特許第6442436号(P6442436)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6442436炭酸カルシウム焼結体の製造方法及び炭酸カルシウム焼結体製造用炭酸カルシウム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6442436
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】炭酸カルシウム焼結体の製造方法及び炭酸カルシウム焼結体製造用炭酸カルシウム
(51)【国際特許分類】
   C04B 35/057 20060101AFI20181210BHJP
【FI】
   C04B35/057
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-108634(P2016-108634)
(22)【出願日】2016年5月31日
(65)【公開番号】特開2017-214237(P2017-214237A)
(43)【公開日】2017年12月7日
【審査請求日】2018年4月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】391009187
【氏名又は名称】株式会社白石中央研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】304036754
【氏名又は名称】国立大学法人山形大学
(74)【代理人】
【識別番号】110001232
【氏名又は名称】特許業務法人 宮▲崎▼・目次特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鵜沼 英郎
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 潤
(72)【発明者】
【氏名】田近 正彦
【審査官】 末松 佳記
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−254240(JP,A)
【文献】 特開平10−226566(JP,A)
【文献】 特開平09−124379(JP,A)
【文献】 特表2009−518280(JP,A)
【文献】 特表2010−500959(JP,A)
【文献】 特開2012−088462(JP,A)
【文献】 特開2004−189814(JP,A)
【文献】 特開2013−057034(JP,A)
【文献】 特開2012−240872(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 35/057
C01F 11/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
透過型電子顕微鏡観察により測定した粒子径分布における平均粒子径(D50)が0.05〜0.30μmの範囲内であり、レーザー回折式粒度分布測定法により測定した粒子径分布における90%粒子径(D90)が3μm以下であり、BET比表面積が5〜25m/gである炭酸カルシウムと、リチウム、ナトリウム及びカリウムの内の少なくとも2種の炭酸塩を含み、かつ融点が550℃以下である焼結助剤とを準備する工程と、
前記焼結助剤が0.3〜3.0質量%となるように混合した前記炭酸カルシウムと前記焼結助剤の混合物を圧縮成形して成形体を作製する工程と、
前記成形体を400〜600℃で焼結することにより、炭酸カルシウム焼結体を製造する工程とを備える、炭酸カルシウム焼結体の製造方法。
【請求項2】
前記圧縮成形が、一軸成形である、請求項1に記載の炭酸カルシウム焼結体の製造方法。
【請求項3】
前記成形体を空気中で焼結する、請求項1または2に記載の炭酸カルシウム焼結体の製造方法。
【請求項4】
前記焼結助剤が、炭酸カリウム及び炭酸リチウムの混合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の炭酸カルシウム焼結体の製造方法。
【請求項5】
前記炭酸カルシウムが、純度99質量%以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の炭酸カルシウム焼結体の製造方法。
【請求項6】
透過型電子顕微鏡観察により測定した粒子径分布における平均粒子径(D50)が0.05〜0.30μmの範囲内であり、レーザー回折式粒度分布測定法により測定した粒子径分布における90%粒子径(D90)が3μm以下であり、BET比表面積が5〜25m/gである、炭酸カルシウム焼結体製造用炭酸カルシウム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭酸カルシウム焼結体の製造方法及び炭酸カルシウム焼結体製造用炭酸カルシウムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
炭酸カルシウム焼結体は、人工真珠の成長核などへの応用が期待されており、その製造方法について種々研究されている。一般に焼結法により、高密度の焼結体を得るには、焼結前の成形体において、高密度を有する成形体を得ることが重要であり、また焼結後の高い寸法精度を得るためにも必要である。そのためは高い密度の成形体が得られる出発粉体が望まれる。従来の炭酸カルシウム焼結体の製造方法では、一般に、炭酸カルシウムと焼結助剤の混合物を静水圧プレスにより成形体とし、この成形体を炭酸ガス雰囲気中で焼結することにより製造されている(特許文献1及び非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−254240号公報
【非特許文献1】都祭聡子ら”炭酸カルシウムの焼結における出発物質の影響”無機マテリアル学会学術講演会講演要旨集 Vol.105th P.46−47 (2002.11.14)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術においては、炭酸カルシウムの粒子径に関し、特許文献1では0.5μm以下のものが好ましいと記載されているだけである。また、非特許文献1においては、粒子径0.1μm以下の一次粒子からなる平均粒子径3μmの中空状二次粒子を用いて炭酸カルシウム焼結体が製造されている。また、炭酸カルシウム焼結体の密度の向上には、粉砕による二次粒子を破壊と中空部分を除去、一次粒子のみからなる炭酸カルシウムの合成が好ましいと記載されているだけである。
【0005】
以上のように、従来技術においては、炭酸カルシウムの粒子径分布については詳細に検討されていない。
【0006】
また、特許文献1及び非特許文献1では、炭酸カルシウムと焼結助剤の混合物の成形体を、静水圧プレスにより作製している。量産性、コストの観点からは、打錠成形のような成形方法が優れており、静水圧プレスで成形体を作製するのは、工業的に工程が複雑となり、コストが高くなるという問題を有する。
【0007】
本発明の目的は、静水圧プレスを用いなくとも、一軸成形のような簡易の成形方法でも高密度の成形体が得られ、なおかつ高密度の炭酸カルシウム焼結体を製造することができる炭酸カルシウム焼結体の製造方法及び炭酸カルシウム焼結体製造用炭酸カルシウムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の炭酸カルシウム焼結体の製造方法は、透過型電子顕微鏡観察により測定した粒子径分布における平均粒子径(D50)が0.05〜0.30μmの範囲内であり、レーザー回折式粒度分布測定法により測定した粒子径分布における90%粒子径(D90)が3μm以下であり、BET比表面積が5〜25m/gである炭酸カルシウムと、リチウム、ナトリウム及びカリウムの内の少なくとも2種の炭酸塩を含み、かつ融点が550℃以下である焼結助剤を準備する工程と、焼結助剤が0.3〜3.0質量%となるように混合した炭酸カルシウムと焼結助剤の混合物を圧縮成形して成形体を作製する工程と、成形体を400〜600℃で焼結することにより、炭酸カルシウム焼結体を製造する工程とを備えることを特徴としている。
【0009】
本発明においては、圧縮成形が、一軸成形であることが好ましい。
【0010】
本発明においては、成形体を空気中で焼結することが好ましい。
【0011】
本発明においては、焼結助剤が、炭酸カリウム及び炭酸リチウムの混合物であることが好ましい。
【0012】
本発明においては、炭酸カルシウムが、純度99質量%以上であることが好ましい。
【0013】
本発明の炭酸カルシウム焼結体製造用炭酸カルシウムは、透過型電子顕微鏡観察により測定した粒子径分布における平均粒子径(D50)が0.05〜0.30μmの範囲内であり、レーザー回折式粒度分布測定法により測定した粒子径分布における90%粒子径(D90)が3μm以下であり、BET比表面積が5〜25m/gであることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、密度の高い炭酸カルシウム焼結体を製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、好ましい実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0016】
(炭酸カルシウム)
本発明において用いる炭酸カルシウムは、透過型電子顕微鏡観察により測定した粒子径分布における平均粒子径(D50)が0.05〜0.30μmの範囲内であり、好ましくは0.08〜0.25μmの範囲内であり、さらに好ましくは0.10〜0.20μmの範囲内である。平均粒子径(D50)をこのような範囲内にすることにより、密度の高い成形体を作製することができ、密度の高い炭酸カルシウム焼結体を製造することができる。透過型電子顕微鏡観察による粒子径分布は、測定対象である炭酸カルシウムを透過型電子顕微鏡観察で1000個以上測定することにより求めることができる。
【0017】
本発明において用いる炭酸カルシウムは、レーザー回折式粒度分布測定法により測定した粒子径分布における90%粒子径(D90)が3μm以下であり、好ましくは2.5μm以下であり、さらに好ましくは2.0μm以下である。レーザー回折式粒度分布測定法で粒子径分布を求めることにより、炭酸カルシウムの凝集体の粒子径分布を求めることができる。透過型電子顕微鏡観察により測定した粒子径分布における平均粒子径(D50)が上記範囲内であり、レーザー回折式粒度分布測定法により測定した粒子径分布における90%粒子径(D90)が上記範囲である炭酸カルシウムは、粒子径分布がシャープであり、成形時の粉体のパッキング性に優れているので、高い密度の成形体を作製することができ、その結果密度の高い炭酸カルシウム焼結体を製造することができる。
【0018】
また、本発明においては、透過型電子顕微鏡観察により測定した粒子径分布における10%粒子径(D10)に対する90%粒子径(D90)の比(D90/D10)が、2.3以下であることが好ましく、2.2以下であることがより好ましく、2.1以下であることがさらに好ましい。D90/D10がこのような範囲となることにより、粒子径分布がさらにシャープとなり、成形体及び炭酸カルシウム焼結体の密度をさらに高めることができる。
【0019】
本発明において用いる炭酸カルシウムは、例えば、一般的に良く知られた石灰乳に炭酸ガスを吹き込んで反応させる炭酸ガス化合法により製造することができる。特に平均粒子径(D50)が0.1μmを超える粒子については特許第0995926号の製造方法に従い製造することができる。
【0020】
本発明において用いる炭酸カルシウムのBET比表面積は、5〜25m/gであり、7〜20m/gであることが好ましく、8〜15m/gであることがさらに好ましい。BET比表面積を上記の範囲内にすることにより、炭酸カルシウムの焼結性を高めることができる。このため、密度の高い炭酸カルシウム焼結体を製造することができる。
【0021】
本発明において用いる炭酸カルシウムの純度は、99質量%以上であることが好ましく、99.5質量%以上であることがより好ましく、99.7質量%以上であることがさらに好ましい。
【0022】
(焼結助剤)
本発明において用いる焼結助剤は、リチウム、ナトリウム及びカリウムの内の少なくとも2種の炭酸塩を含み、かつ融点が550℃以下である焼結助剤である。焼結助剤の融点は、530℃以下であることが好ましく、520〜450℃の範囲であることがさらに好ましい。焼結助剤の融点を上記範囲にすることにより、より低温で焼成して炭酸カルシウム焼結体を製造することができる。焼結助剤は、炭酸カリウム及び炭酸リチウムの混合物であることが好ましい。焼結助剤の融点は、例えば、相図から求めることができるし、示差熱分析(DTA)により測定することも可能である。
【0023】
(炭酸カルシウムと焼結助剤の混合物)
本発明においては、焼結助剤の含有割合が0.3〜3.0質量%となるように、炭酸カルシウムに焼結助剤を混合して混合物を調製する。焼結助剤の含有割合は、好ましくは0.4〜2.5質量%であり、さらに好ましくは0.5〜2.0質量%である。混合物中における焼結助剤の含有割合が少なすぎると、炭酸カルシウムを十分に焼結できない場合がある。焼結助剤の含有割合が多すぎると、炭酸カルシウム焼結体の密度を高めることができない場合がある。
【0024】
(成形体)
本発明においては、上記混合物を圧縮成形して成形体を作製する。圧縮成形は、一軸成形であることが好ましい。本発明によれば、一軸成形による成形体を用いて、高い密度を有する炭酸カルシウム焼結体を製造することができる。しかしながら、本発明においては、一軸成形に限定されるものではなく、静水圧プレス成形、あるいはドクターブレード成形など他に知られた成形方法により成形体を作製してもよい。
【0025】
本発明において、成形体の相対密度は、50%以上であることが好ましく、55%以上であることがより好ましく、58%以上であることがさらに好ましい。成形体の相対密度は、成形体のかさ密度を、炭酸カルシウムの理論密度(2.711g/cm)で割った値である。成形体のかさ密度は、後述するアルキメデス法により測定することができる。上記成形体の相対密度は、196.1Mpa(2000kgf/cm)の成形圧で、一軸プレス成形したときに得られるものであることが好ましい。上記範囲の相対密度にすることにより、より高い密度の炭酸カルシウム焼結体を得ることができる。
【0026】
(炭酸カルシウム焼結体の製造)
本発明においては、上記の成形体を400〜600℃で焼結することにより、炭酸カルシウム焼結体を製造する。より簡易な工程で焼結するという観点からは、焼結の際の雰囲気は、空気中であることが好ましい。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、従来と同様に、炭酸ガス雰囲気中、あるいは窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気中で焼結してもよい。本発明によれば、空気中で焼結させても、高い密度を有する炭酸カルシウム焼結体を製造することができる。
【0027】
焼成温度が低すぎると、炭酸カルシウムが十分に焼結しない場合がある。焼成温度が高すぎると、炭酸カルシウムが分解し酸化カルシウムが生成しやすくなるため好ましくない。より好ましい焼成温度は、420〜580℃であり、さらに好ましくは430〜570℃である。
【実施例】
【0028】
以下、本発明に従う具体的な実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0029】
(実施例1〜3及び比較例1〜3)
<炭酸カルシウムの製造>
表1に示す粒子径分布及びBET比表面積を有する炭酸カルシウムを製造した。平均粒子径(D50)が0.1μmを超える粒子については、特許第0995926号の製造方法に従い製造した。それ以外については、石灰乳に炭酸ガスを吹き込んで反応させる一般的な炭酸ガス化合法により製造した。
【0030】
<透過電子顕微鏡観察による粒子径の測定>
得られた炭酸カルシウムについて、透過型電子顕微鏡観察により粒子径分布を測定した。測定対象である炭酸カルシウム粒子について1500個の粒子径を測定し、粒子径分布から平均粒子径(D50)ならびにD90、D10を求めた。各炭酸カルシウムの平均粒子径(D50)ならびにD90、D10、及びD90/D10の値を表1に示した。
【0031】
<レーザー回折式粒度分布測定法による粒子径の測定>
得られた炭酸カルシウムについて、レーザー回折式粒度分布測定法により粒子径分布を測定した。その具体的な測定方法は以下のように行なった。測定装置として(株)島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置 SALD−2000Jを用い、0.2%ヘキサメタリン酸ナトリウム溶液100mLに試料1gを加えた後サンプラに投入し、規定の吸光度に達した後、超音波を1分間照射し測定を行った。その測定した粒子径分布から、平均粒子径(D50)を求め、表1に示した。
【0032】
<BET比表面積の測定>
得られた炭酸カルシウムについて、BET比表面積を測定し、結果を表1に示した。
【0033】
また、得られた炭酸カルシウムについて、純度を測定したところ、いずれの炭酸カルシウムも99.8%であった。
【0034】
<焼結助剤>
焼結助剤として、炭酸カリウムと炭酸リチウムの混合物を用いた。混合割合は、モル比で、炭酸カリウム:炭酸リチウム=38:62である。混合物の融点(共融温度)は、488℃である。
【0035】
<成形体の作製>
焼結助剤の含有量が1.2質量%となるように、焼結助剤と炭酸カルシウムとを混合した。この混合物を適量のジルコニアボールが入ったポリエチレン瓶に入れ、一晩乾式混合を行い、原料粉末とした。この原料粉末を円筒状の金型内に入れ、プレス機を用いて一軸プレス成形した。98Mpa(1000kgf/cm)の成形圧で1分間予備プレス成形した後、196.1Mpa(2000kgf/cm)の成形圧で1分間プレス成形した。
【0036】
<成形体の焼成>
得られた成形体を、空気中で480℃の温度で3時間焼成した。なお、480℃に達するまで毎分10℃で昇温させた。この焼成により、炭酸カルシウム焼結体を得た。
【0037】
<成形体および焼結体の密度の測定>
アルキメデス法より成形体および焼結体のかさ密度ρb[g/cm]を求め、得られたかさ密度を炭酸カルシウムの理論密度(2.711g/cm)で割り、その相対密度を求めた。成形体および焼結体のかさ密度は、次のように求めた。先ず、成形体あるいは焼結体の試料の乾燥重量Wを測定し、湯煎したパラフィン中にその試料を10分程度静置した後、取り出して常温になるまで冷やした。冷めた後にパラフィンを含有した試料の重量Wを測定した。その後、その試料の水中重量Wを測定し、下記の式より試料のかさ密度ρbを求めた。
【0038】
かさ密度ρb[g/cm]=WρW/(W2−W3
ρW:水の密度[g/cm
:試料の乾燥重量[g]
:パラフィンを含有した試料の重量[g]
:試料の水中重量[g]
【0039】
成形体および焼結体のかさ密度及び相対密度を表1に示した。
【0040】
【表1】
【0041】
表1に示すように、本発明に従う実施例1〜3では、高い密度の成形体及び高い密度の炭酸カルシウム焼結体が得られている。これに対し、比較例1〜3では、高い密度の成形体及び高い密度の炭酸カルシウム焼結体が得られていない。比較例3に用いた炭酸カルシウムは、透過型電子顕微鏡観察により測定した粒子径分布における平均粒子径(D50)が本発明の範囲内であるが、レーザー回折式粒度分布測定法により測定した粒子径分布における90%粒子径(D90)が本発明の範囲外である。このため、炭酸カルシウムのパッケージ性に優れておらず、高い密度の成形体及び高い密度の炭酸カルシウム焼結体を得ることができない。
【0042】
本発明によれば、静水圧プレス成形を用いずとも、高い密度の成形体及び高い密度の炭酸カルシウム焼結体を得ることができる。また、炭酸ガス雰囲気中で焼成する必要はなく、空気中の焼成で高い密度の炭酸カルシウム焼結体を得ることができる。