特許第6442456号(P6442456)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6442456
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】電力制御の方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20181210BHJP
   H04W 52/34 20090101ALI20181210BHJP
   H04B 17/10 20150101ALI20181210BHJP
【FI】
   H04W24/10
   H04W52/34
   H04B17/10
【請求項の数】18
【全頁数】45
(21)【出願番号】特願2016-200084(P2016-200084)
(22)【出願日】2016年10月11日
(62)【分割の表示】特願2015-96948(P2015-96948)の分割
【原出願日】2010年10月1日
(65)【公開番号】特開2017-38393(P2017-38393A)
(43)【公開日】2017年2月16日
【審査請求日】2016年11月10日
(31)【優先権主張番号】61/247,676
(32)【優先日】2009年10月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/248,373
(32)【優先日】2009年10月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/285,343
(32)【優先日】2009年12月10日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/329,194
(32)【優先日】2010年4月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/356,472
(32)【優先日】2010年6月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ダブリュ.ハイム
(72)【発明者】
【氏名】ソン−ヒョク シン
(72)【発明者】
【氏名】ジャネット エー.スターン−ベルコヴィッツ
(72)【発明者】
【氏名】パスカル アドジャクプル
【審査官】 齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2004/056009(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/099271(WO,A1)
【文献】 Concurrent PUSCH and PUCCH Transmission,3GPP TSG RAN WG1 #56bis R1-091248,2009年 3月27日
【文献】 Uplink Power Control for Carrier Aggregation,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #58 R1-093297,2009年 8月28日
【文献】 3GPP TS 36.213 V8.8.0,2009年 9月,pp.8-14,URL,http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/36_series/36.213/36213-880.zip
【文献】 3GPP TSG-RAN WG1 Meeting #58 R1-093070,2009年 8月28日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_58/Docs/R1-093070.zip
【文献】 3GPP TSG RAN WG1 Meeting #57b R1-092415,2009年 7月 3日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_57b/Docs/R1-092415.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
H04B 17/10
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力ヘッドルームを報告する無線送受信ユニット(WTRU)であって、前記WTRUは、
プロセッサを備え、前記プロセッサは、
プライマリーコンポーネントキャリアのためのサブフレームにおける物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信のためのPUSCH送信電力を判定し、
前記プライマリーコンポーネントキャリアのための前記サブフレームにおける物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信がない場合、基準ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマットに関連付けられたPUCCH送信電力を判定し、
最大送信電力を判定し、
前記PUSCH送信電力、前記PUCCH送信電力および前記最大送信電力を使用して電力ヘッドルームを判定する
ように構成されている、WTRU。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記WTRUが同時PUSCH/PUCCH送信のために構成されていることを判定するようにさらに構成されている、請求項1のWTRU。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記電力ヘッドルームを含む電力ヘッドルーム報告を送信するようにさらに構成されている、請求項1のWTRU。
【請求項4】
前記電力ヘッドルーム報告は、タイプ2電力ヘッドルーム報告である、請求項3のWTRU。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記電力ヘッドルームをeNodeBに送信するようにさらに構成されている、請求項1のWTRU。
【請求項6】
前記基準DCIフォーマットは、DCIフォーマット1Aである、請求項1のWTRU。
【請求項7】
前記電力ヘッドルームは、第1のキャリア用であり、前記プロセッサは、前記電力ヘッドルームを第2のキャリアに送信するようにさらに構成されている、請求項1のWTRU。
【請求項8】
前記電力ヘッドルームは、第1の電力ヘッドルームであり、前記PUSCH送信電力は、第1のPUSCH送信電力であり、および前記プロセッサは、第2のPUSCH送信電力を使用して第2の電力ヘッドルームを判定するようにさらに構成されている、請求項1のWTRU。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記第1の電力ヘッドルームおよび前記第2の電力ヘッドルームを前記サブフレームで送信するようにさらに構成されている、請求項8のWTRU。
【請求項10】
電力ヘッドルームを報告する方法であって、前記方法は、
無線送受信ユニット(WTRU)を介して、プライマリーコンポーネントキャリアのためのサブフレームにおける物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信のためのPUSCH送信電力を判定することと、
前記プライマリーコンポーネントキャリアのための前記サブフレームにおける物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信がない場合、基準ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマットに関連付けられたPUCCH送信電力を判定することと、
最大送信電力を判定することと、
前記PUSCH送信電力、前記PUCCH送信電力および前記最大送信電力を使用して電力ヘッドルームを判定することと
を備える方法。
【請求項11】
前記WTRUが同時PUSCH/PUCCH送信のために構成されていることを判定することをさらに備える、請求項10の方法。
【請求項12】
前記電力ヘッドルームを含む電力ヘッドルーム報告を送信することをさらに備える、請求項10の方法。
【請求項13】
前記電力ヘッドルーム報告は、タイプ2電力ヘッドルーム報告である、請求項12の方法。
【請求項14】
前記電力ヘッドルームをeNodeBに送信することをさらに備える、請求項10の方法。
【請求項15】
前記基準DCIフォーマットは、DCIフォーマット1Aである、請求項10の方法。
【請求項16】
前記電力ヘッドルームは、第1のキャリア用であり、前記方法は、前記電力ヘッドルームを第2のキャリアに送信することをさらに備える、請求項10の方法。
【請求項17】
前記電力ヘッドルームは、第1の電力ヘッドルームであり、前記PUSCH送信電力は、第1のPUSCH送信電力であり、および前記方法は、第2のPUSCH送信電力を使用して第2の電力ヘッドルームを判定することをさらに備える、請求項10の方法。
【請求項18】
前記方法は、前記第1の電力ヘッドルームおよび前記第2の電力ヘッドルームを前記サブフレームで送信することをさらに備える、請求項17の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
無線送受信ユニット(WTRU)の送信電力は、WTRUによって行われる測定の結果および高度化ノードB(eNodeB)から受信したデータに基づきWTRU内で決定されることができる。WTRU送信電力制御は、サービス品質(QoS)を維持すること、セル間干渉を制御すること、WTRUの電池寿命を最大限延長することなどのために使用されることができる。
【0003】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のLTE(Long Term Evolution)では、アップリンク(UL)電力制御を利用して、長期フェージング(経路損失およびシャドウイングを含む)を補償し、その一方で、セル間干渉を低減し、WTRUの電力増幅器(PA)がWTRUの線形領域を超えて動作するのを防ぐため、および/またはWTRUがネットワークによって課される最大送信電力限界、規制要件などの条件を超えるのを防ぐために、WTRUがその最大電力プロシージャを呼び出さなければならない事態を回避するようにできる。LTE電力制御方法は、開ループと閉ループとを組み合わせた電力制御方法を含むことができる。LTEリリース8(R8)およびLTEリリース9(R9)では、WTRUは、単一のキャリア上で1つの電力増幅器(PA)により機能を果たせる1本のアンテナから送信する。開ループおよび閉ループ電力制御関係のデータは、単一の送信経路に対してeNodeBとWTRUとの間で交換される。
【0004】
LTE R8およびR9では、eNodeBが異なるWTRUのUL送信リソースをスケジュールするのを補助するために、電力ヘッドルームが使用されることができる。LTEでは、WTRUからeNodeBに報告される電力ヘッドルームは、公称WTRU最大送信電力と単一のキャリアに対するPUSCH送信の推定電力との差である。単一のキャリアに対してネットワークによって課される最大送信電力は、eNodeBによってWTRUにシステム情報の中でシグナリングされる。WTRUの電力クラス、そのPAの能力などの追加の制限があることで、ヘッドルームの計算のためにWTRUによって使用される最大送信電力が低減されうる。
【0005】
電力ヘッドルームおよび他の電力制御関係のデータの計算およびシグナリングためのLTE R8およびR9の方法は、複数のWTRUのPAを必要としうる複数のコンポーネントキャリア(CC)をサポートしようにも十分でないことがある。
【発明の概要】
【0006】
電力制御の方法および装置を説明する。1つまたは複数のWTRUの電力増幅器(PA)で送信を行うことができる複数のコンポーネントキャリア(CC)をサポートするための電力制御関係のデータの計算およびシグナリングの方法を含む。
【0007】
CC特有の電力制御関係のデータおよびPA特有の電力制御関係のデータの1つまたは複数を計算およびシグナリングする方法を含む。電力制御関係のデータは、最大電力、電力ヘッドルーム、および送信電力のうちの1つまたは複数を含みうる。どの電力制御関係のデータを交換すべきかを選択する方法を含む。物理UL共有チャネル(PUSCH)、物理UL制御チャネル(PUCCH)、並びにPUSCHおよびPUCCH同時送信についての電力制御関係のデータを計算およびシグナリングする方法を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の詳細は、例えば添付図面と併せて、以下の説明を読むとさらによく理解することができる。
図1A】1つまたは複数の開示されている実施形態が実装されうる例示的な通信システムのシステム図である。
図1B図1Aに示される通信システム内で使用されうる例示的な無線送受信ユニット(WTRU)のシステム図である。
図1C図1Aに示される通信システム内で使用されうる例示的な無線アクセスネットワークおよび例示的なコアネットワークのシステム図である。
図2】CC特有のヘッドルームをシグナリングする方法の例示的な流れ図である。
図3】CC特有のヘッドルームをシグナリングする方法の例示的な流れ図である。
図4】CC特有のヘッドルームをシグナリングする方法の例示的な流れ図である。
図5】電力ヘッドルームの報告方法を示す例示的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1Aは、1つまたは複数の開示されている実施形態が実装されうる例示的な通信システム100の図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、放送などのコンテンツを複数のワイヤレスユーザに提供する多元接続システムであるものとしてよい。通信システム100は、ワイヤレス帯域を含む、システムリソースの共有を通じて複数のワイヤレスユーザがそのようなコンテンツにアクセスすることを可能にするものとしてよい。例えば、通信システム100は、CDMA(code division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、OFDMA(Orthogonal FDMA)、SC−FDMA(single-carrier FDMA)などの1つまたは複数のチャネルアクセス方法を使用することができる。
【0010】
図1Aに示されているように、通信システム100は、無線送受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、および他のネットワーク112を含むものとしてよいが、開示されている実施形態では、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図している。WTRU102a、102b、102c、102dのそれぞれは、ワイヤレス環境において動作し、および/または通信するように構成された任意の種類のデバイスとすることができる。例えば、WTRU102a、102b、102c、102dはワイヤレス信号を送信し、および/または受信するように構成することができ、ユーザ装置(UE)、移動局、固定または移動加入者ユニット、ページャー、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ノートブック、パーソナルコンピュータ、ワイヤレスセンサ、家庭用電化製品などを含みうる。
【0011】
通信システム100は、基地局114aおよび基地局114bを備えることもできる。基地局114a、114bのそれぞれは、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112などの、1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスが円滑に行われるようにWTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つのWTRUとワイヤレス方式でインターフェースする構成をとる任意の種類のデバイスとすることができる。例えば、基地局114a、114bは、無線基地局装置(BTS:base transceiver station)、ノードB、eNodeB、ホームノードB、ホームeNodeB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、無線ルータなどとすることができる。基地局114a、114bは、それぞれ、単一要素として示されているが、基地局114a、114bは任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を備えることができることは理解されるであろう。
【0012】
基地局114aは、基地局制御装置(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどの、他の基地局および/またはネットワーク要素(図示せず)も備えることができる、RAN104の一部であってもよい。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示せず)とも称することができる、特定の地理的領域内でワイヤレス信号を送信し、および/または受信するように構成されうる。セルは、いくつかのセルセクタにさらに分割することができる。例えば、基地局114aに関連付けられているセルは、3つのセクタに分割することができる。そこで、一実施形態において、基地局114aは、3つのトランシーバ、つまり、セルのセクタ毎にトランシーバを1つずつ備えることができる。別の実施形態において、基地局114aは、MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術を使用することができ、したがって、セルのそれぞれのセクタに対して複数のトランシーバを使用することができる。
【0013】
基地局114a、114bは、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数と、任意の好適な無線通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光などの)であってよい、エアインターフェース116を介して通信することができる。エアインターフェース116は、任意の好適な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立されることができる。
【0014】
より具体的には、上記のように、通信システム100は多元接続システムとすることができ、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAなどの、1つまたは複数のチャネルアクセス方式を使用することができる。例えば、RAN104内の基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cでは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))を使用してエアインターフェース116を確立することができるUTRA(UMTS(Universal Mobile Telecommunications System) Terrestrial Radio Access)などの無線技術を実装することができる。WCDMAは、HSPA(High Speed Packet Access)および/または発展型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを備えることができる。HSPAは、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)および/またはHSUPA(High Speed Uplink Packet Access)を備えることができる。
【0015】
別の実施形態において、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、LTEおよび/またはLTE−A(LTE-Advanced)を使用してエアインターフェース116を確立することができる、E−UTRA(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access)などの無線技術を実装することができる。
【0016】
他の実施形態において、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.16(つまり、WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access)、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、IS−2000(Interim Standard 2000)、IS−95(Interim Standard 95)、IS−856(Interim Standard 856)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、EDGE(Enhanced Data rates for GSM Evolution)、GERAN(GSM EDGE)などの無線技術を実装することができる。
【0017】
図1Aの基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeNodeB、またはアクセスポイントとすることができ、事業所、家庭、自動車、キャンパスなどの、局在化されたエリア内でワイヤレス接続を円滑に行えるようにするために好適なRATを利用することができる。一実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を構築するためにIEEE802.11などの無線技術を実装することができる。別の実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)を構築するためにIEEE802.15などの無線技術を実装することができる。さらに別の実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、ピコセルまたはフェムトセルを構築するためにセルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用することができる。図1Aに示されているように、基地局114bは、インターネット110との直接接続を有することができる。そうすると、基地局114bは、コアネットワーク106を介してインターネット110にアクセスする必要がなくなる。
【0018】
RAN104は、コアネットワーク106と通信しているものとしてよく、このコアネットワーク106は、音声、データ、アプリケーション、および/またはVoIP(Voice over Internet Protocol)サービスをWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数のWTRUに提供するように構成された任意の種類のネットワークであってよい。例えば、コアネットワーク106は、呼制御、課金サービス、モバイル位置情報サービス、前払い制通話、インターネット接続性、映像配信などを提供し、および/またはユーザ認証などの高水準のセキュリティ機能を備えることができる。図1Aには示されていないが、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同じRAT、または異なるRATを使用する他のRANと直接的な、または間接的な通信を行うことができる。例えば、E−UTRA無線技術を使用している可能性のあるRAN104に接続されることに加えて、コアネットワーク106は、GSM無線技術を採用する別のRAN(図示せず)と通信していることもある。
【0019】
コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102c、102dがPSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとしても機能しうる。PSTN108は、アナログ音声通話のみ可能な旧来の電話サービス(POTS)を提供する回線交換電話網を含むものとしてよい。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコル群におけるTCP(Transmission Control Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)、およびIP(Internet Protocol)などの、一般的な通信プロトコルを使用する相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスの地球規模のシステムを含むことができる。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有され、および/または運営される有線もしくは無線通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク112は、RAN104と同じRAT、または異なるRATを使用することができる、1つまたは複数のRANに接続された別のコアネットワークを含むことができる。
【0020】
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dのうちのいくつか、またはすべてがマルチモード機能を備える、つまり、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なるワイヤレスリンク上で異なるワイヤレスネットワークと通信するための複数のトランシーバを備えることができる。例えば、図1Aに示されているWTRU102cは、セルラベースの無線技術を使用している可能性のある、基地局114aと、またIEEE802無線技術を使用している可能性のある、基地局114bと通信するように構成することができる。
【0021】
図1Bは、例示的なWTRU102のシステム図である。図1Bに示されているように、WTRU102は、プロセッサ118、トランシーバ120、送信/受信要素122、スピーカ/マイクロホン124、キーパッド126、ディスプレイ/タッチパッド128、取り外し不可能なメモリ130、取り外し可能なメモリ132、電源134、全世界測位システム(GPS)チップセット136、および他の周辺機器138を備えることができる。WTRU102は、一実施形態との整合性を維持しながら前記の要素の部分的組合せを備えることができることが理解されるであろう。
【0022】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型のプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアとの関連性を持つ1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ASIC(application specific integrated circuits)、FPGA(Field Programmable Gate Array)回路、他の種類の集積回路(IC)、状態機械などとすることができる。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/またはWTRU102がワイヤレス環境内で動作することを可能にする他の機能を実行することができる。プロセッサ118は、送信/受信要素122に結合されうるトランシーバ120に結合することができる。図1Bは、プロセッサ118およびトランシーバ120を別々のコンポーネントとして表しているが、プロセッサ118およびトランシーバ120は、電子パッケージまたはチップ内に集積化してまとめることができることが理解されるであろう。
【0023】
送信/受信要素122は、エアインターフェース116上で基地局(例えば、基地局114a)に信号を送信するように、または基地局(例えば、基地局114a)から信号を受信するように構成されうる。例えば、一実施形態において、送信/受信要素122は、RF信号を送信し、および/または受信するように構成されたアンテナとすることができる。別の実施形態において、送信/受信要素122は、例えば、IR、UV、または可視光信号を送信し、および/または受信するように構成された放射体/検出器とすることができる。さらに別の実施形態において、送信/受信要素122は、RF信号と光信号の両方を送信し、受信するように構成することができる。送信/受信要素122は、ワイヤレス信号の組合せを送信し、および/または受信するように構成することができることが理解されるであろう。
【0024】
それに加えて、図1Bでは送信/受信要素122は単一の要素として示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を備えることができる。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を採用することができる。そのため、一実施形態において、WTRU102は、エアインターフェース116上でワイヤレス信号を送信し受信するための2つまたはそれ以上の送信/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含むことができる。
【0025】
トランシーバ120は、送信器/受信要素122によって送信される信号を変調し、送信/受信要素122によって受信される信号を復調するように構成されうる。上記のように、WTRU102はマルチモード機能を有することができる。そのため、トランシーバ120は、例えば、UTRAおよびIEEE802.11などの複数のRATを介してWTRU102が通信することを可能にするための複数のトランシーバを備えることができる。
【0026】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロホン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、LCD(液晶ディスプレイ)表示ユニットまたはOLED(有機発光ダイオード)表示ユニット)に結合することができ、またそこからユーザ入力データを受け取ることができる。プロセッサ118は、ユーザデータをスピーカ/マイクロホン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128に出力することもできる。それに加えて、プロセッサ118は、取り外し不可能なメモリ130および/または取り外し可能なメモリ132などの、任意の種類の好適なメモリから情報にアクセスし、データをそのようなメモリに格納することができる。取り外し不可能なメモリ130としては、RAM、ROM、ハードディスク、または他の種類のメモリストレージデバイスが挙げられる。取り外し可能なメモリ132としては、SIM(加入者識別モジュール)カード、メモリスティック、SD(セキュアデジタル)メモリカードなどが挙げられる。他の実施形態において、プロセッサ118は、サーバもしくはホームコンピュータ(図示せず)上など、WTRU102上に物理的に配置されていないメモリから情報にアクセスし、データをそのようなメモリに格納することができる。
【0027】
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取り、その電力をWTRU102内の他のコンポーネントに分配し、および/または制御するように構成されうる。電源134は、WTRU102に給電するための任意の好適なデバイスとすることができる。例えば、電源134としては、1つまたは複数の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(NiCd)電池、ニッケル亜鉛(NiZn)電池、ニッケル水素(NiMH)電池、リチウムイオン(Li−ion)など)、太陽電池、燃料電池などが挙げられる。
【0028】
プロセッサ118は、WTRU102の現在位置に関する位置情報(例えば、経度と緯度)を提供するように構成されうる、GPSチップセット136にも結合することができる。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはその代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース116上で位置情報を受信し、および/または2つもしくはそれ以上の付近の基地局から信号を受信するタイミングに基づきその位置を決定することができる。WTRU102は、一実施形態との整合性を維持しながら任意の好適な位置決定方法を用いて位置情報を取得することができる。
【0029】
プロセッサ118は、追加の特徴、機能、および/または有線もしくは無線接続性を提供する1つまたは複数のソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールを備えうる、他の周辺機器138にさらに結合することができる。例えば、周辺機器138としては、加速度計、電子コンパス、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真または動画用)、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、バイブレーションデバイス、テレビジョントランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)ラジオユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザなどが挙げられる。
【0030】
図1Cは、一実施形態によるRAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。上記のように、RAN104では、エアインターフェース116上でWTRU102a、102b、102cと通信するためにE−UTRA無線技術を使用することができるが、開示されている実施形態では、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図していることが理解されるであろう。RAN104は、コアネットワーク106と通信することもできる。
【0031】
RAN104は、eNodeB140a、140b、140cを備えることができるが、RAN104は、一実施形態との整合性を維持しながら任意の数のeNodeBを備えることができることが理解されるであろう。eNodeB140a、140b、140cは、それぞれ、エアインターフェース116上でWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数のトランシーバを備えることができる。一実施形態において、eNodeB140a、140b、140cは、MIMO技術を実装することができる。そのため、eNodeB140aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aにワイヤレス信号を送信し、WTRU102aからワイヤレス信号を受信することができる。
【0032】
eNodeB140a、140b、140cのそれぞれは、特定のセル(図示せず)に関連付けることができ、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、アップリンクおよび/またはダウンリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを処理するように構成されうる。図1Cに示されているように、eNodeB140a、140b、140cは、X2インターフェース上で互いに通信することができる。
【0033】
図1Cに示されているコアネットワーク106は、モビリティ管理ゲートウェイ(MME)142、サービングゲートウェイ144、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ146を含むことができる。前記の要素のそれぞれは、コアネットワーク106の一部として示されているが、これらの要素のうちのどれか1つが、コアネットワーク事業者以外の事業体によって所有され、および/または運営されていてもよいことは理解されるであろう。
【0034】
MME142は、S1インターフェースを介してRAN104内のeNodeB142a、142b、142cのそれぞれに接続され、制御ノードとして使用されうる。例えば、MME142は、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ベアラ活動化/非活動化(activation/deactivation)、WTRU102a、102b、102cおよび同等のものなどの初期アタッチ時の特定のサービングゲートウェイの選択を行う役割を有しているものとしてよい。MME142は、RAN104とGSMまたはWCDMAなどの他の無線技術を使用する他のRAN(図示せず)とを切り換えるための制御プレーン機能も備えることができる。
【0035】
サービングゲートウェイ144は、S1インターフェースを介してRAN104内のeNodeB140a、140b、140cのそれぞれに接続することができる。サービングゲートウェイ144は、一般に、WTRU102a、102b、102cとの間でデータパケットの経路選択および回送を実行することができる。サービングゲートウェイ144は、eNodeB間ハンドオーバ時のユーザプレーンのアンカリング、WTRU102a、102b、102cに対してダウンリンクデータが利用可能になったときにページングをトリガすること、WTRU102a、102b、102cのコンテキストを管理し、格納することなどの操作などの、他の機能も実行することができる。
【0036】
サービングゲートウェイ144は、PDNゲートウェイ146にも接続することができ、これは、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信が円滑に行われるように、インターネット110などの、パケット交換ネットワークへのWTRU102a、102b、102cのアクセスを可能にする。
【0037】
コアネットワーク106は、他のネットワークとの通信を円滑に行えるようにすることができる。例えば、コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102cと従来の地上通信回線を使用する通信デバイスとの間の通信が円滑に行われるように、PSTN108などの、回路交換ネットワークへのWTRU102a、102b、102cのアクセスを可能にする。例えば、コアネットワーク106は、コアネットワーク106とPSTN108との間のインターフェースとして機能するIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を備えるか、またはそれと通信することができる。それに加えて、コアネットワーク106によって、WTRU102a、102b、102cは、他のサービスプロバイダによって所有され、および/または運営されている他の有線もしくは無線ネットワークを含みうるネットワーク112にアクセスすることが可能になる。
【0038】
LTEリリース(R8)では、WTRUは1つのキャリアに対する電力ヘッドルーム(PH)を基地局に報告する(つまり、シグナリングまたは送信する)。WTRUがPH報告(PHR)を送信することを条件によって保証される場合、WTRUは、WTRUが有効なアップリンク(UL)物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)グラント、つまり、ULリソースを受信し、次いで、そのTTIにおいてPHRを送信する送信間隔(TTI)まで待つ。
【0039】
LTE−Aでは、WTRUは、1つ、2つ、またはそれ以上のコンポーネントキャリア(CC)に対する電力ヘッドルームをeNodeBに報告することができる。条件により、WTRUが少なくとも1つのUL CCに対して1つのPHRを、すべてのアクティブなUL CCに対して複数のPHRを、またはすべての構成されているUL CCに対して複数のPHRを、例えば、明示的な活動化メカニズムがない場合に、また所与のUL CCの特定のTTIに対してULグラントがない場合であっても送信することができる。PUSCHグラントを持たないUL CCについては、WTRUは、基準フォーマットまたはグラント(つまり、WTRUと基地局の両方に知られているグラントパラメータの集合)を使用して、そのUL CCに対するPHを導出することができる。
【0040】
したがって、WTRUは、UL CCと実際のPUSCHグラントおよび基準PUSCHグラントとの何らかの組合せに対してPHを報告することができる。所与のTTIにおいて実際のグラントを持つUL CCは、実CCまたは送信CCと本明細書では称する。PHの計算に、実際のグラントを持たず、および基準グラントを使用することができるUL CCは、本明細書ではフェイクまたは仮想CCと称される。
【0041】
基地局は、これらのWTRUに対する将来のULリソースをスケジュールする方法を決定する際にWTRUからPHRを使用することができる。1つまたは複数のPAを持つWTRUに実装されうる複数のCCで送信することが可能であるため、基地局は、既存のPHの計算結果および報告を使用して適切なスケジューリングの決定を下すうえで十分な情報を有していない可能性がある。
【0042】
LTE−Aの別の態様では、複数のアンテナポート上でのUL送信をサポートするWTRUは、複数のアンテナポート上で送信することができるマルチアンテナポートモードまたは1つのアンテナポート上で送信することができるシングルアンテナポートモードで動作しうる。マルチアンテナポートモードに入っている間、基地局は、送信モードの構成された送信方式とWTRUが1つのアンテナポート上でのみ送信することができるシングルアンテナポート方式とを切り換えることをWTRUに動的にシグナリングすることができる。シングルアンテナポート方式に切り換えることは、本明細書ではフォールバックと称される。それぞれのPUSCH送信のために、基地局からシグナリングされたULグラントは、構成された送信モードの送信方式またはシングルアンテナポートフォールバック方式のいずれかを使用するようWTRUに指令するものとしてよい。電力ヘッドルームは、そのような変更後に異なることがある。既存のR8報告規則によれば、WTRUは、電力ヘッドルームの次の定期報告までそのような変更を報告することができず、この定期報告は、ずっと先であり、基地局が現在の送信方式についてスケジューリングに関する適切な選択を行うことを可能にできない。
【0043】
ここでは、キャリアアグリゲーション、複数のCC、複数の電力増幅器、アップリンクマルチ入力マルチ出力(UL MIMO)、同時PUSCHおよび物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信、並びにフォールバックを使用して帯域幅拡大に対処することができるLTEリリース10(R10)またはLTE−A用の電力制御方法および装置について説明する。この方法は、CCをPAに関連付け、CCおよびPAに関係する電力制御パラメータを構成し、および報告することと、電力ヘッドルームがPUSCH、PUCCH、並びに同時PUSCHおよびPUCCH送信について報告すること、並びに基地局がスケジューリングの決定を知ることを可能にするために電力ヘッドルームを計算し、報告することを含む。提示されている方法例のそれぞれは、個別に、または他の例示的な方法のうちの1つまたは複数と組み合わせて使用することができる。
【0044】
後述の例では、CCからPAへのマッピングは、WTRUと基地局の両方において知ることができる。WTRUに対するCCからPAへのマッピングが、基地局において決定された場合、基地局は(J)のCCから(K)のPAへのマッピングをWTRUにシグナリングすることができる。WTRUに対するCCからPAへのマッピングが、WTRUにおいて決定された場合、WTRUは(J)のCCから(K)のPAへのマッピングを基地局にシグナリングすることができる。あるいは、このマッピングは、知られている、所定の、または事前に確立されている、構成に基づきWTRUと基地局とによって導出されうる(例えば、WTRUカテゴリおよび周波数帯域により)。WTRUにおけるPAの個数は、基地局によって、WTRUによってシグナリングされたWTRUカテゴリ情報(または他のインジケータ)から暗黙のうちに導出されうる(例えば、WTRUカテゴリ情報の一部として)。あるいは、WTRUは、PAの個数およびそれらの特性(例えば、最大送信電力)を基地局に明示的にシグナリングすることができる。
【0045】
後述のいくつかの例において、WTRUは、1つまたは複数の(K)のPAを使用して、1つまたは複数の(J)のCCについて電力制御データをeNodeBにシグナリングすることができる。このようなマッピングを例示するために、以下の表1に示されているようなWTRU CCとPAとの間の以下のマッピング例を考察する。3つのCCが2つのPAを使用して送信され(つまり、K=2およびJ=3)、CC#1は、PA#1によって送信され、CC#2およびCC#3は、PA#2によって送信される。
【0046】
【表1】
【0047】
ここで説明されている例では、PCC(i,j)は、最大電力制限に対する低減を行う前にサブフレームi内のCCjについてWTRUによって決定された必要なUL送信電力を表す。
【0048】
ここでは、CC特有の最大電力をシグナリングするための例示的な方法を説明する。この例示的な方法において、基地局は、CC毎に、あるキャリア周波数上のWTRUのアップリンク送信電力を制限するために使用されるパラメータであるPMaxをWTRUにシグナリングすることができる。J個のCCについては、これは、J個のそのような値を必要とし、これはPMax(j)またはP−Max(j)と表される。
【0049】
ここで説明されているさらなる例では、PMax(j)およびP−Max(j)は、それぞれのCC jについてWTRUにシグナリングされるCC特有の最大送信電力値を表すために入れ換えて使用することができる。PCMAX(j)は、CC jに対するCC特有の最大送信電力値を表し、これはシグナリングされる最大電力値PMax(j)、WTRU電力クラスの最大電力、最大電力低減許容差、許容値などのうちの1つまたは複数を考慮するものとしてよい。PCMAX(j)は、CCに対する構成された最大電力、構成された最大送信電力、または構成された最大出力電力と称することができる。
【0050】
ここでは、PA特有の最大電力をシグナリングし、および/または決定するための例示的な方法を説明する。例示的な方法では、それぞれのPA kは、WTRUによって決定されうる、PAMAX(k)と表される、最大送信電力能力(maximum transmit power capability)を有するものとすることができる。PAMAX(k)は、WTRUカテゴリの属性であるものとすることができる。それぞれのPAに対する個別の最大電力送信能力を、WTRUによって基地局にシグナリングすることができる。K個のPAに対して、これは、K個の最大送信電力能力を必要とする。あるいは、WTRUおよび基地局は両方とも、WTRU能力情報要素においてWTRUによって基地局に報告されたWTRUカテゴリ(または他のインジケータ)に基づきPA特有の最大送信電力能力を導出することができる。それに加えて、基地局は、代替のPA特有の最大送信電力能力をWTRUにシグナリングすることができる。代替のPA特有の最大送信電力能力は、上記のようにWTRUから基地局にシグナリングされうるPA特性値(property value)と異なる値であってもよい。これは、PAが代替の最大送信電力能力を有しているかのようにWTRUが動作することを必要とする場合がある。代替の最大送信電力能力は、PAの特性である最大送信電力能力より小さい値であってもよい。
【0051】
ここでは、CC特有の電力ヘッドルームおよび/またはPA特有の電力ヘッドルームをシグナリングし、および/または決定するための例示的な方法を説明する。例示的な方法において、それぞれのCCおよびPAに対する個別の電力ヘッドルーム報告は、WTRUによって基地局にシグナリングすることができる。J個のCCおよびK個のPAについて、これは、J+K個のヘッドルーム報告を必要とする場合がある。CC電力ヘッドルームは、CC最大送信電力と、CC上のすべての物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信に必要な送信電力との間の差であるものとすることができる。PA電力ヘッドルームは、PA最大送信電力と、PA上のすべてのPUSCH送信に必要な送信電力との間の差であるものとすることができる。
【0052】
あるいは、WTRUは、J個のCCに対する電力ヘッドルーム報告をシグナリングすることができ、基地局は、CCからPAへのマッピング、CCヘッドルーム報告、それぞれのCC jに対するP−Max(j)、およびPA特有の最大送信電力に基づきK個のPAヘッドルーム値を導出することができる。
【0053】
ここでは、CC特有の送信電力およびPA特有の送信電力をシグナリングするための例示的な方法を説明する。例示的な方法において、それぞれのCCおよびPAに対する個別の送信電力は、WTRUによって基地局にシグナリングすることができる。J個のCCおよびK個のPAについて、これは、J+K個の送信電力報告を必要とする場合がある。PHCC(i,j)と表される、サブフレームi内のCC jに対するヘッドルームは、CC送信電力から基地局によって
HCC(i,j)=P−Max(j)−PCC(i,j) 式(1)
として決定され、ここで、PCC(i,j)は、サブフレームi内のCC(j)におけるPUSCH送信に対する必要な送信電力である。
【0054】
HPA(i,k)と表される、サブフレームi内のPA kに対するヘッドルームは、PA送信電力から基地局によって
HPA(i,k)=PAMAX(k)−PPA(i,k) 式(2)
として決定され、ここで、PPA(i,k)は、サブフレームi内のPA(k)におけるすべてのPUSCH送信に対する必要な送信電力である。
【0055】
ここでは、ヘッドルームまたは送信電力を報告するための方法を説明する。例示的な方法では、基地局は、送信電力および/または電力ヘッドルームがWTRUによって報告されるかどうかに関してWTRUを構成することができる。送信電力および/または電力ヘッドルームは、CC特有であり、および/またはPA特有であるものとしてよい。
【0056】
ここでは、CC特有の送信電力をシグナリングするための方法を説明する。この例示的な方法では、WTRUは、CC特有の送信電力を基地局にシグナリングすることができ、基地局は、CC特有の送信電力から、PA特有のヘッドルームを決定することができる。WTRUは、PA送信電力またはヘッドルームを明示的にシグナリングすることを必要としない場合がある。これは、J+KではなくJ個の送信電力報告を必要とし、シグナリングのオーバーヘッドを低減することができる。PHPA(i,k)で表される、サブフレームiにおけるPA kに対するPAヘッドルームは、CC送信電力とCCからPAへのマッピングとから決定されうる。前の方で与えたCCからPAへのマッピング例、
HPA(i,1)=PAMAX(1)−PCC(i,1) 式(3)、および
HPA(i,2)=PAMAX(2)−(PCC(i,1)+PCC(i,2)) 式(4)
を使用すると、PHCC(i,j)で表される、CCに対するヘッドルームは、式(1)
HCC(i,j)=P−Max(j)−PCC(i,j) 式(1)
を使用して基地局によって決定されることができる。
【0057】
ここでは、同時PUSCH/PUCCH送信に関する送信電力および/または電力ヘッドルームの報告を行うための例示的な方法を説明する。LTEでは、PUCCHおよびPUSCHは、UL送信においてシングルキャリア特性をもっぱら保持するために異なるサブフレームで送信される。それに加えて、LTEのWTRUでは、PUSCH送信電力に基づき電力ヘッドルームを報告する。しかし、LTE−Aでは、同時PUSCHおよびPUCCH送信をサポートすることができ、単一のWTRU特有のUL CCはPUCCHを伝送するように半静的に構成される。同時PUSCH/PUCCH送信が1つのサブフレーム(CC上の)で行われる場合、PUSCH送信に利用可能な最大送信電力は、PUCCH送信に割り当てられる送信電力によって低減されうる。この場合、PUCCH送信はPUSCHに利用可能な電力ヘッドルームに直接影響を及ぼすので、PUCCH送信電力値を送信電力および/または電力ヘッドルームの報告に含めることが望ましいだろう。本明細書で説明されている例示的な方法において、WTRUは、同時PUSCHおよびPUCCH送信がCC上で行われるWTRUの電力ヘッドルームまたは送信電力を基地局に報告するときにPUCCH送信電力を考慮することができる。
【0058】
例示的な一方法において、同時PUSCHおよびPUCCH送信がCC j上で行われる場合、PUSCHおよびPUCCHの送信電力および/またはヘッドルームを組み合わせることができる。送信電力の報告について、WTRUは
CC(i,j)=PCC_PUSCH(i,j)+PCC_PUCCH(i,j) 式(5)
と報告することができ、ここで、PCC_PUSCH(i,j)は、サブフレームiにおけるCC j上のPUSCHに対する必要な送信電力(つまり、最大電力制限に対する低減の前のPUSCH電力)とすることができ、また、PCC_PUCCH(i,j)は、サブフレームiにおけるCC j上のPUCCHに対する必要な送信電力(つまり、最大電力制限に対する低減の前のPUCCH電力)とすることができる。サブフレームi(PUSCH電力ヘッドルームを報告することができる)内にPUCCHが存在しない場合、CC j上のPUCCHに必要な最新の送信電力(つまり、最新のPUCCH送信)をPCC_PUCCH(i,j)に使用することができる。あるいは、最新のPUCCH送信に使用されるダウンリンク制御情報(DCI)フォーマットを使用して、PCC_PUCCH(i,j)を導出することができる。あるいは、基準DCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット1a)を使用して、PCC_PUCCH(i,j)を導出することができる。
【0059】
電力ヘッドルーム(PH)の報告について、WTRUは、
【0060】
【数1】
【0061】
を報告することができ、ここで、PCMAX(j)は、上述したように、CC jに対し構成された最大電力(例えば、キャリア特有の最大送信電力)とすることができる。サブフレームi(PUSCH電力ヘッドルームを報告することができる)内にPUCCHが存在しない場合、CC j上のPUCCHに必要な最新の送信電力をPCC_PUCCH(i,j)に使用することができる。あるいは、最新のPUCCH送信に使用されるDCIフォーマットを使用して、PCC_PUCCH(i,j)を導出することができる。あるいは、基準DCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット1a)を使用して、PCC_PUCCH(i,j)を導出することができる。
【0062】
他のCC(l≠j)では、WTRUは、PUSCHの送信電力および/または電力ヘッドルームを報告することができる。送信電力の報告については、WTRUはPCC(i,l)=PCC_PUSCH(i,l)を報告することができ、電力ヘッドルームの報告については、WTRUはPHCC(i,l)=PCMAX(l)−PCC_PUCCH(i,j)を報告することができる。
【0063】
例示的な別の方法では、WTRUは、PUSCHおよびPUCCHに対する送信電力および/または電力ヘッドルームの報告を別々に/個別に出すことができる。送信電力の報告について、WTRUは、PCC_PUSCH(i,j)およびPCC_PUSCCH(i,j)を報告することができる。電力ヘッドルームの報告について、WTRUは
HCC_PUSCH(i,j)=PCMAX(j)−PCC_PUSCH(i,j) 式(7)
HCC_PUCCH(i,j)=PCMAX(j)−PCC_PUCCH(i,j) 式(8)
を報告することができ、ここで、PHCC_PUSCH(i,j)およびPHCC_PUCCH(i,j)は、それぞれ、PUSCHおよびPUCCHに対する電力ヘッドルームの報告を表すものとすることができ、PUCCHは、CC j上で送信される。サブフレームi(PUSCH電力ヘッドルームを報告することができる)内にPUCCHが存在しない場合、CC j上のPUCCHに必要な最新の送信電力をPCC_PUCCH(i,j)に使用することができる。あるいは、最新のPUCCH送信に使用されるDCIフォーマットを使用して、PCC_PUCCH(i,j)を導出することができる。あるいは、基準DCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット1a)を使用して、PCC_PUCCH(i,j)を導出することができる。他のCC(l≠j)では、WTRUは、CC上のPUSCHの送信電力および/または電力ヘッドルームを報告することができる。
【0064】
別の例示的な方法では、WTRUは、LTEでのようなPUSCHに対して、またPUSCHとCC(例えば、CC j)上にPUCCHが存在している場合にPUCCHとの組合せに対して送信電力および/または電力ヘッドルームを別々に報告することができる。送信電力の報告について、WTRUは、(サブフレームiに対して)PCC_PUSCH(i,j)およびPCC(i,j)を報告することができるが、ただし、PCC(i,j)=PCC_PUSCH(i,j)+PCC_PUCCH(i,j)である。電力ヘッドルームの報告について、WTRUは、PHCC_PUSCH(i,j)を報告できるが、ただし、PHC_PUSCH(i,j)=PCMAX(j)−PCC_PUSCH(i,j)であり、PHCC(i,j)は式(6)
【0065】
【数2】
【0066】
に示されている通りであり、ここで、PCMAX(j)は上述したようにCC jに対する構成された最大電力(例えば、キャリア特有の最大送信電力)とすることができる。
【0067】
CC毎に複数のPUCCHがある場合の送信電力および/または電力ヘッドルームの報告を行うための例示的な方法について説明する。CC内に複数のPUCCHがある場合、PCC_PUCCH(i,j)を
【0068】
【数3】
【0069】
で置き換えることができ、ただし、サブフレームiにおいてCC j内にPUCCHのN個のインスタンスがあり、これはPCC_PUCCH(i,j,n)、n=0,1,...,N−1で表される。あるいは、それぞれのそのようなPUCCHに対し別々のヘッドルームまたは送信電力の報告がありうる。
【0070】
報告をトリガする例示的な方法を説明する。同時PUSCHおよびPUCCH送信では、電力ヘッドルームの報告メカニズムは、タイマおよび/またはイベントトリガに基づくものとすることができる。しかし、タイマおよび/またはイベント閾値の値は、PUSCH、PUCCH、および/またはPUSCHとPUCCHとの組合せに対して異なっていてもよい。タイマおよび/またはイベント閾値に基づく電力ヘッドルームまたは送信電力の報告については、WTRUは、所与のタイマまたはイベント閾値に関連付けられるチャネルの電力ヘッドルームまたは送信電力を報告することができる。あるいは、WTRUは、チャネルのタイマがタイムアウトになるか、またはイベント閾値を超えた後に、PUSCHとPUCCHの両方の電力ヘッドルームまたは送信電力を報告することができる。あるいは、WTRUは、両方のチャネルからのトリガの後、PUSCHとPUCCHの両方の電力ヘッドルームまたは送信電力を報告することができる。あるいは、WTRUは、PUSCHの電力ヘッドルームの報告がトリガされると必ずPUSCH電力ヘッドルームとともにPUCCH電力ヘッドルームを報告することができる。
【0071】
WTRUによって上記のトリガおよび報告方法のどれが使用されうるかに関して、指定されうるか、またはシステム情報ブロック(SIB)を介してセル内のすべてのWTRUについて基地局によって構成されるか、または無線リソース制御(RRC)メッセージを介してセル内のそれぞれのWTRUについて個別に基地局によって構成されうる。
【0072】
ここでは、キャリアアグリゲーションの状況において構成可能な送信電力または電力ヘッドルームの報告を行うための例示的な方法を説明する。WTRUが装備することができるPAの数は、WTRUクラス(またはカテゴリ)に応じて異なることがある。それに加えて、WTRUに対するCC割り当て/構成は、WTRUクラス、QoSの要件、CCの利用可能性、および他の同様のファクタなどのいくつかのファクタに依存しうる。CC上の送信電力または電力ヘッドルームは、例えば、連続するCCの割り当てにおける、他のCC上のものに近くてもよい。したがって、例示的な一方法では、CC毎に、または(連続するCCのような)CCのグループ毎に、またはすべてのアクティブ/構成されたCCについて、例えば、キャリアアグリゲーションの割り当ておよび/またはWTRU PA構成、および/または他のいくつかのシステムパラメータに基づいて、基地局は、送信電力または電力ヘッドルームを報告するようにWTRUを構成することができる。
【0073】
あるいは、WTRUは、例えば、所定の規則に基づき、どの送信電力または電力ヘッドルームを報告するかを自律的に決定することができる。例えば、εが所定の閾値であり、k≠nであるものとして、|PHCC(i,k)−PHCC(i,n)|≦εであれば、k番目のCCとn番目のCCの両方に対して単一の電力ヘッドルーム値のみを送信する。
【0074】
上記の条件は、CC間の電力ヘッドルームの差が十分に小さい(または所定の値以下である)場合に、WTRUがすべての関連するCC上で送信電力または電力ヘッドルームを報告することができず、むしろ、WTRUは、CCのすべてを表す単一の報告を送信することができる。例えば、これは、連続するCCの場合に対して実行することができる。この場合、WTRUは、連続するCCのうちの代表的なCC(例えば、真ん中のCCまたはキャリア周波数が最低(または最高)のCC)に対応する送信電力または電力ヘッドルームを報告することができる。
【0075】
ここでは、CC特有の電力ヘッドルームをシグナリングするための例示的な方法を説明する。この例示的な方法は、
【0076】
【数4】
【0077】
で表される、CC特有の電力ヘッドルームを計算し、この計算されたCC特有のヘッドルームを基地局にシグナリングすることができる。この例示的な方法では、CC特有の電力ヘッドルームを従来の意味で、つまり、要求された(最後のULグラントに基づき公称の)CC特有の送信電力と最大のCC特有の送信電力との差として計算することはできない。記法
【0078】
【数5】
【0079】
を使用して、以下の例示的な方法に従って計算されるCC特有の電力ヘッドルームを、記法PHCC(i,j)を使用する従来の意味で計算されたCC特有の電力ヘッドルームから区別することができる。この例示的な方法は、後で代替的形態1と称される。
【0080】
基地局は、例示的な方法に従って計算されたシグナリングされるCC特有の電力ヘッドルームを使用することによって、CCにおける最大電力を超えることを回避し、PAにおける最大電力を超えることを回避するグラントをスケジュールすることができる。これは、PAの数、PA特有の最大送信電力、PA特有のヘッドルーム、CCからPAへのマッピング、または計算に使用される方法を基地局側で知ることなく実行されうる。
【0081】
CC特有のヘッドルーム
【0082】
【数6】
【0083】
は、J個すべてのCCに対しシグナリングされ、J個の電力ヘッドルームの報告を必要とする場合がある。基地局は、WTRUがこの方法を使用していることを「認識せず」影響を受けないことに留意して、CC特有の電力ヘッドルーム
【0084】
【数7】
【0085】
を、値がPHCC(i,j)であるかのようにシグナリングすることができる。
【0086】
【数8】
【0087】
をシグナリングするためのトリガは、PHCC(i,j)について説明されているものと類似していてもよい、つまり、イベントベースまたは定期的であってよく、イベントは、PHCC(i,j)ではなくむしろ
【0088】
【数9】
【0089】
の値に基づく。
【0090】
図2を参照すると、WTRUは、
【0091】
【数10】
【0092】
の計算を開始することがわかる(210)。PHCC(i,j)[dB]で表される、サブフレームi内のCC jに対する電力ヘッドルームは、PUSCH送信に対して式(1)で記述されているようにすべてのJ CCについて、または式(6)で、またはCC特有の電力ヘッドルームに対する他の何らかの未指定の基準で記述されているように同時PUSCHおよびPUCCH送信について、決定されうる(220)。PWHCC(i,j)をdB形式を使わず線形形式を使用して
WHCC(i,j)=10PMax(j)/10−10PCC(i,j)/10 式(9)
としてPHCC(i,j)と定義する。
【0093】
HPA(i,k)[dB]で表される、サブフレームi内のPA kに対する電力ヘッドルームは、PUSCH送信に対して式(2)で記述されているようにすべてのK PAについて、または式(6)で、またはPA特有の電力ヘッドルームに対する他の何らかの未指定の基準で記述されているように同時PUSCHおよびPUCCH送信について、決定されうる(230)。PWHPA(i,k)をdB形式を使わず線形形式を使用して
【0094】
【数11】
【0095】
のようにPHPA(i,k)と定義する。
【0096】
次いで、WTRUは、正の線形のヘッドルーム、つまり、PWHCC(i,j)≧0であるCCを、また負の線形のヘッドルーム、つまり、PWHCC(i,j)<0であるCCを識別することができる(240)。
【0097】
次いで、それぞれのPA kについて、WTRUは、PWAPA(i,k)で表されるPA有能電力(available PA power)を、負のPWHCC(i,j)を有する、PA kにマッピングされたすべてのCC jについてPWHPA(i,k)の総和にPWHCC(i,j)の総和を加えたものとして決定する(250)ことができる、つまり、
【0098】
【数12】
【0099】
であるか、またはそれと同等のものとして
【0100】
【数13】
【0101】
とすることができ、ただし、
WAPA(i,k)≧PWHPA(i,k) 式(13)
である。
【0102】
それぞれのPA kについて、WTRUは、PAを、以下でA、B、およびCと表される3つの場合のうちの1つであるものとして識別することができる(260)。それぞれの場合について、シグナリングされるCC特有の電力ヘッドルームを説明されているように計算する。
【0103】
場合Aは、PA有能電力が正かつ正のCC特有のヘッドルームの報告の総和以上である場合である。グラント毎の計算された電力が最大許容電力を超える可能性のあるCCについては、基地局が将来のグラントによりCC特有の送信電力をその最大許容電力にまで低減することが予想されうるように特定のCCの実際のヘッドルームをシグナリングすることができる。次いで、PA有能電力は、元の増幅器のヘッドルームに負のヘッドルームのCCの電力を低減することによって得られるその電力を加えたものとすることができる。この場合、有能電力は、正のヘッドルームのCCの総和されたヘッドルームの報告より大きく、それらのCCに対する実際のヘッドルームの報告もシグナリングされる。基地局が将来のグラントでこれらのヘッドルームの報告を全部利用するとすれば、すべてのCCがその最大送信電力の状態にあり、PAはその最大送信電力より低いものとしてよい。
【0104】
次に、図3も参照すると、場合Aにおいて、PA有能電力PWAPA(i,k)が正であり、かつ、正のヘッドルームを有するものとして識別されているCCについてCC特有の電力ヘッドルームの報告の総和以上である(310)、つまり、
【0105】
【数14】
【0106】
または、それと同等のものとして
【0107】
【数15】
【0108】
である場合、すべてのそのようなCCについて、WTRUは、
【0109】
【数16】
【0110】
をPHCC(i,j)に等しいものとして報告することができる、つまり、シグナリングされるCC特有のヘッドルームは元々決定されている通りである(320)ことがわかる。
【0111】
場合Bは、PA有能電力が正かつ正のCC特有のヘッドルームの報告の総和未満である場合であり、図3にも示されている。グラント毎に最大許容電力を超える可能性のあるCCについて、基地局が将来のグラントによりCC特有の送信電力をその最大許容電力にまで低減することが予想されうるようにその実際のヘッドルームをシグナリングすることができる。次いで、PA有能電力は、元の増幅器のヘッドルームに負のヘッドルームのCCの電力を低減することによって得られるその電力を加えたものとすることができる。この場合、有能電力は、正のヘッドルームのCCの総和されたヘッドルームの報告より小さく、したがって、正のヘッドルームのCCに対するシグナリングされるヘッドルームの報告は、利用可能なPA電力のすべてがそれらのCCの間に分配されるようにある量だけ低減されたその実際のヘッドルームの報告である。基地局が将来のグラントでこれらのヘッドルームの報告を全部利用するとすれば、以前には負のヘッドルームであったCCはその最大送信電力の状態にあり、以前には負のヘッドルームであったCCは何らかのより高い(最大許容電力より低いが)送信電力の状態にあり、PAはその最大送信電力の状態にあるものとしてよい。
【0112】
場合Bにおいて、PA有能電力PWAPA(i,k)が正であり、かつ、正のヘッドルームを有するものとしてステップ3で識別されているCCについてCC特有の電力ヘッドルームの報告の総和未満である(330)、つまり、
【0113】
【数17】
【0114】
または、それと同等のものとして
【0115】
【数18】
【0116】
である場合、WTRUは、正のヘッドルームを有するものとして識別されるCCの間に利用可能な電力を完全に分配するためにα(i,k)で表される重み係数を決定することができる(335)。例示することのみを目的として、一例の重みは、有能電力を正のCC特有の電力ヘッドルームの報告の総和で割った商である、つまり
【0117】
【数19】
【0118】
とすることができる。
【0119】
他の重みも可能であり(340)、これは、例えば、正の電力ヘッドルームのCCに関する相対的送信電力に基づくものであり、この場合、それぞれのCC jについて、α(i,j,k)で表される以下の別の重みがありうる。
【0120】
【数20】
【0121】
α(i,k)を計算するために使用される方法があるにも関わらず、場合Bの方法を完了した後、正のヘッドルームを有するものとして識別されたCCの電力ヘッドルームの報告の総和が有能電力に等しくなるように重みを計算することができる。
【0122】
正のヘッドルームを有するものとして識別されたCCについて(345)、WTRUは、
【0123】
【数21】
【0124】
をPWHCC(i,j)・α(i,k)、あるいは、例えば、PWHCC(i,j)・α(i,j,k)に等しいものとして報告することができ、これは、dB形式、つまり、
【0125】
【数22】
【0126】
あるいは、
【0127】
【数23】
【0128】
に変換される。ただし、正のヘッドルームCCに対する報告されるヘッドルームは、現在は、元々決定されているものより低いか、または等しい(350)。
【0129】
負のヘッドルームを有するものとして識別されたCCでは(345)、WTRUは、
【0130】
【数24】
【0131】
をPHCC(i,j)に等しいものとして、つまり、元々決定されていた通りのシグナリングされるCC特有のヘッドルームに等しいものとして報告することができる(355)。
【0132】
場合Cは、PA有能電力が負である場合であり、図4に示されている。この場合、場合Aおよび場合Bとは異なり、負のヘッドルームのCCに対する実際のヘッドルームをシグナリングし、将来のグラントによりその送信電力を低減する基地局は、負のPA有能電力をもたらす、つまり、そのようなグラントは、最大許容電力より高い電力でのPAの送信を「要求」することができる。これは、基地局が将来のグラントによるその送信電力をゼロワットにまで下げることができるように正のヘッドルームのCCに対するヘッドルームがシグナリングされたとしてもそうであるものとしてよい。したがって、負のヘッドルームの報告は、基地局がすべてのCCの将来のグラントにより送信電力を低減できるようにすべてのCCについてシグナリングすることができ、したがってPAは、その最大電力を超えず、その最大電力でのみ送信することを「要求」されうる。これは、第1に、場合Aおよび場合Bと同様に、将来のグラントで負のヘッドルームのCCの送信電力をその最大値まで低減することができる場合に、結果として生じる負のPA有能電力となりうるもの、つまり、電力不足を考慮し、第2に、何らかの方法でその電力不足をすべてのCCに分配してPAがその最大送信電力状態になるようにすることで達成されうる。基地局がこの効果をもたらすために将来のグラントによりCC特有の送信電力を要求できるようにCC特有のヘッドルームの報告を計算し、シグナリングすることができる、つまり、基地局が将来のグラントによりすべてのCC特有の送信電力をシグナリングされるその負のヘッドルームの報告によって低減するのであれば、すべてのCCは、その最大送信電力より小さく、また前のグラントによって要求されたものよりも低く、PAはその最大送信電力の状態にあるものとしてよい。この場合、シグナリングされるヘッドルームの報告は、CC特有の最大送信電力に関してではなく、前のグラントからの送信電力に関して計算されることに留意されたい。いずれの場合も、所望の効果が実現されるべきである。
【0133】
場合Cにおいて、PA有能電力PWAPA(i,k)が負である、つまり、PWAPA(i,k)<0である場合、負のヘッドルームを有する(410)ものとして識別されたCCについて(405)、PW1CC(i,j)と表される第1の一時的なCC特有の送信電力をCC毎の最大送信電力に設定し(415)、正のヘッドルームを有する(410)ものとして識別されたCCについて、第1の一時的なCC特有の送信電力を要求されたCC特有の送信電力に設定する(420)。次いで、線形形式に変換する(425)、つまり
【0134】
【数25】
【0135】
W1CC(i,j)=10P0CC(i,j)/10 式(23)
となる。
【0136】
次いで、WTRUは、
【0137】
【数26】
【0138】
のように、β(i,j)で表される、CC特有の重み係数を、それぞれのCCに割り当てられた個別の重み係数から計算する(430)ことができ、ここで、w(i,j)は、値が高いほどCCの優先度が高い数値として表される優先度とすることができる。例えば、優先度は、CCによってサポートされているデータもしくはサービスの優先度、該当する場合にPW1CC(i,j)の決定により修正されるCC特有の送信電力PW1CC(i,j)、これらの何らかの組合せ、または他の何らかの基準に基づくものとすることができる。
【0139】
β(i,j)≦1に留意されたい。つまり、重みは、
【0140】
【数27】
【0141】
となるように、またPW2CC(i,j)を決定した後に、CC特有の送信電力の総和が最大PA送信電力に等しくなるように決定されうるということである。
【0142】
次いで、すべてのCCについて、WTRUは、PW2CC(i,j)で表される、低減された第2の一時的なCC特有の送信電力を計算することができ、その際に、有能電力は、係数β(i,j)に従って分配されうる(440)、つまり
W2CC(i,j)=PW1CC(i,j)+β(i,j)・PWAPA(i,k) 式(25)
となる。
【0143】
次いで、すべてのCCについて、WTRUは、低減された第2のCC特有の送信電力と元の要求されたCC特有の送信電力との比(dB単位)としてシグナリングされるヘッドルームを計算する(450)ことができる、つまり、
【0144】
【数28】
【0145】
である。
【0146】
場合Cでは、変数である第1および第2の「一時的なCC特有の送信電力」は、この方法で使用される中間変数であり、PA送信電力もCC送信電力もこれらの値に設定されていないことに留意されたい。
【0147】
ここでは、CC特有の電力ヘッドルームをシグナリングするための例示的な別の方法を説明する。この例示的な方法では、WTRUは、以下でP’HCC(i,j)と表される、修正されたCC特有のヘッドルームをすべてのJ CCについて基地局にシグナリングする。基地局は、CCからPAへのマッピングを知る必要はなく、基地局内の電力制御アルゴリズムが、それぞれのCCにおける電力ヘッドルームを認識することができ、制限がP−MaxまたはPAMAXによるものであるかどうかを知ることはない。この例示的な方法は、代替的形態2と称されうる。
【0148】
サブフレームi内のCC jに対してPHCC(i,j)で表される電力ヘッドルームは、PUCCH送信または同時PUSCHおよびPUCCH送信に対して、それぞれ、式(7)および(6)に示されているようにJ個すべてのCCについてWTRUによって決定されうる。
【0149】
次いで、WTRUは、
P’HCC(i,j)=min(PHCC(i,j),PHPA(i,k)) 式(27)
のようにサブフレーム内のそれぞれのCCについて修正された電力ヘッドルームを決定し、シグナリングするが、ただし、PHPA(i,k)は上で説明されている通りのものであり、CC jはPA kにマッピングされる。
【0150】
ここでは、WTRU最大電力制限がありうる場合のキャリアアグリゲーションに関する電力ヘッドルームの報告を行うための例示的な方法を説明する。コンポーネントキャリア毎の送信電力の総和は、1つのコンポーネントキャリアの送信電力を上げ下げすることが別のコンポーネントキャリアにおける送信電力を上げる能力に影響を及ぼしうるような形で何らかの最大送信電力に左右される可能性がある。この最大送信電力を考慮するため、WTRU最大電力制限があるときにCC特有の電力ヘッドルームの計算およびシグナリングための例示的な方法を含める。
【0151】
CC毎の最大送信電力PMax(j)の総和より小さいPUEMAXとして表されるWTRU最大送信電力の場合、CC特有の電力ヘッドルームをシグナリングするための第1の例示的な方法(代替的形態1)を使用するとその結果、WTRUはCC毎の電力ヘッドルームを報告し、その結果、基地局はWTRU最大送信電力を超えるWTRU送信電力に対応しうるグラントをスケジュールすることができる。第1の例示的な方法では、電力の制約条件は、CC毎の最大送信電力PMax(j)と、PA毎の最大送信電力PAMAX(k)である。基地局は、WTRUからのシグナリングされたCC特有の電力ヘッドルームを使用することによって、CCにおける最大電力を超えることを回避し、PAにおける最大電力を超えることを回避するグラントをスケジュールすることができる。
【0152】
本発明の例示的な方法では、基地局は、WTRUからのシグナリングされたCC特有のヘッドルームを使用することによって、CCにおける最大電力およびWTRUの最大許容送信電力、および適宜PAにおける最大電力を超えることを回避するグラントをスケジュールすることができる。WTRUからCCへの、および適宜CCからPAへのマッピングを、3つのCCが1つのWTRUによって送信され、これらのCCが2つのPAにマッピングされうる表2に示されている例により例示することができる。
【0153】
【表2】
【0154】
所与のサブフレームについて、WTRUの公称送信電力、つまり、最大電力のプロシージャによって低減される前の電力は、線形形式で、
【0155】
【数29】
【0156】
である。
【0157】
従来の方法で計算されたCC毎のヘッドルームPHCC(i,j)が与えられ、基地局がWTRUの100%の送信電力能力がスケジュールされるように将来のグラントをスケジュールすることができるとした場合、PWWTRU(i+r)で表される仮説的な将来のサブフレームi+rの送信電力は、
【0158】
【数30】
【0159】
であるものとしてよい。
【0160】
WWTRU(i+r)がPWTRUMAX(線形形式)を超えるとすれば、CCにおける最大電力だけでなくWTRUの最大許容送信電力を超えることを回避するために報告されたCC毎の電力ヘッドルームPHCC(i,j)の一部または全部をさらに低減しなければならない場合がある。
【0161】
従来の方法で計算されたヘッドルームPHCC(i,j)から報告されたCC毎の電力ヘッドルームを修正するための例示的な方法を次に説明する。修正されたPHCC(i,j)は、P’’HCC(i,j)と表されるものとしてよい。最初に、PWHCC(i,j)を
WHCC(i,j)=10PMax(j)/10−10PCC(i,j)/10 式(29)
のようにdB形式ではなく線形形式でPHCC(i,j)として定義する。
【0162】
WTRUは、PHWTRU(i)[dB]として表される、サブフレームiにおけるWTRUに対する電力ヘッドルームを決定することができる。PWHWTRU(i)をdB形式ではなく線形形式で
【0163】
【数31】
【0164】
として定義する。
【0165】
次いで、WTRUは、正の線形のヘッドルーム、つまり、PWHCC(i,j)≧0であるCCを、また負の線形のヘッドルーム、つまり、PWHCC(i,j)<0であるCCを識別することができる。PWAWTRU(i)で表される、WTRU有能電力は、PWHWTRU(i)に負のPWHCC(i,j)を有するすべてのCC jについてのPWHCC(i,j)の総和を加えたもの、つまり、
【0166】
【数32】
【0167】
またはそれと同等のものとして
【0168】
【数33】
【0169】
として決定することができ、ここで、PWAWTRU(i)≧PWHWTRU(i)である。
【0170】
場合A、BおよびCとして表される。該当する場合のうちの1つを使って、WTRUは、CC特有のヘッドルームを計算し、シグナリングすることができる。
【0171】
場合Aでは、WTRU有能電力PWAWTRU(i)が正かつ正のヘッドルームを有するものとして識別されたCCに対するCC特有のヘッドルームの総和以上である、つまり
【0172】
【数34】
【0173】
または、それと同等のものとして
【0174】
【数35】
【0175】
である場合、WTRUは、すべてのCCについて、
【0176】
【数36】
【0177】
をPHCC(i,j)に等しいものとして報告することができる。
【0178】
場合Bでは、WTRU有能電力PWAWTRU(i)が正かつ正のヘッドルームを有するものとして識別されたCCに対するCC特有のヘッドルームの総和未満であるものとしてよい、つまり
【0179】
【数37】
【0180】
または、それと同等のものとして
【0181】
【数38】
【0182】
である場合、WTRUは、正のヘッドルームを有するものとして識別されたCC間に有能電力を全部分配するためにα(1)で表される重み係数を決定することができる。例えば、そのような可能な重みの1つは、有能電力を正のCC特有の電力ヘッドルームの総和で割った商である、つまり
【0183】
【数39】
【0184】
とすることができる。
【0185】
他の重みも可能であり、例えば、正のヘッドルームCCに関する相対的送信電力に基づくものである。この場合、それぞれのCC jに対して、α(i,j)で表される、個別の重み、つまり
【0186】
【数40】
【0187】
がありうる。
【0188】
重み係数を計算するために使用される特定の方法があるにも関わらず、正のヘッドルームを有するものとして識別されたCCのヘッドルームの総和が、後述のようにP”HCC(i,j)を計算した後に有能電力に等しくなるように重みを計算することができる。
【0189】
正のヘッドルームを有するものとして識別されたCCについて、WTRUは、P”HCC(i,j)をPHCC(i,j)α(i)に等しいものとして、あるいはPWHCC(i,j)α(i,j)に等しいものとして報告することができ、これは、dB形式
【0190】
【数41】
【0191】
あるいは
【0192】
【数42】
【0193】
に変換することができる。
【0194】
正のヘッドルームCCに対する報告されるヘッドルームは、現在は、PHCC(i,j)より低いか、または等しいことに留意されたい。
【0195】
負のヘッドルームを有するものとして識別されたCCについて、WTRUは、
【0196】
【数43】
【0197】
をPHCC(i,j)に等しいものとして報告することができる。
【0198】
場合3において、WTRU有能電力PWAWTRU(i)が負である、つまり、PWAWTRU(i)<0である場合、負のヘッドルームを有するものとして識別されたCCについて、PW1CC(i,j)と表される第1の一時的なCC特有の送信電力をCC毎の最大送信電力に設定し、正のヘッドルームを有するものとして識別されたCCについて、第1の一時的なCC特有の送信電力を要求されたCC特有の送信電力に設定する。これらを線形形式
【0199】
【数44】
【0200】
W1CC(i,j)=10P0CC(i,j)/10 式(38)
に変換する。
【0201】
次いで、WTRUは、
【0202】
【数45】
【0203】
のように、β(i,j)で表される、CC特有の重み係数を、それぞれのCCに割り当てられた個別の重み係数から変換することができ、ここで、w(i,j)は、値が高いほどCCの優先度が高い数値として表される優先度とすることができる。例えば、これは、CCによってサポートされているデータもしくはサービスの優先度、該当する場合に負または正のヘッドルームにより修正されるCC特有の送信電力(PW1CC(i,j))、これらの何らかの組合せ、または他の何らかの基準に基づくものとすることができる。
【0204】
β(i,j)≦1であることに注目すると、CC特有の送信電力に使用できる方法であっても、項
【0205】
【数46】
【0206】
が成り立ち、P”HCCを計算した後に、CC特有の送信電力の総和がWTRU最大送信電力に等しくなるように重みを決定することができる。
【0207】
次いで、すべてのCCについて、WTRUは、PW2CC(i,j)で表される、低減された第2の一時的なCC特有の送信電力を計算することができ、その際に、有能電力は、係数β(i,j)に従って分配される、つまり
W2CC(i,j)=PW1CC(i,j)+β(i,j)・PWAWTRU(i) 式(40)
である。
【0208】
次いで、すべてのCCについて、WTRUは、低減された第2のCC特有の送信電力と元の要求されたCC特有の送信電力との比(dB単位)としてシグナリングされるヘッドルームを計算することができる、つまり、
【0209】
【数47】
【0210】
である。
【0211】
CC最大電力およびWTRU最大電力を考慮することに加えてPAの最大電力を考慮するために、この方法は、WTRUがWTRUにおいて利用可能なヘッドルームの最小量を表す1つのヘッドルームをシグナリングするようにCC特有の電力ヘッドルームをシグナリングするための最初と最後の方法を組み合わせる選択肢を含みうる(つまり、最悪の場合のシナリオ)。これは、ヘッドルームとして、P’HCC(i,j)とP”HCC(i,j)のうちの低い方の値をヘッドルームとして選択してシグナリングすることに対応しうる。
【0212】
ここでは、フォールバックシナリオに対する電力ヘッドルームの報告(PHR)を構成するための例示的な方法を説明する。所与のサブフレームにおいて、N個のコンポーネントキャリアが与えられた場合、WTRUは、送信方式の最大2^N個の組合せのうちの1つを使用する。PHRトリガが発生すると、電力ヘッドルームは、そのサブフレームにおいて同時に使用される1つの送信方式組合せについてWTRUによって報告されうる。所与のCCについて、電力ヘッドルームは、2つの送信方式の間の送信電力要件が潜在的に異なる可能性があるため構成された送信方式とフォールバックの送信方式で受けるヘッドルーム間で著しく異なることがある。基地局は、1つの特定送信方式組合せに対して報告される電力ヘッドルームにのみに依存し、WTRUに対して適切なスケジューリング上の決定を下すために利用可能な情報の完全な集合を持たない場合がある。
【0213】
LTE R8には、1つの周期的タイマと1つの禁止タイマがある。電力ヘッドルームは、周期的タイマがタイムアウトになるか、または前のヘッドルームの報告以降に大きな経路損失の変更があり、禁止タイマがタイムアウトになった場合に報告されうる。
【0214】
複数のコンポーネントキャリアに対する例示的方法において、WTRUは、WTRUに対する(あるいは、それぞれのCCに対する)WTRU(あるいは、CC特有の)禁止タイマの代わりに、またはそれに加えて送信方式の2^N個の可能な組合せのそれぞれに対して1つの組合せ禁止タイマを有することができる。それぞれの組合せ禁止タイマは、異なる値、または同じ値でセット/リセットすることができる。これらのセット/リセットされた値は、固定されているか、またはprohibitPHR−Timerと同様に、新しいパラメータをシグナリングする基地局によって構成されうる。
【0215】
トリガがかかると、WTRUは、現在の送信方式組合せについてすべてのコンポーネントキャリアに対して同時に電力ヘッドルームを送信し、その組合せに対する禁止タイマだけでなく、周期的タイマをも再起動することができる。基地局がWTRUの送信方式組合せを変更する場合には必ず、WTRUは、新しい送信方式組合せについてすべてのアクティブな(あるいは、すべての構成されている)コンポーネントキャリアに対する電力ヘッドルームを、その組合せの禁止タイマによって禁止されていない限り(その同じ送信方式組合せに対する最近の電力ヘッドルームの報告があるため)送信することができる。
【0216】
すべてのコンポーネントキャリアがシングルアンテナポートモードに入るように構成されている場合、フォールバックは発生せず、したがって、図示されているようなトリガアルゴリズムを修正すると、その結果、電力ヘッドルームは修正が実装されていなかったかのように報告される。
【0217】
フォールバックに対するPHRの例示的な実装が電力ヘッドルームの報告プロシージャへの修正として表3に提示されており、そこでは、WTRU禁止タイマは組合せ禁止タイマで置き換えることができる。
【0218】
【表3】
【0219】

【0220】
表3の方法を例示する図は、例えば、2^Nの可能な送信方式組合せのうちの3つの組合せの使用を示しており、図5に示されている。例示されているように、方式0に対する初期PHRが送信され、続いて、方式0の周期的タイマのタイムアウト後に別のPHRが送信される。別の方式1のPHRは、方式1への変更に基づき送信される。第2のPHRは、方式1の周期的タイマのタイムアウト後に送信される。しかし、方式1に対するイベントによってトリガされるPHRは、方式1のタイマがまだアクティブ状態であるため禁止される。方式2に変更した後、媒体アクセス制御(MAC)バッファ空間が不足しているので、PHRを送信する試みは禁止される。方式2への変更によってトリガされたPHRは、後で正常に送信される。
【0221】
あるいは、基地局は、ただ1つの禁止タイマの起動値をシグナリングするのではなく、それぞれの送信方式組合せに対して個別の禁止タイマの起動値をシグナリングすることができる。1つの共通の禁止タイマの起動値を使用すること、または個別のそのような値のシグナリングは、固定されているか、または構成可能であるものとしてよい。
【0222】
別の方法では、前の送信以降に送信方式組合せが変更されたこと、また送信方式組合せの禁止タイマがタイムアウトになっていないことを仮定すると、すべての構成された(あるいはすべてのアクティブの)コンポーネントキャリアに対する電力ヘッドルームを送信するのではなく、WTRUは、変更された送信方式でコンポーネントキャリアに対する電力ヘッドルームを送信することができる。あるいは、構成された送信方式を使用するすべての構成された(あるいはすべてのアクティブの)コンポーネントキャリア、またはフォールバック送信方式を使用するすべての構成された(あるいはすべてのアクティブの)コンポーネントキャリアへの送信方式の遷移に対し、WTRUは、すべての構成された(あるいはすべてのアクティブの)コンポーネントキャリアに対する電力ヘッドルームを送信することができる。さもなければ、WTRUは、変更されたコンポーネントキャリアだけの電力ヘッドルームの報告を送信することができる。これらの方法の使用は、固定されるか、または構成可能なものであってもよい。
【0223】
フェイクコンポーネントキャリアに対する送信方式は、好ましい構成された方式ではなくフォールバック方式とすることができる。選択は、すべてのフェイクCCに対して共通になるように、またはコンポーネントキャリア毎に構成可能であるものとしてよい。
【0224】
ここでは、WTRU最大送信電力を考慮するキャリアアグリゲーションの追加の例示的な方法を説明する。WTRU最大送信電力がある場合、1つのコンポーネントキャリアの送信電力を上げ下げすることは、別のコンポーネントキャリアの送信電力を上げる能力に影響を及ぼしうる。
【0225】
1つの例示的な方法では、WTRUは、CCに対する電力ヘッドルームを、基地局のスケジューラがその特定の報告された電力ヘッドルームにのみ応答するかのように計算して、報告することができ、他のCCのグラントを変更しない。それぞれのコンポーネントキャリアについて、WTRUは、すべての他のコンポーネントキャリアの送信電力に変更がない場合に、電力ヘッドルームを、CC最大送信電力に関するヘッドルームとWTRU最大送信電力に関するヘッドルームのうちの小さい方として決定することができる。この方法で、WTRUは、CC毎に1つのPHを報告する。
【0226】
この方法の例を以下に示す。これが簡素化された例であること、したがってすべての効果(最大電力低減(MPR)およびその他など)を考慮していない場合があることに留意されたい。また、電力ヘッドルームは、典型的にはデシベル(dB)単位で報告され、ここではワットは、説明を簡単にするために使用されていることにも留意されたい。
【0227】
グラントに基づき、それぞれ、0.75Wおよび0.25Wで送信することができる、CC1およびCC2という2つのCCが与えられたとする。また、1WのCC毎の最大許容送信電力および1WのWTRU最大許容送信電力が与えられるとする。CC毎の最大値のみを考慮すると、それぞれのCCは正のヘッドルームを有するように見える。しかし、電力の総和は1Wであるため、WTRUは、WTRU最大値に関してヘッドルームを有していない。WTRUは、両方のCCに対してヘッドルームがない(0である)ことを報告することができ、これは、一方のCCに対するグラントを、他方に対するグラントを減じることなく高めることはできないことを基地局に指示する。別の実施例では、WTRU制限は、1.5Wとして規定することができる。この例では、CC1は、単独で0.25W増大され、CC2は、単独で0.75W増大されるものとしてよい。合計を上げることができる最大値は0.5Wである。CC1は、CC制限(さらに0.25W上げることができる)に基づきヘッドルームを報告し、CC2はWTRU制限(さらに0.5W上げることができる)に基づきヘッドルームを報告する。この方法の変更形態として、WTRUは、説明されている通りのそれぞれのCCに対する電力ヘッドルームとそのCC最大電力制限に関するそれぞれのCCに対する電力ヘッドルームの両方を決定し、報告することができる。従って、WTRUは、CC毎に2つの電力ヘッドルームを報告することができる。
【0228】
あるいは、WTRUは、上記の両方の方法に従って電力ヘッドルームを決定し、報告することができる。この方法では、WTRUは、CC毎に2つの電力ヘッドルームを報告することができる。この方法では、上述した方法より多くのPHRシグナリングを利用することができるが、電力ヘッドルームに関する情報の最も完全な集合を基地局に提供する。
【0229】
上記の方法およびWTRU最大電力制限がある本明細書で説明されている他の方法の一変更形態では、基地局がすべての報告される電力ヘッドルームに基づき動作し、最大電力制約条件に反しないように複数のコンポーネントキャリアの公称電力ヘッドルームを修正するものとしてよい。例えば、これらの方法のそれぞれにおいて、WTRUは、低誘電度より高い優先度のCCにより多くのヘッドルームを割り当てられるようにそれぞれのCCについて電力ヘッドルームを計算することができる。WTRUは、最初に、それぞれのCCに対する実際の(公称)ヘッドルームを計算し、次いで、より低い優先度のコンポーネントキャリアのものに比べて高い優先度のコンポーネントキャリアについてより正のヘッドルームを報告するようにヘッドルームを調整することができる。優先順位付けは、CCの種類に基づくものとしてよく、例えば、プライマリCC(PCC)は、セカンダリCC(SCC)より高い優先度を有することができる。あるいは、優先順位付けは最大電力プロシージャ優先順位付け規則に類似の規則に従うものとしてよく、例えば、PUCCHが最高の優先度を有し、アップリンク制御情報(UCI)を持つPUSCHが次に高い優先度を有し、UCIを持たないPUSCHが最低の優先度を有する。この場合、ヘッドルーム割り当てに対する優先度は、CCがどのチャネルを伝送しているかに基づくものとしてよい。
【0230】
電力ヘッドルームは、実コンポーネントキャリアと仮想コンポーネントキャリアの何らかの組合せについて報告することができる場合もある。
【0231】
コンポーネントキャリアが他のコンポーネントキャリアと同時に送信されるとその結果、相互変調および他の効果が発生し、最大送信電力に影響を及ぼす可能性があり、またコンポーネントキャリア毎の電力ヘッドルームにも影響を及ぼしうる。
【0232】
電力ヘッドルームを計算し、報告するための方法は、本明細書では、スケジューリングの決定を下す基地局をサポートするために実コンポーネントキャリアとともに仮想コンポーネントキャリアもありうるとして説明されている。これらの方法では、他のCCが存在することによる効果は、それらの送信電力、相互変調効果、MPRへの影響、および/または同様の要因による効果を含みうる。例示的な方法では、CC上のチャネルの送信特性(周波数、リソースブロックの個数など)に基づくルックアップテーブルもしくは計算を利用することができる。
【0233】
WTRUが仮想CCに対する電力ヘッドルームを報告する場合、WTRUは、実CC上の電力ヘッドルームを送信することができ、その際に、実CCは、基地局からのシグナリングを介して構成可能であるものとしてよい。あるいは、WTRUは、仮想CCの電力ヘッドルームの送信に対して実CCを自律的に決定することができる。例えば、WTRUは、最大のULグラントを有する実CC、またはグラントを有する場合に一次UL CCを使用することができる。
【0234】
ここでは、実CCに対する電力ヘッドルームの報告のための例示的な方法を説明する。例示的な一方法では、実UL CC(グラントのあるコンポーネントキャリア)と仮想ULコンポーネントキャリア(アクティブであるか、または構成されている、グラントなしのコンポーネントキャリア)の両方を含むことができるサブフレームに対して、WTRUは、それぞれの実CCについて、他の実CCの存在(つまり、その存在による効果)を考慮して電力ヘッドルームを計算することができる。実CCに対する電力ヘッドルームを決定するときに仮想CCを無視することができる。WTRUは、実CCのそれぞれについて1つの電力ヘッドルームを報告することができる。この例示的な方法は、ヘッドルームの報告時にWTRUの実際の状態を表すことができる。この方法は、所与のサブフレーム内に仮想CCがあろうがなかろうが、任意のサブフレーム内の仮想CCについて電力ヘッドルームが報告されうるかどうかに関係なく適用可能である。
【0235】
別の方法では、仮想CCが基準または他の何らかの方法で指定されたフォーマットとともに送信されると仮定して、実UL CC(グラントのあるコンポーネントキャリア)と仮想ULコンポーネントキャリア(アクティブであるか、または構成されている、グラントなしのコンポーネントキャリア)の両方を含むことができるサブフレームに対して、WTRUは、それぞれの実CCについて、他の実CCおよび仮想CCの存在(つまり、その存在による効果)を考慮して電力ヘッドルームを計算することができる。WTRUは、実CCのそれぞれについて1つの電力ヘッドルームを報告することができる。この方法では、実と仮想の両方のすべてのCCの存在を仮定し、追加のコンポーネントキャリアの存在はMPRを上げて、最大電力を下げる傾向があるので、この例示的な方法は、追加の電力ヘッドルームの控えめな推定値を基地局に提供するものとしてよい。
【0236】
あるいは、WTRUは、上記の2つの方法で説明されている通りに電力ヘッドルームを計算し、両方を報告することができる。この方法では、これらの方法のそれぞれを使用する以上に多くのPHRシグナリングを利用することができるが、電力ヘッドルームに関する情報の最も完全な集合を基地局に提供することができる。
【0237】
別の代替的形態において、上述されている2つの方法のいずれかに従って電力ヘッドルームを報告するかどうかに関する基地局からのシグナリングを介して構成可能であるものとしてよい。このようにして、基地局は、それぞれの実CCに対して1つのPHRのみで必要とする情報を取得することができる。
【0238】
ここでは、仮想CCに対する電力ヘッドルームの報告のための例示的な方法を説明する。例示的な一方法では、実ULコンポーネントキャリア(グラントのあるコンポーネントキャリア)と仮想ULコンポーネントキャリア(アクティブであるか、または構成されている、グラントなしのコンポーネントキャリア)の両方を含むことができるサブフレームに対して、WTRUは、それぞれの仮想CCについて、すべての実CCの存在(つまり、その存在による効果)を考慮して電力ヘッドルームを計算することができる。他の仮想CCは無視される。WTRUは、仮想CCのそれぞれについて1つの電力ヘッドルームを報告することができる。この方法は、基地局が1つの追加の仮想コンポーネントキャリアだけを(つまり、実CCに加えて)スケジュールする場合に最も有用であるものと思われる。追加のコンポーネントキャリアの存在はMPRを上げ、したがって最大電力を下げる傾向があるので、この例示的な方法は、仮想CCに対する電力ヘッドルームの多めの推定値を基地局に提供するものとしてよい。
【0239】
別の方法では、実UL CC(グラントのあるコンポーネントキャリア)と仮想UL CC(アクティブであるか、または構成されている、グラントなしのコンポーネントキャリア)の両方を含むことができるサブフレームに対して、WTRUは、それぞれの仮想CCについて、実であろうと仮想であろうと、他のCCのどれもが存在していないかのように電力ヘッドルームを計算し、仮想CCのそれぞれについて1つの電力ヘッドルームを報告することができる。この例示的な方法は、基地局が仮想CCのみをスケジュールする場合に最も有用であると思われる。
【0240】
別の例示的な方法では、仮想CCが基準または他の何らかの方法で指定されたグラントまたはフォーマットとともに送信されると仮定して、実UL CC(グラントのあるコンポーネントキャリア)と仮想UL CC(アクティブであるか、または構成されている、グラントなしのコンポーネントキャリア)の両方を含むことができるサブフレームに対して、WTRUは、それぞれの仮想CCについて、すべての実CCおよびすべての他の仮想CCの存在(つまり、その存在による効果)を考慮して電力ヘッドルームを計算し、仮想CCのそれぞれについて1つの電力ヘッドルームを報告することができる。この例示的な方法は、基地局がすべてのCCをスケジュールする場合に最も有用であると思われる。追加のコンポーネントキャリアの存在はMPRを上げ、最大電力を下げる傾向があるので、この例示的な方法は、仮想CCに対する電力ヘッドルームの控えめの推定値を基地局に提供するものとしてよい。
【0241】
別の方法では、WTRUは、上述されている仮想CCに対する電力ヘッドルームの報告の方法のうちの1つまたは複数で説明されているようにそれぞれの仮想CC電力ヘッドルームを計算し、報告する。この方法は、追加のシグナリングを必要とする。
【0242】
あるいは、仮想CCに対するPHRを計算し、報告するためにどの方法を使用するかについて基地局からのシグナリングを介して構成可能であるものとしてよい。このようにして、基地局は、それぞれの仮想CCに対して1つのPHRのみで必要とする情報を取得することができる。
【0243】
ここでは、1つまたは複数の媒体アクセス制御(MAC)パケットデータユニットPDU内に電力ヘッドルームの報告を含めるための例示的な方法を説明する。LTE R8では、電力ヘッドルーム制御要素は、論理チャネルID(LCID)11010を持つMAC PDUサブヘッダによって識別することができる。10進法で11から27のLCIDに対応する15個の予約済み論理チャネル、つまり、論理チャネル01011から11001(2進法)がある。
【0244】
例示的な方法では、CC特有の、またはPA特有の電力ヘッドルームの報告のサポートにより予約済み論理チャネルを再利用することができる。基地局とWTRUとの間のMAC構成RRCメッセージ交換の一部として、CCとPHの報告論理チャネルとの間のマッピングを定義することができる。WTRUは、基地局が備えるCCとPH報告論理チャネルとの間のマッピングに基づいてPHの報告を構成することができる。あるいは、WTRUは、マッピングを自律的に定義し、このマッピングを例えばRRCメッセージを使用して基地局に伝達することができる。
【0245】
LTE R8の電力ヘッドルームのMAC制御要素は、1つのオクテットからなる。例示的な方法において、実際のPHの報告に6個の最下位ビットを使用し、2個の最上位ビットを予約することができる。代替的方法において、CC特有の、および/またはPA特有のPHは、8ビットの集合からいくつかの6ビットの組合せを定義することによって報告されうる。8ビット中には、6ビットの28個の組合せがある。PHの6ビットの組合せとCCもしくはPAとの間のマッピングを基地局とWTRUとの間で交換することができる。次いで、WTRUは、それぞれのCCについて、対応する6ビットの組合せを使用して、電力ヘッドルームを報告することができる。
【0246】
ここでは、電力ヘッドルームの報告を制御するための例示的な方法を説明する。LTE R8では、MAC電力ヘッドルームの報告は、3つの主イベントによってトリガされうる。第1の場合において、MAC電力ヘッドルームの報告は、PROHIBIT_PHR_TIMERがタイムアウトになるか、またはすでにタイムアウトになっており、最後の電力ヘッドルームの報告以降に経路損失がDL_PathlossChange dBを超えて変化し、WTRUが新しい送信用のULリソースを有しているときにトリガされうる。第2の場合において、MAC電力ヘッドルームの報告は、PERIODIC_PHR_TIMERがタイムアウトになったときにトリガされ、その場合に、PHRは「周期的PHR」と称される。第3の場合において、MAC電力ヘッドルームの報告は、周期的PHRの構成および再構成後にトリガされうる。
【0247】
電力ヘッドルームの報告を制御するための例示的な方法では、上述されている報告方法をCCに基づき、および/またはPAに基づき適用することができる。PHの報告を目的とするMAC構成(PERIODIC_PHR_TIMER、PROHIBIT_PHR_TIMER、DL_PathlossChange閾値を含むことができる)は、CCに基づき、および/またはPAに基づき基地局によってWTRUに送られうる。これらの構成を受信した後、WTRUはそれらを適用する、つまり、CCに基づき、および/またはPAに基づきPHの報告をトリガする時期を決定するために使用することができる。
【0248】
電力ヘッドルームの報告を制御するための別の方法では、WTRUは、グループに基づきCC特有の、および/またはPA特有のPHの報告を制御することができる、つまり、CCおよび/またはPAは、PHの報告を制御することを目的としてグループ化することができるということである。WTRUは、自律的であるか、または基地局と協働してグループ化を決定することができる。同じグループ内にあるCCおよび/またはPAの集合は、同じ報告構成パラメータ集合(PERIODIC_PHR_TIMER、PROHIBIT_PHR_TIMER、DL_PathlossChange閾値を含むことができる)または部分集合を使用して報告されるPHである。このグループは、CCおよび/またはPAの完全な集合とすることができる。
【0249】
電力ヘッドルームの報告を制御するための別の方法では、PHの報告の制御は、上記の2つの代替的方法の組合せを使用して行うことができる。
【0250】
これらの方法は、CCに基づくか、またはPAに基づくか、またはCCおよび/またはPAの組合せに基づく、電力ヘッドルームの報告を無効にするための方法も含みうる。基地局からのインジケーション、またはWTRUによる自律的決定の後、WTRUは、関連するCCおよび/またはPAに対するPHの報告を無効にすることができる。
【0251】
ここでは、電力ヘッドルームの報告に対するMACのRRC構成のための例示的な方法を説明する。RRCプロトコルを更新し、上述のCCおよび/またはPAのPHの報告アルゴリズムがサポートされるようにMACを構成することができる。一方法において、LTE R8のMAC構成IE(MAC-MainConfiguration)は、それぞれのCCおよび/またはそれぞれのPAについて複製することができる。別の方法では、LTE R8のMAC構成IE(MAC-MainConfiguration)内のPHの構成IEは、CC毎におよび/またはPA毎に複製することができる。別の方法では、RRCプロトコルの更新は、本明細書で説明されているようなCC特有の最大電力および/またはPA特有の最大電力をサポートするシステム情報ブロック(SIB)の更新を含みうる。
【0252】
実施形態
1.コンポーネントキャリア上で行われる同時物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)/物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信に対する電力ヘッドルームを報告する方法であって、少なくとも1つのPUSCH送信電力および1つのPUCCH送信電力に基づき電力ヘッドルームを決定するステップを含むことを特徴とする方法。
2.電力ヘッドルームを送信するステップをさらに含むことを特徴とする実施形態1の方法。
3.PUCCH送信が存在しない場合に基準フォーマットからPUCCH送信電力を導出するステップをさらに含むことを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
4.基準フォーマットは、ダウンリンク制御情報フォーマット1Aであることを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
5.PUSCH電力ヘッドルームを決定するステップをさらに含むことを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
6.PUSCH電力ヘッドルームを送信するステップをさらに含むことを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
7.同時PUSCH/PUCCH送信を行わないコンポーネントキャリアに対する少なくとも1つのPUSCH送信電力に基づき電力ヘッドルームを決定するステップをさらに含むことを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
8.電力ヘッドルームは、コンポーネントキャリアの最大送信電力とPUSCH送信電力とPUCCH送信電力との間の差であることを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
9.トリガ後に現在の送信方式組合せのすべてのコンポーネントキャリアに対する電力ヘッドルームを送信するステップをさらに含むことを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
10.送信方式組合せに対して禁止および周期的タイマを再起動するステップをさらに含むことを特徴とする前記実施形態のうちの1つの実施形態の方法。
11.すべてのコンポーネントキャリアは、構成されたコンポーネントキャリアまたはアクティブなコンポーネントキャリアのうちの1つであることを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
12.電力ヘッドルームを報告するステップは、禁止タイマがタイムアウトするとトリガされ、現在の送信方式は、前の送信の送信方式組合せと異なることを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
13.それぞれの送信方式組合せに対して別々の禁止タイマ起動値を受信するステップをさらに含むことを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
14.電力ヘッドルームを決定するステップは、PUSCH電力ヘッドルームを決定するステップをさらに含むことを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
15.PUCCH電力ヘッドルームを決定するステップをさらに含むことを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
16.グループに基づき電力ヘッドルームの報告を制御するステップをさらに含み、グループは、コンポーネントキャリアおよび電力増幅器の少なくとも1つを含むことを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
17.グループは、無線送受信ユニットによって決定されることを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
18.基地局からグループを受信するステップをさらに含むことを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
19.グループは、グループのすべてのメンバに対する1つの報告構成を使用することを特徴とする前記実施形態のうちのいずれかの方法。
20.コンポーネントキャリアおよび電力増幅器のうちの少なくとも1つのグループを決定するステップを含むことを特徴とする電力ヘッドルームの報告を制御するための方法。
21.グループを使用して電力ヘッドルームの報告を制御するステップをさらに含むことを特徴とする実施形態20の方法。
22.グループは、無線送受信ユニットまたは基地局のうちの一方によって決定されることを特徴とする実施形態20〜21のうちのいずれか1つの実施形態の方法。
23.グループは、グループのすべてのメンバに対する1つの報告構成を使用することを特徴とする実施形態20〜22のうちのいずれかの方法。
24.コンポーネントキャリア上で行われる同時物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)/物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信に対する電力ヘッドルームを報告する方法を実装する無線送受信ユニット(WTRU)であって、少なくとも1つのPUSCH送信電力および1つのPUCCH送信電力に基づき電力ヘッドルームを決定するように構成されたプロセッサを備えることを特徴とする無線送受信ユニット(WTRU)。
25.電力ヘッドルームを送信するように構成された送信機をさらに備えることを特徴とする実施形態24のWTRU。
26.電力ヘッドルームの報告を制御するための方法を実装する無線送受信ユニットであって、コンポーネントキャリアおよび電力増幅器のうちの少なくとも1つのグループを決定するように構成されたプロセッサを備えることを特徴とする無線送受信ユニット。
27.グループを使用して電力ヘッドルームの報告を制御するように構成された送信機をさらに備えることを特徴とする実施形態26のWTRU。
28.ワイヤレス通信で電力ヘッドルームを報告するための方法であって、電力増幅器(PA)に基づき、またコンポーネントキャリア(CC)に基づき電力ヘッドルーム(PH)を決定するステップを含むことを特徴とする方法。
29.報告内の決定されたPHを送信するステップをさらに含むことを特徴とする実施形態28の方法。
30.送信された報告に応答して制御信号を受信するステップをさらに含むことを特徴とする実施形態28〜29のうちのいずれかの方法。
31.ワイヤレス送信は、少なくとも1つの(k)電力増幅器(PA)を使用して少なくとも1つの(J)コンポーネントキャリア(CC)上で行われることを特徴とする実施形態28〜30のうちのいずれかの方法。
32.PHは、PAにマッピングされたCCについて決定されることを特徴とする実施形態28〜31のうちのいずれかの方法。
33.高度化ノードB(eNB)は、所定の基準に基づき無線送受信ユニット(WTRU)のPAへのそれぞれのCCに対するマッピングを格納するか、またはマッピングを決定し、そのマッピングをWTRUにシグナリングすることを特徴とする実施形態28〜32のうちのいずれかの方法。
34.マッピングは、無線送受信ユニット(WTRU)カテゴリおよび周波数帯域によって定義された既知の事前に確定されている構成に基づくことを特徴とする実施形態28〜33のうちのいずれかの方法。
35.eNBは、マッピングを決定し、eNBが、WTRU能力情報の一部としてシグナリングされたWTRUカテゴリ情報からWTRUにおけるPAの数を暗黙のうちに決定するか、またはPAの数と最大送信電力を含むそれらの特性とを報告でeNBに直接シグナリングすることを特徴とする実施形態28〜34のうちのいずれかの方法。
36.プロセッサは、PAにマッピングされたCCについてPHを決定し、マッピングをeNBに送信することを特徴とする実施形態28〜35のうちのいずれかの方法。
37.CC特有の最大電力のパラメータP−Maxは、WTRUアップリンク送信電力を制限するためにコンポーネントキャリア毎にシグナリングされることを特徴とする実施形態28〜36のうちのいずれかの方法。
38.P−Maxは、シグナリングされず、無線送受信ユニット(WTRU)におけるCC特有の最大送信電力は、適用可能な最大電力低減(MPR)およびバンド端の考慮事項を考慮しWTRU毎の能力に従って最大電力に設定されることを特徴とする実施形態28〜37のうちのいずれかの方法。
39.CC特有の最大送信電力構成は、CC毎の最大許容送信電力を含むシステム情報ブロック1(SIB1)、SIB3、SIB5、およびSIB7の拡張のうちのどれかで置き換えられ、SIB1内の情報要素(IE)は、CCの数と最大送信電力との間の明示的なマッピングまたは最大許容電力値がシグナリングされる順序をサポートされているCCがシグナリングされる順序にマッピングする暗黙のマッピングのいずれかを含むことを特徴とする実施形態28〜38のうちのいずれかの方法。
40.サポートされているダウンリンク(DL)CCがSIB1においてシグナリングされることを特徴とする実施形態28〜39のうちのいずれか1つの実施形態の方法。
41.明示的な信号マッピングは、P−Maxlnfo={(CC_1,P−Max_1),(CC_2,P−Max_2)...(CC_J,P−Max_J)}として表され、Jは、サポートされ、特定のWTRUに詳細が送られるキャリアの総数を表すことを特徴とする実施形態28〜40のうちのいずれかの方法。
【0253】
42.暗黙の信号マッピングは、P−Maxlnfo={P−Max_1,P−Max_2...P−Max_J}として表され、コンポーネントキャリアは、CC_1、CC_2、...、CC_Jに対応する順序でシグナリングされるか、または知られており、P−Max_1はCC_1の最大許容電力レベルであり、P−Max_2はCC_2の最大許容電力レベルであり、P−Max_JはCC_Jの最大許容電力レベルであり、P−Max値がシグナリングされる順序で、キャリアコンポーネントがシグナリングされるか、または知られる順序がマッピングされることを特徴とする実施形態28〜41のうちのいずれかの方法。
43.マッピングは、P−Max値がシグナリングされる順序でキャリアコンポーネントがシグナリングされるか、または知られる反転した順序がマッピングされると仮定してP−Max_1がCC_Jの最大許容電力レベルであり、P−Max_JがCC_1の最大許容電力レベルであるとして表されることを特徴とする実施形態28〜42のうちのいずれかの方法。
44.システム情報ブロックは、コンポーネントキャリアに基づくように複製され、P−Maxは、同様に、それぞれのコンポーネントキャリアについてシグナリングされることを特徴とする実施形態28〜43のうちのいずれかの方法。
45.P−max値は、基準P−Max値に関する絶対値または相対値のいずれかに関して表され、シグナリングを受けた後、CC特有の最大電力値を、即座に、またはSIB修正期間の規則に従って適用することを特徴とする実施形態28〜44のうちのいずれかの方法。
46.電力増幅器(PA)特有の最大電力パラメータはシグナリングされ、PA(k)は、無線送受信ユニット(WTRU)によって決定されるようなPAMAX(k)で表される最大送信電力能力を有し、PAMAX(k)は、WTRUカテゴリの属性であることを特徴とする実施形態28〜45のうちのいずれかの方法。
47.それぞれのPAに対する個別の最大電力送信能力は、シグナリングされ、K個のPAについて、Kは最大送信電力能力であることを特徴とする実施形態28〜46のうちのいずれかの方法。
48.無線送受信ユニット(WTRU)並びにeNBは、WTRU能力情報要素(IE)でWTRUによってeNBに報告されるWTRUカテゴリインジケータに基づきPA特有の最大送信電力能力を導出することを特徴とする実施形態28〜47のうちのいずれかの方法。
49.代替のPA特有の最大送信電力能力は、eNBからWTRUにシグナリングされ、この代替の能力は、WTRUからeNBにシグナリングされるPA値と異なる値を有することを特徴とする実施形態28〜48のうちのいずれかの方法。
50.代替の能力は、PAが代替の最大送信電力能力を有しているかのようにWTRUが動作することを必要とし、代替の能力は、PAの最大送信電力能力より低いものとしてよいことを特徴とする実施形態28〜49のうちのいずれかの方法。
51.コンポーネントキャリア特有の電力ヘッドルーム(PH)および電力増幅器(PA)特有の電力ヘッドルーム(PH)は、別々にシグナリングされることを特徴とする実施形態28〜50のうちのいずれかの方法。
52.J個のCCおよびK個のPAについて、J+K個のヘッドルームの報告を必要とし、CC電力ヘッドルームは、CC最大送信電力レベルとCC内の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信に必要な送信電力との間の差であり、PA電力ヘッドルームは、PA最大送信電力レベルと、PA内のすべてのPUSCH送信に必要な送信電力との間の差であることを特徴とする実施形態28〜51のうちのいずれかの方法。
53.J個のCCに対するPHのみがシグナリングされ、CCからPAへのマッピングに基づくK個のPAヘッドルーム、CCヘッドルーム、それぞれのCC_Jに対するパラメータ(P−Max(j))、およびK個のヘッドルームの報告の誘因となるPA特有の最大送信電力は、J個のCCについてシグナリングされるPHから導出されることを特徴とする実施形態28〜52のうちのいずれかの方法。
54.それぞれのCCおよびPAに対する個別の送信電力レベルはシグナリングされることを特徴とする実施形態28〜53のうちのいずれかの方法。
55.J個のCCおよびK個のPAについて、J+K個の送信電力の報告がシグナリングされ、PHCC(i,j)で表される、サブフレームi内のCC jに対するPHは、PHCC(i,j)=P−Max(j)−PCC(i,j)で与えられるように、CC送信電力レベルから決定され、式中、PCC(i,j)は、サブフレームi内のCC(j)における物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信に対する必要な送信電力であることを特徴とする実施形態28〜54のうちのいずれかの方法。
56.J個のCCおよびK個のPAについて、J+K個の送信電力の報告がシグナリングされ、PHPA(i,k)で表される、サブフレームi内のPA kに対するPHは、PHCPA(i,k)=PAMAX(k)−PPA(i,k)で与えられるように、PA送信電力レベルから決定され、式中、PPA(i,k)は、サブフレームi内のPA(k)におけるすべての物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信に対する必要な送信電力であることを特徴とする実施形態28〜55のうちのいずれかの方法。
57.ヘッドルームまたは送信電力を報告するために、高度化ノードB(eNB)は、送信(Tx)電力および/または電力ヘッドルーム(PH)がWTRUによって報告されるかどうかに関係なく無線送受信ユニット(WTRU)を構成し、Tx電力およびPHは、CC特有であり、および/またはPA特有であるものとしてよいことを特徴とする実施形態28〜56のうちのいずれかの方法。
58.CC特有の送信電力のみがシグナリングされ、高度化ノードB(eNB)は、PA送信電力レベルまたはヘッドルームを明示的にシグナリングすることなく、シグナリングされたCC特有の送信電力から、PA特有のヘッドルームを決定することを特徴とする実施形態28〜57のうちのいずれかの方法。
59.J個の送信電力の報告のみがシグナリングされることを特徴とする実施形態28〜58のうちのいずれかの方法。
60.PHPA(i,k)で表される、サブフレームiにおけるPA kに対するヘッドルームは、CC送信電力レベルとCCからPAへのマッピング
HPA(i,1)=PAMAX(1)−PCC(i,1)
HPA(i,2)=PAMAX(2)−(PCC(i,1)+PCC(i,2))
とから決定されることを特徴とする実施形態28〜59のうちのいずれかの方法。
61.PHCC(i,j)で表されるCCに対するヘッドルームは、PHCC(i,j)=P−Max(j)−PCC(i,j)として決定され、式中、PCC(i,j)は、サブフレームi内のCC(j)におけるPUSCH送信に対する必要な送信電力であることを特徴とする実施形態28〜60のうちのいずれかの方法。
62.コンポーネントキャリアに基づくサブフレーム内の同時物理アップリンク共有チャネル/物理アップリンク制御チャネル(PUSCH/PUCCH)送信の場合のPHの報告について、PUSCH送信に利用可能な最大送信電力は、PUCCH送信に割り当てられた送信電力の量だけ減らされ、PUCCH電力は、同時PUSCHおよびPUCCH送信が行われるサブフレームにおけるPHの報告のために考慮されることを特徴とする実施形態28〜61のうちのいずれかの方法。
63.PHに対する個別の報告は、それぞれ、PUSCHおよびPUCCHについて作成されることを特徴とする実施形態28〜62のうちのいずれかの方法。
64.高度化ノードB(eNB)は、キャリアアグリゲーションにおいて送信(Tx)電力/PHの報告を構成することを特徴とする実施形態28〜63のうちのいずれかの方法。
65.eNBは、無線送受信ユニット(WTRU)を、WTRUが装備するPAの数がWTRUクラス(カテゴリ)によっては異なること、WTRUに対するコンポーネントキャリア(CC)の構成がWTRUクラス、サービス品質(QoS)要件、CCの可用性を含むファクタに依存すること、またはCC上の送信電力/PHが連続するCCの割り当てに対して他のCC上のものに近くてもよいことのうちのどれかに応じて構成することを特徴とする実施形態28〜64のうちのいずれかの方法。
66.eNBは、CC毎に、またはCCのグループ毎に(連続するCCのように)、またはキャリアアグリゲーションの割り当ておよび/またはWTRU PA構成および他のいくつかのシステムパラメータに基づくすべてのアクティブな/構成されたCC上で、Tx電力−PHを報告するようにWTRUを構成することを特徴とする実施形態28〜65のうちのいずれかの方法。
67.WTRUは、代替として、どのTx電力−PHを報告するかを自律的に決定することを特徴とする実施形態28〜66のうちのいずれかの方法。
68.CC間の電力の差が所定の値以下であり、次いで、WTRUは、すべての関連するCC上でTx電力−PHを報告しないが、WTRUは、すべてのCCを表す単一の報告をシグナリングすることを特徴とする実施形態28〜29のうちのいずれかの方法。
69.連続するコンポーネントキャリアの場合、WTRUは、代表するCCに対応するTx電力−PHを報告し、代表的なCCは、中間のCCであるか、またはキャリア周波数が最低であるか、もしくは最高であるCCであることを特徴とする実施形態28〜68のうちのいずれかの方法。
70.論理チャネルID(LCID)11010を有する媒体アクセス制御(MAC)パケットデータユニット(PDU)のサブヘッダは、PH制御要素を識別するために使用され、15個の予約論理チャネルの集合がCC特有の、またはPA特有のPHの報告に再利用されることを特徴とする実施形態28〜69のうちのいずれかの方法。
71.論理チャネルは、10進法のLCID 11から27に対応する、2進数01011から11001までのロケーションにおいて予約されることを特徴とする実施形態28〜70のうちのいずれかの方法。
72.MACの構成について、無線リソース制御(RRC)メッセージが高度化ノードB(eNB)と無線送受信ユニット(WTRU)との間で交換され、CCおよびPHの報告の論理チャネルの間のマッピングがさらに定義され、WTRUは、eNBが備えるCCとPHの論理チャネルの間のマッピングに基づいてPHの報告を構成することを特徴とする実施形態28〜71のうちのいずれかの方法。
73.WTRUは、マッピングを自律的に定義し、定義されたマッピングを、RRCメッセージを使ってeNBにシグナリングすることを特徴とする実施形態28〜72のうちのいずれかの方法。
74.CC特有の、およびPA特有のPHは、8ビットの集合からいくつかの6ビットの組合せによって定義され、WTRUは、8ビットの集合からいくつかの6ビットの組合せを定義することによってCC特有の、およびPA特有のPHを報告することを特徴とする実施形態28〜73のうちのいずれかの方法。
75.MAC報告アルゴリズムは、PHの報告に関して制御され、制御は、CCに基づき、またPAに基づきMAC報告アルゴリズムを適用するステップと、WTRUのCC特有の、およびPA特有のPHグループ化が適用される、グループに基づくMAC報告アルゴリズムを適用するステップと、個別およびグループに基づきMAC報告アルゴリズムを適用するステップのうちのどれかからなることを特徴とする実施形態28〜74のうちのいずれかの方法。
76.MAC報告アルゴリズムは、報告に関して最適化された条件を含み、報告パラメータとして、PROHIBIT_PHR_TIMER、PERIODIC PHR TIMER、周期的PHR、または周期的PHRの構成および再構成のうちのどれかを含むことを特徴とする実施形態28〜75のうちのいずれかの方法。
77.MAC報告アルゴリズムは、CCに基づき、またPAに基づき適用され、PHの報告に対するMACの構成は、CCに基づき、またPAに基づきeNBによってWTRUに送られ、これらの構成を受け取った後、WTRUは、それらをCCに基づき、またPAに基づき適用することもできることを特徴とする実施形態28〜76のうちのいずれかの方法。
78.MAC報告アルゴリズムは、グループに基づいて適用され、WTRUのCC特有の、およびPA特有のPHのグループ化が適用され、CCおよびPAは、PHの報告を制御することを目的としてグループ化され、WTRUは、自律的に、またはeNBと協働してグループ化を決定し、同じグループ内のCCおよびPAの集合は、報告構成パラメータを使用して報告されるPHであることを特徴とする実施形態28〜77のうちのいずれかの方法。
79.CCに基づき、PAに基づき、またはCCとPAの組合せに基づきPHの報告を無効にする装備を備え、関連するCCおよびPAについてPHの報告をeNBが示すか、またはWTRUが自律的に決定し、無効にすることを特徴とする実施形態28〜78のうちのいずれかの方法。
80.無線リソース制御(RRC)レイヤは、PHの報告用に媒体アクセス制御(MAC)レイヤを再構成し、RRCプロトコルを更新し、CCおよびPAのPHの報告プロシージャがサポートされるようにMACを構成することを特徴とする実施形態28〜79のうちのいずれかの方法。
81.再構成には、MAC構成情報要素(IE)MAC-MainConfigurationをそれぞれのCCおよびそれぞれのPAについて複製すること、既存のMAC構成IE、MAC-MainConfiguration内に含まれ、CC毎に、またPA毎に複製される、PHの構成IEのPHの報告/構成、他のRRCプロトコルの更新がCC特有の最大電力およびPA特有の最大電力をサポートするシステム情報ブロック(SIB)の更新を含むことが含まれることを特徴とする実施形態28〜80のうちのいずれかの方法。
【0254】
特徴および要素が特定の組合せで上記で説明されているが、当業者であれば、それぞれの特徴もしくは要素は単独で、または他の特徴および要素と組み合わせて使用できることを理解するであろう。それに加えて、本明細書で説明されている方法は、コンピュータまたはプロセッサにより実行できるようにコンピュータ可読媒体内に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアにより実装されうる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子信号(有線で、またはワイヤレス接続で送信される)およびコンピュータ可読記憶媒体が挙げられる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、限定はしないが、ROM、RAM、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、並びにCD−ROMディスクおよびDVD(デジタル多用途ディスク)などの光学媒体が挙げられる。ソフトウェアとの関連性を持つプロセッサは、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、またはホストコンピュータにおいて使用するための無線周波トランシーバを実装するために使用できる。
図1A
図1B
図1C
図2
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図4
図5