(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1及び第2の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられた光導波路が、前記2つの取り付け領域間で曲げられ、前記コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、前記光結合部が回転して該光導波路を更に曲げさせる、請求項1に記載のコネクター。
【発明を実施するための形態】
【0015】
多くの用途で使用される光ケーブルで、ファイバーリボンが使用されている。これらのリボンは、1列に結合された、コーティングされたファイバーセット(通常、1列に4、8又は12本のファイバー)で構成される。保護コーティングが施された個々のガラスファイバーは、通常、直径が250マイクロメートルであり、リボンのファイバー間ピッチは、通常、250マイクロメートルである。また、この250マイクロメートルの間隔は、同じく250マイクロメートル間隔でアクティブ光学装置を配置する様々な設計の光送受信機でも使用されている。
【0016】
現在入手可能な拡大ビーム式の多ファイバーコネクターは、通常、ビーム径を、リボンのピッチと一致するように、250マイクロメートルに制限している。ファイバーピッチよりも大きいビーム径を達成するためには、現在のコネクターでは、コネクターにファイバーを装着する前に、ファイバーリボンを単ファイバーに手作業で分割する必要がある。
【0017】
一般に、単ファイバー光コネクターは、光ファイバーの端面を互いに位置合わせして、接触させるための精密円筒フェルールを備えることができる。ファイバーの光学コアの中心がフェルール軸上にくるように、光ファイバーをフェルールの中心穴内に固定することができる。続いて、ファイバー先端部を研磨して、ファイバーコアと物理的に接触できるようにする。続いて、2つのこのようなフェルールを、アライメントスリーブを使用して、研磨したファイバー先端部が互いに押し付けられ、一方のファイバーから他方のファイバーへの物理的接触による光接続が達成される状態で、互いに位置合わせする。物理接触式の光コネクターは、広く使用されている。
【0018】
多ファイバーコネクターでは、多くの場合、MTフェルールなどの多ファイバー用フェルールを使用することで、ソース側ファイバーから受光ファイバーへの光結合を提供する。MTフェルールは、ファイバーが通常接合される成形穴列へとファイバーを誘導することができる。各フェルールは、フェルールを互いに位置合わせすることによって、嵌合されたファイバーを位置合わせするために、ガイドピンが配置された2つの更なる穴を有することがある。
【0019】
ファイバー同士を接続させるために、様々な他の方法も使用されてきた。例としては、V溝アライメントシステム及び精密穴列におけるベア・ファイバー・アライメントが挙げられる。このような接続概念の一部では、光ファイバー接続においてレンズ及び/又は反射性表面を利用する。これらの接続概念のそれぞれは、回線コネクター又は直角コネクターなど単一目的の接続システムについて説明している。
【0020】
多ファイバーコネクターなどの光ファイバー相互接続は、プリント回路基板(PCB)上に、また、バックプレーン光学相互接続製品に、配設された光導波路同士を接続するのに有用である。個々のファイバーを分離せずにファイバーリボンを終端処理し、また、ファイバー間ピッチよりも直径の大きいビームを提供できる、拡大ビームコネクターが開示されている。これらの拡大ビーム光コネクターは、非接触型の光学的嵌合を有し、かつ、従来の光コネクターより機械的精度の要件を緩めることができる。
【0021】
1つ若しくは複数の光導波路又は光導波路のリボンを、別の光導波路セット又は光導波路の1つ若しくは複数のリボンに接続するために使用できる、新規な光学相互接続結合構造体(光カップラ又は光コネクター)が提供される。幾つかの実施形態では、導波路は光ファイバーであってもよい。本発明のコネクターはまた、1つ又は複数の光導波路、又は光導波路のリボンを、プリント回路基板上に、又はバックプレーンに配設された導波路に接続するために使用され得る。本発明のコネクターは、非接触型の光学的嵌合による拡大ビーム光学系を備えることにより、その構造体に緩和された機械的精度要件を提供しており、そのため、低コストな射出成形及び汚れに対する耐性の改善が可能となっている。本発明のコネクターは、光損失を抑えることができ、多くのチャネル数(コネクター当たりの光ファイバー数)まで容易に拡張可能であり、ユーザーに安全性を提供することができ、そして挿入力の小さいブラインド嵌合に対応することができる。本発明のコネクターは、バックプレーン、フロントプレーン、又はミッドスパン接続向けの使用に好適である。
【0022】
以下の説明文では、本明細書の一部を構成し、かつ、例として図示された添付の図面を参照する。本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想到され、実施され得る点を理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0023】
特に断らないかぎり、本明細書及び特許請求の範囲で使用される構造の大きさ、量、物理的特性を表わすすべての数字は、すべての場合において「約」という用語により修飾されているものとして理解されるべきである。したがって、そうでないことが示されないかぎり、上記の明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、当業者が本明細書に開示される教示を用いて得ようとする所望の特性に応じて異なりうる近似値である。
【0024】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用するとき、単数形「a」、「an」、及び「the」には、その内容について別段の明確な指示がないかぎりは、複数の指示対象物を有する実施形態が含まれる。その内容について別段の明確な指示がないかぎりは、本明細書及び添付の「特許請求の範囲」において使用するときの「又は」なる用語は、「及び/又は」を含めた意味で広く用いられる。
【0025】
これらに限定されるものではないが、「下側」、「上側」、「下」、「下方」、「上方」、及び「〜の上」などの空間に関連した用語は、本明細書において用いられる場合、ある要素の別の要素に対する空間的関係を述べるうえで説明を容易にする目的で用いられる。このような空間に関連した語には、図に示され、本明細書に述べられる特定の向き以外に、使用又は作動中の装置の異なる向きが含まれる。例えば、図に示された対象物が逆転又は反転した場合は、それ以前に他の要素の下又は下方として記した部分は、その他の要素の上方になるであろう。
【0026】
本明細書で使用するとき、例えば要素、部材又は層が、別の要素、部材又は層、「と一致したインターフェース」を形成するか、「の上」にあるか、「に接続されている」か、「と結合されている」か、「に接触している」か、又は「に隣接している」と記載される場合は、例えば、該要素、部材又は層は、直接上にあるか、直接接続されているか、直接に結合しているか、直接接触しているとすることができ、あるいは、介在する要素、部材又は層が、その特定の要素、部材又は層の上にあるか、接続されているか、結合されているか、又は接触しているとすることができる。例えば、ある要素、部材又は層が、別の要素の「直接上にある」、別の要素に「直接接続される」、「直接結合する」、又は「直接接触する」で始まる表現で表される場合、介在する要素、部材又は層は存在しない。
【0027】
本発明のコネクターは、
図1Aに図示された実施形態によって理解できるが、限定されてはならない。
図1Aは、本発明の平行拡大ビーム光コネクターの実施形態であるコネクター100を示す。
図1Aにおいて、コネクター100は、ハウジング110を備え、ハウジング110は、第1の取り付け領域102を有する。第1の取り付け領域102は、ハウジング110の一部分であり、この部分において、
図1Aに示された複数の光導波路104(光導波路104のリボン)などの1つ又は複数の光導波路が、最初にハウジング110に接触し、
図1Aに示された実施形態においては、ビアホール106を通過してハウジング110の内部へ入っている。1つ又は複数の光導波路104は、ハウジング110に受容され、恒久的に取り付けられることができ、ここで、光導波路104はビアホール106においてハウジング110に接触しており、また、光導波路104は、第1の導波路支持体109の上を通過しているが、恒久的に取り付けられてはいない。第2の取り付け領域108は、複数の導波路アライメント部材114を備える。導波路アライメント部材114は、第1の取り付け領域102に受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路104の異なる光導波路を収容するように構成され得る。幾つかの実施形態では、光導波路はビアホール106において第1の取り付け領域102へ接着され得る。第1の取り付け領域は、複数の溝(
図1a〜1bには図示しないが
図2a〜2bには図示される)を備えることができ、各溝は第1の取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた複数の導波路中の異なる光導波路を収容するように構成される。個々の光導波路は、対応するビアホール106において第1の取り付け領域に取り付けられ得る。本発明のコネクター100はまた、コネクター100の一部分である光結合部120を備え、第2の本発明の光コネクターなどの、別のデバイスへ取り付けられた別のコネクターに嵌合することができる。第2の本発明の光コネクターは、独立していてもよいし、あるいはプリント回路基板又はバックプレーン上に位置していてもよい。
【0028】
幾つかの実施形態では、ハウジングは、第1及び第2の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられた光導波路を支持するためのものであるが、光導波路に恒久的に取り付けられない、第1の取り付け領域106と第2の取り付け領域108との間に配設された第1の導波路支持体109を備え得る。ハウジングはまた、第1及び第2の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられた光導波路を支持するためのものであるが、恒久的に取り付けられない、第1の導波路支持体109と第1の取り付け領域102との間に配設された第2の導波路支持体117を備えることができ、これによって、コネクターが嵌合コネクターと嵌合するときに、光導波路は更に曲がり、光導波路を第2の支持体から分離させる。幾つかの実施形態では、第1及び第2の取り付け領域において恒久的に取り付けられた光導波路は、2つの取り付け領域(第1及び第2の取り付け領域)間で、嵌合方向と光結合部からの光の出射方向(出力方向)によって形成される平面内にて、曲げられ得る。幾つかの実施形態では、第1及び第2の取り付け領域において恒久的に取り付けられた光導波路は、これらの2つの取り付け領域間で、嵌合時における光学結合部の回転中心である軸に対して垂直な平面内にて、曲げられ得る。幾つかの実施形態では、第1及び第2の取り付け領域へ恒久的に取り付けられた光導波路は、光学結合部の回転によって画定される平面に対して平行な平面内にある曲げ方向に曲げられ得る。
【0029】
光結合部120はまた、機械的に嵌合する舌状部116、かみ合い機構118、及び第2の取り付け領域108を備える。舌状部116は、舌状部の長さの少なくとも一部分に沿って漸減幅を有し、光結合部から外側に延在する。コネクター100が、嵌合コネクター300’(
図3aに示される)に向かって移動するとき、2つのコネクター間の横方向の位置ずれなどの位置ずれが修正されるように、舌状部が嵌合コネクターの対応する舌状陥凹部30内へ誘導される。場合によっては、コネクターが嵌合コネクターに向かって移動するとき、コネクターと嵌合コネクターとの間の最初の接触は、コネクターの舌状部と嵌合コネクターの舌状陥凹部との間で起こる。
【0030】
これらの特徴部は、明瞭な図にするためにハウジング110を取り除いた、
図1bにおいてより容易に理解できる。第2の取り付け領域108は、複数のV溝114を備え、各溝は第1の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路における異なる光導波路を収容するように構成され、光導波路は該溝において第2の取り付け領域に接着されている。幾つかの実施形態では、第2の取り付け領域は、第1の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路に恒久的に取り付けることができる。幾つかの実施形態では、光導波路は、第1の取り付け領域、第2の取り付け領域、又はその両方に接着剤を使用して取り付けられる。光導波路が光ファイバーである場合には、ファイバー取り付け領域は、円筒穴から構成されてよく、該円筒穴の内部へファイバーを接着する。また、導波路が光ファイバーである場合には、ファイバー上のポリマーバッファ層が、組立体の機械的強度を向上させるために、ベアファイバーが接着される領域108に隣接したバッファ取り付け領域123に接着されてよい。このような場合では、コネクターは、第1の取り付け領域106、第2の取り付け領域108、及び第3の取り付け領域123を備える。
【0031】
幾つかの実施形態では、コネクターであって、第1及び第2の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられた光導波路を、これらの2つの取り付け領域間で曲げることができ、該コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、光結合部が回転して光導波路を更に曲げさせる、コネクターが提供される。他の実施形態では、コネクターであって、光結合部が回転するにつれて位置を変化させる軸を中心にして、光結合部が回転できる、コネクターが提供される。幾つかの実施形態では、光結合部が回転するとき、光結合部は直線的にも移動することができる。幾つかの実施形態では、コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、光結合部が、嵌合コネクターの対応する光結合部と接触することによって、ハウジング内で回転し得るように構成されるコネクターが提供される。光結合部が回転する幾つかの実施形態では、嵌合コネクターの対応する光結合部は実質的に移動しなくてよい。他の実施形態では、本発明のコネクターは、コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、各コネクター内の光結合部が回転し得るように構成される。幾つかの実施形態では、本発明のコネクターが、嵌合コネクターと嵌合するとき、2つのコネクターの光導波路は同一平面内に位置することができる。幾つかの実施形態では、第1の複数の光導波路を取り付けた本発明のコネクターが、第2の複数の光導波路を取り付けた嵌合コネクターと嵌合するとき、第1及び第2の複数の光導波路は同一平面内に位置し得る。幾つかの実施形態では、第1の複数の光導波路を取り付けた本発明のコネクターが、第2の複数の光導波路を取り付けた嵌合コネクターと嵌合するとき、第1の複数の光導波路は第1の平面内に位置することができ、第2の複数の光導波路は、第1の平面に平行であり、かつ第1の平面からずれている、第2の平面内に位置することができる。
【0032】
幾つかの実施形態では、本発明のコネクターの第2の取り付け領域は、第1の取り付け領域と複数の曲面との間に配設され得る。幾つかの実施形態では、光導波路が、第1及び第2の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられるとき、光導波路は第1の曲げ力を受け得、コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、光導波路は第1の曲げ力より大きな第2の曲げ力を受け得る。幾つかの実施形態では、第1の曲げ力は実質的にゼロとなり得る。
【0033】
幾つかの実施形態では、光導波路からの光が、嵌合方向とは異なる出射方向にコネクターから出射し得る、コネクターが提供される。幾つかの実施形態では、第1及び第2の取り付け領域に恒久的に取り付けられ、これらの2つの取り付け領域間で、嵌合方向及び光出射方向によって形成される平面内にて、曲げられ得る光導波路を有することができる、コネクターが提供される。幾つかの実施形態では、複数の光導波路を受容するように構成することができるコネクターであって、各導波路は、光ファイバーを備える、コネクターが提供される。幾つかの実施形態では、光結合部は、単体構造体とすることができ、これは、光結合部が、内部インターフェイス、合わせ目、又は継ぎ目を有さないことを意味する。場合によっては、単体構造体は、機械加工、鋳造又は成型などの単一の成形工程で形成可能である。
【0034】
光結合部120は、ハウジング110内で移動可能であるように構成される。これにより、後に続く図面に示されるように、光結合部120と更なるカップラ(通常、実質的に同一の特徴部を備えたカップラ)との適切な位置合わせが容易となる。場合によっては、複数の光導波路104は、第1の取り付け領域102と第2の取り付け領域108との間で曲げられる。幾つかの実施形態では、光導波路は、これらの2つの取り付け領域間で、上記の嵌合方向と光導波路が第2の取り付け領域に受容され、恒久的に固定されるときの光導波路の方向として定義される出射方向によって形成される平面内にて、曲げられ得る。別の嵌合コネクターとの嵌合時に、光結合部を備える第2の取り付け領域は、ハウジングとともに移動することができ、光導波路を第1の追加の曲げによって更に曲げさせることができ、結果として光導波路が第2の支持体から分離する。2つの嵌合コネクターを更に係合させる(例えば、機械的にかみ合わせるために)につれ、第2の追加の曲げがもたらされ、これにより、光導波路が第1の支持体から分離される。光結合部の移動によって、光結合部を、嵌合コネクターの対応する光結合部と接触させることが可能になる。これは更に
図3〜5に図示されている。幾つかの実施形態では、コネクターが係合するにつれて、光結合部は、少なくとも2つの互いに直交する方向に沿ってハウジングとともに移動することができる。幾つかの実施形態では、2つの本発明のコネクターの嵌合時に、各コネクター内の光結合部は移動し得る。幾つかの実施形態では、2つの光コネクターは同一平面内に位置する。幾つかの実施形態では、コネクターが複数の光導波路を有する場合には、第1及び第2の複数の光導波路は同一平面内に位置し得る。幾つかの実施形態では、第1の複数の光導波路は第1の平面内に位置し得、第2の複数の光導波路は、第1の平面に平行であり、かつ第1の平面からずれている第2の平面内に位置し得る。幾つかの実施形態では、第1の取り付け領域と複数の曲面との間に第2の取り付け領域が配設され得る。幾つかの実施形態では、コネクターの各光導波路は、第1の圧縮力を受け得、コネクターが嵌合されるとき、光導波路は、第1の圧縮力より大きな第2の圧縮力を受け得る。幾つかの実施形態では、第1の光導波路上の第1の圧縮力は実質的にゼロである。
【0035】
幾つかの実施形態では、光結合部が光方向転換部材を備えることができるコネクターが提供される。光方向転換部材は、第1及び第2の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられた光導波路からの入力光を受光する入力面を有し得る。光方向転換部材はまた、第2の方向に入力面からの光を受光し、異なる第3の方向に受光された光を方向転換する、光方向転換面を有し得る。光方向転換部材はまた、光方向転換面から光を受光し、出力光として受光された光を伝送する出力面を有し得る。幾つかの実施形態では、光方向転換部材は、入力面と出力面との間に同一の1より大きな屈折率を有し得る。幾つかの実施形態では、前記複数の曲面における各曲面は、光方向転換部材の入力面、光方向転換面、又は出力面上に配設され得る。幾つかの実施形態では、光方向転換部材及び複数の曲面は単体構造体を形成し得る。幾つかの実施形態では、第2の方向は嵌合方向とは異なり得る。幾つかの実施形態では、第3の方向は嵌合方向とは異なり得る。
【0036】
提供された図に示された実施形態では、複数の光方向転換部材はより複雑であってもよく、例えば、光導波路からの入力光を受光する入力面を有する光学素子、及びV溝内の光導波路によって画定される第1の方向に沿って入力面からの光を受光する光方向転換面を備え得る。光方向転換部材は、受光された入力光を、異なる第2の方向に沿って方向転換させ得る。光方向転換部材はまた、光方向転換面からの光を受光して、出射方向に沿って出力光として受光された光を伝送する出力面を備え得る。
【0037】
図2a〜2bは、本発明のコネクター組立体の一部分を切り取った図であり、第1の導波路アライメント部材及び光方向転換部材に的を絞っている。
図2aは、本発明のコネクターの光結合部220及び光方向転換部材212を切り取った斜視図であり、幾つかの光ファイバー204の光結合部220への取り付けを示している。光ファイバー204は、溝214(通常はV溝)内に位置合わせされ、光ファイバーは、それらの溝に恒久的に取り付けられる。光ファイバー204の出口端は、光ファイバーから発する光を入力面222又は光方向転換部材212の面の中へ指向させることができるように位置している。光方向転換部材212は、光結合部220に取り付けられた各光ファイバーに少なくとも1つずつの光方向転換素子213からなるアレイを備える。通常、光方向転換素子213はプリズムを備える。光方向転換部材212は、本発明のコネクターに接合される複数の光導波路(光ファイバー)204の各光導波路について1つずつの光方向転換素子213からなるアレイを備える。
【0038】
図2bは、本発明のコネクターの一部分を切り取った図であり、この図には、1つの光指向素子213、1つの第1の導波路アライメント部材(例えば、V溝214)、及び1つの光ファイバー204のみが含まれている。この図において、光ファイバー204はV溝214内に位置合わせされており、恒久的にその溝に取り付けられてもよい。取り付け点において、ファイバーバッファ及び保護コーティング(もしあれば)は剥がし取られており、ベア光ファイバーのみがV溝214に位置合わせされ、恒久的に固定されるように位置することが可能になる。光方向転換素子213は、第1の導波路アライメント部材214において配設され、位置合わせされた第1の光導波路(光ファイバー)204からの入力光を受光する光入力面222を備える。光方向転換素子213はまた、入力方向に沿って入力面からの光を受光し、方向転換された異なる方向に沿って受光された光を方向転換する、光方向転換面224を備える。光方向転換素子はまた、光方向転換素子213の光方向転換面224からの光を受光し、嵌合コネクター(
図2bには示されないが
図3に示される)の第1の光方向転換部材の入力面に向かって出力方向に沿って出力光として受光された光を伝送する出力面226を備える。場合によっては、入力面、光方向転換面、及び出力面の少なくとも1つは、光導波路204から出射する光の発散を変化させる1つ又は複数の曲面を備える。曲面が光方向転換面224の一部であるときなどの、幾つかの実施形態では、その曲面は曲面鏡又は光反射レンズの一部であり得る。曲面が出力面226の一部であるときなどの、幾つかの実施形態では、曲面は光伝送レンズ(light transmitting lens)であり得る。幾つかの実施形態では、複数の曲面の各曲面は、曲面に対応する光導波路からの光をコリメートするように構成され得る。コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、第1の光方向転換部材226の出力面が嵌合コネクターの第1の光方向転換部材の入力面に対向し、コネクターの第1及び第2の位置合わせ機構(
図2bには図示されていないが
図1に図示されている)が嵌合コネクターの位置合わせ機構と嵌合するように構成される。幾つかの実施形態では、本発明の第1のコネクターは、本発明の第2のコネクターと嵌合されるように構成できる。本発明の第1のコネクターが、本発明の第2のコネクターと嵌合するように構成されるとき、第1及び第2のコネクターは、第1のコネクターの第1及び第2の位置合わせ機構が、第2のコネクターの対応する第2及び第1の位置合わせ機構と嵌合するように、互いに対して方向付けられ得る。幾つかの実施形態では、本発明のコネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、コネクターにおいて配設されて位置合わせされた各第1の光導波路からの光は、嵌合コネクターにおいて配設されて位置合わせされた対応する光導波路に結合され得る。幾つかの実施形態では、本発明のコネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、各光学結合部の各第2の取り付け領域に取り付けられている、本発明のコネクター及び嵌合コネクターの光導波路のセグメントは、同一の平面内に位置し得る。幾つかの実施形態では、コネクターは、第1の光学結合部に取り付けられた第1の複数の光導波路を有し得る。コネクターが第2の光学結合部に取り付けられた第2の複数の光導波路を有する嵌合コネクターと嵌合するとき、それぞれの結合部に取り付けられた第1及び第2の複数の光導波路のセグメントは同一の平面内に位置し得る。幾つかの実施形態では、第1の光学結合部に取り付けられた第1の複数の光導波路を有するコネクターは、第2の光学結合部に取り付けられた第2の複数の光導波路を有する嵌合コネクターと嵌合することができ、第1の光学結合部に取り付けられた第1の複数の光導波路のセグメントは、第1の平面内に位置し、第2の光学結合部に取り付けられた第2の複数の光導波路は、第1の平面に平行であり、かつ第1の平面からずれている第2の平面内に位置する。
【0039】
図2a〜2bを参照すると、複数の光導波路204の各導波路は、第2の取り付け領域208内の個々のV溝214に受容され、恒久的に取り付けられている。幾つかの実施形態では、光結合部は単体構造体とし得る。光結合部220は、複数の光方向転換部材212を備える。
【0040】
第2の取り付け領域208は、複数の光導波路のそれぞれから発する光が、複数の光方向転換素子の対応する入力面に当たり、次いで、対応する光方向転換面224に当たるように配置され、幾つかの実施形態では、光方向転換面224は、曲面を備えることができる。複数の光導波路204の各光導波路は、第1のコア直径を有する。個々の光導波路毎の対応する曲面は、個々の光導波路からの光の発散を変化させるように構成され、これによって個々の光導波路から発する光が、コネクターから出射されて、コネクターの嵌合方向とは異なる出射方向に沿って伝播するようになる。この放出光は、光と曲面との相互作用により、第1のコア直径より大きな第2の直径を有する。幾つかの実施形態では、第2の直径と第1のコア直径との比率は、少なくとも2、少なくとも3.7、又は少なくとも5であってよい。
【0041】
幾つかの実施形態では、第1の光方向転換部材が入力面と出力面との間に同一の1より大きな屈折率を有することができる、コネクターが提供され得る。
【0042】
図3a及び3bは、互いに嵌合された
図1a及び1bに具現化された2つのコネクターの斜視図である。例示した実施形態では、2つの嵌合されたコネクターは、第1のコネクター300(
図1aでの配置と同様に示されている)と、第1のコネクター300とは上下が逆にされ、かつ左右反転された第1の嵌合コネクター300’を含んでいる。これらの2つのコネクターは嵌合された構成にある。第1のコネクター300及び第1の嵌合コネクター300’は、機械的結合部材(
図3a及び3bには図示されていないが
図1bに図示されている)によって機械的にかみ合わされている。第1のコネクター300の嵌合方向は、第1の嵌合コネクター300’の嵌合方向とは異なっている。例示した実施形態では、2つの嵌合方向間の角度は180度である。このタイプのコネクターはストレートスルー・コネクターとして知られている。しかし、これは本発明のカップラに対する限定ではなく、2つの嵌合方向間の角度を、0度以外の任意の角度にすることが可能であることが想到される。幾つかの実施形態では、2つのコネクター間の角度は例えば、90度であってよい(直角カップラ)。場合によっては、非直線方向に嵌合できるように、2つのコネクターの形状が同一でなくてもよい。
【0043】
図4a及び4bは、例示の目的で複数の光導波路のうち、光導波路を1つのみ示す、(ハウジングが図示されていない)
図1bに示されたコネクターの側方断面図である。光導波路404はV溝内に在置され、かつ第2の取り付け領域408に受容され、恒久的に取り付けられている。光導波路404の先端から発する光は、光方向転換素子413内へ結合される。光方向転換素子413は、光方向転換面442を備え、例示した実施形態では、曲面光反射鏡又はレンズである。光導波路404から光方向転換素子に入射した光ビームは、表面442によって反射されるまで、伝播するにつれて直径が拡大する。
図4aは、第2の取り付け領域408へ入る前に曲げられる場合の光導波路を示している。このことは上述されている。機械的結合部材418及び嵌合舌420は、2つの嵌合されたカップラを誘導し、連結し、かつ位置決めするために使用される。
【0044】
図5a及び5bは、
図4a及び4bに示されたような直角コネクターが2つ嵌合したものを、明示の目的のためにハウジングを取り除いた状態で示す。
図5aは、嵌合されたコネクターの側面図であり、
図5bはその斜視図である。この実例では、これらの2つのコネクターは、図示のとおり機械的に結合されている。幾つかの実施形態では、コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、光結合部は少なくとも0.5度回転し得る。他の実施形態では、コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、光結合部は少なくとも2.0度回転し得る。幾つかの実施形態では、コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、光結合部は最大90度回転し得る。
【0045】
図5cは、嵌合された位置にある2つの対応する光方向転換部材の空間的配置を示す。光方向転換素子513は、この実施形態では、光導波路504からの光を受光する入力面530と、光方向転換面542(曲面を備える)と、拡大及び方向転換されたビームが入射角から約90度の平均角度で、光方向転換部材から発せられる出力面532と、を備える。しかしながら、ビームは光方向転換面から方向転換された後に発散又は収束される場合があるので、角度は光方向転換部材から出射するときに、約90度の平均値となるに過ぎない。幾つかの実施形態では、光方向転換部材は、入力面と出力面との間に同一の1より大きな屈折率を有する。第2のコネクターの光方向転換部材は、この図では、第1の光方向転換部材から発する光ビームの大部分を捕捉するように、第1のコネクターの光方向転換部材の下に位置決めされている。第1の光方向転換部材から発する光は、第2のコネクターの光方向転換部材によって捕捉されるまで、空気中を通過することができる。幾つかの実施形態では、前記複数の曲面における各曲面は、光方向転換部材の入力面、光方向転換面、又は出力面上に配設され得る。当業者であれば理解されるように、第2のコネクターの曲面は、まさに説明した同一の原理を用いて、発散及び方向転換された光ビームを捕捉して集束し、第2のコネクターに固定された光導波路内へ、再び方向転換させることができる。
【0046】
図6は、本発明のストレートスルー型第1のコネクター600の第1の光結合部620、及び、第1の嵌合コネクター600’の嵌合された第1の光結合部620’を示し、ここで入力光ビーム方向と出力光ビーム方向との間の角度は約180度である。第1の光結合部620は、第1の光導波路604の第2の取り付け領域608において第1の光結合部620に受容され、恒久的に取り付けられた第1の光導波路604を有する。第1のコネクター600及び第1の嵌合されたコネクター600’は、先の実施形態で説明されたようにハウジングを備えるコネクター本体を備える。嵌合時の各カップラの配置が分かるように、ハウジングは
図6には示されていない。加えて、第1のコネクター600及び第1の嵌合されたコネクター600’は、コネクター及び嵌合コネクターの光方向転換部材が衝突するのを防止するために、停止部617及び617’を備える。光は、第1の光結合部620から第1の光方向転換部材614へと結合される。第1の光方向転換部材614は、通常、レンズであり、該レンズは、該レンズを通過する光を指向させて、発散、集束、又はコリメートすることができる。第1のコネクター600の第1の取り付け領域は図示されていないが、第1の光導波路604における曲げの前に図面に示されるように左側である。通常、第1の取り付け領域は、第1のコネクター600が配置されるハウジングのフレーム部材であってもよい。同様に、第1の嵌合コネクター600’の第1の光結合部620’は、第1の光導波路604’の第2の取り付け領域608’において第1の光結合部620’に受容され、恒久的に取り付けられた第1の光導波路604’を有する。
【0047】
図6に示された本発明のストレートスルー・コネクターの実施形態では、第1のコネクター600の第1の光結合部620及び第1の嵌合されたコネクター600’の嵌合された第1の光結合部620’は、図面に示されるように嵌合方向に互いに接近することができる。実際の嵌合プロセス中には、コネクターは、嵌合コネクターが点線によって示されている位置に達するまで、嵌合方向に沿って互いに接近させられる。その位置では接触点616及び616’における2つの平坦部分との間で接触が起きる。続いて、第1のコネクター600の第1の光結合部620及び第1の嵌合コネクター600’の光結合部は、第1の光方向転換部材614と、嵌合している光方向転換部材614’との間の距離が、これらの2つのコネクター間の適切な光結合のために最適な嵌合位置にあるように滑らせることができる。場合によっては、
図6に示された例示的な場合におけるように、コネクター600が、嵌合コネクター600’と嵌合するとき、各光学結合部のそれぞれの第2の取り付け領域608及び608’に取り付けられた、これら2つのコネクターの光導波路のセグメントは、同一の平面内に位置する。同様に、光結合部620に取り付けられた第1の複数の光導波路604を有するコネクター600が、光結合部620’に取り付けられた第2の複数の光導波路604’を有する嵌合コネクター600’と嵌合するとき、第1及び第2の結合部に取り付けられた第1及び第2の複数の光導波路のセグメントは、同一の平面内に位置する。
【0048】
また、本発明のコネクターのアレイも提供される。
図7に例示されるように、本発明のコネクターを複数装着できるハウジングを用いて、コネクターのリニアーアレイを作製し得ることも想定されている。第1の取り付け領域は、ハウジング自体の一部とすることができる。
図7は、本発明のコネクターの4×4アレイの図であり、それぞれのコネクターには16本の光導波路が取り付けられている。本開示の範囲内にある他のアレイとしては、例えば、それぞれコネクターに16本の光導波路が取り付けられた、本発明のコネクターの1×16アレイなどが挙げられる。
【0049】
幾つかの実施形態では、本発明のコネクターは、少なくとも1つの第1の光導波路を受容して位置合わせする第1の導波路アライメント部材と、第1の光方向転換部材と、を備えることができ、該第1の光方向転換部材は、第1の導波路アライメント部材において配設され位置合わせされた第1の光導波路からの入力光を受光する入力面と、第1の方向に沿って入力面からの光を受光し、異なる第2の方向に沿って受光された光を方向転換する光方向転換面と、光方向転換面からの光を受光し、嵌合コネクターの第1の光方向転換部材の入力面に向かって、出力光として受光された光を伝送する出力面と、を備える。コネクターは、コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、第1及び第2の位置合わせ機構が、嵌合コネクターの位置合わせ機構と嵌合又は係合し、その結果として第1の光方向転換部材の出力面が嵌合コネクターの第1の光方向転換部材の入力面に対向するように構成され得る。
【0050】
他の実施形態では、本発明のコネクターは、第1の導波路アライメント部材から垂直にずれており、少なくとも1つの第2の光導波路を受容して位置合わせする、第2の導波路アライメント部材と、第1の光方向転換部材から垂直にずれている第2の光方向転換部材と、を更に備えることができる。第2の光方向転換部材は、第2の導波路アライメント部材において配設され位置合わせされた第2の光導波路からの入力光を受光する入力面と、第1の方向に沿って入力面からの光を受光し、第2の方向に沿って受光された光を方向転換する光方向転換面と、光方向転換面からの光を受光し、嵌合コネクターの第2の光方向転換部材の入力面に向かって、出力光として受光された光を伝送する出力面と、を備えることができ、該コネクターは、該コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、第2の光方向転換部材の出力面が嵌合コネクターの第2の光方向転換部材の入力面と対向するように構成される。幾つかの実施形態では、本発明のコネクターは、同一の光ケーブルから、少なくとも1つの第1の光導波路と、少なくとも1つの第2の光導波路を受容するように構成することができる。幾つかの実施形態では、本発明のコネクターは、第1の光ケーブルからの少なくとも1つの第1の光導波路と、異なる第2の光ケーブルからの少なくとも1つの第2の光導波路を受容するように構成することができる。幾つかの実施形態では、第2の導波路アライメント部材及び第2の光方向転換部材が、第1の導波路アライメント部材及び第1の光方向転換部材から同一の方向に垂直にずれ得るコネクターが提供される。幾つかの実施形態では、本発明のコネクターは、絶縁性のハウジングと、第1及び第2の導波路アライメント部材と、第1及び第2の光方向転換部材と、を備えることができ、この絶縁性のハウジングは単体構造体である。幾つかの実施形態では、本発明のコネクターは、第2の光ブロックから垂直にずれている第1の光ブロックを備え得、コネクターが嵌合コネクターと嵌合されていないとき、第1の光方向転換部材の出力面から出射する光を第1の光ブロックによって遮断でき、第2の光方向転換部材の出力面から出射する光を第2の光ブロックによって遮断できるようにされる。また、第1の導波路アライメント部材が、第1の複数の導波路アライメント要素を備え、第2の導波路アライメント部材が、第2の複数の導波路アライメント要素を備えるコネクターが提供され、第1の複数の導波路アライメント要素の各導波路アライメント要素は、異なる第1の光導波路を受容して位置合わせするように構成され、第2の複数の導波路アライメント要素の各導波路アライメント要素は、異なる第2の光導波路を受容して位置合わせするように構成され、第1の複数の導波路アライメント要素の各導波路アライメント要素は、第2の複数の導波路アライメント要素の各導波路アライメント要素から垂直に、かつ水平にずれている。幾つかの実施形態では、第1の光方向転換部材が、第1の複数の光方向転換素子を備えることができ、第2の光方向転換部材が、第2の複数の光方向転換素子を備えることができる、コネクターが提供され、第1の複数の光方向転換素子の各光方向転換素子は、第1の導波路アライメント部材において受容されて位置合わせされた異なる第1の光導波路に対応し、第2の複数の光方向転換素子の各光方向転換素子は、第2の導波路アライメント部材において受容されて位置合わせされた異なる第2の光導波路に対応し、第1の複数の光方向転換素子の各光方向転換素子は、第2の複数の光方向転換素子の各光方向転換素子から垂直に、かつ水平にずれている。
【0051】
他の実施形態では、本発明のコネクターは、第1の導波路アライメント部材から垂直にずれており、少なくとも1つの第2の光導波路を受容して位置合わせする、第2の導波路アライメント部材を更に備える。第1の光方向転換部材の入力面では、第1の導波路アライメント部材において配設されて位置合わせされた第1の光導波路からの光を、入力面上の第1の位置において入力することができ、かつ、第2の導波路アライメント部材において配設されて位置合わせされた第2の光導波路からの光を、入力面上の異なる第2の位置において入力することができ、第2の位置は、第1の位置から垂直にずれている。第1の光方向転換部材の光方向転換面は、入力面上の第1の位置からの光を、光方向転換面上の第1の位置において受光でき、かつ入力面上の第2の位置からの光を、光方向転換面上の異なる第2の位置において受光することができる。第1の光方向転換部材の出力面は、光方向転換面上の第1の位置からの光を受光でき、かつ出力面上の第1の位置から出力光として受光された光を伝送することができ、光方向転換面上の第2の位置からの光を受光でき、かつ出力面上の異なる第2の位置から出力光として受光された光を伝送する。本発明のコネクターに関する幾つかの実施形態では、入力面上の第2の位置を、入力面上の第1の位置から垂直にずらすことができる。幾つかの実施形態では、光方向転換面上の第2の位置を、光方向転換面上の第1の位置から垂直に、かつ水平にずらすことができる。他の実施形態では、出力面上の第2の位置を、出力面上の第1の位置から水平にずらすことができる。また、出力面上の第1及び第2の位置からの出力光が、実質的にコリメートされ得るか、同一の発散角を有し得るか、又は同一の収束角を有し得るように、光方向転換面上の第1及び第2の位置の少なくとも一方において特徴部を備える、第1の光方向転換部材の光方向転換面を有する、コネクターが提供される。本発明のコネクターはV溝を特徴とすることができる。
【0052】
幾つかの実施形態では、本発明のコネクターは、複数の光導波路を受容して、該複数の光導波路が恒久的に取り付けられる第1の取り付け領域を備えるハウジングと、ハウジングに配設され、かつハウジング内で移動するように構成された光結合部と、を備えことができる。光結合部は、第1の取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路を受容して、該複数の光導波路が恒久的に取り付けられる第2の取り付け領域と、少なくとも1つの第1の光導波路を受容して位置合わせする第1の導波路アライメント部材と、を備え得る。また、本発明のコネクターは、第1の光方向転換部材を備え、該第1の光方向転換部材は、第1の導波路アライメント部材において配設されて位置合わせされた第1の光導波路から、第1の光方向転換部材の入力方向に沿って入力光を受光する、第1の光方向転換部材の入力面と、入力方向に沿って第1の光方向転換部材の入力面から光を受光し、第1の光方向転換部材の方向転換された異なる方向に沿って光を方向転換する、第1の光方向転換部材の光方向転換面と、第1の光方向転換部材の光方向転換面から光を受光し、嵌合コネクターの第2の光方向転換部材の入力面に向かって、第1の光方向転換部材の出力方向に沿って、第1の光方向転換部材から出射する、第1の光方向転換部材からの出力光として受光した光を伝送する、第1の光方向転換部材の出力面と、を備える。第1の光方向転換部材は、入力面と出力面との間に1より大きな屈折率を有し得る。光結合部は、光導波路からの光がコネクターの嵌合方向とは異なる出力方向に沿ってコネクターから出射するように、複数の光導波路のうちの少なくとも1つからの光の発散を変化させるように構成することができ、コネクターは、コネクターが嵌合方向に嵌合コネクターと嵌合するときに、光結合部が嵌合方向に回転して光導波路を曲げさせるように構成される。本発明のコネクターは、第1の導波路アライメント部材から垂直にずれており、少なくとも1つの第2の光導波路を受容して位置合わせする、第2の導波路アライメント部材及び第1の光方向転換部材から垂直にずれている第2の光方向転換部材を有し得る。第2の光方向転換部材は、第2の導波路アライメント部材において配設されて位置合わせされた第2の光導波路から、第2の入力光を受光する、第2の光方向転換部材の入力面と、第2の光方向転換部材の入力方向に沿って第2の光方向転換部材の入力面から光を受光し、第2の光方向転換部材の方向転換された方向に沿って受光した光を方向転換する、第2の光方向転換部材の光方向転換面と、第2の光方向転換部材の光方向転換面から光を受光し、嵌合コネクターの光方向転換部材の入力面に向かって、第2の光方向転換部材からの出力光として受光した光を伝送する、第2の光方向転換部材の出力面と、を備え得る。また、本発明のコネクターは、第1の光方向転換素子の出力方向とは異なるコネクター嵌合方向に沿って、嵌合コネクターの位置合わせ機構と嵌合する、第1及び第2の位置合わせ機構を有し得る。本コネクターは、本コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、第2の光方向転換部材の出力面が嵌合コネクターの第2の光方向転換部材の入力面と対向するように構成され得る。
【0053】
幾つかの実施形態では、第2の導波路アライメント部材及び第2の光方向転換部材が、第1の導波路アライメント部材及び第1の光方向転換部材から同一の方向に垂直にずれ得る。幾つかの実施形態では、本発明のコネクターは、第1及び第2の導波路アライメント部材と、第1及び第2の光方向転換部材と、位置合わせ機構と、を備えることができ、単体構造体とすることができる。幾つかの実施形態では、本発明のコネクターは、第2の光ブロックから垂直にずれている第1の光ブロックを備え得、コネクターが嵌合コネクターと嵌合されていないとき、第1の光方向転換部材の出力面から出射する光を第1の光ブロックによって遮断し、第2の光方向転換部材の出力面から出射する光を第2の光ブロックによって遮断するようにされる。幾つかの実施形態では、第1の導波路アライメント部材が、第1の複数の導波路アライメント要素を備えることができ、第2の導波路アライメント部材が、第2の複数の導波路アライメント要素を備えることができ、第1の複数の導波路アライメント要素の各導波路アライメント要素は、異なる第1の光導波路を受容して位置合わせするように構成され、第2の複数の導波路アライメント要素の各導波路アライメント要素は、異なる第2の光導波路を受容して位置合わせするように構成され、第1の複数の導波路アライメント要素の各導波路アライメント要素は、第2の複数の導波路アライメント要素の各導波路アライメント要素から垂直に、かつ水平にずれている。本発明のコネクターの幾つかの実施形態では、第1の光方向転換部材が、第1の複数の光方向転換素子を備えることができ、第2の光方向転換部材が、第2の複数の光方向転換素子を備えることができ、第1の複数の光方向転換素子の各光方向転換素子は、第1の導波路アライメント部材において受容されて位置合わせされた異なる第1の光導波路に対応し、第2の複数の光方向転換素子の各光方向転換素子は、第2の導波路アライメント部材において受容されて位置合わせされた異なる第2の光導波路に対応し、第1の複数の光方向転換素子の各光方向転換素子は、第2の複数の光方向転換素子の各光方向転換素子から垂直に、かつ水平にずれている。
【0054】
図8は、垂直に千鳥状の光導波路アレイに有用なコネクターに使用することができる単一の光方向転換部材の一実施形態の図である。光方向転換部材800は、第1の入力位置824にて第1の導波路アライメント部材814において配設され位置合わせされた第1の光導波路804と、第2の入力位置826にて第2の導波路アライメント部材816において配設され位置合わせされた第2の光導波路806からの光を受光する入力面を有する。第2の入力位置826は、第1の入力位置824から垂直にずれている。第1の光導波路804及び第2の光導波路806からの光は、単一の光方向転換部材の光方向転換面上の第1の方向転換位置834及び836にそれぞれ当たるまで、光方向転換800を通って図示した経路をたどる。続いて、光は異なる経路をたどるように反射され、初めに第1の光導波路804から来た光は、結局第1の出力位置844に達し、初めに第2の光導波路806から来た光は結局第2の出力位置846に達する。単一の光方向転換部材800は、第1の出力位置844及び第2の出力位置846からの光にそれぞれ結合された、第1の曲面854を備えた第1の光学素子及び/又は第2の曲面856を備えた第2の光学素子を備え得る。第1の曲面854及び第2の曲面856を備えた第1及び第2の光学素子は、対応する出力位置から来る光の集束、コリメート、又は発散を行うことができる。
【0055】
図9は、単一の光方向転換部材を利用することができる、垂直に千鳥状の光導波路の一実施形態の断面図である。この図では、4つの千鳥状の第1の光導波路904a〜dが、第1の導波路アライメント部材914にて受容され、位置合わせされ、かつ恒久的に固定されている。第1の導波路アライメント部材914は、図示されるように、それぞれ第1の光導波路604a〜dを受容し、位置合わせし、かつ恒久的に固定するために4つの溝915a〜dを有する。各第1の千鳥状の光導波路904a〜dは、あるコア直径を有する。例示した実施形態では、2つの第1の千鳥状の光導波路904a及び904bは、重なり合う前の最大ビーム幅に基づいて六方最密充填配置で、他の光導波路904c及び904dから垂直に(及び水平に)ずらされている。垂直方向の積み重ねなどの他の幾何学配置もまた、本開示の範囲内にあることが想到される。
【0056】
幾つかの実施形態では、少なくとも1つの第2の光導波路を受容して位置合わせするために第1の導波路アライメント部材から垂直にずらされ得る、第2の導波路アライメント部材を備えるコネクターが提供される。これらの実施形態では、第1の光方向転換部材の入力面は、第1の導波路アライメント部材において配設されて位置合わせされた第1の光導波路からの光を、入力面上の第1の位置において受光でき、かつ、第2の導波路アライメント部材において配設されて位置合わせされた第2の光導波路からの光を、入力面上の異なる第2の位置において受光でき、第2の位置は、第1の位置から垂直にずれている。第1の光方向転換部材の光方向転換面は、入力面上の第1の位置からの光を、光方向転換面上の第1の位置において受光でき、かつ入力面上の第2の位置からの光を、光方向転換面上の異なる第2の位置において受光することができる。第1の光方向転換部材の出力面は、光方向転換面上の第1の位置からの光を受光でき、かつ出力面上の第1の位置から出力光として受光された光を伝送することができ、光方向転換面上の第2の位置からの光を受光でき、かつ出力面上の異なる第2の位置から出力光として受光された光を伝送することができる。幾つかの実施形態では、入力面上の第2の位置を、入力面上の第1の位置から垂直にずらすことができる、コネクターが提供される。他の実施形態では、光方向転換面上の第2の位置を、光方向転換面上の第1の位置から水平に、かつ垂直にずらすことができる、コネクターが提供される。幾つかの実施形態では、出力面上の第2の位置を、出力面上の第1の位置から水平にずらすことができる、コネクターが提供される。幾つかの実施形態では、コネクターであって、出力面上の第1及び第2の位置からの出力光が、実質的にコリメートされるか、同一の発散角を有するか、又は同一の収束角を有するように、第1の光方向転換部材の光方向転換面が、光方向転換面上の第1及び第2の位置の少なくとも一方において特徴部を備え得る、コネクターが提供される。特徴部は反射レンズを備えることができる。幾つかの実施形態では、第1及び第2の導波路アライメント部材、第1及び第2の光方向転換部材並びに第1及び第2の位置合わせ機構は単体構造体とすることができる。
【0057】
幾つかの実施形態では、第1の光ブロックが、第2の光ブロックから垂直にずれることによって、コネクターが嵌合コネクターと嵌合されていないとき、第1の光方向転換部材の出力面から出射する光を第1の光ブロックによって遮断でき、第2の光方向転換部材の出力面から出射する光を第2の光ブロックによって遮断できるようにされる。
【0058】
幾つかの実施形態では、第1の導波路アライメント部材が、第1の複数の導波路アライメント要素を備え、第2の導波路アライメント部材が、第2の複数の導波路アライメント要素を備え、第1の複数の導波路アライメント要素の各導波路アライメント要素は、異なる第1の光導波路を受容して位置合わせするように構成され得、第2の複数の導波路アライメント要素の各導波路アライメント要素は、異なる第2の光導波路を受容して位置合わせするように構成され得る。第1の複数の導波路アライメント要素の各導波路アライメント要素を、第2の複数の導波路アライメント要素の各導波路アライメント要素から垂直に、かつ水平にずらすことができる。幾つかの実施形態では、第1の複数の光方向転換素子の各光方向転換素子は、第1の導波路アライメント部材において受容されて位置合わせされた異なる第1の光導波路に対応することができ、第2の複数の光方向転換素子の各光方向転換素子は、第2の導波路アライメント部材において受容されて位置合わせされた異なる第2の光導波路に対応することができる。第1の複数の光方向転換素子の各光方向転換素子を、第2の複数の光方向転換素子の各光方向転換素子から垂直に、かつ水平にずらすことができる。
【0059】
幾つかの実施形態では、本明細書に開示された任意のコネクターは、類似のコネクターと嵌合するように構成される。幾つかの実施形態では、本明細書に開示された任意のコネクターは、それ自体と嵌合するように構成されることを意味する無性(hermaphroditic)コネクターである。
【0060】
以下は本開示の例示の実施形態である。
項目1は、
複数の光導波路を受容して、該複数の光導波路が恒久的に取り付けられる第1の取り付け領域を備えるハウジングと、
該ハウジングに配設され、かつ該ハウジング内で移動するように構成された光結合部と、を備えるコネクターであって、前記光結合部は、
該第1の取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路を受容して、該複数の光導波路が恒久的に取り付けられる第2の取り付け領域と、
複数の曲面と、を備え、各曲面が、該第1及び第2の取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路における異なる光導波路に対応し、該光導波路が第1のコア直径を有し、該光導波路からの光が該コネクターの嵌合方向とは異なる出射方向に沿って該コネクターから出射するように、該曲面が、該光導波路からの光の発散を変化させるように構成され、該出射光が、該第1のコア直径より大きな第2の直径を有し、該コネクターが嵌合方向に嵌合コネクターと嵌合するとき、該光結合部が回転して該光導波路を曲げさせるように該コネクターが構成される、コネクター。
【0061】
項目2は、前記第1及び第2の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられた光導波路が、前記2つの取り付け領域間で曲げられ、前記コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、前記光結合部が回転して該光導波路を更に曲げさせる、項目1のコネクターである。
【0062】
項目3は、前記光結合部が、前記光結合部が回転するにつれて位置を変化させる軸を中心にして回転する、項目1のコネクターである。
【0063】
項目4は、前記光結合部が回転するとき、前記光結合部は直線的にも移動する、項目1のコネクターである。
【0064】
項目5は、前記コネクターが前記嵌合コネクターと嵌合するとき、前記光結合部が、回転時に傾斜しない軸を中心にして回転するように構成される、項目1のコネクターである。
【0065】
項目6は、前記光導波路からの光が、前記コネクター嵌合方向とは異なる出射方向に前記光結合部から出射する、項目1のコネクターである。
【0066】
項目7は、前記第1の取り付け領域が、複数の貫通穴を画定し、各貫通穴が、前記第1の取り付け領域において受容された複数の光導波路における異なる光導波路を収容するように構成され、該光導波路が、該貫通穴において前記第1の取り付け領域に取り付けられる、項目1のコネクターである。
【0067】
項目8は、前記第1の取り付け領域が、複数の溝を備え、各溝が、前記第1の取り付け領域において受容された複数の光導波路における異なる光導波路を収容するように構成され、該光導波路が、該溝において前記第1の取り付け領域に取り付けられる、項目1のコネクターである。
【0068】
項目9は、前記第1の取り付け領域が、共通の基材へ一体化された、複数の光導波路を受容して、該複数の光導波路が恒久的に取り付けられる1つ又は複数のアライメント特徴部を備える、項目1のコネクターである。
【0069】
項目10は、前記第1の取り付け領域が、接着剤によって複数の光導波路に恒久的に取り付けられる、項目1のコネクターである。
【0070】
項目11は、前記第2の取り付け領域が、複数の溝を備え、各溝が、前記第1の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路における異なる光導波路を収容するように構成され、該光導波路が、該溝において前記第2の取り付け領域に取り付けられる、項目1のコネクターである。
【0071】
項目12は、前記第2の取り付け領域が、複数の貫通穴を備え、各貫通穴が、前記第1の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路における異なる光導波路を収容するように構成され、該光導波路が、該貫通穴において前記第2の取り付け領域に接着される、項目1のコネクターである。
【0072】
項目13は、前記第2の取り付け領域が、前記第1の取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路を受容して、該複数の光導波路が恒久的に取り付けられる1つ又は複数のアライメント特徴部を備え、該複数の光導波路のうちの該光導波路が共通の基材に一体化される、項目1のコネクターである。
【0073】
項目14は、前記第2の取り付け領域が、前記第1の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路に、接着剤によって恒久的に取り付けられる、項目1のコネクターである。
【0074】
項目15は、前記第1及び第2の取り付け領域において恒久的に取り付けられた光導波路が、前記2つの取り付け領域間で、前記嵌合方向と前記光結合部から出射する光の方向によって形成される平面内にて、曲げられる、項目1のコネクターである。
【0075】
項目16は、前記第1及び第2の取り付け領域において恒久的に取り付けられた光導波路が、前記2つの取り付け領域間で、嵌合時における光学結合部の回転中心である軸に対して垂直な平面内にて、曲げられる、項目1のコネクターである。
【0076】
項目17は、複数の光導波路を受容するように構成され、各光導波路が光ファイバーを備える、項目1のコネクターである。
【0077】
項目18は、前記光結合部が単体構造体である、項目1のコネクターである。
【0078】
項目19は、前記複数の曲面における各曲面が、曲面鏡を備える、項目1のコネクターである。
【0079】
項目20は、前記複数の曲面における各曲面が、光反射レンズを備える、項目1のコネクターである。
【0080】
項目21は、前記複数の曲面における各曲面が、光伝送レンズを備える、項目1のコネクターである。
【0081】
項目22は、前記複数の曲面における各曲面が、該曲面に対応する光導波路からの光をコリメートするように構成される、項目1のコネクターである。
【0082】
項目23は、前記コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、前記光結合部が、少なくとも0.5度回転する、項目1のコネクターである。
【0083】
項目24は、前記コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、前記光結合部が少なくとも2度回転する、項目1のコネクターである。
【0084】
項目25は、前記コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、前記光結合部が最大90度回転する、項目1のコネクターである。
【0085】
項目26は、前記第1及び第2の取り付け領域において恒久的に取り付けられた光導波路が、前記2つの取り付け領域間で、嵌合時における光学結合部の回転中心である動作軸に対して垂直な平面内にて、曲げられる、項目1のコネクターである。
【0086】
項目27は、前記第2の直径と前記第1のコア直径との比率が少なくとも2である、項目1のコネクターである。
【0087】
項目28は、前記第2の直径と前記第1のコア直径との比率が少なくとも3.7である、項目1のコネクターである。
【0088】
項目29は、前記第2の直径と前記第1のコア直径との比率が少なくとも6である、項目1のコネクターである。
【0089】
項目30は、前記コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、前記光結合部が、該嵌合コネクターの対応する光結合部と接触することによって、前記ハウジング内で回転するように構成される、項目1のコネクターである。
【0090】
項目31は、前記光結合部が回転するとき、前記嵌合コネクターの前記対応する光結合部が移動しない、項目30のコネクターである。
【0091】
項目32は、前記光結合部が回転するとき、前記嵌合コネクターの前記対応する光結合部も回転する、項目30のコネクターである。
【0092】
項目33は、前記コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、前記光学結合部における前記それぞれの第2の取り付け領域に取り付けられた、前記2つのコネクターの前記光導波路のセグメントが、同一の平面内に位置する、項目1のコネクターである。
【0093】
項目34は、第1の光結合部に取り付けられた第1の複数の光導波路を有する前記コネクターが、第2の光結合部に取り付けられた第2の複数の光導波路を有する嵌合コネクターと嵌合するとき、該第1及び第2の結合部に取り付けられた該第1及び第2の複数の光導波路の前記セグメントが、同一の平面内に位置する、項目33のコネクターである。
【0094】
項目35は、第1の光結合部に取り付けられた第1の複数の光導波路を有する前記コネクターが、第2の光結合部に取り付けられた第2の複数の光導波路を有する嵌合コネクターと嵌合するとき、該第1の光結合部に取り付けられた該第1の複数の光導波路の該セグメントは、第1の平面内に位置し、該第2の光結合部に取り付けられた該第2の複数の光導波路の該セグメントは、該第1の平面に平行であり、かつ該第1の平面からずれている第2の平面内に位置する、項目33のコネクターである。
【0095】
項目36は、前記第2の取り付け領域が、前記第1の取り付け領域と前記複数の曲面との間に配設される、項目1のコネクターである。
【0096】
項目37は、光導波路が、前記第1及び第2の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられるとき、該光導波路が、第1の曲げ力を受け、前記コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、該光導波路が、該第1の曲げ力より大きな第2の曲げ力を受ける、項目1のコネクターである。
【0097】
項目38は、前記第1の曲げ力が、実質的にゼロである、項目37のコネクターである。
【0098】
項目39は、前記第2の曲げ力が、前記コネクターと前記嵌合コネクターとの間の前記嵌合を維持する、項目37のコネクターである。
【0099】
項目40は、前記光結合部が、光方向転換部材を更に備え、該光方向転換部材が、
前記第1及び第2の取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた光導波路からの入力光を受光する入力面と、
入力方向に該光方向転換部材の該入力面からの光を受光し、方向転換された異なる方向に該受光された光を方向転換する光方向転換面と、
該光方向転換面からの光を受光し、出力方向に出力光として該受光された光を伝送する出力面と、を備える、項目1のコネクターである。
【0100】
項目41は、前記光方向転換部材が、前記入力面と前記出力面との間に1より大きな屈折率を有する、項目40のコネクターである。
【0101】
項目42は、前記複数の曲面における各曲面が、前記光方向転換部材の前記入力面、前記光方向転換面、又は前記出力面上に配設される、項目40のコネクターである。
【0102】
項目43は、前記光方向転換部材及び前記複数の曲面が、単体構造体を形成する、項目40のコネクターである。
【0103】
項目44は、前記光結合部が、単体構造体である、項目40のコネクターである。
【0104】
項目45は、前記入力方向が、前記嵌合方向とは異なる、項目40のコネクターである。
【0105】
項目46は、前記方向転換された方向が、前記嵌合方向とは異なる、項目40のコネクターである。
【0106】
項目47は、前記出力方向が、前記嵌合方向とは異なる、項目40のコネクターである。
【0107】
項目48は、前記入力面が、前記第1及び第2の取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた第1の光導波路からの入力光を、前記入力面上の第1の位置において受光し、かつ前記第1及び第2の取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた第2の光導波路からの入力光を、該第1の位置から垂直にずれている前記入力面上の第2の位置において受光し、
前記光方向転換面が、前記入力面上の該第1の位置からの光を、前記光方向転換面上の第1の位置において受光し、かつ前記入力面上の該第2の位置からの光を、前記光方向転換面上の該第1の位置から垂直に、かつ水平にずれている前記光方向転換面上の第2の位置において受光し、
前記出力面が、前記光方向転換面上の該第1の位置からの光を受光して、前記出力面上の第1の位置から出力光として該受光された光を伝送し、かつ前記光方向転換面上の該第2の位置からの光を受光し、前記出力面上の該第1の位置から水平にずれている前記出力面上の第2の位置から出力光として該受光された光を伝送するように構成された、項目40のコネクターである。
【0108】
項目49は、前記出力面が、その上に配設された反射防止コーティングを備える、項目40のコネクターである。
【0109】
項目50は、前記光方向転換部材が、全反射によって光を方向転換させる、項目40のコネクターである。
【0110】
項目51は、
項目40の前記コネクターと、
前記第1及び第2の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路と、を備えるケーブル組立体である。
【0111】
項目52は、屈折率整合材料が、前記複数の光導波路における少なくとも1つの光導波路を、前記光方向転換部材の前記入力面に光学的に結合する、項目51のケーブル組立体である。
【0112】
項目53は、前記ハウジングが、
前記第1及び第2の取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた光導波路を曲げる第1の支持体を更に備え、前記コネクターが嵌合コネクターと嵌合するとき、該光導波路が更に曲がり、該光導波路が該第1の支持体から離れるように移動する、項目1のコネクターである。
【0113】
項目54は、前記第1及び第2の取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられた光導波路を支持するが、該光導波路に恒久的には取り付けられない、前記第1の取り付け領域と前記第1の支持体との間に配設された第2の支持体を更に備える、項目53のコネクターである。
【0114】
項目55は、前記コネクターが嵌合コネクターと嵌合するにつれて、前記光導波路がまず第1の追加の曲げを受けて、その結果として前記光導波路が前記第2の支持体から分離し、次いで、第2の追加の曲げを受けて、結果として前記光導波路が前記第1の支持体から分離する、項目53のコネクターである。
【0115】
項目56は、前記光結合部が、舌状部を更に備え、該舌状部は、該舌状部の長さの少なくとも一部分に沿って漸減幅を有し、かつ前記光結合部から外側に延在し、前記コネクターが前記嵌合コネクターに向かって移動するとき、前記2つのコネクター間の位置ずれが修正されるように、該舌状部が、前記嵌合コネクターの対応する舌状陥凹部内に誘導される、項目1のコネクターである。
【0116】
項目57は、前記コネクターが前記嵌合コネクターに向かって移動するとき、前記2つのコネクター間の横方向位置ずれが修正されるように、前記舌状部が、前記嵌合コネクターの前記舌状陥凹部に誘導される、項目56のコネクターである。
【0117】
項目58は、前記コネクターが前記嵌合コネクターに向かって移動するとき、前記コネクターと前記嵌合コネクターとの間の最初の接触は、前記コネクターの前記舌状部と前記嵌合コネクターの前記舌状陥凹部との間で起こる、項目56のコネクターである。
【0118】
項目59は、別の項目1のコネクターと嵌合するように構成された、項目1のコネクターである。
【0119】
項目60は、無性コネクターである、項目1のコネクターである。
【0120】
項目61は、
複数の光導波路を受容して、該複数の光導波路が恒久的に取り付けられる入力取り付け領域を備えるハウジングと、
該ハウジングに配設され、かつ該ハウジング内で移動するように構成された下部光結合部であって、
該入力取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路を受容して、該複数の光導波路が恒久的に取り付けられる下部取り付け領域と、
複数の下部曲面であって、各下部曲面が、該下部取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路における異なる光導波路に対応する、複数の下部曲面と、を備える、下部光結合部と、
該下部光結合部から垂直にずれて該ハウジング内に配設され、該ハウジング内で移動するように構成された上部光結合部であって、
該入力取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路を受容して、該複数の光導波路が恒久的に取り付けられる上部取り付け領域と、
複数の上部曲面であって、各上部曲面が、該上部取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた複数の光導波路における異なる光導波路に対応する、複数の上部曲面と、を備える、上部光結合部と、を備えるコネクターであって、該複数の下部曲面及び上部曲面における各曲面が、該曲面に対応する該光導波路からの光の発散を変化させるように構成され、該光導波路からの光が該コネクターの嵌合方向とは異なる出射方向に沿って該コネクターから出射するように、該光導波路が第1のコア直径を有し、該出射光が、該第1のコア直径より大きな第2の直径を有し、該コネクターが嵌合方向に嵌合コネクターと嵌合するとき、該下部及び上部光結合部のそれぞれが回転して、該入力取り付け領域及び該下部又は上部取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた任意の光導波路を曲げさせるように該コネクターが構成される、コネクターである。
【0121】
項目62は、前記入力取り付け領域が、
前記下部光結合部の前記下部取り付け領域に対応する下部入力取り付け領域であって、光導波路が該下部入力取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられるとき、該光導波路が、前記下部光結合部の前記下部取り付け領域にも受容され、恒久的に取り付けられるように前記コネクターが構成される、下部入力取り付け領域と、
前記上部光結合部の前記上部取り付け領域に対応する上部入力取り付け領域であって、光導波路が該上部入力取り付け領域に受容され、恒久的に取り付けられるとき、該光導波路が、前記上部光結合部の前記上部取り付け領域にも受容され、恒久的に取り付けられるように前記コネクターが構成される、上部入力取り付け領域と、を備える、アイテム61のコネクターである。
【0122】
項目63は、
項目62の前記コネクターと、
前記下部光結合部の前記下部入力取り付け領域及び前記下部取り付け領域において受容され、取り付けられた複数の下部光導波路と、
前記上部光結合部の前記上部入力取り付け領域及び前記上部取り付け領域において受容され、取り付けられた複数の上部光導波路と、を備える、ケーブル組立体であって、前記コネクターが嵌合コネクターと嵌合方向に嵌合するとき、前記下部及び上部光結合部のそれぞれが回転して、該複数の下部光導波路及び該複数の上部光導波路における各光導波路を曲げさせるように該ケーブル組立体が構成される、ケーブル組立体である。
【0123】
項目64は、前記下部光結合部が、
下部光方向転換部材であって、
入力及び下部取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた光導波路からの入力光を受光する入力面と、
入力方向に該光方向転換部材の該入力面からの光を受光し、方向転換された異なる方向に該受光された光を方向転換する光方向転換面と、
該光方向転換面からの光を受光し、出力方向に出力光として受光された光を伝送する出力面と、を備える、下部光方向転換部材と、
該下部光方向転換部材から垂直にずらされた上部光方向転換部材であって、
入力及び上部取り付け領域において受容され、恒久的に取り付けられた光導波路からの入力光を受光する入力面と、
入力方向に該光方向転換部材の該入力面からの光を受光し、方向転換された異なる方向に該受光された光を方向転換する光方向転換面と、
該光方向転換面からの光を受光し、出力方向に出力光として該受光された光を伝送する出力面と、を備える、上部光方向転換部材と、を更に備える、項目61のコネクターである。
【0124】
項目65は、下部及び上部光結合部のそれぞれが単体構造体である、項目61のコネクターである。
【0125】
項目66は、前記下部光結合部が、下部光ブロックを更に備え、前記上部光結合部が、上部光ブロックを更に備え、前記コネクターが嵌合コネクターに嵌合されていないとき、該下部光ブロックが、前記下部光結合部から前記コネクターを出射する光を遮断し、該上部光ブロックが、前記上部光結合部から前記コネクターを出射する光を遮断する、項目61のコネクターである。
【0126】
本明細書に引用されるすべての参考文献及び刊行物は、それらが本開示と直接矛盾し得る場合を除き、それらの全容を参照によって本開示に明確に援用するものである。以上、本明細書において具体的な実施形態を図示、説明したが、これらの図示及び説明された具体的な実施形態を、様々な代替的かつ/又は均等な実施形態により、本開示の範囲を逸脱することなく、置き換えることができる点は、当業者であれば認識されるところであろう。本出願は、本明細書において検討される具体的な実施形態のいかなる適合例又は変形例をも網羅しようとするものである。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定されるものとする。