(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記往路には、前記チェーンの移動方向の上流箇所に前記ワークの前記小断面積部を前記欠部に挿入するワーク供給部が設けられると共に、前記チェーンの移動方向で前記ワーク供給部の下流側に、前記搬送板で搬送されるワークに対して前記搬送板の上方で前記ワークの上方および左右側方から、また、前記搬送板の下方で左右側方から洗浄液を噴射するワーク洗浄部、前記ワークに噴射された洗浄液を乾燥させるワーク乾燥部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載のワーク搬送装置。
【背景技術】
【0002】
ホース側継手金具は、ホースの端部に取着されており、ホース側継手金具は、機器の継手金具に接続される。
ホース側継手金具は、ホース端部に装着されるニップルを有しており、ニップルのホース端部と反対側の箇所には、軸方向の周りに位置する外周面がシール面として形成されており、シール面は雄テーパー面となっている。
そして、雄テーパー面が機器の継手金具の雌テーパー面に圧接されることで金属同士の接触によりメタルシールによって継手金具同士がシール状態に締結される(特許文献1参照)。
このようなニップルは、棒状の鋼材を多軸NC旋盤などの工作機械によって切削することで製造される。
切削加工後のニップルは、このニップルの雄テーパー面を、機器の継手金具の雌テーパー面に圧接させる必要があるため、切削加工でニップルの雄テーパー面の表面に付着した切削油や切り粉を洗浄して除去する必要がある。
従来、ニップルの洗浄は、洗浄液を満たした洗浄槽に複数のニップルを浸漬することで行なわれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、ニップル表面に付着した切削油や切り粉の除去を効果的に行なう上で改善の余地がある。
そこで、切削加工後のニップルを搬送しながら、各ニップルに対して洗浄液を噴射して洗浄を行なうことで切削油や切り粉の除去効果を高めることが考えられる。
この場合、ワーク搬送装置の上に複数のニップルをランダムに載置し、それらニップルに対して洗浄液を噴射させたのでは、ニップルの雄テーパー面の表面に付着した切削油や切り粉を確実に除去しがたい。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、ワークの洗浄を確実に行なえ、また、ワークを簡単に排出する上で有利なワーク搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、小断面積部と、前記小断面積部に繋がる大断面積部とを有するワークの搬送、排出を行なうワーク搬送装置であって、往路とその下方の復路とにわたって無端環状に移動される左右一対のチェーンと、前記左右一対のチェーンを同期させて移動させるチェーン駆動部と、均一の幅と長さを有しその長さ方向を前記チェーンの移動方向と直交させその長さ方向の両端が前記左右一対のチェーンに連結された複数の搬送板とを備え、前記往路の終端と前記復路の始端との間に前記チェーンが掛装される往路復路変換用スプロケットが設けられ、前記チェーンの移動方向において隣り合う前記搬送板の互いに向かい合う辺に、それら向かい合う辺の間に前記小断面積部が挿脱可能に挿入され、それら向かい合う辺の上面に前記大断面積部が掛止され、前記小断面積部を下に前記大断面積部を上にした前記ワークの起立状態が形成される欠部が設けられ、前記左右一対のチェーンを介して前記複数の搬送板が前記往路復路変換用スプロケットの下半部上に位置する箇所は、前記ワークがその自重により前記欠部から落下するワーク排出部とされ
、前記ワークは、ホース側継手金具を構成し機器側の継手金具の雌テーパー面に圧接されてメタルシールとして機能する雄テーパー面を有するニップルであり、前記ニップルは、前記小断面積部を構成するニップル側筒状部を有すると共に、前記ニップル側筒状部に繋がり前記大断面積部を構成する鍔部またはナット部を有し、前記雄テーパー面は、前記小断面積部と反対に位置する前記大断面積部の端部に前記大断面積部の軸心を中心として環状に設けられ、前記ニップルは、前記ニップル側筒状部が搬送板の互いに向かい合う辺の欠部に挿入され、前記鍔部またはナット部が互いに向かい合う辺の上面に掛止し、前記雄テーパー面を上方に向けた状態で搬送され、前記往路上で移動方向において隣り合う前記搬送板の互いに向かい合う辺の間に、均一の幅で移動方向と直交する方向に延在する隙間Sが形成され、前記往路上で移動方向において隣り合う前記搬送板の互いに向かい合う前記欠部間は寸法Lとなっており、前記ワーク排出部における前記ニップルの前記欠部からの落下は、前記搬送板が、前記往路復路変換用スプロケットの外周を通る正多角形の一辺に位置するような姿勢をとりつつ、前記往路復路変換用スプロケットの外周に沿って屈曲することによって前記搬送板相互の前記隙間Sおよび前記欠部間の寸法Lが拡がることによってなされることを特徴とするワーク搬送装置。
請求項2記載の発明は、前記往路には、前記チェーンの移動方向の上流箇所に前記ワークの前記小断面積部を前記欠部に挿入するワーク供給部が設けられると共に、前記チェーンの移動方向で前記ワーク供給部の下流側に、前記搬送板で搬送されるワークに対して前記搬送板の上方で前記ワークの上方および左右側方から、また、前記搬送板の下方で左右側方から洗浄液を噴射するワーク洗浄部、前記ワークに噴射された洗浄液を乾燥させるワーク乾燥部が設けられていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記搬送板には、噴射された洗浄液を下方に落下させる複数の孔が形成されている。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の発明によれば、大断面積部を上に小断面積部を下にした起立状態でワークを搬送でき、したがって、ワークの洗浄を確実に行なえ、また、ワークの自重を利用してワークをワーク搬送装置から簡単に排出する上で有利となる。
また、搬送板の欠部で支持された起立状態の大断面積部の上端に位置する雄テーパー面を含むニップルの表面全域を確実に洗浄する上で有利となる。
請求項2記載の発明によれば、ワークの洗浄、乾燥を効率よく行なう上で有利となる。
請求項3記載の発明によれば、ワークに噴射された洗浄液が搬送板上から速やかに排出され、乾燥工程においてワークの乾燥を確実に行なう上で有利となる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、本発明の実施の形態に係るワーク搬送装置について説明する。
まず、本発明のワーク搬送装置の対象となるワークについて説明する。
図9(A)、(B)に示すように、本発明のワーク搬送装置34の対象となるワークは、ホース側継手金具10を構成するニップル12である。
ホース側継手金具10はホース2の端部に取着されたニップル12とソケット14を有している。
【0009】
ニップル12は、金属製で、ニップル側筒状部16と、鍔部18と、嵌合部側筒状部22とを含んで構成されている。
ニップル12は、棒状の鋼材を多軸NC旋盤などの工作機械によって切削することで製造される。
ニップル側筒状部16は、円筒状を呈しホース2内部に挿入される部分である。
鍔部18は、ニップル側筒状部16の先端に設けられている。
本実施の形態では、ニップル側筒状部16が小断面積部を構成し、鍔部18が小断面積部に繋がる大断面積部を構成している。
大断面積部は、鍔部18に続くナット部20、円筒面24、雄テーパー面25を備え、雄テーパー面25は、小断面積部と反対に位置する大断面積部の端部に大断面積部の軸心を中心として環状に設けられシール面として機能する。
ソケット14は、金属製で、ニップル12の溝部26に取着される取り付け部28と、取り付け部28に接続されホース2の外周を覆うソケット側筒状部30とを備えている。
ソケット側筒状部30とニップル側筒状部16との間にホース2が挿入され、ソケット側筒状部30がその半径方向内側に加締められ、これにより、ホース2の内周面の全周がニップル側筒状部16の外周面の全周に密着された状態でホース側継手金具10がホース2に取着される。
ホース側継手金具10は、そのニップル12の雄テーパー面25が機器側の継手金具の雌テーパー面に圧接されることで金属同士の接触によるメタルシールがなされ、これによりホース側継手金具10と機器側の継手金具とがシール状態に締結される。
【0010】
次に、本実施の形態のワーク搬送装置34について説明する。
本実施の形態では、ワーク搬送装置34がニップルの洗浄装置に適用された場合について説明する。
図1、
図2に示すように、ニップルの洗浄装置32は、ワーク搬送装置34と、ワーク供給部36と、ワーク洗浄部38と、ワーク乾燥部40と、ワーク移送部42とを含んで構成されている。
ワーク搬送装置34は、ニップル12を搬送方向Fの上流側から下流側に搬送するものであり、ワーク搬送装置34の上流端にワーク供給部36が設けられ、ワーク供給部36の下流側の箇所にワーク洗浄部38とワーク乾燥部40とがこれらの順番で設けられ、ワーク搬送装置34の下流端にワーク移送部42が配置されている。
【0011】
ワーク供給部36は、工作機械によって切削加工され表面に切削油や切り粉が付着した状態のニップル12をワーク搬送装置34に1つずつ供給するものである。
ワーク供給部36は、例えば、振動式パーツフィーダーによりニップル12を雄テーパー面25を上方に向けた姿勢に整列させつつ、整列されたニップル12を1つずつ移送用レールに移送する。
そして、移送用レールのニップル12をエアチャックで把持して雄テーパー面25を上方に向けた姿勢を維持しつつワーク搬送装置34に供給する。
【0012】
ワーク洗浄部38は、ワーク搬送装置34によって雄テーパー面25を上方に向けた姿勢で搬送されるニップル12に対して洗浄液を噴射してニップル12表面に付着している切削油や切り粉を除去するものである。
本実施の形態では、
図3、
図4に示すように、ワーク洗浄部38は、第1〜第5の噴射ノズル38A〜38Eで構成されたノズル群39がニップル12の搬送方向Fに間隔をおいて複数設けられている。
第1の噴射ノズル38Aは、ワーク搬送装置34で搬送されるニップル12の上方に配置され、ニップル12の上部に対して搬送板48の上方から洗浄液を噴射する。
第2、第3の噴射ノズル38B、38Cは、ワーク搬送装置34で搬送されるニップル12の斜め上方に配置され、ニップル12の上部に対して搬送板48の上方で左右側方から洗浄液を噴射する。
第4、第5の噴射ノズル38D、38Eは、ワーク搬送装置34で搬送されるニップル12の斜め下方に配置され、ニップル12の下部に対して搬送板48の下方で左右側方から洗浄液を噴射する。
したがって、ニップル12の雄テーパー面25を含む上部に対して第1〜第3の噴射ノズル38A、38B、38Cから洗浄液がまんべんなく噴射され、ニップル12の下部に対して第4、第5の噴射ノズル38D、38Eから洗浄液がまんべんなく噴射される。そのため、小径部と大径部とが交互に複数設けられたニップル12の表面に付着している切削油や切り粉の除去がなされ、特に雄テーパー面25に付着している切削油や切り粉の除去が確実になされるように図られている。
【0013】
図1、
図2に示すように、ワーク乾燥部40は、ワーク洗浄部38で洗浄されたニップル12の表面に付着している洗浄液を乾燥させるものである。
ワーク乾燥部40は、ワーク搬送装置34によって搬送されるニップル12の表面に対して高圧空気を当てて洗浄液を除去するエアブロー装置と、高圧空気を当てた後のニップル12の表面に対して熱風を当てて残った洗浄液を乾燥させる乾燥装置とを含んで構成されている。
【0014】
ワーク移送部42は、ワーク搬送装置34の後述するワーク排出部50から排出されたニップル12をワーク搬送装置34から受け取って移送するものである。
本実施の形態では、ワーク移送部42は、ワーク搬送装置34の下流端の下方に設けられたシュート42Aで構成され、シュート42Aは、ワーク搬送装置34から受け取ったニップル12を移送用レール43、あるいは、収容ボックスに移送する。
なお、移送用レール43は、シュート42Aから受け取ったニップル12を、雄テーパー面25を上方に向けた姿勢を維持しつつ移送するものである。
【0015】
ワーク搬送装置34は、ニップル12の搬送、排出を行なうものである。
図1、
図2、
図5〜
図7に示すように、ワーク搬送装置34は、左右一対のチェーン44と、チェーン駆動部46と、複数の搬送板48と、ワーク排出部50とを含んで構成されている。
図1、
図2に示すように、左右一対のチェーン44は、水平面上を直線状に延在する往路44Aと、その下方の復路44Bとにわたって無端環状に移動されるものである。
往路44Aの終端と復路44Bの始端との間にチェーン44が掛装される往路復路変換用スプロケット52が設けられ、復路44Bの終端と往路44Aの始端との間にチェーン44が掛装される復路往路変換用スプロケット54が設けられている。
往路復路変換用スプロケット52は、減速機構58、モータ60に連結され、往路復路変換用スプロケット52は駆動スプロケットとされ、復路往路変換用スプロケット54は従動スプロケットとされている。
また、復路44Bにはテンションスプロケット56が複数設けられている。
本実施の形態では、チェーン駆動部46は、往路復路変換用スプロケット52、減速機構58、モータ60で構成され、左右一対のチェーン44を同期させて移動させる。
【0016】
図5に示すように、チェーン44は、一対の外プレート4402と、一対の内プレート4404とがピン4406を介して交互に連結して構成され、ピン4406にはローラ4408が回転可能に外嵌されている。
チェーン44の幅方向の一方に位置する外プレート4402および内プレート4404の中間部の縁部に取り付け片4410がチェーン44の幅方向外側に突設されており、取り付け片4410には取り付け孔4412が設けられている。
【0017】
図6、
図7に示すように、複数の搬送板48は、均一の幅と長さを有しその長さ方向をチェーン44の移動方向と直交させ、その長さ方向の両端が左右一対のチェーン44に連結されている。
各搬送板48のチェーン44への連結は、各搬送板48の下面の長手方向の両端寄りの箇所が、
図5に示す取り付け片4410の取り付け孔4412を挿通したねじを介して外プレート4402および内プレート4404に取着されることでなされている。
したがって、チェーン駆動部46により左右一対のチェーン44が移動されることにより、複数の搬送板48は、チェーン44の移動方向にチェーン44の移動と同期して水平面上を移動する。
【0018】
図6、
図7に示すように、複数の搬送板48が上述のようにチェーン44に取り付けられた状態で、往路44A上で移動方向において隣り合う搬送板48の互いに向かい合う辺の間に、均一の幅で移動方向と直交する方向に延在する隙間Sが形成されている。
また、
図6、
図8に示すように、移動方向において隣り合う搬送板48の互いに向かい合う辺に、それら向かい合う辺の間にニップル側筒状部16(小断面積部)が挿脱可能に挿入され、それら向かい合う辺の上面に鍔部18(大断面積部)が掛止される欠部4802がそれぞれ設けられている。
すなわち、ニップル12は、ワーク搬送装置34においてニップル側筒状部16が互いに向かい合う辺の欠部4802に挿入され、鍔部18が向かい合う辺の上面に掛止された起立状態で、かつ、雄テーパー面25が起立状態のニップル12の上端に位置し上方を向けられた状態で往路44Aをその上流から下流に向けて移動される。
欠部4802は、ニップル側筒状部16の周面に沿った円弧状を呈し、往路44A上で移動方向において隣り合う搬送板48の互いに向かい合う欠部4802間は寸法Lとなっている。
また、
図6に示すように、搬送板48には、噴射された洗浄液を下方に落下させる複数の孔4804が形成され、ニップル12に噴射された洗浄液が搬送板48上から速やかに排出され、乾燥工程においてニップル12の乾燥が確実になされるように図られている。
【0019】
また、
図8に示すように、左右一対のチェーン44を介して複数の搬送板48が往路復路変換用スプロケット52の下半部上に位置する箇所は、ニップル12がその自重により欠部4802から落下するワーク排出部50とされている。
【0020】
次に、洗浄装置32の動作について説明する。
チェーン駆動部46によりチェーン44が移動され、複数の搬送板48が移動される。
ワーク供給部36は、雄テーパー面25を上方に向けたニップル12のニップル側筒状部16を、隣り合う搬送板48の欠部4802に挿入する。
これにより、ニップル12は、鍔部18が搬送板48の上面に掛止されることで、雄テーパー面25を上方に向けニップル側筒状部16を下方に向けた起立状態が維持される。
【0021】
ワーク搬送装置34によりニップル12がワーク洗浄部38に到達すると、ニップル12に搬送板48の上方と下方から第1〜第5の噴射ノズル38A〜38Eによる洗浄液の噴射が行なわれ、起立状態とされたニップル12の雄テーパー面25を含む全長部分が洗浄される。
次いで、洗浄されたニップル12がワーク乾燥部40に到達すると、高圧空気、熱風によりニップル12の洗浄液が乾燥される。
【0022】
図8に示すように、乾燥されたニップル12が掛止された搬送板48が往路復路変換用スプロケット52の上方に到達すると、以後、搬送板48は、往路復路変換用スプロケット52の外周を通る正多角形の一辺に位置するような姿勢をとりつつ、往路復路変換用スプロケット52の外周に沿って屈曲していく。そのため、チェーン44が往路復路変換用スプロケット52に掛止する箇所では、搬送板48相互の隙間S、欠部4802相互間の寸法Lは若干拡がる。
そして、左右一対のチェーン44を介して複数の搬送板48が往路復路変換用スプロケット52の下半部上に位置する箇所で、ニップル12は隣り合う欠部4802の間から自重により落下する。
落下したニップル12は、
図1、
図2に示すワーク移送部42を介して移送用レール43に排出される。
ニップル12が落下した搬送板48は、復路44Bから往路44Aに戻り、上述のニップル12の供給、洗浄、乾燥、排出が繰り返して実行される。
【0023】
上述した実施の形態によれば、ニップル12が搬送板48により搬送される起立した状態のニップル12に対してその上方および下方から洗浄液を噴射するので、ニップル12の雄テーパー面25を含む表面の洗浄を確実に行なうことができる。
また、ニップル12の起立状態は、隣り合う搬送板48の欠部4802により簡単に確実に形成されるので、簡単な構造により雄テーパー面25を含むニップル12の表面の洗浄を簡単に確実に行なう上で有利となる。
また、ニップル12の起立状態を維持する欠部4802相互間の寸法Lは、往路復路変換スプロケット52の箇所で若干拡がるため、ニップル12の自重を利用してニップル12をワーク搬送装置34から簡単にしかも確実に排出できる。したがって、簡単な構造によりニップル12をワーク搬送装置34から簡単に確実に排出する上で有利となる。
また、機器側継手金具に接合する際に重要となるニップル12のメタルシールとして機能する雄テーパー面25は、往路44Aにおいて起立状態とされたニップル12の上端に位置するため、雄テーパー面25の洗浄をより確実に行なう上で有利となる。
また、ニップル12は起立状態で搬送され、ニップル12はその周囲全周から洗浄、乾燥が行われるので、ワーク洗浄部38およびワーク乾燥部40によるニップル12の洗浄、乾燥を効率よく行なう上で有利となる。
また、搬送板48に複数の孔4804が形成されているため、ニップル12に噴射された洗浄液が搬送板48上から速やかに排出され、乾燥工程においてニップル12の乾燥を確実に行なう上で有利となる。
【0024】
なお、本実施の形態では、搬送板48の互いに向かい合う辺の上面に掛止する大断面積部が鍔部18である場合について説明したが、
図10に示すように、大断面積部は、ニップル側筒状部16に繋がるナット部20であってもよいことは無論である。
また、本実施の形態では、ワークがニップル12である場合について説明したが、ワークは、小断面積部と大断面積部とを有する従来公知の様々な部材であってもよい。