特許第6442593号(P6442593)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士機械製造株式会社の特許一覧

特許6442593実装処理装置及び実装処理装置の制御方法
<>
  • 特許6442593-実装処理装置及び実装処理装置の制御方法 図000002
  • 特許6442593-実装処理装置及び実装処理装置の制御方法 図000003
  • 特許6442593-実装処理装置及び実装処理装置の制御方法 図000004
  • 特許6442593-実装処理装置及び実装処理装置の制御方法 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6442593
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】実装処理装置及び実装処理装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/08 20060101AFI20181210BHJP
   H05K 13/04 20060101ALI20181210BHJP
【FI】
   H05K13/08 D
   H05K13/04 Z
【請求項の数】6
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-247612(P2017-247612)
(22)【出願日】2017年12月25日
(62)【分割の表示】特願2015-526046(P2015-526046)の分割
【原出願日】2013年7月9日
(65)【公開番号】特開2018-46307(P2018-46307A)
(43)【公開日】2018年3月22日
【審査請求日】2018年1月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】特許業務法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉山 健二
(72)【発明者】
【氏名】中島 幹雄
【審査官】 福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−216353(JP,A)
【文献】 特開平3−268485(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00−13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の部品を基板上に実装する実装処理を実行し、前記基板上に実装処理された部品の実装状態を検査した検査装置から所定の較正処理を行う通知を取得すると前記部品を前記基板上に移動させる移動部の較正処理を行う制御部、
を備えた実装処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記実装処理の開始時に前記較正処理の実行指令を前記通知として前記検査装置から取得したか否かを判定し、前記実行指令を取得したと判定した場合に前記実装処理に先立って前記較正処理を実行する、請求項1に記載の実装処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記部品を実装した基板を搬出したときに、前記較正処理の実行指令を前記通知として前記検査装置から取得しているか否かを判定し、前記実行指令を取得している場合に前記実装処理に先立って前記較正処理を実行する、請求項1又は2に記載の実装処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記実装処理装置での部品を基板上に移動させる移動部の移動距離の測定値と基準距離とに基づいて実際の移動距離を前記基準距離に合わせる処理を前記較正処理として実行する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の実装処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記基板上に実装処理された部品の実装状態を検査処理した結果に基づいて求められた実装状態の統計情報が所定の対処判定範囲を外れたときに前記検査装置から出力される前記所定の較正処理を行う通知を取得する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の実装処理装置。
【請求項6】
1以上の部品を基板上に実装する実装処理を実行する実装処理装置の制御方法であって、
前記基板上に実装処理された部品の実装状態を検査した検査装置から所定の較正処理を行う通知を取得すると前記部品を前記基板上に移動させる移動部の較正処理を行うステップ、
を含む実装処理装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査制御装置、実装システム及び検査制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検査装置としては、基板上に搭載された部品に異常が発生したことを検出し、その異常を意味する異常データが複数の実装機に送信され、実装機では異常データに基づいて異常の原因を分析し、分析結果に応じて異常を解消する対応処理を行うものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、部品ごとのずれ量の統計値、欠品、極性の正否などを保存し、分析結果に応じて異常が生じた場所を表示したり、警報を出したりすることにより、異常に即座に対応することができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−194249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この特許文献1に記載された実装処理装置では、部品ごとに統計値などを管理しており、実装機全体での状態については、考慮されていなかった。例えば、実装機では、実装処理を継続すると、装置の部材の熱膨張などにより、部品の実装位置にずれが生じることがある。このような場合、特定の実装機で実装された部品はそのすべてにずれが生じることから、作業者は、異常の原因について分析し直すなど、作業者の作業工数を多数要する問題があった。また、対処処理に時間を要し、実装処理を効率よく行うことができないという問題があった。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、より効率のよい実装処理を実行することができる検査制御装置、実装システム及び検査制御方法を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
即ち、本発明の検査制御装置は、
1以上の部品を基板上に実装する実装処理を実行する1以上の実装処理装置と、前記実装処理された部品の実装状態を検査する検査処理を実行する検査装置と、を備える実装システムにおける、前記検査処理での情報を処理する検査制御装置であって、
前記検査処理の結果に基づいて前記実装処理装置ごとの前記実装状態の統計情報を求める統計手段と、
前記統計情報が所定の対処判定範囲を外れたとき該当する前記実装処理装置へ対処処理を行うよう通知する出力制御手段と、
を備えたものである。
【0008】
この検査制御装置では、検査処理の結果に基づいて実装処理装置ごとの実装状態の統計情報を求め、統計情報が所定の対処判定範囲を外れたとき、該当する実装処理装置へ対処処理を行うよう通知する。実装処理装置では、例えば、実装処理を継続すると、実装処理装置の部材の熱膨張などにより実装位置のずれが生じることがある。このような実装位置のずれは、その実装処理装置で実装した部品全体に影響が及ぶ。この検査制御装置では、実装処理装置ごとの統計情報を求めるから、その実装処理装置の状態を反映した統計情報を得ることができる。そして、実装処理装置では、その装置全体に係る対処処理を行うことができる。したがって、対処処理をより適切に行うことができ、ひいては、より効率のよい実装処理を実行することができる。ここで、「実装状態」には、例えば、実装位置のずれ量などが含まれるものとしてもよい。なお、「実装」とは、部品を基板上に配置、装着、挿入、接合、接着することなどを含む。
【0009】
本発明の検査制御装置において、前記出力制御手段は、前記対処処理として所定の較正処理を行うよう前記実装処理装置へ通知するものとしてもよい。こうすれば、実装処理装置全体での部品の位置ずれを修正する較正処理を対処処理として行うことにより、実装位置のずれなどを修正することができ、ひいては、より効率のよい実装処理を実行することができる。ここで、「較正処理」は、例えば、実装処理装置での部品を基板上に移動させる移動手段の移動距離の測定値と基準距離とに基づいて実際の移動距離を基準距離に合わせる処理を行うものとしてもよい。
【0010】
本発明の検査制御装置において、前記統計手段は、前記部品のずれ量に基づく分散値を前記統計情報として求めるものとしてもよい。各実装処理装置における部品のずれ量に基づく分散値は、その実装処理装置で実装する部品全体のずれを反映するから、例えば、装置部材の熱膨張などによる実装位置のずれ等に対応することができ、ひいては、より効率のよい実装処理を実行することができる。
【0011】
本発明の検査制御装置において、前記対処判定範囲は、前記検査装置で実装エラーと判定されるエラー範囲よりも小さい前記部品のずれ量に基づいて定められているものとしてもよい。こうすれば、実装エラーと判定される前に、実装処理装置ごとの統計情報に基づく対処処理を実行することができるため、より効率のよい実装処理を実行することができる。
【0012】
本発明の検査制御装置は、前記検査装置に搭載されているものとしてもよい。こうすれば、検査装置が検査制御装置を兼ねるから、構成をより省略することにより、より効率のよい実装処理を実行することができる。
【0013】
本発明の実装システムは、1以上の部品を基板上に実装する実装処理を実行する1以上の実装処理装置と、前記実装処理された部品の実装状態を検査する検査処理を実行する検査装置と、上述したいずれかに記載の検査制御装置と、を備えたものである。この実装システムでは、上述した検査制御装置を備えるから、より効率のよい実装処理を実行することができる。また、上述したいずれかの検査制御装置の態様を採用すれば、その採用する態様に応じた効果を得ることができる。
【0014】
本発明の実装システムにおいて、前記実装処理装置は、前記対処処理を行う通知を取得すると、前記部品を前記基板上に移動させる移動手段の移動距離と基準距離とを用いて前記較正処理を行うものとしてもよい。こうすれば、実装処理装置全体の統計情報に基づいて、実装処理装置で較正処理を実行することができるため、較正処理の実行頻度をより適正なものとすることによって、より効率のよい実装処理を実行することができる。
【0015】
本発明の検査制御方法は、
1以上の部品を基板上に実装する実装処理を実行する1以上の実装処理装置と、前記実装処理された部品の実装状態を検査する検査処理を実行する検査装置と、を備える実装システムにおける、前記検査処理での情報を処理する検査制御方法であって、
(a)前記検査処理の結果に基づいて前記実装処理装置ごとの前記実装状態の統計情報を求めるステップと、
(b)前記統計情報が所定の対処判定範囲を外れたとき該当する前記実装処理装置へ対処処理を行うよう通知するステップと、
を含むものである。
【0016】
この検査制御方法では、上述した検査制御装置と同様に、実装処理装置ごとの統計情報を求めるから、その実装処理装置の状態を反映した統計情報を得ることができ、そして、実装処理装置では、その装置全体に係る対処処理を行うことができる。したがって、対処処理をより適切に行うことができ、ひいては、より効率のよい実装処理を実行することができる。なお、この検査制御方法において、上述した検査制御装置の種々の態様を採用してもよいし、また、上述した検査制御装置の各機能を実現するようなステップを追加してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の部品実装システム10の構成の概略を示す構成図。
図2】部品実装システム10の電気的な接続関係を表すブロック図。
図3】実装処理ルーチンの一例を示すフローチャート。
図4】検査処理ルーチンの一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態である部品実装システム10の構成の概略を示す構成図である。図2は、実装処理装置20、検査装置50及び管理コンピュータ80の電気的な接続関係を表すブロック図である。部品実装システム10は、ネットワークとしてのLAN12に接続され1以上の電子部品(部品P)を基板S上に実装する複数の実装処理装置20と、LAN12に接続され部品Pの実装状態を検査する1以上の検査装置50と、LAN12に接続され各実装処理装置20の実装に関する情報を管理する管理コンピュータ80とを備えている。部品実装システム10は、様々な部品Pを収容したリールなどを装着した複数の実装処理装置20が接続されており、基板Sを搬送すると共に部品Pを実装する実装ラインとして構成されている。また、部品実装システム10は、複数の実装処理装置20に対して1台の検査装置50を備え、先工程で実装した部品Pのずれや欠損などの実装状態を検査する。図1において、部品実装システム10は、3台の実装処理装置20と1台の検査装置50とを備えているが、更なる実装処理装置20や検査装置50を備えるものとしてもよい。なお、「実装」とは、部品Pを基板S上に配置、装着、挿入、接合、接着することなどを含む。
【0019】
実装処理装置20は、図2に示すように、装置全体の制御を司る実装機コントローラー21と、LAN12に接続された機器と通信を行う入出力インタフェース26と、を備えている。また、実装処理装置20は、実装処理を実行するユニットとして、基板Sの搬送及び固定を実行する基板処理ユニット30と、部品Pを基板Sに配置する処理を実行する実装処理ユニット32と、リールやトレイに収容された部品Pを所定の取出位置へ供給する供給ユニット38と、吸着した部品Pを撮像するカメラユニット39とを備えている。
【0020】
実装機コントローラー21は、CPU22を中心とするマイクロプロセッサーとして構成されており、処理プログラムを記憶するROM23、作業領域として用いられるRAM24、各種データを記憶するHDD25、接続されたユニットと電気信号のやり取りを行う入出力インタフェース26などを備えており、これらはバスを介して接続されている。この実装機コントローラー21は、基板処理ユニット30や実装処理ユニット32、供給ユニット38、カメラユニット39を制御する信号を出力したり、入出力インタフェース26を介して管理コンピュータ80などの外部機器へ情報を送信したりする。また、この実装機コントローラー21は、カメラユニット39で撮像した画像データを取得したり、入出力インタフェース26を介して管理コンピュータ80などの外部機器から情報を受信したりする。HDD25には、部品Pを基板S上に実装する条件などを含む実装条件情報などが記憶されている。入出力インタフェース26は、ネットワークなどに接続された外部機器との情報のやりとりを行うインターフェイスとしても構成されており、LAN12へ情報を送信すると共に、LAN12から情報を受信する。
【0021】
実装機コントローラー21は、機能ブロックとして実装制御部27、較正処理部28を備えている。実装制御部77は、各部品Pのサイズや配置位置などの条件を含む実装条件情報に基づいて部品Pを実装する処理を実行する。実装条件情報は、例えば、部品Pの形状、サイズ、基板Sにおける配置位置などの情報が含まれており、管理コンピュータ80で管理されている。較正処理部28は、実装ヘッド33の移動及び吸着ノズル34の動作に関するキャリブレーション(較正)処理を実行する機能を有している。較正処理部28は、較正処理として、例えば、予め定められた移動開始位置から移動停止位置までの移動領域に亘って実装ヘッド33を移動させ、その移動距離をカウンタにより計測し、移動領域の長さ(基準距離)とカウンタ値(実測距離)とに基づいて、適正な位置に実装ヘッド33が位置するように実装ヘッド33の移動量を調整する。即ち、較正処理部28は、部品Pを基板S上に移動させるヘッド移動部35の移動距離と基準距離とを用いて較正処理を行う。なお、この較正処理は、X軸、Y軸及びZ軸方向に対して行うものとしてもよい。
【0022】
基板処理ユニット30は、部品Pを配置する所定の実装位置まで基板Sを搬送する基板搬送部と、搬送された基板Sを実装位置で固定する基板保持部とを備えている。基板搬送部は、例えば、ベルトコンベアにより基板Sを搬送する装置として構成されており、1対のサイドフレームの各々に設けられたガイド部材と、1対のサイドフレームの各々に設けられたコンベヤベルトと、コンベヤベルトを周回駆動させるベルト周回装置とを備えている。基板保持部は、所定の実装位置ごとに配設されており、例えば、基板Sを下方から支持する支持装置と、基板Sの縁部をクランプするクランプ装置とを備えている。
【0023】
実装処理ユニット32は、実装ヘッド33と、実装ヘッド33にノズル保持体を介して装着された吸着ノズル34と、実装ヘッド33をXY方向に移動させるヘッド移動部35と、を備えている。実装ヘッド33は、図1に示すように、Z軸モータ44を内蔵し、Z軸方向のボールネジ46に取り付けられた吸着ノズル34の高さをZ軸モータ44によって調整する。なお、XY方向は、水平面内で直交する2軸の方向をいい、Z軸は、垂直方向の軸をいう(図1参照)。吸着ノズル34は、圧力を利用して、ノズル先端に部品Pを吸着したり、ノズル先端に吸着している部品Pを離したりするものである。この吸着ノズル34には、図示しない配管が接続されており、ノズル先端に部品Pを吸着する際には配管を介してノズル先端に負圧を供給し、ノズル先端に吸着している部品Pを離す際には配管を介してノズル先端に正圧を供給する。なお、吸着ノズル34は、部品Pの大きさや形状に合ったものに交換することができる。ヘッド移動部35は、X方向に移動可能であるX軸スライダ36と、Y方向に移動可能であるY軸スライダ37と左右方向に延びる上下一対のガイドレール40,40と、前後方向に延びる左右一対のガイドレール42,42と、により構成されている。X軸スライダ36は、前後方向にスライド可能なY軸スライダ37の前面に、左右方向にスライド可能となるように取り付けられている。Y軸スライダ37は、ガイドレール42,42にスライド可能に取り付けられている。なお、ガイドレール42,42は、部品実装機11の内部に固定されている。Y軸スライダ37の前面には、ガイドレール40,40が設けられ、このガイドレール40,40にX軸スライダ36が左右方向にスライド可能に取り付けられている。実装ヘッド24は、X軸スライダ36が左右方向に移動するのに伴って左右方向に移動し、Y軸スライダ37が前後方向に移動するのに伴って前後方向に移動する。なお、各スライダ36,37は、それぞれ駆動モータにより駆動される。
【0024】
供給ユニット38は、リールから部品Pを供給するリール供給部を備えている。リール供給部は、リールを装着する装着部と、巻回されたリールからテープを吸着位置まで送り出すテープフィーダー部と、部品Pが取り出されたテープを切断除去する切断部とを備えている。このリール供給部により、リールに収容された部品Pが、吸着ノズル34により吸着される取出位置まで送り出される。なお、実装処理装置20には、リール供給部のほか、複数の部品Pを載置したトレイを複数収容したトレイ供給部に交換することができる。このトレイ供給部は、トレイを複数収容したマガジンカセットを装着する装着部と、装着部に装着されたマガジンカセットから所望のトレイを送り出すトレイ移動部とを備えている。
【0025】
検査装置50は、実装処理装置20の後段側に接続され、実装された部品Pの実装状態を検査する装置である。この検査装置50は、図2に示すように、装置全体の制御を司る検査機コントローラー51と、LAN12に接続された機器と通信を行う入出力インタフェース56と、を備えている。また、検査装置50は、検査処理を実行するユニットとして、実装された基板Sの搬送及び固定を実行する基板処理ユニット60と、基板S上の部品Pを撮像しその実装状態を検出、判定する検査処理ユニット62とを備えている。
【0026】
検査機コントローラー51は、CPU52を中心とするマイクロプロセッサーとして構成されており、処理プログラムを記憶するROM53、作業領域として用いられるRAM54、各種データを記憶するHDD55、接続されたユニットと電気信号のやり取りを行う入出力インタフェース56などを備えており、これらはバスを介して接続されている。この検査機コントローラー51は、基板処理ユニット60や検査処理ユニット62を制御する信号を出力したり、入出力インタフェース56を介して管理コンピュータ80などの外部機器へ情報を送信したりする。また、この検査機コントローラー51は、入出力インタフェース56を介して管理コンピュータ80などの外部機器から情報を受信したりする。HDD55には、基板S上に実装された部品Pの検査条件を含む検査条件情報や、基板Sに対応付けられた部品Pのずれ量などの検査結果を含む検査結果情報などが記憶されている。この検査条件情報には、検査条件として、例えば、検査処理ユニット62の撮像条件や、撮像部63を移動させる移動条件、その検査装置50が担当する検査領域(XY座標)や、部品の種別、部品の配置位置(XY座標)、部品の個数、部品の形状データ、部品のサイズなどの情報が含まれている。この検査条件情報43は、検査装置50に記憶されているほか、管理コンピュータ80にも同様に記憶、管理されている。入出力インタフェース56は、ネットワークなどに接続された外部機器との情報のやりとりを行うインターフェイスとしても構成されており、LAN12へ情報を送信すると共に、LAN12から情報を受信する。
【0027】
検査機コントローラー51は、本発明の検査制御装置としての機能ブロックとして検査制御部57、検査判定部58、統計処理部66及び出力制御部67を備えている。検査制御部57は、各部品Pのサイズや配置位置などの条件を含む検査条件情報に基づいて撮像部63により基板Sを撮像する処理を実行する。検査判定部58は、撮像した部品Pの画像と正常に配置された部品Pの判定用画像とを比較することによりこの部品Pが正常に実装されているか否か(部品Pの位置が適切であるか否か)の判定を実行する。統計処理部66は、検査処理の結果に基づいて実装処理装置20ごとの実装状態の統計情報を求める処理を実行する。この統計処理部66は、部品Pのずれ量に基づく分散値を統計情報として求める。出力制御部67は、求めた統計情報が所定の対処判定範囲を外れたとき、該当する実装処理装置20へ対処処理として上記較正処理を行うよう、入出力インタフェース56を介して通知する処理を実行する。なお、対処判定範囲は、ずれ量として比較したときに、検査装置50で実装エラーと判定されるエラー範囲よりも小さいずれ量に基づいて定められている。
【0028】
基板処理ユニット60は、所定の検査位置まで基板Sを搬送する基板搬送部と、搬送された基板を実装位置で固定する基板保持部とを備えている。なお、基板処理ユニット60の構成は、基板処理ユニット30と同様であるためここではその説明を省略する。検査処理ユニット62は、基板S上に実装された部品Pの画像を撮像するデジタルカメラを含む撮像部63と、撮像部63を検査対象である基板S上の部品Pが撮像できる位置へ撮像部63を移動するX軸スライダ64及びY軸スライダ65とを備えている。撮像部63は、部品Pに光を照射する照明部と、受光により電荷を発生させ発生した電荷を出力する撮像素子と、出力された電荷に基づいて画像データを生成する画像処理部とを備えている。X軸スライダ64及びY軸スライダ65は、上述したヘッド移動部35のX軸スライダ36及びY軸スライダ37と同様の機構である。撮像部63は、実装ヘッド33と同様に、X軸スライダ64が左右方向に移動するのに伴って左右方向に移動し、Y軸スライダ65が前後方向に移動するのに伴って前後方向に移動する。なお、各スライダ64,65は、それぞれ駆動モータにより駆動される。
【0029】
管理コンピュータ80は、複数の実装処理装置20を管理するサーバとして構成されており、図2に示すように、装置全体の制御を司る管理コントローラー81と、作業者が各種指令を入力するキーボード及びマウス等の入力装置82と、各種情報を表示するディスプレイ84と、実装処理装置20や検査装置50など外部機器と通信を行う入出力インタフェース86と、を備えている。この管理コンピュータ80は、各実装処理装置20に対応する実装条件情報や各検査装置50に対応する検査条件情報などを管理する。
【0030】
次に、こうして構成された本実施形態の部品実装システム10の動作、まず、実装処理装置20で基板Sに部品Pを実装する実装処理について説明する。図3は、実装処理装置20の実装機コントローラー21が実行する実装処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、HDD25に記憶され、図示しない実装処理画面で作業者の実装処理実行入力がなされたあと実行される。このルーチンは、実装機コントローラー21の各機能ブロックや各ユニットを用いて実行されるものとする。このルーチンが開始されると、実装機コントローラー21のCPU22は、まず、実装条件情報を管理コンピュータ80から取得し、HDD25に記憶させる(ステップS100)。次に、CPU22は、較正処理の実行指令を検査装置50から取得したか否かを判定する(ステップS110)。較正処理の実行指令を取得したときには、CPU22は、較正処理を実行する(ステップS120)。較正処理では、較正処理部28が、予め定められた基準距離だけ実装ヘッド33を移動させ、計測した移動距離(実測距離)と基準距離とに基づいて、適正な位置に実装ヘッド33が位置するように実装ヘッド33の移動量を調整する。例えば、実装処理装置20において、実装処理を継続すると、ガイドレール40やガイドレール42などが装置の熱により熱膨張することがある。ここでは、この熱膨張などによる実装ヘッド33の移動のずれを較正処理により修正するのである。
【0031】
較正処理を実行したあと、又はステップS110で較正処理の実行指令を取得していないときには、CPU22は、基板Sの搬送及び固定処理を実行し(ステップS130)、吸着する(基板S上に実装する)部品Pを設定する(ステップS140)。部品Pの実装順番は、実装条件情報に格納されている情報を読み出すことにより取得する。次に、CPU22は、部品Pの実装処理を実行する(ステップS150)。実装処理では、CPU22は、実装条件情報に格納された部品Pの取出位置、配置位置、移動条件などに基づき、基板S上に配置する部品Pの取出位置に実装ヘッド33を移動させる。そして、CPU22は、吸着ノズル34に負圧を供給して部品Pを吸着し、基板Sの配置位置に実装ヘッド33を移動させたのち、吸着ノズル34に正圧を供給し、部品Pを配置位置に実装させる。このとき、較正処理を行った場合は、実装ヘッド33は、より適正な位置に部品Pを移動することができる。
【0032】
続いて、CPU22は、現基板Sの実装処理が完了したか否かを実装処理装置20で基板Sに実装する部品Pをすべて実装したか否かに基づいて判定し(ステップS160)、実装処理が完了していないときには、ステップS140以降の処理を実行する。即ち、CPU22は、基板Sの排出や新たな基板Sの搬送を行い、予め定められた部品Pの順番に応じて実装する部品Pを設定し、実装処理を実行するのである。一方、ステップS160で実装処理が完了したときには、CPU22は、実装済みの基板Sを搬出し(ステップS170)、生産完了したか否かをすべての基板Sに対して実装処理を行ったか否かに基づいて判定する(ステップS180)。生産完了していないときには、CPU22は、ステップS110以降の処理を繰り返す。即ち、生産完了していないときには、較正処理の実行指令があれば較正処理を実行し、実装処理を実行する。一方、すべての基板Sに対してこの処理を実行すると、CPU22は、そのままこのルーチンを終了する。
【0033】
次に、部品Pが実装された基板Sを検査装置50が検査する検査処理について説明する。図4は、検査装置50の検査機コントローラー51により実行される検査処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、検査装置50のHDD55に記憶され、前段の実装処理が終了した基板Sが搬送されると実行される。ここでは、基板S上での部品Pのずれ量について検査する点を主として説明する。このルーチンが開始されると、検査機コントローラー51のCPU52は、まず、検査条件情報を読み出して検査条件(検査範囲など)を取得し(ステップS200)、基板Sの搬送及び固定処理を実行する(ステップS210)。次に、CPU52は、検査条件情報に格納された部品Pの実装位置、撮像条件などの検査条件に基づき、基板S上に配置された部品Pを撮影可能な位置に撮像部63を移動させ、検査範囲にある基板S上に実装された部品Pを撮像する(ステップS220)。
【0034】
次に、CPU52は、撮像した範囲にある1以上の部品Pのうち、検査の判定を行う判定対象の部品Pを設定し(ステップS230)、設定した部品Pのずれ量を算出し、RAM54に記憶する(ステップS240)。部品Pの検査順番は、検査条件情報に格納されている情報を読み出すことにより取得する。ずれ量の算出は、例えば、その部品Pを配置する、基板S上の中心点の座標と、画像上の部品Pの中心点の座標との距離を求めることにより行う。次に、CPU52は、算出したずれ量が所定のエラー範囲内にあるか否かを判定する(ステップS250)。エラー範囲は、例えば、基板Sを完成させた際に、不具合が生じるようなずれ量(座標差など)を経験的に求め、この範囲に定められているものとしてもよい。ずれ量がエラー範囲内であるとき、即ち、ずれ量が所定の許容量を超えたときには、CPU52は、基板Sに実装された部品Pに異常がある旨の異常表示画面を図示しない操作パネルの表示部に表示し(ステップS260)、異常判定された部品Pのずれ量及び異常状態などを検査結果情報に記憶する(ステップS270)。
【0035】
ステップS270のあと、又は、ステップS250で、部品Pのずれ量がエラー範囲にないとき、CPU52は、現基板Sの検査が完了したか否かを判定し(ステップS280)、検査が完了していないときには、ステップS230以降の処理を実行する。即ち、次の判定対象の部品Pを設定し、この部品Pのずれ量に基づいてその部品Pの配置位置がエラーであるか否かを判定する。一方、ステップS280で現基板Sの検査が完了したときには、CPU52は、検査済みの基板Sを排出し(ステップS290)、検査した部品Pのそれぞれを実装した各実装処理装置20ごとに分散値を計算する処理を行う(ステップS300)。ここでは、1台の実装処理装置20で実装した部品Pすべてのずれ量から、その実装処理装置20の分散値を算出するものとする。
【0036】
続いて、CPU52は、判定対象の実装処理装置20を設定し(ステップS310)、設定された実装処理装置20の分散値が所定の対処判定範囲外であるか否かを判定する(ステップS320)。この対処判定範囲は、例えば、実装した部品Pの全体にある程度のずれ量があり、較正処理を実行するべきであると判定可能な範囲の分散値に経験的に定めることができる。例えば、実装処理装置20の実装処理ユニット32の部材が、継続使用により熱膨張したときなどには、実装された部品Pは、その全体に亘ってある程度ずれた状態で実装されることになる。ここでは、分散値を用いることにより、1部品だけのずれなどと区別し、この熱膨張による部品の実装ずれを判定するのである。この対処判定範囲は、実装エラーと判定されるような実装ずれが発生する前に較正処理を行わせるものであり、ずれ量として比較したときに、実装エラーと判定されるエラー範囲よりも小さいずれ量に基づいて定められている。さて、設定された実装処理装置20の分散値が所定の対処判定範囲外であると判定されたときは、CPU52は、該当する実装処理装置20は較正処理を行うべきであるものと判定し、較正処理の実行指令を出力する(ステップS330)。この較正処理の実行指令を受信した実装処理装置20では、較正処理が実行される。
【0037】
ステップS330のあと、又は、ステップS320で分散値が所定の対処判定範囲外でない、即ち分散値が所定の対処判定範囲内であると判定されたときには、CPU52は、判定対象であるすべての実装処理装置20に対して分散値を判定したか否かを判定する(ステップS340)。すべての実装処理装置20に対して判定を完了していないときには、CPU52は、ステップS310以降の処理を実行する。即ち、CPU52は、次の判定対象(実装処理装置20)を設定し、分散値が対処判定範囲外であるときは較正処理の実行指令を出力する。一方、すべての実装処理装置20に対して判定を完了したときには、CPU52は、そのままこのルーチンを終了する。
【0038】
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の統計処理部66が本発明の統計手段に相当し、出力制御部67が出力制御手段に相当し、分散値が統計情報に相当する。なお、本実施形態では、部品実装システム10の動作を説明することにより本発明の実装システム及び検査制御方法の一例も明らかにしている。
【0039】
以上説明した部品実装システム10によれば、検査処理の結果に基づいて実装処理装置20ごとの実装状態の分散値(統計情報)を求め、分散値が所定の対処判定範囲を外れたとき、該当する実装処理装置20へ較正処理(対処処理)を行うよう通知する。実装処理装置20では、例えば、実装処理を継続すると、実装処理装置の部材の熱膨張などにより実装位置のずれが生じることがある。このような実装位置のずれは、その実装処理装置20で実装した部品Pの全体に影響が及ぶことから、実装処理装置20ごとの分散値を求めることにより、その実装処理装置20の状態を把握し、実装処理装置20では、較正処理を行うことができる。したがって、対処処理としての較正処理をより適切に行うことができ、ひいては、より効率のよい実装処理を実行することができる。また、実装処理装置全体での部品Pの位置ずれを修正する較正処理を対処処理として行うことにより、実装位置のずれなどを修正することができ、ひいては、より効率のよい実装処理を実行することができる。更に、部品Pのずれ量に基づく分散値を統計情報として求めるため、例えば、装置部材の熱膨張などによる実装位置のずれ等に対応することができ、ひいては、より効率のよい実装処理を実行することができる。
【0040】
また、対処判定範囲は、検査装置50で実装エラーと判定されるエラー範囲よりも小さいずれ量に基づいて定められているため、実装エラーと判定される前に、実装処理装置20ごとの分散値に基づく較正処理を実行することができ、より効率のよい実装処理を実行することができる。更に、検査制御装置は、検査装置50に搭載されており、検査装置50が検査制御装置を兼ねるから、構成をより省略することにより、より効率のよい実装処理を実行することができる。更にまた、実装処理装置20全体の分散値に基づいて、実装処理装置20の較正処理を実行するため、較正処理の実行頻度をより適正なものとすることによって、より効率のよい実装処理を実行することができる。
【0041】
また、部品実装システム10では、検査結果から、統計情報(分散値)を集計するため、作業者は、エラー原因の調査や実装処理装置20のオペレーション作業が不要となるため、実装処理の効率がよい。更に、実装処理装置20ごとの分散値に基づき、特定の実装処理装置20だけ較正処理を行うことができ、生産ライン全体を停止する必要がなく、より効率よく実装処理を行うことができる。更にまた、適切なタイミングで較正処理を実行するため、例えば、装置の状態を把握せずに定期的に較正処理を行うものに比して、不要な較正処理の実行を抑制し、より効率よく実装処理を実行することができる。そして、実装処理装置20ごとに適切なタイミングで較正処理を実行するから、部品Pのずれを最小限に抑えることができ、より不良の少ない実装基板の生産を行うことができる。また、部品実装システム10において、検査装置50での検査結果を実装処理装置20にフィードバックする手法を採用することが一般的に考えられる。このとき、検査装置50が誤認識した場合は、間違ったデータを実装処理装置20側にフィードバックしてしまい、不要な実装ずれを引き起こす可能性がある。本発明の部品実装システム10では、実装処理装置20は較正処理を行うだけであり、検査装置50から実装処理装置20へ実装ずれを防止する制御値の変更のフィードバックは行わない。このため、検査装置50が誤認識した場合であっても、実装処理装置20側の実装制度に影響を及ぼすことがない。
【0042】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0043】
例えば、上述した実施形態では、本発明の検査制御装置が、検査機コントローラー51に含まれており、検査装置50に搭載されているものとしたが、検査結果の情報を取得可能であれば特にどの装置に搭載されていてもよく、例えば、管理コンピュータ80に搭載されていてもよいし、他のコンピュータに搭載されていてもよい。また、実装処理装置20のいずれかに搭載されていてもよい。こうしても、統計情報に基づいて実装処理装置の対処処理を行うことができるため、対処処理をより適切に行うことができ、ひいては、より効率のよい実装処理を実行することができる。
【0044】
上述した実施形態では、実装ヘッド33のXY方向のキャリブレーションを対処処理として説明したが、特に限定されず、例えば、実装ヘッド33のZ軸方向のキャリブレーションを行うものとしてもよいし、基板処理ユニット30のキャリブレーション処理を行うものとしてもよい。こうしても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0045】
上述した実施形態では、統計情報として分散値を求めるものとしたが、実装処理装置20ごとに、特定の実装処理装置20の状態が把握可能な他の統計情報を用いるものとしてもよい。こうしても、実装処理装置20ごとにその状態を把握することができるため、実装処理装置20ごとに対処処理を実行することができる。
【0046】
上述した実施形態では、各実装処理装置20が実装したすべての部品の位置のずれ量を統計処理して分散値を求めるものとしたが、特にこれに限定されず、一部の部品の実装位置のずれ量を統計処理して分散値を求めるものとしてもよい。例えば、すべての部品のうち代表点となるような一部分の部品のずれ量をサンプリングし、このサンプリングしたずれ量を統計処理して分散値を求めるものとしてもよい。こうしても、各実装処理装置での分散値の傾向を把握可能であるため、対処処理をより適切に行うことができ、ひいては、より効率のよい実装処理を実行することができる。
【0047】
なお、上述した実装機コントローラー21及び検査機コントローラー51の機能ブロックは、ソフトウエアをCPUが実行することにより実現するものとしてもよいし、回路などによりハードウエア的に構成するものとしてもよい。
【0048】
上述した実施形態では、本発明の実装処理装置及び検査装置を備えた部品実装システム10として説明したが、特にこれに限定されず、検査制御装置や検査制御方法、そのプログラムの形態としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、電子部品の実装分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0050】
10 部品実装システム、12 LAN、20 実装処理装置、21 実装機コントローラー、22 CPU、23 ROM、24 RAM、25 HDD、26 入出力インタフェース、27 実装制御部、28 較正処理部、30 基板処理ユニット、32 実装処理ユニット、33 実装ヘッド、34 吸着ノズル、35 ヘッド移動部、36 X軸スライダ、37 Y軸スライダ、38 供給ユニット、39 カメラユニット、40 ガイドレール、42 ガイドレール、44 Z軸モータ、46 ボールネジ、50 検査装置、51 検査機コントローラー、52 CPU、53 ROM、54 RAM、55 HDD、56 入出力インタフェース、57 検査制御部、58 検査判定部、60 基板処理ユニット、62 検査処理ユニット、63 撮像部、64 X軸スライダ、65 Y軸スライダ、66 統計処理部、67 出力制御部、80 管理コンピュータ、81 管理コントローラー、82 入力装置、84 ディスプレイ、86 入出力インタフェース、P 部品、S 基板。
図1
図2
図3
図4