(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の電力コンバータは、前記第1の入力(416)と前記第1の出力(421)との間に連結された第1の整流器(406)を備え、前記第2の電力コンバータは前記第2の入力(418)と前記第2の出力(423)との間に連結された第2の整流器(406)を備える、請求項1に記載の補足電力システム。
前記第1の電力コンバータは、前記第1の整流器(406)と前記第1の出力(421)との間に連結された第1のインバータ(410)を備え、前記第2の電力コンバータは前記第2の整流器(406)と前記第2の出力(423)との間に連結された第2のインバータ(410)を備える、請求項2に記載の補足電力システム。
前記セレクタ(424)は、前記第1の入力(416)と前記第1の補足発電機(336)との間で前記第1の電力コンバータに接続され、前記第2の入力(418)と前記第2の補足発電機(338)との間で前記第2の電力コンバータに接続される、請求項1から3のいずれか一項に記載の補足電力システム。
前記セレクタ(424)は、前記第1の入力(416)と前記第1の補足発電機(336)との間に連結された第1の回路遮断器(502)と、前記第2の入力(418)と前記第2の補足発電機(338)との間に接続された第2の回路遮断器(504)と、前記第1及び第2の回路遮断器の間に連結された交流接触器(506)と、を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の補足電力システム。
前記セレクタ(424)は、前記第1の整流器(406)と前記第1の出力(421)との間で前記第1の電力コンバータに接続され、前記第2の整流器(466)と前記第2の出力(423)との間で前記第2の電力コンバータに接続される、請求項2又は3に記載の補足電力システム。
前記セレクタ(424)に通信的に連結され、かつ、前記第1及び第2の補足発電機(336, 338)と前記第1及び第2の電力コンバータとの間の電力の流れを制御するために前記セレクタを操作するよう構成されたコントローラー(354)をさらに備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の補足電力システム。
前記第1及び第2の補足発電機(336, 338)は、前記第1及び第2の主発電機(302, 304)を補足しバックアップするために電力を供給するように前記第1及び第2のエンジン(314, 316)に連続的に連結されるよう構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載の補足電力システム。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示は一般に航空機の電力システムに関する。より具体的には、本開示は双発航空機用の補足電力システムに関する。
【0009】
本明細書で説明される例示的な電力システムは主電力システム及び補足電力システムを含む。補足電力システムは、主電力システムのための予備電力システム及び主電力システムに対する補足の両方として機能することができる。そのため、実施例の実装は、より小さい主発電機が航空機で使用されることを可能にし得る。主発電機のサイズを減らすことは航空機の重量を減らし航空機のエンジン上で負荷を再分配し、それにより航空機の効率を向上する。
【0010】
図1は(図示されない)双発航空機のための電力システム300の単線結線図である。
図2は電力システム300の一部の機械的構成要素の単純化された図である。
図1を参照すると、電力システム300は、第1の主発電機302、第2の主発電機304、第1の分配バス306、及び第2の分配バス308を含む主電力システムを含む。主電力システムは第1の主発電機302及び第2の主発電機304からの電力を負荷310及び310Aにバス306、308、342、及び344を介して供給する。第1及び第2の発電機302及び304は発電機回路遮断器312を通して第1及び第2のバス306及び308に接続される。例示的な実装は三相システムであるが、わかりやすくするために
図1は電気の単相用の導線を示す。他の実装は単相又は二相を含む、任意の数の位相を含み得る。
【0011】
第1の主発電機302は第1のエンジン314に機械的に連結され、第2の主発電機304は第2のエンジン316に機械的に連結される。
図2は第1のエンジン314のギアボックス317への第1の主発電機302の機械的接続の単純化された図である。第2の主発電機304は同様にギアボックス317を介して第2のエンジン316に接続される。主発電機302及び304は、第1及び第2のエンジン314及び316により駆動されるとき固定又は可変周波数の発電機とすることができる。実施例の実装で、主発電機302及び304は、第1及び第2のエンジン314及び316の回転速度にかかわらず実質的に一定の速度で主発電機302及び304を回転させる(図示されない)機械的伝達システムを介して第1及び第2のエンジン314及び316のギアボックス317に機械的に連結される。
【0012】
第1及び第2の分配バス306及び308は負荷導線318及び負荷回路遮断器320により負荷310に接続される。実施例の実装で、第1の分配バス306及び第2の分配バス308は各々異なる負荷310に電力を供給する。第1の主発電機302は通常第1の分配バス306に接続された負荷310に電力を供給し、第2の主発電機304は通常第2の分配バス308に接続された負荷310に電力を供給する。第1の分配バス306及び第2の分配バス308は、主発電機302及び304のいずれか又は両方が第1及び第2の分配バス306及び308の両方に電力を供給することを可能にするようにバスタイ遮断器322及び導線324を介して選択的に接続可能である。
【0013】
補助発電機326は補助エンジン328に機械的に連結されて駆動される。実施例の実装で、補助エンジン328は実質的に一定の速度で動作し補助発電機326に直接(すなわち、機械的伝達スシステムなしで)接続される。補助エンジン328は、実質的に一定の出力を生成するように実質的に一定の速度で補助発電機326を駆動する。補助発電機326のAC出力は、補助電力遮断器330及びバスタイ遮断器322を介して第1及び/又は第2のバス306又は308に選択的に接続可能である。
【0014】
第1及び第2の分配バス306及び308、バスタイ遮断器322、導線318及び324、及び負荷回路遮断器320は航空機用の配電システムの一部を形成する。外部電源は、外部電源ポート332及びそれらの関連した外部電源接触器334を通して配電システムに接続することができる。
【0015】
電力システム300は第1の補足発電機336、第2の補足発電機338、電力変換システム340、第1の転送バス342、及び第2の転送バス344を含む補足電力システムを含む。通常、補足電力システムは、主電力システムにより供給される電力を補い主電力システムをバックアップするために電力を供給する。実施例の実装で、補足電力システムは(すべての負荷のサブセットと呼ばれることがある)負荷310Aに十分な電力を供給するように構成される(例えば、サイズを決められる、定格を決められる、など)。そのため、補足電力システムは、第1及び/又は第2の主発電機302及び/又は304が第1の転送バス342及び/又は第2の転送バス344に電力を供給することができない場合、主電力システムをバックアップし負荷310Aに電力を供給することができる。いくつかの実装で、負荷310Aは航法システム、燃料ポンプなどの重要な負荷である。このような実装で、第1及び第2の補足発電機336及び338は、連続的によりも少なく(例えば、第1及び第2の主発電機302及び304のうちの1つが電力を出力していないときだけ)動作することができる。
【0016】
第1及び第2の転送バス342及び344は負荷導線318A及び負荷回路遮断器320Aにより負荷310Aに接続される。実施例の実装で、第1の分配バス306及び第2の分配バス308は、正常動作の間に電源接触器348及び350を通して転送バス342及び344に電力を供給する。第1の分配バス306に対する電力の損失時、接触器348は開かれコンバータ回路遮断器346は閉じられ、第1の転送バス342が補足電力システムコンバータ340から電力を供給されることを可能にする。第2の分配バス308に対する電力の損失時、接触器350は開かれコンバータ回路遮断器346は閉じられ、第2の転送バス344が補足電力システムコンバータ340から電力を供給されることを可能にする。
【0017】
いくつかの実装で、補足電力システムは、第1及び第2の主発電機302及び304がともに動作しているとき、配電システムに電力を出力する(例えば、第1及び第2の補足発電機336及び338は連続的に動作させられる)。実施例の実装で、主電力システムは、正常動作条件下で電動負荷310及び310Aのすべてに対して十分な電力であるが、負荷制限なしでピーク電力需要状態の間にすべての負荷310及び310Aに対して十分でない電力を供給するように構成される。補足電力システムは、少なくとも主電力システムの最大電力出力とすべての負荷310及び310Aのピーク電力需要との間の差分より大きい電力量を供給するように構成される。他の実装で、主電力システムはすべての負荷310及び310Aに電力を供給するには不十分な電力出力を供給するように構成され、補足電力システムは主電力システムの最大電力出力とすべての負荷310に対するピーク電力需要との間の差分より大きい合成電力出力を供給するように構成される。補足電力システムが主電力システムを(ただバックアップするだけであるよりむしろ)補足する実装は、第1及び第2の主発電機302及び304のサイズを最適化することを可能にする。
【0018】
第1の補足発電機336は第1のエンジン314に機械的に連結されて駆動され、第2の補足発電機338は第2のエンジン316に機械的に連結されて駆動される。
図2は第1のエンジン314のギアボックス317への第1の補足発電機336の機械的接続の単純化された図を含む。第2の補足発電機336は同様にギアボックス317を介して第2のエンジン316に接続される。第1及び第2の補足発電機336及び338は、それらのそれぞれのエンジン314及び316のギアボックス317に直接(すなわち、速度調整を提供する機械的伝達システムなしで)接続される。第1及び第2のエンジン314及び316の速度は航空機が操縦されるときに変化するので、補足発電機336及び338が動作する速度はさまざまである。第1及び第2のエンジン314及び316の速度はさまざまであるので、補足発電機のAC出力は、振幅及び周波数の点で変化する。
【0019】
第1及び第2の補足発電機336及び338からの可変出力は電力変換システム340に入力される。電力変換システム340は、可変振幅、可変周波数の入力を実質的に一定の振幅及び周波数を持つ出力に変換する。電力変換システム340は、入力を第1及び第2の主発電機302及び304からのAC出力の振幅及び周波数と実質的に一致する振幅及び周波数を持つAC出力に変換する。
【0020】
電力変換システム340は第1及び第2の補足発電機336及び338からの電力を配電システムに選択的に連結するように構成される。より具体的には、電力変換システム340の出力はコンバータ回路遮断器346を通して第1の転送バス342及び第2の転送バス344に選択的に連結される。以下にさらに詳細に説明されるように、電力変換システム340は第1の補足発電機336からの入力を第1の転送バス342、第2の転送バス344、又は第1及び第2の転送バス342及び344に選択的に連結するためのセレクタ424を含む。第2の補足発電機338からの入力は、第2の転送バス344、第1の転送バス342、又は第1及び第2の転送バス342及び344に、セレクタにより選択的に連結される。第1の転送バス342は第1の分配バス306に(転送バス遮断器348を介して)選択的に連結可能であり、第2の転送バス344は第2の分配バス308に(転送バス遮断器350を介して)選択的に連結可能である。第1及び第2の転送バス342及び344は転送タイ遮断器352により選択的に互いに連結される。
【0021】
コントローラー354は電力変換システム340の動作を制御する。コントローラー354は専用の電力変換システムコントローラーとすることができ、又は電力システム300コントローラーなどの別のコントローラーの一部とすることができる。コントローラー354は、補足発電機336及び338からの可変入力を変換システム340の固定周波数及び固定振幅の出力に変換するように、電力変換システム340の動作を制御する。コントローラー354は、セレクタ入力の転送バス342及び344への選択的な連結を制御するように、同様にセレクタを制御する。いくつかの実装で、コントローラー354は1つ又は複数の遮断器/接触器320A、346、348、350、及び352を制御する。
【0022】
コントローラー354は計算機器に実装される、及び/又は実装され得る。コントローラー354はプロセッサ356及びメモリ358を含む。一般に、メモリ358は、プロセッサ356により実行されるとき、コントローラー354を本明細書に説明されたように動作させる命令を格納する。「プロセッサ」という用語は、システム及びマイクロコントローラー、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理回路、及び本明細書に説明された機能を実行可能な任意の他の回路又はプロセッサを含む、任意のプログラム可能なシステムを一般に意味することは理解されるべきである。上記の実施例はただ例示的なものにすぎず、したがって、「プロセッサ」という用語の定義及び/又は意味をいかなる形でも限定することを意図しない。メモリ358は、不揮発性RAM(NVRAM)、マグネティックRAM(MRAM)、強誘電性RAM(FeRAM)、読出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ及び/又は電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)を含むことができるが、それらを含むのみであるように限定されない。任意の他の適切な磁気的、光学的及び/又は半導体メモリは、それ自体で又は他の形式のメモリとともに、メモリ358に含まれ得る。メモリ358は、同様に、適切なカートリッジ、ディスク、CD−ROM、DVD又はUSBメモリを含むがそれらに限定されない、取り外し可能又は除去可能なメモリとすること、又はこれを含むことができる。
【0023】
図3は、
図1及び
図2に示された電力システム300での使用のための補足電力システム400の実装の図である。別途指定されない限り、共通の構成要素は同じ参照番号により識別され、実質的に同じ方式で機能する。
【0024】
電力システム400で、電力変換システム340は第1の分岐402及び第2の分岐404を含む。第1及び第2の分岐402及び404は実質的に同一である。各々の分岐402及び404は電力コンバータを含み、第1の電力コンバータ及び第2の電力コンバータと呼ぶことができる。より具体的には、各々の分岐402及び404は整流器406、入力フィルタ408、インバータ410、及び出力フィルタ412を含む。第1の補足発電機336の出力は第1の入力416に連結される。第2の補足発電機338の出力は第2の入力418に連結される。
【0025】
第1及び第2の入力は第1の分岐402及び第2の分岐404の整流器406にそれぞれ連結される。整流器406は、補足発電機336又は338の変化するAC出力を実質的に直流(DC)出力に整流するための任意の適切な回路である。いくつかの実装で、整流器406は1つ又は複数のダイオードを含む。各々の整流器406は入力側420及び出力側422を有する。各々の入力側420は第1又は第2の入力416又は418に接続される。
【0026】
整流器406の出力側422は入力フィルタ408に接続される。入力フィルタ408は、フィルタされた入力をインバータ410に供給する前に、変換システム340への整流された入力を平滑化する。入力フィルタ408は実質的にDC入力をフィルタ処理するために適切な任意のフィルタとすることができる。インバータ410は、入力フィルタ408からフィルタされたDC入力を受け取り、入力をAC出力に変換する。インバータ410はDC入力をAC出力に変換するために適切な任意のインバータトポロジとすることができる。各々のインバータ410からの出力は、航空機の電気分配システムに(転送バス342及び344を介して)連結される第1の出力421及び第2の出力423を通して出力される前にフィルタ処理するために、出力フィルタ412に連結される。あるいは、出力フィルタ412はインバータ410切換による電力線上の差動モード及びコモンモードノイズをフィルタ処理するために別個の部品に実装されてもよい。いくつかの実装で、入力及び出力のコモンモード又は差動モードフィルタ構成要素は組み合わせることができる。他の実装で、フィルタリングの量は減らされるか排除されてもよい。
【0027】
セレクタ424は第1及び第2の入力416及び418の(コントローラー354の制御化におけるような)選択的な接続を可能とするように第1及び第2の分岐の間に接続される。したがって、第1の補足発電機336の出力は第1の分岐402に、又は、入力416及び418がセレクタ424により接続される場合は第1及び第2の分岐402及び404に、接続され得る。同様に、第2の補足発電機338の出力は第2の分岐404に又は第2の分岐404及び第1の分岐402に接続され得る。セレクタ424は、第1の分岐402及び第2の分岐404が各々別個の電力源(発電機336又は338のうちの1つ)から入力を受け取り、ともにただ1つの電力源からの入力で並列に動作し、又は両方の電力源からの合成入力で並列に動作することを妨げない。例示的な実装で、セレクタ424はDCタイ接触器426を含む。コントローラー354はDCタイ接触器426に通信的に連結され、第1及び第2の入力416及び418を接続するようにDCタイ接触器426を閉じ、又は第1及び第2の入力416及び418を分離するようにDCタイ接触器426を開くことができる。他の実装で、セレクタ424は1つ又は複数の電源接触器、スイッチ、リレー、開閉装置、半導体スイッチ、又は任意の他の適切な電力切替デバイスを含む。
【0028】
図4は、
図1及び
図2に示された電力システム300での使用のための別の補足電力システム500の実装の図である。別途指定されない限り、共通の構成要素は
図1から
図4で同じ参照番号により識別され、実質的に同じ方法で機能する。
【0029】
電力システム500で、セレクタ424は整流器406の入力側420に位置している。セレクタ424は第1の入力416と第1の補足発電機336との間で第1の分岐402に連結され、第2の入力418と第2の補足発電機338との間で第2の分岐404に連結される。したがって、システム500におけるセレクタ424への入力は整流されていない、発電機336及び338のAC出力である。第1の発電機336は第1の予備発電機回路遮断器502を通して第1の分岐402に連結される。第2の発電機338は第2の予備発電機回路遮断器504を通して第2の分岐404に連結される。タイ遮断器506は第1及び第2の予備発電機回路遮断器502及び504の間に接続される。タイ遮断器506を開閉することにより、コントローラー354は第1及び第2の入力416及び418を選択的に互いに連結する。ファイアウォール508は第1及び第2の分岐402及び404を互いから及びタイ遮断器506から分離する。
【0030】
図5及び
図6を参照すると、本開示の実装は、(
図5に示された)航空機の製造及び保守点検方法600の文脈において、及び(
図6に示された)航空機602によって説明することができる。生産前段階で、航空機602の含んでいる仕様及び設計604データは製造工程の間に使用でき、機体に関連した他の材料は調達606できる。生産段階で、航空機602がその認証及び搬送工程612に入る前に、航空機602の構成要素及び部分組立品の製造608及びシステム統合610が生じる。機体の認証を成功裏に履行及び完了すると、航空機602は就航中614に配置できる。顧客による就航中に、航空機602は、例えば、任意の修正、再構成、及び/又は修復を含む、定期的で、定常的な、予定された整備及び保守点検616のために予定を組まれる。
【0031】
航空機の製造及び/又は保守点検600に関連した各々の部分及び工程は、システムインテグレータ、サードパーティ、及び/又はオペレータ(例えば、顧客)によって実行又は完了され得る。本説明の目的で、システムインテグレータはこれらに限定されないが任意の数の航空機製造業者及び大手システムサブコントラクタを含むことができ、サードパーティはこれらに限定されないが任意の数のベンダ、サブコントラクタ、及びサプライヤを含むことができ、オペレータは航空会社、リース会社、軍隊、保守点検団体、などとすることができる。
【0032】
図6に示されるように、方法600によって生産された航空機602は複数のシステム620及び内部622を有する機体618を含む。ハイレベルのシステム620の実施例は推進システム624、電気システム626、油圧システム628、及び/又は環境システム630のうちの1つ又は複数を含む。任意の数の他のシステムが含まれ得る。航空機の実施例が示されるが、本明細書で説明されたさまざまな実施形態は自動車産業などの非航空業に適用され得る。
【0033】
本明細書で具体化された装置及び方法は、方法600のどの1つ又は複数の段階の間に使われてもよい。例えば、構成要素生産工程608に対応する構成要素又は部分組立品は、航空機602が就航中に生産される構成要素又は部分組立品と類似の方式で組立て又は製造できる。また、1つ又は複数の装置実装、方法実装、又はそれらの組合せは、例えば、実質的に航空機602の組立を促進すること及び/又は組立コストを削減することにより、生産段階608及び610の間に利用され得る。同様に、1つ又は複数の装置実装、方法実装、又はそれらの組合せは、例えば、予定された整備及び保守点検616の間に、航空機602が保守点検又は整備されている間に利用され得る。
【0034】
本明細書で説明される例示的な電力システムは主電力システム及び補足電力システムを含む。補足電力システムは、主電力システムのための予備電力システム及び主電力システムに対する補足の両方として機能することができる。そのため、実施例の実装は、より小さい主発電機が航空機で使用されることを可能にし得る。主発電機のサイズを減らすことは航空機の重量を減らし航空機のエンジン上で負荷を再分配し、それにより航空機の効率を向上する。
【0035】
本明細書で説明された方法及びシステムは本明細書で説明された特定の実装に限定されるのではなく、むしろ、システムの構成要素及び/又は方法のステップは本明細書で説明された他の構成要素及び/又はステップから独立して別に利用され得る。
第1条 第1のエンジンにより駆動される第1の主発電機及び第2のエンジンにより駆動される第2の主発電機を有する航空機における使用のための補足電力システムであって、前記第1及び第2の主発電機は前記航空機の配電システムに電力を供給するように構成され、前記補足電力システムは、
前記第1のエンジンにより駆動される第1の補足発電機と、
前記第2のエンジンにより駆動される第2の補足発電機と、
前記第1の補足発電機に連結された第1の入力及び前記配電システムに連結された第1の出力を含む第1の電力コンバータと、
前記第2の補足発電機に連結された第2の入力及び前記配電システムに連結された第2の出力を含む第2の電力コンバータと、
前記第1及び第2の入力の選択的な接続を可能にするように、前記第1及び第2の電力コンバータの間に接続されるセレクタと、
を備える、補足電力システム。
第2条 前記第1の電力コンバータは、前記第1の入力と前記第1の出力との間に連結された第1の整流器を備え、前記第2の電力コンバータは前記第2の入力と前記第2の出力との間に連結された第2の整流器を備える、第1条に記載の補足電力システム。
第3条 前記セレクタは、前記第1の整流器と前記第1の出力との間で前記第1の電力コンバータに接続され、前記第2の整流器と前記第2の出力との間で前記第2の電力コンバータに接続される、第2条に記載の補足電力システム。
第4条 前記セレクタは直流タイ接触器を備える、第3条に記載の補足電力システム。
第5条 前記第1の電力コンバータは、前記第1の整流器と前記第1の出力との間に連結された第1のインバータを備え、前記第2の電力コンバータは前記第2の整流器と前記第2の出力との間に連結された第2のインバータを備える、第2条に記載の補足電力システム。
第6条 前記セレクタは、前記第1の入力と前記第1の補足発電機との間で前記第1の電力コンバータに接続され、前記第2の入力と前記第2の補足発電機との間で前記第2の電力コンバータに接続される、第1条に記載の補足電力システム。
第7条 前記セレクタは、前記第1の入力と前記第1の補足発電機との間に連結された第1の回路遮断器と、前記第2の入力と前記第2の補足発電機との間に接続された第2の回路遮断器と、前記第1及び第2の回路遮断器の間に連結された交流接触器と、を備える、第6条に記載の補足電力システム。
第8条 前記セレクタに通信的に連結されたコントローラーをさらに備え、前記第1及び第2の補足発電機と前記第1及び第2の電力コンバータとの間で電力の流れを制御するために前記セレクタを操作するように構成された、第1条に記載の補足電力システム。
第9条 前記第1及び第2の発電機は、前記第1及び第2の主発電機を補足しバックアップするために電力を供給するように前記第1及び第2のエンジンに連続的に連結される、第1条に記載の補足電力システム。
第10条 第1の発電機及び第2の発電機を有する双発航空機の電力システムのための電力変換システムであって、前記電力変換システムは、
第1の入力、第1の電力コンバータ、及び航空機の電気分配システムに連結するために構成された第1の出力を含む第1の分岐と、
第2の入力、第2の電力コンバータ、及び前記航空機の電気分配システムに連結するために構成された第2の出力を含む第2の分岐と、
前記第1の分岐及び前記第2の分岐の間に連結されたセレクタであって、前記セレクタは前記第1の発電機を前記第1の分岐又は前記第2の分岐に選択的に接続し、前記第2の発電機を前記第1又は第2の分岐に選択的に接続するように構成された、セレクタと、
を備える、電力変換システム。
第11条 前記第1の電力コンバータは第1のインバータを備え、前記第2の電力コンバータは第2のインバータを備え、前記第1の分岐は前記第1の入力に連結された入力側及び前記第1のインバータに連結された出力側を有する第1の整流器を備え、前記第2の分岐は前記第2の入力に連結された入力側及び前記第2のインバータに連結された出力側を有する第2の整流器を備える、第10条に記載の電力変換システム。
第12条 前記セレクタは第1及び第2の整流器出力側の間に連結された直流タイ接触器を備える、第11条に記載の電力変換システム。
第13条 前記セレクタは前記第1及び第2の整流器入力側の間に連結される、第11条に記載の電力変換システム。
第14条 前記セレクタは、前記第1の整流器入力側に連結された第1の回路遮断器と、前記第2の整流器入力側に連結された第2の回路遮断器と、前記第1及び第2の整流器入力側の間に連結された交流接触器と、を備える、第13条に記載の電力変換システム。
第15条 第1のエンジン、第2のエンジン、及び複数の電動負荷を有する双発航空機における使用のための電力システムであって、前記電力システムは、
第1のエンジンにより駆動され、配電システムに連結される第1の主発電機と、
第2のエンジンにより駆動され、配電システムに連結される第2の主発電機であって、前記第1及び第2の主発電機は複数の電動負荷の最大所要電力よりも少ない合成出力電力を有する、第2の主発電機と、
第1のエンジンにより駆動される第1の補足発電機と、
第2のエンジンにより駆動される第2の補足発電機であって、第1及び第2の補足発電機は、前記第1及び第2の主発電機の合成出力電力と複数の電動負荷の最大所要電力との間の差分よりも大きい合成補足出力電力を有する、第2の補足発電機と、
前記第1及び第2の補足発電機に連結された電力変換システムであって、前記電力変換システムは前記第1及び第2の補足発電機からの電力を配電システムに選択的に連結するように構成された、電力変換システムと、
を備える電力システム。
第16条 前記電力変換システムは、
第1の電力コンバータと、
第2の電力コンバータと、
前記第1及び第2の補足発電機からの電力を前記第1及び第2の電力コンバータに選択的に連結するように前記第1及び第2の電力コンバータの間に接続されたセレクタと、
を備える、第15条に記載の電力システム。
第17条 前記第1の電力コンバータは第1の整流器及び第1のインバータを備え、前記第2の電力コンバータは第2の整流器及び第2のインバータを備える、第16条に記載の電力システム。
第18条 前記セレクタは、前記第1の補足発電機からの電力を前記第1の電力コンバータ又は前記第1及び第2の電力コンバータに選択的に連結するために、ならびに前記第2の補足発電機からの電力を前記第2の電力コンバータ又は前記第1及び第2の電力コンバータに選択的に連結するために構成された少なくとも1つの接触器を備える、第16条に記載の電力システム。
第19条 前記第1の主発電機は配電システムの第1のバスに連結され、前記第2の主発電機は配電システムの第2のバスに連結され、前記第1の電力コンバータの出力は第1のバスに選択的に連結され、前記第2の電力コンバータの出力は第2のバスに選択的に連結される、第16条に記載の電力システム。
第20条 前記第1及び第2の電力コンバータは複数の電動負荷の所定のサブセットの所要電力よりも大きい合成補足出力電力を有する、第15条に記載の電力システム。
【0036】
異なる有利な実装の説明は、例示及び説明の目的のために提示されたが、開示された形態での実装に網羅又は限定することを意図しない。多くの修正及び変形は同業者には明らかであろう。さらに、異なる有利な実装は他の有利な実装と比較して異なる利点を提供できる。選択された実装は、実装、実用的応用の原理を最もよく解説し、考えられる特定の用途に適したさまざまな修正を伴うさまざまな実装のために当業者が開示を理解できるようにするために、選ばれ説明される。本明細書は、任意のデバイス又はシステムの製作及び使用ならびに任意の組み込まれた方法の実行を含む、それらの実装を当業者が実践できるようにするために、最良のモードを含む、さまざまな実装を開示するために実施例を使用する。特許取得可能な範囲は特許請求の範囲によって定義され、当業者の心に浮かぶ他の実施例を含み得る。そのような他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文言と相違しない構造的要素を有する場合、又はそれらが特許請求の範囲の文言からの実質的でない相違を有する等価な構造的要素を含む場合、特許請求の範囲内にあるものと意図される。