特許第6442734号(P6442734)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6442734基準信号受信品質を測定するためのユーザ機器および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6442734
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】基準信号受信品質を測定するためのユーザ機器および方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/00 20090101AFI20181217BHJP
   H04W 36/30 20090101ALI20181217BHJP
   H04W 36/08 20090101ALI20181217BHJP
   H04B 17/24 20150101ALI20181217BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   H04W36/00 110
   H04W36/30
   H04W36/08
   H04B17/24
   H04L27/26 114
【請求項の数】23
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-558091(P2016-558091)
(86)(22)【出願日】2015年3月25日
(65)【公表番号】特表2017-516341(P2017-516341A)
(43)【公表日】2017年6月15日
(86)【国際出願番号】US2015022399
(87)【国際公開番号】WO2015167700
(87)【国際公開日】20151105
【審査請求日】2016年9月28日
(31)【優先権主張番号】61/985,390
(32)【優先日】2014年4月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/571,053
(32)【優先日】2014年12月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515140897
【氏名又は名称】インテル アイピー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ファン、ルイ
(72)【発明者】
【氏名】タン、ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ユジアン
【審査官】 田部井 和彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/096296(WO,A1)
【文献】 国際公開第2013/169904(WO,A1)
【文献】 Intel Corporation,Further discussion on new RSRQ definition [online],3GPP TSG-RAN WG4 Meeting #70bis R4-141570,[retrieved on 2017.11.14], Retrieved from the Internet: <URL: http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG4_Radio/TSGR4_70Bis/Docs/R4-141570.zip>,2014年 4月 9日,第1-5頁
【文献】 Intel Corporation,Further discussion on RSRQ definition [online],3GPP TSG-RAN WG4 Meeting #70 R4-140612,[retrieved on 2017.11.14], Retrieved from the Internet: <URL: http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG4_Radio/TSGR4_70/Docs/R4-140612.zip>,2014年 2月 3日,第1-7頁
【文献】 Qualcomm Incorporated, Verizon Wireless,Way Forward on RSSI measurement for RSRQ [online],3GPP TSG-RAN WG4 Meeting #70Bis R4-142345,[retrieved on 2017.11.14], Retrieved from the Internet: <URL: http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG4_Radio/TSGR4_70Bis/Docs/R4-142345.zip>,2014年 4月 9日,第1-2頁
【文献】 TSG RAN WG4,LS on defining the new RSRQ measurements definition [online],3GPP TSG RAN WG4 Meeting #70bis R4-142526,[retrieved on 2017.11.14], Retrieved from the Internet: <URL: http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG4_Radio/TSGR4_70Bis/Docs/R4-142526.zip>,2014年 4月 9日,第1-2頁
【文献】 TSG RAN WG4,LS Out on introducing the new RSRQ measurements definition [online],3GPP TSG RAN WG4 Meeting #70bis R4-142527,[retrieved on 2017.11.14], Retrieved from the Internet: <URL: http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG4_Radio/TSGR4_70Bis/Docs/R4-142527.zip>,2014年 4月 9日,第1頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00−99/00
H04B 7/24− 7/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
H04B 17/24
H04L 27/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3GPP LTEセルラーネットワークにおいて動作するユーザ機器(UE)であって、当該UEはハードウェア処理回路を備え、当該ハードウェア処理回路は、
サービングセルおよびターゲットセルの両方について第1の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプまたは第2の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプのいずれかを示す進化型ノードB(eNB)から受信された無線リソース制御(RRC)シグナリングを処理し、
示された前記RSRQ測定タイプに基づいて前記サービングセルのRSRQおよび前記ターゲットセルのRSRQを決定し、
前記サービングセルの前記RSRQおよび前記ターゲットセルの前記RSRQに基づいて前記eNBに測定報告を送信し、
前記RRCシグナリングは、前記サービングセルおよび前記ターゲットセルの両方についてRSRQ測定タイプインジケータを指定する測定構成情報要素(IE)を含み、
前記第1のRSRQ測定タイプについて、前記サービングセルおよび前記ターゲットセルの両方についての前記RSRQは、複数の共通基準信号(CRS)が含まれる1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを介して受信信号強度インジケータ(RSSI)から決定され、
前記第2のRSRQ測定タイプについて、前記RSRQは、前記サービングセルおよび前記ターゲットセルの両方について、前記UEで受信された、CRSが含まれない1または複数のOFDMシンボルの受信電力に基づくRSSIから決定される、
ユーザ機器(UE)。
【請求項2】
前記第2のRSRQ測定タイプについての前記RSSIは、前記複数のOFDMシンボルにおいて受信電力の線形平均を含む、請求項に記載のUE。
【請求項3】
測定サブフレームが複数のOFDMシンボルを含み、前記線形平均が前記測定サブフレームにおける前記複数のOFDMシンボルのうち少なくとも1つのために実行される、請求項に記載のUE。
【請求項4】
前記線形平均は、前記複数のOFDMシンボルについて伝送帯域幅の少なくとも一部を占める測定帯域幅において実行される、請求項に記載のUE。
【請求項5】
決定された前記ターゲットセルの前記RSRQと決定された前記サービングセルの前記RSRQとの間の差が予め定められたA3オフセットを超える場合、A3イベントが起こり、
前記測定報告が前記A3イベントの発生に応答して送信される、
請求項1からのいずれか一項に記載のUE。
【請求項6】
前記予め定められたA3オフセットは、示された前記RSRQ測定タイプに少なくとも部分的に基づく、請求項に記載のUE。
【請求項7】
前記第1のRSRQ測定タイプは、レガシー動作のためであり、前記第2のRSRQ測定タイプは非レガシー動作のためである、請求項1からのいずれか一項に記載のUE。
【請求項8】
前記eNBは、前記サービングセルにおいて動作するサービングセルeNBである、請求項1からのいずれか一項に記載のUE。
【請求項9】
前記ハードウェア処理回路は、さらに、前記サービングセルeNBからハンドオフコマンドを受信する、請求項に記載のUE。
【請求項10】
前記ハードウェア処理回路は、さらに、前記ハンドオフコマンドの前記受信に応答して、1または複数のハンドオフ設定メッセージを前記ターゲットセルにおいて動作するターゲットセルeNBと交換する、請求項に記載のUE。
【請求項11】
前記ハードウェア処理回路は、1または複数のアンテナに結合された1または複数の送受信機を含む前記1または複数のアンテナをさらに有し、
前記eNBからの前記シグナリングの前記受信および前記eNBへの前記測定報告の前記送信は、前記1または複数のアンテナで実行される、
請求項1から10のいずれか一項に記載のUE。
【請求項12】
3GPP LTEセルラーネットワークにおいて動作する、ユーザ機器(UE)で測定報告をするための方法であって、
進化型ノードB(eNB)から受信された無線リソース制御(RRC)シグナリングを処理する段階であって、前記RRCシグナリングは、サービングセルおよびターゲットセルの両方について、第1の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプまたは第2の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプのいずれかを示し、前記RRCシグナリングは、前記サービングセルおよび前記ターゲットセルの両方について、RSRQ測定タイプインジケータを指定する測定構成情報要素(IE)を含む、段階と、
示された前記RSRQ測定タイプに基づいて、前記サービングセルのRSRQおよび前記ターゲットセルのRSRQを決定する段階と、
前記サービングセルの前記RSRQおよび前記ターゲットセルの前記RSRQに基づいて、前記eNBに測定報告を送信する段階と、を備え、
前記第1のRSRQ測定タイプについて、前記サービングセルおよび前記ターゲットセルの両方についての前記RSRQは、複数の共通基準信号(CRS)が含まれる1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを介して受信信号強度インジケータ(RSSI)から決定され、
前記第2のRSRQ測定タイプについて、前記RSRQは、前記サービングセルおよび前記ターゲットセルの両方について、前記UEで受信された、CRSが含まれない1または複数のOFDMシンボルの受信電力に基づくRSSIから決定される、
方法。
【請求項13】
非レガシーRSRQ測定タイプについての前記RSSIは、前記複数のOFDMシンボルについての伝送帯域幅の少なくとも一部を占める測定帯域幅において、前記複数のOFDMシンボルにおける受信電力の線形平均を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
測定報告トリガは、前記ターゲットセルの前記決定されたRSRQと前記サービングセルの前記決定されたRSRQとの間の差が、予め定められたA3オフセットを超えるA3イベントに応答して生成される、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記予め定められたA3オフセットは、前記測定タイプインジケータに基づいている、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ービングセルおよびターゲットセルの両方について第1の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプまたは第2の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプのいずれかを示す、進化型ノードB(eNB)から受信された無線リソース制御(RRC)シグナリングを処理し、
示された前記RSRQ測定タイプに基づいて、前記サービングセルの前記RSRQおよび前記ターゲットセルの前記RSRQ決定し、
前記サービングセルの前記RSRQおよび前記ターゲットセルの前記RSRQに基づいて前記eNBに測定報告を送信する、プログラムであって、
前記RRCシグナリングは、前記サービングセルおよび前記ターゲットセルの両方についてRSRQ測定タイプインジケータを指定する測定構成情報要素(IE)を含み、
前記第1のRSRQ測定タイプについて、前記サービングセルおよび前記ターゲットセルの両方についての前記RSRQは、複数の共通基準信号(CRS)が含まれる1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを介して受信信号強度インジケータ(RSSI)から決定され、
前記第2のRSRQ測定タイプについて、前記サービングセルおよび前記ターゲットセルの両方についての前記RSRQは、ユーザ機器(UE)で受信された、CRSが含まれない1または複数のOFDMシンボルの受信電力に基づくRSSIから決定される、
プログラム。
【請求項17】
前記第2のRSRQ測定タイプについての前記RSSIは、前記複数のOFDMシンボルにおける受信電力の線形平均を含む、請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記決定された前記ターゲットセルの前記RSRQと前記決定された前記サービングセルの前記RSRQとの間の差が予め定められたA3オフセットを超える場合、A3イベントが起こり、
前記測定報告は、前記A3イベントの発生に応答して送信される、
請求項16に記載のプログラム。
【請求項19】
3GPP LTEセルラーネットワークにおいて動作する進化型ノードB(eNB)であって、当該eNBは、ハードウェア処理回路を備え、当該ハードウェア処理回路は、
サービングセルおよびターゲットセルの両方について第1の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプまたは第2の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプのいずれかを示す無線リソース制御(RRC)シグナリングを、ユーザ機器(UE)に送信し、
前記サービングセルの前記RSRQおよび前記ターゲットセルの前記RSRQに基づく前記UEから測定報告を受信し、
前記RRCシグナリングは、前記サービングセルおよび前記ターゲットセルの両方についてRSRQ測定タイプインジケータを指定する測定構成情報要素(IE)を含み、
前記第1のRSRQ測定タイプについて、前記サービングセルおよび前記ターゲットセルの両方についての前記RSRQは、複数の共通基準信号(CRS)が含まれる1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを介した受信信号強度インジケータ(RSSI)から決定され、
前記第2のRSRQ測定タイプについて、前記RSRQは、前記UEで受信された、CRSが含まれない1または複数のOFDMシンボルの受信電力に基づくRSSIから前記サービングセルおよび前記ターゲットセルの両方について決定される、
進化型ノードB(eNB)。
【請求項20】
前記ハードウェア処理回路は、さらに、
前記ターゲットセルに対して前記UEについてのハンドオフを、前記受信された測定報告に少なくとも部分的に基づいて決定し、
前記ハンドオフを前記ターゲットセルに対して示すハンドオフメッセージを前記UEに送信する、
請求項19に記載のeNB。
【請求項21】
前記ハードウェア処理回路は、さらに、前記UEについての前記RSRQ測定タイプを示すメッセージを前記ターゲットセルにおいて動作するターゲットセルeNBに送信する、請求項19または20に記載のeNB。
【請求項22】
前記メッセージは、1または複数のX2インタフェースを介して送信される、請求項21に記載のeNB。
【請求項23】
請求項16から18のいずれか一項に記載のプログラムを格納する、コンピュータ可読記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権の主張] 本出願は、2014年4月28日に出願された米国特許仮出願第61/985,390号に対する優先権の利益を主張する2014年12月15日に出願された米国特許出願第14/571,053号に対する優先権の利益を主張し、それぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
実施形態は、無線通信に関する。いくつかの実施形態は、LTEネットワークを含むセルラー通信ネットワークに関する。いくつかの実施形態は、基準信号受信品質(RSRQ)を含む信号測定に関する。いくつかの実施形態は、複数のセルラーネットワークにおける複数のセル間でのハンドオーバまたはハンドオフに関する。
【背景技術】
【0003】
セルラーネットワークで動作するモバイルデバイスは、あらゆる性能上の理由でも、ネットワークの複数の異なるセル間でハンドオフしてよい。例として、モバイルデバイスが、サービングセルよりも信頼できるリンクを提供するターゲットセルにハンドオフすることは、モバイルデバイスおよび全体のネットワークにとって有益であり得る。様々な信号測定がモバイルデバイスで取られてよく、そのハンドオフ決定の一部として複数の異なるセルについて比較されてもよい。場合によっては、それらのセルで動作する複数の基地局は、複数の異なる能力または構成を有してもよい。それに応じて、複数の異なる基地局についての信号測定技術における不一致は、望ましくない結果をもたらし得る。従って、複数の異なる基地局についてリンク性能を決定する複数のシステムおよび方法の一般的な必要性がある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】いくつかの実施形態による3GPPネットワークの機能図である。
【0005】
図2】いくつかの実施形態によるユーザ機器(UE)の機能図である。
【0006】
図3】いくつかの実施形態による進化型ノードB(eNB)の機能図である。
【0007】
図4】いくつかの実施形態による複数のターゲットセルについて、UEが複数の測定を報告してよいシナリオの例を図示する。
【0008】
図5】いくつかの実施形態によって、UEで測定報告をする方法の動作を図示する。
【0009】
図6】いくつかの実施形態によって、測定構成情報要素(IE)の例を図示する。
【0010】
図7】いくつかの実施形態によって、UEとeNBとの間の複数のRSRQ測定動作およびシグナリングの例を図示する。
【0011】
図8】いくつかの実施形態によって、測定報告をする方法の動作を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の説明及び複数の図面は、当業者が複数の具体的な実施形態を実施することを可能にするべく、それらを十分に図示する。他の実施形態は、構造的変更、論理的変更、電気的変更、プロセス的変更、および他の複数の変更を組み込んでよい。いくつかの実施形態の複数の部分及び特徴は、複数の他の実施形態の複数の部分および特徴に含まれ得る、またはそれらに代用され得る。特許請求の範囲に明記される実施形態は、それらの特許請求の範囲の全ての利用可能な均等物を包含する。
【0013】
図1は、いくつかの実施形態による3GPPネットワークの機能図である。ネットワークは、無線アクセスネットワーク(RAN)(例えば、示されるように、E‐UTRANまたは進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク)100およびSIインタフェース115を介して共に結合された(例えば、進化型パケットコア(EPC)として示される)コアネットワーク120を備える。利便性と簡潔さのために、コアネットワーク120並びにRAN100の一部のみが示される。
【0014】
コアネットワーク120は、モビリティ管理エンティティ(MME)122、サービングゲートウェイ(サービングGW)124、およびパケットデータネットワークゲートウェイ(PDN‐GW)126を含む。RAN100は、ユーザ機器(UE)102と通信するための(複数の基地局として動作し得る)複数の進化型ノードB(eNB)104を含む。複数のeNB104は、複数のマクロeNBおよび複数の低電力(LP)eNBを含み得る。いくつかの実施形態に従って、UE102は、サービングセルの基準信号受信品質(RSRQ)およびターゲットセルのRSRQを、eNB104からUE102で受信された測定構成情報要素(IE)の一部として含まれ得る示されたRSRQ測定タイプに基づいて決定してよい。これらの実施形態は、以下により詳細に記載される。
【0015】
MME122は、レガシーサービングGPRSサポートノード(SGSN)の制御プレーンと機能が類似している。MME122は、ゲートウェイ選択およびトラッキングエリアリスト管理等、アクセスにおけるモビリティの態様を管理する。サービングGW124は、RAN100に対するインタフェースを終端し、RAN100とコアネットワーク120との間の複数のデータパケットをルーティングする。さらに、サービングGW124は、eNB間のハンドオーバのローカルなモビリティアンカーポイントであり得、3GPP間のモビリティのアンカーもまた提供し得る。他の複数の役割は、合法的傍受、課金、および何らかのポリシー施行を含み得る。サービングGW124およびMME122は、1つの物理ノードまたは別個の複数の物理ノードに実装され得る。PDN‐GW126は、パケットデータネットワーク(PDN)に対するSGiインタフェースを終端する。PDN‐GW126は、EPC120と外部PDNとの間の複数のデータパケットをルーティングし、ポリシー施行およびチャージデータ収集のためのキーノードであってもよい。また、PDN‐GW126は、非LTEアクセスを伴ったモビリティのアンカーポイントを提供し得る。外部PDNは、任意の種類のIPネットワーク並びにIPマルチメディアサブシステム(IMS)ドメインであり得る。PDN‐GW126およびサービングGW124は、1つの物理ノードまたは分離した複数の物理ノードに実装され得る。
【0016】
eNB104(マクロおよびマイクロ)は、エアインタフェースプロトコルを終端し、UE102の最初の接点になり得る。いくつかの実施形態において、eNB104は、限定されないが、無線ベアラ管理等のRNC(無線ネットワークコントローラ機能)、アップリンクおよびダウンリンクダイナミック無線リソース管理およびデータパケットスケジューリング、並びにモビリティ管理を含むRAN100の様々な論理的機能を果たしてよい。複数の実施形態に従って、複数のUE102は、OFDMA通信技術によるマルチキャリア通信チャネルを介して複数のOFDM通信信号をeNB104に通信するように構成され得る。複数のOFDM信号は、複数の直交するサブキャリアを備えてよい。
【0017】
S1インタフェース115は、RAN100およびEPC120を分離するインタフェースである。それは、複数のeNB104とサービングGW124との間でトラフィックデータを搬送するS1−U、および複数のeNB104とMME122との間のシグナリングインタフェースであるS1‐MMEである2つの部分に分割される。X2インタフェースは、複数のeNB104間のインタフェースである。X2インタフェースは、2つの部分、つまりX2−CおよびX2−Uを備える。X2−Cが複数のeNB104間の制御プレーンインタフェースである一方、X2−Uは、複数のeNB104間のユーザプレーンインタフェースである。
【0018】
セルラーネットワークでは、屋外の信号があまり到達しない屋内エリアにカバレッジを拡張すべく、または電車の駅等の電話使用量が非常に集中するエリアにネットワーク容量を追加すべく、複数のLPセルが通常用いられる。本明細書で用いられるように、低電力(LP)eNBという用語は、フェムトセル、ピコセル、またはマイクロセル等、より狭い範囲のセル(マクロセルより狭い)を実装するのに適した、任意の適切な比較的低電力のeNBを指す。フェムトセルeNBは、典型的にはモバイルネットワークオペレータにより、それの複数の住宅向けまたは企業顧客に提供される。フェムトセルは、典型的には住宅向けゲートウェイのサイズであるか、またはそれより小さく、ユーザのブロードバンドラインに一般的に接続する。一旦接続されると、フェムトセルは、モバイルオペレータのモバイルネットワークに接続し、典型的には30から50メートルの範囲の追加のカバレッジを住宅向けフェムトセルに提供する。従って、LP−eNBは、それがPDN‐GW126を介して結合されているので、フェムトセルeNBであってもよい。同様に、ピコセルは、典型的には(オフィス、ショッピングモール、電車の駅等)建物内、またはより最近では航空機内等の狭いエリアをカバーする無線通信システムである。ピコセルeNBは、概して、X2リンクを介してマクロeNB等の別のeNBに、それの基地局コントローラ(BSC)機能を介して接続し得る。従って、LP−eNBは、X2インタフェースを介してマクロeNBに結合されるので、ピコセルeNBとともに実装され得る。複数のピコセルeNBまたは他の複数のLP−eNBは、マクロeNBのいくつかまたは全ての機能を組み込んでよい。場合によっては、これはアクセスポイント基地局または企業向けフェムトセルと称されてよい。
【0019】
いくつかの実施形態において、ダウンリンクリソースグリッドは、eNB104からUE102までのダウンリンク送信用に用いられてよい一方、UE102からeNB104までのアップリンク送信は、複数の同様の技術を用いてよい。グリッドは、各スロットにおけるダウンリンクの物理リソースであるリソースグリッドまたは時間‐周波数リソースグリッドと呼ばれる時間‐周波数グリッドであってもよい。そのような時間‐周波数プレーン表現は、OFDMシステムでは一般的なやり方であり、これにより、無線リソース割り当てが直観的になる。リソースグリッドの各列と各行は、1つのOFDMシンボルおよび1つのOFDMサブキャリアにそれぞれ対応する。時間ドメインにおけるリソースグリッドの持続時間は、無線フレームにおける1つのスロットに対応する。リソースグリッドにおける最小の時間‐周波数単位は、リソース要素として示される。各リソースグリッドは、特定の複数の物理チャネルの複数のリソース要素へのマッピングを説明する多数のリソースブロックを有する。各リソースブロックは、周波数ドメインにおいて複数のリソース要素の収集を有し、現在割り当てられ得るリソースの最も少ない量を表し得る。そのような複数のリソースブロックを用いて伝送される、数個の異なる物理ダウンリンクチャネルがある。本開示に対する特定の関連を含み、2つのこれらの物理ダウンリンクチャネルは、物理ダウンリンク共有チャネルおよび物理ダウンリンク制御チャネルである。
【0020】
物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は、ユーザデータおよびより上位層のシグナリングをUE102(図1)に搬送する。例として、より上位層のシグナリングは、無線リソース制御(RRC)シグナリングを含み得る。物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)は、数ある中でPDSCHチャネルに関するトランスポート形式およびリソース割り当てについての情報を搬送する。物理ダウンリンク制御チャネルは、また、トランスポート形式、リソース割り当て、およびアップリンク共有チャネルに関するH‐ARQ情報について、UE102に通知する。典型的には、ダウンリンクスケジューリング(セル内のUE102に対する割り当て制御チャネルリソースブロックおよび共有チャネルリソースブロック)は、UE102からeNB104にフィードバックされたチャネル品質情報に基づいてeNB104で実行され、次に、ダウンリンクリソース割り当て情報が、UE102に(対して割り当てられる)用いられる制御チャネル(PDCCH)上でUE102に送信される。
【0021】
PDCCHは、複数のCCE(制御チャネル要素)を、制御情報を伝送するのに用いる。複数のリソース要素にマッピングされる前に、複数のPDCCH複素シンボルは、最初に複数の4つ組に編成され、複数の4つ組は、次に、速度マッチング(rate matching)に対するサブブロックインターリーバを用いて並べられる。各PDCCHは、これらの制御チャネル要素(CCE)の1または複数を用いて送信され、ここで、各CCEは、複数のリソース要素グループ(REG)として知られる、4つの物理リソース要素を含む9個のセットに対応する。4つのQPSKシンボルが、各REGにマッピングされる。PDCCHは、DCIのサイズおよびチャネル状況に応じて、1または複数のCCEを用いて送信され得る。異なる数のCCE(例えば、アグリゲーションレベル、L=1,2,4,または8)を有するLTEにおいて定義される4またはそれより多くの異なるPDCCH形式があってもよい。
【0022】
図2は、いくつかの実施形態によるユーザ機器(UE)の機能図である。図3は、いくつかの実施形態による進化型ノードB(eNB)の機能図である。いくつかの実施形態において、eNB300は、固定された非モバイルデバイスであってもよいことに留意されたい。UE200は、図1に示されるようなUE102であってもよい一方、eNB300は、図1に示されるようなeNB104であってもよい。UE200は、1または複数のアンテナ201を用いて、eNB300、他の複数のeNB、他の複数のUEまたは他の複数のデバイスに対して、それらから信号を送受信するための物理層回路202を含んでもよい一方、eNB300は、1または複数のアンテナ301を用いて、UE200、その他の複数のeNB、他の複数のUEまたは他の複数のデバイスに対して、それらから信号を送受信するための物理層回路302を含んでもよい。UE200はまた、無線媒体に対するアクセスを制御するための媒体アクセス制御層(MAC)回路204も含んでもよい一方、eNB300はまた、無線媒体に対するアクセスを制御するための媒体アクセス制御層(MAC)回路304も含んでもよい。UE200はまた、本明細書で記載される複数の動作を実行するべく配置された処理回路206およびメモリ208を含んでもよく、eNB300はまた、本明細書で記載される複数の動作を実行するべく配置された処理回路306およびメモリ308を含んでもよい。eNB300は、また、1または複数のインタフェース310を含んでもよく、1または複数のインタフェースは、他の複数のeNB104(図1)、EPC120(図1)における複数の構成要素または複数の他のネットワーク構成要素を含む複数の他の構成要素との通信を可能にしてもよい。さらに、複数のインタフェース310は、ネットワークの外部の複数の構成要素を含む、図1に示されていないかもしれない複数の他の構成要素との通信を可能にしてもよい。複数のインタフェース310は、有線または無線またはそれらの組み合わせであってもよい。
【0023】
アンテナ201、301は、1または複数の指向性または全方向性アンテナを備えてよく、例えば、ダイポールアンテナ、モノポールアンテナ、パッチアンテナ、ループアンテナ、マイクロストリップアンテナ、または、RF信号の送信に適した複数の他のタイプのアンテナを含んでもよい。いくつかの多重入力多重出力(MIMO)の実施形態において、アンテナ201、301は、生じ得る空間ダイバーシティおよび複数の異なるチャネル特性をうまく利用するべく、効果的に分離され得る。
【0024】
いくつかの実施形態において、本明細書で記載される複数のモバイルデバイスまたは複数の他のデバイスは、携帯情報端末(PDA)、無線通信能力を持つラップトップまたはポータブルコンピュータ、ウェブタブレット、無線電話、スマートフォン、無線ヘッドセット、ページャ、インスタントメッセージングデバイス、デジタルカメラ、アクセスポイント、テレビ、医療機器(例えば、心拍モニタ、血圧モニタなど)、または情報を無線で受信および/または送信し得る他のデバイス等のポータブル無線通信デバイスの一部であってよい。いくつかの実施形態において、モバイルデバイスまたは他のデバイスは、複数の3GPP規格に従って動作するように構成されたUEまたはeNBであり得る。いくつかの実施形態において、モバイルデバイスまたは他のデバイスは、IEEE802.11または複数の他のIEEE規格を含む複数の他のプロトコルまたは規格に従って動作するように構成されてよいが、実施形態の範囲はこの点に限定されない。いくつかの実施形態において、モバイルデバイスまたは他のデバイスは、キーボード、ディスプレイ、不揮発性メモリポート、多重アンテナ、グラフィクスプロセッサ、アプリケーションプロセッサ、スピーカ、および複数の他のモバイルデバイス要素のうち1または複数を含んでよい。ディスプレイは、タッチスクリーンを含むLCDスクリーンであってよい。
【0025】
UE200およびeNB300はいくつかの別個の機能要素を有するものとしてそれぞれ図示されるが、機能要素の1または複数を組み合わせてもよく、複数のデジタル信号プロセッサ(DSP)を含む複数の処理要素等のソフトウェア構成された要素、および/または複数の他のハードウェア要素の組み合わせで実装されてよい。例えば、いくつかの要素は、1または複数のマイクロプロセッサ、DSP、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、無線周波数集積回路(RFIC)、および、少なくとも本明細書で説明される複数の機能を実行するための様々なハードウェアおよびロジック回路の複数の組み合わせを含んでよい。いくつかの実施形態において、複数の機能要素は、1または複数の処理要素において動作する1または複数のプロセスを指し得る。
【0026】
実施形態は、ハードウェア、ファームウェアおよびソフトウェアのうち1つまたはそれらの組み合わせにおいて実装されてよい。実施形態はまた、コンピュータ可読記憶デバイスに格納された複数の命令としても実装され得て、その複数の命令は、本明細書で説明される複数の動作を実行するべく、少なくとも1つのプロセッサにより読み出され実行され得る。コンピュータ可読記憶デバイスは、機械(例えば、コンピュータ)によって可読である形態で情報を格納するための任意の非一時的機構を含んでもよい。例えば、コンピュータ可読記憶デバイスは、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、複数の磁気ディスク記憶媒体、複数の光記憶媒体、複数のフラッシュメモリデバイス、並びに複数の他の記憶デバイスおよび媒体を含んでもよい。いくつかの実施形態は、1または複数のプロセッサを含んでもよく、コンピュータ可読記憶デバイスに格納された複数の命令で構成され得る。
【0027】
いくつかの実施形態に従って、UE102は、サービングセルのRSRQおよびターゲットセルのRSRQを、示されたRSRQ測定タイプに基づいて決定するように構成され得る。測定タイプは、第1または第2のRSRQ測定タイプを示す測定構成情報要素(IE)の一部として受信され得る。実施形態は、第1および第2のRSRQ測定タイプに限定されない。しかしながら、場合により、任意の数のRSRQ測定タイプが用いられてもよい。第1のRSRQ測定タイプについて、RSRQは、共通基準信号(CRS)を介して受信信号強度インジケータ(RSSI)に基づいて決定されてもよい。第2のRSRQ測定タイプについて、RSRQは、UEで受信された1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの受信電力に基づくRSSIに基づいて決定されてもよい。これらの実施形態は、以下でより詳細に記載される。
【0028】
図4は、UEが、いくつかの実施形態による複数のターゲットセルについての複数の測定を報告し得るシナリオの例を図示する。実施形態は、例示的なシナリオ400に示されるセルの数に限定されないこと、および例示的なシナリオ400に示される構成に限定されないことに留意されたい。UE102は、サービングセル410において動作する間にサービングeNB(S‐eNB)415と通信してもよい。第1のターゲットセル420および第2のターゲットセル430が、ターゲットeNB(T‐eNB)425および435によってそれぞれサポートされてもよい。複数のターゲットセル420は、サービングセル410とは異なって、および/または場合によりお互いとは異なって構成されてもよい。例として、3GPPネットワークのいくつかのセルは、複数の3GPP規格を「リリース11」等の特定のバージョンまたはリリースまでサポートするように構成され得る一方、他の複数のセルはまた、「リリース11」を超えるバージョンまたはリリースをサポートするようにも構成され得る。それに応じて、いくつかの技術または動作は、そのような複数の規格の異なるバージョンまたはリリースにおいては異なって指定され得る。
【0029】
図5は、いくつかの実施形態に従って、UEで測定報告をする方法の動作を図示する。方法500の実施形態は、図5に示されるものと比較して、追加の、または、なおかつより少ない動作もしくはプロセスを含んでもよいことに留意することが重要である。さらに、方法500の実施形態は、図5に示される時系列に必ずしも限定されるわけではない。方法500を説明することにおいて、図1−4および6−7が参照され得るが、方法500は、任意の他の適切なシステム、複数のインタフェースおよび複数の構成要素で実施され得ることを理解されたい。例えば、例示の目的で先に記載された図4におけるシナリオ400が参照され得るが、方法500の複数の技術および動作はそのように限定はされない。
【0030】
さらに、本明細書で説明される方法500および他の複数の方法は、3GPP規格または複数の他の規格に従って動作する複数のeNB104または複数のUE102を指し得る一方、それらの方法の実施形態は、それらの複数のeNB104または複数のUE102だけに限定されなく、Wi−Fi(登録商標)アクセスポイント(AP)またはユーザステーション(STA)等の、複数の他のモバイルデバイスによってもまた実行され得る。さらに、本明細書で記載される方法500および他の複数の方法は、IEEE802.11等の様々なIEEE規格に従って動作するように構成された複数のシステムを含む、他の適したタイプの無線通信システムで動作するように構成された無線デバイスによって実施され得る。
【0031】
方法500の動作505で、UE102は、サービングセルおよびターゲットセルの両方についてのRSRQ測定タイプを示すべく、eNB104からシグナリングを受信してもよい。動作510で、サービングセルのRSRQおよびターゲットセルのRSRQは、示されたRSRQ測定タイプに基づいて決定されてもよい。いくつかの実施形態において、eNB104は、サービングセルに関連するサービングeNB104であってもよいが、そのように限定はされない。さらに、実施形態は、これらの動作または複数の他の動作における単一のターゲットセルに限定されない。例として、RSRQ測定タイプは、場合によっては複数のターゲットセルを指してもよい。
【0032】
RSRQ測定タイプは、サービングセルおよびターゲットセルの両方に用いられることになっている第1または第2のRSRQ測定タイプのいずれかを示してもよい。そのようには限定されないものの、いくつかの実施形態において、第1のRSRQ測定タイプは、レガシー動作のためであってよく、第2のRSRQ測定タイプは、非レガシー動作のためであってよい。すなわち、RSRQ測定タイプインジケータは、RSRQ決定において用いるためのレガシーRSRQ決定または非レガシーRSRQ決定のいずれかを特定してもよく、および/または決定されたRSRQに基づいて測定報告トリガの生成を特定してもよい。
【0033】
例として、レガシー動作は、先に説明されたように、「リリース11」を含むそれ以下の複数の3GPP規格のバージョンまたはリリースを指し得る一方、非レガシー動作は、「リリース11」を超えるバージョンまたはリリースを指し得る。この場合、第1のRSRQ測定タイプについて、RSRQは、共通基準信号(CRS)を介して受信信号強度インジケータ(RSSI)に基づいて決定されてもよい。第2のRSRQ測定タイプについて、RSRQは、UE102で受信された1または複数のOFDMシンボルの受信電力に基づくRSSIに基づいて決定されてもよい。
【0034】
第2のRSRQ測定タイプについてのRSSI決定のいくつかの例が記載されるが、例は限定しているものではなく、他の適した複数のRSSI決定技術が用いられてもよいことが理解されている。例として、RSSIは、複数のOFDMシンボルにおいて受信電力の線形平均を含み得る。さらに、サブフレームが複数のOFDMシンボルを含み得て、線形平均はサブフレームにおける複数のOFDMシンボルのうち少なくとも1つのために実行されてもよい。線形平均は、場合により、複数のOFDMシンボルの伝送帯域幅の少なくとも一部分を占める測定帯域幅で実行されてもよい。
【0035】
ちょうど記載された複数の異なる技術によるRSRQ決定は、第1および第2のRSRQ測定タイプ(またはレガシーおよび非レガシー)の複数の例についてかなり異なる複数の結果をもたらし得ることに留意することが重要である。UE102が同じRSRQ測定タイプを使用できないことにより、複数のセル(サービングまたはターゲット)のうち1つに対するリンクが、実際より良いかまたは悪いように見えることがもたらされ得る。それに応じて、複数の好ましくないハンドオフ決定が、不公平、偏っている、またはゆがんでいるとみなされ得る複数のRSRQ測定の比較に基づいて行われてもよい。従って、サービングセルおよびターゲットセルの複数のRSRQ測定のためのUE102における使用のためのRSRQ測定タイプの通信は、改善されたハンドオフ性能を可能にし得る。
【0036】
いくつかの実施形態において、eNB104から受信されたシグナリングは、サービングセルおよびターゲットセルの両方のためのRSRQ測定タイプインジケータを特定する測定構成情報要素(IE)を含む無線リソース制御(RRC)シグナリングを含み得る。これらの実施形態は、限定はしないが、RSRQ測定タイプは、別のIEまたは別のメッセージタイプにおいて、別の形態のシグナリングでUE102に通信されてもよい。
【0037】
図6は、いくつかの実施形態に従って、測定構成情報要素(IE)の例を図示する。測定構成IE600は、ターゲットセル識別子605、RSRQ測定タイプインジケータ610、および他の複数のパラメータまたは情報620を含み得る。これらのフィールドまたはクォンティティ(quantities)のいくつかまたは全ては測定構成IE600に含まれ得、示されていない複数の他のフィールドまたはクォンティティを含み得ることに留意することが重要である。さらに、測定構成IE600の内容は、図6の例に示される順序または提示に限定されない。
【0038】
RSRQ測定タイプ610は、ターゲットセル識別子605で指定され得るサービングセルおよびターゲットセルの両方について、RSRQがどのように算出されるか示してもよい。サービングセルは、場合により周知であり得るが、それはまた、測定構成IE600内で指定されてもよい。RSRQ測定タイプ610は、1または複数のビットフィールドを含む任意の適切な形式において情報を含み得る。例として、周知の予め定められた複数の技術は、UE102で、「古い/新しい」または「レガシー/非レガシー」または「第1/第2」または類似のもの等、複数の値を取るブール変数を参照してもよい。ターゲットセル識別子605は、また、識別、整理番号またはインデックス番号の使用を含む任意の適切なやり方でターゲットセルを参照してもよい。
【0039】
方法500に戻り、測定報告トリガが動作515で生成されてもよい。測定報告は、動作520でeNB104に送信されてもよい。測定報告は、サービングセルのRSRQおよびターゲットセルのRSRQに基づいてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態において、決定されたターゲットセルのRSRQと決定されたサービングセルのRSRQとの間の差が予め定められたオフセットを超える場合、測定報告トリガが生成されてもよい。すなわち、測定報告トリガは、サービングセルについて測定されたRSRQとターゲットセルについて測定されたRSRQとの比較に少なくとも部分的に基づいて生成されてもよい。その差は、2つのRSRQ値の間の絶対的な差または符号付きの差であってよいことに留意されるべきである。さらに、測定報告トリガはまた、場合によりこれらのRSRQ値の一方または両方と1または複数の閾値との比較に基づいて生成されてもよい。測定報告は、上記の差の条件または他の条件に応答して送信されてもよい。測定報告はまた、測定報告トリガに応答して送信されてもよい。
【0041】
例として、複数の3GPP規格において、決定されたターゲットセルのRSRQと決定されたサービングセルのRSRQとの間の差が予め定められたA3オフセットを超える場合、A3イベントが起こってもよい。いくつかの実施形態において、予め定められたA3オフセットは、示されたRSRQ測定タイプに少なくとも部分的に基づいてもよい。すなわち、複数の異なるオフセット値は、複数の異なるタイプに用いられてもよく、それらの値は、解析、シミュレーション、または場合によっては設計に基づいて予め定められてもよい。それに応じて、測定報告トリガは、A3イベントの発生に応答して生成されてもよい。さらに、測定報告は、A3イベントの発生に応答して、または測定報告トリガに応答して送信されてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態において、測定報告送信および/または測定報告トリガ生成は、A3イベントと1または複数の他のイベントもしくは条件との共同の、または組み合わせの発生に応答して、実行されてもよいことに留意されるべきである。例えば、UE102における信号品質もしくはレベルに関する複数の他のRSRQ比較または他の測定もまた、A3イベントについての複数の比較と共に用いられてもよい。
【0043】
動作525で、ハンドオフコマンドが、サービングセルeNB104からUE102で受信されてもよい。ハンドオフコマンドは、UE102にターゲットセルまたは別のセルにハンドオフすることを示すか、示唆するか、または命令してもよい。それに応じて、ハンドオフコマンドは、任意の適切な識別子を用いてセル内で動作するセルまたはeNB104を識別してもよい。例えば、基地局ID番号または類似物が用いられてもよい。
【0044】
動作530で、UE102は、1または複数のハンドオフ設定メッセージを、ターゲットセルで動作するように構成されたターゲットセルeNB104と交換してもよい。複数の設定メッセージの交換は、ハンドオフコマンドの受信に応答して実行されてよい。さらに、UE102は、一度ハンドオフが行われたならば、複数のトラフィックパケットをターゲットセルeNB104と交換してよい。
【0045】
図7は、いくつかの実施形態によるUEとeNBとの間のRSRQ測定動作およびシグナリングの例を図示する。動作730で、UE102は、複数のCRSシンボルのみを介して1または複数のRSRQ測定を実行してよい。例として、最大で「リリース11」までの複数の3GPP規格におけるそれらのRSRQ測定は、それに応じて実行されてもよいが、実施形態の範囲はこの点に限定されない。
【0046】
動作740で、S‐eNB715(サービングeNB)は、RSRQ測定タイプを示し得る新たなIEを送信してもよい。この動作は、前に説明された複数の技術を用いて実行されてもよい。例えば、新たなIEは、先に説明された測定構成IEに類似しているかまたはそれと同じであり得る。例として、RSRQ測定タイプは、使用されるべきレガシーまたは非レガシー技術を指し得る。例えば、先に説明されたように、レガシー技術は、最大で「リリース11」までの複数の3GPP規格のバージョンまたはリリースに対して適用可能であり得る一方、非レガシー技術は、複数の3GPP規格の後続のバージョンまたはリリースに適用可能であってもよい。
【0047】
動作750で、RSRQ測定は、S‐eNB715から受信された複数の信号において示されたRSRQ測定タイプに従って、UE102で実行されてもよい。動作760で、RSRQ測定は、T‐eNB725から受信された複数の信号において同じ示されたRSRQ測定タイプに従ってUE102で実行されてよい。それに応じて、S‐eNB715およびT‐eNB725についての複数のRSRQの比較は、UE102で実行されてよい。比較は、場合により同じタイプの複数のRSRQが用いられ得るので、公平な比較であるかもしれない。
【0048】
動作770で、S‐eNB715とT‐eNB725との間の様々なシグナリングが実行されてよい。いくつかの実施形態において、シグナリングは、X2インタフェースまたは他のインタフェースを介して実行されてもよく、それは、3GPPまたは他の複数の規格の一部として含まれてもよい。シグナリングは、どのRSRQ測定タイプが用いられるべきかについての複数の通知を含んでもよい。動作780で、S‐eNB715とMME122との間の様々なシグナリングが実行されてもよく、動作790で、T‐eNB725とMME122との間の様々なシグナリングが実行されてもよい。動作770−790で説明されたシグナリングは、複数の構成要素間で双指向性であってもよく、設定情報、ハンドオフ情報隣接セル情報(リスト等)または任意の他の関連情報を含んでよい。
【0049】
図8は、いくつかの実施形態に従って、測定報告の方法の動作を図示する。前に方法500に関して述べられたように、方法800の実施形態は、図8に示されているものと比較して、追加の動作もしくはプロセス、またはより少ない動作もしくはプロセスでさえ含んでよい。方法800の実施形態は、必ずしも図8に示されている時系列には限定されない。方法800を説明することにおいて、図1−7に対する参照がされてもよいが、方法800は、任意の他の適切なシステム、インタフェースおよび構成要素で実施されてもよいことは理解されている。さらに、方法800の実施形態は、無線ネットワークのeNB104、UE102、AP、STA、他の無線デバイス、複数の他のモバイルデバイスまたは複数の他のデバイスもしくは構成要素を指し得る。
【0050】
方法500に関する前の説明、技術、動作および概念は、場合によっては方法800に適用され得ることに留意されるべきである。例えば、方法500の一部として説明されるシグナリングまたは複数のメッセージは、方法800で用いられる複数の対応する概念に類似しているかまたはそれと同じであってよい。
【0051】
動作805で、eNB104は、サービングセルおよびターゲットセルの両方についてRSRQ測定タイプを示すべく、UE102にシグナリングを送信してよい。前に説明したように、サービングセルおよびターゲットセルの両方についてRSRQ測定タイプインジケータを指定する測定構成情報要素(IE)を含んでよいRRCシグナリングを含む、任意の適切なシグナリングが用いられてもよい。動作810で、eNB104は、ターゲットセルにおいて動作するように構成されたターゲットセルeNB104に対し、UE102についてのRSRQ測定タイプを示すメッセージを送信してもよい。そのような送信は、X2インタフェース等の任意の適切なインタフェースを介して実行され得る。メッセージは、RSRQ測定タイプがUE102によって用いられるか、または他の複数のUE102による複数の他の測定で用いられることをターゲットセルeNB104に通知してよい。
【0052】
動作815で、eNB104は、サービングセルのRSRQおよびターゲットセルのRSRQに基づいて、UE102から測定報告を受信してよい。前に説明されたように、測定報告は、サービングセルおよびターゲットセルについてのRSRQ値を含んでよく、他の情報もまた含んでよい。動作820で、ターゲットセルへのUE102のハンドオフが決定されてよく、受信された測定報告に少なくとも部分的に基づいてよい。例えば、ターゲットセルの測定されたRSRQがサービングセルについて測定されたRSRQよりも指定されたマージンだけ高い場合、ターゲットセルへのハンドオフが決定される。この例は、しかし、ハンドオフが本明細書で説明される複数の技術を含む他の複数の技術を用いて決定されるので、限定するものではない。動作825で、eNB104は、ターゲットセルへのハンドオフを示すハンドオフメッセージをUE102に送信してよい。前に説明されたように、ハンドオフメッセージは、ターゲットセルの識別子またはターゲットセルにおいて動作するように構成されたターゲットeNB104等を含んでよい。
【0053】
3GPP LTEセルラーネットワークにおいて動作するように構成されたユーザ機器(UE)が、本明細書で開示される。UEは、サービングセルおよびターゲットセルの両方について第1または第2の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプのいずれかを示すべく、進化型ノードB(eNB)からシグナリングを受信するように構成されたハードウェア処理回路を備える。いくつかの実施形態において、シグナリングは、第1および第2のRSRQ測定タイプに加えて、またはその代わりに、複数の他のRSRQ測定タイプを示し得る。いくつかの実施形態において、RSRQ測定タイプはまた、複数の追加のターゲットセルについてのものであってもよい。ハードウェア処理回路は、サービングセルのRSRQおよびターゲットセルのRSRQを、示されたRSRQ測定タイプに基づいて決定し、測定報告を、サービングセルのRSRQおよびターゲットセルのRSRQに基づいてeNBに送信するようにさらに構成され得る。第1のRSRQ測定タイプについて、サービングセルおよびターゲットセルの両方のRSRQが、複数の共通基準信号(CRS)が含まれる1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを介して受信信号強度インジケータ(RSSI)から決定されてもよい。第2のRSRQ測定タイプについて、RSRQは、UEで受信された1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの受信電力に基づくRSSIから、サービングセルおよびターゲットセルの両方について決定されてよい。いくつかの実施形態において、第2のRSRQ測定タイプについてのRSRQの決定のためのOFDMシンボルのうち少なくとも1つは、CRSを除外してもよい。
【0054】
いくつかの実施形態において、eNBから受信されたシグナリングは、サービングセルおよびターゲットセルの両方についてのRSRQ測定タイプインジケータを指定する測定構成情報要素(IE)を含む無線リソース制御(RRC)シグナリングを含んでよい。いくつかの実施形態において、第2のRSRQ測定タイプについてのRSSIは、複数のOFDMシンボルにおいて受信電力の線形平均を含んでよい。いくつかの実施形態において、測定サブフレームが、複数のOFDMシンボルを含んでよく、および線形平均は、測定サブフレームにおけるOFDMシンボルのうち少なくとも1つのために実行されてもよい。いくつかの実施形態において、線形平均は、複数のOFDMシンボルについての伝送帯域幅の少なくとも一部分を占める測定帯域幅において実行されてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態において、A3イベントは、決定されたターゲットセルのRSRQと決定されたサービングセルのRSRQとの間の差が予め定められたA3オフセットを超える場合に生じるかもしれず、測定報告がA3イベントの発生に応答して送信されてもよい。いくつかの実施形態において、予め定められたA3オフセットは、示されたRSRQ測定タイプに少なくとも部分的に基づいてよい。いくつかの実施形態において、第1のRSRQ測定タイプは、レガシー動作のためであり得、第2のRSRQ測定タイプは、非レガシー動作のためであり得る。いくつかの実施形態において、eNBは、サービングセルにおいて動作するように構成されたサービングセルeNBであり得る。
【0056】
ハードウェア処理回路は、サービングセルeNBからハンドオフコマンドを受信するようにさらに構成され得る。ハードウェア処理回路は、ハンドオフコマンドの受信に応答して、1または複数のハンドオフ設定メッセージをターゲットセルにおいて動作するように構成されたターゲットセルeNBと交換するようにさらに構成され得る。いくつかの実施形態において、ハードウェア処理回路は、1または複数のアンテナに結合されるように構成された1または複数の送受信機を含んでよい。eNBからのシグナリングの受信およびeNBへの測定報告の送信は、1または複数のアンテナで実行されてよい。
【0057】
3GPP LTEセルラーネットワークにおいて動作するように構成されたユーザ機器(UE)における測定報告の方法もまた、本明細書において開示される。方法は、進化型ノードB(eNB)から、測定報告トリガの生成に用いるためのレガシーRSRQ決定または非レガシーRSRQ決定のいずれかを指定する基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプインジケータを受信する段階を含んでよい。方法は、測定報告トリガの生成に応答してeNBに測定報告を送信する段階を、さらに含む。測定報告トリガは、サービングセルについて測定されたRSRQのターゲットセルについて測定されたRSRQとの比較に少なくとも部分的に基づいて生成されてもよい。サービングセルおよびターゲットセルについてのRSRQは、両方ともRSRQ測定タイプインジケータに従って決定されてよい。いくつかの実施形態において、レガシーRSRQ決定は、複数の共通基準信号(CRS)が含まれる1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを介した受信信号強度インジケータ(RSSI)に基づいてもよく、非レガシーRSRQ決定は、UEで受信された1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの合計した受信電力に基づくRSSIに基づいてもよい。いくつかの実施形態において、非レガシーRSRW測定タイプについてのRSSIは、複数のOFDMシンボルについての伝送帯域幅の少なくとも一部分を占める測定帯域幅における複数のOFDMシンボルにおいて受信電力の線形平均を含んでもよい。非レガシーRSRW測定タイプについてのOFDMシンボルのうち少なくとも1つが、CRSを除外し得る。
【0058】
いくつかの実施形態において、RSRQ測定タイプインジケータは、UEとeNBとの間の無線リソース制御(RRC)シグナリングの一部として受信された測定構成情報要素(IE)に含まれ得る。いくつかの実施形態において、測定報告トリガは、ターゲットセルの測定されたRSRQとサービングセルの測定されたRSRQとの間の差が、予め定められたA3オフセットを超えるA3イベントに応答して生成されてもよい。いくつかの実施形態において、予め定められたA3オフセットは、測定タイプインジケータに基づいてもよい。
【0059】
3GPP LTEセルラーネットワークにおいて測定報告を行うために複数の動作を実行すべく、1または複数のプロセッサによる実行のための複数の命令を格納する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体が、本明細書において開示される。複数の動作は、サービングセルおよびターゲットセルの両方についての第1または第2の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプのいずれかを示すべく、進化型ノードB(eNB)からシグナリングをユーザ機器(UE)で受信する1または複数のプロセッサを構成してよい。複数の動作は、1または複数のプロセッサが、サービングセルのRSRQおよびターゲットセルのRSRQを、示されたRSRQ測定タイプに基づいて決定し、サービングセルのRSRQおよびターゲットセルのRSRQに基づいてeNBに測定報告を送信するようにさらに構成してもよい。第2のRSRQ測定タイプについて、RSRQは、UEで受信された1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの受信電力に基づくRSSIに基づいて、決定されてもよい。いくつかの実施形態において、第1のRSRQ測定タイプについて、RSRQは、複数の共通基準信号(CRS)が含まれる1または複数の受信OFDMシンボルを介した受信信号強度インジケータ(RSSI)に基づいて、決定されてもよい。
【0060】
いくつかの実施形態において、eNBから受信されるシグナリングは、サービングセルおよびターゲットセルの両方についてRSRQ測定タイプインジケータを指定する測定構成情報要素(IE)を含む無線リソース制御(RRC)シグナリングを含み得る。いくつかの実施形態において、第2のRSRQ測定タイプについてのRSSIは、複数のOFDMシンボルにおいて受信電力の線形平均を含み得る。いくつかの実施形態において、決定されたターゲットセルのRSRQと決定されたサービングセルのRSRQとの間の差が予め定められたA3オフセットを超える場合、A3イベントが起こり得、A3イベントの発生に応答して測定報告が送信されてもよい。
【0061】
3GPP LTEセルラーネットワークにおいて動作するように構成された進化型ノードB(eNB)もまた、本明細書において開示される。eNBは、サービングセルおよびターゲットセルの両方について第1または第2の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプのいずれかを示すべく、ユーザ機器(UE)にシグナリングを送信するように構成されたハードウェア処理回路を備えてもよい。ハードウェア処理回路は、サービングセルのRSRQおよびターゲットセルのRSRQに基づくUEから測定報告を受信するようにさらに構成されてもよい。第1のRSRQ測定タイプについて、共通基準信号(CRS)が含まれるサービングセルおよびターゲットセルの両方についてのRSRQは、1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを介した受信信号強度インジケータ(RSSI)から決定されてもよい。第2のRSRQ測定タイプについて、RSRQは、UEで受信された1または複数のOFDMシンボルの受信電力に基づくRSSIからサービングセルおよびターゲットセルの両方について決定されてもよい。ハードウェア処理回路は、受信された測定報告に少なくとも部分的に基づいて、ターゲットセルにUEのハンドオフを決定し、ターゲットセルへのハンドオフを示すハンドオフメッセージをUEに送信するようにさらに構成されてもよい。いくつかの実施形態において、シグナリングは、サービングセルおよびターゲットセルの両方についてRSRQ測定タイプインジケータを指定する測定構成情報要素(IE)を含む無線リソース制御(RRC)シグナリングを含んでもよい。ハードウェア処理回路は、UEのRSRQ測定タイプを示すメッセージをターゲットセルにおいて動作するように構成されたターゲットセルeNBに送信するようにさらに構成されてもよい。いくつかの実施形態において、メッセージは、1または複数のX2インタフェースを介して送信されてもよい。
【0062】
要約書は、読者が技術的開示の性質および要旨を確認することを可能にする要約書を要求する、米国特許法施行規則1.72条(b)に準拠して提供される。
要約書は、特許請求の範囲の範囲または意味を限定する、または解釈するのに用いられるべきではないとの理解のもとで、提出される。
以下の特許請求の範囲は、ここで、詳細な説明に組み込まれ、それぞれの請求項は、別個の実施形態として自立している。
[項目1]
3GPP LTEセルラーネットワークにおいて動作するユーザ機器(UE)であって、当該UEはハードウェア処理回路を備え、当該ハードウェア処理回路は、
サービングセルおよびターゲットセルの両方について第1 の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプまたは第2 の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプのいずれかを示すべく、進化型ノードB(eNB)からシグナリングを受信し、
示された上記RSRQ測定タイプに基づいて上記サービングセルのRSRQおよび上記ターゲットセルのRSRQを決定し、
上記サービングセルの上記RSRQおよび上記ターゲットセルの上記RSRQに基づいて上記eNBに測定報告を送信し、
上記第1のRSRQ測定タイプについて、上記サービングセルおよび上記ターゲットセルの両方についての上記RSRQは、複数の共通基準信号(CRS)が含まれる1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを介して受信信号強度インジケータ(RSSI)から決定され、
上記第2のRSRQ測定タイプについて、上記RSRQは、上記サービングセルおよび上記ターゲットセルの両方について、上記UEで受信された1または複数のOFDMシンボルの受信電力に基づくRSSIから決定される、
ユーザ機器(UE)。
[項目2]
上記第2のRSRQ測定タイプの上記RSRQの上記決定についての上記複数のOFDMシンボルのうち少なくとも1つは、CRSを除外する、項目1に記載のUE。
[項目3]
上記eNBから受信された上記シグナリングは、上記サービングセルおよび上記ターゲットセルの両方についてRSRQ測定タイプインジケータを指定する測定構成情報要素(IE)を含む無線リソース制御(RRC)シグナリングを含む、項目1または2に記載のUE。
[項目4]
上記第2のRSRQ測定タイプについての上記RSSIは、上記複数のOFDMシンボルにおいて受信電力の線形平均を含む、項目1から3のいずれか一項に記載のUE。
[項目5]
測定サブフレームが複数のOFDMシンボルを含み、上記線形平均が上記測定サブフレームにおける上記複数のOFDMシンボルのうち少なくとも1つのために実行される、項目4に記載のUE。
[項目6]
上記線形平均は、上記複数のOFDMシンボルについて伝送帯域幅の少なくとも一部を占める測定帯域幅において実行される、項目5に記載のUE。
[項目7]
決定された上記ターゲットセルの上記RSRQと決定された上記サービングセルの上記RSRQとの間の差が予め定められたA3オフセットを超える場合、A3イベントが起こり、
上記測定報告が上記A3イベントの発生に応答して送信される、
項目1から6のいずれか一項に記載のUE。
[項目8]
上記予め定められたA3オフセットは、示された上記RSRQ測定タイプに少なくとも部分的に基づく、項目7に記載のUE。
[項目9]
上記第1のRSRQ測定タイプは、レガシー動作のためであり、上記第2のRSRQ測定タイプは非レガシー動作のためである、項目1から8のいずれか一項に記載のUE。
[項目10]
上記eNBは、上記サービングセルにおいて動作するサービングセルeNBである、項目1から9のいずれか一項に記載のUE。
[項目11]
上記ハードウェア処理回路は、さらに、上記サービングセルeNBからハンドオフコマンドを受信する、項目10に記載のUE。
[項目12]
上記ハードウェア処理回路は、さらに、上記ハンドオフコマンドの上記受信に応答して、1または複数のハンドオフ設定メッセージを上記ターゲットセルにおいて動作するターゲットセルeNBと交換する、項目11に記載のUE。
[項目13]
上記ハードウェア処理回路は、1または複数のアンテナに結合された1または複数の送受信機を含む上記1または複数のアンテナをさらに有し、
上記eNBからの上記シグナリングの上記受信および上記eNBへの上記測定報告の上記送信は、上記1または複数のアンテナで実行される、
項目1から12のいずれか一項に記載のUE。
[項目14]
3GPP LTEセルラーネットワークにおいて動作する、ユーザ機器(UE)で測定報告をするための方法であって、
測定報告トリガの生成に用いるためのレガシーRSRQ決定または非レガシーRSRQ決定のいずれかを指定する基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプインジケータを進化型ノードB(eNB)から受信する段階と、
上記測定報告トリガの上記生成に応答して上記eNBに測定報告を送信する段階と、を備え、
上記測定報告トリガは、サービングセルについて測定されたRSRQとターゲットセルについて測定されたRSRQとの比較に少なくとも部分的に基づいて生成され、
上記サービングセルについての上記RSRQおよび上記ターゲットセルについての上記RSRQは、両方とも上記RSRQ測定タイプインジケータに従って決定される、
方法。
[項目15]
上記レガシーRSRQ決定は、複数の共通基準信号(CRS)が含まれる1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを介した受信信号強度インジケータ(RSSI)に基づいており、
上記非レガシーRSRQ決定は、上記UEで受信された1または複数のOFDMシンボルの合計の受信電力に基づくRSSIに基づいており、
上記複数のOFDMシンボルのうち少なくとも1つはCRSを除外する、
項目14に記載の方法。
[項目16]
非レガシーRSRQ測定タイプについての上記RSSIは、上記複数のOFDMシンボルについての伝送帯域幅の少なくとも一部を占める測定帯域幅において、上記複数のOFDMシンボルにおける受信電力の線形平均を含む、項目15に記載の方法。
[項目17]
上記RSRQ測定タイプインジケータは、上記UEと上記eNBとの間の無線リソース制御(RRC)シグナリングの一部として受信される測定構成情報要素(IE)において含まれる、項目14から16のいずれか一項に記載の方法。
[項目18]
上記測定報告トリガは、上記ターゲットセルの上記測定されたRSRQと上記サービングセルの上記測定されたRSRQとの間の差が、予め定められたA3オフセットを超えるA3イベントに応答して生成される、項目14から17のいずれか一項に記載の方法。
[項目19]
上記予め定められたA3オフセットは、上記測定タイプインジケータに基づいている、項目18に記載の方法。
[項目20]
3GPP LTEセルラーネットワークにおいて測定報告のための複数の動作を実行すべく、1または複数のプロセッサによる実行のための複数の命令を格納している非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、上記複数の動作は、上記1または複数のプロセッサが、
ユーザ機器(UE)において、サービングセルおよびターゲットセルの両方について第1 の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプまたは第2 の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプのいずれかを示すべく、進化型ノードB(eNB)からシグナリングを受信し、
示された上記RSRQ測定タイプに基づいて、上記サービングセルの上記RSRQおよび上記ターゲットセルの上記RSRQを決定し、
上記サービングセルの上記RSRQおよび上記ターゲットセルの上記RSRQに基づいて上記eNBに測定報告を送信するように、上記1または複数のプロセッサを構成し、
上記第2のRSRQ測定タイプについて、上記RSRQは、上記UEで受信された1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルの受信電力に基づくRSSIに基づいて決定される、
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
[項目21]
上記第1のRSRQ測定タイプについて、上記RSRQは、複数の共通基準信号(CRS)が含まれる、受信された複数のOFDMシンボルの1または複数を介した受信信号強度インジケータ(RSSI)に基づいて決定される、項目20に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
[項目22]
上記eNBから受信された上記シグナリングは、上記サービングセルおよび上記ターゲットセルの両方について上記RSRQ測定タイプインジケータを指定する測定構成情報要素(IE)を含む無線リソース制御(RRC)シグナリングを含む、項目21に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
[項目23]
上記第2のRSRQ測定タイプについての上記RSSIは、上記複数のOFDMシンボルにおける受信電力の線形平均を含む、項目21に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
[項目24]
上記決定された上記ターゲットセルの上記RSRQと上記決定された上記サービングセルの上記RSRQとの間の差が予め定められたA3オフセットを超える場合、A3イベントが起こり、
上記測定報告は、上記A3イベントの発生に応答して送信される、
項目21に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
[項目25]
3GPP LTEセルラーネットワークにおいて動作する進化型ノードB(eNB)であって、当該eNBは、ハードウェア処理回路を備え、当該ハードウェア処理回路は、
サービングセルおよびターゲットセルの両方について第1 の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプまたは第2 の基準信号受信品質(RSRQ)測定タイプのいずれかを示すべく、ユーザ機器(UE)にシグナリングを送信し、
上記サービングセルの上記RSRQおよび上記ターゲットセルの上記RSRQに基づく上記UEから測定報告を受信し、
上記第1のRSRQ測定タイプについて、上記サービングセルおよび上記ターゲットセルの両方についての上記RSRQは、複数の共通基準信号(CRS)が含まれる1または複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを介した受信信号強度インジケータ(RSSI)から決定され、
上記第2のRSRQ測定タイプについて、上記RSRQは、上記UEで受信された1または複数のOFDMシンボルの受信電力に基づくRSSIから上記サービングセルおよび上記ターゲットセルの両方について決定される、
進化型ノードB(eNB)。
[項目26]
上記ハードウェア処理回路は、さらに、
上記ターゲットセルに対して上記UEについてのハンドオフを、上記受信された測定報告に少なくとも部分的に基づいて決定し、
上記ハンドオフを上記ターゲットセルに対して示すハンドオフメッセージを上記UEに送信する、
項目25に記載のeNB。
[項目27]
上記シグナリングは、上記サービングセルおよび上記ターゲットセルの両方について上記RSRQ測定タイプインジケータを指定する測定構成情報要素(IE)を含む無線リソース制御(RRC)シグナリングを含む、項目25または26に記載のeNB。
[項目28]
上記ハードウェア処理回路は、さらに、上記UEについての上記RSRQ測定タイプを示すメッセージを上記ターゲットセルにおいて動作するターゲットセルeNBに送信する、項目25から27のいずれか一項に記載のeNB。
[項目29]
上記メッセージは、1または複数のX2インタフェースを介して送信される、項目28に記載のeNB。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8