(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
供給された交流電力を、整流および平滑し、直流電圧を生成する整流・平滑回路と、前記整流・平滑回路で生成された直流電圧の電圧レベルを所定の電圧レベルに変換する電圧レベル変換回路と、前記整流・平滑回路の入力側に電源投入時に発生する突入電流を抑制するために設けられ、抵抗と常開型のリレー接点との並列回路から構成された突入電流防止回路と、を有し、制御装置から出力された制御信号に基づき電装品の動作用電力を生成する電源装置であって、
前記電圧レベル変換回路の出力側に設けられ、前記リレー接点を開閉するリレー駆動回路と、
前記電圧レベル変換回路の出力側に設けられ、前記制御装置から出力される所定の制御信号の出力の有無に応じて、前記電装品の消費電力量の抑制を行うか否かを切り替える消費電力抑制回路と、を備え、
前記電圧レベル変換回路はトランスを有し、前記トランスによって1次側出力回路と2次側出力回路とが電気的に分離されており、
電装品が前記1次側出力回路に接続されるとともに、前記リレー駆動回路が前記2次側出力回路に接続されており、
前記消費電力抑制回路による前記電装品の消費電力量の抑制を行うか否かの切り替えに連動して、前記リレー駆動回路が、前記リレー接点を開閉させる電源装置。
動作モードとして、通常の運転動作を行う通常運転動作モードと、前記動作用電力により動作する前記電装品での消費電力量を抑制する省電力モードとを少なくとも有しており、
前記消費電力抑制回路は、前記制御装置からの所定の制御信号の出力の受け付けにより、あるいは受け付けていた出力の停止により、前記電装品の消費電力量を抑制し、それにより前記通常運転動作モードから前記省電力モードに切り替わる請求項1に記載の電源装置。
前記消費電力抑制回路は、前記制御装置から出力される所定の制御信号である第1制御信号の出力に応じて、所定の電装品へ出力される電圧を遮断する電圧遮断回路である請求項1または2に記載の電源装置。
前記消費電力抑制回路は、前記制御装置から出力される所定の制御信号である第2制御信号の停止に応じて、所定の電装品へ出力される電圧を降下させるように、該電圧の目標電圧を切り替える定電圧制御回路である請求項1または2に記載の電源装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の電気機器として給湯装置を例に挙げ、図面を参照しながら以下に説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0018】
(給湯装置の構成)
まず、
図1を参照して、本発明の実施形態に係る給湯装置1の要部構成について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る給湯装置1の概略構成の一例を示す図である。給湯装置1は、給湯機能と風呂の追い焚き機能とを備えた多機能型給湯装置である。
【0019】
給湯装置1は、
図1に示すように、燃料ガスを燃焼する燃焼装置2と、燃焼装置2へ燃料ガスを供給する燃料ガス供給路21と、燃焼装置2に空気を供給する送風機22と、給湯流路3と、追い焚き流路4と、追い焚き流路4に設けられた風呂水ポンプ41と、コントローラユニット5とを備えてなる構成である。送風機22と風呂水ポンプ41とは、駆動部としてDCモータを備えている。
【0020】
燃焼装置2にはバーナ部24が設けられており、このバーナ部24に燃料ガス供給路21から燃料ガスが供給される。燃料ガス供給路21には、燃料ガスの供給と遮断を切り替える元ガス電磁弁25と、燃料ガスの供給量を調整するガス比例弁26が設けられている。また、バーナ部24には、風呂ガス電磁弁30、複数の給湯能力切替ガス電磁弁28、および給湯ガス電磁弁29が設けられている。
【0021】
給湯流路3は、水道等から送給された水を給水入口31から後述する給湯側熱交換部33へ送る往路部32と、水を燃焼装置2で生成された燃焼ガスと熱交換させて加熱する給湯側熱交換部33と、湯を給湯側熱交換部33から給湯出口34へ送る復路部35とを形成する配管から構成されている。復路部35には、給湯の水量と温度とを調整するために、給湯水量を調整する給湯水量調整弁36と、水と湯との混合比率を調整する混合弁37とが設けられている。
図1に示すように、往路部32には、給湯側熱変換部33に至るまでの途中で分岐し、混合弁37に接続されるバイパス路が設けられており、このバイパス路を通じて給水入口31から流入した水の一部を混合弁37に導くことができるように構成されている。
【0022】
追い焚き流路4は、風呂水を戻り口42から後述する追い焚き側熱交換部44へ送る、戻り部43と、風呂水を燃焼装置2で生成された燃焼ガスと熱交換させて加熱する追い焚き側熱交換部44と、加熱された風呂水を、追い焚き側熱交換部44から往き口45へ送る、往き部46とを形成する配管から構成されている。風呂水ポンプ41は、追い焚き流路4のうち戻り部43に設けられる。
【0023】
コントローラユニット5は、制御装置51および電源装置6を備えてなる構成である。制御装置51は、CPU、ROM、およびRAM等から構成されており、例えば、マイクロコントローラ等の集積回路によって実現できる。制御装置51には、送風機22および風呂水ポンプ41などの各電装品7(
図2参照)などを制御するための信号経路が接続されている。コントローラユニット5では、制御装置51が、例えば、ROMに記憶された制御プログラムをRAMに読み出し、実行することで給湯装置1の各種制御を実行することができる。なお、制御プログラムには、例えば、各電装品7の運転制御に関する各種プログラムが含まれている。
【0024】
コントローラユニット5には、図示されない元電源(商用電源)から電力が供給され、電源装置6によって、給湯装置1で用いられる電力が生成される。電源装置6により、必要に応じた電圧に変換されて、制御装置51、燃焼装置2、送風機22、風呂水ポンプ41、各種電磁弁、および各種センサ等の各電装品7へと供給される。
【0025】
なお、上記した構成を有する給湯装置1は、燃焼装置2において生成された燃焼ガスとの熱交換により水を加熱する等の動作を行う通常運転動作モードと、所定の電装品7の待機電力の消費量を抑制する動作を行う省電力モードとの2つの動作モードを切り替えることができるように構成されている。省電力モードの詳細については後述する。
【0026】
(電源装置の構成)
次に本発明の実施形態に係る給湯装置1が備える電源装置6の構成について
図2を参照して説明する。
図2は、
図1に示す電源装置6の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、電源装置6は、突入電流防止回路61と、整流・平滑回路62と、電圧レベル変換回路63と、出力回路64とを備えてなる構成である。
【0027】
突入電流防止回路61は、電源投入時に発生する突入電流を抑制する回路である。給湯装置1では、電源投入時に瞬間的な突入電流が生じ、整流・平滑回路62の平滑コンデンサC1に流れ込む場合がある。そこで、この突入電流の影響を抑制するために、突入電流防止回路61が、電源装置6の入力側、より具体的には、交流電源と整流・平滑回路62との間に設けられている。
【0028】
突入電流防止回路61は、抵抗体(抵抗)TH1と、この抵抗体TH1をバイパスするリレー接点65aとの並列回路で構成されている。抵抗体TH1は、例えば、抵抗素子、サーミスタなどを用いることができる。抵抗体TH1をサーミスタとする場合、サーミスタは、温度上昇に伴って抵抗値が低下するNTCサーミスタであることが好適である。つまり、サーミスタで電力損失が生じたときに温度上昇に伴ってその抵抗値が低下するため、さらなる電力損失を抑制できるからである。
【0029】
リレー接点65aは、励磁コイル65bとともにリレーRL1を構成する。リレー接点65aは、励磁コイル65bに通電していない状態で開状態(非接触状態)となる、いわゆるノーマルオープンの接点である。本実施形態では、励磁コイル65bは、電装品7へ電力を出力する1次側出力回路64aに設けられている。
【0030】
整流・平滑回路62は、元電源(商用電源)から受ける交流電圧を整流するとともに、整流した直流電圧に含まれる変動成分(リップル)を平滑化する回路であり、後述する整流回路70および平滑コンデンサC1から構成されている。整流回路70は、例えば、ダイオードブリッジなどにより構成される全波整流回路である。
【0031】
電圧レベル変換回路63は、整流・平滑回路62において整流および平滑された直流電圧の電圧レベルを所定の電圧レベルに変換する回路であり、いわゆる、トランス(後述のスイッチングトランスST1)を用いたDC−DC変換電源(スイッチング直流電源)である。電圧レベル変換回路63では、スイッチングトランスST1によって、1次側の商用高電圧側と、制御装置51およびリモートコントローラ等に供給する2次側の電圧とを電気的に絶縁分離している。
【0032】
電圧レベル変換回路63によって所定の電圧レベルに変換された電圧は、電圧レベル変換回路63のスイッチングトランスST1の出力側に設けられた出力回路64で各電力負荷に応じた電圧にそれぞれ調整され、出力される。ここで電力負荷としては、1次側出力回路64aから出力される電圧を使って動作する、送風機22および風呂水ポンプ41等の電装品7と、2次側出力回路64bから出力される電圧を使って動作する、不図示のリモートコントローラ等とが挙げられる。また、2次側出力回路64bから出力される電圧は制御装置51にも供給される。このように、出力回路64は、1次側の電力負荷に電圧を出力する1次側出力回路64aと、2次側の電力負荷に電圧を出力する2次側出力回路64bとを含んでいる。なお、これ以降、2次側で出力される電圧を第1出力電圧とし、1次側で出力される電圧を第2出力電圧と称するものとする。
【0033】
1次側出力回路64aには、消費電力抑制回路として、電源遮断回路67が設けられており、省電力モード時に制御装置51から出力された第1制御信号のLow信号に応じて、風呂水ポンプ41および送風機22等への電力供給を遮断させ、風呂水ポンプ41および送風機22等の待機電力の消費量を抑制させることができる。
【0034】
2次側出力回路64bには、消費電力抑制回路として、定電圧制御回路68が設けられており、省電力モード時に制御装置51からの出力が停止される第2制御信号(High信号)に応じて、所定の電装品7へ出力される電圧を降下させるように、該電圧の目標電圧を切り替えることができる。これにより、省電力モード時において2次側出力回路64bから出力される電圧を使って動作する電装品7の待機電力の消費量を抑制させることができる。
【0035】
ここで、実施形態に係る給湯装置1で実施する省電力モードについて具体的に説明する。給湯装置1において、通常運転動作モード時に実行する各種動作が所定時間、実施されていないことを制御装置51が検知すると、制御装置51は、給湯装置1が「待機状態」であると判定する。給湯装置1が待機状態であると判定すると、制御装置51は第1制御信号(Low信号)を1次側出力回路64aに設けられた電源遮断回路67に出力する。この第1制御信号に応じて、電源遮断回路67が、風呂水ポンプ41および送風機22等への電力供給を遮断させる。これにより、給湯装置1では、風呂水ポンプ41および送風機22等における待機電力の消費量を低減させることができる。
【0036】
また、実施形態に係る給湯装置1では、電源遮断回路67に対して制御装置51から第1制御信号のLow信号が出力されると、風呂水ポンプ41および送風機22等への電力供給が遮断される。このとき、励磁コイル65bにも通電されなくなり、その結果、突入電流防止回路61を構成するリレー接点65aは開放される。
【0037】
さらに制御装置51は、給湯装置1が「待機状態」であると判定すると、第2制御信号のHigh信号を出力することにより、定電圧制御回路68における制御目標電圧を切り替え、第1出力電圧を降下させる。これにより、給湯装置1では、不図示のリモートコントローラ等、第1出力電圧を用いて駆動する電装品7における待機電力の消費量を低減させることができる。
【0038】
(リレー接点の開閉)
以下において、上記した
図2に加え、
図3を参照してリレー接点65aの開閉に関わる回路構成について説明する。
図3は、
図2に示す電源装置6の構成例を示す回路図である。
【0039】
図3に示すように、電源装置6の入力側において元電源(商用電源)の交流電圧を、ダイオードで構成した整流回路70で直流に変換する。整流回路70とグランド間には平滑コンデンサC1が接続されており、この平滑コンデンサC1によって、整流した直流電圧に含まれる変動成分を平滑にする(整流・平滑回路62)。
【0040】
整流・平滑回路62の入力側には、抵抗体TH1と、この抵抗体TH1をバイパスするリレー接点65aとの並列回路で構成された突入電流防止回路61が設けられている。リレー接点65aは、通常は開状態となっているが、給湯装置1が通常運転動作モードを実施する際には、励磁コイル65bが励磁されて、リレー接点65aは閉状態となる。このため、電源投入時に突入電流が発生しても、リレー接点65aは開状態であるため、突入電流は、抵抗体TH1の方に流れる。これにより、突入電流から電源装置6の回路を保護することができる。一方、通常運転動作モードでは、リレー接点65aは閉状態となるため、このリレー接点65aを介して電圧を出力することができる。このため、通常運転動作モードでは抵抗体TH1での電力消費を防ぐことができる。なお、リレー接点65aの開閉のタイミングについての詳細は後述する。
【0041】
整流・平滑回路62の後段に設けられた電圧レベル変換回路63は、
図3に示すように1次側と2次側とがスイッチングトランスST1で絶縁されたフライバック方式のスイッチング回路構成を備えている。スイッチングトランスST1は、第一巻線P1、第二巻線S、第三巻線P2を有している。
【0042】
第一巻線P1は、一端が整流・平滑回路62を構成する整流回路70および平滑コンデンサC1に接続され、他端がスイッチング素子Q1に接続されている。スイッチング素子Q1は、不図示のスイッチング制御回路からの出力パルスによってON/OFF制御される。なお、スイッチング素子Q1は、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)とすることができる。ここでは、スイッチング素子Q1をMOSFETで構成する例を示したが、スイッチング素子Q1は、バイポーラトランジスタ等であってもよい。すなわち、スイッチング制御回路は、スイッチング素子Q1をONまたはOFFさせる制御パルスのデューティー比を設定するようになっている。そして、このスイッチング制御回路は、スイッチングトランスST1の出力側から与えられる帰還電圧に基づいてデューティー比を変化させることによってスイッチングトランスST1の出力側の電圧(第二巻線Sおよび第三巻線P2の電圧)が所望の電圧となるようにフィードバック制御を行うようになっている。
【0043】
第二巻線Sは、一端がダイオードD2および平滑コンデンサC4を介して第1出力電圧を出力する第1出力端子T
out1に接続され、他端がグランドに接続されている。実施形態に係る電源装置6では、商用電源で作りだした商用高電圧をスイッチングトランスST1の1次側の第一巻線P1および2次側の第二巻線S、ダイオードD2、平滑コンデンサC4を通じて、所定の電圧(例えば、15V)まで降圧させた直流電圧を第1出力端子T
out1へと出力する。
【0044】
第三巻線P2は、一端がスイッチング素子Q1に、抵抗R1を介して接続されており、他端が
1次側出力回路64
aの電源遮断回路67を構成するスイッチング素子Q2にダイオードD1、コンデンサC3を通じて接続されている。スイッチング素子Q2は、スイッチング素子Q1と同様にMOSFETで構成してもよいし、例えばバイポーラトランジスタ等であってもよい。
【0045】
スイッチング素子Q2のゲート端子は、フォトカプラIC1を介して、制御装置51の第1制御信号のHigh/Low信号を出力する出力端子と接続されている。なお、第1制御信号は、第2出力電圧のONまたはOFFの切り替えを行うための信号であり、本実施形態では、第2出力電圧をON状態とする期間、第1制御信号のHigh信号が、制御装置51からスイッチング素子Q2のゲート端子に印加される。
【0046】
スイッチング素子Q2のソース端子は第三巻線P2と接続され、ドレイン端子は、第2出力端子T
out2から出力する第2出力電圧の電圧を調整するIC2と接続されている。IC2は、例えば、三端子レギュレータとすることができる。また、回路が動作する際の電圧の変動を避けるために第2出力端子T
out2とグランドとの間にバイパスコンデンサC2が設けられている。
【0047】
また、第2出力端子T
out2の後段には、リレーRL1の励磁コイル65bおよび励磁コイル65bを通電する電流の調整用抵抗である抵抗R5が設けられており、これらによってリレー駆動回路を構成している。そして、スイッチング素子Q2がONとなり第2出力端子T
out2から第2出力電圧が出力されるときは、励磁コイル65bに電流が流れ、リレー接点65aが閉じることとなる。なお、
図3では特に図示していないが、リレー駆動回路は、励磁コイル65bの入力側と出力側とに接続され励磁コイル65bをバイパスするように、電流逆流防止用のダイオードをさらに備えた構成であってもよい。
【0048】
ここで、上記した構成を有する電源装置6におけるリレー接点65aの開閉タイミングについて
図4を参照して説明する。
図4は、
図3に示す電源装置6におけるスイッチング素子Q2、第2出力電圧、RL1それぞれのONまたはOFFの対応関係を示す表である。
【0049】
図4に示すように、電源投入時では、第2出力電圧はOFFであり、励磁コイル65bにも電流が流れないため、リレー接点65aは開状態(リレーRL1がOFF状態)のままである。また、第1出力電圧も立ち上がっておらず、制御装置51から第1制御信号がスイッチング素子Q2に出力されないため、スイッチング素子Q2はOFFの状態となっている。したがって、電源投入時に突入電流が発生しても、その突入電流は抵抗体TH1の方に流れる。それゆえ、電源装置6において突入電流の影響を抑制し、例えば、ヒューズなどの保護素子を溶断させないようにすることができる。
【0050】
給湯装置1への電源投入後、電源装置6に電流が流れると第1出力電圧および第2出力電圧が出力される。ここで第1出力電圧が制御装置51に出力されると、制御装置51は、スイッチング素子Q2に第1制御信号のHigh信号を出力する。スイッチング素子Q2のゲート端子に第1制御信号のHigh信号が印加されると、スイッチング素子Q2がON状態となる。これにより第2出力端子T
out2から第2出力電圧が電装品7に出力される(第2出力電圧ON)。また、このとき、励磁コイル65bに電流が流れ、リレー接点65aが閉状態(リレーRL1がON状態)となる。このように電源投入後の通常運転動作モードでは、リレー接点65aを経由して整流・平滑回路62に電流が流れる。
【0051】
また、省電力モード時には、制御装置51は、第1制御信号のHigh信号の出力を停止し、Low信号を出力させる。これにより、スイッチング素子Q2のゲート端子に印加されていた第1制御信号のHigh信号がLow信号に切り替わるため、スイッチング素子Q2がOFFとなり第2出力電圧の出力が遮断される(第2出力電圧の出力がOFF)。これに伴って、励磁コイル65bを流れていた電流も停止し、リレー接点65aは開状態(リレーRL1がOFF状態)となる。
【0052】
このように、電源遮断回路67に設けられたスイッチング素子Q2が、第1制御信号に応じて、第2出力電圧の出力を遮断させるか否かを切り替える機能と、リレー駆動回路に通電させるか否かを切り替える機能との両方を兼ねているといえる。
【0053】
したがって、実施形態に係る給湯装置1では、電源投入時にリレー接点65aを開状態とすることができるため、電源投入時に発生する突入電流が電源装置6にそのまま流れ込むことを防ぐことができ、突入電流の影響を抑制できる。
【0054】
また、各電装品7において大きな電力が必要とならない省電力モード時では、電源装置6に大きな電流が流れないため電流を抵抗体TH1に流しても抵抗体TH1での損失が大きくならない。このためリレー接点65aを閉状態(リレーRL1をON状態)とする必要がない。そこで、省電力モード時には、励磁コイル65bに通電させずリレー接点65aを開状態とすることで、リレー駆動回路で消費される消費電力を抑制させることができる。
【0055】
逆に、通常運転動作モード時は、各電装品7において電力が消費されるため、電源装置6に大きな電流が流れる。このため、通常運転動作モード時は、励磁コイル65bに通電させリレー接点65aを閉状態(リレーRL1をON状態)とすることができる。
【0056】
また、上記したリレー接点65aの開閉は、第2出力電圧のONまたはOFFを切り替えるための信号である、制御装置51から出力された第1制御信号に応じて実行することができる。このため、リレー接点65aの開閉制御を行うために、制御装置51が、開閉制御専用の出力端子を備える必要がない。
【0057】
(変形例1)
上記した実施形態に係る給湯装置1の電源装置6では、1次側出力回路64aにおいて第2出力端子T
out2の後段に励磁コイル65bを備えたリレー駆動回路が設けられる構成であったがこれに限定されるものではない。例えば、以下の理由によりリレー駆動回路を2次側出力回路64bに設けた構成としてもよい。
【0058】
すなわち、第1出力電圧により駆動する電装品7の動作が停止された状態で、例えば、給湯装置1における燃焼準備のため、第2出力電圧により駆動する送風機22等の電装品7を動作させる場合がある。換言すると、第1出力電圧の負荷が小さく、第2出力電圧の負荷が大きくなる場合がある。このような場合、レギュレーションの関係でスイッチングトランスST1の巻線電圧が低くなる。
【0059】
また、1次側出力回路64aに備えられたIC2を三端子レギュレータで構成した定電圧回路とした場合、入力される電圧と出力すべき電圧との差が三端子レギュレータ内で熱として消費されることで電圧の安定化を図っている。このため、入力電圧と出力電圧との関係は、三端子レギュレータにおける電圧降下分だけ常に入力側が高くならなければならない。そのため、スイッチングトランスST1の巻線電圧が低くなった場合、IC2からの出力電圧が送風機22等を動作させるために必要な電圧より小さくなってしまうことがある。
【0060】
そこで、第1出力電圧の負荷の大きさと第2出力電圧の負荷の大きさとのバランスをとるために、1次側出力回路64aに設けられたリレー駆動回路を2次側出力回路64bに移動させることが考えられる。つまり、第2出力電圧により送風機22等を駆動させるときは、リレー駆動回路を構成する励磁コイル65bにも電流が流れ、リレー接点65aは閉状態となる。このため、送風機22等の駆動時には送風機22等の電装品7に加え、励磁コイル65bでも所定の電流(例えば、70mA)が消費されることとなる。そこで、この励磁コイル65bを備えたリレー駆動回路を1次側出力回路64aに設ける代わりに、2次側出力回路64bに設けることで第1出力電圧の負荷と第2出力電圧の負荷との差を小さくさせる。
【0061】
図5を参照して実施形態の変形例1に係る給湯装置1が備える電源装置6の構成例について説明する。
図5は、本発明の実施形態の変形例1に係る給湯装置1が備える電源装置6の構成例を示す回路図である。
【0062】
図5に示すように、変形例1に係る給湯装置1が備える電源装置6の回路構成は、1次側出力回路64aに設けられていたリレー駆動回路が2次側出力回路64bに設けられている点で異なる。それ以外は実施形態に係る電源装置6の回路構成と同様である。このため、同様な構成部分については説明を省略し、リレー駆動回路が設けられた2次側出力回路64bの構成について説明する。
【0063】
変形例
1に係る電源装置6では、リレー駆動回路を2次側出力回路64bに設けるにあたり、このリレー駆動回路を、上記した励磁コイル65bおよび抵抗R5に加え、さらにスイッチング素子Q3を備えた構成とする。そして、制御装置51から出力される第1制御信号を分岐させ、このスイッチング素子Q3に印加させる構成とする。スイッチング素子Q3は、スイッチング素子Q1と同様にMOSFETで構成してもよいし、例えばバイポーラトランジスタ等であってもよい。
【0064】
すなわち、制御装置51から出力された第1制御信号は、途中で分岐され、一方が、フォトカプラIC1を介して1次側出力回路64aの電源遮断回路67に向かい、他方が、2次側出力回路64bにおいて、励磁コイル65bの前段(入口側)に設けられたスイッチング素子Q3に向かう。スイッチング素子Q3のゲート端子に第1制御信号のHigh信号が印加されると、スイッチング素子Q3がON状態となり励磁コイル65bに電流が流れる。これにより励磁コイル65bが励磁され、リレー接点65aが閉状態となる。
【0065】
ここで、上記した構成を有する電源装置6におけるリレー接点65aの開閉タイミングについて
図6を参照して説明する。
図6は、
図5に示す電源装置6におけるスイッチング素子Q3、第2出力電圧、RL1それぞれのONまたはOFF状態の対応関係を示す表である。
【0066】
図6に示すように、電源投入時では、第1出力電圧および第2出力電圧はOFFであり、励磁コイル65bにも電流が流れないため、リレー接点65aは開状態(リレーRL1がOFF状態)のままである。また、第1出力電圧が立ち上がっていないため、制御装置51から第1制御信号がスイッチング素子Q3に出力されないため、スイッチング素子Q3もOFF状態となる。
【0067】
このため、電源投入時に突入電流が発生しても、その突入電流は抵抗体TH1の方に流れる。それゆえ、突入電流の影響を抑制し、例えば、ヒューズなどの保護素子を溶断させないようにすることができる。
【0068】
給湯装置1への電源投入後、電源装置6に電流が流れると第1出力電圧および第2出力電圧が出力される。ここで、第1出力電圧が制御装置51に出力されると、制御装置51は、スイッチング素子Q3に第1制御信号のHigh信号を出力する。スイッチング素子Q3のゲート端子に第1制御信号のHigh信号が印加されると、スイッチング素子Q3がON状態となる。これにより励磁コイル65bに電流が流れ、リレー接点65aが閉じてリレーRL1はON状態となる。このように電源投入後の通常運転動作モードでは、リレー接点65aを経由して整流・平滑回路62に電流が流れる。また、第1制御信号のHigh信号は、スイッチング素子Q2のゲート端子にも印加され、スイッチング素子Q2がON状態となる。その結果、第2出力端子T
out2から第2出力電圧が電装品7に出力される。
【0069】
また、省電力モード時には、制御装置51は、第1制御信号のHigh信号の出力を停止しLow信号に切り替える。これにより、スイッチング素子Q3がOFFされ、その結果、励磁コイル65bを流れていた電流も停止し、リレー接点65aは開状態(リレーRL1がOFF状態)となる。またスイッチング素子Q2のゲート端子に印加されていた第1制御信号のHigh信号が停止させられ、Low信号に切り替えられるため、第2出力電圧の出力が遮断される。
【0070】
このように、制御装置51から出力される第1制御信号に応じて、電源遮断回路67に設けられたスイッチング素子Q2が第2出力電圧を遮断させるか否かを切り替える機能を担い、2次側出力回路64bに設けられたスイッチング素子Q3がリレー駆動回路に通電させるか否かを切り替える機能を担っているといえる。
【0071】
以上のようにスイッチングトランスST1の巻線電圧が低くなる場合、励磁コイル65bを1次側出力回路64aから2次側出力回路64bに移動させることで、巻線電圧の低下を抑制できる。また、1次側出力回路64aに励磁コイル65bを設けた場合、励磁コイル65bで消費される電流分だけ1次側出力回路64aにおける負荷が大きくなる。この負荷の増加によりIC2の温度上昇が基準を上回る場合、励磁コイル65bを1次側出力回路64aから2次側出力回路64bに移動させることで、1次側出力回路64aにおける負荷を抑制し、IC2の温度上昇を抑えることもできる。
【0072】
ただし、変形例1に係る電源装置6では、2次側出力回路64bにおいて、別途、スイッチング素子Q3が必要となるため回路構成がその分だけ大きくなる。そのため、電源装置6の回路構成のレイアウトを考慮し、1次側出力回路64aに励磁コイル65bを設けるのか、2次側出力回路64bに励磁コイル65bを設けるのか適宜決定することが好適である。
【0073】
(変形例2)
上記した実施形態に係る給湯装置1および実施形態の変形例1に係る給湯装置1では、制御装置51から出力された第1制御信号のHigh信号とLow信号との切り替えに応じて、突入電流防止回路61を構成するリレー接点65aの開閉を制御する構成であった。しかしながら、リレー接点65aの開閉制御に用いることができる制御装置51からの出力信号はこの第1制御信号に限定されるものではない。以下では、制御装置51から出力された、第1制御信号以外の制御信号によりリレー接点65aの開閉制御を行う構成を、変形例2として説明する。
【0074】
上記したように、給湯装置1が備える電源装置6では、省電力モード時、電源遮断回路67により第2出力電圧の電装品7への出力を停止させ、省電力化を図る構成であった。さらにこの省電力モード時では、定電圧制御回路68における制御目標電圧を切り替え、第1出力電圧を降下させることができる構成でもあった。すなわち、給湯装置1の運転停止状態または待機状態において省電力モードを実施する際、第1出力端子T
out1から出力される第1出力電圧を降下させ、リモコン等の電装品7に供給する電圧を下げ、リモコンの一部機能を停止させる構成とすることで省電力を図ることができる。なお、この電圧降下は、制御装置51から出力される第2制御信号に応じて実行される構成となっている。
【0075】
そこで、変形例2に係る給湯装置1が備える電源装置6では、制御装置51から第2制御信号のHigh信号またはLow信号が出力されることに応じて、リレー接点65aの開閉を行う構成とする。このように構成される場合、リレー接点65aの開閉を駆動させるリレー駆動回路は2次側出力回路64bにおける定電圧制御回路68に設けられる。
【0076】
以下、
図7を参照して、実施形態の変形例2に係る給湯装置1が備える電源装置6の構成について説明する。
図7は、本発明の実施形態の変形例2に係る給湯装置1が備える電源装置6の構成例を示す回路図である。
【0077】
図7に示すように、定電圧制御回路68は、シャントレギュレータIC3と、このシャントレギュレータIC3の基準端子に入力する電圧を設定する分圧抵抗R6〜R9を主要部として構成されている。分圧抵抗R6〜R9は、第1出力端子T
out1の電源ラインとグランドとの間に直列に設けられており、分圧抵抗R6、R7と分圧抵抗R8、R9とによって分圧された電圧がシャントレギュレータIC3の基準端子に入力される。
【0078】
グランド側の分圧抵抗R9の両端にスイッチング素子Q5が接続されており、このスイッチング素子Q5をONさせることで、分圧抵抗R9を短絡できるように構成されている。つまり、分圧抵抗R9を短絡させることでシャントレギュレータIC3の分圧抵抗の分圧比を変更できるようになっており、これによってシャントレギュレータIC3の制御目標電圧を切り替えることができる。なお、スイッチング素子Q5のゲート端子には、コンデンサC5、抵抗R12、抵抗R13を通じて制御装置51によって制御されるトランジスタQ4が接続されており、このトランジスタQ4をOFFさせることでスイッチング素子Q5がONするように構成されている。
【0079】
すなわち、制御装置51は、第1出力端子T
out1と接続され、第1出力電圧を監視できるように構成されている。そして、給湯装置1の動作モード(通常運転動作モードと省電力モード)に応じて第1出力電圧を切り替えるように制御する。具体的には、制御装置51は、トランジスタQ4のベース端子と接続されており、トランジスタQ4に第2制御信号のHigh信号を印加することでトランジスタQ4をONさせ、第2制御信号のHigh信号を停止し、Low信号に切り替えることでトランジスタQ4をOFFさせるように構成されている。
【0080】
また、
図7に示すように、分圧抵抗R10、R11が、第1出力端子T
out1の電源ラインとグランドとの間に設けられ、R10とR11との間の節点AでトランジスタQ4とスイッチング素子Q5とを接続するラインと接続されている。このため、トランジスタQ4がOFFのときは、分圧抵抗R10と分圧抵抗R11とによって分圧された節点Aでの電圧がスイッチング素子Q5のゲート端子に入力され、スイッチング素子Q5がONされる。逆に、トランジスタQ4がONのときは、電流が節点Aを経由して抵抗R12、R13、およびトランジスタQ4を介してグランドに向かうため、節点Aの電圧が下がりスイッチング素子Q5がOFFされる。
【0081】
ここで、スイッチング素子Q5をONさせることで分圧抵抗R9を短絡させたときの定電圧制御回路68における制御目標電圧を、第1出力端子T
out1の公称出力電圧(つまり、通常運転動作モード時の第1出力電圧(例えば、15V))に設定する。一方、分圧抵抗R9を短絡させないとき(つまりスイッチング素子Q5がOFFのとき)の制御目標電圧を、省電力モード時において第1出力端子T
out1の第1出力電圧として許容される電圧の下限値(例えば、9.2V)に設定する。そして、スイッチング素子Q5をONまたはOFFさせることで第1出力電圧を、通常運転動作モード時の電圧と省電力モード時の電圧とに切り替える。
【0082】
なお、
図7では図示していないが、第1出力端子T
out1の電源ラインには、フォトカプラのフォトダイオードが接続されており、電源ラインの電圧が、このフォトダイオードを介して電圧レベル変換回路63に設けられたスイッチング制御回路にフィードバックされるように構成されている。
【0083】
ここで上記した定電圧制御回路68において、トランジスタQ4とスイッチング素子Q5との間に、励磁コイル65b、抵抗R5、およびスイッチング素子Q3から構成されるリレー駆動回路が設けられている。分圧抵抗R10と分圧抵抗R11とによって分圧された電圧がスイッチング素子Q5のゲート端子に入力される際に、この電圧はスイッチング素子Q3のゲート端子にも入力されるようになっている。このため、スイッチング素子Q5がONすると同時にスイッチング素子Q3もONされる。スイッチング素子Q3がONされると、このスイッチング素子Q3を介して励磁コイル65bに電流が流れる。そして、励磁コイル65bが励磁されリレー接点65aが閉状態(RL1がON状態)となる。
【0084】
ここで、上記した構成を有する電源装置6におけるリレー接点65aの開閉タイミングについて
図8を参照して説明する。
図8は、
図7に示す電源装置6におけるトランジスタQ4、スイッチング素子Q5、スイッチング素子Q3、RL1それぞれのONまたはOFF状態の対応関係を示す表である。
【0085】
図8に示すように、電源投入時では、第1出力電圧および第2出力電圧はOFFであり、励磁コイル65bにも電流が流れないため、リレー接点65aは開状態(リレーRL1がOFF状態)のままである。また、第1出力電圧が立ち上がっておらず、制御装置51から第2制御信号もトランジスタQ4に出力されないため、トランジスタQ4、スイッチング素子Q5、スイッチング素子Q3それぞれもOFF状態となる。このため、電源投入時に突入電流が発生しても、その突入電流は抵抗体TH1の方に流れる。それゆえ、突入電流の影響を抑制し、例えば、ヒューズなどの保護素子を溶断させないようにすることができる。
【0086】
給湯装置1への電源投入後、電源装置6に電流が流れると第1出力電圧および第2出力電圧が出力される。このとき、制御装置51は、第2制御信号のHigh信号をトランジスタQ4に出力しないためトランジスタQ4はOFF状態である。トランジスタQ4がOFF状態であるため、スイッチング素子Q5はON状態となる。このとき、スイッチング素子Q3も同時にON状態となる。これにより励磁コイル65bに電流が流れ、リレー接点65aが閉じてリレーRL1はON状態となる。このように電源投入後の通常運転動作モードでは、リレー接点65aを経由して整流・平滑回路62に電流が流れる。
【0087】
また、制御装置51が省電力モードに切り替わったと判定した場合、第2制御信号のHigh信号をトランジスタQ4に出力する。これによりトランジスタQ4はON状態となる。トランジスタQ4がON状態となると、上記したようにスイッチング素子Q5はOFFとなるとともに、スイッチング素子Q3もOFFとなる。その結果、励磁コイル65bを流れていた電流が停止され、リレー接点65aは開状態(リレーRL1がOFF)となる。このため、リレー駆動回路で消費される電力を削減できる。またスイッチング素子Q5がOFFとなるため、分圧抵抗R9が短絡されず制御目標電圧が、通常運転動作モード時の15Vから9.2Vに降下する。これにより省電力モード時における消費電力を削減できる。
【0088】
このように、制御装置51から出力される第2制御信号のHigh信号またはLow信号の切り替えに応じて、スイッチング素子Q5がこの定電圧制御回路68を構成するシャントレギュレータIC3の制御目標電圧を切り替え、第1出力電圧の電圧を降下させるか否か切り替える機能を担い、スイッチング素子Q5と並列して設けられたスイッチング素子Q3がリレー駆動回路に通電させるか否かを切り替える機能を担っているといえる。
【0089】
以上のように、変形例2に係る電源装置6では、電圧降下を指示するために用いる第2制御信号のHigh信号とLow信号との切り替えに応じてリレー接点65aの開閉を行うことができる。このため、制御装置51は、リレー接点65aの開閉制御専用の出力端子を備えることなく、リレー接点65aの開閉を制御することができる。また、電源投入時においてリレー接点65aを開状態とするため突入電流の抑制を図ることができる。
【0090】
また、変形例2に係る電源装置6では、第2制御信号のHigh信号の入力またはLow信号の入力を利用してリレー接点65aの開閉を制御することができるため、風呂水ポンプ41及び送風機22等を備えておらず実施形態に係る電源装置6が備える電源遮断回路67を有していない構成の場合であってもリレー接点65aの開閉を制御することができる。
【0091】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。