【文献】
Hee-Jung Kim,Dae-Woong Jung, Seung-Ki Sul,A New Discontinuous PWM Strategy of Neutral-Point Clamped Inverter,2000 IEEE INDUSTRY APPLICATIONS SOCIETY ANNUAL MEETING,米国,IEEE,2000年 1月 1日,vol.3,2017-2023,ISSN:0197-2618
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記補償値と前記指令値との合算値が、指令値の制限最大値および制限最小値の範囲内に位置するように前記ランダム変数をスケーリング(scaling)するスケーリングステップをさらに含む、請求項1に記載のPWM信号の生成方法。
前記スケーリングステップにより前記ランダム変数をスケーリングするために用いられる前記指令値の最大値および最小値は、MinMaxPWM演算を行って得られることを特徴とする、請求項2に記載のPWM信号の生成方法。
前記スケーリングステップは、前記MinMaxPWM演算により得られる指令値の最大値および最小値のいずれか一つと、これにそれぞれ対応する三角波の最大値および最小値のいずれか一つとの合算値が、それぞれ前記指令値の制限最大値および制限最小値を超えないように前記ランダム変数をスケーリングすることを特徴とする、請求項4に記載のPWM信号の生成方法。
前記スケーリング部は、前記MinMaxPWM演算により得られる指令値の最大値および最小値のいずれか一つと、これにそれぞれ対応する三角波の最大値および最小値のいずれか一つとの合算値が、それぞれ前記指令値の制限最大値および制限最小値を超えないように前記ランダム変数をスケーリングすることを特徴とする、請求項8に記載のPWM信号の生成装置。
【背景技術】
【0002】
固定した周波数を有するPWM信号によりインバータを駆動する場合、電圧および電流が、当該スイッチング周波数の逓倍周波数に集まることから、特定の周波数のノイズを発生させる問題があった。
【0003】
かかる問題を解決するために、スイッチング周波数を可変させるランダム(Random)PWM方式が提案されている。また、かかるランダムPWMを具現するための方式としては、三角波の周波数自体を変化させる方式(RFPWM、Random Frequency PWM)、有効ベクトルの位置を変化させる方式(RPPWM、Random Position PWM)、ランダム数に該当するパルスを出す方式(RSPWM、Random Switching PWM)などが知られている。
【0004】
このうち、例えば、RFPWM方式は、三角波の周波数自体をランダムに変化させる方法である。
【0005】
汎用インバータは、電流を測定するときに三角波のピーク(peak)や0でサンプリングを行うことから、三角波の周波数が変化すると周期ごとに電流サンプリング時点が変動する。
【0006】
座標変換のときに必要な各演算過程において、固定スイッチング周波数は、三角波の周期が一定であり、それぞれの計算過程がPWM周期ごとに計算されなくてもそれほど問題はない。しかし、RFPWM方式のように、三角波の周波数自体が変化する場合には、各計算周期が、三角波の周波数に応じて毎周期ごとに変動しなければならないため、PWM信号の各周期ごとに演算を改めて行わなければならない。そのため、プログラムの具現の際に考慮すべきことが多くなり、演算時間も増加するなどの問題点がある。
【0007】
したがって、本発明では、簡単な方式でRPPWMを具現することにより、商用インバータに幅広く適用できるだけでなく、インバータの電磁ノイズを効果的に減少できるようにするための新たな方法を提案する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
上述の目的、特徴および利点は、添付の図面を参照して詳細に後述しており、これにより、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明の技術的思想を容易に実施することができる。本発明を説明するにあたり、本発明に関連する公知技術に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にし得ると判断した場合には、詳細な説明を省略する。
【0018】
以下、添付の図面を参照して本発明による好ましい実施例を詳細に説明する。図面において、同一の参照符号は、同一または類似の構成要素を指すものとして使用される。
【0019】
図1は従来技術によるランダムPWM信号生成装置が備えられた圧縮機の構成を示す説明図である。
【0020】
図1を参照すると、従来技術によるランダムPWM信号生成装置は、電源部10、インバータ部20、回転子の位置および速度検出部30、比例積分制御器40、PWMパルス生成部50、ゲート信号発生部60、ランダム変数発生部70、PWM周波数決定部80およびPWM比較信号発生部90などを備えることを確認することができる。
【0021】
電源部10は、交流電源の入力の際に所定の電圧を必要な各構成要素に提供し、インバータ部20は、電源部10から電圧の印加を受け、入力される制御信号に応じてBLDCモータ(BLDC Motor)を駆動する。
【0022】
回転子の位置および速度検出部30は、BLDCモータ(BLDC Motor)の回転子の位置を検出し、それによる速度を計算し出力する。一方、比例積分制御器40は、指令値W
*と検出部30で検出した回転速度ωとの減算値に対して比例積分を行ってPWMのデューティ(duty)比を調節する。
【0023】
ランダム変数発生部70は、ランダムPWMの生成のためのランダム変数を発生させ、PWM周波数決定部80は、ランダム変数発生部70で発生するランダム変数によりPWM周波数を決定し出力する。
【0024】
PWM比較信号発生部90は、比例積分制御器40とPWM周波数決定部80からそれぞれデューティ比とPWM周波数を受信し、PWM周波数の周期と導通時間(On time)を決定し出力する。PWMパルス生成部50は、PWM比較信号発生部90で発生したPWM周波数の周期と導通時間を用いてPWMパルスを生成し出力する。
【0025】
また、ゲート信号発生部60は、PWMパルス生成部50で生成されるPWMパルスによりインバータ部20のスイッチング素子にオンまたはオフさせるためのゲート信号を発生させる。
【0026】
一般的な固定スイッチング周波数インバータは、ランダム変数発生部70およびPWM周波数決定部80を備えず、AC交流電源を電源部10から受信し、インバータ部20で要する所定の電圧に形成し供給する。これにより、インバータ部20の6個のスイッチング素子が導通または遮断されることで生成される三相電圧がモータ側に供給される。モータが回転するに伴い、位置および速度検出部30は速度を検出し、比例積分制御器40は、指令速度W
*とモータの現在速度ωとを比例積分してPWMのデューティ比を求めた後、PWM比較信号発生部90に供給する。
【0027】
ランダムスイッチング周波数インバータの場合には、ランダム変数発生部70でランダム変数を発生させる。これにより、PWM周波数決定部80が、予め選定された最大周波数と最小周波数との間でPWMスイッチング周波数の周期Tを決定し、これをPWM比較信号発生部90に出力する。
【0028】
PWM比較信号発生部90は、比例積分制御器40から提供を受けたPWMのデューティ比と、PWM周波数決定部80から提供を受けたPWMスイッチング周波数の周期を比較し、PWMスイッチング周波数の周期と導通時間を決定する。次に、PWM比較信号発生部90は、これをPWMパルス生成部50に提供する。
【0029】
PWMパルス生成部50は、PWMスイッチング周波数とその周期および導通時間を用いて、インバータ部20のスイッチ素子を制御するPWMパルスを生成し、ゲート信号発生部60に供給する。ゲート信号発生部60は、PWMパルス生成部50が供給するPWMパルスの提供を受けてインバータ部20のスイッチ素子を導通または遮断させることにより、三相電圧をモータ側に供給する機能を果たす。
【0030】
しかし、上述のように、かかるRFPWM方式の場合、三角波の周波数自体が変化することから、各計算周期が、三角波の周波数に応じて毎周期ごとに変動しなければならないため、PWM信号の各周期ごとに演算を改めて行わなければならない。そのため、プログラムの具現の際に考慮すべきことが多くなり、演算時間も増加するなどの問題点を有する。
【0031】
したがって、本発明では、前記PWMパルス生成部50の構成および機能の改良により、より簡単且つ便利にランダムPWM信号を生成できるようにするための新たな方法を提案する。
【0032】
図2および
図3は本発明の実施例によるランダムPWM電圧指令信号の生成方法を説明するための概念図である。
【0033】
上述のように、本発明は、RPPWM方式でランダムPWMを具現するための方法に関するものであり、RPPWMを具現する方法において、従来使用されていた方法とは異なり、スイッチング周波数をランダムに変動するように構成される。すなわち、RPPWM方式は、固定スイッチング周波数を使用することから、
図1のようなRFPWM方式に要する三角波演算と各演算の同期化過程を必要としない。特に、本発明は、通常のMinMaxPWMアルゴリズムに、ランダムに生成された補償値を追加する簡単な構成だけで新たなRPPWM方式を提供することができる。
【0034】
先ず、
図2を参照すると、時間t軸を基準として所定の周波数に生成される三角波(triangle wave)と三相電圧のうち、U、V相の指令電圧およびこれらの減算値よりなる線間電圧U‐Vなどを確認することができる。
【0035】
指令電圧とは、電動機の速度情報や電流情報などのフィードバック値を用いてインバータの出力電圧を制御するための電圧信号である。例えば、
図1を参照すると、電動機の速度情報W
*を用いて、比例積分制御器40が指令電圧を出力するようにする構成を確認することができる。本明細書において、指令電圧、電圧指令、指令信号および電圧指令信号などの用語は、別の限定がない限り、同一の意味で使用される。
【0036】
ここで、電動機に引き込まれる電流は、線間電圧により決定されるため、結局、物理的な意味を有するものは、線間電圧U‐Vである。
【0037】
三角波の毎周期ごとに線間電圧、すなわち、U相電圧とV相電圧との減算値は同一に維持されるが、U、Vに加算される補償値であるオフセット(OFFSET)値は、ランダムに変化する。これにより、線間電圧は、
図2のように、毎周期ごとにパルスの位置が変化することを確認することができる。換言すれば、オフセット値が大きくなると、線間電圧パルスは、PWM周期の中央に集まり、小さくなると、周期の外側に向かう。
【0038】
したがって、毎周期ごとにオフセット値を変化させると、それぞれの三角波ごとに線間電圧パルスの位置は変動し、結果として、スイッチング周波数が変化することと同じ効果を得ることができる。すなわち、ランダム変数を生成した後、前記ランダム変数をオフセット値として用いると、三角波の毎周期ごとに線間電圧パルスの位置をランダムに変化させることができる。
【0039】
しかし、この場合、印加された指令値とオフセット値とを合算した出力値が、指令値の制限最大値(三角波のピーク値)を超える状況が生じ得る。このときには、指令値の制限最大値のみ出力され続け、ランダムスイッチング効果が発生しないこともあるという問題点を有する。
【0040】
したがって、指令値とオフセット値との合算値である出力値が、指令値の制限最大値および制限最小値の範囲の間に位置するようにオフセット値をスケーリング(scaling)する必要がある。すなわち、指令値の制限最大値および制限最小値は固定されているが、指令値自体は周期ごとに変化可能な値である。そのため、オフセット値として用いるランダム変数もスケーリングによりこれと対応するように変化したときに、指令値とオフセット値との合算よりなる前記出力値の適正範囲を維持することができる。
【0041】
図面に示されているように、最大指令値と三角波のピーク点(制限最大値)との距離、最小指令値と三角波の底辺(制限最小値)との距離は、毎周期ごとに異なる。したがって、毎周期ごとにこの二つの距離をそれぞれ計算したときに、パルスの位置が変動可能な範囲を計算することができる。
【0042】
しかし、毎周期ごとに三角波の最大値、最小値を基準としてランダムオフセットの範囲を計算することは、それに対応する複雑な演算過程を要するため、演算時間を増加させるなどの問題を誘発する。
【0043】
したがって、
図3のような方法を用いることができる。
【0044】
図3を参照すると、比例積分制御器などから出力される指令値 V
bs*, V
as*, V
cs*が決定された後(a)、これに対してMinMaxPWMを行うと、最大指令値および最小指令値の平均値(V
bs*+V
cs*)/2が三角波の中央に位置する(b)。詳述すると、三相電圧指令のうち最大指令値であるV
*maxと最小指令値であるV
*minの絶対値が同一であると、三角波と比較して発生するスイッチング状態による有効電圧ベクトルは、電圧変調周期内の真中に位置することになる。この原理を用いると、従来の対称空間ベクトル電圧変調方式をより簡単に具現することができる(「ジョン・デウン、「オフセット電圧による三相電圧型インバータPWM方法の一般的な解釈」ソウル大学校工学博士学位論文、2000年2月」参照)。
【0045】
すなわち、MinMaxPWMを行うことにより、最大指令値V
bs*と最小指令値V
cs*が三角波の中央から同一の距離に位置する調整指令値 V
bs**, V
as**, V
cs**を得ることができる。かかる調整指令値を用いる場合、より簡単に電圧変調方式を具現できることを確認することができる。
【0046】
MinMaxPWMは、以下の<数2>のように表され得る。
【0048】
すなわち、最大指令値であるV
*maxと最小指令値であるV
*minに、同一の任意の値v
snをそれぞれ加算する場合、これらの絶対値が同一になるように任意の値v
snを決定することができる。この際、このように決定された前記任意の値v
snが、最大指令値と最小指令値の平均値(V
*max+V
*min)/2であることを前記<数2>により確認することができる。
【0049】
これにより、最大指令値と最小指令値の平均値が、三角波の中央に位置することから、最大指令値および最小指令値は、三角波の中央から同一の距離に位置することになり、したがって、この二つの間には、 V
*max= -V
*min の関係が成立する。
【0050】
換言すれば、MinMaxPWMを行うことにより、最大指令値および最小指令値と、指令値の制限最大値および制限最小値である三角波の最大値および最小値とのそれぞれの距離は、同一になる。したがって、最大指令値と三角波の最大値との間、または最小指令値と三角波の最小値との間に該当する変動範囲のいずれか一つのみ計算してオフセット値を決定した後、これを+/−に変換すると、それぞれ指令値の制限最大値および制限最小値を超えない範囲内でランダムに生成される出力値を得ることができる。
【0051】
任意のオフセット値が印加された指令値 V
bs***, V
as***, V
cs***から得られた線間電圧V‐Uが、前記オフセット値の影響によって前の線間電圧と相違することT
OFFを図面を参照して確認することができる(c)。
【0052】
参考までに、
図3および前記<数2>において、 V
bs*, V
as*, V
cs*は、印加される三相の電圧指令から算出された指令値を示し、 V
bs**, V
as**, V
cs**は、前記三相の指令値に対してMinMaxPWMを行って得られた調整指令値を示す。また、 V
bs***, V
as***, V
cs***は、前記調整指令値に対してオフセット値を印加して得られた出力値を示す。
【0053】
図4は本発明の一実施例によるランダムPWM電圧指令信号生成装置を概念的に示す説明図である。
【0054】
図4を参照すると、本発明の一実施例によるランダムPWM電圧指令信号生成装置は、電圧指令提供部410、ランダム変数生成部420、演算部430、スケーリング部440および信号結合部450などで構成されることを確認することができる。
【0055】
電圧指令提供部410は、通常の三相電圧指令を提供する機能を行い、ランダム変数生成部420は、電圧指令の毎周期ごとにオフセット値として適用されるランダム変数を生成する機能を行う。参考までに、ランダム変数生成部420は、電圧指令の周期の自然数の倍数の周期ごとにランダム変数を生成することも可能である。この場合、電圧指令の周期と対応する周期に生成されたランダム変数を選択的に用いるようにするなどの方式が適用され得る。
【0056】
この際、ランダム変数生成部420に適用されるランダム変数生成方式として、平方採中法(Mid‐Square method)、線形合同法(Linear congruential method)を含む通常の如何なる方式が用いられてもよいことは言うまでもない。
【0057】
演算部430は、電圧指令提供部410から供給される現在の電圧指令を用いて、MinMaxPWM演算を行う。また、スケーリング部440は、MinMaxPWM演算により算出された調整指令値の最大値または最小値のいずれか一つと、これに対応する三角波の最大値または最小値のいずれか一つから設定された範囲によって前記ランダム変数をスケーリングすることでオフセット値を生成する。
【0058】
例を挙げて説明すると、ランダム変数が所定の範囲(例えば、1から100)内の数字形態に生成され、三角波の3周期の間に調整指令値の最大値と三角波の最大値により設定される範囲がそれぞれ8、10、15である状況を仮定する。三角波の第一の周期でランダム変数が80であると、これに対するスケーリングは、8*(80/100)の形態で行われ得、これによりオフセット値は、約6になる。
【0059】
次いで、第二の周期でランダム変数が50であると、スケーリングは、10*(50/100)の形態で行われ、オフセット値は5となり、第三の周期でランダム変数が25であると、オフセット値は、約4になる。
【0060】
すなわち、ランダム変数生成部420により生成されたランダム変数は、スケーリング部440により前記設定された範囲内に位置するオフセット値として生成される。また、信号結合部450によりオフセット値と調整指令値を結合することにより、ランダムPWM電圧指令を生成することができる。
【0061】
換言すれば、電圧指令提供部410により提供される電圧指令に対して、演算部430が、MinMaxPWM演算を行って得られた調整指令値は、それぞれスケーリング部440および信号結合部450に伝達される。次に、スケーリング部440に伝達された調整指令値は、ランダム変数生成部420により生成されるランダム変数のスケーリングのために使用される。次に、ランダム変数のスケーリングにより生成されたオフセット値が、信号結合部450により調整指令値と結合することで、毎周期ごとに変化するランダムPWM電圧指令信号が生成され得る。
【0062】
すなわち、上述のように、電圧指令提供部410により提供される電圧指令に対して、演算部430が、MinMaxPWM演算を行い、三角波の中央から最大指令値および最小指令値の距離を同一に設定することができる。これにより、かかる最大指令値および最小指令値と、三角波の最大値および最小値との間が、有効ベクトルが印加され得る区間となる。したがって、ランダム変数生成部420により生成されたランダム変数がこの区間内に位置するようにスケーリング部440がスケーリングを行うことで、スケーリングの結果生成されたオフセット値が、演算部430から提供される調整指令値に印加され、ランダムPWM指令信号を生成する。
【0063】
この際、スケーリング部440がオフセット値を生成するために、MinMaxPWM演算の結果値のうち最大指令値を用いる場合には、三角波の最大値を用いるように構成されることが好適であり得る。一方、最小指令値を用いる場合、三角波の最小値を用いるように構成されることが好適であり得ることは言うまでもない。
【0064】
MinMaxPWM演算が、前記<数2>により行われることについては上述している。
【0065】
図5は本発明の一実施例によるランダムPWM電圧指令信号の生成方法を説明するためのフローチャートである。
【0066】
図5を参照すると、本発明の一実施例によるランダムPWM電圧指令信号の生成方法は、指令値提供ステップ(S510)と、ランダム変数生成ステップ(S520)と、スケーリングステップ(S530)と、信号結合ステップ(S540)などを含んでなることを確認することができる。
【0067】
指令値提供ステップ(S510)は、所定の周波数を有する三相の電圧指令が提供されるステップであり、ランダム変数生成ステップ(S520)は、電圧指令の周期に対応するようにランダム変数が生成され提供されるステップを意味する。
【0068】
スケーリングステップ(S530)は、指令値提供ステップ(S510)により提供される電圧指令に対してMinMaxPWM演算を行って調整指令値を算出(S532)する過程を含む。また、調整指令値の最大指令値または最小指令値と、三角波の最大値または最小値との減算値により形成される範囲内に前記ランダム変数をスケーリングしてオフセット値を生成(S534)する過程を含む。
【0069】
すなわち、スケーリングステップ(S530)により、指令値とオフセット値の結合による出力値が、指令値の制限最大値および最小値である三角波の最大値および最小値の範囲内に位置し得るようにランダム変数をスケーリングしたオフセット値が生成され得る。
【0070】
また、このように生成されたオフセット値は、信号結合ステップ(S540)により、調整指令値と結合することで、リアルタイムランダムPWM電圧指令信号を生成することができる。
【0071】
以上で説明したように、本発明は、三角波演算や各演算間の同期化過程を必要としないRPPWM方式でランダムPWMを具現する方法に関するものであり、特に、MinMaxPWM演算を用いて生成されたランダムオフセット値を追加する簡単な工程だけで効率的なランダムPWM指令信号の生成が可能であるという利点を提供することについては上述している。
【0072】
また、本発明は、電圧利用率を極大化するための変調方式であるMinMaxPWM方式を用いて、簡単にランダムPWM電圧指令信号の生成を可能にすることにより、商用インバータなどに幅広く適用できるだけでなく、インバータの電磁ノイズを効果的に減少できるようにするなどの様々な利点を提供することができる。
【0073】
上述のように、本発明は、本発明が属する技術分野における通常の技術者にとって本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で様々な置換、変形および変更が可能であるため、上述の実施例および添付の図面により限定されるものではない。