【実施例】
【0038】
実施例1
これらの実施例は、選択された市販のPOSS多面体オリゴマーシルセスキオキサンの重要な光学特性を、UV透過率及び屈折率に関連して証明する。7つのPOSS材料が得られ、ペンダント基は本質的に脂肪族又は脂環式であり、反応性官能基はアクリレート、メタクリレート及びグリシドキシの中から選択された。
【0039】
表1は、本実施例に使用された7種類のポリシルセスキオキサンを示す。
【表1】
【0040】
表1は、8、10及び12個の官能基の混合物を有するシルセスキオキサン並びに1個の官能基を有する他のものを示す。1つの官能基を有するPOSS分子は、架橋されたコーティング組成物を生成しないため、他の多官能性分子を添加することなく、組成物に排他的に使用されることはない。したがって、架橋性混合物を得るために、それらを2つ以上の官能基を含有する他の分子とブレンドするのが望ましい。同様に、非常に高い官能性を有するPOSS分子の排他的な使用は、過度に脆く又は引っ掻きに影響を受けやすい、例えば、高強度シリカファイバ基材の破断伸びより低い破断伸びを有するコーティングをもたらすおそれがある。
【0041】
表1からの幾つかの未硬化POSSサンプル(室温で液状を有するサンプル)の吸光特性が測定された。結果を
図1に示す。比較としての非シルセスキオキサンウレタンアクリレート系ライトスルーコーティング(WTC)であるAHF116は、OFS Fitel社により開発されたものであり、比較として使用された。各サンプルは、測定前に、PTFEスペーサを使用する2つの水晶ディスク間に入れられた25マイクロメートルの液体膜として試験された。各測定の前に、バックグラウンドスペクトルが水晶ディスク単独を使用して記録され、このバックグラウンドがサンプルのスペクトルから自動的に減算された。このようにして、測定は、サンプルビームが空気から水晶への界面及び水晶から空気への界面を通過する際に自然に生じる屈折損失について主に補償された。
図1から、幾つかのPOSS部分(例えば、アクリレート又はメタクリレート反応性官能基を有するPOSS部分)は比較としてのライトスルーコーティングAHF116により吸収された波長付近の波長においてUVエネルギーを吸収する一方、他のPOSS部分(例えば、エポキシ反応性官能基を有するPOSS部分)は比較としてのライトスルーコーティングAHF116により吸収された波長より短い波長においてUVエネルギーを吸収することが分かる。このような脂肪族系POSS分子についての(特に248nm付近での)UV吸収の強度は、アクリレート官能性のレベルにより主に決定される。単官能性POSSメタクリレートはAHF116よりも低い強度で吸収する一方、より高い官能性POSSアクリレート及びメタクリレートかご型混合物はAHF116よりも高い強度で吸収する。アクリレート基中に存在する共役パイ結合を含まないEP0409エポキシ官能性POSS材料は、最も低いUV吸光度を表わす。
【0042】
屈折率値は30℃及び波長589nmにおいて測定され、これらも表1に含まれる。未硬化の状態では、単官能性メタクリレートはシリカの屈折率値より低い(589nmにおいて1.458よりも低い)か、又はその屈折率値に一致する屈折率値を有した一方で、より高い官能性POSS材料は全て、シリカの屈折率値より高い屈折率を有した。コーティングが光学クラッディングとして機能して光を導波するように設計される用途を除いて、より高い屈折率が、周知の光散乱技術を使用するコーティング/ガラスの同心性をモニタするリアルタイムプロセスを可能とするために、光ファイバ製造中においては好ましい。さらに、形状センサファイバを含めた多くのファイバ用途では、ベンディング中にファイバコアの外に留まるおそれのある不規則な透過光又は反射光を除去するために、硬化させた光ファイバコーティングの屈折率がシリカの屈折率を超えることが望ましい。アクリレート化材料の屈折率は硬化処理に応じて増加する傾向があるため、単官能性POSS成分であっても、硬化後にはシリカよりも高い屈折率を達成し得る。それにも関わらず、より高い屈折率を有するPOSS分子が、多くの場合、この特定の光学特性に関して最も好ましい。
【0043】
実施例2
表1からのPOSSアクリレート及びメタクリレート成分のブレンドが、コーティング配合物の性質、例えば、UV吸光強度、架橋の度合い及び屈折率を適合させる1つのアプローチとして探索された。更に遅い重合速度は望ましくない場合があるため、メタクリレートに対するアクリレートの1より大きいモル比を有するブレンドが、メタクリレートがアクリレートと比較して相対的に遅いホモ重合速度を表わすという一般知識を考慮し、UV吸光度を最小化するために、将来のWTC配合物が低レベルの光開始剤を使用する可能性があることも考慮して優先的に調査された。結果を表2a及び表2bに示す。市販のPOSSアクリレート化成分及びメタクリレート化成分のこれらのブレンドは、予想外に互いに低レベルの相互親和性を表わした。
【0044】
【表2】
【0045】
実施例3
実施例2における、特定の市販のPOSS成分同士の乏しい相互親和性の発見に従って、一連の混合物が、非シルセスキオキサンアクリレート化モノマーをMA0736アクリロPOSSかご型混合物又は2つの粉末状POSS成分(MA0707、MA0703)のいずれかとブレンドすることにより調製された。イソボルニルアクリレートのIBOA(SR506A、Sartomer)及びトリシクロデカンジメタノールジアクリレートのTCDDMDA(SR833、Sartomer)が、これらの試験用の希釈モノマーとして選択された。双方とも、低いUV吸光度をもたらすと予測される脂環構造体を含有する。双方とも、室温において高いガラス転移点(T
g)及び高い弾性率を付与することが知られている。イソボルニルアクリレートホモポリマーのT
gは94℃であると報告されており、トリシクロデカンジメタノールジアクリレートホモポリマーのT
gは約180℃であると報告されている。さらに、1つのブレンドが、MA0736アクリロPOSSかご型混合物と、Alfa Aesar社からB23726として購入されたシラン接着促進剤である(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシランとを使用して調製された。組成物及び得られた観察を表3に報告する。
【0046】
サンプル3A及び3Bは、50/50の比(wt/wt)で混合された場合、MA0736アクリロPOSSかご型混合物とIBOA又はTCDDMDA非POSSアクリレート化モノマーのいずれかとの良好な適合性を証明した。さらに、サンプル3Eは、2wt%のメルカプトシラン接着促進剤とブレンドされた場合、MA0736の良好な光学適合性を証明した。
【0047】
サンプル3Cは、IBOAと10/90の比(wt/wt)でブレンドされた場合、MA0701アクリロイソブチルPOSS粉末が可溶性であったことを証明した。混合物は、初期の混合に応じて最初は濁って見えたが、3日以内に光学的に透明になったことにより、及び6ヶ月後に良好な光学的透明性を維持したことにより、良好な適合性を示した。
【0048】
サンプル3Dにおいて、MA0703メタクリレートシクロヘキシルPOSS粉末が、IBOAと28/72の比(wt/wt)でブレンドされた。サンプル3Dは容易に溶解せず、混合物は室温で3日以内に分離したマクロ相であることが見出された。
【0049】
【表3】
【0050】
実施例4
特定のPOSSアクリレート又はメタクリレート成分と非PSQアクリレートモノマーとをブレンドする実施例3での部分的な成功に従って、一連の混合物が、MA0735又はMA0736(メタ)アクリロPOSSかご型混合物のいずれかと、光ファイバコーティングとして商業的に使用されている2つの非PSQ UV硬化性アクリレート組成物のいずれかをブレンドすることにより調製された。本事例では、より高い粘度を達成することを目的とした。一方の光ファイバコーティングは、脂肪族ウレタンアクリレートに基づいて適切に低濃度の光開始剤を有するOFS社特注のライトスルーコーティングであるAHF116とした。他方の光ファイバコーティングは、信越MicroSi社により製造された市販のシリコーンアクリレート組成物であるOF−211とした。このコーティングは、非常に高いレベルの光開始剤を有すると推定され、比較的速い硬化速度をもたらすように配合されており、必ずしも高いUV透過率でないためである。ブレンドの組成を表4に開示する。
【0051】
サンプル4AはMA0735メタアクリルPOSSかご型混合物とAHF116との5/95(wt/wt)液体ブレンドが適合した(光学的に透明であった)ことを証明した一方で、サンプル4Bは同じ2つの成分の95/5ブレンドも混和性であったが、わずかに濁っていたことを証明した。サンプル4Cは、MA0736アクリロPOSSかご型混合物とAHF116との36/64(wt/wt)ブレンドが光学的に透明であり、混和性であったことを証明した。サンプル4Dは、MA0736とOF−211との5/95ブレンドであり、中程度の適合性を示した。ブレンドは、マクロ相分離しなかったが、幾らか光沢を示し、これは可視波長(400〜770nm)以上のサイズスケールと比例したサイズスケールにおけるマクロ相分離を表わすと解釈される。サンプル4Eは、MA0736とOF−211との32/68ブレンドであり、これも完全な混和性ではないようであった。サンプル4Hは、MA0736とOF−211との95/5ブレンドであり、最初はいくらか混和性でないようであった(光沢)が、時間とともに高い透明度となった。このサンプルは、混合後6ヶ月で観察された時点で光学的に透明であった。サンプル4Hの粘度はOF−211の粘度よりも高かく、初期の混合が妨げられた。
【0052】
簡易な調査が、表4中の配合物のUV硬化膜の可能性に関して行われた。液体が、ガラスプレート上に、Bird filmアプリケータを使用して拡げられ、150〜300マイクロメートルの範囲で制御された均一な膜厚を達成した。個々に、各液体膜は水晶の蓋が取り付けられた囲いに入れられ、各々が穏やかな窒素パージに約3分間曝された。その後、各膜は、囲いの中で、水銀ランプが取り付けられたUVPSベンチトップUV硬化システムを使用して課された1〜14J/cm
2の範囲で選択されたUV線量を使用して照射された。UV線量は、UV Power Puck(商標)照射計(EIT)を使用してモニタされた。サンプル4A及び4Bは硬化が成功せず、その遅い硬化は、AHF116中の比較的低レベルの光開始剤と、MA0735成分により付与されたメタクリレート基の一般的に遅い硬化速度とを組み合わせた影響によるものであった。サンプル4C(MA0736とAHF116との36/64ブレンド)は、十分に硬化して、べたつきのない膜を形成した。4C膜は、比較的硬く、脆かった。4C膜は、曲げるとAHF116の膜よりも容易に壊れた。サンプル4D(MA0736とOF−211との5/95ブレンド)は、十分に硬化して、比較的柔らかい膜を形成し、主な光ファイバコーティングと感じが似ており、FBG製造用の堅牢な外側コーティング又は単層コーティングとして使用するには十分に硬いとは考えられなかった。サンプル4E(MA0736とOF−211との32/68ブレンド)は、硬化させると「チーズのよう」であり、容易に砕け、小さい伸びを示した。サンプル4F(MA0736とOF−211との40/60ブレンド)は、その乏しい相互親和性のために、UV硬化を受けなかった。サンプル4G(MA0736とOF−211との90/10ブレンド)及びサンプル4H(MA0736とOF−211との95/5ブレンド)のUV硬化膜は双方とも、比較的硬く、脆かった。サンプル4Gの膜は著しく濁っていたが、サンプル4Hの膜は良好な光学的透明性を有していた。
【0053】
【表4】
【0054】
実施例5
この実施例は、二官能性POSSアクリレート成分を使用する配合物の概念及び最初の可能性試験を説明する。実施例2は、市販グレードの脂肪族及び脂環式POSSアクリレート化及びメタクリレート化成分が光学的に透明で、混和性のブレンドを形成する際に互いに普遍的に適合するとは限らないことを教示した。このようなPOSSグレードは、アクリレート官能性バージョンではなく、メタクリレート官能性バージョンにおいて現在まで主に市販されてきており、アクリレートはライトスルーコーティングにより好ましい。低レベルの光開始剤により、十分な硬化速度を達成する必要があるためである。また、市販のPOSSグレードは、現在まで主に単官能性のものであるため、架橋性組成物を配合する基準を満たすために、排他的に使用され得なかった。最初のスクリーニング試験に基づいて、MA0736アクリロPOSSかご型混合物(n=8、10、12)は、排他的に使用された場合、低すぎる伸び又は高すぎるUV吸光度を有する高度に架橋されたコーティングを生成すると予測された。要求に応じて、2つの特注の液状、脂肪族系POSSアクリレート化材料が調製され、Hybrid Plastics社によりOFS社に供給され、特注材料は中程度の官能性(二官能性)を包含するように合成された。一方の特注POSS材料は、IBA−2D、イソブチルアクリレート、二官能性ヘテロかご型と命名された。他方は、IOA−2D、イソオクチルアクリレート、二官能性ヘテロかご型と命名された。それぞれは、POSSかご型当たり約2個のアクリレート基の平均官能性を有するように設計された。POSSかご型の残ったコーナーの非反応性ペンダント基は、製品名によって示すように、イソブチル又はイソオクチルのいずれかであった。2つの材料のうち、IOA−2Dの最初のサンプルは光学的に透明であったが、IBA−2Dの最初のサンプルは相対的により濁っていた。
【0055】
一連の組成物は、表5に詳述したように、IOA−2D及びIBA−2D二官能性POSSアクリレートへテロかご型材料のいずれかを使用して調製された。類似の比較組成物は、MA0736アクリロPOSSかご型混合物を使用して調製された。主な目的は、特定タイプ及びレベルの光開始剤の存在下でホモポリマーとしてUV硬化させた場合における、各POSS成分の重要な特性をスクリーニングすることであった。1つの光開始剤は、Irgacure819、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ホスフィン酸化物(BAPOとしても公知)とした。BAPO光開始剤は低濃度において非常に反応性であることが知られており、その組成物のUV吸光度はUV露光に応じて低下する(光退色する)ことが一般的に知られており、WTCにおける使用に魅力的な光開始剤である。BAPOは室温で結晶性の固体であるため、BAPOは、サンプル5A、5D及び5Gに包含させる前に、まずIBOA中に3wt%のレベルで溶解された。使用された第2の光開始剤は、Irgacure1173、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノンとした。Irgacure1173は、液体であり、組成物に包含させる際に、溶解を必要としないという利益を与える。更なる利益の中でも、Irgacure1173は、良好な表面硬化をもたらすことが知られるアルファ−ヒドロキシ型ケトンである。使用された第3の光開始剤は、Irgacure4265であった。Irgacure4265は、Irgacure1173とジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィン酸化物(TPOとしても公知)との液体ブレンドである。Irgacure4265は、液状であること及び表面硬化についてのその支援に関するIrgacure1173の利益を提供する一方で、アシルホスフィン酸化物であるTPOの高い反応性及び光退色特性も提供する。
【0056】
IOA−2D二官能性POSSヘテロかご型に基づくサンプル5G、5H及び5Iは、混合後直ちに良好な光学的透明性を示した。同様に、より高い官能性のMA0736アクリロPOSSかご型混合物を使用するサンプル5A、5B及び5Cは、良好な光学的透明性を示した。IBA−2Dに基づくサンプル5D、5E及び5Fは、混和性であるが、わずかに濁っているようであった。サンプル5Jは、IOA−2DとMA0736との50/50ブレンドを含み、濁った外観を示した。サンプルの一部は、液体として4ヶ月間保持され、再度、視覚的外観について試験された。Irgacure819を含有するサンプル5A及び5Gは、静置させると著しく黄色掛かった。サンプル5C及び5Iは、表5の組成物の中でも、最も長い期間の光学的透明性を顕著に示し、最も低く視覚的に黄色掛かっていた。MA0736又はIOA−2D POSSアクリレートのいずれかと共にIrgacure4265を使用したためである。
【0057】
表5中の幾つかの組成物が、実施例4で記載された方法を使用して、膜を硬化させるのに使用された。Irgacure819を0.06重量%で含むサンプル5A、5D及び5Gは、UV硬化後に、比較的硬く、脆くなり、ガラス板から除去するのが幾らか困難であった。これらはそれぞれ、低い光開始剤レベル及び不十分な窒素パージに関連する幾らかの酸素阻害による上面上でのわずかなべたつきを示した。IBA−2D二官能性POSSアクリレートを使用するサンプル5Dは、より高いアクリレート官能性を有するMA0736アクリロPOSSかご型混合物を使用したサンプルAほどは著しく脆くなく、より可撓性であった。1重量%のIrgacure4265を使用するサンプル5F及び5Iも、硬化後に比較的脆いようであったが、表面のべたつきを示さなかった。これらのサンプルは、IBA−2D及びIOA−2D二官能性ヘテロかご型POSS成分をそれぞれ使用して配合した。サンプル5D及び5Gの比較におけるこれらの膜の表面硬化における改善は、酸素阻害を克服するのを補助する光開始剤の種類及び量の差によるものであった。
【0058】
【表5】
【0059】
実施例6
この実施例では、MA0736アクリロPOSSかご型混合物が、ここではUrAcrオリゴマーと呼ばれる市販の脂肪族ウレタントリアクリレートオリゴマーと、種々の(最も低いものでは0.2wt%未満)レベルの光開始剤でブレンドされた。まず、1つの光開始剤Irgacure819(BASF社)が、ブレンド前に、希釈モノマーSR506イソボルニルアクリレート(Sartomer)中に溶解された。他の光開始剤Irgacure4265は、その元々の液状で使用された。サンプル(6A、6B、6C、6D、6E、6F)が、表6に列記されたように調製された。全てのサンプルは、良好な光学的透明性により証明されたように、液状であるそれらの成分の中でも良好な適合性を示した。最初の4つのサンプルはIrgacure819を利用し、混合後に液体が幾らか黄色掛かったが、サンプル6E及び6FはIrgacure4265を利用し、それらの液体は比較的無色のままであった。
【0060】
サンプル6A(MA0736とUrAcrオリゴマーとの18wt/82wtブレンドを使用)及びサンプル6B(MA0736とUrAcrオリゴマーとの30wt/70wtブレンドを使用)は、実施例4で記載されたUV硬化膜を調製し、1平方センチメートル当たり1ジュールのUV線量を使用して照射された厚み6ミルの膜をもたらすのに使用された。6A及び6Bは双方とも、良好な光学的透明性、及びAHF116比較ライトスルーコーティングの同様の膜より高い剛性を有する膜を生成した。サンプル6A及び6Bの双方からの膜は、良好な可撓性を維持し、過度に脆くなく、表面のべたつきを示さなかった。
【0061】
サンプル6C、6D、6E及び6Fは、実施例1で記載したように、水晶ディスク間に厚み25マイクロメートルの膜としてアセンブリされた。光学吸光度値は、190〜1100nmの波長範囲にわたって、未硬化の液体について記録された。その後、膜アセンブリは、UVPSコンベアUV硬化システムを使用して1平方センチメートル当たり1ジュールのUV線量に露光された。再度、吸光スペクトルが記録された。その後に、サンプルの部分集合は、1平方センチメートル当たり7ジュールの総露光を達成するために、UVPSシステムを更に通過させて露光された。再度、吸光スペクトルが記録された。248nmのUV波長での種々のサンプルの光学吸光度についての値を表6にまとめる。表6は、比較基準であるライトスルーコーティングAHF116の膜についてのデータを含む。データは、アクリレート系配合物のUV吸光度がUV露光量により強力に影響され、液体から硬化状態に向かって低下することを証明する。UV吸光度は、光開始剤の種類及び量により更に影響を受ける。
【0062】
幾つかの硬化されたコーティング組成物の吸光スペクトルを
図2に示す。
図2は、比較組成物であるAHF116並びに(表6で示した)サンプル6C及び6Dについてのデータを含み、248nmでの比較可能なUV透過率を示す。バリエーションは、30wt%及び40wt%のPOSS分子MA0736を含有し、組成物の残りのバルクがUrAcrオリゴマーである混合物を含み、これは3の官能性を有する脂肪族非シルセスキオキサンウレタンアクリレートであり、それ自体がモノマー及びオリゴマーのブレンドである。
図2から、比較サンプルAHF116の吸光特性及びPOSS分子MA0736を含有する本発明のサンプルの吸光度特性は低い光開始剤レベルにおいて全く同様であり、POSS分子がライトスルーモードで実際に使用され得る光ファイバをコーティングするのに使用されてもよいことを示すことが分かる。
【0063】
実施例7
この実施例は、エポキシ官能化POSS分子により主に行われた。エポキシ官能化分子は、EP0409グリシジル官能化POSSかご型混合物(n=8、10、12)とする。EP0409グリシジルPOSSかご型混合物は、カチオン性光開始剤Irgacure250(BASF社)と混合された。Irgacure250は、プロピレンカーボネート中に溶解された(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]−ヨードニウムヘキサフルオロホスフェートの75重量%溶液を含む液体である。
【化5】
【0064】
2つの光開始剤レベル(コーティング組成物の重量に基づいてそれぞれ0.25百分率及び1百分率)が使用された。組成物を表7に記載する。サンプル7A(0.25phrのIrgacure250)及びサンプル7B(1phrのIrgacure250)が混合後1日で試験され、それらの液体は光学的に透明であることが観察された。
【0065】
実施例4におけるように、厚み6ミルの膜を、ガラス板上で樹脂を硬化させることにより調製する試みが行われた。しかしながら、硬化されたコーティングは、手では容易に除去され得なかった。その後、厚み6ミルの膜は、ガラス板に貼り付けられたシリコーンコート剥離紙のシート上で、UV硬化された。実施例4とは異なり、膜は硬化前に窒素パージに曝されず、それらは大気中で硬化された。エポキシは、アクリレートと同じ方法において、酸素阻害を受けないことが知られている。ただし、カチオン性硬化メカニズムは、周囲の湿気により影響され得る。サンプル7Aの膜は、1平方センチメートル当たり約1ジュールUV線量に曝露され、剥離紙から除去され得た。膜は柔らかく、比較的低い伸びを示し、その表面はべたついていた。サンプル7Aの他の膜は、1平方センチメートル当たり合計約3ジュールの3通りのUV露光経路で硬化された。より高いUV線量において、サンプル7Aは、比較的低い伸びも示したが、その表面はべたつかなかった。サンプル7Bの膜は、同様の方法で硬化された。1平方センチメートル当たり1ジュールで硬化されたサンプル7Bの得られた膜は、べたつきのない表面を有し、より高い光開始剤レベルの利益を証明する。1平方センチメートル当たり3ジュールで硬化された7Bの膜は剛性が高く、曲げた際に比較的脆いようであったが、膜は指の爪で引っかかれた際に壊れることなく耐えることができた。
【0066】
そして、サンプル7A及び7Bは、実施例6で記載された方法を使用して、水晶ディスク間での厚み25マイクロメートルの膜として試験された。248nmのUV波長でのサンプル7A及び7Bの光学吸光度についての値が、比較基準であるライトスルーコーティングAHF116の膜についてのデータと比較して表7にまとめられる。データは、エポキシ系POSS配合物の、より高いレベルで増加するUV吸光度が光開始剤の量によって影響されることを証明する。UV吸光度はUV露光量によっても影響され、液体から硬化状態への大きさが減少する。ただし、アクリレートコーティング中のC=C及びC=O結合が存在しないため、この影響はアクリレート配合物によるよりも著しくない。表7は、これにより、更により高いUV線量において吸光度が増加するように、UV吸光度がUV線量の量の関数として最小値又は最適値に達し得ることを証明する。この増加は、コーティングの光酸化に関連する黄色掛かり又はある種の非常に吸収性である光開始剤副生成物のいずれかによる。
【0067】
未硬化サンプル及び硬化サンプルの双方についての吸収スペクトルを
図3に示す。吸光スペクトルは、硬化処理の前後で測定された。比較コーティングAHF116も参照として測定され、そのスペクトルを
図1及び2に示す。硬化処理は、1J/cm
2のUV線量で行われた。
図3から、エポキシ官能化POSS分子を含有するコーティング組成物は、比較サンプルより短い波長で概ね吸収することがわかるであろう。波長248nmにおいて、吸光度は光開始剤の量に強く依存するので、エポキシPOSS組成物は優れた、より低い光学吸光度を提供する能力を有する。
【0068】
【表6】
【0069】
【表7】
【0070】
実施例8
この実施例は、POSS分子を含むコーティング組成物の熱特性を証明するために行われた。そのデータを
図4及び5に示す。
図4及び5は、硬化膜の熱重量測定分析(例えば、重量減少vs温度)を示すグラフである。全てのサンプルは、熱重量測定分析中に、10℃/分の速度で空気中において加熱された。この試験のために、先の実施例からのUV硬化膜が使用された。
図4中のサンプルは、下記を含む。
・サンプル4G(MA0736アクリロPOSSかご型混合物とOF−211シリコーンアクリレートコーティングとの90wt/10wtブレンド)
・サンプル5I(1wt%のIrgacure4265を含むIOA−2D二官能性POSSヘテロかご型)
・サンプル6B(MA0736とUrAcrオリゴマーの30wt/70wtブレンド、1.94phrのイソボルニルアクリレート中に溶解された0.06phrのIrgacure819を含む)
・サンプル7B(1phrのIrgacure250を含むEP0409グリシジルPOSSかご型混合物)
・AHF116非PSQウレタンアクリレート比較基準ライトスルーコーティング
図5中のサンプルは、下記を含む。
・サンプル4G
・サンプル6B
・AHF116
・OF−211シリコーンアクリレート光ファイバコーティング
・PyroCoat(商標)ポリイミド光ファイバコーティング(OFS社により製造された市販グレートのポリイミドコート光ファイバの一部として存在し、膜ではない)
【0071】
図4及び5中の膜は、見かけ上、厚み6ミルであり、1平方センチメートル当たり7ジュールを使用して硬化されたサンプル7Bを除いて、1平方センチメートル当たり1ジュールのUV線量を使用して硬化された。
【0072】
AHF116比較サンプルと比較して、MA0736アクリロPOSSかご型混合物とUrAcrオリゴマーとの30/70ブレンド(サンプル6B)及びEP0409グリシジルPOSSかご型混合物(サンプル7B)は、より高い温度で優れた熱安定性を示す。IOA−2D(イソオクチルジアクリレート)材料(サンプル5I)も、より高い温度で優れた熱安定性を示すが、より低い温度でより大きい減少を示した。MA0736とOF−211シリコーンアクリレートとのブレンド(サンプル4G)は、
図4中のコーティングの中でも最も高い安定性を示した。
【0073】
図5は、OF−211シリコーンアクリレート及びPyroCoatポリイミドを含む、熱分解挙動(例えば、重量減少vs温度)を示すグラフである。ポリイミドコーティングの場合には、データはコーティングされた光ファイバを使用して取得され、コーティング重量はガラス重量を除去するのに正規化された。データは、OF−211の熱安定性におけるMA0736の向上効果を示す。
【0074】
熱重量測定分析は、J.Lightwave Technology(Stolov,Simoff)において、OFS社により公表された方法によってコーティング膜の「寿命」を推測するのに使用された。詳細を
図6に示す。
図6において、寿命は、25%の重量減少のいくらか恣意的な基準を使用して推測された。比較コーティング組成物であるAHF116と比較して、30wt%のMA0736POSSアクリレートを含むサンプル6B配合物は向上した安定性を示す一方で、エポキシPOSS配合物であるサンプル7BはAHF116と同程度の性能を示す。(IOA−2D)ジアクリレートPOSSヘテロかご型配合物であるサンプル5Iは、最も低い安定性を示した。
図6から、エポキシ及びアクリレート官能化POSSを含有する幾つかの例示的なPOSSコーティングは、10℃/分の速度で空気中において加熱された場合、100℃超の温度で、さらに約150℃以上の温度でも、さらに約200℃以上の温度でも熱的に安定である。
【0075】
実施例9
この実施例は、特定のPOSS分子を含有する硬化膜の動的弾性率(貯蔵弾性率)を測定するように行った。表8は、試験された3つの本発明の材料の組成物(サンプル9A、9C及び9D)及び1つの比較材料の組成物(サンプル9B)を記載する。
図7は、サンプル9A及び9Bの硬化膜の動的弾性率及びtanδ損失スペクトルを示す。POSS含有配合物(サンプル9A)は、平衡弾性率において、UV透過率においてマイナーペナルティーでサンプル9Bを3倍超上回る増加を示す。膜は1J/cm
2で硬化され、データは1rad/秒の発振周波数で収集された。
【0076】
【表8】
【0077】
図8は、EP0409グリシジルPOSSかご型混合物(エポキシ官能化シルセスキオキサン)に基づいて、本発明のサンプル9C及び9Dの比較における参照サンプル9Bの硬化膜の動的弾性率を示す。サンプル9C及び9Dは、2種類のカチオン性光開始剤充填を使用して配合及び硬化された。ここでも、POSS系配合物は、平衡弾性率の大幅な増加を示した。膜は、1J/cm
2で硬化され、1rad/秒の発振周波数を使用して試験された。最初に調製されたように、膜は硬化不足であることが見出された。最初のスキャン中の150℃の温度への加熱は硬化の進行を補助し、同じ膜の繰返しのスキャンのデータに示したように弾性率は更に増加した。このような現象は、UV硬化されたエポキシで生じることが知られている。コーティングがドロータワーに適用され、UV露光に応じて直ちに十分硬化されない場合には、硬化プロセスはUV照射露光後に熱硬化工程を含ませることにより有益である場合があることが示唆される。これは、熱オーブン又は無線周波数照射若しくはマイクロ波照射により照射されるオーブンを使用する線引き中にオンラインで行われ得る。
【0078】
実施例10
この実施例は、UV硬化性PSQ系コーティングを使用して製造された光ファイバを証明し、FBG及びFBGアレイがコーティングを使用してライティングされ得ることを証明するのに行われた。表9は、比較サンプル(サンプル10A)、及びコーティングがPSQを含む本発明のサンプル(サンプル10B)を示す。これら2つのコーティングの粘度はそれぞれ、温度制御のための水槽を循環させるTC−501、SC4−13R着脱式チャンバを有する小型のサンプルアダプタ及びSC4−21円筒形スピンドルを備えるBrookfield DV−IIデジタル粘度計を使用して測定された場合、36,000cP及び14,500cPであることが見出された。
【0079】
ファイバは、2種類のコーティングを使用し、下流マルチコア形状センサ用途のモデルとしての単一コアのシングルモードのプレフォームを使用して線引きされた。ファイバ開口数(NA)は0.21であり、見かけ上のファイバ形状は185マイクロメートルのコーティング直径を有する125マイクロメートルのガラスクラッドを含んだ。ファイバは、同じドロータワーにおいて、同一のプロセスレシピ(特に、同じコーティングダイサイズ、UVランプ設定及び線引き速度)を使用して線引きされた。ファイバは、波長248nmでのシングルレーザパルスを使用して、コーティングを通じてファイバコアへのFBGアレイをライティングする能力に関して評価された。グレーティングの強度及び収率は、全長約20メートルとしたFBGアレイについての相及び振幅基準を使用して評価された。コーティングサンプル10Bを有するファイバは、コーティングサンプル10Aを有するファイバと比較して線状欠陥(線状表面欠陥)を生じなかった。サンプル10Aは、同じ条件下で線引きされた場合、多くの重大な欠陥を示した。コーティングサンプル10Bを有するファイバの使用は、比較コーティングサンプル10Aからの収率が84.4%であったのと比較して、本発明のコーティングについては96.4%のFBG収率をもたらした。
【0080】
【表9】
【0081】
他のファイバは、2種類の線引き場所においてサンプル10A及び10B配合物を使用し、他のプレフォーム及び幾らか変更された線引きプロセスレシピ(他のダイサイズ、UVランプ条件及び線引き速度)使用して線引きされた。ある場合では、光開始剤濃度は、0.06〜0.2wt%の範囲内で変更された。FBGライティング試験において、PSQ改質コーティングを使用するグレーティング品質収率は、比較コーティングを用いるのと同等又はそれよりも良好であることが見出された。
【0082】
FBGをライティングするのに連続的なレーザエネルギー法も使用され、レーザの強度は、シングルパルスにおいてではなく、約2分の露光期間の間に適用された。この実施例では、プレフォームは、0.27の開口数(NA)を有した。グレーティングは、最初に相マスクを通してUVビームを通過させ、その後(約0.5マイクロメートルの周期を使用して、約1550ナノメートルの波長での反射性グレーティングを生じさせて)シングルモードのファイバコア中に周期的な屈折率変化を生じさせることにより、コーティングを通してガラスファイバ内にライティングされた。UVエネルギー密度は、コーティングを損傷させないように選択された。ライティング条件は、波長248ナノメートルにおける60ヘルツのレーザパルスを使用し、10ミリメートルの均一なグレーティング長にわたって、ファイバ上に1平方センチメートル当たり約25ミリジュールのレーザエネルギー密度で拡散させた。グレーティングは、このファイバ内に4.7dBの強度を有してライティングされ、これにより、マルチパルスグレーティングがPSQ改質コーティングを通じてライティングされ得たことが確認された。この事例では、グレーティング強度は、比較コーティングであるAHF116を使用する前述の類似のFBGについてのグレーティング強度よりもPSQ改質コーティングについてわずかに低く、これは、わずかに高いUV吸光度による可能性がある。
【0083】
サンプル10A及び10Bをコーティングして線引きされたファイバは、200℃での24時間等温曝露後のコーティング重量減少を測定することによって、耐熱性について試験された。サンプル10Aを有するファイバは、コーティングサンプル10Bを有するファイバがより少ない(26%)重量減少であったのと比較して、そのコーティング重量の44%を失った。
【0084】
ファイバが、EP0409グリシドキシPOSSかご型混合物及び約0.5重量%の光開始剤を利用したサンプル9Eをコーティングして線引きされた。十分に速い線引き速度において、コーティングは流動し、ガラスファイバを十分に(均一に)コーティングしたが、線引き時にわずかにべたついた。コーティングは、UVランプ露光を使用し、続けて穏和な熱オーブン(100〜200℃)を通過させて、部分的に硬化された。UV線量を増大させ、硬化レベルを増加させるために線引き速度が遅くされた場合、コーティングは球状になった。これは、比較的低い粘度によるものであった。処理の困難性は、例えば、i)光開始剤レベルを増加させることによって硬化の速度及び度合いを増加させること、ii)UVランプの数及び強度を増加させること、iii)熱オーブンを使用して、部分的に硬化されたコーティングを更に後処理すること(線引き中にオンラインで、又は線引き後のいずれかで)、及びiv)配合物に対する変化によってコーティングの粘度を増加させることを含む種々の戦略によって克服され得ることが知られている。
【0085】
実施例11
これらの実施例は、ランダム及びはしご型を含むPSQ構造体の混合物を有する選択された市販のポリシルセスキオキサンの重要な光学的及び機械的特徴を証明する。一連のUV硬化性成分は、東亜合成社から入手できると特定された(http://www.toagosei.co.jp/english/products/advanced/novel_material_sq_series.html)。このシリーズは、実質的に溶媒を含まないアクリレート官能基を有するフリーラジカル硬化性グレード(AC−SQ TA−100及びAC−SQ SI−20)を含んだ。このシリーズは、これも実質的に溶媒を含まないオキセタニル官能基に基づくカチオン硬化性グレード(OX−SQ TX−100、OX−SQ SI−20及びOX−SQ ME−20)も含んだ。このグレードの多くは、25℃における3,000〜50,000センチポイズの範囲の粘度及び1.46以上の硬化前屈折率で利用でき、光ファイバコーティングの配合物のための魅力的な候補となる。AC−SQ TA−100及びAC−SQ SI−20のサンプルが取得され、表10におけるように、UV硬化膜を調製するのに使用された。サンプル11A及び11Bは、高い硬度を有する膜を生成した。これらは、高い光開始剤充填のために、UV透過率について試験しなかった。サンプル11Cは、70重量%のAC−SQ TA−100と、低いガラス転移温度(−70℃)を有することが知られており軟化剤として作用し得る30重量%の希釈モノマーであるエトキシエトキシエチルアクリレート(EEEA)と、を使用して配合された。サンプル11Cは、樹脂100部当たり(phr)に0.2部のIrgacure819光開始剤を使用することにより硬化された。サンプル11Cは、表10にまとめるように、この低い光開始剤レベルを使用して容易に硬化し、良好なUV透過率(1平方センチメートル当たり1.2ジュールのUV線量を使用して硬化された厚み25マイクロメートルの膜について、波長248nmにおいて最大35%の透過率)を有する膜を生成した。未硬化の液体及び1平方センチメートル当たり300〜1200ミリジュールの範囲での連続的なUV露光後の膜について、水晶板間に挟まれたサンプル11Cの厚み50マイクロメートルの膜のUV透過スペクトルを
図9に示す。
【0086】
【表10】
【0087】
結局、データは、POSS系シルセスキオキサンコーティングによってUV透過率、熱安定性、コーティング硬度及び耐摩耗性等の性能のある組合せに関して改善が可能となること確証する傾向にある。
【0088】
本開示は、例示的な実施形態を説明しているが、開示された実施形態の範囲を逸脱することなく、種々の変更がなされ得ること、及び均等物がそれらの構成要素について置換えられ得ることが、当業者により理解されるであろう。加えて、多くの変更が、その本質的な範囲を逸脱することなく、本開示の教示に対して、特定の状況又は材料を適合させるのになされ得る。したがって、本開示は、本開示を実施するのに考慮されるベストモードとして開示された特定の実施形態に限定されないことが意図される。