(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。従ってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0027】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像形成システムの全体概要を示す図である。
図1を参照して、画像形成システム1は、それぞれがネットワーク3に接続された複合機(以下、「MFP」という)100と、携帯情報装置200と、無線局5と、を含む。このため、MFP100は、ネットワーク3を介して無線局5と互いに通信可能である。
【0028】
なお、図ではネットワーク3に、情報処理装置の一例として1台のMFP(Multi Function Peripheral)100が接続される例を示しているが、MFPの数はこれに限定されるものではなく、1台以上であればよい。また、MFP100に代えて、画像を処理する機能を備えた装置であれば、例えば、コンピューター、ファクシミリ、プリンタ等であってもよい。
【0029】
ネットワーク3は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。また、ネットワーク3は、インターネット7に接続されている。このため、MFP100は、インターネット7に接続されたサーバー400と通信が可能である。なお、ネットワーク3は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Networks)を用いたネットワーク等であってもよい。
【0030】
携帯情報装置200は、情報処理装置の別の一例であり、スマートホン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistants)など、ユーザーに携帯して使用されるコンピューターである。ここでは、携帯情報装置200を、スマートホンとする場合を例に説明する。携帯情報装置200は、携帯電話用基地局と無線で通信することにより携帯電話網に接続し、通話が可能である。また、携帯情報装置200は、携帯電話用基地局と無線で通信することによりデータの送受信が可能であり、インターネット7に接続されたサーバー400と通信可能である。また、携帯情報装置200は、無線LAN機能を備えている。
【0031】
ネットワーク3には無線局5がさらに接続される。無線局5は、ネットワーク3の中継装置であり、無線LAN通信機能を備えた携帯情報装置200と通信して、携帯情報装置200をネットワーク3に接続する。このため、携帯情報装置200は、ネットワーク3に接続された、MFP100とデータの送受信が可能であり、さらに、インターネット7に接続されたサーバー400と通信が可能である。
【0032】
本実施の形態における画像形成システム1においては、サーバー400は、ウェブサーバーとして機能する。サーバー400のハードウエア構成および機能は周知なので、ここでは詳細な説明を繰り返さないが、サーバー400は、ブラウジングプログラムがインストールされたMFP100、携帯情報装置200のいずれかからページ送信要求コマンドを受信することに応じて、そのページ送信要求コマンドに対応するウェブページを返信する。ウェブページは、マークアップ言語等のデータ記述言語で記述される。ページ送信要求コマンドは、例えば、HTTP(HyperText Transfer Protocol)プロトコルにおけるGETコマンドである。ページ送信要求コマンドは、ウェブページを特定するためのURL(Uniform Resource Locator)を含む。ここでの、サーバー400は、ページ送信要求コマンドを受信すると、ページ送信要求コマンドに含まれるURLで特定されるウェブページを返信する。サーバー400が返信するウェブページは、CSSメディアクエリ(Cascading Style Sheets Media Queries)を用いたウェブページである。
【0033】
図2は、MFPのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図2を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、後処理部155と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160と、を含む。
【0034】
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)119Aが装着される外部記憶装置119と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150、後処理部155および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
【0035】
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
【0036】
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられる。操作パネル160は、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro−Luminescence Display)等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部163は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部163は、表示部161の表示面で、ユーザーにより指示された位置を検出するタッチパネル165をさらに含む。タッチパネル165は、表示部161の上面または下面に設けられ、ユーザーにより指示された位置の座標をCPU111に出力する。タッチパネル165は、マルチタッチスクリーンパネルであり、同時に複数の位置がユーザーにより指示される場合、ユーザーにより指示された複数の位置にそれぞれ対応する複数の座標をCPU111に出力する。タッチパネル165は、表示部161の表示面と同じまたはそれ以上のサイズであるのが好ましい。タッチパネル165は、表示部161に重畳して設けられるので、タッチパネル165は、ユーザーが表示部161の表示面を指示すれば、表示部161の表示面中でユーザーが指示した1以上の位置にそれぞれ対応する1以上の座標をCPU111に出力する。タッチパネル165は、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式を用いることができ、その方式は限定されない。
【0037】
自動原稿搬送装置120は、原稿給紙トレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部130のプラテンガラス上に設定された所定の原稿読み取り位置まで搬送し、原稿読取部130により原稿画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ上に排出する。原稿読取部130は、原稿読取位置に搬送されてきた原稿に光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、画像形成部140に出力する。給紙部150は、給紙トレイに収納された用紙を画像形成部140に搬送する。
【0038】
画像形成部140は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであって、原稿読取部130から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施した、データ処理後の画像データまたは、外部から受信された画像データに基づいて、給紙部150により搬送される用紙に画像を形成し、画像が形成された用紙を後処理部155に排出する。
【0039】
後処理部155は、用紙を蓄積するための複数のビンを備え、画像形成部140から搬送される1以上の用紙に対して後処理を実行する。後処理は、1以上の用紙を複数のビンに順に搬送することによって複数のセットに分類するソート処理、用紙にパンチ穴加工するパンチ処理、用紙にステープル針を打ち込むステープル処理を含む。なお、後処理は、これらに限定されるものではなく、1以上の用紙を、搬送または加工する処理であれば、他の処理を含むようにしてもよい。
【0040】
通信I/F部112は、MFP100をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介して無線局5を介して接続される携帯情報装置200と、さらに、インターネット7に接続されたサーバー400との間で通信し、データを送受信する。
【0041】
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、ファクシミリデータを送受信する。ファクシミリ部117は、原稿読取部130により読み取られた画像データまたはHDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。また、ファクシミリ部117は、受信されたファクシミリデータをHDD116に記憶するか、画像形成部140にファクシミリデータの画像を用紙に形成させる。
【0042】
外部記憶装置119は、CD−ROM119Aが装着される。CPU111は、外部記憶装置119を介してCD−ROM119Aにアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置119に装着されたCD−ROM119Aに記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM119Aに記録されたプログラムに限られず、HDD116に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク3に接続された他のコンピューターが、MFP100のHDD116に記憶されたプログラムを書き換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワークに接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD116に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0043】
図3は、携帯情報装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図3を参照して、携帯情報装置200は、携帯情報装置200の全体を制御するためのCPU211と、カメラ212と、データを不揮発的に記憶するフラッシュメモリ213と、通話部215と、通話部215と接続された無線通信部214と、情報を表示する表示部216と、ユーザーの操作の入力を受け付ける操作部217と、無線LANインターフェース(I/F)218と、3軸加速度センサー219と、を含む。
【0044】
無線通信部214は、電話通信網に接続された携帯電話用基地局と無線通信する。無線通信部214は、携帯情報装置200を電話通信網に接続し、通話部215を用いた通話を可能とする。無線通信部214は、携帯電話用基地局から受信した無線信号を復調した音声信号を復号して通話部215に出力する。また、無線通信部214は、通話部215から入力される音声を符号化し、携帯電話用基地局に送信する。通話部215は、マイクおよびスピーカを備え、無線通信部214から入力される音声をスピーカから出力し、マイクから入力される音声を無線通信部214に出力する。さらに、無線通信部214は、CPU211により制御され、携帯電話用基地局を介してデータを送受信し、例えば、携帯情報装置200をインターネット7に接続されたサーバー400と接続する。
【0045】
カメラ212は、レンズおよびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等の光電変換素子を備え、レンズで集光した光をCMOSセンサーに結像し、CMOSセンサーは受光した光を光電変換して画像データをCPU211に出力する。
【0046】
表示部216は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや,外部から受信されたデータ等を表示する。操作部217は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。
【0047】
また、操作部217は、タッチパネル217Aを含む。タッチパネル217Aは、表示部216の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。タッチパネル217Aは、表示部216の上面または下面に設けられ、ユーザーにより指示された位置の座標をCPU211に出力する。タッチパネル217Aは、マルチタッチスクリーンパネルであり、同時に複数の位置がユーザーにより指示される場合、ユーザーにより指示された複数の位置にそれぞれ対応する複数の座標をCPU211に出力する。タッチパネル217Aは、表示部216の表示面と同じまたはそれ以上のサイズであるのが好ましい。タッチパネル217Aは、表示部216に重畳して設けられるので、タッチパネル217Aは、ユーザーが表示部216の表示面を指示すれば、表示部216の表示面中でユーザーが指示した1以上の位置にそれぞれ対応する1以上の座標をCPU211に出力する。タッチパネル217Aは、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式を用いることができ、その方式は限定されない。
【0048】
無線LANI/F218は、無線局5と通信し、携帯情報装置200をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。携帯情報装置200は、無線LANI/F218を介してMFP100、サーバー400と通信することができ、データの送受信が可能である。
【0049】
3軸加速度センサー219は、互いに直交する3方向の加速度を検出する。3軸加速度センサー219は、検出した3方向の加速度から重力方向を決定し、決定された重力方向をCPU211に出力する。なお、3軸加速度センサー219に代えて、例えば、地磁気センサー等の重力方向を検出可能なセンサーを用いることができる。
【0050】
図4は、携帯情報装置が備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。
図4に示す機能は、携帯情報装置200が備えるCPU211がフラッシュメモリ213に記憶されたプログラムを実行することにより、CPU211に形成される機能である。
図4を参照して、CPU211は、ユーザーにより入力される操作を受け付ける操作受付部251と、表示部216を制御する表示制御部253と、ブラウジング部255と、操作状態送信部257と、表示能力送信部259と、を含む。
【0051】
操作受付部251は、ユーザーが操作部217に入力する操作を受け付ける。操作受付部251が受け付ける操作は、ページ送信要求操作を含む。ページ送信要求操作は、インターネット7に接続されたコンピューターに記憶されたウェブページの送信を要求する操作である。例えば、操作受付部251は、操作部217が備えるキーであって、URLが割り当てられたキーがユーザーにより指示されたことを検出する場合、そのキーに割り当てられたURLで特定されるウェブページの送信を要求するページ送信要求操作を受け付ける。操作部217が備えるURLが割り当てられたキーは、例えば、ブラウジングプログラムを起動するキーであってもよく、そのキーはハードーに限らず、表示部216に表示されるソフトキーであってもよい。この場合、操作受付部251は、ブラウジングプログラムによりデフォルトで定められたURLで特定されるウェブページの送信を要求するページ送信要求操作を受け付ける。また、ユーザーが操作部217に入力するURLを検出すると、検出されたURLで特定されるウェブページの送信を要求するページ送信要求操作を受け付ける。また、表示部216に表示されたウェブページが、別のウェブページにリンクされたボタンを含む場合、操作部217が備えるタッチパネル217Aがそのボタンが指示されたことを検出すると、指示されたボタンにリンクされたウェブページの送信を要求するページ送信要求操作を受け付ける。操作受付部251は、ページ送信要求操作を受け付ける場合、ページ取得指示をブラウジング部255に出力する。ページ取得指示は、ウェブページに割り当てられたURLを含む。
【0052】
ブラウジング部255は、CPU211がブラウジングプログラムを実行することによりCPU211に形成される機能である。ブラウジング部255は、記述データ取得部261と、生成部263と、プリント条件設定部265と、データ送信部267と、を含む。記述データ取得部261は、操作受付部251からページ取得指示が入力される。記述データ取得部261は、操作受付部251からページ取得指示が入力されることに応じて、ページ取得指示に含まれるURLを含み、ウェブページの送信を要求するページ送信要求コマンドを生成する。ページ送信要求コマンドは、例えば、HTTP(HyperText Transfer Protocol)プロトコルにおけるGETコマンドである。ここでは、操作受付部251から入力されるページ取得指示が、サーバー400に記憶されたウェブページに割り当てられたURLを含む場合を例に説明する。記述データ取得部261は、ページ送信要求コマンドを生成すると、生成されたページ送信要求コマンドを、ページ送信要求操作に含まれるURLで特定されるサーバー400に、無線LANI/F218を介して送信する。記述データ取得部261は、ページ送信要求コマンドをサーバー400に送信した後に、無線LANI/F218がサーバー400からウェブページを受信すると、受信されたウェブページを取得し、取得されたウェブページを生成部263に出力する。
【0053】
生成部263は、記述データ取得部261から入力されるウェブページを解釈して表示用画像を生成し、生成された表示用画像を表示制御部253およびデータ送信部267に出力する。具体的には、生成部263は、ウェブページに記述されたCSSメディアクエリにより定められたスタイルシートのうち、表示部216の表示画面のサイズに対応するスタイルシートを用いて表示用画像を生成する。表示制御部253は、表示部216を制御して、ブラウジング部255から入力される表示用画像を表示部216に表示させる。生成部263は、1つのウェブページから複数ページの表示用画像を生成する場合、複数ページの表示用画像をデータ送信部267および表示制御部253に出力する。表示制御部253は、複数ページの表示用画像のうちユーザーが操作部217を操作して指定するページの表示用画像を表示部216に表示する。
【0054】
プリント条件設定部265は、操作受付部251からプリント条件を設定する設定操作が入力される場合、その設定操作により定まるプリント条件を設定する。操作受付部251は、表示部216にプリント条件設定画面を表示し、ユーザーが操作部217にプリント条件設定画面に従って入力する設定操作を受け付ける。プリント条件は、画像を形成する記録媒体である用紙のサイズおよび使用方向と、自動配置指示と、を含む。用紙は矩形なので、用紙のサイズは、用紙の長手方向の長さと、短手方向の長さで定まる。サイズは、用紙の長手方向の長さと、短手方向の長さとが予め定められたA4サイズ、B4サイズ等であってもよい。使用方向は、用紙の長手方向を縦にして画像形成する場合における縦方向と、用紙の長手方向を横にして画像形成する場合における横方向とのいずれかである。プリント条件設定部265は、プリント条件をデータ送信部267に出力する。また、MFP100からMFP100で画像形成可能な用紙サイズを取得し、取得された用紙サイズのうちからユーザーが選択するようにしてもよい。
【0055】
また、プリント条件設定部265は、1つの用紙に複数の表示用画像を配置してプリントするか否かを問い合わせる自動配置指示設定画面を表示部216に表示し、ユーザーが自動配置指示設定画面に従って操作部217に入力する自動配置指示を設定する操作を受け付ける。プリント条件設定部265は、自動配置指示を設定する操作を受け付ける場合、プリント条件に自動配置指示を設定する。
【0056】
図5は、自動配置指示設定画面の一例を示す図である。
図5を参照して、自動配置指示設定画面は、「MFP側で最適な画像配置を行い、印刷しますか?」のメッセージと、Yesの文字が表されたボタンと、Noの文字が表されたボタンとを含む。プリント条件設定部265は、操作部217によって、ユーザーによりYesの文字が表されたボタンが指示されたことを検出すると、自動配置指示を設定する操作を受け付ける。
【0057】
図4に戻って、データ送信部267は、生成部263から複数の表示用画像が入力され、プリント条件設定部265からプリント条件が入力される。データ送信部267は、操作受付部251によりプリントを指示する操作が受け付けられることに応じて、複数の表示用画像とプリント条件とを、プリントを指示する操作により定まる装置に、無線LANI/F218を介して送信する。操作受付部251は、表示部216にプリント指示入力画面を表示し、ユーザーが操作部217にプリント指示入力画面に従って入力するプリントを指示する操作を受け付ける。プリント指示入力画面は、画像形成を実行する装置を設定する領域と、プリントの実行を指示する操作が割り当てられたボタンと、を含む。プリント指示入力画面の装置を設定する領域は、装置を識別するための装置識別情報が設定される。例えば、プリント可能な装置を識別するための装置識別情報を予め登録しておき、登録された装置識別情報のリストを選択可能に表示することによって、ユーザーがリストのうちから1つを選択すれば、選択された装置識別情報がその領域に設定されるようにすればよい。操作受付部251は、プリント指示入力画面のプリントの実行を指示する操作が割り当てられたボタンが指示されたことを検出すると、プリント指示入力画面の装置を設定する領域に設定された装置の装置識別情報を含むプリント指示をデータ送信部267、操作状態送信部257および表示能力送信部259に出力する。ここでは、ユーザーによりプリントを実行させる装置としてMFP100が指定される場合を例に説明する。この場合、ユーザーは、プリント指示入力画面において、MFP100の装置識別情報を選択する。
【0058】
操作状態送信部257は、操作受付部251が、表示部216に表示された表示用画像を変更する操作を受け付ける場合、操作受付部251からプリント指示が入力されることに応じて、表示用画像を変更する操作の履歴を示す操作状態を、プリント指示に含まれる装置識別情報で特定される装置、ここでは、MFP100に無線LANI/F218を介して送信する。表示用画像を変更する操作は、表示用画像の拡大または縮小を指示する拡大操作または縮小操作と、表示用画像の一部が表示されている場合に表示されている部分を変更するスクロール操作を含む。
【0059】
拡大操作は、表示用画像を拡大して表示することを指示する操作である。操作受付部251は、操作部217が備える拡大操作が割り当てられたキーが指示されたことを検出すると、拡大操作を受け付ける。拡大操作は、ピンチアウト操作を含む。ピンチアウト操作は、ユーザーが2本の指をタッチパネル217A上に乗せた状態で、2本の指の間隔を広げる動作により検出される操作である。操作受付部251は、タッチパネル217Aによりユーザーの2本の指により指示された2つの位置が検出され、かつ、その2つの位置の間隔が時間の経過に従って広くなる事象を検出すると、ピンチアウト操作を受け付ける。操作受付部251は、表示部216に表示用画像が表示されている間に拡大操作を受け付けると操作状態送信部257および表示制御部253に拡大表示指示を出力する。拡大表示指示は、倍率を含む。表示制御部253は、操作受付部251から拡大表示指示が入力される場合、表示部161に表示されている表示用画像の一部を、拡大表示指示に含まれる倍率だけ拡大して表示部216に表示する。操作状態送信部257は、操作受付部251から拡大表示指示が入力される場合、拡大表示指示に含まれる倍率を含み、拡大操作があったことを示す操作状態を記憶する。
【0060】
縮小操作は、表示用画像を縮小して表示することを指示する操作である。操作受付部251は、操作部217が備える縮小操作が割り当てられたキーが指示されたことを検出すると、縮小操作を受け付ける。縮小操作は、ピンチイン操作を含む。ピンチイン操作は、ユーザーがタッチパネル217A上に2本の指を乗せた状態で、2本の指の間隔を狭める動作により検出される操作である。操作受付部251は、タッチパネル217Aによりユーザーの2本の指により指示された2つの位置が検出され、かつ、その2つの位置の間隔が時間の経過に従って狭くなる事象を検出すると、ピンチイン操作を受け付ける。操作受付部251は、表示部216に表示用画像が表示されている間に縮小操作を受け付けると、操作状態送信部257および表示制御部253に縮小表示指示を出力する。縮小表示指示は、倍率を含む。表示制御部253は、操作受付部251から縮小表示指示が入力される場合、表示部161に表示されている表示用画像の一部を縮小表示指示に含まれる倍率で縮小して表示部161に表示する。操作状態送信部257は、操作受付部251から縮小表示指示が入力される場合、縮小表示指示に含まれる倍率を含み、縮小操作があったことを示す操作状態を記憶する。
【0061】
スクロール操作は、表示部216に表示用画像の一部が表示されている状態で、表示部216に表示する部分を変更する操作である。スクロール操作は、表示用画像の一部を表示用画像中で表示用画像に対して横方向に移動させる横方向操作と、表示用画像の一部を表示用画像中で表示用画像に対して縦方向に移動させる縦方向操作と、を含む。操作受付部251は、操作部217が備える縦方向操作または横方向操作が割り当てられたキーが指示されたことを検出すると、縦方向操作または横方向操作を受け付ける。縦方向操作または横方向操作は、スワイプ操作を含む。スワイプ操作は、ユーザーがタッチパネル217A上に1以上の指を乗せた状態で、1以上の指を縦方向または横方向に移動させる操作である。操作受付部251は、タッチパネル217Aによりユーザーの1以上の指により指示された1以上の位置が検出され、かつ、その1以上の位置が時間の経過に従って移動する事象を検出すると、縦方向操作または横方向操作を受け付ける。操作受付部251は、表示部216に表示用画像が表示されている間に縦方向操作または横方向操作を受け付けると、操作状態送信部257および表示制御部253にスクロール指示を出力する。スクロール指示は、表示用画像の一部を表示用画像中で移動させる方向と移動量とを含む。表示制御部253は、操作受付部251からスクロール指示が入力される場合、表示部161に表示されている表示用画像の一部をスクロール指示に含まれる方向にスクロール指示に含まれる移動量だけ平行移動した部分を特定し、特定した部分を表示部161に表示する。操作状態送信部257は、操作受付部251からスクロール指示が入力される場合、スクロール指示に含まれる方向を含み、スクロール操作があったことを示す操作状態を記憶する。スクロール指示に含まれる方向は、スクロール操作の方向である。
【0062】
表示能力送信部259は、操作受付部251によりプリント指示が入力されることに応じて、表示部216の表示能力をプリント指示に含まれる装置識別情報で特定される装置、ここでは、MFP100に無線LANI/F218を介して送信する。表示部216の表示能力は、表示部216の表示面のサイズを含む。表示部216の表示面のサイズは、表示部216の表示面の縦方向の長さと横方向の長さと、を含む。表示能力送信部259は、表示部216の表示面の縦方向および横方向を、3軸加速度センサー219から入力される重力方向に基づいて定める。具体的には、表示部216の表示面は矩形なので、表示能力送信部259は表示面の長手方向と短手方向のうち重力方向に近い方向を、縦方向に決定する。なお、ここでは、表示能力を、表示部216の表示面のサイズとしたが、単位長さ当たりのピクセル数を示すピクセル密度と、表示部216の長手方向および短手方向それぞれのピクセル数を示す解像度と、してもよい。
【0063】
図6は、MFPが備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。
図6に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、EEPROM115、HDD116またはCD−ROM119Aに記憶された画像形成プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。
図6を参照して、CPU111は、データ受信部51と、表示能力取得部53と、操作状態取得部55と、プリントデータ生成部57と、配置数決定部59と、を含む。
【0064】
データ受信部51は、通信I/F部112を制御し、通信I/F部112が携帯情報装置200から複数の表示用画像とプリント条件とを受信すると、複数の表示用画像とプリント条件とを取得し、取得された複数の表示用画像とプリント条件とをプリントデータ生成部57および配置数決定部59に出力する。
【0065】
表示能力取得部53は、通信I/F部112を制御し、通信I/F部112が携帯情報装置200から表示能力を受信すると、表示能力を取得し、取得された表示能力を配置数決定部59に出力する。
【0066】
操作状態取得部55は、通信I/F部112を制御し、通信I/F部112が携帯情報装置200から操作状態を受信すると、操作状態を取得し、取得された操作状態を配置数決定部59に出力する。
【0067】
配置数決定部59は、データ受信部51から入力される複数の表示用画像を1枚の用紙に配置可能な最大数を決定し、決定した配置可能な最大数をプリントデータ生成部57に出力する。具体的には、配置数決定部59は、操作状態取得部55によって取得された操作状態に拡大操作またはスクロール操作があったことを示す操作状態が含まれない場合であって、かつ、複数ページの表示用画像のアスペクト比と携帯情報装置200の表示部216の表示面のアスペクト比とが同じ場合、表示能力取得部53から入力される表示能力に含まれる表示面のサイズと、プリント条件に含まれる用紙のサイズおよび使用方向と、に基づいて、1枚の用紙に複数ページの表示用画像を縦方向および横方向それぞれに配置可能な最大数を決定する。より具体的には、配置数決定部59は、用紙のサイズおよび使用方向に基づいて、用紙の縦方向の辺の長さと、用紙の横方向の辺の長さを決定し、表示能力取得部53から入力される表示能力に含まれる表示面のサイズと同じサイズで複数ページの表示用画像を、用紙に縦方向に配列可能な最大数と、横方向に配列可能な最大数を決定する。ここでは、表示能力取得部53から入力される表示能力に含まれる表示面のサイズは、携帯情報装置200が備える表示部216の表示面のサイズである。携帯情報装置200が備える表示部216の表示面のサイズを、表示面の縦方向の辺の長さLV1、表示面の横方向の辺の長さLH1とし、用紙の縦方向の辺の長さLV2、用紙の横方向の辺の長さLH2とすれば、複数ページの表示用画像を用紙の縦方向に配列可能な最大数NVは、用紙の縦方向の辺の長さLV2を表示面の縦方向の辺の長さLV1で除算した値の整数部分であり、複数ページの表示用画像を用紙に横方向に配列可能な最大数NHは、用紙の横方向の辺の長さLH2を表示面の横方向の辺の長さLH1で除算した値の整数部分である。配置数決定部59は、表示能力取得部53から入力される表示能力に含まれる表示面の縦方向の長さと横方向の長さとを含む配置サイズ情報を生成する。配置数決定部59は、配置サイズ情報と、横方向に配列可能な最大数NHと、縦方向に配列可能な最大数NVと、をプリントデータ生成部57に出力する。値Nの整数部分をMOD(N)で示すと、縦方向の最大数NVは次式(1)で、横方向の最大数NHは次式(2)で示される。
【0068】
NV=MOD(LV2/LV1)…(1)
NH=MOD(LH2/LH1)…(2)
また、配置数決定部59は、操作状態取得部55によって、操作状態が取得される場合であって、その取得された操作状態に拡大操作があったことを示す操作状態が含まれる場合、その拡大操作に対応する倍率で、表示能力取得部53から入力される表示能力に含まれる表示面のサイズを拡大した後のサイズで、複数ページの表示用画像を、用紙に縦方向に配列可能な最大数と、横方向に配列可能な最大数を決定する。拡大操作に対応する倍率をBとすれば、複数ページの表示用画像を用紙に縦方向に配列可能な最大数NVは、表示面の縦方向の辺の長さLV1に倍率Bを乗算した値で用紙の縦方向の辺の長さLV2を除算した値の整数部分であり、複数ページの表示用画像を用紙に横方向に配列可能な最大数NHは、表示面の横方向の辺の長さLH1に倍率Bを乗算した値で用紙の横方向の辺の長さLH2を除算した値の整数部分である。配置数決定部59は、表示能力取得部53から入力される表示能力に含まれる表示面の縦方向の長さおよび横方向の長さそれぞれを倍率Bで拡大した後の縦方向の長さと横方向の長さとを含む配置サイズ情報を生成する。配置数決定部59は、配置サイズ情報と、横方向に配列可能な最大数NHと、縦方向に配列可能な最大数NVと、をプリントデータ生成部57に出力する。値Nの整数部分をMOD(N)で示すと、縦方向の最大数NVは次式(3)で、横方向の最大数NHは次式(4)で示される。
【0069】
NV=MOD(LV2/(LV1*B))…(3)
NH=MOD(LH2/(LH1*B))…(4)
さらに、配置数決定部59は、操作状態取得部55によって、操作状態が取得される場合であって、その取得された操作状態にスクロール操作があったことを示す操作状態が含まれる場合、表示用画像のスクロール操作の方向と交わる方向の辺を基準辺に決定し、複数ページの表示用画像を、その基準辺のサイズが携帯情報装置200の表示部216の表示面の基準辺に対応する辺のサイズと同じサイズで、基準辺と並行な方向に配列可能な最大数を決定する。配置数決定部59は、基準辺と交わる方向に配列可能な最大数を「1」に決定する。配置数決定部59は、基準辺が縦方向および横方向のいずれであるかを示す信号と、携帯情報装置200の表示部216の表示面の基準辺に対応する辺の長さと、を含む配置サイズ情報を生成する。配置数決定部59は、配置サイズ情報と、横方向に配列可能な最大数NHと、縦方向に配列可能な最大数NVと、をプリントデータ生成部57に出力する。
【0070】
より具体的には、スクロール操作の方向が横方向の場合、配置数決定部59は、表示用画像の縦方向の辺を基準辺とし、複数の表示用画像を、表示用画像の縦方向の辺が携帯情報装置200の表示部216の表示面の縦方向の長さと同じ長さで、縦方向に配列可能な最大数NVを決定し、横方向に配列可能な最大数NHを「1」に決定する。縦方向に配列可能な最大数NVは、表示面の縦方向の辺の長さLV1で用紙の縦方向の辺の長さLV2を除算した値の整数部分である。縦方向の最大数NVは上記式(1)で示される。配置数決定部59は、基準辺が縦方向であることを示す信号と、携帯情報装置200の表示部216の表示面の縦方向の辺の長さと、を含む配置サイズ情報を生成し、配置サイズ情報と、横方向に配列可能な最大数NHと、縦方向に配列可能な最大数NVと、をプリントデータ生成部57に出力する。
【0071】
また、スクロール操作の方向が縦方向の場合、配置数決定部59は、表示用画像の横方向の辺を基準辺とし、複数の表示用画像を、表示用画像の横方向の辺が携帯情報装置200の表示部216の表示面の横方向の長さと同じ長さで、横方向に配列可能な最大数NHを決定し、縦方向に配列可能な最大数NHを「1」に決定する。横方向に配列可能な最大数NHは、表示面の横方向の辺の長さLH1で用紙の横方向の辺の長さLH2を除算した値の整数部分である。横方向の最大数NHは上記式(2)で示される。配置数決定部59は、基準辺が横方向であることを示す信号と、携帯情報装置200の表示部216の表示面の横方向の辺の長さと、を含む配置サイズ情報を生成し、配置サイズ情報と、横方向に配列可能な最大数NHと、縦方向に配列可能な最大数NVと、をプリントデータ生成部57に出力する。
【0072】
さらに、配置数決定部59は、操作状態取得部55によって、操作状態が取得される場合であって、その取得された操作状態に拡大操作およびスクロール操作があったことを示す操作状態が含まれる場合、その拡大操作に対応する倍率で、表示能力取得部53から入力される表示能力に含まれる表示面のサイズを拡大した後のサイズを算出する。そして、配置数決定部59は、表示用画像のスクロール操作の方向と交わる方向の辺を基準辺に決定し、複数ページの表示用画像を、その基準辺のサイズが携帯情報装置200の表示部216の表示面の基準辺に対応する辺のサイズを拡大操作に対応する倍率で拡大した後のサイズと同じサイズで、基準辺と並行な方向に配列可能な最大数を決定する。配置数決定部59は、基準辺と交わる方向に配列可能な最大数を「1」に決定する。配置数決定部59は、基準辺が縦方向および横方向のいずれかであることを示す信号と、携帯情報装置200の表示部216の表示面の基準辺に対応する辺の長さを倍率Bで拡大した後の長さと、を含む配置サイズ情報を生成し、配置サイズ情報と、横方向に配列可能な最大数NHと、縦方向に配列可能な最大数NVと、をプリントデータ生成部57に出力する。
【0073】
より具体的には、拡大操作に対応する倍率がBで、スクロール操作の方向が横方向の場合、配置数決定部59は、表示用画像の縦方向の辺を基準辺とし、複数の表示用画像を、表示用画像の縦方向の辺が携帯情報装置200の表示部216の表示面の縦方向の長さを拡大操作に対応する倍率Bで拡大した後の長さと同じ長さで、縦方向に配列可能な最大数NVを決定し、横方向に配列可能な最大数NHを「1」に決定する。縦方向に配列可能な最大数NVは、表示面の縦方向の辺の長さLV1に倍率Bを乗算した値で用紙の縦方向の辺の長さLV2を除算した値の整数部分である。縦方向の最大数NVは上記式(3)で示される。配置数決定部59は、基準辺が縦方向であることを示す信号と、携帯情報装置200の表示部216の表示面の縦方向の辺の長さを倍率Bで拡大した後の長さと、を含む配置サイズ情報を生成し、配置サイズ情報と、横方向に配列可能な最大数NHと、縦方向に配列可能な最大数NVと、をプリントデータ生成部57に出力する。
【0074】
また、拡大操作に対応する倍率がBで、スクロール操作の方向が縦方向の場合、配置数決定部59は、表示用画像の横方向の辺を基準辺とし、複数の表示用画像を、表示用画像の横方向の辺が携帯情報装置200の表示部216の表示面の横方向の長さを拡大操作に対応する倍率Bで拡大した後の長さと同じ長さで、横方向に配列可能な最大数NHを決定し、縦方向に配列可能な最大数NVを「1」に決定する。横方向に配列可能な最大数NHは、表示面の横方向の辺の長さLH1に倍率Bを乗算した値で用紙の横方向の辺の長さLH2を除算した値の整数部分である。縦方向の最大数NHは上記式(4)で示される。配置数決定部59は、基準辺が横方向であることを示す信号と、携帯情報装置200の表示部216の表示面の横方向の辺の長さを倍率Bで拡大した後の長さと、を含む配置サイズ情報を生成し、配置サイズ情報と、横方向に配列可能な最大数NHと、縦方向に配列可能な最大数NVと、をプリントデータ生成部57に出力する。
【0075】
また、配置数決定部59は、表示能力取得部53から入力される表示能力に含まれる表示面のサイズに基づいて携帯情報装置200の表示部216の表示面のアスペクト比を算出し、複数ページの表示用画像のアスペクト比と、携帯情報装置200の表示部216の表示面のアスペクト比とが異なる場合、複数ページの表示用画像の縦および横の辺のうち短い一方を基準辺に決定し、複数ページの表示用画像を、その基準辺のサイズが携帯情報装置200の表示部216の表示面の基準辺に対応する辺のサイズと同じサイズで、基準辺と並行な方向に配列可能な最大数を決定する。配置数決定部59は、基準辺と交わる方向に配列可能な最大数を「1」に決定する。配置数決定部59は、基準辺が縦方向および横方向のいずれであるかを示す信号と、携帯情報装置200の表示部216の表示面の基準辺に対応する辺の長さと、を含む配置サイズ情報を生成する。配置数決定部59は、配置サイズ情報と、横方向に配列可能な最大数NHと、縦方向に配列可能な最大数NVと、をプリントデータ生成部57に出力する。
【0076】
より具体的には、表示用画像が表示部216の表示面よりも横長で、その短手方向が縦方向の辺の場合、配置数決定部59は、表示用画像の縦方向の辺を基準辺とし、複数の表示用画像を、表示用画像の縦方向の辺が携帯情報装置200の表示部216の表示面の縦方向の長さと同じ長さで、縦方向に配列可能な最大数NVを決定し、横方向に配列可能な最大数NHを「1」に決定する。縦方向に配列可能な最大数NVは、表示面の縦方向の辺の長さLV1で用紙の縦方向の辺の長さLV2を除算した値の整数部分である。縦方向の最大数NVは上記式(1)で示される。配置数決定部59は、基準辺が縦方向であることを示す信号と、携帯情報装置200の表示部216の表示面の縦方向の辺の長さと、を含む配置サイズ情報を生成し、配置サイズ情報と、横方向に配列可能な最大数NHと、縦方向に配列可能な最大数NVと、をプリントデータ生成部57に出力する。
【0077】
また、表示用画像が表示部216の表示面よりも縦長で、その短手方向が横方向の辺の場合、配置数決定部59は、表示用画像の横方向の辺を基準辺とし、複数の表示用画像を、表示用画像の横方向の辺が携帯情報装置200の表示部216の表示面の横方向の長さと同じ長さで、横方向に配列可能な最大数NHを決定し、縦方向に配列可能な最大数NHを「1」に決定する。横方向に配列可能な最大数NHは、表示面の縦方向の辺の長さLH1で用紙の縦方向の辺の長さLH2を除算した値の整数部分である。横方向の最大数NVは上記式(2)で示される。配置数決定部59は、基準辺が横方向であることを示す信号と、携帯情報装置200の表示部216の表示面の横方向の辺の長さと、を含む配置サイズ情報を生成し、配置サイズ情報と、横方向に配列可能な最大数NHと、縦方向に配列可能な最大数NVと、をプリントデータ生成部57に出力する。
【0078】
プリントデータ生成部57は、データ受信部51から複数の表示用画像とプリント条件とが入力され、配置数決定部59から配置サイズ情報と、横方向に配列可能な最大数NHと、縦方向に配列可能な最大数NVと、が入力される。プリントデータ生成部57は、配置サイズ情報に基づいて、複数の表示用画像を拡大または縮小する。
【0079】
具体的には、配置サイズ情報が縦方向の長さと横方向の長さとを含む場合、表示用画像の縦方向の長さおよび横方向の長さそれぞれが、配置サイズ情報に含まれる縦方向の長さおよび横方向の長さと同じになるように、表示用画像を縦方向および横方向にそれぞれ拡大または縮小する。配置サイズ情報が縦方向であることを示す信号と辺の長さとを含む場合、表示用画像の縦方向の長さが配置サイズ情報に含まれる辺の長さと同じになるように倍率を決定し、表示用画像を縦方向および横方向にそれぞれ決定された倍率で拡大または縮小する。また、配置サイズ情報が横方向であることを示す信号と辺の長さとを含む場合、表示用画像の横方向の長さが配置サイズ情報に含まれる辺の長さと同じになるように倍率を決定し、表示用画像を縦方向および横方向にそれぞれ決定された倍率で拡大または縮小する。
【0080】
プリントデータ生成部57は、配置サイズ情報で定まるサイズに拡大または縮小した後の複数の表示用画像を、横方向に配列可能な最大数NHだけ配置し、縦方向に配列可能な最大数NVだけ配置した画像を生成する。プリントデータ生成部57は、複数の表示用画像の数が、NH×NVより大きい場合、2以上の画像を生成する。プリントデータ生成部57は、画像形成部140を制御し、生成した画像を用紙に形成させる。これにより、1枚の用紙に複数の表示用画像を配置した画像が形成される。
【0081】
図7〜
図10は、表示用画像の一例を示す図である。
図7〜
図10に示す4つの表示用画像は、1つのウェブページに基づいて生成される第1ページ〜第4ページの表示用画像である。
図7は第1ページの表示用画像610を示し、
図8は第2ページの表示用画像620を示し、
図9は第3ページの表示用画像630を示し、
図10は第4ページの表示用画像640を示す。
【0082】
図11は、MFPにより用紙に形成された画像の一例を示す図である。
図11に示す画像700は、
図7〜
図10に示した第1〜第4ページの表示用画像610、620,630,640を縦方向に2個、横方向に2個、配置した画像である。
【0083】
図12は、ブラウジング処理の流れの一例を示すフローチャートである。ブラウジング処理は、携帯情報装置200が備えるCPU211がフラッシュメモリ213に記憶されたプログラムを実行することにより、CPU211により実行される処理である。
図12を参照して、CPU211は、URLを受け付けたか否かを判断する。URLを受け付けるまで待機状態となり、URLを受け付けたならば処理をステップS02に進める。操作部163によってユーザーにより入力されたURLを検出すると、検出されたURLを受け付ける。また、予め定められたURLが定められている場合には、ブラウジングプログラムが起動された時点で、ユーザーによるURLの入力を受け付けることなく、予め定められたそのURLを決定するようにしてよい。
【0084】
ステップS02においては、ステップS01において受け付けられたURLを設定したページ送信要求コマンドを送信する。ページ送信要求コマンドは、例えば、GETコマンドであり、URLで特定されるコンピューター、ここでは、サーバー400にGETコマンドを無線LANI/F218を介して送信する場合を例に説明する。
【0085】
次のステップS03においては、ウェブページを受信したか否かを判断する。無線LANI/F218が、ステップS02においてページ送信要求コマンドを送信したコンピューター、ここでは、サーバー400からウェブページを受信したか否かを判断する。サーバー400からウェブページを受信するまで待機状態となり、ウェブページを受信したならば処理をステップS04に進める。
【0086】
ステップS04においては、ステップS03において受信されたウェブページを解釈し、複数ページの表示用画像を生成する。次のステップS05においては、複数ページのうち表示対象とするページを決定し処理をステップS06に進める。ステップS06においては、表示部分を決定する。表示対象のページの表示用画像のうち表示部216に表示する部分を表示部分として決定する。デフォルトでは表示用画像の全部を表示部分に決定する。そして、表示用画像のうち表示部分を表示部216に表示し(ステップS07)、処理をステップS08に進める。
【0087】
ステップS08においては、ユーザーによる操作を受け付けたか否かを判断する。ユーザーが操作部217に入力する操作を受け付ける。ユーザーによる操作は、表示部分の変更を指示するための表示変更指示操作と、複数の表示用画像をプリントするためのプリント指示操作と、処理を終了させる終了指示操作と、表示対象のページの表示用画像を別のページの表示用画像に切り換えるためのページ切換指示操作と、を含む。表示変更指示操作は、表示部216に表示される画像の拡大または縮小を指示する拡大操作または縮小操作と、表示用画像中の表示部分の移動を指示するいわゆるスクロール操作と、を含む。
【0088】
次のステップS08においては、受け付けられた操作によって処理を分岐させる。表示変更指示操作を受け付けたならば処理をステップS09に進め、プリント指示操作を受け付けたならば処理をステップS14に進め、終了指示操作を受け付けたならば処理を終了し、ページ切換指示操作を受け付けたならば処理をステップS22に進める。
【0089】
ステップS09においては、表示部分を変更し、処理をステップS10に進める。拡大操作を受け付ける場合は、表示部分のサイズを小さくし、表示用画像中でサイズを変更した後の表示部分を拡大して表示部216の全体に表示する。縮小操作を受け付ける場合は、表示部分のサイズを大きくし、表示用画像中でサイズを変更した後の表示部分を縮小して表示部216の全体に表示する。スクロール操作を受け付ける場合は、表示部分を並行移動し、表示用画像中の移動後の表示部分を表示部161の全体に表示する。
【0090】
ステップS10においては、ステップS08において受け付けられた操作が拡大操作または縮小操作か否かを判断する。拡大操作または縮小操作ならば処理をステップS11に進めるが、そうでなければ処理をステップS12に進める。ステップS11においては、拡大操作または縮小操作によって拡大または縮小された倍率を含み、拡大操作または縮小操作があったことを示す操作状態をフラッシュメモリ213に記憶し、処理をステップS12に進める。ステップS12においては、ステップS08において受け付けられた操作がスクロール操作か否かを判断する。スクロール操作ならば処理をステップS13に進めるが、そうでなければ処理をステップS08に戻す。ステップS13においては、スクロール操作の方向を含み、スクロール操作があったことを示す操作状態をフラッシュメモリ213に記憶し、ステップS08に戻す。
【0091】
処理がステップS14に進む場合、ステップS08においてプリント指示操作が受け付けられた場合である。ステップS14においては、出力先を受け付ける。具体的には、プリント可能な装置を識別するための装置識別情報を予め登録しておき、登録された装置識別情報のリストを選択可能に表示部216に表示し、ユーザーがリストのうちから1つを選択すれば、選択された装置識別情報で特定される装置を出力先の装置として受け付ける。
【0092】
次のステップS15においては、用紙サイズと使用方向とを受け付ける。表示部216にプリント条件設定画面を表示し、ユーザーが操作部217にプリント条件設定画面に従って入力する用紙サイズと使用方向とを受け付ける。用紙は矩形なので、用紙のサイズは、用紙の長手方向の長さと、短手方向の長さで定まる。なお、用紙サイズは、用紙の長手方向の長さと、短手方向の長さとが予め定められたA4サイズ、B4サイズ等であってもよい。使用方向は、用紙の長手方向を縦にして画像形成する場合における縦方向と、長手方向を横にして画像形成する場合における横方向とのいずれかである。次のステップS16においては、用紙サイズと使用方向とをプリント条件に設定し、処理をステップS17に進める。
【0093】
ステップS17においては、自動配置指示を設定する操作受け付けたか否かを判断する。ユーザーが自動配置指示設定画面に従って、「Yes」を指示する操作を操作部217に入力すれば、自動配置指示を設定する操作を受け付ける。自動配置指示を設定する操作受け付けたならば処理をステップS18に進めるが、そうでなければステップS18をスキップして処理をステップ19に進める。ステップS18においては、自動配置指示をプリント条件に設定し、処理をステップS19に進める。
【0094】
ステップS19においては、ステップS14においては受け付けられた出力先に、ステップS04において生成された複数ページの表示用画像とプリント条件とを送信し、処理をステップS20に進める。具体的には、ステップS14において受け付けられた出力先、ここでは、MFP100に無線LANI/F218を介して、複数ページの表示用画像とプリント条件とを送信する。ステップS20においては、ステップS14において受け付けられた出力先に、表示部216の表示能力を送信し、処理をステップS21に進める。表示部216の表示能力は、表示部216の表示面のサイズとして、表示部216の表示面の縦方向の長さと横方向の長さと、を含む。3軸加速度センサー219により検出される重力方向に基づいて、表示部216の表示面の縦方向および横方向を決定する。
【0095】
ステップS21においては、ステップS14において受け付けられた出力先に、ステップS11またはステップS13においてフラッシュメモリ213に記憶された操作状態を送信し、処理をステップS08に戻す。具体的には、ステップS14において受け付けられた出力先、ここでは、MFP100に無線LANI/F218を介して、操作状態を送信する。
【0096】
処理がステップS22に進む場合、ステップS08においてページ切換指示操作が受け付けられた場合である。ステップS22においては、ステップS04において生成された複数ページの表示用画像のうち表示対象とするページの表示用画像を決定し処理をステップS06に戻す。
【0097】
図13は、プリント処理の流れの一例を示すフローチャートである。プリント処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、EEPROM115、HDD116またはCD−ROM119Aに記憶された画像形成プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。
図13を参照して、CPU111は、複数の表示用画像とプリント条件を受信したか否かを判断する(ステップS51)。複数の表示用画像とプリント条件を受信するまで待機状態となり(ステップS51でNO)、それらを受信したならば(ステップS51でYES)、処理をステップS52に進める。換言すれば、プリント処理は、複数の表示用画像とプリント条件を受信することを条件に、実行される処理である。ここでは、通信I/F部112が、携帯情報装置200から複数の表示用画像とプリント条件を受信する場合を例に説明する。
【0098】
ステップS52においては、プリント条件に自動配置指示が設定されているか否かを判断する。自動配置指示が設定されているならば処理をステップS53に進めるが、そうでなければ処理をステップS60に進める。ステップS60においては、複数の表示用画像のうちから1つを処理対象に選択し、処理をステップS61に進める。ステップS61においては、選択された表示用画像をプリント条件に従って用紙に画像形成し、処理をステップS62に進める。ステップS62においては、複数の表示用画像のうちから処理対象に選択されていない表示用画像が存在するか否かを判断する。未選択の表示用画像が存在すれば処理をステップS60に戻すが、そうでなければ処理を終了する。
【0099】
ステップS53においては、表示能力を取得する。通信I/F部112が、携帯情報装置200から表示能力を受信すると、その表示能力を取得する。次のステップS54においては、操作状態を取得する。通信I/F部112が、携帯情報装置200から操作状態を受信すると、その操作状態を取得する。
【0100】
次のステップS55においては、用紙サイズと使用方向とを取得する。具体的には、ステップS51において受信されたプリント条件に設定されている用紙サイズと使用方向とを抽出する。次のステップS56においては、配置数決定処理を実行し、処理をステップS57に進める。配置数決定処理の詳細は後述するが、配置サイズ情報と、縦方向に配列可能な最大数と、横方向に配列可能な最大数と、を決定する処理である。
【0101】
次のステップS57においては、複数の表示用画像それぞれを、配置数決定処理によって決定された配置サイズ情報で定まるサイズに拡大または縮小し、処理をステップS58に進める。具体的には、配置サイズ情報が縦方向の長さと横方向の長さとを含む場合、表示用画像の縦方向の長さおよび横方向の長さそれぞれが、配置サイズ情報に含まれる縦方向の長さおよび横方向の長さと同じになるように、表示用画像を縦方向および横方向にそれぞれ拡大または縮小する。また、配置サイズ情報が縦方向であることを示す信号と辺の長さとを含む場合、表示用画像の縦方向の長さが配置サイズ情報に含まれる辺の長さと同じになるように倍率を決定し、表示用画像を縦方向および横方向にそれぞれ決定された倍率で拡大または縮小する。また、配置サイズ情報が横方向であることを示す信号と辺の長さとを含む場合、表示用画像の横方向の長さが配置サイズ情報に含まれる辺の長さと同じになるように倍率を決定し、表示用画像を縦方向および横方向にそれぞれ決定された倍率で拡大または縮小する。
【0102】
ステップS58においては、拡大または縮小された複数の表示用画像を、縦方向に配列可能な最大数および横方向に配列可能な最大数となるまで、順に配置した画像を生成する。次のステップS59においては、画像形成部140を制御して、生成された画像を、プリント条件によって設定されたサイズおよび使用方向の用紙に形成させ、処理を終了する。
【0103】
図14および
図15は、配置数決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。配置数決定処理は、
図13のステップS56において実行される処理である。
図14および
図15を参照して、CPU111は、表示用画像を送信してきた携帯情報装置200の表示部216の表示面サイズを決定する。表示面サイズを、
図13のステップS53において携帯情報装置200から取得した表示能力に含まれる縦方向の長さと横方向の長さに決定する。
【0104】
次のステップS72においては、画像を形成する用紙の用紙サイズと使用方向を決定する。
図13のステップS51において携帯情報装置200から取得したプリント条件により定められた用紙サイズと使用方向とを決定する。
【0105】
次のステップS73においては、
図13のステップS54において携帯情報装置200から取得した操作状態に基づいて、携帯情報装置200において拡大操作がされているか否かを判断する。拡大操作がされたことを示す信号を含む操作状態が取得されていれば、拡大操作がされたと判断する。拡大操作がされていれば処理をステップS74に進めるが、そうでなければ処理をステップS75に進める。ステップS74においては、ステップS71において決定された表示面サイズを、拡大操作がされたことを示す信号を含む操作状態に含まれる倍率で拡大し、処理をステップS75に進める。
【0106】
ステップS75においては、
図13のステップS54において携帯情報装置200から取得した操作状態に基づいて、携帯情報装置200においてスクロール操作がされているか否かを判断する。スクロール操作がされたことを示す信号を含む操作状態が取得されていれば、スクロール操作がされたと判断する。スクロール操作がされていれば処理をステップS74に進めるが、そうでなければ処理をステップS85に進める。
【0107】
ステップS76においては、スクロール操作の方向によって処理を分岐する。スクロール操作がされたことを示す信号を含む操作状態に含まれるスクロール操作の方向に基づいて処理を分岐する。スクロール操作の方向が横方向ならば処理をステップS77に進め、縦方向ならば処理をステップS81に進める。
【0108】
ステップS77においては、表示用画像の縦方向を基準辺に設定する。換言すれば、ステップS71において決定された表示面サイズのうち縦方向の辺を基準辺に設定する。次のステップS78においては、横方向に配列可能な最大数NHを「1」に決定し、処理をステップS79に進める。ステップS79においては、縦方向に配列可能な最大数NVを決定する。具体的には、ステップS74が実行されない場合には、ステップS71において決定された表示面サイズの縦方向の長さでステップS72において決定された用紙の縦方向の長さを除算した値の整数部分を縦方向に配列可能な最大数NVに決定する。ステップS74が実行される場合には、ステップS74において表示面サイズの縦方向の長さを拡大した後の縦方向の長さでステップS72において決定された用紙の縦方向の長さを除算した値の整数部分を縦方向に配列可能な最大数NVに決定する。次のステップS80においては、配置サイズ情報を生成し、処理をプリント処理に戻す。具体的には、ステップS74が実行されない場合には、基準辺が縦方向であることを示す信号と、ステップS71において決定された表示面サイズの縦方向の長さと、を含む配置サイズ情報を生成する。ステップS74が実行される場合には、基準辺が縦方向であることを示す信号と、ステップS71において決定された表示面サイズの縦方向の長さを拡大した後の縦方向の長さと、を含む配置サイズ情報を生成する。
【0109】
ステップS81においては、表示用画像の横縦方向を基準辺に設定する。換言すれば、ステップS71において決定された表示面サイズのうち横方向の辺を基準辺に設定する。次のステップS82においては、縦方向に配列可能な最大数NVを「1」に決定し、処理をステップS83に進める。ステップS83においては、横方向に配列可能な最大数NHを決定する。具体的には、ステップS74が実行されない場合には、ステップS71において決定された表示面サイズの横方向の長さでステップS72において決定された用紙の横方向の長さを除算した値の整数部分を横方向に配列可能な最大数NVに決定する。ステップS74が実行される場合には、ステップS74において表示面サイズの横方向の長さを拡大した後の横方向の長さでステップS72において決定された用紙の横方向の長さを除算した値の整数部分を横方向に配列可能な最大数NHに決定する。
【0110】
次のステップS84においては、配置サイズ情報を生成し、処理をプリント処理に戻す。具体的には、ステップS74が実行されない場合には、基準辺が横方向であることを示す信号と、ステップS71において決定された表示面サイズの横方向の長さと、を含む配置サイズ情報を生成する。ステップS74が実行される場合には、基準辺が横方向であることを示す信号と、ステップS71において決定された表示面サイズの横方向の長さを拡大した後の横方向の長さと、を含む配置サイズ情報を生成する。
【0111】
ステップS85においては、表示用画像と表示面サイズのアスペクト比が異なるか否かを判断する。両者のアスペクト比が異なれば処理をステップS86に進めるが、そうでなければ処理をステップS94に進める。ステップS86においては、表示用画像の短手方向の辺を基準辺に決定する。表示用画像が横長で、縦方向の辺が横方向の辺より短ければ縦方向の辺を基準辺に設定する。表示用画像が縦長で、横方向の辺が縦方向の辺より短ければ横方向の辺を基準辺に設定する。
【0112】
次のステップS87においては、基準辺の方向によって処理を分岐させる。基準辺の方向が縦方向ならば処理をステップS88に進め、基準辺の方向が横方向ならば処理をステップS91に進める。ステップS88においては、横方向に配列可能な最大数NHを「1」に決定し、処理をステップS89に進める。ステップS89においては、縦方向に配列可能な最大数NVを決定する。具体的には、ステップS74が実行されない場合には、ステップS71において決定された表示面サイズの横方向の長さでステップS72において決定された用紙の横方向の長さを除算した値の整数部分を横方向に配列可能な最大数NVに決定する。ステップS74が実行される場合には、ステップS74において表示面サイズの横方向の長さを拡大した後の横方向の長さでステップS72において決定された用紙の横方向の長さを除算した値の整数部分を横方向に配列可能な最大数NHに決定する。
【0113】
次のステップS90においては、配置サイズ情報を生成し、処理をプリント処理に戻す。具体的には、ステップS74が実行されない場合には、基準辺が縦方向であることを示す信号と、ステップS71において決定された表示面サイズの縦方向の長さと、を含む配置サイズ情報を生成する。ステップS74が実行される場合には、基準辺が縦方向であることを示す信号と、ステップS71において決定された表示面サイズの縦方向の長さを拡大した後の縦方向の長さと、を含む配置サイズ情報を生成する。
【0114】
ステップS91においては、縦方向に配列可能な最大数NVを「1」に決定し、処理をステップS92に進める。ステップS92においては、横方向に配列可能な最大数NHを決定する。具体的には、ステップS74が実行されない場合には、ステップS71において決定された表示面サイズの横方向の長さでステップS72において決定された用紙の横方向の長さを除算した値の整数部分を横方向に配列可能な最大数NVに決定する。ステップS74が実行される場合には、ステップS74において表示面サイズの横方向の長さを拡大した後の横方向の長さでステップS72において決定された用紙の横方向の長さを除算した値の整数部分を横方向に配列可能な最大数NHに決定する。
【0115】
次のステップS93においては、配置サイズ情報を生成し、処理をプリント処理に戻す。具体的には、ステップS74が実行されない場合には、基準辺が横方向であることを示す信号と、ステップS71において決定された表示面サイズの横方向の長さと、を含む配置サイズ情報を生成する。ステップS74が実行される場合には、基準辺が横方向であることを示す信号と、ステップS71において決定された表示面サイズの横方向の長さを拡大した後の横方向の長さと、を含む配置サイズ情報を生成する。
【0116】
ステップS94においては、縦方向に配列可能な最大数NVを決定する。具体的には、ステップS74が実行されない場合には、ステップS71において決定された表示面サイズの横方向の長さでステップS72において決定された用紙の横方向の長さを除算した値の整数部分を横方向に配列可能な最大数NVに決定する。ステップS74が実行される場合には、ステップS74において表示面サイズの横方向の長さを拡大した後の横方向の長さでステップS72において決定された用紙の横方向の長さを除算した値の整数部分を横方向に配列可能な最大数NHに決定する。次のステップS95においては、横方向に配列可能な最大数NHを決定する。具体的には、ステップS74が実行されない場合には、ステップS71において決定された表示面サイズの横方向の長さでステップS72において決定された用紙の横方向の長さを除算した値の整数部分を横方向に配列可能な最大数NVに決定する。ステップS74が実行される場合には、ステップS74において表示面サイズの横方向の長さを拡大した後の横方向の長さでステップS72において決定された用紙の横方向の長さを除算した値の整数部分を横方向に配列可能な最大数NHに決定する。
【0117】
次のステップS96においては、配置サイズ情報を生成し、処理をプリント処理に戻す。具体的には、ステップS74が実行されない場合には、ステップS71において決定された表示面サイズの縦方向の長さと横方向の長さとを含む配置サイズ情報を生成し、ステップS74が実行される場合には、ステップS74において、ステップS71において決定された表示面サイズの縦方向の長さを拡大した後の横方向の長さと、ステップS71において決定された表示面サイズの横方向の長さを拡大した後の横方向の長さと、を含む配置サイズ情報を生成する。
【0118】
<変形例>
上述した実施の形態における画像形成システム1においては、携帯情報装置200にブラウジングプログラムをインストールし、携帯情報装置200が、サーバー400からダウンロードしたウェブページから複数の表示用画像を生成し、それらをMFP100でプリントする例を示した。変形例における画像形成システム1は、MFP100にブラウジングプログラムをインストールし、MFP100が、サーバー400からダウンロードしたウェブページから複数の表示用画像を生成し、それらをMFP100でプリントするようにしたものである。以下、上述した画像形成システム1と異なる点を主に説明する。
【0119】
図16は、変形例におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例を示す図である。
図16に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、EEPROM115、HDD116またはCD−ROM119Aに記憶されたブラウジングプログラムおよび画像形成プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。
図16を参照して、CPU111は、操作受付部61と、表示制御部63と、ブラウジング部65と、表示能力取得部53Aと、操作状態取得部55Aと、プリントデータ生成部57と、配置数決定部59と、を含む。
図6に示した機能と異なる点は、データ受信部51が削除され、操作受付部61、表示制御部63およびブラウジング部65が追加され、表示能力取得部53および操作状態取得部55が表示能力取得部53Aおよび操作状態取得部55Aにそれぞれ変更された点である。プリントデータ生成部57および配置数決定部59は、
図6に示したプリントデータ生成部57および配置数決定部59と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
【0120】
操作受付部61は、ユーザーが操作部163に入力する操作を受け付ける。操作受付部61が受け付ける操作は、ページ送信要求操作を含む。例えば、操作受付部61は、操作部163が備えるキーであって、URLが割り当てられたキーがユーザーにより指示されたことを検出する場合、そのキーに割り当てられたURLで特定されるウェブページの送信を要求するページ送信要求操作を受け付ける。操作部163が備えるURLが割り当てられたキーは、例えば、ブラウジングプログラムを起動するキーであってもよく、そのキーはハードーに限らず、表示部161に表示されるソフトキーであってもよい。この場合、操作部163は、ブラウジングプログラムによりデフォルトで定められたURLで特定されるウェブページの送信を要求するページ送信要求操作を受け付ける。また、ユーザーが操作部163に入力するURLを検出すると、検出されたURLで特定されるウェブページの送信を要求するページ送信要求操作を受け付ける。また、表示部161に表示されたウェブページが、別のウェブページにリンクされたボタンを含む場合、操作部163が備えるタッチパネル165がそのボタンが指示されたことを検出すると、指示されたボタンにリンクされたウェブページの送信を要求するページ送信要求操作を受け付ける。操作受付部61は、ページ送信要求操作を受け付ける場合、ページ取得指示をブラウジング部65に出力する。ページ取得指示は、ウェブページに割り当てられたURLを含む。
【0121】
ブラウジング部65は、CPU111がブラウジングプログラムを実行することによりCPU111に形成される機能である。ブラウジング部65は、記述データ取得部71と、生成部73と、プリント条件設定部75と、を含む。記述データ取得部71は、操作受付部61からページ取得指示が入力される。記述データ取得部71は、操作受付部61からページ取得指示が入力されることに応じて、ページ取得指示に含まれるURLを含み、ウェブページの送信を要求するページ送信要求コマンドを生成する。ここでは、操作受付部61から入力されるページ取得指示が、サーバー400に記憶されたウェブページに割り当てられたURLを含む場合を例に説明する。記述データ取得部71は、ページ送信要求コマンドを生成すると、生成されたページ送信要求コマンドを、ページ送信要求操作に含まれるURLで特定されるサーバー400に、通信I/F部112を介して送信する。記述データ取得部71は、ページ送信要求コマンドをサーバー400に送信した後に、通信I/F部112がサーバー400からウェブページを受信すると、受信されたウェブページを取得し、取得されたウェブページを生成部73に出力する。
【0122】
生成部73は、記述データ取得部71から入力されるウェブページを解釈して表示用画像を生成し、生成された表示用画像を表示制御部63、プリントデータ生成部57および配置数決定部59に出力する。表示制御部63は、表示部161を制御して、生成部73から入力される表示用画像を表示部161に表示させる。具体的には、生成部73は、ウェブページに記述されたCSSメディアクエリにより定められたスタイルシートのうち、表示部161の表示画面のサイズに対応するスタイルシートを用いて表示用画像を生成する。生成部73は、1つのウェブページから複数ページの表示用画像を生成する場合、複数ページの表示用画像を表示制御部63に出力する。表示制御部63は、複数ページの表示用画像のうちユーザーが操作部163を操作して指定するページの表示用画像を表示部161に表示する。
【0123】
プリント条件設定部75は、操作受付部61からプリント条件が入力される場合、そのプリント条件を設定する。操作受付部61は、表示部161にプリント条件設定画面を表示し、ユーザーが操作部163にプリント条件設定画面に従って入力する設定操作を受け付ける。プリント条件は、画像を形成する記録媒体である用紙のサイズおよび使用方向と、自動配置指示と、を含む。用紙のサイズおよび使用方向は、給紙部150に収納されている複数種類の用紙のうちからユーザーが選択することによって設定される。プリント条件設定部75は、プリント条件をデータ送信部267に出力する。
【0124】
表示能力取得部53Aは、表示部161の表示能力を配置数決定部59に出力する。表示部161の表示能力は、表示部161の表示面のサイズとして、表示部161の表示面の縦方向の長さと横方向の長さと、を含む。なお、ここでは、表示能力を、表示部216の表示面のサイズとしたが、単位長さ当たりのピクセル数を示すピクセル密度と、表示部161の長手方向および短手方向それぞれのピクセル数を示す解像度と、してもよい。
【0125】
操作状態取得部55Aは、操作受付部61が、表示部161に表示された表示用画像を変更する操作を受け付ける場合、表示用画像を変更する操作の履歴を示す操作状態を生成し、生成された操作状態を配置数決定部59に出力する。表示用画像を変更する操作は、表示用画像の拡大または縮小を指示する拡大操作または縮小操作と、表示用画像の一部が表示されている場合に表示されている部分を変更するスクロール操作を含む。操作状態取得部55Aは、操作受付部61によって拡大操作が受け付けられる場合、拡大操作に対応する倍率を含み、拡大操作があったことを示す操作状態を生成する。操作状態取得部55Aは、操作受付部61によって縮小操作が受け付けられる場合、縮小操作に対応する倍率を含み、縮小操作があったことを示す操作状態を生成する。操作状態取得部55Aは、操作受付部61によってスクロール操作が受け付けられる場合、スクロール操作の方向を含み、スクロール操作があったことを示す操作状態を生成する。
【0126】
配置数決定部59は、プリント条件設定部75からプリント条件が入力され、表示能力取得部53Aから表示部161の表示能力が入力され、操作状態取得部55Aから操作状態が入力される。
【0127】
以上説明したように、本実施の形態におけるMFP100は、画像形成装置として機能し、携帯情報装置200の表示部216の表示能力を取得し、携帯情報装置200により表示され、ウェブページから生成される複数ページの表示用画像を取得し、表示能力および用紙のサイズに基づいて、1枚の用紙に複数ページの表示用画像を配置可能な数を決定し、決定した配置可能な数の表示用画像を配置した画像を用紙に形成する。このため、携帯情報装置200に表示された複数の表示用画像を1枚の用紙に適切に配置して画像形成することができる。
【0128】
また、変形例におけるMFP100は、表示部161により表示され、ウェブページから生成される複数ページの表示用画像を、表示部161の表示能力および用紙のサイズに基づいて、1枚の用紙に複数ページの表示用画像を配置可能な数を決定し、決定した配置可能な数の表示用画像を配置した画像を用紙に形成する。このため、表示部161に表示された複数の表示用画像を1枚の用紙に適切に配置して画像形成することができる。
【0129】
また、MFP100は、携帯情報装置200の表示部216の表示面のサイズ、または、表示部161の表示面のサイズと同じサイズで複数ページの表示用画像を第1の方向に配列する数と、第1の方向と交わる第2の方向に配列する数を決定する。このため、複数の表示用画像を、それが表示されたサイズで、2つの方向、例えば縦方向と横方向とに、それぞれに配置した画像を形成することができる。
【0130】
また、MFP100は、複数ページの表示用画像のいずれかが拡大して表示される場合に、表示用画像を、それが拡大された倍率で拡大したサイズで、2つの方向それぞれに配置した画像を形成する。このため、複数の表示用画像のサイズをユーザーが、携帯情報装置200またはMFP100で視認したサイズで画像形成することができる。
【0131】
また、複数ページの表示用画像のアスペクト比と、携帯情報装置200の表示部216の表示面、または、表示部161の表示面のアスペクト比とが異なる場合、複数ページの表示用画像の縦および横の辺のうち短い一方を基準辺に決定し、複数ページの表示用画像を、その基準辺のサイズを、携帯情報装置200の表示部216の表示面、または、表示部161の表示面の対応する辺のサイズと同じサイズで、基準辺と平行な方向に配列する数を決定する。このため、表示用画像が携帯情報装置200の表示部216の表示面、または、表示部161の表示面と比較して縦長または横長の場合に、複数の表示用画像のサイズをユーザーが視認したサイズで画像形成することができる。
【0132】
また、携帯情報装置200の表示部216、または、表示部161に表示された表示用画像がスクロール表示される場合、複数ページの表示用画像の縦および横の辺のうち表示される部分がスクロール方向と交わる辺を基準辺に決定し、複数ページの表示用画像を、その基準辺のサイズを携帯情報装置200の表示部216の表示面、または、表示部161の表示面の基準辺に対応する辺のサイズと同じにして、基準辺に平行な方向に配列する数を決定する。このため、表示用画像がスクロール表示される場合、複数の表示用画像のサイズをユーザーが視認したサイズで画像形成することができる。
【0133】
なお、上述した実施の形態においては、複数ページの表示用画像を、ウェブページから生成された画像として説明したが、例えば、携帯情報装置200のフラッシュメモリ213に記憶された写真等の画像としてもよい。この場合には、携帯情報装置200のユーザーがフラッシュメモリ213に記憶されたデータのうちから複数を選択する場合。選択された複数のデータの画像を、複数ページの表示用画像と同様に取り扱うようにすればよい。
【0134】
また、上述した実施の形態においては、画像形成装置の一例としてMFP100について説明したが、
図13〜
図15に示したプリント処理をMFP100に実行させるプリント方法、また、
図12に示したブラウジング処理および
図13〜
図15に示したプリント処理をMFP100に実行させるプリント方法、そのプリント方法をMFP100が備えるCPU111に実行させる画像形成プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0135】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。