特許第6441965号(P6441965)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6441965
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】互換性のある試験エレメント保持装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 25/02 20060101AFI20181210BHJP
   G01N 35/02 20060101ALI20181210BHJP
   B65D 25/10 20060101ALI20181210BHJP
   G01N 27/28 20060101ALI20181210BHJP
【FI】
   B65D25/02 Z
   G01N35/02 A
   B65D25/10
   G01N27/28 R
【請求項の数】20
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-570889(P2016-570889)
(86)(22)【出願日】2015年6月1日
(65)【公表番号】特表2017-524603(P2017-524603A)
(43)【公表日】2017年8月31日
(86)【国際出願番号】US2015033521
(87)【国際公開番号】WO2015187551
(87)【国際公開日】20151210
【審査請求日】2017年6月20日
(31)【優先権主張番号】62/008,152
(32)【優先日】2014年6月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501205108
【氏名又は名称】エフ ホフマン−ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】特許業務法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ、エイブナー ディー
(72)【発明者】
【氏名】オッフェンバッハー、マーク シー
【審査官】 田中 佑果
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0134159(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0174644(US,A1)
【文献】 特表2011−520716(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/118609(WO,A1)
【文献】 国際公開第2013/070664(WO,A1)
【文献】 実開昭50−071371(JP,U)
【文献】 国際公開第96/039343(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 23/00−25/56
B65D 81/26
B65D 83/08
G01N 27/28
G01N 35/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の物品を受け取るように構成される保管容器用の挿入部であって、前記挿入部が、
基部、上側開口を有する上面、および前記基部と前記上面との間に延在する直立した管状側壁を備える本体であって、前記基部および前記直立した管状側壁が、共に、内部空間を画定し、前記直立した管状側壁が、内面および外面を備え、前記挿入部は、前記直立した管状側壁の延びる方向に沿って前記複数の物品が配置されるように、前記複数の物品を受け取るように構成される、本体と、
前記直立した管状側壁の外面から横方向に延びる一対の弾性の固定タブであって、前記挿入部を前記保管容器に解放可能に連結させるために前記保管容器と摩擦係合する一対の弾性の固定タブと、
空気が通り抜けて前記本体の前記内部空間に入ることができる、前記直立した管状側壁を貫通して延びる第1の通気口と
を備え
前記一対の弾性の固定タブのそれぞれが、異なる保管容器に前記挿入部が適合できるように、異なる構成を有する異なる固定タブと交換可能に構成されている、挿入部。
【請求項2】
前記一対の弾性の固定タブのそれぞれの固定タブが、前記一対の弾性の固定タブの別の固定タブに対して反対方向を向いて、前記直立した管状側壁の外面から横方向に延びている請求項1記載の挿入部。
【請求項3】
前記直立した管状側壁の前記内面から横方向に、および前記内部空間内へと内側に延びる一対の弾性の保持エレメントをさらに備え、前記一対の弾性の保持エレメントは、前記物品を前記内部空間内で保持することを容易にするために、前記物品と摩擦係合する請求項1記載の挿入部。
【請求項4】
前記一対の弾性の保持エレメントのそれぞれの保持エレメントが、前記一対の弾性の保持エレメントの別の保持エレメントに対して反対方向を向いて、前記直立した管状側壁の前記内面から横方向に延びている請求項3記載の挿入部。
【請求項5】
前記第1の通気口が、互いに対して反対方向を向いて、前記直立した管状側壁の前記内面から前記外面まで延びている一対の第1の通気口を備える請求項1記載の挿入部。
【請求項6】
前記上面が、前記直立した管状側壁から外側に延びる環状フランジを備え、前記環状フランジが、略楕円形の外周面を備える請求項1記載の挿入部。
【請求項7】
前記直立した管状側壁の前記外面に連結されるリップをさらに備え、前記リップが、前記上面から離間し、前記上面に対応する略楕円形状の外周面を備える請求項6記載の挿入部。
【請求項8】
前記上面が、空気が通り抜けて前記本体の前記内部空間に入ることができる、前記上面を貫通して延びる第2の通気口を備える請求項1記載の挿入部。
【請求項9】
前記上側開口を画定する縁の少なくとも一部が、前記直立した管状側壁の前記内面と境界を共有する請求項1記載の挿入部。
【請求項10】
前記縁の全体が、前記直立した管状側壁の前記内面と境界を共有する請求項9記載の挿入部。
【請求項11】
前記本体が、前部、後部、および横方向で対向する側部を備え、前記縁が、前記本体の前記後部から内側に離間する後部を備える請求項9記載の挿入部。
【請求項12】
前面および後面を有する支持壁をさらに備え、前記支持壁が、前記直立した管状側壁の前記内面から前記内部空間内へと内側に延び、前記基部と前記上面との間で上側に延びる請求項11記載の挿入部。
【請求項13】
前記支持壁の前記前面が、前記上側開口の前記後縁部と略垂直方向に位置合わせされる請求項12記載の挿入部。
【請求項14】
前記支持壁の下端が、前記基部からオフセットされており、前記支持壁の上端が、前記上面からオフセットされている請求項12記載の挿入部。
【請求項15】
前記基部から離間して前記内部空間に配置される床パネルをさらに備える請求項1記載の挿入部。
【請求項16】
複数の物品を受け取るように構成される保管容器用の挿入部であって、前記挿入部が、
互いにヒンジ連結される第1側部および第2側部であって、前記第1側部および前記第2側部のそれぞれが、基部、上面、および前記基部と前記上面との間に延在する直立した管状側壁を備え、前記直立した管状側壁が、内面および外面、ならびに前記外面から延びる弾性の固定タブを備え、前記第1側部および前記第2側部のそれぞれが、前記直立した管状側壁の前記外面に連結されるリップをさらに備え、前記リップが、前記上面から離間し、前記第1側部および前記第2側部は、前記第1側部および前記第2側部が面接触する閉鎖構成と、前記第1側部および前記第2側部が回転して離間する開放構成との間で移動可能であり、前記挿入部は、前記第1側部および前記第2側部が閉鎖構成にあるときに前記直立した管状側壁の延びる方向に沿って前記複数の物品が配置されるように、前記複数の物品を受け取るように構成される、第1側部および第2側部と、
前記第1側部および前記第2側部の一方に連結され、前記上面と前記リップとの間に延び、捕捉開口を画定する捕捉部材と、
前記第1側部および前記第2側部の他方の前記管状側壁の外面に連結され、前記捕捉開口を通って延び、前記捕捉部材と係合するラッチ部材と、
前記第1側部および前記第2側部が回転して面接触することを可能にするために、前記第1側部と前記第2側部との間で連結されるリビングヒンジと
を備え
前記弾性の固定タブが、異なる保管容器に前記挿入部が適合できるように、異なる構成を有する異なる固定タブと交換可能に構成されている、挿入部。
【請求項17】
前記ラッチ部材が、弾性の直立部材およびラッチ部を備え、前記ラッチ部が、前記捕捉部材と係合するように構成される請求項16記載の挿入部。
【請求項18】
前記挿入部が閉鎖構成にあるときに、前記保管容器内で前記挿入部を保持することを容易にするように構成される一対の弾性の保持アームをさらに備える請求項16記載の挿入部。
【請求項19】
前記挿入部が閉鎖構成にあるときに、前記保管容器内で前記挿入部を位置決めおよび保持することを容易にするために、前記保管容器の内部と係合するように構成される一対の保持突起をさらに備える請求項16記載の挿入部。
【請求項20】
前記捕捉部材が、前記挿入部の前部に設けられる第1捕捉部材および前記挿入部の後部に設けられる第2捕捉部材を備える請求項16記載の挿入部。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、米国仮特許出願第62/008,152号(2014年6月5日に出願)の優先権および利益を主張し、その開示内容の全ては、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
本出願は、概して工学および医療診断に関し、より詳細には、保管容器内の垂直配向された試験エレメント用の互換性のある挿入部に関する。
【背景技術】
【0003】
生物学的流体を検査するためのシステム、装置および方法、ならびにそこで用いるための試験エレメントは周知である。通常、試験エレメントは、生物学的流体試料を分析する検査計とは異なる保管容器に保管される。いくつかのシステムにおいては、最初に試験エレメントが保管容器から取り外され、その後生物学的流体試料が試験エレメントの領域上に置かれ、試験エレメントは、対象となる分析物の分析のために検査計内へと挿入される。分析が完了した後、試験エレメントは、検査計から取り外され、廃棄される。
【0004】
特定の数および単一の大きさの複数の試験エレメントを保管するため、または異なる試験エレメント用の互換性のある挿入部を使用するために、いくつかの公知の保管容器が設計および構築されているが、いずれも欠点を呈する。たとえば、特定の数および単一の大きさの複数の試験エレメントを保管するために設計および構築された保管容器は、保管容器の製造コストおよび在庫コストを増大させるおそれがある。また、このような保管容器用の公知の互換性のある挿入部のいくつかは、保管容器が落下し、または周囲に衝撃を受ける場合に、煩雑な挿入部の装着または挿入部の取り外しを導く傾向がある。挿入部の取り外しは、試験エレメントが不注意または偶然によりこぼれ落ちることを引き起こすおそれがあり、これは試験エレメントの汚染および信頼性の欠如をもたらすおそれがある。さらに、部分的に取り外された挿入部は、エンドユーザによって認識される、互換性のある挿入部の保管容器の品質に不利な影響を与えるおそれがある。
【0005】
いくつかの公知の保管容器を用いる場合、一定量の試験エレメントがユーザによって使用および廃棄されると、残りの試験エレメントが挿入部内へとさらにスライドするおそれがあり、これによりユーザは、単一の試験エレメントに容易にアクセスし、取り外すことができない。生物学的流体試料の正確な記録、報告および分析の予期しない問題の観点から、生物学的流体試料を分析するために使用される試験エレメントを保管および分配するための保管容器における改良が望まれる。
【発明の概要】
【0006】
簡潔にいうと、本明細書に記載される発明概念は、保管容器内に、改良された挿入部保持部を有するとともに、改良された、垂直配向された試験エレメント保持部を有する、試験エレメント用の互換性のある挿入部を提供することを含む。この発明概念は、挿入部を保管容器に解放可能に連結させるために保管容器と摩擦により係合できる弾性の固定タブを挿入部に提供することによって達成される。また、挿入部は、試験エレメントの垂直方向の向きを維持することを補助するための保持エレメントを含み得る。したがって、発明概念は、本明細書に記載される例示的なシステム、器具、装置、保管容器および互換性のある挿入部において具体化される。
【0007】
たとえば、挿入部は、複数の垂直配向された物品を受け取るように構成される保管容器用に提供される。挿入部は、基部を有する本体と、上側開口を有する上面と、基部と上面との間に延在する直立した管状側壁とを含む。基部および管状側壁は、共に、内部空間を画定する。管状側壁は、内面および外面を含む。また、挿入部は、管状側壁の外面から横方向に延びる一対の弾性の固定タブを含む。固定タブは、挿入部を保管容器に解放可能に連結させるために保管容器と摩擦により係合するように構成される。また、挿入部は、空気が通り抜けて本体の内部空間に入ることができる、管状側壁を貫通して延びる第1の通気口を含み得る。
【0008】
付加的または代替的に、挿入部は、複数の垂直配向された物品を受け取るように構成される保管容器用に提供される。挿入部は、互いにヒンジ連結される第1側部および第2側部を含む。第1側部および第2側部はそれぞれ、基部と、上側開口を有する上面と、基部と上面との間に延在する直立した管状側壁とを含み、管状側壁は、内面および外面を含む。第1側部および第2側部はそれぞれ、管状側壁の外面に連結されるリップを有し、リップは、上面から離間している。第1側部および第2側部は、第1側部および第2側部が面接触する閉鎖構成と、第1側部および第2側部が離間する開放構成との間で移動可能である。また挿入部は、第1側部および第2側部の一方に連結される捕捉部材を含む。捕捉部材は、上面とリップとの間に延び、捕捉開口を画定する。挿入部はさらに、第1側部および第2側部の他方の管状側壁の外面に連結されるラッチ部材を含む。また、挿入部は、第1側部および第2側部が回転して面接触することを可能にするため、第1側部と第2側部との間に連結されるリビングヒンジ(living hinge)を有する。ラッチ部材は、捕捉開口を通って延び、挿入部が閉鎖構成にあるときに捕捉部材と係合する。上に同じく、挿入部は、保管容器に挿入部を摩擦によって保持するために、上述のような一対の弾性の固定タブを含むこともできる。
【0009】
本発明概念のこれらおよび他の利点、効果、特徴および目的は、以下の説明からさらによく理解される。説明においては、説明の一部を形成し、本発明概念の実施形態が例示目的で制限なしに示されている付随する図面を参照する。
【0010】
上述のもの以外の利点、効果、特徴および目的は、以下の詳細な説明を考慮することにより容易に明らかとなる。このような詳細な説明は、以下の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】例示的な保管容器の斜視図である。
図2図1に示される保管容器の分解斜視図である。
図3図1に示される保管容器と共に使用できるハウジングの斜視図である。
図4図1に示される保管容器と共に使用できる互換性のある挿入部の斜視図である。
図5図4に示される挿入部の側面図である。
図6図4に示される挿入部の端面図である。
図7図4の線7−7による、図4に示される挿入部の断面図である。
図8図4の線8−8による、図4に示される挿入部の断面図である。
図9図4に示される挿入部と共に使用できる保持エレメントおよび固定タブの拡大断面図である。
図10】略平坦な位置までヒンジを中心に回転される挿入部を示す、図4に示される挿入部の平面図である。
図11図1の線11−11による、閉鎖位置にある図1に示される保管容器の断面図である。
図12図1に示される保管容器と共に使用できる代替的な挿入部の斜視図である。
図13図12の線13−13による、図12に示される挿入部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
対応する参照符号は、いくつかの図面を通して対応する部分を示す。
【0013】
本発明概念は、様々な修正および代替的な形態の余地があるが、例示目的でその例示的な実施形態が図面に示され、本明細書において詳述される。しかしながら、後に続く例示的な実施形態の記載は、本発明概念を、開示される特定の形態に制限することを意図されておらず、反対に、本明細書に記載される実施形態および以下の請求項によって定義づけられる精神および範囲内にある全ての利点、効果、特徴および目的を網羅することを意図されていることが理解されるべきである。それゆえ、本発明概念の範囲を理解するために、本明細書に記載される実施形態および以下の請求項が参照されるべきである。このように、本明細書に記載される実施形態は、他の問題を解決するのに有用な利点、効果、特徴および目的を有してもよいことに留意する。
【0014】
要旨
システム、器具、装置、保管容器および互換性のある挿入部を、付随する図面を参照して以下にさらに完全に説明するが、図面には本発明概念の全ての実施形態が示されているわけではない。実際には、システム、器具、装置、保管容器および互換性のある挿入部は、多くの異なる形態で実施されてもよく、本明細書に示される実施形態に限定されると理解されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。
【0015】
同様に、本明細書に記載されるシステム、器具、装置、保管容器および互換性のある挿入部の多くの変形例および他の実施形態は、上記の説明および関連する図面に示される教示の利益を有する、本開示が関する技術分野の当業者が想到するものである。それゆえ、システム、器具、装置、保管容器および互換性のある挿入部は、開示される特定の実施形態に限定されず、他の実施形態も添付の請求項の範囲内に含まれることを意図されていることが理解されるべきである。本明細書においては、特定の用語が用いられるが、これらは、一般的および説明的な意味で用いられているだけであり、限定を目的とするものではない。
【0016】
定義されない限り、本明細書で用いられる全ての技術的および科学的用語は、本開示が関する技術分野の当業者によって共通して理解されるような同一の意味を有する。本明細書に記載するものと同様または同等の任意の方法および材料が、システム、器具、装置、保管容器および互換性のある挿入部の実施および検査において用いられてもよいが、好ましい方法および材料が本明細書に記載される。
【0017】
さらに、不定冠詞「a」または「an」による要素の参照は、文脈が明確に1つまたは1つのみの要素を要求していない限りは、2つ以上の要素が存在する可能性を除くものではない。不定冠詞「a」または「an」は、したがって通常「少なくも1つ」を意味する。同様に、「有する」、「備える」または「含む」という用語や、それらのあらゆる任意の文法的変異は、非制限的な方法で用いられる。ゆえに、これらの用語は、これらの用語によって取り入れられる特徴に加えて、この文脈において記載される存在物に他の特徴が存在しない状況と、1つまたは2つ以上のさらなる特徴が存在する状況の両方を言及し得る。たとえば、「AはBを有する」、「AはBを備える」、および「AはBを含む」という表現は、Bの他には、Aに存在する他の要素がない状況(すなわち、Aが排他的にBのみから構成される状況)と、Bに加えて、要素C、要素Cおよび要素D、または他の要素など、1つまたは2つ以上のさらなる要素が存在物Aに存在する状況の両方を言及し得る。
【0018】
さらに、本明細書および請求の範囲において用いられる近似言語は、それが関連する基本的な機能に変更を生じることなく変更を許容できる任意の定量的表現を修正するために用いられてもよい。したがって、「約」、「およそ」および「略」などの語または語句によって修正される値は、特定されるちょうどの値に限定されなくてもよい。少なくともいくつかの例において、近似言語は、値を測定するための機器の精度に対応してもよい。同様に、範囲限定は組み合わされたり交換されたりしてもよく、このような範囲が特定され、文脈や言語が示さない限りは本明細書に含まれる全ての副範囲を含む。
【0019】
たとえば、本明細書で用いられる場合、「約」は、たとえば、述べられる濃度、長さ、幅、高さ、重さ、pH、時間フレーム、温度または体積などの値または複数の値の統計的に優位な範囲内を意味する。このような値または範囲は、所定の値または範囲の、典型的には20%以内、より典型的には10%以内、さらに典型的には5%以内という規模の範囲内であってもよい。「約」によって包含される許容できる変更は、検討中の特定のシステムに依存し、当業者によって容易に理解できるものである。
【0020】
システム、器具、装置、保管容器および互換性のある挿入部は、多様な用途において有用である。たとえば、互換性のある挿入部は、複数の垂直配向された試験エレメントを保持するために用いることができる。挿入部は、摩擦によって保管容器の表面と係合するので、試験エレメントが残っていない場合には容易に取り外すことができる。有利には、同一または異なる数の試験エレメント、および同一または異なる大きさ/形状の試験エレメントを有する挿入部は、互換性をもって用いることができる。
【0021】
保管容器および互換性のある挿入部
図1は、例示的な保管容器10の斜視図である。図2は、図1に示される保管容器10の分解斜視図である。例示的な実施形態において、保管容器10は、たとえば試験エレメントなどの複数の物品16を保持するように構成される。保管容器10は、中心の長手軸Lに沿って延在し、ハウジング12と、ハウジング12の内部容積内に配置される互換性のある挿入部14とを含む。挿入部14は、内部に試験エレメント16を保持するように構成される。例示的な実施形態において、ハウジング12および挿入部14はそれぞれ、たとえば、ポリプロピレンまたはポリエチレンを含むポリマーまたはプラスチック材料から作製することができる。代替的に、ハウジング12および挿入部14は、ハウジング12および挿入部14が本明細書に記載されるように機能することを可能にする他の任意の適切な材料から作製されてもよく、他の任意の適切な材料は、これらに限定されないが複合材料または金属材料を含む。また、ハウジング12および挿入部14は、任意の所望の単色または複数色で作製されてもよく、透明、半透明または不透明であってもよいことが理解される。
【0022】
任意には、保管容器10の領域の内部の湿度または水分を減少させることを容易にするために、乾燥剤13が保管容器10(および/または挿入部14)に関連して用いることができる。保管容器10内の余分な湿度または水分は、試験エレメント16の完全性に不利に影響し得る。より詳細には、乾燥剤13は、保管容器10のハウジング12内に直接組み込まれてもよいし、ハウジング12の内部空間の任意の場所に設けられてもよい。
【0023】
いくつかの例において、ハウジング12および/または挿入部14の1つまたは複数の部分は、部分的または全体的に、射出成形可能な乾燥剤材料から形成されてもよい。たとえば、ハウジング12および/または挿入部14の壁の1つまたは複数は、乾燥剤が混入されたポリマー材料から形成されてもよいが、他の適切な構成および材料も考えられる。別の例において、乾燥剤13は、たとえば、乾燥剤の包、乾燥剤の缶、乾燥剤の粒、微粒子の乾燥剤材料、または乾燥剤材料を含む他の要素または構造など、ハウジング12の内部空間36内に配置される分離した構成要素であってもよい。代替的または付加的に、これらに限定されないが、多孔性紙、セルロース繊維、乾燥剤が混入されるポリマー、多孔性プラスチック、分子篩、シリカゲル、粘土、糊、硫酸カルシウム、酸化カルシウム、塩化カルシウムなど、およびこれらの組み合わせを含む他の種類および成分の乾燥剤が、保管容器10との併用に考慮される。
【0024】
例示的な実施形態において、試験エレメント16は、略長方形の形状を有し、端縁18と、端縁18から長さLsだけ離間する反対側の端縁20とを含む。また、試験エレメント16はそれぞれ、側縁22と、側縁22から幅Wsだけ離間する側縁24とを含む。代替的に、試験エレメント16は、保管容器10が本明細書に記載されるように機能することを可能にする他の任意の適切な形状および構成を有してもよい。例示的な実施形態において、試験エレメント16は、血中グルコース測定器(図示せず)や他の適切な測定装置またはシステムと関連して用いられるときに、血液などの体液試料中のグルコースレベルを測定するように構成されるバイオセンサの試験ストリップである。代替的に、試験エレメント16は、保管容器10が本明細書に記載されるように機能することを可能にする任意の種類または構成の試験エレメントであってもよい。付加的に、保管容器10は、他の種類の分析エレメント、診断装置、または他の医療もしくは薬理学的装置を保管するために用いられてもよい。
【0025】
例示的な実施形態において、互換性のある挿入部14は、ハウジング12に解放可能に連結される。様々な種類、サイズおよび構成の試験エレメント16を収容するために、様々な種類、サイズおよび構成の挿入部14がハウジング12と互換性をもって使用されてもよいことが理解される。保管容器10および挿入部14の互換性のある構成の利点の1つは、1種類または1つのサイズのハウジング12がいくつかの種類またはサイズの挿入部14に関連して用いられてもよいので、製造コストおよび在庫水準を削減することができるということである。挿入部14は、挿入部14が試験エレメント16を1つも含まなくなると廃棄される使い捨て可能な構成要素として提供することができる。新しい試験エレメント16のセットを含む新しい挿入部14が、ハウジング12内に配置されてもよい。代替的に、挿入部14は、新しい試験エレメント16のセットを補充することができる。
【0026】
図3は、図1に示される保管容器10と共に使用できるハウジング12の斜視図である。ハウジング12は、長手軸Lに沿って延びる高さを有し、概して、本体26と、本体26に回転可能に取り付けられる取り外し可能なキャップ50(広義にはクロージャ)とを含む。本体26は、下端部28および上端部30を有する。本体26は、下端部28に隣接する、略平面状の基部または底壁32を含む。管状側壁34は、底壁32から、上枠35を画定する上端部30に向かって長手軸Lに沿って上側に延在する。底壁32および側壁34は、共に、上側開口38および内部空間36を有する管状構成を画定する。1つの適切な実施形態において、本体26は、側壁34から略垂直に外側に向かって延在するショルダまたはリップ40も含む。リップ40は、上側開口38に概して隣接して位置し、キャップ50との係合用に構成される。例示的な実施形態において、キャップ50は、上側開口38を閉鎖するように構成される。
【0027】
いくつかの例において、本体26は、本体26とキャップ50との間に密封係合を提供するために、たとえば、上枠35、リップ40上に、または上枠35、リップ40に隣接して、またはキャップ50の底部に沿って配置されるガスケット、Oリングまたは密封可能な箔などの1つまたは複数の密封部材(図示せず)を含んでもよい。密封部材は、水分または汚染物が保管容器10の内部領域に入ることを防ぐため、または、試験エレメント16を外部環境から隔離するための密封を提供するため、本体26とキャップ50との間に密閉を確立してもよい。密封部材(図示せず)は、これらに限定されないが、ゴム材料、プラスチック材料、ポリマー材料、合成材料または金属材料を含む材料から作製されてもよい。
【0028】
例示的な実施形態において、本体26は、略楕円形状であり、ハウジング12の前部42から後部44まで長横軸T1に沿って延びる細長い寸法(すなわち、長さ)を含む。また、本体26は、本体26の第1側部46から反対側の第2側部48まで短横軸T2に沿って延びる横方向の寸法(すなわち、幅)を含む。例示的な実施形態において、長短横軸T1およびT2は、中心の長手軸Lで互いに交差する。代替的に、本体26は、これらに限定されないが、長方形断面、曲線断面、多角形断面、円形断面、正方形断面、またはハウジング12が本明細書に記載されるように機能することを可能にする他の任意の適切な断面形状を含む他の形状で作製されてもよい。付加的に、本体26は、前部42に隣接する第1の高さH1および後部44に隣接する第2の高さH2を有し、これによりハウジング12の本体26に、変化する高さ寸法を設ける。代替的に、本体26は、略均一な高さで作製されてもよい。
【0029】
例示的な実施形態において、取り外し可能なキャップ50は、下端部52および上端部54を有する。キャップ50は、上端部54に隣接する略平面状の上壁56を有する。管状側壁60は、上壁56から、底枠61を画定する下端部52に向かって延在する。上壁56および側壁60は、共に、内部空間62および下側キャップ開口64を有する管状構成を画定する。1つの適切な実施形態において、キャップ50は、本体26の上枠35との係合のために、下側キャップ開口64に隣接する側壁60の内面に対して環状に延在する内側のショルダまたはリップ(図示せず)を含んでもよい。例示的な実施形態において、キャップ50は、本体26の上側開口38を閉鎖するように構成される。
【0030】
いくつかの例において、キャップ50は、本体26とキャップ50との間に密封係合を提供するために、たとえば、底枠61(または内側のショルダまたはリップ)上に、または底枠61(または内側のショルダまたはリップ)に隣接して配置されるガスケット、Oリングまたは密封可能な箔などの1つまたは複数の密封部材(図示せず)を含んでもよい。密封部材は、これらに限定されないが、ゴム材料、プラスチック材料、ポリマー材料、合成材料、金属材料またはこれらの組み合わせを含む材料から作製されてもよい。
【0031】
例示的な実施形態において、キャップ50は、閉鎖位置(図示せず)と、本体26の内部空間36がアクセス可能な開放位置(図3)との間で適切に配置可能である。より詳細には、例示的なキャップ50は、本体26の後部44にヒンジ接続され、詳細には、キャップ50の閉鎖位置と開放位置との間での、リップ40に対するヒンジ動作、さらに適切には本体26に対するヒンジ動作のために、リップ40にヒンジ接続される。たとえば、図3に見られるように、キャップ50は、リップ40に対する蓋のヒンジ動作を可能にするのに充分に可撓性のある薄いまたは切れ目の入った接続ウェブに沿ってキャップ50がリップ40と一体形成(たとえば、成形)される「リビングヒンジ」66の方法で、リップ40にヒンジ接続することができる。しかしながら、キャップ50が、本体26とは分離して形成され、本発明の範囲から逸脱することなく、適切なヒンジ機構(図示せず)によって機械的に本体26にヒンジ接続されてもよいことが理解される。ヒンジ66は、キャップ50が本体26に対して開放位置と閉鎖位置との間で枢動軸P周りに枢動することを可能にする。
【0032】
例示的な実施形態において、枢動軸Pは、本体26の短横軸T2と概して平行に配置される。代替的に、枢動軸Pは、本体26の長横軸T1と概して平行に配置されてもよいし、長短横軸T1およびT2に対して傾斜した角度で配置されてもよい。キャップ50は、他の適切な取り付け技術によって本体26に取り付けられてもよく、閉鎖位置で完全に本体26に係合されるまでは本体26から分離していてもよいことが考えられる。キャップ50が開放位置(図3)にあるとき、上側開口38は、中に含まれる試験エレメント16(図1)へのアクセスを提供するために遮られない。キャップ50が閉鎖位置(図示せず)にあるとき、上側開口38は、試験エレメント16を保管容器10内で保護および保持するため、または水分や汚染物が保管容器10に入ることを防ぐため、被覆または閉鎖される。
【0033】
例示的な実施形態において、キャップ50は、略楕円形状であり、本体26の楕円形状に実質的に対応する。代替的に、キャップ50は、これらに限定されないが、長方形断面、曲線断面、多角形断面、円形断面、正方形断面、またはハウジング12が本明細書に記載されるように機能することを可能にする他の任意の適切な断面形状を含む他の形状で作製されてもよい。キャップ50は、前部53に隣接する第1の高さおよび後部58に隣接する第2の高さを有し、キャップ50に変化するキャップの高さを提供するために、第2の高さは第1の高さよりも低い。代替的に、キャップ50は、略均一な高さで作製されてもよい。
【0034】
例示的な実施形態において、キャップ50が閉鎖位置(図示せず)にあり、本体26と係合されているとき、ハウジング12に略均一な全体高さを提供するために、キャップ50の変化する高さは、本体26の変化する高さと協働する。いくつかの例において、本体26およびキャップ50は、キャップ50を閉鎖位置(図示せず)で解放可能に連結するために、互いに対して協働するように構成される係合特徴部(図示せず)を備える。たとえば、本体26およびキャップ50は、キャップ50を本体26に対して閉鎖位置(図示せず)で解放可能に連結する、戻り止め特徴部、連動特徴部、スナップ特徴部または固定特徴部(図示せず)を含んでもよい。他の例において、キャップ50は、ねじ構成、ツイストロック構成、バイオネット構成、摩擦嵌合構成または他の適切な係合構成(図示せず)を介して本体26と係合するように構成され得る。さらに他の例において、キャップ50には、中を通り本体26の内部空間36と連通する通路(図示せず)と、キャップ50を本体26から係合解除する必要なしに試験エレメント16の1つまたは複数を内部空間36から取り外せるように、通路と協働する閉鎖部材(図示せず)とが設けられてもよい。閉鎖部材(図示せず)は、プラグ、バルブまたは他の適切な閉鎖可能なアクセス装置(図示せず)の形状であってもよい。
【0035】
図4は、図1に示される保管容器10と使用することができる例示的な互換性のある挿入部14の斜視図である。図5は、挿入部14の側面図、図6は、挿入部14の端面図である。さらに、図7は、切断線7−7に沿った挿入部14の断面図、図8は、切断線8−8に沿った挿入部14の断面図であり、各切断線は、図4に示されている。図4〜8を参照すると、例示的な実施形態において、挿入部14は、ハウジング12との互換性のある係合用に構成される。挿入部14は、下端部72および上端部74を有する本体70を含む。本体70は、中に1つまたは複数の試験エレメント16(図1参照)を受け取り保持するように構成される内部空間76を含む。
【0036】
本体70はさらに、内面80および外面82を有する略平面状の基部または底壁78を含む。内部空間76内に配置され、底壁78から上側に離間し、底壁78と略平行であるのは、試験エレメント16の端縁20と係合するように構成される床パネル110である。床パネル110は、挿入部14からの比較的容易な取り外しのために試験エレメント16を配置するため、試験エレメント16の長さLsに基づき、内部空間76内で、様々な所定の距離で底壁78から離間していてもよい。床パネル110が本体70から省略され、底壁78が試験エレメント16の端縁20と係合するように機能してもよいことが考えられる。
【0037】
例示的な実施形態において、本体70は、底壁78から上端部74に向かって長手軸Lに沿って実質的に軸方向に延在し、上部または上面86で終端する直立した管状側壁84を含む。底壁78および側壁84は、共に、内部空間76を有し、上面86に上側開口88を有する管状構成を画定する。例示的な実施形態において、上側開口88の形状は、管状側壁84の形状に実質的に対応し、内縁が、管状側壁84の内面100と境界を共有する(coterminous)内縁を有する概して長方形の管状形状を有する。代替的に、上側開口88は、挿入部14が本明細書に記載されるように機能することを可能にする任意の形状を有していてもよい。
【0038】
例示的な実施形態において、挿入部14の上面86は、略楕円形状であり、ハウジング12の本体26の楕円形状に実質的に対応する外周面を有する、外側に延びる環状フランジを含む。挿入部14は、長横軸T3に沿って挿入部14の前部90から後部92へと延びる細長い寸法(すなわち、長さ)を含む。また挿入部14は、短横軸T4に沿って挿入部14の第1側部94から反対側の第2側部96へと延びる横方向の寸法(すなわち、幅)を含む。例示的な実施形態において、細長い寸法および横方向の寸法は、本体26の内部空間36内に互換性をもって挿入部14を挿入できるような大きさにされる。
【0039】
図6に示すように、第1側部94および第2側部96は、長手軸Lに対して略対称であり、長手軸Lは、端部から見ると、挿入部14の略中心にある。代替的に、挿入部14は、互いに対して対称でない特徴部および/または要素を含んでもよい。上、底、前、後、左および右という語は、本明細書においては相対的な位置関係を示すために便宜上用いられているだけである。1つの適切な実施形態において、第1側部94および第2側部96は、互いにヒンジ連結される分離した構成要素である。
【0040】
さらに、例示的な実施形態において、略楕円形状の挿入部14の長短横軸T3およびT4は、中心の長手軸Lで互いに交差する。代替的に、挿入部14は、これらに限定されないが、長方形断面、曲線断面、多角形断面、円形断面、正方形断面、または挿入部14が本明細書に記載されるように機能することを可能にする他の任意の適切な対称の断面形状を含む他の形状で組み立てられてもよい。
【0041】
例示的な実施形態において、挿入部14は、上面86から離間し、上面86と略平行な略楕円形状のリップ108を含む。リップ108は、上面86の楕円形状と実質的に対応するような大きさにされ、ハウジング内での挿入部14の適切な配置を容易にするためにハウジング12の内部空間36に嵌合するように構成される。
【0042】
さらに、例示的な実施形態において、挿入部14は、挿入部14の前部90に隣接する第1の高さH3と後部92に隣接する第2の高さH4とを有し、それにより挿入部14に変化する高さ寸法を提供する。さらに、挿入部14には、ハウジング12の高さプロフィルと概して対応する高さプロフィルが設けられてもよく、上面86は、ハウジング12の本体26の上枠35と略同一平面となるように構成される(図1参照)。代替的に、上面86は、本体26の上枠35よりも下に窪むか、本体26の上枠35より高くなるように構成されてもよいし、挿入部14は、ハウジング12の本体26の高さプロフィルに対応しない略均一な高さプロフィルによって作製されてもよい。
【0043】
例示的な実施形態において、挿入部14の本体70は、上面86からオフセットし、内部空間76内にある一対の弾性の保持エレメント98を含む。代替的に、本体70は、挿入部14が本明細書に記載されるように機能することを可能にする任意の数の保持エレメント98を含んでもよい。例示的な実施形態において、保持エレメント98は、管状側壁84の内面100から内側に延び、横方向に内部空間76内に延びる。より詳細には、保持エレメント98は、挿入部14の第1側部94および第2側部96に対応する内面100から内側に延びる。例示的な実施形態において、保持エレメント98は、挿入部14の前部90から後部92まで、内部空間76の略全長にわたって延びる。代替的に、保持エレメント98は、前部90から後部92まで、挿入部14が本明細書に記載するように機能することを可能にする任意の長さだけ延びてもよい。
【0044】
保持エレメント98は、底壁78と略平行に形成される。しかしながら、保持エレメント98は、底壁78に対して傾斜して形成されてもよいことが理解される(たとえば、保持エレメント98は、上面86と略平行に形成されてもよいし、挿入部14が本明細書に記載されるように機能することを可能にする他の任意の角度で形成されてもよい)。例示的な実施形態において、保持エレメント98は、断面が略長方形であり、試験エレメント16への比較的制限されないアクセスを提供しつつ、挿入部14の内部空間76内での試験エレメント16の保持を容易にするために、試験エレメント16の側縁22および24と摩擦係合するように構成される。例示的な実施形態において、保持エレメント98は、弾性材料(たとえば、エクソンモービル社(米国テキサス州アービング)から市販されているサントプレーン(登録商標)などのエラストマー材料)から作製されてもよい。代替的に、保持エレメント98は、挿入部14が本明細書に記載されるように機能することを可能にする他の任意のエラストマー材料または弾性材料から作製されてもよい。
【0045】
例示的な実施形態において、本体70は、側壁84の外面104から外側に延びる少なくとも一対の固定タブ102を含む。固定タブ102は、ハウジング12の内部空間36内での挿入部14の保持を補助するために、ハウジング12の内面106と係合するため、短横軸T4の方向において外側に延び、長横軸T3の方向において側壁84の外面104に沿って延びる。代替的に、本体70は、挿入部14が本明細書に記載されるように機能することを可能にする任意の数の固定タブ102を含んでもよい。いくつかの例において、固定タブ102は、前部90と後部92との間で本体70の略中心にあり、前部90と後部92との間の距離の約25%〜約75%の範囲で横方向に延在する。いくつかの例において、この範囲は、約30%〜約70%、約35%〜約65%、約40%〜約60%、約45%〜約55%または約50%であり得る。代替的に、この範囲は、約25%〜約30%、約30%〜約35%、約35%〜約40%、約40%〜約45%、約45%〜約50%、約50%〜約55%、約55%〜約60%、約60%〜約65%、約65%〜約70%または約70%〜約75%であり得る。別の例において、固定タブ102は、挿入部14が本明細書に記載されるように機能することを可能にする任意の長さを横方向に延在してもよい。
【0046】
固定タブ102は、底壁78と略平行に形成される。しかしながら、固定タブ102は、底壁78に対して傾斜して形成されることもでき、たとえば、固定タブ102は、上面86と略平行に形成されてもよいし、挿入部14が本明細書に記載されるように機能することを可能にする他の任意の角度で形成されてもよい。例示的な実施形態において、固定タブ102は、断面が略長方形であり、ハウジング12からの挿入部14の取り外しのために挿入部14への比較的制限されないアクセスを提供しつつ、ハウジング12の内部空間36内での挿入部14の固定保持を容易にするために、ハウジング12の内面106と摩擦係合するように構成される。例示的な実施形態において、固定タブ102は、たとえば、サントプレーン(登録商標)などの弾性材料、エラストマー材料から作製される。代替的に、固定タブ102は、挿入部14が本明細書に記載されるように機能することを可能にする他の任意のエラストマー材料または弾性材料から作製されてもよい。
【0047】
図9は、図4に示される挿入部14と一緒に用いられる保持エレメント98および固定タブ102の1つの拡大断面図である。例示的な実施形態において、保持エレメント98はそれぞれ、本体70(図4参照)の側壁84に形成される対応する側溝114内に連結される取り付け部112を含み、先端または端部116は、試験エレメント16(図2参照)の側縁22および24の対応する1つとの摩擦係合のために、本体70の内部空間76内に延びる。保持エレメント98の先端部116の離間距離や、保持エレメント98が本体70の内部空間76内に延びる角度は、異なる幅Wsを有する試験エレメント16を収容するために調整されてもよい。このような、保持エレメント98の先端部116の離間距離や、保持エレメント98の角度の向きの調整は、挿入部14に対する保持エレメント98の位置または角度の向きを変更することによって達成されてもよい。代替的に、保持エレメント98は、取り外されて、挿入部14に対して異なる離間距離または角度の向きを画定する異なる構成を有する保持エレメントと交換されてもよい。
【0048】
さらに、固定タブ102はそれぞれ、本体70(図4参照)の側壁84に形成される対応する側溝120内に連結される取り付け部118を含み、先端または端部122は、ハウジング12(図3参照)の内面106との摩擦係合のために、本体70の内部空間76から離れるように外側に延びる。固定タブ102の先端部116の離間距離や、固定タブ102がハウジング12の内部領域36内に延びる角度は、異なるサイズを有するハウジング12に適合するために調整されてもよい。このような、固定タブ102の先端部122の離間距離や、固定タブ102の角度の向きの調整は、挿入部14に対する固定タブ102の位置または角度の向きを変更することによって達成されてもよい。代替的に、固定タブ102は、取り外されて、挿入部14に対して異なる離間距離または角度の向きを確定する異なる構成を有する固定タブと交換されてもよい。
【0049】
例示的な実施形態において、保持エレメント98および固定タブ102は、側溝120から側溝114へと実質的に上側に延びる中間溝126に形成される接続部124を有して、一体に形成されてもよい(図7参照)。代替的に、中間溝126は、保持エレメント98および固定タブ102が互いから独立して形成されるように挿入部14から省略されてもよい。
【0050】
例示的な実施形態において、保持エレメント98および固定タブ102は、二段階射出成形工程により本体70に連結されてもよい。代替的に、保持エレメント98および固定タブ102は、機械的締結、ピンニング、融着、溶接、接着、または他の適切な取り付け技術により本体70に連結されてもよい。いくつかの例において、保持エレメント98および固定タブ102は、挿入部14に対して調整可能(たとえば、位置または向きが調整可能)であるように構成されてもよいし、異なる公称幅Wsの試験エレメント16および異なるサイズのハウジング12に適合するため、異なる構成の保持エレメント98および固定タブ102により交換するために、挿入部14からの係合解除または取り外し用に構成されてもよい。保持エレメント98および固定タブ102の特定の構成が記載されているが、保持エレメント98および固定タブ102の他の構成、ならびに保持エレメント98および固定タブ102を挿入部14に取り付けるための他の適切な技術は、本開示の範囲内にあるものと考えられることが理解されるべきである。
【0051】
再び図4および5を参照すると、挿入部14の本体70は、空気が挿入部14の内部空間76からハウジングの内部空間36へと通ることを可能にするために、挿入部14の側壁84を貫通して形成される少なくとも1つの側部通気孔128を含む。例示的な実施形態において、挿入部14は、長手軸Lに対して対称な、第1側部94に形成される一対の側部通気孔128と、挿入部14の第2側部96に形成される対称の一対の側部通気孔とを含む。側部通気孔128はそれぞれ、長方形の形状であり、床パネル110から上方に離間し、挿入部14の底壁78と略平行に形成される。
【0052】
例示的な実施形態において、挿入部14は、たとえば、ポリプロピレンもしくはポリエチレンを含むポリマーまたはプラスチック材料と、たとえば、サントプレーン(登録商標)などのエラストマー材料とを含む2つの異なる材料から作製される成形部品である。したがって、本明細書に記載される挿入部14の特徴部は、モールドからの挿入部14の取り外しを促進するために、各壁および/またはキャビティに関連付けられる抜き勾配を有してもよい。部品14は、二段階射出成形工程によって作製される。代替的に、挿入部14は、成形以外(たとえば、機械加工)によって作製されてもよいので、本明細書に記載されるような、特徴部に関連付けられる抜き勾配を有していなくてもよい。例示的な実施形態において、射出成形を容易にするために、挿入部14は、第1側部94および第2側部96が、長手軸Lと一致し、図5の側面図の面と略平行な面上に位置する分割線に対して、略対称に、および互いから分離されるように組み立てられる。上述のように、挿入部14は、互いに対して対称でない特徴部および/または要素を含んでもよい。
【0053】
1つの適切な実施形態において、第1側部94および第2側部96は、これらの間でのヒンジ動作のために互いにヒンジ接続される。より詳細には、第1側部94および第2側部96は、第2側部96に対する第1側部94のヒンジ動作を可能にするのに充分に可撓性のある薄いまたは切れ目の入った接続ウェブに沿って第1側部94が第2側部96と一体に形成される「リビングヒンジ」130の方法で、互いにヒンジ接続される。しかしながら、第1側部94が、第2側部96とは分離して形成され、本開示の範囲から逸脱することなく、適切なヒンジ機構(図示せず)によって機械的に第2側部96にヒンジ接続されてもよいことが理解される。さらに、第1側部94は、第2側部96とは分離して形成され、本開示の範囲から逸脱することなく、適切なロック機構(図示せず)により互いに噛み合うか結合するように構成されてもよい。
【0054】
図10は、第1側部94および第2側部96が略平坦な位置までヒンジ130の回りで回転されている(すなわち、第1側部が、第2側部96に対して、ヒンジ130周りで約180度回転されている)開放位置にある挿入部14の1つの適切な実施形態の平面図である。特に図4、6および10を参照すると、挿入部14は、少なくとも1つのロック機構132を含む。例示的な実施形態において、挿入部14は、上面86とリップ108との間に、1つが前部90に配置され、1つが挿入部14の後部92に配置される一対のロック機構132を含む。ロック機構132は実質的に同じであり、明瞭さのために、1つのみを以下に説明する。
【0055】
各ロック機構132は、それぞれの側部がヒンジ130周りで回転されて面接触すると、第1側部94を第2側部96に固定するように構成される。ロック機構132は、上面86とリップ108との間に延在し、第2側部96の側壁84の外面104から離間する捕捉部材136によって形成される概して長方形の開口134を含む。また、ロック機構132は、ラッチ部140(広義には「ラッチ部材」)で終端する弾性の直立部材138を含む。直立部材138は、捕捉部材136とのラッチ係合のために、例えば図6に示されるような閉鎖位置にあるときに、わずかに外側に付勢され、第2側部96に向かって延びる。例示的な実施形態において、直立部材は、開口134を通って延び、ラッチ140は、挿入部14の第1側部94を第2側部96に解放可能に固定するために、捕捉部材136とラッチ係合する。
【0056】
図4〜6を参照すると、挿入部14は、本体70の前部90および後部92から外側および上側に延びる一対の弾性保持アーム142を含む。保持アーム142は、上面86の外周面を越えて外側に延び、ハウジング12の内部空間36内に挿入部14を保持するのを補助するために、ハウジング12の内面106と係合するように構成される。さらに、挿入部14は、短横軸T4の方向に第1側部94および第2側部96から外側に延びる複数の保持突起144を含む。第1側部は、下端部72に位置する第1の保持突起144のペアを含み、第2側部96は、第1のペアと対称である反対側の保持突起144のペアを含む。保持突起144は、ハウジング12の内部空間36内での挿入部14の位置決めおよび保持を補助するために、ハウジング12の内部と係合するように構成される。保持アーム142および保持突起144は、挿入部14から省略してもよいことが考えられる。
【0057】
図11は、図1に示される線11−11による、閉鎖位置にある保管容器10の断面図である。例示的な実施形態において、挿入部14は、ハウジング12の本体26の内部空間36内に配置され、中に複数の試験エレメント16を保持するように構成される。図4〜6に関して上に示したように、挿入部14の本体70は、ハウジングの内部空間36内での挿入部14の保持を容易にするため、ハウジング12の本体26の内面106または乾燥剤13との摩擦係合のために、第2の横軸T2の方向で側壁84の外面104から外側に延びる1つまたは複数の固定タブ102を含む。また、固定タブ102は、ハウジング12内での挿入部品14の安定性を高める。挿入部14のリップ108は、ハウジング12の内部空間36内での挿入部14の垂直方向での配置を容易にするために、乾燥剤13の上縁と係合する。
【0058】
使用にあたって、ユーザは、図1に示されるようにキャップ50を開放し、試験エレメント16の1つを取り出す。ユーザはその後、保管容器10内に残りの試験エレメント16を保持するためにキャップ50を閉鎖してもよい。保管容器10の内部空間に入る空気は、ユーザにより取り外された試験エレメント16によって空いた空間を通して挿入部14の内部空間76内を通ることにより、保管容器10を通って循環することが許容される。空気は、側部通気孔128を通り抜けることにより、挿入部の内部空間76およびハウジング12の内部空間36を通って循環できる。この空気の循環により、乾燥剤13は、試験エレメント16の完全性を維持するのを容易にするために、空気から余分な湿度または水分を取り除くことができる。
【0059】
図12は、図1に示される保管容器10と共に用いることができる代替的な挿入部150の斜視図である。図13は、図12に示される線13−13による、挿入部150の断面図である。図12および13に示されるように、挿入部150は、図4〜10で説明される挿入部14と実質的に同じであるが、相違点を以下に記載する。
【0060】
図12および13を参照すると、挿入部150は、ハウジング12との互換性のある係合用に構成される。挿入部150は、中に試験エレメント16(図1を参照)を受け取り、保持するように構成される内部空間76を有する本体70を含む。本体70は、底壁78から上端部74に向かって長手軸Lに沿って実質的に軸方向に延在し、上部または上面152で終端する管状側壁84も含む。底壁78および管状側壁84は、共に、内部空間76を有し、上面152に上側開口154を有する管状構成を画定する。
【0061】
1つの適切な実施形態において、上側開口154は、略長方形の形状である。代替的に、上側開口154は、挿入部150が本明細書に記載されるように機能することを可能にする任意の形状を有してもよい。図12に示される実施形態において、上側開口154は、前縁部156および反対側の後縁部158を有する。前縁部156と後縁部158との間に延びるのは、第1側縁部160および反対側の第2側縁部162である。例示的な実施形態において、前縁部156は、管状側壁84の内面100と概して位置合わせされる。さらに、第1側縁部160および第2側縁部162はそれぞれ、管状側壁84の内面100と概して位置合わせされる。後縁部158は、前縁部156と略平行であり、前縁部156から所定の距離D1だけオフセットされている。所定の距離D1は、上側開口154が所定の数の試験エレメント16を収容し、それらを固定して保持するようなサイズにされ得る。
【0062】
たとえば、所定の距離D1は、挿入部150が、約5〜約50個の試験エレメント、約10〜約45個の試験エレメント、約15〜約40個の試験エレメント、約20〜約35個の試験エレメント、または約25〜約30個の試験エレメントを収容できるように調整され得る。代替的に、挿入部は、約5〜約10個の試験エレメント、約10〜約15個の試験エレメント、約15〜約20個の試験エレメント、約20〜約25個の試験エレメント、約25〜約30個の試験エレメント、約30〜約35個の試験エレメント、約35〜約40個の試験エレメント、約40〜約45個の試験エレメント、または約45〜約50個の試験エレメントを収容できる。さらに代替的に、挿入部は、約5個の試験エレメント、約10個の試験エレメント、約15個の試験エレメント、約20個の試験エレメント、約25個の試験エレメント、約30個の試験エレメント、約35個の試験エレメント、約40個の試験エレメント、約45個の試験エレメント、約50個の試験エレメントまたはそれ以上の試験エレメントを収容できる。
【0063】
図12に見られるように、挿入部150は、上側開口154に隣接して上面152を貫通して形成される通気孔164を含む。示されるように、通気孔164は、長横軸T3を略中心に形成される。代替的に、通気孔164は、通気孔164が本明細書に記載されるように機能することを可能にする上面152の任意の部分に形成されてもよい。いくつかの例においては、挿入部150内での空気の循環を向上させるため、2つ以上の通気孔164が上面152を貫通して形成されてもよい。通気孔164は、保管容器10の閉鎖後すぐに内部空間76が乾燥平衡状態に達することを可能にするため、空気が側部通気孔128との組み合わせで挿入部150の内部空間76を通って循環することを可能にするよう構成される。例示的な実施形態において、通気孔164は円形である。代替的に、通気孔164は、これらに限定されないが、正方形、長方形のスリットなどを含む他の形状に形成されてもよい。通気孔164は、挿入部150から省略されてもよいことも考えられる。
【0064】
図13を参照すると、挿入部150の本体70は、管状側壁84の内面100から内部空間76内へ突出する、上側に延びる支持壁166を含む。支持壁166は、前面168および後面170を有する。支持壁166は、保持エレメント98と固定タブ102との間で長手軸Lの方向に延び、その前面168は、上側開口154の後縁部158と略垂直方向に位置合わせされる。1つの適切な実施形態において、支持壁166は、床パネル110からオフセットされており、内部空間76内の様々な高さで配置されてもよい。また、支持壁166は、内部空間76の最大の高さ寸法H5未満の高さに沿って延びる。代替的に、他の適切な実施形態では、支持壁166は、内部空間76の全体高さ寸法H5の略全体に沿って延びてもよい。支持壁166は、長手軸Lと略平行に、挿入部150の内部空間76内で略直立した向きで試験エレメント16を維持することを容易にし、数個の試験エレメントしか挿入部に残っていない場合に試験エレメント16が挿入部150の内部空間76内にスライドすることを防ぐことを容易にするために、試験エレメント16との係合用に構成される。支持壁166は、挿入部150から省略され得ることが考えられる。
【0065】
動作にあたって、試験エレメント16は、挿入部150の内部空間76内に配置され、そこで試験エレメント16の数が使用を通して次第に減少するにつれて試験エレメント16が縦方向に内部空間76内へと落下するのを防ぐために、試験エレメント16は支持壁166によって略垂直な向きに維持される。支持壁166は、内部空間76の全体の高さ寸法H5未満の高さに沿って延びるので、支持壁166は、挿入部150の内部空間76からの試験エレメント16の取り外しを妨げない。支持壁166は、比較的容易なアクセスおよび挿入部150からの個別の試験ストリップ16の取り外しを容易にしつつ、ユーザへの提示のために、挿入部150内で、略直立した向きおよび整列された配置で試験エレメント16を維持するための安定器として機能する。
【0066】
保管容器用の互換性のある挿入部の例示的な実施形態を上に詳細に記載した。装置およびシステムは、本明細書に記載される特定の実施形態に制限されず、方法の動作およびシステムの構成要素は、本明細書に記載される他の動作または構成要素から独立および分離して利用されてもよい。たとえば、本明細書に記載されるシステムおよび装置は、他の産業用途または消費者用途を有してもよく、本明細書に記載されるようなバイオセンサ部品を用いる実行に制限されない。むしろ、1つまたは複数の実施形態は、他の産業と関連して実施および利用されてもよい。
【0067】
本明細書において引用される特許、特許出願、特許出願文献および他の文献は全て、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0068】
本発明概念は、現在最も実用的かつ好ましい実施形態と考えられるものに関連して記載されている。しかしながら、本発明概念は例示目的で示されているのであって、開示される実施形態に制限されることを意図するものではない。したがって、当業者は、本発明概念が、添付される請求の範囲に示される発明概念の精神および範囲内の全ての変更例および代替的な構成を包含することを意図されていることを理解する。番号を付した実施形態を以下に提示する。
【0069】
1.複数の垂直配向された物品を受け取るように構成される保管容器用の挿入部であって、挿入部が、
基部、上側開口を有する上面、および基部と上面との間に延在する直立した管状側壁を備える本体であって、基部および直立した管状側壁が、共に、内部空間を画定し、直立した管状側壁が、内面および外面を備える、本体と、
直立した管状側壁の外面から横方向に延びる一対の弾性の固定タブであって、挿入部を保管容器に解放可能に連結させるために保管容器と摩擦係合する一対の弾性の固定タブと、
空気が通り抜けて本体の内部空間に入ることができる、直立した管状側壁を貫通して延びる第1の通気口と
を備える、挿入部。
【0070】
2.一対の弾性の固定タブの固定タブが対向している実施形態1の挿入部。
【0071】
3.直立した管状側壁の内面から横方向に、および内部空間内へと内側に延びる一対の弾性の保持エレメントをさらに備え、一対の弾性の保持エレメントが、垂直配向された物品を内部空間内で保持することを容易にするために、垂直配向された物品と摩擦係合する実施形態1または2の挿入部。
【0072】
4.一対の弾性の保持エレメントの保持エレメントが対向している実施形態3の挿入部。
【0073】
5.第1の通気口が、互いに対して対向する一対の第1の通気口を備える実施形態1〜4の挿入部。
【0074】
6.上面が、直立した管状側壁から外側に延びる環状フランジを備え、環状フランジが、略楕円形の外周面を備える実施形態1〜5の挿入部。
【0075】
7.直立した管状側壁の外面に連結されるリップをさらに備え、リップが、上面から離間し、上面に対応する略楕円形状の外周面を備える実施形態6の挿入部。
【0076】
8.上面が、空気が通り抜けて本体の内部空間に入ることができる、上面を貫通して延びる第2の通気口を備える実施形態1〜7の挿入部。
【0077】
9.上側開口を画定する縁の少なくとも一部が、直立した管状側壁の内面と境界を共有する実施形態1〜8の挿入部。
【0078】
10.縁の全体が、直立した管状側壁の内面と境界を共有する実施形態9の挿入部。
【0079】
11.本体が、前部、後部、および横方向で対向する側部を備え、縁が、本体の後部から内側に離間する後部を備える実施形態9の挿入部。
【0080】
12.前面および後面を有する支持壁をさらに備え、支持壁が、直立した管状側壁の内面から内部空間内へと内側に延び、基部と上面との間で上側に延びる実施形態11の挿入部。
【0081】
13.支持壁の前面が、上側開口の縁の後部と略垂直方向に位置合わせされる実施形態12の挿入部。
【0082】
14.支持壁の下端が、基部からオフセットされており、支持壁の上端が、上面からオフセットされている実施形態12の挿入部。
【0083】
15.基部から離間して内部空間に配置される床パネルをさらに備える実施形態1〜14の挿入部。
【0084】
16.実質的に本明細書に記載され、示される挿入部。
【0085】
17.複数の垂直配向された物品を受け取るように構成される保管容器用の挿入部であって、挿入部が、
互いにヒンジ連結される第1側部および第2側部であって、第1側部および第2側部のそれぞれが、基部、上面、および基部と上面との間に延在する直立した管状側壁を備え、直立した管状側壁が、内面および外面、ならびに外面から延びる弾性の固定タブを備え、第1側部および第2側部のそれぞれが、直立した管状側壁の外面に連結されるリップをさらに備え、リップが、上面から離間し、第1側部および第2側部は、第1側部および第2側部が面接触する閉鎖構成と、第1側部および第2側部が回転して離間する開放構成との間で移動可能である、第1側部および第2側部と、
第1側部および第2側部の一方に連結され、上面とリップとの間に延び、捕捉開口を画定する捕捉部材と、
第1側部および第2側部の他方の管状側壁の外面に連結され、捕捉開口を通って延び、捕捉部材と係合するラッチ部材と、
第1側部および第2側部が回転して面接触することを可能にするために、第1側部と第2側部との間で連結されるリビングヒンジと
を備える、挿入部。
【0086】
18.ラッチ部材が、弾性の直立部材およびラッチ部を備え、ラッチ部が、捕捉部材と係合するように構成される実施形態17の挿入部。
【0087】
19.挿入部が閉鎖構成にあるときに、保管容器内で挿入部を保持することを容易にするように構成される一対の弾性の保持アームをさらに備える実施形態17または18の挿入部。
【0088】
20.挿入部が閉鎖構成にあるときに、保管容器内で挿入部を位置決めおよび保持することを容易にするために、保管容器の内部と係合するように構成される一対の保持突起をさらに備える実施形態17〜19の挿入部。
【0089】
21.第1捕捉部材および第2捕捉部材をさらに備える実施形態17〜20の挿入部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13