(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のセンサコンポーネントは、前記支持構造体に関して前記第1の縦軸から径方向にオフセットさせられて側方方向に固定される、請求項2に記載のカテーテルシステム。
前記第2のセンサコンポーネントは、前記支持構造体に関して前記第1の縦軸から径方向にオフセットさせられて側方方向に固定される、請求項2に記載のカテーテルシステム。
前記第1のセンサコンポーネントは、第1の鍵構造を有し、さらに、前記第1の整列特徴は、前記第1の鍵構造と噛み合う第2の鍵特徴を有する、請求項1に記載のカテーテルシステム。
細長い可撓性プローブを更に含み、前記細長い可撓性カテーテルが、前記細長い可撓性プローブを受けるよう大きさが決定された操作通路を含む、請求項14に記載のカテーテルシステム。
第1のセンサコンポーネントと、第2のセンサコンポーネントと、第1の支持構造体とを含む、可撓性カテーテルを含み、前記第1の支持構造体は、前記第1の支持構造体を通じて延びる第1の整列特徴と、前記第1の支持構造体を通じて延びる第2の整列特徴とを含み、前記第1のセンサコンポーネントは、前記第1の支持構造体で前記第2のセンサコンポーネントに対して固定された自由度の制約にある、カテーテルシステムの作動方法であって、
前記カテーテルシステムのプロセッサが、前記第1のセンサコンポーネント及び前記第2のセンサコンポーネントからデータを取得するステップと、
前記プロセッサが、前記固定された自由度の制約と、前記第1のセンサコンポーネント及び前記第2のセンサコンポーネントからのデータとに基づき、前記可撓性カテーテルの少なくとも一部のポーズを決定するステップとを含む、
作動方法。
前記第1のセンサコンポーネントは、形状センサを含み、データを取得するステップが、前記第1のセンサコンポーネントから前記可撓性カテーテルに対する形状データを取得するステップを含む、請求項19に記載の作動方法。
前記第2のセンサコンポーネントは、電磁位置センサを含み、データを取得するステップが、前記第2のセンサコンポーネントから位置データを取得するステップを含む、請求項19に記載の作動方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の本発明の態様の詳細な説明において、数多くの特定の詳細が明記され、開示される実施形態の完全な理解を提供している。しかし、この開示の実施形態は、これらの特定の詳細を要することなく実行されてもよいということが当業者には明らかになる。他の例において、よく知られた方法、手順、構成要素及び回路は、本発明の実施形態の態様を不必要に不明瞭にしないように詳細に記載されていない。さらに、必要でない説明の繰返しを回避するために、1つの例示的な実施形態に従って記載される1つ又は複数の構成要素若しくは動作は、他の例示的な実施形態から適用可能であるとして使用する又は省くことができる。
【0011】
以下の実施形態は、種々の器具及び器具の一部を、三次元空間におけるその状態の観点から説明している。本明細書において使用される場合、「位置」という用語は、(例えば、デカルトX、Y、Z座標に沿った3つの並進移動(translational)自由度等)三次元空間における対象又は対象の一部の位置を意味する。本明細書において使用される場合、「方向」という用語は、対象又は対象の一部の回転による配置(3つの回転自由度、例えばロール、ピッチ及びヨー等)を意味する。本明細書において使用される場合、「ポーズ」という用語は、(全部で6つの自由度までで)少なくとも1つの並進移動自由度における対象又は対象の一部の位置、及び、少なくとも1つの回転自由度におけるその対象又は対象の一部の方向を意味する。本明細書において使用される場合、「形状」という用語は、対象に沿って測定されるポーズ、位置又は方向のセットを意味する。
【0012】
図面の
図1を参考にすると、ロボット手術システムが、参照番号100によって概して示されている。
図1において示されているように、ロボットシステム100は、一般に、患者Pに対して種々の手技を行うことにおいて手術器具104を操作するための手術マニピュレーターアセンブリ102を含む。アセンブリ102は、手術台Oに載せられるか又はその近くにある。マスターアセンブリ106は、外科医Sが手術部位を見るのを、及び、スレーブマニピュレーターアセンブリ102を制御するのを可能にする。
【0013】
マスターアセンブリ106は、手術台Oと同じ室内に通常置かれる外科医のコンソールCに置かれてもよい。しかし、外科医Sは、患者Pとは異なる部屋又は完全に異なる建物に置くことができるということが理解されるべきである。マスターアセンブリ106は、一般に、任意の支持物108、及び、マニピュレーターアセンブリ102を制御するための1つ又は複数の制御装置112を含む。1つ又は複数の制御装置112は、ジョイスティック、トラックボール、データグローブ、トリガーガン、手動操作制御装置、音声認識装置、又は、身体動作若しくは存在センサ等、いかなる数の種々の入力装置を含んでもよい。
【0014】
代わりの実施形態において、ロボットシステムは、2つ以上のスレーブマニピュレーターアセンブリ及び/又は2つ以上のマスターアセンブリを含んでもよい。マニピュレーターアセンブリの正確な数は、複数の要因の中でも外科手術手技及び手術室内の空間制限次第である。マスターアセンブリは一か所に置かれてもよく、又は、別の位置に置かれてもよい。多数のマスターアセンブリは、二人以上のオペレータが、種々の組み合わせの1つ又は複数のスレーブマニピュレーターアセンブリを制御するのを可能にする。
【0015】
可視化システム110は、手術部位の同時発生(リアルタイム)画像が外科医コンソールCに提供されるように、内視鏡システムを含んでもよい。同時発生画像は、例えば、手術部位内に置かれた画像処理プローブによってキャプチャされる二次元又は三次元画像であってもよい。この実施形態において、可視化システム110は、手術器具104に統合して又は取外し可能に結合されてもよい内視鏡的コンポーネントを含む。しかし、代わりの実施形態において、別のマニピュレーターアセンブリに取り付けられた別の内視鏡を使用し、手術部位を画像表示してもよい。或いは、別の内視鏡アセンブリが、ロボット制御を要することなく、ユーザによって直接作動させられてもよい。内視鏡アセンブリは、(例えば遠隔操作ステアリングワイヤを介して等)アクティブステアリング装置、又は、(例えばガイドワイヤ若しくは直接的なユーザの指導を介して等)パッシブステアリング装置を含むナビゲーション制御装置であってもよい。可視化システム110は、1つ又は複数のコンピュータプロセッサと相互作用するか又さもなければ1つ又は複数のコンピュータプロセッサによって実行されるハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はその組み合わせとして実行されてもよく、1つ又は複数のコンピュータプロセッサは、例えば、制御システム116の1つ又は複数のプロセッサを含む。
【0016】
表示システム111は、可視化システム110によってキャプチャされた手術部位及び手術器具の画像を表示してもよい。ディスプレイ111及び1つ又は複数のマスター制御装置112は、スコープアセンブリにおける画像処理装置と手術器具との相対位置が、外科医の眼と1つ又は複数の手との相対位置と類似するように方向づけられてもよく、従って、オペレータは、実質的に本当に目の前で作業空間を見ているかのように、手術器具104及び1つ又は複数のマスター制御装置112をマニピュレートすることができる。本当に目の前でとは、表示される組織の画像が、イメージャの位置にてオペレータが物理的に存在し且つイメージャの視点からの組織を直接見ているかのようにオペレータのもとに現れるということを意味している。
【0017】
或いは又は加えて、表示システム111は、コンピュータ断層撮影法(CT)、磁気共鳴画像法(MRI)、蛍光透視法、サーモグラフィー、超音波、光干渉断層撮影法(OCT)、熱画像測定、インピーダンス画像法、レーザー画像法又はナノチューブX線画像法等の画像処理技術を使用して手術前に記録された及び/又はモデリングされた手術部位の画像を示してもよい。示された手術前画像は、二次元、三次元、又は、(例えば時間ベース若しくは速度ベースの情報を含む)四次元の画像を含んでもよい。
【0018】
いくつかの実施形態において、表示システム111は、手術器具の実際の位置が、以前に記録されたか又は同時発生の画像に位置合わせされて(例えば動的に参照されて)手術器具の先端の位置の内部の手術部位の仮想的な画像を外科医Sに与える仮想的なナビゲーションの画像を表示してもよい。
【0019】
他の実施形態において、表示システム111は、手術器具の実際の位置が、(手術前に記録された画像を含む)前の画像又は同時発生の画像に位置合わせされて、手術部位の手術器具の仮想的な画像を外科医Sに与える仮想的なナビゲーションの画像を表示してもよい。手術器具の一部の画像を仮想的な画像に重ねて、手術器具を制御する外科医を補助してもよい。
【0020】
図1において示されているように、制御システム116は、外科用スレーブマニピュレーターアセンブリ102とマスターアセンブリ106と可視化システム110と表示システム111との間の制御に影響を与えるための少なくとも1つのプロセッサ(図示せず)及び典型的には複数のプロセッサを含む。制御システム116は、本明細書において記載される方法の一部又は全てを実行するプログラムによる命令(例えば、命令を記憶するコンピュータ可読媒体)も含む。制御システム116は、
図1の概略図において単一のブロックとして示されているけれども、このシステムは、処理の少なくとも一部が任意で外科用スレーブマニピュレーターアセンブリに隣接して行われる、一部がマスターアセンブリに隣接して行われる等、(例えば、外科用スレーブマニピュレーターアセンブリ102及び/又はマスターアセンブリ106上に)多くのデータ処理回路を含んでもよい。種々様々な集中型又は分散型データ処理アーキテクチャーのいずれも利用してよい。同様に、プログラムによる命令を、多くの別のプログラム若しくはサブルーチンとして実行してもよく、又は、本明細書に記載されるロボットシステムの多くの他の態様に統合させてもよい。一実施形態において、制御システム116は、Bluetooth(登録商標)、IrDA、HomeRF、IEEE802.11、DECT及びWireless Telemetry等の無線通信プロトコルをサポートしてもよい。
【0021】
いくつかの実施形態において、制御システム116は、手術器具104からの力及びトルクフィードバックを、1つ又は複数の制御装置112に対する1つ又は複数の対応するサーボモータに提供するために1つ又は複数のサーボコントローラを含んでもよい。1つ又は複数のサーボコントローラは、体内の開口部を介して患者の体内の内部手術部位内に延びる器具を動かすようマニピュレーターアセンブリ102に指示する信号を送ることもできる。いかなる適した従来又は専門のサーボコントローラも使用してよい。サーボコントローラは、マニピュレーターアセンブリ102とは別であってもよく、又は、マニピュレーターアセンブリ102と一体であってもよい。いくつかの実施形態において、サーボコントローラ及びマニピュレーターアセンブリは、患者の体に隣接して置かれるロボットアームカートの一部として提供される。
【0022】
各マニピュレーターアセンブリ102が手術器具104をサポートし、さらに、1つ又は複数のノンサーボ制御リンク(例えば、一般的にはセットアップ構造と呼ばれる、しかるべき所に手動で置く及び固定することができる1つ又は複数のリンク等)及びロボットマニピュレーターの連続的な機構を含んでもよい。ロボットマニピュレーターアセンブリ102は、一連の作動装置(例えばモータ等)によって駆動される。これらのモータは、制御システム116からのコマンドに応答してロボットマニピュレーターを能動的に動かす。モータは、自然に又は外科的に作られた解剖学的孔の中に手術器具を進めるよう、及び、複数の自由度において手術器具の遠位端を動かすように手術器具にさらに結合され、複数の自由度は、(例えばX、Y、Zのデカルト軸に沿った直進運動等の)3つの直線運動度、及び、(例えば、X、Y、Zのデカルト軸を中心とした回転等の)3つの回転運動度を含んでもよい。加えて、モータを使用して、生検装置等のはさみ口において組織をとらえるために、器具のつなげることができるエンドエフェクタを作動させることができる。
【0023】
図2は、本開示の態様を利用する最小侵襲手術システム200を例示している。システム200は、最小侵襲アセンブリ202、画像処理システム204、追跡システム206及び駆動システム208を含む。最小侵襲手術システム200は、可視化及び表示システムの一部として、システム100等のロボット手術システム内に(例えば、器具104の一部として)組み入れることができる。或いは、最小侵襲手術システム200は、ロボットなしの調査手技、若しくは、(例えば、駆動システム208が、カテーテル210を直接マニピュレートするためのハンドル、トリガ、又は、他のインターフェース要素を含むシステム等)、ロボット制御を要することのない、腹腔鏡検査用器具等の伝統的な手動操作の手術器具を要する手技、又は、ロボットによる制御もロボットなしの制御も提供される及び/又は利用される「混成」手技に使用することができる。
【0024】
最小侵襲アセンブリ202は、遠位端212及び近位端214を有する細長い可撓性カテーテル210を含む。カテーテル210は、カテーテル210を通る中心操作通路222を画定する体壁211を含む。中心軸A1が、中心操作通路222を通って長軸方向に延びる。通路222は、可撓性プローブ216等の操作コンポーネントを受けるよう大きさが決定される。可撓性プローブ216は、例えば、画像処理プローブであってもよい。
【0025】
可撓性カテーテル210は、受動的に可撓性の部分218及び操縦可能な可撓性の部分220を含む。カテーテル210が解剖学的管腔を通って進められるに従い、受動部分218は、外部の力に応じて受動的に曲がるか又はカーブする。操縦可能部分220は、以下にさらに記載されるように、オペレータの器具の曲りの制御に対する組み込まれた機構を含む。
【0026】
受動部分218は、以下にさらに記載されるように、例えば、操縦可能部分内に延びないコンポーネントを受動部分内に収容するために、操縦可能部分220の外径よりも大きい外径を有し得る。一例において、受動部分の外径は約5mmであってもよい。操縦可能部分220のより小さい外径は、操縦可能部分220が、近位の本体部分は接近可能ではない場合があるより小さい体腔に進むのを可能にし得る。別の例において、操縦可能部分の外径は約3mmであってもよい。
【0027】
最小侵襲手術手技の間、(予め記録された、概略の又は同時発生の画像を含む)患者の解剖学的形態の画像へのプローブ(例えば画像処理プローブ等)の的確なレジストレーションは、プローブ及びそのガイドするカテーテルと付随するセンサ及び他のコンポーネントの位置並びに相対運動に関する仮定に頼る。その仮定が的確であるために、相対的なセンサのポーズの正確な決定が所望される。以下に記載されるように、ガイドカテーテル及びプローブの構造は、センサとカテーテルステアリング装置と画像処理コンポーネントとの相対運動を制限して、相対的なセンサのポーズ、位置及び/又は方向に関する一貫した且つ信頼できる情報を提供することができる。
【0028】
図3a、3b、3c、3d及び3eは、細長い可撓性カテーテル252を含むプローブアセンブリ250を例示しており、体壁254が、カテーテルを通して中心操作通路256を画定している。中心軸A2は、中心操作通路256を通って長軸方向に延びる。通路256は、可撓性プローブ258を受けるよう大きさが決定される。カテーテル252は、受動的に可撓性の部分260、操縦可能な可撓性の部分262、近位の整列支持構造体264及び遠位の整列支持構造体265を含む。この実施形態において、カテーテル252の整列支持構造体264、265は、種々のセンサ及びステアリングワイヤの相対位置/整列を制御するために、精密機械、精密金型又はさもなければ精密製造のものであり、従って、幾何学的変化性を減らし、さもなければこの幾何学的変化性は、カテーテル252を製造及び/又は使用する間に発生し得る。この変化性を減らすことによって、センサ及びステアリングワイヤの相対位置に関する仮定に頼るポーズ及び形状の計算の精度が改善される。代わりの実施形態において、ステアリング部分の近位端又は遠位端の単一の支持構造体が使用されてもよい。
【0029】
この実施形態において、近位の支持構造体264及びカテーテル252の一部分260、262は連続的に整列させられ、近位の支持構造体は、受動部分260と操縦可能部分262との間で結合される。例えば、近位の支持構造体264の一末端は、受動部分260の遠位端に隣接するか又は重なってもよく、さらに、もう一方の末端は、操縦可能部分262の近位端に隣接するか又は重なってもよい。代わりの実施形態において、近位の支持構造体264は、受動部分260の遠位部分の上を滑る及びそこに固定されることになるリングであってもよい。受動部分260及び操縦可能部分262に対して近位の支持構造体264を固定する他の構成も適し得る。ある特定の実施形態において、支持構造体は上記のように受動及び操縦可能部分に結合され得るけれども、他の実施形態において、支持構造体は、カテーテルに沿ったいずれの位置に置かれてもよい。種々の実施形態において、支持構造体264、265は、カテーテル210内に込みこまれる、カテーテル210上に固定される、又さもなければ、カテーテル210に載せられてもよい。
【0030】
図3bにおいて示されているように、近位の支持構造体264は、体壁部分267を含む。支持構造体264は、支持構造体内で延びるセンサ及び/又はステアリングワイヤ等の操作コンポーネントの位置及び方向を固定するために使用することができる整列特徴を含む。例えば、通路266は、体壁267を通って又は部分的に通って長軸方向に延びる。通路266は、中心軸A2から半径方向に(radially)中心線をはずして置かれ、さらに、中心軸A2に対して概して平行である。通路266は、支持構造体264の長さ又は部分的な長さを延び得るセンサコンポーネント268とかみ合うよう大きさが決定される。センサコンポーネント268は、通路266の少なくとも一部の中でのりづけ、プレスばめ、又さもなければ固定することができ、その結果、支持構造体264内でセンサコンポーネント268を正確に位置づけ及び方向づけることができる。本明細書において使用される場合、「固定される」という用語は、概して、通常のカテーテル及びプローブの使用中に限定された範囲内で変わる位置及び方向を記載するために使用される。通路266が、センサコンポーネント268に対する整列特徴として描かれ且つ記載されているけれども、種々の他の実施形態において、そのような整列特徴は、体壁267の内部/外部表面内若しくはその上のノッチ、溝、1つ又は複数の隆起部、ポケット、又は、いかなる他の特徴も含み得るということに留意されたい。
【0031】
支持構造体264は、ステアリングワイヤ272等のナビゲーション制御装置を受けるよう大きさが決定されたナビゲーション通路270等の整列特徴をさらに含む。通路270は、中心軸A2から半径方向に中心線をはずして置かれ、さらに、中心軸A2に対して概して平行である。この実施形態において、通路270は、概して、軸A2を中心として半径方向パターンに均等の間隔で置かれている。代わりの実施形態において、より少ない又は多いステアリングワイヤを収容するために、より少ない又は多い通路270があってもよく、さらに、通路は、軸A2から等しい又は変わる半径方向距離にて、種々の対称的又は非対称的な構成にあってもよい。ステアリングワイヤ272は、通路270内で摺動可能にかみ合わされ、支持構造体264内のステアリングワイヤの位置及び方向を制限する。通路270が、ステアリングワイヤ272に対する整列特徴として描かれ且つ記載されているけれども、種々の他の実施形態において、そのような整列特徴は、体壁267の内部/外部表面内若しくはその上のノッチ、溝、1つ又は複数の隆起部、ポケット、又は、いかなる他の特徴も含み得るということに留意されたい。
【0032】
近位の支持構造体264は、センサコンポーネント276とかみ合うよう大きさが決定された通路274も含み得る。通路274は、軸A2から半径方向に中心線をはずして置かれ、さらに、軸A2に対して概して平行である。センサコンポーネント276は、通路274内で少なくとも部分的にのりづけされるか又はさもなければ固定されて、近位の支持構造体264に対するセンサコンポーネント276の(例えばX−Y座標面の)側方移動、(例えばZ座標方向の)縦方向移動、及び、(例えばZ座標方向を中心とした)ロールを含む1つ又は複数の自由度における動きを制限してもよい。別の実施形態において、センサコンポーネント276は、通路274における鍵穴形状と対応する鍵構造のような形状の断面を有して、近位の支持構造体264に対するセンサ276の(例えば、Z座標方向を中心とした回転の)ロール移動を制限してもよい。通路274が、センサコンポーネント276に対する整列特徴として描かれ且つ記載されているけれども、種々の他の実施形態において、そのような整列特徴は、体壁267の内部/外部表面内若しくはその上のノッチ、溝、1つ又は複数の隆起部、ポケット、又は、いかなる他の特徴も含み得るということに留意されたい。
【0033】
このように、通路266、270及び274は、センサコンポーネント268、ステアリングワイヤ272及びセンサコンポーネント276の支持構造体264内の互いに対する位置づけ及び方向づけを制御する。さらに、通路266、270及び274は、中心軸A2に対するセンサコンポーネント268、ステアリングワイヤ272及びセンサコンポーネント276の位置づけ及び方向づけを制御する。従って、支持構造体264を的確に製造することによって、センサコンポーネント268、ステアリングワイヤ272及びセンサコンポーネント276の(支持構造体264での)互いに及び/又は中心軸A2/中心操作通路256に対する位置づけ及び方向づけを、カテーテル210内で的確に特徴づける且つ制御することができる。この正確な位置及び方向の制御は、次に、センサコンポーネント268、ステアリングワイヤ272及びセンサコンポーネント276の(互いに及び/又は中心軸A2に対する)実際の位置/方向と、カテーテル210の位置、形状並びに/又はポーズを制御及び/若しくは検出するためのアルゴリズムにおいて使用される予想された位置/方向との間の密接な相関関係のために、的確なセンサのモニタリング及びカテーテルの制御を可能にする。近位の支持構造体264は、通路266、270及び274の一定の空間変位を維持するのに十分に強固な材料から形成されてもよい。適した材料は、金属、強固なポリマー材料又はセラミックスを含み得る。近位の支持構造体264は、可撓性カテーテルの一部分260、262よりも概して強固である。多くの実施形態において、カテーテルの一部分260及び262に対する支持構造体264の強剛性及び概して短い長さは、支持構造体264が、カテーテルの一部分260及び262内で可能であるよりも有意に堅固な寸法公差を有して生成されるのを可能にし、その結果、カテーテルの一部分260及び262内の特徴に頼ることから可能であるよりも、カテーテル210内のセンサコンポーネント268、ステアリングワイヤ272及びセンサコンポーネント276の優れた配置精度を可能にし得る。
【0034】
この実施形態において、遠位の支持構造体265は、操縦可能部分262の遠位端に結合させられる。例えば、遠位の支持構造体265の近位端は、操縦可能部分262の遠位端に隣接するか又は重なってもよい。代わりの実施形態において、遠位の支持構造体265は、操縦可能部分262の遠位部分の上又はその中を摺動する及びそこに固定されることになるリングであってもよい。操縦可能部分262に対して遠位の支持構造体265を固定する他の構成も適し得る。
【0035】
図3cにおいて示されているように、遠位の支持構造体265は、体壁部分278を含む。支持構造体265は、支持構造体内で延びるセンサ及び/又はステアリングワイヤ等の操作コンポーネントの位置及び方向を固定するために使用することができる整列特徴を含む。例えば、遠位の支持構造体265は、ステアリングワイヤ272等のナビゲーション制御装置とかみ合うよう大きさが決定されたナビゲーション通路280をさらに含む。通路270は、中心軸A2から半径方向に中心線をはずして置かれ、さらに、中心軸A2に対して概して平行である。この実施形態において、通路280は、概して、軸A2を中心として半径方向パターンに均等の間隔で置かれている。代わりの実施形態において、より少ない又は多いステアリングワイヤを収容するために、より少ない又は多い通路280があってもよく、さらに、通路は、軸A2から等しい又は変わる半径方向距離にて、種々の対称的又は非対称的な構成にあってもよい。ステアリングワイヤ272は、通路280内に置かれ、支持構造体265内のステアリングワイヤの位置及び方向を制限する。いくつかの実施形態において、ステアリングワイヤは、(例えば、通路280内又はその周辺の接着剤、はんだ付け、クランピング、又は、取付け特徴への取付けを介して)通路280内で固定することができる。他の実施形態において、ステアリングワイヤは、通路280の外側の位置にて支持構造体265に固定することができる。
【0036】
遠位の支持構造体265は、センサコンポーネント276とかみ合うよう大きさが決定された通路282等のセンサ整列特徴も含む。通路282は、軸A2から半径方向に中心線をはずして置かれ、さらに、軸A2に対して概して平行である。センサコンポーネント276は、通路282内で少なくとも部分的にのりづけされるか又はさもなければ固定されて、例えば、遠位の支持構造体264に対するセンサコンポーネント276の(例えばX−Y座標面の)側方移動、(例えばZ座標方向の)縦方向移動、及び、(例えばZ座標方向を中心とした)ロールを含む少なくとも1つの自由度における動きを制限してもよい。
【0037】
このように、通路280、282は、ステアリングワイヤ272及びセンサコンポーネント276の支持構造体265内の互いに対する位置及び方向を制御する。さらに、通路280及び282は、中心軸A2に対するステアリングワイヤ272及びセンサコンポーネント276の位置づけ及び方向づけを制御する。従って、支持構造体265を的確に製造することによって、ステアリングワイヤ272及びセンサコンポーネント276の(支持構造体265での)互いに及び/又は中心軸A2/中心操作通路265に対する位置づけ及び方向づけを、カテーテル210内で的確に特徴づける且つ制御することができる。支持構造体264に関する上記の様式と類似の様式で、この正確な位置及び方向の制御は、次に、ステアリングワイヤ272及びセンサコンポーネント276の(互いに及び/又は中心軸A2に対する)実際の位置/方向と、カテーテル210の位置、形状並びに/又はポーズを制御及び/若しくは検出するためのアルゴリズムにおいて使用される予想された位置/方向との間の密接な相関関係のために、的確なセンサのモニタリング及びカテーテルの制御を可能にする。遠位の支持構造体265は、通路280、282の一定の空間変位を維持するのに十分に強固な材料から形成されてもよい。適した材料は、金属、強固なポリマー材料又はセラミックスを含み得る。遠位の支持構造体265は、概して、可撓性カテーテルの一部分260、262よりも強固である。支持構造体264、265は、概して、カテーテルの残りよりも強固であり、それらをカテーテル252の操縦可能部分の近位端及び遠位端等の制限された位置に置くため、支持構造体間のカテーテルの操縦可能部分の長さに対するより優れた可撓性及び操縦性を可能にする。さらに、多くの実施形態において、カテーテルの一部分262に対する支持構造体265の強剛性及び概して短い長さは、支持構造体265が、カテーテルの一部分262内で可能であるよりも有意に堅固な寸法公差を有して生成されるのを可能にし、その結果、カテーテルの一部分260及び262内の特徴に頼ることから可能であるよりも、カテーテル210内のステアリングワイヤ272及びセンサコンポーネント276の優れた配置精度を可能にし得る。
【0038】
図3dにおいて示されているように、遠位の支持構造体265はポート338をさらに含むことができ、支持構造体に対してセンサコンポーネントを固定するために、ポート338を介して接着材料(図示せず)を置き、センサコンポーネント276を支持構造体265に付着させてもよい。
【0039】
近位の支持構造体264は外径D1を有し、さらに、遠位の支持構造体265は外径D2を有する。近位の支持構造体264内で延びるセンサ268を収容するために、外径D1は直径D2よりも概して大きい。通路280、282は、近位の支持構造体264における通路270、274とそれぞれ同じ軸A2からの半径方向間隔で体壁部分265を通って延びる。或いは、遠位の支持構造体265における通路280、282は、軸A2から異なる所定の距離の間隔で置かれてもよい。例えば、通路280、282は、より小さな直径の操縦可能部分265を収容するために、軸A2により近い間隔で置かれてもよい。
【0040】
より長いか又は短いカテーテルが適し得るけれども、カテーテル252の全長は約60から80cmであってもよい。操縦可能な本体部分262は、約10から20cmの長さを有してもよい。種々の実施形態において、カテーテル252の操縦可能及び受動部分の長さはより長いか又は短くてもよい。
【0041】
カテーテル252の受動的に可撓性の部分260は、操作通路256、ステアリングワイヤ272及び/又はセンサ268、276に対するチャネルを有する突出した構成を有してもよい。同様に、カテーテル252の遠位の可撓性部分262は、操作通路256、ステアリングワイヤ272及び/又はセンサ276に対するチャネルを有する突出した構成を有してもよい。或いは、可撓性部分260、262は、(例えば、ステアリングワイヤ又はセンサを導くチューブをはさむ同軸カテーテルのセット等の)多層構成を有してもよい。
【0042】
ステアリングワイヤ272は、カテーテル252の受動部分260を通って、近位の支持構造体264の通路270を通って、さらに、カテーテル252の操縦可能部分262を通って延びる。ステアリングワイヤ272は、遠位の支持構造体265の通路280内で、又は、支持構造体265の遠位に延びるカテーテル252の一部(図示せず)内で終結してもよい。同様に、センサコンポーネント276は、カテーテル252の受動部分260を通って、近位の支持構造体264の通路274を通って、さらに、カテーテル252の操縦可能部分262を通って延びる。センサ276は、遠位の支持構造体265の通路282内で、又は、支持構造体265の遠位に延びるカテーテル252の一部(図示せず)内で終結してもよい。センサコンポーネント268は、近位の支持構造体264の通路266を通って延びるが、操縦可能部分がより小さな解剖学的形態通路を進むのを可能にするために、操縦可能部分262の近位で終結されてもよい。
【0043】
ステアリングワイヤ272は、駆動システム(例えば駆動システム208等)によって制御される。駆動システム208は、マニピュレータ102の一部として組み入れられてもよい。駆動システム及び遠隔操作ステアリング機構を有する可撓性手術器具の例が、全内容を本願に援用する“Surgical Instrument With Parallel Motion Mechanism;”と題された2007年6月13日に出願した米国特許第7,942,868号、“Compliant Surgical Device;”と題された2009年6月30日に出願した米国特許出願公開第2010/0331820号、及び、“Passive Preload and Capstan Drive for Surgical Instruments”と題された2008年9月30日に出願した特許出願公開第2010/0082041号において記載されている。種々の代わりの実施形態において、カテーテル252は、器具の曲りのオペレータ制御に対して統合された機構を有することなく操縦不可能であってもよく、その場合、ステアリングワイヤ272及びその付随する通路は省かれてもよい。
【0044】
この実施形態において、センサコンポーネント268は、外部で生成される電磁場に供することができる1つ又は複数の導電コイルを含む電磁(EM)センサコンポーネントであり得る。EMセンサコンポーネント268のそれぞれのコイルは、次に、外部で生成される電磁場に対するコイルの位置及び方向に依存する特徴を有する誘導電気信号を生じる。一実施形態において、EMセンサシステムは、例えば、基点の3つの位置座標X、Y、Z、並びに、ピッチ、ヨー及びロールを示す3つの配向角度等、6つの自由度を測定するように構成され且つ置かれてもよい。これらの測定値は、追跡システム(例えば追跡システム206等)によって集められる。或いは、EMセンサシステムは、より少ない自由度を感知してもよい。EMセンサシステムのさらなる説明が、全内容を本願に援用する“Six−Degree of Freedom Tracking System Having a Passive Transponder on the Object Being Tracked”を開示している1999年8月11日に出願した米国特許第6,380,732号において提供されている。6つの自由度のEMセンサとして実行される場合、サイズによる制約が、カテーテル252の受動部分260への(例えば、近位の支持構造体264内又はそれに隣接した)センサコンポーネント268の配置を制限して、より小さい体腔に近づくために操縦可能部分262の直径が最小にされるのを可能にし得る。
【0045】
センサコンポーネント276は、少なくとも部分的に通路274、282内で延びる光ファイバーを含み得る。追跡システム206は、センサコンポーネント276の近位端に結合させられる。この実施形態において、ファイバーは、約200μmの直径を有する。他の実施形態において、その大きさは、より大きいか又は小さくてもよい。
【0046】
センサコンポーネント276の光ファイバーは、操縦可能なカテーテルの一部分262の形状を決定するための光ファイバー曲げセンサを形成する。1つの代わりの実施形態において、ファイバーブラッググレーティング(Fiber Bragg Gratings(FBG))を含む光ファイバーが、1つ又は複数の大きさの構造体におけるひずみ測定を提供するために使用される。三次元における光ファイバーの形状及び相対位置をモニターするための種々のシステム及び方法が、全内容を本願に援用する“Fiber optic position and shape sensing device and method relating thereto”を開示している2005年7月13日に出願した米国特許出願第11/180,389号、“Fiber optic position and/or shape sensing based on Raleigh scatter”を開示している2008年3月12日に出願した米国特許出願第12/047,056号、及び、“Optical Fibre Bend Sensor”を開示している1998年6月17日に出願した米国特許第6,389,187号において記載されている。他の代わりの実施形態において、レイリー散乱、ラマン散乱、ブリュアン散乱及び蛍光散乱等、他のひずみ感知技術を利用するセンサが適していてもよい。
【0047】
この実施形態において、形状センサ276の光ファイバーは、1つのクラッド内に多数のコアを含んでもよい。各コアは、各コアにおける光が、他のコアにおいて運ばれている光と著しく相互作用しないように、充分な距離及びコアを隔てるクラッドを持ったシングルモードであってもよい。他の実施形態において、コアの数は変わってもよく、又は、各コアは、別の光ファイバー内に含有されてもよい。
【0048】
いくつかの実施形態において、FBGのアレイが、各コア内に提供されている。各FBGは、屈折率において空間的周期性を生成するように、一連のコアの屈折率の変調を含む。間隔は、各率の変化からの部分的な反射が、狭帯域の波長に対してコヒーレントに合算され、従って、はるかに広い帯域を通過させながら、この狭帯域の波長のみを反射するように選ばれてもよい。FBGを製作している間に、変調は既知の距離によって間隔があけられ、その結果、既知の域の波長の反射を引き起こしている。しかし、ひずみがファイバーコア上で誘発される場合、変調の間隔は、コア内のひずみの量に応じて変わる。或いは、光ファイバーの曲げと共に変わる後方散乱又は他の光学現象を使用して、各コア内のひずみを決定することができる。
【0049】
従って、ひずみを測定するために、光がファイバーまで送られ、戻ってくる光の特徴が測定される。例えば、FBGは、ファイバー上のひずみ及びその温度の結果である反射波長を生じる。このFBG技術は、Smart Fibres Ltd.(Bracknell,England)等の種々の供給源から商業的に入手可能である。ロボット手術に対する位置センサにおけるFBG技術の使用は、全内容を本願に援用する“Robotic Surgery System Including Position Sensors Using Fiber Bragg Gratings”を開示している2006年7月20日に出願した米国特許第7,930,065号において記載されている。
【0050】
マルチコアファイバーに適用される場合、光ファイバーの曲げは、各コア内の波長シフトをモニターすることによって測定することができるコア上のひずみを誘発する。2つ以上のコアをファイバー内に軸外しで配置させることによって、ファイバーの曲げは、コアのそれぞれに異なるひずみを誘発する。これらのひずみは、局所的なファイバーの曲げ度の結果である。例えば、FBGを含有するコアの領域は、ファイバーが曲げられるポイントにて置かれた場合、その結果、それらのポイントでの曲げの量を決定するために使用することができる。既知のFBG領域の間隔と組み合わされたこれらのデータは、ファイバーの形状を再現するために使用することができる。
【0051】
上記のように、形状センサ276の光ファイバーは、カテーテル252の操縦可能部分262の形状をモニターするために使用される。より明確には、光ファイバーを通過する光が、部分262の形状を検出するため、及び、その情報を利用して外科手術手技を補助するために、追跡システム206によって処理される。追跡システム206は、カテーテルの一部分262の形状を決定するために使用される光を生成及び検出するための検出システムを含んでもよい。この情報は、次に、手術器具の一部の速度及び加速度等、他の関連する変数を決定するために使用することができる。これらの変数のうち1つ又は複数の変数の的確な測定値をリアルタイムで得ることによって、コントローラは、ロボット手術システムの精度を改善する、及び、構成要素部品を駆動させることにおいて導入されるエラーを補うことができる。感知は、ロボットシステムによって作動される自由度のみに限定されてもよく、又は、(例えば、接合間の未作動の強固な構造体の曲げ等)受動自由度にも、(例えば、作動された器具の動き等)能動自由度にも適用されてもよい。
【0052】
プローブ258は、カテーテル252の通路256を通って延びて、カテーテルの遠位の患者の解剖学的形態の画像をキャプチャするように大きさが決定される。プローブ258は、近位端286及び遠位の先端を含む遠位端288を有する細長い可撓体284を含む。一実施形態において、可撓体284は約2mmの外径を有する。他の実施形態において、可撓体284の外径は、より大きいか又は小さくてもよい。可撓体284は、透明、半透明又は不透明な材料から形成されてもよい。可撓体284は、可撓体の長さの少なくとも一部に沿って長軸方向に走るチャネル290を含む。画像キャプチャ器具292は、チャネル290内で延びる。センサコンポーネント294も、チャネル290を通って延びる。
図3eにおいて示されているように、プローブ258は、任意で、強固な整列フレーム296等の整列支持構造体を含み、そこを通ってセンサコンポーネント294は延びる。整列フレーム296は、チャネル290の一部内で延び、さらに、可撓体284によって支持されてもよい。整列支持構造体と同様に、強固なフレーム296は、可撓体284に対する及び画像キャプチャ器具292に対するセンサコンポーネント294の配置を制御する。この実施形態において、センサコンポーネント294は、概して、可撓体284の中心軸A2に沿って画像キャプチャ器具292と軸方向に整列させられ、さらに、画像キャプチャ器具の近位に置かれる。センサコンポーネント294は、動きを防ぐためにフレーム296に付着されてもよい。任意で、照明装置又は別々の流体導管(図示せず)等の他の操作コンポーネントが、チャネル290内で延びてもよい。一態様において、器具292又はいかなる他の操作コンポーネントによっても占有されていないチャネル290の残りの部分は、プローブ258の遠位端288まで又はそこから流体を送達するための流路であってもよい。プローブの種々の実施形態のさらなる説明が、全内容を本願に援用する“Systems and Methods for Cleaning a Minimally Invasive Instrument”と題された2012年6月11日に出願した米国仮特許出願第61/658,305号に記載されている。
【0053】
画像キャプチャ器具292は、表示のために画像処理システム(例えば画像処理システム204等)に送られ且つ該システムによって処理される画像をキャプチャするために、可撓体284の遠位端288の近くに配置される双眼実体カメラ又は単眼実体カメラを含む。画像処理システム204は、可視化システム110及び表示システム111の一部として組み入れられてもよい。画像キャプチャ器具292は、画像処理システム204とインターフェースするためのケーブル、並びに、種々の機械的、光学的及び電気的結合(図示せず)を含む。或いは、画像キャプチャ器具は、画像処理システムに結合するファイバースコープ等のコヒーレント光ファイバー束であってもよい。画像キャプチャ器具は、例えば可視スペクトルで画像データをキャプチャするか、又は、可視及び赤外線又は紫外線のスペクトルで画像データをキャプチャする単一又は多スペクトルのものであってもよい。他の種々の代わりの実施形態において、画像キャプチャ器具292は、画像処理システム204に画像データを無線で伝達してもよい。
【0054】
センサコンポーネント294は、外部で生成される電磁場に供することができる1つ又は複数の導電コイルを含むEMセンサコンポーネントであり得る。EMセンサコンポーネント294のそれぞれのコイルは、従って、外部で生成される電磁場に対するコイルの位置及び方向に依存する特徴を有する誘導電気信号を生じる。一実施形態において、EMセンサシステムは、基点の5つの自由度を測定するように構成され且つ置かれてもよい。これらの測定値は、追跡システム206によって集められる。或いは、EMセンサシステムは、より少ないか又は多い自由度を感知してもよい。EMセンサシステムのさらなる説明が、先に援用した米国特許第6,380,732号において提供されている。5つの自由度のEMセンサコンポーネント294は、6つの自由度のEMセンサ268よりも小さくあってもよく、従って、プローブ258が、カテーテル252の通路256を通って延びるのに十分小さい直径を有するのを可能にしてもよい。
【0055】
追跡システム206は、カテーテル252の操縦可能部分262、画像キャプチャ器具292、プローブ258の遠位の先端及び/若しくは他のコンポーネント又はカテーテル252の一部の位置、方向、速度、ポーズ及び/又は形状を決定することにおいて、カテーテルEMセンサコンポーネント268、形状センサコンポーネント276、及び、任意でプローブセンサコンポーネント294から受信した情報を使用することができる。追跡システム206は、1つ又は複数のコンピュータプロセッサと相互作用するか又さもなければ1つ又は複数のコンピュータプロセッサによって実行されるハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はその組み合わせとして実行されてもよく、1つ又は複数のコンピュータプロセッサは、制御システム116のプロセッサを含んでもよい。
【0056】
追跡システム206からの情報は、可視化システム110からの同時発生の情報及び/又は以前に記録された患者の画像と組み合わされて、システム250の制御において使用するために表示システム111上にリアルタイムの位置情報を外科医又は他のオペレータに提供してもよい。制御システム116は、カテーテル252を位置づけるためのフィードバックとしてその位置情報を利用することができる。手術画像に手術器具を位置合わせする及びそれらを表示するために光ファイバーセンサを使用するための種々のシステムが、全内容を本願に援用する“Medical System Providing Dynamic Registration of a Model of an Anatomical Structure for Image−Guided Surgery”を開示している2011年5月13日に出願した米国特許出願第13/107,562号において提供されている。
【0057】
種々のセンサ間又はセンサとステアリングワイヤとの間の相対的分離におけるいかなる幾何学的変化性も、EMセンサ及び形状センサからの組み合わされたデータを使用して計算されるポーズ及び形状情報の精度に影響を与える。ポーズ及び形状情報における間違いは、ステアリングワイヤを動かすために後に提供される制御信号においてエラーを引き起こし得る。これらの間違いは、患者の解剖学的画像に対するカテーテル及びプローブのレジストレーションにおいてエラーをさらに引き起こし得る。カテーテル252の近位及び遠位の支持構造体264、265並びにプローブ258のフレーム296内の通路は、センサ268、276、294及びステアリングワイヤ272の相対幾何学的配置をしっかりと制御する。センサ及びステアリングワイヤの相対的整列を制御することによって、幾何学的変化性が減少し、さもなければ、幾何学的変化性は、カテーテル及びプローブが曲がりくねった解剖学的管腔を通って動かされるに従い発生する。この変化性を減らすことによって、センサ及びステアリングワイヤの相対位置に関する仮定に頼るポーズ及び形状計算の精度を改善することができる。
【0058】
(予め記録された、概略の又は同時発生の画像を含む)患者の解剖学的形態の画像へのカテーテル252及びプローブ258の的確なレジストレーションは、センサ268、276、294の位置及びセンサの相対運動に関する仮定に基づいている。その仮定が的確であるために、相対的なセンサのポーズが正確に決定されるべきである。上記のように、専用の通路を有する支持構造体264、265、及び、フレームを有するプローブ258の構成は、相対的なセンサのポーズ、位置及び/又は方向に関する信頼できる情報を提供するのに役立つ。
【0059】
上記の実施形態において、信頼できる情報を提供するために、形状センサコンポーネント276は、カテーテル252に対して固定された側方位置で保持されてもよい。さらに、形状センサコンポーネント276は、長軸方向の摺動が可能にされ得るけれども、センサコンポーネント268に対して固定されたポーズで維持されてもよい。加えて、形状センサコンポーネント276は、カテーテル252の遠位端、特に遠位の先端に対して固定されたポーズで維持されてもよい。さらに、センサコンポーネント294は、プローブ258の遠位の先端に対して固定されたポーズで維持されてもよく、さらに、概して、(プローブ258が操作通路256内に挿入された場合に軸A2と同一線上にある)プローブの中心軸と同一線上に整列させられる。或いは、センサコンポーネント294は、プローブの中心軸に対して平行である等、プローブ258内に異なる既知の構成で配置されてもよい。代わりの実施形態において、プローブ又はカテーテルのセンサコンポーネントは、カテーテル、プローブ、又は、カテーテル若しくはプローブの特定の操作コンポーネント上の種々の位置に対して固定された位置、方向又はポーズで保持されてもよい。さらに、センサコンポーネントは、カテーテル又はプローブの種々の他の操作コンポーネントと一直線をなして保持されてもよい。
【0060】
支持構造体の通路及びプローブのフレームに対する機械公差は、必要とされる精度に応じて変わり得る。種々の特定の実施形態において、適した公差が以下に記載される。例えば、種々の実施形態において、形状センサコンポーネント276は、EMセンサコンポーネント268に最も近い形状センサコンポーネントのポイントにて、(例えば約1mm未満の偏差の)固定された位置、及び、(例えば約1度未満の回転偏差の)固定された方向で維持されてもよい。種々の実施形態において、カテーテル250の遠位端領域でのステアリングワイヤ272に対する形状センサコンポーネント276の同じ位置づけ/方向を、支持構造体265によって維持することができる。種々の実施形態において、形状センサコンポーネント276は、EMセンサコンポーネント268に対して(例えば約0.5mm未満の偏差の)固定された側方位置、及び、(例えば約0.5度未満の回転偏差の)ピッチ/ヨー方向で維持されてもよい。種々の実施形態において、EMセンサコンポーネント268とカテーテル252の先端との間の形状センサコンポーネント276上で誘発されるロールの量は、連結の間に約5度未満で維持されてもよい。例えば、センサコンポーネント276は、通路274/282における鍵穴形状と対応する鍵構造のような形状の断面を有して、センサ276の(例えば、Z座標方向を中心とした回転の)ロール移動を制限してもよい。種々の実施形態において、形状センサコンポーネント276の遠位端は、カテーテルの遠位の先端から約2mm以下の(例えば約0.5mm未満の偏差の)固定された位置にて維持されてもよい。種々の実施形態において、EMセンサコンポーネント294は、プローブ258の遠位端に対して(例えば約1mm未満の偏差の)固定された位置、及び、(例えば約10度未満の偏差の)固定された方向で維持されてもよい。種々の実施形態において、EMセンサコンポーネント294の縦軸は、プローブの中心軸と(例えば、約0.5mm未満及び約5度未満の偏差内の)同一線上で固定されてもよい。種々の実施形態において、形状センサコンポーネント276は、約1mm未満変わるステアリングワイヤに対する側方位置を有してもよい。種々の実施形態において、形状センサコンポーネント276は、約1mm未満変わるEMセンサコンポーネント268に対する側方距離を有してもよい。種々の実施形態において、形状センサコンポーネント276は、約1mm未満だけ変わるカテーテル252の遠位の先端に対する側方位置を有してもよい。
【0061】
種々の代わりの実施形態において、整列支持構造体は、カテーテルと統合されてもよい。例えば、操縦可能部分に近い(例えば操縦可能部分のすぐ遠位又は近位の)カテーテルの部分は、カテーテル内にきわめてわずかな公差の通路を形成するために精密押出し又は精密機械加工されてもよい。或いは、強固な支持構造体が、センサコンポーネントを固定するためにカテーテル内に挿入されてもよい。挿入された支持構造体は、接着剤、摩擦適合(friction fit)、又は、他の既知の付着方法によってしかるべき所に保持されてもよい。
【0062】
近位の支持構造体の代わりの実施形態が、
図4及び5において例示されている。この実施形態において、近位の支持構造体300は体壁302を有し、そこを通って通路304が延びている。通路304は、周囲境界306を含み、さらに、プローブ(例えばプローブ258等)を通過させるよう大きさが決定され、さらに、軸A3中心として整列させられる。通路308が、体壁302を通って延び、軸A3から半径方向に中心線をはずして置かれ、さらに、軸A3に対して概して平行である。通路308は、センサコンポーネント268等のセンサコンポーネントとかみ合うよう大きさが決定される。支持構造体300は、センサコンポーネント276とかみ合うよう大きさが決定された溝310をさらに含む。溝310は、概して、周囲境界306の近くでセンサコンポーネント276を保つことができ、通路304内のセンサコンポーネントの側方運動(X−Y座標方向)を制限又は限定している。センサコンポーネント276は、溝310内で摺動又は回転させることができる。支持構造体300は、ステアリングワイヤ272を受けるよう大きさが決定された溝312をさらに含む。溝312は、概して、周囲境界306の近くでステアリングワイヤ272を保つことができ、軸A3に向かう又は軸A3を中心として半径方向の、通路304内のセンサコンポーネントの側方運動を制限又は限定している。ステアリングワイヤ272は、溝312内で摺動又は回転させることができる。支持構造体300はポート314をさらに含んでもよく、支持構造体に対するセンサコンポーネントの運動を防ぐか又は制限するために、ポート314を介して接着材料(図示せず)が置かれて、センサコンポーネント268を支持構造体300に付着させてもよい。種々の溝(310、312)及び通路(304)が、例証目的で整列特徴として描かれ且つ記載されているけれども、種々の他の実施形態において、そのような整列特徴は、体壁302の内部/外部表面内又は該表面上の通路、ノッチ、溝、隆起部、ポケット、又はいかなる他の特徴のいかなる組み合わせも含み得るということに留意されたい。
【0063】
次に
図6を参照すると、内視鏡検査システムを作動させる方法400が、402にて、整列支持構造体を有するカテーテルを提供するステップを含む。当該方法は、404にて、支持構造体内で延び且つ支持構造体に関して側方方向に固定される第1のセンサコンポーネントを提供するステップも含む。任意で、406にて、ステアリングワイヤ等のステアリングコンポーネントが提供され、支持構造体内で延びている。ステアリングワイヤは、支持構造体に関して側方方向に固定される。408にて、プローブが提供される。第2のセンサコンポーネントが、プローブ内で延び、さらに、プローブの先端に対して固定されたポーズを有する。当該方法400は、410にて、第1のセンサコンポーネントからデータを取得するステップを含む。412にて、データが、第2のセンサコンポーネントから取得される。414にて、プローブの遠位の先端のポーズが、三次元空間において、第1及び第2のセンサコンポーネントからのデータを用いて決定される。いくつかの実施形態において、414の決定は、支持構造体によって定められる第1及び第2のセンサの(互いに関する及び/又はカテーテルの中心軸に関する)相対位置及び/又は方向を使用して行われる。プローブの遠位の先端のポーズは、患者の解剖学的形態の画像と位置合わせされ、患者の解剖学的形態内でカテーテル及びプローブを動かすための的確なナビゲーション情報を外科医に提供することができる。
【0064】
図7は、本開示の実施形態によるプローブ500の遠位端を例示している。プローブ500は、システム250内で使用するためのプローブ258に代わるものとして使用することができる。プローブ500は、記載されることになる相違点を有してプローブ258に似ている。この実施形態において、プローブ500は、細長い可撓体502を含む。可撓体502は、画像キャプチャ器具506が延びる長軸方向のチャネル504を含む。センサコンポーネント508も、チャネル504を通って延びる。センサコンポーネント508が、概略的に例示されており、さらに、チャネル504内に種々の方法のうちいずれの方法で置かれてもよい。
【0065】
プローブ500は、任意で、チャネル内の固定された側方位置で画像キャプチャ器具及び/又はセンサコンポーネント508を支持するために、チャネル内に支持構造体を含む。支持構造体は、異なる空間的関係でセンサコンポーネント508及び画像キャプチャ器具506を、互いに対して又は可撓体502に対して保持するように構築されてもよく、その空間的関係は、同軸、非同軸、平行整列又は角をなす関係を含む。任意で、照明装置又は別々の流体導管(図示せず)等の他の操作コンポーネントが、チャネル504内で延びてもよい。種々のコンポーネント及びプローブの実施形態のさらなる説明が、先に援用した米国仮特許出願第61/658,305号に記載されている。
【0066】
当該システム及び方法は、腔内プローブに関して本明細書において記載されてきたけれども、当該システム及び方法は、器具のin vivo洗浄が有利である他の処理にも適している。例えば、記載される流体送達及び洗浄のシステム並びに方法は、アブレーションカテーテル、レーザーカテーテル、他の最小侵襲器具、又は、他のタイプの内視鏡検査装置を用いた使用に適し得る。
【0067】
本発明の実施形態における1つ又は複数の要素は、制御システム116等のコンピュータシステムのプロセッサ上で行うようにソフトウェアにおいて実行されてもよい。ソフトウェアにおいて実行される場合、本発明の実施形態の要素は、本質的に、必要なタスクを行うコードセグメントである。プログラム又はコードセグメントは、プロセッサ可読記憶媒体又は装置において記憶することができ、伝送媒体又は通信リンクにわたる搬送波で表されるコンピュータデータシグナルとしてダウンロードされてもよい。プロセッサ可読記憶装置は、光媒体、半導体媒体及び磁気媒体を含む、情報を記憶することができるいかなる媒体を含んでもよい。プロセッサ可読記憶装置の例として、電子回路、半導体素子、半導体メモリ素子、読取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、消去プログラム可能読取り専用メモリ(EPROM)、フロッピーディスケット、CD−ROM、光ディスク、ハードディスク又は他の記憶装置が挙げられる。コードセグメントは、インターネット、イントラネット等のコンピュータネットワークを介してダウンロードされてもよい。
【0068】
示されたプロセス及び表示は、いかなる特定のコンピュータ又は他の装置にも本質的には関連しないということに留意されたい。種々のこれらのシステムに対する要求される構造は、特許請求の範囲における要素として明らかになる。加えて、本発明の実施形態は、いかなる特定のプログラム言語を参考にしても記載されない。種々のプログラム言語を使用して、本明細書において記載される本発明の教示を実行してもよいということが正しく理解されることになる。
【0069】
本発明の特定の例証的な実施形態が記載され、さらに、付随の図面において示されてきたけれども、そのような実施形態は単に広義の発明を例示したものであって、その広義の発明を限定するのではないということ、及び、本発明の実施形態は、種々の他の修正が当業者に対して生じ得るため、示され且つ記載される特定の構造及び配置に限定されないということを理解されたい。