特許第6442992号(P6442992)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6442992情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6442992
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 5/30 20060101AFI20181217BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20181217BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   B41J5/30 Z
   G06F3/12 305
   G06F3/12 312
   G06F3/12 345
   G06F3/12 355
   G06F3/12 367
   H04N1/00 C
【請求項の数】9
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-226130(P2014-226130)
(22)【出願日】2014年11月6日
(65)【公開番号】特開2016-87961(P2016-87961A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2017年10月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】特許業務法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松下 浩一郎
【審査官】 上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−238724(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0055622(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 5/30
G06F 3/12
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジョブに含まれる出力設定に基づいて、前記ジョブに含まれる入力データから印刷装置が印刷出力するために用いる中間データを生成する中間データ生成部と、
前記入力データに前記出力設定及び前記中間データを関連付けて、前記入力データ、前記出力設定及び前記中間データを保存するデータ保存部と、
前記データ保存部に保存された前記出力設定とは異なる変更後の出力設定により前記中間データ生成部が生成した前記入力データに対する中間データを、前記変更後の出力設定と共に前記ジョブ内の前記入力データに関連付けて前記データ保存部に保存し、前記変更後の出力設定により生成された前記中間データに関連付けられた前記変更後の出力設定を、前記入力データに関連付けられた変更前の出力設定に上書きして前記データ保存部に保存するデータ関連付け部と、
前記データ保存部から読み出した、前記変更前の出力設定により生成された前記中間データ、又は前記変更後の出力設定により生成された前記中間データのいずれかを、前記データ保存部から読み出した前記変更後の出力設定と共に出力する中間データ出力部と、を備える
情報処理装置。
【請求項2】
さらに入力データ及び出力設定に応じて、前記中間データ生成部、前記データ関連付け部及び前記中間データ出力部に行わせる処理を判定する処理判定部を備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記データ保存部には、前記入力データ、前記中間データ及び前記出力設定がジョブ毎に保存され、前記入力データ及び前記中間データのそれぞれに前記出力設定が関連付けられる
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
さらに、前記データ保存部に保存される前記入力データ、前記出力設定及び前記中間データの関連付けを可視化した画像を出力する表示出力部を備える
請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
ジョブに含まれる出力設定に基づいて、前記ジョブに含まれる入力データから印刷装置が印刷出力するために用いる中間データを生成する中間データ生成部と、
前記入力データに前記出力設定及び前記中間データを関連付けて、前記入力データ、前記出力設定及び前記中間データを保存するデータ保存部と、
前記データ保存部に保存された前記出力設定とは異なる変更後の出力設定による前記入力データから前記中間データを生成する処理が不要である場合に、変更前の出力設定により生成された前記中間データに関連付けて、前記変更前の出力設定と共に前記変更後の出力設定を前記ジョブ内の前記入力データに関連付けて前記データ保存部に保存するデータ関連付け部と、
前記データ保存部から読み出した、前記変更前の出力設定により生成された前記中間データを、前記データ保存部から読み出した前記変更前又は変更後の出力設定と共に出力する中間データ出力部と、を備える
情報処理装置。
【請求項6】
ジョブに含まれる出力設定に基づいて、前記ジョブに含まれる入力データから印刷装置が印刷出力するために用いる中間データを生成するステップと、
前記入力データに前記出力設定及び前記中間データを関連付けて、前記入力データ、前記出力設定及び前記中間データをデータ保存部に保存し、前記データ保存部に保存された前記出力設定とは異なる変更後の出力設定により生成された前記入力データに対する中間データを、前記変更後の出力設定と共に前記ジョブ内の前記入力データに関連付けて前記データ保存部に保存し、前記変更後の出力設定により生成された前記中間データに関連付けられた前記変更後の出力設定を、前記入力データに関連付けられた変更前の出力設定に上書きして前記データ保存部に保存するステップと、
前記データ保存部から読み出した、前記変更前の出力設定により生成された前記中間データ、又は前記変更後の出力設定により生成された前記中間データのいずれかを、前記データ保存部から読み出した前記変更後の出力設定と共に出力するステップと、を含む
情報処理方法。
【請求項7】
ジョブに含まれる出力設定に基づいて、前記ジョブに含まれる入力データから印刷装置が印刷出力するために用いる中間データを生成するステップと、
前記入力データに前記出力設定及び前記中間データを関連付けて、前記入力データ、前記出力設定及び前記中間データをデータ保存部に保存し、前記データ保存部に保存された前記出力設定とは異なる変更後の出力設定による前記入力データから前記中間データを生成する処理が不要である場合に、変更前の出力設定により生成された前記中間データに関連付けて、前記変更前の出力設定と共に前記変更後の出力設定を前記ジョブ内の前記入力データに関連付けて前記データ保存部に保存するステップと、
前記データ保存部から読み出した、前記変更前の出力設定により生成された前記中間データを、前記データ保存部から読み出した前記変更前又は変更後の出力設定と共に出力するステップと、を含む
情報処理方法。
【請求項8】
ジョブに含まれる出力設定に基づいて、前記ジョブに含まれる入力データから印刷装置が印刷出力するために用いる中間データを生成する手順と、
前記入力データに前記出力設定及び前記中間データを関連付けて、前記入力データ、前記出力設定及び前記中間データをデータ保存部に保存し、前記データ保存部に保存された前記出力設定とは異なる変更後の出力設定により生成された前記入力データに対する中間データを、前記変更後の出力設定と共に前記ジョブ内の前記入力データに関連付けて前記データ保存部に保存し、前記変更後の出力設定により生成された前記中間データに関連付けられた前記変更後の出力設定を、前記入力データに関連付けられた変更前の出力設定に上書きして前記データ保存部に保存する手順と、
前記データ保存部から読み出した、前記変更前の出力設定により生成された前記中間データ、又は前記変更後の出力設定により生成された前記中間データのいずれかを、前記データ保存部から読み出した前記変更後の出力設定と共に出力する手順と、を
コンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項9】
ジョブに含まれる出力設定に基づいて、前記ジョブに含まれる入力データから印刷装置が印刷出力するために用いる中間データを生成する手順と、
前記入力データに前記出力設定及び前記中間データを関連付けて、前記入力データ、前記出力設定及び前記中間データをデータ保存部に保存し、前記データ保存部に保存された前記出力設定とは異なる変更後の出力設定による前記入力データから前記中間データを生成する処理が不要である場合に、変更前の出力設定により生成された前記中間データに関連付けて、前記変更前の出力設定と共に前記変更後の出力設定を前記ジョブ内の前記入力データに関連付けて前記データ保存部に保存する手順と、
前記データ保存部から読み出した、前記変更前の出力設定により生成された前記中間データを、前記データ保存部から読み出した前記変更前又は変更後の出力設定と共に出力する手順と、を
コンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プロダクションプリント領域において、クライアント端末、プリンタコントローラ及び印刷装置を備えた印刷システムが提供されている。この印刷システムのワークフローでは、プリンタコントローラがクライアント端末から受信した印刷ジョブとして複数のジョブを保存しており、ジョブチケットやページの編集(例えば、割り付け設定)が行われると、印刷装置によって試し印刷が行われる。そして、ユーザが印刷結果を確認した後に、本印刷が行われていた。
【0003】
ここでプリンタコントローラの処理概要を説明する。プリンタコントローラは、クライアント端末より、ジョブ毎に入力データと出力設定を受信する。この入力データは、例えば、Postscript(登録商標)やPDF(Portable Document Format)等のPDL(Page Description Language)ファイルである。次に、プリンタコントローラは、受信した出力設定に基づいて入力データにラスタライズ処理(例えば、RIP(Raster Image Processor)処理)を行い、入力データを中間データに変換する。そして、印刷装置は、プリンタコントローラから受信した中間データに基づいて印刷出力を行う。
【0004】
上記の処理において、入力データ、中間データ及び出力設定は、プリンタコントローラ内のHDD(Hard Disk Drive)にジョブ毎に保存される。ここで、図15を参照して、従来のプリンタコントローラにおけるジョブ管理方法を説明する。
【0005】
図15は、従来のプリンタコントローラに保存される印刷ジョブのデータ構造の例を示す。
プリンタコントローラは、クライアント端末から受信した印刷ジョブを、例えば、ジョブA〜EとしてHDDに保存している。ジョブB,Eに示すように1つのジョブに対し、入力データ、出力設定、中間データがそれぞれ1種類ずつツリー状のデータ構造で関連づけて保存されている。
【0006】
印刷装置が以前に行った印刷出力と同じ出力設定を用いて、再び印刷出力を行う場合、プリンタコントローラは、HDD内に保存してある中間データを読み出して印刷装置に送って、再度のRIP処理(再RIP処理)を省略する。しかし、画質や画像サイズ、レイアウト等の出力設定が変更されると、プリンタコントローラは、変更後の出力設定に基づいて入力データの再RIP処理を行い新たな中間データを生成する。そして、プリンタコントローラは、新たな中間データを元の中間データに上書き保存し、上書き保存した中間データを印刷装置に送って、印刷装置に印刷出力を行わせていた。
【0007】
従来、オフィス用途の印刷において、クライアント端末が印刷装置に再び印刷出力を行わせる際には、部数やフィニッシング設定だけを変更することが多く、画像変更を伴う設定は行っておらず、再RIP処理が必要ではなかった。また、再RIP処理が必要であってもオフィス用途では入力データの内容(文書等)が単純であるため、再RIP処理に長い時間を費やしていなかった。しかし、近年普及しつつあるプロダクションプリント領域においては、入力データの内容が複雑化し、印刷出力時間の全体に占めるRIP処理に要する時間の割合が高くなっていた。このため、印刷出力時間を短縮する方法が模索されていた。
【0008】
ここで、特許文献1及び2には、それぞれ出力設定を変更した際に中間データを管理する方法について開示されている。
例えば、特許文献1では、色補正前までのRIP処理後の中間データを保存し、色補正の設定に応じて後から色補正をかけることで再出力時のRIP処理を効率的に行う方法が開示されている。
また、特許文献2では、一度に2種類の出力設定に基づいて中間データを印刷装置に送信し、必要に応じて出力する画像(中間データ)を選択する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2012−103994号公報
【特許文献2】特開2001−80143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したようにプリンタコントローラは、出力設定が変更されると、変更後の出力設定により生成した中間データを印刷装置に送信し、印刷装置に印刷出力を行わせていた。そしてプリンタコントローラが変更前の出力設定による印刷出力を印刷装置に行わせるには、出力設定を元に戻す必要があった。
【0011】
ここで、特許文献1に開示された技術は、色補正以外の設定変更には対応しておらず、入力ジョブにおいて複数の出力設定を保持できないため、一度設定を変更した後、元の設定に戻すときには手動で設定を戻す必要があり、操作が煩雑であった。
また、特許文献2に開示された技術は、ジョブを一度送信した後に出力設定を変更することは考慮されていなかった。
【0012】
そして、出力設定を元に戻すことにより再RIP処理が必要であれば、プリンタコントローラは、変更前の出力設定による再RIP処理を行う。しかし、再RIP処理には時間が掛かるため、再RIP処理を回避することが望まれる。そこで、プリンタコントローラに、クライアント端末から入力されたジョブを他のジョブとしてコピーしておき、RIP処理後の複数の中間データを保存する方法がある。
【0013】
しかし、通常のプリンタコントローラは、出力しようとするジョブの他にも多くのジョブをスプールしており、保存した中間データと、この中間データの元のジョブとの関連性が分かりにくくなる。このため、ユーザが目的とするジョブを探すのに時間を要したり、誤って意図しないジョブから中間データを出力したりすることがあった。
【0014】
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、再出力が選択されたジョブに含まれる出力設定が変更され、新たな中間データが生成されても、この新たな中間データを選択しやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、ジョブに含まれる出力設定に基づいて、ジョブに含まれる入力データから印刷装置が印刷出力するために用いる中間データを生成する。
次に、入力データに出力設定及び中間データを関連付けて、入力データ、出力設定及び中間データをデータ保存部に保存する。ここで、データ保存部に保存された出力設定とは異なる変更後の出力設定により生成された入力データに対する中間データを、変更後の出力設定と共にジョブ内の入力データに関連付けてデータ保存部に保存する。さらに、変更後の出力設定により生成された中間データに関連付けられた変更後の出力設定を、入力データに関連付けられた変更前の出力設定に上書きしてデータ保存部に保存する。
そして、データ保存部から読み出した、変更前の出力設定により生成された中間データ、又は変更後の出力設定により生成された中間データのいずれかを、データ保存部から読み出した変更後の出力設定と共に出力する。
また、本発明は、ジョブに含まれる出力設定に基づいて、ジョブに含まれる入力データから印刷装置が印刷出力するために用いる中間データを生成する。
次に、入力データに出力設定及び中間データを関連付けて、入力データ、出力設定及び中間データをデータ保存部に保存する。ここで、データ保存部に保存された出力設定とは異なる変更後の出力設定による入力データから中間データを生成する処理が不要である場合に、変更前の出力設定により生成された中間データに関連付けて、変更前の出力設定と共に変更後の出力設定をジョブ内の入力データに関連付けてデータ保存部に保存する。
そして、データ保存部から読み出した、変更前の出力設定により生成された中間データをデータ保存部から読み出した変更前又は変更後の出力設定と共に出力する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、再出力が選択されたジョブに含まれる入力データに関連付けて保存されている、変更後の出力設定により生成された中間データを速やかに選択し、出力することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1の実施の形態例に係る印刷システムの構成図である。
図2】本発明の第1の実施の形態例に係るクライアント端末のハードウェア構成図である。
図3】本発明の第1の実施の形態例に係るプリンタコントローラのハードウェア構成図である。
図4】本発明の第1の実施の形態例に係る印刷システムの各機能を示す内部構成図である。
図5】本発明の第1の実施の形態例に係るプリンタコントローラがクライアント端末よりジョブを受信して、印刷装置が印刷出力を行うまでの基本的な処理の流れを示すフローチャートである。
図6】従来のプリンタコントローラが行う再出力処理の流れを示すフローチャートである。
図7】本発明の第1の実施の形態例に係るプリンタコントローラが行う再出力処理の流れを示すフローチャートである。
図8】本発明の第1の実施の形態例に係るデータ保存部に保存されるジョブのデータ構造の例を示す説明図である。図8Aはジョブの第1データ構造の例を示し、図8Bはジョブの第2データ構造の例を示す。
図9図8Aに示した第1データ構造によりデータを管理する方法の例を示す説明図である。図9Aは、データ管理の基本構造の例を示し、図9Bは、再RIP処理を必要とする出力設定の変更が行われた例を示し、図9Cは、再RIP処理を不要とする出力設定の変更が行われた例を示す。
図10】従来のプリンタコントローラに対して、出力設定を変更するための従来のユーザ・インタフェースの例を示す。
図11】本発明の第1の実施の形態例に係る従来のプリンタコントローラに対して、RIP処理後の中間データにより再出力する際に出力設定を変更するためのユーザ・インタフェースの例を示す。
図12】本発明の第2の実施の形態例に係るデータ関連付け部が入力データの出力設定を変更後の出力設定に変更して保存するかどうかを選択する処理の流れを示すフローチャートである。
図13】本発明の第2の実施の形態例に係る入力データに関連付けられた出力設定が変更されたジョブの第1データ構造の例を示す説明図である。
図14】本発明の第3の実施の形態例に係るデータ関連付け部が変更後の出力設定と変更後の中間データをデータ保存部に新規に保存するか、上書き保存するかを判定する処理の流れを示すフローチャートである。
図15】従来のプリンタコントローラに保存されるジョブのデータ構造の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第1の実施の形態例]
以下、本発明の第1の実施の形態例に係る印刷システムについて、添付図面を参照して説明する。
本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0019】
<システム構成>
図1は、印刷システムの構成例を示す。
印刷システム1は、クライアント端末2、プリンタコントローラ3、印刷装置4を備える。クライアント端末2とプリンタコントローラ3とは、通信回線5によって接続されている。また、プリンタコントローラ3と印刷装置4とは、所定の通信媒体を介して接続されている。
【0020】
クライアント端末2は、ユーザの入力操作によって印刷出力が指示されたジョブに含まれる出力設定や入力データを、通信回線5を介してプリンタコントローラ3に送信する。
【0021】
プリンタコントローラ3は、印刷装置4に画像の印刷出力を行わせる情報処理装置の一例として用いられる。このプリンタコントローラ3は、通信回線5を介してクライアント端末2から受信した入力データにラスタライズ処理(以下、RIP処理として説明する。)を実行し、中間データを生成した後、印刷装置4に中間データを送信する。また、プリンタコントローラ3は、一度RIP処理が行われ、中間データが生成されたジョブ内の出力設定が変更されると、必要に応じて再RIP処理を行って新たな中間データを生成し、印刷装置4に新たな中間データによる印刷出力を行わせることもできる。
図1において、プリンタコントローラ3は、印刷装置4とは別体としてあるが、印刷装置4に内蔵される構成としてもよい。
【0022】
印刷装置4は、印刷出力が指示されるジョブに含まれる出力設定に従い、プリンタコントローラ3から入力した中間データに基づいて用紙に画像を形成する処理(以下、「印刷出力」)を行う。
【0023】
図2は、クライアント端末2のハードウェア構成例を示す。
クライアント端末2は、制御部20、画像出力部25、入力操作部26より構成される。また、制御部20は、CPU21、メモリ22、HDD23、通信I/F24を備える。
【0024】
CPU21は、制御部20内の各部を制御しており、例えば、ユーザの印刷指示に基づいて入力データを生成したり、出力設定を行ったりする。
メモリ22は、各処理に必要なデータを一時的に記録する。
HDD23は、CPU21が入力データを生成したり、出力設定を行ったりするために必要なプログラムや入力データ等を記録する。
通信I/F24は、プリンタコントローラ3との間で通信回線5を介してデータ送受信の処理を行う。
【0025】
CPU21には、画像出力部25、入力操作部26が接続される。
画像出力部25は、ディスプレイモニター等によって構成されており、出力設定画面(後述する図11を参照)等を表示する。
入力操作部26は、キーボードやマウス等によって構成される。ユーザは、画像出力部25に表示された画面を見ながら、入力操作部26を操作してプリンタコントローラ3に印刷指示や出力設定を行うことができる。
【0026】
図3は、プリンタコントローラ3のハードウェア構成例を示す。
プリンタコントローラ3は、CPU31、メモリ32、HDD33、通信I/F34を備える。
【0027】
CPU31は、RIP処理等の画像処理や印刷装置4の制御を行う。
メモリ32は、各処理に必要なデータを一時的に記録する。
HDD33は、CPU31がRIP処理を行ったり、印刷装置4の制御を行ったりするためのプログラム等を記録する。また、ジョブ毎に入力データ、出力設定、中間データを記録する。後述する図4に示す各部の機能は、CPU31がHDD33から読み出したプログラムを実行することで実現される。
通信I/F34は、通信回線5を介してクライアント端末2との間でデータ送受信の処理を行う。
【0028】
図4は、印刷システム1の各装置の機能を示す。
【0029】
クライアント端末2は、出力設定部2a、印刷指示部2b、データ表示部2cを備える。
出力設定部2aは、ユーザが入力操作部26を用いて入力した出力設定を受け付けると、この出力設定を印刷指示部2bに出力する。
印刷指示部2bは、ユーザが入力操作部26を用いて入力した印刷指示を受け付けると、入力データと、出力設定部2aから入力した出力設定を1つのジョブとしてプリンタコントローラ3に送信する。なお、ユーザが出力設定だけを変更した場合には、印刷指示部2bは変更後の出力設定だけをプリンタコントローラ3に送信する。
出力設定部2a及び印刷指示部2bは、図2の入力操作部26とCPU21の一機能である。
【0030】
データ表示部2cは、プリンタコントローラ3のデータ保存部3dに保存されている入力データ、出力設定及び中間データの関連付けを可視化したツリー状のデータ構造(後述する図8を参照)の画像を表示することができる。ユーザは、ジョブ毎にツリー状のデータ構造を確認することによりジョブ内の中間データ及び出力設定を検索しやすくなる。
また、データ表示部2cは、データ保存部3dからジョブに含まれる入力データに関連付けられた出力設定を表示することができる。ユーザは、表示された出力設定の一部を変えるだけで変更後の出力設定による印刷出力をプリンタコントローラ3に指示しやすくなる。
データ表示部2cは、図2の画像出力部25の一機能である。
【0031】
プリンタコントローラ3は、処理判定部3a、中間データ生成部3b、データ関連付け部3c、データ保存部3d、中間データ出力部3e、表示出力部3fを備える。
【0032】
処理判定部3aは、クライアント端末2から受信したジョブに含まれる入力データ及び出力設定に応じて、中間データ生成部3b、データ関連付け部3c及び中間データ出力部3eに行わせる処理を判定する。なお、処理判定部3aは、初めてジョブを受信すると、データ関連付け部3cに対して、データ保存部3dに入力データ及び出力設定を関連づけて保存させる。
【0033】
そして、処理判定部3aは、データ保存部3dに保存されているいずれかのジョブの入力データに基づき、印刷装置4による再度の印刷出力の指示がされると、中間データ出力部3eに対して以下の処理を行わせる。具体的には、処理判定部3aは、以前受信した出力設定と同じ出力設定で印刷装置4に印刷出力させるときには、中間データ出力部3eに対して既にデータ保存部3dに保存されている中間データを読み出させる。また、処理判定部3aは、入力データに新たにRIP処理が必要であると判定すれば、中間データ生成部3bにデータ保存部3dから読み出させた入力データにRIP処理を行わせ、中間データを生成させる。
【0034】
また、処理判定部3aは、入力データにRIP処理が不要と判定すれば、データ関連付け部3cに対し、変更後の出力設定だけを生成済みの中間データ、すなわちデータ保存部3dに保存されている中間データに関連づけてデータ保存部3dに保存させる。そして、処理判定部3aは、中間データ出力部3eに出力指示を行い、中間データ出力部3eにデータ保存部3dから中間データ及び出力設定を読み出させる。
【0035】
中間データ生成部3bは、処理判定部3aによってRIP処理の指示が行われると、ジョブに含まれる出力設定に基づいて、ジョブに含まれる入力データから印刷装置4が印刷出力するために用いる中間データを生成する。
【0036】
データ関連付け部3cは、入力データに出力設定及び中間データを関連付けて、入力データ、出力設定及び中間データをデータ保存部3dに保存する。また、データ関連付け部3cは、データ保存部3dに保存された出力設定とは異なる変更後の出力設定により中間データ生成部3bが生成した入力データに対する中間データを、変更後の出力設定と共にジョブ内の入力データに関連付けてデータ保存部3dに保存する。
【0037】
データ保存部3dは、入力データに出力設定及び中間データを関連付けて、入力データ、中間データ及び出力設定をジョブ毎に保存している。後述する図8及び図9に示すように入力データ及び中間データには、それぞれ出力設定が関連付けられる。
【0038】
中間データ出力部3eは、処理判定部3aの出力指示によりデータ保存部3dから読み出した、変更前の出力設定により生成された中間データ、又は変更後の出力設定により生成された中間データのいずれかを、データ保存部3dから読み出した変更前の出力設定又は変更後の出力設定と共に印刷装置4に出力する。
【0039】
表示出力部3fは、データ保存部3dに保存される入力データ、出力設定及び中間データの関連付けを可視化したツリー状のデータ構造の画像をクライアント端末2のデータ表示部2cに出力する。また、表示出力部3fは、データ保存部3dから入力データに関連付けられた出力設定を読出して、データ表示部2cに出力する。
【0040】
処理判定部3a、中間データ生成部3b、データ関連付け部3c、中間データ出力部3e、表示出力部3fは、図3のCPU31の一機能である。また、データ保存部3dは、図3のHDD33に対応する。
【0041】
印刷装置4は、印刷出力部4aを備える。
印刷出力部4aは、プリンタコントローラ3から入力した中間データ及び出力設定に基づいて印刷出力を行う。
【0042】
<基本的な処理の流れ>
図5は、プリンタコントローラ3がクライアント端末2よりジョブを受信して、印刷装置4が印刷出力を行うまでの基本的な処理の流れを示す。
【0043】
始めに、プリンタコントローラ3の処理判定部3aは、クライアント端末2よりジョブを受信すると(S1)、データ関連付け部3cにジョブを送る。そして、データ関連付け部3cは、ジョブに含まれる入力データに出力設定を関連づけて、入力データと出力設定をデータ保存部3dに保存する(S2)。
【0044】
その後、処理判定部3aは、中間データ生成部3bにデータ保存部3dから入力データと出力設定を読み出させる。中間データ生成部3bは、データ保存部3dから読み出した入力データと出力設定に基づいてRIP処理を行って中間データを生成し(S3)、この中間データをデータ関連付け部3cに送る。
【0045】
データ関連付け部3cは、既にデータ保存部3dに保存した入力データと出力設定に関連づけて中間データをデータ保存部3dに保存する(S4)。そして、中間データ出力部3eは、データ保存部3dから読み出した中間データと出力設定を印刷装置4に送信する。印刷装置4は、プリンタコントローラ3から受信した中間データと出力設定に基づいて印刷出力を行う(S5)。
【0046】
次に、従来のプリンタコントローラが行う再出力の処理の流れと、本実施の形態例に係るプリンタコントローラ3が行う再出力の処理の流れを順に説明する。
【0047】
<従来の再出力処理の流れ>
図6は、従来のプリンタコントローラが行う再出力処理の流れを示す。
従来のプリンタコントローラは、ユーザによってジョブの再出力が選択されたことを検出すると(S11)、選択されたジョブに含まれる出力設定が変更されたかどうかを判別する(S12)。従来のプリンタコントローラは、出力設定が変更されていないと判定した場合、従来のプリンタコントローラ内のHDDに保存済である出力設定と中間データを印刷装置に出力する。そして、印刷装置が印刷出力を行う(S17)。
【0048】
一方、従来のプリンタコントローラは、出力設定が変更されたと判定した場合、変更後の出力設定をHDDに保存する(S13)。次に、従来のプリンタコントローラは、変更後の出力設定に基づき、再RIP処理が必要であるかどうかを判定する(S14)。一般的に再RIP処理が必要となるのは、画質設定や印刷設定等により、画質が変更されたり、用紙と画像との関係(例えば、割り付け印刷)が変更されたりする場合である。逆に、再RIP処理が不要であるのは、出力部数の変更等であって中間データの画像を流用できる場合である。
【0049】
そして、従来のプリンタコントローラは、ステップS14にて再RIP処理が不要と判定すれば、HDDに保存済である出力設定と中間データを印刷装置に出力する。そして、印刷装置が印刷出力を行う(S17)。
【0050】
一方、従来のプリンタコントローラは、例えば、色合いの変更により、ステップS14にて再RIP処理が必要と判定すれば、再RIP処理を行って中間データを生成し(S15)、新たに作成した中間データを生成済みの中間データに上書き保存する(S16)。そして、従来のプリンタコントローラは、HDDに上書き保存した出力設定と中間データを印刷装置に出力する。そして、印刷装置が印刷出力を行う(S17)。
【0051】
このように従来の再出力処理では、再RIP処理を行うと、HDDに保存済の中間データに新たな中間データを上書き保存していた。このため、以前の出力設定を用いて印刷装置に印刷出力を行う際には、改めて再RIP処理が必要であった。
【0052】
<本実施の形態例に係る再出力処理の流れ>
図7は、本実施の形態例に係るプリンタコントローラ3が行う再出力処理の流れを示す。
【0053】
始めに、処理判定部3aは、ユーザによってジョブの再出力が選択されたことを検出すると(S21)、選択されたジョブと同じジョブに含まれる出力設定をデータ保存部3dから検索する。
【0054】
次に、処理判定部3aは、再出力が選択されたジョブと同じジョブに関連づけて保存されている出力設定をデータ保存部3dから読み出す。そして、処理判定部3aは、変更後の出力設定がデータ保存部3dに保存されている出力設定から変更されたかどうかを判定する(S22)。処理判定部3aは、出力設定が変更されていないと判定した場合、中間データ出力部3eにデータ保存部3dから中間データを読み出す指示を行う。そして、中間データ出力部3eは、データ保存部3dから読み出した中間データを印刷装置4に出力し、印刷装置4において印刷出力が行われる(S27)。
【0055】
ステップS22にて処理判定部3aは、再出力が選択されたジョブの出力設定が既存の出力設定から変更されたと判定した場合、変更後の出力設定に基づき、入力データ及び出力設定の再RIP処理が必要であるかどうかを判定する(S23)。
【0056】
処理判定部3aは、再RIP処理が不要であると判定すれば、データ関連付け部3cに変更後の出力設定をデータ保存部3dに保存させる指示を行う。データ関連付け部3cは、データ保存部3dに保存している生成済みの中間データに関連付けて、変更後の出力設定を新規にデータ保存部3dに保存する(S24)。その後、処理判定部3aは、中間データ出力部3eにデータ保存部3dから中間データを読み出す指示を行う。中間データ出力部3eは、データ保存部3dから読み出した中間データ及び変更後の出力設定を印刷装置4に出力し、印刷装置4において印刷出力が行われる(S27)。
【0057】
処理判定部3aは、ステップS23にて再RIP処理が必要であると判定すれば、中間データ生成部3bに再RIP処理の実行を指示する。中間データ生成部3bは、データ保存部3dから読み出した、再出力が選択されたジョブに対応するジョブの入力データと、処理判定部3aから入力した変更後の出力設定に基づいて再RIP処理を行い、新たな中間データを生成する(S25)。そして、中間データ生成部3bは、生成した新たな中間データをデータ関連付け部3cに出力する。
【0058】
データ関連付け部3cは、データ保存部3dに保存された中間データと変更前の出力設定とは別に、再RIP処理を行って生成した新たな中間データと変更後の出力設定を入力データに関連づけて、新規にデータ保存部3dに保存する(S26)。その後、処理判定部3aは、中間データ出力部3eにデータ保存部3dから新たな中間データと変更後の出力設定を読み出す指示を行う。中間データ出力部3eは、データ保存部3dから読み出した新たな中間データと変更後の出力設定を印刷装置4に出力し、印刷装置4において印刷出力が行われる(S27)。
【0059】
<データ構造の例>
図8は、データ保存部3dに保存されるジョブのデータ構造の例を示す。図8Aはジョブの第1データ構造の例を示し、図8Bはジョブの第2データ構造の例を示す。
【0060】
図8Aに示す第1データ構造では、ジョブBの階層下に入力データ(1)と、中間データ(1)〜(3)が関連付けられている。そして、入力データ(1)には出力設定(1)が関連付けられ、中間データ(1)〜(3)には、それぞれ出力設定(1)〜(3)が関連付けられる。なお、入力データ(1)に関連付けられた出力設定(1)と、中間データ(1)に関連付けられた出力設定(1)は同じ内容である。
【0061】
図8Aに示す第1データ構造とは別に図8Bに示す第2データ構造も用いられる。この第2データ構造では、ジョブBに入力データ(1)と、中間データ(2)〜(4)が含まれている。入力データ(1)には、中間データ(1)、出力設定(1)が関連付けられ、中間データ(2)〜(4)には、それぞれ出力設定(2)〜(4)が関連付けられる。
【0062】
<データ関連付け部3cの動作例>
図9は、図8Aに示した第1データ構造によりデータを管理する方法の例を示す。図9Aは、データ関連付け部3cの基本動作例を示し、図9Bは、再RIP処理を必要とする出力設定の変更が行われた場合におけるデータ関連付け部3cの動作例を示し、図9Cは、再RIP処理を不要とする出力設定の変更が行われた場合におけるデータ関連付け部3cの動作例を示す。
【0063】
図9Aに示すように、プリンタコントローラ3にジョブBが初めて入力すると、処理判定部3aは、中間データ生成部3bに対して、入力データ(1)と出力設定(1)に基づくRIP処理を行わせる。そして、中間データ生成部3bは、中間データ(1)を生成し、この中間データ(1)をデータ関連付け部3cに送る。このとき、データ関連付け部3cによりデータ保存部3dにジョブBとして保存されるデータは、入力データ(1)、中間データ(1)、出力設定(1)となる。そして、データ関連付け部3cは、ジョブBの階層下に入力データ(1)と中間データ(1)にそれぞれ出力設定(1)を関連づけてデータ保存部3dに保存する。なお、入力データ(1)と中間データ(1)は同じ階層である。
【0064】
図9Bに示すように、プリンタコントローラ3に出力設定(1)を変更した出力設定(2)が入力し、再RIP処理が必要であれば、処理判定部3aは、中間データ生成部3bに再RIP処理を行わせる。そして、中間データ生成部3bは、中間データ(2)を生成し、この中間データ(2)をデータ関連付け部3cに送る。このとき、データ関連付け部3cによりデータ保存部3dにジョブBとして保存されるデータは、入力データ(1)、中間データ(1)、出力設定(1)に加え、中間データ(2)、出力設定(2)となる。そして、データ関連付け部3cは、中間データ(1)と同じ階層に中間データ(2)を保存し、この中間データ(2)に関連付けた出力設定(2)をデータ保存部3dに保存する。
【0065】
図9Cに示すように、処理判定部3aは、プリンタコントローラ3に変更後の出力設定(2)が入力し、再RIP処理が不要であれば、出力設定(2)だけをデータ関連付け部3cに送る。この時、データ関連付け部3cによりデータ保存部3dにジョブBとして保存されるデータは、入力データ(1)、中間データ(1)、出力設定(1)に加え、出力設定(2)となる。そして、データ関連付け部3cは、変更前の出力設定(1)により生成された中間データ(1)に関連づけて、変更前の出力設定(1)と共に変更後の出力設定(2)をデータ保存部3dに保存する。
【0066】
次に、従来のプリンタコントローラと、本実施の形態例に係るプリンタコントローラ3によってクライアント端末2に表示されるユーザ・インタフェースの例を順に説明する。
【0067】
<出力設定を行うためのユーザ・インタフェースの例>
図10は、従来のプリンタコントローラに対して、出力設定を変更するための従来のユーザ・インタフェースの例を示す。
【0068】
従来の出力設定は、図10に示すユーザ・インタフェースによりカラー設定及び基本設定を変更することが可能である。そして、既にRIP処理を行い、中間データを生成した後であっても、これらの設定を変更することもできる。このため、設定が変更されると、変更後の出力設定に応じて、再RIP処理が行われることとなり、印刷装置4が印刷出力を行うまでに時間が掛かっていた。
【0069】
図11は、本実施の形態例に係るプリンタコントローラ3に対して、RIP処理後の中間データを再出力する際に出力設定を変更するためのユーザ・インタフェースの例を示す。
【0070】
本実施の形態例に係る出力設定は、図11に示すユーザ・インタフェースにより内容を変更することができる。このユーザ・インタフェースは、プリンタコントローラ3の表示出力部3fがデータ保存部3dから読み出した出力設定をデータ表示部2cに出力したものである。
【0071】
このユーザ・インタフェースでは、データ保存部3dに保存している生成済みの中間データを流用して再出力する際に、再RIP処理が必要となる設定項目(例えば、カラー設定、画像サイズ設定)がグレーアウトされ、設定変更が行えない。このため、ユーザは、再RIP処理が不要である基本設定の項目だけを変更することができる。
なお、グレーアウトされた項目を変更するには、別途これらの項目を変更できるユーザ・インタフェースを用意しておき、このユーザ・インタフェースを用いることで必要な印刷出力を行うことが可能となる。
【0072】
以上説明した第1の実施の形態例に係るプリンタコントローラ3によれば、出力設定が変更されると、変更後の出力設定が、ジョブ毎に入力データと変更前の出力設定に関連付けてデータ保存部3dに保存される。そして、変更後の出力設定により再RIP処理が必要であれば、再RIP処理によって生成された中間データが入力データと関連づけてデータ保存部3dに保存される。このため、変更前の出力設定により印刷出力を行う際には、データ保存部3dから変更前の出力設定及び中間データを読み出して、印刷装置4に速やかに印刷出力を行わせることが可能となる。
【0073】
また、データ保存部3dには、1つのジョブに対して、1つの入力データと、複数の出力設定と、複数の中間データとが関連づけて保存されている。このため、多数のジョブがデータ保存部3dに保存され、出力設定の変更が複数回行われた場合であっても、目的とするジョブに含まれる中間データを検索しやすい。
【0074】
また、プリンタコントローラ3に変更後の出力設定が入力しても、再RIP処理が不要であれば、中間データ生成部3bは再RIP処理を行わず、データ関連付け部3cは変更後の出力設定だけをデータ保存部3dに保存する。このように不要なRIP処理を行わないため、ジョブの再出力に伴う処理時間を削減することができる。
【0075】
[第2の実施の形態例]
次に、本発明の第2の実施の形態例に係る印刷システム1が行う処理例について、図12図13を参照して説明する。
本実施の形態例に係るデータ関連付け部3cは、変更後の出力設定により生成された中間データに関連付けられた変更後の出力設定を、変更前の出力設定により生成された入力データに直接関連付けられた変更前の出力設定に上書きしてデータ保存部3dに保存する。以下に処理の詳細を説明する。
【0076】
図12は、データ関連付け部3cが入力データの出力設定を変更後の出力設定に変更して保存するかどうかを選択する処理の流れを示す。
図12におけるステップS31〜S36までの処理は、図7におけるステップS21〜S26までの処理と同じであるため、詳細な説明を省略する。
図13は、入力データに関連付けられた出力設定が変更されたジョブの第1データ構造の例を示す。
【0077】
1回目の印刷出力において、データ関連付け部3cは、ジョブBの入力データ(1)に対して中間データ(1)と出力設定(1)を関連付けてデータ保存部3dに保存する。そして、2回目の印刷出力において、データ関連付け部3cは、データ保存部3dに新規に保存した変更後の出力設定(2)を入力データ(1)に関連付けて保存されている変更前の出力設定(1)に反映するかどうかを判定する(S37)。ステップS37の判定は、例えば、クライアント端末2の画像出力部25やプリンタコントローラ3の画像出力部(不図示)に表示される画面を確認したユーザによって指示される。
【0078】
データ関連付け部3cは、変更後の出力設定(2)を変更前の出力設定(1)に反映すると判定した場合、入力データ(1)の出力設定(1)を、変更後の出力設定(2)に変更してデータ保存部3dに保存する(S38)。ここで、入力データ(1)の直下の出力設定(1)(図8Aを参照)が出力設定(2)に変更される。
【0079】
その後、中間データ出力部3eは、データ保存部3dから読み出した中間データ(1)と、中間データ(1)に関連付けられた変更後の出力設定(2)を印刷装置4に出力し、印刷装置4が印刷出力を行う(S39)。
【0080】
一方、データ関連付け部3cは、ステップS37にて変更後の出力設定(2)を変更前の出力設定(1)に反映しないと判定した場合、入力データ(1)の出力設定(1)を変更しない。その後、中間データ出力部3eは、データ保存部3dから読み出した中間データ(1)と、中間データ(2)に関連付けられた変更後の出力設定(2)を印刷装置4に出力し、印刷装置4が印刷出力を行う(S39)。
【0081】
以上説明した第2の実施の形態例に係る印刷システム1のデータ関連付け部3cは、変更後の出力設定(2)を、同じジョブBの入力データ(1)の直下にある出力設定(1)に反映することができる。そして、ユーザによってジョブの再出力が選択される際には、入力データ(1)の直下にある出力設定(2)を画像出力部25に表示することで、この出力設定(2)を変更した出力設定をプリンタコントローラ3に送信することが可能となる。
【0082】
[第3の実施の形態例]
次に、本発明の第3の実施の形態例に係る印刷システム1の処理例について、図14を参照して説明する。
本実施の形態例に係るデータ関連付け部3cは、出力設定が変更され、又は変更後の出力設定により中間データが生成された場合に、出力設定と中間データをデータ保存部3dに新規保存するか、上書き保存するかを選択する。以下に処理の詳細を説明する。
【0083】
<保存選択処理の流れ>
図14は、データ関連付け部3cが変更後の出力設定と変更後の中間データをデータ保存部3dに新規に保存するか、上書き保存するかを判定する処理の流れを示す。
図14におけるステップS41〜S43までの処理は、図7におけるステップS21〜S23までの処理と同じであるため、詳細な説明を省略する。
【0084】
データ関連付け部3cは、処理判定部3aがステップS43にて再RIP処理が不要と判定すれば、データ保存部3dに変更後の出力設定を新規保存するか否かを判定する(S44)。データ関連付け部3cは、変更後の出力設定を新規保存すると判定した場合、データ保存部3dに保存されている生成済みの中間データと関連付けて、変更後の出力設定を新規にデータ保存部3dに保存する(S45)。その後、中間データ出力部3eは、データ保存部3dから読み出した中間データと、データ保存部3dに上書き保存された変更後の出力設定を印刷装置4に出力し、印刷装置4による印刷出力が行われる(S51)。
【0085】
一方、データ関連付け部3cは、ステップS44にて変更後の出力設定を新規保存しないと判定した場合、変更後の出力設定をデータ保存部3dの変更前の出力設定に上書き保存する(S46)。その後、中間データ出力部3eは、データ保存部3dから読み出した中間データと、データ保存部3dに上書き保存された変更後の出力設定を印刷装置4に出力する。そして、印刷装置4が印刷出力を行う(S51)。
【0086】
また、データ関連付け部3cは、ステップS43にて再RIP処理が必要であると判定すれば、再RIP処理を行って新たな中間データを生成する(S47)。そして、データ関連付け部3cは、新たな中間データを、生成済みの中間データとは別にデータ保存部3dに新規保存するかどうかを判定する(S48)。
【0087】
データ関連付け部3cは、ステップS48にて新たな中間データを新規に保存すると判定した場合、新たな中間データと変更後の出力設定を、生成済みの中間データと出力設定とは別に新規に保存する(S49)。その後、中間データ出力部3eは、データ保存部3dから読み出した新規保存された新たな中間データと変更後の出力設定を印刷装置4に出力し、印刷装置4による印刷出力が行われる(S51)。
【0088】
一方、データ関連付け部3cは、ステップS48にて新たな中間データを新規に保存しないと判定した場合、新たな中間データと変更後の出力設定を、生成済みの中間データと出力設定に上書き保存する(S50)。その後、中間データ出力部3eは、データ保存部3dから読み出した上書き保存された新たな中間データと変更後の出力設定を印刷装置4に出力し、印刷装置4による印刷出力が行われる(S51)。
【0089】
なお、ステップS44における変更後の出力設定の新規保存又は上書き保存の判定と、ステップS48における再RIP処理後の中間データの新規保存又は上書き保存の判定は、ユーザが手動で設定してもよい。また、データ関連付け部3cは、予め設定された中間データの保存数又はデータ保存部3dの残容量を閾値として自動判定してもよい。
【0090】
以上説明した第3の実施の形態例に係る印刷システム1のデータ関連付け部3cは、変更後の出力設定と新たな中間データを、データ保存部3dに新規に保存するか上書き保存するかを選択する。そして、データ関連付け部3cは、変更前の出力設定又は中間データが不要であるときには、データ関連付け部3cは、変更後の出力設定又は中間データをデータ保存部3dに上書き保存する。このため、データ保存部3dの記録容量に対して、変更後の出力設定と新たな中間データのデータ量が大きい場合には、新規保存を上書き保存に選択することが容易となる。
【0091】
[変形例]
なお、プリンタコントローラ3にタッチパネルディスプレイとして構成される画像出力部と入力操作部を設けてもよい。そして、ユーザは、画像出力部に表示された出力設定画面等を見ながら、入力操作部を操作して出力設定の変更を行ってもよい。
【0092】
また、本発明は上述した実施の形態例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態例は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細且つ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることは可能であり、更にはある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0093】
1…印刷システム、2…クライアント端末、2a…出力設定部、2b…印刷指示部、2c…データ表示部、3…プリンタコントローラ、3a…処理判定部、3b…中間データ生成部、3c…データ関連付け部、3d…データ保存部、3e…中間データ出力部、3f…表示出力部、4…印刷装置、4a…印刷出力部、5…通信回線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15