(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
起立姿勢と倒伏姿勢との間で回動可能であり、前記起立姿勢においてはゲートを開状態とし、前記倒伏姿勢においてはゲートを閉状態とする遮断バーの表示制御方法において、
前記遮断バーは、第1色光を発する第1発光体及び前記第1色光とは異なる第2色光を発する第2発光体が設けられたバー本体を備えており、
前記バー本体が前記起立姿勢にある場合に前記第1発光体を発光させるステップと、
前記バー本体が前記倒伏姿勢にある場合に前記第2発光体を発光させるステップと、
前記バー本体が前記倒伏姿勢から前記起立姿勢へ移行する途中の第1中間姿勢までの期間において前記第2発光体を発光させるステップと、
前記第1中間姿勢から前記起立姿勢への移行が完了するまでの期間において前記第1発光体を発光させるステップと、
前記バー本体が前記起立姿勢から前記倒伏姿勢へ移行する途中の第2中間姿勢までの期間において前記第1発光体を発光させるステップと、
前記第2中間姿勢から前記倒伏姿勢への移行が完了するまでの期間において前記第2発光体を発光させるステップとを
有し、
前記第1中間姿勢及び前記第2中間姿勢のそれぞれに対応する前記バー本体の傾斜角は異なる値に設定可能である
ことを特徴とする、遮断バーの表示制御方法。
【背景技術】
【0002】
駐車場及び踏切等には車両の通行を制御するための遮断機が設置されており、その遮断機にはゲートの開閉を行うための遮断バーが設けられている。この遮断バーにはLED(Light Emitting Diode)等の発光体が設けられるものがあり、その発光体による発光によって車両の運転者等に注意を促すことができる。特に、当該発光体によって複数色の光を発することができる場合、その効果は顕著である。
【0003】
特許文献1には、上述したような複数色の光を発することが可能な発光体が設けられた遮断バーが開示されている。この遮断バーの場合、赤色LEDと黄色LEDとが交互に配設されている。そして、踏切を電車等が通過する場合に遮断バーが降下し、そのタイミングで赤色LED及び黄色LEDが同時に点灯するように制御される。この特許文献1に開示されている遮断バーの場合、複数色の光を発することができるものの、それらは同じタイミングで発することになるため、複数色の光を用いることのメリットが小さい。
【0004】
他方、特許文献2には、複数色の光を色毎にタイミングを異ならせて発する遮断バーが開示されている(特許文献2の段落番号0015―0016及び0020−0021等)。この遮断バーの場合、赤色LED及び青色LEDが交互に配設されており、列車検知センサが列車の接近を検知すると、表示制御部が赤色LEDを点滅させた後、遮断バーが垂直から水平方向に回動する。これにより、運転者に対し列車の接近とともに車両停止位置に注意を向けさせることができる。また、列車が通過したときは、遮断バーが水平から垂直方向に回動した後、表示制御部が赤色LEDを消灯するとともに青色LEDを点灯させる。これにより、運転者に対して、列車の通過とともに車両が安全に発信可能となったことを知らせることができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0019】
[遮断バーの構成]
図1は、本実施の形態に係る遮断バーの構成を示す斜視図である。また、
図2は、本実施の形態に係る遮断バーの構成を示す正面図であり、
図3は、
図2のA−A線矢視断面図である。
図1及び
図2に示すように、遮断バー1は、細長い円筒状のバー本体10と、バー本体10の後端に取り付けられ、図示しない遮断機に軸支されるアダプタ部20とを備えている。遮断バー1は、この遮断機の動作によって、起立姿勢及び倒伏姿勢の間を回動することができる。なお、バー本体10の形状は円筒状に限られるわけではなく、角筒状等であってもよい。また、先端に向かうにしたがって細くなるようなテーパ状であってもよい。
【0020】
バー本体10は、アルミ製の中空筒状の第1バー本体10a及び第2バー本体10bを備えている。これらの第1バー本体10a及び第2バー本体10bは同軸上に並べられており、第1バー本体10aの先端部分と第2バー本体10bの後端部分とが接続されることにより連結されている。第1バー本体10a及び第2バー本体10bはそれぞれ2メートル程度の長さを有しており、バー本体10全体の長さは4メートル程度となっている。但し、その長さは適宜変更することが可能である。なお、第1バー本体10a及び第2バー本体10bは、FRP(Fiber Reinforced Plastics)等の他の材質で構成されていてもよい。
【0021】
第1バー本体10a及び第2バー本体10bは着脱自在に接続されている。また、アダプタ部20は、バー本体10の後端、すなわち第1バー本体10aの後端に着脱自在に接続されている。これにより、第1バー本体10a、第2バー本体10b及びアダプタ部20の何れかが損傷等により正常に機能しなくなった場合、その機能しなくなったもののみを交換すればよく、遮断バー1全体を交換する必要はない。
【0022】
第1バー本体10aの正面側の内部には、その長手方向に伸びる細長い形状の第1LEDアレイ11aが配設されている。また、
図3に示すように、その裏面側の内部には同じく第2LEDアレイ12aが、その下面側の内部には同じく第3LEDアレイ13aがそれぞれ配設されている。第2バー本体10bにも同様にしてLEDアレイが設けられている。具体的には、第2バー本体10bの正面側には第1LEDアレイ11bが、その裏面側には第2LEDアレイ12bが、その下面側には第3LEDアレイ13bがそれぞれ配設されている。
【0023】
第1バー本体10aの第1LEDアレイ11aと第2バー本体10bの第1LEDアレイ11bとは電気的に接続され、同様にして第2LEDアレイ12aと第2LEDアレイ12bとが、第3LEDアレイ13aと第3LEDアレイ13bとがそれぞれ電気的に接続されている。これにより、第1LEDアレイ11a及び11b、第2LEDアレイ12a及び12b、並びに第3LEDアレイ13a及び13bがそれぞれ同一のタイミングで点灯・点滅・消灯する。
【0024】
第1LEDアレイ11aは、第1バー本体10aの長さ方向に並べて配設された複数のLED110a,110a,…と、それらのLED110a,110a,…の前方に設けられた透明のカバー部111aとを備えている。LED110a,110a,…は、第1バー本体10aの長さ方向に伸びる長板状の2枚の支持板14,14によって第1バー本体10aに支持されている。各LED110aは、赤色及び緑色の2色発光のLEDであって、後述するように、遮蔽バー1の姿勢に応じて発光色が切り替えられる。この赤色及び緑色は例示であって、その他の色であってもよい。なお、第1LEDアレイ11bも第1LEDアレイ11aと同様に構成されている。
【0025】
第2LEDアレイ12aは、第1LEDアレイ11aの場合と同様に、赤色及び緑色の2色発光の複数のLED120a,120a,…とカバー部121aとで構成され、2枚の支持板14,14によって第1バー本体10aに支持されている。第2LEDアレイ12bも第2LEDアレイ12aと同様に構成されている。
【0026】
第3LEDアレイ13aは、白色の単色発光の複数のLED130a,130a,…とカバー部131aとで構成され、2枚の支持板14,14によって第1バー本体10aに支持されている。第3LEDアレイ13bも第3LEDアレイ13aと同様に構成されている。
【0027】
アダプタ部20は、バー本体10よりも小さい直径の中空筒状をなしており、その内部には後述する制御部、傾斜センサ及び照度センサ等が設けられる一方で、その表面には後述する入力部が設けられている。また、アダプタ部20の中央部より若干後端側の位置には、正面側から裏面側へ貫通する貫通孔21が設けられている。遮断機の回動機構を構成する軸体が当該貫通孔21に挿通されることにより、遮断バー1が回動可能に軸支される。なお、遮断機によってその接続構造のサイズ・形状は異なるため、そのサイズ・形状に対応するアタッチメントが貫通孔21の近傍に適宜設けられた上で、アダプタ部20と遮断機とが接続される。
【0028】
図4は、本実施の形態の遮断バーの構成を示すブロック図である。
図4に示すように、遮断バー1は、LEDアレイの表示制御を行うための制御部101と、制御部101に対する入力を行うための入力部102と、バー本体10の傾きを検出する傾斜センサ103と、バー本体10の周囲の明るさを検出する照度センサ104と、上述した各LEDアレイからなるLEDアレイ105と、LEDアレイ105を駆動する駆動部106とを備えている。
【0029】
制御部101は、例えばマイクロコントローラで構成されており、このマイクロコントローラにはプログラムを格納するメモリが設けられている。このメモリに格納されているプログラムをマイクロコントローラが実行することにより、制御部101がLEDアレイ105の表示制御を行う。より詳細に説明すると、制御部101は、プログラムにしたがって駆動部106の動作を制御し、これにより、駆動部106が、LEDアレイ105を構成する第1LEDアレイ11a及び11b、第2LEDアレイ12a及び12b、並びに第3LEDアレイ13a及び13bを点灯・点滅・消灯させる。
【0030】
入力部102は、ディップスイッチで構成されており、LEDアレイ105の点灯動作のモードを切り替えるときにユーザによって操作される。本実施の形態の場合、後述するように、第1LEDアレイ11a及び11b並びに第2LEDアレイ12a及び12bの点灯動作について2つモードが用意されており、ディップスイッチの設定を変更することによってそれぞれのモードが設定される。
【0031】
傾斜センサ103は、振り子式の傾斜センサであり、バー本体10aが傾斜することによって振り子が振れるときの変位を検出することにより、バー本体10の傾斜角を測定する。傾斜センサ103は、測定したバー本体10の傾斜角に応じた信号を制御部101に対して出力する。これにより、制御部101は、バー本体10の傾斜角を検知することができる。後述するように、制御部101は、バー本体10の傾斜角に応じて、第1LEDアレイ11a及び11b並びに第2LEDアレイ12a及び12bの点灯を制御する。なお、傾斜センサ103は、ポテンショメータ又は磁気を利用する等、他の形式の傾斜センサであってもよい。
【0032】
照度センサ104は、受光素子に入射した光を電流に変換することによりバー本体10の周囲の明るさを検出し、その明るさに応じた信号を制御部101に対して出力する。これにより、制御部101は、バー本体10の周囲の明るさを検知することができる。後述するように、制御部101は、バー本体10の周囲の明るさに応じて、第3LEDアレイ13a及び13bの点灯を制御する。
【0033】
なお、本実施の形態において、LEDアレイ105の点灯に必要な電力は遮断機側から供給される。但し、遮断バー1側にソーラー電源部を設ける等して、遮断バー1単体でLEDアレイ105点灯のための電力を賄えるようにしてもよい。
【0034】
[遮断バーの動作]
以下、上述したように構成された遮断バー1の動作について説明する。まず、白色発光の第3LEDアレイ13a及び13bの点灯動作について説明する。制御部101は、照度センサ104から入力された信号に基づき、バー本体10の周囲の明るさが所定の閾値を超えているか否かを判定し、その結果閾値を超えていると判定した場合、駆動部106を介して、第3LEDアレイ13a及び13bを点灯させる。これにより、バー本体10の周囲が暗くなったときにバー本体10の下方を照らすことができる。その後、制御部101は、バー本体10の周囲の明るさが閾値以下になったと判定した場合、第3LEDアレイ13a及び13bを消灯させる。
【0035】
次に、2色発光の第1LEDアレイ11a及び11b並びに第2LEDアレイ12a及び12bの点灯動作のモードについて説明する。
本実施の形態では、下記の第1モード及び第2モードの2つのモードが用意されている。
(1)第1モード
【表1】
(2)第2モード
【表2】
上記において、“起立姿勢”はバー本体10が垂直になっている状態を、“倒伏姿勢”は同じく水平になっている状態をそれぞれ意味している。バー本体10が起立姿勢で停止している場合、ゲートは開状態となり、車両の通行が許可される。他方、バー本体10が倒伏姿勢で停止している場合、ゲートは閉状態となり、車両の通行が禁止される。また、“第1中間姿勢”は、バー本体10が起立姿勢から倒伏姿勢へ移行する途中における特定の時点の状態を、“第2中間姿勢”は、バー本体10が倒伏姿勢から起立姿勢へ移行する途中における特定の時点の状態を、それぞれ意味している。
【0036】
上記の表のとおり、第1モードと第2モードとでは、緑色が点灯するか点滅するかの差異以外同一の動作が行われる。これらの第1モード及び第2モードの何れを実施するかは、上述したように入力部102を用いて設定される。以下では、第1モードが設定されているものとして説明を進める。
【0037】
図5Aは、バー本体10が起立姿勢から倒伏姿勢に移行する場合の表示状態を示す図であり、
図5Bは、同じく倒伏姿勢から起立姿勢に移行する場合の表示状態を示す図である。制御部101は、バー本体10が起立姿勢にある場合、第1LEDアレイ11a及び11b並びに第2LEDアレイ12a及び12bを緑色に点灯させる。そして、制御部101は、傾斜センサ103からの信号入力により、バー本体10が回動して第1中間姿勢に到達したと判定した場合、
図5Aに示すように、第1LEDアレイ11a及び11b並びに第2LEDアレイ12a及び12bを赤色に点灯させる。すなわち、バー本体10が第1中間姿勢に到達するタイミングで緑色から赤色へ切り替わる。その後、バー本体10が第1中間姿勢から倒伏姿勢に至るまで、及び倒伏姿勢で停止している間、第1LEDアレイ11a及び11b並びに第2LEDアレイ12a及び12bは赤色点灯を継続する。
【0038】
他方、制御部101は、傾斜センサ103からの信号入力により、バー本体10が回動して倒伏姿勢から第2中間姿勢に到達したと判定した場合、
図5Bに示すように、第1LEDアレイ11a及び11b並びに第2LEDアレイ12a及び12bを緑色に点灯させる。すなわち、バー本体10が第2中間姿勢に到達するタイミングで赤色から緑色へ切り替わる。その後、バー本体10が第2中間姿勢から起立姿勢に至るまで、及び起立姿勢で停止している間、第1LEDアレイ11a及び11b並びに第2LEDアレイ12a及び12bは緑色点灯を継続する。
【0039】
上記の動作において、バー本体10の傾斜角が何度の場合に第1中間姿勢及び第2中間姿勢のそれぞれに到達したと判断するのかは、プログラムによって適宜設定することができる。これらの第1中間姿勢及び第2中間姿勢は、バー本体10が回動している間にどの程度の割合で赤色及び緑色点灯を行うべきかを検討し、その検討結果に基づいて設定されることになる。なお、第1中間姿勢及び第2中間姿勢は同じ傾斜角であってもよく、異なる傾斜角であってもよい。
【0040】
上述したように、本実施の形態の遮断バー1では、バー本体10が起立姿勢又は倒伏姿勢で停止している場合に発光色が切り替わるのではなく、起立姿勢から倒伏姿勢へ移行する途中又は倒伏姿勢から起立姿勢へ移行する途中に発光色が切り替わる。したがって、バー本体10が回動している間に発光色が切り替わることになり、視覚的な変化に富んだ表示を行うことができる。そのため、ゲートを通過しようとしている車両の運転者に対する注意喚起を促進することができる等の効果が生じる。
【0041】
なお、上記のように、バー本体10が倒伏姿勢で停止しているときのみではなく、そこから第2中間姿勢に至るまでの期間においても赤色を継続して点灯させる動作には、次のようなメリットがある。バー本体10が倒伏姿勢で停止して赤色が点灯している場合、ゲートが閉状態となっているため、運転者はゲートが開状態となるまでバー本体10の手前で車両を停止させる。その後、遮断機がゲートを開状態にすると判断した場合、バー本体10が回動を開始し、倒伏姿勢から起立姿勢へ移行し始める。このとき、本実施の形態では、バー本体10が第2中間姿勢に至るまで赤色が点灯したままとなる。運転者は、バー本体10が回動を開始したことは認識できるものの、赤色が継続して点灯しているため、車両の通行を開始すべきではないと判断することが考えられる。これにより、倒伏姿勢にあるバー本体10の回動開始時に運転者が車両を急発進させること等を防止することができる。
【0042】
その後、バー本体10が第2中間姿勢に到達したタイミングで赤色点灯から緑色点灯へ切り替わると、その色の変化を検知した運転者は、この時点で車両の通行を開始すべきであると認識する。つまり、色の切り替わりによって、車両の通行開始が促されることになる。その後まもなくバー本体10aは起立姿勢となり、ゲートが開状態となった後、車両がスムースにゲートを通過する。このように、ゲートが開状態となるタイミングで車両の通行を促すこと等が可能となる。
【0043】
本実施の形態の遮断バー1の場合、遮断バー1自体がバー本体10の傾斜角を検出し、その傾斜角に応じてLEDアレイ105の点灯動作を行うため、遮断機による点灯制御は不要となる。遮断機による点灯制御を行う場合、その制御信号を遮断バー側に出力するために特別の配線が必要になったり、遮断機側の制御プログラムを更新する必要があったり等、煩雑な手間が発生することになるが、本実施の形態では遮断バー1が単体で表示制御を行うことができるため、そのような手間を省略することができる。但し、遮断バー1が遮断機の制御装置から点灯・点滅・消灯のタイミングが指示されるような構成であってもよい。
【0044】
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態では、第1LEDアレイ11a及び11b並びに第2LEDアレイ12a及び12bが赤色及び緑色の2色発光のLEDを備えているが、各LEDアレイが赤色の単色発光のLEDと緑色の単色発光のLEDとを備えていてもよい。この場合、同じ色を発光する複数のLEDがまとめて駆動され、これにより、上述した実施の形態と同様に複数色光の切り替えが行われる。なお、この場合は、赤色の単色発光のLEDと緑色の単色発光のLEDとが1又は複数個ずつ交互に並べて設けられる態様が想定される。
【0045】
また、上述した実施の形態では、バー本体10が第1バー本体10a及び第2バー本体10bの2本の棒状部材で構成されているが、1本の棒状部材で構成されていても、3本以上の棒状部材で構成されていてもよい。
【0046】
また、上述した実施の形態では、バー本体10が起立姿勢にある場合、第1バー本体10a及び第2バー本体10bの両方ともが起立姿勢となるが、先端側に位置する第2バー本体10bは起立姿勢とならない構成にすることもできる。
図6は倒伏姿勢における他の実施の形態の遮断バーの構成を示す正面図であり、
図7は起立姿勢における同じく遮断バーの構成を示す正面図である。
図6に示すように、この遮断バー2は、遮断バー1の場合と同様に、第1バー本体10a及び第2バー本体10bで構成されるバー本体10を備えている。ここで、第1バー本体10aの先端部及び第2バー本体10bの後端部には、板状の接続部材31及び32がそれぞれ連結されている。これらの接続部材31及び32には孔が設けられており、当該孔にはピン33が挿入されている。第2バー本体10bは、ピン33を介して第1バー本体10aと回動自在に連結されており、第1バー本体10aが起立姿勢にある場合に倒伏姿勢となる状態で回動不能となるよう支持されている。これにより、
図7に示すように、バー本体10が起立姿勢にある場合、第1バー本体10aは起立姿勢となる一方で、第2バー本体10bは倒伏姿勢を維持する。このように、バー本体10が起立姿勢にある場合に、バー本体は略90度に折れ曲がった状態となり、より一層変化に富んだ表示を実現することができる。
【0047】
また、上述した実施の形態では、バー本体10が回動している期間において、バー本体10が第1中間姿勢又は第2中間姿勢に到達したときに、第1LEDアレイ11a及び11b並びに第2LEDアレイ12a及び12bの点灯色の切り替えを一斉に行っているが、この切り替えを徐々に行うようにしてもよい。具体的には、駆動部106が、第1LEDアレイ11a及び11b並びに第2LEDアレイ12a及び12bにおける各LEDを個別に駆動できるように構成されており、バー本体10が起立姿勢(すべてのLEDが緑色点灯している状態)から倒伏姿勢への移行を開始したタイミングでLEDの一部を赤色点灯させ、徐々に赤色点灯のLEDの割合を増やし、バー本体10が倒伏姿勢に到達したときにすべてのLEDが赤色点灯となるように、制御部101が駆動部106を制御する。他方、バー本体10が倒伏姿勢(すべてのLEDが赤色点灯している状態)から起立姿勢へ移行する場合は、その移行を介したタイミングでLEDの一部を緑色点灯させ、徐々に緑色点灯のLEDの割合を増やし、バー本体10が起立姿勢に到達したときにすべてのLEDが緑色点灯となるように、制御部101が駆動部106を制御する。この場合、例えば、バー本体10の軸支部分から先端部分、すなわち第1バー本体10aの後端部分から第2バー本体10bの先端部分に向かって徐々に緑色点灯から赤色点灯に又は赤色点灯から緑色点灯に変化するように、各LEDの発光動作を制御すること等が想定される。勿論、バー本体10の先端部分から軸支部分に向かって徐々に緑色点灯から赤色点灯に又は赤色点灯から緑色点灯に変化するようにしてもよい。このように、バー本体10が回動している最中に徐々に色が切り替わることによって、運転者に対する注意喚起をより一層促進すること等が可能となる。
【0048】
なお、上述した各実施の形態を組み合わせて他の実施の形態を実現することも可能である。