(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記シェービングチューブは、前記シェービングチューブの前記窓を画定する2つの離間したシェーバ縁を有するように形成されている、請求項2に記載の骨材クリーニングアセンブリ。
前記シェルの前記上部は、収集面を備えており、前記収集面は、前記カッターおよび前記シェービングチューブの上方に位置する開口を画定しており、前記カッターおよび前記シェービングチューブにより除去された組織が前記開口を通って前記収集面上に排出され、
キャップが、前記収集面を超えて延出するように前記上部を覆って配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の骨材クリーニングアセンブリ。
前記シェルの前記基部に回転可能に取付けられている転回プレートをさらに備え、前記転回プレートは、前記シェービングチューブの周りに延在し且つ前記アームの運動とは別個に回転可能である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の骨材クリーニングアセンブリ。
前記シェービングチューブは、前記シェルに回転可能に取付けられて、前記カッターとは別個に回転する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の骨材クリーニングアセンブリ。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面を参照すると、骨材を清浄化するための骨クリーニングシステムは、
図1において40で総称的に示されている。
【0015】
システム40は、基部ユニット42を備えている。基部ユニット42内には駆動モータ44が配置されている。駆動モジュール45は、モータ44に連結するように基部ユニット42に取外し可能に取り付けられるように、構成されている。骨材を清浄化するためのクリーニングモジュール46は、駆動モジュール45に取外し可能に取り付けられるようになっている。図示されている実施形態では、基部ユニット42および駆動モジュール45は、再使用可能になっており、クリーニングモジュール46は、使い捨て式であり、骨材が清浄化された後に廃棄されるようになっている。
【0016】
クリーニングモジュール46は、骨材から軟組織を切除するための少なくとも1つのカッター48を備えている(
図4および
図7参照)。クリーニングモジュール46は、以下のように、すなわち、カッター48が、基部ユニット42上に配置された駆動モジュール45に取り付けられたとき、駆動モジュール45を介してモータ44に操作可能に接続され、モータ44によって作動されるように、構成されている。
【0017】
採取された骨材は、クリーニングモジュール46内に配置されるようになっている。モータ44が作動され、その結果、カッター48の回転が生じる。カッター48の作動によって、骨の周りの適所に前駆細胞層を残して、骨材から軟組織および他の破片が切除されることになる。
【0018】
モータ44を作動させるために、制御コンソール50が、通電信号をモータ44に供給するようになっている。ケーブル52が、基部ユニット42とコンソール50との間に接続されている。ケーブル52は、(図示されていない)導体を含んでおり、該導体によって、通電信号がコンソール50からモータ44に供給されることになる。
【0019】
基部ユニット42は、円形足54を備えている。脚56は、足45から上方に延在している。脚56は、管状であり、円形断面を有している。台座58が、脚56の上に配置されている。台座58は、脚56から半径方向外方にテーパが付されている。
【0020】
図2を参照すると、台座58は、略円形の上面60を有している。この台座は、リップ62を有するように、さらに形成されている。リップ62は、上方に延在し、かつ上面60の周囲に沿って延在している。上面60およびリップ62の半径方向内面は、台座58内に実質的に円筒状の取付け空間64を画定している。取付け区間64は、台座58の上に開いている。台座58の外周であるリップ62の外周は、足54の周囲よりも小さくなっている。リップ62の外周は、脚56の外周よりも大きくなっている。台座58は、上面60の中心に開口66を有するように、さらに形成されている。
【0021】
ノッチ68は、台座58の外周から半径方向内方に延在している。従って、ノッチ68は、リップ62に切れ目を形成している。本発明の図示されている態様では、ノッチ68は、中心開口66に向かって半径方向内方に延在している。台座58は、多数の周方向において互いに等角に離間した歯70(2つのみが
図2に示されている)をさらに備えてい
る。各歯70は、リップ62に隣接する位置において、台座上面60から上方に延在している。
【0022】
2つの保持アーム72が、台座58に枢動可能に取付けられている。保持アーム72は、直径方向において互いに向き合って、台座58のリップ62に形成された切欠内に取付けられている(切欠には、単独で部番が付されていない)。
【0023】
各保持アーム72は、フィンガー部74を有している。フィンガー部74は、アーム72が静止しているとき、台座上面60の周囲の一部を超えて延出するようになっている。保持アーム72がそのように配置されたとき、アーム72は、「係止」状態にある。
【0024】
各保持アーム72は、台座58の下方に位置するレバー76を有している。レバー76を台座58の底面に向かって半径方向内方に移動させることによって、関連する保持アーム72が台座58に対して旋回し、これによって、対応するフィンガー部74を台座上面60上のその位置から離れる方に移動させ、そのロック状態から外すことになる。保持アーム72がこのように配置されたとき、アーム72は、「解除」状態にある。
【0025】
(図示されていない)バネのような付勢装置が、台座58の内面と各アーム72との間に配置されている。このバネは、該当する保持アーム72をそのロック状態に付勢している。各保持アーム72は、専用バネによってそのロック状態に付勢されるようになっているとよい。代替的に、保持アーム72のいずれもが、共通のバネによってそれらのロック状態に付勢されるようになっていてもよい。
【0026】
モータ44は、脚56の中心中空内に配置された回転可能な出力シャフト78を備えている。出力シャフト78は、モータ44から台座中心開口66に向かって上方に延在している。出力シャフト78の上に固定された(図示されていない)ギアは、脚56内においてモータ44の上方に配置されたギア列80と係合している。ギア列80は、モータ出力シャフト78の回転速度を減速するものである。
【0027】
ギア列80は、脚56の上から延在する回転可能な出力駆動シャフト82を有している。駆動シャフト82は、上面60の下方において台座中心開口66内に配置されている。駆動シャフト82は、管状である。駆動シャフト82は、2つの直径方向において互いに向き合った長孔84(1つが
図2に示されている)を備えている。長孔84は、駆動シャフト82に沿って互いに向き合った閉端間に長手方向に延在している。長孔84は、各々、管状の駆動シャフト82の円筒壁を半径方向に貫通している。各長孔84は、その互いに向き合った閉端間に平行に延在する1対の細長の干渉側面を有している。
【0028】
本発明のいくつかの態様では、モータ44およびギア列80は、ギア列の駆動シャフト82が100RPMから500RPMの速度で回転可能となるように、一体化して設けられている。これらの速度は、骨材がクリーニングモジュール46内に配置されたとき、駆動シャフト82が、骨クリーニングシステム40の操作中に回転する負荷速度である。モータ出力78、ギア列80、および駆動シャフト82は、国際特許出願公開第2011/057088号にさらに詳細に記載されている。この特許は、参照することによって、ここに含まれるものとする。
【0029】
駆動スピンドル86は、駆動シャフト82に連結されており、駆動シャフト82によって駆動されるようになっている。駆動スピンドル86は、円筒状ステム88を備えている。ステム88の軸方向上端において、スピンドル86は、同心のディスク状ヘッド90を有している。スピンドルヘッド90は、円形であり、ステム88に取付けられるようになっているとよい。代替的に、スピンドルヘッド90は、ステム88と一体に形成されてい
てもよい。
【0030】
多数の特徴部が、スピンドルヘッド90の平坦な上面から上方に延在している。これらの特徴部の1つは、位置合せピン92である。位置合せピン92は、スピンドル86の長軸と同軸であり、ヘッド90の中心から上方に突出している。ピン92は、スピンドルヘッド90の平坦な上面に隣接する位置において円筒状になっている。位置合せピン92は、スピンドルヘッド90の中心を通って突出するように、ステム88の軸端に形成されているとよい。代替的に、位置合せピン92およびスピンドルヘッド90の両方が、ステム88と一体に形成されていてもよい。代替的に、位置合せピン92およびスピンドルヘッド90は、一体に形成され、ステム88の軸端に取付けられるようになっていてもよい。位置合せピン92の終端は、切頭円錐状であり、平坦な先端を備えている。位置合せピン92のこれらの特徴部には、単独で部番が付されていない。
【0031】
また、4つの周方向において互いに等角に離間した駆動歯94が、スピンドルヘッド90の平坦な上面から上方に延在している。駆動歯94は、スピンドルヘッド90の周囲に沿って分配されている。駆動歯94は、スピンドルヘッド90の円形の半径方向外縁と面一になっている円弧状の半径方向外面を有している。また、駆動歯94は、円弧状の半径方向内面を有している。各駆動歯94の半径方向内外面間に延在しているのは、1対の周方向において内方にテーパが付された互いに向き合った側面である。駆動歯94のこれらの側面は、平坦であり、スピンドルヘッド90の平坦な上面と直交している(これらの側面には、単独で部番が付されていない)。駆動歯94は、スピンドルヘッド90の平坦な上面から、位置合せピン92ほど遠くに延在していない。
【0032】
スピンドル86は、円筒状ステム88が管状の駆動シャフト82の同軸の長手方向孔内に摺動可能に受け入れられるように、寸法決めされ、かつ位置決めされている。円筒状の駆動ピン96は、スピンドルステム88を半径方向に貫通する(単独で部番が付されていない)横断孔内に装着されている。駆動ピン96の両端は、ステム88の円筒面から延在しており、管状の駆動シャフト82内に形成された直径方向において互いに向き合った長孔84内に配置されている。駆動ピン96は、その両端の近くにおいて、長孔84の細長の周方向における干渉側面に当接し、摺動可能に係合するようになっている。管状の駆動シャフト82と同軸ステム88との間の相対的な角運動は、殆どまたは全く存在しないことになる。モータ44によって生じるギア列80を介する駆動シャフト82の回転は、駆動ピン96と長孔84の側面との間の当接係合によって、ステム88に伝達されることになる。
【0033】
ステム88および管状駆動シャフト82は、長孔84の長さによって制限された範囲内において、相対的な同軸運動を行う。従って、この範囲内において、脚56に対して、ステム88は、駆動ピン96と長孔84の上端の間の当接係合によって制限された最上軸位置と、駆動ピン96と長孔84の底端との間の当接係合によって制限された最下軸位置を有している。長孔84と駆動ピン96との間の係合によって、駆動スピンドル86を駆動シャフト82に対して保持し、それらの間にトルクを伝達させることができる。従って、駆動スピンドル86は、駆動シャフト82と一体に回転し、ギア列80に対して長手方向に移動することができる。
【0034】
プッシュボタン式スイッチ98は、基部ユニット足54に取付けられている。プッシュボタン式スイッチ98は、(図示されていない)バネによってその拡張位置に付勢されている。この拡張位置において、スイッチ98は、電気的に開成している。このバネ付勢された力に対してプッシュボタンを押し下げることによって、スイッチ98が電気的に閉成することになる。
図1に示されているソケット100は、制御コンソール50からのケーブル52を受け入れるようになっており、ケーブル導体に電気的に接続された端末を備え
ている。
【0035】
脚54内において、(図示されていない)回路基板が、ソケット100とモータ44との間に電気的直列に接続されている。回路基板に取付けられているものには、電気モータ制御装置として機能する電気部品である。モータ制御装置の機能は、モータ44に通電するために、ソケット100において受電した電力を調整することである。スイッチ98は、ソケット100と回路基板との間に電気的に直列に配置されている。代替的に、スイッチ98は、回路基板とモータ44との間に電気的に直列に配置されていてもよい。コンソール50からケーブル52およびソケット100を通って受電した電力は、モータ制御装置によって調整され、スイッチ98が閉成したときに、モータ44の巻線に供給されるようになっている。モータ40への電力は、プッシュボタンが解除され、スイッチ98が電気的に開成したとき、遮断されることになる。これらの電気部品の特定の構造および構成は、モータ制御に関する技術分野における当業者に知られているどのような適切な形式であってもよく、ここでは図示されていない。
【0036】
駆動モジュール45は、シェル200を備えている。シェル200は、基部ユニット42に嵌合するように寸法決めされており、これによって、基部ユニットモータ44は、作動されると、駆動モジュール45内のギア列201(
図5参照)を駆動し、最終的に、クリーニングモジュール46内のカッター48および他の構成部品を駆動し、骨材を清浄化することになる。
【0037】
シェル200は、底部208および外壁204を有している。外壁204は、外周を有しており、この外周によって、シェル200を台座上面60の上方かつリップ62内において取付け空間64内にスリップ嵌合させることが可能である。
【0038】
4つの周方向において互いに等角に離間したノッチ212が、外壁204の下向き面から半径方向内方かつ軸方向上方に延在している(2つのノッチが
図1に示されている)。ノッチ212は、シェル200が基部ユニット42に装着されたとき、台座の歯70がノッチ212内に着座するように、寸法決めされている。歯70とノッチ212との係合によって、操作中の基部ユニット42に対するシェル200の望ましい回転が防がれることになる。
【0039】
外壁204は、直径方向において互いに向き合った2つの付加的な側ノッチ214をさらに備えている。側ノッチ214は、外壁204の底の上方の位置において、外壁204の円筒状外面から半径方向内方に延在している。さらに具体的には、シェル200は、以下のように、すなわち、シェル200が台座の取付け空間64内に着座し、歯70がノッチ212内に着座したとき、側ノッチ214が保持アーム72の半径方内向きのフィンガー部74を受け入れるように位置すべく、形成されている。
【0040】
フィンガー部74は、側ノッチ214の協働作用する面に着座するように半径方向内方に付勢され、これによって、シェル200を基部ユニット42に選択的に係止することになる。フィンガー部74の上面は、下方かつ半径方向内方に傾斜しているとよい。これによって、シェル200は、フィンガー部74と摺動可能に係合し、フィンガー部74を保持アーム72に作用する付勢力に対して半径方向外方に移動させることができる。従って、シェル200を、フィンガー部74を超えて下方に押し込むことによって、レバーを手動によって作動することなく、取付け空間64内に装着させることができる。
【0041】
シェル200は、基部プレート215および上部216をさらに備えている。上部216は、締付具、超音波溶接、または接着剤(図示せず)によって、外壁204に固定されている。基部プレート215は、外壁204と一体になっている。外壁204は、基部プ
レート215から上方に延在し、シェル200の下側空洞218を画定している。下側空洞218内において、ギア列201がシェル200に固定されている。
【0042】
図5および
図6に示されている駆動ギア226は、シェル200内において回転するように支持されている。具体的には、駆動ギア226の下部は、円筒状でかつ滑らかであり、シェル200の基部プレート215内において軸受部材Bによって回転可能に支持されている。駆動ギア226の上部は、円筒状の平歯車である。シェル200が台座58の取付け空間64内に受け入れられたとき、駆動ギア226は、スピンドルヘッド90に係合するようになっている。駆動トルクは、スピンドルヘッド90から駆動ギア226に伝達されることになる。
【0043】
駆動ギア226は、スピンドルヘッド90の上面から上方に突出する位置合せピン92および駆動歯94の形状および位置と協働する対応した形状および位置を有する凹部を備える下向き面を有している。さらに詳細には、駆動ギア226は、中心に配置された位置合せピン凹部246および4つの周方向において互いに等角に離間した駆動歯受け凹部248を備えている。凹部246,248は、それぞれ、位置合せピン92および駆動歯94と嵌合するようになっている。各駆動歯凹部248の壁は、摺動可能に該凹部248内に受け入れられる該当する駆動歯94の干渉面と平行になっている。従って、スピンドルヘッド90および駆動ギア226は、シェル200が台座58の取付け空間64内に受け入れられ、歯94および凹部248が嵌合されたとき、トルクをスピンドルヘッド90から駆動ギア226に伝達するためのドッグクラッチを画定することになる。
【0044】
また、クリーニングモジュール46は、クリーニングモジュールシェル250を有している。クリーニングモジュールシェル250は、クリーニングモジュール基部245を備えている。クリーニングモジュール基部245は、駆動モジュール45のシェル200の上部216上に配置された(部番が付されていない)ボスに着座するように形作られた(部番が付されていない)凹部を有している。外周壁247は、クリーニングモジュール基部245と一体化されており、クリーニングモジュール基部245から上方に延在している。上部249は、締付具、超音波溶接、または接着剤(図示せず)によって、外周壁247の周囲に固定されている。
【0045】
図7に示されているように、クリーニングモジュールシェル250は、採取された未清浄化骨材を受け入れるための空所252を画定している。使用中、カッター48は、空所252内の骨材を、該骨材から軟組織および他の破片を切除することによって、清浄化するようになっている。
【0046】
カッター48は、空所252内に位置している。カッター48は、中心軸Aを中心として回転するように支持されている。カッター48は、(
図6では簡素化のために示されていないが、
図14〜
図16に示されている)切刃264を有する螺旋溝262を備えるシェービングロータ260を備えている。システム40の操作中、カッター48は、中心軸Aを中心として回転し、切刃264が、空所252内の骨材を該骨材から軟組織を切除することによって清浄化することになる。カッター48は、(上から見たとき)中心軸Aを中心として反時計方向に回転するようになっている。
【0047】
シェービングチューブ270が、
図6および
図7に示されているように、カッター48の周りに同軸に延在している。シェービングチューブ270は、カッター窓272を画定しており、カッター窓272を通して、骨材に付着した組織がカッター48によって受け取られ、カッター48と係合するようになっている。カッター窓272は、2つのシェーバ縁274によって囲まれている。シェーバ縁274は、シェービングロータ260がシェービングチューブ270に対して回転するとき、カッター48のシェービングロータ2
60とシェービングチューブ270との間に捕捉される軟組織を切除するために、鋭利になっている。また。シェーバ縁274は、衝突構造としても作用する。すなわち、軟組織がこの衝突構造に当接し、一時的に保持され、これによって、カッター48のシェービングロータ260による切除が容易になる。
【0048】
シェービングチューブ270は、反時計方向において、1〜10秒ごとに、場合によっては、1〜5秒毎に、中心軸Aを中心として一回転(略360°)を行うように構成されている。シェービングチューブ270の一回転は、シェービングチューブ270が静止して回転しない期間と交互に行われるようになっている。回転時に、シェービングチューブ270は、約30RPMから120RPMの速度で回転するようになっている。
【0049】
溝262の螺旋形状とカッター48と比較して相対的に遅いシェービングチューブ270の回転とによって、カッター48が回転すると、切除された軟組織は、カッター48とシェービングチューブ270との間においてカッター48に沿って軸方向上方に螺旋状に押し出され、シェービングチューブ270の上端から排出されることになる(
図6参照)。すなわち、カッター48は、スクリューコンベヤとして作用する。カッター48とシェービングチューブ270との間の空間は、切除された軟組織を螺旋状に押し出し、最終的に排出させる破片通路である。
【0050】
(
図7では取り外されているが、
図4および
図6に示されている)蓋500が、シェービングチューブ270の上端の近くにおいて、シェービングチューブ270の周りに回転可能に配置されている。蓋500は、収集面502を画定しており、この収集面502上にシェービングチューブ270の上端から出た組織が落下するようになっている。収集面502は、シェービングチューブ270の上端の下方に離間しており、破片キャッチとして機能することになる。
【0051】
蓋500は、スライドハンドル504を有している。ハンドル504は、蓋500から上方に延在し、ユーザーによって掴まれるようになっている。ユーザーは、蓋500を摺動させ、クリーニングモジュールシェル250の開口506を露出させ、骨材を該開口506内へ装填し、空所252内に配置することができる。
【0052】
キャップ508が、収集面502を覆って封じるために、クリーニングモジュールシェル250に取付けられている。キャップ508は、切除された軟組織を後で回収または廃棄するために貯蔵する収集空間を画定している。
【0053】
図8〜
図10は、シェル250、蓋500、およびキャップ508が取り外されたクリーニングモジュール46を示している。これらの図を参照すると、円形の転回プレート290が、カッター48と操作可能に連結されており、カッター48と同一速度で回転するようになっている。骨材は、クリーニング中、転回プレート290の上に置かれ、これによって、転回プレート290は、作動されると、骨材を支え、骨材をカッター48に対して再配向させ、骨材からの軟組織のより効率的な切除をもたらすことになる。システム40の操作中、転回プレート290は、中心軸Aを中心として回転駆動されるようになっている。
【0054】
転回プレート290の上面292は、骨材を支えるようになっている。図示されている実施形態では、上面292は、平坦であり、かつ滑らかである。いくつかの実施形態では、上面292は、骨材を把持し、骨材の移動を容易にするために、粗面加工されているかまたは(図示されていない)把持特徴部を有している。
【0055】
管状シャフト294は、
図6に示されているように、転回プレート290に固定されて
いる。管状シャフト294は、転回プレート290から下方に延在している。管状シャフト294は、シェービングチューブ270の周りに同軸に配置されている。軸受部材Bは、管状シャフト294と転回プレート290との間の滑らかな相対運動を容易にするために、管状シャフト294とシェービングチューブ270との間に配置されている。同様に、軸受部材Bは、管状シャフト294とクリーニングモジュール基部245との間に位置している。以下にさらに説明するように、転回プレート290は、持続的に回転するようになっており、シェービングチューブ270は、周期的に回転するようになっている。軸受部材Bは、概略的に示されており、軸受、ブッシュ、などを含むことができる。
【0056】
転回プレート290は、クリーニングモジュール基部245の(部番が付されていない)上面の凹部243内に配置されている(
図6参照)。転回プレート290の(図番が付されていない)下面は、クリーニングモジュール基部245の隆起したリング状区域297上に置かれている。リング状区域297(
図4参照)は、凹部243内に配置されている。転回プレート290の上面292は、クリーニングモジュール基部245の上面と共平面をなしている。いくつかの実施形態では、転回プレート290の上面292は、クリーニングモジュール基部245の上面の下方にいくらか凹んでいる。リング状区域297は、その上の転回プレート290の回転を容易にするために、低摩擦材料から形成されている。代替的に、転回プレート290は、凹部243の(図番が付されていない)軸受部材上に置かれていてもよい。
【0057】
アーム300は、転回プレート290の平坦な上面292の上に配置されている。アーム300は、転回プレート290の上面292から上方に、それらの間に小さい間隙が生じるように、離間しているとよい。間隙は、骨材が該間隙を通過しないように寸法決めすることができる。他の実施形態では、アーム300は、転回プレート290の上面292上に置かれている。アーム300は、骨材をシェービングチューブ270のカッター窓272を通してカッター48内に導き、かつ骨材をカッター48内に押し込むガイドとして機能するものである。図示されている実施形態では、アーム300は、骨材空間302を画定するメキシコ唐辛子状の封込壁301を有しており、この骨材空間302内に、清浄化される骨材が最初に装填されるようになっている。アーム300が係合位置と脱係合位置との間で揺動すると、骨材空間302は、アーム300と共に移動する。封込壁301は、アーム300が係合位置に移動するとき、骨材をアーム300とカッター48との間の位置に導くように、形作られている。
【0058】
図10および
図11は、時計方向端位置に移動する(骨材空間302内に骨材を含んでいない)アーム300を示している。
図11Aは、係合位置にあるアーム300を示している。
図11Aの係合位置では、アーム300は、以下のように、すなわち、骨材が、カッター窓272を通して、アーム300の押圧ブロック304によってカッター48のシェービングロータ260内に押し込まれるように、配置されている。押圧ブロック304の前面306は、骨材をカッター窓272内にかつ切刃264に対して押し込む支持面として作用することになる。
【0059】
アーム300は、複数の係合位置と複数の脱係合位置との間で移動することを理解されたい。本質的に、アーム300の前面306が骨材をカッター48内に押し込んでいるとき、仮に多少の骨材料が前面306とカッター48との間に位置することによってアーム300の回転位置が変化したとしても、アーム300は、係合位置にある。前面306とカッター48との間に空間が存在し、その空間がそれらの間に捕捉された骨材によって生じたものではないように、アーム300が配置されているとき、アーム300は、脱係合位置、すなわち、骨材がカッター48と係合せず、カッター48内に押し込まれない位置にある。
【0060】
脱係合位置では、アーム300は、骨材が押圧ブロック304によってカッター48内に押し込まれず、これによって、骨材が転回プレート290によって再配向される機会を有するように、配置されている。骨材は、アーム300が係合位置または脱係合位置にあるときまたはそれらの位置間で移動しているとき、カッター48と共に継続的に回転する転回プレート290の継続的な回転によって、再配向されることになる。骨材は、シェービングチューブ270を中心軸Aを中心として一回転させるかまたはそれ以上回転させることによって、さらに再配向されることになる。
【0061】
押圧ブロック304の前面306は、脱係合位置から係合位置に移動するとき、カッター48に向かう(図示されていない)円弧経路に追従するように、構成されている。アーム300は、以下のように、すなわち、係合位置において、前面306がカッター48と向き合い、封込壁301が骨材を前面306とカッター48との間に囲み、これによって、骨材が捕捉されてカッター48内に押し込まれるように、形作られている。
【0062】
アーム300は、係合位置と脱係合位置との間で周期的に往復運動し、アーム300とシェービングチューブ270との間に捕捉された骨材を再配向することになる。アーム300は、1分当たり約5回から20回の割合で係合位置と脱係合位置との間で旋回するようになっている。アーム300が係合位置と脱係合位置との間で旋回する速度は、5RPMから20RPMの間である。アーム300の移動は、シェービングチューブ270の速度/移動に合わせて時間設定されてもよい。例えば、シェービングチューブ270が作動しているときまたはシェービングチューブ270が静止しているとき、アーム300が係合位置にあるように、設定されてもよい。同様に、アーム300は、アーム300が脱係合位置にあるとき、シェービングチューブ270の一部の回転中に旋回しないように制御されてもよい。
【0063】
バネ278(
図23Aを参照)のような付勢装置が、アーム300を係合位置に付勢している。骨材が存在し、前面306とシェービングロータ260との間に位置するとき、バネ278は、アーム300を骨材に押し込み、骨材をカッター48に押し付けるように作用する。従って、カッター48に対して骨材に作用する圧力は、バネ278の大きさおよび特性に基づいて、予め決定することができる。
【0064】
もし骨材がバネ278の付勢に打ち勝つように堆積または蓄積されたなら、骨材は、アーム300をバネ278の付勢に対してカッター48から離れる方に押し返すことになる。バネ278は、アーム30を軸A5を中心として係合位置に向かって回転させるように作用する引張バネであるとよい。バネ278を介してアーム300に作用する力は、アーム300を介して骨材に伝達される。骨材からアーム300への対向力がバネ278によるアーム300の力を超えると、バネ278は、伸長する。その結果、骨材に作用する力は、制限されることになる。
【0065】
バネ278は、力制限特徴部として作用し、アーム300が骨材をカッター48内に押し込む力を制限するように、アーム300と関連付けられている。バネ278は、骨材に作用する力を、骨材が清浄化されたあとに骨芽前駆細胞層が実質的に健全に残るような範囲内に、維持することによって、骨材の骨芽前駆細胞層への損傷を制限するようになっている。具体的な力は、カッター48の形状に依存し、カッターの形状が変化すると、変化することになる。例えば、骨材から材料をより積極的に切除するカッター形状の場合、骨芽前駆細胞層に損傷をもたらし得る力は、骨材から材料をより積極的に切除しないカッター形状の場合と比較して、小さくなる。従って、力は、カッター形状に依存し、骨芽前駆細胞層を実質的に健全な状態で残しながら、骨材を実質的に清浄化する力を見極めることによって、決定されることになる。
【0066】
ある程度の骨清浄化が行われた後、前面306がシェービングチューブ270と係合するかまたは少なくともシェービングチューブ270に近接するとき、シェービングチューブ270は、中心軸Aを中心として回転し、シェービングチューブ270内に捕捉された骨材を離脱させるとよい。押圧ブロック304の円弧状側面307,309は、シェービングチューブ270が回転し、捕捉された骨材がカッター48および/またはシェービングチューブ270から遊離または離脱されるとき、該骨材を支える支持面をもたらすことになる。
【0067】
図11を特に参照すると、アーム300が時計方向端位置にあって、どのような骨材も前面306とシェービングロータ260との間の骨材空間302に存在しないとき、骨押圧ブロック304の円弧状側面307,309は、シェービングチューブ270の対応する側面275,277に当接する。面307,309,275,277は、互いに当接することによって、前面306がカッター48内に進入するのを防ぎ、かつ前面306とカッター48との間に隙間または間隔を維持するように、形作られている。
【0068】
アーム300は、
図12および
図13にそれぞれ示されている。図示されているように、押圧ブロック304は、封込壁301の内面308から内方に突出している。内面308は、骨材空間302を画定している。押圧ブロック304の前面306は、円弧状であり、円弧状側面307,309と相互接続している。押圧ブロック304は、アーム300の上面312から下方に離間した上面310を有している(
図12参照)。押圧ブロック304は、アーム300の底面316と共平面をなす下面314を有している(
図13参照)。
【0069】
アーム300は、ハブ318を備えている。ハブ318は、クリーニングモジュール上部249に取付けられたハブ旋回ピンH(
図4参照)を中心として旋回可能となるように、クリーニングモジュールシェル250に取付けられている。ハブ318は、脱係合位置と係合位置との間でアーム300を移動させるために、軸A5を中心として旋回可能に支持されている。クリーニングモジュール46が駆動モジュール45の上に配置されたとき、干渉タブ320がギア列201に係合するように位置し、これによって、アーム300を前述のように係合位置と脱係合位置との間で移動させることが可能になる。ハブ318は、アーム300の上下面312,316間に画定された半円筒状または円弧状の外面324を有している。アーム300は、翼壁326,328をさらに備えている。翼壁326,328は、ハブ318に接続されており、ハブ318から封込壁301に拡がって延在し、ハブ318を封込壁301に相互接続している。
【0070】
図14〜
図16に示されているように、カッター48は、シェービングロータ260から下方に延在する円筒状中間シャフト251を有している。軸受部材B(
図4および
図6参照)は、中間シャフト251を中心として該中間シャフト251を囲むように配置されており、シェービングチューブ270に対してカッター48を回転可能に支持している。
【0071】
非円形断面を有する軸方向下側スタブシャフト254は、中間シャフト251から下方に延在している。下側スタブシャフト254は、駆動ギア226の軸方向上側区域内の対応する形状を有する軸方向孔255内に嵌合するように、形作られている。下側スタブシャフト254および駆動ギア226の受入れ孔の断面の非円形形状によって、カッター48および駆動ギア226は、係合されたときに中心軸Aの周りに一緒に回転可能となるように、回転方向と直交して固定されている。操作時に、カッター48および駆動ギア226は、常に100RPMから500RPMの間の速度で回転することになる。
【0072】
下側スタブシャフト254は、中間シャフト251から面取り部370まで下方に延在している。下側スタブシャフト254は、互いに向き合った平面256間において滑らか
でかつ略半円筒状であり、非円形形状の断面を画定している。
【0073】
カッター48のシェービングロータ260は、中間シャフト251の軸方向上方に位置している。シェービングロータ260は、略円筒状であり、中間シャウト251および下側スタブシャフト254のそれぞれの直径よりも大きい外径を有している。シェービングロータ260、中間シャフト251、および下側スタビシャフト254は、金属、例えば、スレンレス鋼から一体に形成されている。
【0074】
複数の溝262および対応する切刃264は、シェービングロータ260に画定されている。シェービングロータ260の上側軸端362および下側軸端364は、平坦であり、中心軸Aと直交する平面内にある。溝262および切刃264は、端362,364間に延在している。溝262および切刃264は、シェービングロータ260の周りに20°から70°、いくつかの実施形態において、30°から60°の螺旋角で螺旋状をなすように、端362,364間に配置されている。図示されている実施形態では、カッター48は、60°の螺旋角を有している。シェービングロータ260の外径は、5/8インチ(4/5センチ)である。切刃264は、各々、−10°から10°の間のすくい角を有している。図示されている実施形態において、切刃264は、0°のすくい角を有している。
図14〜
図16に示されているカッター48では、10本の溝262が設けられている。
【0075】
カッター48の代替的実施形態が、
図14A−16Aおよび14B−16Bに示されている。
図14A−16Aにおいて、カッター48Aは、30°の螺旋角を有している。シェービングロータ260Aの外径は、5/8インチである。切刃264Aは、0°のすくい角を有している。
図14A−16Aに示されているカッター48Aでは、10本の溝262Aが設けられている。
図14B−16Bにおいて、カッター48Bは、45°の螺旋角を有している。シェービングロータ260Bの外径は、5/8インチである。切刃264Bは、0°のすくい角を有している。
図14B−16Bに示されているカッター48Bでは、10本の溝262Bが設けられている。
【0076】
図17および
図18を参照すると、シェービングチューブ270は、略円筒状かつ管状であり、カッター48の周りに装着されるようになっている。
図17に示されているように、カッター窓272は、軟組織を切除することができる鋭利なシェーバ縁274をもたらしている。シェーバ縁274は、カッター窓272の両側に位置している。従って、シェーバ縁274は、カッター窓272の側面をさらに画定している。カッター窓272の上下の表面280,282は、略平坦であり、互いに平行である。シェービングチューブ270の滑らかなシャフト区域286は、カッター窓272の下方に位置している。滑らかなシャフト区域286は、底端276に向かって下方に延在している。
【0077】
シェーバ縁274は、以下のように、すなわち、シェービングチューブ270が静止しているときまたはシェービングチューブ270が回転しているときに、シェービングロータ260とシェービングチューブ270の円筒状内面284との間に捕捉された軟組織が、シェーバ縁274によって、またはシェービングチューブ270に対して回転するカッター48の動作によって切除されるように、配置されている。
【0078】
転回プレート290は、
図19および
図20に示されている。転回プレート290は、略円形であり、かつ平坦である。管状シャフト294は、転回プレート290の(図番が付されていない)底面に固定されている。管状シャフト294は、転回プレート290から下方に延在し、ギア区域において終端している。円筒状通路298は、転回プレート290、管状シャフト294、およびギア区域296内を通過している。
図6に示されているように、円筒状通路298は、シェービングチューブ270、カッター48,および軸
受部材Bを収容するように、寸法決めされている。図示されている実施形態では、軸受部材Bは、シェービングチューブ270に圧入されて一緒に回転するブッシュである。ギア区域296は、クリーニングモジュール46が駆動モジュール45に装着されかつ接続されたとき、駆動ギア226に操作可能に連結されるようになっている。
【0079】
図21および
図22を参照すると、クリーニングモジュール46が駆動モジュール45に接続されたとき、駆動モジュール45のギア列201は、基部ユニットモータ44から受けたトルクをクリーニングモジュール46のカッター48、シェービングチューブ270、転回プレート290、およびアーム300に伝達することができるようになっている。図示されている実施形態では、クリーニングモジュール46は、一回のクリーニング期間に用いられ、次いで、廃棄されるように設計された使い捨て式ユニットとして設けられているが、駆動モジュール45は、殺菌されて再使用されるように設計された再使用可能なユニットとして設けられている。
【0080】
図22〜
図26を参照すると、ギア列201は、シェル200の下側空洞218内に配置されている。ギア列201は、駆動ギア226を備えている。シェル200が台座58の取付け空間64内に受け入れられたとき、駆動ギア226は、スピンドルヘッド90と係合する。基部ユニットモータ44の作動時に、駆動トルクがスピンドルヘッド90から駆動ギア226に伝達されることになる。
【0081】
クリーニングモジュール46が駆動モジュール45に接続されると、いくつかの接続が生じることになる。このような1つの接続として、カッター48の下側スタブシャフト254が、駆動ギア226の対応する形状の軸方向孔255内に挿入される。他の接続として、転回プレート290に固定された管状シャフト294のギア区域296が、カプラーギア401に係合する(
図6参照)。カプラーギア401は、ギア区域296に係合してギア区域226を駆動する駆動ギア226によって直接駆動される下側平歯車402を備えている。これらの接続によって、基部ユニットモータ44とカッター48/転回プレート290との間に操作可能な連結がもたらされ、これによって、基部ユニットモータ44が作動されると、駆動ギア226がカッター48および転回プレート290を一緒に中心軸Aを中心として回転させることになる。
【0082】
カプラーギア401の上側平歯車404は、シェル200に対して固定された下側平歯車402に同心で固定され、同一の中心軸A2を中心として一緒に回転するようになっている。従って、下側平歯車402が駆動ギア226によって駆動されると、より小さい直径の上側平歯車404が、同様に駆動されることになる。
【0083】
減速ギア406は、上側平歯車404に係合し、該平歯車によって駆動されるようになっている。減速ギア406は、下側平歯車408および小径の上側平歯車410を有している。減速ギア406の上側平歯車410は、減速ギア406の下側平歯車408に同心で固定されており、シェル200に対して固定された同一の中心軸A3を中心として一緒に回転するようになっている。
【0084】
カムギア412は、減速ギア406の回転によってカムギア412の回転が生じるように、減速ギア406に係合している。カムギア412は、カム平歯車414を有している。カム平歯車414は、減速ギア406の上側平歯車410に係合しており、上側平歯車410によって駆動されるようになっている。減速ギア406は、カプラーギア401から入力された回転速度を減速するものである。
【0085】
カムギア412は、非円形カム状周辺を有するカムプレート416を備えている。この周辺は、カム平歯車414と直交するカム外面418を有している。カムプレート416
は、上から見たとき、カム区域422(
図24参照)に接合された半円区域420を有している。カム区域422は、カムギア軸A4から半円区域420(
図24参照)よりも遠くまで半径方向外方に突出している。カムギア軸A4は、シェル200に対して固定されている。
【0086】
カム平歯車414が減速ギア406の上側平歯車410によって駆動されると、カム平歯車414は、カムギア軸A4を中心として回転する。カム平歯車414に固定されていることにより、カムプレート416も同様に回転することになる。
【0087】
カム従動子426が、アーム300をギア列201に連結している。カム従動子426は、(部番が付されていない)上下面を有する(部番が付されていない)略円筒体を有している。ポスト428は、該本体と一体に形成されており、下面から下方に延在している。ポスト428は、カム外面418に沿って略追従している(図示されていないが、ポスト428は、カム外面418に沿って転動する外側軸受を備えているとよい)。
【0088】
第2のポスト429は、本体と一体に形成されており、ポスト428から離間した位置において、下面から下方に延在している。ポスト428,429は、いずれも(カム追動子軸A5と呼ばれることもある)軸A5から半径方向外に離間している。バネ278の一端は、第2のポスト429に取付けられている。バネ278の他端は、シェル200の外壁204の内面に取り付けられており、これによって、バネ278(この場合、引張バネ)は、カム従動子426を(上から見て)時計方向に常に付勢している。
【0089】
カム従動子426は、(ハブ旋回ピンHが省略されている)
図23Aに示されているように、ハブ干渉タブ320に係合するように構成されたカム干渉タブ430も有している。カム干渉タブ430は、駆動モジュール45の一部であり、ハブ干渉タブ320は、クリーニングモジュール46の一部である。カム干渉タブ430は、第1の側面S1および第2の側面S2を有している。第1の側面S1は、ハブ干渉タブ320の第3の側面S3に当接するように構成されている。第1および第3の側面S1,S3が互いに当接したとき、第1および第3の側面S1,S3は、互いに平行になるようになっている。
【0090】
トーションバネ435は、ハブ318に位置する孔437内に着座している。トーションバネ435は、2つのタング439a,439bを有している。クリーニングモジュール46が駆動モジュール45に接続されたとき、タング439aは、カム干渉タブ430の第2の側面S2に当接する。また、タング439bは、翼壁328の内面327に当接する。従って、トーションバネ435は、カム従動子426に対してアーム300を反時計方向に付勢するように作用することになる。
【0091】
図23B〜
図23Eは、カムプレート416の移動およびカム従動子426の対応する移動を示している。
図23Bは、ハブ干渉タブ320に係合するカム干渉タブ430を示している。アーム300およびカム従動子426は、バネ278の張力によって時計方向端位置に付勢されている。ポスト428は、カムプレート416の半円区域420と接触している。骨材が前面306とカッター48との間に捕捉されていないとき、すなわち、骨材が清浄化されないとき、この位置構成が生じることになる。
【0092】
図23Cにおいて、カムプレート416が回転すると、ポスト428は、半円状区域420からカムプレート416のカム区域422に移動し、これによって、カム従動子426を(上から見て)反時計方向に回転させることになる。カム区域422が半円状区域420よりもカムギア軸A4から遠くまで半径方向に延在しているので、カム従動子426は、カム従動子A5を中心として反時計方向に回転することになる。カム従動子軸A5は、シェル200に対して固定されている。
【0093】
カム従動子426のこの移動が生じると、トーションバネ435のタング439aは、タング438bに向かって巻かれることになる。従って、アーム300は、タング439bを介してカム従動子の移動に追従するように付勢されることになる。しかし、
図23Cは、第1および第3の側面S1,S3間に形成された間隙をもたらすアーム300の遅延作用を示している。この遅延作用は、トーションバネ435の遅れ作用によって生じることもあるが、骨材がアーム300とシェービングチューブ270との間に捕捉され、アーム300の反時計方向の回転を妨げることによって生じることもある。
【0094】
図23Dは、アーム300がトーションバネ435によって生じたトルクによってカム従動子426に回転可能に追従し、その結果、第3の側面S3が第1の側面S1に当接している状態を示している。従って、アーム300は、トーションバネ435を介して脱係合位置に移動することになる。トーションバネ435は、封込壁301がシェービングチューブ270に係合するように反時計方向にアーム300を付勢するように作用する。従って、封込壁301は、シェービングチューブ270が回転するときに材料を弛緩させる支持面として作用することができる。
図23Dにおいて、ポスト428は、カムプレート416のカム区域422に沿って継続的に追従している。
図23Cおよび
図23Dにおいて、バネ278は、ポスト428がカムギア412のカム区域422の周りに追従するとき、カム従動子426のポスト428をカムプレート416の外面418に付勢するように作用する。バネ278は、
図23Bにおけるバネ278の伸長と比較して、これらの位置においてより伸長されている。
【0095】
図23Eは、半円区域420がポスト428に隣接する位置に戻るように、カムプレート416が回転している状態を示している。このようなカムプレート416の回転が生じると、もし前面306とカッター48との間に骨材が存在していないなら、アーム300は、バネ278の付勢によって完全な時計方向位置に移動し、これによって、カムプレート416の外面418がカムプレート416の半円区域420に接触するように、カム従動子426を時計方向に回転させることになる。しかしながら、
図23Eは、骨材が前面306とカッター48との間に捕捉され、カッターによって清浄化される典型的なクリーニング状況を示している(
図11A参照)。従って、アーム300は、バネ278によって与えられる力と対向する骨材によって妨げられることになる。その結果、アーム300は、シェービングチューブ270に当接する完全な時計方向位置に完全に回転することができない。代わって、アーム300は、捕捉された骨材がカッター48に押し付けられる係合位置にある。捕捉された骨材によって、アーム300は、シェービングチューブ270およびカッター48から離間する。当接している第1および第2の面S1,S3によって、カム従動子426も、完全に時計方向に回転することができず、これによって、ポスト428は、カムプレート416の外面418から離間している(持ち上がっている)。
【0096】
アーム300のカム従動子426およびハブ318は、
図23Fに示されているように、カム従動子軸A5を中心として旋回するようになっている。軸受部材Bは、カム従動子426とシェル200の上部216との間に配置され、上部216内におけるカム従動子426の回転を可能にする。同様に、軸受部材Bは、ハブ318とクリーニングモジュール基部245との間に配置され、クリーニングモジュール基部245内のハブ318の回転を可能にする。クリーニングモジュール46が駆動モジュール45に配置されたとき、ハブ旋回軸ピンHは、カム従動子426の(部番が付されていない)中心孔内に同心に位置し、カム従動子426をハブ318と一直線に並んで配置することになる。
【0097】
図22を再び参照すると、割出しギア432が、シェル200内において割出し中心軸A6を中心として回転可能に配置されている。割出し中心軸A6は、シェル200に対して固定されている。割出しギア432は、割出し平歯車434を備えている。割出しプレ
ート436は、割出し平歯車434の上面に固定されている。割出しプレート436は、複数の割出し溝438を画定している。図示されている実施形態では、4つの割出し溝438が設けられている。割出し溝438は、割出し中心軸A6を中心として周方向において均等に90°ごとに配置されている。割出し溝438は、割出し中心軸A6から離間した位置を始端とし、そこから半径方向に延在し、割出し平歯車434の外周の手前で終端している。
【0098】
割出しピン440は、カム平歯車414の底面から下方に延在している(
図25参照)。割出しピン440は、カム平歯車414の周囲から半径方向内方に離間しており、さらにカムギア軸A4から半径方向外方に離間している。カム平歯車414が駆動されると、割出しピン440は、カムギア軸A4を中心として回転することになる。割出しピン440は、割出しプレート436と係合し、割出し溝438内において摺動するように、構成されている。カム平歯車414が一回転するごとに、割出しピン440は、1つの割出し溝438に係合し、割出しギア432を割出し中心軸A6を中心として1/4回転、すなわち、90°回転させることになる。この構成は、一般的に、カム平歯車414が駆動ホイールとなり、割出しギア432が被駆動ホイールとなるジェネバ機構と呼ばれている。このジェネバ機構のブロックディスク439は、
図25に示されている。ブロックディスク439は、被駆動ホイールをステップ間の適所に係止するようになっている。
【0099】
チューブギア442は、割出し平歯車434に係合し、これによって、チューブギア軸A7を中心として駆動されるようになっている。チューブギア442は、下側平歯車444および小径の上側平歯車446を有している。上側平歯車446は、下側平歯車444に同心で固定され、シェル200に対して固定された同一のチューブギア軸A7を中心として一緒に回転するようになっている。上側平歯車446は、割出し平歯車434に係合し、ジェネバ機構として示されている割出し平歯車434によって周期的に駆動されるようになっている。下側平歯車444は、リング状平歯車448に係合している。
【0100】
シェービングチューブ270の底端276は、リング状平歯車448に圧入され、リング状平歯車448の回転によって、回転するようになっている。従って、図示されている実施形態では、リング状平歯車448は、クルーニングモジュール46の一部である。他の実施形態では、リング状平歯車448は、駆動モジュール45の一部をなしている。
【0101】
リング状平歯車448は、中心軸Aを中心として駆動ギア226に対して回転可能になっている。他の接続として、クリーニングモジュール46が駆動モジュール45に取付けられたとき、リング状平歯車448は、下側平歯車444に係合する。チューブギア442は、割出し平歯車434の1/4回転によって、リング状平歯車448およびシェービングチューブ270の一回転、すなわち、360°の回転が生じるように、構成されている。
【0102】
ヘッドおよびネジ付き端を有する旋回ピンPを用いて、カプラーギア401、減速ギア406、カムギア412、割出しギア432、およびチューブギア442を駆動モジュール45のシェル200に固定するようになっている。図示されている実施形態では、シェル200の上部216は、旋回ピンが取付けられる雌ネジ付きボスを備えている(例えば、
図6参照)。ハブ318を回転可能に支持するためにハブ旋回ピンH(旋回ピンは、ネジ付き端を有しているが、ヘッドを有していない)を受け入れるために、同様のボスがクリーニングモジュール上部249に配置されているいくつかのギアを上部216から離間するため、必要に応じて、スペーサーSが旋回ピンPを中心として設けられている(
図6参照)。ギア401,406,412,432,442、カム従動子426、およびハブ318は、軸A2〜A7を画定するピンP,Hを中心として回転するように、構成されている。これらの軸A2〜A7は、互いに関して平行となるように固定されている。
【0103】
[操作]
操作中、骨を清浄化するために、最初、清浄化されていない骨が空所252/骨材空所302内に配置され、次いで、空所252を覆うために、蓋500がスライドハンドル504を介してクリーニングモジュールシェル250に対して適所に回転される。清浄化されていない骨は、該骨に付着した軟組織を含んでおり、この軟組織は、前駆細胞層を損傷させることなく、除去される必要がある。
【0104】
次いで、駆動モジュール45が基部ユニット42に離脱可能に係止された後、クリーニングモジュール46が駆動モジュール45に装着される。いくつかの実施形態では、清浄化されていない骨は、これらのステップの後、空所252/骨材空間302内に配置されることになる。
【0105】
外科医は、基部ユニットスイッチ98のプッシュボタンを押し下げることによって、クリーニングモジュール46を作動させる。スイッチ98の押下げに応じて、モータコントローラ(図示せず)が電力をモータ44に印加し、これによって、モータ44を通電し、その出力シャフト78を、カッター48を(上から見て)反時計方向に回転駆動させる方向に、回転させることになる。
【0106】
転回プレート290は、カッター48と一緒に反時計方向に回転する。転回プレート290は、骨材を移動させるように作用し、これによって、骨材は、最終的に押圧ブロック304の前面306とカッター48との間に位置することになる。係合位置では、前面306が、骨材をシェービングチューブ270の窓272を通してカッター48のシェービングロータ260に向かって押圧し、これによって、骨材から軟組織を切除することになる。
【0107】
シェービングロータ260の切刃264および/またはシェービングチューブ270のシェーバ縁274が、骨から軟組織を除去する。次いで、切除された軟組織および他の破片は、シェービングロータ260とシェービングチューブ270との間を上方に螺旋状に押し出される。螺旋状に押し出された組織は、貯蔵され、後で回収または廃棄されることになる。これによって、軟組織および破片が骨材の残っている骨から分離されることになる。
【0108】
ある量の骨清浄化が行われた後、ギア列201は、中心軸Aを中心としてシェービングチューブ270を回転させ、シェービングチューブ270内に捕捉された骨材を離脱させるように、構成されている。シェービングチューブ270が回転し、捕捉された骨材がカッター48および/またはシェービングチューブ270から遊離または離脱されるとき、(アーム300が係合状態または脱係合状態のいずれにあっても、場合によっては、アーム300が反時計方向端位置(
図23D)にあっても)、アーム300は、捕捉された骨材を支える支持面をもたらすようになっている。ギア列201は、以下のように、すなわち、シェービングチューブ270が、アーム300が骨材を窓272を通してカッター48内に積極的に押圧する無回転の期間と交互に、1−5秒ごとに中心軸Aを中心として0°から360°の間の角度にわたって回転するように、構成されている。
【0109】
クリーニング中、ギア列201は、アーム300を係合位置と脱係合位置との間で周期的に旋回させ、アーム300とカッター48/シェービング270との間に捕捉された骨材を再配向させるようになっている。アーム300は、1分当たり5〜20回の割合で係合位置と脱係合位置との間で旋回する。これによって、骨材の全面からの軟組織および破片の除去がさらに容易になる。
【0110】
いったんクリーニングモジュール46が骨から軟組織を十分に除去したなら、該骨は、クリーニングモジュール46から取り出される。一実施形態では、蓋500がスライドハンドル504によって回転され、開口506を露出させる。次いで、清浄化された骨は、ピンセットまたは他の装置(図示せず)によって掴まれ、さらなる処理のために、収集トレイに置かれることになる。(図示されていない)他の実施形態では、骨は、収集トレイ(図示せず)内に自動的に収集され、次いで、収集トレイを保持するのにどのモジュールが用いられているかに依存して、該収集トレイが、駆動モジュール45またはクリーニングモジュール46から取り外されることになる。
【0111】
クリーニングプロセスの最後に、クリーニングモジュール46が駆動モジュール45から取り外される。また、駆動モジュール45が基部ユニット42から取り外される。クリーニングモジュール46は、廃棄されるとよい(または、いくつかの実施形態では、清浄化されてもよい)。駆動モジュール45および基部ユニット42は、清浄化され、再使用されるようになっている。
【0112】
システム40の1つの利点は、骨材を機械的かつ自動的に清浄化し、外科医が骨を手で掴んで清浄化する必要性を実質的に軽減させることにある。
【0113】
同様に、本発明は、自家移植骨を清浄化するのに用いることを意図しているが、本発明の用途は、このように制限されるものではないことを理解されたい。本発明のシステム40は、同種移植骨と呼ばれることもあるドナー骨を清浄化するために、または他の材料を清浄化または処理するために用いられてもよい。
【0114】
[代替的実施形態]
いくつかの実施形態では、駆動モジュール45の構成部品は、基部ユニット42に一体化されている。これらの実施形態では、クリーニングモジュール46は、基部ユニット42に直接接続されている。さらに他の実施形態では、駆動モジュール45の構成部品は、ギア列201がクリーニングモジュールの一部をなすように、クリーニングモジュールに一体化されている。
【0115】
いくつかの実施形態では、シェービングチューブ270の回転は、時計方向と反時計方向とに交互に生じるようになっている。シェービングチューブ270の揺動は、シェービングロータ260とシェービングチューブ270との間に捕捉された骨材を離脱させるのに役立つことになる。さらに他の実施形態では、シェービングチューブ270は、360°未満、例えば、90°から270°の角度にわたって回転されるようになっていてもよい。さらに、中心軸Aを中心とするシェービングチューブ270の持続的または周期的振動のいずれが用いられてもよい。代替的に、捕捉された骨材を離脱させるために、シェービングチューブ270の同一方向における持続的な回転が用いられてもよい。駆動モジュール45は、これらの手法のいずれにも適するようにまたはそのいずれの組合せにも適するように、構成することができる。
【0116】
いくつかの実施形態では、ある量の骨清浄化が行われた後にアーム300が係合位置にあるとき、シェービングチューブ270内に捕捉された骨材を離脱させるために、シェービングチューブ270は、中心軸Aを中心として一回転するようになっていてもよい。他の実施形態では、アーム300が反時計方向端位置にある場合(
図23D参照)、シェービングチューブ270が回転することによって捕捉された骨材がカッター48および/またはシェービングチューブ270から遊離または離脱されるときに、押圧ブロック304の反対側のアーム300の内面308の突起(図示せず)が、捕捉された骨材を支える支持面をもたらすようになっている。
【0117】
本発明の構成部品を製造する材料および該構成部品の幾何学的形状は、先に説明したものと異なっていてもよい。例えば、廃棄されることが意図されている構成部品を有する本発明の実施形態では、これらの構成部品のいくつかまたは全てが、金属によって作製されるのに代わって、殺菌可能なプラスチックによって製造されてもよい。いくつかの実施形態では、カッター48、シェービングチューブ270、軸受部材B、およびギアは、ステンレス鋼のような金属から形成されており、シェル200,250、転回プレート290、およびアーム300は、殺菌可能なプラスチックから形成されている。いくつかの実施形態では、ギアも殺菌可能なプラスチックから形成されている。いくつかの実施形態では、カッター48およびシェービングチューブ270も、殺菌可能なプラスチックから形成されている。
【0118】
他の代替的な実施形態では、駆動モジュール45が、駆動ギア226を直接駆動するシェル200に取付けられた別の可逆性ステッパまたはサーボモータ(図示せず)を備え、必要な制御装置がシェル200に取付けられることも考慮されている。従って、駆動モジュール45は、基部ユニット42に取り付けられる必要がない。
【0119】
代替的な実施形態では、ギア列201が、カッター48、シェービングチューブ270、および転回プレート290とは別に、アーム300を直接駆動するシェル200に取り付けられた別の可逆性ステッパまたはサーボモータ(図示せず)を備えることもさらに考慮されている。このモータは、ハブ318に直接接続された出力シャフトを備えている。この実施形態では、骨芽前駆細胞層への損傷を制限する力制限特徴部は、制御ユニット内においてアームモータに一体化されている。さらに具体的に、モータ電流を検知し、モータ電圧を調整し、モータ電流を所定のトルクに対応する所定の設定点未満に維持することによって、前述の力が制限されるようになっている。選択されたトルクは、トルクと骨芽前駆細胞層への損傷との間の関係に基づいて、決定される。選択されたトルクによって、骨芽前駆細胞層を実質的に保持しながら、骨材から望まれていない材料が除去されることになる。
【0120】
いくつかの実施形態では、電力は、バッテリーから電力供給される制御ユニット(図示せず)によって、基部ユニットモータ44に供給されるとよい。バッテリーから電力供給される制御ユニットは、通電信号を基部ユニットモータ44に供給し、基部ユニットモータ44を作動することになる。バッテリーから電力供給される制御ユニットは、基部ユニット42に一体化されている。加えて、スイッチ98が電気的に閉成されたとき、ケーブル52およびソケット100を通してコンソール50から供給される電力またはバッテリーから電力供給される制御ユニットから供給される電力は、モータ制御装置によって調整され、基部ユニットモータ44の巻線に供給される。基部ユニットモータ44への電力は、プッシュボタンが作動されたときに連続的に供給され、プッシュボタン98が二度目に作動されたときに遮断されるようになっていてもよいし、または電力が、プッシュボタン98の作動の後、所定の期間、例えば、2分間にわたって供給されるようになっていてもよい。代替的に、プッシュボタン98は、オン/オフ位置を有するロッカースイッチであってもよい。
【0121】
いくつかの実施形態では、カッターの溝は、螺旋以外の形状、例えば、垂直溝を有している。加えて、カッターは、より少ない溝を有していてもよいし、またはより多い溝を有していてもよい。溝は、より大きい螺旋角を有していてもよいし、またはより小さい螺旋角を有していてもよい。また、カッターは、より大きいすくい角を有する切刃を有していてもよいし、またはより小さいすくい角を有する切刃を有していてもよい。
【0122】
いくつかの実施形態では、シェーバ縁は、丸くなっていてもよく、これによって、シェービングロータ260がシェービングチューブに対して回転するとき、カッター48のシ
ェービングロータ260とシェービングチューブとの間に捕捉された軟組織を分断する衝突部をもたらすようになっていてもよい。
【0123】
[代替的クリーニングモジュール]
図29〜
図50を参照すると、代替的クリーニングモジュール1046が示されている。代替的クリーニングモジュール1046は、シェル1200を備えている。シェル1200は、基部ユニット42に装着されるように寸法決めされており、基部ユニットモータ44が、作動されたとき、カッター1048を駆動するようになっている。シェル1200は、採取された未清浄化骨材を受け入れるための空所1202を画定している。使用中、カッター1048は、シェル空所1202内の骨材から軟組織および他の破片を切除することによって、該骨材を清浄化するようになっている。
【0124】
シェル1200は、基部1208を有している。シェル基部1208は、下側壁1210を備えている。シェル基部の下側壁1210は、シェル1200が台座上面60の上方でかつリップ62の下方の空所164内にスリップ嵌合されることを可能にする外周を有している。シェル基部の下側壁1210は、ノッチ68の両側において、リップ62と境界を共有し、これによって、シェル基部の下側壁1210は、半円筒状になっている。
【0125】
4つの周方向において等角に離間したノッチ1212(1つのノッチのみが
図31および
図32に示されている)が、基部の下側壁1210の下向き面から半径方内方および軸方向上方に延在している。ノッチ1212は、シェル1200が基部ユニット42に装着されたとき、台座の歯70がノッチ1212内に着座するように、寸法決めされている。歯70とノッチ1212との係合によって、操作中の基部ユニット42に対するシェル基部1208の望ましくない回転が防がれることになる。
【0126】
シェル基部の下側壁1210は、直径方向において互いに向き合った2つの付加的な側ノッチ1214(
図29参照)をさらに備えている。側ノッチ1214は、基部の下側壁1210の底の上方の位置において、基部の下側壁1210の円筒状外面から半径方向内方に延在している。さらに具体的には、シェル1200は、以下のように、すなわち、シェル1200が台座の空所64内に着座し、歯70がノッチ1212内に着座した時、側ノッチ1214が、保持アーム72の半径方向内方を向いたフィンガー部74を受け入れるように配置されるように、形成されている。フィンガー部74の上面は、下方に向かって半径方向内方に傾斜しているとよい。これによって、シェル1200は、フィンガー部74に摺動可能に係合し、フィンガー部74を保持アーム72に作用する付勢力に対して半径方向外方に移動させることが可能になる。従って、シェル1200は、フィンガー部74を超えて下方に押され、レバー76を手動によって作動させることなく、空所64内に受け入れられることになる。
【0127】
シェル基部1208は、基部の下側壁1210に取付けられた基部プレート1216をさらに備えている。シェル基部の下側壁1210は、基部プレート1216から下方に延在し、シェル1200の下側空洞1218を画定している。シェルの下側空洞1218は、スピンドルヘッド90の直径よりも大きい直径を有している。これによって、スピンドルヘッド90は、下側空洞1218内に受け入れられることになる。
【0128】
中心開口1220は、基部プレート1216を貫通するように、基部プレート1216に画定されている。支持チューブ1222は、基部プレート1216に取付けられている。支持チューブ1222は、中心開口1220内に受け入れられる上端を有している、支持チューブ1222の下端は、下側空洞1219内に突出している。支持チューブ1222は、該支持チューブ1222の上下端間に位置するフランジ1224を備えている。フランジ1224は、溶接、締付具(図示せず)、超音波溶接、接着剤、などによって、基
部プレート1216の底面に固定されている。
【0129】
カプラーシャフト1226は、支持チューブ1222内に回転可能に支持されている。軸受1228は、カプラーシャフト1226を回転可能に支持するために、支持チューブ1222内に配置されている。カプラーシャフト1226は、管状であり、軸方向上側区域および軸方向下側区域を有しており、これらの区域は、軸方向中間区域によって互いに分離されている(区域には、部番が付されていない)。軸受1228は、上側区域および下側区域のそれぞれの周りに配置されている。上側区域および下側区域は、共通の直径を有している。中間区域の直径は、上側区域および下側区域の直径よりも相対的に大きくなっている。中間区域は、より大きい直径を有していることによって、互いに向き合った環状肩を画定している。軸受1228は、これらの環状肩に当接しており、これらの環状肩によって、軸方向において互いに離間している。
【0130】
環状溝(単独では部番が付されていない)は、支持チューブ1222の円筒状内面に形成されている。この溝は、支持チューブ1222の下端の近くにおいて、該下端から軸方向において離間されている、保持リング1242は、この溝内に着座し、チューブの円筒壁から半径方向内方に突出している。最下軸受1228は、保持リング1242に軸方向に当接しており、これによって、支持チューブ1222内における軸受1228およびカプラーシャフト1226の下方への移動が制限されることになる。このようにして、軸受1228およびカプラーシャフト1226は、支持チューブ1222内に支持されることになる。保持リング1242は、例えば、周知の形式の周方向において分割されたリングであるとよい。
【0131】
シェル1200の組立中、軸受1228およびカプラーシャフト1226が、最初に組み込まれ、次いで、支持チューブ1222内に配置される。いったん適所に配置されたなら、保持リング1242が、溝1240内に着座され、軸受1228およびカプラーシャフト1226を支持チューブ1222内に軸方向に支持する。従って、カプラーシャフト1226は、骨クリーニングシステム1040の操作中、支持チューブ1222に対して回転可能となるように、軸受1228によって支持されることになる。
【0132】
受けヘッド1244は、保持リング1242の下方において、カプラーシャフト1226の下端に配置されるようになっている。受けヘッド1244は、カプラーシャフト1226の軸方向下端に取付けられ、かつ回転可能に固定されている。受けヘッド1244は、カプラーシャフト1226に、ねじ込みまたは溶接、またはそれらの一体回転を容易にする他の適切な手段によって、取り付けることができる。シェル1200が台座58の空所64内に受け入れられると、受けヘッド1244は、スピンドルヘッド90に係合する。駆動トルクが、受けヘッド1244を介してスピンドルヘッド90からカプラーシャフト1226に伝達されることになる。
【0133】
受けヘッド1244は、下向き面を有している。この下向き面は、スピンドルヘッド90の上面から上方に突出する位置合せピン92および駆動歯94の形状および位置と協働する対応する形状および位置を有する凹部を備えている。さらに具体的には、受けヘッド1244は、中心に位置する位置合せピン凹部1246および4つの周方向において等角に離間した駆動歯受け凹部1248を備えている。凹部1246,1248は、それぞれ、位置合せピン92および駆動歯94と嵌合することになる。各駆動歯凹部1248の壁は、この凹部内に摺動可能に受け入れられる駆動歯94の干渉面と平行である。従って、スピンドルヘッド90および受けヘッド1244は、シェル1200が台座58の空所64内に受け入れられ、歯94および凹部1248が互いに嵌合したとき、スピンドルヘッド90から受けヘッド1244にトルクを伝達するためのドッグクラッチを画定することになる。図示されている実施形態では、必要に応じて、スピンドル90は、受けヘッド1
244と嵌合するように持ち上がっていてもよい。
【0134】
シェル1200は、基部プレート1216に取付けられた封込リング1250を備えている。封込リング1250は、基部下側壁1210の外径と一致する外径を有する半円筒壁を有している。封込リング1250は、基部プレート1216から上方に延在している。封込リング1250は、シェル空所1202を部分的に画定する内側半円筒面1252を有している。封込リング1250の半円筒面1252は、シェル1200の中心軸A10と同軸である。
【0135】
カッター1048は、シェル空所1202内に配置されている。カッター1048は、シェル中心軸A10を中心として回転するように、シェル基部1208によって支持されている。カッター1048は、軸方向下側スタブシャフト1254を有している。スタブシャフト1254は、管状カプラーシャフト1226の軸方向上側区域の対応するD字状軸方向孔(単独では部番が付されていない)内に装着されるD字状断面を有している。カッター1048の下側スタブシャフト1254は、そのD字状断面をなす1つの平面1256を有している。下側スタブシャフト1254およびカプラーシャフト1226のその受け孔のD字状断面の非円形形状によって、カッター1048およびカプラーシャフト1226は、軸A10を中心として一緒に回転可能となるように、回転方向と直交して固定されている。カッター1048およびカプラーシャフト1226は、100RPMから500RPMの速度で回転するようになっている。
【0136】
カッター1048は、軸方向上側スタブシャフト1258も有している。カッター1048のシェービングロータ1260は、下側スタブシャフト1254と上側スタブシャフト1258との中間に軸方向に位置している。シェービングロータ1260は、略円筒状であり、下側スタブシャフト1254と上側スタブシャフト1258のそれぞれの直径よりも大きい外径を有している。シェービングロータ1260、上側スタブシャフト1258、および下側スタブシャフト1254は、一体に形成されている。
【0137】
シェービングロータ1260は、切刃1264を有する螺旋溝1262を備えている。システム1040の操作中、カッター48は、中心軸A10を中心として回転し、切刃1254が、シェル空所1202内の骨材から軟組織を切除することによって、該骨材を清浄化することになる。カッター1048は、(上から見て)軸A10を中心として反時計方向に回転するようになっている。
【0138】
シェービングチューブ1270は、カッター1048のシェービングロータ1260の周りに同軸に延在している。シェービングチューブ1270は、1対の直径方向において互いに向き合ったカッター窓1272を画定している。カッター窓1272を通して、骨材に付着した組織がカッター1048に係合可能に受け入れられるようになっている。各カッター窓1272は、少なくとも1つのシェーバ縁1274によって囲まれている。シェーバ縁1274は、カッター1048のシェービングロータ1260がシェービングチューブ1270に対して回転したとき、シェービングロータ1260とチェービングチューブ1270との間に捕捉された軟組織を切除するために、鋭利になっている。また、シェーバ縁1274は、軟組織が当接する衝突構造としても作用する。すなわち、軟組織は、衝突構造としてのシェーバ縁1274に当接し、かつ一時的に保持され、これによって、カッター1048のシェービングロータ1260による軟組織の切除が容易になる。
【0139】
軸受1276は、カッター1048の上側スタブシャフト1258とシェービングチューブ1270との間に配置されている。他の軸受1278は、カッター1048の下側スタブシャフト1254とシェービングチューブ1270との間に配置されている。軸受1276,1278によって、シェービングチューブ1270とカッター1048との間の
相対的な回転が可能になる。
【0140】
図示されている実施形態では、シェービングチューブ1270は、駆動ベルト1280によって、軸A10を中心として回転されるようになっている。シェービングチューブ1270は、シェービングチューブ上端に一体化された被駆動プーリ1282を有している。ベルト駆動シャフト1284は、軸受1286によって基部プレート1216内に軸支されている。ベルト駆動プーリ1288は、ベルト駆動シャフト1284の上端に同軸に配置されている。駆動ベルト1280は、被駆動プーリ1282および駆動プーリ1288の周りにぴんと張って配置されている。ベルト駆動シャフト1284が作動されると、チェービングチューブ1270は、駆動ベルト1280を介して軸A10を中心として回転される。
【0141】
駆動アセンブリ1400は、ベルト駆動シャフト1284を駆動させるようになっている。駆動アセンブリ1400は、受けヘッド1244およびギア列1402を備えている。受けヘッド1244は、駆動アセンブリ1400のギア列1402に対するトルク入力部として作用するものである。さらに具体的には、受けヘッド1244は、駆動スピンドル86からのトルクをギア列1402に伝達している。いくつかの実施形態では、受けヘッド1244は、(図示されていない)外側ギア歯を有している。ギア列1402は、受けヘッド1244のギア歯をベルト駆動シャフト1284に操作可能に相互接続し、受けヘッド1244からのトルクをベルト駆動シャフト1284に伝達している。
【0142】
ギア列1402は、シェービングチューブ1270が、1〜5秒毎に時計方向と反時計方向とに交互に、0°から360°の角度にわたって軸A10を中心として回転するように、構成されている。シェービングチューブ1270の揺動は、シェービングロータ1260とシェービングチューブ1270との間に捕捉された骨材を離脱させるのを役立つことになる。軸A10を中心とするシェービングチューブ1270の持続的な揺動または周期的な揺動のいずれが用いられてもよい。代替的に、捕捉された骨材を離脱させるために、同一方向におけるシェービングチューブ1270の持続的または周期的な回転が用いられてもよい。ギア列1402は、これらの手法のいずれにも適するようにまたはそのいずれの組合せにも適するように、構成することができる。入力としての単一方向の連続回転運動を出力としての揺動角運動に変換する機構が、ギア列1402内に組み入れられていてもよい。このような機構の例として、当業者によく知られている早戻り機構またはベルクランク機構が挙げられる。
【0143】
シェービングチューブ1270は、約30RPMから120RPMの速度で同一方向または反対方向のいずれかに回転するようになっている。溝1262の螺旋形状とカッター1048と比較して相対的に遅いシェービングチューブ1270の回転とによって、カッター1048が回転すると、切除された軟組織は、カッター1048とシェービングチューブ1270との間においてカッター1048に沿って軸方向上方に螺旋状に押し出されることになる。
【0144】
2つの直径方向において互いに向き合った破片窓1290は、シェービングチューブ1270に形成されている。破片窓1290は、カッター窓1272から軸方向上方に離間して配置されている。また、破片窓1290は、周方向においてカッター窓1272から軸A10を中心として90°ずれて配置されている。処理中に骨材から切除され、シェービングロータ1260によってシェービングチューブ1270に沿って軸方向上方に螺旋状に押し出された軟組織は、破片窓1290を通って排出されることになる。
【0145】
切除され、螺旋状に押し出された軟組織を偏らせることによって破片窓1290を通してシェービングチューブ1270から排出させるために、反らしリング1292が軸受1
276とシェービングロータ1260との間に配置されている。反らしリング1292は、カッター1048と同軸であり、底から上に向かって直径が増大する切頭円錐外面1294を有している。外面1294は、上方に螺旋状に押し出された軟組織を破片窓1290を通るように、半径方向外方へ付勢する偏向面をもたらすことになる。
【0146】
反らしリング1292の上部における外面1294の直径は、軸受1276の外径と同じまたはいくらか大きくなっている。反らしリング1292の底部における外面1294の直径は、溝1262の半径方向外方縁における切刃1264によって画定されたシェービングロータ1260の最大直径よりも小さくなっている。反らしリング1292のこの底部の直径は、カッター溝1262の半径方向最内面によって画定されたシェービングロータ1260の最小直径と同じである。
【0147】
破片キャッチ1295は、カッター1048とシェービングチューブ1270との間においてシェービングロータ1260に沿って上方に螺旋状に押し出された切除された軟組織を破片窓1290から受け入れるものである。螺旋状に押し出され、かつ偏向して排出された軟組織は、破片キャッチ1296に収集され、後で使用されるかまたは廃棄されることになる。
【0148】
円形の転回プレート1298は、カプラーシャフト1226に回転可能に固定されている。クリーニング中、骨材は、転回プレート1298の上に置かれ、これによって、転回プレート1298が作動されると、転回プレート1298は、骨材をカッター1048にまたはカッター1048から運ぶことになる。
図31を参照すると、転回プレート1298は、D字状の中心開口1300を有している。中心開口1300は、該開口1300を貫通するD字状断面の下側スタブシャフト1254と協働するようになっている。D字状スタブシャフト1254と転回プレート中心孔1300との協働によって、転回プレート1298は、カッター1048に回転可能に固定されることになる。組立中、D字状断面部は、転回プレート1298のD字状中心孔1300を通って、カプラーシャフト1226の協働するD字状孔内に挿入される。従って、カッター1048、転回プレート1298、およびカプラーシャフト1226は、一緒に回転可能に固定され、同時に回転する。このようにして、システム1040の操作中に、転回プレート1298は、カプラーシャフト1226によって中心軸A10を中心として駆動されることになる。
【0149】
転回プレート1298の上面1301は、骨材を保持するようになっている。図示されている実施形態では、上面1301は、平坦であり、かつ滑らかである。いくつかの実施形態では、上面1301は、粗面加工されているか、または骨材を掴んでカッター1048への骨材の移動を容易にするための把持特徴部(図示せず)を有している。
【0150】
アーム1302は、転回プレート1298の平坦な上面の上に延在している。アーム1302は、作動されると、脱係合位置と係合位置との間で転回プレート1298を横切って移動するようになっている。時計方向端位置では、アーム1302は、概して円形の転回プレート1298の周囲に沿って位置している。
【0151】
図33は、脱係合位置にあるアーム1302を示している。アーム前面1304は、脱係合位置では、前面1304が封込リング1250の内向き円弧面1252と協働してシェル空所1202をさらに画定するように、配向されている。アーム前面1304は、脱係合位置にあるとき、封込リング1250の内向き円弧面1252とほぼ連続する面をなしている。アーム1302が脱係合位置から外れ、カッター01048の方に移動すると、アーム1302は、回転する転回プレート上の骨材を回転するカッター1048の方に偏向させている。
【0152】
図34および
図35は、係合位置にあるアーム1302を示している(骨材は、示されていない)。アーム1302が係合位置にあるとき、前面1304は、シェービングチューブ1270の窓1272を通して、骨材をカッター1048のシェービングロータ1260の方に案内するようになっている。さらに具体的には、転回プレート1298によって運ばれた骨材は、アーム前面1304によって、カッター1048の切刃1264の方に偏向されることになる。アーム前面1304は、骨材を窓1272内におよび切刃1264に対して押し付ける支持面として作用するものである。
【0153】
図35を特に参照すると、アーム1302がこの係合位置にあるとき、前面1304は、シェービングチューブ1270の円筒状外面1377に当接する。シェービングチューブ1270が回転する態様では、シェービングチューブ1270の円筒状外面1377は、前面1340と常に当接しており、これによって、アーム1302がカッター1048に進入するのを防ぎ、前面1304とカッター1048との間の隙間または間隔を維持することになる。
【0154】
ある量の骨清浄化が行われたあと、アーム前面1304がシェービングチューブ1270と係合するかまたはシェービングチューブ1270に少なくとも近接するとき、シェービングチューブ1270は、軸A10を中心として回転され、シェービングチューブ1270内に捕捉された骨材を離脱させるようになっているとよい。シェービングチューブの回転時に捕捉された骨材がカッター1048および/またはシェービングチューブから遊離または離脱されるとき、アーム1302は、この捕捉された骨材を支える支持面をもたらすことになる。
【0155】
図36を参照すると、アーム1302は、基部ユニット1216に旋回可能に取付けられたハブ1305を備えている。ハブ1305は、脱係合位置と係合位置との間で旋回可能に移動するように、旋回シャフト1306に支持されている。ハブ1305は、旋回シャフト1306に装着されている。旋回シャフト1306は、半径方向に延在する環状フランジ1308を有している。旋回シャフト上側本体1310は、フランジ1308からアームハブ1305の下方に開いた孔1312内に上方に延在している。締付具1314は、ハブ1305を旋回シャフト1306に係止している。締付具1314は、ハブ1305の座ぐり孔1316内に着座する(単独では部番が付されていない)ヘッドを有している。締付具1314は、締付具ヘッドから下方に懸垂する(単独では部番が付されていない)ねじ付けシャフトをさらに備えている。ねじ付きシャフトは、座ぐり孔1316の下方においてハブ1305内に画定された孔1318内に延在している。旋回シャフト上側本体1310は、(単独では部番が付されていない)ねじ付き中心孔を有しており、該中心孔内に締付具1314のねじ付きシャフトが受け入れられ、アーム1302を旋回シャフト1306に固定している。
【0156】
軸受1320が、基部プレート1216の(単独では部番が付されていない)座ぐり孔内に着座している。旋回シャフトフランジ1308の下向き環状肩は、基部プレート1216内の軸受1320に軸方向に当接している。スペーサー1322は、旋回シャフト上側本体1310の周りを囲んでおり、アーム1302と旋回シャフトフランジ1308の上向き環状肩との間に位置している。スペーサー1322は、アーム1302を転回プレート1298の上面1301から離間して保持している。旋回シャフト1306は、基部プレート1216の座ぐり孔を貫通し、軸受1320に支持された下側本体1324を備えている。旋回シャフト下側本体1324の誘導回転によって、アーム1302が脱係合位置と係合位置との間で可逆的に旋回することになる。
【0157】
旋回シャフト上側本体1310およびアーム1302の孔1312は、旋回シャフト1306およびハブ1305を回転可能に固定するように協働する相補的な非円形形状を有
している。さらに具体的には、これらは、各々、
図31および
図39に示されているように、直径方向において互いに向き合った平面を備えている。このようにして、旋回シャフト1306およびアーム1302は、一緒に回転可能となるように回転方向と直交して固定されている。
【0158】
旋回シャフト1306は、ギア列1402に操作可能に接続されている。ギア列1402は、基部ユニットモータ44から受けヘッド1244を介して受けたトルクを旋回シャフト1306に伝達している。アーム1302は、ギア列1402によって、旋回シャフト1306の作動時に旋回するようになっている。ギア列1402は、受けヘッド1244からのトルクをアーム1302に伝達し、アームを係合位置と脱係合位置との間で往復運動させる機構、例えば、早戻り機構またはすべりクランク機構を備えていてもよい。
【0159】
ギア列1402は、前駆細胞層を損傷させることなく軟組織のみを骨材から切除するように、骨材に対してアーム1302の前面によって与えられる力を制限するように、構成されている。この力は、ギア列1402内の力制限クラッチまたは他の特徴部/機構によって、制限することができる。力制限特徴部は、アーム1302が骨材をカッター1048内に押し付ける力を制限するように、アーム1302に関連付けられている。
【0160】
アーム1302は、ギア列1402によって、係合位置と脱係合位置との間で周期的に往復運動し、アーム1302とシェービングチューブ1270との間に捕捉された骨材を再配向するようになっている。アーム1302は、1分当たり約5回から20回の割合で係合位置と脱係合位置との間で旋回するようになっている。アーム1302が係合位置と脱係合位置との間で旋回する速度は、5RPMから20RPMの間である。アーム1302の運動は、シェービングチューブ1270の作動時にアーム1302が係合位置にあるように、シェービングチューブ1270の速度/運動に合わせて、時間設定されてもよい。
【0161】
図37〜
図39を参照すると、アーム1302は、略平坦な上面1326および底面1328を有している。アームハブ1305は、上面1326と底面1328との間に画定された半円筒または円弧状の外面1330を有している。アーム1302は、上面1326と底面1328との間に画定された平坦な後面1332および側面1334をさらに備えている。後面1332および側面1334は、円弧状外面1330を横切っている。後面1332および側面1334は、互いに離間している。
【0162】
後面1332および側面1334は、それぞれ、実質的に互いに交差している平面P1,P2内にある。平面P1,P2は、鋭角αで交差している。後面1332と側面1334との間の間隔は、面1332,1334がハブ1305からより遠くに離れるにつれて、大きくなっている。
【0163】
アーム前面1304は、円弧状であり、上面1326と底面1328との間に画定されている。前面1304は、カッター1048の方を向いている。アーム1302の第1の縁1336は、前面1304と側面1334との交点に形成されている。前面1304は、第1の縁1336から終縁1338に延在している。終端1338は、端面1339と前面1304との交点に形成されている。シェービングチューブ1270に隣接する係合位置にあるアーム1302は、回転している転回プレート1298上の骨材をシェル空所1202の中心およびカッター1048の方に案内する内向き経路を画定している。
【0164】
図40〜
図41を参照すると、封込リング1250は、半円筒状または円弧状の壁1340を有している。壁1340は、180°を超える角度にわたって、軸A10を中心として同心円状に拡がっている。第1の翼1342および第2の翼1344は、壁1340
の各端に一体に形成されている。第1の翼1342は、脱係合位置にあるアーム1302の遠位端を受け入れる凹部1346を画定するように、形作られている。第2の翼1344は、係合位置にあるアーム1302の近位端を受け入れる凹部1348を画定するように、形作られている。
【0165】
各翼1342,1344は、止めネジ1354,1356がねじ込まれるねじ付き貫通穴1350,1352を有している。止めネジ1354,1356は、それぞれ、封込リング1250のねじ付き孔1350,1352を貫通し、凹部1346,1348内に延在している。止めネジ1354,1356は、アーム1302と翼1342,1344との間の間隙を調整し、時計方向端位置および反時計方向端位置におけるアーム1302の停止位置を調整することによって、アーム1302の端位置を調整するように、孔1350,1352内において調整可能になっている。止めネジ1354,1356は、それぞれ、アームの後面1332および側面1334と当接し、アーム1302の時計方向端位置および反時計方向端位置を調整している。止めネジ1354,1356の終端は、アーム1302が脱係合位置と係合位置に移動するとき、凹部1346,1348内へのアーム1302の過剰な回転を防ぐためのストッパとして作用している。反時計方向端位置において、アーム1302は、前面1304がシェービングチューブ1270と接触またはほぼ接触するように、調整されている。時計方向端位置において、アーム1302は、前面1304が封込リング1250の円筒状内面1252と面一またはほぼ面一になるように、調整されている。
【0166】
ねじ付き孔1360が、円弧状壁1340および翼1342,1344を軸方向に貫通するように形成されており、基部プレート1216および下側壁1210のクリアランス孔(図示せず)と並ぶようになっている。ねじ付き締付具(図示せず)が、クリアランス孔およびねじ孔内の下方からねじ込まれ、シェル基部下側壁1210および封込リング1250を基部プレート1216に取り付けるようになっている。
【0167】
図42〜
図44に示されているように、14本の溝1262および対応する切刃1264が、シェービングロータ1260に画定されている。シェービングロータ1260の上側軸端1362および下側軸端1364は、平坦であり、軸A10と直交する平面内にある。溝1262および切刃1264は、端1362,1364間に延在している。溝1262および切刃1264は、端1362,1364間において、シェービングロータ1260の周りに180°未満の角度で螺旋状をなすように、配置されている。切刃の各々は、0°から10°の間のすくい角、さらに好ましくは、7°のすくい角を有している。
【0168】
カッターの上側スタブシャフト1258は、シェービングロータ1260から面取り部1366に向かって上方に延在している。直径方向において互いに向き合った平面1368は、面取り部1366を介して上側スタブシャフト1258の上端に画定されている。上側スタブシャフト1258は、滑らかであり、平面1368とシェービングロータ1260との間において略円筒状である。カッターの下側スタブシャフト1254は、シェービングロータ1260から面取り部1370に向かって下方に延在している。下側スタブシャフト1254は、滑らかであり、平面1256とシェービングロータ1260との間において略円筒状である。
【0169】
図45〜
図47を参照すると、シェービングチューブ1270は、略円筒状であり、カッター1048の周りに装着されている。
図45に示されているように、シェービングチューブ1270は、(単独では部番が付されていない)その円筒壁に形成された直径方向において互いに向き合った切欠1372を有しており、これによって、カッター窓1272を画定している。また、切欠1373もシェービングチューブ壁に形成されており、これによって、破片窓1290を画定している。
【0170】
切欠1372は、カッター窓1272に入る軟組織を切除する鋭利なシェーバ縁1274をもたらしている。シェーバ縁1274は、各カッター窓1272の両側および上部に配置されている。従って、シェーバ縁1274は、カッター窓1272の上部および両側をさらに画定していることになる。切欠1372によって形成されたシェービングチューブ窓1272の底の枠1374は、略平坦であり、転回プレート1298の上面1301と平行になっている。
【0171】
図示されている実施形態では、各カッター窓1272の切欠縁は、連続的なシェーバ縁1274を形成している。しかし、代替的実施形態では、個別の離間したシェーバ縁が、各窓1272の両側および上部に設けられていてもよい。シェーバ縁1274は、以下のように、すなわち、シェービングロータ1260とシェービングチューブ1270の円筒状内壁との間に捕捉された軟組織が、切除窓1272の両側または上部のいずれかにおいてシェーバ縁1274によって切除されるように、配置されている。
【0172】
シェービングチューブ1270の基部1376は、カッター窓1272の下方に位置している。シェービングチューブ1270が回転する態様では、シェービングチューブ1270の円筒状外面1377は、前面1304とカッター1048との間に隙間または間隔を保持するために、基部1376を介してアーム1302の前面1377と常に当接している。
【0173】
図48〜
図50を参照すると、破片キャッチ1296は、円弧状マウント1378を備えており、この円弧状マウント1378によって、破片キャッチ1296は、シェービングチューブ1270に取付けられている。
図48に最もよく示されているように、円弧状マウント1378は、チューブ半体1380を備えている。これらのチューブ半体1380は、互いに嵌合し、シェービングチューブ1270の周りに同軸に配置される(単独では部番が付されていない)外側チューブ構造を形成することになる。マウント1378は、チューブ半体1380から延在する雄突起1382,1383と、チューブ半体1380内に凹んだ嵌合雌ノッチ1384,1385と、を有している。雄突起1382,1383および雌嵌合ノッチ1384,1385は、互いに係合し、チューブ半体1380同士を位置整合し、外側チューブ構造を形成する。嵌合特徴部1382,1383,1384,1385およびチューブ半体1380は、接着剤、締付具、などによって互いに固定されるようになっている。
【0174】
図49を参照すると、破片窓1392が、各チューブ半体1380に形成されている。破片窓1392は、シェービングチューブの破片窓1290と一直線に並んで配置されている。さらに具体的に、位置合せ突起1387は、窓1290,1392を位置合わせするように作用する。位置合せ突起1387は、破片窓1392の各側においてチューブ半体1380の半円筒状内面から内方に延在している。位置合せ突起1387は、切欠1373の互いに向き合った側縁に隣接してシェービングチューブの破片窓1290内に受け入れられるように、寸法決めされ、かつ形作られている。突起1387は、それらの互いに向き合った端が切欠1373の上下縁に当接することによって、窓1290,1392の軸方向位置合わせをもたらすことになる。突起1387は、切欠1373のそれぞれの側縁と当接することによって、窓1290,1392の半径方向位置合せをもたらすことになる。
【0175】
キャッチトレイ1386は、破片窓1392の下方において各円弧状マウント1378に取付けられている。(シェービングチューブ1270の内部に沿って螺旋状に押し出され、反らしリング1292によって、半径方向外方に破片窓1290を通るように偏向された)切除された軟組織は、一直線に並んだ破片窓1392を通過し、軟組織および他の
破片が最終的に収集されるキャッチトレイ1386上に堆積されることになる。各キャッチトレイ1386は、底部1388および底部1388から上方に延在する周辺壁1390を備えている。周辺壁1390は、底部1388に堆積された軟組織および他の破片を保持し、かつ含むことになる。
【0176】
蓋1500は、シェル1200の封込リング1250の上に取外し可能に配置可能になっている(
図30参照)。蓋1500は、シェル空所1202および清浄化された骨材を覆うことになる。蓋1500は、蓋1500をシェル空所1202の上の適所に摺動させるとき、シェービングチューブ1270を受け入れるための長孔1502を有している。ハンドル1504は、蓋1500に固定されている。ハンドル1504は、ユーザーによって把持されるように、蓋1500から上方に延在している。ユーザーは、ハンドル1504を用いて、蓋を封込リング1250の上方でかつ破片キャッチ1296の下方の適所に摺動させ、または蓋1500を取り外すことができる。
【0177】
操作中、清浄化されていない骨は、最初、清浄化させるために、シェル空所1202に配置され、次いで、空所1202を覆うために、蓋1500が、封込リング1250の上の適所に摺動される。(図示されていない)締付具を用いて、蓋1500をねじ付き孔1360を介して封込リング1250に締め付けるとよい。清浄化されていない骨は、付着した軟組織を含んでおり、この軟組織は、前駆細胞層を損傷することなく除去される必要がある。
【0178】
次いで、代替的クリーニングモジュール1046が、基部ユニット42に装着されることになる。外科医は、基部ユニットスイッチ98のプッシュボタンを押し下げることによって、代替的クリーニングモジュール1046を作動させる。スイッチ98の押下げに応じて、(図示されていない)モータコントローラによって、電力がモータ44に印加され、これによって、モータ44を通電し、その出力シャフト78を、上から見てカッター1048を反時計方向に回転させる方向に、回転させることになる。
【0179】
転回プレート1298が、カッター1048と一緒に反時計方向に回転する。転回プレート1298は、アームが脱係合位置から外れたとき、骨材をアーム1302の前面1304に向かって運ぶように、作用する。係合位置において、アーム前面1304は、骨材をシェービングチューブ1270およびカッターのシェービングロータ1260に向かって案内し、これによって、骨材から軟組織を切除する。
【0180】
シェービングロータ1260の切刃1264および/またはシェービングチューブ1270のシェーバ縁1274が、骨から軟組織を切除する。次いで、切除された軟組織および他の破片は、シェービングロータ1260とシェービングチューブ1270との間において上方に螺旋状に押し出される。螺旋状に押し出された組織は、反らしリング1292によって、半径方向外方に偏向され、シェービングチューブ1270の破片窓1290および各チューブ半体1380の窓1392内を通って排出される。次いで、組織は、キャッチトレイ1386に収集され、廃棄されることになる。これによって、軟組織および他の破片が、骨材の残りの骨から分離されることになる。
【0181】
ある量の骨清浄化が行われた後、駆動アセンブリ1400がシェービングチューブ1270を軸A10を中心として回転させ、シェービングチューブ1270内に捕捉された骨材を離脱させる。シェービングチューブ1270の回転時に捕捉された骨材がカッター1048および/またはシェービングチューブ1270から遊離または離脱されるときに、アーム1302は、捕捉された骨材を支える支持面をもたらすことになる。ギア列1402は、シェービングチューブ1270が、1〜5秒毎に時計方向と反時計方向とに交互に0°から360°の間の角度にわたって軸A10を中心として回転するように、構成され
ている。
【0182】
クリーニング中、駆動アセンブリ1400は、アーム1302を係合位置と脱係合位置との間で周期的に旋回させ、アーム1302とシェービングチューブ1270との間に捕捉された骨材を再配向させるようになっている。アーム1302は、1分当たり5〜20回の割合で係合位置と脱係合位置との間で摺動する。これによって、骨材の全ての表面からの軟組織および破片の除去が容易になる。
【0183】
いったん代替的クリーニングモジュール1046が骨から軟組織を十分に除去したなら、蓋1500が取り外される。キャッチトレイ1386およびキャッチトレイ1386内に収集された軟組織/破片は、除去され、廃棄される。次に、清浄化された骨が、さらなる処理のために、ピンセットまたは他の装置(図示せず)によって掴まれる。クリーニングプロセスの最後に、代替的クリーニングモジュール1046は、基部ユニット42から取り外される。次いで、代替的クリーニングモジュール1046は、清浄化されるかまたは廃棄されることになる。
【0184】
前述の説明を考慮すれば、本発明の多くの修正および変更が可能であることは、明らかである。この説明は特定の実施形態に向けられているが、当業者であれば、本明細書に図示され、かつ記載されている特定の実施形態に対する修正および/または変更を考案することが可能であることを理解されたい。この説明の範囲内に包含されるこのような修正または変更のいずれも本明細書に含まれることが意図されている。本明細書の記載は、単なる例示にすぎず、制限されることが意図されていないことを理解されたい。