記第1時間より後の第2時間にキャプチャされたセカンド−イン−タイムイメージのイメージセンサAイメージ、並びに、いずれもが前記イメージセンサ「B」によってキャプチャされ、前記第1時間にキャプチャされたファースト−イン−タイムイメージのイメージセンサBイメージ及び前記第2時間にキャプチャされたセカンド−イン−タイムイメージのイメージセンサBイメージのいずれにも共通に発見される複数の特有の特徴を位置確認し、
前記セカンド−イン−タイムイメージそれぞれでの前記特有の特徴それぞれに対する第2座標のセットをマーキングし、
前記ファースト−イン−タイムイメージそれぞれでの前記特有の特徴それぞれに対する第1座標のセットをマーキングすることによって、
前記ファースト−イン−タイムイメージを前記セカンド−イン−タイムイメージと比較するように構成される検出デバイス。
【請求項2】
いずれもが前記イメージセンサ「A」によってキャプチャされる前記ファースト−イン−タイムイメージのイメージセンサAイメージ及び前記セカンド−イン−タイムイメージのイメージセンサAイメージ、並びに、いずれもが前記イメージセンサ「B」によってキャプチャされる前記ファースト−イン−タイムイメージのイメージセンサBイメージ及び前記セカンド−イン−タイムイメージのイメージセンサBイメージを保持するように構成されるバッファをさらに含む、請求項1に記載の検出デバイス。
【請求項3】
フレキシブルディスプレイの検出デバイスであって、
イメージをキャプチャするように構成されたイメージセンサ「A」及びイメージセンサ「B」と、
前記イメージセンサによってキャプチャされた前記イメージをプロセシングするように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサによって実行されるとき、前記イメージを比較することによって前記フレキシブルディスプレイの前面平面の曲げ角度を計算する命令が保存されたメモリと、
を含み、
前記イメージセンサは前記フレキシブルディスプレイの周縁部に位置する、検出デバイス。
【請求項4】
算出ユニットをさらに含み、
この算出ユニットは、
前記イメージセンサAイメージの前記特有の特徴のそれぞれに対して、前記イメージセンサAイメージの前記第1座標セットのうちの一つから前記イメージセンサAイメージの第2座標の対応するセットまでの第1距離及び方向に対応する第1イメージセンサモーションベクトルを計算し、
前記イメージセンサBイメージの前記特有の特徴のそれぞれに対して、前記イメージセンサBイメージの前記第1座標セットのうちの一つから前記イメージセンサBイメージの第2座標の対応するセットまでの第2距離及び方向に対応する第2イメージセンサモーションベクトルを計算するように構成された、請求項1または2に記載の検出デバイス。
【請求項5】
前記算出ユニットは、さらに、
前記第1イメージセンサモーションベクトルのベスト−フィット(best−fit)に対応する最小平均二乗誤差(MMSE)を有する第1イメージセンサMMSEモーションベクトルを計算し、
前記第2イメージセンサモーションベクトルのベスト−フィットに対応する最小平均二乗誤差(MMSE)を有する第2イメージセンサMMSEモーションベクトルを計算するように構成された、請求項に記載の検出デバイス。
【請求項6】
前記第1イメージセンサMMSEモーションベクトル及び前記第2イメージセンサMMSEモーションベクトルを受信し、
前記第1イメージセンサMMSEモーションベクトル及び前記第2イメージセンサMMSEモーションベクトルの算術平均を計算し、
前記算術平均を前記第1イメージセンサMMSEモーションベクトルから減算して第1イメージセンサ差動モーションベクトルを生成し、
前記算術平均を前記第2イメージセンサMMSEモーションベクトルから減算して第2イメージセンサ差動モーションベクトルを生成するように構成された算術ユニットをさらに含む請求項に記載の検出デバイス。
【請求項7】
前記差動モーションベクトルの生成は、前記特有の特徴に対応した周囲領域に対する前記イメージセンサの共通移動を無効(negate)にする、請求項に記載の検出デバイス。
【請求項8】
前記算術ユニットから前記差動モーションベクトルを受信し、
前記各差動モーションベクトルの長さに対応するピクセルの数を測定し;
前記測定されたピクセルの数を、前記フレキシブルディスプレイの前面の法線に対する、前記各イメージセンサからの視線についての対応する偏向角度に変換し、
前記偏向角度を時間の関数としてマッピングし、
前記偏向角度を前記フレキシブルディスプレイの前面平面の曲げ角度に変換するように構成された幾何学的ユニットをさらに含む、請求項に記載の検出デバイス。
【請求項9】
前記プロセッサによって実行されるとき、メモリに保存された命令は、前記プロセッサが前記曲げ角度の結果としての情報をプロセシングするようにし、
前記角度は、X軸に対して測定されたX軸角度、及びY軸に対して測定されたY軸角度に対応する、請求項8に記載の検出デバイス。
【請求項10】
検出デバイスであって、
イメージをキャプチャするように構成された一つ以上のイメージセンサと、
前記一つ以上のイメージセンサによってそれぞれキャプチャされた前記イメージを分析することによって、フレキシブルディスプレイの曲げまたは移動を検出するように構成されたプロセッサと
前記一つ以上のイメージセンサによってそれぞれ第1時間にキャプチャされたファースト−イン−タイムイメージを保存し、前記第1時間より後の第2時間に前記一つ以上のイメージセンサによってそれぞれキャプチャされたセカンド−イン−タイムイメージを保存するバッファとを含み
前記プロセッサは、前記一つ以上のイメージセンサによって得られたイメージについて、同一のイメージセンサによってキャプチャされた、対応するセカンド−イン−タイムイメージと、前記ファースト−イン−タイムイメージとを比較して、前記一つ以上のイメージセンサがレファレンスポイントに対して移動した角度を決定することによって、前記検出された曲げの程度を計算するように構成される検出デバイス。
【請求項11】
フレキシブルディスプレイの前方のイメージを複数のイメージセンサによりキャプチャすることで、フレキシブルディスプレイの曲げを検出する方法であって、
複数のイメージセンサを用いて第1時間にそれぞれ複数のファースト−イン−タイムイメージをキャプチャする段階と、
前記複数のイメージセンサを用いて前記第1時間より後の第2時間にそれぞれ複数のセカンド−イン−タイムイメージをキャプチャする段階と、
前記ファースト−イン−タイムイメージを、対応するイメージセンサによる前記セカンド−イン−タイムイメージと比較する段階と、
を含む、曲げの検出方法。
【請求項12】
前記セカンド−イン−タイムイメージに対する前記ファースト−イン−タイムイメージの前記比較により、前記第1時間から前記第2時間までに前記複数のイメージセンサのうちの一つから前記フレキシブルディスプレイのレファレンスポイントへの視線に生ずる変化に対応する角度を決定する段階と、
前記視線に生ずる変化に対応する偏向角度を計算する段階と、をさらに含む、請求項11に記載の曲げの検出方法。
【請求項13】
寿命ストレス診断(lifetime stress diagnostics)を決定するために、経時的に複数の、計算された偏向角度をマッピングする段階をさらに含む、請求項12に記載の曲げの検出方法。
【請求項14】
前記フレキシブルディスプレイが前記フレキシブルディスプレイの前面法線に対して曲がる程度に対応する曲げ角度に、前記偏向角度を変換する段階をさらに含む、請求項13に記載の曲げの検出方法。
【請求項15】
前記ファースト−イン−タイムイメージを前記セカンド−イン−タイムイメージと比較する段階は、プロセッサを用いて、メモリに保存された命令を実行する段階を含む、請求項11に記載の曲げの検出方法。
【請求項16】
前記ファースト−イン−タイムイメージを前記セカンド−イン−タイムイメージと比較する段階は、
前記ファースト−イン−タイムイメージ及び前記セカンド−イン−タイムイメージから共通に発見される一つ以上の特有の特徴を位置確認する段階と、
前記セカンド−イン−タイムイメージにおける前記一つ以上の特有の特徴のそれぞれに対する第2座標のセットをマーキングする段階と、
前記ファースト−イン−タイムイメージにおける前記一つ以上の特有の特徴のそれぞれに対する第1座標のセットをマーキングする段階と、
前記各イメージセンサによるイメージにおける前記特有の特徴のそれぞれに対して、前記第1座標の各セットと前記第2座標の各セットとの間の距離に対応するモーションベクトルを計算する段階と、
を含む、請求項15に記載の曲げの検出方法。
【請求項17】
複数のモーションベクトルが計算され、
前記ファースト−イン−タイムイメージを前記セカンド−イン−タイムイメージと比較する段階は、前記各イメージセンサに対して、前記モーションベクトルのベスト−フィットベクトルを示す最小平均二乗誤差(MMSE)を有するものとしてのMMSEモーションベクトルを計算する段階をさらに含む、請求項16に記載の曲げの検出方法。
【請求項18】
前記ファースト−イン−タイムイメージを前記セカンド−イン−タイムイメージと比較する段階は、
全ての前記MMSEモーションベクトルについての算術平均を計算する段階と、
前記算術平均を、それぞれの前記MMSEモーションベクトルから減算して、前記各イメージセンサに対する差動モーションベクトルを生成し、前記イメージセンサの共通移動を無効にする段階と、をさらに含む、請求項17に記載の曲げの検出方法。
【請求項19】
前記各差動モーションベクトルの長さに対応する一つ以上の軸でピクセルの数を測定し、
前記各イメージセンサの視野における角度あたりの前記ピクセルの数に基づいて、前記一つ以上の軸におけるピクセルの数を、前記各イメージセンサからの視線についての一つ以上の偏向角度に変換し、
前記偏向角度を時間の関数としてマッピングし、
前記フレキシブルディスプレイの前面平面に対する前記フレキシブルディスプレイの曲げの程度に対応する曲げ角度に、前記偏向角度を変換することによって、
前記フレキシブルディスプレイの前記前面平面についての一つ以上の曲げ角度を計算する段階をさらに含む、請求項18に記載の曲げの検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する相互参照
本特許出願は、全体の内容が参照でここに統合されるOptical Detectionof Bending Motions of Flexible Display名称で、2013年4月2日付けで出願された米国仮出願第61/807、669号に対する優先権を主張して、その利益を請求する。
【0002】
本発明の実施形態の様態は、一般にフレキシブルディスプレイの曲げモーションの検出、及び時間による曲げ角度の測定に関するものである。
【背景技術】
【0003】
フレキシブル有機発光ダイオードディスプレイのようなフレキシブルディスプレイは、ディスプレイ技術で次世代の先端分野である。フレキシブルディスプレイの新しいフォーム−ファクタ(form−factor)は、ねじれベース(twist−based)のユーザ入力のような多数の新たな使用の場合及びアプリケーションを生成する。しかし、このような動作を効率的に行うためには、ディスプレイの曲げまたはねじれの範囲、量、及び/または程度を計算するのが、フレキシブルディスプレイのシステムに対して有用である。また、ベンディング量に対する情報はフレキシブルディスプレイの寿命ストレス診断(life−time stress diagnostics)のために活用可能である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
フレキシブルディスプレイのX軸及びY軸によるベンディング量を測定するために、デバイスは、フレキシブルディスプレイのレファレンス条件(例えば、フレキシブルディスプレイのレファレンス条件は、フレキシブルディスプレイが扁平であるか、または曲がらない場合である)と、フレキシブルディスプレイの動的条件(例えば、フレキシブルディスプレイが曲がったり屈曲したとき)の間の区別ファクタを識別することもできる。本発明の例示的な実施例は、フレキシブルディスプレイが扁平であるか、または曲がらない状態としてレファレンス条件を称するが、本発明の他の実施例は、レファレンス条件はフレキシブルディスプレイが曲がる場合であることを許す。したがって、レファレンス条件及び動的条件は、2つの条件のうちの一つが曲がらない状況を含む、フレキシブルディスプレイが異なっているように曲がる任意の2つの条件であってもよい。動的条件からレファレンス条件を区別するために考慮しうる可能なファクタは、例えば、フレキシブルディスプレイのコンポーネントが受ける機械的ストレス、フレキシブルディスプレイの表面圧力、ジャイロスコープを用いたモーションの検出、フレキシブルディスプレイの一つ以上の部分の加速度の測定値、及び/またはフレキシブルディスプレイによる光吸収またはそれによって認知された光における変化を含むこともできる。
【0005】
上述した技術は、フレキシブルディスプレイの曲げの程度を測定できるフレキシブルディスプレイを提供する。
【0006】
本発明の実施例は、フレキシブルディスプレイ内に、またはその近くに内蔵された検出デバイスの一部として多重のイメージセンサを活用する。フレキシブルディスプレイが曲がるとき、イメージセンサの可視線(lines of sight)が変化する。周囲環境のイメージをキャプチャするためにイメージセンサを用いることによって、そして検出デバイスのプロセッサ/コンピューティングデバイスを用いて時間を通じてイメージの特有な特徴を比較することによって、本発明の実施例のシステムはイメージセンサの可視線における角度変化を測定することができ、その後にフレキシブルディスプレイの変化する形状を外挿、推定(extrapolate)することができる。
【0007】
本発明の一実施例によれば、フレキシブルディスプレイの検出デバイスが提供されて、この検出デバイスは、イメージをキャプチャするように構成されたイメージセンサ「A」及び「B」と、イメージセンサによってキャプチャされたイメージをプロセシングするように構成されたプロセッサと、プロセッサによって実行されるとき、イメージを比較することによってフレキシブルディスプレイの曲げ角度を計算する命令が保存されたメモリと、を含む。
【0008】
検出デバイスは、イメージセンサによってキャプチャされたイメージを保存するように構成され、第1時間にキャプチャされたイメージのファースト−イン−タイムイメージ(first−in−time images)及び第1時間以後の第2時間でキャプチャされたイメージのセカンド−イン−タイムイメージ(second−in−time images)をプロセッサに提供するように構成されたバッファをさらに含むこともでき、プロセッサは、メモリにおける命令を実行することによって、曲げ角を計算するために、ファースト−イン−タイムイメージをセカンド−イン−タイムイメージと比較するようにさらに構成されることもできる。
【0009】
プロセッサは、イメージセンサ「A」によって全てキャプチャされるファースト−イン−タイムイメージのイメージ−センサ−Aイメージ及びセカンド−イン−タイムイメージのイメージ−センサ−Aイメージそれぞれと、イメージセンサ「B」によって全てキャプチャされるファースト−イン−タイムイメージのイメージ−センサ−Bイメージ及びセカンド−イン−タイムイメージのイメージ−センサ−Bイメージそれぞれから、共通で発見される特有な特徴を位置確認して、セカンド−イン−タイムイメージそれぞれに対する特有な特徴の第2座標のセットをマーキングし、ファースト−イン−タイムイメージそれぞれに対する特有な特徴の第1座標のセットをマーキングし、イメージ−センサ−Aイメージの第1座標のセットからイメージ−センサ−Aイメージの第2座標のセットまでの第1距離及び方向に対応する第1ベクトルを計算し、イメージ−センサ−Bイメージの第1座標のセットからイメージ−センサ−Bイメージの第2座標のセットまでの第2距離及び方向に対応する第2ベクトルを計算することによって、ファースト−イン−タイムイメージをセカンド−イン−タイムイメージと比較するように構成されることもできる。
【0010】
座標それぞれはX−Y座標系に対応することもできる。
【0011】
プロセッサは、イメージセンサ「A」によって全てキャプチャされるファースト−イン−タイムイメージのイメージ−センサ−Aイメージ及びセカンド−イン−タイムイメージのイメージ−センサ−Aイメージそれぞれと、イメージセンサ「B」によって全てキャプチャされるファースト−イン−タイムイメージのイメージ−センサ−Bイメージ及びセカンド−イン−タイムイメージのイメージ−センサ−Bイメージそれぞれから、共通で発見される複数の特有な特徴を位置確認して、セカンド−イン−タイムイメージそれぞれにおける特有な特徴それぞれに第2座標のセットをマーキングし、ファースト−イン−タイムイメージそれぞれにおける特有な特徴それぞれに対する第1座標のセットをマーキングし、イメージ−センサ−Aイメージの特有な特徴それぞれに対して、イメージ−センサ−Aイメージの第1座標のセットのうちの一つからイメージ−センサ−Aイメージの第2座標の対応するセットまでの第1距離及び方向に対応する第1イメージセンサモーションベクトルを計算し、イメージ−センサ−Bイメージの特有な特徴それぞれに対して、イメージ−センサ−Bイメージの第1座標のセットのうちの一つからイメージ−センサ−Bイメージの第2座標の対応するセットまでの第2距離及び方向に対応する第2イメージセンサモーションベクトルを計算し、第1イメージセンサモーションベクトルの二次ベスト−フィット(quadratic best−fit)に対応する最小平均二乗誤差(MMSE)を有する第1イメージセンサMMSEモーションベクトルを計算し、第2イメージセンサモーションベクトルの二次ベスト−フィットに対応する最小平均二乗誤差を有する第2イメージセンサMMSEモーションベクトルを計算することによって、ファースト−イン−タイムイメージをセカンド−イン−タイムイメージと比較するように構成されてもよい。
【0012】
検出デバイスは、第1イメージセンサMMSEモーションベクトル及び第2イメージセンサMMSEモーションベクトルを受信し、第1イメージセンサMMSEモーションベクトル及び第2イメージセンサMMSEモーションベクトルの算術平均を計算し、第1イメージセンサMMSEモーションベクトルから算術平均を減算して第1イメージセンサ差動モーションベクトルを生成し、第2イメージセンサMMSEモーションベクトルから算術平均を減算して第2イメージセンサ差動モーションベクトルを生成するように構成された算術ユニットをさらに含むことができる。
【0013】
差動モーションベクトルを生成することは、特有の特徴に対応する周囲領域に関するイメージセンサの共通移動を無効にすることもできる。共通移動は、例えば、フレキシブルディスプレイの側面移動(lateral movement)を含むこともできる。
【0014】
検出デバイスは、算術ユニットから差動モーションベクトルを受信して、差動モーションベクトルそれぞれの長さに対応するピクセルの数を測定、測定されたピクセルの数をフレキシブルディスプレイの前面法線(front−surface normal)に関してイメージセンサそれぞれの可視線の偏向の対応する角度で変換し、偏向の角度を時間の関数としてマッピングするように構成された幾何学的ユニットをさらに含むことができる。幾何学的ユニットは、時間の関数としてフレキシブルディスプレイのX軸及びY軸に沿った曲げの角度を獲得することにおいて、フレキシブルディスプレイの前面平面上の偏向の角度の投影(projection)を計算することもできる。
【0015】
プロセッサによって実行されるとき、メモリに保存された命令は、マッピングされた角度の結果として情報をプロセッサによってプロセシングすることもでき、角度はX軸に関して測定されたX角度及びY軸に関して測定されたY角度に対応することもできる。
【0016】
イメージセンサはフレキシブルディスプレイの周りに位置することもできる。
【0017】
本発明の他の実施例によれば、イメージをキャプチャするように構成された一つ以上のイメージセンサを含む検出デバイスが提供され、ここで、検出デバイスは一つ以上のイメージセンサによってキャプチャされたイメージを分析することによって、フレキシブルディスプレイの曲げまたは移動を検出するように構成される。
【0018】
検出デバイスは、第1時間にキャプチャされたイメージのファースト−イン−タイムイメージを保存し、第1時間以後の第2時間でキャプチャされたイメージのセカンド−イン−タイムイメージを保存し、イメージセンサのうちの一つ以上のものがレファレンスポイントに関して移動した角度を決定するために、イメージセンサのうちの同一のイメージセンサによってキャプチャされたセカンド−イン−タイムイメージのうちのそれぞれのセカンド−イン−タイムイメージにファースト−イン−タイムイメージを比較することによって、検出された曲げの程度を計算するように構成されることもできる。
【0019】
本発明の他の実施例によれば、フレキシブルディスプレイの曲げを検出する方法が提供され、この方法は、複数のイメージセンサを用いて第1時間に複数のファースト−イン−タイムイメージをキャプチャする段階と、複数のイメージセンサを用いて第2時間に複数のセカンド−イン−タイムイメージをキャプチャする段階−第2時間は第1時間以後である−と、ファースト−イン−タイムイメージをイメージセンサのうちの対応するイメージセンサのセカンド−イン−タイムイメージと比較する段階と、を含む。
【0020】
ファースト−イン−タイムイメージをセカンド−イン−タイムイメージと比較する段階は、メモリに保存された命令を、プロセッサを用いて実行する段階を含むことができる。
【0021】
方法は、セカンド−イン−タイムイメージに対するファースト−イン−タイムイメージの比較によって、第1時間から第2時間までフレキシブルディスプレイのレファレンスポイントに対するイメージセンサのうちの一つの可視線における変化に対応する角度を決定する段階と、可視線における変化に対応するフレキシブルディスプレイの曲げ角度を計算する段階と、をさらに含むことができる。
【0022】
方法は、寿命ストレス診断を決定するために、時間を通じて複数の計算された曲げ角度をマッピングする段階をさらに含むことができる。
【0023】
ファースト−イン−タイムイメージをセカンド−イン−タイムイメージと比較する段階は、ファースト−イン−タイムイメージ及びセカンド−イン−タイムイメージで共通に発見される一つ以上の特有の特徴を位置確認する段階と、セカンド−イン−タイムイメージにおける一つ以上の特有の特徴それぞれに対する第2座標のセットをマーキングする段階と、ファースト−イン−タイムイメージにおける一つ以上の特有の特徴それぞれに対する第1座標のセットをマーキングする段階と、イメージセンサそれぞれのイメージの特有の特徴それぞれに対して、第1座標の各セットと第2座標の各セットの間の距離に対応するモーションベクトルを計算する段階と、を含むことができる。
【0024】
複数のモーションベクトルが計算されることもでき、ファースト−イン−タイムイメージをセカンド−イン−タイムイメージと比較する段階は、イメージセンサそれぞれに対して、モーションベクトルの二次ベスト−フィットを示す最小平均二乗誤差(MMSE)を有するMMSEモーションベクトルを計算する段階をさらに含むことができる。
【0025】
ファースト−イン−タイムイメージをセカンド−イン−タイムイメージと比較する段階は、MMSEモーションベクトルの全ての算術平均を計算する段階と、イメージセンサそれぞれに対する差動モーションベクトルを生成するために、MMSEモーションベクトルそれぞれから算術平均を減算してイメージセンサの共通移動を無効にする段階と、をさらに含むことができる。
【0026】
方法は、差動モーションベクトルそれぞれの長さに対応する一つ以上の軸でピクセルの数を測定し、一つ以上の軸におけるピクセルの数を、イメージセンサそれぞれの視野角度毎にピクセル数に基づいて偏向の一つ以上の角度に変換し、偏向の角度を時間の関数としてマッピングすることによって、フレキシブルディスプレイの前面法線に関してイメージセンサの可視線における偏向の一つ以上の角度を計算する段階をさらに含むことができる。方法は、時間の関数としてフレキシブルディスプレイのX軸及びY軸による曲げの角度を獲得することにおいて、フレキシブルディスプレイの前面平面上の偏向角度の投影(projection)を計算することもできる。
【発明の効果】
【0027】
したがって、本発明の種々の実施例は、フレキシブルディスプレイのX軸及びY軸に沿った曲げ量(例えば、X次元の曲げ及びY次元の曲げ)を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の実施例による、フレキシブルディスプレイの検出デバイスの多様なコンポーネントを示すブロック図である。
図2a】本発明の実施例による扁平で曲がらない状態で示されたフレキシブルディスプレイを示す概念図であり、ここで、客体の多様なイメージが検出デバイスの対応するイメージセンサによってキャプチャされる。
図2b】本発明の実施例による曲がって湾曲した状態で示されたフレキシブルディスプレイを示す概念図であり、ここで、客体の多様なイメージが検出システムの対応するイメージセンサによってキャプチャされる。
図3】本発明の実施例による、3個の異なる時間で一対のイメージセンサそれぞれによってキャプチャされたイメージ、及びイメージの情報がフレキシブルディスプレイの曲げ角度を計算するために検出デバイスの多様なコンポーネントによってどのように使用されるのかを示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、当業者が本発明の実施例を行うように、本発明の例示的な実施例が添付した図面を参照して詳細に説明する。図面及び説明は制約的なものというよりは、事実上例示的なものとして見なされなければならない。同一の参照符号が明細書の全般にわたって同一のエレメントを示している。
【0030】
当業者が実現するとき、説明した実施例は本発明の思想または範囲を全て逸脱しないで多様な方式に変更されることができる。つまり、本発明の説明した実施例は異なる形態で実施されることもでき、ここに説明した実施例に制限されるものとして解釈されてはならない。むしろ、これら実施例は、本開示物が完全でかつ完ぺきなものであり、例示的な実施例の範囲を当業者に完全に伝達するように提供される。
【0031】
図面において、サイズは例示の明確化のために誇張されることがある。エレメントが2つのエレメントの「間」にあるというとき、これは2つのエレメントの間の唯一のエレメントであることもあり、または一つ以上の介在するエレメントが存在しうることである。同一の参照符号は全般的に同一のエレメントを称する。
【0032】
また、第1エレメントが第2エレメントにカップリングされたことと説明されるとき、第1エレメントは第2エレメントに直接的にカップリングされるか、または一つ以上の他のエレメントを通じて第2エレメントに間接的にカップリングされることもある。また、本発明の完ぺきな理解にために必須的でないエレメントのうちの一部が明確化のために省略される。また、同一の参照符号は全般的に同一のエレメントを称する。
【0033】
また、本発明の実施例を説明するとき「することもできる」の使用は、「本発明の一つ以上の実施例」を称する。類似する方式として、本発明の実施例を説明するとき「例えば」、「のような」、及び「例を挙げると」のような例示的な言葉の使用は、リストされた対応するアイテムそれぞれに対する「本発明の一つ以上の実施例」を称する。また、本発明の実施例を説明するとき「または」のような代案の言葉の使用は、リストされた各対応するアイテムに対する「本発明の一つ以上の実施例」を称するが、「及び/または」はリストされた対応するアイテムのうちの一つ以上のものの全ての組み合わせに対する「本発明の一つ以上の実施例」を称する。
【0034】
上述のように、フレキシブルディスプレイにおける検出デバイスは、レファレンス条件を動的条件と比較することによって、フレキシブルディスプレイが曲がる方向を含んで、フレキシブルディスプレイが曲がる程度を計算したり推定することができる。本発明の実施例は周囲環境をイメージングすることによって動的条件からレファレンス条件を区別する。
【0035】
つまり、本発明の実施例は、フレキシブルディスプレイが第1条件(例えば、レファレンス条件)にある間に、フレキシブルディスプレイ近くの環境(例えば、周囲環境)を視覚的に検出した後、第1条件に後続する第2条件(例えば、動的条件)の間に、フレキシブルディスプレイ近くの環境を視覚的に検出した後、フレキシブルディスプレイのX軸及びY軸に沿った曲がり量を計算するために相異なる検出結果を比較する。環境の視覚的検出はイメージセンサによってキャプチャされた環境の特有な特徴を検出することによって行われることもできる。
【0036】
本発明の実施例のデバイスのフレキシブルディスプレイの曲げ角度(例えば、フレキシブルディスプレイのディスプレイスクリーンまたは前面平面の曲げ角度)を検出することによって、曲げの程度に関する情報は検出デバイスがアクションを取るように用いることができる。
【0037】
例えば、曲げの程度を検出するときに、検出デバイスは、グレア(glare)を相殺するためにディスプレイの輝度を調節することができる。他の例として、フレキシブルディスプレイが大略的な回数で曲がるか、または特定程度で大略的な回数で曲がった以降に、フレキシブルディスプレイの発光エレメントは平均的に低下することもでき、低下したピクセルが低下していないピクセルと同一の輝度の光を発光するようにするためには、異なる量の電流が要求されることもできる。フレキシブルディスプレイの曲げに関する情報をトラッキングして保存することによって、(例えば、さらに高い程度に低下したピクセルを有することと予想されるフレキシブルディスプレイの領域に、さらに大きい電流を提供することによって)ストレスを受けた領域を補償するための補償方式が導入されることができる。したがって、本発明の実施例による検出デバイスは寿命ストレス診断をしてもよい。
【0038】
したがって、モーションベース(motion-based)またはツイストベース(twist-based)のコマンドが本実施例の検出デバイスによって測定されることができ、これはユーザがこのようなコマンドを使用することによって、フレキシブルディスプレイ上に提供された情報と相互作用(やりとり)できるようにする。このような相互作用は、電子ブックまたは記事でページを前進させること、以前のウェッブページに戻ること、またはフレキシブルディスプレイ上に現れたビデオゲームに対応する多様なユーザコマンドを含むこともできる。
【0039】
したがって、本発明の実施例は周囲環境をイメージングすることによって、フレキシブルディスプレイの曲げの位置、程度、量、及び/または方向を測定することができる。
【0040】
図1は、本発明の実施例による、フレキシブルディスプレイの検出デバイスの多様なコンポーネントを示すブロック図である。本発明の実施例において、検出デバイスはフレキシブルディスプレイ内に常駐することもでき、フレキシブルディスプレイの多様な回路及び/または内部コンポーネントと集積されてもよく、集積されなくてもよい。図1を参照すれば、本実施例の検出デバイス11は次のコンポーネントを含む:
1)フレキシブルディスプレイ10内に内蔵されることもでき、周囲環境のイメージ14をそれぞれキャプチャする一つ以上のイメージセンサ12(例えば、各イメージセンサ12は環境の一部を取得したイメージをキャプチャすることができる)。本実施例において、イメージセンサ12は正規間隔で分離され、フレキシブルディスプレイ10の周りに沿って内蔵されるが、イメージセンサ12は本発明の他の実施例では異なるように位置することもできる。
【0041】
2)多様なイメージを保存するためのバッファ16。本実施例を説明するための目的で、第1時間で(例えば、時間t=0で)取得されたイメージ14はイメージ14t0(図2a参照)であり、後の第2時間で(例えば、時間t=1で)取得されたイメージはイメージ14t1(図2b参照)である。キャプチャされたイメージ14は人間17であってもよい。例えば、図2a及び図2bに示されているように、イメージ14はイメージセンサ12の正面にある人間17であり、他の実施例がレファレンスポイントとして他の構造等及びイメージを使用することもできるが、イメージ14はまた、周囲環境のレファレンスポイント(例えば、客体17の目)として検出デバイス11によって使用されたランドマーク/特有の特徴18を含む。;
3)各イメージセンサ12に対する第1及び第2時間のイメージ14それぞれに存在する一つ以上の特有の特徴18を識別して、特有の特徴18、各イメージセンサ12、及び各時間に対して、X−Y座標20(図3参照)の対応するセットをマーキングするプロセッサ19。プロセッサ19は、また、イメージセンサ12それぞれに対する各特有の特徴18に対するモーションベクトル22を計算するために使用され、モーションベクトル22は、ファースト−イン−タイムイメージ14t0のX−Y座標20のそれぞれの座標と、セカンド−イン−タイムイメージ14t1のX−Y座標20の座標との間の距離に対応する。追加的に、プロセッサ19は、計算されたモーションベクトル22の全てのベスト−フィットベクトル(例えば、二次ベスト−フィットベクトル)を示すために、最小平均二乗誤差(MMSE)を有するMMSEモーションベクトル24を計算するために使用される。;
4)イメージセンサ12から計算されたMMSEモーションベクトル24の全ての算術平均を計算し、MMSEモーションベクトル24それぞれから算術平均を減算して(例えば、2つの時間の間の特有の特徴18に対して一括的に移動するイメージセンサ12の全ての影響を除去するために)ファースト−イン−タイムイメージ14t0がキャプチャされた時間と、セカンド−イン−タイムイメージ14t1がキャプチャされた時間との間のフレキシブルディスプレイの任意の側面移動を無効にし、MMSEモーションベクトル24それぞれに対する差動モーションベクトル25を生成するための算術ユニット26;及び
5)客体/環境17の特有の特徴18が、対応するファースト−イン−タイムイメージ14t0から、対応するセカンド−イン−タイムイメージ14t1に移動したピクセルの数に対応する、イメージセンサ12の視野の角度当りのピクセルの数に基づいた、差動モーションベクトル25のX及びY軸のピクセルの数を測定し、差動モーションベクトル25のX及びY軸におけるピクセルの数を、曲がらないフレキシブルディスプレイ10の前面平面15に垂直な前面法線16に関してイメージセンサ12の偏向角度(例えば、図3に示された角度θAy1、θAy2、θBy1、及びθBy2)に変換し(図3参照)、偏向角度を時間の関数として、対応するイメージセンサ12の位置にマッピングするための幾何学的ユニット28(説明の便宜のために、イメージセンサは多重の方向で偏向を受けることもできるが、図3は一方向の偏向のみを示すということに留意する)。本実施例において、計算された角度がフレキシブルディスプレイ10の前面法線に関するイメージセンサ12の可視線における変化に対応するが、ディスプレイのレファレンスポイントに関するイメージセンサ12の可視線における変化に対応する角度、またはイメージセンサ12のうちの他のイメージセンサに関するイメージセンサ12のうちの一つのイメージセンサの可視線における変化に対応する角度のような他の角度が、本発明の他の実施例によって計算されることもできる。
【0042】
本実施例においては、プロセッサ19が算術ユニット26及び幾何学的ユニット28から個別的にリストされたが、本発明の他の実施例においては、算術ユニット及び幾何学的ユニットはプロセッサの一部またはサブユニットとして考慮されてもよい。また、本発明の実施例の検出デバイス11のプロセッサ及び他の多様なコンポーネントは、プロセッサ、算術ユニット、幾何学的ユニットなどによって実行される命令またはソフトウェアコードを有するメモリを使用することによって動作することもできる。
【0043】
偏向角度(例えば、図3に示された角度θAy1、θAy2、θBy1、及びθBy2)は、イメージセンサ12の可視線に関するフレキシブルディスプレイ10の曲げを示す。したがって、十分な数のイメージセンサ12及び十分な数の適切にキャプチャされたイメージ14で、本発明の実施例は時間を通じてフレキシブルディスプレイ10の変化する形状を測定したり推定することができる。
【0044】
図2aは、本発明の実施例による扁平で曲がらない状態で示されたフレキシブルディスプレイ10を示す概念図であり、ここで、客体/環境のイメージが検出デバイス11の対応するイメージセンサによって検出される。図2bは、図2aに示された実施例による曲がって/屈曲した状態で示されたフレキシブルディスプレイ10を示す概念図であり、ここで、客体/環境のイメージが検出デバイス11の対応するイメージセンサによって検出される。本実施例の説明において、本実施例のフレキシブルディスプレイの扁平で曲がらない状態がレファレンス条件として言及され、本発明のフレキシブルディスプレイの曲げ状態が動的条件として言及される。
【0045】
図2aを参照すれば、フレキシブルディスプレイ10が平らな状態(例えば、レファレンス条件)にあるとき、フレキシブルディスプレイ10で曲げ角度はない。つまり、フレキシブルディスプレイの前面法線16に関するイメージセンサ12の可視線における偏向角度(例えば、図3に示された角度θAy1、θAy2、θBy1、及びθBy2)はほぼ0度と同一である。本実施例において、偏向角度は、イメージセンサ12のそれぞれの可視線と、曲がらないフレキシブルディスプレイ10の前面法線16との間で形成されて、偏向角度はフレキシブルディスプレイ10が扁平で曲がらない状態にあるときほぼ0度である。本実施例を説明するために、平らな状態のフレキシブルディスプレイ10は、ファースト−イン−タイムイメージ14t0をキャプチャするイメージセンサ12の例を提供する。また、図2a及び図2bのイメージセンサ12は、客体17に最も近接したフレキシブルディスプレイ10の側面上に位置する(例えば、イメージセンサ12は参照文字12の多様なバージョンによって参照される地点の他の側面の直上にある。
【0046】
フレキシブルディスプレイ10が平らな状態にあり、イメージセンサ12それぞれの可視線が互いに実質的に平行であるため、イメージセンサ12と客体17との間に十分な距離があるとき、イメージセンサ12によってキャプチャされた客体17の多様なイメージ14は相対的に同一である。つまり、イメージ14それぞれのフレーム内の客体のイメージの位置は、イメージセンサ12それぞれに対して相対的に同一である。また、一つ以上の特有の特徴18(例えば、客体17の目)は、イメージセンサ12によってキャプチャされたイメージ14それぞれに対応するほぼ同一のX及びY座標20に位置する。本発明の本実施例が座標20をマッピングするためにX−Y座標系を使用するが、本発明の他の実施例は、例えば、デカルト座標系、または極座標系のような他の座標系を使用してもよい。
【0047】
図2a及び図2bに示されているように、本実施例において、フレキシブルディスプレイ10は12個のイメージセンサ12を含む。したがって、12個のイメージ14がイメージセンサ12それぞれによってキャプチャされたイメージ14それぞれの表現を提供するために、12個のイメージセンサ12の配列と類似する配列に示されている。本実施例が12個のイメージセンサ12を示すが、本発明の他の実施例はたった一つのイメージセンサまたは12個より多いイメージセンサを含むこともできる。また、本実施例が長方形フレキシブルディスプレイ10を示すが、フレキシブルディスプレイ10の形状はこれに制限されず、他の実施例のフレキシブルディスプレイは他の適した形状を有することもできる。
【0048】
本実施例において、イメージセンサ12はフレキシブルディスプレイ10の周りに、またはその近くにあることが示されている。本発明の他の実施例が周囲に/周囲の近くにイメージセンサ12を有することによって、異なるように位置する(例えば、イメージセンサ12はフレキシブルディスプレイ10のスクリーン内にあり得る)イメージセンサ12を含むこともできるが、フレキシブルディスプレイ10における曲げはフレキシブルディスプレイ10の中心からの距離によってイメージセンサ12の可視線のさらに大きい変化を発生させて、フレキシブルディスプレイ10の曲げ角度のさらに正確な計算を可能にする。つまり、イメージセンサ12の隣接したイメージセンサの間の空間的分離が大きいほど、曲げ角度検出の分解能が大きい。
【0049】
客体17は、ファースト−イン−タイムイメージ14t0それぞれ及びセカンド−イン−タイムイメージ14t1それぞれから発見される特有の特徴18を含み、特有の特徴18の位置は、曲げ角度θ(例えば、図3に示されたフレキシブルディスプレイのY軸による偏向角度θAy1、θAy2、θBy1、及びθBy2)の相対的変化を決定するために比較される。
【0050】
また、分析されるランドマークまたは特有の特徴18は、ファースト−イン−タイムイメージ14t0の時間(例えば、図3で時間t=0)、及びセカンド−イン−タイムイメージ14t1の時間(例えば、図3で時間t=1)両方で、イメージセンサ12によって可視的でなければならない。本実施例において、曲げ角度のさらに正確な計算は、イメージセンサ12のうちの異なるイメージセンサが共通の特有な特徴/特徴のセットとして異なるランドマーク/特有の特徴18を分析するときに計算におけるエラーが発生し得るため、特有の特徴18がイメージセンサ12それぞれに対するイメージ14それぞれに存在する場合に達成される。
【0051】
また、各イメージセンサ12は2次元平面で測定する(つまり、各イメージセンサ12自体が、深さを正確に測定できない3次元環境を表現する2次元イメージ14をキャプチャする)。したがって、共通レファレンスポイント(例えば、分析された特有の特徴18)が、一括的にキャプチャされたイメージ14に3次元の意味を付与することができる。
【0052】
また、当業者にとって公知になっているように、公式及びアルゴリズムは計算されたベクトルを角度に変換するために使用されてもよい。このような公式及びアルゴリズムはイメージセンサ12によってキャプチャされたイメージ14を変換して、特有の特徴18からイメージセンサ12までの距離に対応する情報を生成するために本発明の実施例で使用されることができる。
【0053】
図2bを参照すれば、本実施例のフレキシブルディスプレイ10は、本実施例を説明するために動的条件と言及される曲げ状態で示されている。フレキシブルディスプレイ10が曲げ状態にあるとき、イメージセンサ12の多様な可視線は平らな状態(図3)でのフレキシブルディスプレイ10の前面法線16に対する角度(例えば、計算された角度θに対応する角度)を形成することもできる。
【0054】
イメージセンサ12のうち、他のイメージセンサに対するイメージセンサ12のうちの異なるイメージセンサの可視線は、フレキシブルディスプレイ10の曲げ位置に対応する。可視線における相対的な変化によって、客体17に対して可視線が変化したイメージセンサ12のうちのイメージセンサは、レファレンス条件に対応するイメージ14(例えば、図2aに示されたイメージ14t0)と比較するとき、イメージ14のフレームに異なるように位置したこととして客体17を認知する。
【0055】
例えば、図2bにおいて、フレキシブルディスプレイ10の上部左側コーナ10a及び下部左側コーナ10bは、客体17から離れて曲がったものとして示されている(例えば、上部及び下部左側コーナ10a及び10bは、曲がらない状態でのディスプレイ10の前面平面15に垂直な前面法線16に対してプルバック(pull back)されている)。
【0056】
したがって、上部左側及び下部左側コーナ10a及び10bの近くにそれぞれ位置するイメージセンサ12a及び12bによってキャプチャされたセカンド−イン−タイムイメージ14t1は、これらイメージセンサ12a及び12bによってキャプチャされたファースト−イン−タイムイメージ14t0と比較するとき、下部右側コーナ及び上部右側コーナそれぞれに向かって移動することとして認知される。同様に、上部左側及び下部左側コーナ10a及び10bの近くのイメージセンサ12a及び12bのすぐ右側にそれぞれ位置するイメージセンサ12i及び12jは、上部左側及び下部左側コーナ10a及び10bの近くのイメージセンサ12a及び12bによってキャプチャされたイメージ14の客体17ほど多くではないが、これらイメージセンサ12によってキャプチャされたファースト−イン−タイムイメージ14t0と比較すれば、イメージ14の下部右側コーナ及び上部右側コーナそれぞれに向かって移動することとしてそれぞれのイメージ14の客体17をまた認知する。これは、フレキシブルディスプレイ10の前面法線16からの偏向角度がフレキシブルディスプレイ10の中心から遠いイメージセンサ12に対して大きいためである。
【0057】
つまり、キャプチャされたイメージ14において、客体17の座標における変化の不一致は、曲がったフレキシブルディスプレイ10の末端でのイメージセンサ12(例えば、上部左側及び下部左側コーナ10a及び10bの近くのイメージセンサ12)が、ディスプレイ10の中心が(図2a及び図2bに示されているように)客体17に対して移動しないか、または傾かないと仮定するとき、ディスプレイ10の中心にさらに近接したイメージセンサ12(例えば、上部左側及び下部左側コーナ10a及び10bの近くのイメージセンサ12の直ちに右側のイメージセンサ12)よりは、可視線の角度においてさらに大きい変化を有するという事実による。
【0058】
例えば、上部中間イメージセンサ12e、底部中間イメージセンサ12f、左側中間イメージセンサ12g、及び右側中間イメージセンサ12hそれぞれに対応するイメージ14における客体17は、図2a及び図2b両方でキャプチャされたイメージ14の中心に示されて、ディスプレイ10のコーナが図2bで曲がっているが、フレキシブルディスプレイ10の側面は相対的に曲がっていないということを示す。したがって、イメージセンサ12e、12f、12g、及び12hの可視線は、図2aに対応する時間t=0から図2bに対応する時間t=1まで比較的に変化しない。
【0059】
上部左側コーナ10a及び下部左側コーナ10bとは異なって、フレキシブルディスプレイ10の上部右側コーナ10c及び下部右側コーナ10dは客体17に向かって曲がる。したがって、上部右側及び下部右側コーナ10c及び10dの近くにそれぞれ位置するイメージセンサ12c及び12dによってキャプチャされたセカンド−イン−タイムイメージ14t1における客体17は、これらイメージセンサ12によってキャプチャされたファースト−イン−タイムイメージ14t0と比較するとき、それぞれ、上側及び右側に移動し、下側及び右側に移動する。フレキシブルディスプレイ10の上部右側及び下部右側コーナ10c及び10dの近くのイメージセンサ12の直ちに左側にそれぞれ位置するイメージセンサ12k及び12lによってキャプチャされたセカンド−イン−タイムイメージ14t1は、コーナ10c及び10dでイメージセンサによってキャプチャされたイメージ14と比較するとき、さらに少ない程度であるが、以前にキャプチャされたイメージ140t0(例えば、時間上、先にキャプチャされたイメージまたはファースト−イン−タイムイメージ)と比較するとき類似するように移動する。
【0060】
ファースト−イン−タイム及びセカンド−イン−タイムイメージ14がイメージセンサ12によってキャプチャされると、本実施例の検出デバイス11のバッファ16は、プロセッサ19によるプロセシングのために、ファースト−イン−タイム及びセカンド−イン−タイムイメージ14を保存する。プロセッサ19は、イメージセンサ12それぞれに対するファースト−イン−タイム及びセカンド−イン−タイムイメージ14をプロセシングすることができる。しかし、便宜のために、本実施例のプロセッサ19によるプロセシングはイメージセンサのうちの2つ(つまり、図3のイメージセンサ12A及び12B)に関して説明される。
【0061】
図3は、3つの時間(例えば、ファースト−イン−タイムイメージ、セカンド−イン−タイムイメージ、サード−イン−タイムイメージにそれぞれ対応する時間t=0、t=1、及びt=2)におけるイメージのキャプチャリングを説明し、時間t=0でキャプチャされたイメージ14を時間t=1でキャプチャされたイメージ14と比較するとき、そして時間t=1でキャプチャされたイメージ14を時間t=2でキャプチャされたイメージ14と比較するときプロセッサ19、算術ユニット26、及び幾何学的ユニット28によって行われたアクションを説明する。したがって、図3は本発明の実施例により、イメージ14の情報がフレキシブルディスプレイ10の偏向角度θを計算するためにどのように使用されるかを示す。
【0062】
本実施例を説明するために、イメージ14A0は、時間t=0でイメージセンサ12Aによってキャプチャされたイメージを称し、イメージ14B0は、時間t=0でイメージセンサ12Bによってキャプチャされたイメージを称し、イメージ14A1は、時間t=1でイメージセンサ12Aによってキャプチャされたイメージを称し、イメージ14B1は時間t=1でイメージセンサ12Bによってキャプチャされたイメージを称し、イメージ14A2は、時間t=2でイメージセンサ12Aによってキャプチャされたイメージを称し、イメージ14B2は時間t=2でイメージセンサ12Bによってキャプチャされたイメージを称する。
【0063】
バッファ16が多様なイメージ14をキャプチャした以降に、プロセッサ19は十分な特有の特徴18が現在及びファースト−イン−タイムイメージ14それぞれでキャプチャされ、イメージセンサ12それぞれによってキャプチャされた環境及び/または客体17で発見されるかを決定する。本実施例のプロセッサ19は、当業者にとって公知の方法のうちのいずれか一つによって特有の特徴18を検出することができる。例えば、本実施例のプロセッサ19にはイメージ認識ソフトウェアが搭載されることもできる。つまり、プロセッサ19はイメージ認識に対応し、プロセッサ19にカップリングされたメモリに保存されたソフトウェア命令及び/またはコンピュータコードのセットをプロセシングすることもできる。イメージ認識ソフトウェアは(客体17、または客体17の特有の特徴18のような)ランドマークと隣接する領域の間のコントラスト(例えば、カラーコントラスト)を検出しようとすることもでき、そして/または特有の特徴18を取り囲んでいる領域を検出しようとすることもできる。例えば、人間の顔のイメージをキャプチャリングすれば、人の目はそれ以外の人の顔と比較するとき、さらに高いコントラストを有して、人の目を客体17の効果的な特有の特徴18にする。イメージ認識の他の方法は、レファレンスポイント/特有の特徴18のカラーでのコントラストを使用する。特有の特徴のカラー及び相対的な位置が変化しないことを仮定すれば、ソフトウェアはこれをランドマーク/レファレンスポイント/特有の特徴18として認識することができる。
【0064】
プロセッサ19がキャプチャされたイメージ14において、環境及び/または客体17の特有の特徴を識別すれば、プロセッサはX−Y座標値20(例えば、X及びY座標のセット)を現在及びファースト−イン−タイムイメージ14両方のフレームにおける特有の特徴18の位置に割り当てる。本実施例において、X−Y座標値20はイメージセンサ12によってキャプチャされた特有の特徴18の位置に対応する(例えば、イメージセンサ12によってキャプチャされたイメージ14がディスプレイされた場合に、座標値20はディスプレイの中心に関する特有の特徴18の座標関係に対応する。図3を参照して本実施例を説明することにおいて、多様な時間で多様なイメージセンサ12によってキャプチャされた多様な座標20は、多様なイメージ14A0、14A1、及び14A2(例えば、イメージセンサAイメージ)及び14B0、14B1、及び14B2(例えば、イメージセンサBイメージ)の説明と類似する方式で説明される。つまり、座標値20A0はイメージ14A0の特有の特徴18の座標値に対応し、座標値20B2はイメージ14B2の特有の特徴18の座標値に対応する。
【0065】
プロセッサがファースト−イン−タイム及びセカンド−イン−タイムイメージ14の特有の特徴18の多様なX−Y座標値20を割り当てれば、プロセッサは、イメージセンサ12それぞれによってキャプチャされたファースト−イン−タイムイメージ14における特有の特徴18のX−Y座標値20と、イメージセンサ12のうちの同一のイメージセンサによってキャプチャされたセカンド−イン−タイムイメージ14における特有の特徴18のX−Y座標値20との間の差に対応するモーションベクトル22を計算する。相異なるモーションベクトル22は、一つの時間から次の時間への異なる座標値20の変化に対応する。本実施例の説明において、モーションベクトル22B0−1は、座標値20B0及び20B1の間の距離に対応し、これは時間t=0及びt=1それぞれでイメージセンサ12Bによってキャプチャされた特有の特徴18B0乃至18B1の位置での変化に対応する。
【0066】
本実施例において、プロセッサ19は、ファースト−イン−タイム及びセカンド−イン−タイムイメージ14それぞれでイメージセンサ12それぞれによってキャプチャされた2つの特有の特徴18(例えば、客体17の目18)を識別したので、2つのモーションベクトル22が各イメージセンサ12に対して計算される(例えば、特有の特徴18として左眼の認知された移動に対応する第1モーションベクトルまたは左側モーションベクトル22、及び他の特有の特徴18として右眼の認知された移動に対応する第2モーションベクトルまたは右側モーションベクトル22)。
【0067】
プロセッサ19が、ファースト−イン−タイムイメージに対応する以前のX−Y座標20A0、20B0とセカンド−イン−タイムイメージに対応する現在のX−Y座標20A1、20B1のうちのそれぞれのX−Y座標の間の差からモーションベクトル22(例えば、イメージセンサ「A」12Aに対するイメージセンサAモーションベクトル22A0−1、及びイメージセンサ「B」12Bに対するイメージセンサBモーションベクトル22B0−1)を計算すれば、プロセッサ19は、各単一イメージセンサ12に対するモーションベクトル22(例えば、イメージセンサ12Bによってキャプチャされたイメージ14B0及び14B1における特有のイメージ18それぞれに対応する2つのモーションベクトル22B0−1のベスト−フィット(例えば、二次ベスト−フィット)に対応するイメージセンサB最小平均二乗誤差(MMSE)モーションベクトル24B0−1、及び同様に計算されたイメージセンサA最小平均二乗誤差(MMSE)モーションベクトル24A0−1)の全てのベスト−フィット(例えば、二次ベスト−フィット)に対応する最小平均二乗誤差(MMSE)モーションベクトル24を計算する。MMSEモーションベクトル24を計算することによって、プロセッサ19は、特有の特徴18を有する客体17に関してイメージセンサ12の相対的モーションをさらに正確に計算することができる。
【0068】
本実施例において、2つの特有の特徴18が互いに同一の距離を移動したので、それぞれの時間及びイメージセンサ12の左側及び右側モーションベクトル22は同一であり、これによって同一の平均を有する。したがって、対応するMMSEモーションベクトル24は左側及び右側モーションベクトル22それぞれに対して同一である。
【0069】
しかし、本発明の他の実施例において、異なるようにサイジングされたモーションベクトル22は、異なるように計算されたMMSEモーションベクトル24を発生させることもできる。例えば、本実施例において、客体17がファースト−イン−タイムである以前時間(t=0)からセカンド−イン−タイムの現在時間(t=1)までイメージセンサ12に関してその頭を回転した場合に、2つの目/特有の特徴18に対応する2つのモーションベクトル22B0−1は同一でないこともあり、対応するMMSEモーションベクトル24B0−1は2つの別個のモーションベクトル22B0−1のベスト−フィット(例えば、二次ベストフィット)に対応する。
【0070】
複数のモーションベクトル22が本実施例の説明された例で分析されるが、本発明の他の実施例においては、各イメージセンサ12は、イメージセンサ12の可視線がファースト−イン−タイムイメージ14からセカンド−イン−タイムイメージ14まで客体17の特有の特徴18に関して変化した程度に順次に対応する単一モーションベクトル22に対応することもできる(例えば、2つの代わりに、単一の特有の特徴18が分析されることもできる)。このような実施例において、MMSEモーションベクトル24はモーションベクトル22と同一である。
【0071】
本発明が説明したMMSEモーションベクトル24を計算することに制限されないことにまた留意しなければならない。本発明の他の実施例は、モーションベクトル22のような多重のベクトルを一つのベクトルに組み合わせるために一つ以上の他の推定方法を使用することもできる。このような推定方法は、例えば、当業者が理解する通り、平均化、最小変動推定、及び線状回帰(linear regression)を含むこともできる。
【0072】
プロセッサ19がMMSEモーションベクトル24を計算すれば、MMSEモーションベクトル24それぞれに関する情報/データが算術ユニット26に伝達される。その後、算術ユニット26は、分析されたイメージセンサ12の全てのMMSEモーションベクトル24の算術平均を計算する。その後、算術ユニット26はMMSEモーションベクトル24の算術平均を減算して、客体17の特有の特徴18に対するフレキシブルディスプレイ10の側面移動を無効にして、MMSEモーションベクトル24それぞれに対する差動モーションベクトル25を生成する。
【0073】
本実施例の算術ユニット26がMMSEモーションベクトル24の算術平均を計算するが、本発明の他の実施例は、側面移動を除去するか、または無効にする他の方法を活用することもできる。このような方法は当業者にとって公知のような、切り捨て(truncation)(つまり、2つのデータセットの間で共通値を除去すること)、または微分(つまり、2つのデータセットの導関数を取ること)を含むこともできるが、これに制限されない。
【0074】
全てのMMSEモーションベクトル24の算術平均は、客体17の特有の特徴18に関するイメージセンサ12の共通モーション(例えば、側面モーション)に対応する。例えば、全体フレキシブルディスプレイ10が、また、左側に水平移動するか、または回転しながら、フレキシブルディスプレイ10がファースト−イン−タイム/以前時間からセカンド−イン−タイム/現在時間まで(例えば、t=0からt=1まで)曲がった場合に、イメージセンサ12によってキャプチャされたセカンド−イン−タイムイメージ14の特有の特徴18は、フレキシブルディスプレイ10が左側に水平移動せずに維持される場合に、特有の特徴18が認知されるであろうよりも、イメージ14のさらに右側にプロセッサによって認知される。全てのイメージセンサ12に対するMMSEモーションベクトル24の算術平均を計算し、MMSEモーションベクトル24の算術平均をMMSEモーションベクトル24それぞれから減算することによって、算術ユニット26は以前時間から現在時間までの共通モーション(例えば、側面モーション)を無効にすることができる。
【0075】
例えば、図3から分かるように、MMSEモーションベクトル24A0−1及び24B0−1は、対応する差動モーションベクトル25A0−1(例えば、第1イメージセンサ差動モーションベクトル)及び25B0−1(例えば、第2イメージセンサ差動モーションベクトル)より大きい量のpositive x−値を有する。これはMMSEモーションベクトル24A0−1及び24B0−1両方が垂直鎖線の右側にある(例えば、X−Yグラフの第2象限及び第3象限それぞれにある)MMSEモーションベクトル24A0−1及び24B0−1によって説明される。つまり、MMSEモーションベクトル24A0−1及び24B0−1は、イメージセンサ12両方によってキャプチャされた特有の特徴18が、時間t=0から時間t=1までのイメージ14でこれらの比較モーションに対する右側コンポーネントを有するという事実により、対応する差動モーションベクトル25A0−1及び25B0−1よりさらに右側をポインティングする。イメージセンサ12A及び12Bの両方が経験する認知された右側モーションのコンポーネントを除去することによって、算術ユニット26は差動モーションベクトル25を計算するとき、モーションの共通コンポーネントを無効にすることができて、ディスプレイ10の前面法線に対するイメージセンサ12の曲げ角度における変化をさらに正確に計算することができる。
【0076】
図3から分かるように、時間t=1から時間t=2までの時間における変化に対応するMMSEモーションベクトル24A1−2及び24B1−2と、対応する差動モーションベクトル25A1−2及び24B1−2は、それぞれ同一である。これは、時間t=1から時間t=2までのイメージセンサ12によってキャプチャされた特有の特徴18のモーションの共通コンポーネントの不足による。算術ユニット26によって除去されるモーションの共通コンポーネントがないため、MMSEモーションベクトル24の算術平均は0(nil)であり、差動モーションベクトル25はそれらに対応するMMSEモーションベクトル24それぞれと同一である。
【0077】
算術ユニット26が特有の特徴18に対するフレキシブルディスプレイ10の共通移動を無効にするためにMMSEモーションベクトル24の平均を用いた以降に、差動モーションベクトル25に対応する情報(つまり、MMSEモーションベクトル24の平均をMMSEモーションベクトル24それぞれから減算することによって発生したベクトル25)が幾何学的ユニット28に伝送される。
【0078】
その後、幾何学的ユニット28は差動モーションベクトルの長さを決定するために差動モーションベクトル25A0−1、25B0−1、25A1−2、及び25B1−2それぞれのX軸及びY軸でピクセルの数を測定する。イメージセンサ12の視野の角度ごとに測定されたピクセルの数に基づいて、幾何学的ユニット28は、その後、時間シーケンスそれぞれに対して、ディスプレイの前面法線16に対するイメージセンサ12A及び12Bそれぞれに対する偏向角度θAy1、θAy2、θBy1、及びθBy2(例えば、イメージセンサ12Bに対する対応する時間シーケンスに対するθBy1及びθBy2をまた計算しながら、時間t=0からt=1までのイメージセンサ12Aの角度θAy1での相対的な変化及び、時間t=1からt=2までのイメージセンサ12Aの角度θAy2での相対的な変化)を計算する。曲げの個別角度は、前面法線16に対する偏向角度をフレキシブルディスプレイの前面平面上に投影し、イメージセンサ12の曲げのX角度を得るためにX軸に沿って、そしてイメージセンサ12の曲げのY角度を得るためにY軸に沿って、偏向角度の部分を決定することによって計算されることもできる。図3に示した本実施例において、イメージセンサ12A及び12Bがt=0からt=1までX軸に沿った偏向を受けるが、対応する偏向角度θAx1及びθBx1は、これらの計算のための方法が上述したことと類似しており、当業者が理解するはずなので議論しない。
【0079】
多様な時間に対する多様な偏向角度及び/または曲げの角度を計算した以降に、幾何学的ユニット28は角度を時間の関数としてこれらの対応するイメージセンサ12の位置にマッピングする。複数のイメージセンサ12それぞれに対するこれら計算を完了することによって、デバイスは時間を通じてディスプレイの変化する形状を測定でき、これはディスプレイの曲げの方向及び角度に関係する。
【0080】
例示的な実施例を本願で議論しており、特定の用語が利用されたが、これらは単に一般に説明的な概念として使用されて解釈されなければならず、制限を目的で使用されたり解釈されてはならない。一部の場合において、本出願の出願時に当業者に明らかなように、特定の実施例と関連して説明した特性、特徴及び/またはエレメントは単独でまたは具体的に異なるように示さなければ、他の実施例と関連して説明した特性、特徴及び/またはエレメントと組み合わせて使用されることもできる。したがって、当業者は形態及び細部事項での多様な変更が、下記の特許請求の範囲及びこれらの等価物で説明した通り本発明の思想及び範囲を逸脱せずに行われることもできるということを了承するはずである。
図1
図2a
図2b
図3