特許第6442224号(P6442224)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6442224
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】パンツ型吸収性物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/49 20060101AFI20181210BHJP
   A61F 13/51 20060101ALI20181210BHJP
【FI】
   A61F13/49 312Z
   A61F13/49 410
   A61F13/51
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-214130(P2014-214130)
(22)【出願日】2014年10月21日
(65)【公開番号】特開2015-128573(P2015-128573A)
(43)【公開日】2015年7月16日
【審査請求日】2017年9月11日
(31)【優先権主張番号】特願2013-251304(P2013-251304)
(32)【優先日】2013年12月4日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002170
【氏名又は名称】特許業務法人翔和国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100101292
【弁理士】
【氏名又は名称】松嶋 善之
(74)【代理人】
【識別番号】100155206
【弁理士】
【氏名又は名称】成瀬 源一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 陽一
(72)【発明者】
【氏名】神山 いづみ
【審査官】 木原 裕二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−188189(JP,A)
【文献】 特開2010−200974(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0319853(US,A1)
【文献】 特開2011−078477(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15 − 13/84
A61L 15/16 − 15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用時に着用者の腹側に配される腹側領域及び着用時に着用者の背側に配される背側領域を有する外装体と、該外装体の内側に固定された縦長の吸収体を有す吸収性本体とを具備し、前記腹側領域及び前記背側領域それぞれの両側縁部が接合されて、一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されたパンツ型吸収性物品であって、
前記外装体は、肌対向面側の内層シート部材と非肌対向面側の外層シート部材との間に、前記パンツ型吸収性物品の横方向に伸長した状態で配された弾性部材が、前記パンツ型吸収性物品の縦方向に、複数本間欠的に配されて形成されており、
前記内層シート部材は複数個の内側開孔部を有し、前記外層シート部材は複数個の外側開孔部を有しており、
前記外装体は、前記内側開孔部と前記外側開孔部とが混在して互いに重ならない位置に配されて形成されており、
1本の前記弾性部材に着目して、該弾性部材を挟んで、前記パンツ型吸収性物品の縦方向の上側領域に配された前記内側開孔部及び前記外側開孔部の総数と、該縦方向の下側領域に配された前記内側開孔部及び前記外側開孔部の総数とが同じであり、
前記外装体は、前記腹側領域から前記背側領域に亘って形成されており、
前記内側開孔部及び前記外側開孔部は、複数本の前記弾性部材が配されていない非弾性部材配置領域に在るものの方が、該弾性部材が配された弾性部材配置領域に在るものに比べて、開孔面積が大きいパンツ型吸収性物品。
【請求項2】
着用時に着用者の腹側に配される腹側領域及び着用時に着用者の背側に配される背側領域を有する外装体と、該外装体の内側に固定された縦長の吸収体を有す吸収性本体とを具備し、前記腹側領域及び前記背側領域それぞれの両側縁部が接合されて、一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されたパンツ型吸収性物品であって、
前記外装体は、肌対向面側の内層シート部材と非肌対向面側の外層シート部材との間に、前記パンツ型吸収性物品の横方向に伸長した状態で配された弾性部材が、前記パンツ型吸収性物品の縦方向に、複数本間欠的に配されて形成されており、
前記内層シート部材は複数個の内側開孔部を有し、前記外層シート部材は複数個の外側開孔部を有しており、
前記外装体は、前記内側開孔部と前記外側開孔部とが混在して互いに重ならない位置に配されて形成されており、
1本の前記弾性部材に着目して、該弾性部材を挟んで、前記パンツ型吸収性物品の縦方向の上側領域に配された前記内側開孔部及び前記外側開孔部の総数と、該縦方向の下側領域に配された前記内側開孔部及び前記外側開孔部の総数とが同じであり、
前記内側開孔部及び前記外側開孔部は、前記吸収性本体側に在るものの方が、前記サイドシール部側に在るものに比べて、開孔面積が小さいパンツ型吸収性物品。
【請求項3】
前記外装体は、少なくとも背側領域において、前記内側開孔部と前記外側開孔部とが混在して互いに重ならない位置に配されて形成されている請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項4】
前記外装体は、前記内側開孔部と前記外側開孔部とが交互に配されて形成されている請求項1〜3の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項5】
前記パンツ型吸収性物品の縦方向に間欠的に配された前記弾性部材の間に、少なくとも前記内側開孔部が配されている請求項1〜の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項6】
前記内側開孔部及び前記外側開孔部は、それぞれ、前記パンツ型吸収性物品の縦方向に長い形状である請求項1〜の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項7】
前記外側開孔部は、図柄模様に形成されている請求項1〜の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パンツ型使い捨ておむつ等のパンツ型吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、パンツ型使い捨ておむつは、おむつの外形を形成する外装体と、該外装体の内側に固定された吸収体を有す吸収性本体とを具備する。外装体の通気性を向上させ、着用時の使い捨ておむつの内部の蒸れを低減し、使い捨ておむつの使用感を高める観点から、例えば、特許文献1には、外装体に、貫通孔である通気孔を設けたパンツ型使い捨ておむつが記載されている。特許文献1に記載のパンツ型吸収性物品によれば、外装体の通気性が向上する。
【0003】
これとは別の技術として、本出願人は、先に、外装体に補助開口部を設けたパンツ型使い捨ておむつを提案した(特許文献2)。特許文献2に記載のパンツ型使い捨ておむつによれば、手の指が不自由な人でも、補助開口部に指を差し込んで、一人で着用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平3−251245号公報
【特許文献2】特開2004-267335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の如きパンツ型使い捨ておむつは、外装体に、貫通孔が設けられているため、使用者に、漏れが発生してしまうのではないかと、漏れに対する不安を招いてしまう。
【0006】
また、特許文献2に記載のパンツ型使い捨ておむつは、手の指が不自由な人でも一人で着用できる特異なおむつであり、指を差し込むことができる補助開口部を有している。このように、特許文献2には、漏れに対する改良に関して何ら記載されていない。
【0007】
したがって本発明は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得るパンツ型吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、着用時に着用者の腹側に配される腹側領域及び着用時に着用者の背側に配される背側領域を有する外装体と、該外装体の内側に固定された縦長の吸収体を有す吸収性本体とを具備し、前記腹側領域及び前記背側領域それぞれの両側縁部が接合されて、一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されたパンツ型吸収性物品であって、前記外装体は、肌対向面側の内層シート部材と非肌対向面側の外層シート部材との間に、前記パンツ型吸収性物品の横方向に伸長した状態で配された弾性部材が、前記パンツ型吸収性物品の縦方向に、複数本間欠的に配されて形成されており、前記内層シート部材は複数個の内側開孔部を有し、前記外層シート部材は複数個の外側開孔部を有しており、前記外装体は、前記内側開孔部と前記外側開孔部とが混在して互いに重ならない位置に配されて形成されており、1本の前記弾性部材に着目して、該弾性部材を挟んで、前記パンツ型吸収性物品の縦方向の上側領域に配された前記内側開孔部及び前記外側開孔部の総数と、該縦方向の下側領域に配された前記内側開孔部及び前記外側開孔部の総数とが同じであるパンツ型吸収性物品を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、外装体の通気性が向上し、内部の蒸れが低減され、漏れに対する不安も想起し難く、使用感が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の第1実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの着用状態を示す斜視図である。
図2図2は、図1に示すパンツ型使い捨ておむつの組み立て状態を説明するための図である。
図3図3は、図1に示すパンツ型使い捨ておむつを展開して伸長させた状態を外装体の外層シート部材側から見た平面図である。
図4図4は、図3のIV−IV線断面図である。
図5図5は、本発明の第2実施形態であるパンツ型使い捨ておむつを外装体の外層シート部材側から見た一部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明のパンツ型吸収性物品を、その好ましい第1実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
第1実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1A(以下、「おむつ1A」ともいう。)は、図1に示すように、着用時に着用者の腹側に配される腹側領域A及び着用時に着用者の背側に配される背側領域Bを有する外装体2と、外装体2の内側に固定された吸収体33を有する長方形状の吸収性本体3とを具備し、腹側領域Aの両側縁部2a,2aと背側領域Bの両側縁部2b,2bとが接合されて、一対のサイドシール部5,5、ウエスト開口部WO及び一対のレッグ開口部LO,LOが形成されている。おむつ1Aにおいては、外装体2が、腹側領域Aから背側領域Bに亘って形成されており、腹側領域Aと背側領域Bとの間に股下領域Cを有している。
本明細書において、「肌対向面」とは、吸収性本体3を構成する後述する表面シート31などの各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、「非肌対向面」とは、吸収性本体3を構成する後述する表面シート31などの各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。
また、各図に示す「X方向」は、吸収性本体3の縦方向に延びる中心線CL1に平行な方向である。また各図に示す「Y方向」は、中心線CL1に直交する方向であり、吸収性本体3の横方向と同じ方向でもある。
【0012】
外装体2の内側には、図1図2に示すように、吸収性本体3が固定されている。おむつ1Aの吸収性本体3は、図2に示すように、実質的にX方向に縦長の長方形状であり、液透過性の表面シート31、液不透過性(撥水性も含む)の裏面シート32、両シート31,32間に介在する吸収体33を備えている。おむつ1Aにおいては、吸収体33は、縦方向(X方向)に長い矩形型である。吸収性本体3の縦方向(X方向)に沿う両側部には、図2に示すように、液不透過性又は撥水性で且つ通気性の素材から構成された側方カフス34,34が設けられている。各側方カフス34の自由端部近傍には、立体ギャザー形成用弾性部材35が縦方向(X方向)に伸長した状態で配されている。おむつの着用時には、立体ギャザー形成用弾性部材35の収縮により側方カフス34の自由端部側が起立し、所謂立体ギャザーとなり、横方向(Y方向)への体液の流出が阻止される。
【0013】
外装体2は、肌対向面側の内層シート部材21と非肌対向面側の外層シート部材22との間に、横方向(Y方向)に伸長した状態で配された弾性部材23が、縦方向(X方向)に、複数本間欠的に配されて形成されている。おむつ1Aにおいては、内層シート部材21が1枚のシートからなり、外層シート部材22も1枚のシートからなる。内層シート部材21及び外層シート部材22は、図2に示すように、縦方向(X方向)中央部において内方に括れており、互いに同形同大に形成されている。また、おむつ1Aにおいては、内層シート部材21及び外層シート部材22の間に、中央部の括れに沿って伸長した状態でレッグ弾性部材24が配されている。
【0014】
おむつ1Aの外装体2は、図2に示すように、吸収性本体3が直接固定される内層シート部材21と内層シート部材21の外面側に配される外層シート部材22との間に、複数本の弾性部材23及びレッグ弾性部材24を配し、内層シート部材21又は外層シート部材22の内面の全面に、スパイラル状或いはストライプ状に塗布された接着剤により、それらが貼り合わされて形成されている。
【0015】
以上のように形成された外装体2は、図2図3に示すように、縦方向(X方向)中央部において内方に括れている。おむつ1Aにおいては、外装体2の腹側領域A側の両側縁部2a,2aの内面と外装体2の背側領域B側の両側縁部2b,2bの内面同士を互いに重ね合わせ、合掌状に固定することにより、一対のサイドシール部5,5が形成されるとともに、図1に示す、ウエスト開口部WO及び一対のレッグ開口部LO,LOが形成されている。
【0016】
外装体2について、詳述すると、腹側領域A及び背側領域Bそれぞれに配された弾性部材23は、吸収性本体3より縦方向(X方向)外方に間欠的に配された複数本のウエスト弾性部材231と、ウエスト弾性部材231より縦方向(X方向)の下方に間欠的に配された複数本の胴回り弾性部材232とを有している。外装体2を構成する内層シート部材21及び外層シート部材部材22の間に、伸長した状態でウエスト弾性部材231及び胴回り弾性部材232が配されていることにより、おむつ1Aの外装体2には、ウエスト弾性領域(ウエストギャザー)及び胴回り弾性領域(胴回りギャザー)が形成される。尚、胴回り弾性部材232は、吸収性本体3と重なる位置においては細かく分断されて、もはや収縮力を発現しない状態となっていることが好ましい。また、おむつ1Aの外装体2には、伸長した状態でレッグ弾性部材24が配されていることにより、環状の一対のレッグ弾性領域(レッグギャザー)が形成される。
【0017】
また、外装体2を構成する内層シート部材21は複数個の内側開孔部25を有し、外層シート部材22は複数個の外側開孔部26を有している。外装体2は、図1図3に示すように、内側開孔部25と外側開孔部26とが混在して互いに重ならない位置に配されて形成されている。おむつ1Aにおいては、内層シート部材21の内側開孔部25と外層シート部材22の外側開孔部26とが、腹側領域Aから背側領域Bに亘る全領域にて、混在した状態で配され、平面視して、内側開孔部25及び外側開孔部26が互いに重ならない位置に配されている。このように、おむつ1Aにおいては、内側開孔部25及び外側開孔部26が、腹側領域Aから背側領域Bに亘る全領域に配されているが、外装体2の通気性を向上させ、おむつ1Aの内部の蒸れを低減させる観点からは、少なくとも背側領域Bに配されていればよい。ここで、「重ならない位置に配されている」とは、内側開孔部25と外側開孔部26とが全く重なった部分を有さない場合のみならず、一部重なった部分を有する場合も含むことを意味する。尚、一部重なった部分を有する場合とは、一部重なっている内側開孔部25及び外側開孔部26の数が、内側開孔部25及び外側開孔部26の全体の数に対して20%以下である場合をいう。
【0018】
内側開孔部25及び外側開孔部26について、更に詳述すると、図3に示すように、外装体2は、内側開孔部25と外側開孔部26とが交互に配されて形成されている。具体的には、おむつ1Aにおいては、外装体2の腹側領域A及び背側領域Bそれぞれは、横方向(Y方向)に伸長状態の弾性部材23が縦方向(X方向)に間欠的に配された弾性部材配置領域となっており、外装体2の股下領域Cは、横方向(Y方向)に伸長状態の弾性部材23が配されていない非弾性部材配置領域となっている。弾性部材配置領域である腹側領域A及び背側領域Bそれぞれにおいては、内側開孔部25と外側開孔部26が、縦方向(X方向)に交互に配されて互いに重ならない位置となっており、横方向(Y方向)にも交互に配されて互いに重ならない位置となっている。非弾性部材配置領域である股下領域Cにおいては、内側開孔部25と外側開孔部26が、横方向(Y方向)に交互に配されて互いに重ならない位置となっており、吸収性本体3の横方向に延びる中心線CL2に線対称となる位置に配されている。このように、内側開孔部25及び外側開孔部26それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域A及び背側領域Bそれぞれに配された第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261と、非弾性部材配置領域である股下領域Cに配された第2内側開孔部252及び第2外側開孔部262とを有している。
【0019】
さらに、横方向(Y方向)に伸長状態の1本の弾性部材23に着目して、該弾性部材23を挟んで、縦方向(X方向)の上側領域UTに配された内側開孔部25及び外側開孔部26の総数と、該弾性部材23を挟んで、縦方向(X方向)の下側領域DTに配された内側開孔部25及び外側開孔部26の総数とが同じである。具体的には、着目する1本の弾性部材23は、腹側領域A及び背側領域Bそれぞれに配された複数本のウエスト弾性部材231及び複数本の胴回り弾性部材232の中から選ぶことができる。また、ここで言う内側開孔部25及び外側開孔部26とは、弾性部材配置領域である腹側領域A及び背側領域Bそれぞれに配された第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261を意味する。おむつ1Aにおいては、例えば、図3に示すように、複数本のウエスト弾性部材231及び胴回り弾性部材232の中から選ばれた1本の胴回り弾性部材232Aに着目して、該胴回り弾性部材232Aを挟んで、上側領域UTに配された第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の総数と、下側領域DTに配された第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の総数とが同じである。ここで総数が同じとは、弾性部材を挟んだ縦方向(X方向)の上側領域UTに配された内側開孔部25及び外側開孔部26の総数と、該弾性部材23を挟んで、縦方向(X方向)の下側領域DTに配された内側開孔部25及び外側開孔部26の総数との比率が4:6〜6:4の範囲であることをいう。このような関係が、複数本の弾性部材23の内の少なくとも1本の弾性部材23において、形成されており、偏りのない応力を得る観点から、複数本の弾性部材23において形成されていることが好ましく、各弾性部材23において形成されていることが更に好ましい。上側領域UTに配された第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の総数と、下側領域DTに配された第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の総数とは、具体的に、10個以上80個以下であることが好ましく、20個以上60個以下であることが更に好ましい。
【0020】
弾性部材配置領域である腹側領域A及び背側領域Bそれぞれにおいては、図3に示すように、縦方向(X方向)に間欠的に配された弾性部材23の間に、第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261が交互に1個ずつ配されている。尚、弾性部材23が着用者の肌に触れずに肌トラブルを発現させない観点からは、少なくとも肌対向面側の第1内側開孔部251が、縦方向(X方向)に間欠的に配された弾性部材23の間に配されており、弾性部材23が直接肌に触れないように形成されていればよい。
【0021】
おむつ1Aにおいては、図3に示すように、非弾性部材配置領域である股下領域Cに配された第2内側開孔部252及び第2外側開孔部262は、その開孔面積が、弾性部材配置領域である腹側領域A及び背側領域Bそれぞれに配された第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の開孔面積よりも大きくなっている。このように、弾性部材配置領域における第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の開孔面積が、非弾性部材配置領域における第2内側開孔部252及び第2外側開孔部262の開孔面積よりも小さいので、漏れに対する不安も想起し難く、通気性が向上する。該効果を一層奏する観点から、弾性部材配置領域における第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の開孔面積(S1)に対する非弾性部材配置領域における第2内側開孔部252及び第2外側開孔部262の開孔面積(S2)の比(S2/S1)が、2以上500以下であることが好ましく、5以上100以下であることが更に好ましい。また、弾性部材配置領域(腹側領域A及び背側領域B)においては、第1内側開孔部251の開孔面積(S3)が、第1外側開孔部261の開孔面積(S4)よりも大きい方が、内側を大きくすることによる漏れに対する不安を想起させることなく通気性を確保できるので好ましい。第1外側開孔部261の開孔面積(S4)に対する第1内側開孔部251の開孔面積(S3)の比(S3/S4)が、2以上100以下であることが好ましく、2以上50以下であることが更に好ましい。更に、非弾性部材配置領域(股下領域C)においては、第2内側開孔部252の開孔面積(S5)が、第2外側開孔部262の開孔面積(S6)よりも大きいことが好ましく、第2外側開孔部262の開孔面積(S6)に対する第2内側開孔部252の開孔面積(S5)の比(S5/S6)が、2以上30以下であることが好ましく、2以上10以下であることが更に好ましい。具体的には、弾性部材配置領域における第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の平均開孔面積は、1mm以上100mm以下であることが好ましく、非弾性部材配置領域における第2内側開孔部252及び第2外側開孔部262の平均開孔面積は、20mm以上1500mm以下であることが好ましい。
【0022】
内側開孔部25及び外側開孔部26を平面視した形状としては、円形状、多角形状、楕円形状などの幾何学模様形状や、サイズ情報を象った形状が挙げられ、特に弾性部材配置領域の縦方向の襞形成の観点から、縦方向(X方向)に長い形状であることが好ましい。また、外側開孔部26を平面視した形状としては、おむつ1Aの外観を向上させる観点から、キャラクター形状等の図柄模様であることが好ましい。おむつ1Aにおいては、弾性部材配置領域である腹側領域A及び背側領域Bそれぞれに配された第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の形状が、縦方向(X方向)に長い楕円形状に形成されており、非弾性部材配置領域である股下領域Cに配された第2内側開孔部252の形状が、第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の開口面積よりも大きな縦方向(X方向)に長い楕円形状に形成されている。また、非弾性部材配置領域である股下領域Cに配された第2外側開孔部262の形状が、第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の開口面積よりも大きい、星柄の図柄形状に形成されている。
【0023】
内側開孔部25は、外装体2を構成する内層シート部材21を、溶融させたり、切り抜いたり、打ち抜いたりして、予め形成することが好ましい。外側開孔部26も、同様に、外装体2を構成する外層シート部材22を、溶融させたり、切り抜いたり、打ち抜いたりして、予め形成することが好ましい。
【0024】
第1実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1Aの形成材料について説明する。
外装体2を構成する外層シート部材部材22と内層シート部材21としては、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、外層シート部材部材22及び内層シート部材21としては、撥水性の不織布等を用いることができる。
【0025】
吸収性本体3を構成する表面シート31、裏面シート32、吸収体33及び側方カフス34を形成するシートとしては、それぞれ、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート31としては、親水性且つ液透過性の不織布等を用いることができ、裏面シート32としては、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布の積層体等を用いることができる。吸収体33としては、吸収性ポリマーの粒子及び繊維材料から構成された吸収コアをティッシュペーパによって被覆されているものを用いることができる。側方カフス34を形成するシートとしては、伸縮性のフィルム、不織布、織物またはそれらの積層シート等を用いることができる。
【0026】
ウエスト弾性部材231、胴回り弾性部材232、レッグ弾性部材24、及び立体ギャザー形成用弾性部材35としては、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、天然ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン−ポリイソプレン共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエン共重合体、アクリル酸エチル−エチレン等のポリエチレン−αオレフィン共重合体等からなる糸状の伸縮性材料を用いることができる。
【0027】
サイドシール部5の接合には、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられる接着剤や、ヒートエンボス、超音波エンボス等の融着手段が用いられる。吸収性本体3と外装体2の内層シート部材21との固定や、表面シート31、裏面シート32、側方カフス34の固定も同様に、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられる接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス等の融着手段が用いられる。
【0028】
上述した本発明の第1施形態のパンツ型使い捨ておむつ1Aを使用した際の作用効果について説明する。
おむつ1Aにおいては、図1に示すように、外装体2を構成する内層シート部材21が内側開孔部25を有し、外層シート部材22が外側開孔部26を有しているので、外装体2の通気性が向上し、おむつ1A着用時の内部の蒸れが低減され、使用感が向上する。また、図1に示すように、内層シート部材21の内側開孔部25と外層シート部材22の外側開孔部26とが、混在しながら、図4に示すように、互いに重ならない位置に配されて、外装体2が形成されている。その為、おむつ1Aの着用中に外側開孔部26を介して着用者の肌が見えないので、使用者に漏れに対する不安を想起させ難く、使用感が向上する。特に、おむつ1Aにおいては、内側開孔部25と外側開孔部26とが交互に配されているので、外観も良好となる。特に、おむつ1Aにおいては、非弾性部材配置領域である股下領域Cに配された第2外側開孔部262の形状が、第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の開口面積よりも大きい、星柄の図柄形状に形成されているので、更に外観が良好となる。
【0029】
また、おむつ1Aにおいては、図3に示すように、横方向(Y方向)に伸長状態の1本の弾性部材23に着目して、該弾性部材23を挟んで、上側領域UTに配された内側開孔部25及び外側開孔部26の総数と、下側領域DTに配された内側開孔部25及び外側開孔部26の総数とが同じである。その為、弾性部材23の上下でシートの剛性に偏りがなくなり、均等に応力を得ることが出来る。
【0030】
また、おむつ1Aにおいては、図1に示すように、肌対向面側の第1内側開孔部251が、縦方向(X方向)に間欠的に配された弾性部材23の間に配されており、弾性部材23が直接肌に触れないように形成されているので、弾性部材23が着用者の肌に触れずに肌トラブルを発現させ難く、使用感が向上する。
【0031】
また、おむつ1Aにおいては、図1に示すように、弾性部材配置領域である腹側領域A及び背側領域Bそれぞれに配された第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の形状が、縦方向(X方向)に長い楕円形状に形成されており、非弾性部材配置領域である股下領域Cに配された第2内側開孔部252の形状も、縦方向(X方向)に長い楕円形状に形成されている。その為、弾性部材配置領域では長さ方向の襞の形成を誘引しやすく、また、非弾性部材配置領域においては長さ方向に伸びにくく装着性向上の効果を奏する。
【0032】
次に、本発明の第2実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1B(以下、「おむつ1B」とも言う。)について、図5に基づいて説明する。
第2実施形態のおむつ1Bについては、第1実施形態のおむつ1Aと異なる点について説明する。特に説明しない点は、おむつ1Aと同様であり、おむつ1Aの説明が適宜適用される。
【0033】
おむつ1Bは、図5に示すように、内側開孔部25及び外側開孔部26は、吸収性本体3側に在るものの方が、サイドシール部5側に在るものに比べて、開孔面積が小さく形成されている。詳述すると、おむつ1Bの外装体2においては、内層シート部材21の内側開孔部25と外層シート部材22の外側開孔部26とが、吸収性本体3を除く腹側領域Aから背側領域Bに亘る領域にて、混在した状態で配され、平面視して、交互に互いに重ならない位置に配されている。
【0034】
具体的には、おむつ1Bにおいては、図5に示すように、弾性部材配置領域である腹側領域A及び背側領域Bそれぞれに配された第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の形状が、縦方向(X方向)に長い楕円形状に形成されており、非弾性部材配置領域である股下領域Cに配された第2外側開孔部262及び第2内側開孔部252の形状が、第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の開口面積よりも大きな縦方向(X方向)に長い楕円形状に形成されている。
【0035】
おむつ1Bにおいては、図5に示すように、弾性部材配置領域である腹側領域A及び背側領域Bそれぞれにおけるウエスト弾性部材231が配されたウエスト弾性領域(ウエストギャザー)にて、第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261が、縦方向(X方向)に交互に配されて互いに重ならない位置となっており、横方向(Y方向)にも交互に配されて互いに重ならない位置となっている。そして、第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261は、サイドシール部5側から吸収性本体3側、即ち縦方向(X方向)に延びる中心線CL1側に向かって、横方向(Y方向)内方に向かうに従って漸次開孔面積が小さく形成されている。
【0036】
また、おむつ1Bにおいては、図5に示すように、弾性部材配置領域である腹側領域A及び背側領域Bそれぞれにおける胴回り弾性部材232が配された胴回り弾性領域(胴回りギャザー)にて、第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261が、吸収性本体3と重なる領域に配されておらず、吸収性本体3と重なる領域を除く領域にて、縦方向(X方向)に交互に配されて互いに重ならない位置となっており、横方向(Y方向)にも交互に配されて互いに重ならない位置となっている。そして、第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261は、サイドシール部5側から吸収性本体3側、即ち縦方向(X方向)に延びる中心線CL1側に向かって、横方向(Y方向)内方に向かうに従って漸次開孔面積が小さく形成されている。
【0037】
また、おむつ1Bにおいては、図5に示すように、非弾性部材配置領域である股下領域Cに配された第2内側開孔部252及び第2外側開孔部262が、吸収性本体3と重なる領域に配されておらず、吸収性本体3と重なる領域を除く領域にて、縦方向(X方向)に交互に配されて互いに重ならない位置となっており、横方向(Y方向)にも交互に配されて互いに重ならない位置となっている。そして、第2内側開孔部252及び第2外側開孔部262は、サイドシール部5側から吸収性本体3側、即ち縦方向(X方向)に延びる中心線CL1側に向かって、横方向(Y方向)内方に向かうに従って漸次開孔面積が小さく形成されている。
【0038】
上述した本発明の第2実施形態のおむつ1Bを使用した際の作用効果について説明する。
第2実施形態のおむつ1Bの効果については、第1実施形態のおむつ1Aの効果と異なる点について説明する。特に説明しない点は、第1実施形態のおむつ1Aの効果と同様であり、第1実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1Aの効果の説明が適宜適用される。
【0039】
第2実施形態のおむつ1Bは、図5に示すように、内側開孔部25及び外側開孔部26は、吸収性本体3側に在るものの方が、サイドシール部5側に在るものに比べて、開孔面積が小さく形成されている。その為、漏れに対する不安を使用者が想起し難く、使用感が向上する。
【0040】
本発明のパンツ型吸収性物品は、上述した第1実施形態のおむつ1A、第2実施形態のおむつ1Bに何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、上述したおむつ1A,1Bの有する内側開孔部25と外側開孔部26は、図3図5に示すように、規則正しく、縦方向(X方向)に交互に配されて互いに重ならない位置となっており、横方向(Y方向)にも交互に配されて互いに重ならない位置となっているが、互いに重ならない位置となっていればよい。
【0041】
また、上述したおむつ1A,1Bにおいては、図2に示すように、内層シート部材21が1枚のシートから形成されているが、複数枚のシートから形成されていてもよい。また、外層シート部材22も1枚のシートから形成されているが、外層シート部材22も同様に、複数枚のシートから形成されていてもよい。
【0042】
また、上述したおむつ1A,1Bにおいては、図3図5に示すように、非弾性部材配置領域である股下領域Cに配された第2内側開孔部252及び第2外側開孔部262は、その開孔面積が、弾性部材配置領域である腹側領域A及び背側領域Bそれぞれに配された第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261の開孔面積よりも大きくなっているが、均一な同じ開口面積であってもよい。また、上述したおむつ1A,1Bにおいては、弾性部材配置領域である腹側領域A及び背側領域Bにおいては、第1内側開孔部251の開孔面積(S3)が、第1外側開孔部261の開孔面積(S4)よりも大きくなっているが、第1内側開孔部251の開孔面積と第1外側開孔部261の開孔面積が等しくてもよい。また、弾性部材配置領域である股下領域Cにおいては、第2内側開孔部252の開孔面積(S5)が、第2外側開孔部262の開孔面積(S6)よりも大きくなっているが、第2内側開孔部252の開孔面積と第2外側開孔部262の開孔面積とが等しくてもよい。
【0043】
また、上述したおむつ1Bにおいては、図5に示すように、第1内側開孔部251及び第1外側開孔部261は、サイドシール部5側から吸収性本体3側、即ち縦方向(X方向)に延びる中心線CL1側に向かって、横方向(Y方向)内方に向かうに従って漸次開孔面積が小さく形成されているが、段階的に開口面積が小さく形成されていてもよい。また、第2内側開孔部252及び第2外側開孔部262も同様に、サイドシール部5側から吸収性本体3側に向かって、段階的に開口面積が小さく形成されていてもよい。
【0044】
また、上述したおむつ1Bにおいては、図5に示すように、内側開孔部25及び外側開孔部26は、サイドシール部5側から吸収性本体3側に向かって、横方向(Y方向)内方に向かうに従ってのみ、開口面積が小さく形成されているが、縦方向(X方向)内方に向かうに従って、開口面積が小さく形成されていてもよく、縦方向(X方向)及び横方向(Y方向)内方に向かうに従って、開口面積が小さく形成されていてもよい。
【0045】
また、本発明におけるパンツ型吸収性物品は、パンツ型使い捨ておむつに限られず、パンツ型の生理用ナプキンであっても良い。
上述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
【0046】
上述した実施形態に関し、さらに以下のパンツ型吸収性物品を開示する。
【0047】
<1>
着用時に着用者の腹側に配される腹側領域及び着用時に着用者の背側に配される背側領域を有する外装体と、該外装体の内側に固定された縦長の吸収体を有す吸収性本体とを具備し、前記腹側領域及び前記背側領域それぞれの両側縁部が接合されて、一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されたパンツ型吸収性物品であって、
前記外装体は、肌対向面側の内層シート部材と非肌対向面側の外層シート部材との間に、前記パンツ型吸収性物品の横方向に伸長した状態で配された弾性部材が、前記パンツ型吸収性物品の縦方向に、複数本間欠的に配されて形成されており、
前記内層シート部材は複数個の内側開孔部を有し、前記外層シート部材は複数個の外側開孔部を有しており、
前記外装体は、前記内側開孔部と前記外側開孔部とが混在して互いに重ならない位置に配されて形成されており、
各前記弾性部材を挟んで、前記パンツ型吸収性物品の縦方向の上側領域に配された前記内側開孔部及び前記外側開孔部の総数と、該縦方向の下側領域に配された前記内側開孔部及び前記外側開孔部の総数とが同じであるパンツ型吸収性物品。
【0048】
<2>
前記外装体は、少なくとも背側領域において、前記内側開孔部と前記外側開孔部とが混在して互いに重ならない位置に配されて形成されている前記<1>に記載のパンツ型吸収性物品。
<3>
前記外装体は、前記内側開孔部と前記外側開孔部とが交互に配されて形成されている前記<1>又は<2>に記載のパンツ型吸収性物品。
<4>
弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれにおいては、前記内側開孔部と前記外側開孔部が、縦方向(X方向)に交互に配されて互いに重ならない位置となっており、横方向(Y方向)にも交互に配されて互いに重ならない位置となっている前記<1>〜<3>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<5>
非弾性部材配置領域である股下領域Cにおいては、前記内側開孔部と前記外側開孔部が、横方向(Y方向)に交互に配されて互いに重ならない位置となっており、前記吸収性本体の横方向に延びる中心線CL2に線対称となる位置に配されている前記<1>〜<4>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<6>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれに配された第1内側開孔部及び第1外側開孔部と、非弾性部材配置領域である股下領域に配された第2内側開孔部及び第2外側開孔部とを有しており、
前記弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれにおいては、縦方向(X方向)に間欠的に配された弾性部材の間に、前記第1内側開孔部及び前記第1外側開孔部が交互に1個ずつ配されている前記<1>〜<5>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<7>
前記パンツ型吸収性物品の縦方向に間欠的に配された前記弾性部材の間に、少なくとも前記内側開孔部が配されている前記<1>〜<6>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<8>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部は、それぞれ、前記パンツ型吸収性物品の縦方向に長い形状である前記<1>〜<7>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<9>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部は、平面視して、縦方向(X方向)に長い楕円形状に形成されている前記<1>〜<8>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<10>
前記外側開孔部は、図柄模様に形成されている前記<1>〜<9>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<11>
前記外装体は、前記腹側領域から前記背側領域に亘って形成されており、
前記内側開孔部及び前記外側開孔部は、複数本の前記弾性部材が配されていない非弾性部材配置領域に在るものの方が、該弾性部材が配された弾性部材配置領域に在るものに比べて、開孔面積が大きい前記<1>〜<10>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0049】
<12>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれに配された第1内側開孔部及び第1外側開孔部と、非弾性部材配置領域である股下領域に配された第2内側開孔部及び第2外側開孔部とを有しており、
前記弾性部材配置領域における前記第1内側開孔部及び前記第1外側開孔部の開孔面積(S1)に対する前記非弾性部材配置領域における前記第2内側開孔部及び前記第2外側開孔部の開孔面積(S2)の比(S2/S1)が、2以上500以下、好ましく5以上100以下である前記<1>〜<11>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<13>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれに配された第1内側開孔部及び第1外側開孔部と、非弾性部材配置領域である股下領域に配された第2内側開孔部及び第2外側開孔部とを有しており、
前記弾性部材配置領域(腹側領域及び背側領域)においては、前記第1内側開孔部の開孔面積(S3)が、前記第1外側開孔部の開孔面積(S4)よりも大きい前記<1>〜<12>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<14>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれに配された第1内側開孔部及び第1外側開孔部と、非弾性部材配置領域である股下領域に配された第2内側開孔部及び第2外側開孔部とを有しており、
前記第1外側開孔部の開孔面積(S4)に対する前記第1内側開孔部の開孔面積(S3)の比(S3/S4)が、2以上100以下、好ましくは2以上50以下である前記<1>〜<13>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<15>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれに配された第1内側開孔部及び第1外側開孔部と、非弾性部材配置領域である股下領域に配された第2内側開孔部及び第2外側開孔部とを有しており、
前記非弾性部材配置領域(股下領域)においては、前記第2内側開孔部の開孔面積(S5)が、前記第2外側開孔部の開孔面積(S6)よりも大きい前記<1>〜<14>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<16>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれに配された第1内側開孔部及び第1外側開孔部と、非弾性部材配置領域である股下領域に配された第2内側開孔部及び第2外側開孔部とを有しており、
前記第2外側開孔部の開孔面積(S6)に対する前記第2内側開孔部の開孔面積(S5)の比(S5/S6)が、2以上30以下、好ましくは2以上10以下である前記<1>〜<15>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<17>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれに配された第1内側開孔部及び第1外側開孔部と、非弾性部材配置領域である股下領域に配された第2内側開孔部及び第2外側開孔部とを有しており、
前記弾性部材配置領域における前記第1内側開孔部及び前記第1外側開孔部の平均開孔面積は、それぞれ、1mm以上100mm以下であることが好ましく前記<1>〜<16>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<18>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれに配された第1内側開孔部及び第1外側開孔部と、非弾性部材配置領域である股下領域に配された第2内側開孔部及び第2外側開孔部とを有しており、
前記非弾性部材配置領域における前記第2内側開孔部及び前記第2外側開孔部の平均開孔面積は、20mm以上1500mm以下であることが好ましい前記<1>〜<17>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<19>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれに配された第1内側開孔部及び第1外側開孔部と、非弾性部材配置領域である股下領域に配された第2内側開孔部及び第2外側開孔部とを有しており、
前記弾性部材配置領域においては、前記第1内側開孔部の開孔面積と前記第1外側開孔部の開孔面積とがほぼ等しい前記<1>〜<10>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<20>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれに配された第1内側開孔部及び第1外側開孔部と、非弾性部材配置領域である股下領域に配された第2内側開孔部及び第2外側開孔部とを有しており、
前記非弾性部材配置領域においては、前記第2内側開孔部の開孔面積と前記第2外側開孔部の開孔面積とがほぼ等しい前記<1>〜<12>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0050】
<21>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれに配された第1内側開孔部及び第1外側開孔部と、非弾性部材配置領域である股下領域に配された第2内側開孔部及び第2外側開孔部とを有しており、
前記非弾性部材配置領域である股下領域に配された前記第2内側開孔部の形状が、前記第1内側開孔部及び前記第1外側開孔部の開口面積よりも大きな縦方向(X方向)に長い楕円形状に形成されている前記<1>〜<20>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<22>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれに配された第1内側開孔部及び第1外側開孔部と、非弾性部材配置領域である股下領域に配された第2内側開孔部及び第2外側開孔部とを有しており、
前記非弾性部材配置領域である股下領域に配された前記第2外側開孔部の形状が、前記第1内側開孔部及び前記第1外側開孔部の開口面積よりも大きい、星柄の図柄形状に形成されている前記<1>〜<20>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<23>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部は、前記吸収性本体側に在るものの方が、前記サイドシール部側に在るものに比べて、開孔面積が小さい前記<1>〜<22>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<24>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれに配された第1内側開孔部及び第1外側開孔部と、非弾性部材配置領域である股下領域に配された第2内側開孔部及び第2外側開孔部とを有しており、
前記第1内側開孔部及び前記第1外側開孔部は、前記サイドシール部側から前記吸収性本体側に向かって、横方向(Y方向)内方に向かうに従って漸次開孔面積が小さく形成されている前記<1>〜<23>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<25>
前記内側開孔部及び前記外側開孔部それぞれは、弾性部材配置領域である腹側領域及び背側領域それぞれに配された第1内側開孔部及び第1外側開孔部と、非弾性部材配置領域である股下領域に配された第2内側開孔部及び第2外側開孔部とを有しており、
前記第1内側開孔部及び前記第1外側開孔部は、前記サイドシール部側から前記吸収性本体側に向かって、横方向(Y方向)内方に向かうに従って段階的に開口面積が小さく形成されている前記<1>〜<23>の何れか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【符号の説明】
【0051】
1A,1B パンツ型使い捨ておむつ
2 外装体
21 内層シート部材
22 外層シート部材
23 横方向(Y方向)に伸長した状態で配された弾性部材
24 でレッグ弾性部材
25 内側開孔部
26 外側開孔部
3 吸収性本体
31 表面シート
32 裏面シート
33 吸収体
34 側方カフス
35 立体ギャザー形成用弾性部材
A 腹側領域(弾性部材配置領域)
B 背側領域(弾性部材配置領域)
C 股下領域(非弾性部材配置領域)
CL1 縦方向に延びる中心線
CL2 横方向に延びる中心線
UT 上側領域
DT 下側領域
図1
図2
図3
図4
図5