特許第6441711号(P6441711)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6441711負の電荷物質を含むトレンチを有するイメージセンサー及びその製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6441711
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】負の電荷物質を含むトレンチを有するイメージセンサー及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20181210BHJP
   H01L 21/762 20060101ALI20181210BHJP
   H01L 21/764 20060101ALI20181210BHJP
   H04N 5/369 20110101ALI20181210BHJP
   H04N 5/361 20110101ALI20181210BHJP
【FI】
   H01L27/146 A
   H01L27/146 D
   H01L21/76 D
   H01L21/76 A
   H04N5/369
   H04N5/361
【請求項の数】16
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-38273(P2015-38273)
(22)【出願日】2015年2月27日
(65)【公開番号】特開2015-162679(P2015-162679A)
(43)【公開日】2015年9月7日
【審査請求日】2018年1月10日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0023278
(32)【優先日】2014年2月27日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井原 久典
【審査官】 柴山 将隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−169530(JP,A)
【文献】 特開2012−178457(JP,A)
【文献】 特開2014−022448(JP,A)
【文献】 特開2011−054741(JP,A)
【文献】 特開2013−016675(JP,A)
【文献】 特開2013−175494(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/021115(WO,A1)
【文献】 特開2012−129551(JP,A)
【文献】 特開2007−287819(JP,A)
【文献】 特開2012−038981(JP,A)
【文献】 特開2011−071247(JP,A)
【文献】 特開2011−138905(JP,A)
【文献】 特開2002−314061(JP,A)
【文献】 特開2012−084610(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/146
H01L 21/762
H01L 21/764
H04N 5/361
H04N 5/369
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と該第1面に対向して光が入射する第2面とを有して複数の画素領域を定義し、前記第2面から前記第1面の方向に延長されて前記複数の画素領域を分離する深いトレンチを定義する基板と、
前記基板の画素領域の各々に配置される光電変換部と、
前記光電変換部の上に配置されるゲート電極と、
前記深いトレンチの側壁の少なくとも一部及び前記基板の第2面を覆う負の固定電荷膜と、
前記基板の第1面上に配置されて前記画素領域の各々の活性領域を定義し、前記負の固定電荷膜に接する浅い素子分離膜と、を有し、
前記深いトレンチは、前記浅い素子分離膜内に形成される底面を含み、
前記深いトレンチの底面は、屈曲することを特徴とするイメージセンサー。
【請求項2】
前記負の固定電荷膜は、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、チタニウム(Ti)、イットリウム(Y)、及びランタノイドの中の1つ以上を含む金属酸化物(metal oxide)からなることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項3】
前記負の固定電荷膜は、ハフニウム(Hf)を含む金属酸化膜からなることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項4】
前記基板の第1面上のゲート電極は、前記基板の第2面に向かって延長されることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項5】
前記負の固定電荷膜は、前記浅い素子分離膜の上部面及び下部面の中の少なくとも1つから離隔される下部面を有することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項6】
前記負の固定電荷膜の下部面及び下部側壁は、前記浅い素子分離膜に接することを特徴とする請求項5に記載のイメージセンサー。
【請求項7】
前記負の固定電荷膜は、前記浅い素子分離膜内に延長されることを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項8】
前記深いトレンチ内で前記負の固定電荷膜に接して前記第2面に延長される埋め込み絶縁膜を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項9】
前記深いトレンチ内に配置されるエアーギャップ領域を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項10】
前記深いトレンチの側壁に隣接する基板に配置される不純物注入領域を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項11】
前記負の固定電荷膜は、前記深いトレンチの側壁及び底面を覆い、
前記イメージセンサーは、前記深いトレンチを満たす埋め込み絶縁膜を更に含み、
前記埋め込み絶縁膜は、前記深いトレンチ内で逆‘Y’字形状を有することを特徴とする請求項に記載のイメージセンサー。
【請求項12】
第1面と該第1面に対向して光が入射する第2面とを有して複数の画素領域を定義する基板を提供する段階と、
前記基板に予備の深い素子分離膜を形成して前記画素領域を形成する段階と、
前記画素領域の各々の基板内に光電変換部を形成する段階と、
前記基板の第1面上にトランジスタ及び配線層を形成する段階と、
前記基板の第2面で前記予備の深い素子分離膜を露出させる段階と、
前記予備の深い素子分離膜の少なくとも一部を除去して基板内に深いトレンチを形成する段階と、
前記深いトレンチの側面及び前記基板の第2面を覆う負の固定電荷膜を形成する段階と、を有することを特徴とするイメージセンサーの製造方法。
【請求項13】
前記負の固定電荷膜を形成する段階の後に、
前記基板の第2面上に埋め込み絶縁膜を形成する段階を更に含むことを特徴とする請求項12に記載のイメージセンサーの製造方法。
【請求項14】
前記埋め込み絶縁膜は、前記深いトレンチ内に延長されて該深いトレンチを満たすことを特徴とする請求項13に記載のイメージセンサーの製造方法。
【請求項15】
前記埋め込み絶縁膜を形成する段階は、
前記負の固定電荷膜を形成するための温度と同一であるか又は低い温度で前記埋め込み絶縁膜を形成することを特徴とする請求項13に記載のイメージセンサーの製造方法。
【請求項16】
前記負の固定電荷膜を形成する段階の後に、
前記深いトレンチ内にエアーギャップ領域を形成する段階を更に含むことを特徴とする請求項12に記載のイメージセンサーの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサーに関し、より詳細には、イメージセンサー及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサーは光学映像(Optical image)を電気信号に変換する半導体素子である。イメージセンサーはCCD(Charge coupled device)型及びCMOS(Complementary metal oxide semiconductor)型に分類される。CIS(CMOS image sensor)と称されるCMOSイメージセンサーは2次元的に配列された複数個の画素を具備する。画素の各々はフォトダイオード(photodiode:PD)を含む。フォトダイオードは入射する光を電気信号に変換する役割を果たす。
【0003】
半導体素子が高集積化されることによってイメージセンサーも高集積化されている。高集積化によって、画素の各々の大きさが小さくなり、画素間のクロストーク(cross talk)の発生危険も大きくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,970,333号明細書
【特許文献2】米国特許第7,608,872号明細書
【特許文献3】米国特許第8,691,660号明細書
【特許文献4】米国特許第8,637,9107号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、暗電流特性を改善するイメージセンサー及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるイメージセンサーは、第1面と該第1面に対向して光が入射する第2面とを有して複数の画素領域を定義し、前記第2面から前記第1面の方向に延長されて前記複数の画素領域を分離する深いトレンチを定義する基板と、前記基板の画素領域の各々に配置される光電変換部と、前記光電変換部の上に配置されるゲート電極と、前記深いトレンチの側壁の少なくとも一部及び前記基板の第2面を覆う負の固定電荷膜と、前記基板の第1面上に配置されて前記画素領域の各々の活性領域を定義し、前記負の固定電荷膜に接する浅い素子分離膜と、を有し、前記深いトレンチは、前記浅い素子分離膜内に形成される底面を含み、前記深いトレンチの底面は、屈曲することを特徴とする。
【0007】
前記負の固定電荷膜は、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、チタニウム(Ti)、イットリウム(Y)、及びランタノイドの中の1つ以上を含む金属酸化物(metal oxide)からなり得る。
前記負の固定電荷膜は、ハフニウム(Hf)を含む金属酸化膜からなり得る。
前記基板の第1面上のゲート電極は、前記基板の第2面に向かって延長され得る。
前記負の固定電荷膜は、前記基板の第1面に向かって延長され得る。
前記負の固定電荷膜は、前記浅い素子分離膜の上部面及び下部面の中の少なくとも1つから離隔される下部面を有し得る。
前記負の固定電荷膜の下部面及び下部側壁は、前記浅い素子分離膜に接し得る。
前記負の固定電荷膜は、前記浅い素子分離膜内に延長され得る。
前記イメージセンサーは、前記深いトレンチ内で前記負の固定電荷膜に接して前記第2面に延長される埋め込み絶縁膜を更に含むことができる。
前記イメージセンサーは、前記深いトレンチ内に配置されるエアーギャップ領域を更に含むことができる。
記イメージセンサーは、前記深いトレンチの側壁に隣接する基板上に配置される不純物注入領域を更に含むことができる。
記負の固定電荷膜は、前記深いトレンチの側壁及び底面を覆い、前記イメージセンサーは、前記深いトレンチを満たす埋め込み絶縁膜を更に含むことができ、前記埋め込み絶縁膜は、前記深いトレンチ内で逆‘Y’字形状を有し得る。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるイメージセンサーの製造方法は、第1面と該第1面に対向して光が入射する第2面とを有して複数の画素領域を定義する基板を提供する段階と、前記基板に予備の深い素子分離膜を形成して前記画素領域を形成する段階と、前記画素領域の各々の基板内に光電変換部を形成する段階と、前記基板の第1面上にトランジスタ及び配線層を形成する段階と、前記基板の第2面で前記予備の深い素子分離膜を露出させる段階と、前記予備の深い素子分離膜の少なくとも一部を除去して基板内に深いトレンチを形成する段階と、前記深いトレンチの側面及び前記基板の第2面を覆う負の固定電荷膜を形成する段階と、を有する。
【0009】
前記イメージセンサーの製造方法は、前記負の固定電荷膜を形成した後に、前記基板の第2面上に埋め込み絶縁膜を形成する段階を更に含むことができる。
前記埋め込み絶縁膜は、前記深いトレンチ内に延長されて該深いトレンチを満たし得る。
前記埋め込み絶縁膜を形成する段階は、前記負の固定電荷膜を形成するための温度と同一であるか又は低い温度で前記埋め込み絶縁膜を形成し得る。
前記イメージセンサーの製造方法は、前記負の固定電荷膜を形成した後に、前記深いトレンチ内にエアーギャップ領域を形成する段階を更に含むことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明のイメージセンサーによれば、光電変換部の側面及び底面に隣接するように固定電荷膜が配置され、固定電荷膜が負の電荷を帯びているため、周辺に正孔の蓄積(hole accumulation)が発生する。これにより、暗電流の発生及びホワイトスポット(white spot)を効果的に減少させることができる。
また、本発明のイメージセンサーによれば、深い素子分離膜内にポリシリコンパターンが配置され、ポリシリコンパターンが基板をなすシリコンと実質的に同様な熱膨張率を有するため、物質の熱膨張率差によって発生する物理的ストレスを減らすことができる。
また、本発明のイメージセンサーによれば、深い素子分離膜内にエアーギャップ領域が存在するため、クロストークを改善することができる。
更に、本発明のイメージセンサーによれば、単位画素領域間に深い素子分離膜が配置されてこれらを隔離させるため、クロストークを更に制御することができる。これにより、イメージの色相再現性を高くすることができる。
本発明のイメージセンサーの製造方法によれば、予備素子分離膜を犠牲膜のように利用して深いトレンチを形成するため、誤整列を減らすか又は無くすことができる。これにより、工程収率を増大させて製造費用を低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態によるイメージセンサーの回路図である。
図2】本発明の第1実施形態によるイメージセンサーのレイアウト図である。
図3図2のA−A’線に沿って切断した断面図である。
図4図3のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図5図3のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図6図3のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図7図3のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図8図3のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図9図3のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図10図3のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図11図3のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図12図3のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図13図3のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図14図3のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
図15】本発明の第2実施形態によるイメージセンサーの断面図である。
図16図15のイメージセンサーを製造する過程を示す断面図である。
図17図15のイメージセンサーを製造する過程を示す断面図である。
図18】本発明の第3実施形態によるイメージセンサーの断面図である。
図19図18のイメージセンサーを製造する過程を示す断面図である。
図20図18のイメージセンサーを製造する過程を示す断面図である。
図21図18のイメージセンサーを製造する過程を示す断面図である。
図22】本発明の第4実施形態によるイメージセンサーの断面図である。
図23図22のイメージセンサーを製造する過程を示す断面図である。
図24】本発明の第5実施形態によるイメージセンサーの断面図である。
図25】本発明の第6実施形態によるイメージセンサーの断面図である。
図26】本発明の第7実施形態によるイメージセンサーの断面図である。
図27】本発明の実施形態によるイメージセンサーを含む電子装置を示すブロック図である。
図28】本発明の実施形態によるイメージセンサーが適用されるマルチメディア装置の例である。
図29】本発明の実施形態によるイメージセンサーが適用されるマルチメディア装置の例である。
図30】本発明の実施形態によるイメージセンサーが適用されるマルチメディア装置の例である。
図31】本発明の実施形態によるイメージセンサーが適用されるマルチメディア装置の例である。
図32】本発明の実施形態によるイメージセンサーが適用されるマルチメディア装置の例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の目的、特徴、及び長所は図面を参照しながら以下の望ましい実施形態を通じて容易に理解される。しかし、本発明は、ここで説明する実施形態に限定されることなく、他の形態に具現化され得る。紹介する実施形態は、開示する内容が徹底して完全になるように、そして当業者に本発明の思想が十分に伝達されるように提供される。
【0013】
本明細書で、何らかの構成要素が他の構成要素上に在ると言及する場合に、それは他の構成要素上に直接形成されるか、又はこれらの間に第3の構成要素が介在することもあり得ることを意味する。また、図面において、構成要素の厚さは技術的内容の効果的な説明のために誇張したものである。
【0014】
本明細書で記述する実施形態は本発明の理想的な例示図である断面図及び/又は平面図を参照して説明する。図面において、膜及び領域の厚さは技術的内容の効果的な説明のために誇張したものである。従って、製造技術及び/又は許容誤差等によって例示図の形態が変形され得る。従って、本発明の実施形態は、図示した特定形態に制限されるものではなく、製造工程によって生成される形態の変化も含む。例えば、直角に図示したエッチング領域はラウンドされるか、或いは所定の曲率を有する形態であり得る。従って、図面で例示した領域は概略的な属性を有し、図面で例示した領域の模様は、素子の領域の特定形態を例示するためのものであり、発明の範疇を制限するものではない。本明細書の多様な実施形態で、第1、第2等の用語を多様な構成要素を記述するために使用したが、これらの構成要素がこのような用語によって限定されない。これらの用語は単にいずれかの構成要素を他の構成要素と区別するために使用したものである。ここに説明し、例示する実施形態はその相補的な実施形態も含む。
【0015】
本明細書で使用した用語は、実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で単数形は、文句で特別に言及しない限り、複数形も含む。明細書で使用する‘含む(comprise)’及び/又は‘含む(comprising)’は言及した構成要素が1つ以上の他の構成要素の存在又は追加を排除しない。
【0016】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態によるイメージセンサーの回路図である。
【0018】
図1を参照すると、イメージセンサーの単位画素の各々は、光電変換領域PD、トランスファートランジスタTx、ソースフォロワトランジスタSx、リセットトランジスタRx、及び選択トランジスタAxを含む。トランスファートランジスタTx、ソースフォロワトランジスタSx、リセットトランジスタRx、及び選択トランジスタAxは、各々トランスファーゲートTG、ソースフォロワゲートSF、リセットゲートRG、及び選択ゲートSELを含む。光電変換領域PDに光電変換部が提供される。光電変換部はN型不純物領域とP型不純物領域とを含むフォトダイオードである。トランスファートランジスタTxのドレーンは浮遊拡散領域FDとして理解される。浮遊拡散領域FDはリセットトランジスタ(Rx、reset transistor)のソースである。浮遊拡散領域FDはソースフォロワトランジスタ(Sx:source follower transistor)のソースフォロワゲート(SF)と電気的に連結される。ソースフォロワトランジスタSxは選択トランジスタ(Ax:selection transistor)に連結される。リセットトランジスタRx、ソースフォロワトランジスタSx、及び選択トランジスタAxは隣接する画素によって互いに共有され、これによって集積度が向上する。
【0019】
イメージセンサーの動作を、図1を参照して説明すると次の通りである。先ず、光が遮断された状態でリセットトランジスタRxのドレーンとソースフォロワトランジスタSxのドレーンとに電源電圧VDDを印加して浮遊拡散領域FDに残留する電荷を放出させる。その後、リセットトランジスタRxをオフ(OFF)させ、外部からの光を光電変換領域PDに入射させると、光電変換領域PDで電子−正孔対が生成される。正孔はP型不純物注入領域の方に、電子はN型不純物注入領域の方に移動して蓄積される。トランスファートランジスタTxをオン(ON)させると、このような電荷は浮遊拡散領域FDに伝達されて蓄積される。蓄積された電荷量に比例してソースフォロワトランジスタSxのゲートバイアスが変わり、ソースフォロワトランジスタSxのソース電位の変化をもたらす。この時、選択トランジスタAxをオン(ON)させると、コラムラインで電荷による信号が読み出されるようになる。
【0020】
図2は、本発明の第1実施形態によるイメージセンサーのレイアウト図であり、図3は、図2のA−A’線に沿って切断した断面図である。
【0021】
図2及び図3を参照すると、単位画素領域UPを含む基板3が提供される。基板3はシリコンウエハーであるか、或いはSOI(Silicon on insulator)基板又は半導体エピタキシァル層である。基板3は互いに対向する前面3aと後面3bとを含む。後面3bを通じて光が入射する。前面3aに回路が配置される。単位画素領域UPは後面の深いトレンチ52によって互いに分離される。後面の深いトレンチ52は後面3bから前面3aに隣接するように形成される。後面の深いトレンチ52は平面的に網状に形成される。後面の深いトレンチ52によって分離された各々の単位画素領域UPの基板3には光電変換部PDが配置される。光電変換部PDは後面3bに隣接するように配置される。光電変換部PDの下に、前面3aに隣接するようにウェル領域PWが配置される。ウェル領域PWは光電変換部PDと反対になる導電形の不純物がドーピングされる。例えば、光電変換部PDにはN型の不純物がドーピングされ、ウェル領域PWにはp型の不純物がドーピングされる。
【0022】
前面3aには浅い素子分離膜13が配置されて各々の単位画素領域UPで活性領域を定義する。前面3aで浅い素子分離膜13が配置されない活性領域にトランスファーゲートTGと浮遊拡散領域FDとが配置される。トランスファーゲートTGは基板3内に一部が延長された部分を含む垂直トランスファーゲート形態を有する。これとは異なり、トランスファーゲートTGは基板3の前面3a上のみに配置されるフラット形(flat−type)トランスファーゲートの形態を有することもある。トランスファーゲートTGから離隔する位置にトランジスタ15が配置される。トランジスタ15は、図1のソースフォロワトランジスタSx、リセットトランジスタRx、及び選択トランジスタAxの中の少なくとも1つに該当する。前面3a上には多層の層間絶縁膜17と配線19とが配置される。層間絶縁膜17は第1パッシベーション膜21で覆われる。
【0023】
後面の深いトレンチ52の底面52xは浅い素子分離膜13の上部面13uと下部面13bとから離隔される。後面の深いトレンチ52の側壁と底面52xは負の固定電荷膜23によってコンフォーマルに被覆される。即ち、負の固定電荷膜23は後面3bから基板3を貫通して浅い素子分離膜13内に延長される。負の固定電荷膜23の下部面と下部側面とは浅い素子分離膜13と接する。負の固定電荷膜23は延長されて後面3bを覆う。負の固定電荷膜23は化学量論比より不足する量の酸素を含む金属酸化膜からなる。従って、負の固定電荷膜23は負の固定電荷を有する。負の固定電荷膜23は、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、チタニウム(Ti)、イットリウム(Y)、及びランタノイドを含むグループから選択される少なくとも1つの金属を含む金属酸化物(metal oxide)からなる。
【0024】
負の固定電荷膜23は光電変換部PDを囲むように配置される。負の固定電荷膜23は負の固定電荷を帯びており、負の固定電荷膜23に接する基板3の表面周辺に正孔の蓄積(hole accumulation)が発生する。従って、暗い状態で発生した電子(即ち、暗電流)が正孔の方に移動して正孔と結合することによって暗電流の発生が減少する。それによって、ホワイトスポット(white spot)を減少させることができる。
【0025】
後面の深いトレンチ52の側壁に隣接する基板3には不純物注入領域5が配置される。不純物注入領域5は光電変換部PDと反対になる導電形の不純物がドーピングされる。不純物注入領域5は、ウェル領域PWにドーピングされた不純物のような導電形の不純物がドーピングされ、より高い濃度にドーピングされる。後面の深いトレンチ52は埋め込み絶縁膜25で満たされる。埋め込み絶縁膜25は延長されて後面3bを覆う。埋め込み絶縁膜25はシリコン酸化膜系列の物質で形成される。後面の深いトレンチ52内に配置される負の固定電荷膜23と埋め込み絶縁膜25とは深い素子分離膜11を構成し、単位画素領域UPを分離する。深い素子分離膜11の深さは、光感度の向上のために、例えば2μm以上である。一例によると、深い素子分離膜11は3μm以上の深さを有する。
【0026】
後面3bを覆う埋め込み絶縁膜25は第2パッシベーション膜27で被覆される。第1及び第2パッシベーション膜21、27はシリコン窒化膜及びポリイミドの中の少なくとも1つの膜で形成される。第2パッシベーション膜27の上には各々の単位画素領域UPに対応するようにカラーフィルター29とマイクロレンズ31とが順に積層される。カラーフィルター29はマトリックス状に配列されたカラーフィルターアレイに含まれる。一実施形態で、カラーフィルターアレイは、レッドフィルター、グリーンフィルター、及びブルーフィルターを含むベイヤーパターン(Bayer pattern)を有する。他の実施形態で、カラーフィルターアレイは、イエローフィルター、マゼンタフィルター、及びシアンフィルターを含んでもよい。また、カラーフィルターアレイはホワイトフィルターを追加的に具備してもよい。
【0027】
図4図14は、図3のイメージセンサーを製造する過程を順次的に示す断面図である。
【0028】
図4を参照すると、複数個の単位画素領域UPを含む基板3を準備する。基板3は互いに対向する前面3aと後面3bとを含む。基板3は半導体ウエハーであるか、或いは半導体エピタキシァル層である。
【0029】
図5を参照すると、複数のイオン注入工程を進行して各々の単位画素領域UPで基板3内に光電変換部PDとウェル領域PWとを形成する。例えば、光電変換部PDはN型の不純物でドーピングされる。ウェル領域PWは、例えばp型の不純物でドーピングされるが、本発明はこれに限定されない。各々の単位画素領域UPを覆う第1マスクパターンM1を基板3上に形成する。そして、第1マスクパターンM1をエッチングマスクとして利用して基板3をパターニングして前面に深いトレンチ51を形成する。前面の深いトレンチ51は単位画素領域UP間の境界に形成されて単位画素領域UPを互いに分離させる。前面の深いトレンチ51の底面は基板3の後面3bから離隔される。
【0030】
図6を参照すると、イオン注入工程とプラズマ補助ドーピング(plasma−assisted doping)工程との中の少なくとも1つを進行して前面の深いトレンチ51の側壁と底面とに隣接する基板3に不純物注入領域5を形成する。不純物注入領域5は、例えばp型の不純物でドーピングされる。
【0031】
図7を参照すると、第1マスクパターンM1を除去する。基板3の前面3a上に絶縁ライナーとポリシリコン膜とをコンフォーマルに形成して前面の深いトレンチ51を満たした後に平坦化エッチング工程を進行して前面の深いトレンチ51内に絶縁ライナーパターン7とポリシリコンパターン9とを形成する。絶縁ライナーパターン7はシリコン酸化膜系列の物質で形成される。絶縁ライナーパターン7とポリシリコンパターン9とは予備の深い素子分離膜10を構成する。予備の深い素子分離膜10は複数の単位画素領域UPを定義する。
【0032】
図8を参照すると、基板3の前面3a部分をパターニングして浅いトレンチを形成し、これを浅い素子分離膜13で満たして活性領域を定義する。浅い素子分離膜13はシリコン酸化膜系列の物質で形成される。浅い素子分離膜13は前面の深いトレンチ51と重畳するように形成される。そして、前面3aにトランスファーゲートTG、浮遊拡散領域FD、及びトランジスタ15等を形成する。
【0033】
図9を参照すると、前面3a上に配線19と層間絶縁膜17及び第1パッシベーション膜21とを形成する。
【0034】
図10を参照すると、基板3を覆して後面3bが上に向かうようにする。平坦化エッチング工程を進行して基板3の一部分を除去してポリシリコンパターン9の下部面と絶縁ライナーパターン7とが露出するようにする。
【0035】
図11を参照すると、基板3の後面3b上に第2マスクパターンM2を形成する。第2マスクパターンM2は、基板3を覆い、ポリシリコンパターン9と絶縁ライナーパターン7とを露出させるように形成される。
【0036】
図12を参照すると、第2マスクパターンM2によって露出したポリシリコンパターン9を選択的に除去する。エッチング工程、例えば等方性エッチング工程によってポリシリコンパターン9を選択的に除去する。これによって、絶縁ライナーパターン7の側面と浅い素子分離膜13の上部面13uとが露出する。
【0037】
図13を参照すると、絶縁ライナーパターン7を選択的に除去して後面の深いトレンチ52を形成する。後面の深いトレンチ52は前面の深いトレンチ51と重なるが、後面3bから前面3aの方向に形成される。絶縁ライナーパターン7は等方性エッチング工程で除去される。絶縁ライナーパターン7を除去する時、同一系列の物質で形成された浅い素子分離膜13の一部も除去される。これによって、後面の深いトレンチ52の底面52xは浅い素子分離膜13の上部面13u及び下部面13bから同時に離隔される。この方法では、後面の深いトレンチ52を形成するため、後面の深いトレンチ52の形成位置の誤整列が発生する危険はない。従って、工程収率を増大させて製造費用を低くすることができる。
【0038】
図14を参照すると、基板3の後面3b上に負の固定電荷膜23をコンフォーマルに蒸着する。負の固定電荷膜23は化学気相蒸着方法又は原子薄膜蒸着方法で形成される。負の固定電荷膜23は化学量論比より不足する量の酸素を含む金属酸化膜からなる。負の固定電荷膜23は、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、チタニウム(Ti)、イットリウム(Y)、タングステン(W)、及びランタノイドを含むグループから選択される少なくとも1つの金属を含む金属酸化物(metaloxide)からなる。負の固定電荷膜23を形成した後に進行する後続工程は、負の固定電荷膜23を形成する工程温度と同一であるか、或いはより低い。例えば、負の固定電荷膜23を形成した後に進行する後続工程は約200℃以下の温度で進行する。これによって、負の固定電荷膜23内に酸素の含量が化学量論比より不足する状態を維持することができるため、負の固定電荷膜23が負の固定電荷を帯びる。
【0039】
基板3の後面3b上に埋め込み絶縁膜25を形成して後面の深いトレンチ52を満たす。埋め込み絶縁膜25上に第2パッシベーション膜27を形成する。再び図3を参照して、各々の単位画素領域UP上にカラーフィルター29とマイクロレンズ31とを順に形成する。
【0040】
本実施形態のイメージセンサーの製造方法で工程順序は変わり得る。また、本実施形態で、予備の深い素子分離膜10がポリシリコンパターン9と絶縁ライナーパターン7とで構成されるが、1つの犠牲膜で構成してもよい。本実施形態の方法では予備の深い素子分離膜10を犠牲膜のように利用して後面の深いトレンチ52を形成するため、後面の深いトレンチ52の形成位置に誤整列が発生する危険はない。従って、工程収率を増大させて製造費用を低くすることができる。
【0041】
図15は、本発明の第2実施形態によるイメージセンサーの断面図である。図15のイメージセンサーは、以下で説明することを除いて、図3のイメージセンサーと実質的に同様に構成される。従って、以下では説明を簡単にするために図3を参照して上述した内容を省略する。
【0042】
図15を参照すると、本実施形態によるイメージセンサーでは、深いトレンチ51、52の一部は余りのポリシリコンパターン9aと余りの絶縁ライナーパターン7aとで満たされ、この上に負の固定電荷膜23と埋め込み絶縁膜25とが配置される。即ち、深いトレンチ51、52内に配置される余りのポリシリコンパターン9a、余りの絶縁ライナーパターン7a、負の固定電荷膜23、及び埋め込み絶縁膜25は深い素子分離膜11aを構成する。
【0043】
図15のイメージセンサーでは、負の固定電荷膜23が光電変換部PDの上部面と側面との一部を囲むため、暗電流の発生が減少する。従って、ホワイトスポット(white spot)を減少させることができる。
【0044】
余りのポリシリコンパターン9aは基板3をなすシリコンと概ね同一の熱膨張率を有するため、イメージセンサーを構成する物質の熱膨張率差によって発生する物理的ストレスを減らすことができる。
【0045】
図16及び図17は、図15のイメージセンサーを製造する過程を示す断面図である。
【0046】
図16を参照すると、図11の段階のようにポリシリコンパターン9と絶縁ライナーパターン7とを露出させる第2マスクパターンM2を形成した後に、ポリシリコンパターン9の一部のみを除去し、余りのポリシリコンパターン9aを残す。
【0047】
図17を参照すると、第2マスクパターンM2を除去する。そして、絶縁ライナーパターン7の一部を除去し、余りの絶縁ライナーパターン7aを残す。従って、後面の深いトレンチ52が形成される。後面の深いトレンチ52は前面の深いトレンチ51と重なるように形成される。後面の深いトレンチ52の底面で余りのポリシリコンパターン9aと余りの絶縁ライナーパターン7aとが露出する。
【0048】
再び図15を参照すると、基板3の後面3b上に負の固定電荷膜23をコンフォーマルに形成する。後続工程で図14を参照して説明した方法と同一/同様な工程を進行する。
【0049】
図18は、本発明の第3実施形態によるイメージセンサーの断面図である。図18のイメージセンサーは、以下で説明することを除いて、図3のイメージセンサーと実質的に同様に構成される。従って、以下では説明を簡単にするために図3を参照して上述した内容を省略する。
【0050】
図18を参照すると、基板3の前面3aに図3の浅い素子分離膜13の代わりにチャンネルストップ領域14が配置される。チャンネルストップ領域14は光電変換部PD及び浮遊拡散領域FDと反対になる導電形の不純物がドーピングされる。チャンネルストップ領域14は、ウェル領域PWのような導電形の不純物がドーピングされ、より高い不純物濃度を有する。負の固定電荷膜23の下部面は前面3aより突出する。
【0051】
図19図21は、図18のイメージセンサーを製造する過程を示す断面図である。
【0052】
図19を参照すると、図7の状態で基板3の前面3aにチャンネルストップ領域14を形成して活性領域を定義する。チャンネルストップ領域14はイオン注入工程で形成される。前面3aにトランスファーゲートTG、浮遊拡散領域FD、及びトランジスタ15を形成する。
【0053】
図20を参照すると、前面3a上に配線19、層間絶縁膜17、及び第1パッシベーション膜21を形成する。基板3を覆して後面3bが上に向かうようにする。基板3の一部分を除去してポリシリコンパターン9と絶縁ライナーパターン7とを露出する。後面3b上に第2マスクパターンM2を形成する。第2マスクパターンM2で覆われずに露出したポリシリコンパターン9を選択的に除去する。それによって、層間絶縁膜17が露出する。
【0054】
図21を参照すると、第2マスクパターンM2を除去する。絶縁ライナーパターン7を選択的に除去して後面の深いトレンチ52aを形成する。層間絶縁膜17が絶縁ライナーパターン7と同一のシリコン酸化膜系列の物質で形成されるため、絶縁ライナーパターン7を除去する時、層間絶縁膜17の一部も共に除去される。従って、後面の深いトレンチ52aの底面52xは前面3aより低くなる。
【0055】
再び図18を参照すると、負の固定電荷膜23と埋め込み絶縁膜25を形成する。後続工程は図14を参照して説明したことと同一/同様であるので、これに対する説明を省略する。
【0056】
図22は、本発明の第4実施形態によるイメージセンサーの断面図である。図22のイメージセンサーは、以下で説明することを除いて、図18のイメージセンサーと実質的に同様に構成される。従って、以下では説明を簡単にするために図3を参照して上述した内容を省略する。
【0057】
図22を参照すると、本実施形態によるイメージセンサーでは、基板3の前面3aにエッチング防止膜16が配置される。負の固定電荷膜23の下部面はエッチング防止膜16と接し、前面3aと同一の高さに位置する。
【0058】
図23は、図22のイメージセンサーを製造する過程を示す断面図である。
【0059】
図23を参照すると、基板3の前面3aにエッチング防止膜16を形成する。エッチング防止膜16は絶縁ライナーパターン7に対して過エッチング選択比を有する物質で形成される。例えば、エッチング防止膜16はシリコン窒化膜で形成される。図20のようにポリシリコンパターン9を選択的に除去する時、層間絶縁膜17でないエッチング防止膜16が露出する。エッチング防止膜16は、絶縁ライナーパターン7を除去する時、層間絶縁膜17がエッチングされることを防止する。それ以外の製造方法は図19図21を参照して説明したことと同一/同様である。
【0060】
図24は、本発明の第5実施形態によるイメージセンサーの断面図である。図24のイメージセンサーは、以下で説明することを除いて、図3のイメージセンサーと実質的に同様に構成される。従って、以下では説明を簡単にするために図3を参照して上述した内容を省略する。
【0061】
図24を参照すると、本実施形態によるイメージセンサーでは、図3の不純物注入領域5を含まない。
【0062】
図25は、本発明の第6実施形態によるイメージセンサーの断面図である。
【0063】
図25を参照すると、本実施形態によるイメージセンサーでは、図3の状態で後面の深いトレンチ52内にエアーギャップ領域AGが配置される。従って、負の固定電荷膜23、埋め込み絶縁膜25、及びエアーギャップ領域AGが深い素子分離膜11dを構成する。
【0064】
図25のイメージセンサーは埋め込み絶縁膜25をステップカバレージ特性が低い蒸着工程で形成することによって具現される。従って、埋め込み絶縁膜25が後面の深いトレンチ52の狭い空いた空間内を満たさずにエアーギャップ領域AGが形成される。それ以外の製造工程は図3図14を参照して説明したことと同様である。
【0065】
図26は、本発明の第7実施形態によるイメージセンサーの断面図である。
【0066】
図26を参照すると、後面の深いトレンチ52の底面52xは2つのリセスされた領域を合わせた形状に屈曲される。負の固定電荷膜23は屈曲された底面52xをコンフォーマルに覆う。従って、埋め込み絶縁膜25の下部構造が逆Y字形状である。後面の深いトレンチ52の屈曲した底面52xは図13の段階で工程条件を異ならせることによって形成される。それ以外の製造工程は図3図14を参照して説明したことと同様である。
【0067】
図27は、本発明の実施形態によるイメージセンサーを含む電子装置を示すブロック図である。電子装置はデジタルカメラ又はモバイル装置である。図27を参照すると、デジタルカメラシステムは、イメージセンサー100、プロセッサ230、メモリ300、ディスプレー装置410、及びバス500を含む。図27に示したように、イメージセンサー100はプロセッサ230の制御に応答して外部の映像情報をキャプチャ(Capture)する。プロセッサ230は、キャプチャされた映像情報を、バス500を通じてメモリ300に格納する。プロセッサ200はメモリ300に格納された映像情報をディスプレー装置410に出力する。
【0068】
図28図32は、本発明の実施形態によるイメージセンサーが適用されるマルチメディア装置の例である。本発明の実施形態によるイメージセンサーはイメージ撮影機能を具備する多様なマルチメディア装置に適用される。例えば、本発明の実施形態によるイメージセンサーは、図28に示したようにモバイルフォン又はスマートフォン2000に適用され、図29に示したようにタブレット又はスマートタブレット3000に適用される。また、本発明の実施形態によるイメージセンサーは、図30に示したようにノートブック型コンピューターコンピューター4000に適用され、図31に示したようにテレビジョン又はスマートテレビジョン5000に適用される。本発明の実施形態によるイメージセンサーは図32に示したようにデジタルカメラ又はデジタルカムコーダー6000に適用される。
【0069】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0070】
3 基板
3a 前面
3b 後面
5 不純物注入領域
7、7a 絶縁ライナーパターン
9、9a ポリシリコンパターン
10 予備の深い素子分離膜
11、11a〜11d 深い素子分離膜
13 浅い素子分離膜
13b 下部面
13u 上部面
14 チャンネルストップ領域
15 トランジスタ
16 エッチング防止膜
17 層間絶縁膜
19 配線
21、27 パッシベーション膜
23 固定電荷膜
25 埋め込み絶縁膜
29 カラーフィルター
31 マイクロレンズ
51、52、52a〜52c 深いトレンチ
52x 底面
100 イメージセンサー
230 プロセッサ
300 メモリ
410 ディスプレー装置
500 BUS
2000 モバイルフォン又はスマートフォン
3000 タブレット又はスマートタブレット
4000 ノートブック型コンピューターコンピューター
5000 テレビジョン又はスマートテレビジョン
6000 デジタルカメラ又はデジタルカムコーダー
AG エアーギャップ領域
FD 浮遊拡散領域
M1 第1マスクパターン
M2 第2マスクパターン
PD 光電変換部
PW ウェル領域
RG リセットゲート
SF ソースフォロワゲート
SEL 選択ゲート
TG トランスファーゲート
UP 単位画素領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32