(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6442003
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】ICカード及びICカードの製造方法
(51)【国際特許分類】
G06K 19/077 20060101AFI20181210BHJP
B42D 25/305 20140101ALI20181210BHJP
【FI】
G06K19/077 212
G06K19/077 156
G06K19/077 196
G06K19/077 268
G06K19/077 244
B42D25/305 100
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-132110(P2017-132110)
(22)【出願日】2017年7月5日
【審査請求日】2018年3月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】303028413
【氏名又は名称】日本エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100162259
【弁理士】
【氏名又は名称】末富 孝典
(72)【発明者】
【氏名】田北 亮
【審査官】
甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】
特開2016−051330(JP,A)
【文献】
特表2015−521777(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2018/0189625(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 19/00 −19/18
B42D 25/00 −25/485
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カード基体と、
前記カード基体に設けられ、内部回路に接続された端子を有するICモジュールが実装される凹部と、
前記カード基体の実装面に被覆導線が実装面で巻回されて形成されるコイルアンテナと、
前記凹部に実装される前記ICモジュールの前記端子それぞれに対応する所定の領域に、前記被覆導線の両端が前記凹部の外周から中心に向かう方向にメアンダー状に折れ曲がりながら進んで密集配置されることにより形成される電極部と、
を備え、
前記電極部では、第1の折り返し点と次の第2の折り返し点との間の前記被覆導線の軌跡が、前記第1、第2の折り返し点に比べ中央において前記凹部の中心へ突出している、
ICカード。
【請求項2】
前記電極部では、前記第1の折り返し点と前記第2の折り返し点との間の前記被覆導線の軌跡が、円弧状又は折れ線状に湾曲している、
請求項1に記載のICカード。
【請求項3】
カード基体と、
前記カード基体に設けられ、内部回路に接続された端子を有するICモジュールが実装される凹部と、
前記カード基体の実装面に被覆導線が実装面で巻回されて形成されるコイルアンテナと、
前記凹部に実装される前記ICモジュールの前記端子それぞれに対応する所定の領域に、前記被覆導線の両端が前記凹部の外周から中心に向かう方向にメアンダー状に折れ曲がりながら進んで密集配置されることにより形成される電極部と、
を備えるICカードの製造方法であって、
前記電極部において、第1の折り返し点と次の第2の折り返し点との間の前記被覆導線の軌跡が、前記第1、第2の折り返し点に比べ中央において前記凹部の中心へ突出するように、前記被覆導線を描画する、
ICカードの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICカード及びICカードの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
IC(Integrated Circuit)カードは、データの記録や演算をするために集積回路(IC)を組み込んだカードである(例えば、特許文献1参照)。最近では、電磁誘導により外部機器と非接触及び接触の両方で通信可能なデュアル型のICカードも出てきており、交通手段のプリペイドカード、キャッシュカード、クレジットカード、建物のセキュリティカード等のICカードが、生活の様々な場面で利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−109483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図11(A)に示すように、従来、ICカード11では、ICモジュールが、カード基体(アンテナシート)12に形成された凹部15に実装される。一方で、カード基体12の実装面には、被覆導線8が描画されてコイルアンテナ14が形成され、そのコイルアンテナ14の両端では、
図11(B)に示すように、被覆導線8がICモジュール実装用の凹部15の外周から中心に向かう方向にメアンダー状に密集して描画され、これによりICモジュールの端子と電気的に接続する電極部14A,14Bが形成される。
【0005】
ICカード11のカード基体12は、1枚の大きな多面シートで一度に複数枚製造される。多面シートは工程中にシートに加わる熱などの影響により多少変形する。多面シートが変形しても、ICモジュールの端子と、一対の電極部14A,14Bとが電気的に接続できるように、一対の電極部14A,14Bは、ICモジュールの端子よりもかなり大きめに形成されており、
図11(A)に示すように、凹部15が形成される場所と一対の電極部14A,14Bが形成される場所が一部重複する。したがって、場合によっては、電極部14A,14Bを構成する被覆導線8の一部が、凹部15を形成するエンドミルにより削られる場合がある。
【0006】
この場合、
図11(C)に示すように、電極部14Aを構成する被覆導線8の一部が削り残し20として凹部15に飛び出す可能性がある。また、エンドミルの切削の衝撃で被覆導線8が飛び出す可能性もある。そこで、凹部15内でエンドミルを空回しして削り残し20等を取り除く工程を行うのが一般的となっている。
【0007】
しかしながら、ICカード11の製造工程は、この工程分時間が長くなるうえ、この工程で、被覆導線8の削り残し20や飛び出しを完全に取り除くのは困難であり、これによりICカード11の製造歩留まりの低下が懸念されている。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、製造歩留まりを向上することができるICカード及びICカードの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係るICカードは、
カード基体と、
前記カード基体に設けられ、内部回路に接続された端子を有するICモジュールが実装される凹部と、
前記カード基体の実装面に被覆導線が実装面で巻回されて形成されるコイルアンテナと、
前記凹部に実装される前記ICモジュールの前記端子それぞれに対応する所定の領域に、前記被覆導線の両端が前記凹部の外周から中心に向かう方向にメアンダー状に折れ曲がりながら進んで密集配置されることにより形成される電極部と、
を備え、
前記電極部では、第1の折り返し点と次の第2の折り返し点との間の前記被覆導線の軌跡が、前記第1、第2の折り返し点に比べ中央において前記凹部の中心へ突出している。
【0010】
この場合、前記電極部では、前記第1の折り返し点と前記第2の折り返し点との間の前記被覆導線の軌跡が、円弧状又は折れ線状に湾曲している、
こととしてもよい。
【0011】
また、本発明の第2の観点に係るICカードの製造方法は、
カード基体と、
前記カード基体に設けられ、内部回路に接続された端子を有するICモジュールが実装される凹部と、
前記カード基体の実装面に被覆導線が実装面で巻回されて形成されるコイルアンテナと、
前記凹部に実装される前記ICモジュールの前記端子それぞれに対応する所定の領域に、前記被覆導線の両端が前記凹部の外周から中心に向かう方向にメアンダー状に折れ曲がりながら進んで密集配置されることにより形成される電極部と、
を備えるICカードの製造方法であって、
前記電極部において、第1の折り返し点と次の第2の折り返し点との間の前記被覆導線の軌跡が、前記第1、第2の折り返し点に比べ中央において前記凹部の中心へ突出するように、前記被覆導線を描画する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電極部を構成する被覆導線の軌跡が、ICモジュールを実装するカード基体の凹部の外周から中心に向かう方向に折れ曲がる第1の折り返し点とその次の第2の折り返し点との間で、その中央において凹部の中心へ突出している。このようにすれば、エンドミルで被覆導線が切断されても、被覆導線は完全に切断され、中途半端につながった被覆導線の削り残しや飛び出しが残らなくなる。この結果、ICカードの製造歩留まりを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1(A)は、ICカードの上面図である。
図1(B)は、カード基体に内蔵されたコイルアンテナ及び電極部を示す図である。
図1(C)は、
図1(A)のA−A断面において、ICモジュールを取り除いたカード基体の凹部付近の断面図である。
図1(D)は、
図1(A)のA−A断面図である。
図1(E)は、カード基体の凹部の上面図である。
【
図2】本発明の実施の形態1に係るICカードの電極部の上面図である。
【
図3】ICカードの製造工程のフローチャートである。
【
図5】被覆導線と凹部の内側面(切断面)との関係を示す図である。
【
図6】
図6(A)は、
図5のS1線で凹部を形成した時の被覆導線の状態を示す図である。
図6(B)は、
図5のS2線で凹部を形成した時の被覆導線の状態を示す図である。
【
図7】本発明の実施の形態2に係るICカードの電極全体の上面図である。
【
図8】被覆導線と凹部の内側面(切断面)との関係を示す図である。
【
図9】
図9(A)は、
図8のS3線で凹部を形成した時の被覆導線の状態を示す図である。
図9(B)は、
図8のS4線で凹部を形成した時の被覆導線の状態を示す図である。
【
図10】電極部における被覆導線のパターンの比較例を示す図である。
【
図11】
図11(A)は、従来のICカード全体の上面図である。
図11(B)は、電極部の拡大図である。
図11(C)は、被覆導線から削り残しが生じた様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図中、同一又は対応する部分には同一の符号を付す。
【0015】
実施の形態1.
まず、本発明の実施の形態1について、
図1から
図4を参照して説明する。
【0016】
(ICカードの構造)
まず、ICカードの構造について説明する。
図1(A)に示すように、ICカード1は、長方形状であり、そのサイズはISO(International Organization for Standardization)等の規格に沿っている(例えば85.6mm×53.9mm×0.8mm)。ICカード1は、矩形平板状のカード基体2と、カード基体2に埋め込まれたICモジュール3と、を備える。
【0017】
カード基体2は、ポリエステルグリコール(PETG)等のプラスチックで形成された薄板が、何枚か積層されて構成されている。
図1(B)に示すように、カード基体2は、被覆導線により形成されたコイルアンテナ4を内蔵している。コイルアンテナ4の両端にはICモジュール3と電気的に結合するための一対の電極部4A,4Bが形成されている。
【0018】
図1(C)に示すように、カード基体2には、凹部5が形成されており、
図1(D)に示すように、この凹部5にICモジュール3が埋め込まれる。
図1(E)に示すように、凹部5の形状及び大きさはICモジュール3に合わせた形状(矩形状)及び大きさとなっている。
【0019】
凹部5の底面は、ICモジュール3の底面の形状に合わせて、基本的に複数段に形成されており、浅い外周部5A(深さ約200μm)と、外周部5Aよりも深い中央部5B(深さ約650μm)とを有する。外周部5Aにおいて、一対の電極部4A,4Bに対応する位置には、端子穴5C,5Dが設けられており、
図1(E)に示すように、端子穴5C,5Dにより、一対の電極部4A,4Bが上側に露出している。なお、本実施の形態では、凹部5の底面は2段に形成されているが、凹部5は3段以上に形成されていてもよい。
【0020】
ICモジュール3には、キャパシタ成分を有する内部回路が設けられており、
図1(D)に示すように、裏面には、その内部回路の端子3A,3Bが設けられている。
図1(C)に示すように、カード基体2の一対の電極部4A,4Bと、ICモジュール3の端子3A,3Bとは、端子穴5C,5Dに充填されたエポキシ樹脂製の銀ペーストである導電性充填剤6を介して導通している。これにより、コイルアンテナ4とICモジュール3内のキャパシタ成分とでLC発振回路が構成される。
【0021】
このLC発振回路により、ICモジュール3は、周波数13.56MHzで外部機器と非接触にデータ通信を行うことが可能になる。また、ICモジュール3の表面には、コンタクトが形成されており、このコンタクトを介して、ICモジュール3は外部機器と接触してデータ通信を行う。
【0022】
また、ICモジュール3の裏面には、ホットメルト系の接着テープ7が貼り付けられており、接着テープ7を介してICモジュール3がカード基体2の凹部5の外周部5Aの底面に貼り付けられている。なお、ICカード1が折り曲げられたときのICモジュール3の破損を防ぐため、ICモジュール3と中央部5Bとの間は接着されず、隙間が設けられている。
【0023】
カード基体2では、一対の電極部4A,4Bは、ICモジュール3の一対の端子3A,3Aそれぞれに対応する所定の領域に形成されている。一定の電極部4A,4Bでは、コイルアンテナ4を形成する被覆導線8の両端が凹部5の外周から中心に向かう方向にメアンダー状に折れ曲がりながら進んで密集配置されることにより形成されている。
【0024】
ここで、
図2の紙面上側の被覆導線8の折り返し点を第1の折り返し点C1とし、
図2の紙面下側の被覆導線8の折り返し点を第2の折り返し点C2とする。一対の電極部4A,4Bでは、凹部5の外周から中心に向かう方向に折れ曲がる第1の折り返し点C1と次の第2の折り返し点C2との間の被覆導線8の軌跡が、その中央において凹部5の中心へ突出している。
【0025】
(ICカードの製造工程)
次に、ICカード1の製造工程について説明する。
【0026】
図3には、ICカード1の製造工程のフローチャートが示されている。
図3に示すように、まず、大版の多面シート10にアンテナシート9を生成する(ステップS1)。続いて、描画装置を用いてアンテナシート9に被覆導線8を描画し、コイルアンテナ4と一対の電極部4A,4Bを生成する(ステップS2)。
【0027】
ここでは、上述のように、一対の電極部4A,4Bにおいて、第1の折り返し点C1と次の第2の折り返し点C2との間の被覆導線8の軌跡が、第1、第2の折り返し点C1,C2に比べ中央において凹部5の中心へ突出するように、被覆導線8を描画する。
【0028】
さらに、アンテナシート9に印刷用のシートや透明フィルムを貼り付けて、カード基体2を生成する(ステップS3)。カード基体2を多面シート10から分離し(ステップS4)、カード基体2は1枚1枚となる。その後、フライス盤のエンドミルにより、各カード基体2に凹部5を生成する(ステップS5)。このとき、一対の電極部4A,4Bの一部もエンドミルによって切断されることになる。
【0029】
ここで、代表的な例として、
図5に示すように、電極部4Aを構成する被覆導線8が、直線S1,S2で切断された場合を考える。被覆導線8が直線S1で切断された場合には、
図6(A)に示すように、被覆導線8は、真ん中の部分と両端の部分とが完全に切断されることにより、凹部5内に突出するような削り残りが形成されにくくなる。
【0030】
また、被覆導線8が直線S2で切断された場合には、
図6(B)に示すように、被覆導線8は、真ん中の部分が一部除去されるようになるが、この場合には、残った真ん中の部分が、両端につながった状態となるので、凹部5内に突出するような削り残しや飛び出しが形成されにくくなる。
【0031】
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、一対の電極部4A,4Bを構成する被覆導線8の軌跡が、ICモジュール3を実装するカード基体2の凹部5の外周から中心に向かう方向に折れ曲がる第1の折り返し点C1とその次の第2の折り返し点C2との間で、その中央において凹部5の中心へ突出している。このようにすれば、エンドミルで被覆導線8が切断されても、被覆導線8は完全に切断され、中途半端につながった削り残しが残らなくなり、被膜導線8が凹部5へ飛び出すこともなくなる。この結果、ICカード1の製造歩留まりを向上することができる。
【0032】
実施の形態2.
まず、本発明の実施の形態2について、
図7から
図9を参照して説明する。
【0033】
上記実施の形態1では、一対の電極部4A,4Bでは、第1、第2の折り返し点C1,C2の間の被覆導線8の軌跡が、円弧状に曲がっていた。本実施の形態では、
図7に示すように、一対の電極部4A’,4B’では、第1、第2の折り返し点C1,C2の間の被覆導線8の軌跡が、折れ線状に湾曲している。
【0034】
ここで、代表的な例として、
図8に示すように、電極部4A’を構成する被覆導線8が、直線S3,S4で切断された場合を考える。被覆導線8が直線S3で切断された場合には、
図9(A)に示すように、被覆導線8は、真ん中の部分と両端の部分とが完全に切断されることにより、凹部5内に突出するような削り残しや飛び出しが形成されにくくなる。
【0035】
また、被覆導線8が直線S4で切断された場合には、
図9(B)に示すように、被覆導線8は、真ん中の部分が一部除去されるようになるが、この場合には、残った真ん中の部分が、両端につながった状態となるので、凹部5内に突出するような削り残しや飛び出しが形成されにくくなる。
【0036】
一対の電極部における第1、第2の折り返し点C1,C2の間の被覆導線8の軌跡は、上記実施の形態1、2に係るものに限られない。被覆導線8の軌跡は、凹部5の中央側のみ、折れ曲がっていてもよい。また、被覆導線8の軌跡の円弧の曲率が、凹部5の外周から中心に向かって大きくなるようにしてもよい。また、円弧と直線が混合した形状であってもよい。被覆導線8の軌跡の円弧の曲率が大きければ大きいほど、削り残しや飛び出しが残る確率は小さくなる。
【0037】
なお、
図10に示すように、第1の折り返し点C1と第2の折り返し点C2との間の被覆導線8の軌跡を斜めの直線とすることも可能であるが、この場合には、切断により通電しなくなる被覆導線8の長さが長くなることが予想される。これに対して、本発明のように、第1の折り返し点C1と第2の折り返し点C2との間の被覆導線8の軌跡を、中央が凹部5の中心に突出するような形状とした方が、切断により通電しなくなる被覆導線8の長さを短くすることができる。
【0038】
また、上記各実施の形態では、カード基体2において、一対の電極部4A,4B(4A’,4B’)を1組設けられたが、本発明はこれには限られない。電極部は、2組以上設けられていてもよい。電極部の数は、ICモジュール3の端子の数による。
【0039】
この発明は、この発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、この発明の範囲を限定するものではない。すなわち、この発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、キャッシュカード、クレジットカード、セキュリティカード、パスポート等のICカードの製造に適用することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 ICカード、2 カード基体、3 ICモジュール、3A,3B 端子、4 コイルアンテナ、4A,4B 電極部、5 凹部、5A 外周部、5B 中央部、5C,5D 端子穴、6 導電性充填剤(銀ペースト)、7 接着テープ、8 被覆導線、9 アンテナシート、10 多面シート、11 ICカード、12 カード基体、14 コイルアンテナ、14A,14B 電極部、15 凹部、20 削り残し、C1 第1の折り返し点、C2 第2の折り返し点、S1,S2,S3,S4,S5 直線
【要約】
【課題】製造歩留まりを向上することができるICカード及びICカードの製造方法を提供する。
【解決手段】ICカード1は、カード基体2と、カード基体2に設けられ、一対の端子3A,3Bを有するICモジュール3が実装される凹部5と、カード基体2に被覆導線8が実装面で巻回されて形成されるコイルアンテナ4と、凹部5に実装されるICモジュール3の一対の端子3A,3Bそれぞれに対応する所定の領域に、被覆導線8の両端が凹部5の外周から中心に向かう方向にメアンダー状に折れ曲がりながら進んで密集配置されることにより形成される一対の電極部4A,4Bと、を備える。一対の電極部4A,4Bでは、第1の折り返し点と次の第2の折り返し点との間の被覆導線8の軌跡が、第1、第2の折り返し点に比べ中央において凹部5の中心へ突出している。
【選択図】
図1