(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、搬送車自身や搬送車の走行経路周辺にあるラックや製造装置などに異常が発生した場合、異常が発生している箇所を撮像し確認したい場合がある。例えば、広い自動倉庫において、ラックの所定の場所に保管されている荷物に異常が発生している場合、荷物の異常状態を確認したい場合や、進入禁止エリアのセンサが反応した原因が人か荷物かなどを確認したい場合などである。
【0005】
本願発明は上記課題に鑑みなされたものであり、搬送車自身や搬送車が走行する経路周辺に異常が発生した場合、異常が発生した箇所を確認することができる搬送車システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明にかかる搬送車システムは、予め定められた経路を走行して荷物を搬送する複数台の搬送車と、前記搬送車の走行を管理する管理装置とを備える搬送車システムであって、前記搬送車は、前記搬送車を基準として撮像方向を変更する方向変更手段を有する撮像装置を備え、前記管理装置は、前記経路の周辺、または、当該搬送車システムに発生した異常の発生箇所を示す異常情報を取得する異常情報取得部と、前記異常情報取得部が取得した異常情報に基づき前記発生箇所を撮像する撮像制御部とを備えることを特徴とする。
【0007】
これによれば、経路に沿って走行する搬送車に搭載された撮像装置の撮像方向を異常の発生箇所に向けることができ、異常の状況を撮像して確認することが可能となる。
【0008】
前記管理装置はさらに、前記異常情報取得部により取得された異常情報に基づき前記搬送車を発生箇所近傍に向かわせる走行制御部を備えてもよい。
【0009】
これによれば、異常の発生箇所近傍まで搬送車を走行させ、異常の状況を近くから撮像することができるため、異常に関するより詳細な画像を取得することが可能となる。
【0010】
また、前記走行制御部は、異常情報に基づき前記搬送車を発生箇所近傍に向かわせる場合、一方通行区間における前記搬送車の逆走を可能としてもよい。
【0011】
これによれば、異常の発生箇所近傍まで迅速に搬送車を到達させることができ、異常の状況を早期に撮像することが可能となる。
【0012】
前記管理装置はさらに、前記異常情報と、前記撮像装置が撮像した位置を示す位置情報、および、撮像方向を示す方向情報とに基づき前記撮像装置が撮像した画像に発生箇所が写っているか否かを判定する撮像判定部と、前記撮像判定部に発生箇所が写っていると判定された画像を前記異常情報と紐付けて記憶する記憶部とを備えてもよい。
【0013】
これによれば、異常が発生する前の発生箇所となる箇所を撮像装置が撮像している場合、異常発生前後の該当箇所を画像として確認することができ、異常発生の原因究明に寄与することが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
搬送車自身や搬送車が走行する経路周辺に異常が発生する場合、異常の発生箇所を画像により確認することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本願発明に係る搬送車システムの実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る搬送車システムの一例を示したものに過ぎない。従って本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、搬送車システムを模式的に示す図である。
【0018】
同図に示すように、搬送車システムは100は、荷物を所定の場所から他の所定の場所へ搬送するシステムであって、搬送装置101と、管理装置102とを備えている。
【0019】
搬送装置101は、荷物を所定の場所から他の所定の場所へ搬送することができる装置である。本実施の形態の場合、搬送装置101は、
図2に示すように、天井側に設けられた軌条111に沿って走行する搬送車112で荷物を搬送し、荷物を保管することができるラック104、または、荷物を加工等して製品を生産する生産設備(図示せず)と搬送車112との間で荷物を移載することのできる装置である。
【0020】
軌条111は、搬送車112の走行経路を予め定めるためのレールである。本実施の形態の場合、軌条111は、天井に吊り下げられた状態で取り付けられている。なお、軌条111は、レールのような具体的な部材ばかりでなく、床面に描かれた線のようなものでもよく、また、ソフトウエアによって仮想的に形成された経路であってもよい。
【0021】
搬送車112は、荷物を軌条111などの予め定められた経路に沿って搬送することができる車であり、撮像装置110を備えている。また、搬送車112は、台車113と、保持台114とを備えている。本実施の形態の場合、搬送装置101は、複数台の搬送車112を備えている。
【0022】
撮像装置110は、搬送車112の外方の異常の発生箇所を撮像するカメラであり、搬送車112に対する撮像方向を変更することができる方向変更手段119を備えている。
【0023】
ここで、「発生箇所を撮像する」とは、発生箇所のみの画像を得るという意味ばかりでなく、撮像装置110の撮像方向を発生箇所に向けて撮像することにより発生箇所およびその周辺の画像を取得する場合も含まれる。また、異常状態が持続せずに撮像装置110で撮像した時点では異常が終了している場合などであっても、異常が存在していたであろう箇所を含む画像を取得する場合も「発生箇所を撮像する」の意味に含まれる。
【0024】
本実施の形態の場合、撮像装置110は、搬送車112の保持台114に取り付けられており、方向変更手段119と台車113の走行と保持台114の昇降とにより、軌条111周辺を広範囲にわたって撮像することができるものとなっている。
【0025】
撮像装置110は、例えばレンズを通して取得した画像を画像信号として出力することができるいわゆるデジタルカメラである。
【0026】
方向変更手段119は、例えばモータで駆動するパンチルト機構であり、外部からの命令によって撮像装置110の撮像方向を任意の方向に設定することが可能となっている。なお、方向変更手段119は自信のパン角度やチルト角度を出力できる機能を備えていてもかまわない。
【0027】
なお、方向変更手段119は、機械的なものばかりでなく、ソフトウエア的(デジタル処理)に撮像方向を変更するものでもかまわない。具体的には、撮像装置110は、広角レンズ(魚眼レンズなどを含む)を備え、広範囲な画像を撮像しておく。方向変更手段119は、前記広範囲な画像に対して画像処理を行い、任意の画像を切り出すことによりあたかも所定の撮像方向で撮像された画像を得ることができる。
【0028】
台車113は、軌条111にぶら下がった状態で軌条111に沿って走行する走行車である。本実施の形態の場合、台車113は、搭載されたバッテリー、または、軌条111に沿って配線される給電線を介して給電される電力によりモータを駆動して走行する。また、台車113は、保持台114を吊り下げるための吊部材115を巻き取ることができるモータを備えており、吊部材115を巻き取ったり巻き出したりすることにより、吊部材115によって吊り下げられている保持台114を昇降することができるものとなっている。
【0029】
また台車113は、ボギー台車であり、水平方向に回転可能な複数の部分を備えており、軌条111にあまり負担を掛けることなく曲線部を走行することができるものとなっている。
【0030】
保持台114は、吊部材115によって台車113に対して吊り下げられた状態で荷物を保持する台である。本実施の形態の場合、保持台114には移載装置116が取り付けられており、移載装置116がラック104に向かって出退することにより、保持台114とラック104との間で荷物を移載することができるものとなっている。
【0031】
吊部材115は、台車113と保持台114とを結び、台車113に保持台114を吊り下げるための部材である。吊部材115は巻き取ることができる程度の可撓性を備えた部材であり、例えば金属製のワイヤーやチェーンなどである。本実施の形態の場合、4本の吊部材115を用いて保持台114を吊り下げている。
【0032】
以上のように搬送車112は、軌条111に沿って台車113が走行し、台車113に対して保持台114が昇降することにより、搬送車112の軌道に沿って設けられたラック104に保持台114を位置させることができ、いずれの位置のラック104との間でも荷物を移載することができるものとなっている。
【0033】
図3は、搬送車システムの機能構成および機構構成を示すブロック図である。
【0034】
管理装置102は、搬送車112の走行、荷物の搬送や移載などを含む搬送装置101の全体を管理する装置であり、機能部として、異常情報取得部121と、撮像制御部122とを備えている。
【0035】
本実施の形態の場合、管理装置102は、有線や無線のLAN(ローカルエリアネットワーク)などにより搬送装置101や上位コンピュータ103と通信可能に接続されており、機構部としてインターフェース120とストレージ128とを備え、機能部としてさらに、走行制御部123を備えている。
【0036】
インターフェース120は、操作者との間で情報の授受を行う装置であり、本実施の形態の場合、固定端末201や移動端末202などのコンピュータがインターフェース120として機能している。固定端末201、および、移動端末202は、情報を視覚的に報知するディスプレイ124、操作者による操作を受け付ける入力手段125などを備えている。なお、固定端末201は、机などに固定されて運用されるコンピュータであり、移動端末202は、操作者が持ち歩くことのできる可搬性を備えたコンピュータである。
【0037】
また、本実施の形態の場合、インターフェース120は、ディスプレイ124と、ディスプレイ124に画像などを表示する表示部127と、ディスプレイ124の表示面側に配置されるタッチパッドやキーボードなどの入力手段125により入力された情報を受け付ける受付部126とによりグラフィカルユーザーインターフェースを実現している。
【0038】
ストレージ128は、情報を記憶し読み出すことのできる記憶装置である。本実施の形態の場合、ストレージ128は、有線や無線のLAN(ローカルエリアネットワーク)などに接続されるデータストレージサーバであり、搬送装置101や外部の装置などから送信される画像などの情報を蓄積する。
【0039】
異常情報取得部121は、軌条111などにより形成される経路の周辺、または、搬送車112などの搬送車システム100に異常が発生した場合、当該異常の発生箇所を示す異常情報を取得する処理部である。
【0040】
ここで、異常情報とは、発生箇所の位置を示す情報であり、例えば走行中の搬送車112の内の一台に異常が発生した場合、異常が発生した結果停止している搬送車112の位置などを示す情報である。また、搬送装置101以外の機器(例えば経路周辺に備えられている工作機器などの産業機器)に異常が発生している場合、異常が発生した機器が設置されている位置の情報を上位コンピュータ103が発信し、異常情報取得部121は、当該位置の情報を異常情報として取得する場合もある。その他、経路周辺に設定されている進入禁止エリアに何かが進入したことをセンサが検知した場合、当該センサが設置されている位置を上位コンピュータ103などを介して異常情報取得部121が異常情報として取得してもよい。
【0041】
なお、異常情報には異常が発生した時刻を示す異常時刻情報や、異常の種類を識別する異常種類情報が含まれていてもよい。
【0042】
撮像制御部122は、搬送車112が備える撮像装置110の撮像方向を方向変更手段119を制御して変更し、異常の発生箇所を撮像装置110を用いて撮像する処理部である。
【0043】
撮像制御部122は、異常情報、および、搬送車112の停止位置、または、通過している位置に基づき、異常の発生箇所を撮像することができる向きに方向変更手段119を制御して自動的に撮像方向を変更してもかまわない。
【0044】
走行制御部123は、異常情報取得部121により取得された異常情報に基づき搬送車112の少なくとも1台を発生箇所近傍に向かわせる処理部である。
【0045】
例えば
図4に示すように、走行制御部123は、搬送車112(図中011と記す)を第一位置301に向かわせ、かつ、第一位置301で停止するように制御を行う。なお、第一位置301で停止させることなく、第一位置301の手前で減速しゆっくり搬送車112を走行させて第一位置301を通過させてもよい。本実施の形態の場合、搬送車112の経路は全経路が一方通行となるように規制されている。
【0046】
ここで第一位置301とは、搬送車112が走行する経路である軌条111の所定の一箇所であり、例えば異常の発生箇所(図中×で示す)に最も近い軌条111の箇所などである。
【0047】
また、走行制御部123は、停止させる少なくとも1台の搬送車112を特定してもよい。特定する方法は特に限定されないが、例えば、第一位置301を基準に後方に配置される搬送車112の内、最も先頭にある搬送車112、すなわち、第一位置301の後方であって最も近い位置にある搬送車112を停止させてもよい。
【0048】
さらに、走行制御部123は、第一位置301に向かわせた搬送車112以外の搬送車112(図中012と記す)を第二位置302に向かわせてもかまわない。
【0049】
ここで、第二位置302とは第一位置301近傍の位置であって、異常の発生箇所の近傍などである。このように、走行制御部123が複数台の搬送車112を異常の発生箇所の近傍に集結するように制御することにより、異常の発生箇所を複数のアングルで撮像することが可能となる。
【0050】
この場合、特定された搬送車112は、荷物を搬送する命令である搬送命令が与えられていたとしても、走行制御部123は、搬送命令の実行を一時中断させ、第一位置301や第二位置302等に搬送車112を向かわせてもよい。
【0051】
さらに走行制御部123は、異常情報に基づき搬送車112を発生箇所近傍(本実施の形態の場合第三位置303)に向かわせる場合、一方通行区間(本実施の形態の場合全経路)における搬送車112(図中013と記す)の逆走を可能としてもよい。
【0052】
また、搬送車112の逆走を可能とする条件として、一方通行区間において搬送車112に異常が発生して停止している場合にのみ、その直前を走行している搬送車112の逆走を可能とするという条件を付加してもかまわない。
【0053】
これによれば、異常の発生箇所の近傍を搬送車112が通り過ぎた後に当該搬送車112を逆走させることで、早期に異常の発生箇所を撮像して確認することが可能となる。
【0054】
図5は、インターフェースのディスプレイに表示された内容を示す図である。
【0055】
同図に示すように、異常の発生箇所の近傍に集結した複数の搬送車112にそれぞれ備えられている撮像装置110から得られる画像は、表示部127を介してディスプレイ124にリアルタイムで表示されてもよい。この場合、画像と共にディスプレイ124に表示された搬送車112を示す複数のアイコン(011〜013)の一つを示し、グラフィカルユーザーインターフェースを用いて当該アイコンの一つを選択することにより、撮像する撮像装置110を切り替えてディスプレイ124に表示させてもよい。
【0056】
さらに、画像と共に方向変更手段119をリモートコントロールするための操作ボタン129をディスプレイ124に表示し、このボタンを操作することで撮像装置110の撮像方向を任意に変更してもかまわない。
【0057】
また、各撮像装置110で撮像された画像は、撮像装置110を識別する識別情報や画像を撮像した時刻を示す時刻情報などと紐付けられてストレージ128に記憶してもかまわない。さらに、ストレージ128に記憶された画像をインターフェース120のディスプレイ124に表示してもかまわない。
【0058】
以上により、搬送装置101や搬送装置101の周辺に異常が発生した場合、いち早く異常の発生箇所に搬送車112を向かわせ、発生箇所の画像を撮像装置110で撮像することができる。さらに、複数台の搬送車112を用いて発生箇所を撮像することで、多アングルの画像を看取することができ、異常の状態を詳細に確認することが可能となる。
【0059】
(実施の形態2)
次に、搬送車システム100の他の実施形態を説明する。なお、実施の形態1で説明した機構部や機能部と同じ構造や機能を有するものは同じ符号を付し説明を省略する場合がある。
【0060】
図6は、他の搬送車システムの機能構成および機構構成を示すブロック図である。
【0061】
同図に示すように管理装置102はさらに、撮像判定部131と記憶部132とを備えている。
【0062】
撮像制御部122は、撮像装置110、および、方向変更手段119を制御して、周期的な撮像、つまり、動画を撮像する。また、撮像装置110の撮像方向は特に限定されるものではないが、例えば、搬送車112が走行中は前方を撮像可能な撮像方向とし、荷物を移載する場合は移載装置を撮像可能な撮像方向にするなどの運用を行ってもよい。
【0063】
ストレージ128は、搬送車112に搭載された撮像装置110が撮像した画像(動画)を撮像装置110が撮像している位置を示す位置情報、および、撮像方向を示す方向情報と画像とを紐付けて記憶する。また、ストレージ128は、撮像装置110を識別する識別情報や画像を撮像した時刻を示す時刻情報と画像とを紐付けて記憶しており、記憶容量不足を回避するため、同一識別情報に紐付けられた一定容量以上の画像は古い画像から順次消去するものとしている。
【0064】
撮像判定部131は、異常情報取得部121が取得した異常情報と、撮像装置110が撮像した位置を示す位置情報、および、撮像方向を示す方向情報とに基づき撮像装置110が撮像した画像に異常の発生箇所が写っているか否かを判定する処理部である。
【0065】
具体的には、ストレージ128に記憶されている画像から、異常が発生した時刻を含む時間に対応する画像を抽出し、位置情報と方向情報とに基づき異常の発生箇所が撮像装置110の視野角に含まれているかを判定する。
【0066】
記憶部132は、撮像判定部131に発生箇所が写っていると判定された画像を異常情報と紐付けて記憶する処理部である。
【0067】
本実施の形態の場合、記憶部132は、ストレージ128に備えられており、異常情報と紐付けられて記憶される画像は、通常の画像よりも長期間にわたって記憶される。
【0068】
図7は、インターフェースのディスプレイに表示された内容を示す図である。
【0069】
同図に示すように、記憶部132に記憶されている画像は、インターフェース120からの指示などに基づき表示部127を介してディスプレイ124に表示される。
【0070】
本実施の形態の場合、記憶部132に記憶されている画像は動画であり、異常が発生した時刻より以前の時刻から異常の発生箇所が撮像されている。従って、異常の発生前から異常が発生した時点、および、その後の状況が撮像された画像を確認することが可能となる。具体的には、
図7に示されるように、インターフェース120のディスプレイ124には動画が表示される。また、画像の下方に表示されるシークバー133には、異常の発生した時刻が×印で表示されている。
【0071】
以上により、搬送装置101や搬送装置101の周辺に異常が発生した場合、異常発生の経緯を異常が発生する前の状態から画像により確認することができる。さらに、複数の撮像装置110が異常の発生箇所を撮像している場合は、複数アングルの画像に基づき異常発生の経緯を確認することも可能となる。
【0072】
なお、本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本願発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本願発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本願発明に含まれる。
【0073】
例えば本実施の形態では搬送車112として、台車113と保持台114とを備えた天井走行車に基づき説明したが、搬送車112は、軌条の上を走行するスタッカクレーンのような搬送車であってもかまわない。搬送装置101は、軌条を備えず平坦な床面に仮想的に設けられた経路を走行する搬送車などを備えてもよい。
【0074】
また、複数の撮像装置110に基づき複数のアングルで画像を取得した場合、これら複数の画像を、一つのディスプレイ124に一度に表示してもよい。また、複数の画像に基づき立体的な画像を形成してもかまわない。
【0075】
また、撮像装置110は、搬送車112に複数台備えられていてもよい。この場合、一台の搬送車112に設けられたいずれの撮像装置110を選択して撮像するかにより撮像方向を決めることができる。さらに、ここの撮像装置110に方向変更手段119が設けられている場合、撮像装置110を選択し、さらに、選択された撮像装置110の撮像方向を方向変更手段119により詳細に決定することも可能である。