【実施例】
【0080】
本開示は、その範囲を限定することが意図されていない一定の実施態様と関連して記載される。対照的に、本開示は、特許請求の範囲内に含まれうるような全ての代替物、改良物、および同等物を網羅する。よって、具体的な実施態様が含まれる下記の実施例は、本開示の1つの実施を例示するものであり、これらの実施例は、特定の実施態様の例示を目的とし、その手順および概念的見地を最も有用かつ容易に理解される説明と考えられるものを提供するものである。
【0081】
本開示の化合物は、この項目に記載の反応および技術、ならびに当業者に公知の他の合成方法を用いて調製されうる。該反応は、用いられる試薬および物質に適当であり、影響を受ける変換に適する溶媒中で行われる。また、下記に記載の合成方法の説明において、全ての推奨される反応条件(溶媒、反応温度、実験期間、およびワークアップ手順の選択を含む)は、その反応にとって標準的な条件であるものが選択され、当業者によって容易に認識されるべきである。分子の様々な部分に存在する官能基が推奨される試薬および反応に適合しなければならないことは、有機合成の当業者によって理解される。反応条件に適合するこのような置換基への制限は、当業者にとって明らかであり、代替の方法が用いられるべきである。
【0082】
式8の化合物(式中、R
1、R
2、およびR
3は、式(I)で定義されるとおりである)は、スキーム1に記載されるように調製することができる。アセト酢酸エチルを、極性非プロトン性溶媒(例えば、THFなど)中で水素化ナトリウムおよびn−ブチルリチウムで処理し、続いて1−ヨード−2−メチルプロパン(3)を加えて、メチル 6−メチル−3−オキソヘプタノエート(4)を得た。1−ヨード−2−メチルプロパンの他にも様々なハロゲン化アルキルが、化合物4において3−メチルブチル基の代わりに様々なアルキル基を有する化合物を提供しうるものと当業者によって理解される。化合物4は、60℃〜120℃の温度にて溶媒(例えば、トルエン)中において酸(例えば、酢酸)および4Åモレキュラ・シーブスの存在下で式5のアニリン化合物と縮合されて、式6の化合物を供する。式6の化合物は、フェニルエーテル中で250℃にて加熱されて、環化して、式7の化合物が生成される。式7の化合物を、20〜150℃の温度にて、リガンド(例えば、SPhosまたはXPhos)の存在もしくは非存在下で、溶媒(例えば、DME、DMF、トルエン、THF、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノールまたは水あるいはこれらの組み合わせ)中のパラジウム触媒(例えば、Pd(PPh
3)
4またはPd(OAc)
2)および塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、またはリン酸カリウム)の存在下において、アリールおよびヘテロアリールボロン酸とカップリングさせて、式8の化合物が生じる。該カップリング反応は、該反応混合物を標準的な研究室の方法を用いて加熱することによって、または該反応混合物をマイクロ波中で加熱することによって行われる。
スキーム1
【化4】
【0083】
スキーム2に記載の方法を用いて、式9の化合物(式中、R
1、R
2、およびR
3は、式(I)で定義されるとおりである)は、式8の化合物を、溶媒(例えば、DMFまたはTHF)中にて塩基(例えば、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウム)で処理することによって、式8の化合物から調製することができる。続いて、メチル化剤(例えば、ヨードメタンまたは硫酸ジメチル)を加え、該反応混合物を0〜100℃の温度で攪拌して、式9の化合物を得た。式10の化合物(式中、R
1、R
2、およびR
3は、式(I)で定義されるとおりである)は、式8の化合物を溶媒(例えば、DMF)中の三臭化リンの存在下で攪拌することによって、式8の化合物から調製することができる。あるいは、この反応は、式8の化合物を、50〜100℃の温度で溶媒(例えば、ジクロロエタン)中のオキシ臭化リンおよび触媒DMFの存在下で加熱することによって行い、式10の化合物を得ることができる。
スキーム2
【化5】
【0084】
スキーム3に記載の方法を用いて、式11の化合物(式中、R
1、R
2、およびR
3は、式(I)で定義されるとおりである)は、式10の化合物を、溶媒(例えば、メタノールまたはエタノール)中のパラジウム炭素で処理し、生じた混合物を水素雰囲気下で攪拌することによって、式10の化合物から調製することができる。式12の化合物(式中、R
1、R
2、およびR
3は、式(I)で定義されるとおりである)は、式10の化合物を、水の存在もしくは非存在下で溶媒(例えば、DMF、DME、またはDMAC)中のシアン化亜鉛とともに、パラジウム触媒および必要に応じて適当なリガンドの存在下で攪拌することによって、式10の化合物から調製することができる。該反応は、70〜150℃の温度で行われて、式12の化合物を供する。該カップリング反応は、該反応混合物を、標準的な研究室の方法を用いて加熱することによって、あるいは該反応混合物をマイクロ波中で加熱することによって行う。
スキーム3
【化6】
【0085】
式15の化合物(式中、R
1、R
2、およびR
3は、式(I)で定義されるとおりである)は、式12の化合物からスキーム4に記載されるように調製することができる。式12の化合物を四塩化炭素中にて臭素化剤(例えば、N−ブロモコハク酸イミドおよびAIBN)で加熱しながら処理して、式13の化合物を得た。該ブロミド化合物を有機溶媒(例えば、アセトン、アセトニトリル、DMFまたはピリジン)中でアジ化ナトリウムを用いて置換して、式14の化合物を得た。該アジド化合物からアミン化合物への還元は、式14の化合物を、THFおよび水の混合液中にてトリフェニルホスフィンで処理して式15の化合物を得ることによって行うことができる。あるいは、式14の化合物は、溶媒(例えば、メタノールまたはエタノール)中でパラジウム炭素の存在中にて水素雰囲気下に置かれて、式15の化合物を供することができる。
スキーム4
【化7】
【0086】
置換基を組み込む順番が変更されてもよいことが当業者によって理解される。例えば、式(I)の化合物におけるR
1およびR
2基(式中、R
1=オキサゾール−5−イルおよびR
2=メトキシ)は、スキーム5に示されるように取り込むことができる。式16の化合物(R
2にメトキシ基を有する)を、溶媒(例えば、メタノール)中の塩基(例えば、炭酸カリウム)の存在下にてTosMICで処理して、式17の化合物が生じる。化合物17におけるニトロ基の還元は、標準的な条件(例えば、以下に限定されないが、0℃〜100℃の温度にて適当な溶媒(例えば、メタノールまたはエタノール)中のH
2およびPd/C、塩化アンモニウムとともに亜鉛、または塩化スズ)を用いて行われて、式18の化合物が生じる。式18の化合物は、スキーム1−4に記載の適当な手順を用いてさらに進行されて、式19の化合物(式中、R
4=3−メチルブチルまたは1−アミノ−3−メチルブチル;R
5=H;ならびにR
6=H、Br、OMe、またはCN)を供することができる。
スキーム5
【化8】
【0087】
式23の化合物(式中、R
1、R
2、およびR
3は、式(I)で定義されるとおりである)は、スキーム6に記載されるように調製することができる。式20および21の化合物は、合わされてオキシ塩化リンとともに加熱されて、式22の化合物を供する。式22の化合物を、20〜150℃の温度にて、リガンド(例えば、SPhosまたはXPhos)の存在もしくは非存在中で、溶媒(例えば、DME、DMF、トルエン、THF、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノールまたは水あるいはこれらの組み合わせ)中のパラジウム触媒(例えば、Pd(PPh
3)
4またはPd(OAc)
2)および塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、またはリン酸カリウム)の存在下において、アリールおよびヘテロアリールボロン酸とカップリングさせて、式23の化合物が供される。該カップリング反応は、該反応混合物を標準的な研究室の方法を用いて加熱することによって、あるいは該反応混合物をマイクロ波中で加熱することによって行われる。
スキーム6
【化9】
【0088】
式29の化合物(式中、R
1、R
2、およびR
3は、式(I)で定義されるとおりである)は、スキーム7に記載されるように調製することができる。化合物24を極性非イオン性溶媒(例えば、THF)中の塩基(例えば、LDA)で処理し、続いてギ酸エチル(25)を加えて、化合物26を得た。化合物26は、60℃〜120℃の温度にて溶媒(例えば、トルエン)中で酸(例えば、酢酸)および4Åモレキュラ・シーブスの存在下において、式5のアニリン化合物と縮合されて、式27の化合物を供することができる。式27の化合物は、フェニルエーテル中で250℃に加熱されて、環化し、式28の化合物を生成する。式28の化合物を、20〜150℃の温度にてリガンド(例えば、SPhosまたはXPhos)の存在もしくは非存在で、溶媒(例えば、DME、DMF、トルエン、THF、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノールまたは水あるいはこれらの組み合わせ)中のパラジウム触媒(例えば、Pd(PPh
3)
4またはPd(OAc)
2)および塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、またはリン酸カリウム)の存在下において、アリールおよびヘテロアリールボロン酸とカップリングさせて、式29の化合物が供される。該カップリング反応は、該反応混合物を標準的な研究室の方法を用いて加熱することによって、あるいは該反応混合物をマイクロ波中で加熱することによって行われる。
スキーム7
【化10】
【0089】
式31の化合物(式中、R
1、R
2、R
3、およびR
4は、式(I)で定義されるとおりである)は、スキーム8に記載されるように調製することができる。式30の化合物は、スキーム1で示されるように調製することができる。化合物30を酢酸中の臭素で処理して、式31の化合物が供される。
スキーム8
【化11】
【0090】
式35の化合物(式中、R
1、R
2、およびR
3は、式(I)で定義されるとおりである)は、スキーム9に記載されるように式6の化合物(スキーム1に示されるように調製)から調製することができる。式6の化合物は、DMFおよびPOCl
3の存在下で加熱されて、式32の化合物を供する。化合物32におけるエステルを試薬(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム)で加水分解して、式33の化合物が供される。式33の化合物をシュウ酸クロリドおよび触媒DMFで処理して、対応する酸クロリド化合物を得て、次いで、水酸化アンモニウムで処理して、式34の化合物が生じる。式34の化合物を、20〜150℃の温度にてリガンド(例えば、SPhosまたはXPhos)の存在もしくは非存在中で、溶媒(例えば、DME、DMF、トルエン、THF、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノールまたは水あるいはこれらの組み合わせ)中のパラジウム触媒(例えば、Pd(PPh
3)
4またはPd(OAc)
2)および塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、またはリン酸カリウム)の存在下において、アリールおよびヘテロアリールボロン酸とカップリングさせて、式35の化合物が供される。該カップリング反応は、該反応混合物を標準的な研究室の方法を用いて加熱することによって、あるいは該反応混合物をマイクロ波中で加熱することによって行われる。
スキーム9
【化12】
【0091】
式37の化合物(式中、R
1、R
2、およびR
3は、式(I)で定義されるとおりである)は、スキーム10に記載されるように式34の化合物(スキーム9に示されるように調製)から調製することができる。式34の化合物を、塩基(例えば、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミン)の存在下にてトリフルオロ無水酢酸で処理して、式36の化合物が生成する。式36の化合物を、20〜150℃の温度にてリガンド(例えば、SPhosまたはXPhos)の存在もしくは非存在中にて、溶媒(例えば、DME、DMF、トルエン、THF、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノールまたは水あるいはこれらの組み合わせ)中のパラジウム触媒(例えば、Pd(PPh
3)
4またはPd(OAc)
2)および塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、またはリン酸カリウム)の存在下において、アリールおよびヘテロアリールボロン酸とカップリングさせて、式37の化合物が供される。該カップリング反応は、該反応混合物を標準的な研究室の方法を用いて加熱することによって、あるいは該反応混合物をマイクロ波中で加熱することによって行われる。
スキーム10
【化13】
【0092】
式41の化合物(式中、R
4=4−メチルペンタン−2−オン)は、スキーム11に示されるように式38の化合物から調製することができる。式38の化合物を、カップリング剤(例えば、TBTU)および塩基(例えば、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミン)の存在下にてN,O−ジメチルヒドロキシルアミンで処理して、式39の化合物が生成する。式39の化合物を、溶媒(例えば、THFまたはジエチルエーテル)中にてグリニャール試薬で処理して、式40の化合物が生成する。式40の化合物を、20〜150℃の温度にてリガンド(例えば、SPhosまたはXPhos)の存在もしくは非存在中で、溶媒(例えば、DME、DMF、トルエン、THF、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノールまたは水あるいはこれらの組み合わせ)中のパラジウム触媒(例えば、Pd(PPh
3)
4またはPd(OAc)
2)および塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、またはリン酸カリウム)の存在下において、アリールおよびヘテロアリールボロン酸とカップリングさせて、式41の化合物(式中、R
4=4−メチルペンタン−2−オン)が供される。該反応混合物を標準的な研究室の方法を用いて加熱することによって、あるいは該反応混合物をマイクロ波中で加熱することによって行われる。
スキーム11
【化14】
【0093】
式45の化合物(式中、R
4=1−アミノ−3−メチルブチル)は、スキーム12に示されるように式40の化合物(スキーム11で調製)から調製することができる。式40の化合物を還元剤(例えば、シアノ水素化ホウ素ナトリウム)で処理して、式42の化合物が生成する。式42の化合物を、標準的な条件(例えば、溶媒(例えば、THF)中のDIAD、トリフェニルホスフィン)を用いて、アミン供給源(例えば、フタルイミド)とミツノブ反応させて、式43の化合物が生成する。式43の化合物を、20〜150℃の温度にてリガンド(例えば、SPhosまたはXPhos)の存在もしくは非存在下にて、溶媒(例えば、DME、DMF、トルエン、THF、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノールまたは水あるいはこれらの組み合わせ)中のパラジウム触媒(例えば、Pd(PPh
3)
4またはPd(OAc)
2)および塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、またはリン酸カリウム)の存在下において、アリールおよびヘテロアリールボロン酸とカップリングさせて、式44の化合物が供される。該反応混合物を標準的な研究室の方法を用いて加熱することによって、あるいは該反応混合物をマイクロ波中で加熱することによって行われる。式44の化合物のフタレート化合物を試薬(例えば、ヒドラジン)で脱保護して、式45の化合物(式中、R
4=1−アミノ−3−メチルブチル)が供される。
スキーム12
【化15】
【0094】
式52の化合物(式中、R
4=1−アミノ−3−メチルブチル)は、スキーム13に示されるように式46の化合物から調製することができる。式46の化合物を酸化剤(例えば、二酸化セレン)で処理して、式47の化合物が生成する。脱水剤(例えば、テトラエトキシチタニウム)の存在下におけるラセミ体または光学的に純粋なt−ブチルスルフィンアミドとのスルフィンアミド形成により、式48の化合物がジアステレオマーの混合物として生じる。式48の化合物を、溶媒(例えば、THFまたはジエチルエーテル)中においてグリニャール試薬で処理して、式49の化合物が生成する。式49の化合物を、40〜150℃の温度にて溶媒(例えば、MeCN、トルエン、THF、またはジオキサン)中でパラジウム触媒(例えば、Pd(PPh
3)
4、PdCl
2(PPh
3)
2、またはPd(OAc)
2)の存在下において、パラジウム介在のヘキサメチルジチンとカップリングにより変換させて、式50の化合物が供される。式50の化合物を、20〜150℃の温度にて溶媒(例えば、DME、DMF、トルエン、THF、またはジオキサン)中で添加剤(例えば、臭化もしくはフッ化テトラメチルアンモニウム)の存在もしくは非存在中のパラジウム触媒(例えば、Pd(PPh
3)
4、PdCl
2(PPh
3)
2、またはPd(OAc)
2)ならびに塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、またはリン酸カリウム)の存在下において、ハロゲン化アリールおよびヘテロアリールとスティルカップリングさせて、式51の化合物が供される。該反応混合物を標準的な研究室の方法を用いて加熱することによって、あるいは該反応混合物をマイクロ波中で加熱することによって行われる。式51の化合物の試薬(例えば、HCl)によるスルフィンアミドの脱保護により、式52の化合物(式中、R
4=1−アミノ−3−メチルブチル)が供される。
スキーム13
【化16】
【0095】
式57の化合物は、スキーム14に示されるように式46の化合物から調製することができる。式46の化合物を、20〜150℃の温度にてリガンド(例えば、SPhosまたはXPhos)の存在もしくは非存在下で、溶媒(例えば、DME、DMF、トルエン、THF、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノールまたは水あるいはこれらの組み合わせ)中のパラジウム触媒(例えば、Pd(PPh
3)
4またはPd(OAc)
2)および塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、またはリン酸カリウム)の存在下において、アリールおよびヘテロアリールボロン酸とカップリングさせて、式53の化合物が供される。該反応混合物を標準的な研究室の方法を用いて加熱することによって、あるいは該反応混合物をマイクロ波中で加熱することによって行われる。式53の化合物を酸化剤(例えば、二酸化セレン)で処理して、式54の化合物が生成される。脱水剤(例えば、テトラエトキシチタニウム)の存在下におけるラセミ混合物または光学的に純粋なt−ブチルスルフィンアミドとのスルフィンアミド形成により、式55の化合物が生じる。式55の化合物を、溶媒(例えば、THFまたはジエチルエーテル)中にてグリニャール試薬で処理して、式56の化合物がジアステレオマーの混合物として生成する。該ジアステレオマーは、混合物として行うことができ、あるいはシリカゲルクロマトグラフィーまたはHPLCによって分離することもできる。式56の化合物の試薬(例えば、HCl)によるスルフィンアミドの脱保護により、式57の化合物が供される。必要であれば、式57のラセミ化合物は、キラルHPLCにより2種類のエナンチオマーに分割することができる。
スキーム14
【化17】
【0096】
スキーム15に記載の方法を用いて、式64の化合物は、式10の化合物(スキーム2に記載されるように調製)から調製することができる。式10の化合物を、溶媒(例えば、四塩化炭素)中のAIBNの存在下におけるNBSで処理して、式58の化合物を得ることができる。式58の化合物を、高温にて溶媒(例えば、アセトン)中のアジ化ナトリウムで処理して、式59の化合物を得ることができる。式59の化合物におけるアジド基を溶媒(例えば、THF)中のトリフェニルホスフィンで還元して、式60の化合物を得ることができる。基(例えば、BOC)によるアミンの保護、続いて80〜150℃の温度での溶媒系(例えば、DMFおよび水)中のカップリング剤(例えば、トリスジベンジリデンアセトン)およびリガンド(例えば、DPPF)の存在下におけるZn(CN)
2とのネギシカップリングにより、式62の化合物が供される。式62の化合物におけるニトリルのテトラゾールへの変換は、80〜120℃の温度にて溶媒(例えば、DMF)中のアジ化ナトリウムおよび塩化アンモニウムの存在下で行われて、式63の化合物を生じることができる。式63の化合物を試薬(例えば、HCl)で脱保護して、式64の化合物が供される。必要に応じて、ラセミ体の式64の化合物は、キラルHPLCにより2種類のエナンチオマーに分離することができる。
スキーム15
【化18】
【0097】
式74の化合物は、スキーム16に示されるように式65の化合物から調製することができる。化合物65を、酸(例えば、PPA)の存在下でエチル 3−オキソブタノエートと縮合させて、式66の化合物を得ることができる。式66の化合物を、20〜150℃の温度にてリガンド(例えば、SPhosまたはXPhos)の存在もしくは非存在下で、溶媒(例えば、DME、DMF、トルエン、THF、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノールまたは水あるいはこれらの組み合わせ)中のパラジウム触媒(例えば、Pd(PPh
3)
4またはPd(OAc)
2)および塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、またはリン酸カリウム)の存在下において、アリールおよびヘテロアリールボロン酸とカップリングさせて、式67の化合物が供される。該反応混合物を標準的な研究室の方法を用いて加熱することによって、あるいは該反応混合物をマイクロ波中で加熱することによって行われる。式67の化合物を試薬(例えば、PBr
3)で処理して、式68の化合物が生成される。式68の化合物を酸化剤(例えば、二酸化セレン)で処理して、式69の化合物が生成される。脱水剤(例えば、テトラエトキシチタニウム)の存在下におけるラセミ混合物または光学的に純粋なt−ブチルスルフィンアミドとのスルフィンアミド形成により、式70の化合物が供される。式70の化合物を溶媒(例えば、THFまたはジエチルエーテル)中のグリニャール試薬で処理して、式71の化合物がジアステレオマーの混合物として生成される。該ジアステレオマーは、混合物として行うことができ、あるいはシリカゲルクロマトグラフィーまたはHPLCによって分離することもできる。式71の化合物を、20〜150℃の温度にて溶媒(例えば、DME、DMF、トルエン、THF、またはジオキサン)の存在もしくは非存在中の添加剤(例えば、臭化もしくはフッ化テトラメチルアンモニウム)の存在もしくは非存在中のパラジウム触媒(例えば、Pd(PPh
3)
4、PdCl
2(PPh
3)
2、またはPd(OAc)
2)および塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、またはリン酸カリウム)の存在下において、トリブチルエテニルスタンナンとスティルカップリングさせて、式72の化合物が供される。該反応混合物を標準的な研究室の方法を用いて加熱することによって、あるいは該反応混合物をマイクロ波中で加熱することによって行われる。式72の化合物は、溶媒(例えば、メタノールまたはエタノール)中でパラジウム炭素の存在下において水素化されて、式73の化合物を生じることができる。試薬(例えば、HCl)による式73の化合物のスルフィンアミドの脱保護により、式74の化合物が供される。必要に応じて、式74のラセミ化合物は、キラルHPLCにより2種類のエナンチオマーに分離させることができる。
スキーム16
【化19】
【0098】
式75の中間体は、スキーム17に示されるように調製する。2−アミノ−4−ブロモピリジンは、溶媒(例えば、DMFまたはDCM)中で塩基(例えば、TEAまたはDIEA)の存在下にて酸クロリドを用いてアシル化されて、式75の中間体化合物を生じることができる。
スキーム17
【化20】
【0099】
式76の中間体は、スキーム18に示されるように調製する。4−ブロモ−2−フルオロピリジンは、溶媒(例えば、DMF)中の塩基(例えば、炭酸セシウム)の存在下にてアルキルアミンで処理されて、式76の中間体化合物を生じることができる。
スキーム18
【化21】
【0100】
中間体79は、スキーム19に示されるように調製できる。アニリン化合物は、260℃にて4−メチルベンゼンスルフィン酸で処理され、続いて、260℃にて2−シアノ酢酸エチルで処理されて、化合物77を生じることができる。中間体77は、150℃にてオキシ臭化リンおよび三臭化リンの存在下で臭素化されて、ブロミド化合物78を生じることができる。中間体78は、DCM中にて塩化アセチルでアシル化されて、中間体79を生じることができる。
スキーム19
【化22】
【0101】
スキーム1−16を用いて合成された様々な類似体化合物を表1に記載する。AAK1。
表1
【化23】
(I)
【表1】
【0102】
具体的な実施態様の説明
下記の実施例において、プロトンNMRスペクトルは、Bruker 400または500MHz NMR分光計のいずれかで記録した。化学シフトはテトラメチルシランと比較したσ値で報告する。液体クロマトグラフィー(LC)/質量スペクトルは、下記方法の少なくとも1つを用いて、Waters Micromass ZQに接続した島津LC上で流動させた。HPLC保持時間は、下記方法の少なくとも1つを用いて取得した:
LC−MS方法:
LC/MS方法A=カラム:PUROSPHER@star RP−18(4X55mm),3μm;緩衝液:水中の20mM NH
4OAc;移動相A:緩衝液+ACN(90+10);移動相B:緩衝液+MeCN(10+90);流速:2.5mL/分)
LC/MS方法B=カラム:ZORBAX SB C18(4.6X50mm),5μm;陽性モード移動相A:10% MeOH−90% H
2O−0.1% TFA;移動相B:90% MeOH−10% H
2O−0.1% TFA;流速:5mL/分)
LC/MS方法C=カラム−Ascentis Express C8(5x2.1mm),2.7μm;移動相A:2%MeCN−98%H
2O−10mM NH
4COOH;移動相B:98% ACN−2% H
2O−10mM NH
4COOH;流速:1/分)
LC/MS方法D=カラム−ACQUITY UPLC BEH C18(2.1X50mm),1.7μm;移動相A:水中の0.1% TFA;移動相B:ACN;流速:1mL/分)
LC/MS方法E=カラム−Ascentis Express C18(5X2.1mm),2.7μm;移動相A:2% MeCN−98% H
2O−10mM NH
4COOH;移動相B:98% ACN−2% H
2O−10mM NH
4COOH;流速:1mL/分)
【0103】
キラルHPLC方法:
方法A1:CHIRALCEL OJH(250x4.6)mm 5ミクロン
移動相:n−ヘキサン:エタノール(80:20)中の0.2% DEA
方法A2:CHIRALCEL OJH(250x4.6)mm 5ミクロン
移動相:n−ヘキサン:エタノール(70:30)中の0.2% DEA
方法B1:CHIRALCEL AD−H(250x4.6)mm 5ミクロン
移動相:n−ヘキサン:エタノール(70:30)中の0.2% DEA
方法B2:CHIRALCEL AD−H(250x4.6)mm 5ミクロン
移動相:n−ヘキサン:エタノール(50:50)
方法C1:CHIRALCEL−ASH(250x4.6)mm 5ミクロン
移動相:n−ヘキサン:エタノール(70:30)中の0.2% DEA
方法D1:CHIRALCEL IC(250x4.6)mm 5ミクロン
移動相:ヘキサン:エタノール(70:30)中の0.2% DEA
【0104】
キラルSFC方法:
方法A1:カラム:CHIRALCEL OD H;共溶媒:メタノール中の0.5% DEA;共溶媒%:30;総流速:3g/分;カラム温度:34.8;気圧:100bar;装置:THAR SFC
方法A2:カラム:CHIRALCEL OD H;共溶媒:メタノール中の0.5% DEA;共溶媒%:25;総流速:3g/分;気圧:100bar;装置:THAR SFC
方法B1:カラム:LUX−C4;共溶媒:メタノール中の0.5% DEA;共溶媒%:40;総流速:3g/分;気圧:103bar;装置:THAR SFC
HPLC分析法:
方法A:Water analytical C18 sunfireカラム(4.6x150mm,3.5μm);移動相:緩衝液:H
2O中の0.05% TFA pH=2.5(アンモニアで調整)
A=緩衝液およびアセトニトリル(95:5),B=アセトニトリルおよび緩衝液(95:5);0−15分,0% B→50% B;15−18分、50% B→100% B;18−23分、100% B;流速=1mL/分;λ=254nmおよび220nm;流動時間=28分
方法B:Waters analytical phenyl Xbridgeカラム(4.6x150mm,3.5μm),移動相:緩衝液:H
2O中の0.05% TFA pH=2.5(アンモニアで調整)
A=緩衝液およびアセトニトリル(95:5),B=アセトニトリルおよび緩衝液(95:5);0−15分,0% B→50% B;15−18分、50% B→100% B;18−23分、100% B;流速=1mL/分;λ=254nmおよび220nm;流動時間=28分。
方法C:Waters analytical C18 sunfire カラム(4.6x150mm、3.5μm);移動相:緩衝液:H
2O中の0.05% TFA pH=2.5(アンモニアで調整)
A=緩衝液およびアセトニトリル(95:5),B=アセトニトリルおよび緩衝液(95:5);0−12分,10% B→100% B;12−15分、100% B;流速=1mL/分;λ=254nmおよび220nm;流動時間=17分。
方法D:Waters analytical phenyl Xbridge カラム(4.6x150mm,3.5μm),移動相:緩衝液:H
2O中の0.05% TFA pH=2.5(アンモニアで調整)
A=緩衝液およびアセトニトリル(95:5),B=アセトニトリルおよび緩衝液(95:5);0−12分、10% B→100% B;12−15分,B→100% B;流速=1mL/分;λ=254nmおよび220nm;流動時間=17分。
方法E:ECLIPSE XDB C18(4.6x150mm,3.5μm);移動相A=H
2O中の20mM NH
4OAc,B=アセトニトリル;0−12分,10% B→100% B;12−15分、100% B;流速=1mL/分;λ=254nmおよび220nm;流動時間=18分。
方法F:Waters analytical phenyl Xbridge C18カラム(4.6x150mm,3.5μm),移動相:A=H
2O中の20mM NH
4OAc,B=アセトニトリル;0−12分,10% B→100% B;12−15分,B→100% B;流速=1mL/分;λ=254nmおよび220nm;流動時間=20分。
【0105】
実施例1
2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール
【化24】
パートA.
メチル 6−メチル−3−オキソヘプタノエート
0℃でTHF(220mL)中の水素化ナトリウム(3.37g,84mmol)の懸濁液に、THF(50mL)中のメチル 3−オキソブタノエート(8.9g,77mmol)をカニューレにより加えた。反応混合液を0℃で15分間攪拌した。次いでn−BuLi(50.3mL,80mmol)をシリンジにより0℃で15分かけて滴下して加えた。0℃で15分間攪拌し続けた。続いて、THF(50mL)中に溶解させた1−ヨード−2−メチルプロパン(14.81g,80mmol)をカニューレにより滴下して加えた。冷却槽を取り外し、該反応混合物を室温に温め、4時間攪拌した。該反応物を、3M HCl溶液(水溶液)(60mL)を加えることによりクエンチした。該混合物を分液漏斗に移し、水層をエーテルで抽出した(1x300mL、続いて2x150mL)。有機層を合わせて、中性になるまで水(5x150mL)、続いて食塩水(150mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の15%→30% 酢酸エチル)、メチル 6−メチル−3−オキソヘプタノエート(4.65g,収率35%)を淡黄色の油状物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 3.76 (s, 3 H), 3.48 (s, 2 H), 2.52 - 2.59 (m, 2 H), 1.47 - 1.62 (m, 3 H), 0.91 (d, J=6.5 Hz, 6 H).
【0106】
パートB.
(E)−メチル 3−((4−ブロモフェニル)アミノ)−6−メチルヘプタ−2−エノエート
トルエン(30mL)中の4−ブロモアニリン(5.09g,29.6mmol)およびメチル 6−メチル−3−オキソヘプタノエート(5.10g,29.6mmol)の溶液に、酢酸(0.848mL,14.8mmol)および4Åモレキュラ・シーブス(5.0g)を加えた。該混合物を85℃で24時間加熱した。該混合物を室温に冷まし、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中で10%→50% 酢酸エチル)、(E)−メチル 3−((4−ブロモフェニル)アミノ)−6−メチルヘプタ−2−エノエート(4.51g,収率47%)を淡黄色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.33 (br s, 1 H), 7.43 - 7.51 (m, 4 H), 7.23 - 7.28 (m, 2 H), 6.57 - 6.63 (m, 2 H), 5.32 (s, 1 H), 3.59 (s, 3 H), 3.51 (s, 3 H), 2.56 - 2.64 (m, 2 H), 1.49 - 1.64 (m, 3 H), 0.93 (d, J=6.5 Hz, 6 H)
【0107】
パートC.
6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−4(1H)−オン
100mLの丸底フラスコ内のフェニルエーテル(40mL)およびメチル 3−(4−ブロモフェニルアミノ)−6−メチルヘプタ−2−エノエート(2.25g,6.90mmol)の混合物を250℃で1時間加熱した。該混合物を冷まし、別の油浴内で40℃に予め加熱したヘキサン(200mL)を含有する大きなフラスコに移した。該固形物をブフナー漏斗で収集し、ヘキサンで洗浄して、6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−4(1H)−オン(1.62g,収率80%)を褐色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.66 (s, 1 H), 8.12 (d, J=2.3 Hz, 1 H), 7.77 (dd, J=8.9, 2.4 Hz, 1 H), 7.52 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 5.99 (d, J=1.5 Hz, 1 H), 2.57 - 2.64 (m, 2 H), 1.52 - 1.65 (m, 3 H), 0.94 (d, J=6.3 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 294.0 [(M+H)
+, C
14H
17BrNOについての理論値 294.0].
【0108】
パートD.
2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4(1H)−オン
トルエン(32mL)およびエタノール(8mL)中の6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−4(1H)−オン(1.50g,5.10mmol)の溶液に、ピリジン−4−イルボロン酸(0.940g,7.65mmol)および1M 炭酸ナトリウム水溶液(6.12mL,6.12mmol)を加えた。該混合物を数分間の超音波処理により脱気した。次に、Pd(PPh
3)
4(0.589g,0.510mmol)を加え、該混合物を95℃で3時間加熱した。反応混合液をCH
2Cl
2中の5% MeOHで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(25mL)を含有する分液漏斗に移した。水層をCH
2Cl
2中の5% MeOHで抽出した(3x50mL)。最初の抽出後、存在する固形物ブフナー漏斗で回収した。濾液を分液漏斗に注ぎ入れ、2回以上抽出した。有機層を合わせて、食塩水で洗浄し(25mL)、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、褐色の固形物を得た。該固形物をブフナー漏斗で回収し、該濾液の濃縮から固形物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより別々に精製して(ジクロロメタン中の4%→10% メタノール)、所望生成物を820mgおよび270mgずつ得た。該生成物を合わせて、2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール(1.15g,収率77%)を淡黄色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.67 (s, 1 H), 8.66 (dd, J=4.5, 1.5 Hz, 1 H), 8.43 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 8.09 (dd, J=8.8, 2.3 Hz, 1 H), 7.78 (dd, J=4.6, 1.6 Hz, 2 H), 7.68 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 6.02 (s, 1 H), 3.18 (d, J=5.3 Hz, 1 H), 2.61 - 2.66 (m, 2 H), 1.56 - 1.65 (m, 3 H), 0.96 (d, J=6.3 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 293.1 [(M+H)
+, C
19H
21N
2Oについての理論値 293.2].
【0109】
実施例2
2−イソペンチル−4−メトキシ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン
【化25】
室温でDMF(1mL)中の2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール(40mg,0.137mmol)(実施例1に記載されるように製造)の溶液に、水素化ナトリウム(10.9mg,0.274mmol)を加えた。15分間攪拌し、ヨードメタン(0.026mL,0.410mmol)をシリンジにより加えた。反応混合液を室温で45分間攪拌した。反応混合液を飽和NaHCO
3水溶液(1mL)でクエンチし、飽和NaHCO
3水溶液(5mL)を含有する分液漏斗に移した。水層をCH
2Cl
2中の5% MeOHで抽出した(5x10mL)。有機層を合わせて、食塩水(10mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(CH
2Cl
2中の2%→7% メタノール)、2−イソペンチル−4−メトキシ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(18.6mg,収率44%)を黄色の油状物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.69 - 8.74 (m, 2 H), 8.46 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 8.14 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 7.97 (dd, J=8.8, 2.3 Hz, 1 H), 7.65 - 7.70 (m, 2 H), 6.72 (s, 1 H), 4.12 (s, 3 H), 2.94 - 3.00 (m, 2 H), 1.70 - 1.78 (m, 3 H), 1.02 (d, J=6.3 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 307.2 [(M+H)
+, C
20H
23N
2Oについての理論値 307.2].
【0110】
実施例3
4−ブロモ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン
【化26】
室温でDMF(2.5mL)中の2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール(250mg,0.855mmol)(実施例1に記載されるとおりに製造)の懸濁液に、三臭化リン(0.097mL,1.026mmol)をシリンジにより加えた。該反応物は発熱した。反応混合液を室温で20分間攪拌した。氷水(10mL)を加え、該混合物を室温で30分間攪拌した。該混合物のpHは、1N NaOH(水溶液)を加えることによりpH=8に調整した。該混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(10mL)を含有する分液漏斗に移し、該水層をジクロロメタン中の10% メタノールで抽出した(4x15mL)。有機層を合わせて、食塩水(10mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(CH
2Cl
2中の2%→7% メタノール)、4−ブロモ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(181mg,収率60%)を橙色の油状物として得、静置して凝固させた:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.77 (br. s., 2 H), 8.43 (d, J=1.8 Hz, 1 H), 8.19 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 8.02 (dd, J=8.7, 2.1 Hz, 1 H), 7.72 (d, J=6.0 Hz, 2 H), 7.71 (s, 1 H), 2.97 - 3.03 (m, 2 H), 1.68 - 1.78 (m, 3 H), 1.02 (d, J=6.5 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 355.0 [(M+H)
+, C
19H
20BrN
2についての理論値 355.1].
【0111】
実施例4
2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン
【化27】
4−ブロモ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(25mg,0.070mmol)(実施例3に記載されるとおりに製造)を、エタノール(1mL)中に溶解させ、パラジウム炭素(10%,デグサタイプ)(30.0mg,0.014mmol)で処理した。該混合物を1atmにて水素雰囲気下で2時間置いた。該混合物を、メタノールですすぎながら珪藻土(セライト(登録商標))のパッドに通して濾過し、該濾液を濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(CH
2Cl
2中の2%→4% メタノール)、2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(5mg,収率24%)を淡黄色の油状物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.74 (d, J=5.5 Hz, 2 H), 8.17 - 8.23 (m, 2 H), 8.08 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 7.99 (dd, J=8.8, 2.0 Hz, 1 H), 7.66 (dd, J=4.5, 1.8 Hz, 2 H), 7.41 (d, J=8.3 Hz, 1 H), 3.05 (d, J=7.5 Hz, 2 H), 1.70 - 1.78 (m, 3 H), 1.02 (d, J=6.3 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 277.1 [(M+H)
+, C
19H
21N
2についての理論値 277.2].
【0112】
実施例5
2−イソペンチル−N,N−ジメチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−アミン
【化28】
N−メチル−2−ピロリジノン(1mL)中の4−ブロモ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(45mg,0.127mmol)(実施例3に記載されるとおりに製造)の溶液に、ジメチルアミン(THF中で2M)(0.317mL,0.633mmol)を加え、該混合物を100℃で14時間加熱した。反応混合液を、エーテル(20mL)を含有する分液漏斗に移した。有機層を水で洗浄した(3x5mL)。有機層を合わせて、食塩水(5mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(CH
2Cl
2中の4%→8% メタノール)、2−イソペンチル−N,N−ジメチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−アミン(5mg,収率12%)を無色の油状物として得た。該生成物を逆相HPLCによりさらに精製した(5% MeCN:95% 水→95% MeCN:5% 水(0.1% TFAを含有))。該有機溶媒を減圧下で留去し、混合溶液を凍結し、凍結乾燥機に置き、2−イソペンチル−N,N−ジメチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−アミン(5mg,収率12%)を淡黄色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.89 (d, J=6.5 Hz, 2 H), 8.82 (d, J=1.8 Hz, 1 H), 8.41 (dd, J=9.0, 2.0 Hz, 1 H), 8.33 (d, J=6.5 Hz, 2 H), 8.05 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 6.97 (s, 1 H), 3.63 (s, 6 H), 2.99 (dd, J=9.0, 7.0 Hz, 2 H), 1.72 - 1.80 (m, 3 H), 1.06 (d, J=6.5 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 320.1 [(M+H)
+, C
21H
26N
3についての理論値 320.2].
【0113】
実施例6
2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル
【化29】
4−ブロモ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(180mg,0.507mmol)(実施例3に記載されるとおりに製造)を、DMF(5mL)および水(0.25mL)中に溶解させた。該混合物を超音波処理により数分間脱気した。シアン化亜鉛(33.8mL,0.532mmol)、Pd
2(dba)
3(23.20mg,0.025mmol)、およびdppf(28.1mg,0.051mmol)を加え、該反応混合物をN
2下において120℃で1.25時間加熱した。該混合物を室温に冷まし、エーテル(100mL)を含有する分液漏斗に移し、有機層を水で洗浄して(5x15mL)、残ったDMFを除去した。有機層を合わせて、食塩水(15mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ジクロロメタン中の1%→5% メタノール)、2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(138mg,収率90%)を紅色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.80 (d, J=5.5 Hz, 2 H), 8.40 (d, J=1.8 Hz, 1 H), 8.28 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 8.12 (dd, J=8.8, 2.0 Hz, 1 H), 7.72 - 7.76 (m, 3 H), 3.05 - 3.11 (m, 2 H), 1.68 - 1.80 (m, 3 H), 1.03 (d, J=6.3 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 302.1 [(M+H)
+, C
20H
20N
3についての理論値 302.2].
【0114】
実施例7
(−)−(R)−2−(1−アミノ−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル
【化30】
パートA.
2−(1−ブロモ−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル
四塩化炭素(6mL)中の2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(500mg,1.66mmol)およびAIBN(136mg,0.830mmol)の溶液に、NBS(325mg,1.83mmol)を加えた。続いて、反応混合液を75℃で3.5時間加熱した。さらにNBS(110mg)およびAIBN(60mg)を加え、さらに2.5時間攪拌し続けた。該混合物を室温に冷まし、飽和NaHCO
3水溶液(10mL)を含有する分液漏斗に移した。水層をジクロロメタンで抽出した(3x20mL)。有機層を合わせて、食塩水(10mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(CH
2Cl
2中の2%→7% メタノール)、2−(1−ブロモ−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(510mg,収率81%)を褐色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.81 (d, J=5.8 Hz, 2 H), 8.42 (d, J=1.8 Hz, 1 H), 8.31 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 8.15 (dd, J=8.8, 2.0 Hz, 1 H), 8.03 (s, 1 H), 7.73 (dd, J=4.5, 1.5 Hz, 2 H), 5.28 - 5.34 (m, J=8.8, 6.8 Hz, 1 H), 2.32 - 2.40 (m, 1 H), 2.15 (dt, J=14.3, 7.2 Hz, 1 H), 1.79 - 1.88 (m, 1 H), 1.05 (d, J=6.5 Hz, 3 H), 1.01 (d, J=6.5 Hz, 3 H); LCMS (ESI) m/e 380.0 [(M+H)
+, C
20H
19BrN
3についての理論値 380.1]; LCMS (ESI) m/e 380.0 [(M+H)
+, C
20H
19BrN
3についての理論値 380.1].
【0115】
パートB.
2−(1−アジド−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル
コニカルバイアル内のアセトン(1mL)中の2−(1−ブロモ−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(700mg,1.841mmol)の溶液を、アジ化ナトリウム(1.20g,18.41mmol)で処理した。該混合物を70℃で3時間加熱した。反応混合液を、水(20mL)を含有する分液漏斗に移した。水層をジクロロメタンで抽出した(3x20mL)。有機層を合わせて、食塩水(20mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(CH
2Cl
2中の1%→3% メタノール)、2−(1−アジド−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(480mg,収率76%)を褐色の油状物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.80 (dd, J=4.5, 1.5 Hz, 2 H), 8.43 (d, J=1.8 Hz, 1 H), 8.33 (d, J=9.3 Hz, 1 H), 8.16 (dd, J=8.8, 2.0 Hz, 1 H), 7.89 (s, 1 H), 7.70 (dd, J=4.5, 1.8 Hz, 2 H), 4.82 (dd, J=9.0, 5.5 Hz, 1 H), 1.91 - 2.00 (m, 1 H), 1.75 - 1.85 (m, 2 H), 1.06 (d, J=2.5 Hz, 3 H), 1.04 (d, J=2.5 Hz, 3 H); LCMS (ESI) m/e 343.1 [(M+H)
+, C
20H
19N
6についての理論値 343.2].
【0116】
該エナンチオマーは、キラルクロマトグラフィーにより分離した(ChiralCel AD−Hカラム,30×250mm,5μm,15% メタノール(0.1% ジエチルアミンを含有)/85% CO
2,150bar,35℃,70mL/分,λ=260nm):
【0117】
ピーク1:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.80 (dd, J=4.5, 1.5 Hz, 2 H), 8.43 (d, J=1.8 Hz, 1 H), 8.33 (d, J=9.3 Hz, 1 H), 8.16 (dd, J=8.8, 2.0 Hz, 1 H), 7.89 (s, 1 H), 7.70 (dd, J=4.5, 1.8 Hz, 2 H), 4.82 (dd, J=9.0, 5.5 Hz, 1 H), 1.91 - 2.00 (m, 1 H), 1.75 - 1.85 (m, 2 H), 1.06 (d, J=2.5 Hz, 3 H), 1.04 (d, J=2.5 Hz, 3 H);
【0118】
ピーク2:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.80 (dd, J=4.5, 1.5 Hz, 2 H), 8.43 (d, J=1.8 Hz, 1 H), 8.33 (d, J=9.3 Hz, 1 H), 8.16 (dd, J=8.8, 2.0 Hz, 1 H), 7.89 (s, 1 H), 7.70 (dd, J=4.5, 1.8 Hz, 2 H), 4.82 (dd, J=9.0, 5.5 Hz, 1 H), 1.91 - 2.00 (m, 1 H), 1.75 - 1.85 (m, 2 H), 1.06 (d, J=2.5 Hz, 3 H), 1.04 (d, J=2.5 Hz, 3 H);
【0119】
パートC.
2−(1−アミノ−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル
THF(4mL)中の2−(1−アジド−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(パートBからのピーク1)(90mg,0.263mmol)の溶液を、トリフェニルホスフィン(138mg,0.526mmol)で処理した。該混合物を室温で3時間攪拌した。水(0.2mL)を加え、該混合物を50℃で24時間加熱した。反応混合液を濃縮し、該生成物を逆相HPLCにより精製した(5% MeCN:95% 水→95% MeCN:5% 水(0.1% TFAを含有))。該有機溶媒を減圧下で留去し、混合溶液を凍結し、凍結乾燥機に置き、(−)−(R)−2−(1−アミノ−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(75mg,収率52%)をTFA塩として得た:[α]
22D -3.81 (c 0.105, MeOH);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.84 - 8.87 (m, 2 H), 8.59 (br s, 3 H), 8.46 - 8.50 (m, 2 H), 8.45 (s, 1 H), 8.37 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 8.08 - 8.12 (m, 2 H), 4.72 - 4.79 (m, 1 H), 1.78 - 1.95 (m, 2 H), 1.62 (dt, J=13.2, 6.6 Hz, 1 H), 0.95 (dd, J=6.4, 4.4 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 317.2 [(M+H)
+, C
20H
21N
4についての理論値 317.2]. 絶対立体化学はX線結晶学によって決定した。
【0120】
実施例8
(+)−(S)−2−(1−アミノ−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル
【化31】
THF(4mL)中の2−(1−アジド−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(実施例7のパートBからのピーク2)(80mg,0.234mmol)の溶液を、トリフェニルホスフィン(123mg,0.467mmol)で処理した。該混合物を室温で3時間攪拌した。水(0.2mL)を加え、該混合物を50℃で24時間加熱した。反応混合液を濃縮し、該生成物を逆相HPLCにより精製した(5% MeCN:95% 水→95% MeCN:5% 水(0.1% TFAを含有))。該有機溶媒を減圧下で留去し、混合溶液を凍結し、凍結乾燥機に置き、(+)−(S)−2−(1−アミノ−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(61mg,収率48%)をTFA塩として得た:[α]
22D 3.64 (c 0.055, MeOH);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.84 - 8.87 (m, 2 H), 8.59 (br s, 3 H), 8.46 - 8.50 (m, 2 H), 8.45 (s, 1 H), 8.37 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 8.08 - 8.12 (m, 2 H), 4.72 - 4.79 (m, 1 H), 1.78 - 1.95 (m, 2 H), 1.62 (dt, J=13.2, 6.6 Hz, 1 H), 0.95 (dd, J=6.4, 4.4 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 317.2 [(M+H)
+, C
20H
21N
4についての理論値 317.2]. 絶対立体化学はX線結晶学によって決定した。
【0121】
実施例9
2−イソペンチル−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−オール
【化32】
パートA.
5−(2−メトキシ−4−ニトロフェニル)オキサゾール
MeOH(7mL)中の2−メトキシ−4−ニトロベンズアルデヒド(700mg,3.86mmol)およびTosMIC(754mg,3.86mmol)の溶液に、炭酸カリウム(561mg,4.06mmol)を加えた。反応混合液を3時間加熱還流した。反応混合液を室温に冷まし、飽和NaHCO
3水溶液(25mL)を含有する分液漏斗に移した。水層を酢酸エチル抽出した(3×50mL)。有機層を合わせて、食塩水(25mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の30%→40% 酢酸エチル)、5−(2−メトキシ−4−ニトロフェニル)オキサゾール(732mg,収率86%)を黄色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.98 (s, 1H), 7.93 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.84 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.75 (s, 1H), 4.08 (s, 3H); LC/MS (ESI) m/e 221.3 [(M+H)
+, C
10H
9N
2O
4についての理論値 221.1].
【0122】
パートB.
3−メトキシ−4−(オキサゾール−5−イル)アニリン
5−(2−メトキシ−4−ニトロフェニル)オキサゾール(700mg,3.18mmol)を、Parrボトル内でEtOH(30mL)およびCHCl
3(15mL)中に溶解させた。10% パラジウム炭素(677mg,0.318mmol,デグサタイプ)を加え、該混合物を、40psiにおけるH
2下でParr振盪機に1.5時間置いた。該触媒を珪藻土(セライト(登録商標))のパッドに通して濾過することにより除去し、濾液を濃縮した。該生成物を酢酸エチル/エタノールから結晶化して、3−メトキシ−4−(オキサゾール−5−イル)アニリン(496mg,収率82%)を灰色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.34 (s, 1H), 7.55 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.37 (s, 1H), 6.70 (s, 1H), 6.63 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H); LC/MS (ESI) m/e 191.3 [(M+H)
+, C
10H
11N
2O
2についての理論値 191.1].
【0123】
パートC.
(E)−メチル 3−(3−メトキシ−4−(オキサゾール−5−イル)フェニルアミノ)−6−メチルヘプタ−2−エノエート
トルエン(15mL)中の3−メトキシ−4−(オキサゾール−5−イル)アニリン(2.65g,13.94mmol)およびメチル 6−メチル−3−オキソヘプタノエート(2.40g,13.94mmol)の溶液に、酢酸(0.798mL,13.94mmol)および4Åモレキュラ・シーブス(3.5g)を加えた。該混合物を85℃で24時間加熱した。(2時間加熱し、トルエン中の出発物質の溶解性が乏しいためエタノール(3.0mL)を加えた。)該混合物を室温に冷まし、珪藻土(セライト(登録商標))のパッドに通して濾過し、該濾液を濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の20%→80% 酢酸エチル)、(E)−メチル 3−(3−メトキシ−4−(オキサゾール−5−イル)フェニルアミノ)−6−メチルヘプタ−2−エノエート(1.57g,収率33%)を淡黄色の油状物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 10.45 (br s, 1 H), 7.92 (s, 1 H), 7.71 - 7.75 (m, 1 H), 7.54 (s, 1 H), 6.81 (dd, J=8.3, 2.0 Hz, 1 H), 6.70 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 4.80 (br s, 1 H), 3.97 (s, 3 H), 3.72 (s, 3 H), 2.37 - 2.45 (m, 2 H), 1.54 (dt, J=13.3, 6.7 Hz, 1 H), 1.35 - 1.43 (m, 2 H), 0.84 (d, J=6.8 Hz, 6 H).
【0124】
パートD.
2−イソペンチル−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−オール
25mLの丸底フラスコ内のフェニルエーテル(25mL)およびメチル (E)−メチル 3−(3−メトキシ−4−(オキサゾール−5−イル)フェニルアミノ)−6−メチルヘプタ−2−エノエート(1.34g,3.89mmol)の混合物を、250℃で45分間加熱した。該反応物をLCMSによりモニターした。該混合物を別の油浴内で40℃に冷まし、40℃でヘキサン(110mL)を含有するフラスコに移した。該固形物をブフナー漏斗で回収し、ヘキサンで洗浄して、2−イソペンチル−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−オール(1.01g,収率79%)を褐色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 11.49 (s, 1 H), 8.48 (s, 1 H), 8.35 (s, 1 H), 7.58 (s, 1 H), 7.10 (s, 1 H), 5.90 (d, J=1.5 Hz, 1 H), 4.04 (s, 3 H), 2.55 - 2.63 (m, 2 H), 1.53 - 1.64 (m, 3 H), 0.95 (d, J=6.3 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 313.1 [(M+H)
+, C
18H
21N
2O
3についての理論値 313.2].
【0125】
実施例10
5−(4−ブロモ−2−イソペンチル−7−メトキシキノリン−6−イル)オキサゾール
【化33】
室温でジクロロエタン(25mL)中の2−イソペンチル−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−オール(2.14g,2.60mmol)(実施例9に記載されるとおりに製造)の懸濁液に、オキシ臭化リン(7.46g,26.0mmol)、続いてDMF(0.202mL,2.60mmol)を加えた。該混合物を65℃で23時間処理した。該混合物を室温に冷まし、飽和NaHCO
3水溶液(50mL)を含有する分液漏斗に移した。水層をジクロロメタン中の5% メタノールで抽出した(4x100mL)。有機層を合わせて、食塩水(50mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ジクロロメタン中の2%→7% メタノール)、5−(4−ブロモ−2−イソペンチル−7−メトキシキノリン−6−イル)オキサゾール(414mg,収率42%)を黄褐色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.52 (s, 1 H), 8.04 (s, 1 H), 7.74 (s, 1 H), 7.54 (s, 1 H), 7.50 (br. s., 1 H), 4.14 (s, 3 H), 2.95 (br. s., 2 H), 1.63 - 1.77 (m, 3 H), 1.01 (d, J=6.3 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 375.0 [(M+H)
+, C
18H
20BrN
2O
2についての理論値 375.1].
【0126】
実施例11
2−イソペンチル−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−カルボニトリル
【化34】
5−(4−ブロモ−2−イソペンチル−7−メトキシキノリン−6−イル)オキサゾール(425mg,1.133mmol)(実施例10に記載されるとおりに製造)を、DMF(10mL)および水(0.5mL)中に溶解させた。該混合物を超音波処理により数分間脱気した。シアン化亜鉛(140mg,1.189mmol)、Pd
2(dba)
3(51.9mg,0.057mmol)、およびdppf(62.8mg,0.113mmol)を加え、該反応混合物をN
2下にて120℃で45分間加熱した。該混合物を室温に冷まし、エーテル(250mL)を含有する分液漏斗に移し、有機層を水で洗浄して(5x25mL)、残ったDMFを留去した。有機層を合わせて、食塩水(25mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ジクロロメタン中の1%→4% メタノール)、2−イソペンチル−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−カルボニトリル(340mg,収率92%)を黄褐色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.51 (s, 1 H), 8.06 (s, 1 H), 7.79 (s, 1 H), 7.59 (br s, 1 H), 7.56 (s, 1 H), 4.16 (s, 3 H), 3.00 - 3.06 (m, 2 H), 1.68 - 1.77 (m, 3 H), 1.02 (d, J=6.3 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 322.1 [(M+H)
+, C
19H
20N
3O
2についての理論値 322.2].
【0127】
実施例12および実施例13
(−)−2−(1−アミノ−3−メチルブチル)−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−カルボニトリル(実施例12)
(+)−2−(1−アミノ−3−メチルブチル)−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−カルボニトリル(実施例13)
【化35】
パートA.
2−(1−ブロモ−3−メチルブチル)−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−カルボニトリル
四塩化炭素(8mL)中の2−イソペンチル−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−カルボニトリル(268mg,0.834mmol)(実施例11に記載されるとおりに製造)の溶液に、N−ブロモコハク酸イミド(163mg,0.917mmol)およびAIBN(27.4mg,0.167mmol)を加えた。続いて、反応混合液を75℃で1.5時間加熱した。該混合物を室温に冷まし、飽和NaHCO
3水溶液(10mL)を含有する分液漏斗に移した。水層をジクロロメタンで抽出した(3x20mL)。有機層を合わせて、食塩水(10mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ジクロロメタン中の1%→3% メタノール)、2−(1−ブロモ−3−メチルブチル)−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−カルボニトリル(318mg,収率86%)を黄色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.54 (s, 1 H), 8.08 (s, 1 H), 7.83 (s, 1 H), 7.82 (s, 1 H), 7.60 (s, 1 H), 5.26 (dd, J=9.0, 6.8 Hz, 1 H), 4.18 (s, 3 H), 2.30 - 2.39 (m, 1 H), 2.06 - 2.17 (m, 1 H), 1.79 - 1.88 (m, 1 H), 1.04 (d, J=6.5 Hz, 3 H), 1.01 (d, J=6.5 Hz, 3 H); LCMS (ESI) m/e 400.0 [(M+H)
+, C
19H
19BrN
3O
2についての理論値 400.1].
【0128】
パートB.
2−(1−アジド−3−メチルブチル)−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−カルボニトリル
アセトン(7mL)中の2−(1−ブロモ−3−メチルブチル)−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−カルボニトリル(282mg,0.705mmol)の溶液を、アジ化ナトリウム(458mg,7.05mmol)で処理した。該混合物を70℃で2時間加熱した。反応混合液を、水(25mL)を含有する分液漏斗に移した。水層をジクロロメタンで抽出した(3x50mL)。有機層を合わせて、食塩水(20mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ジクロロメタン中の1%→3% メタノール)、2−(1−アジド−3−メチルブチル)−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−カルボニトリル(189mg,収率71%)を黄色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.55 (s, 1 H), 8.08 (s, 1 H), 7.82 (s, 1 H), 7.69 (s, 1 H), 7.61 (s, 1 H), 4.75 (dd, J=9.2, 5.4 Hz, 1 H), 4.19 (s, 3 H), 1.89 - 1.99 (m, 1 H), 1.75 - 1.87 (m, 2 H), 1.05 (d, J=2.8 Hz, 3 H), 1.03 (d, J=2.8 Hz, 3 H); LCMS (ESI) m/e 363.1 [(M+H)
+, C
19H
19N
6O
2についての理論値 363.2].
【0129】
パートC.
2−(1−アミノ−3−メチルブチル)−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−カルボニトリル
THF(5.0mL)中の2−(1−アジド−3−メチルブチル)−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−カルボニトリル(114mg,0.315mmol)の溶液を、トリフェニルホスフィン(165mg,0.629mmol)で処理した。該混合物を室温で3時間攪拌した。水(0.25mL)を加え、該混合物を50℃で24時間加熱した。反応混合液を室温に冷まし、濃縮した。該生成物を逆相HPLCにより精製した(5% MeCN:95% 水→95% MeCN:5% 水(0.1% TFAを含有))。該有機溶媒を減圧下で留去し、混合溶液を凍結し、凍結乾燥機に置き、2−(1−アミノ−3−メチルブチル)−7−メトキシ−6−(オキサゾール−5−イル)キノリン−4−カルボニトリル(96mg,収率68%)をTFA塩として得た:
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 8.67 (s, 1 H), 8.51 (br s, 3 H), 8.39 (s, 1 H), 8.22 (s, 1 H), 7.93 (s, 1 H), 7.67 (s, 1 H), 4.64-4.70 (m, 1 H), 4.19 (s, 3 H), 1.85 - 1.93 (m, 1 H), 1.77 - 1.84 (m, 1 H), 1.54 - 1.63 (m, 1 H), 0.96 (d, J=6.1 Hz, 3 H), 0.93 (d, J=6.4 Hz, 3 H); LCMS (ESI) m/e 337.1 [(M+H)
+, C
19H
21N
4O
2についての理論値 337.2].
【0130】
該エナンチオマーはキラルクロマトグラフィーにより分離した(ChiralCel OJ−Hカラム,30×250mm,5μm,10% メタノール(0.1% ジエチルアミンを含有)/90% CO
2,120bar,35℃,70mL/分,λ=270nm):
【0131】
実施例12(ピーク1):
[α]
22D - 0.54 (c 1.63, MeOH);
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 8.52 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 4.27 (t, J=7.2 Hz, 1H), 4.17 (s, 3H), 1.78 - 1.70 (m, 1H), 1.70 - 1.64 (m, 2H), 1.02 (d, J=4.3 Hz, 3H), 1.00 (d, J=4.0 Hz, 3H); LCMS (ESI) m/e 337.1 [(M+H)
+, C
19H
21N
4O
2についての理論値 337.2].
【0132】
実施例13(ピーク2):
[α]
22D 1.19 (c 1.63, MeOH);
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 8.52 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 4.27 (t, J=7.2 Hz, 1H), 4.17 (s, 3H), 1.79 - 1.70 (m, 1H), 1.69 - 1.64 (m, 2H), 1.02 (d, J=4.0 Hz, 3H), 1.00 (d, J=4.0 Hz, 3H); LCMS (ESI) m/e 337.1 [(M+H)
+, C
19H
21N
4O
2についての理論値 337.2].
【0133】
実施例14
3−イソブチル−2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール
【化36】
パートA.
6−ブロモ−3−イソブチル−2−メチルキノリン−4(1H)−オン
オキシ塩化リン(15.0mL,161mmol)中の2−アミノ−5−ブロモ安息香酸(4.00g,18.52mmol)および5−メチルヘキサン−2−オン(3.17g,27.8mmol)の混合物を、100℃で2時間加熱した。該混合物を室温に冷まし、濃縮した。残渣をビーカーに移し、pH=7−8になるまで氷および固形NaHCO
3で処理した。該混合物を水(100mL)で希釈し、分液漏斗に移した。水層を酢酸エチルで抽出した(3x100mL)。有機層を合わせて、食塩水(100mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(CH
2Cl
2中の2%→4%→6% MeOH)、6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−4(1H)−オン(1.015g)を黄色の固形物として得た。抽出からの水層の上層部は、綿状混合物であった。水層のほとんどを取り除き、綿状混合物を別のフラスコに注ぎ入れ、黄色の固形物を回収し、水、続いて最小量の酢酸エチルで洗浄し、減圧下で乾燥させて、黄色の固形物(45mg)を得た。
1H NMRおよびLCMSは、カラムクロマトグラフィーおよび濾過により単離された生成物が同一であることを示した。得られた6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−4(1H)−オンの合計量は、(1.06g,収率19%)であった:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.53 (s, 1H), 8.13 (d, J=2.5 Hz, 1H), 7.72 (dd, J=8.9, 2.4 Hz, 1H), 7.46 (d, J=8.8 Hz, 1H), 2.40 (s, 3H), 2.40 (d, J=5.3 Hz, 2H), 1.87 (dt, J=13.6, 6.9 Hz, 1H), 0.87 (d, J=6.8 Hz, 6H); LCMS (ESI) m/e 294.0 [(M+H)
+, C
14H
17BrNOについての理論値 294.0].
【0134】
パートB.
3−イソブチル−2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール
トルエン(4mL)およびエタノール(1mL)中の6−ブロモ−3−イソブチル−2−メチルキノリン−4(1H)−オン(200mg,0.680mmol)の溶液に、ピリジン−4−イルボロン酸(84mg,0.680mmol)および炭酸ナトリウムの1M水溶液(0.816mL,0.816mmol)を加えた。該溶液をN
2で数分間脱気した。続いて、Pd(PPh
3)
4(79mg,0.068mmol)を加え、該混合物を95℃で12時間加熱した。反応混合液を、いくらかのメタノール(該固形物を溶解させるため)とともにCH
2Cl
2で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(15mL)を含有する分液漏斗に移した。水層をCH
2Cl
2で抽出した(3x20mL)。有機層を合わせて、食塩水(15mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(CH
2Cl
2中の3%→8% メタノール)、3−イソブチル−2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール(55mg,収率26%)を無色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.66 (d, J=6.0 Hz, 2 H), 8.44 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 8.05 (dd, J=8.7, 2.1 Hz, 1 H), 7.75 - 7.83 (m, 2 H), 7.62 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 3.33 (s, 2 H), 2.42 (s, 3 H), 1.85 - 1.96 (m, 1 H), 0.89 (d, J=6.5 Hz, 7 H); LCMS (ESI) m/e 293.0 [(M+H)
+, C
19H
21N
2Oについての理論値 293.2].
【0135】
実施例15
3−イソブチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール
【化37】
パートA.
メチル 2−ホルミル−4−メチルペンタノエート
−78℃でTHF(65mL)中のジイソプロピルアミン(2.85mL,19.97mmol)の溶液に、n−ブチルリチウム(12.48mL,19.97mmol)をシリンジにより加えた。反応混合液を0℃に15分間温めた。続いて、反応混合液を−78℃に冷却し、THF(15mL)中に溶解させたメチル 4−メチルペンタノエート(2.00g,15.36mmol)をカニューレにより加えた。反応混合液を−78℃で30分間攪拌した。THF(5mL)中に溶解させたギ酸エチル(1.479g,19.97mmol)をカニューレにより加えた。反応混合液を、該混合物を室温に温めながらさらに4時間攪拌した。該反応物を、水(50mL)を加えてクエンチした。反応混合液を、水(50mL)を含有する分液漏斗に移した。水層をヘキサンで洗浄して(2x125mL)、不純物を除去した。水層を10% HCl(15mL)で酸性にした。水層をCH
2Cl
2で抽出した(3x100mL)。有機層を合わせて、食塩水(50mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の5%→20% 酢酸エチル)、メチル 2−ホルミル−4−メチルペンタノエート(1.24g,収率51%)を無色の油状物として得た:LCMS (ESI) m/e 159.0 [(M+H)
+, C
8H
15O
3についての理論値 159.1].
【0136】
パートB.
(E)−メチル 2−(((4−ブロモフェニル)アミノ)メチレン)−4−メチルペンタノエート
エタノール(9mL)中の4−ブロモアニリン(544mg,3.16mmol)およびメチル 2−ホルミル−4−メチルペンタノエート(500mg,3.16mmol)の混合物を、75℃で14時間加熱した。該混合物を室温に冷まし、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の10%→20% 酢酸エチル)、(E)−メチル 2−((4−ブロモフェニルアミノ)メチレン)−4−メチルペンタノエート(763mg,収率77%)を無色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, CDCl
3) δ 7.91 (d, J=13.6 Hz, 1H), 7.41 (d, J=8.8 Hz, 2H), 6.85 (d, J=8.8 Hz, 2H), 6.16 (d, J=13.3 Hz, 1H), 3.75 (s, 3H), 2.18 (d, J=7.3 Hz, 2H), 1.86 (dt, J=13.4, 6.8 Hz, 1H), 0.96 (d, J=6.5 Hz, 6H); LCMS (ESI) m/e 312.0 [(M+H)
+, C
14H
19BrNO
2についての理論値 312.1].
【0137】
パートC.
6−ブロモ−3−イソブチルキノリン−4(1H)−オン
ジフェニルエーテル(4mL)および(E)−メチル 2−((4−ブロモフェニルアミノ)メチレン)−4−メチルペンタノエート(250mg,0.801mmol)の混合物を240℃で1時間加熱した。該混合物を別の油浴内で40℃に冷まし、ヘキサン(20mL)を加えた。該固形物をブフナー漏斗で回収し、温めたヘキサンで洗浄して、6−ブロモ−3−イソブチルキノリン−4(1H)−オン(120mg,収率54%)をオフホワイト色の固形物として得た:
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 11.81 (br. s., 1H), 8.19 (d, J=2.3 Hz, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.75 (dd, J=8.9, 2.4 Hz, 1H), 7.51 (d, J=9.0 Hz, 1H), 2.31 (d, J=7.0 Hz, 2H), 1.92 (dt, J=13.6, 6.8 Hz, 1H), 0.86 (d, J=6.5 Hz, 6H); LCMS (ESI) m/e 280.0 [(M+H)
+, C
13H
15BrNOについての理論値 280.0].
【0138】
パートD.
3−イソブチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール
トルエン(2mL)およびエタノール(0.5mL)中の6−ブロモ−3−イソブチルキノリン−4(1H)−オン(115mg,0.410mmol)の溶液に、ピリジン−4−イルボロン酸(50.5mg,0.410mmol)および1M 炭酸ナトリウム水溶液(0.493mL,0.493mmol)を加えた。該溶液をN
2で数分間脱気した。次いでPd(PPh
3)
4(47.4mg,0.041mmol)を加え、該混合物を95℃で14時間加熱した。反応混合液をCH
2Cl
2中の5% MeOHで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(15mL)を含有する分液漏斗に移した。水層を、CH
2Cl
2中の5% MeOHで抽出した(3x15mL)。有機層を合わせて、食塩水(15mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。上記抽出からの水層中に生じた固形物をブフナー漏斗で回収し、温めたメタノールおよびCH
2Cl
2の混合液中に懸濁させた。該懸濁液を濾過し、該濾液を、有機層からの粗生成物と合わせた。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(CH
2Cl
2中の4%→8% メタノール)、3−イソブチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール(38mg,収率32%)を無色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.66 (dd, J=4.5, 1.5 Hz, 2 H), 8.49 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 8.07 (dd, J=8.8, 2.3 Hz, 1 H), 7.86 (s, 1 H), 7.76 - 7.80 (m, 2 H), 7.66 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 5.77 (s, 1 H), 2.34 (d, J=7.0 Hz, 2 H), 1.96 (dt, J=13.6, 6.8 Hz, 1 H), 0.88 (d, J=6.5 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 279.2 [(M+H)
+, C
18H
19N
2Oについての理論値 279.1].
【0139】
実施例16
3−ブロモ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール
【化38】
室温で酢酸(4mL)中の2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4(1H)−オン(175mg,0.599mmol)(実施例1に記載されるとおりに製造)の溶液に、臭素(0.034mL,0.658mmol)を加えた。反応混合液を室温で1時間攪拌した。該混合物を水(12mL)で希釈し、該固形物をブフナー漏斗で回収し、続いて、水、次いでエーテルで洗浄した。該固形物を減圧下に置いて、3−ブロモ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール(222mg,収率84%)を黄色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 12.40 (s, 1 H), 8.94 (d, J=6.8 Hz, 2 H), 8.68 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 8.41 (d, J=6.5 Hz, 2 H), 8.32 (dd, J=8.8, 2.3 Hz, 1 H), 7.81 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 2.89 - 2.95 (m, 2 H), 1.67 - 1.75 (m, 1 H), 1.58 - 1.65 (m, 2 H), 1.00 (d, J=6.5 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 371.1 [(M+H)
+, C
19H
20BrN
2Oについての理論値 371.1].
【0140】
実施例17
2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−3−カルボキサミド
【化39】
パートA.
メチル 6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−3−カルボキシレート
0℃でDCE(10mL)中のDMF(0.339mL,4.38mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(0.429mL,4.60mmol)をシリンジにより滴下して加えた。該冷却槽を取り外し、該反応混合物を室温で30分間攪拌した。DCE(8mL)中の(E)−メチル 3−(4−ブロモフェニルアミノ)−6−メチルヘプタ−2−エノエート(1.43g,4.38mmol)(実施例1のパートA−Bに記載されるとおりに製造)の溶液をカニューレにより加え、該反応混合物を3.5時間加熱還流した。反応混合液を室温に冷まし、飽和NaHCO
3水溶液(25mL)を含有する分液漏斗に移した。水層をジクロロメタンで抽出した(3x25mL)。有機層を合わせて、食塩水(25mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の5%→20% 酢酸エチル)、メチル 6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−3−カルボキシレート(701mg,収率48%)を無色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.61 (s, 1 H), 8.02 (d, J=2.3 Hz, 1 H), 7.92 - 7.98 (m, J=9.0 Hz, 1 H), 7.83 - 7.87 (m, J=9.0, 2.3 Hz, 1 H), 4.01 (s, 3 H), 3.28 - 3.35 (m, 2 H), 1.75 (ddd, J=13.2, 6.5, 6.4 Hz, 1 H), 1.62 - 1.69 (m, 2 H), 1.01 (d, J=6.3 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 336.1 [(M+H)
+, C
16H
19BrNO
2についての理論値 336.1].
【0141】
パートB.
6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−3−カルボン酸
エタノール(8mL)中のメチル 6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−3−カルボキシレート(740mg,2.201mmol)の懸濁液に、水酸化ナトリウム(10%水溶液)(2.7mL,2.201mmol)を加えた。反応混合液を30分間加熱還流した。該混合物を室温に冷まし、エタノールを減圧下で除去した。生じた溶液を0℃に冷却し、2M HCl(4mL)でpH=2まで酸性にし、固形物が生成した。該溶液を加えている間にさらなる量の水で希釈した。該固形物をブフナー漏斗で回収し、減圧下で乾燥させて、6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−3−カルボン酸(672mg,収率95%)を無色の固形物として得て、次のステップにそのまま使用した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 13.53 (br. s., 1 H), 8.80 (s, 1 H), 8.40 (s, 1 H), 7.91 - 7.97 (m, 2 H), 3.19 - 3.28 (m, 2 H), 1.56 - 1.67 (m, 3 H), 0.94 (d, J=6.3 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 322.0 [(M+H)
+, C
15H
17BrNO
2についての理論値 322.0].
【0142】
パートC.
6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−3−カルボキサミド
CH
2Cl
2(15mL)中の6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−3−カルボン酸(605mg,1.878mmol)の懸濁液に、シュウ酸クロリド(0.362mL,4.13mmol)および触媒量のDMF(0.029mL,0.376mmol)を加えた。反応混合液を室温で1時間攪拌した。該混合物を濃縮し、残渣をCH
2Cl
2(10mL)中に入れた。該混合物を30% 水酸化アンモニウム溶液(3.6mL)で処理し、該反応混合物を30分間攪拌した。該混合物を0℃に冷却し、該固形物をブフナー漏斗で回収し、水で洗浄した。該生成物をCH
2Cl
2中の10% MeOH(100mL)に溶解させ、分液漏斗に移し、50% 飽和NaHCO
3水溶液/50% 水(50mL)で洗浄した。水層をCH
2Cl
2中の10% MeOHで抽出した(2x50mL)。有機層を合わせて、食塩水(50mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。該生成物を減圧下で乾燥させて、6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−3−カルボキサミド(505mg,1.572mmol,収率84%)を無色の固形物として得て、次のステップにそのまま使用した:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.28 - 8.32 (m, 2 H), 8.12 (s, 1 H), 7.90 - 7.94 (m, J=8.8 Hz, 1 H), 7.86 - 7.90 (m, J=9.0, 2.3 Hz, 1 H), 7.74 (s, 1 H), 3.02 - 3.09 (m, 2 H), 1.55 - 1.67 (m, 3 H), 0.93 (d, J=6.5 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 321.1 [(M+H)
+, C
15H
18BrN
2Oについての理論値 321.1].
【0143】
パートD.
2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−3−カルボキサミド
ジオキサン(1.5mL)および水(0.25mL)中の6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−3−カルボキサミド(65mg,0.202mmol)の溶液に、ピリジン−4−イルボロン酸(37.3mg,0.304mmol)および炭酸セシウム(132mg,0.405mmol)を加えた。該溶液を、N
2下における超音波処理により5分間脱気した。次いで、Pd(PPh
3)
4(23.38mg,0.020mmol)を加え、該混合物を95℃で2.5時間加熱した。反応混合液を室温に冷まし、CH
2Cl
2で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(20mL)を含有する分液漏斗に移した。水層をCH
2Cl
2で抽出した(3x25mL)。有機層を合わせて、食塩水(20mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(CH
2Cl
2中の4%→10% メタノール)、2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−3−カルボキサミド(42.4mg,収率63%)を無色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 8.72 (dd, J=4.6, 1.6 Hz, 2 H), 8.51 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 8.41 (s, 1 H), 8.22 (dd, J=8.8, 2.3 Hz, 1 H), 8.15 (s, 1 H), 8.10 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 7.88 (dd, J=4.5, 1.8 Hz, 2 H), 7.73 (s, 1 H), 3.07 - 3.14 (m, 2 H), 1.58 - 1.71 (m, 3 H), 0.95 (d, J=6.3 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 320.1 [(M+H)
+, C
20H
22N
3Oについての理論値 320.2].
【0144】
実施例18
2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−3−カルボニトリル
【化40】
パートA.
6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−3−カルボニトリル
0℃でCH
2Cl
2(10mL)中の6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−3−カルボキサミド(403mg,1.255mmol)(実施例12のパートA〜Cに記載されるとおりに製造)の懸濁液に、トリエチルアミン(0.525mL,3.76mmol)、続いてトリフルオロ無水酢酸(0.222mL,1.568mmol)を加えた。該混合物を0℃で30分間攪拌した。該混合物を、飽和NaHCO
3水溶液(25mL)を含有する分液漏斗に移した。水層を塩化メチレンで抽出した(3x50mL)。有機層を合わせて、食塩水(25mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(CH
2Cl
2)、6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−3−カルボニトリル(336mg,収率88%)を無色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.41 (s, 1 H), 8.02 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 7.96 - 7.99 (m, J=9.0 Hz, 1 H), 7.90 - 7.94 (m, J=9.0, 2.0 Hz, 1 H), 3.16 - 3.23 (m, 2 H), 1.70 - 1.81 (m, 3 H), 1.04 (d, J=6.3 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 303.0 [(M+H)
+, C
15H
16BrN
2についての理論値 303.0].
【0145】
パートB.
2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−3−カルボニトリル
ジオキサン(8mL)および水(1mL)中の6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−3−カルボニトリル(324mg,1.069mmol)の溶液に、ピリジン−4−イルボロン酸(197mg,1.603mmol)および炭酸セシウム(696mg,2.137mmol)を加えた。該溶液を、N
2下における超音波処理により5分間脱気した。続いてPd(PPh
3)
4(123mg,0.107mmol)を加え、該混合物を95℃で2.5時間攪拌した。反応混合液を室温に冷まし、CH
2Cl
2で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(20mL)を含有する分液漏斗に移した。水層をCH
2Cl
2で抽出した(3x25mL)。有機層を合わせて、食塩水(20mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(CH
2Cl
2中の2%→5% メタノール)、2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−3−カルボニトリル(246mg,収率76%)を無色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.74 - 8.81 (m, 2 H), 8.58 (s, 1 H), 8.20 - 8.25 (m, J=8.5 Hz, 1 H), 8.09 - 8.15 (m, 2 H), 7.65 (dd, J=4.5, 1.8 Hz, 2 H), 3.20 - 3.28 (m, 2 H), 1.75 - 1.85 (m, 3 H), 1.05 (d, J=6.3 Hz, 6 H); LCMS (ESI) m/e 302.1 [(M+H)
+, C
20H
20N
3についての理論値 302.2].
【0146】
実施例19
3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)ブタン−1−オン
【化41】
パートA.
6−ブロモ−N−メトキシ−N−メチルキノリン−2−カルボキサミド
DMF(体積:2.44mL)中の6−ブロモキノリン−2−カルボン酸(308mg,1.222mmol)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(143mg,1.466mmol)、2−(1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(V)(602mg,1.588mmol)およびDIEA(512μL,2.93mmol)の溶液を、室温で3時間攪拌した。反応混合液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(3x10mL)。有機層を合わせて、食塩水で洗浄し(1x10mL)、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の15%−20% EtOAc)、6−ブロモ−N−メトキシ−N−メチルキノリン−2−カルボキサミド(347mg,1.15mmol,収率94%)を淡黄色の油状物として得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 8.18 (d, J=8.5 Hz, 1H), 8.05 (d, J=2.3 Hz, 1H), 8.02 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.84 (dd, J=9.0, 2.3 Hz, 1H), 7.72 (br. s., 1H), 3.79 (br. s., 3H), 3.47 (br. s., 3H); LCMS (ESI) m/e 295.0, 297.0 Brパターン [(M+H)
+, C
12H
12BrN
2O
2についての理論値 295.0].
【0147】
パートB.
1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−オン
0℃に冷却したTHF(体積:3.81mL)中の6−ブロモ−N−メトキシ−N−メチルキノリン−2−カルボキサミド(163mg,0.552mmol)の溶液に、塩化イソブチルマグネシウム(THF中で2M)(318μL,0.635mmol)を滴下して加えた。該溶液を0℃で2時間攪拌した。反応混合液を塩化アンモニウム溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した(3x10mL)。有機層を合わせて、食塩水で洗浄し(1x10mL)、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の15%−25% EtOAc)、1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−オン(20mg,0.065mmol,収率12%)を無色の固形物として得た:LCMS (ESI) m/e 292.1, 294.1 Brパターン [(M+H)
+, C
14H
15BrNOについての理論値 292.0].
【0148】
パートC.
3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)ブタン−1−オン
バイアルに、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(126mg,0.616mmol)、炭酸カリウム(213mg,1.540mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(29.7mg,0.026mmol)を加えた。該バイアルを密封し、N
2で5分間パージした。ジオキサン(2580μL)および水(430μL)中の1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−オン(150mg,0.513mmol)の溶液を加え、該バイアルを脱気し、N
2で5分間パージした。続いて、反応混合液を100℃に終夜加熱した。反応混合液を室温に冷まし、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の10%−60% EtOAc)、3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)ブタン−1−オン(100mg,0.327mmol,収率64%)を淡黄色の固形物として得た:
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 8.92 (d, J=6.8 Hz, 2H), 8.63 (d, J=1.8 Hz, 1H), 8.60 (d, J=8.5 Hz, 1H), 8.47 (d, J=6.8 Hz, 2H), 8.39 (d, J=9.0 Hz, 1H), 8.34 (dd, J=8.8, 2.0 Hz, 1H), 8.18 (d, J=8.5 Hz, 1H), 3.27 (d, J=6.8 Hz, 2H), 2.26 - 2.46 (sept, J=6.8 Hz, 1H), 1.05 (d, J=6.8 Hz, 6H); LCMS (ESI) m/e 291.1 [(M+H)
+, C
19H
19N
2Oについての理論値 291.2].
【0149】
実施例20および実施例21
(−)−3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)ブタン−1−アミン(実施例20)
(+)−3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)ブタン−1−アミン(実施例21)
【化42】
パートA.
1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−オール
メタノール(1.11mL)中の1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−オン(120mg,0.411mmol)および水素化ホウ素ナトリウム(10.88mg,0.288mmol)の溶液を、室温で12時間攪拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、残渣を逆相HPLCにより精製した(20%−100% MeOH/H
2O/0.1%TFA)。濃縮したフラクションを、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出することにより(3x5mL)遊離塩基化した。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2x5mL)および食塩水(1x5mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−オール(65mg,0.217mmol,収率53%)を黄色の油状物として得た。LCMS (ESI) m/e 294.1, 296.1 Brパターン [(M+H)
+, C
14H
17BrNOについての理論値 294.1].
【0150】
パートB.
2−(1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブチル)イソインドリン−1,3−ジオン
0℃で乾燥テトラヒドロフラン(3.84mL)中の1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−オール(130mg,0.442mmol)の溶液に、フタルイミド(195mg,1.326mmol)、トリフェニルホスフィン(174mg,0.663mmol)およびDIAD(129μl,0.663mmol)を加えた。反応液を室温で1時間攪拌した。該混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(3x5mL)。有機層を合わせて、食塩水で洗浄し(1x5mL)、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の10%−100% EtOAc)、2−(1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブチル)イソインドリン−1,3−ジオン(185mg,0.415mmol,収率94%)を淡黄色のアモルファス固形物として得た。LCMS (ESI) m/e 423.0, 425.0 Brパターン [(M+H)
+, C
22H
20BrN
2O
2についての理論値 423.1].
【0151】
パートC.
2−(3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)ブチル)イソインドリン−1,3−ジオン
マイクロ波バイアルに、2−(1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブチル)イソインドリン−1,3−ジオン(176mg,0.415mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(102mg,0.498mmol)、炭酸カリウム(172mg,1.245mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(23.98mg,0.021mmol)を加えた。該バイアルを密封し、N
2で5分間パージした。ジオキサン(2.58mL)および水(0.43mL)を加え、該混合物をN
2で5分間パージした。続いて、該混合物をマイクロ波で100℃に16時間加熱した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の10%−60% EtOAc)、2−(3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)ブチル)イソインドリン−1,3−ジオン(111mg,0.250mmol,収率60%)を黄色の油状物として得た。LCMS (ESI) m/e 422.2 [(M+H)
+, C
27H
24N
3O
2についての理論値 422.2].
【0152】
パートD.
2−(3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)ブチル)イソインドリン−1,3−ジオン
室温でEtOH(2mL)中の2−(3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)ブチル)イソインドリン−1,3−ジオン(0.111g,0.263mmol)の溶液に、ヒドラジン(0.012mL,0.395mmol)を加えた。反応混合液を室温で14時間攪拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、該残渣を逆相プレパラティブHPLCにより精製した(水/メタノール/0.1% TFA)。3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)ブタン−1−アミン(0.0549g,0.185mmol,収率70%)をラセミ混合物として得た。該混合物をキラルSCFにより分割した(カラム:ChiralCel AD−H(4.6x250mm,5μm);移動相:15% MeOH(w/0.1% DEA)/85% CO2;150bar,35℃,25mL/分、λ=254nm)。2つのピークを得た;各異性体の絶対立体化学は調べなかった:
【0153】
実施例20(ピーク1):
[α]
22D - 1.90 (c 17.85, MeOH);
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4) δ 8.99 - 8.93 (m, 2H), 8.70 (d, J=1.3 Hz, 1H), 8.63 - 8.54 (m, 3H), 8.39 - 8.33 (m, 2H), 7.70 (d, J=8.5 Hz, 1H), 4.77 (t, J=7.3 Hz, 1H), 2.05 - 1.85 (m, 2H), 1.70 (dquin, J=13.5, 6.7 Hz, 1H), 1.06 (d, J=6.5 Hz, 3H), 1.03 (d, J=6.5 Hz, 3H); LCMS (ESI) m/e 292.2 [(M+H)
+, C
19H
22N
3について理論値 292.2].
【0154】
実施例21(ピーク2):
[α]
22D +4.05 (c 4.65, MeOH);
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4) δ 8.99 - 8.93 (m, 2H), 8.70 (d, J=1.3 Hz, 1H), 8.63 - 8.54 (m, 3H), 8.39 - 8.33 (m, 2H), 7.70 (d, J=8.5 Hz, 1H), 4.77 (t, J=7.3 Hz, 1H), 2.05 - 1.85 (m, 2H), 1.70 (dquin, J=13.5, 6.7 Hz, 1H), 1.06 (d, J=6.5 Hz, 3H), 1.03 (d, J=6.5 Hz, 3H); LCMS (ESI) m/e 292.2 [(M+H)
+, C
19H
22N
3についての理論値 292.2].
【0155】
実施例22および実施例23
(+)−1−(6−(3−メトキシピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン(実施例22)
(−)−1−(6−(3−メトキシピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン(実施例23)
【化43】
パートA.
2−(1−(6−(3−メトキシピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)イソインドリン−1,3−ジオン
マイクロ波バイアルに、3−メトキシピリジン−4−イルボロン酸(82mg,0.539mmol)、2−(1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブチル)イソインドリン−1,3−ジオン(190mg,0.449mmol)(実施例20および21,パートBと同様に調製)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(25.9mg,0.022mmol)、および炭酸カリウム(186mg,1.347mmol)を加えた。該バイアルを密封し、N
2で5分間パージした。ジオキサン(3.85mL)および水(641μL)を加え、該バイアルを脱気し、N
2で5分間パージした。続いて、該混合物を100℃に終夜加熱した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した(ヘキサン中の10%−100% EtOAc)。2−(1−(6−(3−メトキシピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)イソインドリン−1,3−ジオン(85mg,0.179mmol,収率40%)を淡黄色のアモルファス固形物として得た。LCMS (ESI) m/e 452.2 [(M+H)
+, C
28H
26N
3O
3についての理論値 452.2].
【0156】
パートB.
2−(1−(6−(3−メトキシピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)イソインドリン−1,3−ジオン
エタノール(1.88mL)中の2−(1−(6−(3−メトキシピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)イソインドリン−1,3−ジオン(85mg,0.188mmol)およびヒドラジン(68.9μL,2.194mmol)の溶液を、40℃に2時間加熱した。該残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の10%−60% EtOAc)、1−(6−(3−メトキシピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン(14mg,0.043mmol,収率23%)を褐色の油状物のラセミ混合物として得た。該混合物をキラルSCFにより分離した(カラム:ChiralCel AD−H(30x250mm,5μm);移動相:15% EtOH(w/0.1% DEA)/85% CO
2;150bar、35℃、70mL/分、λ=254nm)。2つのピークを得た;各異性体の絶対立体化学は調べなかった:
【0157】
実施例22(ピーク1):
[α]
22D + 1.90 (c 2.95, MeOH);
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.43 (s, 1 H), 8.37 (d, J=4.8 Hz, 1 H), 8.16 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 8.12 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 7.99 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 7.90 (dd, J=8.7, 1.9 Hz, 1 H), 7.47 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 7.34 (d, J=4.8 Hz, 1 H), 4.39 (t, J=7.0 Hz, 1 H), 4.21 (br. s., 2 H), 3.95 (s, 3 H), 1.62 - 1.85 (m, 3 H), 0.99 (d, J=6.0 Hz, 3 H), 0.97 (d, J=6.3 Hz, 3 H); LCMS (ESI) m/e 322.2 [(M+H)
+, C
20H
24N
3Oについての理論値 322.2].
【0158】
実施例23(ピーク2):
[α]
22D -0.94 (c 2.55, MeOH);
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.43 (s, 1 H), 8.37 (d, J=4.8 Hz, 1 H), 8.16 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 8.12 (d, J=8.8 Hz, 1 H), 7.99 (d, J=2.0 Hz, 1 H), 7.90 (dd, J=8.7, 1.9 Hz, 1 H), 7.47 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 7.34 (d, J=4.8 Hz, 1 H), 4.39 (t, J=7.0 Hz, 1 H), 4.21 (br. s., 2 H), 3.95 (s, 3 H), 1.62 - 1.85 (m, 3 H), 0.99 (d, J=6.0 Hz, 3 H), 0.97 (d, J=6.3 Hz, 3 H); LCMS (ESI) m/e 322.2 [(M+H)
+, C
20H
24N
3Oについての理論値 322.2].
【0159】
実施例24
1−(6−(3−メトキシピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン
【化44】
表題化合物は、パートCにおける2−メトキシピリジン−4−イルボロン酸(21.68mg,0.142mmol)を用いて、実施例20および21に記載されるとおりに調製した。1−(6−(2−メトキシピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン(10mg,0.030mmol,最終工程で38%収率)を褐色のアモルファス固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.28 (1 H, d, J=6.0 Hz), 8.19 (1 H, d, J=8.5 Hz), 8.15 (1 H, d, J=8.8 Hz), 8.05 (1 H, d, J=2.0 Hz), 7.95 (1 H, dd, J=8.7, 2.1 Hz), 7.48 (1 H, d, J=8.5 Hz), 7.24 (1 H, dd, J=5.4, 1.6 Hz), 7.09 (1 H, s), 4.27 (1 H, br. s.), 4.02 (3 H, s), 2.09 - 2.30 (2 H, m), 1.62 - 1.81 (3 H, m), 0.99 (6 H, t, J=5.8 Hz); LCMS (ESI) m/e 322.1 [(M+H)
+, C
20H
24N
3Oについての理論値 322.2].
【0160】
実施例25
1−(6−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン
【化45】
パートA.
6−ブロモキノリン−2−カルバルデヒド
窒素下にて室温で1,4−ジオキサン(100mL)中の6−ブロモ−2−メチルキノリン(10g,45.0mmol)の溶液に、二酸化セレン(6.00g,54.0mmol)を加えた。反応混合液を75℃に5時間加熱した。反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))に通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を濃縮し、残渣をヘキサンでトリチュレートして、該生成物を生じさせた。該固形物を真空濾過により収集し、高減圧下で終夜乾燥させて、6−ブロモキノリン−2−カルバルデヒド(8.86g,37.5mmol,収率83%)をオフホワイト色の固形物として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d
6) δ 10.11 (d, J=1.0 Hz, 1H), 8.56 (d, J=8.5 Hz, 1H), 8.43 (d, J=2.3 Hz, 1H), 8.14 (d, J=9.0 Hz, 1H), 8.05 - 8.02 (m, 1H), 8.02 - 8.00 (m, 1H); LCMS (ESI) m/e 235.9, 237.9 Brパターン [(M+H)
+, C
10H
7BrNOについての理論値 236.0].
【0161】
パートB.
N−((6−ブロモキノリン−2−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
窒素下にて室温でTHF(175ml)中の6−ブロモキノリン−2−カルバルデヒド(8.86g,37.5mmol)の溶液に、オルトチタン酸エチル(7.73mL,37.5mmol)を加えた。反応混合液を室温で10分間攪拌し、続いて2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(4.55g,37.5mmol)を加えた。反応混合液を3時間加熱還流した。反応混合液を室温に冷まし、食塩水でクエンチした。反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))に通して濾過し、該濾液を酢酸エチルで抽出した(4x200mL)。有機層を合わせて、水(1x200mL)、食塩水(1x200mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮して、N−((6−ブロモキノリン−2−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(11.98g,35.3mmol,収率94%)を黄色の固形物として得た。該生成物をさらに精製することなくそのまま使用した。
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 8.83 (s, 1H), 8.15 (s, 2H), 8.08 - 7.99 (m, 2H), 7.82 (dd, J=9.0, 2.3 Hz, 1H), 1.30 (s, 9H); LCMS (ESI) m/e 339.0, 341.0 Brパターン [(M+H)
+, C
14H
16BrN
2OSについての理論値 339.0].
【0162】
パートC.
N−(1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
窒素下にて−45℃でTHF(240ml)中のN−((6−ブロモキノリン−2−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(11.98g,35.3mmol)の攪拌溶液に、塩化イソブチルマグネシウム(17.66mL,35.3mmol)を滴下して加えた。反応混合液を−45℃で3時間攪拌した。反応混合液を−45℃で飽和塩化アンモニウムを加えることによりクエンチし、酢酸エチルで抽出した(4x200mL)。有機層を合わせて、水(1x200mL)、食塩水(1x200mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮して、N−(1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(8.5g,21.39mmol,収率61%)を厚い油状物として得た。
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 7.98 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.92 - 7.85 (m, 2H), 7.71 (dd, J=8.9, 2.1 Hz, 1H), 7.35 (d, J=8.5 Hz, 1H), 5.32 (d, J=5.0 Hz, 1H), 4.61 (ddd, J=9.2, 7.3, 4.9 Hz, 1H), 1.90 - 1.67 (m, 2H), 1.65 - 1.54 (m, 1H), 1.30 (s, 9H), 0.99 (d, J=6.3 Hz, 3H), 0.92 (d, J=6.8 Hz, 3H); LCMS (ESI) m/e 397.0, 399.0 Brパターン [(M+H)
+, C
18H
26BrN
2OSについての理論値 397.1].
【0163】
パートD.
2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)キノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミド
窒素下にて室温でジオキサン(250ml)中のN−(1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(8.5g,21.39mmol)の攪拌溶液に、ヘキサメチルジチン(6.65mL,32.1mmol)、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(1.501g,2.139mmol)を加えた。反応混合液を5分間脱気し、続いて100℃で14時間加熱した。反応混合液を酢酸エチル(500mL)および水(300mL)で希釈した。層を分離し、該水層を酢酸エチルで抽出した(3x400mL)。有機層を合わせて、水(1x300mL)、食塩水(1x300mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中のEtOAc)、2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)キノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミド(4.3g,8.93mmol,収率42%)を油状物として得た。
1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 8.08 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.99 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.79 (dd, J=8.2, 1.1 Hz, 1H), 7.34 (d, J=8.5 Hz, 1H), 5.47 (d, J=6.8 Hz, 1H), 4.63 (ddd, J=8.9, 6.9, 5.0 Hz, 1H), 1.90 - 1.71 (m, 2H), 1.68 - 1.57 (m, 1H), 1.30 (s, 9H), 1.00 (d, J=6.5 Hz, 3H), 0.92 (d, J=6.5 Hz, 3H), 0.36 (s, 9H); LCMS (ESI) m/e 483.0 [(M+H)
+, C
21H
35N
2OSSnについての理論値 483.2].
【0164】
パートE.
N−(1−(6−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
圧力管内のDMF(2mL)中の2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)キノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミド (0.05g,0.104mmol)の溶液に、4−ブロモ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(0.020g,0.104mmol)、ビス−トリフェニルホスフィンジクロロパラジウム(7.29mg,10.39μmol)、炭酸カリウム(0.043g,0.312mmol)および臭化テトラブチルアンモニウム(0.067g,0.208mmol)を加えた。反応混合液を窒素ガスで5分間パージし、蓋をした。反応混合液を95℃で16時間加熱した。反応混合液を周囲温度に冷まし、水(15mL)でクエンチした。該溶液を酢酸エチルで抽出した(2x10mL)。有機層を合わせて、水(1x10mL)、食塩水(1x10mL)で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を逆相プレパラティブHPLCにより精製して(水/メタノール/0.1% TFA)、N−(1−(6−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.031g,0.071mmol,収率69%)を得た。LCMS (ESI) m/e 435.1 [(M+H)
+, C
25H
31N
4OSについての理論値 435.2].
【0165】
パートF.
1−(6−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン
窒素下にて室温でメタノール(10mL)中のN−(1−(6−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.031g,0.071mmol)の溶液に、HCl(メタノール中で1.25M)(0.571mL,0.713mmol)を加えた。反応混合液を室温で14時間攪拌した。反応混合液を濃縮し、逆相プレパラティブHPLCにより精製して(水/メタノール/0.1% TFA)、1−(6−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン,2TFA(0.0162g,0.028mmol,収率39%)を無色のフィルム状物として得た。
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4) δ 8.59 (d, J=8.5 Hz, 1H), 8.55 - 8.46 (m, 2H), 8.38 - 8.32 (m, 1H), 8.32 - 8.25 (m, 1H), 7.79 - 7.71 (m, 2H), 7.68 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.04 (d, J=3.8 Hz, 1H), 4.76 (t, J=7.3 Hz, 1H), 2.06 - 1.85 (m, 2H), 1.71 (dquin, J=13.4, 6.6 Hz, 1H), 1.05 (dd, J=11.0, 6.5 Hz, 6H); LCMS (ESI) m/e 331.0 [(M+H)
+, C
21H
23N
4についての理論値 331.2].
【0166】
実施例26
1−([4,6’−ビキノリン]−2’−イル)−3−メチルブタン−1−アミン
【化46】
表題化合物は、パートEにおける4−ブロモキノリン(0.022g,0.104mmol)を用いて、実施例25に記載されるとおりに調製して、1−([4,6’−ビキノリン]−2’−イル)−3−メチルブタン−1−アミン,2TFA(0.0182g,0.031mmol,2工程で30%収率)を無色のフィルム状物として得た。
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4) δ 9.27 (d, J=5.5 Hz, 1H), 8.59 (d, J=8.3 Hz, 1H), 8.44 - 8.34 (m, 3H), 8.27 (d, J=8.5 Hz, 1H), 8.21 (ddd, J=8.6, 7.1, 1.1 Hz, 1H), 8.15 - 8.06 (m, 2H), 7.96 (ddd, J=8.4, 7.2, 1.0 Hz, 1H), 7.73 (d, J=8.5 Hz, 1H), 4.79 (t, J=7.3 Hz, 1H), 2.06 - 1.87 (m, 2H), 1.72 (dquin, J=13.5, 6.7 Hz, 1H), 1.10 - 1.00 (m, 6H); LCMS (ESI) m/e 342.0 [(M+H)
+, C
23H
24N
3についての理論値 342.2].
【0167】
実施例27
1−(6−(イソキノリン6−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン
【化47】
表題化合物は、パートEにおける6−ブロモイソキノリン(0.022g,0.104mmol)を用いて、実施例25に記載されるとおりに調製して、1−(6−(イソキノリン6−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン,2TFA(0.0256g,0.044mmol,2工程で42%収率)を淡黄色のフィルム状物として得た。
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4) δ 9.81 (s, 1H), 8.75 (d, J=0.5 Hz, 1H), 8.68 - 8.61 (m, 2H), 8.61 - 8.53 (m, 4H), 8.41 - 8.36 (m, 1H), 8.35 - 8.30 (m, 1H), 7.67 (d, J=8.5 Hz, 1H), 4.76 (t, J=7.3 Hz, 1H), 2.04 - 1.86 (m, 2H), 1.71 (dquin, J=13.5, 6.7 Hz, 1H), 1.06 (dd, J=11.8, 6.5 Hz, 6H); LCMS (ESI) m/e 342.0 [(M+H)
+, C
23H
24N
3についての理論値 342.2].
【0168】
実施例28
4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)−N,N−ジメチルピリミジン−2−アミン
【化48】
表題化合物は、パートEにおける4−ブロモ−N,N−ジメチルピリミジン−2−アミン(0.021g,0.104mmol)を用いて、実施例25に記載されるとおりに調製して、4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)−N,N−ジメチルピリミジン−2−アミン,2TFA(0.016g,0.028mmol,2工程で28%収率)を黄色の油状物として得た。
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4) δ 8.91 (d, J=2.0 Hz, 1H), 8.65 (dd, J=9.0, 2.0 Hz, 1H), 8.59 (d, J=8.3 Hz, 1H), 8.42 (d, J=6.0 Hz, 1H), 8.27 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.67 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.61 (d, J=6.3 Hz, 1H), 4.75 (t, J=7.3 Hz, 1H), 3.42 (s, 6H), 2.03 - 1.84 (m, 2H), 1.70 (dquin, J=13.5, 6.7 Hz, 1H), 1.05 (dd, J=10.2, 6.7 Hz, 6H); LCMS (ESI) m/e 336.0 [(M+H)
+, C
20H
26N
5についての理論値 336.2].
【0169】
実施例29
4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−アミン
【化49】
パートA.
N−(1−(6−(2−アミノピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
圧力管内のDMF(2mL)中の2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)キノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミド(0.05g,0.104mmol)の溶液に、4−ブロモピリジン−2−アミン(0.018g,0.104mmol)、ビス−トリフェニルホスフィンジクロロパラジウム(7.29mg,10.39μmol)、炭酸カリウム(0.043g,0.312mmol)および臭化テトラブチルアンモニウム(0.067g,0.208mmol)を加えた。反応混合液を窒素ガスで5分間パージし、スクリューキャップの蓋をした。反応混合液を95℃で16時間加熱した。反応混合液を周囲温度に冷まし、水(15mL)でクエンチした。該混合物を酢酸エチルで抽出した(2x10mL)。有機層を合わせて、水(1x10mL)、食塩水(1x10mL)で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を逆相プレパラティブHPLCにより精製して(水/メタノール/0.1% TFA)、N−(1−(6−(2−アミノピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.031g,0.076mmol,収率73%)を得た。LCMS (ESI) m/e 411.1 [(M+H)
+, C
23H
31N
4OSについての理論値 411.2].
【0170】
パートB.
4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−アミン,2TFA(0.0224g,0.041mmol,収率54%)
窒素下にて室温でメタノール(10mL)中のN−(1−(6−(2−アミノピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.031g,0.076mmol)の溶液に、HCl(メタノール)(0.604mL,0.755mmol)(1.25M)を加えた。反応混合液を室温で終夜攪拌した。反応混合液を濃縮し、該残渣を逆相プレパラティブHPLCにより精製して(水/メタノール/0.1% TFA)、4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−アミン,2TFA(0.0224g,0.041mmol,収率54%)を淡黄色の固形物として得た。
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4) δ 8.55 (d, J=8.3 Hz, 1H), 8.46 (d, J=2.0 Hz, 1H), 8.29 (d, J=9.0 Hz, 1H), 8.18 (dd, J=8.9, 2.1 Hz, 1H), 7.97 (dd, J=6.8, 0.8 Hz, 1H), 7.67 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.42 - 7.35 (m, 2H), 4.75 (t, J=7.3 Hz, 1H), 2.02 - 1.84 (m, 2H), 1.69 (dquin, J=13.5, 6.7 Hz, 1H), 1.04 (dd, J=10.5, 6.5 Hz, 6H); LCMS (ESI) m/e 307.0 [(M+H)
+, C
19H
23N
4についての理論値 307.2].
【0171】
実施例30
N−(4−(2−(3−メチルブタノイル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド
【化50】
窒素下にて室温でCH
2Cl
2(10mL)中のN−(1−(6−(2−アミノピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.059g,0.144mmol)(実施例29,パートAと同様に調製)の溶液に、塩化アセチル(10.22μL,0.144mmol)およびDIEA(0.063mL,0.359mmol)を加えた。反応混合液を室温で終夜攪拌した。反応混合液を濃縮し、逆相プレパラティブHPLCにより精製して(水/メタノール/0.1% TFA)、N−(4−(2−(3−メチルブタノイル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド(0.017g,0.048mmol,収率33%)を褐色のフィルム状物として得た。
1H NMR (400MHz, メタノール-d
4) δ 8.55 (d, J=8.3 Hz, 1H), 8.47 - 8.40 (m, 2H), 8.33 (d, J=8.8 Hz, 1H), 8.23 - 8.12 (m, 2H), 8.07 (d, J=1.3 Hz, 1H), 7.86 (dd, J=6.0, 1.8 Hz, 1H), 3.26 (d, J=6.8 Hz, 2H), 2.42 - 2.26 (m, 4H), 1.05 (d, J=6.8 Hz, 6H); LCMS (ESI) m/e 348.0 [(M+H)
+, C
21H
22N
3O
2についての理論値 348.2].
【0172】
実施例31
2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4(1H)−チオン
【化51】
パートA.
エチル 6−メチル−3−オキソヘプタノエート
乾燥THF(500mL)中の水素化ナトリウム(5.4g,225mmol)の溶液に、窒素をゆっくり流入し、続いて氷浴内で冷却した。エチル−3−オキソブタノエート(13g,100mmol)を滴下して加え、無色の溶液を0℃で10分間攪拌した。n−BuLi(ヘキサン中で1.6M)(65.6mL,105mmol)を滴下して加え、該橙色の溶液を0℃で10分間攪拌した。該反応混合物に、乾燥THF(20mL)中のヨウ化イソブチル溶液(12.73mL,110mmol)を加え、該反応混合物を室温で15分間攪拌した。ヨウ化イソブチルを加えると該ジアニオンの色がすぐに消えた。反応混合液を濃HCl(20mL)、水(50mL)でクエンチし、ジエチルエーテル(150mL)で希釈した。有機相は、抽出溶液が中性pHを示すまで水で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の15−30% 酢酸エチル)、エチル 6−メチル−3−オキソヘプタノエート(13.2g,0.035mmol,収率35%)を淡黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 4.04 - 4.16 (m, 2H), 3.58 (s, 2H), 2.51 - 2.55 (m, 2H), 1.35 - 1.54 (m, 3H), 1.15 - 1.25 (m, 3H), 0.8 - 0.98 (m, 6H).
【0173】
パートB.
(E)−エチル 3−(4−ブロモフェニルアミノ)−6−メチルヘプタ−2−エノエート
トルエン(60mL)中の4−ブロモアニリン(9.8g,57.0mmol)およびエチル 6−メチル−3−オキソヘプタノエート(10.61g,57.0mmol)の溶液に、酢酸(1.631mL,28.5mmol)および4Åモレキュラ・シーブス(2g)を加えた。該混合物を85℃で24時間加熱した。続いて、該混合物を室温に冷まし、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の10%−50% 酢酸エチル)、(E)−エチル 3−((4−ブロモフェニル)アミノ)−6−メチルヘプタ−2−エノエート(7g,18.93mmol,収率28%)を淡黄色の固形物として得た。LCMS (ESI) m/e 340.0 [(M+H)
+, C
16H
23BrNO
2について理論値, 340.08]; LC/MS保持時間(方法A): t
R = 2.73分.
【0174】
パートC.
6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−4(1H)−オン
100mLの丸底フラスコ中のジフェニルエーテル(100mL,629mmol)および(E)−エチル 3−((4−ブロモフェニル)アミノ)−6−メチルヘプタ−2−エノエート(5.00g,14.69mmol)の混合物を250℃で1時間加熱した。該混合物を室温に冷まし、40℃に予め加熱したヘキサン(200mL)を含有する大きなフラスコに移した。得られた固形物を濾過し、ヘキサン(200mL)で洗浄して、6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−4(1H)−オン(3.48g,11.61mmol,収率79%)を褐色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.34 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.81 (dd, J = 8.8, 6.4 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.25 (s, 1H), 2.72- 2.76 (m, 2H), 1.63 - 1.71 (m, 3H), 1.01 (d, J = 6.4 Hz, 6H).
【0175】
パートD.
2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4(1H)−オン
トルエン(81.6mL)およびエタノール(21mL)中の6−ブロモ−2−イソペンチルキノリン−4(1H)−オン(3.8g,12.92mmol)の溶液に、ピリジン−4−ボロン酸(2.38g,19.38mmol)、続いて1M Na
2CO
3溶液(15.5mL,15.5mmol)を加えた。窒素ガスを攪拌した懸濁液に通して5分間泡立てた。Pd(PPh
3)
4(1.49g,1.29mmol)を加え、窒素ガスを、攪拌した懸濁液に通して再び5分間泡立てた。続いて、反応混合液を95℃で3時間加熱した。反応混合液を室温に冷まし、炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)で希釈した。該水溶液を酢酸エチルで抽出した(2x50mL)。有機層を合わせて、食塩水(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4(1H)−オン(2.78g,0.17 9.49mmol,収率73%)を淡褐色の固形物として得た。LCMS (ESI) m/e 293.2 [(M+H)
+, C
19H
21N
2Oについての理論値, 293.16]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.44分.
【0176】
パートE.
2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4(1H)−チオン
ピリジン(0.5mL)中の2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4(1H)−オン(51mg,0.17mmol)の溶液に、五硫化二リン(51mg,0.23mmol)を加え、生じた混合物を1時間還流させた。反応混合液を室温に冷まし、水(0.05mL)を加えた。続いて、該混合物を室温で2時間攪拌した。該溶媒を減圧下で留去し、飽和塩化アンモニウム(2mL)を加えた。水層を酢酸エチルで抽出した(3x10mL)。該有機層を合わせて、食塩水(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をプレパラティブHPLCにより精製して(水およびアセトニトリル中の0.1% TFA)、2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4(1H)−チオン,TFA(17mg,0.055mmol,収率32%)を得て、淡褐色の固形物として単離した。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 9.36 (s, 1H), 8.84 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 8.34 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 8.28 (dd, J = 8.8, 2.0 Hz, 1H), 7.86(d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 2.76- 2.81 (m, 2H), 1.69 - 1.72 (m, 3H), 1.04 (d, J = 6.0 Hz, 6H); LCMS (ESI) m/e 309.2 [(M+H)
+, C
19H
21N
2Sについての理論値, 309.1]; LC/MS保持時間 (方法B): t
R = 1.51分; HPLC保持時間 (方法E): t
R = 8.78分.
【0177】
実施例32
2−(3−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン
【化52】
パートA.
6−ブロモ−2−メチルキノリン
トルエン(15mL)中の4−ブロモアニリン(1.5g,8.72mmol)の溶液に、濃HCl(15mL)を加えた。該溶液を100℃に加熱し、次いでクロトンアルデヒド(1.44mL,17.44mmol)を滴下して加え、該混合物を100℃で3時間攪拌した。続いて、反応混合液を室温に冷まし、pHが中性になるまで飽和NaOH水溶液で塩基性にした。水層を酢酸エチルで抽出した(3x50mL)。有機層を合わせて、食塩水(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、石油エーテル:酢酸エチルのグラジエントを用いて、カラムクロマトグラフィーにより精製して、6−ブロモ−2−メチルキノリン(1.0g,4.5mmol,収率51%)を淡褐色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.18 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.80 - 7.87 (m, 2H), 7.46 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 2.72 (s, 3H).
【0178】
パートB.
2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン
ジオキサン(2mL)および水(2mL)中の6−ブロモ−2−メチルキノリン(1g,4.50mmol)の溶液に、ピリジン−4−ボロン酸(0.83g,6.75mmol)、続いてCs
2CO
3(5.85g,18.01mmol)を加えた。窒素ガスを、攪拌した懸濁液に通して5分間泡立て、続いてPd(PPh
3)
4(0.260g,0.22mmol)を加えた。窒素ガスを、再度攪拌した懸濁液に通して5分間泡立て、該反応混合物を95℃で6時間加熱した。続いて、反応混合液を室温に冷まし、水(30mL)で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した(3x100mL)。有機層を合わせて、食塩水(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィーにより精製して(石油エーテル:エチル/アセテート移動相を使用)、2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(500mg,2.26mmol,収率50%)を褐色の固形物として得た。LCMS (ESI) m/e 221.2[(M+H)
+, C
15H
13N
2についての理論値, 221.10]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.46分.
【0179】
パートC.
6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−カルバルデヒド
ジオキサン(20mL)中の2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(1g,4.50mmol)の溶液に、二酸化セレン(0.59g,6.75mmol)を加え、該反応混合物を70℃で終夜加熱した。次いで、反応混合液を室温に冷まし、減圧下で濃縮し、石油エーテル(20mL)でトリチュレートして、6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−カルバルデヒド(800mg,3.41mmol,収率76%)を褐色のガム状物として得た。LCMS (ESI) m/e 235.2[(M+H)
+, C
15H
11N
2Oについての理論値, 235.1]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.55分.
【0180】
パートD.
3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)ブタン−1−オール
−78℃でTHF(20mL)中の6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−カルバルデヒド(1.4g,5.98mmol)の溶液に、臭化イソブチルマグネシウム(THF中で2M)(5.98mL,11.96mmol)を加え、該反応混合物を−78℃で3時間攪拌した。続いて、反応混合液をNH
4Cl溶液(20mL)でクエンチした。該混合物を酢酸エチルで抽出した(3x50mL)。有機層を合わせて、食塩水(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して(石油エーテル:酢酸エチルで溶出)、3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)ブタン−1−オール(1.0g,3.42mmol,収率57%)を得た。LCMS (ESI) m/e 293.2[(M+H)
+, C
19H
21N
2Oについての理論値, 293.2]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.74分.
【0181】
パートE.
2−(3−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン
0℃に冷却したTHF(2mL)中の3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)ブタン−1−オール(50mg,0.17mmol)の攪拌溶液に、NaH(26mg,0.68mmol)を加え、続いて2,2,2−トリフルオロエチル トリフルオロメタンスルホネート(78.9mg,0.34mmol)を加えた。反応混合液を室温に温め、室温で終夜攪拌させた。反応混合液を氷でクエンチした。該混合物を酢酸エチルで抽出した(3x20mL)。有機層を合わせて、食塩水(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をプレパラティブHPLCにより精製して(水およびアセトニトリル中の0.1% TFA)、2−(3−メチル−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン,TFA(12mg,0.032mmol,収率19%)を黄色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.90 (s, 2H), 8.36 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.29(d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.05 (d, J = 8.4 Hz, 3H), 7.71 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.84 - 4.86 (m, 1H), 3.76 - 3.84 (m, 2H), 1.89 - 1.95 (m, 2H), 1.61 - 1.65 (m, 1H), 1.00 - 1.03 (m, 6H); LCMS (ESI) m/e 375.0 [(M+H)
+, C
21H
22F
3N
2Oについての理論値, 375.2]; LC/MS保持時間 (方法C): t
R = 2.14分; HPLC保持時間 (方法D): t
R = 8.90分; HPLC保持時間 (方法C): t
R = 8.02分.
【0182】
実施例33
N−(4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド
【化53】
パートA.
N−(4−ブロモピリジン−2−イル)アセトアミド
0℃に冷却したDCM(40mL)中の4−ブロモピリジン−2−アミン(4g,23.12mmol)の溶液に、ピリジン(2.80mL,34.7mmol)を10分間かけて滴下して加えた。反応混合液を0℃で10分間攪拌し、続いて塩化アセチル(2.137mL,30.1mmol)をゆっくり加えた。反応混合液を0℃で1時間攪拌し、室温にした。室温で4時間攪拌し、該反応混合物を水(20mL)で希釈し、DCMで抽出した(2x20mL)。有機層を合わせて、減圧下で濃縮して、N−(4−ブロモピリジン−2−イル)アセトアミド(3.6g,16.74mmol,収率72.4%)を淡褐色の固形物として得た。LCMS (ESI) m/e 215.0, 217.0 Brパターン [(M+H)
+, C
7H
8BrN
2Oについての理論値, 215.0]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 1.55分.
【0183】
パートB.
N−(4−(2−メチルキノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(25mL)および水(14mL)の溶媒混合物中の2−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)キノリン(2.5g,9.29mmol)の溶液に、Cs
2CO
3(9.08g,27.9mmol)、続いてN−(4−ブロモピリジン−2−イル)アセトアミド(2.54g,11.15mmol)を加えた。窒素ガスを、攪拌した懸濁液に通して10分間泡立て、Pd(PPh
3)
4 (0.859g,0.743mmol)を加え、再度、窒素ガスを攪拌した懸濁液に通してさらに10分間泡立てた。続いて、反応混合液を100℃で12時間加熱した。反応混合液を室温に冷まし、水(15mL)で希釈した。該混合物を酢酸エチルで抽出した(3x150mL)。有機層を合わせて、食塩水(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して(移動相:石油エーテル中の酢酸エチル)、N−(4−(2−メチルキノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド(1.7g,6.13mmol,収率66%)を得た。LCMS (ESI) m/e 278.2[(M+H)
+, C
17H
16N
3Oについての理論値, 278.1]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 1.68分.
【0184】
パートC.
N−(4−(2−ホルミルキノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド
1,4−ジオキサン(36mL)中のN−(4−(2−メチルキノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド(1.8g,6.49mmol)の溶液に、二酸化セレン(0.864g,7.79mmol)を加え、該反応混合物を75℃で4時間加熱した。続いて、反応混合液を室温に冷まし、珪藻土(セライト(登録商標))に通して濾過した。該ベッドを酢酸エチルで洗浄した。有機層を合わせて、減圧下で濃縮して、固形物を得て、ヘキサン(15mL)で洗浄し、N−(4−(2−ホルミルキノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド(1.2g,4.12mmol,収率64%)を得た。LCMS (ESI) m/e 292.2[(M+H)
+, C
17H
14N
3O
2についての理論値, 292.10]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 1.67分.
【0185】
パートD.
(E)−N−(4−(2−((tert−ブチルスルフィニルイミノ)メチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド
テトラヒドロフラン(24mL)中のN−(4−(2−ホルミルキノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド(1.2g,4.12mmol)の溶液に、オルトチタン酸エチル(2.55mL,12.36mmol)を加えた。室温で10分間攪拌し、該反応混合物を(R)−(+)tert−ブタンスルフィンアミド(0.599g,4.94mmol)で処理し、75℃で4時間加熱した。続いて、反応混合液を室温に冷まし、食塩水(20mL)で希釈した。生じた混合物を珪藻土(セライト(登録商標))ベッドに通過させた(酢酸エチルで溶出)。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して(ヘキサン中の酢酸エチルのグラジエントを使用)、(E)−N−(4−(2−(((tert−ブチルスルフィニル)イミノ)メチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド(950mg,2.408mmol,収率59%)を得た。LCMS (ESI) m/e 395.2 [(M+H)
+, C
21H
23N
4O
2Sについての理論値, 395.2]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 1.79分.
【0186】
パートE.
N−(4−(2−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド
(E)−N−(4−(2−(((tert−ブチルスルフィニル)イミノ)メチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド(660mg,1.673mmol)をテトラヒドロフラン(13mL)中に入れ、−78℃に冷却し、10分間攪拌した。続いて、臭化イソブチルマグネシウム(ジエチルエーテル中で2M,1.673mL,3.35mmol)を滴下して加えた。反応混合液を−78℃で2時間攪拌し、続いて該混合物を室温に温め、2時間攪拌した。反応混合液を飽和NH
4Cl(15mL)でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(2x10mL)。有機層を合わせて、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製表題化合物(560mg,1.24mmol,収率74%)をジアステレオマー混合物として得た。LCMS (ESI) m/e 453.2 [(M+H)
+, C
25H
33N
4O
2Sについての理論値, 453.22]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 1.78分および1.91分. ジアステレオマーをプレパラティブHPLCにより分離して(水およびアセトニトリル中の10mM 酢酸アンモニウム)、2種類のジアステレオマーを得た:異性体1:N−(4−(2−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド(異性体−1)(10mg,0.022mmol)および異性体2:N−(4−(2−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド(異性体−2)(20mg,0.044mmol)。
【0187】
パートF.
N−(4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド
N−(4−(2−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド(異性体−1)(10mg,0.022mmol)をDCM(1mL)中に入れ、0℃に冷却し、続いて10分間攪拌した。該溶液に、塩酸(ジエチルエーテル中で2M,10μL,0.022mmol)をゆっくり加え、該反応混合物を0℃で10分間攪拌した。氷浴を取り外し、該反応物を室温にし、2時間攪拌した。該混合物を減圧下で濃縮し、残渣をプレパラティブHPLCにより精製して(水およびアセトニトリル中の0.1% TFA)、N−(4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド,TFA(6mg,0.017mmol,収率78%)を褐色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.57 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.44 - 8.48 (m, 2H), 8.30 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.21 - 8.25 (m, 2H), 7.8 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.75 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 2.32 (s, 3H), 1.89 - 2.01 (m, 2H), 1.70 - 1.74 (m, 1H), 1.04 - 1.09 (m, 6H); LCMS (ESI) m/e 349.2 [(M+H)
+, C
21H
25N
4Oについての理論値, 349.2]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.39分; HPLC保持時間 (方法B): t
R = 10.42分; HPLC保持時間 (方法A): t
R = 9.76分; キラルSFC (方法A1): t
R = 4.21分.
【0188】
実施例34
N−(4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド
【化54】
N−(4−(2−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド(異性体−2)(20mg,0.044mmol)を用いて、実施例33,パートFに上記で記載される方法と同様の方法で調製して、N−(4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド,HCl(6mg,0.017mmol,収率39%)をオフホワイト色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.63 (s, 2H) 8.47 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.27 - 8.36 (m, 2H), 8.09 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.72 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.76 - 4.79 (m, 1H), 2.41 (s, 3H), 1.90 - 2.02 (m, 2H), 1.68 - 1.75 (m, 1H), 1.05 - 1.07 (m, 6H); LCMS (ESI) m/e 349.2 [(M+H)
+, C
21H
25N
4Oについての理論値, 349.2]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.28分; HPLC保持時間 (方法A): t
R = 9.57分; HPLC保持時間 (方法B): t
R = 10.14分; キラルSFC (方法A2): t
R = 3.84分.
【0189】
実施例35
N−(4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンズアミド
【化55】
パートA.
N−(4−ブロモピリジン−2−イル)−3−フルオロベンズアミド
二塩化硫黄(255mg,2.141mmol)中の3−フルオロ安息香酸(100mg,0.714mmol)の溶液を65℃で1時間加熱し、続いてN
2雰囲気中にて減圧下で濃縮して、3−フルオロ塩化ベンゾイルを油状物として得、必要とされるまでN
2下に保った。別の一口丸底フラスコにおいて、4−ブロモピリジン−2−アミン(149mg,0.864mmol)をDCM(4mL)中に入れた。室温でこの攪拌溶液に、DIEA(0.125mL,0.714mmol)を加えた。続いて、該溶液を0℃に冷却し、DCM(1mL)中の3−フルオロ塩化ベンゾイルの溶液を滴下して加えた。続いて、反応混合液を室温で7時間攪拌させた。反応混合液を氷水(10mL)でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(3x3mL)。有機層を合わせて、水(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、N−(3−ブロモフェニル)−3−フルオロベンズアミド(30mg,0.078mmol,収率11%)を得た。粗生成物を精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI) m/e 295.0[(M+H)
+, C
12H
9BrFN
2Oについての理論値, 294.98]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 1.94分.
【0190】
パートB.
N−(4−(2−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンズアミド
2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)キノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミド(実施例25,パートDに記載されるとおりに調製)(100mg,0.208mmol)およびN−(4−ブロモピリジン−2−イル)−3−フルオロベンズアミド(73.6mg,0.249mmol)を用いて、実施例25,パートEに記載の方法と同様の方法で調製して、N−(4−(2−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンズアミド(120mg,0.034mmol,収率16%)を得た。粗生成物を精製することなく次に使用した。LCMS (ESI) m/e 533.2 [(M+H)
+, C
30H
34FN
4O
2Sについての理論値, 533.23]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 2.25分.
【0191】
パートC.
N−(4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンズアミド
N−(4−(2−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンズアミド(120mg,0.225mmol)を用いて、実施例25,パートEに記載の方法と同様の方法で調製した。粗生成物をプレパラティブHPLCにより精製して(水およびアセトニトリル中の0.1% TFA)、N−(4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンズアミド,TFA(10mg,0.022mmol,収率10%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 7.89 (s, 1H), 7.70 - 7.76 (m, 2H), 7.64 (s, 1H), 7.42 - 7.50 (m, 2H), 7.08 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.98 - 7.00 (m, 1H), 6.79 - 6.88 (m, 3H), 6.58 - 6.61 (m, 1H), 3.92 - 3.96 (m, 1H), 1.09 - 1.23 (m, 2H), 0.89 - 1.93 (m, 1H), 0.23 - 0.28 (m, 6H); LCMS (ESI) m/e 429.2[(M+H)
+, C
26H
26FN
4Oについての理論値, 429.20]; LC/MS保持時間 (方法C): t
R = 1.85分; HPLC保持時間 (方法D): t
R = 8.04分; HPLC保持時間 (方法C): t
R = 6.68分.
【0192】
実施例36
4−(2−(アミノ(シクロヘキシル)メチル)キノリン−6−イル)−N−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−2−アミン
【化56】
パートA.
N−(4−(2−(シクロヘキシル(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)メチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)−N−メチルアセトアミド
実施例33,パートEおよびFに記載されるとおりに製造して、4−(2−(アミノ(シクロヘキシル)メチル)キノリン−6−イル)−N−(プロパ−1−エン−2−イル)ピリジン−2−アミン,TFA(160mg,0.334mmol,2ステップで5%収率)を淡く薄い黄色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.44 - 8.54 (m, 3H) 8. 27 - 8.31 (m, 2H) 8.22 (dd, J = 8.8, 2.0 Hz, 1H) 7.79 (d, J = 4.4 Hz, 1H) 7.63 (d, J = 8.4 Hz, 1H) 4.51 (d, J = 6.4 Hz, 1H) 2.32 (s, 3H) 2.07 - 2.11 (m, 1H) 1.63 - 1.87 (m, 5H) 1.13 - 1.41 (m, 5H); LCMS (ESI) m/e 375.2 [(M+H)
+, C
23H
27N
4Oについての理論値, 375.2]; LC/MS保持時間 (方法B): t
R = 1.59分; HPLC保持時間 (方法B): t
R = 11.70分; HPLC保持時間 (方法A): t
R = 10.83分.
【0193】
実施例37
3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)−4−(1H−テトラゾール−5−イル)キノリン−2−イル)ブタン−1−アミン
【化57】
パートA.
4−ブロモ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン
室温でDMF(40mL)中の2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4(1H)−オン(2.2g,7.52mmol)(実施例31,パートDに記載されるとおりに製造)の懸濁液に、PBr
3(0.710mL,7.52mmol)を、反応物が泡立ってこぼれないように保てる速度で注意深く滴下して加えた。反応完了後、該反応混合物を室温で20分間攪拌し、続いて氷水でクエンチした。生じた混合物を室温で30分間攪拌した。該混合物のpHを、1N NaOHを加えてpH=8に調整した。該混合物を、飽和NaHCO
3(45mL)水溶液を含有する分液漏斗に移し、水層を、10% MeOHを含有するCH
2Cl
2で抽出した(2x50mL)。有機層を合わせて、食塩水(50mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(CH
2Cl
2中の2%→7% メタノール)、4−ブロモ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(1.87g,4.48mmol,収率60%)を橙色の油状物として得て、静置して凝固させた。LCMS (ESI) m/e 355.0 [(M+H)
+, C
19H
20BrN
2についての理論値, 355.07]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 2.34分.
【0194】
パートB.
4−ブロモ−2−(1−ブロモ−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン
CCl
4(15mL)中の4−ブロモ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(0.567g,1.596mmol)およびAIBN(0.052g,0.318mmol)の溶液に、NBS(0.312g,1.754mmol)を加えた。続いて、反応混合液を75℃で3.5時間加熱した。さらなる量のNBS(340mg)およびAIBN(99mg)を加え、さらに2.5時間攪拌し続けた。次いで、該混合物を室温に冷まし、飽和NaHCO
3溶液を含有する分液漏斗に移した。水層をDCM(15mL)で抽出した。有機層を合わせて、食塩水(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(CH
2Cl
2中の2%→7% メタノール;12gカラム)、4−ブロモ−2−(1−ブロモ−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(0.277g,0.268mmol,収率17%)を褐色の固形物として得た。LCMS (ESI) m/e 433.0, 435.0 ジブロモパターン [(M+H)
+, C
19H
19Br
2N
2についての理論値, 433.0]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 2.44分.
【0195】
パートC.
2−(1−アジド−3−メチルブチル)−4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン
アセトン(2.5mL)中の4−ブロモ−2−(1−ブロモ−3−メチルブチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(0.277g,0.638mmol)の溶液をアジ化ナトリウム(0.166g,2.55mmol)で処理し、該混合物を70℃で2.75時間加熱した。反応混合液を室温に冷まし、水を含有する分液漏斗に移した。水層をCH
2Cl
2で抽出し(2x10mL)、有機抽出物を合わせて、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、2−(1−アジド−3−メチルブチル)−4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(0.130g,0.233mmol,収率37%)を油状物として得た。粗製物質をさらに精製することなく使用した。LCMS (ESI) m/e 396.0, 398.0 Brパターン [(M+H)
+, C
19H
19BrN
5についての理論値, 396.1]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 2.39分.
【0196】
パートD.
1−(4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン
THF(2mL)中の2−(1−アジド−3−メチルブチル)−4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(0.130g,0.328mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(0.172g,0.656mmol)を加えた。該混合物を室温で3時間攪拌した。水(0.1mL,5.55mmol)を加え、該混合物を50℃で24時間加熱した。続いて、反応混合液を室温に冷まし、減圧下で濃縮して、1−(4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン(0.15g,0.158mmol,収率48%)を得た。粗生成物を精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI) m/e 370.0, 372.0 Brパターン [(M+H)
+, C
19H
21BrN
3についての理論値, 370.1]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 1.78分.
【0197】
パートE.
tert−ブチル 1−(4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチルカルバメート
テトラヒドロフラン(5mL)中の1−(4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン(0.150g,0.405mmol)の溶液を、0℃に冷却し、DIEA(0.354mL,2.025mmol)で処理した。反応混合液を10分間攪拌し、続いて(BOC)
2O(0.103mL,0.446mmol)で処理した。生じた溶液を窒素下にて室温で14時間攪拌した。次いで、反応混合液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した(2x10mL)。有機層を合わせて、水、食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、tert−ブチル (1−(4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)カルバメート(0.171g,0.364mmol,収率90%)を得た。該粗生成物を精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI) m/e 470.2, 472.2 Brパターン [(M+H)
+, C
24H
29BrN
3O
2についての理論値, 470.1]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 2.25分.
【0198】
パートF.
tert−ブチル 1−(4−シアノ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチルカルバメート
Tert−ブチル (1−(4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)カルバメート(0.15g,0.319mmol)を、DMF(5mL)および水(0.25mL,13.88mmol)中に溶解させた。該混合物を超音波処理により5分間脱気した。生じた溶液をシアン化亜鉛(0.039g,0.332mmol)、トリスジベンジリデンアセトン(0.330g,0.319mmol)およびDPPF(0.177g,0.319mmol)で順次処理し、該反応混合物をN
2下にて120℃で1.25時間加熱した。該混合物を室温に冷まし、ジエチルエーテル(10mL)を含有する分液漏斗に移した。有機層を分離し、水(10mL)で洗浄した。有機層を合わせて、食塩水(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル上でプレパラティブTLCにより精製して(CH
2Cl
2中の5% メタノールの移動相を使用)、tert−ブチル (1−(4−シアノ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)カルバメート(0.080g,0.192mmol,収率60%)を得た。LCMS (ESI) m/e 417.2 [(M+H)
+, C
25H
29N
4O
2についての理論値, 417.2]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 2.10方法.
【0199】
パートG.
tert−ブチル 3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)−4−(2H−テトラゾール−5−イル)キノリン−2−イル)ブチルカルバメート
DMF(1mL)中のtert−ブチル (1−(4−シアノ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)カルバメート(0.080g,0.192mmol)の溶液に、塩化アンモニウム(0.062g,1.152mmol)およびアジ化ナトリウム(0.075g,1.152mmol)を加えた。反応混合液を100℃で2時間加熱した。反応混合液を室温に冷まし、水(10mL)で希釈した。水層を酢酸エチルで洗浄し(2x10mL)、続いて該水層を減圧下で濃縮して、固形物を得た。該固形物をメタノール中に溶解させ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、tert−ブチル (3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)−4−(2H−テトラゾール−5−イル)キノリン−2−イル)ブチル)カルバメート(0.045g,0.098mmol,収率51%)を得た。粗生成物をさらに精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI) m/e 460.2 [(M+H)
+, C
25H
30N
7O
2についての理論値, 460.2]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 1.65分.
【0200】
パートH.
3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)−4−(1H−テトラゾール−5−イル)キノリン−2−イル)ブタン−1−アミン
メタノール(1mL)中のtert−ブチル (3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)−4−(2H−テトラゾール−5−イル)キノリン−2−イル)ブチル)カルバメート(0.04g,0.087mmol)の溶液を窒素下で0℃に冷却し、10分間攪拌した。次いで、塩化水素(ジエチルエーテル中で2M溶液)(5ml,0.00mmol)を滴下して加えた。該溶液を室温に温め、2時間攪拌した。反応混合液を減圧下で濃縮した。水(10mL)を該残渣に加え、生じた溶液をジエチルエーテル(5mL)および酢酸エチル(5mL)で洗浄した。水層を減圧下で濃縮し、残渣をプレパラティブHPLCにより精製して(水/AcCN中の0.1% TFA)、3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)−4−(2H−テトラゾール−5−イル)キノリン−2−イル)ブタン−1−アミン,TFA(0.006g,0.017mmol,収率19%)を赤みがかった固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 9.57 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.85 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 8.36 - 8.44 (m, 2H), 8.31 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 8.22 (s, 1H), 4.80 - 4.82 (m, 1H), 1.92 - 2.10 (m, 2H), 1.73 - 1.80 (m, 1H), 1.07 - 1.11 (m, 6H); LCMS (ESI) m/e 360.2 [(M+H)
+, C
22H
22N
7についての理論値, 360.19]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 1.46分; HPLC保持時間 (方法B): t
R = 8.11分; HPLC保持時間 (方法A): t
R = 7.90分.
【0201】
実施例38
4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)−N−シクロプロピルピリジン−2−アミン
【化58】
パートA.
4−ブロモ−N−シクロプロピルピリジン−2−アミン
DMF(2mL)中の4−ブロモ−2−フルオロピリジン(100mg,0.568mmol)の溶液に、炭酸セシウム(185mg,0.568mmol)、続いてシクロプロパンアミン(97mg,1.705mmol)を加えた。反応混合液を100℃で8時間加熱した。反応混合液を室温に冷まし、水(5mL)でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(3x5mL)。有機層を合わせて、水(10mL)、続いて食塩水(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、4−ブロモ−N−シクロプロピルピリジン−2−アミンを得た(10mg,10.33μmol,2%収率)。LCMS (ESI) m/e 213.0, 215.0 ブロミドパターン [(M+H)
+, C
8H
10BrN
2についての理論値, 213.0]; LC/MS保持時間 (方法B): t
R = 0.84分.
【0202】
パートB.
N−(1−(6−(2−(シクロプロピルアミノ)ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)キノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミド(90mg,0.19mmol)および4−ブロモ−N−シクロプロピルピリジン−2−アミン(47.8mg,0.22mmol)を用いて、実施例25,パートEに記載の方法と同様の方法で調製して、N−(1−(6−(2−(シクロプロピルアミノ)ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(15mg,0.019mmol,収率10%)を得た。LCMS (ESI) m/e 451.2[(M+H)
+, C
26H
35N
4OSについての理論値, 451.2]; LC/MS保持時間 (方法C): t
R = 2.06分.
【0203】
パートC.
4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)−N−シクロプロピルピリジン−2−アミン
N−(1−(6−(2−(シクロプロピルアミノ)ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(75mg,0.166mmol)を用いて、実施例25,パートFと同様の方法で調製した。粗生成物をプレパラティブHPLCにより精製して(水およびアセトニトリル中の0.1% TFA)、4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)−N−シクロプロピルピリジン−2−アミン,TFA(13mg,0.036mmol,収率22%)を淡黄色の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.55-8.60 (m, 1H), 8.47 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.19 (dd, J = 8.8, 2.4 Hz, 1H), 8.05 (dd, J = 6.8.0.4 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.42-7.46 (m, 2H), 4.75 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 2.78-2.80 (m, 1H), 1.90-1.98 (m, 2H), 1.70-1.72 (m, 1H), 1.03-1.10 (m, 8H), 0.79-0.82 (m, 2H); LCMS (ESI) m/e 347.2 [(M+H)
+, C
22H
27N
4についての理論値, 347.2]; LC/MS保持時間 (方法B): t
R = 1.40分; HPLC保持時間 (方法A): t
R = 9.11分; HPLC保持時間 (方法B): t
R = 10.31分; キラルHPLC (方法B1): t
R = 10.93分.
【0204】
実施例39
2−(アミノ(シクロヘキシル)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド
【化59】
パートA.
6−ブロモ−2−メチルキノリン−4−カルボン酸
丸底フラスコ内の5−ブロモインドリン−2,3−ジオン(800mg,3.54mmol)に、水(3.2mL)中のKOH(1589mg,28.3mmol)を加え、生じた溶液を10分間攪拌した。この溶液に、アセトン(5.98mL,81mmol)を加え、該反応混合物を75℃で5時間加熱した。続いて、反応混合液を室温に冷まし、10% HClを用いてpH5−6まで中和した。形成された沈殿物を真空濾過により収集し、減圧下で乾燥させて、6−ブロモ−2−メチルキノリン−4−カルボン酸(500mg,1.879mmol,収率53%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 14.04 (s, 1H) 8.93(s, 1H) 7.95 (d, J = 8.8 Hz, 3H) 2.72 (s, 3H).
【0205】
パートB.
6−ブロモ−2−メチルキノリン−4−カルボキサミド
0℃でDMF(2mL)中の6−ブロモ−2−メチルキノリン−4−カルボン酸(9.7g,36.5mmol)の溶液に、EDC(10.48g,54.7mmol)、HOBT(11.16g,72.9mmol)および塩化アンモニウム(4.87g,91mmol)を加え、該混合物を10分間攪拌した。続いて、DIEA(19.10mL,109mmol)を加え、該溶液を室温で12時間攪拌した。反応混合液を氷でクエンチし、該固形物を真空濾過により収集して、6−ブロモ−2−メチルキノリン−4−カルボキサミド(8.1g,30.6mmol,収率84%)を固形物として得た。LCMS (ESI) m/e 265.0, 267.0 Brパターン [(M+H)
+, C
11H
10BrN
2Oについての理論値, 265.0]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.21分.
【0206】
パートC.
2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド
1,4−ジオキサン(20mL)および水(10mL)中の6−ブロモ−2−メチルキノリン−4−カルボキサミド(2g,7.54mmol)の溶液に、4−ピリジルボロン酸(1.855g,15.09mmol)および炭酸セシウム(7.37g,22.63mmol)を加えた。窒素ガスを、攪拌した懸濁液に通して10分間泡立てた。Pd(PPh
3)
4(0.697g,0.604mmol)を加え、再度、窒素ガスを攪拌した懸濁液に通して10分間泡立てた。次いで反応混合液を95℃で12時間加熱した。反応混合液を氷でクエンチし、10分間攪拌した。得られた固形物を真空濾過により回収し、石油エーテル(20mL)および酢酸エチル(20mL)で洗浄し、次いで減圧下で乾燥させて、2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド(1.6g,6.08mmol,収率81%)を得た。LCMS (ESI) m/e 262.0 [(M-H)
-, C
16H
12N
3Oについての理論値, 262.1]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.03分.
【0207】
パートD.
2−ホルミル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド
1,4−ジオキサン(32mL)中の2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド(1.6g,6.08mmol)の溶液に、二酸化セレン(0.809g,7.29mmol)を加え、該混合物を75℃に加熱し、12時間攪拌した。反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))ベッドに通して濾過し、該ベッドをDCM(30mL)およびメタノール(20mL)で洗浄した。有機層を合わせて、減圧下で濃縮して、2−ホルミル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド(1.4g,5.05mmol,収率83%)を得た。LCMS (ESI) m/e 276.0 [(M-H)
-, C
16H
10N
3O
2についての理論値, 276.09]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.12分.
【0208】
パートE.
(E)−2−((tert−ブチルスルフィニルイミノ)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド
2−ホルミル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド(1.4g,5.05mmol)を用いて、実施例33,パートDに記載の方法と同様の方法で調製して、(E)−2−((tert−ブチルスルフィニルイミノ)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド(1.5g,3.94mmol,収率78%)を得た。粗生成物を精製することなく次のステップに使用した。LCMS (ESI) m/e 381.0 [(M+H)
+, C
20H
21N
4O
2Sについての理論値, 381.1]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.32分.
【0209】
パートF.
2−(シクロヘキシル(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド
(E)−2−(((tert−ブチルスルフィニル)イミノ)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド(1g,2.63mmol)を用いて、実施例36,パートAに記載の方法と同様の方法で調製した。LCMS (ESI) m/e 465.0 [(M+H)
+, C
26H
33N
4O
2Sについての理論値, 465.22]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.48分, 1.75分 (2種類のジアステレオマー). ジアステレオマーをプレパラティブHPLCにより分離して(水およびアセトニトリル中の10mM 酢酸アンモニウム)、異性体1:2−(シクロヘキシル(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド(30mg,0.065mmol,2%収率)および異性体2:2−(シクロヘキシル(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド(300mg,0.646mmol,収率25%)を得た。
【0210】
パートG.
2−(アミノ(シクロヘキシル)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド
2−(シクロヘキシル(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド(異性体−1)(30mg,0.065mmol)を用いて、実施例33,パートFに記載の方法と同様の方法で調製した。粗生成物をプレパラティブHPLCにより分離して(水およびアセトニトリル中の0.1% TFA)、光学的に純粋な2−(アミノ(シクロヘキシル)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド,TFA(12mg,0.033mmol,収率51.6%)を黄色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.95 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 8. 88 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 6.8, Hz, 2H), 8.38 - 8.43 (m, 2H), 7.79 (s, 1H), 4.59 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 2.14 - 2.17 (m, 1H), 1.70 - 1.88 (m, 5H), 1.19 - 1.37 (m, 5H); LCMS (ESI) m/e 361.0 [(M+H)
+, C
22H
25N
4Oについての理論値, 361.2]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.18分; HPLC保持時間 (方法A): t
R = 7.27分; HPLC保持時間 (方法B): t
R = 8.11分; キラルSFC (方法B1): t
R = 6.59分. 該異性体の絶対立体化学は調べなかった。
【0211】
実施例40
2−(アミノ(シクロヘキシル)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド
【化60】
2−(シクロヘキシル(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド(異性体−2,実施例39,パートFに記載されるとおりに製造)(30mg,0.065mmol)を用いて実施例33,パートFに記載の方法と同様に調製して、光学的に純粋な2−(アミノ(シクロヘキシル)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド,TFA(12mg,0.033mmol,収率52%)を黄色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.96 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 8. 90 (s, 1H), 8.53 (d, J = 6.8, Hz, 2H), 8.41 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 7.80 (s, 1H), 4.60 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 2.15 - 2.19 (m, 1H), 1.80 - 1.87 (m, 3H), 1.70 - 1.72 (m, 2H ), 1.19 - 1.36 (m, 5H); LCMS (ESI) m/e 361.2 [(M+H)
+, C
22H
25N
4Oについての理論値, 361.2]; LC/MS保持時間 (方法B): t
R = 1.09分; HPLC保持時間 (方法A): t
R = 7.14分; HPLC保持時間 (方法B): t
R = 8.04分; キラルSFC (方法B1): t
R = 4.83分. 前記異性体の絶対立体化学は調べなかった。
【0212】
実施例41
2−(アミノ(シクロヘキシル)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル
【化61】
パートA.
2−(アミノ(シクロヘキシル)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル
2−(シクロヘキシル(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボキサミド(20mg,0.043mmol)(実施例39,パートFに記載されるようにラセミ体で調製)を、二塩化メチレン(1mL)中に入れ、0
oCに冷却した。これに、ジエチルエーテル(0.1mL,0.2mmol)中の2M HClを加え、該反応混合物をこの温度で10分間攪拌した。反応混合液を室温に加温し、2時間攪拌し続けた。該混合物を減圧下で濃縮し、残渣を、プレパラティブHPLC(水およびアセトニトリル中の0.1% TFA)により精製して、2−(アミノ(シクロヘキシル)メチル)−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル,TFA(8mg,0.023mmol,収率54%)を淡黄色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.91 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 8.67 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.55 - 8.58 (m, 2H), 8.35 - 8.50 (m, 1H), 8.34 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 4.10 - 4.15 (m, 1H), 2.02 - 2.04 (m, 2H), 1.90 - 1.93 (m, 2H), 1.81 - 1.84 (m, 1H ), 1.48 - 1.62 (m, 4H), 1.30 - 1.40 (m, 2H); LCMS (ESI) m/e 341.2 [(M-H)
-, C
22H
21N
4についての理論値, 341.2]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 2.25分; HPLC保持時間 (方法C): t
R = 9.99分; HPLC保持時間 (方法D): t
R = 9.70分.
【0213】
実施例42
N−(4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化62】
パートA.
N−(4−ブロモピリジン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
DCM(4mL)中の4−(トリフルオロメチル)塩化ベンゾイル(214mg,1.028mmol)の攪拌溶液に、DIEA(0.748mL,4.29mmol)およびDMAP(20.94mg,0.171mmol)を加えた。反応混合液を0℃に冷却し、4−ブロモピリジン−2−アミン(150mg,0.87mmol)で処理した。反応混合液を12時間攪拌させ、水(3mL)でクエンチした。有機層を分離し、10% NaHCO
3溶液(5mL)、水(3x5mL)および食塩水(5mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をプレパラティブシリカゲルTLC(ヘキサン中の40% 酢酸エチル)で精製して、N−(4−ブロモピリジン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(70mg,0.187mmol,収率22%)を得た。LCMS (ESI) m/e 345.0 [(M+H)
+, C
13H
9BrF
3N
2Oについての理論値, 345.0]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 2.04分.
【0214】
パートB.
N−(4−(2−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
10mLの圧力管内のDMF(3mL)中の2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)キノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミド(100mg,0.208mmol)の溶液を、N−(4−ブロモピリジン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(86mg,0.249mmol)、臭化テトラブチルアンモニウム(100mg,0.312mmol)、およびK
2CO
3(86mg,0.623mmol)で処理した。窒素ガスを、攪拌した懸濁液に通して10分間泡立たせ、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(146mg,0.208mmol)を入れた。再度、窒素ガスを、攪拌した懸濁液に通して10分間泡立たせ、該反応混合物を95℃で加熱し、12時間攪拌した。反応混合液を室温に冷まし、水(10mL)で希釈し、続いてEtOAcで抽出した(3x5mL)。有機層を合わせて、水(10mL)、次いで食塩水(10mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の0−18% 酢酸エチルを使用)、N−(4−(2−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(70mg,0.077mmol,収率37%)を得た。LCMS (ESI) m/e 583.2 [(M+H)
+, C
31H
34F
3N
4O
2Sについての理論値, 583.23]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 2.40分.
【0215】
パートC.
N−(4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
0℃でエーテル(3mL)中のN−(4−(2−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(70mg,0.120mmol)の溶液に、ジエチルエーテル(60μL,0.120mmol)中の2M 塩化水素を滴下して加えた。該冷却槽を取り外し、該反応混合物を室温にし、2時間攪拌した。該揮発物を減圧下で留去した。残渣を水(15mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL)で洗浄した。水層を10% NaHCO
3溶液(20mL)で塩基性化し、酢酸エチルで抽出した(3x10mL)。有機層を合わせて、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をプレパラティブHPLCにより精製して(水およびアセトニトリル中の0.1% TFA)、N−(4−(2−(1−アミノ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド,TFA(12mg,0.025mmol,収率20%)を白色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.72 (s, 1H) 8.52 - 8.58 (m, 2H) 8.45 (d, J = 1.6 Hz, 1H) 8.21 - 8.31 (m, 4H) 7.90 (d, J = 8.0 Hz, 2H) 7.64 - 7.69 (m, 2H) 4.75 (t, J = 7.2 Hz, 1H) 1.88 - 2.03 (m, 2H) 1.69 - 1.76 (m, 1H) 1.05 - 1.09 (m, 6H); LCMS (ESI) m/e 479.2 [(M+H)
+, C
27H
26F
3N
4Oについての理論値, 479.2]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.87分; HPLC保持時間 (方法D): t
R = 8.89分; HPLC保持時間 (方法C): t
R = 7.85分; キラルHPLC (方法A2): t
R = 6.97分.
【0216】
実施例43
1−(4−エチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン
【化63】
パートA.
6−ブロモ−2−メチルキノリン−4−オール
4−ブロモアニリン(10g,58.1mmol)、PPA(14.30mL,58.1mmol)およびエチル 3−オキソブタノエート(15.13g,116mmol)を、窒素雰囲気下において170℃に12時間加熱した。該反応物を室温まで冷まし、pH=7となるように20% NaOH溶液でクエンチした。沈殿した固形物を真空濾過により収集した。水(100mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させた。該固形物をフラスコに移し、酢酸エチル(100mL)中に入れた。得られた混合物を30分間攪拌し、微量の4−ブロモアニリンを溶解させた。該固形物を真空濾過により再度収集し、水(100mL)で洗浄し、減圧下で終夜乾燥させて、6−ブロモ−2−メチルキノリン−4−オール(8.1g,32.1mmol,収率55%)を得た。LCMS (ESI) m/e 238.0 [(M+H)
+, C
10H
9BrNOについての理論値, 238.0]; LC/MS保持時間 (方法B): t
R = 1.37分.
【0217】
パートB.
2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール
6−ブロモ−2−メチルキノリン−4−オール(2g,8.40mmol)、ピリジン−4−イルボロン酸(1.239g,10.08mmol)および炭酸ナトリウム(1.157g,10.92mmol)を、トルエン(50mL)およびEtOH(15mL)の溶媒混合液中に入れた。得られた混合物を窒素で5分間パージし、Pd(PPh
3)
4(0.971g,0.840mmol)を加えた。続いて、反応混合液を95℃で14時間加熱した。次いで、反応混合液を室温に冷まし、減圧下で濃縮した。残渣を水で処理し、沈殿した固形物を真空濾過により収集し、水で洗浄し、減圧下で乾燥させて、2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール(0.91g,3.27mmol,収率39%)を得た。LCMS (ESI) m/e 237.0 [(M+H)
+, C
15H
13N
2Oについての理論値, 237.1]; LC/MS保持時間 (方法B): t
R = 0.81分.
【0218】
パートC.
4−ブロモ−2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン
DMF(15mL)中の2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−オール(0.8g,3.39mmol)の攪拌溶液に、PBr
3(0.383mL,4.06mmol)をシリンジにより滴下して加え、該反応物を室温で45分間攪拌した。氷水を加え、該混合物を室温で30分間攪拌した。該反応混合物のpHは、10% NaOH溶液を加えることにより8に調整した。該混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム(20mL)を含有する分液漏斗に移し、ジクロロメタンで抽出した(2x25mL)。有機層を食塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して(DCM中の3% MeOH)、4−ブロモ−2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(0.85g,1.954mmol,収率58%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.73 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 8.39 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.23 (dd, J = 8.8, 2.0 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.96 (m, 1 H), 7.88 (dd, J = 4.4 , 1.6 Hz, 2H), 2.69 (s, 3H).
【0219】
パートD.
4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−カルバルデヒド
4−ブロモ−2−メチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(0.8g,2.67mmol)を用いて、実施例33,パートCに記載される方法と同様の方法で調製して、4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−カルバルデヒド(0.65g,1.827mmol,収率68%)を得た。LCMS (ESI) m/e 313.0 [(M+H)
+, C
15H
10BrN
2Oについての理論値, 313.0]; LC/MS保持時間 (方法B): t
R = 1.18分.
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 10.12 (s, 1 H), 8.78 (m, 2H), 8.53 (m, 1H), 8.43 (s, 2H), 8.34 (s, 1H), 7.95 (m, 2H).
【0220】
パートE.
N−((4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−カルバルデヒド(0.65g,2.076mmol)および2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.252g,2.076mmol)を用いて、実施例33,パートDに記載される方法と同様の方法で調製して、N−((4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.45g,0.928mmol,収率45%)を得た。粗生成物を精製することなく次の工程に用いた。LCMS (ESI) m/e 416.0 [(M+H)
+, C
19H
19BrN
3OSについての理論値, 416.0]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 2.21分.
【0221】
パートF.
N−(1−(4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
−45℃で乾燥トルエン(25mL)中のN−((4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.3g,0.721mmol)の攪拌溶液に、臭化イソブチルマグネシウム(ジエチルエーテル中で2M)(4.0mL,2.88mmol)を滴下して加え、該反応物をこの温度で1時間攪拌した。該反応物を室温まで加温し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で注意深くクエンチした。該溶液を酢酸エチルで抽出した(2x20mL)。有機層を水(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して(溶離液としてDCM中の15% MeOH)、N−(1−(4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.35g,0.634mmol,収率88%)を得た。LCMS (ESI) m/e 474.2 [(M+H)
+, C
23H
29BrN
3OSについての理論値, 474.1]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 2.12分, 2.23分 (ジアステレオマー混合物).
【0222】
パートG.
2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)−4−ビニルキノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミド
トルエン(15mL)中のN−(1−(4−ブロモ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.2g,0.422mmol)およびトリブチルエテニルスタンナン(0.148mL,0.506mmol)の攪拌溶液に、Pd(PPh
3)
4(0.024g,0.021mmol)を加え、該反応混合物を窒素で5分間パージした。続いて、反応混合液を110℃で20時間加熱した。反応混合液を室温に冷まし、EtOAc(20mL)および水(20mL)で希釈した。有機層を分離し、食塩水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)−4−ビニルキノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミド(90mg,0.160mmol,収率38%)を得た。LCMS (ESI) m/e 422.2 [(M+H)
+, C
25H
32N
3OSについての理論値, 422.2]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.94分, 2.13分 (ジアステレオマー混合物).
【0223】
パートH.
N−(1−(4−エチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
MeOH(10mL)中の2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(ピリジン−4−イル)−4−ビニルキノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミド(65mg,0.154mmol)の攪拌溶液に、パラジウム炭素(12mg,0.113mmol)を加え、該反応物を、1atmの水素圧力下で48時間攪拌した。反応混合液を珪藻土(セライト(登録商標))パッドに通して濾過し、該パッドをMeOHで洗浄した。該溶液を濃縮して、N−(1−(4−エチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(65mg,0.112mmol,収率73%)を得て、さらに精製することなく次の工程に使用した。LCMS (ESI) m/e 424.2 [(M+H)
+, C
25H
34N
3OSについての理論値, 424.2]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.94分, 2.13分 (ジアステレオマー混合物).
【0224】
パートI.
1−(4−エチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン
MeOH(5mL)中のN−(1−(4−エチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.07g,0.165mmol)の攪拌溶液に、室温でジエチルエーテル中のHCl(2M)(5mL)を加え、4時間攪拌した。該溶媒を留去し、残渣をプレパラティブHPLCにより精製して(水およびアセトニトリル中の0.1% HCl)、ラセミ体1−(4−エチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン塩酸塩(11mg,0.030mmol,収率18%)を黄色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ ppm 8.67 (s, 1H), 8.29 - 8.50 (m, 5H), 8.20 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.62 (s, 1H), 4.64 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.28 - 3.34 (m, 2H), 1.81 - 1.85 (m, 2H), 1.59 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 1.39 (t, J = 7.6 Hz, 3H), 0.91 - 0.96 (m, 6H ); LCMS (ESI) m/e 320.2 [(M+H)
+, C
21H
26N
3についての理論値, 320.2]; LC/MS保持時間 (方法B): t
R = 1.35分; HPLC保持時間 (方法A): t
R = 8.85分; HPLC保持時間 (方法B): t
R = 9.79分.
【0225】
実施例44
2−(1−アミノ−3−メチルブチル)−8−フルオロ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル
【化64】
パートA.
エチル 3−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−6−メチルヘプタ−2−エノエート
トルエン(200mL)中の4−ブロモ−2−フルオロアニリン(9.22g,48.5mmol)およびエチル 6−メチル−3−オキソヘプタノエート(9.037g,48.5mmol)の溶液に、酢酸(1.389mL,24.26mmol)および4Åモレキュラ・シーブス(9g)を加えた。該混合物を85℃で24時間加熱した。該混合物を室温に冷まし、濃縮した。粗生成物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(ヘキサン中の10%−50% 酢酸エチル)、エチル 3−((4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アミノ)−6−メチルヘプタ−2−エノエート(9g,25.1mmol,収率52%)を淡黄色の油状物として得た。LCMS (ESI) m/e 358.00 [(M+H)
+, C
16H
22BrFNO
2についての理論値, 358.07]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 2.34分, 2.63分 (EおよびZ異性体).
【0226】
パートB.
6−ブロモ−8−フルオロ−2−イソペンチルキノリン−4(1H)−オン
500mLの丸底フラスコ内のフェニルエーテル(40mL)およびエチル 3−((4−ブロモ−2−フルオロフェニル)アミノ)−6−メチルヘプタ−2−エノエート(9g,25.1mmol)の混合物を250℃で1時間加熱した。該混合物を室温に冷まし、40℃に予め加熱したヘキサン(200mL)を含有する大きなフラスコに移した。該混合物を30分間攪拌し、続いて濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得て、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(石油エーテル中の0−30% 酢酸エチル)、6−ブロモ−8−フルオロ−2−イソペンチルキノリン−4(1H)−オン(9.99g,20.47mmol,収率81%)を油状物として得た。LCMS (ESI) m/e 312.0 [(M+H)
+, C
14H
16BrFNOについての理論値, 312.0]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.69分.
【0227】
パートC.
8−フルオロ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4(1H)−オン
6−ブロモ−8−フルオロ−2−イソペンチルキノリン−4(1H)−オン(0.660g,2.114mmol)および4−ピリジルボロン酸(0.390g,3.17mmol)を用いて、実施例31,パートDに記載の方法と同様の方法で調製して、8−フルオロ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4(1H)−オン(0.370g,1.192mmol,収率56%)を固形物として得た。LCMS (ESI) m/e 311.0 [(M+H)
+, C
19H
20FN
2Oについての理論値, 311.2]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.51分.
【0228】
パートD.
4−ブロモ−8−フルオロ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン
8−フルオロ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4(1H)−オン(1.162g,3.74mmol)を用いて、実施例37,パートAと同様の方法で調製した。残渣をシリカゲル上のプレパラティブTLCにより精製して(CH
2Cl
2移動相中の2% メタノール)、4−ブロモ−8−フルオロ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(0.441g,1.181mmol,収率32%)を橙色の油状物として得た。LCMS (ESI) m/e 373.0 [(M+H)
+, C
19H
19BrFN
2についての理論値, 373.1]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 2.32分.
【0229】
パートE.
8−フルオロ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル
4−ブロモ−8−フルオロ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン(0.441g,1.181mmol)を用いて、実施例37,パートFに記載の方法と同様の方法で調製した。粗生成物をシリカゲル上のプレパラティブTLCにより精製して(CH
2Cl
2中の3% メタノール)、8−フルオロ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(0.179g,0.560mmol,収率47%)を固形物として得た。LCMS (ESI) m/e 320.2 [(M+H)
+, C
20H
19FN
3についての理論値, 320.2]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 2.12分.
【0230】
パートF.
2−(1−ブロモ−3−メチルブチル)−8−フルオロ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル
8−フルオロ−2−イソペンチル−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(0.179g,0.560mmol)を用いて、実施例37,パートBに記載の方法と同様の方法で調製した。該粗生成物をプレパラティブTLCにより精製して(CH
2Cl
2移動相中の2% メタノール)、2−(1−ブロモ−3−メチルブチル)−8−フルオロ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(0.082g,0.206mmol,収率37%)を油状物として得た。LCMS (ESI) m/e 398.2 [(M+H)
+, C
20H
18BrFN
3についての理論値, 398.1]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 2.20分.
【0231】
パートG.
2−(1−アジド−3−メチルブチル)−8−フルオロ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル
2−(1−ブロモ−3−メチルブチル)−8−フルオロ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(0.082g,0.206mmol)を用いて、実施例37,パートCに記載の方法と同様の方法で調製して、2−(1−アジド−3−メチルブチル)−8−フルオロ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(0.093g,0.145mmol,収率70%)を得た。粗生成物を精製することなく次の工程に使用した。LCMS (ESI) m/e 361.5 [(M+H)
+, C
20H
18FN
6についての理論値, 361.2]; LC/MS保持時間 (方法D): t
R = 0.88分.
【0232】
パートH.
2−(1−アミノ−3−メチルブチル)−8−フルオロ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル
2−(1−アジド−3−メチルブチル)−8−フルオロ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(0.093g,0.258mmol)を用いて、実施例37,パートDに記載の方法と同様の方法で調製した。粗生成物をプレパラティブHPLCにより精製して(水およびアセトニトリル中の10mM 酢酸アンモニウム)、2−(1−アミノ−3−メチルブチル)−8−フルオロ−6−(ピリジン−4−イル)キノリン−4−カルボニトリル(6mg,0.018mmol,7%収率)を淡褐色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.73 - 8.74 (m, 2H) 8.32 - 8.33 (m, 1H) 8.23 (s, 1H) 8.13 - 8.16 (m, 1H) 7.93 - 7.94 (m, 2H) 4.45 - 4.49 (m, 1H) 1.67 - 1.84 (m, 3H) 1.01 - 1.05 (m, 6H); LCMS (ESI) m/e 335.2 [(M+H)
+, C
20H
20FN
4についての理論値, 335.2]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.58分; HPLC保持時間 (方法E): t
R = 8.71分; HPLC保持時間 (方法F): t
R = 9.24分.
【0233】
実施例45
N−(4−(2−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド
【化65】
パートA.
1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−オール
−40℃で無水トルエン(20mL)中の6−ブロモキノリン−2−カルバルデヒド(実施例25,パートAに記載されるように調製)(1g,4.24mmol)の攪拌溶液に、臭化イソブチルマグネシウム(ジエチルエーテル中で2M)(4.23mL,8.47mmol)を滴下して加えた。続いて、該混合物を−40℃で3時間攪拌した。反応混合液を塩化アンモニウム溶液(10mL)でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(2x25mL)。有機層を合わせて、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、1−(6−ブロモキノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−オール(300mg,1.04mmol,収率24%)を得た。LCMS (ESI) m/e 294.0 [(M+H)
+, C
14H
17BrNOについての理論値, 294.1]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 2.08分.
【0234】
パートB.
3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)キノリン−2−イル)ブタン−1−オール
1−(6−ブロモナフタレン−2−イル)−3−メチルブタン−1−オール(0.2g,0.682mmol)を用いて、実施例25,パートDに記載されるように調製して、3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)キノリン−2−イル)ブタン−1−オール(160mg,0.424mmol,収率62%)を得た。LCMS (ESI) m/e 380.2 [(M+H)
+, C
17H
26NOSnについての理論値, 380.1]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 2.49分.
【0235】
パートC.
N−(4−(2−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド
無水DMF(2mL)中の3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)ナフタレン−2−イル)ブタン−1−オール(0.080g,0.212mmol)および(4−ブロモピリジン−2−イル)アセトアミド(0.046g,0.212mmol)の攪拌溶液に、臭化テトラブチルアンモニウム(0.103g,0.318mmol)、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.019g,0.021mmol)、K
2CO
3(0.088g,0.636mmol)を加え、該混合物を窒素で5分間パージし、続いて95℃で14時間加熱した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で留去した。残渣をプレパラティブHPLCにより精製して(水およびアセトニトリル中の0.1% TFA)、N−(4−(2−(1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)キノリン−6−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド,TFA(9mg,0.026mmol,収率12%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.98 (d, J = 8.8 Hz, 1H) 8.65 (d, J = 1.6 Hz, 1H) 8.40 - 8.49 (m, 3H) 8.30 (s, 1H) 8.04 (d, J = 8.8 Hz, 1H) 7.77 - 7.79 (m, 1H) 5.21 - 5.24 (m, 1H) 2.31 (s, 3H) 2.01 - 2.04 (m, 1H) 1.80 - 1.87(m, 1H) 1.69 - 1.75 (m, 1H) 1.00 - 1.12 (m, 6H); LCMS (ESI) m/e 350.2 [(M+H)
+, C
21H
24N
3O
2についての理論値, 350.2]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.62分; HPLC保持時間 (方法A): t
R = 11.25分.
【0236】
実施例46
N−(2’−(1−アミノ−3−メチルブチル)−4,6’−ビキノリン2−イル)アセトアミド
【化66】
パートA.
2−アミノキノリン−4−オール
酢酸エチル(20mL)中のアニリン(1g,10.74mmol)の攪拌溶液に、室温で4−メチルベンゼンスルフィン酸(1.677g,10.74mmol)を加えた。該混合物を10分間攪拌し、その間に白色の固形物が形成した。該固形物を真空濾過により収集し、高減圧下で乾燥させて、揮発物を留去した。次いで、該固形物を260℃で5分間加熱し、2−シアノ酢酸エチル(0.607g,5.37mmol)を同一温度で滴下して加えた。260℃による加熱をさらに90分間続け、その間に該反応混合物は橙色に変化した。続いて、反応混合液を室温に冷まし、CHCl
3(20mL)で処理した。得られた混合物を50℃で12時間還流させて残渣を溶解させた。水(30mL)、エタノール(10mL)、飽和Na
2CO
3(30mL)溶液を順次加え、該反応混合物を1時間激しく攪拌した。得られた固形物を真空濾過により収集し、減圧下で乾燥させて、2−アミノキノリン−4−オール(1g,5.49mmol,収率51%)を得た。LCMS (ESI) m/e 159.2 [(M-H)
-, C
9H
7N
2Oについての理論値, 159.1]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 0.89分.
【0237】
パートB.
4−ブロモキノリン−2−アミン
2−アミノキノリン−4−オール(0.7g,4.37mmol)を圧力管内に入れ、オキシ臭化リン(2.51g,8.74mmol)および三臭化リン(3mL,31.8mmol)で処理した。該管をN
2下で蓋をし、150℃で19時間加熱した。続いて、反応混合液を室温に冷まし、NaOH溶液(2M,10mL)を用いて塩基性化し、酢酸エチルで抽出した(3x25mL)。有機層を合わせて、水(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。得られた固形物をヘキサン(20mL)で洗浄して、非極性不純物を除去し、減圧下で乾燥させて、暗褐色の残渣を得、これをシリカ上でカラムクロマトグラフィーにより精製して(メタノールおよびクロロホルムのグラジエントを使用)、4−ブロモキノリン−2−アミン(160mg,0.71mmol,収率16%)を得た。LCMS (ESI) m/e 223.0 (実測されたブロモパターン) [(M+H)
+, C
9H
8BrN
2についての理論値, 223.0]; LC/MS保持時間 (方法B): t
R = 1.14分.
【0238】
パートC.
N−(4−ブロモキノリン−2−イル)アセトアミド
0℃に冷却したDCM(4mL)中の4−ブロモキノリン−2−アミン(400mg,1.793mmol)の溶液に、塩化アセチル(211mg,2.69mmol)を滴下して加えた。続いて、該反応混合物を室温で1時間攪拌させた。該反応物を水(10mL)でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(5x3mL)。有機層を合わせて、10% NaHCO
3(10mL)、続いて食塩水(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、N−(4−ブロモキノリン−2−イル)アセトアミド(550mg,1.556mmol,収率87%)を油状物として得た。LCMS (ESI) m/e 265.0 [(M+H)
+, C
11H
10BrN
2Oについての理論値, 265.0]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.70分.
【0239】
パートD.
N−(2’−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)−4,6’−ビキノリン2−イル)アセトアミド
ジアステレオマー混合物を中性アルミナカラムクロマトグラフィーによって分割した(酢酸エチルおよび石油エーテルのグラジエントを移動相として使用(酢酸エチルおよび石油エーテル 8:92〜10:90の比))。分割したジアステレオマーをさらにプレパラティブHPLCによりさらに精製して(水およびアセトニトリル中の10mM 酢酸アンモニウム)、2種類のジアステレオマー:異性体1:2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)キノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミドおよび異性体2:2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)キノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミドを得た。当該異性体の絶対立体化学は調べなかった。
【0240】
パートE.
N−(2’−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)−4,6’−ビキノリン2−イル)アセトアミド
DMF(4mL)中の2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)キノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミド(異性体−1)(100mg,0.208mmol)の攪拌溶液に、K
2CO
3(86mg,0.623mmol)、臭化テトラブチルアンモニウム(100mg,0.312mmol)、およびN−(4−ブロモキノリン−2−イル)アセトアミド(66.1mg,0.249mmol)を加えた。窒素ガスを懸濁液に通して5分間泡立てた。塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(14.58mg,0.021mmol)を加え、窒素ガスを該溶液に通してさらに10分間泡立てた。次いで、反応混合液を95℃で加熱し、12時間攪拌した。反応混合液を室温に冷まし、水(3mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3x4mL)。有機層を分離し、水(10mL)、続いて食塩水(5mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、光学的に純粋なN−(2’−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)−[4,6’−ビキノリン]−2−イル)アセトアミド(95mg,0.068mmol,収率33%)を油状物として得た。該粗生成物を精製することなく次の工程に使用した。LCMS (ESI) m/e 503.2 [(M+H)
+, C
29H
35N
4O
2Sについての理論値, 503.24]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 2.08分. 絶対化学立体化学は調べなかった。
【0241】
パートF.
N−(2’−(1−アミノ−3−メチルブチル)−4,6’−ビキノリン2−イル)アセトアミド
光学的に純粋なN−(2’−(1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−3−メチルブチル)−[4,6’−ビキノリン]−2−イル)アセトアミド(70mg,0.139mmol)から、実施例25,パートFに記載されるように調製した。粗生成物を、プレパラティブHPLCにより精製して(水およびアセトニトリル中の0.1% TFA)、N−(2’−(1−アミノ−3−メチルブチル)−[4,6’−ビキノリン]−2−イル)アセトアミド,TFA(15mg,0.034mmol,収率24%)を黄色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.50 - 8.55 (m, 1H), 8.30 - 8.33 (m, 2H), 8.20 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 8.00 (dd, J = 8.4,1.6 Hz, 2H), 7.85 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.76 - 7.80 (m, 1H), 7.67 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.49 - 7.53 (m, 1H), 4.74 - 4.78 (m, 1H), 2.29 (s, 3H), 1.93 - 2.04 (m, 2H), 1.72 - 1.75 (m, 1H), 1.06 - 1.10 (m, 6H); LCMS (ESI) m/e 399.2 [(M+H)
+, C
25H
27N
4Oについての理論値, 399.2]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 1.70分; HPLC保持時間 (方法D): t
R = 6.60分; HPLC保持時間 (方法C): t
R = 5.80分; キラルHPLC (方法C1): t
R = 8.34分. 絶対立体化学は調べなかった。
【0242】
実施例47
N−(2’−(1−アミノ−3−メチルブチル)−4,6’−ビキノリン2−イル)アセトアミド
【化67】
2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)キノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミド(異性体−2)(100mg,0.208mmol)を用いて、実施例46,パートD〜Fに記載の方法と同様の方法で調製した。粗生成物をプレパラティブHPLCにより精製して(水およびアセトニトリル中の0.1% TFA)、光学的に純粋なN−(2’−(1−アミノ−3−メチルブチル)−[4,6’−ビキノリン]−2−イル)アセトアミド,TFA(12mg,0.028mmol,2工程で9%の収率)を黄色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.50 - 8.60 (m, 1H), 8.30 - 8.35 (m, 1H), 8.21 - 8.26 (m, 2H), 8.00 - 8.04 (m, 2H), 7.87 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.78 - 7.83 (m, 1H), 7.68 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.51 - 7.55 (m, 1H), 4.76 - 4.79 (m, 1H), 2.31 (s, 3H), 1.92 - 2.04 (m, 2H), 1.72 - 1.76 (m, 1H), 1.06 - 1.10 (m, 6H); LCMS (ESI) m/e 399.2 [(M+H)
+, C
25H
27N
4Oについての理論値, 399.2]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 1.69分; HPLC保持時間 (方法D): t
R = 6.66分; HPLC保持時間 (方法C): t
R = 5.60分; キラルHPLC (方法B2): t
R = 6.71分. 絶対立体化学は調べなかった。
【0243】
実施例48
2’−(1−アミノ−3−メチルブチル)−4,6’−ビキノリン2−アミン
【化68】
ステップCから最初に溶出する異性体を用いて、実施例46に記載の方法と同様の方法で調製して、光学的に純粋な2’−(1−アミノ−3−メチルブチル)−[4,6’−ビキノリン]−2−アミン,TFA(15mg,0.042mmol,最終工程において収率29%)を無色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.54 - 8.57 (m, 1H), 8.35 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.98 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 7.80 - 7.89 (m, 1H), 7.75 - 7.78 (m, 2H), 7.69 - 7.72 (m, 1H), 7.50 - 7.54 (m, 1H), 7.13 (s, 1H), 4.78 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 1.91 - 2.01 (m, 2H), 1.70 - 1.74 (m, 1H), 1.05 - 1.09 (m, 6H); LCMS (ESI) m/e 357.2 [(M+H)
+, C
23H
25N
4についての理論値, 357.20]; LC/MS保持時間 (方法E): t
R = 1.66分; HPLC保持時間 (方法D): t
R = 5.79分; HPLC保持時間 (方法A): t
R = 9.91分; キラルHPLC (方法D1): t
R = 10.85分. 絶対立体化学は調べなかった。
【0244】
実施例49
2’−(1−アミノ−3−メチルブチル)−4,6’−ビキノリン2−アミン
【化69】
ステップCから2番目に溶出する異性体を用いて、実施例46に記載の方法と同様の方法で調製して、光学的な純粋な2’−(1−アミノ−3−メチルブチル)−[4,6’−ビキノリン]−2−アミン,TFA(15mg,0.040mmol,採取工程において収率15%)を無色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.55 - 8.60 (m, 1H) 8.36 (d, J = 8.8 Hz, 1H) 8.25 (d, J = 2.0 Hz, 1H) 7.99 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H) 7.85 - 7.90 (m, 1H) 7.70 - 7.80 (m, 3H) 7.51 - 7.55 (m, 1H) 7.13 (s, 1H) 4.77 - 4.81 (m, 1H) 1.90 - 2.03 (m, 2H) 1.69 - 1.76 (m, 1H) 1.05 - 1.10 (m, 6H); LCMS (ESI) m/e 357.2[(M+H)
+, C
23H
25N
4についての理論値, 357.20]; LC/MS保持時間 (方法H): t
R = 1.64分; HPLC保持時間 (方法A): t
R = 9.61分; HPLC保持時間 (方法B): t
R = 11.28分; キラルHPLC (方法B1): t
R = 8.26分.
【0245】
実施例50
1−(6−(2−シクロプロピルピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン
【化70】
パートA.
4−ブロモ−2−シクロプロピルピリジン
テトラヒドロフラン(5mL)中の2,4−ジブロモピリジン(0.500g,2.111mmol)の溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.073g,0.063mmol)を加えた。反応混合液を0℃に冷まし、続いて、臭化シクロプロピル亜鉛(THF中で0.5M)(12.66mL,6.33mmol)を10分かけて滴下して加えた。反応混合液を20℃で16時間攪拌した。反応混合液を10% NaHCO
3溶液(50mL)でクエンチし、酢酸エチルで抽出した(3x50mL)。有機層を合わせて、食塩水(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得て、カラムクロマトグラフィーにより精製して(移動相−酢酸エチル:石油エーテル)、4−ブロモ−2−シクロプロピルピリジン(100mg,0.51mmol,収率24%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ ppm 8.17 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 6.89 (dd, J = 5.2, 1.6 Hz, 1H), 1.81 - 1.85 (m, 1H) ,1.10 - 1.15 (m, 2H), 0.75 - 0.85 (m, 2H).
【0246】
パートB.
N−(1−(6−(2−シクロプロピルピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
DMF(4mL)中の4−ブロモ−2−シクロプロピルピリジン(100mg,0.505mmol)の溶液に、2−メチル−N−(3−メチル−1−(6−(トリメチルスタンニル)キノリン−2−イル)ブチル)プロパン−2−スルフィンアミド(219mg,0.454mmol)を加えた。臭化テトラブチルアンモニウム(244mg,0.757mmol)および炭酸カリウム(209mg,1.515mmol)を加え、窒素ガスを該溶液に通して5分間泡立てた。塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(35.4mg,0.050mmol)を加え、窒素ガスを、該溶液に通して5分間泡立たせた。次いで、反応混合液を95℃で16時間加熱した。反応混合液を室温に冷まし、水で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した(3x50mL)。有機層を合わせて、食塩水(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、N−(1−(6−(2−シクロプロピルピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(80mg,0.18mmol,収率40%)を得た。粗生成物を精製することなく次の工程に使用した。LCMS (ESI) m/e 436.2[(M+H)
+, C
26H
34N
3OSについての理論値, 436.23]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 2.23方法.
【0247】
パートC.
1−(6−(2−シクロプロピルピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン
0℃に冷却したジクロロメタン(2mL)中のN−(1−(6−(2−シクロプロピルピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(80mg,0.184mmol)の溶液に、ジオキサン(2mL,8.00mmol)中の4M HClを滴下して加えた。反応混合液を0℃で5分間攪拌し、続いて室温に加温し、2時間攪拌した。反応混合液を減圧下で濃縮した。残渣に水(5mL)を加えた。水層を酢酸エチルで洗浄した(3x15mL)。該水層を減圧下で濃縮した。粗生成物をプレパラティブHPLCにより精製して(水およびアセトニトリル中の0.1% TFA)、1−(6−(2−シクロプロピルピリジン−4−イル)キノリン−2−イル)−3−メチルブタン−1−アミン,TFA(10mg,0.029mmol,収率16%)をオフホワイト色の固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ ppm 8.56 - 8.59 (m, 3 H), 8.33 - 8.34 (m, 2H), 8.03 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 6.0, 1.6 Hz, 1H), 4.76 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 2.27 - 2.32 (m, 1H), 1.89 - 2.00 (m, 2H), 1.69 - 1.73 (m, 1H), 1.40 - 1.45 (m, 2H), 1.16 - 1.21 (m, 2H), 0.04 - 0.08 (m, 6H); LCMS (ESI) m/e 332.2 [(M+H)
+, C
22H
26N
3についての理論値, 332.20]; LC/MS保持時間 (方法A): t
R = 1.64分; HPLC保持時間 (方法C): t
R = 4.74分; HPLC保持時間 (方法D): t
R = 5.84分.
【0248】
方法
AAK1キナーゼアッセイ
前記アッセイはU字型底の384ウェルプレートで行った。最終アッセイ体積は30μlであり、アッセイ緩衝液(10mMトリス−HCL pH7.4、10mM MgCl
2、0.01% Tween20および1.0mM DTT))に15μlの酵素と基質(蛍光標識されたペプチド(5−FAM)−Aha−KEEQSQITSQVTGQIGWR−NH
2およびATP)および試験化合物を加えて調製した。反応は、細菌を用いて発現させたGST−Xa−hAAK1を基質および試験化合物と合わせることにより開始させた。反応物を室温で3時間インキュベートし、60μlの35mM EDTA緩衝液を各サンプルに添加することで反応を終了させた。反応物は、蛍光基質およびリン酸化された生成物の電気泳動による分離によりCaliper LabChip3000(マサチューセッツ州,ホプキントンのCaliper)を用いて分析した。阻害データは、100%阻害についてはEDTAでクエンチさせた対照反応物と、0%阻害についてはビヒクルのみの反応物とを比較することにより算出した。該アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATP,22μM;(5−FAM)−Aha−KEEQSQITSQVTGQIGWR−NH
2,1.5μM;GST−Xa−hAAK1,3.5nM;およびDMSO,1.6%である。用量応答曲線を作製することにより、キナーゼ活性を50%阻害するのに必要な濃度(IC
50)を決定した。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に10mMで溶解させ、11種類の濃度で評価した。IC
50値は非線形回帰分析により算出した。
【0249】
HEK281細胞に基づくアッセイ
HEK293F細胞は、DMEM(Gibco,cat#11965)、10% FBS(SAFC Biosciences,cat#12103C)、1X GPS(グルタミン、ペニシリンおよびストレプトマイシン)を含む培地中で培養した。第1日目に、細胞を、トランスフェクション時に〜80%のコンフルエントとなるように10cmのディッシュに播種した。トランスフェクション時の10cmのディッシュには約1200万個の細胞が存在した。第2日目に、各ディッシュを48μgのDNAおよび144μlのLipofectamine 2000(Invitrogen,cat#11668−019)でトランスフェクトした。該DNAは、3μgのAAK1/HA/pIRES(全長ヒト,NCBI受入番号NP_055726.2)、45μgのFlag/AP2MI/pcDNA(全長ヒト)、および1.5mlのOPTI−MEMを含む混合物(10cmディッシュ当たり)から構成された。Lipofectamine 2000は、144μlのLipofectamine 2000および1.5mlのOPTI−MEMを含む混合物(10cmディッシュ当たり)で構成される。各混合物を、各15mlチューブに移し、室温で5分間インキュベートし、2つの混合物を合わせ、室温で20分間インキュベートした。その後、各10cmプレートから増殖培地を吸引し、10mlのDMEM+10% FBS(GPSを含まない)で置き換えた。最後に、3ml DNA/Lipofectamine mixを各10cmディッシュに加え、穏やかに混合し、プレートを37℃および5%CO
2で終夜インキュベートした。
【0250】
第3日目、化合物を1000倍の最終濃度で100% DMSO中に希釈し、全部で5種類の試験濃度に3倍で連続希釈した。4つの化合物を1つの10cmディッシュにつき試験した。続いて、1μlの各化合物希釈物をピペットで取り、ディープウェルの96ウェルプレートに入れ、次いで500μl DMEM+0.5% FBSを各ウェルに加えて、各化合物を2倍の最終濃度にした。細胞を10cmディッシュ中で軽いピペッティングにより再懸濁し(HEK293細胞はこの時点では容易にプレートからはがれる)、50mlのコニカルチューブに移し、1000rpmで5分間遠心分離を行い、ペレットにした。次に、細胞ペレットを2.75ml DMEM+0.5% FBS(10cmディッシュ当たり)に再懸濁させ、100μlの細胞懸濁液を96ウェルTCプレートの各ウェルに移した。最後に、DMEM+0.5% FBSに希釈した2X化合物100μlを、細胞懸濁液を含むウェルに加え、1X最終濃度にした。次いで、プレートを37℃および5%CO
2で3時間インキュベートし、細胞懸濁液を各ウェルから12チューブのPCRストリップに移した。該PCRストリップをチップラック内にて1000rpmで5分間回転させ、細胞をペレットにし、細胞ペレットを乱すことなくピペッティングにより培地を除去した。
【0251】
ウエスタンブロット解析用に調製するため、細胞ペレットを、40ul 1XLDS−PAGEサンプル緩衝液(Invitrogen,cat#NP0008)+2XHaltホスファターゼおよびプロテアーゼ阻害剤カクテル(Thermo Scientific,cat#1861284)に再懸濁させ、マイクロチップ超音波処理器を5に設定し、各々、8〜10秒間超音波処理して調製した。5μlの10XNuPage Sample Reducing Agent(50mM DTT含有)を各サンプルに加え、PCR装置上にて70℃で10分間熱変性させた。ホスホ−mu2ブロットについては、1サンプル当たり合計10μlを、4〜20% Tris−グリシン Criterion26ウェルゲル(Biorad,cat#345−0034)の各レーンにロードし、mu2ブロットについては、1レーン当たり10μlを、4〜12% Bis−Tris(+MES緩衝液)NuPAGE 26ウェルゲル(Invitrogen,cat#WG1403BX10)にロードした。対照として、2ngのホスホ−mu2または20ng mu2/Flagタンパク質を、各ゲルの最後のウェルにロードした。SDS−PAGE後、各ゲルのサンプルを、iBlotを用いてPVDF膜に移し、膜をTBST+5% ミルク中で1時間ブロッキングし、続いてTBSTで5〜10分間3回洗浄した。Criterionゲルを、TBST+5% BSA中でウサギ抗ホスホ−mu2(1:5000;New England Peptideが製造し、Lexiconでアフィニティー精製されたウサギポリクローナル抗体)をプローブとし、一方、NuPAGEゲルをTBST+5% ミルク中でマウス抗Flag(1:500;Sigma,cat#F1804)をプローブとし、これらの第1抗体をロッカー(rocker)上にて4℃で終夜インキュベートした。
【0252】
第4日目、ウエスタンブロットをTBSTで5〜10分間3回洗浄し、TBST+5% ミルク中にて室温で1時間、抗ウサギHRP(1:2000;BioRad,cat#170−6515)または抗マウスHRP(1:2000;Biorad,cat#170−6516)をプローブとし、TBSTで10分間3回洗浄し、VersadocにおいてECL試薬(GE Healthcare,cat#RPN2132)で検出した。最後に、カメラをセットし、30秒毎に10分間写真を撮り、シグナルが飽和していない各ブロットについて最良の画像を保存した(シグナルが飽和している場合、バンドは赤色が強調される)。各バンドについて体積分析により密度値を得た。パーセント阻害は、初めに総Mu2発現レベルに標準化し、続いて0%および100%対照と比較することにより各サンプルについて算出した。次いで、IC
50値は、Excel適合ソフトウェアを用いて算出した。選択された化合物の機能的な能力は、表2中にIC
50値の範囲(ここで、a=1−10nM;b=11−100nM;およびc=101−2500nM)として記載する。
【表2】