特許第6442916号(P6442916)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6442916文書共有システム、サーバ、端末装置、文書データ更新方法、およびコンピュータプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6442916
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】文書共有システム、サーバ、端末装置、文書データ更新方法、およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20181217BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20181217BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20181217BHJP
   G06F 17/21 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   H04N1/00 127A
   G03G21/00 396
   G06F13/00 540C
   G06F17/21 620
【請求項の数】12
【全頁数】39
(21)【出願番号】特願2014-167660(P2014-167660)
(22)【出願日】2014年8月20日
(65)【公開番号】特開2016-46581(P2016-46581A)
(43)【公開日】2016年4月4日
【審査請求日】2017年7月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086933
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 幸雄
(74)【代理人】
【識別番号】100125117
【弁理士】
【氏名又は名称】坂田 泰弘
(72)【発明者】
【氏名】橋本 昌也
(72)【発明者】
【氏名】大島 功資
【審査官】 橋爪 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−243981(JP,A)
【文献】 特開2009−070062(JP,A)
【文献】 特開2007−328489(JP,A)
【文献】 特開2012−194625(JP,A)
【文献】 特開2006−011954(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G03G21/00
G06F13/00
G06F17/21
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数台の端末装置と、文書を前記複数台の端末装置のうちのいずれかへ提供するサーバと、を有する文書共有システムであって、
前記サーバに、
前記文書を表わす文書データを保存する保存手段と、
前記複数台の端末装置のうちのいずれかからの要求に基づいて、前記文書データを当該要求元の端末装置へ送信する第一の送信手段と、
が設けられ、
前記複数台の端末装置のそれぞれに、
前記サーバから送信されてきた前記文書データに基づいて前記文書を表示する表示手段と、
前記文書に対する編集の内容を受け付ける受付手段と、
前記内容を示す編集内容データを前記サーバへ送信する第二の送信手段と、
が設けられ、
前記サーバに、さらに、
スキャナが読み取った画像の画像データを取得する画像取得手段と、
前記画像が前記文書へ挿入されるように前記画像データに基づいて、前記保存手段に保存されている前記文書データを更新し、その後、前記編集内容データに示される前記内容が反映されるように当該文書データを更新する、更新手段と、
が設けられる、
ことを特徴とする文書共有システム。
【請求項2】
前記更新手段によって前記文書データが更新された場合に、前記第一の送信手段は、当該更新後の文書データを改めて送信し、
前記表示手段は、前記サーバから前記文書データが改めて送信されてきた場合に、当該文書データに基づいて前記文書を表示し直す、
請求項1に記載の文書共有システム。
【請求項3】
前記サーバに、
前記複数台の端末装置のうちの前記文書データが前記第一の送信手段によって送信された端末装置ごとに、前記文書データをコピーしたコピーデータを当該端末装置と対応付けて記憶する記憶手段、
が設けられ、
前記第二の送信手段は、所定のタイミングで前記編集内容データを送信し、
前記サーバに、さらに、
前記編集内容データが送信されてきた場合に、前記複数台の端末装置のうちの当該編集内容データの送信元である端末装置に対応する、前記記憶手段に記憶されている前記コピーデータを当該編集内容データに示される前記内容が反映されるように更新し、前記画像データが取得された場合に、前記画像が前記文書へ挿入されるように当該画像データに基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記コピーデータのそれぞれを更新する、第二の更新手段、
が設けられ、
前記第一の送信手段は、さらに、前記画像が挿入されるように、前記記憶手段に記憶されている前記コピーデータが更新された場合に、前記複数台の端末装置のうちの当該コピーデータに対応する端末装置へ当該コピーデータを送信し、
前記表示手段は、前記文書を、前記コピーデータが送信されてきた場合に、当該コピーデータに基づいて表示し直し、
前記更新手段は、前記複数台の端末装置のうちのいずれかにおいて前記編集の作業が終了した際に、前記記憶手段に記憶されている、当該端末装置に対応する前記コピーデータに基づいて前記文書データを更新する、
請求項1または請求項2に記載の文書共有システム。
【請求項4】
前記複数台の端末装置のそれぞれに、
前記編集の最中に前記スキャナに対して読取りを指令するスキャン指令手段、
が設けられ、
前記第二の送信手段は、前記複数台の端末装置のうちの当該第二の送信手段と同じ端末装置の前記スキャン指令手段によって前記読取りが指令される際に前記編集内容データを送信し、
前記受付手段は、前記複数台の端末装置のうちの当該受付手段と同じ端末装置の前記スキャン指令手段によって前記読取りが指令されてから当該端末装置へ前記コピーデータが送信されてくるまでの間、前記内容を受け付けるのを停止する、
請求項3に記載の文書共有システム。
【請求項5】
前記文書は、複数のページによって構成され、
前記更新手段は、前記画像が、前記複数のページのうちの前記スキャナが当該画像を読み取る際に前記複数台の端末装置のうちの前記読取の指令元である端末装置において表示されていたページの直前に新たなページとして挿入されるように、前記文書データを更新する、
請求項4に記載の文書共有システム。
【請求項6】
前記文書は、複数のページによって構成され、
前記更新手段は、前記画像が、前記複数のページのうちの前記スキャナが当該画像を読み取る際に前記複数台の端末装置のうちの前記読取りの指令元である端末装置のユーザが指定したページの直前に新たなページとして挿入されるように、前記文書データを更新する、
請求項4に記載の文書共有システム。
【請求項7】
複数台の端末装置と、文書を前記複数台の端末装置のうちのいずれかへ提供するサーバと、スキャンおよび印刷の機能を備える複合機と、を有する文書共有システムであって、
前記サーバに、
前記文書を表わす文書データを保存する保存手段、
が設けられ、
前記複数台の端末装置のそれぞれに、
前記文書の、前記複合機によって用紙に印刷した際の状態を表わすプレビュー画像を表示する、表示手段と、
前記プレビュー画像が前記表示手段によって表示されている際にユーザが入力する、画像の読取りの指令を受け付ける、受付手段と、
が設けられ、
前記サーバに、さらに、
前記指令に応じて、前記保存手段に保存されている前記文書データを前記複合機へ送信する第一の送信手段、が設けられ、
前記複合機に、
前記指令に応じて用紙から画像を読み取る読取手段と、
前記サーバから送信されてきた前記文書データを前記読取手段によって読み取られた画像である読取画像が前記文書に挿入されるように更新することによって第二の文書データを生成する第二の更新手段と、
前記第二の文書データを、前記サーバへ送信する第二の送信手段と、
前記文書データに基づいて前記プレビュー画像の画像データを生成し、前記第二の文書データに基づいて、前記文書の、前記読取画像を挿入して当該複合機によって用紙に印刷した際の状態を表わす第二のプレビュー画像の第二の画像データを生成する、生成手段と、
前記複数台の端末装置のうちの前記指令の元の端末装置へ前記画像データを送信し、当該端末装置へ前記第二の画像データを送信する、第三の送信手段と、
が設けられ、
前記サーバに、さらに、
前記読取画像が前記文書に挿入されるように、前記保存手段に保存されている前記文書データを更新する、更新手段、が設けられ、
前記表示手段は、前記プレビュー画像を、前記複合機から送信されてきた前記画像データに基づいて表示し、さらに、前記複合機から前記第二の画像データが送信されてきた場合に前記プレビュー画像の代わりに前記第二のプレビュー画像を当該第二の画像データに基づいて表示する、
ことを特徴とする文書共有システム。
【請求項8】
前記複数台の端末装置のそれぞれに、
前記第二のプレビュー画像が前記表示手段によって表示された後、前記文書が印刷されるように前記複合機を制御する、制御手段、
が設けられる、
請求項に記載の文書共有システム。
【請求項9】
文書を複数台の端末装置のうちのいずれかへ提供するサーバであって、
前記文書を表わす文書データを保存する保存手段と、
前記複数台の端末装置のうちのいずれかからの要求に基づいて、前記文書データを当該要求元の端末装置へ送信する送信手段と、
スキャナが読み取った画像の画像データを取得する画像取得手段と、
前記画像が前記文書へ挿入されるように前記画像データに基づいて、前記保存手段に保存されている前記文書データを更新し、その後、前記要求元の端末装置からの編集内容データに示される前記文書に対する編集の内容が反映されるように当該文書データを更新する、更新手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項10】
サーバに保存されている、文書を表わす文書データを更新する文書データ更新方法であって、
前記サーバが、端末装置からの要求に応じて、前記文書データを前記端末装置へ送信し、
前記端末装置が、前記サーバから送信されてきた前記文書データに基づいて前記文書を表示し、
前記端末装置が、前記文書に対する編集の内容を受け付け、
前記端末装置が、前記内容を示す編集内容データを前記サーバへ送信し、
前記サーバが、スキャナが読み取った画像の画像データを取得し、
前記サーバが、前記画像が前記文書へ挿入されるように前記画像データに基づいて、前記サーバに保存されている前記文書データを更新し、その後、前記編集内容データに示される前記内容が反映されるように当該文書データを更新する、
ことを特徴とする文書データ更新方法。
【請求項11】
サーバに保存されている、文書を表わす文書データを更新する文書データ更新方法であって、
末装置が、前記文書の印刷した際の状態を表わすプレビュー画像を表示し、
前記端末装置が、前記プレビュー画像を表示している際にユーザが入力する、画像の読取りの指令を受け付け、
前記サーバが、前記指令に応じて、当該サーバが保存している前記文書データを複合機へ送信し、
前記複合機が、前記指令に応じて用紙から画像を読み取り、
前記複合機が、前記サーバから送信されてきた前記文書データを、読み取った前記画像である読取画像が前記文書に挿入されるように更新することによって、第二の文書データを生成し、
前記複合機が、前記第二の文書データを前記サーバへ送信し、
前記複合機が、前記文書データに基づいて前記プレビュー画像の画像データを生成し、前記第二の文書データに基づいて、前記文書の、前記読取画像を挿入して当該複合機によって用紙に印刷した際の状態を表わす第二のプレビュー画像の第二の画像データを生成し、
前記複合機が、前記端末装置へ前記画像データを送信し、当該端末装置へ前記第二の画像データを送信し、
前記サーバが、前記読取画像が前記文書に挿入されるように、前記サーバが保存している前記文書データを更新
前記端末装置が、前記プレビュー画像を、前記複合機から送信されてきた前記画像データに基づいて表示し、さらに、前記複合機から前記第二の画像データが送信されてきた場合に前記プレビュー画像の代わりに前記第二のプレビュー画像を当該第二の画像データに基づいて表示する、
ことを特徴とする文書データ更新方法。
【請求項12】
文書を複数台の端末装置のうちのいずれかへ提供するサーバのために用いられるコンピュータプログラムであって、
前記サーバに、
前記複数台の端末装置のうちのいずれかからの要求に基づいて、前記文書を表わす文書データを当該要求元の端末装置へ送信する処理を実行させ、
スキャナが読み取った画像の画像データを取得する処理を実行させ、
前記画像が前記文書へ挿入されるように前記画像データに基づいて、当該サーバに保存されている前記文書データを更新し、その後、前記要求元の端末装置からの編集内容データに示される前記文書に対する編集の内容が反映されるように当該文書データを更新する処理を実行させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバに保存された文書のデータを更新する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、文書のデータをサーバに保存しておき、複数の端末装置によって共用する技術が普及している。
【0003】
NAS(Network Attached Storage)によると、ファイル単位で文書のデータを共用することができる。また、ドロップボックス社のドロップボックスおよびマイクロソフト社のOneDriveによると、いわゆるクラウドストレージによって文書のデータを共用することができる。
【0004】
また、文書のデータを更新する技術として、次のようなものが提案されている。特許文献1に記載される技術によると、原稿の画像を読み取る画像読取部と、文書を蓄積する文書蓄積部と、文書蓄積部に蓄積された文書を編集する文書編集部と、この文書編集部による文書編集の処理条件を指定するための操作パネルとを備える画像処理装置の構成として、文書編集部は、文書蓄積部に蓄積された文書の所定のページを画像読取部で読み取った画像データのページに差し替えるページ差し替えモードを有するものとし、操作パネルは、ページ差し替えモードに適用される処理条件として文書の削除ページ数を指定可能なものとする。
【0005】
特許文献2に記載される技術によると、保存文書が選択され、差し替えを行うページが指定され、原稿の読取を実施し、イメージデータを作成し、作成したイメージデータを一時保存し、イメージデータの数を確認し、イメージデータのサイズを確認し、アラートを表示し、イメージデータのページの向きを確認し、確認したページの向きと削除するイメージデータのページの向きとが異なる場合、イメージデータを回転処理して削除するイメージデータのページの向きと同じにし、イメージデータを差し替え、一時保存したイメージデータを削除する。
【0006】
特許文献3に記載されるサーバ装置は、携帯端末装置が送信したページ要求を受信して、これに含まれるページ特定情報と、広告表示タイミング情報を照合する手段と、挿入タイミングならば、前記ページ特定情報に対応するコンテンツファイルのURLにリダイレクトさせる記述を含む広告ページを作成する広告ページ作成手段と、挿入タイミングでない場合に、前記ページ特定情報に対応するコンテンツファイルを読み出すコンテンツファイル選択手段と、前記広告ページ、または、コンテンツファイル選択手段が読み出たコンテンツファイル、あるいは、直接URL指定されたコンテンツファイルを携帯端末装置に返信するページ返信手段と、を備える。
【0007】
特許文献4に記載される画像形成装置は、複数ページからなる第1の印刷データに基づく印刷出力が開始された後、その印刷出力が完了するまでに第2の印刷データを受信した場合、第2の印刷データに含まれる複数ページのうち第1の印刷データに対して差替対象となるページを差替ページとして抽出する。そして画像形成装置は、抽出される差替ページに対応する第1の印刷データのオリジナルページが未出力であると判断される場合に、そのオリジナルページを差替ページに差替えて印刷出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−261765号公報
【特許文献2】特開2006−178877号公報
【特許文献3】特開2012−234554号公報
【特許文献4】特開2013−82133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
サーバにデータが保存されている文書は、様々な態様で編集される。例えば、文字列または写真などのオブジェクトの修正、追加、および削除が挙げられる。また、スキャナでスキャンしたページの画像が挿入されることもある。
【0010】
本発明は、このような環境において、サーバにデータが保存されている文書を複数の端末装置において従来よりも便利に使用できるようにすることを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一形態に係る文書共有システムは、複数台の端末装置と、文書を前記複数台の端末装置のうちのいずれかへ提供するサーバと、を有する文書共有システムであって、前記サーバに、前記文書を表わす文書データを保存する保存手段と、前記複数台の端末装置のうちのいずれかからの要求に基づいて、前記文書データを当該要求元の端末装置へ送信する第一の送信手段と、が設けられ、前記複数台の端末装置のそれぞれに、前記サーバから送信されてきた前記文書データに基づいて前記文書を表示する表示手段と、前記文書に対する編集の内容を受け付ける受付手段と、前記内容を示す編集内容データを前記サーバへ送信する第二の送信手段と、が設けられ、前記サーバに、さらに、スキャナが読み取った画像の画像データを取得する画像取得手段と、前記画像が前記文書へ挿入されるように前記画像データに基づいて、前記保存手段に保存されている前記文書データを更新し、その後、前記編集内容データに示される前記内容が反映されるように当該文書データを更新する、更新手段と、が設けられる。
【0012】
好ましくは、前記更新手段によって前記文書データが更新された場合に、前記第一の送信手段は、当該更新後の文書データを改めて送信し、前記表示手段は、前記サーバから前記文書データが改めて送信されてきた場合に、当該文書データに基づいて前記文書を表示し直す。
【0013】
または、前記サーバに、前記複数台の端末装置のうちの前記文書データが前記第一の送信手段によって送信された端末装置ごとに、前記文書データをコピーしたコピーデータを当該端末装置と対応付けて記憶する記憶手段、が設けられ、前記第二の送信手段は、所定のタイミングで前記編集内容データを送信し、前記サーバに、さらに、前記編集内容データが送信されてきた場合に、前記複数台の端末装置のうちの当該編集内容データの送信元である端末装置に対応する、前記記憶手段に記憶されている前記コピーデータを当該編集内容データに示される前記内容が反映されるように更新し、前記画像データが取得された場合に、前記画像が前記文書へ挿入されるように当該画像データに基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記コピーデータのそれぞれを更新する、第二の更新手段、が設けられ、前記第一の送信手段は、さらに、前記画像が挿入されるように、前記記憶手段に記憶されている前記コピーデータが更新された場合に、前記複数台の端末装置のうちの当該コピーデータに対応する端末装置へ当該コピーデータを送信し、前記表示手段は、前記文書を、前記コピーデータが送信されてきた場合に、当該コピーデータに基づいて表示し直し、前記更新手段は、前記複数台の端末装置のうちのいずれかにおいて前記編集の作業が終了した際に、前記記憶手段に記憶されている、当該端末装置に対応する前記コピーデータに基づいて前記文書データを更新する。
【0014】
本発明の他の一形態に係る文書共有システムは、複数台の端末装置と、文書を前記複数台の端末装置のうちのいずれかへ提供するサーバと、スキャンおよび印刷の機能を備える複合機と、を有する文書共有システムであって、前記サーバに、前記文書を表わす文書データを保存する保存手段、が設けられ、前記複数台の端末装置のそれぞれに、前記文書の、前記複合機によって用紙に印刷した際の状態を表わすプレビュー画像を表示する、表示手段と、前記プレビュー画像が前記表示手段によって表示されている際にユーザが入力する、画像の読取りの指令を受け付ける、受付手段と、が設けられ、前記複合機に、前記指令に応じて用紙から画像を読み取る読取手段、が設けられ、前記サーバに、さらに、前記指令に応じて、前記保存手段に保存されている前記文書データを前記複合機へ送信する第一の送信手段、が設けられ、前記複合機に、前記指令に応じて用紙から画像を読み取る読取手段と、前記サーバから送信されてきた前記文書データを前記読取手段によって読み取られた画像である読取画像が前記文書に挿入されるように更新することによって第二の文書データを生成する第二の更新手段と、前記第二の文書データを、前記サーバへ送信する第二の送信手段と、前記文書データに基づいて前記プレビュー画像の画像データを生成し、前記第二の文書データに基づいて、前記文書の、前記読取画像を挿入して当該複合機によって用紙に印刷した際の状態を表わす第二のプレビュー画像の第二の画像データを生成する、生成手段と、前記複数台の端末装置のうちの前記指令の元の端末装置へ前記画像データを送信し、当該端末装置へ前記第二の画像データを送信する、第三の送信手段と、が設けられ、前記サーバに、さらに、記読取画像が前記文書に挿入されるように、前記保存手段に保存されている前記文書データを更新する、更新手段、が設けられ、前記表示手段は、前記プレビュー画像を、前記複合機から送信されてきた前記画像データに基づいて表示し、さらに、前記複合機から前記第二の画像データが送信されてきた場合に前記プレビュー画像の代わりに前記第二のプレビュー画像を当該第二の画像データに基づいて表示する
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、サーバにデータが保存されている文書を複数の端末装置において従来よりも便利に使用できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】文書共有システムの全体的な構成の例を示す図である。
図2】複合機のハードウェア構成の例を示す図である。
図3】サーバのハードウェア構成の例を示す図である。
図4】端末装置のハードウェア構成の例を示す図である。
図5】複合機の機能的構成の例を示す図である
図6】サーバの機能的構成の例を示す図である。
図7】端末装置の機能的構成の例を示す図である。
図8】複合機、サーバおよび端末装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図9】複合機、サーバおよび端末装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図10】複合機、サーバおよび端末装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図11】複合機、サーバおよび端末装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図12】編集画面の例を示す図である。
図13】スキャンページの挿入に関わる指定画面の例を示す図である。
図14】スキャン指示データの例を示す図である。
図15】端末装置の全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。
図16】端末装置の全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。
図17】サーバの全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。
図18】複合機の全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。
図19】複合機の機能的構成の例を示す図である。
図20】サーバの機能的構成の例を示す図である。
図21】端末装置の機能的構成の例を示す図である。
図22】複合機、サーバおよび端末装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図23】複合機、サーバおよび端末装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図24】複合機、サーバおよび端末装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図25】複合機、サーバおよび端末装置の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図26】文書の閲覧および印刷のプレビューのための閲覧画面の例を示す図である。
図27】印刷指示データの例を示す図である。
図28】端末装置の全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。
図29】端末装置の全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。
図30】サーバの全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。
図31】複合機の全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。
図32】複合機の全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
〔第一の実施形態〕
図1は、文書共有システム100の全体的な構成の例を示す図である。図2は、複合機1のハードウェア構成の例を示す図である。図3は、サーバ2のハードウェア構成の例を示す図である。図4は、端末装置3のハードウェア構成の例を示す図である。
【0018】
図1に示すように、文書共有システム100は、複合機1、サーバ2、複数の端末装置3,3b,3c,…、および通信回線4などによって構成される。端末装置3,3b,3c,…のそれぞれは、複合機1およびサーバ2のそれぞれとの間で通信回線4を介して通信することができる。複合機1およびサーバ2も通信回線4を介して通信することができる。通信回線4として、インターネット、いわゆる有線LAN(Local Area Network)、無線LAN回線、公衆回線、携帯電話網、または専用線などが用いられる。通信回線4は、ハブ、ルータ、および無線基地局を有するものであってよい。
【0019】
複合機1は、コピー機、プリンタ、ファクシミリ機、スキャナ、およびボックスなどの機能を集約した装置である。複合機1は、一般に、「MFP(Multi-functional Peripheral)」と呼ばれることがある。
【0020】
ボックス機能は、ユーザごとに「ボックス」または「パーソナルボックス」などと呼ばれる記憶領域を与えておき、各ユーザが自分の記憶領域によって画像ファイルなどのドキュメントデータを保存し管理するための機能である。ボックスは、パーソナルコンピュータにおける「フォルダ」または「ディレクトリ」に相当する。
【0021】
複合機1は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、補助記憶装置10d、タッチパネルディスプレイ10e、操作キーパネル10f、NIC(Network Interface Card)10g、モデム10h、スキャンユニット10i、およびプリントユニット10jなどによって構成される。
【0022】
タッチパネルディスプレイ10eは、ユーザに対するメッセージを示す画面、ユーザがコマンドまたは情報を入力するための画面、および印刷のプレビューのための画面などを表示する。また、タッチパネルディスプレイ10eは、タッチされた位置を示す信号をCPU10aへ送る。
【0023】
操作キーパネル10fは、いわゆるハードウェアキーボードであって、テンキー、スタートキー、ストップキー、およびファンクションキーなどによって構成される。
【0024】
NIC10gは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などのプロトコルによってサーバ2または端末装置3などの装置と通信を行う。
【0025】
モデム10hは、ファクシミリ端末との間でG3などのプロトコルで画像データをやり取りする。
【0026】
スキャンユニット10iは、プラテンガラスの上にセットされたシートに記されている画像を読み取って画像データを生成する。スキャンユニット10iは、シート台からプラテンガラス上の読取り位置へシートを搬送するADF(Auto Document Feeder)を有するものでもよい。
【0027】
プリントユニット10jは、スキャンユニット10iによって読み取られた画像のほか、他の装置から受信した画像を用紙に印刷する。
【0028】
ROM10cまたは補助記憶装置10dには、上に述べたコピーなどの各機能を実現するためのプログラムが記憶されている。さらに、スキャン・トゥー・ドキュメントサービスを端末装置3へ提供するためのスキャンサービスプログラム10P(図5参照)が記憶されている。
【0029】
スキャン・トゥー・ドキュメントサービスは、サーバに文書ファイルが保存されている文書にスキャンユニットによって読み取った画像を挿入するサービスである。
【0030】
スキャン・トゥー・ドキュメントサービスを提供するとき、複合機1は、サーバ2のクライアントとしてサーバ2から文書ファイルをダウンロードする。
【0031】
ROM10cまたは補助記憶装置10dに記憶されているこれらのプログラムは、必要に応じてRAM10bにロードされ、CPU10aによって実行される。補助記憶装置10dとして、ハードディスクドライブまたはSSD(Solid State Drive)などが用いられる。
【0032】
図1に戻って、サーバ2は、複数の文書(ドキュメント)それぞれの文書ファイルを保存する。
【0033】
文書ファイルは、1以上のページで構成される文書を再現(表示または印刷)するためのデータである。文書ファイルのファイル形式として、アドビー社のPDF(Portable Document Format)またはマイクロソフト社のWordフォーマットなどがある。
【0034】
文書ファイルは、後述するように、端末装置3,3b,3c,…または複合機1によって更新される。この際に、端末装置3,3b,3c,…または複合機1には、サーバ2に保存されている文書ファイルのコピーが与えられ、このコピーが更新される。そして、コピーの更新の内容が所定のタイミングで、サーバ2に保存されている文書ファイルに反映される。以下、サーバ2に保存されている文書ファイルを「原本ファイルGF」と記載する。また、原本ファイルGFのコピーを「コピーファイル」または「サブコピーファイル」と記載する。コピーファイルおよびサブコピーファイルの用い方は、後述する。
【0035】
サーバ2は、ユーザごとに与えられるアカウントを管理する。アカウント情報は、アカウントコードおよびパスワードによって構成される。サーバ2は、アカウントが与えられたユーザをアカウントコードによって識別する。そして、パスワードによって認証する。
【0036】
サーバ2として、例えばサーバ機が用いられる。サーバ2は、図3に示すように、CPU20a、RAM20b、ROM20c、補助記憶装置20d、およびNIC20eなどによって構成される。いわゆるクラウドストレージによってサーバ2を実現してもよい。
【0037】
ROM20cまたは補助記憶装置20dには、サーバ2のオペレーティングシステムのほか、共有ドキュメントサービスをクライアントに提供するサーバプログラム20P(図6参照)が記憶されている。共有ドキュメントサービスは、複数のクライアントが同じ文書ファイルを並行して編集するのを可能にするサービスである。
【0038】
サーバプログラム20Pは、RAM20bにロードされ、CPU20aによって実行される。補助記憶装置20dとして、ハードディスクドライブまたはSSDなどが用いられる。
【0039】
再び図1に戻って、端末装置3,3b,3c,…は、サーバ2および複合機1のクライアントである。これら端末装置3,3b,3c,…は、それぞれ、サーバ2によって提供されるサービスおよび複合機1の種々の機能をユーザが使用するのに用いられる。例えば端末装置3を使用するユーザは、サーバ2に原本ファイルGFが記憶されている文書を指定し、この文書の原本ファイルGFのコピーファイルをダウンロードして編集する。そして、その編集の内容がこの文書に反映されるようにこの原本ファイルGFを更新させることができる。つまり、端末装置3を用いて原本ファイルGFを遠隔的に編集することができる。加えて、ユーザは、コピーファイルの編集中に、複合機1に原稿シートに記されている画像をスキャンさせ、この画像を内容とするページ(以下、これを「スキャンページ」という)がこの文書に挿入されるようにこの原本ファイルGFを更新させることができる。
【0040】
端末装置3,3b,3c,…として、ノートパソコン、スマートフォン、またはタブレットコンピュータなどが用いられる。端末装置3,3b,3c,…は、後述するアプリケーション30Pの実行が可能な機器であればよい。
【0041】
ここで、端末装置3,3b,3c,…の代表として端末装置3を選び、端末装置3がタブレットコンピュータであるものとして構成例を説明する。
【0042】
端末装置3は、図4に示すように、CPU30a、RAM30b、フラッシュメモリ30c、タッチパネルディスプレイ30d、操作ボタン群30e、無線LAN通信ユニット30f、携帯電話通信ユニット30g、デジタルカメラ30h、マイクロフォン30i、およびスピーカ30jなどによって構成される。
【0043】
フラッシュメモリ30cには、端末装置3のオペレーティングシステムのほか、メーラおよびウェブブラウザなどのアプリケーションプログラムが記憶されている。さらに、例えばワープロソフトのような文書の作成・編集用のアプリケーションプログラム(以下、「アプリケーション30P」と記載する)が記憶されている。このアプリケーション30P(図7参照)は、サーバ2および複合機1と後述のように連携して文書ファイルにスキャンページを挿入するための機能を有している。アプリケーション30Pを含め、フラッシュメモリ30cに記憶されたこれらプログラムは、必要に応じてRAM30bにロードされ、CPU30aによって実行される。
【0044】
タッチパネルディスプレイ30dは、ユーザに対してメッセージを与えるための画面、印刷のプレビューのための画面、またはユーザが指示を入力するための画面などを表示する。また、タッチパネルディスプレイ30dは、タッチされた位置を検知し、CPU30aにその位置を通知する。
【0045】
操作ボタン群30eは、いわゆるホーム画面に戻るためのボタン、音量を調整するためのボタン、および電源のオン/オフを切り換えるためのボタンなどによって構成される。
【0046】
無線LAN通信ユニット30fは、無線LANの規格、つまり、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11の規格に基づいて通信を行う。
【0047】
携帯電話通信ユニット30gは、CDMA(Code Division Multiple Access)3000、W−CDMA(Wideband-CDMA)、またはLTE(Long Term Evolution)などの規格に基づいて、いわゆる携帯電話網を介して通信を行う。
【0048】
図5は、複合機1の機能的構成の例を示す図である。図6は、サーバ2の機能的構成の例を示す図である。図7は、端末装置3の機能的構成の例を示す図である。
【0049】
スキャンサービスプログラム10Pによると、図5に示すクラウド接続処理部101、文書ファイルアクセス部102、追加ページ画像取得処理部103、マージ処理部104、および同期処理部105などの機能が実現される。
【0050】
サーバプログラム20Pによると、図6に示すユーザ認証部201、原本更新部202、文書ファイル記憶部203、文書ファイル提供部204、コピーファイル一時記憶部205、第一の同期処理部206、および第二の同期処理部207などの機能が実現される。
【0051】
アプリケーション30Pによると、図7に示すクラウド接続処理部301、文書ファイルアクセス部302、文書編集処理部303、第一の同期処理部304、スキャンページ追加要求部305、および第二の同期処理部306などの機能が実現される。
【0052】
図8図9図10および図11は、複合機1、サーバ2および端末装置3の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図12は、編集画面51の例を示す図である。図13は、スキャンページの挿入に関わる指定画面52の例を示す図である。図14は、スキャン指示データ61の例を示す図である。
【0053】
次に、複合機1、サーバ2および端末装置3の各部の処理ならびにユーザによる操作を、図8〜11のシーケンス図などを参照しながら説明する。
【0054】
サーバ2の文書ファイル記憶部203には、予め文書ごとの原本ファイルGFが記憶されている。
【0055】
ユーザは、文書ファイル記憶部203に原本ファイルGFが記憶されている文書を編集するため、端末装置3を操作してアプリケーション30Pを起動する。
【0056】
図7に示したクラウド接続処理部301は、端末装置3とサーバ2とのセッションを確立するための処理を行う。図6に示したユーザ認証部201は、サーバ2とのセッションの要求に応答する。クラウド接続処理部301とユーザ認証部201との間で次のように通信が行われる。
【0057】
端末装置3においてアプリケーション30Pが起動すると、クラウド接続処理部301が、あらかじめアクセス先としてアドレスを記憶しているサーバ2に接続を要求する(図8の#301)。接続の要求を受け付けると(#201)、サーバ2のユーザ認証部201は、アカウント情報の送信を要求する(#202)。
【0058】
端末装置3のクラウド接続処理部301は、サーバ2からの要求を受信すると(#302)、ユーザにアカウント情報の入力を促す。すなわち、クラウド接続処理部301は、ユーザがアカウントコードおよびパスワードを入力するための画面をタッチパネルディスプレイ30dに表示させる。クラウド接続処理部301は、ユーザによるアカウント情報の入力を受け付け(#303)、入力されたアカウントコードおよびパスワードをアカウントコード61bおよびパスワード61cとしてサーバ2に送信する(#304)。
【0059】
なお、以前にユーザによって入力されたアカウント情報を端末装置3が記憶している場合、その記憶しているアカウント情報をクラウド接続処理部301が自動的に送信するようにし、それによってユーザがアカウント情報を入力する手間を省いてもよい。
【0060】
サーバ2のユーザ認証部201は、アカウントコード61bおよびパスワード61cを受信すると(#203)、このアカウントコード61bおよびパスワード61cに基づいてユーザ認証を行う(#204)。つまり、端末装置3のユーザが正当なユーザであるか否かを判別する。そして、正当なユーザであることを判別できたら、ログインの許可を端末装置3へ通知する(#205)。この通知を端末装置3のクラウド接続処理部301が受信する(#305)。そして、ユーザがサーバ2にログインし、サーバ2と端末装置3とのセッションが確立する。
【0061】
サーバ2にログインした後、ユーザは、編集の対象すなわち編集したい文書の原本ファイルGFを指定する。指定の方法として、例えば、ユーザがアクセス権限をもつ文書の原本ファイルGFのファイル名のリストをタッチパネルディスプレイ30dに表示させ、ユーザがリスト中の所望の文書の原本ファイルGFのファイル名にタップする方法がある。また、原本ファイルGFのパス(保存場所およびファイル名)を、ソフトウェアキーボードを用いて入力することによって指定する方法もある。
【0062】
端末装置3の文書ファイルアクセス部302は、ユーザによる原本ファイルGFの指定を受け付けると(#306)、この原本ファイルGFをサーバ2に要求する(#307)。このとき、文書ファイルアクセス部302は、この原本ファイルGFを特定するファイル名61dと共に、端末装置3のMACアドレス61fをサーバ2に送信する。なお、MACアドレス61fに代えて、端末装置3に固有の他のデータ、例えばIPアドレスを送信してもよい。
【0063】
端末装置3の文書ファイルアクセス部302からの要求を受信すると(#206)、サーバ2の文書ファイル提供部204が、ファイル名61dで特定される文書ファイルである原本ファイルGFを文書ファイル記憶部203から読み出し、コピーしてコピーファイルCF1を作成する(#207)。
【0064】
この際、文書ファイル提供部204は、このコピーファイルCF1に、原本ファイルGFのファイル名に端末装置3のMACアドレス61fを付加したファイル名を付与する。例えば、原本ファイルGFのファイル名が「document1.doc」であり、MACアドレス61fが「11-22-33-44-55-66」である場合、「document1_11-22-33-44-55-66.doc」をコピーファイルCF1のファイル名とする。このようなファイル名を付与することにより、ユーザはコピーファイルCF1が自己の指定した原本ファイルGFに対応することを理解することができる。また、サーバ2は、コピーファイルCF1に対応する端末装置3および原本ファイルGFを認識することができる。
【0065】
そして、文書ファイル提供部204は、作成したコピーファイルCF1を端末装置3に送信するとともに、このコピーファイルCF1をサーバ2のコピーファイル一時記憶部205に記憶させる(#208)。これにより、端末装置3に送信したコピーファイルCF1がサーバ2においてバックアップされる。以下、端末装置3に送信したコピーファイルCF1と区別するため、サーバ2で記憶されるこのコピーファイルCF1を「サブコピーファイルSCF1」と記載する。
【0066】
端末装置3において、文書ファイルアクセス部302がコピーファイルCF1を受信すると(#308)、文書編集処理部303がコピーファイルCF1をオープンする(#309)。そして、文書編集処理部303は、例えば図12に示す編集画面51をタッチパネルディスプレイ30dに表示させ、コピーファイルCF1に基づいて、編集画面51のページ表示領域510に文書の所定のページ(例えば、先頭のページ)を表示させる。
【0067】
図12のように、編集画面51は、文字列511、ページ切換えのためのボタン512,513,514,515、保存ボタン517、保存終了ボタン518、およびスキャンボタン519などを有する。文字列511は、現在表示されているページのページ番号(図12の例では、「5」)とコピーファイルCF1の総ページ数(図12の例では「10」)とを示す。各ボタン512〜515,517〜519は、それぞれ後述するように指示の入力に用いられる。
【0068】
ユーザは、編集画面51のページ表示領域510に表示されるページを適宜切り換えて文書を任意に編集する。例えば、文字列または図表などのオブジェクトを修正したり削除したり、新たなオブジェクトを追加したりする。
【0069】
なお、文書編集処理部303は、ボタン512,513,514,515のいずれかがユーザによって操作されると、現在のページに換えて、操作されたボタンに応じたページ(先頭のページ、1つ前のページ、1つ先のページまたは最終のページ)をタッチパネルディスプレイ30dに表示させる。また、ページの切換えに合わせて、文字列511の表示を更新させる。
【0070】
図8に戻って、端末装置3の文書編集処理部303は、ユーザによる編集の内容を受け付け(#310)、その内容のとおりにコピーファイルCF1を更新する(#311)。なお、これらステップ#310および#311の処理は、一度きりのものではなく、ユーザが編集の操作を行うごとに行われる。
【0071】
コピーファイルCF1がオープン状態である間、端末装置3の第一の同期処理部304とサーバ2の第一の同期処理部206とが、コピーファイルCF1とサブコピーファイルSCF1との同期をとるため、次の処理を行う。
【0072】
端末装置3の第一の同期処理部304は、一定の時間が経過しまたはユーザが保存ボタン517を押すごとに、最新のコピーファイルCF1をサーバ2に送信する(#312)。
【0073】
サーバ2の第一の同期処理部206は、送られてきたコピーファイルCF1を受信し(#209)、サブコピーファイルSCF1をこの受信したコピーファイルCF1に置き換えることによって、サブコピーファイルSCF1を更新する(#210)。これにより、端末装置3に記憶されるコピーファイルCF1とサーバ2に記憶されるサブコピーファイルSCF1との同期がとられる。つまり、両ファイルの内容が同一になる。
【0074】
なお、同期の方法は、ファイルの置換え以外の方法でもよい。例えば、端末装置3の第一の同期処理部304が、前回の同期以後にコピーファイルCF1がどのように変更されたかを示すデータをコピーファイルCF1に代えて送信する。そして、このデータに基づいて、第一の同期処理部206がサブコピーファイルSCF1の内容を変更してもよい。または、第一の同期処理部206が、サブコピーファイルSCF1と受信したコピーファイルCF1とを対比して両者の差分を判別し、サブコピーファイルSCF1を、このコピーファイルCF1と同様の内容になるように更新してもよい。以下の説明におけるコピーファイルCF2とサブコピーファイルSCF2との同期についても同様である。
【0075】
ユーザは、原本ファイルGFの文書にスキャンページを挿入させたいときに、編集画面51のスキャンボタン519を押す。
【0076】
すると、スキャンページ追加要求部305は、この操作をスキャン挿入指示として受け付ける(#313)。そして、各部は次の処理を実行する。
【0077】
文書編集処理部303は、文書の編集をロックする(#314)。
【0078】
編集をロックする理由は次のとおりである。文書共有システム100では、後述のように原本ファイルGFにページを挿入した後に、端末装置3に記憶されるコピーファイルCF1が差し換えられる。したがって、スキャンボタン519が押されてから差換えが完了するまでの間にユーザが文書を編集しても、その編集の内容は、差換えによって消えてしまう。そうすると、ユーザは、差換え後に再び同じ編集を行わなければならない。このような負担をユーザに強いるのを防ぐため、編集がロックされる。
【0079】
編集がロックされた後、第一の同期処理部304は、コピーファイルCF1をサーバ2に送信する(図9の#315)。サーバ2の第一の同期処理部206は、送られてきたコピーファイルCF1を受信し(#211)、サブコピーファイルSCF1をコピーファイルCF1に置き換える(#212)。これにより、サブコピーファイルSCF1がコピーファイルCF1と同期される。
【0080】
サーバ2へのコピーファイルCF1の送信と並行して、端末装置3のスキャンページ追加要求部305は、図13に示す指定画面52を編集画面51の上に重ねるようにタッチパネルディスプレイ30dに表示させる。そして、指定画面52によるユーザの指定に従って、文書へのスキャンページの挿入位置を示すデータを生成して一時記憶する(#316、#317)。
【0081】
ここで、図13を参照して、スキャンページの挿入位置の指定について説明する。図13の例の指定画面52では、現在のページの直前、現在のページの直後、または任意のページを挿入位置として指定することができる。任意のページを指定する場合、ユーザは所望のページ番号を入力する。
【0082】
ユーザが現在のページの直前を指定した場合、編集画面51において現在表示されているページに対応する原本ファイルGFにおけるページの直前が、文書におけるスキャンページの挿入位置とされる。現在のページの直後を指定した場合、編集画面51に現在表示されているコピーファイルCF1のページに対応する原本ファイルGFにおけるページの直後が、文書におけるスキャンページの挿入位置とされる。また、ユーザが任意の数値n(nは1以上の整数)を入力した場合、文書におけるn番目のページの直前がスキャンページの挿入位置とされる。なお、入力された数値nが原本ファイルGFのページ数Nよりも大きい場合、原本ファイルGFの最後のページの次にスキャンページが追加される。
【0083】
ページの挿入位置を指定した後、または挿入位置を指定する前に、ユーザは、追加したい情報が記載されている用紙である1枚または複数枚の原稿シートを複合機1のシート台にセットする。スキャンページの挿入位置の指定および原稿シートのセットの両方を終えた後、ユーザは、指定画面52の開始ボタン525を操作することによって、端末装置3に対して、複合機1へのスキャン指令の送信を指示する。開始ボタン525が操作されたとき、スキャンページ追加要求部305は、指定画面52の表示を終了させ、さらに、スキャン指示データ61を複合機1に送信することによって複合機1にスキャン指令を与える(#318、319)。
【0084】
スキャン指示データ61は、サーバ2のアドレス61a、アカウントコード61b、パスワード61c、原本ファイルGFのファイル名61d、スキャンページの挿入位置61e、および端末装置3のMACアドレス61fから構成される。スキャン指示データ61を構成するこれらデータのうち、サーバ2のアドレス61aおよび端末装置3のMACアドレス61fはあらかじめ端末装置3に記憶されているものである。アドレス61aは、IPアドレスであってもよいし、URL(Uniform Resource Locator)であってもよい。アカウントコード61bおよびパスワード61cはステップ#303でユーザによって入力されたものである。また、ファイル名61dは、ステップ#306でユーザによって指定されたものであり、挿入位置61eは、ステップ#316でユーザによって指定されたものである。
【0085】
複合機1の図5に示すクラウド接続処理部101は、端末装置3からスキャン指示データ61を受け付けると(#101)、複合機1とサーバ2とのセッションを確立するための処理を次のように行う。
【0086】
クラウド接続処理部101は、スキャン指示データ61のアドレス61aに基づいてサーバ2に接続を要求する(#102)。この要求は、スキャンページの挿入の対象である文書の原本ファイルGFのコピーをサーバ2からダウンロードするために行われる。
【0087】
複合機1からの接続の要求を受け付けると(#213)、サーバ2のユーザ認証部201は、アカウント情報の送信を複合機1に要求する(#214)。この要求を受けると(#103)、クラウド接続処理部101は、スキャン指示データ61のうちのアカウント情報であるアカウントコード61bおよびパスワード61cを送信する(#104)。
【0088】
アカウント情報を受信すると(#215)、サーバ2のユーザ認証部201は、このアカウント情報に基づいてユーザ認証を行う(#216)。このアカウント情報で特定されるユーザが正当なユーザであることを判別できたら、ユーザ認証部201は、サーバ2に対する複合機1からのユーザのログインを許可し、そのことを複合機1に通知する(#217)。この通知をクラウド接続処理部101が受け付ける(#105)。そして、サーバ2と複合機1とのセッションが確立する。
【0089】
サーバ2とのセッションが確立すると、複合機1の文書ファイルアクセス部102は、スキャン指示データ61に含まれるファイル名61dによって特定される原本ファイルGFの提供をサーバ2に要求する(#106)。このとき、文書ファイルアクセス部102は、ファイル名61dと共に複合機1のMACアドレス62をサーバ2に送信する。なお、MACアドレス62に代えて、複合機1に固有の他のデータ、例えばIPアドレスを送信してもよい。
【0090】
この要求を複合機1から受信すると(#218)、サーバ2の文書ファイル提供部204は、このファイル名61dの原本ファイルGFをコピーしてコピーファイルCF2を作成する(#219)。その際、このコピーファイルCF2に、この原本ファイルGFのファイル名にこのMACアドレス62を付加したファイル名を付与する。これにより、サーバ2は、ファイル名によって、コピーファイルCF2が複合機1に対応するファイルであることを認識することができる。
【0091】
文書ファイル提供部204は、コピーファイルCF2をサーバ2のコピーファイル一時記憶部205に記憶させるとともに(#220)、複合機1に送信する(#221)。送信されたコピーファイルCF2は、複合機1において文書ファイルアクセス部102によって受信される(#107)。これにより、コピーファイルCF2がサーバ2および複合機1にそれぞれ記憶される。以下、複合機1に記憶されるコピーファイルCF2と区別するため、サーバ2で記憶されるコピーファイルCF2を「サブコピーファイルSCF2」と記載する。
【0092】
複合機1において、コピーファイルCF2の受信と前後してまたは並行して、追加ページ画像取得処理部103が、スキャンユニット10iに原稿シートのスキャン(読取り)を行わせることによって、この原稿シートに記される画像をスキャンページDSとして取得する(#108)。
【0093】
マージ処理部104は、コピーファイルCF2をオープンし(#109)、取得されたスキャンページDSが文書に挿入されるようにコピーファイルCF2を更新する(#110)。スキャンページDSを挿入する位置は、スキャン指示データ61に含まれる挿入位置61eが示す位置である。
【0094】
同期処理部105は、保存終了指令と更新されたコピーファイルCF2とをサーバ2に送信する(図10の#111)。
【0095】
サーバ2において、保存終了指令と共に送られてきたコピーファイルCF2を受信すると(#222)、第二の同期処理部207は、サブコピーファイルSCF2をこの受信したコピーファイルCF2に置き換えることによってサブコピーファイルSCF2を更新する(#223)。つまり、サブコピーファイルSCF2をコピーファイルCF2に同期させる。
【0096】
続いて、原本更新部202が、サブコピーファイルSCF2と原本ファイルGFとを比較することによって、サブコピーファイルSCF2における原本ファイルGFから変更された内容を判別する(#224)。そして、原本更新部202は、判別した内容を組み入れるように原本ファイルGFを更新する(#225)。これにより、原本ファイルGFにスキャンページDSが挿入される。
【0097】
原本ファイルGFの更新を終えると、原本更新部202は、保存終了指令の送信元である複合機1に更新完了通知を送信する(#226)。また、コピーファイル一時記憶部205は、複合機1に対応するサブコピーファイルSCF2を削除する(#227)。
【0098】
一方、複合機1のクラウド接続処理部101は、更新完了通知を受信すると(#112)、スキャン指示データ61の送信元である端末装置3に、スキャン指令に対する処理の完了を意味する挿入完了通知を送信する(#113)。また、マージ処理部104は、コピーファイルCF2をクローズし(#114)、複合機1の記憶手段(例えば補助記憶装置10d)で一時記憶されているコピーファイルCF2を削除する(#115)。
【0099】
端末装置3において、複合機1から挿入完了通知を受信すると(#320)、第二の同期処理部306は、サーバ2に対してサブコピーファイルSCF1の更新を要求する(#321)。この際に、コピーファイルCF1のファイル名をサーバ2に通知する。
【0100】
サーバ2の第二の同期処理部207は、この要求を受けると(#228)、このファイル名によって特定される原本ファイルGFからスキャンページDSを抽出する(#229)。そして、抽出したスキャンページDSが原本における位置と同じ位置に挿入されるように、このコピーファイルCF1によって特定されるコピーファイルつまりサブコピーファイルSCF1を更新する(#230)。そして、第二の同期処理部207は、更新したサブコピーファイルSCF1を最新のコピーファイルCF1として端末装置3に送信する(#231)。
【0101】
端末装置3において、サーバ2から最新のコピーファイルCF1を受信すると(#322)、第一の同期処理部304は、コピーファイルCF1をこの受信した最新のコピーファイルCF1に置き換える(#323)。つまり、コピーファイルCF1の差換えをする。これにより、端末装置3でオープンされているコピーファイルCF1に、複合機1のスキャン・トゥー・ドキュメントサービスの機能によるスキャンページDSの挿入(原本ファイルGFの更新)が反映される。
【0102】
スキャンページDSの挿入が反映された後、文書編集処理部303は、編集のロックを解除する(#324)。これにより、ユーザは、文書のさらなる編集を行うことができる。ユーザが編集を行うと、端末装置3では上に述べたようにステップ#310〜#312の処理が行われ、サーバ2ではステップ#209〜#210の処理が行われる。
【0103】
なお、ユーザは、文書にさらに別のスキャンページを追加させることができる。ユーザが再び編集画面51のスキャンボタン519を操作すると、端末装置3においてステップ#313〜#324の処理が行われ、複合機1においてステップ#101〜#115の処理が行われ、サーバ2においてステップ#211〜#231の処理が行われる。
【0104】
ユーザは、コピーファイルCF1を編集する作業を終えるとき、編集画面51の保存終了ボタン518を操作することによって、保存終了の指示を端末装置3に与える。
【0105】
端末装置3の第二の同期処理部306は、ユーザによる保存終了の指示を受け付けると(図11の#325)、保存終了指令と現在のコピーファイルCF1とをサーバ2に送信する(#326)。
【0106】
サーバ2の第一の同期処理部206は、端末装置3から保存終了指令を受信すると(#232)、保存終了指令と共に受信したコピーファイルCF1にサブコピーファイルSCF1を置き換えることでサブコピーファイルSCF1を更新する(#233)。
【0107】
原本更新部202は、原本ファイルGFと更新されたサブコピーファイルSCF1とを比較することによって、文書の、端末装置3での編集によって変更された内容を判別する(#234)。そして、原本更新部202は、判別した内容が反映されるように原本ファイルGFを更新する(#235)。
【0108】
原本ファイルGFの更新を終えると、原本更新部202は、保存終了指令の送信元である端末装置3に保存の完了通知を送信する(#236)。また、コピーファイル一時記憶部205は、端末装置3に対応するサブコピーファイルSCF1を削除する(#237)。
【0109】
一方、端末装置3の文書編集処理部303は、サーバ2から完了通知を受信すると(#327)、コピーファイルCF1をクローズし(#328)、端末装置3の記憶手段(例えばフラッシュメモリ30c)で一時記憶されているコピーファイルCF1を削除する(#329)。
【0110】
その後、ユーザは、アプリケーション30Pを終了させる。すると、端末装置3とサーバ2とのセッションが解除される。また、ユーザは、アプリケーション30Pを終了させることなく、引き続きアプリケーション30Pを使用して、アクセス権限をもつ任意の文書を編集したり閲覧したりしてもよい。
【0111】
図15および図16は、端末装置3の全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。図17は、サーバ2の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。図18は複合機1の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【0112】
次に、端末装置3、サーバ2および複合機1のそれぞれの全体的な処理の流れを、図15図18のフローチャートを参照しながら説明する。
【0113】
端末装置3は、サーバ2に接続を要求してサーバ2とのセッションを確立する(図15の#401)。
【0114】
セッションが確立した後、ユーザがサーバ2に原本ファイルGFが記憶されている文書のうちのいずれかを指定すると(図15の#402でYES)、端末装置3は、指定された文書をサーバ2に要求し、その文書の原本ファイルGFのコピーであるコピーファイルCF1を受信する(#403)。そして、端末装置3は、受信したコピーファイルCF1をオープンして文書を表示する(#404)。
【0115】
ユーザがコピーファイルCF1を編集する操作を行うと(#405でYES)、端末装置3は、編集の内容を反映させるようにコピーファイルCF1を更新する(#406)。コピーファイルCF1のオープン後、所定の時間が経過すると(#407でYES)、端末装置3は、サーバ2でバックアップされているコピーファイルCF1(サブコピーファイルSCF1)を端末装置3上のコピーファイルCF1と同期させる(#408)。保存ボタン517が操作されたときにも、端末装置3は、コピーファイルCF1とサブコピーファイルSCF1とを同期させる。
【0116】
ユーザがスキャンボタン519を操作することでスキャンを指示すると(#409でYES)、端末装置3は、以下のとおりステップ#410〜#419の処理を行う。
【0117】
まず、端末装置3は、ユーザによる編集をロックし(#410)、サーバ2上のサブコピーファイルSCF1を端末装置3上のコピーファイルCF1と同期させる(#411)。
【0118】
次に、端末装置3は、図13の指定画面52による指定に応じて挿入位置61eのデータを生成し(図16の#412)、挿入位置61eのデータを含む図14の例のようなスキャン指示データ61を生成する(#413)。そして、端末装置3は、スキャン指示データ61を複合機1に送信することによってスキャン指令を複合機1に送信する(#414)。スキャン指令を送信した後、端末装置3は、複合機1からの挿入完了通知の受信を待つ(#415)。
【0119】
挿入完了通知を受信すると(#415でYES)、端末装置3は、最新のコピーファイルCF1の提供をサーバ2に要求し(#416)、これを受信する(#417)。最新のコピーファイルCF1の内容は、マージ処理によってスキャンページが挿入された後の原本ファイルGFをコピーしたサブコピーファイルSDF1の内容と同じである。
【0120】
端末装置3は、コピーファイルCF1を、サーバ2から受信した最新のコピーファイルCF1に置き換える。つまり、コピーファイルCF1をスキャンページが挿入されたものに更新する。
【0121】
その後、端末装置3は、編集のロックを解除する(#419)。これにより、ユーザによるスキャンの指示に対する一連の処理が終わる。
【0122】
端末装置3は、編集画面51の保存終了ボタン518が操作されると、ユーザによる編集が終了したと判断する。編集が終了したと判断すると(#420でYES)、端末装置3は、サーバ2上のサブコピーファイルSCF1を端末装置3上のコピーファイルCF1と同期させ(#421)、サーバ2に編集の終了を通知する(#422)。
【0123】
そして、端末装置3は、コピーファイルCF1を削除するとともに、編集のためにRAM10bに確保したワークエリアを解放するといった後処理を実行する(#423)。
【0124】
ユーザがログアウトを指示すると(#424でYES)、端末装置3は、サーバ2とのセッションを解除する。ユーザがログアウトを指示するまでの間、端末装置3は、上に説明したステップ#402〜#423の処理をユーザによる操作に応じて実行する。
【0125】
サーバ2は、端末装置3または複合機1からの要求または指令があるごとに、図17に示すように処理を行う。
【0126】
接続の要求があった場合(#501でYES)、サーバ2は、要求元から送信されてきたアカウント情報(アカウントコード61bおよびパスワード61c)に基づいてユーザ認証を行う(#502)。
【0127】
文書ファイルの要求があった場合(#503でYES)、サーバ2は、要求された文書の原本ファイルGFをコピーして得られたコピーファイルCF1,CF2を要求元へ送信する(#504)。また、送信したコピーファイルCF1,CF2と内容が同じであるサブコピーファイルSCF1,SCF2を記憶する(#505)。
【0128】
保存終了指令を受信した場合(#506でYES)、サーバ2は、保存終了指令と共に送られてきたコピーファイルCF1,CF2に基づいて、指令元に対応するサブコピーファイルSCF1,SCF2を更新する(#507)。続いて、サーバ2は、更新したサブコピーファイルSCF1,SCF2と原本ファイルGFとを比較し(#508)、比較により判別したサブコピーファイルSCF1,SCF2の更新の内容を反映させるように原本ファイルGFを更新する(#509)。次に、サーバ2は、保存終了指令の送信元に、原本ファイルGFの更新の完了を通知する(#510)。そして、サーバ2は、保存終了指令の送信元に対応するサブコピーファイルSCF1,SCF2を削除する(#511)。
【0129】
端末装置3からの更新の要求があった場合(#512でYES)、サーバ2は、原本ファイルGFからスキャンページDSを抽出する(#513)。次に、サーバ2は、抽出したスキャンページDSが追加されるようにサブコピーファイルSCF1を更新する(#514)。そして、サーバ2は、更新したサブコピーファイルSCF1を最新のコピーファイルCF1として端末装置3に送信する(#515)。
【0130】
サーバ2は、サービスの提供の終了が指示されたかどうかをチェックし(#516)、指示がなされるまでの間(#516でNO)、上に説明したステップ#501〜#515の処理を適宜行う。
【0131】
複合機1は、端末装置3およびサーバ2からの指令または通知に応答して、図18に示すように処理を行う。
【0132】
端末装置3からのスキャン指令を受信した場合(#601でYES)、複合機1は、サーバ2に接続を要求してサーバ2とのセッションを確立する(#602)。
【0133】
続いて、複合機1は、スキャン指令と共に送られてきたスキャン指示データ61によって特定されるファイルの転送をサーバ2に要求し、このファイルとしてコピーファイルCF2を受信する(#603)。
【0134】
コピーファイルCF2を取得するのと前後してまたは並行して、複合機1は、原稿シートのスキャンを行うことによって、スキャンページDSを取得する(#604)。
【0135】
複合機1は、受信したコピーファイルCF2をオープンし(#605)、スキャンページDSが文書に挿入されるようにコピーファイルCF2を更新する(#606)。
【0136】
次に、複合機1は、サーバ2に、サブコピーファイルSCF2をコピーファイルCF2に同期させる処理と、同期後のサブコピーファイルSCF2に基づいて原本ファイルGFを更新する処理とを、要求する(#607、#608)。
【0137】
複合機1は、原本ファイルGFの更新の完了がサーバ2から通知されると(#609でYES)、スキャン指令の送信元である端末装置3に原本ファイルGFの更新の完了を通知する(#610)。
【0138】
その後、複合機1は、コピーファイルCF2をクローズし(#611)、コピーファイルCF2の削除および不要になったワークエリアの解放といった後処理を行う(#612)。
【0139】
複合機1は、端末装置3へのサービスの提供の終了が指示されたかどうかをチェックし(#613)、指示がなされるまでの間(#613でNO)、上に説明したステップ#601〜#615の処理を適宜行う。
【0140】
なお、端末装置3のユーザおよび他の端末装置3b,3c,…のユーザが共に同じ文書について編集をしており、これらユーザのいずれかがこの文書へのスキャンページDSの挿入を指示する場合がある。この場合、サーバ2の第二の同期処理部207は、この文書の原本ファイルGFを元にしてユーザごとに作成されて記憶されている複数のサブコピーファイルSCF1のそれぞれを、複合機1が行ったスキャンページDSの挿入を反映させるように更新する。その後、第一の同期処理部206が、更新された複数のサブコピーファイルSCF1のそれぞれを、それに対応する端末装置3,3b,3c,…へ最新のコピーファイルCF1として送信する。そして、各端末装置3,3b,3c,…の第一の同期処理部304が、ファイルの置換またはマージ処理を行うことにより、送信されてきた最新のコピーファイルCF1との差分が編集中の文書に反映されるように、編集のためにオープンされているコピーファイルCF1を更新する。
【0141】
つまり、複数のユーザのいずれかの指示によってスキャンページDSが挿入された場合、指示をしたユーザおよび他のユーザのそれぞれが編集している文書が、スキャンページの挿入されたものになる。
【0142】
第一の実施形態によると、ユーザは、サーバ2に原本ファイルGFが保存されている文書を編集する作業を行っているときに、編集の内容をその文書の原本ファイルGFに反映させずに、スキャンページDSが挿入されるようにこの原本ファイルGFを更新することができる。そして、スキャンページDSが挿入されかつそれまでの編集の内容が反映された文書を引き続き編集をすることができる。これにより、文書を複数の端末装置3,3b,3c,…において従来よりも便利に使用することができる。
【0143】
一般に、ワープロソフトなどのアプリケーションで文書を編集する場合は、文書に新たな情報を単に加えるだけでなく、加えた情報の誤った部分を修正することが多い。したがって、必要な修正が済んでいないのにも関わらず、編集の内容を原本ファイルGFに反映させると、誤った部分が他のユーザに伝わり誤解されるおそれがあるので、望ましくない。
【0144】
一方、原稿シートに記されている内容は、情報を修正する必要がないことが多い。誤りがないことのチェックが済んで印刷された印刷物が原稿シートとして用いられることが多いからである。
【0145】
したがって、ワープロソフトなどのアプリケーションで加えた情報に比べて、原稿シートから読み取った画像(スキャンページ)は、速やかに他のユーザに見せても構わないことが多い。
【0146】
文書共有システム100によると、文書へ加える情報の上述の特性に鑑み、確定的な情報を不確定な情報よりも先に文書の原本ファイルGFに反映させることによって、文書を複数のユーザ同士で従来よりも便利に共有することができる。
【0147】
従来、ユーザは、アプリケーションで文書を編集している最中に、編集の内容を原本ファイルGFに反映させることなく、スキャンページが文書に挿入されるように原本ファイルGFを更新したい場合は、一旦、編集の内容を破棄し、スキャンページを文書に挿入し原本ファイルGFを更新した後、再度、同様に編集を行わなければならない。または、編集の内容を別のファイルによって記録し、スキャンページを文書に挿入し原本ファイルGFを更新した後、別のファイルに記録した内容を文書に貼り付けなければならない。
【0148】
しかし、文書共有システム100によると、ユーザの上述の手間を掛けることなく、文書へのスキャンページの挿入のみが反映されるように原本ファイルGFを更新することができる。
【0149】
〔第二の実施形態〕
図19は、複合機1の機能的構成の例を示す図である。図20は、サーバ2の機能的構成の例を示す図である。図21は、端末装置3の機能的構成の例を示す図である。
【0150】
第一の実施形態では、ユーザが文書を編集しているときにスキャンページが挿入された。第二の実施形態では、ユーザが文書をプレビューしているときに、スキャンページが挿入される。
【0151】
以下、第一の実施形態と相違する点を中心に説明する。第一の実施形態と重複する点については、説明を省略することがある。
【0152】
第二の実施形態に係る文書共有システム200は、図1に示した第一の実施形態の文書共有システム100と同様のハードウェアによって実現することができる。複合機1、サーバ2、および端末装置3のハードウェア構成は、図2図3、および図4に示され、上に説明したとおりである。
【0153】
ただし、複合機1のROM10cまたは補助記憶装置10dには、スキャンサービスプログラム10P(図5参照)の代わりにスキャンサービスプログラム10Qが記憶されている。サーバ2のROM20cまたは補助記憶装置20dには、サーバプログラム20P(図6参照)の代わりにサーバプログラム20Qが記憶されている。端末装置3,3b,3c,…のフラッシュメモリ30cには、アプリケーション30P(図7参照)の代わりにアプリケーション30Qが記憶されている。
【0154】
スキャンサービスプログラム10Qによると、図19に示す追加ページ画像取得処理部151、ラスタライズ処理部152、第一のマージ処理部153、ラスタライズデータ提供部154、クラウド接続処理部155、文書ファイルアクセス部156、第二のマージ処理部157、同期処理部158および印刷処理部159などの機能が実現される。
【0155】
サーバプログラム20Qによると、図20に示すユーザ認証部251、原本更新部252、文書ファイル記憶部253、文書ファイル提供部254、コピーファイル一時記憶部255、同期処理部256およびラスタライズ指令部257などの機能が実現される。
【0156】
アプリケーション30Qによると、図21に示すクラウド接続処理部351、文書ファイルアクセス部352、文書閲覧処理部353、プレビュー表示処理部354、スキャンページ追加要求部355、印刷ジョブ生成部356および印刷開始指令部357などの機能が実現される。
【0157】
これらのプログラムによると、ユーザは、文書を複合機1によって印刷する前に、文書の印刷物の状態を表わすプレビュー画像を見ることができる。つまり、文書をプレビューすることができる。さらに、プレビューの最中に、複合機1のスキャン・トゥー・ドキュメントサービスを使用して、この文書にスキャンページを挿入させることができる。この文書の原本ファイルGFを、スキャンページが挿入されたものに更新するとともに、プレビュー画像を、スキャンページが挿入されたものに切り換えることができる。そして、スキャンページを挿入した文書を印刷することができる。
【0158】
図22図23図24および図25は、複合機1、サーバ2および端末装置3の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図26は、文書の閲覧および印刷のプレビューのための閲覧画面71の例を示す図である。図27は、印刷指示データ81の例を示す図である。
【0159】
次に、複合機1、サーバ2および端末装置3の各部の処理ならびにユーザによる操作を、図22〜24のシーケンス図などを参照しながら説明する。
【0160】
サーバ2の文書ファイル記憶部253には、第一の実施形態の文書ファイル記憶部203と同様、予め文書ごとの原本ファイルGFが記憶されている。
【0161】
ユーザは、文書ファイル記憶部253に原本ファイルGFが記憶されている文書を閲覧するため、端末装置3を操作してアプリケーション30Qを起動する。
【0162】
アプリケーション30Qが起動すると、図21に示したクラウド接続処理部351がサーバ2に接続を要求する(図22の#351)。この要求を図20に示したユーザ認証部251が受け付ける(#251)。その後、クラウド接続処理部351およびユーザ認証部251は、第一の実施形態のステップ#302〜#305、#202〜205と同様の手順で、端末装置3とサーバ2とのセッションを確立する(#352〜#355、#252〜#255)。
【0163】
サーバ2にログインした後、ユーザは、閲覧の対象、すなわち閲覧したい文書の原本ファイルGFを指定する。指定の方法は、リストから選択する方法でもよいし、ファイル名を入力する方法でもよい。
【0164】
ユーザが原本ファイルGFを指定すると、端末装置3の文書ファイルアクセス部352がその指定を受け付け(#356)、この原本ファイルGFをサーバ2に要求する(#357)。このとき、文書ファイルアクセス部352は、この原本ファイルGFのファイル名61dと共に、端末装置3に固有のデータとして例えばMACアドレス61fをサーバ2に送信する。
【0165】
端末装置3からのこの要求を受信すると(#256)、サーバ2の文書ファイル提供部254が、文書ファイル記憶部253によって記憶されている原本ファイルGFのうちのファイル名61dで特定される原本ファイルGFのコピーファイルCF1を作成する(#257)。その際、このコピーファイルCF1に、原本ファイルGFのファイル名に端末装置3のMACアドレス61fを付加したファイル名を付与する。
【0166】
文書ファイル提供部254は、コピーファイルCF1を端末装置3に送信する(#258)。第二の実施形態では、端末装置3において文書の編集が行われないので(つまり、いわゆる読取専用モードで文書が表示されるので)、第一の実施形態とは違って、コピーファイルCF1はサーバ2においてバックアップされない。
【0167】
端末装置3において、文書ファイルアクセス部352がコピーファイルCF1を受信すると(#358)、文書閲覧処理部353は、コピーファイルCF1をオープンし(#359)、例えば図26に示す閲覧画面71をタッチパネルディスプレイ30dに表示させ、閲覧画面71のページ表示領域710に、コピーファイルCF1に基づいて文書の先頭のページを表示させる。
【0168】
図26に示す閲覧画面71は、上述の図12の編集画面51と同様に、表示中のページのページ番号と総ページ数とを示す文字列711、およびユーザがページの切換えを指示するためのボタン712,713,714,715を有する。
【0169】
ユーザは、ページ表示領域710に表示されるページを適宜切換えてコピーファイルCF1の文書を任意に閲覧する。しかし、閲覧画面71には編集の機能はないので、ユーザは閲覧画面71においてコピーファイルCF1の文書を編集することはできない。
【0170】
閲覧のためのボタンのほかに、閲覧画面71は、印刷ボタン717、中止/終了ボタン718、およびスキャンボタン719を有している。これらのボタンの使い方は、後に順次、説明する。
【0171】
図22に戻って、ユーザがページの切換えを指示すると、文書閲覧処理部353がその指示を受け付け(#360)、指示に応じてタッチパネルディスプレイ30dに表示の内容を更新させる(#361)。これらステップ#360および#361の処理は、一度きりのものではなく、この後にユーザがページの切換えを指示する操作を行ったときにも行われる。
【0172】
ユーザは、次のように、閲覧している文書を複合機1に印刷させることができる。ユーザは、閲覧画面71の印刷ボタン717を操作する。
【0173】
すると、印刷ジョブ生成部356は、この操作を印刷指示として受け付け(#362)、プレビュー印刷ジョブを生成する(#363)。プレビュー印刷ジョブは、文書のプレビュー画像を端末装置3によって表示した後、文書を複合機1によって印刷するジョブである。さらに、必要に応じて、原稿シートから画像を読み取って文書に挿入する処理をも行う。そして、プレビュー印刷ジョブが次のように実行される。
【0174】
プレビュー表示処理部354は、プレビュー画像の表示(以下、「プレビュー表示」と記載する。)のためのラスタライズ画像をサーバ2に要求する(#364)。このとき、表示されている文書の原本ファイルGFのファイル名61dおよび端末装置3のMACアドレス61fを送信する。
【0175】
サーバ2において、ラスタライズ指令部257は、端末装置3からのラスタライズ画像の要求を受け付けると(#259)、要求と共に送られてきたファイル名61dによって特定される原本ファイルGFを文書ファイル記憶部253から読み出してPDLデータ81aに変換する(#260)。PDLデータ81aは、印刷すべき画像および印刷に関する各種の設定をページ記述言語(PDL:Page Description Language)によって記述したデータである。
【0176】
続いて、ラスタライズ指令部257は、図27に示す印刷指示データ81を送信することによって複合機1にラスタライズ指令を与える。印刷指示データ81は、PDLデータ81a、プレビュー表示を行うプレビューモードが指定されていることを示すモード指定値81b、およびラスタライズ画像の要求元である端末装置3のMACアドレス61fなどから構成される。
【0177】
ラスタライズ指令を受けると(#151)、複合機1のラスタライズ処理部152は、印刷指示データ81のうちのPDLデータ81aのラスタライズを行う(図23の#152)。このとき、ラスタライズ処理部152は、文書の印刷用のラスタライズ画像の画像データDQと、文書のプレビュー表示用のラスタライズ画像(プレビュー画像)の画像データDPとを作成する。ラスタライズデータ提供部154は、画像データDPを端末装置3に送信する(#153)。
【0178】
端末装置3のプレビュー表示処理部354は、画像データDPを受信すると(#365)、閲覧画面71のページ表示領域710にプレビュー画像を表示するようタッチパネルディスプレイ30dを制御する。これにより、文書のプレビュー表示が行われる(#366)。
【0179】
上述の通り、ユーザは、プレビュー表示が行われている段階で、文書にスキャンページを挿入させることができる。スキャンページを挿入させたいとき、ユーザはスキャンボタン719を操作する。
【0180】
すると、スキャンページ追加要求部355は、この操作をスキャン挿入指示として受け付け(#367)、ページの挿入位置を指定するための画面として例えば図13に示した指定画面52を閲覧画面71の上に重ねるようにタッチパネルディスプレイ30dに表示させる。
【0181】
ユーザは、上に述べた第一の実施形態と同様に、指定画面52において、現在のページの直前、現在のページの直後、または任意のページを挿入位置として指定する。
【0182】
スキャンページ追加要求部355は、文書へのスキャンページの挿入位置を示すデータを生成して一時記憶する(#368、#369)。さらに、図14に示したスキャン指示データ61を生成する(#370)。そして、生成したスキャン指示データ61を複合機1に送信することによって複合機1にスキャン指令を与える(#371)。
【0183】
複合機1において、図19に示す追加ページ画像取得処理部151は、スキャン指令を受けると(#154)、スキャンユニット10iに原稿シートのスキャン(読取り)を行わせることによって、文書に挿入するスキャンページDSを取得する(#155)。
【0184】
第一のマージ処理部153は、ステップ#152で作成された印刷用のラスタライズ画像にステップ#155で取得されたスキャンページDSが挿入されるように画像データDQを更新するとともに、ステップ#152で作成されたプレビュー画像にステップ#155で取得されたスキャンページDSが挿入されるように画像データDPを更新する(#156)。挿入する位置は、スキャン指示データ61の挿入位置61eに従う。そして、ラスタライズデータ提供部154は、更新された画像データDPを端末装置3に送信する(#157)。
【0185】
端末装置3のプレビュー表示処理部354は、画像データDPを受信すると(#372)、あらたに受信した画像データDPに基づいてプレビュー画像をタッチパネルディスプレイ30dに表示し直させる(#373)。これにより、ユーザは、スキャンページDSが挿入された文書のプレビューを行うことができる。
【0186】
ユーザは、プレビューを行い、スキャンページが挿入された状態で文書の印刷を開始してもよいか否かをチェックする。開始してもよい場合、ユーザは、印刷ボタン717を操作する。一方、印刷を中止させる場合、中止/終了ボタン718を操作する。
【0187】
中止/終了ボタン718が操作されると、プレビュー表示処理部354は、プレビュー表示を終了する。文書閲覧処理部353は、コピーファイルCF1に基づいて閲覧画面71のページ表示領域710に、文書を表示させる。そして、プレビュー印刷ジョブが中止される。この場合は、後述する原本ファイルGFの更新の処理(#161〜#172、#262〜#276)も中止される。
【0188】
一方、印刷ボタン717が操作されると、印刷開始指令部357は、複合機1に印刷開始指令を送信する(#374)。
【0189】
複合機1において、印刷処理部159は、この印刷開始指令を受信すると(#158)、最新の画像データDQに基づいて文書をプリントユニット10jに印刷させる(#159)。印刷が完了すると、印刷処理部159と端末装置3の印刷開始指令部357との間で印刷完了通知の送受が行われる(#160、#375)。
【0190】
文書の印刷の開始の指令を契機として、この文書の原本ファイルGFが次のように更新される。
【0191】
第一の実施形態のステップ#102〜#105、#213〜#217(図9参照)と同様に、複合機1のクラウド接続処理部155およびサーバ2のユーザ認証部251によって、複合機1とサーバ2とのセッションが確立される(#161〜#164、#262〜#266)。第一の実施形態のステップ#106〜#107、#218〜#221と同様に、複合機1の文書ファイルアクセス部156がサーバ2の文書ファイル提供部254からコピーファイルCF2を取得し、コピーファイルCF2がコピーファイル一時記憶部255にサブコピーファイルSCF2として記憶される(#165〜#166、#267〜#270)。
【0192】
第一の実施形態のステップ#109〜#112、#114〜#115、#222〜#227(図9図10参照)と同様に、第二のマージ処理部157が、文書にスキャンページDSが挿入されるようにサブコピーファイルCF2をコピーファイルCF2と同期させ、スキャンページDSが原本に挿入されるように原本更新部252が原本ファイルGFを更新し、コピーファイルCF2およびサブコピーファイルSCF2が削除される(#167〜#172、#271〜#276)。
【0193】
これにより、プレビュー印刷ジョブが完了する。以上のようにして、プレビュー印刷ジョブの途中で行われたスキャンページDSの挿入が反映されるように原本ファイルGFが更新される。
【0194】
ユーザは、文書を閲覧する作業を終えるとき、閲覧画面71の中止/終了ボタン718を操作することによって、終了の指示を端末装置3に与える。
【0195】
端末装置3の文書閲覧処理部353は、終了の指示を受け付けると(図25の#376)、コピーファイルCF1をクローズし(#377)、端末装置3の記憶手段(例えばフラッシュメモリ30c)で一時記憶されているコピーファイルCF1を削除する(#378)。
【0196】
図28および図29は、端末装置3の全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。図30は、サーバ2の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。図31および図32は複合機1の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【0197】
次に、端末装置3、サーバ2および複合機1のそれぞれの全体的な処理の流れを、図28図32のフローチャートを参照しながら説明する。
【0198】
端末装置3は、サーバ2に接続を要求してサーバ2とのセッションを確立する(図28の#701)。セッションが確立した後、端末装置3は、ユーザによる操作に応じて次のように処理を行う。
【0199】
ユーザが原本ファイルGFを指定すると(#702でYES)、端末装置3は、この原本ファイルGFをサーバ2に要求し、この原本ファイルGFのコピーファイルCF1を受信する(#703)。そして、端末装置3は、受信したコピーファイルCF1をオープンして文書を表示する(#704)。
【0200】
ユーザがページを切り換える操作を行うと(#705でYES)、端末装置3は、文書の表示するページを切り換える(#706)。
【0201】
ユーザがプレビュー印刷ジョブを指示する操作を行うと(#707でYES)、端末装置3は、プレビュー印刷ジョブを生成する(#708)。プレビュー画像をサーバ2に要求し(#709)、複合機1から送られてくる画像データDPを受信する(#710)。そして、受信した画像データDPに基づいてプレビュー画像を表示する(#711)。
【0202】
プレビュー表示を行っている状態において、ユーザがスキャンページDSの挿入を指示する操作を行うと(#712でYES)、端末装置3は、図13の指定画面52による指定に応じて挿入位置61eのデータを生成し(図29の#713)、挿入位置61eのデータを含む図14の例のようなスキャン指示データ61を生成する(#714)。そして、端末装置3は、スキャン指示データ61を付加したスキャン指令を複合機1に送信する(#715)。
【0203】
そして、端末装置3は、複合機1から新たな画像データDPを受信し(#710)、この画像データDPに基づいてプレビュー画像を表示し直す(#711)。
【0204】
一方、プレビュー表示を行っている状態において、ユーザが印刷の開始を指示する操作を行うと(#716でYES)、端末装置3は、印刷開始指令を複合機1に与える(#717)。そして、印刷が完了したら、複合機1から印刷完了通知を受信する(#718)。これにより、プレビュー印刷ジョブが完了する。
【0205】
端末装置3は、文書の閲覧を終了する操作が行われると、文書のコピーファイルCF1をクローズし(#719)、コピーファイルCF1の削除およびコピーファイルCF1の表示のためにRAM10bに確保したワークエリアの解放といった後処理を実行する(#720)。
【0206】
ユーザがログアウトの操作を行うと(#721でYES)、端末装置3はサーバ2とのセッションを解除する。ユーザがログアウトを指示するまでの間、端末装置3は、上に説明したステップ#702〜#720の処理をユーザによる操作に応じて実行する。
【0207】
サーバ2は、端末装置3または複合機1からの要求または指令があるごとに、図30に示すように処理を行う。
【0208】
接続要求があった場合(#801でYES)、サーバ2は、要求元から送信されてきたアカウント情報(アカウントコード61bおよびパスワード61c)に基づいてユーザ認証処理を行う(#802)。
【0209】
原本ファイルGFの要求があった場合(#803でYES)、サーバ2は、要求された原本ファイルGFをコピーし、得られたコピーファイルCF1またはCF2を要求元へ送信する(#804)。また、複合機1からの要求に応えて送信する場合、コピーファイルCF2をサブコピーファイルSCF2として記憶する(#805)。
【0210】
複合機1から保存指令を受信した場合(#806でYES)、サーバ2は、保存指令と共に送られてきたデータに基づいてサブコピーファイルSCF2を更新する(#807)。更新したサブコピーファイルSCF2と原本ファイルGFとを比較し(#808)、比較により判別したサブコピーファイルSCF2の更新の内容を反映させるように原本ファイルGFを更新する(#809)。保存指令の送信元である複合機1に、原本ファイルGFの更新の完了を通知する(#810)。そして、保存指令の送信元に対応するサブコピーファイルCF2を削除する(#811)。
【0211】
サーバ2は、サービスの提供の終了の指示がなされるまでの間(#812でNO)、上に説明したステップ#801〜#811の処理を行う。
【0212】
複合機1は、端末装置3およびサーバ2からの指令または通知に応答して、図31および図32に示すように処理を行う。
【0213】
サーバ2からのラスタライズ指令を受信した場合(#901でYES)、複合機1は、ラスタライズ指令と共に送られてきた印刷指示データ81のPDLデータ81aのラスタライズを行うことによって、印刷用のラスタライズ画像およびプレビュー表示用のラスタライズ画像(プレビュー画像)を生成する(#902)。そして、プレビュー表示用のラスタライズ画像の画像データDPを端末装置3に送信する(#903)。なお、印刷用のラスタライズ画像とプレビュー画像とが同じであってもよい。
【0214】
端末装置3からのスキャン指令を受信した場合(#904でYES)、複合機1は、原稿シートのスキャンを行うことによって、スキャンページDSを取得する(#905)。そして、ステップ#902で得たラスタライズ画像に、ステップ#905で取得したスキャンページDSを挿入し(#906)、挿入した後のプレビュー画像の画像データDPを端末装置3に送信する(#907)。
【0215】
端末装置3からの印刷開始指令を受信した場合(#908でYES)、複合機1は、最新の印刷用のラスタライズ画像を印刷し(#909)、印刷の完了後に印刷完了通知を端末装置3に送信する(#910)。なお、端末装置3は、印刷完了通知を受信すると、印刷完了メッセージを表示する。
【0216】
印刷と前後してまたは並行して、複合機1は、サーバ2に接続を要求してサーバ2とのセッションを確立する(#911)。セッションが確立すると、複合機1は、印刷した文書の原本ファイルGFをサーバ2に要求し、この原本ファイルGFのコピーファイルCF2を受信する(#912)。
【0217】
複合機1は、受信したコピーファイルCF2をオープンし(図32の#913)、スキャンページDSが文書に挿入されるようにこのコピーファイルCF2を更新する(#914)。
【0218】
そして、複合機1は、サーバ2に、サブコピーファイルSCF2をコピーファイルCF2に同期させる処理と、同期後のサブコピーファイルSCF2に基づいて原本ファイルを更新する処理とを実行させる(#915)。
【0219】
複合機1は、サーバ2からの原本ファイルGFの更新の完了通知を受信すると(#916でYES)、コピーファイルCF2をクローズし(#917)、コピーファイルCF2の削除および不要になったワークエリアの解放といった後処理を行う(#918)。
【0220】
複合機1は、端末装置3,3b,3c,…へのサービスの提供の終了が指示されたかどうかをチェックし(#919)、指示がなされるまでの間(#919でNO)、上に説明したステップ#901〜#918の処理を適宜、行う。
【0221】
第二の実施形態によると、ユーザは、プレビュー印刷ジョブの途中で、プレビュー印刷ジョブをキャンセルすることなく、スキャンページDSを文書に挿入することができる。
【0222】
第一の実施形態および第二の実施形態では、原本ファイルGFをサーバ2によって管理したが、複合機1によって管理してもよい。この場合は、サーバ2の機能を複合機1に設ければよい。ボックス機能を文書ファイル記憶部203、253として用いることができる。
【0223】
第一の実施形態および第二の実施形態では、スキャンの指令を端末装置3から複合機1へ直接的に与えたが、端末装置3からサーバ2を経由して複合機1へ間接的に与えてもよい。
【0224】
第二の実施形態では、印刷の指令を端末装置3からサーバ2を経由して複合機1へ間接的に与えたが、端末装置3から複合機1へ直接的に与えてもよい。その場合、複合機1は、指令を与えられると、サーバ2にアクセスして印刷の対象である文書のPDLデータを要求して取得し、ラスタライズを行えばよい。または、PDLデータの代わりに原本ファイルGFを取得し、複合機1が原本ファイルGFをPDLデータに変換してもよい。
【0225】
第二の実施形態では、プレビュー表示を端末装置3によって行ったが、複合機1のタッチパネルディスプレイ10eによって行ってもよいし、端末装置3および複合機1の双方で行ってもよい。複合機1においてプレビュー表示を行う場合、ユーザが複合機1のタッチパネルディスプレイ10eまたは操作キーパネル10fを用いて印刷の開始、印刷の中止、またはスキャンを指示するようにしてもよい。
【0226】
第一の実施形態および第二の実施形態では、ユーザが指定した位置にスキャンページDSを挿入したが、あらかじめ定められた位置(例えば末尾)に追加するようにしてもよい。
【0227】
第一の実施形態および第二の実施形態では、1または複数のページによって構成される文書を例に説明したが、表計算ソフトによって作成される文書(ドキュメント)のように1または複数のシートによって構成される文書あってもよい。その場合、スキャンページDSをページとして挿入する代わりにシートとして挿入すればよい。
【0228】
第一の実施形態と第二の実施形態とを組み合わせ、ユーザが文書を編集しているときに、この文書のプレビュー印刷ジョブを指示することができるようにし、さらにプレビュー表示中にこの文書にスキャンページDSを挿入させることができるようにしてもよい。
【0229】
第二の実施形態では、スキャンの後、印刷の開始が指令された場合は、スキャンページDSが文書に挿入されるように原本ファイルGFを更新し、印刷の中止が指令された場合は、原本ファイルGFを更新しなかったが、後者の場合にも原本ファイルGFを更新してもよい。
【0230】
第二の実施形態では、印刷ボタン717を、プレビュー印刷ジョブの開始のためのボタンおよび印刷の開始のためのボタンとして共用したが、両ボタンを独立してを設けてもよい。同様に、文書の閲覧を終了するためのボタンおよび印刷を中止するためのボタンとして中止/終了ボタン718を共用せず、両ボタンを独立してを設けてもよい。
【0231】
そのほか、文書共有システム100,200、複合機1、サーバ2および端末装置3のそれぞれの全体または各部の構成、処理内容、処理順序、画面の構成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0232】
100 文書共有システム
1 複合機
2 サーバ
3 端末装置
10i スキャンユニット(スキャナ、読取手段)
202 原本更新部(更新手段)
203 文書ファイル記憶部(保存手段)
204 文書ファイル提供部(第一の送信手段)
205 コピーファイル一時記憶部(記憶手段)
206 第一の同期処理部(第二の更新手段)
207 第二の同期処理手段(画像取得手段)
GF 原本ファイル(文書データ)
CF1 コピーファイル(文書データ)
SCF1 サブコピーファイル(コピーデータ)
DS 画像データ
303 文書編集処理部(表示手段、受付手段)
304 第一の同期処理部(第二の送信手段)
305 スキャンページ追加要求部(スキャン指令手段)
CF1 コピーファイル(編集内容データ)
200 文書共有システム
152 ラスタライズ処理部(生成手段)
153 第一のマージ処理部(第二の更新手段)
158 同期処理部(第二の送信手段)
154 ラスタライズデータ提供部(第三の送信手段)
253 文書ファイル記憶部(保存手段)
252 原本更新部(更新手段)
257 ラスタライズ指令部(第一の送信手段)
354 プレビュー表示処理部(表示手段)
355 スキャンページ追加要求部(受付手段)
357 印刷開始指令部(制御手段)
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