特許第6442972号(P6442972)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6442972
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】ビードセパレータの搬送方法および装置
(51)【国際特許分類】
   B29D 30/32 20060101AFI20181217BHJP
【FI】
   B29D30/32
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-211616(P2014-211616)
(22)【出願日】2014年10月16日
(65)【公開番号】特開2016-78312(P2016-78312A)
(43)【公開日】2016年5月16日
【審査請求日】2017年10月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006714
【氏名又は名称】横浜ゴム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001368
【氏名又は名称】清流国際特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100129252
【弁理士】
【氏名又は名称】昼間 孝良
(74)【代理人】
【識別番号】100155033
【弁理士】
【氏名又は名称】境澤 正夫
(74)【代理人】
【識別番号】100117938
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 謙二
(74)【代理人】
【識別番号】100138287
【弁理士】
【氏名又は名称】平井 功
(72)【発明者】
【氏名】古林 由輝
【審査官】 河島 拓未
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−074129(JP,A)
【文献】 特開平05−050527(JP,A)
【文献】 特開平06−143455(JP,A)
【文献】 特開2004−255769(JP,A)
【文献】 特開2009−184229(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29D 30/00−30/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビードリングの外周面にビードフィラを接合して形成されたビード部材が載置される円筒状のビードセパレータを縦置き状態に吊り下げて、待機位置で縦置き状態に吊り下げて保持される前記ビード部材に向かって搬送するビードセパレータの搬送方法であって、
前記ビードセパレータが筒軸方向両端に同軸を中心にした円形開口を有し、一端の円形開口よりも他端の円形開口が大径に形成されて、一端から他端に向かって拡径する方向に傾斜する傾斜外面を備え、前記傾斜外面を前記ビード部材側に向けて前記ビードセパレータを配置して、このビードセパレータを保持具によって保持するとともに、この保持具よりも前記ビード部材側に配置されて上下移動または左右方向に移動する押さえバーを、前記ビードセパレータに当接させることにより、このビードセパレータを前記押さえバーに沿って縦置き状態に維持しながら、前記保持具および押さえバーと一緒に前記ビード部材に向かって搬送することを特徴とするビードセパレータの搬送方法。
【請求項2】
前記保持具の先端部の向きを、前記傾斜外面に追従させて変化させた状態にして前記傾斜外面の上端部を前記保持具によって保持する請求項1に記載のビードセパレータの搬送方法。
【請求項3】
ビードリングの外周面にビードフィラを接合して形成されたビード部材が載置される円筒状のビードセパレータを縦置き状態に吊り下げて保持する保持手段と、この保持手段により保持されたビードセパレータを、待機位置で縦置き状態に吊り下げて保持される前記ビード部材に向かって搬送する搬送手段とを備えたビードセパレータの搬送装置であって、
前記ビードセパレータが筒軸方向両端に同軸を中心にした円形開口を有し、一端の円形開口よりも他端の円形開口が大径に形成されて、一端から他端に向かって拡径する方向に傾斜する傾斜外面を備え、前記保持手段が、前記傾斜外面を前記ビード部材側に向けて配置した前記ビードセパレータを保持する保持具と、この保持具よりも前記ビード部材側に配置されて上下移動または左右方向に移動する押さえバーとを備え、この押さえバーを前記ビードセパレータに当接させることにより、このビードセパレータを前記押さえバーに沿って縦置き状態に維持する構成であり、前記搬送手段が前記保持具および押さえバーを一緒に前記ビード部材に向かって移動させる移動機構であることを特徴とするビードセパレータの搬送装置。
【請求項4】
前記保持具の先端部の向きが変更可能に構成され、この先端部の向きを前記傾斜外面に追従させた方向にして前記傾斜外面の上端部を保持具によって保持する構成にした請求項3に記載のビードセパレータの搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビードセパレータの搬送方法および装置に関し、さらに詳しくは、ビード部材を載置するビードセパレータを縦置き状態に吊り下げて、縦置き状態に待機位置に吊り下げられたビード部材に向かって、振らつかせずに迅速に搬送できる作業効率に優れたビードセパレータの搬送方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
タイヤの製造工程では未加硫ゴムを有する様々な部材が使用される。これら部材の一つにビード部材がある。ビード部材は、円環状のビードリングの外周側に未加硫ゴムで形成された断面略三角形のビードフィラが接合されて形成されている。ビードフィラの径方向長さが大きいビード部材では、未加硫ゴムのビードフィラが一段と変形し易くなる。不用意な変形をしたビードフィラを用いてグリーンタイヤを成形すると、成形不良や加硫した空気入りタイヤの品質に悪影響が生じることがある。そのため、ビードフィラの不用意な変形がないビード部材を確保することが重要になる。
【0003】
そこで従来、ビード部材を所定形状に維持するために、製造工程ではビードセパレータを使用されている(例えば、特許文献1、2参照)。このビードセパレータは円筒形状であり、その外表面にビード部材が載置される。ビード部材の製造工程では、成形したビード部材を移動させてビードセパレータの外表面に載置する。そのため、移動させる途中でビード部材に不用意な変形が生じることがあった。また、ビード部材を迅速に移動させるとより変形し易くなるので、工程に要する時間短縮をすることが難しく、作業効率向上の障害になっていた。
【0004】
そこで、成形したビード部材は所定位置に待機させ、このビード部材に対してビードセパレータを搬送すれば、ビード部材を移動させることによる不用意な変形を防止することができる。ところが、吊り下げて待機させたビード部材に向かって、単に吊り下げたビードセパレータを搬送すると、ビードセパレータが振らつくという問題がある。また、吊り下げたビードセパレータが傾いた姿勢になることがある。そのため、ビード部材をビードセパレータの外表面の所定位置に載置したり、搬送するビードセパレータの周囲の設備との干渉を防止するためには工夫が必要であった。また、この方式ではビードセパレータの搬送速度を速くすることが難しいため、作業効率の向上にはさらなる工夫が必要であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−161877号公報
【特許文献2】特開2007−283652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、ビード部材を載置するビードセパレータを縦置き状態に吊り下げて、縦置き状態に待機位置に吊り下げられたビード部材に向かって、振らつかせずに迅速に搬送できる作業効率に優れたビードセパレータの搬送方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため本発明のビードセパレータの搬送方法は、ビードリングの外周面にビードフィラを接合して形成されたビード部材が載置される円筒状のビードセパレータを縦置き状態に吊り下げて、待機位置で縦置き状態に吊り下げて保持される前記ビード部材に向かって搬送するビードセパレータの搬送方法であって、前記ビードセパレータが筒軸方向両端に同軸を中心にした円形開口を有し、一端の円形開口よりも他端の円形開口が大径に形成されて、一端から他端に向かって拡径する方向に傾斜する傾斜外面を備え、前記傾斜外面を前記ビード部材側に向けて前記ビードセパレータを配置して、このビードセパレータを保持具によって保持するとともに、この保持具よりも前記ビード部材側に配置されて上下移動または左右方向に移動する押さえバーを、前記ビードセパレータに当接させることにより、このビードセパレータを前記押さえバーに沿って縦置き状態に維持しながら、前記保持具および押さえバーと一緒に前記ビード部材に向かって搬送することを特徴とする。
【0008】
本発明のビードセパレータの搬送装置は、ビードリングの外周面にビードフィラを接合して形成されたビード部材が載置される円筒状のビードセパレータを縦置き状態に吊り下げて保持する保持手段と、この保持手段により保持されたビードセパレータを、待機位置で縦置き状態に吊り下げて保持される前記ビード部材に向かって搬送する搬送手段とを備えたビードセパレータの搬送装置であって、前記ビードセパレータが筒軸方向両端に同軸を中心にした円形開口を有し、一端の円形開口よりも他端の円形開口が大径に形成されて、一端から他端に向かって拡径する方向に傾斜する傾斜外面を備え、前記保持手段が、前記傾斜外面を前記ビード部材側に向けて配置した前記ビードセパレータを保持する保持具と、この保持具よりも前記ビード部材側に配置されて上下移動または左右方向に移動する押さえバーとを備え、この押さえバーを前記ビードセパレータに当接させることにより、このビードセパレータを前記押さえバーに沿って縦置き状態に維持する構成であり、前記搬送手段が前記保持具および押さえバーを一緒に前記ビード部材に向かって移動させる移動機構であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、縦置き状態に吊り下げたビードセパレータを保持具によって保持するとともに、この保持具よりも前記ビード部材側に配置される押さえバーを、前記ビードセパレータに当接させることにより、このビードセパレータを前記押さえバーに沿って縦置き状態に維持しながら、前記保持具および押さえバーとともに待機位置のビード部材に向かって搬送するのでビードセパレータが振らつくことが防止される。そのため、ビードセパレータを迅速に移動させることができる。また、移動させるビードセパレータは縦置き状態で安定に吊り下がった姿勢になるので周辺設備に干渉するという不具合も回避できる。したがって、ビードセパレータをビード部材に向かって搬送する工程において、優れた作業効率を得ることができる。また、待機位置で縦置き状態に吊り下げたビード部材に向かって、縦置き状態で吊り下げた円筒状のビードセパレータを搬送するので、実質的にビード部材を単独で移動させることがなく、ビードフィラの不用意な変形を防止するには有利になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】吊り下げ手段に対向配置された本発明のビードセパレータの搬送装置を側面視で例示する説明図である。
図2図1の搬送装置の動きを側面視で例示する説明図である。
図3図2のA矢視で搬送装置を例示する説明図である。
図4図3の押さえバーの変形例を示す説明図である。
図5】ビードセパレータが搬送された後の吊り下げ手段を側面視で例示する説明図である。
図6図5の一部を拡大して断面視で例示する説明図である。
図7図5のB矢視で吊り下げ手段の要部を例示する説明図である。
図8】ビードセパレータの傾斜外面にビード部材を載置した状態を側面視で例示する説明図である。
図9】押さえバーがない保持手段を用いてビードセパレータを保持した状態を側面視で例示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明のビードセパレータの搬送方法および装置を、図に示す実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0012】
図1図3に例示する本発明のビードセパレータの搬送装置1(以下、搬送装置1という)は、ビード部材13を待機位置WPで縦置き状態で吊り下げて保持する吊り下げ手段6に対向して配置されている。搬送装置1は、ビードセパレータ12を待機位置WPのビード部材13に向かって搬送する。ビード部材13は、ビードリング13aと、ビードリング13aの外周面に接合された未加硫ゴムからなるビードフィラ13bとで形成された円環状体である。このビード部材13は、断面略三角形状の帯状のビードフィラ13bが円環形状のビードリング13aの外周面に接合されて形成される。
【0013】
ビードセパレータ12は円筒形状であり、筒軸方向両端に同軸を中心にした円形開口12a、12bを有している。一端の円形開口12aよりも他端の円形開口12bが大径に形成されて、一端から他端に向かって拡径する方向に傾斜する傾斜外面12cおよび傾斜内面12dを備えている。
【0014】
この搬送装置1は、ビードセパレータ12を縦置き状態に吊り下げて保持する保持具3と、保持具3により保持されるビードセパレータ12を、ビード部材13の待機位置WPに向かって搬送する移動機構として水平伸縮ロッド5とを備えている。
【0015】
この実施形態では搬送措置1は、ビード部材13が載置されたビードセパレータ12を一体的に別工程に搬送するビード部材搬送手段11が設けられている。ビード部材搬送手段11は例えば、流体圧シリンダ、搬送台車、その他、公知の種々の搬送手段を用いることができる。
【0016】
保持具3は、フレーム2に設置された伸縮ロッド3bに取り付けられた吸引パッド3aと、押さえバー4とで構成されている。伸縮ロッド3bは流体圧シリンダ等によって上下方向に進退する。保持具3はこれに限らず、ビードセパレータ12を縦置き状態に吊り下げて保持する保持手段であればよく、様々な把持具等を用いることができる。
【0017】
保持具3の先端部となる吸引パッド3aは向きを変更可能に構成されている。そして、保持具3の先端部(吸引パッド3)の向きを傾斜外面12cに追従させた方向にして、傾斜外面12cの上端部を保持具3によって保持する構成にすることが好ましい。これにより、傾斜外面12cの傾斜角度が異なる様々なビードセパレータ12をより確実に保持し易くなる。
【0018】
保持具3は単数にすることもこの実施形態のように複数にすることもできる。保持具3を単数にする場合は、正面視(図2のA矢視)でビードセパレータ12の幅方向中心部に配置することが好ましい。保持具3を複数にする場合は、正面視でビードセパレータ12の幅方向中心に対して対称の位置に配置することが好ましい。
【0019】
この実施形態では、上下方向に延びる2本の押さえバー4が間隔をあけて横並びで配置されている。押さえバー4の上端部は水平伸縮ロッド5に接続されて、水平方向に移動可能になっている。押さえバー4は、保持具3よりも待機位置WPのビード部材13側に配置されている。押さえバー4はビードセパレータ12の一端に当接することにより、ビードセパレータ12を押さえバー4に沿って縦置き状態に維持する。この実施形態では、図3に例示するように押さえバー4がビードセパレータ12の4箇所に当接して押さえている。
【0020】
押さえバー4は上下移動させてビードセパレータ12一端に当接させる構成にするだけでなく、例えば、左右方向(横方向)に移動させてビードセパレータ12一端に当接させる構成にすることもできる。
【0021】
押さえバー4は複数本に限らず例えば、図4に例示するように単数にすることもできる。図4に例示する押さえバー4は、L字形状になっていてビードセパレータ12の3箇所に当接して押さえている。
【0022】
水平伸縮ロッド5はフレーム2に設置されていて、流体圧シリンダ等によって水平方向に進退する。移動機構は水平伸縮ロッド5に限らず、保持具3により保持されるビードセパレータ12および押さえバー4を一緒に、待機位置WPのビード部材13に向かって移動させる機構であればよい。
【0023】
成形されたビード部材13は、図5図7に例示するように吊り下げフレーム7に設置された吊り下げ手段6によって、所定の待機位置WPで縦置き状態に吊り下げて保持される。吊り下げ手段6は、例えば、ビード部材13に挿通する保持バー8と、保持バー8に設定された待機位置WPよりも先端側の位置で外周方向に突出する突出部9とを備えている。保持バー8にはさらに、突出部9よりも後端側の位置で、かつ、待機位置WPよりも先端側の位置に外周方向に突出移動可能な突出移動突起10が設けられている。即ち、突出部9と待機位置WPとの間に移動突出突起10が設けられている。
【0024】
突出部9は例えば正面視(図5のB矢視)で断面三角形状になっている。突出部9は単数または複数設けられる。突出部9を単数にする場合は、例えば正面視で保持バー8の幅方向中心部に配置される。突出部9を複数にする場合は、例えば正面視で保持バー8の幅方向中心に対して対称の位置に配置される。突出部9を保持バー8の幅方向に移動可能に設けて突出部9どうしの間隔を可変構造にすることもある。
【0025】
次に、この搬送装置1を用いてビードセパレータ12を待機位置WPのビード部材13に向かって搬送する方法を説明する。
【0026】
ビード部材13は、帯状のビードフィラ13bをビードリング13aの外周面に接合しつつ環状にして順次成形される。吊り下げ手段6では図5図7に例示するように、成形されたビード部材13がその円形開口13cに保持バー8を挿通させて待機位置WPで縦置き状態に吊り下げられる。
【0027】
吊り下げ手段6に対向配置されたフレーム2には、多数のビードセパレータ12を、傾斜外面12cをビード部材13側に向けて配置して縦置き状態に吊り下げておく。そして、待機位置WPに1本のビード部材13が縦置き状態に吊り下げられる都度、1個のビードセパレータ12を待機位置WPのビード部材13に向かって搬送する。
【0028】
その際に、図1図3に例示するように、保持具3を下方移動させてビードセパレータ12の傾斜外面12cの上端部を吸引パッド3aによって吸引保持する。また、保持具3(吸引パッド3a)よりもビード部材13側に押さえバー4を配置してビードセパレータ12に当接させる。これにより、ビードセパレータ12を押さえバー4に沿って縦置き状態に維持する。この状態で水平伸縮ロッド5を伸長させて、保持具3および押さえバー4とともにビードセパレータ12をビード部材13に向かって搬送する。
【0029】
図9に例示するように、押さえバー4を備えていない保持具3を用いた場合は、ビードセパレータ12が吸引パッド3aを中心にして上方に回転移動した状態で保持されることになる。また、この場合は、吸引パッド3aに保持されたビードセパレータ12は安定しないので移動中に振らつき易くなる。それ故、保持具3によって保持されたビードセパレータ12は、フレーム2に対向配置されたビード部材成形装置や吊り下げ手段6などの周辺設備に干渉し易くなるとともに、迅速に移動させるにも不利になる。
【0030】
一方、本発明では図2に例示するように、縦置き状態に吊り下げたビードセパレータ12の傾斜外面12cの上端部を保持具3によって保持するとともに、ビードセパレータ12を押さえバー4に沿って縦置き状態に維持する。それ故、ビードセパレータ12が破線で示すように吸引パッド3aを中心にして上方に回転移動した状態で保持されることはない。
【0031】
このようにビードセパレータ12を縦置き状態に維持しながら、保持具3および押さえバー4とともに待機位置WPのビード部材13に向かって搬送するのでビードセパレータ12の振らつきが防止される。そのため、ビードセパレータ12を迅速に移動させるには有利になる。また、移動させるビードセパレータ12は、縦置き状態で安定に吊り下がった姿勢になるので、周辺設備に干渉するという不具合も回避できる。したがって、ビードセパレータ12をビード部材13に向かって搬送する工程において、優れた作業効率を得ることができる。
【0032】
加えて、待機位置WPのビード部材13に向かってビードセパレータ12を搬送するので、実質的にビード部材13を単独で移動させることがない。それ故、ビードフィラ13bの径方向長さが大きいビード部材13であっても、ビードフィラ13bの不用意な変形を防止するには有利になる。これに伴って、ビード部材13の歩留まりが向上する。
【0033】
搬送したビードセパレータ12は、図5図7に例示するように、その一端の円形開口12aを保持バー8に挿通させて、保持バー8から外周方向に突出した突出部9を、このビードセパレータ12の傾斜内面12dに接触させる。傾斜内面12dに接触させた突出部9によってビードセパレータ12を支持することにより、ビードセパレータ12を縦置き状態に吊り下げるとともにビード部材13に隣接配置して保持する。このように突出部9を傾斜内面12dに接触させてビードセパレータ12を支持して縦置き状態に吊り下げると安定に保持できる。ビードセパレータ12を安定して保持するには、突出部9の数は2つ(2点支持)がより好ましい。
【0034】
この吊り下げ手段6では、ビードセパレータ12は、突出部9と突出移動させた突出移動突起10との間で挟み込まれる。そのため、ビードセパレータ12はより安定して保持バー8に吊り下げられる。
【0035】
次いで、突出移動突起10を下方に引っ込めた後、ビード部材13およびビードセパレータ12の少なくとも一方を保持バー8の延設方向に沿って移動させて、図8に例示するようにビード部材13を傾斜外面12cに載置する。この移動には、保持バー8の延設方向に突出移動するピンやシリンダロッド等を用いる。この移動距離は極めて短い(数センチ程度)ので、移動させるビード部材13が変形したり、ビードセパレータ12が振らつくような不具合は実質的に生じない。ビードフィラ13bは経時的に徐々に屈曲して傾斜外面12cに沿って載置される。したがって、経時的にもビードフィラ13bの不用意な変形を防止できる。
【0036】
次いで、ビード部材13を載置したビードセパレータ12を一体的に、ビード部材搬送手段11によって別工程に搬送する。別工程では、ビード部材13が成形工程で順次使用される、或いは、使用されるまでストックされる。
【符号の説明】
【0037】
1 搬送装置
2 フレーム
3 保持具(保持手段)
3a 吸引パッド
3b 伸縮ロッド
4 押さえバー
5 水平伸縮ロッド(移動機構)
6 吊り下げ手段
7 吊り下げフレーム
8 保持バー
9 突出部
10 突出移動突起
11 ビード部材搬送手段
12 ビードセパレータ
12a 一端の円形開口
12b 他端の円形開口
12c 傾斜外面
12d 傾斜内面
13 ビード部材
13a ビードリング
13b ビードフィラ
13c 円形開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9