(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記上方撮像カメラにより前記下層側マークを前記下層側基材の下方から撮像して得られた情報に基づいて前記下層側マークの位置を検出する第1の下層側マーク位置検出部と、
前記第1の下層側マーク位置検出部で検出された前記下層側マークの位置と、前記データ記憶部に記憶された前記相対位置関係データとに基づいて前記上層側マークの位置を算出する上層側マーク位置算出部と、を備え、
前記部品搭載手段は、前記上層側マーク位置算出部で算出された前記上層側マークの位置に基づき前記上層側基材に前記部品を搭載することを特徴とする請求項1に記載の部品実装装置。
前記上方撮像カメラにより前記部品に付された部品側マークを下方から撮像して得られた情報に基づいて前記部品側マークの位置を検出する部品側マーク位置検出部を備え、
前記部品搭載手段は、前記部品側マーク位置検出部により検出された前記部品側マークの位置と前記上層側マークの位置とに基づいて前記部品を前記上層側基材に搭載することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の部品実装装置。
前記上層側基材の上面にACFを貼着するACF貼着部に設けられた撮像視野を下方に向けた下方撮像カメラにより、前記下層側基材に付された基準マークを上方から撮像する基準マーク撮像工程と、
前記基準マーク撮像工程で前記基準マークを撮像して得られた情報に基づいて前記基準マークの位置を検出する基準マーク位置検出工程と、
前記下方撮像カメラにより前記上層側マークを上方から撮像する上層側マーク撮像工程と、
前記上層側マーク撮像工程で前記上層側マークを撮像して得られた情報に基づいて前記上層側マークの位置を検出する上層側マーク位置検出工程と、
前記基準マーク位置検出工程で検出した前記基準マークの位置と前記上層側マーク位置検出工程で検出した前記上層側マークの位置とに基づいて、前記基準マークと前記上層側マークとの相対位置関係を算出する第1の相対位置関係算出工程と、
予め設定された前記基準マークと前記下層側マークとの相対位置関係及び前記第1の相対位置関係算出工程で算出した前記基準マークと前記上層側マークとの相対位置関係に基づいて前記下層側マークと前記上層側マークとの相対位置関係を算出する第2の相対位置関係算出工程と、
前記第2の相対位置関係算出工程で算出した前記下層側マークと前記上層側マークとの相対位置関係のデータを前記相対位置関係データとして設定する相対位置関係データ設定工程とを含むことを特徴とする請求項6又は7に記載の部品実装方法。
前記上層側基材の上面にACFを貼着するACF貼着部に設けられた撮像視野を下方に向けた下方撮像カメラにより、前記下層側マークを上方から撮像する第2の下層側マーク撮像工程と、
前記第2の下層側マーク撮像工程で前記下層側マークを撮像して得られた情報に基づいて前記下層側マークの位置を検出する第2の下層側マーク位置検出工程と、
前記下方撮像カメラにより前記上層側マークを上方から撮像する上層側マーク撮像工程と、
前記上層側マーク撮像工程で前記上層側マークを撮像して得られた情報に基づいて前記上層側マークの位置を検出する上層側マーク位置検出工程と、
前記第2の下層側マーク位置検出工程で検出された前記下層側マークの位置と前記上層側マーク位置検出工程で検出された前記上層側マークの位置とに基づいて、前記下層側マークと前記上層側マークとの相対位置関係を算出する第3の相対位置関係算出工程と、
前記第3の相対位置関係算出工程で算出された前記下層側マークと前記上層側マークとの相対位置関係のデータを前記相対位置関係データとして設定する相対位置関係データ設定工程とを含むことを特徴とする請求項6又は7に記載の部品実装方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1に示す部品実装装置1は、液晶パネル基板等の製造において、フィルム状の部品(先実装部品3Aと称する。
図2)が既に実装されている基板2に、更に他のフィルム状の部品(後実装部品3Bと称する。
図2)を実装するものである。
【0013】
基板2は下層側基材2aと下層側基材2aの上面に設けられた上層側基材2bを備えている。先実装部品3Aは下層側基材2aの上面に付された一対の下層側マーク2m(
図2)を基準にして下層側基材2aに実装されている。後実装部品3Bは上層側基材2bの上面に設けられた電極部2d(
図2)に実装される。電極部2dを左右から挟む位置には一対の上層側マーク2M(
図2)が付されており、後実装部品3Bはこれら一対の上層側マーク2Mを基準にし、その間の領域を目標として上層側基材2bの上面に実装される。
【0014】
後実装部品3Bの実装では、先ず、上層側基材2bの上面に設けられた電極部2dを覆うようにして接着剤としてのACF4を貼着し、その貼着したACF4に後実装部品3Bを搭載して圧着する。本実施の形態では、フィルム状の部品の搭載と圧着を総称して「部品の装着」と称する。
【0015】
図1において、部品実装装置1は、基台11上に、搬入ステージ12、基板移送部13、ACF貼着作業部14、部品装着作業部15及び搬出ステージ16を備えている。本実施の形態では、作業者OPから見た部品実装装置1の手前側を部品実装装置1の前方と称し、作業者OPから見た部品実装装置1の奥側を部品実装装置1の後方と称する。また、作業者OPから見た部品実装装置1の左方を部品実装装置1の左方と称し、作業者OPから見た部品実装装置1の右方を部品実装装置の右方と称する。更に、部品実装装置1の左右方向をX軸方向、前後方向をY軸方向とし、上下方向をZ軸方向とする。
【0016】
図1において、搬入ステージ12は基台11の左端部に設けられている。搬入ステージ12は、図示しない基板搬入手段によって上流工程側の他の装置から搬入された1枚又は2枚(ここでは2枚とする)の基板2を、X軸方向の両端部の上面に開口して設けられた搬入ステージ吸着口12Kにおいて吸着し、保持する。
【0017】
図1において、基板移送部13は、基台11の最前方領域に設けられている。基板移送部13は、X軸方向に延びて設置された移送体移動テーブル13T上を3つの基板移送体13MがX軸方向に移動自在な構成を有する。3つの基板移送体13Mは左方から左方移送体13a、中央移送体13b、右方移送体13cと称する。各基板移送体13Mは後方に延びた複数の吸着アーム21を有しており、各吸着アーム21には吸着口を下方に向けた複数の吸着部22が設けられている(
図3)。
【0018】
各基板移送体13Mは、吸着部22によって基板2を上方から吸着(ピックアップ)し、移送体移動テーブル13Tに駆動されてX軸方向に移動することにより基板2を移送する。各基板移送体13Mは、ここでは2枚の基板2を同時に吸着する場合を示しているが、サイズの大きい1枚の基板2を吸着することもできる。
【0019】
図1において、ACF貼着作業部14は搬入ステージ12の右方領域に設けられており、ACF貼着部31、貼着ステージ32及び貼着ステージ移動機構33を備えている。ACF貼着作業部14は、基板2にACF4を貼着するACF貼着装置となっている。
【0020】
図4(a),(b)において、ACF貼着部31は、X軸方向に並んで設けられた2つのACF貼着ユニット31Uを有しており、各ACF貼着ユニット31Uにより、各基板2の上層側基材2bの上面にACF4を貼着する。各ACF貼着ユニット31Uは、
図4(a),(b)及び
図5に示すように、台状のベース部40、ベース部40に設けられたヘッド支持部41、ヘッド支持部41に取り付けられた貼着ヘッド42及びベース部40に設けられた貼着支持台43を備えている。
【0021】
図5において、貼着ヘッド42は、ベースプレート51にテープ搬送部52、押付け部53及び剥離部54を備えている。テープ搬送部52はテープ供給リール52a、複数のローラ部材52b、カッター部52c及び回収部52dから構成される。テープ供給リール52aはテープ状のACF4にベーステープBTを貼り合わせたテープ部材TBを繰り出して供給する。複数のローラ部材52bはテープ供給リール52aが供給するテープ部材TBを案内し、搬送する。カッター部52cはベーステープBT上でテープ状のACF4に所定間隔で切り込みを入れて切断する。回収部52dは切断されたACF4が分離された後のベーステープBTを吸引して回収する。
【0022】
図5において、押付け部53は押付けツール53aと押付けツール53aを昇降させるツール昇降シリンダ53bを備える。剥離部54は、テープ搬送部52によって搬送されるテープ部材TB(詳細にはベーステープBT)を一対のピン部材によって挟んだ剥離部材54aと、剥離部材54aをベースプレート51の下部に設けられた移動溝51Mに沿ってX軸方向に移動させる剥離シリンダ54bを備える。
【0023】
図5において、貼着ヘッド42は、ベースプレート51の左端部に、撮像視野を下方に向けた下方撮像カメラ55を備えている。下方撮像カメラ55は後述するように、貼着ステージ32に保持された基板2の貼着ステージ32に対する位置の認識を行う際に使用されるほか、基板2にACF4を貼着した後、そのACF4が電極部2dに正しく貼着されているかどうかを確認する際に使用される。
【0024】
図4(a)において、貼着ステージ32はX軸方向の両端部に、上面に開口する貼着ステージ吸着口32Kを有している。貼着ステージ32は、左方移送体13aによって搬入ステージ12から移送された基板2の下面を貼着ステージ吸着口32Kにおいて吸着して保持する。
【0025】
図1において、貼着ステージ移動機構33は、ACF貼着部31の前方領域に設けられている。
図4(a),(b)に示すように、貼着ステージ移動機構33は、X軸方向に延びて設置されたX軸移動テーブル33aと、X軸移動テーブル33aによって横方向(X軸方向)に移動されるY軸移動テーブル33bと、Y軸移動テーブル33bによって前後方向(Y軸方向)に移動される昇降回転テーブル33cを備える。貼着ステージ32は、昇降回転テーブル33cに取り付けられている。
【0026】
X軸移動テーブル33aがY軸移動テーブル33bを横方向(X軸方向)に移動させ、Y軸移動テーブル33bが昇降回転テーブル33cを前後方向(Y軸方向)に移動させることで貼着ステージ32がXY面内を移動する。また、昇降回転テーブル33cが作動することで貼着ステージ32が昇降し、XY面内で回転する。すなわち貼着ステージ移動機構33は、貼着ステージ32をXY面内方向及び上下方向に移動させる貼着ステージ移動手段となっている。
【0027】
貼着ステージ32は、Y軸移動テーブル33bによる昇降回転テーブル33cの前後方向への移動動作によって、基板2の受取りと受渡しを行う「基板移送位置」(
図4(a)に示す位置)と、この基板移送位置の後方の「作業位置」(
図4(b)に示す位置)との間を移動する。貼着ステージ32が作業位置に位置した状態では、貼着ステージ32に保持された基板2の後端部(電極部2dの下方領域)が貼着支持台43の上方(貼着ヘッド42の下方)に位置する。
【0028】
図4(a),(b)に示すように、貼着ステージ32には部品サポート32Tが後方に延びて設けられている。この部品サポート32Tは、既に基板2に実装されている先実装部品3Aの基板2の後部からはみ出した部分を下方から支持する。
【0029】
図1において、部品装着作業部15はACF貼着作業部14の右方領域に設けられており、部品搭載部61、2つの部品圧着部62、2つの装着ステージ63及び装着ステージ移動機構64を備えている。部品搭載部61は、ACF4が貼着された基板2の上層側基材2bに後実装部品3Bを搭載する部品搭載装置となっている。また、部品圧着部62は、部品搭載部61によって搭載された後実装部品3Bを基板2の上層側基材2bに圧着する部品圧着装置となっている。
【0030】
図1及び
図6(a),(b)に示すように、部品搭載部61は、後実装部品3Bを供給する部品供給部71、搭載ヘッド移動機構72、搭載ヘッド移動機構72によって移動される搭載ヘッド73(部品搭載手段)、搭載ヘッド73の下方に設けられた搭載支持台74及び撮像視野を上方に向けた2つの上方撮像カメラ75を備えている。
図6(a)において、2つの上方撮像カメラ75は搭載支持台74の左右両側に設けられている。2つの上方撮像カメラ75は、搭載支持台74の上部に設けられた石英ガラス等の透明部74Tを通して撮像を行う。上方撮像カメラ75は後述するように、装着ステージ63により保持した基板2の装着ステージ63に対する位置の認識を行う際に使用される。
【0031】
図1において、2つの部品圧着部62は部品搭載部61を左右両側方から挟む位置に設けられている。
図7(a),(b)において、各部品圧着部62はX軸方向に並んで設けられた2つの圧着ヘッド81と、各圧着ヘッド81の下方に設けられた2つの圧着支持台82を備えている。
【0032】
図6(a)において、装着ステージ63は、X軸方向の両端部に、上面に開口する装着ステージ吸着口63Kを有している。装着ステージ63は、中央移送体13bによって貼着ステージ32から移送された基板2の下面を装着ステージ吸着口63Kにおいて吸着して保持する。
【0033】
図1において、装着ステージ移動機構64は、部品搭載部61の前方領域及び2つの部品圧着部62の前方領域にわたって設けられている。
図6(a),(b)に示すように、装着ステージ移動機構64はX軸方向に延びて設置されたX軸移動テーブル64aと、X軸移動テーブル64aによって横方向(X軸方向)に移動される2つのY軸移動テーブル64bと、各Y軸移動テーブル64bによって前後方向(Y軸方向)に移動される2つの昇降回転テーブル64cを備える。2つの装着ステージ63はそれぞれ、昇降回転テーブル64cに取り付けられている。
【0034】
X軸移動テーブル64aがY軸移動テーブル64bを横方向(X軸方向)に移動させ、Y軸移動テーブル64bが昇降回転テーブル64cを前後方向(Y軸方向)に移動させることで装着ステージ63がXY面内を移動する。また、昇降回転テーブル64cが作動することで装着ステージ63が昇降し、XY面内で回転する。すなわち装着ステージ移動機構64は、装着ステージ63をXY面内方向及び上下方向に移動させる装着ステージ移動手段となっている。
【0035】
装着ステージ63は、Y軸移動テーブル64bによる昇降回転テーブル64cの前後方向への移動動作によって、基板2の受取りと受渡しを行う「基板移送位置」(
図6(a)に示す位置)と、この基板移送位置の後方の「作業位置」(
図6(b)に示す位置)との間を移動する。装着ステージ63が部品搭載部61の前方領域において作業位置に位置した状態では、装着ステージ63に保持された基板2の後端部(電極部2dの下方領域)が搭載支持台74の上方(搭載ヘッド73の下方)に位置する。また、装着ステージ63が部品圧着部62の前方領域において作業位置に位置した状態では、装着ステージ63に保持された基板2の後端部(電極部2dの下方領域)が圧着支持台82の上方に位置する。なお、基板2が搭載支持台74の上方に位置した状態から装着ステージ63をX軸方向に移動させることで、基板2をそのまま圧着支持台82の上方に位置させることができる(
図7(a))。
【0036】
図6(a),(b)及び
図7(a),(b)に示すように、装着ステージ63には部品サポート63Tが後方に延びて設けられている。この部品サポート63Tは、既に基板2に実装されている先実装部品3Aの基板2の後部からはみ出した部分と、新たに基板2に実装される後実装部品3Bの基板2の後部からはみ出した部分を下方から支持する。
【0037】
図1において、搬出ステージ16は部品装着作業部15の右方領域(基台11の右端部)に設けられている。搬出ステージ16は、右方移送体13cによって装着ステージ63から移送された基板2を、X軸方向の両端部の上面に開口して設けられた搬出ステージ吸着口16Kにおいて吸着し、保持する。
【0038】
図8において、搬入ステージ12による基板2の吸着、基板移送部13による基板2の移送、ACF貼着作業部14による基板2へのACF4の貼着、部品装着作業部15による基板2への後実装部品3Bの装着並びに搬出ステージ16による基板2の吸着の各動作の制御は、基台11の内部に設けられた制御装置90によってなされる。
【0039】
次に、部品実装装置1の動作(部品実装装置1による部品実装方法)を説明する。
図1において、外部から搬入ステージ12に基板2が搬入されると、その基板2を搬入ステージ12が吸着して保持する。そして、基板移送部13は左方移送体13aを搬入ステージ12の後方に移動させ、左方移送体13aの吸着部22に搬入ステージ12上の基板2を吸着させる。一方、ACF貼着作業部14は、ACF貼着部31の前方領域において貼着ステージ32を基板移送位置に位置させる。基板移送部13は、左方移送体13aの吸着部22に基板2を吸着させたら左方移送体13aを右方に移動させ、基板2を貼着ステージ32に移送する。
【0040】
ACF貼着作業部14は、左方移送体13aから移送された基板2を貼着ステージ32によって受け取って保持することにより(
図4(a)、
図9に示すステップST1の基板受取り工程)、ACF貼着作業を開始する。ACF貼着作業では、先ず、ACF貼着作業部14は、貼着ステージ32を基板移送位置から作業位置に移動させて(
図4(a)→
図4(b))、基板2の後端部を貼着支持台43に下受けさせる。そして、貼着ステージ32をX軸方向に移動させて、基板2の下層側基材2aの左右両端に付された2つの基準マーク2G(
図2)を下方撮像カメラ55の撮像視野内に順次位置させる。下方撮像カメラ55はこれに応じて2つの基準マーク2Gをそれぞれ上方から撮像し(
図10(a)→
図10(b)。ステップST2の基準マーク撮像工程)、その撮像によって得られた情報を制御装置90の画像認識部(
図8)に送信する。制御装置90の画像認識部90aは、下方撮像カメラ55から送信された情報に基づいて画像認識を行う。
【0041】
制御装置90の基準マーク位置検出部90b(
図8)は、画像認識部90aによる画像認識の結果に基づいて(すなわち下方撮像カメラ55により基準マーク2Gを上方から撮像して得られた情報に基づいて)、2つの基準マーク2Gのそれぞれの位置(座標)を検出する(ステップST3の基準マーク位置検出工程)。制御装置90の基準マーク位置記憶部90c(
図8)は、基準マーク位置検出部90bが検出した2つの基準マーク2Gの位置を記憶する。
【0042】
制御装置90の基準マーク位置記憶部90cが2つの基準マーク2Gの位置を記憶したら、ACF貼着作業部14は、貼着ステージ32が保持した各基板2について、次の要領により、上層側基材2b上の電極部2dにACF4を貼着する(ステップST4のACF貼着工程)。
【0043】
ACF貼着工程では、ACF貼着作業部14は先ず、貼着ステージ移動機構33によって貼着ステージ32を移動させて、基板2を押付けツール53aに対して位置決めする。具体的には、電極部2dの左端を押付けツール53aの左端の下方に位置させる(
図11(a))。ここで、電極部2dの左端の位置は、上述の基準マーク位置検出工程(ステップST3)で検出して記憶した基準マーク2Gの位置と、制御装置90の第1の記憶部90dに予め記憶された基準マーク2Gに対する電極部2dの相対位置データとから算出される。
【0044】
ACF貼着作業部14は、基板2を押付けツール53aに対して位置決めしたら、貼着ヘッド42のテープ搬送部52によりテープ部材TBを供給しつつ搬送し、カッター部52cを作動させてACF4に一定間隔で切り込みを入れ、所定長さのACF4をベーステープBT上に形成する。ベーステープBT上に所定長さのACF4が形成されたら、ACF貼着作業部14はテープ搬送部52を作動させて、基板2に対するACF4の位置決めを行う(
図11(a))。具体的には、ACF4の貼着面が電極部2dと上下に対向し、かつ、搬送方向の後端(左端)が電極部2dの左端の上方(押付けツール53aの左端の下方)に位置するようにする。
【0045】
ACF貼着作業部14は、ACF4を基板2に対して位置決めしたら、ツール昇降シリンダ53bにより押付けツール53aを下降させる(
図11(b)中に示す矢印A1)。これによりACF4はベーステープBTごと基板2に押し付けられ、電極部2dに貼着される。
【0046】
ACF貼着作業部14は、ACF4を電極部2dに貼着したら、ツール昇降シリンダ53bにより押付けツール53aを上昇させ(
図11(c)中に示す矢印A2)、剥離シリンダ54bを作動させて剥離部材54aをX軸方向に移動させる(
図11(d)中に示す矢印B)。これにより基板2(電極部2d)に貼着されたACF4とベーステープBTとの間に剥離部材54aが割り込んだ状態で水平方向に移動し、ACF4がベーステープBTから剥離する(
図11(d))。ACF4がベーステープBTから剥離したら、ACF貼着作業部14は剥離シリンダ54bを作動させて、剥離部材54aを元の位置に復帰させる。これによりACF貼着工程(ステップST4)が終了する。
【0047】
ACF貼着作業部14は、上記基準マーク撮像工程からACF貼着工程までの作業(ステップST2〜ステップST4)を、貼着ステージ32が保持している2枚の基板2それぞれについて実行する。そして、上記作業を2枚の基板2のそれぞれについて実行したら、ACF貼着作業部14は貼着ステージ移動機構33により貼着ステージ32をX軸方向に移動させて、基板2に貼着されたACF4の左右の端部を下方撮像カメラ55の撮像視野内に順次位置させる。下方撮像カメラ55はこれに応じて左右のACF4の端部のそれぞれを、各端部の近傍に位置する上層側マーク2Mとともに上方から撮像し(
図9に示すステップST5のACF端部及び上層側マーク撮像工程。
図12(a)→
図12(b))、その撮像によって得られた情報を制御装置90の画像認識部90aに送信する。制御装置90の画像認識部90aは、下方撮像カメラ55から送信された情報に基づいて画像認識を行う。
【0048】
制御装置90の判定部90e(
図8)は、画像認識部90aによる画像認識の結果に基づいて(すなわち下方撮像カメラ55によりACF4の端部を上方から撮像して得られた情報に基づいて)、ACF4の貼着検査を行う(ステップST6の貼着検査工程)。この貼着検査は、具体的には、上層側基材2bに貼着されたACF4が電極部2dに(一対の上層側マーク2Mの間の位置に)位置しているかどうかを判定して行う。
【0049】
また、制御装置90の上層側マーク位置検出部90f(
図8)は、上記画像認識部90aによる画像認識の結果に基づいて(すなわち下方撮像カメラ55により上層側マーク2Mを上方から撮像して得られた情報に基づいて)、上層側マーク2Mの位置(座標)を検出する(ステップST7の上層側マーク位置検出工程)。上層側マーク位置検出部90fが上層側マーク2Mの位置を検出したら、制御装置90の第1の相対位置関係算出部90g(
図8)は、基準マーク位置検出部90bで検出された(基準マーク位置記憶部90cに記憶された)基準マーク2Gの位置と、上層側マーク位置検出部90fで検出された上層側マーク2Mの位置とに基づいて、「基準マーク2Gと上層側マーク2Mとの相対位置関係」を算出する(ステップST8の第1の相対位置関係算出工程)。
【0050】
制御装置90の第2の記憶部90h(
図8)には、予め設定された「基準マーク2Gと下層側マーク2mとの相対位置関係」のデータが記憶されている。基準マーク2Gと下層側マーク2mとが同一の基材(下層側基材2a)に形成されていることから「基準マーク2Gと下層側マーク2mとの相対位置関係」は既知であり、設計データ等より求めることができる。
【0051】
制御装置90の第2の相対位置関係算出部90k(
図8)は、第2の記憶部90hに記憶された「基準マーク2Gと下層側マーク2mとの相対位置関係」と、第1の相対位置関係算出部90gにより算出された「基準マーク2Gと上層側マーク2Mとの相対位置関係」とに基づいて、「下層側マーク2mと上層側マーク2Mとの相対位置関係」を算出する(ステップST9の第2の相対位置関係算出工程)。このようにして算出された「下層側マーク2mと上層側マーク2Mとの相対位置関係」のデータは「相対位置関係データ」として設定され、データ記憶部としての制御装置90の第3の記憶部90m(
図8)に記憶される(ステップST10の相対位置関係データ設定工程)。「下層側マーク2mと上層側マーク2Mとの相対位置関係」の内容は、具体的には、「2つの下層側マーク2mの位置(座標)に基づいて2つの上層側マーク2Mの位置(ひいては電極部2dの位置)を算出するための式」である。
【0052】
このように本実施の形態では、部品搭載部61の上流工程側に配置されたACF貼着部31が備える下方撮像カメラ55によって基準マーク2Gと上層側マーク2Mの撮像し、その撮像を通して下層側マーク2mと上層側マーク2Mとの相対位置関係を示す相対位置関係データを算出(すなわち実測)するようにしている(ステップST2〜ステップST10)。これは、下層側マーク2mと上層側マーク2Mとの相対位置関係データを各基板2について個別に求めることにより、下層側基材2aと上層側基材2bとの間の接合状態に設計値からのずれが生じている場合であっても、上層側マーク2Mの位置を正確に算出することができるようにするためである。
【0053】
ACF貼着作業部14は、上記基板マーク撮像工程から相対位置関係データ取得工程までの作業(ステップST2〜ステップST10)を、貼着ステージ32が保持している2枚の基板2それぞれについて実行する。ACF貼着作業部14は、上記作業を2枚の基板2のそれぞれについて実行したら、貼着ステージ移動機構33により貼着ステージ32を移動させて、基板移送位置に復帰させる(
図4(a))。これによりACF貼着作業部14によるACF貼着作業が終了する。
【0054】
ACF貼着作業部14によるACF貼着作業が終了したら、基板移送部13は、中央移送体13bを貼着ステージ32の後方に移動させ、中央移送体13bの吸着部22に貼着ステージ32上の基板2を吸着させる。一方、部品装着作業部15は、部品搭載部61の前方領域において、左方又は右方の装着ステージ63を基板移送位置に位置させる。基板移送部13は、中央移送体13bの吸着部22に基板2を吸着させたら中央移送体13bを右方に移動させ、吸着部22に吸着させた基板2を装着ステージ63に移送する。
【0055】
部品装着作業部15は、中央移送体13bから移送された基板2を装着ステージ63により受け取って保持することにより(
図6(a)。ステップST11の基板移送工程)、部品装着作業を開始する。部品装着作業では、先ず、部品装着作業部15は、装着ステージ63を基板移送位置から作業位置に移動させて、下層側基材2aに付された2つの下層側マーク2mを2つの上方撮像カメラ75の撮像視野内に位置させる(
図6(b))。2つの下層側マーク2mが2つの上方撮像カメラ75の撮像視野内に位置したら、2つの上方撮像カメラ75はそれぞれ撮像視野内に位置した下層側マーク2mを下方から撮像し(
図13(a)。ステップST12の第1の下層側マーク撮像工程。
図14)、その撮像によって得られた情報を制御装置90の画像認識部90aに送信する。制御装置90の画像認識部90aは、上方撮像カメラ75から送信された情報に基づいて画像認識を行う。
【0056】
制御装置90の第1の下層側マーク位置検出部90n(
図8)は、画像認識部90aによる画像認識の結果に基づいて(すなわち上方撮像カメラ75により下層側マーク2mを下方から撮像して得られた情報に基づいて)、一対の下層側マーク2mそれぞれの位置(座標)を検出する(ステップST13の第1の下層側マーク位置検出工程)。第1の下層側マーク位置検出部90nが一対の下層側マーク2mそれぞれの位置を検出したら、制御装置90の上層側マーク位置算出部90p(
図8)が、検出された2つの下層側マーク2mの位置と、予め定められて第3の記憶部90mに記憶された相対位置関係データ(下層側マーク2mと上層側マーク2Mとの相対位置関係のデータ)とに基づいて、上層側マーク2Mの位置を算出する(ステップST14の上層側マーク位置算出工程)。
【0057】
上層側マーク位置算出部90pが上層側マーク2Mの位置を算出したら、部品装着作業部15は、貼着ステージ32に保持された各基板2について、次の要領により、電極部2d(詳細には電極部2dに貼着されたACF4)に後実装部品3Bを搭載する(ステップST15の部品搭載工程)。
【0058】
部品搭載工程では、部品装着作業部15は先ず、搭載ヘッド移動機構72によって搭載ヘッド73を移動させ、部品供給部71が供給する後実装部品3Bを搭載ヘッド73に吸着させたうえで、搭載ヘッド73を搭載支持台74の上方に位置させる(
図13(a))。搭載ヘッド73が搭載支持台74の上方に位置したら、部品装着作業部15は、装着ステージ移動機構64によって装着ステージ63を前方に移動させ(
図13(b)中に示す矢印C1)、電極部2dを搭載支持台74の上方位置から一旦退避させる(
図13(b))。
【0059】
部品装着作業部15は、電極部2dを搭載支持台74の上方位置から退避させたら搭載ヘッド73を下降させ(
図13(c)中に示す矢印D1)、後実装部品3Bに付された2つの部品側マーク3M(
図2)を2つの上方撮像カメラ75の撮像視野内に位置させる。2つの上方撮像カメラ75はそれぞれ撮像視野内に位置した部品側マーク3Mを撮像し(
図13(c))、その撮像によって得られた情報を制御装置90の画像認識部90aに送信する。制御装置90の画像認識部90aは、上方撮像カメラ75から送信された情報に基づいて画像認識を行う。
【0060】
制御装置90の部品側マーク位置検出部90s(
図8)は、画像認識部90aによる画像認識結果に基づいて(すなわち上方撮像カメラ75により部品側マーク3Mを下方から撮像して得られた情報に基づいて)、2つの部品側マーク3Mの位置(座標)を検出する。部品装着作業部15は、部品側マーク位置検出部90sが2つの部品側マーク3Mの位置を検出したら、搭載ヘッド73を上昇させる(
図15(a)。図中に示す矢印D2)。部品装着作業部15は、搭載ヘッド73を上昇させたら、装着ステージ移動機構64により装着ステージ63を作業位置に位置させたうえで(
図15(b)中に示す矢印C2)、既に算出している上層側マーク2Mの位置と後実装部品3Bの部品側マーク3Mの位置とに基づいて装着ステージ63を移動させ、後実装部品3Bに対して基板2を位置決めする(
図15(b))。
【0061】
部品装着作業部15は、後実装部品3Bに対して基板2を位置決めしたら、搭載ヘッド73を下降させて、搭載ヘッド73が吸着している後実装部品3Bを上層側基材2b上のACF4に押し付ける(
図15(c))。このときの搭載ヘッド73の押し付け力は搭載支持台74によって支持される。これにより後実装部品3Bが電極部2dに搭載される。部品装着作業部15は、後実装部品3Bが基板2に搭載されたら、搭載ヘッド73を上昇させる。これにより部品搭載工程(ステップST15)が終了する。
【0062】
このように本実施の形態における部品実装装置1では、搭載ヘッド73は、部品側マーク位置検出部90sにより検出された部品側マーク3Mの位置と上層側マーク位置算出部90pにより算出された上層側マーク2Mの位置とに基づいて後実装部品3Bを上層側基材2bに搭載するようになっている。
【0063】
部品装着作業部15は、上記第1の下層側マーク撮像工程から部品搭載工程までの作業(ステップST12〜ステップST15)を、装着ステージ63が保持している2枚の基板2それぞれについて実行する。そして、2枚の基板2に後実装部品3Bを搭載したら、部品装着作業部15は、装着ステージ移動機構64により装着ステージ63をX軸方向に移動させて、2枚の基板2をそれぞれ圧着支持台82の上方に位置させる(
図7(a)及び
図16(a)。ステップST16の基板移動工程)。そして、次の要領により、電極部2dに搭載した後実装部品3Bを上層側基材2bの上面に圧着する(ステップST17の部品圧着工程)。
【0064】
部品圧着工程では、部品装着作業部15は先ず、上述の上層側マーク位置算出工程(ステップST14)で算出した上層側マーク2Mの位置に基づいて装着ステージ63を移動させ、圧着ヘッド81に対して基板2の位置決めを行う。この基板2の位置決めでは、後実装部品3Bが搭載されている電極部2dが圧着ヘッド81の下方に位置するようにする。部品装着作業部15は、基板2の位置決めが終わったら圧着ヘッド81を下降させ、基板2に搭載されている後実装部品3Bを基板2ごと圧着支持台82に押し付けて、後実装部品3Bを上層側基材2bに圧着する(
図16(a)→
図16(b))。基板2に後実装部品3Bが圧着したら、部品装着作業部15は、圧着ヘッド81を上昇させる(
図16(b)→
図16(c))。
【0065】
部品装着作業部15は、上記部品圧着工程(ステップST17)を装着ステージ63が保持している2枚の基板2それぞれについて実行する。そして、上記作業を2枚の基板2のそれぞれについて実行したら、部品装着作業部15は、装着ステージ移動機構64により装着ステージ63を移動させて、基板移送位置に復帰させる(
図7(b))。これにより部品装着作業部15での部品装着作業が終了する。
【0066】
部品装着作業部15での部品装着作業が終了したら、基板移送部13は右方移送体13cを装着ステージ63の後方に移動させ、右方移送体13cの吸着部22に装着ステージ63上の基板2を吸着させる。基板移送部13は、右方移送体13cの吸着部22に基板2を吸着させたら右方移送体13cを右方に移動させ、基板2を搬出ステージ16に移送する(ステップST18の基板受渡し工程)。
【0067】
搬出ステージ16は、右方移送体13cから移送された基板2を受け取り、保持する。搬出ステージ16が保持した基板2は、図示しない基板搬出手段によって部品実装装置1の下流工程側の他の装置に搬出される。
【0068】
以上説明したように、本実施の形態における部品実装装置1は、上層側基材2bに部品(後実装部品3B)を搭載するときには、撮像視野を上方に向けて配置された上方撮像カメラ75により下層側基材2aに付された下層側マーク2mを下層側基材2aの下方から撮像する第1の下層側マーク撮像工程(ステップST12)と、この第1の下層側マーク撮像工程で得られた情報と、予め設定された相対位置関係データ(下層側マーク2mと上層側マーク2Mとの相対位置関係を示すデータ)とに基づいて上層側基材2bに部品(後実装部品3B)を搭載する部品搭載工程(ステップST15)を実行するようになっている。より詳細には、上記第1の下層側マーク撮像工程で下層側マーク2mを撮像して得られた情報に基づき、下層側マーク2mの位置を検出する第1の下層側マーク位置検出工程(ステップST13)と、第1の下層側マーク位置検出工程で検出された下層側マーク2mの位置と、上記相対位置関係データとに基づき、上層側マーク2Mの位置を算出する上層側マーク位置算出工程(ステップST14)とを実行し、上記部品搭載工程において、上層側マーク位置算出工程で算出された上層側マーク2Mの位置に基づき上層側基材2bに部品(後実装部品3B)を搭載するようになっている。
【0069】
このように、本実施の形態における部品実装装置1(部品実装装置1による部品実装方法)では、部品搭載部61が備える上方撮像カメラ75により下層側マーク2mを下方から撮像して検出した下層側マーク2mの位置と、予め設定された下層側マーク2mと上層側マーク2Mとの相対位置関係を示すデータ(相対位置関係データ)とに基づいて上層側マーク2Mの位置を算出するようになっており(ステップST12〜ステップST14)、部品搭載部61で上層側マーク2Mを上方から撮像することなく、上層側マーク2Mの位置を求めることができる。このため、上層側マーク2Mを上方から撮像するカメラを部品搭載部61に別途設けることなく、上層側基材2bに部品(後実装部品3B)を搭載することができる。
【0070】
ここで、上記相対関係データ、すなわち、下層側マーク2mと上層側マーク2Mとの相対位置関係のデータは、上述の実施の形態では、「基準マーク2Gと上層側マーク2Mとの相対位置関係」と、「基準マーク2Gと下層側マーク2mとの相対位置関係」とに基づいて算出されるものであり、基準マーク2Gを検出する工程を経るものであったが、基準マーク2Gを検出する工程を経ない手順もあり得る。
図17はこのような手順により相対関係データを算出する場合(変形例)の構成を示しており、第2の下層側マーク位置検出部90na及び第3の相対位置関係算出部90gaを備えたものとなっている。ここで、第2の下層側マーク位置検出部90naは、下方撮像カメラ55により下層側マーク2mを上方から撮像して得られた情報に基づいて下層側マーク2mの位置を検出する。また、第3の相対位置関係算出部90gaは、第2の下層側マーク位置検出部90naで検出された下層側マーク2mの位置と上層側マーク位置検出部90fで検出された上層側マーク2Mの位置とに基づいて、下層側マーク2mと上層側マーク2Mとの相対位置関係を算出する。そして、第3の相対位置関係算出部90gaで算出された下層側マーク2mと上層側マーク2Mとの相対位置関係のデータが相対位置関係データとして設定される。この構成の場合には、前述の実施の形態において示した第1の相対位置関係算出部90g、第2の記憶部90h及び第2の相対位置関係算出部90kは不要である。
【0071】
また、上記構成の場合には、
図18に示すように、ステップST2aの第2の下層側マーク撮像工程が前述のステップST2に代わり、ステップST3aの第2の下層側マーク位置検出工程が前述のステップST3に代わる。また、ステップST8aの第3の相対位置関係算出工程が、前述のステップST8及びステップST9に代わる。ここで、ステップST2aの第2の下層側マーク撮像工程は、下方撮像カメラ55により下層側マーク2mを上方から撮像する工程であり、ステップST3aの第2の下層側マーク位置検出工程は、第2の下層側マーク撮像工程で下層側マーク2mを撮像して得られた情報に基づいて下層側マーク2mの位置を検出する工程である。また、ステップST8aの第3の相対位置関係算出工程は、ステップST3aの第2の下層側マーク位置検出工程で検出された下層側マーク2mの位置とステップST7の上層側マーク位置検出工程で検出された上層側マーク2Mの位置とに基づいて、下層側マーク2mと上層側マーク2Mとの相対位置関係を算出する工程である。そして、ステップST10の相対位置関係データ設定工程において、第3の相対位置関係算出工程で算出された下層側マーク2mと上層側マーク2Mとの相対位置関係のデータを相対位置関係データとして設定する。
【0072】
なお、上述の実施の形態(上記変形例を含む)では、下層側マーク2mと上層側マーク2Mとの相対位置関係を各基板2について個別に算出(実測)するようにしていたが、下層側基材2aと上層側基材2bの間に接合ずれが生じてもこれを無視できる状況下であれば、必ずしも上記の手順による必要はなく、設計データ等を用いるなど、実測によらずに相対位置関係データを設定するようにしてもよい。