特許第6442835号(P6442835)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ セイコーエプソン株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6442835-記録装置 図000002
  • 特許6442835-記録装置 図000003
  • 特許6442835-記録装置 図000004
  • 特許6442835-記録装置 図000005
  • 特許6442835-記録装置 図000006
  • 特許6442835-記録装置 図000007
  • 特許6442835-記録装置 図000008
  • 特許6442835-記録装置 図000009
  • 特許6442835-記録装置 図000010
  • 特許6442835-記録装置 図000011
  • 特許6442835-記録装置 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6442835
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】記録装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20181217BHJP
   B41J 29/393 20060101ALI20181217BHJP
   B65H 83/00 20060101ALI20181217BHJP
   B41J 3/54 20060101ALI20181217BHJP
   B41F 15/12 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   B41J2/01 451
   B41J2/01 401
   B41J29/393 105
   B65H83/00
   B41J3/54 Z
   B41F15/12 A
【請求項の数】6
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-36410(P2014-36410)
(22)【出願日】2014年2月27日
(65)【公開番号】特開2015-160357(P2015-160357A)
(43)【公開日】2015年9月7日
【審査請求日】2016年12月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116665
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 和昭
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(72)【発明者】
【氏名】酒井 裕彰
【審査官】 亀田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−108200(JP,A)
【文献】 特開2005−231352(JP,A)
【文献】 米国特許第05587730(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01−2/215
B41F 15/12
B41J 3/54
B41J 29/393
B65H 83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被記録媒体に画像を記録する記録部と、
前記記録部で記録された画像における画像不良を検出する検出部と、
前記記録部とは別に設けられ、前記検出部で検出された画像不良に対して補修記録を行う補修記録部と、
前記検出部の検出結果が画像不良である前記被記録媒体を前記補修記録部に搬送し、前記検出部の検出結果が画像不良でない前記被記録媒体を前記補修記録部に搬送しない第1搬送部と、
前記記録部で記録された前記被記録媒体を集積する主集積部と、
前記検出部の検出結果が画像不良でない前記被記録媒体を前記主集積部に前記被記録媒体を搬送する第2搬送部と、
前記補修記録部に搬送された前記被記録媒体を前記主集積部に搬送する第3搬送部と、を備える、ことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項に記載の記録装置において、
前記被記録媒体の搬送経路において前記検出部と前記主集積部との間に設けられ、前記記録部で記録された前記被記録媒体を一時的に集積する副集積部を備えることを特徴とする記録装置。
【請求項3】
請求項に記載の記録装置において、
前記副集積部を複数備えることを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項に記載の記録装置において、
前記副集積部として、前記検出部で画像不良が検出された前記被記録媒体を一時的に集積する第1副集積部と、前記検出部で画像不良が検出されなかった前記被記録媒体を一時的に集積する第2副集積部と、を備えることを特徴とする記録装置。
【請求項5】
請求項1からのいずれか1項に記載の記録装置において、
前記記録部の修復部を備え、
前記修復部は、前記補修記録部で補修記録を行っている間に前記記録部の修復を行うことが可能に構成されていることを特徴とする記録装置。
【請求項6】
請求項に記載の記録装置において、
前記第1副集積部と前記第2副集積部とは、鉛直方向にずらされて配置されていることを特徴とする記録装置。」
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置及び記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、被記録媒体に画像を記録する記録装置が使用されている。このような記録装置のうち、被記録媒体に記録された画像における画像不良を検出し、該画像不良を補修することが可能な記録装置が開示されている。
例えば、特許文献1には、被記録媒体に記録を行うヘッドユニットと画像不良を検出可能な検出部とを備え、前記検出部が画像不良を検出した場合には、前記ヘッドユニットを用いて該画像不良の補修を行うことが可能な記録装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−24627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の記録装置は、画像不良の補修を行うことが可能であるが、該記録装置は、被記録媒体に記録を行うヘッドユニットを用いて該画像不良の補修を行う構成である。このため、例えば連続して被記録媒体に記録を行う場合に画像不良が発生すると、該画像不良の補修を行う間は被記録媒体への記録が止まってしまい記録効率が低下していた。
【0005】
そこで、本発明の目的は、被記録媒体に記録された画像における画像不良を効率よく補修することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の記録装置は、被記録媒体に画像を記録する記録部と、前記記録部で記録された画像における画像不良を検出する検出部と、前記記録部とは別に設けられ、前記検出部で検出された画像不良に対して補修記録を行う補修記録部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本態様によれば、前記記録部とは別に設けられ、前記検出部で検出された画像不良に対して補修記録を行う補修記録部を備えている。このため、例えば連続して被記録媒体に記録を行う場合に画像不良が発生しても、該画像不良の補修を前記補修記録部で行っている間に前記記録部で記録を行うことができる。すなわち、前記被記録媒体に記録された画像における画像不良を効率よく補修することができる。
【0008】
本発明の第2の態様の記録装置は、前記第1の態様において、前記記録部で記録された前記被記録媒体を集積する主集積部と、前記検出部の検出結果に基づいて前記被記録媒体を前記主集積部又は前記補修記録部に搬送する第1搬送部と、前記補修記録部に搬送された前記被記録媒体を前記主集積部に搬送する第2搬送部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本態様によれば、前記第1搬送部は、前記検出部の検出結果に基づいて前記被記録媒体を前記主集積部又は前記補修記録部に搬送する。このため、前記検出部の検出結果に基づいて前記被記録媒体を前記主集積部又は前記補修記録部に仕分けることができる。
【0010】
本発明の第3の態様の記録装置は、前記第2の態様において、前記被記録媒体の搬送経路において前記検出部と前記主集積部との間に設けられ、前記記録部で記録された前記被記録媒体を一時的に集積する副集積部を備えることを特徴とする。
【0011】
被記録媒体に記録した順に前記主集積部に集積させることが望まれる場合がある。
本態様によれば、前記被記録媒体の搬送経路において前記検出部と前記主集積部との間に設けられ、前記記録部で記録された前記被記録媒体を一時的に集積する副集積部を備える。このため、例えば連続して被記録媒体に記録を行う場合において、前記補修記録部で画像不良の補修を行っている間に前記副集積部に画像不良の無い被記録媒体を集積させておき、前記補修記録部で補修された被記録媒体を前記主集積部に集積させてから前記副集積部に集積された被記録媒体を前記主集積部に集積させることが可能になる。すなわち、被記録媒体に記録した順に前記主集積部に集積させることが可能になる。
【0012】
本発明の第4の態様の記録装置は、前記第3の態様において、前記副集積部を複数備えることを特徴とする。
【0013】
本態様によれば、前記副集積部を複数備えるので、被記録媒体に記録した順に前記主集積部に集積させることを効率的に行うことが可能になる。
【0014】
本発明の第5の態様の記録装置は、前記第4の態様において、前記副集積部として、前記検出部で画像不良が検出された前記被記録媒体を一時的に集積する第1副集積部と、前記検出部で画像不良が検出されなかった前記被記録媒体を一時的に集積する第2副集積部と、を備えることを特徴とする。
【0015】
本態様によれば、前記副集積部として、前記検出部で画像不良が検出された前記被記録媒体を一時的に集積する第1副集積部と、前記検出部で画像不良が検出されなかった前記被記録媒体を一時的に集積する第2副集積部と、を備える。このため、例えば連続して被記録媒体に記録を行う場合に、画像不良の有る被記録媒体を前記第1副集積部に一時的に集積させ、画像不良の無い被記録媒体を前記第2副集積部に一時的に集積させることで、被記録媒体に記録した順に前記主集積部に集積させることを効率的に行うことができる。
【0016】
本発明の第6の態様の記録装置は、前記第1から第5のいずれか1つの態様において、前記記録部の修復部を備え、前記修復部は、前記補修記録部で補修記録を行っている間に前記記録部の修復を行うことが可能に構成されていることを特徴とする。
【0017】
本態様によれば、前記修復部は、前記補修記録部で補修記録を行っている間に前記記録部の修復を行うことが可能に構成されている。このため、前記被記録媒体に記録された画像における画像不良を効率よく補修することができる。
【0018】
本発明の第7の態様の記録装置は、前記第5の態様において、前記第1副集積部と前記第2副集積部とは、鉛直方向にずらされて配置されていることを特徴とする。
【0019】
本態様によれば、前記第1副集積部と前記第2副集積部とは、鉛直方向にずらされて配置されている。このため、前記記録装置のスペースを有効に使うことができ、前記記録装置のコンパクト化が可能になる。
【0020】
本発明の第8の態様の記録方法は、被記録媒体に画像を記録部で記録する記録工程と、前記記録工程で記録された画像における画像不良を検出する検出工程と、前記検出工程で検出された画像不良に対して前記記録部とは別の補修記録部で補修記録を行う補修記録工程と、を有することを特徴とする。
【0021】
本態様によれば、前記記録部とは別に設けられる前記補修記録部で、前記検出部で検出された画像不良に対して補修記録を行う。このため、例えば連続して被記録媒体に記録を行う場合に画像不良が発生しても、該画像不良の補修を前記補修記録部で行う間にも前記記録部で記録を行うことができる。すなわち、前記被記録媒体に記録された画像における画像不良を効率よく補修することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施例1に係る記録装置のブロック図。
図2】本発明の実施例1に係る記録装置の概略平面図。
図3】本発明の実施例1に係る記録装置の概略側面図。
図4】本発明の実施例1に係る記録装置の概略側面図。
図5】本発明の実施例2に係る記録装置のブロック図。
図6】本発明の実施例2に係る記録装置の概略平面図。
図7】本発明の実施例2に係る記録装置の概略側面図。
図8】本発明の実施例2に係る記録装置の概略側面図。
図9】本発明の実施例3に係る記録装置の概略側面図。
図10】本発明の実施例1に係る記録方法を表すフローチャート。
図11】本発明の実施例2に係る記録方法を表すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明の一実施例に係る記録装置について、添付図面を参照して詳細に説明する。
[記録装置の実施例1](図1図4
最初に、本発明の実施例1に係る記録装置の概要について説明する。
図1は本実施例の記録装置1のブロック図を表している。また、図2は本実施例の記録装置1の概略平面図を表している。また、図3及び図4は本実施例の記録装置1の概略側面図を表しており、図3は搬送部8側(補修記録部5が設けられている側)の側面図であり、図4は搬送部9側(補修記録部5が設けられていない側)の側面図である。
なお、本実施例の記録装置は、記録部3に、インクを複数のノズルから吐出して記録する記録ヘッドHと、該記録ヘッドHのメンテナンスを行う修復部Cと、を備えた所謂インクジェット記録装置であるが、このような記録装置に限定されない。
【0024】
本実施例の記録装置1は、被記録媒体Pに画像を記録する記録部3と、記録部3で記録された画像における画像不良を検出する検出部4と、記録部3とは別に設けられ、検出部4で検出された画像不良に対して補修記録を行う補修記録部5と、を備えている。
このような構成により、例えば連続して被記録媒体Pに記録を行う場合に画像不良が発生しても、該画像不良の補修を補修記録部5で行っている間に記録部3で記録を行うことが可能になっている。すなわち、本実施例の記録装置1は、被記録媒体Pに記録された画像における画像不良を効率よく補修することができる構成になっている。
【0025】
また、本実施例の記録装置1は、記録部3で記録された前記被記録媒体を集積する主集積部6を備えている。
そして、記録部3で画像が記録された被記録媒体Pを検出部4に搬送する搬送部7を備えている。また、検出部4における検出結果に基づいて、搬送部8又は搬送部9のどちらに被記録媒体Pを送るかを仕分ける仕分け部13を備えている。これら搬送部7、搬送部8、搬送部9及び仕分け部13で、検出部4の検出結果に基づいて被記録媒体Pを主集積部6又は補修記録部5に搬送する、第1搬送部を形成している。このような構成により、検出部4の検出結果に基づいて被記録媒体Pを主集積部6又は補修記録部5に仕分けている。
さらに、補修記録部5に搬送された被記録媒体Pを主集積部6に搬送する第2搬送部としての搬送部10を備えている。
【0026】
なお、図1で表されるように、本実施例の記録装置1はPC2と電気的に接続され、ユーザーは、PC2から記録部3、検出部4及び補修記録部5に、指示信号や記録データ等の信号Sの送信を行うことが可能になっている。
【0027】
また、検出部4と記録部3、検出部4と補修記録部5は電気的に接続されており、検出部4は画像不良を検出すると、記録部3と補修記録部5に画像不良を検出したことを表すNG信号を送信する。
補修記録部5は、NG信号を受信すると、画像不良が検出された被記録媒体Pの補修記録を行う。
そして、記録部3がNG信号を受信すると、不図示の制御部の制御により、補修記録部5で補修記録を行っている間に、修復部Cにより記録ヘッドHの修復が行われる。
このような構成により、被記録媒体Pに記録された画像における画像不良を効率よく補修している。
なお、本実施例の修復部Cは、記録部3の記録ヘッドHに設けられたインクを吐出するノズルからインクを吸引可能な吸引部と、記録ヘッドHのノズル形成面をワイプ可能なワイパーとを有している。ただし、修復部Cの構成としてはこのような構成に限定されない。
【0028】
また、図3及び図4で表されるように、搬送部7、8及び9は、回転駆動可能なローラーRにより駆動する無端ベルトで構成されている。なお、図では表されていないが、搬送部10及び仕分け部13も搬送部7、8及び9と同様、回転駆動可能なローラーRにより駆動する無端ベルトで構成されている。
このような構成により、搬送部7は被記録媒体Pを方向A1に搬送可能であり、搬送部8は被記録媒体Pを方向A2に搬送可能であり、搬送部9は被記録媒体Pを方向A3に搬送可能であり、搬送部10は被記録媒体Pを方向A4に搬送可能であり、仕分け部13は被記録媒体Pを搬送部8及び9に仕分け可能である。
【0029】
[実施例2](図5図8
次に、実施例2の記録装置について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図5は本実施例の記録装置1のブロック図を表している。また、図6は本実施例の記録装置1の概略平面図を表している。また、図7及び図8は本実施例の記録装置1の概略側面図を表しており、図7は搬送部8側(補修記録部5が設けられている側)の側面図であり、図8は搬送部9側(補修記録部5が設けられていない側)の側面図である。なお、上記実施例と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。
なお、本実施例の記録装置1は、所定枚数までの被記録媒体Pを一時的に集積可能な第1副集積部11が搬送部8側に設けられ、所定枚数までの被記録媒体Pを一時的に集積可能な第2副集積部12が搬送部9側に設けられている以外は実施例1の記録装置1と同様の構成である。
【0030】
図5から図8で表されるように、本実施例の記録装置1は、被記録媒体Pの搬送経路において検出部4と主集積部6との間に設けられ、記録部3で記録された被記録媒体Pを一時的に集積する副集積部として第1副集積部11及び第2副集積部12を備えている。
なお、被記録媒体Pに記録した順に主集積部6に集積させることが望まれる場合がある。例えば、被記録媒体Pに記録した順に別に用意された封筒に該被記録媒体Pを封入する場合などである。
上記のように、本実施例の記録装置1は、被記録媒体Pの搬送経路において検出部4と主集積部6との間に設けられ、記録部3で記録された被記録媒体Pを一時的に集積する副集積部を備えている。このため、例えば連続して被記録媒体Pに記録を行う場合において、補修記録部5で画像不良の補修を行っている間に前記副集積部に画像不良の無い被記録媒体Pを集積させておき、補修記録部5で補修された被記録媒体Pを主集積部6に集積させてから前記副集積部に集積された被記録媒体Pを主集積部6に集積させることが可能になっている。すなわち、被記録媒体Pに記録した順に主集積部6に集積させることが可能になっている。
【0031】
また、図5から図8で表されるように、本実施例の記録装置1は、前記副集積部を第1副集積部11及び第2副集積部12と複数備えているので、被記録媒体Pに記録した順に主集積部6に集積させることを効率的に行うことが可能になっている。例えば、記録部3による記録時間と補修記録部5による補修記録時間とでは、記録部3で記録する画像の大きさや補修記録部5で補修記録する内容によって、どちらが短くなるかが変わってくる。また、記録部3による記録時間と補修記録部5による補修記録時間とでは、記録部3で記録する記録速度及び補修記録部5で補修記録する記録速度によって、どちらが短くなるかが変わってくる。このため、例えば、画像不良の無い被記録媒体Pを集積させる副集積部と画像不良の有る被記録媒体Pを集積させる副集積部とを設けることにより、被記録媒体Pに記録した順に主集積部6に集積させることを効率的に行うことが可能になる。
【0032】
また、第1副集積部11は検出部4で画像不良が検出された被記録媒体Pを一時的に集積する副集積部であり、第2副集積部12は検出部4で画像不良が検出されなかった被記録媒体Pを一時的に集積する副集積部である。
このような構成により、本実施例の記録装置1は、例えば連続して被記録媒体Pに記録を行う場合に、画像不良の有る被記録媒体Pを第1副集積部11に一時的に集積させ、画像不良の無い被記録媒体Pを第2副集積部12に一時的に集積させることで、被記録媒体Pに記録した順に主集積部6に集積させることを効率的に行うことができる。
【0033】
なお、補修記録部5と第1副集積部11、補修記録部5と第2副集積部12は電気的に接続されている。そして、本実施例の補修記録部5は、NG信号を検出部4から受信すると、第2副集積部12に、画像不良が検出されなかった被記録媒体Pを一時的に集積するよう指示信号を送信する。そして、第2副集積部12は、補修記録部5からの送り指令(指示信号)を受信すると被記録媒体Pを主集積部6に搬送する。なお、補修記録部5がNG信号を検出部4から受信する前は、画像不良が検出されなかった被記録媒体Pは第2副集積部12に一時的に集積されることなく第2副集積部12を経由して主集積部6に集積される。
【0034】
また、補修記録部5は、NG信号を検出部4から受信すると、第1副集積部11に、画像不良が検出された被記録媒体Pを一時的に集積するよう指示信号を送信する。こうして、画像不良が検出された被記録媒体Pは検出部4から第1副集積部11に搬送されるが、第1副集積部11は被記録媒体Pの集積数をカウント可能であり、該カウント数は補修記録部5に送信される。なお、補修記録部5が補修記録を行っていなければ画像不良が検出された被記録媒体Pはすぐに第1副集積部11から補修記録部5に搬送されるが、補修記録部5が補修記録を行っている場合は、検出部4から第1副集積部11に搬送される被記録媒体Pは集積される。
【0035】
なお、図7及び図8で表されるように、第1副集積部11及び第2副集積部12は、共に、上側から集積され下側から搬送される構成である。このため、第1副集積部11及び第2副集積部12に集積された被記録媒体Pに関して記録順序を維持して主集積部6に送ることが可能な構成になっている。
【0036】
本実施例の記録装置1は、このような構成により、被記録媒体Pに記録した順序と異なる順序とならないように、記録がなされた被記録媒体Pを主集積部6に集積させている。
【0037】
[実施例3](図9
次に、実施例2の記録装置について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図9は本実施例の記録装置1の概略側面図を表している。なお、上記実施例と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。
なお、本実施例の記録装置1は、第1副集積部11と第2副集積部12とが鉛直方向にずらされて配置されている以外は実施例2の記録装置1と同様の構成である。
【0038】
図9で表されるように、本実施例の記録装置1は、第1副集積部11と第2副集積部12とが鉛直方向にずらされて配置されている。このため、記録装置1のスペースを有効に使っており、記録装置1をコンパクト化している。
【0039】
[記録方法の実施例1](図10
次に、上記実施例1の記録装置1を用いた記録方法の実施例1について説明する。
図10は、本実施例の記録方法のフローチャートであり、1枚分の被記録媒体Pに対する記録に対応する記録方法である。したがって、PC2から入力した記録データに基づいて複数枚分の被記録媒体Pに対して記録を行う場合、図10のフローチャートで表される記録方法(1枚分の被記録媒体Pに対する記録方法)を必要な枚数分だけ繰り返す。
【0040】
本実施例の記録方法では、最初に、ステップS110において、1枚分の被記録媒体Pに対応する記録データを、記録部3、検出部4及び補修記録部5にマルチキャストで送信する。
【0041】
次に、ステップS120において、ステップS110で送信された記録データに基づいて記録部3により記録し、記録がなされた被記録媒体Pを搬送部7により検出部4に搬送する。
なお、被記録媒体Pに記録をした後、記録部3において、PC2から入力した記録データを削除する。
【0042】
次に、ステップS130において、検出部4により記録がなされた被記録媒体Pに画像不良が有るかないかを検出する。具体的には、本実施例の記録装置1は、検出部4により画像を読み取り、読取データとPC2から入力した記録データとを不図示の制御部で比較することにより被記録媒体Pに画像不良が有るかないかを判断する。
ステップS130において画像不良が有ると判断された場合はステップS160に進み、ステップS130において画像不良が無いと判断された場合はステップS190に進む。
なお、被記録媒体Pに画像不良が有るかないかを判断した後、検出部4において、PC2から入力した記録データを削除する。
【0043】
ステップS160においては、不図示の前記制御部の制御により、補正データを作成するとともに、修復部Cにより記録部3の記録ヘッドHの吐出不良ノズルを修復させる。そして、ステップS170に進む。
【0044】
ステップS170では、補修記録部5により、補正データに基づく補修記録を行う。そして、ステップS190に進む。
【0045】
ステップS190では、ステップS130において画像不良が無いと判断された被記録媒体P及びステップS170において補修記録部5により補修記録された被記録媒体Pを主集積部6に集積する。そして、本実施例の1枚分の被記録媒体Pに対する記録方法を終了する。
【0046】
本実施例の記録方法によれば、記録部3とは別に設けられる補修記録部5で、検出部4で検出された画像不良に対して補修記録を行う。このため、例えば連続して被記録媒体Pに記録を行う場合に画像不良が発生しても、該画像不良の補修を補修記録部5で行う間にも記録部3で記録を行うことができる。すなわち、被記録媒体Pに記録された画像における画像不良を効率よく補修することができる。
【0047】
[記録方法の実施例2](図11
次に、上記実施例2の記録装置1を用いた記録方法の実施例2について説明する。
図11は、本実施例の記録方法のフローチャートであり、実施例1の記録方法と同様、1枚分の被記録媒体Pに対する記録に対応する記録方法である。したがって、PC2から入力した記録データに基づいて複数枚分の被記録媒体Pに対して記録を行う場合、図11のフローチャートで表される記録方法(1枚分の被記録媒体Pに対する記録方法)を必要な枚数分だけ繰り返す。
【0048】
ステップS110からステップS130は、実施例1の記録方法と同様なので詳細な説明は省略する。
ただし、本実施例の記録方法は、ステップS130において画像不良が有ると判断された場合はステップS140に進み、ステップS130において画像不良が無いと判断された場合はステップS150に進む。
【0049】
ステップS140においては、ステップS130において画像不良が有ると判断された被記録媒体Pを第1副集積部11に一時的に集積する。そして、補修記録部5において補修記録が行われていない状態のときに、補修記録部5に該被記録媒体Pを搬送し、ステップS160に進む。
なお、その後のステップS160からステップS190までは、実施例1の記録方法と同様なので詳細な説明は省略する。
【0050】
ステップS150においては、ステップS130において画像不良が無いと判断された被記録媒体Pを第2副集積部12に一時的に集積する。そして、その後のステップS180において、第2副集積部12から主集積部6に搬送するよう指示する送り指令(指示信号)が第2副集積部12に補修記録部5から送信されるまで待って、ステップS190に進む。
【0051】
本実施例の記録方法によれば、例えば連続して被記録媒体Pに記録を行う場合に、画像不良の有る被記録媒体Pを第1副集積部11に一時的に集積させ、画像不良の無い被記録媒体Pを第2副集積部12に一時的に集積させることで、被記録媒体Pに記録した順に主集積部6に集積させることを効率的に行うことができる。
【符号の説明】
【0052】
1 記録装置、2 PC、3 記録部、4 検出部、5 補修記録部、6 主集積部、
7 搬送部(第1搬送部)、8 搬送部(第1搬送部)、9 搬送部(第1搬送部)、
10 搬送部(第2搬送部)、11 第1副集積部、12 第2副集積部、
13 搬送部(第1搬送部)、C 修復部、H 記録ヘッド、P 被記録媒体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11