(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6442647
(24)【登録日】2018年11月30日
(45)【発行日】2018年12月19日
(54)【発明の名称】密封装置
(51)【国際特許分類】
F16J 15/06 20060101AFI20181210BHJP
F16J 15/10 20060101ALI20181210BHJP
F16J 15/18 20060101ALI20181210BHJP
【FI】
F16J15/06 C
F16J15/10 C
F16J15/18 Z
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-544278(P2018-544278)
(86)(22)【出願日】2018年5月25日
(86)【国際出願番号】JP2018020134
【審査請求日】2018年8月21日
(31)【優先権主張番号】特願2017-116202(P2017-116202)
(32)【優先日】2017年6月13日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004385
【氏名又は名称】NOK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179970
【弁理士】
【氏名又は名称】桐山 大
(74)【代理人】
【識別番号】100071205
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 陽一
(72)【発明者】
【氏名】辺見 耕太
【審査官】
谷口 耕之助
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2015/133595(WO,A1)
【文献】
特開平8−135795(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/119611(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/06
F16J 15/10
F16J 15/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する二部材のうちの一方の部材に設けられた装着溝に装着されて他方の部材に密接するシールリングと、
前記装着溝内の反密封流体側に設けられた溝深さを小さくする段差に配置される第1バックアップリングと、
前記装着溝内の前記段差ではない部分で、前記シールリングおよび前記第1バックアップリング間に配置される前記第1バックアップリングよりも軟質の第2バックアップリングと、
を備え、
前記第1バックアップリングは、
前記段差の底面に対向し、軸方向長さがその段差の底面の軸方向長さと同等以下の長さに設定されている底面側周面と、
前記段差の反密封流体側側面に対向する端面と、
前記他方の部材に対向する他方の部材側周面と、
前記他方の部材側周面の軸方向長さよりも前記底面側周面の軸方向長さの方を短くするよう傾斜する斜面部と、
を備え、
前記第2バックアップリングは、
前記装着溝の底面に対向する周面と、
前記装着溝の反密封流体側側面に対向する反密封流体側端面と、
前記第1バックアップリングの斜面部に対向する斜面部と、
前記シールリングの反密封流体側側面に対向する密封流体側端面と、
を備えている、
ことを特徴とする密封装置。
【請求項2】
請求項1に記載の密封装置において、
前記シールリングの反密封流体側側面は、凸条の断面円弧形の面であり、
前記第2バックアップリングの密封流体側端面は、前記シールリングの反密封流体側側面よりも曲率半径が大きい凹状の断面円弧形の面である、
ことを特徴とする密封装置。
【請求項3】
請求項2に記載の密封装置において、
前記シールリングは、Oリングである、
ことを特徴とする密封装置。
【請求項4】
請求項1に記載の密封装置において、
前記第1バックアップリングの斜面部は凹状の断面円弧形の面であり、
前記第2バックアップリングの斜面部は凸状の断面円弧形の面である、
ことを特徴とする密封装置。
【請求項5】
請求項2に記載の密封装置において、
前記第1バックアップリングの斜面部は凹状の断面円弧形の面であり、
前記第2バックアップリングの斜面部は凸状の断面円弧形の面である、
ことを特徴とする密封装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シール技術に係る密封装置に関する。本発明の密封装置は特に、高圧の密封流体をシールする高圧用シールとして用いられるのに適している。
【背景技術】
【0002】
従来から高圧用シールとして、
図3に示す密封装置101が知られている。この密封装置101は、互いに対向する二部材151,152間に配置されて高圧側Hの密封流体が低圧側Lへ漏洩しないようシールする。密封装置101は、二部材151,152のうちの一方の部材(例えば軸)151に設けた環状の装着溝153に装着されて他方の部材(例えばハウジング)152に密接するシールリング111と、シールリング111の反密封流体側(低圧側)Lに配置される比較的硬質の第1バックアップリング121と、シールリング111および第1バックアップリング121間に配置される比較的軟質の第2バックアップリング131との組み合わせよりなる。
【0003】
装着溝153は、加工が容易であることから断面矩形状の溝とされている。第1バックアップリング121は、装着溝153の反密封流体側側面153bに対向する軸直角平面状の端面121a、他方の部材152に対向する円筒面状の周面121b、ならびに端面121aおよび周面121bに対して交差する斜面部121cを備え、断面三角形状に形成されている。第2バックアップリング131は、シールリング111に対向する軸直角平面状の端面131a、装着溝153の底面153aに対向する円筒面状の周面131b、および第1バックアップリング121の斜面部121cに対応して設けられた斜面部131cを備え、第1バックアップリング121と同じく断面三角形状に形成されている。
【0004】
上記構成の密封装置101は、シールリング111の反密封流体側(低圧側)Lに第1バックアップリング121が配置されているため、ゴム状弾性体よりなるシールリング111が高圧Pを受けたときに、二部材151,152間の隙間154にはみ出して破損するのを防止することができる。密封装置101はまた、シールリング111および第1バックアップリング121間に第2バックアップリング131が配置されているため、シールリング111が第1バックアップリング121および他方の部材152間の隙間(図示せず)にはみ出して破損するのを防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−68467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記密封装置101においては、第1バックアップリング121および第2バックアップリング131の断面形状が共に単純な三角形状とされているため、以下の不都合が指摘される。
【0007】
密封装置101を上記二部材151,152間に組み付ける際には、
図4(A)に示すように、まず密封装置101を一方の部材151の装着溝153に装着し、次いで密封装置101を一方の部材151と共に他方の部材152の内周側(軸孔152a)へ挿入する(矢印x)。このとき挿入前のシールリング111の外径寸法d
1の方が軸孔152aの内径寸法d
2より大きいことから、以下の事象が発生する。
【0008】
図4(B)に示すように、上記挿入に際してシールリング111は、その外周部が軸孔152aの開口周縁部152bと干渉する。このときシールリング111の挿入は一時的に停止する一方、一方の部材151ならびにこれに押される第1バックアップリング121および第2バックアップリング131の挿入動作は続行されるので(矢印x)、装着溝153の側面153bおよびシールリング111間の間隔tが徐々に狭められる。
【0009】
第2バックアップリング131は、その周面131bおよび斜面部131c間の角部131dが鋭角をなし、この鋭角の角部131dは装着溝153の側面153bに押し付けられたとき軸方向に圧縮されやすい。したがって装着溝153の側面153bおよびシールリング111間の間隔tが狭められると、第2バックアップリング131は圧縮されて変形し、その全体として装着溝153の側面153bに近付く方向へ移動し、第1バックアップリング121を押圧する。第2バックアップリング131が第1バックアップリング121を押圧すると、両バックアップリング121,131は斜面部121c,131c同士で接触しているため、第1バックアップリング121は矢印y方向の分力を受けてその外径寸法を拡大するように変形する。
【0010】
拡径変形した状態で更に第1バックアップリング121の挿入が続けられると、その外周部が軸孔152aの開口周縁部152bと干渉し、これにより第1バックアップリング121が損傷することがある。
【0011】
本発明の課題は、シールリングと第1バックアップリングと第2バックアップリングとを組み合わせた密封装置をいずれか一方に装着した二部材のうち、一方の部材を他方の部材に挿入する際、第1バックアップリングが拡径して損傷するのを抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の密封装置は、互いに対向する二部材のうちの一方の部材に設けられた装着溝に装着されて他方の部材に密接するシールリングと、前記装着溝内の反密封流体側に設けられた溝深さを小さくする段差に配置される第1バックアップリングと、前記装着溝内の前記段差ではない部分で、前記シールリングおよび前記第1バックアップリング間に配置される前記第1バックアップリングよりも軟質の第2バックアップリングとを備え、前記第1バックアップリングは、前記段差の底面に対向し、軸方向長さがその段差の底面の軸方向長さと同等以下の長さに設定されている底面側周面と、前記段差の反密封流体側側面に対向する端面と、前記他方の部材に対向する他方の部材側周面と、前記他方の部材側周面の軸方向長さよりも前記底面側周面の軸方向長さの方を短くするよう傾斜する斜面部とを備え、前記第2バックアップリングは、前記装着溝の底面に対向する周面と、前記装着溝の反密封流体側側面に対向する反密封流体側端面と、前記第1バックアップリングの斜面部に対向する斜面部と、前記シールリングの反密封流体側側面に対向する密封流体側端面とを備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明においては、シールリングと第1バックアップリングと第2バックアップリングとを組み合わせた密封装置をいずれか一方に装着した二部材のうち、一方の部材を他方の部材に挿入する際、第1バックアップリングが拡径して損傷するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】密封装置に高圧が作用した状態の要部断面図。
【
図4】(A)は
図3に示す密封装置の装着工程の一工程の一場面を示す説明図、(B)は(A)に示す工程の一場面からさらに進んだ場面を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、実施の形態に係る密封装置1の要部断面を示している。当該実施の形態に係る密封装置1は、直噴インジェクタ等の油圧機器における高圧シール部に用いられる。
【0016】
密封装置1は、互いに対向する二部材としての軸(一方の部材)51およびハウジング(他方の部材)52間の環状隙間に配置されて、図における右方向の高圧側(密封流体側)Hに存在する密封流体が図における左方向の低圧側(反密封流体側)Lへ漏洩しないようにこれをシールする。密封装置1は、軸51の周面に設けた環状の装着溝53に装着されてハウジング52の軸孔内周面に密接するシールリングとしてのOリング11と、Oリング11の反密封流体側Lに配置されて同じく装着溝53に装着される第1バックアップリング21と、Oリング11および第1バックアップリング21の間に配置されて同じく装着溝53に装着される第2バックアップリング31とを有している。Oリング11はこれに代えて、DリングやXリングなど他の断面形状のシールリングであっても良い。
【0017】
Oリング11は、ゴム状弾性体によって成形されている。第1バックアップリング21は、第2バックアップリング31よりも硬質の、例えばナイロン樹脂によって成形されている。第2バックアップリング31は、第1バックアップリング21よりも軟質の、例えばPTFE樹脂によって成形されている。
【0018】
装着溝53は、加工が容易であることから断面矩形状の矩形溝として形成され、反密封流体側側面53cに、溝深さを小さくした断面矩形状の段差53dを設けている。装着溝53は、円筒面状の底面53aと、軸直角平面状の密封流体側側面53bと、同じく軸直角平面状の反密封流体側側面53cとを備えている。段差53dは、円筒面状の底面53eと、軸直角平面状の反密封流体側側面53fとを備えている。段差53dの底面53eは、装着溝53の底面53aよりも径寸法が大きく設定されている。装着溝53の反密封流体側側面53cは密封流体側Hへ傾斜していても良い。
【0019】
第1バックアップリング21は、上記装着溝53における段差53dに装着されるものであって、段差53dの底面53eに対向する底面側周面である円筒面状の内周面21aと、段差53dの反密封流体側側面53fに対向する軸直角平面状の端面21bと、ハウジング52の軸孔内周面に対向する他方の部材側周面である円筒面状の外周面21cと、外周面21cの軸方向長さよりも内周面21aの軸方向長さの方を短くするよう傾斜するテーパ面状の斜面部21dとを備えている。第1バックアップリング21は、その断面形状を台形ないし略台形を基調としている。斜面部21dはそのテーパの向きを、密封流体側(高圧側)Hから反密封流体側(低圧側)Lへかけて径寸法(内径寸法)が徐々に縮小する向きとされている。
【0020】
第2バックアップリング31は、段差53dではなく、装着溝53の本体部分の方に装着される。第2バックアップリング31は、装着溝53の底面53aに対向する周面である円筒面状の内周面31aと、装着溝53の反密封流体側側面53cに対向する軸直角平面状の反密封流体側端面31bと、第1バックアップリング21の斜面部21dに対向する斜面部31cと、Oリング11の反密封流体側側面11aに対向する密封流体側端面31dとを備えている。第2バックアップリング31は、その断面形状を台形ないし略台形を基調としている。斜面部31cは、第1バックアップリング21の斜面部21dに対応するように設けられ、そのテーパの向きを密封流体側(高圧側)Hから反密封流体側(低圧側)Lへかけて径寸法(外径寸法)が徐々に縮小する向きとされている。斜面部31cは反密封流体側端面31bの外周側に連続して設けられている。
【0021】
第1バックアップリング21は、その外径寸法d
3をハウジング52の内径寸法d
2よりも小さく設定され、密封装置1をハウジング52の軸孔52aに挿入する時に、ハウジング52の軸孔開口周縁部(図示せず)と干渉しないようになされている。第2バックアップリング31も、その外径寸法d
4をハウジング52の内径寸法d
2よりも小さく設定され、密封装置1をハウジング52の軸孔52aに挿入する時に、ハウジング52の軸孔開口周縁部(図示せず)と干渉しないようになされている。
【0022】
第1バックアップリング21の内周部である内周面21aの軸方向長さL
1は、段差53dの底面53eの軸方向長さL
2と同等、もしくは同軸方向長さL
2よりも小さく設定されている(L
1≦L
2)。
【0023】
第1バックアップリング21の斜面部21dは、凹状の断面円弧形の面として形成されている。第2バックアップリング31の斜面部31cは、凸状の断面円弧形の面として形成されている。両斜面部21d,31cの曲率半径は同等に設定されている。したがって両斜面部21d,31cは全面に亙って面接触することが可能とされている。
【0024】
第2バックアップリング31の密封流体側端面31dは、凹状の断面円弧形の面として形成されている。Oリング11の反密封流体側側面11aは、凸状の断面円弧形の面とされている。第2バックアップリング31の密封流体側端面31dの曲率半径はOリング11の反密封流体側側面11aの曲率半径よりも大きく設定されている。したがって密封装置1に未だ圧力や外力が作用しない装着の初期状態において、Oリング11は第2バックアップリング31の径方向中央部のみと接触し、第2バックアップリング31の外周部および内周部と接触しておらず、ここに初期的な軸方向間隙41が形成されている。
【0025】
上記構成の密封装置1は、Oリング11の反密封流体側Lに第1バックアップリング21が配置されているため、Oリング11が高圧Pを受けたときに軸51およびハウジング52間の径方向隙間54にはみ出して破損するのを防止することができる。密封装置1はまた、Oリング11および第1バックアップリング21間に第2バックアップリング31を配置しているため、Oリング11が第1バックアップリング21およびハウジング52間の径方向隙間55にはみ出して破損するのを防止することができる。したがってOリング11が隙間54,55にはみ出して破損するのを原因としてシール性が低下するのを抑制することができる。
【0026】
密封装置1は、装着溝53の反密封流体側側面53cに対向する反密封流体側端面31bを第2バックアップリング31に設けている。第2バックアップリング31は、反密封流体側端面31bを装着溝53の反密封流体側側面53cに装着の当初から接触させておくことにより、その全体がOリング11によって押圧されても装着溝53内を反密封流体側Lへ移動せず、第1バックアップリング21を押圧しない。また第2バックアップリング31の外周部は、Oリング11との間に形成されている初期的な軸方向間隙41が消失するまでOリング11によって押圧されず、第1バックアップリング21を押圧しない。したがって密封装置1をハウジング52の軸孔52aに挿入する際、第2バックアップリング31は第1バックアップリング21を押圧せず、第1バックアップリング21はその外径寸法d
3を拡大するよう変形しない。したがってこの挿入時に第1バックアップリング21が軸孔52aの開口周縁部と干渉すると云う事態が発生しないため、第1バックアップリング21が干渉により損傷するのを抑制することができる。
【0027】
第1バックアップリング21の斜面部21dは凹状の断面円弧形の面とされ、第2バックアップリング31の斜面部31cは凸状の断面円弧形の面とされ、第2バックアップリング31の密封流体側端面31dは凹状の断面円弧形の面とされている。これらの各面21d,31c,31dの形状は、
図2に示すようにOリング11に密封流体側Hから高圧Pが作用したとき、シールリング11が第2バックアップリング31に押し付けられるかたちに弾性変形し、このとき間隙41は消失し、Oリング11は第2バックアップリング31を押圧することを可能にする(矢印A)。
【0028】
押圧された第2バックアップリング31は、その外径寸法d
4を拡大するように弾性変形し、これにより第2バックアップリング31が第1バックアップリング21を押圧する(矢印B)。
【0029】
押圧された第1バックアップリング21はこれもその外径寸法d
3を拡大するように弾性変形し、その結果としてハウジング52の軸孔内周面に接触し、または少なくともハウジング52の軸孔内周面との径方向間隔を狭めることになる(矢印C)。
【0030】
したがって、このように径方向外方へ向けて弾性変形する第1バックアップリング21がシール作用を発揮するため、第1バックアップリング21によるシール効果を期待することができる。
【0031】
Oリング11によって押圧された第2バックアップリング31はその内周部が装着溝53の底面53aに押し付けられることがある(矢印D)。
【0032】
この場合、装着溝53の底面53aに押し付けられる第2バックアップリング31がシール作用を発揮するため、第2バックアップリング31によるシール効果を期待することもできる。
【0033】
以上説明したように、Oリング11のみならず、第1バックアップリング21や第2バックアップリング31もシール作用を発揮可能とされているため、密封装置1全体としてのシール性を向上させることができる。従来の直角三角形の組み合わせと比べ、取付時のせり上がりを考慮せず、第1バックアップリング(硬質バックアップリング)21を軸方向に大きくできるため、第1バックアップリング(硬質バックアップリング)21の剛性を上げることができ、耐圧性を上げることができる。
【符号の説明】
【0034】
1 密封装置
11 Oリング(シールリング)
11a,53c,53f 反密封流体側側面
21 第1バックアップリング
21a 内周面(底面側周面)
21b 端面
21c 外周面(他方の部材側周面)
21d,31c 斜面部
31 第2バックアップリング
31a 内周面(周面)
31b 反密封流体側端面
31d 密封流体側端面
41 軸方向間隙
51 軸(一方の部材)
52 ハウジング(他方の部材)
52a 軸孔
53 装着溝
53a,53e 底面
53b 密封流体側側面
53d 段差
54,55 隙間
H 密封流体側
L 反密封流体側
【要約】
溝深さを小さくする段差を備える装着溝に装着されるシールリングと、装着溝内で段差に配置される第1バックアップリングと、装着溝内で段差ではない部分で両リング間に配置される第2バックアップリングとが設けられ、第1バックアップリングは、段差の底面に対向する底面側周面と、段差の反密封流体側側面に対向する端面と、他方の部材に対向する他方の部材側周面と、第2バックアップリングに対面する斜面部とを備え、底面側周面の軸方向長さを段差の底面の軸方向長さと同等以下に設定し、第2バックアップリングは、装着溝の底面に対向する周面と、装着溝の反密封流体側側面に対向する端面と、第1バックアップリングの斜面部に対面する斜面部と、シールリングに対面する密封流体側端面とを備える。