【文献】
CATT,Solutions for failures incurred by AAS,3GPP TSG-RAN WG3#80 R3-130827,2013年 5月24日
【文献】
Huawei,Using AAS for cell splitting,3GPP TSG-RAN WG3#80 R3-130889,2013年 5月24日
【文献】
CATT,Some considerations on SON for AAS,3GPP TSG-RAN WG3#79 R3-130048,2013年 2月 1日
【文献】
CATT,Impact of AAS on network performance,3GPP TSG-RAN WG3#79bis R3-130472,2013年 4月19日
【文献】
Fujitsu,Analysis on possible issues in AAS operation,3GPP TSG-RAN WG3#80 R3-130860,2013年 5月24日
【文献】
Ericsson,SON for AAS: Scenarios and Solutions,3GPP TSG-RAN WG3#79bis R3-130719,2013年 4月19日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
UMTS(universal mobile telecommunications system)は、ヨーロッパシステム(European system)、GSM(登録商標)(global system for mobile communications)及びGPRS(general packet radio services)に基づいてWCMDA(wideband code division multiple access)で動作する3世代(3rd generation)非同期(asynchronous)移動通信システムである。UMTSのLTE(long−term evolution)がUMTSを標準化する3GPP(3rd generation partnership project)により議論中である。
【0003】
3GPP LTEは、高速パケット通信を可能にするための技術である。LTE目標であるユーザと事業者の費用節減、サービス品質向上、カバレッジ拡張及びシステム容量増大のために多くの方式が提案された。3GPP LTEは、上位レベル必要条件として、ビット当たり費用節減、サービス有用性向上、周波数バンドの柔軟な使用、簡単な構造、開放型インターフェース及び端末の適切な電力消費を要求する。
【0004】
図1は、LTEシステムの構造を示す。通信ネットワークは、IMS及びパケットデータを介したインターネット電話(Voice over internet protocol:VoIP)のような多様な通信サービスを提供するために広く設置される。
【0005】
図1を参照すると、LTEシステム構造は、一つ以上の端末(UE)10、E−UTRAN(evolved−UMTS terrestrial radio access network)及びEPC(evolved packet core)を含む。端末10は、ユーザにより動く通信装置である。端末10は、固定されてもよいし、移動性を有してもよく、MS(mobile station)、UT(user terminal)、SS(subscriber station)、無線機器(wireless device)等、他の用語で呼ばれることもある。
【0006】
E−UTRANは、一つ以上のeNB(evolved node−B)20を含むことができ、一つのセルに複数の端末が存在できる。eNB20は、制御平面(control plane)とユーザ平面(user plane)の終端点を端末に提供する。eNB20は、一般的に端末10と通信する固定局(fixed station)を意味し、BS(base station)、BTS(base transceiver system)、アクセスポイント(access point)等、他の用語で呼ばれることもある。一つのeNB20は、セル毎に配置されることができる。eNB20のカバレッジ内に一つ以上のセルが存在できる。一つのセルは、1.25、2.5、5、10及び20MHzなどの帯域幅のうち一つを有するように設定され、複数の端末にダウンリンク(DL;downlink)またはアップリンク(UL;uplink)送信サービスを提供することができる。このとき、互いに異なるセルは、互いに異なる帯域幅を提供するように設定されることができる。
【0007】
以下、DLはeNB20から端末10への通信を意味し、ULは端末10からeNB20への通信を意味する。DLにおいて、送信機はeNB20の一部であり、受信機は端末10の一部である。ULにおいて、送信機は端末10の一部であり、受信機はeNB20の一部である。
【0008】
EPCは、制御平面の機能を担当するMME(mobility management entity)、ユーザ平面の機能を担当するS−GW(system architecture evolution(SAE) gateway)を含むことができる。MME/S−GW30は、ネットワークの終端に位置し、外部ネットワークと接続される。MMEは、端末のアクセス情報や端末の能力に対する情報を有し、このような情報は、主に端末の移動性管理に使われることができる。S−GWは、E−UTRANを終端点として有するゲートウェイである。MME/S−GW30は、セッションの終端点と移動性管理機能を端末10に提供する。EPCは、PDN(packet data network)−GW(gateway)をさらに含むことができる。PDN−GWは、PDNを終端点として有するゲートウェイである。
【0009】
MMEは、eNB20へのNAS(non−access stratum)シグナリング、NASシグナリングセキュリティ、AS(access stratum)セキュリティ制御、3GPPアクセスネットワーク間の移動性のためのinter CN(core network)ノードシグナリング、アイドルモード端末到達可能性(ページング再送信の制御及び実行を含む)、トラッキング領域リスト管理(アイドルモード及び活性化モードである端末のために)、P−GW及びS−GW選択、MME変更と共にハンドオーバのためのMME選択、2Gまたは3G 3GPPアクセスネットワークへのハンドオーバのためのSGSN(serving GPRS support node)選択、ローミング、認証、専用ベアラ設定を含むベアラ管理機能、PWS(public warning system:地震/津波警報システム(ETWS)及び商用モバイル警報システム(CMAS)含む)メッセージ送信サポートなどの多様な機能を提供する。S−GWホストは、各々のユーザに基づいてパケットフィルタリング(例えば、深層的なパケット検査を介して)、合法的遮断、端末IP(internet protocol)アドレス割当、DLでトランスポートレベルパッキングマーキング、UL/DLサービスレベル課金、ゲーティング及び等級強制、APN−AMBRに基づくDL等級強制の各種機能を提供する。明確性のために、MME/S−GW30は、単に“ゲートウェイ”で表現し、これはMME及びS−GWを両方とも含むことができる。
【0010】
ユーザトラフィック送信または制御トラフィック送信のためのインターフェースが使われることができる。端末10及びeNB20は、Uuインターフェースにより接続されることができる。eNB20は、X2インターフェースにより相互間接続されることができる。隣接eNB20は、X2インターフェースによるメッシュネットワーク構造を有することができる。eNB20は、S1インターフェースによりEPCと接続されることができる。eNB20は、S1−MMEインターフェースによりMMEと接続されることができ、S1−UインターフェースによりS−GWと接続されることができる。S1インターフェースは、eNB20とMME/S−GW30との間に多対多関係(many−to−many−relation)をサポートする。
【0011】
図2は、一般的なE−UTRAN及びEPCの構造を示す。
図2を参照すると、eNB20は、ゲートウェイ30に対する選択、RRC(radio resource control)活性(activation)中のゲートウェイ30へのルーティング(routing)、ページングメッセージのスケジューリング及び送信、BCH(broadcast channel)情報のスケジューリング及び送信、UL及びDLから端末10へのリソースの動的割当、eNB測定の設定(configuration)及び提供(provisioning)、無線ベアラ制御、RAC(radio admission control)及びLTE活性状態で接続移動性制御機能を遂行することができる。前記のように、ゲートウェイ30は、EPCでページング開始、LTEアイドル状態管理、ユーザ平面の暗号化、SAEベアラ制御及びNASシグナリングの暗号化と完全性保護機能を遂行することができる。
【0012】
図3は、LTEシステムのユーザ平面プロトコルスタック及び制御平面プロトコルスタックのブロック図である。
図3−(a)は、LTEシステムのユーザ平面プロトコルスタックのブロック図であり、
図3−(b)は、LTEシステムの制御平面プロトコルスタックのブロック図である。
【0013】
端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルの階層は、通信システムで広く知られたOSI(open system interconnection)モデルの下位3個階層に基づいてL1(第1の階層)、L2(第2の階層)及びL3(第3の階層)に区分される。端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルは、水平的には、物理階層、データリンク階層(data link layer)及びネットワーク階層(network layer)に区分されることができ、垂直的には、制御信号送信のためのプロトコルスタック(protocol stack)である制御平面(control plane)とデータ情報送信のためのプロトコルスタックであるユーザ平面(user plane)とに区分されることができる。無線インターフェースプロトコルの階層は、端末とE−UTRANで対(pair)に存在でき、これはUuインターフェースのデータ送信を担当することができる。
【0014】
物理階層(PHY;physical layer)は、L1に属する。物理階層は、物理チャネルを介して上位階層に情報転送サービスを提供する。物理階層は、上位階層であるMAC(media access control)階層とトランスポートチャネル(transport channel)を介して接続される。物理チャネルは、トランスポートチャネルにマッピングされる。トランスポートチャネルを介してMAC階層と物理階層との間にデータが送信されることができる。互いに異なる物理階層間、即ち、送信機の物理階層と受信機の物理階層との間にデータは、物理チャネルを介して無線リソースを利用して送信されることができる。物理階層は、OFDM(orthogonal frequency division multiplexing)方式を利用して変調されることができ、時間と周波数を無線リソースとして活用する。
【0015】
物理階層は、いくつかの物理制御チャネル(physical control channel)を使用する。PDCCH(physical downlink control channel)は、PCH(paging channel)及びDL−SCH(downlink shared channel)のリソース割当、DL−SCHと関連しているHARQ(hybrid automatic repeat request)情報に対して端末に報告する。PDCCHは、アップリンク送信のリソース割当に対して端末に報告するためにアップリンクグラントを伝送することができる。PCFICH(physical control format indicator channel)は、PDCCHのために使われるOFDMシンボルの個数を端末に知らせ、全てのサブフレーム毎に送信される。PHICH(physical hybrid ARQ indicator channel)は、UL−SCH送信に対するHARQ ACK(acknowledgement)/NACK(non−acknowledgement)信号を伝送する。PUCCH(physical uplink control channel)は、ダウンリンク送信のためのHARQ ACK/NACK、スケジューリング要求及びCQIのようなUL制御情報を伝送する。PUSCH(physical uplink shared channel)は、UL−SCH(uplink shared channel)を伝送する。
【0016】
図4は、物理チャネル構造の一例を示す。
【0017】
物理チャネルは、時間領域で複数のサブフレーム(subframe)と周波数領域で複数の副搬送波(subcarrier)で構成される。一つのサブフレームは、時間領域で複数のシンボルで構成される。一つのサブフレームは、複数のリソースブロック(RB;resource block)で構成される。一つのリソースブロックは、複数のシンボルと複数の副搬送波で構成される。また、各サブフレームは、PDCCHのために該当サブフレームの特定シンボルの特定副搬送波を利用することができる。例えば、サブフレームの1番目のシンボルがPDCCHのために使われることができる。PDCCHは、PRB(physical resource block)及びMCS(modulation and coding schemes)のように動的に割り当てられたリソースを伝送することができる。データが送信される単位時間であるTTI(transmission time interval)は、1個のサブフレームの長さと同じである。一つのサブフレームの長さは、1msである。
【0018】
トランスポートチャネルは、チャネルが共有されるかどうかによって、共通トランスポートチャネル及び専用トランスポートチャネルに分類される。ネットワークから端末にデータを送信するDLトランスポートチャネル(DL transport channel)は、システム情報を送信するBCH(broadcast channel)、ページングメッセージを送信するPCH(paging channel)、ユーザトラフィックまたは制御信号を送信するDL−SCHなどを含む。DL−SCHは、HARQ、変調、コーディング及び送信電力の変化による動的リンク適応及び動的/半静的リソース割当をサポートする。また、DL−SCHは、セル全体にブロードキャスト及びビーム形成の使用を可能にする。システム情報は、一つ以上のシステム情報ブロックを伝送する。全てのシステム情報ブロックは、同じ周期に送信されることができる。MBMS(multimedia broadcast/multicast service)のトラフィックまたは制御信号は、MCH(multicast channel)を介して送信される。
【0019】
端末からネットワークにデータを送信するULトランスポートチャネルは、初期制御メッセージ(initial control message)を送信するRACH(random access channel)、ユーザトラフィックまたは制御信号を送信するUL−SCHなどを含む。UL−SCHは、HARQ及び送信電力及び潜在的な変調及びコーディングの変化による動的リンク適応をサポートすることができる。また、UL−SCHは、ビーム形成の使用を可能にする。RACHは、一般的にセルへの初期アクセスに使われる。
【0020】
L2に属するMAC階層は、論理チャネル(logical channel)を介して上位階層であるRLC(radio link control)階層にサービスを提供する。MAC階層は、複数の論理チャネルから複数のトランスポートチャネルへのマッピング機能を提供する。また、MAC階層は、複数の論理チャネルから単数のトランスポートチャネルへのマッピングによる論理チャネル多重化機能を提供する。MAC副階層は、論理チャネル上のデータ転送サービスを提供する。
【0021】
論理チャネルは、送信される情報の種類によって、制御平面の情報伝達のための制御チャネルとユーザ平面の情報伝達のためのトラフィックチャネルに分けられる。即ち、論理チャネルタイプのセットは、MAC階層により提供される異なるデータ転送サービスのために定義される。論理チャネルは、トランスポートチャネルの上位に位置してトランスポートチャネルにマッピングされる。
【0022】
制御チャネルは、制御平面の情報伝達だけのために使われる。MAC階層により提供される制御チャネルは、BCCH(broadcast control channel)、PCCH(paging control channel)、CCCH(common control channel)、MCCH(multicast control channel)及びDCCH(dedicated control channel)を含む。BCCHは、システム制御情報を放送するためのダウンリンクチャネルである。PCCHは、ページング情報の送信及びセル単位の位置がネットワークに知られていない端末をページングするために使われるダウンリンクチャネルである。CCCHは、ネットワークとRRC接続をしない場合、端末により使われる。MCCHは、ネットワークから端末にMBMS制御情報を送信するのに使われる一対多のダウンリンクチャネルである。DCCHは、RRC接続状態で端末とネットワークとの間に専用制御情報送信のために端末により使われる一対一の双方向チャネルである。
【0023】
トラフィックチャネルは、ユーザ平面の情報伝達だけのために使われる。MAC階層により提供されるトラフィックチャネルは、DTCH(dedicated traffic channel)及びMTCH(multicast traffic channel)を含む。DTCHは、一対一のチャネルであり、一つの端末のユーザ情報の送信のために使われ、アップリンク及びダウンリンクの両方ともに存在できる。MTCHは、ネットワークから端末にトラフィックデータを送信するための一対多のダウンリンクチャネルである。
【0024】
論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のアップリンク接続は、UL−SCHにマッピングされることができるDCCH、UL−SCHにマッピングされることができるDTCH及びUL−SCHにマッピングされることができるCCCHを含む。論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のダウンリンク接続は、BCHまたはDL−SCHにマッピングされることができるBCCH、PCHにマッピングされることができるPCCH、DL−SCHにマッピングされることができるDCCH、DL−SCHにマッピングされることができるDTCH、MCHにマッピングされることができるMCCH及びMCHにマッピングされることができるMTCHを含む。
【0025】
RLC階層は、L2に属する。RLC階層の機能は、下位階層がデータを送信するのに適するように無線セクションで上位階層から受信されたデータの分割/連接によるデータの大きさ調整を含む。無線ベアラ(RB;radio bearer)が要求する多様なQoSを保障するために、RLC階層は、透明モード(TM;transparent mode)、非確認モード(UM;unacknowledged mode)及び確認モード(AM;acknowledged mode)の三つの動作モードを提供する。AM RLCは、信頼性のあるデータ送信のためにARQ(automatic repeat request)を介して再送信機能を提供する。一方、RLC階層の機能は、MAC階層内部の機能ブロックで具現されることができ、このとき、RLC階層は、存在しない場合もある。
【0026】
PDCP(packet data convergence protocol)階層は、L2に属する。PDCP階層は、相対的に帯域幅が小さい無線インターフェース上でIPv4またはIPv6のようなIPパケットを導入して送信されるデータが効率的に送信されるように不要な制御情報を減らすヘッダ圧縮機能を提供する。ヘッダ圧縮は、データのヘッダに必要な情報のみを送信することによって、無線セクションで送信効率を上げる。さらに、PDCP階層は、セキュリティ機能を提供する。セキュリティ機能は、第3者の検査を防止する暗号化及び第3者のデータ操作を防止する完全性保護を含む。
【0027】
RRC(radio resource control)階層は、L3に属する。L3の最下部に位置するRRC階層は、制御平面でのみ定義される。RRC階層は、端末とネットワークとの間の無線リソースを制御する役割を遂行する。そのために、端末とネットワークは、RRC階層を介してRRCメッセージを交換する。RRC階層は、RBの設定(configuration)、再設定(re−configuration)及び解除(release)と関連して論理チャネル、トランスポートチャネル及び物理チャネルの制御を担当する。RBは、端末とネットワークとの間のデータ伝達のために、L1及びL2により提供される論理的経路である。即ち、RBは、端末とE−UTRANとの間のデータ送信のために、L2により提供されるサービスを意味する。RBが設定されるとは、特定サービスを提供するために無線プロトコル階層及びチャネルの特性を規定し、各々の具体的なパラメータ及び動作方法を決定することを意味する。RBは、SRB(signaling RB)とDRB(data RB)の二つに区分されることができる。SRBは、制御平面でRRCメッセージを送信する通路として使われ、DRBは、ユーザ平面でユーザデータを送信する通路として使われる。
【0028】
図3−(a)を参照すると、RLC及びMAC階層(ネットワーク側でeNBで終了)は、スケジューリング、ARQ及びHARQのような機能を遂行することができる。PDCP階層(ネットワーク側でeNBで終了)は、ヘッダ圧縮、完全性保護及び暗号化のようなユーザ平面機能を遂行することができる。
【0029】
図3−(b)を参照すると、RLC/MAC階層(ネットワーク側でeNBで終了)は、制御平面のために同じ機能を遂行することができる。RRC階層(ネットワーク側でeNBで終了)は、放送、ページング、RRC接続管理、RB制御、移動性機能及びUE測定報告及び制御のような機能を遂行することができる。NAS制御プロトコル(ネットワーク側でゲートウェイのMMEで終了)は、SAEベアラ管理、認証、LTE_IDLE移動性管理、LTE_IDLEでのページング開始及びゲートウェイとUEとの間のシグナリングのためのセキュリティ制御のような機能を遂行することができる。
【0030】
RRC状態は、端末のRRC階層がE−UTRANのRRC階層と論理的に接続されているかどうかを指示する。RRC状態は、RRC接続状態(RRC_CONNECTED)及びRRCアイドル状態(RRC_IDLE)のように二つに分けられる。端末のRRC階層とE−UTRANのRRC階層との間のRRC接続が設定されている場合、端末はRRC接続状態になり、それ以外の場合、端末はRRCアイドル状態になる。RRC_CONNECTEDの端末は、E−UTRANとRRC接続が設定されているため、E−UTRANは、RRC_CONNECTEDの端末の存在を把握することができ、端末を効果的に制御することができる。一方、E−UTRANは、RRC_IDLEの端末を把握することができず、コアネットワーク(CN;core network)がセルより大きい領域であるトラッキング領域(tracking area)単位に端末を管理する。即ち、RRC_IDLEの端末は、より大きい領域の単位に存在のみが把握され、音声またはデータ通信のような通常の移動通信サービスを受けるために、端末は、RRC_CONNECTEDに移動しなければならない。
【0031】
RRC_IDLE状態で、端末がNASにより設定されたDRX(discontinuous reception)を指定する中、端末は、システム情報及びページング情報の放送を受信することができる。また、端末は、トラッキング領域で端末を固有に指定するID(identification)の割当を受け、PLMN(public land mobile network)選択及びセル再選択を実行することができる。また、RRC_IDLE状態で、RRCコンテキストはeNBに格納されない。
【0032】
RRC_CONNECTED状態で、端末は、E−UTRANでE−UTRAN RRC接続及びRRC contextを有し、eNBにデータを送信及び/またはeNBからデータを受信することが可能である。また、端末は、eNBにチャネル品質情報及びフィードバック情報を報告することができる。RRC_CONNECTED状態で、E−UTRANは、端末が属するセルを知ることができる。したがって、ネットワークは、端末にデータを送信及び/または端末からデータを受信することができ、端末の移動性(ハンドオーバ及びNACC(network assisted cell change)を介したGERAN(GSM(登録商標) EDGE radio access network)にinter−RAT(radio access technology)セル変更指示)を制御することができ、隣接セルのためにセル測定を実行することができる。
【0033】
RRC_IDLE状態で、端末は、ページングDRX周期を指定する。具体的に、端末は、端末特定ページングDRX周期毎の特定ページング機会(paging occasion)にページング信号をモニタする。ページング機会は、ページング信号が送信される中の時間間隔である。端末は、自分のみのページング機会を有している。
【0034】
ページングメッセージは、同じトラッキング領域に属する全てのセルにわたって送信される。もし、端末が一つのトラッキング領域から他の一つのトラッキング領域に移動すると、端末は、位置をアップデートするために、TAU(tracking area update)メッセージをネットワークに送信する。
【0035】
ユーザが端末の電源を最初にオンした時、端末は、まず、適切なセルを探索した後、該当セルでRRC_IDLEにとどまる。RRC接続を確立する必要がある時、RRC_IDLEにとどまっている端末は、RRC接続手順を介してE−UTRANのRRCとRRC接続を確立してRRC_CONNECTEDに移動することができる。RRC_IDLEにとどまっている端末は、ユーザの通話試みなどの理由でアップリンクデータ送信が必要な時、またはE−UTRANからページングメッセージを受信し、これに対する応答メッセージ送信が必要な時などにE−UTRANとRRC接続を確立する必要がある。
【0036】
端末とeNBとの間にメッセージを送信するために使われるシグネチャシーケンスに互いに異なる原因値がマッピングされると知られている。さらに、CQI(channel quality indicator)または経路損失及び原因またはメッセージ大きさは、初期プリアンブルに含むための候補であると知られている。
【0037】
端末がネットワークにアクセスすることを希望し、メッセージが送信されるように決定すると、メッセージは目的(purpose)にリンクされることができ、原因値は決定されることができる。また、理想的なメッセージの大きさは、全ての付加的情報及び互いに異なる代替可能な大きさを識別して決定されることができる。付加的な情報を除去し、または代替可能なスケジューリング要求メッセージが使われることができる。
【0038】
端末は、プリアンブルの送信、UL干渉、パイロット送信電力、受信機でプリアンブルを検出するために要求されるSNRまたはその組合せのために必要な情報を得る。この情報は、プリアンブルの初期送信電力の計算を許容しなければならない。メッセージの送信のために、同じチャネルが使われることを保障するために、周波数観点でプリアンブルの付近でULメッセージを送信することが有利である。
【0039】
ネットワークが最小限のSNRでプリアンブルを受信することを保障するために、端末は、UL干渉及びUL経路損失を考慮しなければならない。UL干渉は、eNBでのみ決定されることができるため、プリアンブル送信の前にeNBによりブロードキャストされて端末により受信されなければならない。UL経路損失は、DL経路損失と類似に考慮されることができ、セルのいくつかのパイロット信号の送信電力が端末に知られると、受信されたRX信号強度から端末により推定されることができる。
【0040】
プリアンブルの検出のために必要なUL SNRは、一般的にRxアンテナの数及び受信機性能のようなeNB構成によって変わる。多少静的なパイロットの送信電力を送信し、変化するUL干渉から必要なUL SNRを分離して送信し、及びメッセージとプリアンブルとの間に要求される可能な電力オフセットを送信するのに利点がある。
【0041】
プリアンブルの初期送信電力は、以下の式によって概略的に計算されることができる。
【0042】
送信電力=TransmitPilot+RxPilot+UL干渉+オフセット+SNRRequired
【0043】
したがって、SNRRequired、ULInterference、TransmitPilot及びオフセットのどのような組合せもブロードキャストされることができる。原則的に、ただ一つの値のみがブロードキャストされなければならない。たとえ、3GPP LTEにおけるUL干渉が主にUMTSシステムより一定な隣接セル干渉であるとしても、これは現在のUMTSシステムで本質的である。
【0044】
前述したように、端末は、プリアンブルの送信のための初期UL送信電力を決定する。eNBの受信機は、セルの干渉と比較される相対的な受信電力だけでなく、絶対的な受信電力も推定することができる。eNBは、干渉と比較される受信信号電力がeNBに知られた閾値より大きい場合、プリアンブルが検出されたと見なす。
【0045】
端末は、初期推定されたプリアンブルの送信電力が適しなくても、プリアンブルを検出することができるようにパワーランピングを実行する。次のランダムアクセス試み前に、もし、ACKまたはNACKが端末により受信されない場合、他のプリアンブルは、ほとんど送信される。検出の確率を増加させるために、プリアンブルは、互いに異なるUL周波数に送信されることができ、及び/またはプリアンブルの送信電力は、増加されることができる。したがって、検出されるプリアンブルの実際送信電力は、UEにより初期に計算されたプリアンブルの初期送信電力に対応する必要がない。
【0046】
端末は、可能なULトランスポートフォーマットを必ず決定しなければならない。端末により使われるMCS及び多数のリソースブロックを含むことができるトランスポートフォーマットは、主に二つのパラメータにより決定される。具体的に、二つのパラメータは、eNBのSNR及び送信されるために要求されるメッセージの大きさである。
【0047】
実際に端末メッセージ大きさの最大、またはペイロード、そして、要求される最小SNRは、各々、トランスポートフォーマットに対応する。UMTSで、プリアンブルの送信以前に推定された初期プリアンブル送信電力、プリアンブルとトランスポートブロックとの間の必要なオフセット、最大に許容されるまたは利用可能な端末送信電力、固定されたオフセット及び付加的なマージンを考慮して送信のためのどのようなトランスポートフォーマットが選択されることができるかどうかを決定することができる。ネットワークが時間及び周波数リソース予約を必要としないため、UMTSにおけるプリアンブルは、端末により選択されたトランスポートフォーマットに対するどのような情報も含む必要がない。したがって、トランスポートフォーマットは、送信されたメッセージと共に表示される。
【0048】
プリアンブルの受信時、正しいトランスポートフォーマットを選択した後、必要な時間及び周波数リソースを予約するために、eNBは、端末が送信しようとするメッセージの大きさ及び端末により選択されるSNRを認識しなければならない。したがって、端末は、ほとんどDLで測定された経路損失または初期プリアンブル送信電力の決定のためのいくつかの同じ測定を考慮するため、最大許容または可用端末送信電力と比較した端末送信電力は、eNBに知られていないため、受信されたプリアンブルによると、eNBは、端末により選択されるSNRを推定することができない。
【0049】
eNBは、DLで推定された経路損失及びULで推定された経路損失を比較することで、その差を計算することができる。しかし、もし、パワーランピングが使われ、プリアンブルのための端末送信電力が初期計算された端末送信電力と対応しない場合、この計算は不可能である。さらに、実際端末送信電力及び端末が送信するように意図される送信電力の精密度は非常に低い。したがって、経路損失をコード化またはダウンリンク及びメッセージの大きさのCQI推定のコード化またはシグネチャでULの原因値をコード化することが提案される。
【0050】
自己構成ネットワーク(SON;self−organizing networks)向上は、3GPP LTE−rel−12で考慮される新しい機能及び新しい配置のためだけでなく、既存機能の相互運用性のために必要である。3GPP LTE rel−11において、失敗が発生した端末タイプを確認するために移動性強化最適化(MRO;mobility robustness optimization)が向上された。他のSON使用事例は、類似した改善が必要である。例えば、移動性負荷バランシング(MLB;mobility load balancing)は、セル範囲拡張(CRE;cell range expansion)をサポートする端末とサポートしない端末との間を区別することができない。
【0051】
能動アンテナ(active antenna s)を介して配置を多様にする多数の垂直及び水平ビームが生成される。能動アンテナを介して変化する負荷条件を処理するための動的セル分割/結合が可能である。例えば、実際トラフィックミックス、トラフィック位置及びユーザ需要によって、ビームが容量を正確に分配するために調整されることができる。それによって、能動アンテナは、ピコセルの固定された配置が高いが、それにもかかわらず、ネットワークは、混雑状況に直面できる、郊外と農村地域に特に有用である。SONは、アクティブアンテナに基づいてネットワーク配置を自動化することができる。
【0052】
SON向上及び能動アンテナシステム(AAS;active antenna system)に基づく配置のための新しい機能が論議された。AASの配置可能シナリオ及びAASに対して付加的に要求されるSON機能が論議される必要がある。
【発明を実施するための形態】
【0063】
以下の技術は、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC−FDMA(single carrier frequency division multiple access)などのような多様な無線通信システムに使われることができる。CDMAは、UTRA(universal terrestrial radio access)やCDMA2000のような無線技術で具現されることができる。TDMAは、GSM(登録商標)(global system for mobile communications)/GPRS(general packet radio service)/EDGE(enhanced data rates for GSM(登録商標) evolution)のような無線技術で具現されることができる。OFDMAは、IEEE(institute of electrical and electronics engineers)802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、E−UTRA(evolved UTRA)などのような無線技術で具現されることができる。IEEE802.16mは、IEEE802.16eの進化であり、IEEE802.16基づくシステムとの後方互換性(backward compatibility)を提供する。UTRAは、UMTS(universal mobile telecommunications system)の一部である。3GPP(3rd generation partnership project)LTE(long term evolution)は、E−UTRA(evolved−UMTS terrestrial radio access)を使用するE−UMTS(evolved UMTS)の一部であり、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(advanced)は、3GPP LTEの進化である。
【0064】
説明を明確にするために、LTE−Aを中心に記述するが、本発明の技術的思想がこれに制限されるものではない。
【0065】
能動アンテナシステム(AAS;active antenna system)は、放射パターン(radiation pattern)が動的に調節可能なアンテナ配列システム(antenna array system)が装備されている基地局をいう。AASは、従来基地局に設置されたものの代替的なアンテナシステムを導入する。AAS内のアンテナ配列システムと送信機及び受信機との間の相互作用は、従来基地局と従来アンテナシステムと異なることがある。
【0066】
AAS配置シナリオが説明される。3GPP TR 37.840 V12.0.0(2013−03)のSection5を参照することができる。
【0067】
1)チルト(Tilt)及び放射パターン制御
【0068】
アンテナは、一般的に固定されたビーム幅(beam width)で製造され、アンテナ製造業者は、典型的に彼らの従来生産ライン内で制限された個数のビーム幅変化を提供する。従来、基地局設備は、地面方向にアンテナ応答の主ローブ(main lobe)を指向するようにするために、アンテナに物理的チルトを導入することが多い。アンテナチルトは、所望のセルカバレッジを最適化して隣接セルに/からの干渉を最小化するために選択される。一部設備は、アンテナチルト角の遠隔制御を容易にする位相シフトの調整を許容する遠隔電気的チルト(RET;remote electrical tilt)装置を使用する。
【0069】
AASは、電子手段を介して放射パターンのビーム幅だけでなく、高度と防衛角度も動的に制御することができる。電子制御は、機械的な制御と共に利用されることができる。AAS放射パターンは、特定配置シナリオ及び可能な場合にトラフィックパターンを変更するために調整されることができる。AAS放射パターンは、カバレッジとビーム形成利得目的のために、独立的なアップリンクとダウンリンクのように異なるリンクに対して独立的に最適化されることができる。
【0070】
チルトとビーム幅制御の概念は、アンテナパターンの調整によりセルが垂直または水平に分割されるセル分割技術により拡張されることができる。例えば、一つのセルパーティション(partition)は、BSに近く位置し、他のセルパーティションは、BSから遠く離れて位置できる。
【0071】
2)MIMO(multiple−input multiple−output)
【0072】
MIMOは、ビーム形成、ダイバーシティ、空間多重化などのような多様な空間プロセシング技術を含む一般的な用語である。各々の簡略な説明は、下記の通りである。
【0073】
−ビーム形成:専用参照信号を利用したデータ復調が端末によりサポートされる時、端末に向かって形成された専用ビームの使用
【0074】
−ダイバーシティ:例えば、SFBC(spatial−frequency block code)またはFSTD(frequency switching transmit diversity)または両方の組合せの使用を介した空間及び周波数領域で共同に最適化するためのダイバーシティ技術の使用
【0075】
−空間多重化:利用可能なアンテナの組合せにより生成された複数の空間レイヤを使用して一つの端末(SU−MIMO)または複数の端末(MU−MIMO)に複数の信号ストリーム送信
【0076】
3)互いに異なる搬送波周波数でのアンテナ動作差別化
【0077】
AASは、互いに異なる搬送波周波数で互いに異なる無線アクセス技術(RAT)に対して互いに異なるアンテナ使用をサポートする。例えば、AASは、LTE搬送波に対する4個の仮想アンテナ及びHSPA(high−speed packet access)またはGSM(登録商標)搬送波に対する2個のアンテナを生成することができる。
【0079】
各端末は、端末の移動を追跡する自ビームを得ることができる。空間多重化、ビーム形成及び送信ダイバーシティをサポートするための現在仕様は、一つのリソースブロック内に一つの端末に送受信スケジューリングすることができる機能を含む。例えば、これは移動性に対する調整と共に個別端末にビーム形成を許容する。
【0080】
AAS基地局は、広域(wide area)、中間範囲(medium range)及びローカル領域(local area)カバレッジに配置されることができる。
【0081】
−広域カバレッジ配置シナリオは、一般的に、基地局アンテナがアンテナ支柱、屋根の上面または1階(street level)より高い位置にある野外マクロ環境で見られる。広域カバレッジに対して設計されたAAS基地局をマクロAASという。
【0082】
−中間範囲カバレッジ配置シナリオは、一般的に、AAS基地局が屋根の上面より低い位置にある野外マイクロ環境で見られる。中間範囲カバレッジに対して設計されたAAS基地局をマイクロAASという。
【0083】
−ローカル領域基地局配置シナリオは、一般的に、アンテナが天井または壁に位置した室内(事務室、地下鉄駅等)で見られる。また、ローカル領域カバレッジに対する配置シナリオは、市場、大通り、鉄道駅のような野外ホットスポット地域でも見られる。ローカル領域カバレッジに対して設計されたAAS基地局をピコAASという。
【0084】
従来、基地局が固定されたビームパターンを仮定するが、AAS基地局の放射パターンは、動的に調整されることができる。統合的でない(un−coordinated)配置に基づく従来基地局とAAS基地局の共存が考慮されることができる。共存要求事項を研究するために既存結果に基づく分析方法が使われることができ、必要な場合、追加シミュレーションが補完されることができる。下記の初期シナリオは、AAS BSの空間的特性を研究するための目的として確認される:
【0085】
−他のE−UTRAマクロAAS基地局と共に位置したE−UTRAマクロAAS基地局
【0086】
−従来E−UTRAマクロ基地局と共に位置したE−UTRAマクロAAS基地局
【0087】
前記説明された配置/共存シナリオに基づいて、AASの配置シナリオは、以下の表1に記載されたように、3つの側面に分類されることができる。
【0089】
表1を参照すると、セル分割と関連して内側部分と外側部分とに分割されたセルが基本配置シナリオと見なされる。より正確で適応的なビーム調整を仮定すると、各端末の移動追跡による端末別送受信が可能なシナリオである。
【0090】
各セルパーティションに対する周波数及びRAT割当と関連して、3つの可能なオプションがあり、これは1)全てのパーティションに対して同じ周波数を割当、2)各パーティションに対して異なる周波数を割当、3)各パーティションに対して異なるRATを割り当てるものである。3つのオプションのうち、各パーティションに対して異なるRATを割り当てるものは、他のオプションに比べてネットワークの観点でさらに多くの努力(例えば、RAT間ハンドオーバ、セルID割当及び使用ケースに対してさらに議論必要)が要求される。
【0091】
共存シナリオと関連して、もし、互いに共に位置したAAS基地局間に連動(interworking)SONメカニズムが開発されると、そのとき、従来基地局と共に位置したAAS基地局のケースとして使われることができる。しかし、この場合、互換性問題は考慮されなければならない。
【0092】
したがって、まず、下記のAAS配置シナリオに焦点を合わせることが好ましい。
【0093】
−内側領域及び外側領域に分割されたセル、
【0094】
−セルの全てのパーティションに対して同じ周波数を割り当て、または各パーティションに異なる周波数を割当、及び
【0095】
−他のマクロAAS基地局と共に位置したマクロAAS基地局
【0096】
AAS基本配置シナリオが説明される。多くの端末が集中される場合、容量を最適化するために適用されることができるAAS動作に対して、ビーム形成、セル形成(cell shaping)、セル分割を含むシナリオが論議されてきた。このようなシナリオは、高い密度の端末から高いトラフィック要求を仮定する。端末は、空間上で一時的にまたは永久的に集中されることができる。AASベースの配置は、容量を最適化するために使われる。
【0097】
図5は、AASのためのビーム形成調整のシナリオを示す。ビーム形成は、各セルのカバレッジが変更されずに維持される、適応的なまたは再構成できるアンテナシステムを導入する。
図5を参照すると、eNB1は、トラフィックホットスポットに向かってアンテナを構成する。ビーム形成によってセル境界干渉がなく、トラフィックホットスポットで端末移動性協力もない。また、各eNBでサービング/隣接セルアップデート及び/または機能再構成がない。また、OAM(operations、administration and maintenance)で構成アップデートがない。全てのセルカバレッジで同じ物理セルID(PCI;physical cell ID)が使われる。このような調整は、高速時間スケール(fast time scale)と考慮される(無線リソース管理(RRM;radio resource management)によって)。ビーム形成がセルカバレッジの再形成を起こす場合、変更のトリガは、OAM再構成(例えば、集められたKPI(key performance indicator)ベース)である。または、セルカバレッジが影響を受けない場合、制御ユニットは基地局である(実行ベース)。
【0098】
図6は、AASのためのセル形成調整のシナリオを示す。セル形成は、各セルの主カバレッジは、変わらずに維持されるが、セルの境界は、負荷要求(load demand)によって調整されることができる、適応的なまたは再構成できるアンテナシステムを導入する。
図6を参照すると、セル1は、トラフィックホットスポット周囲に形成される。セル形成によってセル境界干渉がなく、トラフィックホットスポットで端末移動性協力もない。また、各eNBでサービング/隣接セルアップデート及び/または機能再構成がない。また、OAMで構成アップデートがない。全てのセルカバレッジで同じPCIが使われる。このような調整は、中間時間スケール(medium time scale)と考慮される(1時間ごとにまたはさらにまれに)。変更のトリガは、OAM再構成(例えば、集められたKPIベース)である。または、変更が予め計画された場合、制御ユニットは基地局である(実行ベース)。
【0099】
図7は、AASのためのセル分割調整のシナリオを示す。セル分割は、さらに多いアンテナビームを含むようにアンテナシステムを変更し、選択された基地局に高いステップのセクタ化(垂直、水平またはその組合せ)を導入する。各アンテナビームは、変更前より小さい領域をカバーする。しかし、組み合わせられたビームの主カバレッジは、分割以前の主セルカバレッジに対応する。
図7を参照すると、セル1は、トラフィックホットスポットをサポートするためにセル1aとセル1bとに分割される。セル1aとセル1bとの間のセル境界干渉が発生でき、トラフィックホットスポットでセル1に接続した端末の移動性が変更されることができる。また、ANR(automatic neighbor relation)、PCI、隣接セルリスト(NCL;neighbor cell list)などを含むサービング/隣接セルアップデート及び移動性強化最適化(MOR;mobility robustness optimization)、向上されたセル間干渉協力(eICIC;enhanced inter−cell interference coordination)などを含む機能再構成が各eNBで実行されることができる。また、OAMで新しい構成アップデートがあることがある。各ビームは、互いに異なるPCIを放送する。セル分割手順は、長い時間スケール(long term time scale)と考慮される(1時間ごとにまたはさらにまれに一日に数回)。変更のトリガは、OAM再構成(例えば、集められたKPIベース)である。または、セルカバレッジが影響を受けずに分割が予め計画された場合、制御ユニットは基地局である(実行ベース)。セル分割の指示がOAM及び隣接eNBで必要である。
【0100】
以下、本発明の一実施例によってセル形成のシナリオに集中する。
【0101】
前述した接近に基づいて、MROメカニズムに対して現在標準の向上を要求するいくつかの問題が存在する。即ち、セル形成機能がセルカバレッジ領域の動的な変更の原因になるため、端末は、AASによりセル形成機能をサポートするセルと一般セルを区別する必要がある。たとえ、端末がセルの形成された部分にハンドオーバされるとしても、端末は、セルカバレッジの動的変更によりセルから離れなければならない。したがって、eNBが端末のハンドオーバを決定する時、eNBは、ターゲットセルがAASによりセル形成機能をサポートするかどうかを知るべき必要がある。
【0102】
したがって、本発明の一実施例によって、eNBは、セルがAASによりセル形成機能をサポートするかどうかを指示することができる。該当指示を受信すると、サービングeNBは、端末がハンドオーバされることもできる隣接セルがセル形成機能をサポートするかどうかを知ることができる。
【0103】
図8は、本発明の一実施例に係る指示を送信する方法の一例を示す。
図8を参照すると、隣接eNBは、無線チャネルを介して端末に自セルに対する指示を放送する。該当指示を受信すると、端末は、受信した指示をサービングeNBに報告する。したがって、サービングeNBは、隣接セルがセル形成指示をサポートするかどうかを知ることができる。
【0104】
図9は、本発明の一実施例に係る指示を送信する方法の他の例を示す。
図9を参照すると、隣接eNBは、無線チャネルを介して端末に自セルに対する指示を放送する。もし、受信した指示が、隣接セルがAASによりセル形成機能をサポートするという情報を含むと、端末は、サービングeNBに測定結果を報告しない。したがって、端末は、隣接セルにハンドオーバされることができない。
【0105】
図10は、本発明の一実施例に係る指示を送信する方法の他の例を示す。
図10を参照すると、隣接eNBは、X2インターフェースを介して端末のサービングeNBに自セルに対する指示を送信する。したがって、サービングeNBは、隣接セルがセル形成指示をサポートするかどうかを知ることができる。
【0106】
サービングeNBは、該当指示と関連したセルに端末をハンドオーバするかどうかを決定する時、端末または隣接eNBから得た指示を考慮することができる。
【0107】
また、本発明の一実施例によると、AASによりセル形成機能をサポートするセルのためのPCIが留保されることができる。eNBは、隣接eNBに留保されたPCI範囲情報を放送することができる。表2は、本発明の一実施例によってAASによりセル形成機能をサポートするセルのためのPCIの割当の一例を示す。例えば、事業者(operator)がAASによりセル形成機能をサポートするセルのためにK+1個のPCIを留保すると、PCI割当の例は、下記の通りである。
【0109】
表2を参照すると、NからN+KまでのPCIがAASによりセル形成機能をサポートするセルのために留保され、残りのPCIは、一般セルのために留保される。AASによりセル形成機能をサポートするセルのために留保されたPCIと一般セルのために留保されたPCIは重ならない。
【0110】
また、本発明の一実施例によると、セル(セル1)が高いトラフィック負荷状態にある時、セル1を管理するeNB(eNB1)は、セル1の端末を受けるために、隣接eNB(eNB2)に隣接eNBのセル(セル2)をセル1に向かって形成することを要求することができる。
【0111】
図11は、隣接eNB間のセル形成動作の一例を示す。
図11を参照すると、eNB1により管理されるセル1は、セルの境界でeNB2により管理されるセル2に向かって形成される。セル1の主カバレッジは変更されない。セル2に向かってセル1を形成してセル2の端末を受け入れることで、セル2で要求されるトラフィックの量(または、端末の個数)が高い時、eNB2は、高い負荷状態から逃れることができる。また、セル1が高い負荷状態にある時、eNB2がセル1に向かってセル2を形成してセル1の端末を受け入れることもできる。
【0112】
問題は、セル形成以前の実際セルカバレッジとセル形成以後のカバレッジ領域が異なることがあるという点である。したがって、eNBが自セルのセル形成またはセル形成解除(cell un−shaping)を計画した時、その計画を隣接eNBに知らせなければならない。または、eNBは、自セルがセル形成またはセル形成解除を完了したことを隣接eNBに知らせなければならない。以下、セル形成は、セルの主カバレッジは変わらずに維持されるが、セルの境界は、負荷要求によって調整されることができることを意味する。セル形成解除は、セルのカバレッジが原カバレッジへ戻ることを意味する。即ち、セル形成は、
図11−(a)から
図11−(b)への動作であり、セル形成解除は、
図11−(b)から
図11−(a)への動作である。
【0113】
図12は、本発明の一実施例に係るセル形成指示を送信する方法の一例を示す。
【0114】
図12−(a)を参照すると、ステップS100において、eNB1は、セル形成を実行することを決定してセル形成を実行する。ステップS101において、eNB1は、セル形成を実行したことを指示するセル形成指示を送信する。したがって、eNB1は、自分がセル形成を完了したことをeNB2に知らせることができる。
【0115】
図12−(b)を参照すると、ステップS110において、eNB1は、セル形成を実行することを決定する。ステップS111において、eNB1は、セル形成を実行することを指示するセル形成指示を送信する。したがって、eNB1は、セル形成決定をした後にセル形成の計画をeNB2に知らせることができる。ステップS112において、eNB1は、セル形成を実行する。
【0116】
図13は、本発明の一実施例に係るセル形成解除指示を送信する方法の一例を示す。
【0117】
図13−(a)を参照すると、ステップS200において、eNB1は、セル形成解除を実行することを決定してセル形成解除を実行する。ステップS201において、eNB1は、セル形成解除を実行したことを指示するセル形成解除指示を送信する。したがって、eNB1は、自分がセル形成解除を完了したことをeNB2に知らせることができる。
【0118】
図13−(b)を参照すると、ステップS210において、eNB1は、セル形成解除を実行することを決定する。ステップS211において、eNB1は、セル形成解除を実行することを指示するセル形成解除指示を送信する。したがって、eNB1は、セル形成解除決定をした後にセル形成解除の計画をeNB2に知らせることができる。ステップS212において、eNB1は、セル形成解除を実行する。
【0119】
また、eNBがセル形成解除を決定した直後に隣接eNBからハンドオーバ要求メッセージを受信した場合、eNBは、ハンドオーバ失敗を防止するためにハンドオーバ要求を拒絶する必要があり、隣接eNBに適切な拒絶理由を知らせるべき必要がある。
【0120】
図14は、本発明の一実施例に係るハンドオーバ手順を拒絶する方法の一例を示す。
【0121】
図14−(a)によると、ステップS300において、eNB1は、セル形成解除を実行することを決定する。ステップS301において、eNB2はハンドオーバを決定し、それによって、ステップS302において、ハンドオーバ要求メッセージをeNB1に送信する。即ち、eNB1は、セル形成解除を実行することを決定した直後にeNB2からハンドオーバ要求メッセージを受信する。したがって、ステップS303において、eNB1は、ハンドオーバ用意失敗メッセージをeNB2に送信する。このとき、ターゲットセル(例えば、eNB1のセル)がセル形成解除を計画していることを指示する原因情報が共に送信されることができる。ステップS304において、eNB1は、セル形成解除を実行する。ステップS305において、eNB1は、セル形成解除を実行したことを指示するセル形成解除指示を送信する。したがって、eNB1は、自分がセル形成解除を完了したことをeNB2に知らせることができる。
【0122】
図14−(b)によると、ステップS310において、eNB1は、セル形成解除を実行することを決定する。ステップS311において、eNB2はハンドオーバを決定し、それによって、ステップS312において、ハンドオーバ要求メッセージをeNB1に送信する。即ち、eNB1は、セル形成解除を実行することを決定した直後にeNB2からハンドオーバ要求メッセージを受信する。したがって、ステップS313において、eNB1は、ハンドオーバ用意失敗メッセージをeNB2に送信する。このとき、ターゲットセル(例えば、eNB1のセル)がセル形成解除を計画していることを指示する原因情報が共に送信されることができる。ステップS314において、eNB1は、セル形成解除を実行することを指示するセル形成解除指示を送信する。したがって、eNB1は、セル形成解除決定をした後にセル形成解除の計画をeNB2に知らせることができる。ステップS315において、eNB1は、セル形成解除を実行する。
【0123】
図15は、本発明の実施例が具現される無線通信システムのブロック図である。
【0124】
第1のeNB800は、プロセッサ(processor)810、メモリ(memory)820及びRF部(radio frequency unit)830を含むことができる。プロセッサ810は、本明細書で説明された機能、過程及び/または方法を具現するように構成されることができる。無線インターフェースプロトコルの階層は、プロセッサ810により具現されることができる。メモリ820は、プロセッサ810と連結され、プロセッサ810を駆動するための多様な情報を格納する。RF部830は、プロセッサ810と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。
【0125】
第2のeNB900は、プロセッサ910、メモリ920及びRF部930を含むことができる。プロセッサ910は、本明細書で説明された機能、過程及び/または方法を具現するように構成されることができる。無線インターフェースプロトコルの階層は、プロセッサ910により具現されることができる。メモリ920は、プロセッサ910と連結され、プロセッサ910を駆動するための多様な情報を格納する。RF部930は、プロセッサ910と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。
【0126】
プロセッサ810、910は、ASIC(application−specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路及び/またはデータ処理装置を含むことができる。メモリ820、920は、ROM(read−only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体及び/または他の格納装置を含むことができる。RF部830、930は、無線周波数信号を処理するためのベースバンド回路を含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は、前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリ820、920に格納され、プロセッサ810、910により実行されることができる。メモリ820、920は、プロセッサ810、910の内部または外部にあり、よく知られた多様な手段でプロセッサ810、910と連結されることができる。
【0127】
前述した例示的なシステムにおいて、前述した本発明の特徴によって具現されることができる方法は、流れ図に基づいて説明された。便宜上、方法は、一連のステップまたはブロックで説明したが、請求された本発明の特徴は、ステップまたはブロックの順序に限定されるものではなく、あるステップは、異なるステップと、前述と異なる順序にまたは同時に発生できる。また、当業者であれば、流れ図に示すステップが排他的でなく、他のステップが含まれ、または流れ図の一つまたはそれ以上のステップが本発明の範囲に影響を及ぼさずに削除可能であることを理解することができる。