(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第一方向性光学部品を備える一方の封止体とは別の封止体に形成されている第二方向性光学部品を更に備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光学センサモジュール。
前記光学センサモジュールが前記基板に連接される密封壁を更に備え、前記密封壁が前記光源、前記仕切り壁及び前記受光素子を取り囲むことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の光学センサモジュール。
前記カバーが薄膜によって覆われており、前記薄膜が、抗スクラッチ薄膜、反射防止膜又はフィルタ薄膜であることを特徴とする請求項13から15のいずれか一項に記載の光学センサモジュール。
アナログフロントエンドチップ、マイクロコントローラ、演算増幅器、光源ドライバのうち少なくとも一つを更に備えることを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の光学センサモジュール。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1A及び
図1Bは本発明の第一実施形態及び第二実施形態に係る光学センサの断面図である。
【
図2】
図2A〜2Cは本発明の第三実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図3】
図3A〜3Cは本発明の第四実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図4】
図4A〜4Cは本発明の第五実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図5】
図5A〜5Cは本発明の第六実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図6】
図6A〜6Cは本発明の第七実施形態に係る光学センサ及び物体表面の上面図、断面図及び斜視図である。
【
図7】
図7A〜7Cは本発明の第八実施形態において物体表面上に応用されるカバーを有する光学センサモジュールの構造を示す図である。
【
図8】
図8Aは、本発明の第九実施形態において物体表面上に応用されるカバーを有する光学センサモジュールの断面図であり、
図8Bは、
図8Aの両面薄膜カバーの部分拡大図です。
【
図9】
図9A、第十実施形態における薄膜被覆封止体の断面図であり、
図9Bは、
図9Aの薄膜被覆第一封止体の部分拡大図であり、
図9Cは、
図9Aの薄膜被覆第二封止体の部分拡大図である。
【
図12】
図12A〜12Cは本発明の第十三実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図13】
図13A〜13Cは本発明の第十四実施形態係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図14】
図14A〜14Cは本発明の第十五実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図15】
図15A〜15Cは本発明の第十六実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図16】
図16Aは本発明の第十七実施形態に係る光学センサを示す図であり、
図16Bは、
図16Aの1つの封止体の断面図であり、
図16C〜16Eは、
図16Bの屈折率を基板からの距離の関数として描くグラフであり、そこで、該水平軸は該距離を表し、該垂直軸は屈折率を表す。
【
図17】
図17A〜17Cは本発明の第十八実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図18】
図18A〜18Cは本発明の第十九実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図19】
図19A〜19Cは本発明の第二十実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図20】
図20A〜20Cは本発明の第二十一実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図21】
図21A〜21Cは本発明の第二十二実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図22】
図22A〜22Cは本発明の第二十三実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図23】
図23A〜23Cは本発明の第二十四実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図24】
図24A〜24Cは本発明の第二十五実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図25】
図25A〜25Cは本発明の第二十六実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図26】
図26A〜26Cは本発明の第二十七実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図27】
図27A〜27Cは本発明の第二十八実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図28】
図28A〜28Cは本発明の第二十九実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図29】
図29A〜29Cは本発明の第三十実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図30】
図30A〜30Cは本発明の第三十一実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図31】
図31A〜31Cは本発明の第三十二実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図32】
図32A〜32Cは本発明の第三十三実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図33】
図33A〜33Cは本発明の第三十四実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図34】
図34A〜34Cは本発明の第三十五実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図35】
図35A〜35Cは本発明の第三十六実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図36】
図36A〜36Cは本発明の第三十七実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図37】
図37A〜37Cは本発明の第三十八実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図38】
図38A〜38Cは本発明の第三十九実施形態に係る光学センサの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図39】
図39Aは、本発明の第四十実施形態に係る両面薄膜カバー及び物体表面と接触する薄膜被覆封止体を備える光学センサモジュール断面図であり、
図39Bは、両面薄膜カバーの部分拡大図である。
【
図40】
図40Aは、本発明の第四十一実施形態に係る物体表面に応用される薄膜被覆封止体を備える光学センサモジュールの断面図であり、
図40Bは、
図40Aの第一薄膜被覆封止体の部分拡大図であり、
図40Cは、
図40Aの第二薄膜被覆封止体の部分拡大図である。
【
図41】
図41Aは、本発明の第四十二実施形態に係る両面薄膜カバー及び物体表面に応用される薄膜被覆封止体を備える光学センサモジュールの断面図であり、
図41Bは、第一薄膜被覆封止体の部分拡大図であり、
図41Cは、第二薄膜被覆封止体の部分拡大図である。
【
図42】
図42Aは、本発明の第四十三実施形態に係る両面薄膜カバー及び物体表面に応用される薄膜被覆封止体を備える光学センサモジュールの断面図であり、
図42Bは、両面薄膜カバーの部分拡大図であり、
図42Cは、薄膜被覆第一封止体の部分拡大図であり、
図42Dは、薄膜被覆第二封止体の部分拡大図である。
【
図43】
図43A〜43Cは本発明の第四十四実施形態に係る実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図44】
図44A〜44Cは本発明の第四十五実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図45】
図45A〜45Cは本発明の第四十六実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図46】
図46A〜46Cは本発明の第四十七実施形態に係る光学センサモジュールの上面図及び断面図である。
【
図47】
図47A〜47Bは本発明の第四十八実施形態に係る物体表面に適用する光学センサモジュールの上面図及び断面図である。
【
図48】
図48A〜48Bは本発明の第四十九実施形態において物体表面に適用するカバーを含む光学センサモジュールの上面図及び断面図である。
【
図49】
図49A〜49Cは本発明の第五十実施形態においてカバーを含む光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図50】
図50A〜50Cは本発明の第五十一実施形態においてカバーを含む光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図51】
図51A〜51Cは本発明の第五十二実施形態においてカバーを含む光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図52】
図52A〜52Cは本発明の第五十三実施形態においてカバーを含む光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図53】
図53A〜53Cは本発明の第五十四実施形態においてカバーを含む光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図54】
図54A〜54Cは本発明の第五十五実施形態においてカバーを含む光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図55】
図55A〜55Cは本発明の第五十六実施形態において1つのアナログフロントエンドチップを含む光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図56】
図56A〜56Bは本発明の第五十七実施形態において1つのアナログフロントエンドチップを含む光学センサモジュールの上面図及び断面図である。
【
図57】
図57A〜57Bは本発明の第五十八実施形態において1つのアナログフロントエンドチップ及びマイクロコントローラを含む光学センサモジュール及びマイクロコントローラの上面図及び断面図である。
【
図58】
図58A〜58Bは本発明の第五十九実施形態において1つのアナログフロントエンドチップ及びマイクロコントローラを含む光学センサモジュールの上面図及び断面図である。
【
図59】
図59A〜59Bは本発明の第六十実施形態において複数のアナログフロントエンドチップ及びマイクロコントローラを含む光学センサモジュールの上面図及び断面図である。
【
図60】
図60A〜60Bは本発明の第六十一実施形態において、演算増幅器、光源駆動装置及びマイクロコントローラを含む光学センサモジュール及びマイクロコントローラの上面図及び断面図である。
【
図61】
図61A〜61Cは本発明の第六十二実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図62】
図62A〜62Cは本発明の第六十三実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図であり、
図62Dは、接触界面から見た光学センサモジュールの側面図である。
【
図63】
図63A〜63Cは本発明の第六十四実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図であり、
図63Dは、接触界面から見た光学センサモジュールの側面図である。
【
図64】
図64A〜64Cは本発明の第六十五実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図65】
図65A〜65Cは本発明の第六十六実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図であり、
図65Dは、接触界面から見た光学センサモジュールの側面図である。
【
図66】
図66A〜66Cは本発明の第六十七実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図67】
図67A〜67Cは本発明の第六十八実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図68】
図68A〜68Cは本発明の第六十九実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図であり、
図65Dは、接触界面から見た光学センサモジュールの側面図である。
【
図69】
図69A〜69Cは本発明の第七十実施形態に係る光学センサモジュールの上面図、断面図及び斜視図である。
【
図70】
図70A〜70Bは本発明の第七十一実施形態に係る光学センサモジュールの上面図及び断面図である。
【
図71】
図71A〜71Bは本発明の第七十二実施形態に係る光学センサモジュールの上面図及び断面図である。
【
図72】
図72A〜72Bは本発明の第七十三実施形態に係る光学センサモジュールの上面図及び断面図である。
【
図73】
図73A〜73Bは本発明の第七十四実施形態に係る光学センサモジュールの上面図及び断面図である。
【
図74】
図74A〜74Bは本発明の第七十五実施形態に係る光学センサモジュールの上面図及び断面図である。
【
図75】
図75A〜75Bは本発明の第七十六実施形態に係るカバーを含む光学センサモジュールの上面図及び断面図である。
【
図76】
図76A〜76Bは本発明の第七十七実施形態に係るカバーを含む光学センサモジュールの上面図及び断面図である。
【
図77】
図77A〜77Bは本発明の第七十八実施形態に係るカバーを含む光学センサモジュールの上面図及び断面図である。
【
図78】
図78Aは本発明の第七十九実施形態に係る両面薄膜カバーを含む光学センサモジュールの上面図及び断面図であり、
図78Bは、
図78Aの両面薄膜カバーの部分拡大図である。
【
図79】
図79Aは、本発明の第八十実施形態に係るカバー及び薄膜被覆封止体を備える光学センサモジュールの断面図であり、
図79Bは、
図79Aの第一薄膜被覆封止体の部分拡大図であり、
図79Cは、
図79A第二薄膜被覆封止体の部分拡大図である。
【
図80】
図80A〜80Dは、本発明の光学センサアクセサリー或いは光学センサデバイスのハウジングを示す図であり、
図80Aは、本発明の第八十一実施形態に係る手持式デバイスのハウジングの例示であり、
図80B及び
図80Cは、本発明の第八十二実施形態及び第八十三実施形態に係る装着型デバイスの環状ハウジングの例示であり、
図80Dは、本発明の第八十四実施形態に係る装着型デバイスのパッチ状ハウジングの例示である。
【
図81】
図81Aは、本発明の第八十五実施形態に係る光学センサアクセサリーが計算デバイスに接続されるブロック図であり、
図81B及び
図81Cは、
図81Aの光学センサアクセサリーが計算デバイスに接続されることを示す図である。
【
図82】
図82Aは、本発明の第八十六実施形態に係る無線光学センサアクセサリーが計算デバイスに接続されるブロック図であり、
図82Bは、計算デバイスに接続される該無線光学センサアクセサリーを示す図である。
【
図83】
図83Aは、本発明の第八十七実施形態に係る光学センサデバイスのブロック図であり、
図83Bは、光学センサモジュール及び装着型ハウジングを備える光学センサデバイスを示す図であり、
図83Cは、別の角度から見た
図83Bの光学センサデバイスを示す図である。
【
図84】
図84Aは、本発明の第八十八実施形態に係る光学センサデバイスが光学センサアクセサリーに接続されるブロック図であり、
図84Bは、
図84Aの光学センサデバイスが他のセンサデバイスに接続されることを示す図である。
【
図85】
図85Aは、本発明の第八十九実施形態に係る無線光学センサアクセサリーが無線光学センサデバイスに接続されるブロック図であり、
図85Bは、
図85Aの無線光学センサアクセサリーが無線光学センサデバイスに接続されることを示す図である。
【
図86】
図86A及び
図86Bは、本発明の第九十実施形態に係る光学センサデバイスを利用してマルチサイト測定を行う応用シナリオの図である。
【
図87】
図87A及び
図87Bは、本発明の第九十一実施形態において、別の光学センサモジュールの2つの表面に向かって2つの接触界面を露出させる二方向光学センサモジュールを備える光学センサデバイスを示す図であり、
図87Cは、ある側から見た二方向光学センサモジュールを備える光学センサデバイスを示す図であり、
図87Dは、
図87Cの光学センサデバイスにおいて、2つの方向に向かう2つの接触界面を備える二方向光学センサモジュールを示す図である。
【
図88】
図88は、本発明の第九十二実施形態に係るマルチサイト測定アクセサリーのブロック図である。
【
図89】
図89は、本発明の第九十三実施形態に係るマルチサイト測定デバイスのブロック図である。
【
図90】
図90は、本発明の第九十四実施形態に係るマルチサイト測定システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0008】
反射型光学センサモジュールは、光線を出射し且つ物体表面から反射された光線を検出した後、受信した反射光を電気信号、例えば電圧、電流、又は電圧と電流との組み合わせに変換する。本発明の第一実施形態及び第二実施形態において、
図1A及び
図1Bに示したように、光学センサモジュール10は、光源110、光源110上に設置されている第一封止体111、受光素子120、受光素子120上に設置されている第二封止体121、仕切り壁130及び基板140を備える。光源110、第一封止体111、受光素子120、第二封止体121及び仕切り壁130は、全て基板140上に設置されている。光学センサモジュール10は、単独の小型パッケージに製造されてもよい。また、光学センサモジュール10は、設計の要求に応じてそれぞれパッケージされた光源110及び受光素子120を採用して、1つ又は複数のプリント基板(PCB)に設置することによって製造されてもよい。以下、各構成要素について詳細に説明する。
【0009】
基板140には、前述のように、光源110、第一封止体111、受光素子120、第二封止体121及び仕切り壁130が取り付けられており、且つこれら構成要素は、基板140を介して機械的或いは電気的に接続されている。具体的には、基板140は、光学センサモジュール10の構成素子を機械的に支持している。光学センサモジュール10は、基板140を介して外部の電子部品にも接続されている。基板140は、プリント基板(Printed Circuit Board,PCB)、熱伝導性基板(Metal Core PCB,MCPCB)、セラミックプリント基板、或いは直接接合銅(Direct Bonded Copper,DBC)基板等である。
【0010】
光電変換器は、光信号と電子信号との間で信号を変換することができる。光源110は、電力を特定のスペクトル(例えば、紫外スペクトル、可視スペクトル、又は赤外スペクトル)を有する波長の出射エネルギーに変換することができる。光源110は、基板140に埋め込まれているプリント基板に接続されることにより、マイクロコントローラ、光源ドライバ或いはゲート電力源からトリガ信号及び印加電圧を受け取る。本実施形態において、光学センサモジュール10は、1つ或いは複数の発光ダイオード(Light Emitting Diode,LED)を使用できる。或いは有機発光ダイオード(OrganiC Light Emitting Diode,OLED)、レーザダイオード(Laser Diode,LD)又は他の光源110を使用してもよい。例えば、光学センサモジュール10の光源110は、1つ或いは複数のLEDを含む。各LEDは、それぞれ特定のスペクトルを有する波長の光を出射する。また、光源110は、様々な用途に応じて異なるスペクトルの波長の光を同期的に又は非同期的に出射することができる。
【0011】
受光素子120は、基板140上に設置されて、特定のスペクトルにおける出射エネルギーを検出し且つ電流或いは電圧に変換する。また受光素子120は、少なくとも光源110が出射する光の波長の一部に対してスペクトル応答できる。受光素子120は、基板140に埋め込まれているプリント基板に接続されることにより、マイクロコントローラ、演算増幅器或いはアナログフロントエンドチップに光電流を伝送する。本実施形態において、光学センサモジュール10は、フォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトレジスタ、光電子増倍管、金属酸化物半導体(Metal Oxide SemiConduCtor,MOS)又は光検出器などを受光素子120として利用できる。受光素子120は、光源110から出射され且つ特定のスペクトルを有する波長の光線又は光源110から出射された光に対して波長シフトを有する光を検出することができる。これにより、受光素子120は、検出された光を電子信号に変換する。また、受光素子120は、光源110から出射された特定の波長のスペクトルと異なる波長のスペクトル、例えば、物体表面が光源11から出射された光を吸収して出射した蛍光を検出することができる。また、光源110が赤外光を出射することができない場合、受光素子120は物体表面からの赤外光も検出できる。応答スペクトルを広くする又は異なる波長の受光を単独で測定するために、受光素子120には1つ或いは複数の受光電極を装着する。
【0012】
仕切り壁130は、基板140上に且つ光源110及び受光素子120との間に取り付けられている。これにより、光源110から出射された迷光が受光素子120に直接入射するのを防止できる。該仕切り壁130は、光源110から出射された特定のスペクトルを有する波長の迷光を反射及び/或いは吸収する不透明な材料から製造される。光学センサモジュール10は、周囲の雑音をブロックする密封壁131を備える。
図1A及び
図1Bに示したように、光学センサモジュール10の密封壁131は、光源110及び受光素子120を取り囲むように設置されている。密封壁131は、更にカバー150が光学センサモジュール10に適用される際に機械的に支持する。他の実施形態において、密封壁131の一部は、光源及び受光素子の間に設置され且つ仕切り壁130に替わって機能する。密封壁131は、光源110、受光素子120及び仕切り壁130を取り囲む区域を画定してもよい。光をブロックする能力の要求に応じて、仕切り壁130は、密封壁131と類似する材料或いは異なる材料により製造されている。また、仕切り壁130及び密封壁131は、単一の一体構造或いは複数のそれぞれ独立した部品である。
【0013】
封止体は、光電変換器を密閉して密封することにより、光電変換器の耐久性を向上させる。また、光電変換器と環境媒質との屈折率の差を取り成すことにより発光効率を向上させる。しかし光を伝送するために、封止体を少なくとも半透明或いは透明にしなければならない。本実施形態において、封止体の材料の屈折率は、光電変換器の屈折率より小さく、環境媒質、例えば、空気、水或いはゲルの屈折率より大きい。該封止体の材料は、シリコーン化合物、透明なポリマー、例えば、ポリジメチルシロキサン(Polydimethylsiloxane、PDMS)、ポリカーボネート(PolycarBanate、PC)或いはポリメタクリル酸メチル樹脂(Polymethyl MethaCrylate、PMMA)である。
【0014】
本発明の特徴として、光源110をカバーする第一封止体111及び受光素子120をカバーする第二封止体121の構造及び配置が挙げられる。第一封止体111及び第二封止体121は、単層或いは多層の構造である。単一材料から製造された単層封止体の場合、封止体の屈折率は光電変換器の屈折率と環境媒質の屈折率とを取り成す。光電変換器の高屈折率と環境媒質の低屈折率との差は、より低い発光効率及び受光効率を招く。封止体の屈折率が通常光電変換器の高屈折率と環境媒質の低屈折率との間にあることで、発光効率又は受光効率はやや向上される。
【0015】
多層構造は、異なる屈折率を有する複数の物理層或いは不均一な屈折率を有する単一の構造、例えばグラジエント屈折率を有する単一の一体構造から製造される。例えば、封止体は、異なる屈折率の複数層を堆積して製造される。また、他の実施形態において、製造過程において、外部の電場を利用して単一の材料によって封止体を製造する。この単一の材料によって製造された封止体の内部は、不均一な屈折率を有し且つ物理界面を持たない。また、封止体が多層構造を有する場合、各層の屈折率は、基端部から末端部に向けて小さくなる。容易に理解できるよう、複数の物理層又は不均一な屈折率を有する単一の構造を含む多層構造の封止体は、分離線及び切断線で示される。本発明の範囲において、図面は、複数の物理層を有する多層構造に限定されるものではない。光源110の屈折率と環境媒質との屈折率とを取り成すことにより、出射された光の全内部反射を減少させることができるため、発光効率を向上させることができる。また、封止体の構造は堆積構造であるが、特定の要求に応じて設計してもよい。
【0016】
封止体の表面には、特定の構造が形成されている。特に多層構造を有する場合、任意の二層の界面上にも特定の構造が形成される。この特定の構造は、マイクロ構造或いは方向性光学部品であってよい。具体的には、封止体の特定の構造を有する外形部は、形状、輪郭、傾斜或いはこれらの組み合わせに変形できる。また、封止体の外形部は、マイクロ構造或いは方向性光学部品である。マイクロ構造は、フレネルレンズ或いは回折光学素子であってもよいし、方向性光学部品は、傾斜した平面或いは湾曲したレンズであってもよい。封止体の外形部は、封止体の互いに隣接している2つの層の界面又は封止体の表面に設置可能である。封止体の表面は、内側面、上表面又は外側面からなり、内側面は、仕切り壁130に向かっている輪郭面である。上表面は、基板140に対して平行な表面である。例えば、第一封止体111の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されており、第二封止体121には、第二マイクロ構造122が形成されている。また、受光効率を向上させるために、第二封止体121の構造及び外形部は、第一封止体111の構造及び外形部と異なってもよい。
【0017】
封止体の表面或いは任意の二層の界面上には、マイクロ構造を形成できる。例えば、
図1Aに示したように、第一封止体111の最上層の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。つまり、第一封止体111の最上層は、第一マイクロ構造112である。光線が第一封止体111の第一マイクロ構造112を通過する際、該光線は予め設定された方向に集中するので、第一マイクロ構造112を有する第一封止体111では、信号強度が増強される。第一マイクロ構造112は、屈折マイクロ構造或いは回折マイクロ構造であってもよい。屈折マイクロ構造は、屈折の法則に従って光線を物体表面に向けて誘導するように設計されているので、ほとんどの反射光が受光素子120に到達する。例えば、フレネルレンズの第一マイクロ構造112は、標準レンズの連続した表面を複数の表面に効果的に分割して、該第一マイクロ構造112の厚さを実質的に薄くする効果をもたらす。回折マイクロ構造は、投影面において伝播する光の波のエネルギーを再分配する。例えば、回折光学素子(DOE,diffractive optical element)のマイクロ構造は、特定の配光分布を達成するように設計されている。屈折マイクロ構造又は回折マイクロ構造は、光源110から出射された光を所望の方向に向けて集中させることができるので、有効信号を向上させる。
【0018】
光学センサモジュール10は、光源110、受光素子120、第一封止体111、第二封止体112、仕切り壁130及び基板140を備える小型パッケージモジュールである。本発明の主な目的は、発光効率を増強させ、光を導き又は迷光を減少させることにより、光学センサモジュール10の性能を向上させることである。光学センサモジュール10は、プリント基板である基板140上に取り付けられている1つの発光ダイオード(LED)と1つのシリコンフォトダイオードとの簡単な組み合わせからなる。該発光ダイオード及びシリコンフォトダイオードは、エポキシ樹脂の封止体によって単独に密封されている。例えば、生体組織の酸素化度を測定する際、赤外線及び赤色領域の波長を検出する必要がある。従って、1つの赤色LED及び1つの赤外線LEDを1つのセンサモジュール10に取り付ける。また、他の実施形態において、スペクトルにおいて、赤外及び赤色領域における光を出射する単一のLEDを利用する。後述の実施形態においては、1つの光源110及び1つの受光素子120を使用する。また、他の実施形態において、光源110と受光素子120の数量及び配置方法は限定されない。
【0019】
本発明の第一実施形態において、
図1Aは、光学センサモジュール10の構造の断面図である。光学センサモジュール10は、光源110、受光素子120、光源110と受光素子120との間に設置されている仕切り壁130を備える。光源110、受光素子120、第一封止体111、第二封止体121及び仕切り壁130は、全て基板140上に設置されている。第一封止体111は光源110をカバーしており、第二封止体121は受光素子120をカバーしている。光学センサモジュール10において、少なくとも仕切り壁130の一部は、第一封止体111及び第二封止体121から所定の距離離れている。また、少なくとも第一封止体111及び第二封止体121の1つの外表面には、マイクロ構造が形成されている。
【0020】
本発明の第二実施形態において、
図1Bに示したように、第一封止体111の内側面310は、基板140と内側面130との間に設置され且つ傾斜角度315を有する傾斜面を備える。仕切り壁130の高さは0.6ミリメートルである。また、第一封止体111と仕切り壁130とが略同じ高さである場合、傾斜角度315は40度になる。
【0021】
図2〜
図5に示したような実施形態では、光源110は、互いに独立した2つのLEDであり且つ第一封止体111に密封されている。受光素子120は、第二封止体121に密封されているフォトダイオードである。仕切り壁130は、2つのLEDとフォトダイオードとの間に位置する。また、光学センサモジュール10は、さらに、外界の迷光を低減させる密封壁131を備え、該密封壁131は、第一封止体111及び第二封止体121を取り囲むように設置されている。SNRを増強させるために、第一封止体111及び第二封止体121の表面は、予め設定された表面形状を有する。説明を容易にするために、仕切り壁130に向かっていて且つ光源110と受光素子120との間に位置する表面を内側面310とし、内側面310が位置する表面の反対側に向かっている表面を外側面とし、基板140の表面に対して平行な表面を上表面とする。第一封止体111の内側面310は、傾斜した平面或いは湾曲したレンズ又は傾斜した平面と湾曲したレンズとの組み合わせである。該傾斜した平面において、封止体の表面と基板140表面との間には、傾斜角315が形成されている。傾斜角315は、略90度〜20度の範囲内にある。これにより、光源から出射された光における仕切り壁130までの照射量は減少するので、光が光源110から出射されて物体により反射されずに、受光素子120により検出されることを防止できる。
【0022】
本発明の第三実施形態においては、
図2Aに示したように、光源110は、第一封止体111に密封され、第一封止体111の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。また、受光素子120は、第二封止体121に密封され、第二封止体121の上表面には、第二マイクロ構造122が形成されている。
図2B及び
図2Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ単層の台形の構造である。第一封止体111の内側面310、外側面及び第二封止体121の内側面310、外側面は全て傾斜角を有する。特定の応用で必要とされる受光効率の要求を満たすために、第二封止体121と第一封止体111との形状及び材料は異なってもよい。
【0023】
本発明の第四実施形態においては、
図3Aに示したように、光源110は、第一封止体111に密封され、第一封止体111の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。また、受光素子120は、第二封止体121に密封され、第二封止体121の上表面には、第二マイクロ構造122が形成されている。
図3B及び
図3Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ単層の台形の構造を有し、第一封止体111の内側面310、外側面及び第二封止体121の内側面310、外側面は全て予め設定された傾斜角315を有する。また、第一封止体111の内側面310の傾斜角はより大きい角度を有するので、内側面310から出射された光線は、ほぼ内側面310の上部を通過することができる。少なくとも1つの実施例において、第二封止体121と第一封止体111との形状及び材料は異なっている。傾斜平面の傾斜角或いは湾曲したレンズの傾斜角は、第二封止体121の内側面310の傾斜角より大きいか或いは小さい。
【0024】
本発明の第五実施形態においては、
図4Aに示したように、光源110は、第一封止体111に密封され、第一封止体111の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。また受光素子120は、第二封止体121に密封され、第二封止体121の上表面には、第二マイクロ構造122が形成されている。
図4B及び
図4Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ単層の台形の構造を有し、第一封止体111の内側面310、外側面及び第二封止体121の内側面310、外側面は全て傾斜角を有する。
【0025】
本発明の第六実施形態においては、
図5Aに示したように、光源110は、第一封止体111に密封され、第一封止体111の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。また、受光素子120は、第二封止体121に密封され、第二封止体121の上表面には、第二マイクロ構造122が形成されている。
図5B及び
図5Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ湾曲した内側面を持つ単層の台形の構造を有する。第一封止体111及び第二封止体121の内側面はそれぞれ傾斜角度を有する。特に、第一封止体111及び第二封止体121の内側面は湾曲した表面である。これにより、内側面からの出射された光は、内側面の上部に向かって増強され、この際、より多くの反射光が第二封止体121の内側面の上部に受光される。少なくとも1つの実施例において、第二封止体121と第一封止体111との形状及び材料は異なる。第一封止体111の内側面310の傾斜角は、第二封止体121の内側面の傾斜角と異なっている。尚、第二封止体121の内側面の曲面が透明のレンズである時、第一封止体111の内側面は、傾斜した平面であってもよい。
【0026】
本発明の第七実施形態においては、
図6に示したように、封止体の上表面を物体表面190に接触させることにより、光学センサモジュール10を物体表面190に直接適用できる。物体表面190は、皮膚や粘膜などの生体組織の表面であってもよい。
図6A及び
図6Cに示したように、物体面190を封止体の表面にできるだけ接触させることによって、より良好なSNRをもたらすことができる。
図6Bに示したように、物体面190は、封止体の上表面に直接接触している。
【0027】
図7〜
図11に示したような実施形態では、光源110は、第一封止体111に密封された2つのLEDを備え、受光素子120は第二封止体121に密封される。各封止体の上表面には、マイクロ構造がそれぞれ形成されている。また、光学センサモジュール10は、第一封止体111及び第二封止体121上に位置するカバー150をさらに含む。光学センサモジュール10を使用する時、カバー150は、封止体と物体表面190との間に位置する。カバー150は、物体表面190と光学センサモジュール10との接触界面として機能して、光学センサモジュール10の耐久性及び測定の整合性を増強する。カバー150は、物体表面190(例えば、生体組織表面或いは皮膚表面)との接触界面として水分及び粉塵を隔離して光路の透明性を保つ。またカバー150は、光学センサモジュール10の一部或いは光学センサデバイスのハウジングの一部として統合されてもよい。
【0028】
本発明の第八実施形態においては、
図7A及び
図7Cに示したように、光学センサモジュール10は、第一封止体111及び第二封止体121上に位置するカバー150を更に備える。また
図7Bに示したように、カバー150を通過する際の漏光を低減させるために、カバー150と封止体の上表面との間には小さな隙間が設けられている。
【0029】
本発明の第九実施形態においては、
図8Aに示したように、光学センサモジュール10は、カバー150を備える。尚、カバー150の内表面或いは外表面は薄膜151で覆われている。薄膜151は、反射防止膜(例えば屈折率整合薄膜或いは干渉薄膜)又は抗スクラッチ薄膜(例えば、ポリエチレンテレフタレート、又はシリコーンハードコーティング)であってもよい。
図8Bに示したように、カバー150の外表面は、抗スクラッチ薄膜151でカバーされており、カバー150の内表面は、反射防止膜151でカバーされている。少なくとも1つの実施例において、カバー150の2つの表面は、同じ種類の薄膜151でカバーされているか或いはいずれか一つの表面にのみ薄膜150がカバーされている。
【0030】
又、他の実施形態においては、例えば、本発明の第十実施形態(
図9)に示したように、光学センサモジュール10は、封止体をカバーしている薄膜160を備える。具体的には、第一封止体111及び/又は第二封止体121の表面を覆っている薄膜160を含む。該薄膜160は、光学信号のSNRを更に向上できる。薄膜160は、反射防止膜又はフィルタ薄膜であってもよい。反射防止膜は、屈折率整合薄膜(例えば、レイリー(Rayleigh)薄膜)又は干渉薄膜である。屈折率整合薄膜及び干渉薄膜は、封止体と環境媒質との界面のフレネル反射を低減させることにより、発光効率を向上させることができる。フィルタ薄膜は、光の半値全幅(FWHM,full width at half maximum)を狭くし且つ低くする又は望ましくない波長からのノイズをフィルタリングするロングパスフィルタ、ショートパスフィルタ、又はバンドパスフィルタであってもよい。
【0031】
本発明の第十実施形態においては、
図9に示したように、第一封止体111及び第二封止体121の表面は、薄膜160で覆われている。第一封止体111の薄膜160は、反射防止膜であり、第二封止体121の薄膜160は、バンドパスフィルタである。反射防止膜は発光効率を向上させ、バンドパスフィルタはノイズを低減させる。少なくとも1つの実施例において、第一封止体111の薄膜160はバンドパスフィルタであり、第二封止体121の薄膜160は反射防止膜である。これにより、出射光の半値全幅は、明確なカットオフ波長を有し、フォトダイオードは、波長が特定の範囲内におけるフィルタリングされた後の信号を検出する。蛍光測定において、明確な蛍光信号を取得し且つ励起光を避けるために、ロングパスフィルタは、第二封止体121に使用されている。
図10に示したように、光学センサモジュール10は、カバー150と、第一封止体111及び第二封止体121上に位置する薄膜160とを備える。尚、
図11Aに示したように、光学センサモジュール10は、薄膜151で覆われているカバー150と、封止体をカバーする薄膜160とを備える。
図11Bに示したように、カバー150の外側面の薄膜151は抗スクラッチ薄膜であり、カバー150の内側面の薄膜151は反射防止膜である。
図11C及び
図11Dに示したように、第一封止体111の薄膜160は反射防止膜であり、第二封止体121の薄膜160はバンドパスフィルタ薄膜である。
【0032】
図12〜
図15に示したような実施形態では、SNRを向上させるために、光学センサモジュール10の光源110及び受光素子120は、二次元パターンに配置されている。一般的に、光源110は、一組の中央領域に封止されている異なる波長を有する複数の発光器である。受光素子120は、光源110を取り囲んでいる単一の構造体或いは中央光源110を取り囲むように設置されている複数の受光素子である。
【0033】
本発明の第十三実施形態においては、
図12Aに示したように、中央光源110は、封止体111にカバーされており、各受光素子120は、第二封止体121にカバーされている。
図12B及び
図12Cに示したように、受光素子120は、光源110の側方に位置し且つ仕切り壁130を介して光源110と仕切られている。また、第一封止体111の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。該第一マイクロ構造112は、出射された光線を外部へ導くことができる。これにより、より多くの反射光が、周囲の受光素子120まで到達できる。また、受光効率を向上させるために、第二封止体121の上表面には、第二マイクロ構造122が形成されている。SNRを向上させるために、第二封止体121上の第二マイクロ構造122と第一封止体111の第一マイクロ構造112との設計は異なる。少なくとも1つの実施例において、封止体の構造(例えば、マイクロ構造)、封止体をカバーする薄膜160及び
図7〜
図11に示すカバー150は、
図12〜
図15に示す二次元パターンを有するセンサモジュール10に適用されている。
【0034】
本発明の第十四実施形態においては、
図13に示したように、光源110は、第一封止体111に密封され、且つ互いに独立した2つのLEDであり、受光素子120は、第二封止体121に密封された単一の環状フォトダイオードである。また、光源110から受光素子120への漏光を減少するために、環状仕切り壁130は、LEDとフォトダイオードとの間に設置されている。この際、周囲の迷光を減少させるために、第二環状仕切り壁130が第二封止体121の周囲を取り囲むように設置されている。
【0035】
図13Aに示したように、光学センサモジュール10は、単一の環状のフォトダイオードが中央光源110を取り囲んでいる構造を有する。該中央光源110は、異なる出射波長を有する2つのLEDを備える。この2つのLEDは、第一封止体111にカバーされている。受光素子120は、光源110を取り囲んでいる一片の環状のシリコンフォトダイオードである。第一マイクロ構造112は、同心円パターンである。尚、第二封止体121の上表面には、同心円パターンである第二マイクロ構造122が形成されてもよい。また、
図13B及び13Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ互いに独立した台形断面の構造を有するので、封止体の上部の幅は狭くなっている。第一封止体111及び第二封止体121は、鏡映対称パターン、例えば、線形、楕円形、六角形、又は多角形である。光源110側に受光素子120が位置するので、他のパターンは、SNRをやや向上できる。特定の応用に対する受光効率の要求を満たすために、少なくとも1つの実施例において、第二封止体121の構造、マイクロ構造及び材料等は、第二封止体111と異なっている。例えば、第二封止体121は、上表面にマイクロ構造が形成されている多層構造を有する。
【0036】
本発明の第十五実施形態においては、
図14に示したように、光源110は、第一封止体111に密封され且つ互いに独立した2つのLEDであり、受光素子120は、一組のフォトダイオードである。各フォトダイオードは、それぞれ第二封止体121に密封されている。尚、直接クロストークを減少させるために、仕切り壁130は、LEDを取り囲むように設置されている。また、クロストークを減少するために、仕切り壁130は、光源110を取り囲むように設置され、クロストーク及び環境迷光を減少するために、これらのフォトダイオードの周囲には、密封壁131が第二封止体121を取り囲むように設置されている。
【0037】
図14Aに示したように、光学センサモジュール10は、複数のダイオードが中央光源110を取り囲んでいる構造を有する。該中央光源110は、異なる出射波長を有する2つのLEDを備え、この2つのLEDは、第一封止体111にカバーされている。受光素子120は、中央光源110を取り囲むように環状に設置されている一組の矩形のフォトダイオードである。各フォトダイオードは、それぞれ第二封止体121に密封されている。尚、六角形の仕切り壁130は、LEDの周囲に位置して直接漏光を低減させる。フォトダイオードは、第二封止体121を取り囲む密封壁131を有するので、環境迷光を低減させることができる。
図14B及び
図14Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、互いに独立した台形の構造を有するので、封止体の上部はやや狭くなっている。第一封止体111の上表面は、第一マイクロ構造112のように形成されており、該第一マイクロ構造112は同心円パターンである。尚、第二封止体121の上表面は、第二第二マイクロ構造122が形成されており、該第二第二マイクロ構造122は同心円パターンである。本実施形態において、六角形のパターンが挙げられているが、本発明は、三角形、五角形、或いは八角形などの多角形のパターンを含む。光源110側に受光素子120が位置するので、他のパターンは、SNRをやや向上できる。特定の応用において受光効率の要求を満たすために、少なくとも1つの実施例において、第二封止体121の構造、マイクロ構造及び材料等は、第二封止体111と異なっている。
【0038】
図15Aに示したように、光学センサモジュール10は、複数のダイオードが中央光源110を取り囲んでいる構造を有する。該中央光源110は、異なる出射波長を有する2つのLEDを備え、この2つのLEDは、第一封止体111にカバーされている。受光素子120は、中央光源110を取り囲むように環状に設置されている一組の矩形のフォトダイオードである。各フォトダイオードは、それぞれ第二封止体121に密封されている。また、環境迷光を減少させるために、矩形の仕切り壁130は、光源110を取り囲んでおり、受光素子120は、第二封止体121を取り囲む外側面の密封壁131を含む。
図15B及び
図15Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、互いに独立した台形の構造を有するので、封止体の上部はやや狭くなっている。第一封止体111の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されており、該第一マイクロ構造112は同心円パターンである。尚、第二封止体121の上表面には、第二マイクロ構造112が形成されており、該第二マイクロ構造122は同心円パターンである。本発明のマイクロ構造は、三角形、五角形、或いは八角形等の多角形のパターンを含む。光源110側に受光素子120が位置するので、他のパターンは、SNRをやや向上できる。特定の応用において受光効率の要求を満たすために、少なくとも1つの実施例において、第二封止体121の構造、マイクロ構造及び材料等は、第二封止体111と異なっている。
【0039】
本発明において、光学センサモジュール10は、複数の屈折層を有する封止体111を光源110上に設置することにより発光効率を向上させる又は複数の屈折層を有する封止体111を受光素子120上に設置することにより受光効率を向上させる。光が光源110から外へ出射されて第一封止体111の各層を通過した際、全内部反射が低減されるので、光学センサモジュール10は信号強度を増強させることができる。例えば、第一封止体111は、基板140上に光源110をカバーするように形成され且つ複数の屈折層を有する。該複数の屈折層は、異なる屈折率である複数の物理層を堆積する構造を有するか或いはグラジエント屈折率である単一の実体からなる。第一封止体111の各層の屈折率は、低層から高層まで順次に低減している。
【0040】
本発明の第十七実施形態においては、
図16Aに示したように、第一封止体111は、複数層(本実施形態においては2層)を含む。各層は、光源110から出射された光を通過させることができる材料からなる。例えば、第一封止体111における光源110上に直接形成された底層の屈折率n1は、第一封止体111の底層の上表面に隣接する頂層の屈折率n2より高い。従来の光源110上に単一の屈折層が設置されている封止体に比べて、光源110と環境媒質との間の屈折率は大きな差を有するが、第一封止体111において、互いに隣接している各層の間の屈折率がある方向に沿って減少しているので、光源110の屈折率から環境媒質の屈折率までの変化を緩和する。一般的に、光電変換器の屈折率は3以上であり、環境媒質である空気の屈折率は略1である。第一封止体111の隣接している各層の界面にある臨界角(θ
C=arcsin(n2/n1))は、ただの光源110又は単層封止体を有する光源110に比べて顕著に増加している。同じように、第一封止体111の頂層と光学センサモジュール10を取り囲む環境媒質との界面の臨界角は広くなる。光源110から出射された光線が、除々に減少している屈折率を有する封止体の多層を順次に通過する時、光源110から出射された光の全内部反射は減少される。これにより、光学センサモジュール10は、複数の屈折率層を有する封止体を介して発光効率を向上させて信号強度を増加する。類似的に、複数の屈折率層を有する第二封止体121が受光素子120上に形成されて、光源10から出射された信号光及び物体表面から反射された信号光の受光効率を向上させる。
【0041】
図16Aは、光学センサモジュール10の一般的な構造を示した断面図である。光学センサモジュール10は、光源(LED)110、受光素子(シリコンフォトダイオード)120、及び該光源110と受光素子120との間に位置する仕切り壁130を備える。光源(LED)110、受光素子(シリコンフォトダイオード)120及び仕切り壁130は全て、基板140に取り付けられている。第一封止体111は光源110をカバーしており、第二封止体121は受光素子120をカバーしている。本実施形態において、封止体の構造及び外形部は必要に応じて変形してもよい。例えば、第一封止体111の上表面は、第一マイクロ構造112に形成され、第二封止体121上には、第二マイクロ構造122が形成されている。第一封止体111は複数の屈折層の構造を有する。
図16Aに示すように、本実施形態においては、複数の屈折層は二層の構造であるが、三層或いは三層以上の構造でもよい。二層間の界面には、第一マイクロ構造112或いは方向性光学部品が設置されている。類似的に、第二封止体121は、複数の屈折層の構造を有する。二層間の界面には、第二マイクロ構造122或いは湾曲したレンズ等の構造が設置されている。また、受光効率を向上させるために、第二封止体121は、第一封止体111と異なる構造及び外形部を有してもよい。
【0042】
図16B〜
図16Eは、複数の屈折層を有する封止体の異なる位置での屈折率と基板からの距離との関係を表す。
図16Bに示したように、x0とx1とを連接する点線は、屈折率の対応する測定値を示す。x0は封止材の中で基端部の1つを表し、x1は封止材の中で最遠位部の1つを表す。
図16C〜
図16Eは、基板からの距離に対する屈折率の関数を示す。
図16Cに示したように、複数の屈折層を有する封止体は、グラジエント屈折率を有する。
図16Dに示したように、複数の屈折層を有し且つグラジエント屈折率を有する封止体は、不連続の屈折率を有する。
図16Eに示したように、複数の屈折層を有する封止体は、グラジエント屈折率を有する複数の物理層を備える。また、グラジエント屈折率と基板からの距離とは、線形関係或いは非線形関係を有している。距離の屈折率関数は、単調減少或いは非単調であることができる。
【0043】
図17〜
図19に示したような実施形態では、本発明の実施形態において、光源110は、第一封止体111に密封され且つ互い独立した2つのLEDであり、受光素子120は、第二封止体121に密封されたフォトダイオードである。第一封止体111及び/或いは第二封止体121は、複数の屈折層の構造を有し且つ第一封止体111及び第二封止体121の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。
【0044】
本発明の第十八実施形態においては、
図17Aに示したように、第一封止体111の上層の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かっている一組の凹状の同心円弧であるが、フォトダイオードは、マイクロ構造121を有しない第二封止体111に密封されている。
図17B及び
図17Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ複数の層をバベルの塔のような形式に堆積して形成されている。これにより、封止体の末端部は基端部より狭い。これと同様に、複数の屈折層は、屈折率が基端部から末端部へ減少するように配置されている。
【0045】
本発明の第十九実施形態においては、
図18Aに示したように、第一封止体111の上層の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かっている一組の凹状の同心円弧であるが、フォトダイオードは、マイクロ構造121を有しない第二封止体111に密封されている。
図18B及び
図18Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ複数の層を縦に堆積して形成されている。この結果として、多層封止体の周縁の側辺は、仕切り壁130及び密封壁131に隣接している。尚、複数の屈折層は、屈折率が低層から高層へ減少するように配置される。
【0046】
本発明の第二十実施形態においては、
図19Aに示したように、第一封止体111の上層の上表面は、第一マイクロ構造112が形成されている。第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かっている一組の凹状の同心円弧であるが、フォトダイオードは、マイクロ構造121を持たず第二封止体111に密封される。
図19B及び
図19Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ中空の台形を呈する複数の層が縦方向に堆積して形成されている。つまり、高層は、該高層と隣接する低層を取り囲んでいる。尚、複数の屈折層は、屈折率が低層から高層へ減少するように配置されている。
【0047】
本発明の第二十一実施形態においては、
図20Aに示したように、第一封止体111の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。第二封止体121の上表面には、一組の同心円である第二マイクロ構造122が形成されている。
図20B及び
図20Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ複数の屈折層がバベルの塔のように堆積して形成されている。尚、複数の屈折層は、屈折率が低層から高層に向けて少なくなるように配置されている。第二封止体121は、単一の一体構造(単層)或いは異なるスタイルのスタック(積層体)であってもよい。特定の応用において必要とされる受光効率の要求を満たすために、第二封止体121と第一封止体111の構造及び材料等は異なってよい。
【0048】
本発明の第二十二実施形態においては、
図21Aに示したように、第一封止体111の上層の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。第二封止体112の上表面には、第二マイクロ構造122が形成されている。第二マイクロ構造122は、一組の同心円である。
図21B及び
図21Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。つまり、多層の第一封止体111及び第二封止体121の周縁の側辺は、密封壁131に隣接している。また、複数の屈折層は、屈折率が低層から高層に向けて少なくなるように配置されている。
【0049】
本発明の第二十三実施形態においては、
図22Aに示したように、第一封止体111の上層の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。第二封止体112の上表面には、第二マイクロ構造122が形成されている。第二マイクロ構造122は、一組の同心円である。
図22B及び
図22Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ中空の台形を呈する複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。また、複数の屈折層は、屈折率が低層から高層に向けて少なくなるように配置されている。
【0050】
図23〜
図25に示したような実施形態では、光源110は、互いに独立した2つのLEDであり且つ第一封止体111にそれぞれ密封されている。受光素子120は、第二封止体121に密封されたフォトダイオードである。第一封止体111は、複数の屈折層の構造を有し且つ隣接する任意の二層の界面にはマイクロ構造112が形成されている。また、第二封止体121の隣接する任意の二層の界面にもマイクロ構造122が形成されている。
【0051】
本発明の第二十四実施形態においては、
図23Aに示したように、第一封止体111の隣接する二層の界面には、第一マイクロ構造112が形成されている。第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。第二封止体112の隣接する二層の界面には、第二マイクロ構造122が形成されている。第二マイクロ構造122は、一組の同心円である。
図23B及び
図23Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ複数の屈折層がバベルの塔のように堆積して形成されている。また、複数の屈折層は、屈折率が低層から高層に向けて少なくなるように配置されている。
【0052】
本発明の第二十五実施形態においては、
図24Aに示したように、第一封止体111の隣接する二層の界面には、第一マイクロ構造112が形成されている。第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。第二封止体112の隣接する二層の界面には、第二マイクロ構造122が形成されている。第二マイクロ構造122は、一組の同心円である。
図24B及び
図24Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。
【0053】
本発明の第二十六実施形態においては、
図25Aに示したように、第一封止体111の隣接する二層の界面には、第一マイクロ構造112が形成されている。第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。第二封止体112の隣接する二層の界面には、第二マイクロ構造122が形成されている。第二マイクロ構造122は、一組の同心円である。
図25B及び
図25Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ中空の台形を呈する複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。また、複数の屈折層は、屈折率が低層から高層に向けて少なくなるように配置されている。
【0054】
図26〜
図28に示したような実施形態では、光源110は、互いに独立した2つのLEDであり且つ第一封止体111に密封されている。受光素子120は、第二封止体121に密封されたフォトダイオードである。第一封止体111は複数の屈折層を持つ構造を有し、隣接する任意の二層の界面にはマイクロ構造112が形成されている。
【0055】
本発明の第二十七実施形態においては、
図26Aに示したように、第一封止体111の最高層の上表面及び隣接する二層の界面には、複数の第一マイクロ構造112が形成されている。該複数の第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。一方、第二封止体112は、マイクロ構造を持たず複数の屈折層の構造である。
図26B及び
図26Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ複数の屈折層がバベルの塔のように堆積して形成されている。また、複数の屈折層は、屈折率が低層から高層に向けて少なくなるように配置されている。また、第二封止体121の最高層の上表面及び/或いは任意の隣接する二層の界面には、複数のマイクロ構造を有してもよい。
【0056】
本発明の第二十八実施形態においては、
図27Aに示したように、第一封止体111の最高層の上表面及び隣接する二層の界面には、複数の第一マイクロ構造112が形成されている。該複数の第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。一方、第二封止体112は、マイクロ構造を持たず複数の屈折層の構造である。
図27B及び
図27Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。つまり、多層の第一封止体111及び第二封止体121の側辺は仕切り壁130に隣接する。また、複数の屈折層は、屈折率が低層から高層に向けて少なくなるように配置されている。
【0057】
本発明の第二十九実施形態においては、
図28Aに示したように、第一封止体111の最高層の上表面及び隣接する二層の界面には、複数の第一マイクロ構造112が形成されている。該複数の第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。一方、第二封止体112は、マイクロ構造を持たず複数の屈折層の構造である。
図28B及び
図28Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ中空の台形を呈する複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。つまり、高層が、高層に隣接する低層を取り囲んでいる。また、複数の屈折層は、屈折率が低層から高層に向けて少なくなるように配置されている。
【0058】
図29〜
図31に示したような実施形態では、光源110は、互いに独立した2つのLEDであり且つ第一封止体111に密封されている。受光素子120は、第二封止体121に密封されたフォトダイオードである。第一封止体111は、複数の屈折層の構造を有し且つ少なくとも1つの二層の界面には、第一マイクロ構造112が形成されている。また、第二封止体121は、複数の屈折層の構造を有し、少なくとも1つの二層の界面には、第二マイクロ構造122が形成されている。
【0059】
本発明の第三十実施形態においては、
図29Aに示したように、第一封止体111の上表面及び隣接する二層の界面には、複数の第一マイクロ構造112が形成されている。マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。また、フォトダイオードは、第二封止体112に密封されている。該第二封止体112の上表面及び隣接する二層の界面には、複数の第二マイクロ構造122が形成されている。第二マイクロ構造122は、一組の同心円である。
図29B及び
図29Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ複数の屈折層がバベルの塔のように堆積して形成されている。また、複数の屈折層は、屈折率が低層から高層に向けて少なくなるように配置されている。
【0060】
本発明の第三十一実施形態においては、
図30Aに示したように、第一封止体111の上表面及び隣接する二層の界面には、複数の第一マイクロ構造112が形成されている。マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。また、フォトダイオードは、第二封止体112に密封されている。第二封止体112の上表面及び隣接する二層の界面には、複数の第二マイクロ構造122が形成されている。第二マイクロ構造122は、一組の同心円である。
図30B及び
図30Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。
【0061】
本発明の第三十二実施形態においては、
図31Aに示したように、第一封止体111の上表面及び隣接する二層の界面には、複数の第一マイクロ構造112が形成されている。マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。また、フォトダイオードは、第二封止体112に密封されている。該第二封止体112の上表面及び隣接する二層の界面には、複数の第二マイクロ構造122が形成されている。第二マイクロ構造122は、一組の同心円である。
図30B及び
図30Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ中空の台形を呈する複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。
【0062】
方向性光学部品は、隣接する物体と異なる屈折率を有する幾何光学部品である。光の屈折は、入射光の垂直入射以外の方式によって屈折界面を通過する際に発生する。屈折界面は、平面或いは湾曲した平面である。該平面の傾斜角及び湾曲した平面の曲率は、要求に応じて設計可能である。1つの実施形態において、SNRを更に向上させるために、方向性光学部品は、光を導くことができる湾曲したレンズであってもよい。この際、湾曲したレンズは、複数の屈折層を有する封止体の隣接する二層の界面或いは封止体の上表面に形成されている。湾曲したレンズの形状は、放物面、球面、多角形の平面であってもよい。
【0063】
本発明の第三十三実施形態においては、
図32Aに示したように、第一封止体111の最上層の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。また、複数の屈折層を有する第一封止体111の二層の界面には、湾曲したレンズである第一方向性光学部品113が形成されている。第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。湾曲したレンズ113は、光源1110に向かって凹んでいる放物面であるが、フォトダイオードは、マイクロ構造を持たず、第二封止体121に密封されている。
図32B及び
図32Cに示したように、第一封止体111は、中空のカップ状を呈する複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。第二封止体121は、複数の屈折層がバベルの塔のように堆積して形成されている。また、複数の屈折層は、屈折率が基端部から末端部に向けて少なくなるように配置されている。
【0064】
本発明の第三十四実施形態においては、
図33Aに示したように、第一封止体111の最上層の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。また、複数の屈折率を有する第一封止体111のある界面には、湾曲したレンズである第一方向性光学部品113が形成されている。第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。湾曲したレンズ113は、光源110に向かって凹んでいる放物面であるが、フォトダイオードは、マイクロ構造を持たず、第二封止体121に密封されている。
図33B及び
図33Cに示したように、第一封止体111は、中空のカップ状を呈する複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。第二封止体121は、複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。また、複数の屈折層は、屈折率が基端部から末端部に向けて少なくなるように配置されている。
【0065】
本発明の第三十五実施形態においては、
図34Aに示したように、第一封止体111の最上層の上表面には、第一マイクロ構造112が形成されている。また、複数の屈折率を有する第一封止体111の二層の界面には、湾曲したレンズである第一方向性光学部品113が形成されている。第一マイクロ構造112は、フォトダイオードに向かって凹んでいる一組の同心円弧である。湾曲したレンズ113は、光源110に向かって凹んでいる放物面であり、フォトダイオードは、マイクロ構造を持たず、第二封止体121に密封されている。
図34B及び
図34Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ中空のカップ状を呈する複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。また、複数の屈折層は、屈折率が基端部から末端部に向けて少なくなるように配置されている。
【0066】
本発明の第三十六実施形態においては、
図35Aに示したように、フォトダイオードが第二封止体112に密封されている。該第二封止体112の上表面には、複数の第二マイクロ構造122が形成されている。第二マイクロ構造122は、一組の同心円である。
図35B及び35Cに示したように、第二封止体121は、複数の屈折層をバベルの塔のように堆積して形成されている。
【0067】
本発明の第三十七実施形態においては、
図36Aに示したように、フォトダイオードが第二封止体112に密封されている。該第二封止体112の上表面には、複数の第二マイクロ構造122が形成されている。第二マイクロ構造122は、一組の同心円である。
図36B及び36Cに示したように、第二封止体121は、複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。
【0068】
本発明の第三十八実施形態においては、
図37Aに示したように、フォトダイオードは、第二封止体112に密封されている。該第二封止体112の上表面には、複数の第二マイクロ構造122が形成されている。第二マイクロ構造122は、一組の同心円である。
図37B及び37Cに示したように、第二封止体121は、中空のカップ状を呈する複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。
【0069】
本発明の第三十九実施形態においては、
図38Aに示したように、フォトダイオードが、第二封止体112に密封されている。第二封止体112の上表面には、複数の第二マイクロ構造122が形成されている。また、湾曲したレンズである第二方向性光学部品123も第二封止体112に設置されている。
図38B及び
図38Cに示したように、第一封止体111は、中空のカップ状を呈する複数の屈折層が縦方向に堆積して形成されている。第二封止体121は、複数の屈折層をバベルの塔のように堆積して形成されている。第二封止体112における湾曲したレンズ123は、光源110に向かって凹んでいる放物面である。
【0070】
本発明の1つの実施形態においては、光学センサモジュール10は、第一封止体111及び/或いは第二封止体121に対して末端側(遠位側)にカバー150を更に備える。該カバー150は、物体表面190、例えば、生体組織表面或いは皮膚表面と光学センサモジュール10との接触界面として、光学センサモジュール10の耐久性及び測定の整合性を増強する。
【0071】
本発明の第四十実施形態においては、
図39Aに示したように、光学センサモジュール10は、第一封止体111及び第二封止体121の前方に位置するカバー150を更に備える。つまり、カバー150は、第一封止体111及び第二封止体121と、物体表面190との間に位置している。軽く押すと、カバー150と物体表面190との接触界面の面積はやや大きくなる。これにより、効果的な光の反射及び拡散がもたらされる。さらに、カバー150は、光学センサモジュール10の一部或いは光学センサデバイスのハウジングの一部として統合されてもよい。
【0072】
また、カバー150の内表面或いは外表面を薄膜151で覆ってもよく、薄膜151は、反射防止膜又は抗スクラッチ薄膜であってもよい。
図39Bに示したように、カバー150の外表面の薄膜151は、抗スクラッチ薄膜151(例えば、ポリエチレンテレフタレート、又はシリコーンハードコーティング)であり、カバー150の内表面の薄膜151は、反射防止膜である。
【0073】
光学センサモジュール10は、封止体を覆っている薄膜160をさらに備える。該薄膜160は、光学信号のSNRを更に向上させる。薄膜160は、反射防止膜又はフィルタ薄膜であってもよい。反射防止膜は、屈折率整合薄膜(例えば、レイリー(Rayleigh)薄膜)又は干渉薄膜である。屈折率整合薄膜及び干渉薄膜は、封止体と環境媒質との界面のフレネル反射を低減させることにより、発光効率を向上させることができる。フィルタ薄膜は、光の半値全幅(FWHM)を狭くし且つ低くする又は望ましくない波長からのノイズをフィルタリングするロングパスフィルタ、ショートパスフィルタ、又はバンドパスフィルタであってもよい。また、スクラッチによる信号ロスを防止する抗スクラッチ薄膜を利用してもよい。
【0074】
本発明の第四十一実施形態においては、
図40Aに示したように、第一封止体111及び第二封止体121の表面は、薄膜160に覆われている。
図40B及び
図40Cに示したように、第一封止体111の薄膜160は反射防止膜であり、第二封止体121の薄膜160はバンドパスフィルタである。反射防止膜は、発光効率を向上させることができ、バンドパスフィルタは、ノイズを低減させることができる。また、他の実施形態において、第一封止体111の薄膜160はバンドパスフィルタであり、第二封止体121の薄膜160は反射防止膜である。これにより、放射光の半値全幅(FWHM)は、明確なカットオフ波長を有しており、フォトダイオードは、波長が特定の範囲内におけるフィルタリングされた後の信号を検出する。蛍光測定において、明確な蛍光信号を取得し且つ励起光を避けるために、ロングパスフィルタは、第二封止体121に使用されている。
【0075】
本発明の第四十二実施形態においては、
図41Aに示したように、光学センサモジュール10は、第一封止体111及び第二封止体121の前方に位置するカバー150を更に備える。また、
図41B及び
図41Cに示したように、光学センサモジュール10は、カバー150及び封止体を覆っている薄膜160を備える。
【0076】
本発明の第四十三実施形態においては、
図42Aに示したように、光学センサモジュール10は、薄膜151に覆われているカバー150及び封止体を覆っている薄膜160を備える。
図42Bに示したように、カバー150の外表面の薄膜151は、抗スクラッチ薄膜151(例えば、ポリエチレンテレフタレート、又はシリコーンハードコーティング)であり、カバー150の内側面の薄膜151は反射防止膜である。
図42C及び
図42Dに示したように、第一封止体111の薄膜160は反射防止膜であり、第二封止体121の薄膜160はバンドパスフィルタ薄膜である。
【0077】
光学センサモジュール10における第一封止体111の内側面及び第二封止体121の内側面には、第一及び第二方向性光学部品113、123が設置されている。第一及び第二方向性光学部品113、123は、傾斜面、湾曲したレンズ又は傾斜面と湾曲したレンズとの組み合わせである。傾斜面は、封止体の表面と基板表面との間に傾斜角を成す。該傾斜角は、略90度〜20度の範囲にある。また、第一方向性光学部品113は、湾曲したレンズと傾斜面との組み合わせであってもよい。例えば、仕切り壁130の高さが、0.4ミリメートルである場合、湾曲したレンズの曲率半径は0.6ミリメートルであり、傾斜角は、略40度である。これにより、光源110から出射された光は、光源110と受光素子120との間に位置する仕切り壁130上の上方により集中し、仕切り壁130の照射は少なくなる。
【0078】
本発明の第四十四実施形態においては、
図43Aに示したように、第一封止体111の内側面には、第一方向性光学部品113が形成されている。該第一方向性光学部品113は傾斜面であり、フォトダイオード120は、より大きい傾斜角を有する傾斜面を備える第二封止体121に密封されている。
図43B及び
図43Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ単層の台形の構造である。第一封止体111の内側面の第一方向性光学部品113は、第二方向性光学部品123より小さい傾斜角を有する。
【0079】
本発明の第四十五実施形態においては、
図44Aに示したように、第一封止体111の内側面には、第一方向性光学部品113が形成されている。第一方向性光学部品113は、傾斜面である。フォトダイオード120は、傾斜面である第二方向性光学部品123を備える第二封止体121に密封されている。
図44B及び
図44Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ単層の台形の構造である。第一封止体111及び第二封止体121は、それぞれ発光効率及び受光効率を向上させるための傾斜角を有する傾斜面を備える。第一方向性光学部品113の傾斜角は、第二方向性光学部品123の傾斜角と異なってもよい。
【0080】
本発明の第四十六実施形態においては、
図45A〜45Cに示したように、第一封止体111の内側面には、第一方向性光学部品113が形成されている。該第一方向性光学部品113は曲面である。フォトダイオード120は、曲面である第二方向性光学部品123を備える第二封止体121に密封されている。
図45B及び
図45Cに示したように、第一封止体111及び第二封止体121は、内側面に曲面がそれぞれ設置されている。また、第二封止体121の第二方向性光学部品123は、第一封止体111の第一方向性光学部品113と異なってもよい。例えば、第一封止体111は、内側面に曲面が設置されているが、第二封止体121は、内側面に傾斜面が設置されている。
【0081】
図46〜
図48は、方向性光学部品を備える光学センサモジュール10を介して物体表面190により反射された光を測量している状態を示す。また、本発明における他の光学センサモジュールもこの応用に適用する。物体表面190は、生体組織の表面、例えば、皮膚或いは粘膜であってもよい。光学センサモジュール10は、様々な作業環境、例えば、粗い物体表面及び物体表面がセンサモジュールに対して運動する作業環境に適用できる。
【0082】
本発明の第四十七実施形態においては、
図46A及び46Bに示したように、光学センサモジュール10の上表面は、物体表面190に直接接触している。
【0083】
また、本発明の第四十八実施形態においては、
図47A及び
図47Bに示したように、光学センサモジュール10の上部は、物体表面190と一定の距離離れているが、光学センサモジュール10は、効果的な信号を十分に受信することができる。
【0084】
また、本発明の第四十九実施形態においては、
図48A及び
図48Bに示したように、カバー150は、物体表面190に直接接触し、光学センサモジュール10は、物体表面190と一定の距離離れている。カバー150は光学センサモジュール10の一部或いは光学センサアクセサリー或いは光学センサデバイスのハウジングとして統合されてもよい。カバー150の材料は、PMMA、PCC等の有機ガラス、又はケイ酸塩ガラス、シリコーン化合物等の無機ガラスである。また、カバー150の内表面或いは外表面を薄膜で覆ってもよい。該薄膜は、反射防止膜(例えば屈折率整合薄膜或いは干渉薄膜)又は抗スクラッチ薄膜(例えば、ポリエチレンテレフタレート、又はシリコーンハードコーティング)である。また、光学センサモジュール10は、封止体を覆っている薄膜を更に備える。この薄膜は、光学信号のSNRを更に向上できる。該薄膜は、反射防止膜又はフィルタ薄膜であってもよい。反射防止膜は、屈折率整合薄膜(例えば、レイリー(Rayleigh)薄膜)又は干渉薄膜である。屈折率整合薄膜及び干渉薄膜は、封止体と環境媒質との界面のフレネル反射を低減させることにより発光効率を向上できる。該フィルタ薄膜は、光の半値全幅(FWHM)を狭くし且つ低くする又は望ましくない波長からのノイズをフィルタリングするロングパスフィルタ、ショートパスフィルタ、又はバンドパスフィルタであってもよい。
【0085】
カバー150は、仕切り壁130及び第一封止体111及び第二封止体121を取り囲む密封壁にそれぞれ連接することができる。カバー150の表面には、マイクロ構造、湾曲したレンズ或いはマイクロ構造と湾曲したレンズとの組み合わせが形成されている。カバー150は、密封壁131に密切に連接されることで、周囲の湿気、水、又は粉塵から保護する。
【0086】
本発明の第五十実施形態においては、
図49A〜
図49Cに示したように、カバー150の内表面には、マイクロ構造が設置されている。
図49Aに示したように、カバー150は、2つの光学透明ウィンドウ152を備える。各ウィンドウは、それぞれ第一封止体111或いは第二封止体121の上方に位置する。
図49B及び
図49Cに示したように、カバー150は、光学透明ウィンドウ152の内表面に設置されている2つのマイクロ構造を備える。
【0087】
本発明の第五十一実施形態においては、
図50A〜
図50Cに示したように、カバー150の表面には、湾曲したレンズが設置されている。
図50Aに示したように、カバー150は、2つの4分の1の円の光学透明ウィンドウ152を備える。各ウィンドウは、それぞれ第一封止体111或いは第二封止体121の上方に位置する。
図50B及び
図50Cに示したように、カバー150は、光学透明ウィンドウ152の表面に設置されている2つの平凸レンズを備える。
【0088】
本発明の第五十二実施形態においては、
図51A〜
図51Cに示したように、カバー150の外表面には湾曲したレンズが設置されており、内表面にはマイクロ構造が設置されている。
図51Aに示したように、カバー150は、2つの半円の光学透明ウィンドウ152を備える。各光学透明ウィンドウ152は、それぞれ第一封止体111或いは第二封止体121の上方に位置する。
図51B及び
図51Cに示したように、各光学透明ウィンドウ152は、外表面に設置されている平凸レンズ及び内表面に設置されているマイクロ構造を備える。
【0089】
本発明の第五十三実施形態においては、
図52A〜
図52Cに示したように、カバー150の表面には、湾曲したレンズが設置されている。
図52Aに示したように、カバー150は、2つの光学透明ウィンドウ152を備える。各ウィンドウは、第一封止体111或いは第二封止体121の上方に位置する。
図52B及び
図52Cに示したように、光源側の光学透明ウィンドウは平凸レンズを備えるが、受光素子120側の光学透明ウィンドウは平凹レンズを備える。
【0090】
本発明の第五十四実施形態においては、
図53A〜
図53Cに示したように、カバー150の外表面には湾曲したレンズが設置されており、内表面にはマイクロ構造が設置されている。
図53Aに示したように、カバー150は、2つの光学透明ウィンドウ152を備える。各ウィンドウ152は、それぞれ第一封止体111或いは第二封止体121の上方に位置する。
図53B及び
図53Cに示したように、カバー150は、光源側の光学透明ウィンドウ152は平凸レンズを備えるが、受光素子120側の光学透明ウィンドウは平凹レンズを備える。平凸レンズ及び平凹レンズは、カバー150の内表面に設置されたマイクロ構造を更に含む。
【0091】
本発明の第五十五実施形態においては、
図54A〜
図54Cに示したように、カバー150の表面には湾曲したレンズが設置されている。
図54Aに示したように、カバー150は、2つの光学透明ウィンドウ152を備える。各光学透明ウィンドウ152は、それぞれ第一封止体111或いは第二封止体121の上方に位置する。
図54B及び
図54Cに示したように、各光学透明ウィンドウ152は、それぞれメニスカスレンズを備える。
【0092】
光学センサモジュール10は、マイクロコントローラ、アナログフロントエンドチップ、演算増幅器、光源ドライバ又はこれらの組み合わせを更に備える。マイクロコントローラは、光源110に光線の出射を促す又は受光素子が受信した信号を処理する集積回路チップである。アナログフロントエンドチップは、受光素子から送信されたアナログ信号を受信し且つ処理する。マイクロコントローラ及びフロントエンドは、アナログ信号をデジタル信号に変換する機能を有する。演算増幅器は、受光素子から送信されたアナログ信号を受信し且つ処理する。演算増幅器は、少なくとも信号の一部を増幅することができる。これにより、信号の増強、フィルタリング又はノイズを低減できる。光源ドライバは、LED又はレーザダイオード等の光源を通過する電流を制御する。アナログフロントエンドチップ、マイクロコントローラ、演算増幅器、光源ドライバ、光源及び受光素子は、基板内に取り付けられているプリント基板を介して互いに電気的に接続されている。
【0093】
本発明の第五十六実施形態においては、
図55A〜
図55Cに示したように、光学センサモジュール10は、封止体と基板との間に位置し、受光素子120からの信号を受信するアナログフロントエンドチップ141を備える。該アナログフロントエンドチップ141は、基板140の一部として統合され且つ受光素子120に電気的に接続されている。
【0094】
本発明の第五十七実施形態においては、
図56A及び
図56Bに示したように、光学センサモジュール10は、封止体に近接して位置し且つ密封壁131によって封止体と隔離されているアナログフロントエンドチップ141を備える。
【0095】
本発明の第五十八実施形態においては、
図57A及び
図57Bに示したように、光学センサモジュール10は、2つの光源110、受光素子120、仕切り壁130、密封壁131、マイクロコントローラ142及び封止体に近接して位置し且つ密封壁131によって封止体と隔離されているアナログフロントエンドチップ141を備える。マイクロコントローラ142及びアナログフロントエンドチップ141は、互いに接続されており且つそれぞれ受光素子120に接続されている。
【0096】
本発明の第五十九実施形態においては、
図58A及び
図58Bに示したように、光学センサモジュール10は、光源110、4つの受光素子120、マイクロコントローラ142及びアナログフロントエンドチップ141を備える。マイクロコントローラ142及びアナログフロントエンドチップ141は、それぞれ2つの第二封装体121の間且つ仕切り壁130の両側に位置している。アナログフロントエンドチップ141は、受光素子120に電気的に接続され、マイクロコントローラ142は、アナログフロントエンドチップ141に電気的に接続されて、受光素子120から送信された後、マイクロコントローラ142に処理された信号を受信する。
【0097】
本発明の第六十実施形態においては、
図59A及び
図59Bに示したように、光学センサモジュール10は、光源110、4つの受光素子120、仕切り壁130、マイクロコントローラ142及び3つのアナログフロントエンドチップ141を備える。マイクロコントローラ142及び3つのアナログフロントエンドチップ141は、それぞれ2つの第二封止体121の間且つ仕切り壁130に近接して位置している。
【0098】
本発明の第六十一実施形態においては、
図60A及び
図60Bに示したように、光学センサモジュール10は、光源110、4つの受光素子120、仕切り壁130、マイクロコントローラ142、演算増幅器143及び光源ドライバ144を備える。マイクロコントローラ142、演算増幅器143及び光源ドライバ144は、それぞれ2つの第二封止体121の間且つ仕切り壁130に近接して位置している。光源ドライバ144は、光源110に接続されて、発光の周波数、持続時間或いは強度を制御する。演算増幅器143は、受光素子120に電気的に接続されて光電流を増大させ、マイクロコントローラ142は、演算増幅器143に電気的に接続されて、演算増幅器143に処理された信号を受信する。
【0099】
光学センサモジュール10は、多方向反射光学センサモジュールであってもよい。少なくとも1つの実施形態において、多方向反射光学センサモジュールは、二方向反射光学センサモジュール5である。二方向反射光学センサモジュール5は、光を出射し且つ2つの方向の反射光を検出した後、受信した反射光を比例に基づいて電流に変換する。二方向反射光学センサモジュール5は、基板140にそれぞれ取り付けられた光源110、光源110上に設置されている1つの第一封止体111及び2つの受光素子120を備える。各受光素子120は、それぞれ第二封止体121に覆われており、各第二封止体121は、それぞれ第一封止体111に覆われている。二方向反射光学センサモジュール5は、単独の小型パッケージに製造してもよい。二方向反射光学センサモジュール5は、2つの受光素子120を介して、様々な応用において、人体の異なる部位から光を検出することができる。他の実施形態において、二方向反射光学センサモジュール5は、それぞれ密封される光源110及び受光素子120を採用できる。光源110及び受光素子120は、異なる設計の要求に基づいて、一つ或いは複数のプリント基板に設置される。また、光源110は、LEDアレイ或いは複数のLEDを備え、受光素子120は、フォトダイオードアレイ或いは複数のフォトダイオードを備えることができる。
【0100】
封止体の構造の特徴は、第一封止体111の光分離及び光出射のための設計及び第二封止体121の集光のための設計になっていることである。第一封止体111及び第二封止体121は、光電変換器の屈折率と環境の屈折率とを取り成す屈折率を有する。光源110の両側には、2つの第二封止体121が設置されている。特に、第一封止体111は、光源110から出射された光線を異なる方向に沿う2つの光線に分けて、2つの光線を検出対象である物体表面に導くために、所定の形状に形成されている。第一封止体111は、光源110を密封し且つ受光素子120を密封する第二封止体121を覆っている。第一封止体111は、屈折率の差異或いは所定の曲率を介して、出射された光の全内部反射を利用することができる。また、第一封止体111は出射された光線を制限する反射薄膜180で覆ってもよい。各第二封止体121は、それぞれ物体から反射された光線を集めるための所定の形状を有する。例えば、第二封止体121は、略角柱或いは球形の4分の1の形状を呈する。2つの第二封止体121は、それぞれ対称又は非対称形状に設計してもよい。また、第一封止体111は、特定の要件を満たすために、様々な形状に設計してもよい。例えば、第一封止剤111の上表面は、光源110の上方に交差している2つの傾斜面又は光源110の上方に交差している2つの浅く(やや)湾曲した曲面である。
【0101】
膜層は、封止体の異なる表面に配置されて、光源110から受光素子120に届く迷光をブロックし、光線を対象物体へ導き、又は対象物体からの光線を集める。該膜層は、金属薄膜又はAg或いはTiO
2を大量に含有する化合物等の反射材料の薄膜であってもよい。
【0102】
図61Bに示したように、接触界面191は、第一封止体111の光を出射する開口及び第二封止体121の光を反射する開口である。封止体の接触界面の少なくとも一部に、マイクロ構造をそれぞれ形成することができる。例えば、第一封止体111の接触界面191には、第一マイクロ構造112が形成されている。光線が光源110から受光素子120に伝送される過程において、光線が第二封止体111の第一マイクロ構造112を通過した際、予め設定された方向に集中する。これにより、第一マイクロ構造112を有する第一封止体111は、信号強度を増強させる。
【0103】
迷光をブロックするように不透明な材料から製造された壁が、封止体の側面に配置されており、光源110から出射された特定のスペクトルを有する波長の迷光を反射及び/或いは吸収することによりノイズを低減させる。
【0104】
二方向反射光学センサモジュール5は、光源110、受光素子120、第一封止体111、2つの第二封止体121及び基板140を備える小型パッケージモジュールである。本発明の二方向反射光学センサモジュール5は、封止体の特定の形状を介して2つの方向の反射光学信号を測量することを目的とする。該特定の形状は、光取り出し効率の増強を介して、光を導き又は迷光を減少させる。これにより、二方向光学センサモジュール5の機能を向上させることができる。本実施形態において、1つの発光ダイオード及び2つのシリコンフォトダイオードは、プリント基板である基板140に取り付けられている。発光ダイオード及び2つのシリコンフォトダイオードは、それぞれエポキシ樹脂封止体に単独に密封されている。例えば、生体組織の酸素化度を測定する際、赤外線及び赤色領域の波長を検出する必要がある。従って、1つの赤色LED及び1つの赤外線LEDを1つの二方向光学センサモジュール5に取り付ける。他の実施形態において、光源110と受光素子120の数量或いは配置方法は限定されない。
【0105】
図61〜
図69は、二方向光学センサモジュール5の一般的な構造を示している。二方向光学センサモジュール5は、基板140に取り付けられている2つのLED及び2つのシリコンフォトダイオードを備える。第一封止体111は光源110を覆っており、第二封止体121は2つのフォトダイオード120を覆っている。本実施形態において、封止体の構造及び配置は変形する。例えば、第一封止体111は、台形又は円筒状である。また、第一封止体111の接触界面には、第一マイクロ構造112が形成されており、第二封止体121の接触界面には、第二マイクロ構造122が形成されている。
【0106】
図61〜
図68の実施形態において、第二膜層181が、第二封止体121の上表面に配置されている。これにより、光源110からフォトダイオードまでの漏光及び外界の迷光の影響を低減させることができる。
図61〜
図65に示したように、第一膜層180が第一封止体111の上表面に配置されて漏光を制限することで、接触界面191に向かった光の出射を向上させる。2つの封止体の表面には、SNRを増強させるために所定の表面構造が形成されている。例えば、
図61Bに示したように、第一封止体111には、ほぼ光源110の上方に交差している2つの傾斜面111a、111b及び
図61Aに示す分割線111cが形成されている。各傾斜面は、それぞれ同側の第二封止体の表面に対してほぼ平行な傾斜面である。少なくとも1つの実施例において、傾斜面111a及び111bは、非対称の形状或いはサイズである。或いは円筒形を呈している。容易に理解できるように、第一膜層180は、第一封止体111の上表面に配置されており、第二膜層181は、第二封止体121の上表面に配置されている。また、第一封止体111の屈折率はn1であり、第二封止体121の屈折率はn2であり、n1はn2と異なってもよい。
【0107】
第一封止体111及び第二封止体の表面121は、所定の傾斜角及び曲率を有する。従って、LEDから出射されたより多くの光線が出射されるので、より多くの反射光がフォトダイオードに集光され、有効な信号の強度を向上させる。
【0108】
本発明の第六十二実施形態においては、
図61Aに示したように、基板140は、2本の直線によって3つの区域に分けられる。3つの区域は、LEDを取り囲む1つの矩形区域及びLEDの両側に位置し且つ2つのフォトダイオードを取り囲む2つの矩形区域である。
図61B及び
図61Cに示したように、2つの第二封止体121は、それぞれ2つの矩形区域に水平に配置され、しかも2つのフォトダイオードを密封する2つの三角プリズムである。また、第一封止体111は、それぞれ2つの第二封止体121上に水平に配置され且つ複数のLEDを密封し、並列している2つの台形プリズムである。また、第一封止体111上には第一膜層180が配置されており、第二封止体121上には第二膜層181が配置されている。即ち、2つの第一封止体111は、2つの第二封止体121の上表面に形成されており、2つの第一封止体111の上表面は、第一膜層180に覆われている。
【0109】
本発明の第六十三実施形態においては、
図62B及び
図62Cに示したように、2つの第二封止体121は、それぞれ2つの矩形区域に水平に配置され且つ2つのフォトダイオードを密封する2つの三角プリズムである。また、第一封止体111は、それぞれ2つの第二封止体121上に水平に配置され且つ複数のLEDを密封して、並列している2つの台形プリズムである。発光効率及び受光効率を向上させるために、第一封止体111及び第二封止体121の接触界面には、異なるマイクロ構造(例えば、
図62C及び
図62Dに示すDOE又はフレネルパターン)が形成されている。例として、第一マイクロ構造112は、第二マイクロ構造122より広い間隔で設置されている一組の同心円である。
【0110】
本発明の第六十四実施形態においては、
図63A及び
図63Bに示したように、2つの第二封止体121は、それぞれ2つの矩形区域に水平に配置され且つ2つのフォトダイオードを密封する2つの三角プリズムである。また第一封止体111は、それぞれ2つの第二封止体121上に水平に配置され且つ複数のLEDを密封し、並列している2つの非対称の台形プリズムである。他の実施形態において、2つの第二封止体121及び2つの第二膜層181の構造及び材料は、それぞれ互いに異なっている。例えば、上表面の傾斜角は異なる。また、異なる屈折率の材料を使用してもよい。
図63Bに示したように、光源110と接触界面191との距離d1は、光源と反対側の接触界面191との距離d2より短い。2つの第一封止体111の上表面の傾斜角θ1及びθ2は異なる。例えば、第二封止体121は非対称であるので、第一封止体111も非対称である。また、発光効率及び受光効率を向上させるために、第一封止体111及び第二封止体121の接触界面191には、異なるマイクロ構造(例えば、
図63C及び
図63Dに示すDOE又はフレネルパターン)が形成されている。
【0111】
本発明の第六十五実施形態においては、
図64Aに示したように、基板140は、2本の曲線により且つ異なる方法によって3つの区域に分けられる。また、2つの矩形区域は、2つのフォトダイオードを取り囲む2つの半円区域に代替できる。2つの半円区域以外の基板140は、LEDを取り囲んでいる。
図64B及び
図64Cに示したように、2つの第二封止体121は、それぞれ2つの半円区域に配置され且つ2つのフォトダイオードを密封する2つの4分の1の球体である。また、第一封止体111は、それぞれ2つの第二封止体121上に水平に配置され且つ複数のLEDを密封し、2つの並列している台形のプリズムである。該2つの台形のプリズムは、一体成形されるか或いは互いに独立して形成されてもよい。また、第一封止体111上には、第一膜層180が配置されており、第二封止体121上には、第二膜層181が配置されている。また、第二封止体121は、4分の1の楕円、一部が円錐曲線の球体或いは他の類似する構造に形成し且つ第二上表面が第二膜層181に覆われていることができ。2つの第一封止体111は、それぞれ2つの第二封止体121の上表面に形成されており、2つの第一封止体111の上表面は、第一膜層181に覆われている。
【0112】
本発明の第六十六実施形態においては、
図65Aに示したように、基板140は、2本の曲線により、異なる方法によって3つの区域に分けられる。2つの矩形区域は、2つのフォトダイオードを取り囲む2つの半円区域に代替できる。2つの半円区域以外の基板140は、LEDを取り囲んでいる。
図65B及び
図65Cに示したように、2つの第二封止体121は、それぞれ2つの半円区域に配置され且つ2つのフォトダイオードを密封する2つの4分の1の球体である。発光効率及び受光効率を向上させるために、第一封止体111及び第二封止体121の接触界面191には、異なるマイクロ構造(例えば、
図65C及び
図65Dに示すDOE又はフレネルパターン)が形成されている。
【0113】
図66〜
図68に示したような他の実施形態においては、発光効率を向上させるために、第一封止体111は、並列し且つ円筒形を呈している。第一封止体111の上表面は、光源110の上方で交差している2つの曲面である。第一封止体111の曲率の設計は、臨界角がθ
C=arcsin(n1/n0)の場合に発生する全反射の法則に基づく。この際、第一封止体111の屈折率n1は、光学センサモジュール10を取り囲む環境媒質(例えば、空気)の屈折率n0より大きい。また、第一封止体111及び第二封止体121は、異なる屈折率、即ちn1及びn2を有する。つまり、第一封止体111と第二封止体121との界面は、臨界角がθ
C=arcsin(n1/n0)の場合に発生する全反射の法則に基づくので、光源110から受光素子120までの漏光を低減することができる。
【0114】
第一封止体111及び第二封止体121の外表面は、様々な変型を有する。例えば、2つの第二封止体121の各上表面は、それぞれ上表面及び基板の間に位置し且つ所定の角度を呈する傾斜面である。1つの実施形態において、2つの第二封止体121の2つの上表面は、それぞれ同じ側に位置する受光素子に向かうように凹んでいる曲面である。従って、より多くの放射光がLEDから出射され、より多くの反射光がフォトダイオードに集光するので、効率的な信号強度を向上させることができる。
【0115】
本発明の第六十七実施形態においては、
図66Aに示したように、基板140は、2本の直線によって3つの区域に分けられる。3つの区域は、LEDを取り囲む1つの矩形区域及びLEDの両側に位置し且つ2つのフォトダイオードを取り囲む2つの矩形区域である。
図66B及び
図66Cに示したように、2つの第二封止体121は、それぞれ2つの矩形区域に水平に配置され且つ2つのフォトダイオードを密封する2つの三角プリズムである。また、第一封止体111は、それぞれ2つの第二封止体121上に水平に配置され且つ複数のLEDを密封し且つ並列している2つの4分の1の円柱を呈するプリズムである。また、第一封止体111上には第一膜層180が配置されており、第二封止体121上には第二膜層181が配置されている。2つの第二封止体121は、共に又はそれぞれ形成されている。2つの第一封止体111の表面は第一膜層180に覆われている。2つの第一封止体111は、それぞれ2つの第二封止体121の上面に形成されて2つの曲面を有する円柱を呈する。
【0116】
本発明の第六十八実施形態においては、上面図(
図67A)に示したように、基板140は、別の方法により2本の曲線によって3つの区域に分けられる。2つの矩形区域は、2つのフォトダイオードを取り囲む2つの半円区域にそれぞれ代替できる。2つの半円区域以外の基板140はLEDを取り囲んでいる。
図67B及び
図67Cに示したように、2つの第二封止体121は、それぞれ2つの半円区域に水平に配置され且つ2つのフォトダイオードを密封する2つの三角プリズムである。また、第一封止体111は、それぞれ2つの第二封止体121上に水平に配置され且つ複数のLEDを密封し且つ並列している2つの4分の1の円柱を呈するプリズムである。また、第一封止体111上には第一膜層180が配置されており、第二封止体121上には第二膜層181が配置されている。2つの第二封止体121は、4分の1の楕円或いは部分的な円錐曲線の球体或いは他の類似する構造に形成することができる。2つの第一封止体111の表面は、第一膜層180に覆われている。2つの第一封止体111は、それぞれ2つの第二封止体121の上面に形成され且つ2つの曲面を有する円筒形を呈する。
【0117】
本発明の第六十九実施形態においては、
図68Aに示したように、基板140は、2本の曲線により別の方法によって3つの区域に分けられる。2つの矩形区域は、2つのフォトダイオードを取り囲む2つの半円区域に代替できる。2つの半円区域以外の基板140はLEDを取り囲んでいる。
図68B及び
図68Cに示したように、2つの第二封止体121は、それぞれ2つの半円区域に水平に配置され且つ2つのフォトダイオードを密封する2つの三角プリズムである。発光効率及び受光効率を向上させるために、第一封止体111及び第二封止体121の接触界面191は、異なるマイクロ構造(例えば、
図68C及び
図68Dに示すDOE又はフレネルパターン)に形成されている。SNRを増強させるために、第一膜層180或いは壁(非透明密封材料)は、第二封止体121の上表面に配置されている。
【0118】
本発明の第七十実施形態においては、
図69に示したように、第一封止体111及び第二封止体121は異なる屈折率を持つ。具体的には、第二封止体121の屈折率n2は、第一封止体111の屈折率n1より大きい。フレネルの式に基づいて、光源110からフォトダイオード120までの漏光及び外界迷光を低減する。また、第一封止体111及び第二封止体121の表面には、SNRを増強する所定の表面構造が形成されてもよい。本実施形態において、2つの第一封止体111は、並列した2つの円筒形を呈しているので、発光効率を向上させることができる。第一封止体111の曲率設計は、臨界角がθ
C=arcsin(n1/n0)の場合に発生する全反射の法則に基づくので、第一封止体111の屈折率n1は、光学センサモジュールを取り囲む環境媒質(例えば、空気)の屈折率n0より大きい。
【0119】
第一封止体111及び第二封止体121の表面は、所定の傾斜角或いは所定の曲率を有し且つ第二膜層181が設置されている。これにより、より多くの出射光がLEDから出射され、より多くの反射光が、フォトダイオードに集光されるので、有効な信号の強度を向上させる。
【0120】
上面図(
図69A)に示したように、基板140は、2本の曲線により、異なる方法によって3つの区域に分けられる。2つの矩形区域は、2つのフォトダイオードを取り囲む2つの半円区域にそれぞれ代替できる。2つの半円区域以外の基板140は、LEDを取り囲んでいる。
図69B及び
図69Cに示したように、2つの第二封止体121は、それぞれ2つの半円区域に水平に配置され且つ2つのフォトダイオードを密封する2つの三角プリズムである。また、第一封止体111は、それぞれ2つの第二封止体121上に水平に配置され且つ複数のLEDを密封し且つ並列している2つの4分の1の円柱を呈するプリズムである。また、第一封止体111上には第一膜層180が配置されており、第二封止体121上には第二膜層181が配置されている。2つの第二封止体121は、4分の1の楕円、一部が円錐曲線の球体或いは他の類似する構造に形成することができる。2つの第一封止体111の表面は第一膜層180に覆われている。2つの第一封止体111は、それぞれ2つの第二封止体121の上面に形成されて2つの曲面を有する円柱を呈する。
【0121】
2つの第二封止体121と第二膜層181との構造(例えば、上表面の傾斜角)及び材料(屈折率)は、互いに異なっている。更に多くの特定の応用において、第二封止体121は、非対称である。従って、第一封止体111も非対称である。また、第一封止体111及び第二封止体121の側面には、異なるマイクロ構造が形成されているため、発光効率/受光効率を向上させる。
【0122】
光学センサモジュール10は、デュアルセンサモジュール6であってもよい。デュアルセンサモジュール6は、反射光及び電気信号を検出する。デュアルセンサモジュール6は、光源110、光源110上に設置されている1つの第一封止体111、1つの受光素子120、受光素子120上に設置されている1つの第二封止体121、1つの密封壁131、1つの検出回路基板175、及び少なくとも1つの電極170を備える。
【0123】
電極170は、変換器であるか、又は物体表面190に接触することによって形成される外部電気回路を検出するものである。電極170は、デュアルセンサモジュール6内の検出回路基板175と外部電気回路とを接続する電気導電材料である。電極170の材料は、良好な導電性を有する金属或いは合金材料であり、例えば、銅、金が挙げられる。また、単一の電極170は、異なるゼーベック係数を有する二枚の合金(例えば、アルメル及びクロメル)からなり、熱電対として機能している。電極170は、電極170と物体表面190(例えば、生物学的組織或いは皮膚の表面)とが適正に接触界面を形成するように配置されている。
【0124】
基板140の一部には、検出回路基板175が形成されている。検出回路基板175は、少なくとも1つの電極170に電気的に接続され且つ信号を伝送するために、1つ或いは複数の電気ピンを提供する。検出回路基板175は、ロジック回路又は演算増幅回路をさらに含むので、電極170は電流、コンダクタンス、インピーダンス又は電位差等の電気的な特性を取得することができる。検出回路基板175は、光電変換器を有する基板140に統合されている又は基板140に接続されている単独なプリント基板であってもよい。
図73B及び
図74Bに示す実施形態において、基板140は、光源110及び受光素子120に電気的に接続されている第一部分及び電極170に電気的に接続されている検出回路基板175である第二部分を備える。
【0125】
デュアルセンサモジュール6は、光学センサ部分及び電子センサ部分を含み、1枚のデュアルセンサモジュール6で多くの機能を実現できる一体型のセンサモジュールである。該デュアルセンサモジュール6は多くの利点を有する。例えば、体積の小型化及び二方向の信号のその場(in situ)受信が挙げられる。デュアルセンサモジュール6の単一の電極170は、熱電対として単独で機能してもよい。また、デュアルセンサモジュール6の単一の電極170は、別のデュアルセンサモジュール或いは独立した電極と、共働で電極対の機能を構成する。
【0126】
本発明の第七十一実施形態においては、
図70Aに示したように、デュアルセンサモジュール6は、光源110、光源110上に設置されている第一封止体111、受光素子120、受光素子120上に設置されている第二封止体121、密封壁131、基板140、及び光源110と受光素子120との間に配置されている電極170を備える。
図70Bに示したように、光源110、受光素子120及び電極170は、同じ基板140上に配置されている。
【0127】
本発明の第七十二実施形態においては、
図71Aに示したように、デュアルセンサモジュール6は、光源110、光源110上に設置されている第一封止体111、受光素子120、受光素子120上に設置されている第二封止体121、密封壁131、基板140及び電極170を備える。密封壁131は、光源110と受光素子120との間に配置されている。2つの電極170は、それぞれ検出回路基板175の相対する両側の周縁に配置されている。密封壁131は、光源110及び受光素子120からの漏光(光源110から出射されて受光素子120により直接検出された光/光源110から出射されて物体により反射されずに受光素子120により直接検出された光)を低減する。密封壁131は、2つの方向に沿って延在することで迷光を更にブロックする。
図71Bに示したように、光源110、受光素子120及び電極170は、同じ基板140上に配置されている。
【0128】
図72Aに示したように、デュアルセンサモジュール6は、光源110、光源110上に設置されている第一封止体111、受光素子120、受光素子120上に設置されている第二封止体121、密封壁131、基板140及び2つの電極170を備える。1つの電極は、光源110と受光素子120との間に配置されているが、もう1つの電極は、基板140に隣接するように配置されている。密封壁131は、迷光をブロックし且つ2つの電極を隔離する。密封壁131は絶縁性であるので、2つの電極を介して、電位差を検出することができる。
図72Bに示したように、光源110、受光素子120及び電極170は、同じ基板140上に配置されている。例えば、1つの電極は、光源110と受光素子120との間に配置されているが、もう1つの電極は、基板140の光源側に隣接するように配置されている。その他の実施形態においては、例えば、密封壁131は、光源110と受光素子120との間に配置されているが、2つの電極は、密封壁131に対して垂直に配置されている。
【0129】
図73〜
図74に示したように、基板140は、光源110及び受光素子120を取り付ける第一部分、及び電極170に電気的に接続されている検出回路基板175である第二部分を備える。光源110及び受光素子120は、基板140の第一部分上に配置されている。検出回路基板175は、基板140に機械的に接続されるか又は基板140内の回路に電気的に接続されることで、光学測定と電気測定との高い同期性をもたらす。
【0130】
本発明の第七十四の実施形態においては、
図73Aに示したように、検出回路基板175は、基板140の第一部分より大きい。基板140の第一部分及び2つの電極170は、検出回路基板175に配置されている。密封壁131は、光源110と受光素子120との間に配置されることで漏光を低減し且つ基板140の第一部分の辺縁を取り囲むように延在して外界の迷光を更にブロックする。
図73Bに示したように、各電極170は、検出回路基板175に電気的に接続されている。2つの電極は、基板140の第一部分を介して互いに隔離されている。
図74Aに示したように、2つの電極は、限定された距離で検出回路基板175にそれぞれ配置されている。これにより、2つの電極は、物体表面190に応用する際に外部回路より小さいインピーダンスを有する。
【0131】
本発明の第七十五の実施形態においては、
図74Bに示したように、各電極170は、検出回路基板175にそれぞれ電気的に接続されている。
【0132】
図75〜
図79に示したように、デュアルセンサモジュール6は、カバー150を更に備える。使用する時には、カバー150は、電極170と物体表面190との接触をブロックしない条件下で、封止体と物体表面190との間に位置する。カバー150は、物体表面190(例えば、生体組織或いは皮膚の表面)との接触界面として、デュアルセンサモジュール6の耐久性及び測定の整合性を増強する。
【0133】
本発明の第七十六の実施形態においては、
図75Aに示したように、デュアルセンサモジュール6は、光源110及び受光素子120の上方に配置されているカバー150を更に備える。少なくとも電極170の一部は、外へ向かって露出している。カバー150は、電極170を介して二つの部分に分けられているか、又は電極170を露出させるスロットが設けられた一枚のカバーである。
図75Bに示したように、カバー150は、密封壁131に機械的に連接されることで、機械的な支持を得る。
【0134】
本発明の第七十七の実施形態においては、
図76Aに示したように、カバー150は、光源110及び受光素子120の上方に配置されており、少なくとも2つの電極170の一部は、外へ向かって露出している。
図76Bに示したように、密封壁131は、光源110と受光素子120との間に配置され且つカバー150に機械的な支持を提供する。密封壁131は、基板140を取り囲むように延在していることで、外界の迷光をブロックし且つカバー150に良好な機械的な支持を提供する。
【0135】
本発明の第七十八の実施形態においては、
図77Aに示したように、カバー150は、光源110及び受光素子120の上方に配置されており、少なくとも電極170の一部は、外へ向かって露出している。また、カバー150は、その中央に光源110及び受光素子120の間に位置する電極170を露出させるスロットが設けられている一枚のカバーである。また、カバー150は、2つの電極170をそれぞれ露出させる2つのスロットが設けられた一枚のカバーであってもよい。また、カバー150は、電極170を露出させるために、二つに分離してもよい。
図77Bに示したように、カバー150に機械的な支持を提供するために、密封壁131が設置されている。密封壁131は、基板140を取り囲むように延在していることで、外界の迷光をブロックし且つカバー150に良好で機械的な支持を提供する。密封壁131は、電極170によって分けられる又は基板140の周縁を取り囲んだ連続した壁である。
【0136】
また、カバー150の内表面或いは外表面を薄膜によって覆ってもよい。該薄膜は、反射防止膜(例えば屈折率整合薄膜或いは干渉薄膜)又は抗スクラッチ薄膜(例えば、ポリエチレンテレフタレート、又はシリコーンハードコーティング)である。
【0137】
本発明の第七十九の実施形態においては、
図78Aに示したように、カバー150の内表面及び外表面は、薄膜に覆われている。
図78Bに示したように、カバー150の外表面は、抗スクラッチ薄膜に覆われており、カバー150の内表面は反射防止膜に覆われている。また、カバー150の内表面及び外表面は同じ種類の薄膜に覆われているか、又はカバー150の任意の1つの表面は薄膜に覆われていない。
【0138】
本発明の第八十実施形態においては、
図79A〜
図79Cに示したように、デュアルセンサモジュール6は、封止体を覆っている薄膜151を更に備える。該薄膜は、光学信号のSNRを更に向上できる。薄膜151は、反射防止膜又はフィルタ薄膜である。反射防止膜は、屈折率整合薄膜(例えばレイリー薄膜)又は干渉薄膜である。屈折率整合薄膜及び干渉薄膜は、封止体と環境媒質との界面のフレネル反射を低減させることにより、発光効率を向上する。フィルタ薄膜は、光の半値全幅(FWHM)を狭くし且つ低くする又は望ましくない波長からのノイズをフィルタリングするロングパスフィルタ、ショートパスフィルタ、又はバンドパスフィルタである。
【0139】
図79Aに示したように、第一封止体111及び第二封止体121の表面は、薄膜160に覆われている。
図79B及び
図79Cに示したように、第一封止体111上の薄膜160は、反射防止膜であり、第二封止体121上の薄膜160は、バンドパスフィルタである。反射防止膜は、発光効率を向上させることができ、バンドパスフィルタは、ノイズを低減させることができる。また、第一封止体111上の薄膜160は、バンドパスフィルタであり、第二封止体121上の薄膜160は、反射防止膜である。これにより、放射光の半値全幅は、明確なカットオフ波長を有しており、フォトダイオードは、波長が特定の範囲内においてフィルタリングされた後の信号を検出する。蛍光測定において、明確な蛍光信号を取得し且つ励起光を避けるために、ロングパスフィルタを、第二封止体121に使用する。
【0140】
該統合は、光信号及び電気信号の受信を有利にし、また、受信した信号の中から必要な情報を計算する。デュアルセンサモジュールは、光信号及び電気信号をその場(in situ)で受信し且つ有用な生理学的パラメータを演算することができる。具体的には、先ず2つの電極の間の電位差は、対象物の回路に並列接続することを介して測定することができる。例えば、時系列分析により、人体表面上に設置された電極間の電位差を測定することにより、心電図信号を取得することができる。また、デュアルセンサモジュールと接触する物体の電気インピーダンスは、物体表面190に直列接続することで測定できる。例えば、測定されたインピーダンスに基づいて更に計算することで、生物学的組織の脂肪含量又は水和状態が分かる。また、電極は、熱電対として物体の温度を測定できる。例えば、人体表面の温度は、体内温度の基準値として測定される。例えば、脈波伝播速度は、パルスの位相差から算出できる。また、ある疾患状態は、生体電気インピーダンスの位相角から推定することができる。
【0141】
通常、光学センサデバイス或いは光学センサアクセサリーは、ハウジングに設置されている1つ又は複数の光学センサモジュール10及び他の電気モジュールの統合体である。他の電気モジュールは、光学センサモジュール10が光学信号を伝送、デジタル化、処理、又は記憶し且つ光学信号を他の関連情報と組み合わせることを助ける。またハウジングは、他の電気モジュールを外部損傷から保護し且つ携帯使用のためのヒューマンインタフェースを提供する。該統合は、光信号の受信及び受信された光学信号を意味ある情報に変換することを支援する。特に、光学ウィンドウの範囲において、入射光は、生体組織の奥に伝送することができる。これにより、生体組織の表面下の情報を、反射光により取り出すことができる。また、特定波長のスペクトル分析を介して、計算された後の生化学的又は生理学的パラメータを更に取得する。生体内又は生体外での生物学的サンプルの光学的特性に対する分析は、光学センサデバイスの実行を介して実現する。従って、本発明の光学センサデバイスの技術により、光信学号を、より容易に取得し且つ応用することができる。
【0142】
特定の応用目的に基づいて、光学センサデバイス或いは光学センサアクセサリーは、少なくとも1つの光学センサモジュール及び1つのハウジングを含む。光学センサモジュール10は、本発明において定義されている一般的な光学センサモジュール、多方向光学センサモジュール又はデュアルセンサモジュールである。他の電気モジュールは、
図81Aに示したように、マイクロプロセッサ20、通信モジュール60、電池50、メモリ40、GPS受信モジュール70或いは他の種類のセンサである。ウェアラブルハウジングは、光学センサモジュールを搭載し且つ携帯して使用できるように人体に取り付けることができる。
【0143】
マイクロプロセッサ20は、ARM(Advanced RISC Machines)をベースとしたマイクロプロセッサ又は8086xのマイクロプロセッサである。ARMをベースとしたマイクロプロセッサ又は8086xのマイクロプロセッサは、通常モバイルデバイスに応用され、大量のデータを処理することができ且つエネルギーを節約する利点を有する。またマイクロプロセッサ20は、アナログ信号を処理するアナログ入力ピンを備える。
【0144】
入力インタフェースモジュール31は、伝統的な演算素子のキーボード、マウス、マイクロフォン、又はモバイルデバイスのタッチスクリーン、マイクロフォン、カメラを含む。出力インタフェースモジュールは、視覚的或いは聴覚的な情報を出力する。視覚的な出力インタフェースモジュール36は、マイクロプロジェクタ、LED、OLED、電子ペーパーディスプレイであり、聴覚的な出力インタフェースモジュール37は、ブザー、スピーカー又は圧電ブザーである。
【0145】
メモリ40は、光学センサデバイスのマイクロプロセッサ20に分配されたデジタル情報を記憶する。メモリ40は、システムバッファとして大量の入力データを処理し、又は、後で他の演算素子或いはクラウドサーバに出力する際の記憶装置として構造化情報を保存する。メモリ40は、揮発性又は不揮発性である。揮発性メモリは、ほとんどのモバイルデバイス内のランダムアクセスメモリ(RAM,random access memory)であり、不揮発性メモリは、フラッシュメモリである。
【0146】
光学センサデバイスの電源は、デバイスの実行に必要な電力を提供する。電源は、電池50、変圧器、又は直流電源に接続されている送電線である。一次電池及び二次電池は、光学センサデバイスの電源として利用される。少なくとも1つの実施形態において、一次電池及び二次電池は、リチウム電池である。他の実施形態において、一次電池及び二次電池は、所望の放出速度、ライフサイクル、及び再充電を可能にする電池である。
【0147】
通信モジュール60は、制御信号又はデータ信号の電子信号を光学センサデバイスと外部デバイスとの間に伝送する。通信モジュール60は、有線通信モジュール61或いは無線通信モジュール66である。有線通信モジュール61は、シングルワイヤ、USB、I2C(Inter‐Integrated Circuit)、又はSPI(Serial Peripheral Interface)である。無線通信モジュール66は、無線LAN、標準的なブルートゥース(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)ロウエネルギー、又は携帯電話無線ネットワーク(例えば、GSM(登録商標)、3G、又は4G)である。アナログフロントエンドチップは、アナログ信号を伝送できるブルートゥース(登録商標)モジュールの一部として統合されている。
【0148】
GPS受信モジュール70は、地理情報を集め且つ光学情報を集める場所を記録する。時系列の記録を介して、GPS情報は、ユーザに対して、ユーザの移動及びユーザの移動速度の連続する軌跡を提供する。
【0149】
また、熱的信号、機械的信号或いは生体電位信号を電気信号に変換する他のセンサを、光学センサデバイスに組み込むことで、より多くの環境情報及び生理学的な情報を提供する。例えば、電子温度計82は外界温度及び体温を測定し、加速度計81は人体の動きを検出し、心電計は心臓の電気的な活動を検出する。また、生体組織の電気的な特性(例えば、電気インピーダンス或いは導電性)は、生理学的情報(例えば、体脂肪指数或いは湿度)を示すことができる。
【0150】
ハウジングは、光学センサモジュール及び電気モジュールを取り付けるための適当な容器を提供し且つ外部デバイスに十分な連続界面を提供する。また、特定の人体区域の測定整合性及びユーザに対して、光学センサデバイスの正確な使用を補助する。本発明の第八十一実施形態においては、
図80Aに示したように、ハウジングは、手持式デバイス或いはウェアラブルデバイスのハウジングである。手持式デバイス91の特徴として、サイズが小型であり軽量であることが挙げられる。また、モバイル応用に対応できるよう頑丈である。ウェアラブルデバイスは、人体取り付け部及びモジュール搭載部を備える。人体取り付け部は環状のアクセサリー96であり、人体のある部分を取り囲むように取り付けることができる。環状のアクセサリー96は、例えば、リストバンド(本発明の第八十二実施形態、
図80B)、ヘッドバンド、アンクルバンド、ネックレス、ベルト、腕時計(本発明の第八十三実施形態、
図80C)等である。また、人体取り付け部は、生体適合性を有する接着剤或いはゲルを介して人体に貼り付けるパッチ状のアクセサリー97(
図80D)であってもよい。例えば、テープ、パッド、パッチ等である。また、人体取り付け部はフック状を呈してもよい。例えば、耳栓、耳あて型ヘッドホン又は眼鏡のフレーム等である。本発明の第八十八実施形態においては、
図87Dに示したように、ハウジングは、透明な開口153を備えるので、反射型光学センサモジュール、光センサモジュール、多方向光学センサモジュール5或いはデュアルセンサモジュールに光路を提供する。透明な開口152は、カバー150を備え、カバー150の上表面には、マイクロ構造、湾曲したレンズ、薄膜或いはこれらの組み合わせが形成されている。
【0151】
本発明において、光学センサアクセサリー11又は光学センサデバイス12は、1つの光学センサモジュール10、1つの多方向光学センサモジュール5、1つのデュアルセンサモジュール6或いはこれらの組み合わせである。光学センサアクセサリー11は、後の信号処理のために取得された信号を演算素子に伝送する通信モジュール60を備える。光学センサデバイス12は、受信された光学信号を管理するプロセッサを有する。以下、詳細に説明する。
【0152】
光学センサアクセサリー11は、1つ或いは複数の光学センサモジュール10から受信した光学信号を演算素子に伝送する。光学センサアクセサリー11は、少なくとも1つの光学センサモジュール10、1つの通信モジュール60及び1つのハウジングを備える。
図81Aに示したように、光学センサモジュール10は、光学信号を集めた後、通信モジュール60を介して1つの独立した演算素子に伝送する。演算素子9は、光学センサデバイス12又はモバイルデバイス(例えば、スマートフォン)である。本発明の第八十五実施形態においては
図81A〜
図81Cに示したように、光学センサアクセサリー11は、電子信号を演算素子に伝送する。本実施形態において、光学センサアクセサリー11は、1つの光学センサモジュール10、1つのシリアルケーブルプラグ及有線パッチプローブである1つのウェアラブルハウジングを備える。
図81Bに示したように、外部演算素子に連接することで、アクセサリーデバイスは、演算素子から電力サポート及び制御信号を受け取り且つシリアルケーブルを介して変換された信号を演算素子に送信する。また、
図81Cに示したように、有線パッチプローブは、複数の光学センサモジュール10を備える。本発明の第八十六実施形態において
図82Aに示した無線センサアクセサリーの場合、無線周波数による信号伝送を給電するための電池50が必要である。演算素子は、光学センサアクセサリーを起動させ且つ受信信号を管理することができる。
図82Bに示したように、複数の無線光学センサアクセサリー11は、演算素子に連接される又は統合されている。
【0153】
また、本発明に係る光学センサデバイス12は、1つの内部光学センサモジュール10又は外部センサデバイス8からの光学信号を管理する。内部光学センサモジュール10は、マイクロプロセッサ20に電気的に接続されているが、通信モジュール60を介して外部センサデバイスマイクロプロセッサに電気的に接続されている。光学センサデバイス12は、1つの光学センサモジュール10、1つのマイクロプロセッサ20、1つの電池50、1つのメモリ及び1つのハウジングを備える。
【0154】
本発明の第八十七実施形態においては、
図83A〜
図83Cに示したように、光学センサデバイス12は、光学信号の受信、処理、記憶及び変換を行う。少なくとも1つの実施形態において、光学センサデバイス12は、1つの光学センサモジュール10、1つのARMコアマイクロプロセッサ、1つのフラッシュメモリ及び1つのリチウム電池を備える。光学センサモジュール10は、生体組織の光学信号を受信して電気信号に変換してマイクロプロセッサ20に送信する。光学センサデバイス12の一般的な構造は、
図83に示されている。他の電気モジュールは、光学センサデバイス12に統合されている。光学センサモジュール10は、光学信号を集めた後光学センサデバイス12に伝送し、次いで光学センサデバイス12は、受信された光学信号を処理する。
図83B及び
図83Cに示したように、電気モジュールを備える光学センサデバイス12は、光学センサ時計であり、受信された光学信号を電気信号に変換して、該電気信号をマイクロプロセッサ20によって処理して生理的なパラメータとして出力した後メモリに記憶する。例えば、光学センサモジュール10は、検出対象とする生体組織の赤外及び赤色区域の吸光度を検出して電気信号に変換して、生理的パラメータ(例えば、酸素飽和度)として処理された後、フラッシュメモリに記憶される。
図83Bに示したように、1つの光学センサ時計において、時計の文字盤には1つの透明な開口153が設けられている。該透明な開口153には光学センサモジュール10が設置されている。
図83Cに示したように、光学センサ時計において、ケースの背面には別の透明な開口153が設けられており、該透明な開口153には、光学センサモジュール10が設置されている。
【0155】
光学センサデバイス12は、1つの光学センサモジュール10、1つのARMコアマイクロプロセッサ、1つのフラッシュメモリ及び1つのリチウム電池を備える。該光学センサデバイス12は、1つの入力モジュール31、1つの可視的な出力モジュール36、1つの可聴的な出力モジュール37を更に備える。入力インタフェースモジュール31は、タッチスクリーンモジュールである。ユーザは、タッチスクリーンを介して1つの要求を入力して、光学センサデバイス12に信号を受信させる制御信号をセンサモジュールに送信させる。またユーザは、タッチスクリーンを介して1つの要求を入力して、記憶された生理的な情報を表示装置に表示させることができる。また、出力モジュール、例えば、ブザーは、故障早期発見器或いは緊急警報信号装置とすることができる。
【0156】
光学センサデバイス12は、通信モジュール60を更に備えるので、光学センサデバイス12と他の外部デバイスとの間の情報を統合することができる。本発明の第八十八の実施形態においては、
図84Aに示したように、光学センサデバイス12は、1つのマイクロプロセッサ20、1つの通信モジュール60、1つのメモリ40及び1つの電池50を備える。通信モジュール60は、外部デバイスと通信するブルートゥース(登録商標)モジュールである。光学センサデバイス12は制御信号を送信して、外部デバイスを制御する又は外部デバイスからの信号を受信する。例えば、
図84Bに示したように、外部デバイスは、他のアクセサリーセンサデバイスであってもよい。つまり、光学センサデバイス12は、多種の応用に適している。
【0157】
ウェアラブルの光学センサデバイス12は、他の光学センサデバイス12に接続されて、生理的な情報により更なる情報管理を行う。すくなくとも1つの実施形態において、他の演算デバイスは、手持式光学センサデバイス或いはスマートモバイルデバイス(例えば、iPhone(登録商標)或いはタブレットパソコン等)である。従って、光学センサデバイス12は、低消費電力、より低いハードウエア要求も満たし、良好な互換性を持つ。
【0158】
本発明の第八十九の実施形態においては、
図85Aに示したように、光学センサデバイス12は、別の光学センサデバイス12に接続されている。その中で、1つの光学センサデバイスは、基本的な電気モジュール、例えば、光学センサモジュール10、マイクロプロセッサ20、無線通信モジュール66を備えるので、より多くの機能の電気モジュールを備える他の光学センサデバイスに接続することができる。
【0159】
ウェアラブル光学センサデバイス12は、測定の精確性を向上させるので、生理的な状況の記録に適用できる。また、反射型の光学センサモジュール10は先進的な性能を有するので、複数の人体の部位に対する測定により、多くの役立つ生理的な情報がもたらされる。本実施形態において、血液における酸素含有量を応用の例とする。無論、複数の人体部位からの光学信号もその他に応用できる。複数の人体部位からの生理的なパラメータは、複数の人体部位間のエリア差を示す。例えば、額の血液における酸素含有量は、手首の血液における酸素含有量と異なっている。同様に、相位差は、任意の2つの人体部位の生理的パラメータの輸送状況を示す。例えば、脈波伝播速度は、パルスの位相差から算出することができる。さらに、連続して複数の人体部位を監視することで、生理的な情報の時間‐解剖学の分布を提供する。本発明の第九十実施形態において、
図86A及び
図86Bには、光学センサデバイス12が示されている。
図86Aに示したように、光学センサデバイス12を、額及び手首に適用し、又は
図86Bに示したように、光学センサデバイス12を、1つの手の手首及び別の手の指の測定に適用する。
図81Cに示したように、複数の光学測定は、複数のプローブを有する光学センサアクセサリー11を介して実行する。さらに複数の光学測定は、複数の光学センサアクセサリー11の統合を介して実行する。
【0160】
本発明の第九十一実施形態において、光学センサデバイス12は、二方向光学センサモジュール5を備える。光学センサデバイス12は、
図87A〜
図87Dに示すウェアラブル時計である。
図87Aに示したように、光学センサデバイス12のハウジングにおいて、環状ハウジングの内側面には、1つの開口が設けられており、
図87Bに示したように、環状ハウジングの外側面には、1つの開口が更に設けられている。2つの開口は、二方向光学センサモジュール5の接触表面を露出している。従って、光源110から放出した光は、異なる方向に向かう受光素子120によって集光される。
図87Cに示したように、二方向光学センサモジュール5は、ハウジングの外側に向かう1つの接触界面及びハウジングの内側に向かう別の1つの接触界面を備える。
図87Dに示したように、二方向光学センサモジュール5は、ウェアラブルハウジングに設置されている。二方向光学センサモジュール5は、ハウジングの透明な開口153に位置する。透明な開口153は、カバー150を更に備え、カバー153には、マイクロ構造が設置されている又はカバーの表面には、マイクロ構造、湾曲したレンズ或いは薄膜が設置されている。
【0161】
光学センサデバイス12は、1つの光学センサモジュール10、1つのARMコアマイクロプロセッサ、1つのフラッシュメモリ、1つのリチウム電池、他のセンサモジュール、又はGPS受信モジュール70を更に備える。従って、生理的な情報に付随して、他の関連情報を記憶し且つ処理することができる。例えば、電子温度計82によって体温を検出し、ECG検出リードによって心電図(ECG,electrocardiogram)を検出する。光学センサデバイス12は、血中酸素飽和レベル及びECG情報を記憶し且つパルス通過時間(PTT,pulse transit time)を血圧として更に計算する。また、加速度計81によって取得された動き情報は、運動状態を評価し且つスポーツ医学に適用される。GPS受信モジュール70を統合することで、光検出装置12は、関連地理位置及び運動状態に伴う時系列における体温、心電図、血液酸素化及び血圧等のユーザの生理学的な情報を記録することができる。例えば、GPS受信モジュール70によって取得された地理情報を、地理医学用途のために、生理学的情報と一緒に記憶する。
【0162】
本発明の技術によって、個人健康情報管理は、様々な応用でユーザに大きな利益をもたらす。例えば、スマート光学センサモバイルデバイスは、通信モジュール60を更に備えることで、インタネットに連接し且つクラウドサーバに情報を送信してビッグデータの収集及び分析を実現する。しかも、光学センサデバイス12は、スマートセンサデバイスが異常の生理学的な状况を検出するとき、ユーザ或いは周囲の人に警報を行う。緊急時、スマート光学センサデバイス12は、電話をかけ又はインスタントメッセージを送信することにより、関係機構、例えば、病院や救急部門に通知して緊急対応を依頼する。本発明の技術によって、光学センサデバイス12は、総合的な情報によってポイントオブケア(POC,point of care)サービスを実現することができる。個人的な、携帯可能的な、長期的な、及び連続の健康監視を実現することがでる。
【0163】
一般的に、マルチサイト測定デバイスは、ハウジングに設置されている複数の光学センサモジュール及び他の電気モジュールの統合体である。他の電気モジュールは、光学センサモジュールが光学信号を伝送したり、デジタル化したり、処理したり、又は記憶したり且つ光学信号を他の関連情報と組み合わせすることを助ける。同時に、ハウジングは、他の電気モジュールを外部損傷から保護し且つ携帯使用のためのヒューマンインタフェースを提供する。該統合は、光信号を受信し且つ受信された光学信号を意味ある情報に変換することに助ける。特に、光学窓の範囲において、入射光は、生体組織の奥に伝送することができ、従って、生体組織の表面の下の情報は、反射光により取り出されることができる。特定波長のスペクトルを分析すると、計算された生化的な又は生理学的パラメータが更に取得される。生体内又は生体外での生物学的サンプルの光学的特性に対する分析は、マルチサイト測定デバイスの実行を介して達成する。従って、本発明のマルチサイト測定デバイスの技術で、受信した光信号を、より容易に獲得し且つ応用できる。
【0164】
マルチサイト測定は、1つのマルチサイト測定アクセサリー15、1つのマルチサイト測定デバイス16或いは1つのマルチサイト測定システム17によって実行される。マルチサイト測定アクセサリー15、マルチサイト測定デバイス16或いはマルチサイト測定システム17は、少なくとも2つの反射型光学センサモジュール109を備える。2つの反射型光学センサモジュール109は、光を放射し且つ物体表面から反射された光を測定する。反射型光学センサモジュール109は、光学センサモジュール10、多方向光学センサモジュール5又はデュアルセンサモジュール6である。反射型光学センサモジュール109は、少なくとも光源110及び受光素子120を含むセンサモジュールである。
【0165】
図88〜
図90は、マルチサイト測定アクセサリー15、マルチサイト測定デバイス16又はマルチサイト測定システム17を示している。
【0166】
マルチサイト測定アクセサリー15は、複数の光学センサモジュール10から送信される光学信号を演算素子に伝送する。マルチサイト測定アクセサリー15は、通信モジュール60を含むので、更に信号処理のために、受信された信号を演算素子に伝送することができる。該マルチサイト測定アクセサリー15は、複数の光学センサモジュール10、1つの通信モジュール60及び1つのハウジングを備える。本発明の第九十二実施形態においては、
図88に示したように、光学センサモジュール10は、光学信号を電気信号に変換した後、通信モジュール60を介して1つの独立した演算素子に伝送する。マルチサイト測定アクセサリー15は、通信モジュール60を介して複数の光学センサモジュール10から送信の光学信号を演算素子に伝送する。少なくとも1つの実施形態において、マルチサイト測定アクセサリー15は、3つの光学センサモジュール10、1つのシリアルケーブルプラグ及有線パッチプローブである1つのウェアラブルハウジングを備える。外部演算素子9に連接することで、マルチサイト測定アクセサリー15は、演算素子から電力サポート及び制御信号を受け取り且つシリアルケーブルを介して変換された信号を演算素子に送信する。無線通信モジュールの場合、無線周波数による信号伝送を給電するための電池50が必要である。マルチサイト測定アクセサリー15に接続されている外部の演算素子は、マルチサイト測定アクセサリー15の実行を促し且つ受信した光学信号を処理することができる。マルチサイト測定アクセサリー15は、小さい体積を有して、モバイル応用に適用される。集められた生理学的な情報の殆どは、モバイルデバイスに伝送され且つ更に処理される。
【0167】
また、本発明に係るマルチサイト測定デバイス16は、内部光学センサモジュール又は外部センサデバイスからの光学信号を管理する。2つの光学センサモジュール109は、マイクロプロセッサ20に電気的に接続されているが、通信モジュール60を介して外部センサデバイスマイクロプロセッサに電気的に接続される。マルチサイト測定デバイス16は、少なくとも2つの光学センサモジュール109、1つのマイクロプロセッサ20、1つの電池50、1つのメモリ及び1つのハウジングを備える。本発明の第九十三実施形態において、マルチサイト測定デバイスの通常の構造は、
図89に示されている。他の電気モジュールは、マルチサイト測定デバイス16に統合されている。光学センサモジュール109は、光学信号を集めた後、マイクロプロセッサ20に伝送して、マイクロプロセッサ20は、受信した光学信号を処理する。
【0168】
光学センサモジュール10は、生体組織の光学信号を受信して電気信号に変換してマイクロプロセッサ20に送信する。マルチサイト測定デバイス16は、
図87A〜
図87Dに示したようなマルチサイトセンサ時計である電気モジュールを備え、受信した光学信号及び電気信号を、マイクロプロセッサ20を介して処理して生理的なパラメータとして出力した後、メモリ40に記憶する。例えば、検出対象とする生体組織の赤外及び赤色区域の吸光度を、光学センサモジュールによって検出して電気信号に変換し、生理的なパラメータ(例えば、酸素飽和度)として処理した後、フラッシュメモリに記憶する。
【0169】
本発明の第九十四実施形態においては、
図90に示したように、マルチサイト測定システム17は、反射型光学センサモジュール109を備える光学センサデバイス及び反射型光学センサモジュールを備える光学センサアクセサリーを備える。光学センサアクセサリーは、第一反射型光学センサモジュール109、第一マイクロプロセッサ20、第一通信モジュール60及び第一ハウジングを備える。光学センサデバイスは、第二反射型光学センサモジュール109、第二マイクロプロセッサ20、電池50、メモリ40、第二通信モジュール60及び第二ハウジングを備える。該通信モジュール60は、無線通信モジュール66であり、例として、マルチサイト測定システム17に通信を実行するブルートゥース(登録商標)モジュールが挙げられる。光学センサデバイスは、制御信号を送信し又は光学センサアクセサリーから受信された信号を受信する。
【0170】
マルチサイト測定デバイスは、測定の精確性を向上させるので、本発明のマルチサイト測定は、生理的な状況の記録に適用できる。また、マルチサイト測定デバイスは、先進的な性能を有するので、複数の人体の部位に対する測定により、多くの役立つ生理的な情報がもたらされる。本実施形態において、血液における酸素含有量を応用の例とする。無論、複数の人体部位からの光学信号もその他に応用できる。複数の人体部位からの生理的なパラメータは、複数の人体部位間のエリア差を示す。例えば、額の血液における酸素含有量は、手首の血液における酸素含有量と異なっている。同様に、相位差は、任意の2つの人体部位の生理的なパラメータの輸送状況を示す。例えば、脈波伝播速度は、パルスの位相差から算出することができる。さらに、連続して複数の人体部位を監視することで、生理的な情報の時間―解剖学の分布を提供する。