(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る会計システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、会計システム1は、複数の店舗システム11を備える。店舗システム11は、スーパーマーケットや、コンビニエンスストア、デパート、飲食店等の店舗に用いられるシステムである。
店舗システム11は、顧客が購入した商品に応じた会計を行う機能、会計に応じてレシートを発行する機能等を備える。
【0014】
店舗システム11が適用される店舗には、顧客が会計を行なうレジカウンターLが設けられる。レジカウンターLには、記録媒体に記録する機能を有する記録装置12が設けられる。また、レジカウンターLには、記録装置12と無線通信可能に接続され、記録装置12を制御するタブレット端末13が設けられる。
レジカウンターLにおける会計に際し、レジ担当者は、記録装置12に接続されたバーコードリーダーBRで商品や商品の包装に付されたバーコードを読み取り、また、タブレット端末13に対して会計に対応する入力を行う。記録装置12は、バーコードリーダーBRによる読み取りに基づくデータを、タブレット端末13に送信する。タブレット端末13は、記録装置12から受信したバーコードリーダーBRの読み取りに基づくデータや、レジ担当者による会計に対応する入力に基づいて、記録装置12を制御して、レシートを発行させる。記録装置12により発行されたレシートは、レジ担当者により顧客に引き渡される。
記録装置12、及び、タブレット端末13の構成、機能、及び、機能に基づく処理については後述する。
【0015】
店舗システム11は、ローカルエリアネットワークLNを備える。
記録装置12は、LANに係る通信規格に従って、ローカルエリアネットワークLNと接続する。
ローカルエリアネットワークLNには、通信装置14が接続される。通信装置14は、ローカルエリアネットワークLNと、インターネットを含むグローバルネットワークGNとを接続するインターフェース装置である。通信装置14は、モデム(又は、ONU(Optical Network Unit))に係る機能、ルーター機能、NAT(Network Address Translation)機能、及び、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバー機能等を有する。通信装置14は、ローカルエリアネットワークLNに接続された機器と、グローバルネットワークGNに接続された機器との間で行われる通信に際し、機器間で送受信されるデータを転送する。なお、
図1では、通信装置14を1つのブロックで表現するが、通信装置14は、機能に応じた複数の装置を有する構成でもよい。
記録装置12は、通信装置14を介して、グローバルネットワークGNにアクセス可能である。
【0016】
グローバルネットワークGNには、制御サーバー15(制御装置)が接続される。制御サーバー15は、記録装置12、及び、後述する管理装置17をクライアントとする、クラウドシステムのクラウドサーバーである。すなわち、制御サーバー15は、クライアントからの要求等をトリガーとして、所定の演算処理を実行する。制御サーバー15は、必要に応じて、演算処理の結果に基づくデータを、クライアントに送信する。なお、
図1では、制御サーバー15を、1つのブロックによって表現するが、これは制御サーバー15が単一のサーバー装置により構成されることを意味するものではない。例えば、制御サーバー15は、複数のサーバー装置を含んで構成されたものでもよい。すなわち、制御サーバー15は、後述する各種処理を実行可能な構成であれば、その形態を問わない。
【0017】
グローバルネットワークGNには、端末16が接続される。端末16は、店舗に来店し、会計を行う顧客が所有するタブレット型の携帯電話(スマートフォン)である。端末16は、以下で説明する処理を実行する機能を有していればよく、例えば、端末16として、タブレット型のコンピューター等を用いることができる。
【0018】
グローバルネットワークGNには、管理装置17が接続される。
管理装置17は、店舗システム11が適用された店舗を運営する会社の本社等に設けられた端末である。店舗の経営者等の権限を有する者は、管理装置17を操作して、制御サーバー15から所定のサービスの提供を受けることができる。制御サーバー15が提供するサービスについては後述する。
【0019】
図2は、会計システム1が備える各装置の機能的構成を示すブロック図である。
【0020】
タブレット端末13は、前面の広い領域にタッチパネル22が設けられたタブレット型の(板状の)端末である。タブレット端末13は、レジカウンターLにおける会計に際し、会計に関する各種処理を実行して記録装置12を制御するホストコンピューターとして機能する。
図2に示すように、タブレット端末13は、タブレット端末制御部20と、タブレット端末通信部21と、タッチパネル22と、タブレット端末記憶部23と、を備える。
【0021】
タブレット端末制御部20は、CPUや、ROM、RAM、その他周辺回路等を備え、タブレット端末13を制御する。タブレット端末13には、所定のアプリケーション(以下、「タブレット端末アプリケーションTAP」と表現する。)が事前にインストールされる。タブレット端末制御部20は、タブレット端末アプリケーションTAP、その他の付随するプログラムを読み出して実行することにより、タブレット端末アプリケーション実行部201として機能する。
【0022】
タブレット端末通信部21は、タブレット端末制御部20の制御で、所定の無線通信の規格に従って、記録装置12と通信する。タブレット端末13と記録装置12との間で行われる通信の無線通信規格は、アドホックモードに対応する無線LANに係る規格や、インフラストラクチャーモードに対応する無線LANに係る規格、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信に係る規格等、どのような規格であってもよい。
【0023】
タッチパネル22は、液晶表示パネル等の表示パネルと、液晶表示パネルに重ねて設けられたタッチセンサーとを備える。表示パネルは、タブレット端末制御部20の制御で、各種画像を表示する。タッチセンサーは、タッチ操作を検出し、タブレット端末制御部20に出力する。タブレット端末制御部20は、タッチセンサーからの入力に基づいて、タッチ操作に対応する処理を実行する。
【0024】
タブレット端末記憶部23は、各種データを記憶する。
【0025】
記録装置12は、ロール紙を収容し、収容したロール紙にライン型のサーマルヘッドでドットを形成して画像を記録するラインサーマルプリンターである。
図2に示すように、記録装置12は、記録装置制御部30と、記録装置記録部31(記録部)と、記録装置記憶部32と、記録装置通信部33と、記録装置ネットワーク通信部34と、デバイス通信部35と、を備える。
【0026】
記録装置制御部30は、CPUや、ROM、RAM、その他周辺回路等を備え、記録装置12を制御する。
【0027】
記録装置記録部31は、記録装置12の筐体に収容されたロール紙を搬送する搬送機構や、サーマルヘッドによってロール紙にドットを形成して画像を記録する記録機構、ロール紙を所定の位置で切断する切断機構等のロール紙への記録に関する各種機構を備える。記録装置記録部31は、記録装置制御部30の制御で、搬送機構によりロール紙を搬送し、記録機構によりロール紙にレシートに係る画像を記録し、切断機構により所定の位置でロール紙を切断して、レシートを発行する。
【0028】
記録装置記憶部32は、各種データを記憶する。
【0029】
記録装置通信部33は、記録装置制御部30の制御で、タブレット端末13と所定の無線通信規格に従って通信する。
【0030】
記録装置ネットワーク通信部34は、記録装置制御部30の制御で、グローバルネットワークGNと接続する機器(制御サーバー15を含む。)と所定の通信規格に従って通信する。
【0031】
デバイス通信部35は、USBの規格に従ったポートや、USB以外のシリアル通信規格に従ったポート、その他ポートを備えるインターフェースボードを備える。各ポートには、デバイスが接続可能である。デバイス通信部35は、記録装置制御部30の制御で、ポートを介して記録装置12に接続されたデバイスと通信する。
なお、デバイス通信部35が、無線通信機能を備え、デバイスと無線通信する構成でもよい。
【0032】
記録装置12には、デバイスとして、バーコードリーダーBR、カスタマーディスプレーCD、及び、自動釣銭機JTが接続される。
バーコードリーダーBRは、商品や、商品の包装に付されたバーコードを読み取り、読取結果を示すデータをデバイス通信部35に出力する。デバイス通信部35は、バーコードリーダーBRから入力されたデータを、記録装置制御部30に出力する。
カスタマーディスプレーCDは、記録装置制御部30の制御で、会計に関する情報を表示する。カスタマーディスプレーCDに表示された情報は、レジカウンターLで会計を行う顧客が視認できる。
自動釣銭機JTは、貨幣受取口と釣銭排出口とを備え、記録装置制御部30の制御で、貨幣受取口を介して貨幣が収納された場合、対応する釣銭を釣銭排出口から排出する。
【0033】
制御サーバー15は、記録装置12、及び、管理装置17をクライアントとするクラウドサーバーである。
図2に示すように、制御サーバー15は、制御サーバー制御部40(制御部)と、制御サーバーネットワーク通信部41と、制御サーバー記憶部42(記憶部)と、を備える。
【0034】
制御サーバー制御部40は、CPUや、ROM、RAM、その他周辺回路等を備え、制御サーバー15を制御する。
制御サーバー制御部40は、機能ブロックとして会計情報管理部401を備える。会計情報管理部401については、後述する。
【0035】
制御サーバーネットワーク通信部41は、制御サーバー制御部40の制御で、グローバルネットワークGNと接続する機器(記録装置12、及び、管理装置17を含む。)と所定の通信規格に従って通信する。
【0036】
制御サーバー記憶部42は、各種データを記憶する。
【0037】
端末16は、店舗に来店し、会計を行う顧客が所有するタブレット型の携帯電話(スマートフォン)である。
図2に示すように、端末16は、端末制御部50と、タッチパネル51と、端末ネットワーク通信部52と、端末記憶部53と、カメラ装置54と、を備える。
【0038】
端末制御部50は、CPUや、ROM、RAM等を備え、端末16を制御する。端末16には、所定のアプリケーション(以下、「端末アプリケーションAP」と表現する。)が予めインストールされる。端末16には、所定のアプリケーション(以下、「端末アプリケーションAP」と表現する。)が事前にインストールされる。端末制御部50は、端末アプリケーションAP、その他の付随するプログラムを読み出して実行することにより、端末アプリケーション実行部501として機能する。
【0039】
タッチパネル51は、端末16の前面に設けられた表示パネルと、表示パネルに重ねて設けられたタッチセンサーとを備える。
【0040】
端末ネットワーク通信部52は、端末制御部50の制御で、所定の通信規格に従って、グローバルネットワークGNを介して、当該ネットワークと接続する機器(制御サーバー15を含む)と通信する。
【0041】
端末記憶部53は、各種データを記憶する。
【0042】
カメラ装置54は、CCDイメージセンサーやCMOSイメージセンサー等の撮像素子、撮影レンズ群、ズームやフォーカス等の調整の際に撮影レンズ群を駆動するレンズ駆動部等を備え、撮影を行う。カメラ装置54は、撮影に基づいて、撮影画像データを生成し、端末制御部50に出力する。
【0043】
管理装置17は、店舗システム11が適用された店舗を運営する主体が管理する装置である。
図2に示すように、管理装置17は、管理装置制御部60と、管理装置ネットワーク通信部61と、管理装置記憶部62と、管理装置表示部63と、を備える。
【0044】
管理装置制御部60は、CPUや、ROM、RAM等を備え、管理装置17を制御する。管理装置17には、ブラウザーがインストールされる。管理装置制御部60は、ブラウザー、その他の付随するプログラムを読み出して実行することにより、ブラウザー実行部601として機能する。
【0045】
管理装置ネットワーク通信部61は、管理装置制御部60の制御で、グローバルネットワークGNと接続する機器(制御サーバー15を含む。)と所定の通信規格に従って通信する。
【0046】
管理装置記憶部62は、各種データを記憶する。
【0047】
管理装置表示部63は、液晶表示パネル等の表示パネルを備え、管理装置制御部60の制御に従って、各種情報を表示する。
【0048】
次に、レジカウンターLで顧客の会計が行われた場合の、タブレット端末13、記録装置12、及び、制御サーバー15の動作について説明する。
【0049】
図3は、レジカウンターLで会計が行われた場合のタブレット端末13、記録装置12、及び、制御サーバー15の動作を示すフローチャートであり、(A)はタブレット端末13の動作を、(B)は記録装置12の動作を、(C)は制御サーバー15の動作をそれぞれ示す。
【0050】
図3(A)に示すように、タブレット端末13のタブレット端末制御部20のタブレット端末アプリケーション実行部201は、顧客の会計に応じて会計処理(決済処理)を実行し、会計処理に基づいて印刷データを生成する(ステップSA1)。印刷データは、レシートの発行を指示する制御データである。
ステップSA1の処理について詳述すると、タブレット端末制御部20のタブレット端末アプリケーション実行部201は、顧客の会計に伴う記録装置12からの入力や、タッチパネル22に対するレジ担当者の入力に応じて、レシート情報を生成する。レシート情報とは、記録装置12に発行させるレシートに記録する情報である。レシート情報の具体的な内容については後述する。
次いで、タブレット端末アプリケーション実行部201は、生成したレシート情報に基づいて、印刷データを生成する。印刷データは、所定のレイアウトに従ってレシート情報が記録されたレシートの発行を指示する制御データであり、記録装置12のコマンド体系に従った複数の制御コマンドを含んで構成される。
【0051】
ステップSA1で印刷データを生成した後、タブレット端末アプリケーション実行部201は、タブレット端末通信部21を制御して、生成した印刷データを、記録装置12に送信する(ステップSA2)。
【0052】
図3(B)に示すように、記録装置12の記録装置制御部30は、記録装置通信部33を制御して、印刷データを受信する(ステップSB1)。
次いで、記録装置制御部30は、制御サーバー15の所定のURL(Uniform Resource Locator)を取得し、取得したURLに、URLクエリパラメーターとして、統括識別情報を付加した制御サーバーURLを生成する(ステップSB2)。
ここで、ステップSB2で記録装置制御部30が取得する制御サーバー15のURLは、所定の方法で事前に登録され、図示しない設定ファイルに記録される。ステップSB2で、記録装置制御部30は、設定ファイルを参照して、制御サーバー15のURLを取得する。
また、統括識別情報とは、記録装置12を一意に識別するシリアル番号(記録装置識別情報)と、記録装置12が発行するレシートを一意に識別するレシート識別情報J3(
図4で例示するレシートR1参照)とを組み合わせた情報である。記録装置12のシリアル番号を示す情報は、記録装置記憶部32の所定の記憶領域に記憶される。また、後述するように、レシート識別情報J3は、レシート情報に含まれるので、記録装置制御部30は、印刷データを分析し、印刷データからレシート情報を抽出する。タブレット端末13が、印刷データと共にレシート識別情報J3を記録装置12に送信する構成であってもよい。
統括識別情報により、複数の店舗システム11が有する記録装置12のそれぞれが発行するレシートを、それぞれ、識別することができる。
【0053】
ステップSB2において、記録装置制御部30は、制御サーバー15のURLに、URLクエリパラメーターとして、統括識別情報を示すパラメーター名と対応付けて、パラメーター値としての統括識別情報を付加する。
【0054】
次いで、記録装置制御部30は、制御サーバーURLを示す2次元コードの画像データを生成する(ステップSB3)。記録装置制御部30には、所定の情報に基づいて、当該所定の情報を示す2次元コードの画像データを生成する機能を有するプログラムがインストールされている。ステップSB3で、記録装置制御部30は、当該プログラムを実行することにより、制御サーバーURLを示す2次元コードの画像データを生成する。
【0055】
次いで、記録装置制御部30は、ステップSB1で受信した印刷データ、及び、ステップSB3で生成した制御サーバーURLを示す2次元コードの画像データに基づいて、記録装置記録部31を制御して、レシートを発行する(ステップSB4)。発行されたレシートは、顧客に引き渡される。
【0056】
図4は、印刷データに基づいて記録装置12により発行されるレシートの一例であるレシートR1を示す図である。
図4で例示するレシートR1には、店舗の名称を図案化したロゴ情報J1が記録される。
また、レシートR1には、店舗の住所、及び、電話番号を示す店舗情報J2が記録される。
また、レシートR1には、レシートを識別するレシート識別情報J3が記録される。
また、レシートR1には、レシートが発行された日時を示す発行日時情報J4が記録される。
また、レシートR1には、顧客が購入した商品に関する情報を示す明細情報J5が、1又は複数、記録される。明細情報J5は、顧客が購入した商品について、商品の購入数量を示す購入数量情報J51、商品の名称を示す商品名情報J52、及び、商品の単価を示す単価情報J53を有する。
また、レシートR1には、小計を示す小計情報J6が記録される。
また、レシートR1には、税金に関する税情報J7が記録される。
また、レシートR1には、合計金額を示す合計金額情報J8が記録される。
記録装置制御部30は、印刷データに基づいて、ロゴ情報J1〜合計金額情報J8を記録する。
【0057】
また、レシートR1には、制御サーバーURLを示す2次元コードのコード情報J9が記録される。
記録装置制御部30は、ステップSB3で生成した画像データに基づいて、コード情報J9を記録する。
【0058】
次いで、記録装置制御部30は、記録装置ネットワーク通信部34を制御して、ステップSB1で受信した印刷データと統括識別情報とを、制御サーバー15に送信する(ステップSB5)。データの送り先に関する情報(アドレスや、プロトコル等)や、送信データのフォーマット等は、記録装置12に事前に登録される。
【0059】
図3(C)に示すように、制御サーバー15の制御サーバー制御部40は、制御サーバーネットワーク通信部41を制御して、記録装置12が送信した印刷データ及び統括識別情報を受信する(ステップSC1)。
【0060】
次いで、制御サーバー制御部40は、受信した印刷データから会計情報を抽出する(ステップSC2)。
会計情報は、レシートに記録されるレシート情報のうち、予め定められた情報である。本実施形態では、
図4で例示したレシートR1について、店舗情報J2、レシート識別情報J3、発行日時情報J4、明細情報J5(購入数量情報J51、商品名情報J52、及び、単価情報J53)、小計情報J6、税情報J7、及び、合計金額情報J8が会計情報である。
【0061】
次いで、制御サーバー制御部40は、制御サーバー記憶部42が記憶する会計情報管理データベース421にアクセスして、当該データベースに、ステップSC2で抽出した会計情報に基づくレコードを生成する(ステップSC3)。
【0062】
図5(A)は、会計情報管理データベース421のデータ構造を模式的に示す図である。
図5(A)に示すように、会計情報管理データベース421の1件のレコードは、統括識別情報を格納するフィールドを有する。
また、
図5(A)に示すように、会計情報管理データベース421の1件のレコードは、記録装置12のシリアル番号を格納するフィールドを有する。
また、
図5(A)に示すように、会計情報管理データベース421の1件のレコードは、会計情報を格納するフィールドを有する。すなわち、会計情報管理データベース421の1件のレコードは、店舗情報J2と、レシート識別情報J3と、発行日時情報J4と、明細情報J5(購入数量情報J51、商品名情報J52、及び、単価情報J53)と、小計情報J6と、税情報J7と、合計金額情報J8とを格納するフィールドを有する。
また、
図5(A)に示すように、会計情報管理データベース421の1件のレコードは、顧客IDを格納するフィールドを有する。顧客IDについては、後述する。
【0063】
ステップSC3において、制御サーバー制御部40は、会計情報管理データベース421に1件のレコードを生成し、生成したレコードの対応するフィールドに、ステップSC1で受信した統括識別情報を格納する。また、制御サーバー制御部40は、生成したレコードの対応するフィールドに、シリアル番号を格納する。制御サーバー制御部40は、シリアル番号と、レシート識別情報との組み合わせからなる統括識別情報に基づいてシリアル番号を取得する。また、制御サーバー制御部40は、生成したレコードの対応するフィールドに、ステップSC2で抽出した会計情報を格納する。また、制御サーバー制御部40は、生成したレコードの顧客IDを格納するフィールドには、ヌルデータを格納する。
図5(A)のレコードRA1は、ステップSC3の処理によって生成されるレコードの一例を示す。
【0064】
以上のように、会計情報管理データベース421には、店舗システム11が適用されたいずれかの店舗において行われた会計に応じて、会計に対応する会計情報が登録されたレコードが生成される。制御サーバー15は、会計情報管理データベース421に基づいて、所定のサービスを提供する。制御サーバー15が提供するサービスについては、後述する。
【0065】
次に、会計を行った顧客が、当該顧客に引き渡されたレシートのコード情報J9を、当該顧客が有する端末16により読み取った場合の端末16と、制御サーバー15との処理について説明する。
図6は、コード情報J9の読み取りが行われた場合の端末16と、制御サーバー15との動作を示すフローチャートであり、(A)は端末16の動作を、(B)は制御サーバー15の動作を示す。
【0066】
レシートを受け取った顧客は、端末16の端末アプリケーションAPを起動した後、カメラ装置54により、レシートに印刷されたコード情報J9を撮影する。
図6(A)に示すように、端末16の端末制御部50の端末アプリケーション実行部501は、カメラ装置54から所定の周期で入力される撮影画像データを分析し、撮影画像データに、2次元コードの画像データが含まれるか否かを監視する(ステップSD1)。
【0067】
撮影画像データに2次元コードの画像データが含まれる場合(ステップSD1:YES)、端末アプリケーション実行部501は、以下の処理を実行する(ステップSD2)。なお、以下の説明では、撮影画像データに含まれる2次元コードの画像データは、レシートに印刷されたコード情報J9に基づく画像データであるものとする。
ステップSD2で、端末アプリケーション実行部501は、撮影画像データに含まれる2次元コードの画像データを分析し、2次元コードが示す制御サーバーURLを取得する。上述したように、制御サーバーURLは、制御サーバー15のURLに、URLクエリパラメーターとして、統括識別情報が付加された付加された情報である。
【0068】
次いで、端末アプリケーション実行部501は、顧客IDを取得する(ステップSD3)。顧客IDは、制御サーバー15から後述するポイント付与サービスを受けることが可能な顧客ごとに事前に付与された識別情報であり、事前に、端末アプリケーション実行部501が参照可能な状態で、所定の記憶領域に記憶される。
【0069】
次いで、端末アプリケーション実行部501は、ステップSD2で取得した制御サーバーURLに、URLクエリパラメーターとして、ステップSD3で取得した顧客IDを付加する(ステップSD4)。具体的には、端末アプリケーション実行部501は、制御サーバーURLに、顧客IDを示すパラメーター名と対応付けて、パラメーター値としての顧客IDを付加する。
以下、URLクエリパラメーターとして顧客IDが付加された制御サーバーURLを、「サーバーアクセス用URL」と表現する。
【0070】
次いで、端末アプリケーション実行部501は、サーバーアクセス用URLにアクセスする(ステップSD5)。
【0071】
図6(B)に示すように、制御サーバー15の制御サーバー制御部40は、端末16によるサーバーアクセス用URLへのアクセスに応じて、URLクエリパラメーターとして付加された統括識別情報、及び、顧客IDを取得する(ステップSE1)。
【0072】
次いで、制御サーバー制御部40は、制御サーバー記憶部42が記憶する会計情報管理データベース421にアクセスし、当該データベースが有するレコードのうち、ステップSE1で取得した統括識別情報を有するレコードを特定する(ステップSE2)。
【0073】
次いで、制御サーバー制御部40は、ステップSE1で取得した顧客IDを、ステップSE2で特定したレコードの対応するフィールドに格納する(ステップSE3)。この結果、ステップSE2で特定したレコードについて、統括識別情報、会計情報、及び、顧客IDのそれぞれが、対応するフィールドに格納された状態となる。
図5(B)のレコードRB1は、ステップSE3の処理後のレコードの一例を示す。
【0074】
次いで、制御サーバー制御部40は、端末16を所有する顧客に対して所定のサービスを提供する(ステップSE4)。
【0075】
ステップSE4で制御サーバー制御部40が提供するサービスの一例は、ポイント付与サービスである。
ポイント付与サービスとは、顧客が会計で支払った合計金額(=合計金額情報J8が示す金額)に対応するポイントを、顧客に付与するサービスである。
制御サーバー15は、例えば、以下の方法で、ポイント付与サービスを提供する。
すなわち、制御サーバー15の制御サーバー記憶部42は、顧客IDと、顧客が保有するポイントの残高とを関連付けて記憶するデータベースを記憶する。また、会計の合計金額に応じて、顧客に付与されるポイントがあらかじめ設定される。
ステップSE4で、制御サーバー制御部40は、ステップSE3で処理対象としたレコードから、合計金額情報J8を取得する。次いで、制御サーバー制御部40は、合計金額情報J8が示す金額(会計で顧客が支払った合計金額)に基づいて、顧客に付与するポイントを決定する。次いで、制御サーバー制御部40は、顧客IDと、顧客が保有するポイントの残高とを関連付けて記憶するデータベースにアクセスし、顧客IDをキーとして、対応するレコードを特定する。次いで、制御サーバー制御部40は、特定したレコードが有するポイントの残高を、付与するポイントに応じて増やす。
以上のポイント付与サービスが行われる結果、顧客のポイントの残高が、顧客が会計で支払った合計金額に応じて増大する。
【0076】
ステップSE4で制御サーバー制御部40が提供するサービスの別例は、電子レシート発行サービスである。
電子レシート発行サービスとは、端末16に、会計情報の少なくとも一部が表示された電子レシートを表示させるサービスである。
制御サーバー15は、例えば以下の方法で、電子レシート発行サービスを提供する。
すなわち、制御サーバー制御部40は、ステップSE3で処理対象としたレコードから、会計情報を取得する。次いで、制御サーバー制御部40は、取得した会計情報に基づいて、会計情報を所定のレイアウトで端末16のタッチパネル51に表示させる所定のフォーマットの描画データを生成する。次いで、制御サーバー制御部40は、制御サーバーネットワーク通信部41を制御して、生成した描画データを端末16に送信する。端末16は、受信した描画データに基づいて、電子レシートを表示する。
【0077】
以上、端末16からコード情報J9の読み取りに基づくアクセスがあった場合に、制御サーバー15が端末16を所有する顧客に提供するサービスを2つ例示したが、制御サーバー15が提供するサービスは、例示したものに限らない。会計情報管理データベース421には会計に基づく会計情報が記憶されるので、制御サーバー15は、会計情報に基づく様々なサービスを提供可能である。
【0078】
次に、制御サーバー15が、管理装置17からのアクセスに応じて、店舗の経営者等の権限を有する者(以下、「サービス受給者」という。)に提供するサービスである会計情報提供サービスについて説明する。
【0079】
会計情報提供サービスの受給にあたり、サービス受給者は、管理装置17のブラウザーを立ち上げ、会計情報提供サービスを受給する際にアクセスすべき制御サーバー15の所定のURLへのアクセスを指示する。URLは、所定の方法で、サービス受給者に事前に通知される。
管理装置17の管理装置制御部60のブラウザー実行部601は、サービス受給者の指示に応じて、対応するHTTPリクエストを制御サーバー15に送信する。
【0080】
制御サーバー15の制御サーバー制御部40は、管理装置17からのリクエストに応じて、認証用画面G1(
図7)を表示させるHTMLファイルを管理装置17に送信する。
管理装置17のブラウザー実行部601は、受信したHTMLファイルに基づいて認証用画面G1を管理装置表示部63に表示する。
【0081】
図7は、認証用画面G1の一例を示す図である。
認証用画面G1は、サービス受給者を識別するユーザーIDと、認証用のパスワードを入力する画面である。
図7に示すように、認証用画面G1は、ユーザーIDを入力する欄と、パスワードを入力する欄を備える。
【0082】
サービス受給者は、認証用画面G1にユーザーID、及び、パスワードを入力し、確定する。ユーザーID、及び、パスワードは、所定の方法で、サービス受給者に事前に通知される。
認証用画面G1に対するユーザーID、及び、パスワードの入力、及び、確定に応じて、ブラウザー実行部601は、HTMLファイルに実装されたスクリプトの機能により、ユーザーID、及び、パスワードを制御サーバー15に送信する。ユーザーID、及び、パスワードの送信は、既存の技術により、セキュアに行われる。
【0083】
制御サーバー15の制御サーバー制御部40は、ユーザーIDと、パスワードとを受信し、ユーザーID、及び、パスワードに基づいて認証を行う。
認証に成功した場合、制御サーバー制御部40は、サービス提供用画面G2(
図8)を表示させるHTMLファイルを管理装置17に送信する。
管理装置17のブラウザー実行部601は、受信したHTMLファイルに基づいてサービス提供用画面G2を管理装置表示部63に表示する。
【0084】
図8は、サービス提供用画面G2の一例を示す図である。
図8に示すように、サービス提供用画面G2は、領域A1と、領域A2とを有する。
領域A1は、サービス受給者が、後に詳述する店舗に関する情報(以下、「店舗関連情報」という。)を取得したい場合に利用する領域である。
図8に示すように、領域A1には、後述する店舗ID(店舗識別情報)を入力する店舗ID入力欄NNが設けられる。
【0085】
領域A2は、サービス受給者が、後に詳述する売上に関する情報(以下、「売上関連情報」という。)を取得したい場合に利用する領域である。
図8に示すように、領域A2には、店舗IDを入力する店舗ID入力欄N1と、シリアル番号を入力するシリアル番号入力欄N2と、売り場属性(後述)を入力する売り場属性入力欄N3と、調査期間(後述)を入力する調査期間入力欄N4と、要求情報(後述)を入力する要求情報入力エリアN5とが設けられる。
要求情報入力エリアN5は、ラジオボタンRR1〜RR3を有し、いずれか1つのラジオボタンにチェックを入れることができる。詳細は後述するが、ラジオボタンRR1は、売上関連情報として総売上を取得することを要求する場合にチェックが入れられる。ラジオボタンRR2は、売上関連情報として商品ごとの売上を取得することを要求する場合にチェックが入れられる。ラジオボタンRR2に対応付けて商品名入力欄SSが設けられており、ラジオボタンRR2がチェックされた場合、商品名入力欄SSに商品名が入力される。ラジオボタンRR3は、売上関連情報としてレシート発行枚数を取得することを要求する場合にチェックが入れられる。
【0086】
以下、サービス受給者が、サービス提供用画面G2の領域A1を利用して店舗関連情報を取得する場合と、領域A2を利用して売上関連情報を取得する場合との、それぞれの場合において管理装置17、及び、制御サーバー15が実行する処理について説明する。
【0087】
<店舗関連情報を取得する場合>
図9は、サービス受給者が店舗関連情報を取得する場合の管理装置17、及び、制御サーバー15の動作を示すフローチャートであり、(A)は管理装置17の動作を、(B)は制御サーバー15の動作を示す。なお、店舗関連情報の内容については、後述する。
店舗関連情報を取得する場合、サービス受給者は、サービス提供用画面G2の領域A1の店舗ID入力欄NNに、店舗関連情報を取得しようとしている店舗の店舗IDを入力し、確定ボタンKK1を操作して、入力を確定する(ステップSX1)。店舗IDとは、店舗システム11が適用された店舗を識別する識別情報である。
以下の説明において、サービス受給者が店舗ID入力欄NNに入力した店舗IDを、「入力店舗ID」と表現する。
【0088】
図9(A)に示すように、店舗ID入力欄NNへの店舗IDの入力が確定すると、管理装置17のブラウザー実行部601は、以下の処理を実行する。
すなわち、ブラウザー実行部601は、HTMLファイルに実装されたスクリプトの機能により、対応するHTTPリクエストを制御サーバー15に送信する(ステップSF1)。
ステップSF1において、ブラウザー実行部601は、HTTPリクエストにおけるリクエスト行について、メソッドは「GET」とし、パス名は対応するWebAPIを用いて記述する。
WebAPIは、制御サーバー15が実装する会計情報管理プログラムを呼び出し、当該プログラムに会計情報管理データベース421へのアクセスを伴う所定の処理を実行させて、処理結果を送信させるためのプログラムインターフェースである。会計情報管理プログラムは、後に詳述するが、会計情報管理データベース421にアクセスしてHTTPリクエストに応じた情報を収集し、収集した情報に基づいてJSON形式で情報が記述されたJSON形式のデータを生成し、生成したJSON形式のデータを含むデータをHTTPレスポンスで応答する機能を有するプログラムである。
WebAPIは、会計情報管理プログラムを開発し提供する主体が公開しており、サービス受給者は、WebAPIを利用して手動でHTTPリクエストを生成して、所望の情報が記述されたJSON形式のデータを取得することも可能である。
【0089】
ここで、制御サーバー15の制御サーバー制御部40が備える会計情報管理部401は、上述した会計情報管理プログラムを読み出して実行することにより、処理を実行する機能ブロックである。
【0090】
図9(B)に示すように、ステップSF1のHTTPリクエストを受信すると、制御サーバー15の制御サーバー制御部40の会計情報管理部401は、制御サーバー記憶部42が記憶する店舗データベース422を参照し、サービス提供者が、入力店舗IDの店舗の店舗に係る店舗関連情報を取得する権限を有するか否かを判別する(ステップSG1)。以下、ステップSG1の処理について詳述する。
【0091】
図10は、店舗データベース422のデータ構造を示す図である。
店舗データベース422は、店舗ごとに、店舗情報データを有する。そして、
図10では、店舗データベース422が店舗ごとに有する店舗情報データを、説明に適した態様で模式的に示す。実際は、店舗データベース422において、店舗情報データは、1又は複数のレコードにより構成される。
【0092】
図10に示すように、店舗データベース422が店舗ごとに有する店舗情報データは、店舗IDを有する。
【0093】
また、店舗情報データは、店舗IDと対応づけて1つのアクセス許可ユーザーID情報を有する。アクセス許可ユーザーID情報は、店舗情報データに対応する店舗について、店舗関連情報、及び、売上関連情報の提供を許可するサービス受給者の1又は複数のユーザーIDを示す情報である。
【0094】
また、店舗情報データは、店舗IDと対応づけて1つの店舗基本情報を有する。店舗基本情報は、店舗に関する基本的な情報であり、本実施形態では、店舗の住所、店舗の電話番号、店舗の規模を示す情報を含む。店舗基本情報は、例示した情報以外の情報を含んでもよい。
【0095】
また、店舗情報データは、店舗IDと対応付けて1又は複数の売り場属性情報を有する。売り場属性情報は、店舗に設けられた1又は複数の売り場の属性を示す情報であり、店舗の売り場ごとに存在する。売り場の属性とは、食品売り場や、婦人服売り場、紳士服売り場、おもちゃ売り場等、売り場の種類を表す概念である。
【0096】
また、店舗情報データは、1つの売り場属性情報と対応付けて、1又は複数の記録装置12のシリアル番号を有する。1の売り場属性情報に対応付けられる1又は複数のシリアル番号は、当該1の売り場属性情報に対応する売り場に設けられた1又は複数の記録装置12のシリアル番号である。
【0097】
ステップSG1において、会計情報管理部401は、店舗データベース422を参照し、当該データベースの店舗情報データのうち、店舗IDとして、入力店舗IDを有する店舗情報データを特定する。次いで、会計情報管理部401は、特定したレコードが有するアクセス許可ユーザーIDと、サービス受給者のユーザーIDとを比較し、サービス受給者が、対応する店舗の店舗関連情報の提供を取得する権限を有するか否かを判別する。
【0098】
ステップSG1でサービス受給者が権限を有する者でないと判別した場合、会計情報管理部401は、対応する処理を実行する。例えば、会計情報管理部401は、入力店舗IDに対応する店舗についての情報を取得する権限がないので情報の提供ができない旨の情報を表示させるHTMLファイルを生成して、管理装置17に送信する。
ステップSG1でサービス受給者が権限を有する者であると判別した場合、会計情報管理部401は、ステップSG2以下の処理を実行する。
【0099】
ステップSG2において、会計情報管理部401は、店舗データベース422が有する店舗情報データのうち、入力店舗IDを有する店舗情報データを特定する。次いで、会計情報管理部401は、特定した店舗情報データが有する店舗ID、店舗基本情報、売り場属性情報、及び、シリアル番号を取得する。
以下、ステップSG2で会計情報管理部401が取得する情報が、「店舗関連情報」に相当する。
【0100】
次いで、会計情報管理部401は、ステップSG2で取得した店舗関連情報に基づいて、JSON形式に従って、各店舗関連情報が、情報のレベルに応じて構造化されて記述されたJSON形式のデータを生成する(ステップSG3)。
【0101】
次いで、会計情報管理部401は、ステップSG3で生成したJSON形式のデータをHTTPレスポンスで応答する(ステップSG4)。
【0102】
図9(A)に示すように、管理装置17の管理装置制御部60のブラウザー実行部601は、HTTPレスポンスに基づいてJSON形式のデータを取得する(ステップSF2)。
次いで、ブラウザー実行部601は、ステップSF2で取得したJSON形式のデータを、所定の記憶領域に記憶する(ステップSF3)。
ここで、JSON形式のデータはテキストデータであるため、サービス受給者は、記憶されたJSON形式のデータを確認することにより、店舗関連情報を取得可能である。
【0103】
次いで、ブラウザー実行部601は、JSON形式のデータに基づいて、店舗関連情報表示画面G3を表示する。
【0104】
図11は、店舗関連情報表示画面G3の一例を示す図である。
図11に示すように、店舗関連情報表示画面G3は、各店舗関連情報が、所定のレイアウトに従って表示される画面である。
サービス受給者は、店舗関連情報表示画面G3を参照することにより、所望する店舗の店舗関連情報を、簡易に、取得することができる。
【0105】
ここで、ブラウザー実行部601は、店舗関連情報表示画面G3を、サービス提供用画面G2を表示するブラウザーウィンドウとは別のブラウザーウィンドウに表示する。これにより、サービス受給者は、店舗関連情報表示画面G3に表示された店舗関連情報を参照しつつ、サービス提供用画面G2の領域A2に情報の入力を行うことができる。なお、ブラウザーが、タブごとにウェブページを表示する機能を有する場合は、店舗関連情報表示画面G3を、サービス提供用画面G2を表示するタブとは別のタブに表示する構成でもよい。
【0106】
<売上関連情報を取得する場合>
次に、サービス受給者が売上関連情報を取得する場合の管理装置17、及び、制御サーバー15の動作について説明する。
【0107】
ここで、サービス受給者は、売上関連情報として、領域A2に以下の入力を行うことにより以下の第1〜第3売上関連情報を要求し、取得できる。
【0108】
<第1売上関連情報>
第1売上関連情報は、1の店舗の、特定の期間における、「総売上、特定の商品の売上、又は、レシート発行枚数」である。
第1売上関連情報を取得する場合、サービス受給者は、店舗ID入力欄N1に当該1の店舗の店舗IDを入力する。また、サービス受給者は、調査期間入力欄N4に、特定の期間を入力する。また、サービス受給者は、要求情報入力エリアN5において、総売上を要求する場合はラジオボタンRR1にチェックを入れる。また、サービス受給者は、要求情報入力エリアN5において、特定の商品の売上を要求する場合はラジオボタンRR2にチェックを入れ、商品名入力欄SSに商品名を入力する。また、サービス受給者は、要求情報入力エリアN5において、レシート発行枚数を要求する場合はラジオボタンRR3にチェックを入れる。
【0109】
<第2売上関連情報>
第2売上関連情報は、1の記録装置12の、特定の期間における、「総売上、特定の商品の売上、又は、レシート発行枚数」である。
なお、1の記録装置12の総売上とは、当該1の記録装置12が設けられたレジカウンターLで行われた会計の総売上、すなわち、当該1の記録装置12が発行したレシートに記録された合計金額情報J8が示す合計金額の総計を意味する。また、1の記録装置12の特定の商品の売上とは、当該1の記録装置12が設けられたレジカウンターLで行われた会計で購入された当該特定の商品の購入金額の総計を意味する。
【0110】
第2売上関連情報を取得する場合、サービス受給者は、シリアル番号入力欄N2に当該1の記録装置12のシリアル番号を入力する。
ここで、サービス受給者は、上述した方法で表示した店舗関連情報表示画面G3を参照することにより、特定の店舗の特定の売り場属性の売り場に設けられた記録装置12のシリアル番号を取得できる。すなわち、サービス受給者は、店舗関連情報表示画面G3を参照することにより、記録装置12が設けられた店舗、及び、記録装置12が設けられた売り場の売り場属性を把握した上で、シリアル番号入力欄N2に所望の記録装置12のシリアル番号を入力できる。
また、サービス受給者は、調査期間入力欄N4に、特定の期間を入力する。また、サービス受給者は、要求情報入力エリアN5において、総売上を要求する場合はラジオボタンRR1にチェックを入れる。また、サービス受給者は、要求情報入力エリアN5において、特定の商品の売上を要求する場合はラジオボタンRR2にチェックを入れ、商品名入力欄SSに商品名を入力する。また、サービス受給者は、要求情報入力エリアN5において、レシート発行枚数を要求する場合はラジオボタンRR3にチェックを入れる。
【0111】
<第3売上関連情報>
第3売上関連情報は、1の店舗の特定の売り場属性の売り場の、特定の期間における、「総売上、特定の商品の売上、又は、レシート発行枚数」である。
【0112】
第3売上関連情報を取得する場合、サービス受給者は、店舗ID入力欄N1に当該1の店舗の店舗IDを入力する。また、サービス受給者は、売り場属性入力欄N3に特定の売り場属性情報を入力する。売り場属性入力欄N3は、プリダウンメニューとなっており、サービス受給者は、売り場属性を示す選択項目の中から1の選択項目を選択することにより、売り場属性情報を入力する。また、サービス受給者は、調査期間入力欄N4に、特定の期間を入力する。また、サービス受給者は、要求情報入力エリアN5において、総売上を要求する場合はラジオボタンRR1にチェックを入れる。また、サービス受給者は、要求情報入力エリアN5において、特定の商品の売上を要求する場合はラジオボタンRR2にチェックを入れ、商品名入力欄SSに商品名を入力する。また、サービス受給者は、要求情報入力エリアN5において、レシート発行枚数を要求する場合はラジオボタンRR3にチェックを入れる。
【0113】
図12は、サービス受給者が売上関連情報を取得する場合の管理装置17、及び、制御サーバー15の動作を示すフローチャートであり、(A)は管理装置17の動作を、(B)は制御サーバー15の動作を示す。
【0114】
売上関連情報を取得する場合、サービス受給者は、サービス提供用画面G2の領域A2に、第1〜第3売上関連情報のうち、取得する売上関連情報に応じて、上述した方法で必要な情報を入力し、確定ボタンKK2を操作して、入力を確定する(ステップSX2)。
【0115】
図12(A)に示すように、領域A2への情報の入力が確定すると、管理装置17のブラウザー実行部601は、以下の処理を実行する。
すなわち、ブラウザー実行部601は、対応するHTTPリクエストを制御サーバー15に送信する(ステップSH1)。
ブラウザー実行部601は、HTTPリクエストのリクエスト行について、メソッドは「GET」とし、パス名は上述したWebAPIを用いて記述する。
【0116】
ここで、制御サーバー15の制御サーバー制御部40が備える会計情報管理部401は、上述した会計情報管理プログラムを読み出して実行することにより、処理を実行する機能ブロックである。
【0117】
図12(B)に示すように、ステップSH1のHTTPリクエストを受信すると、制御サーバー15の制御サーバー制御部40の会計情報管理部401は、制御サーバー記憶部42が記憶する店舗データベース422を参照し、サービス提供者が、入力店舗IDの店舗の店舗に係る店舗関連情報を取得する権限を有するか否かを判別する(ステップSI1)。サービス受給者が権限を有する者でないと判別した場合、会計情報管理部401は、対応する処理を実行する。サービス受給者が権限を有する者であると判別した場合、会計情報管理部401は、ステップSI2以下の処理を実行する。
【0118】
ステップSI2において、会計情報管理部401は、会計情報管理データベース421、及び、店舗データベース422を参照し、サービス受給者が要求する売上関連情報(第1〜第3売上関連情報)を取得する。
【0119】
例えば、サービス受給者が、1の店舗の、特定の期間における、総売上に係る第1売上関連情報を要求する場合、会計情報管理部401は、以下の処理を実行して、第1売上関連情報を取得する。
すなわち、会計情報管理部401は、店舗データベース422を参照し、店舗IDをキーとして、1の店舗に対応する店舗情報データを特定する。
次いで、会計情報管理部401は、特定した店舗情報データに基づいて、1の店舗に設けられた記録装置12のそれぞれのシリアル番号を取得する。
次いで、会計情報管理部401は、会計情報管理データベース421のレコードのうち、レコードに格納された発行日時情報J4が示す日時が特定の期間に属し、かつ、レコードに格納されたシリアル番号が取得したシリアル番号に属するレコードを特定する。
次いで、会計情報管理部401は、特定したレコードのそれぞれの合計金額情報J8を取得し、各合計金額情報J8が示す金額の総計を算出する。ここで算出された金額が、本例でユーザーが要求する第1売上関連情報である。
【0120】
以上、1の店舗の、特定の期間における、総売上に係る第1売上関連情報を取得する場合の会計情報管理部401の処理を例示した。会計情報管理データベース421、及び、店舗データベース422には、第1〜第3売上関連情報を取得するのに必要な情報が不足なく格納されているので、会計情報管理部401は、各データベースに基づいて、第1〜第3売上関連情報のいずれも取得可能である。
【0121】
次いで、会計情報管理部401は、ステップSI2で取得した売上関連情報に基づいて、JSON形式に従って、売上関連情報が構造化されて記述されたJSON形式のデータを生成する(ステップSI3)。
【0122】
次いで、会計情報管理部401は、ステップSI3で生成したJSON形式のデータをHTTPレスポンスで応答する(ステップSI4)。
【0123】
図12(A)に示すように、管理装置17の管理装置制御部60のブラウザー実行部601は、HTTPレスポンスに基づいてJSON形式のデータを取得する(ステップSH2)。
次いで、ブラウザー実行部601は、ステップSH2で取得したJSON形式のデータを、所定の記憶領域に記憶する(ステップSH3)。JSONファイルはテキストデータであるため、サービス受給者は、記憶されたJSON形式のデータを確認することにより、売上関連情報を取得可能である。
【0124】
次いで、ブラウザー実行部601は、JSON形式のデータに基づいて、売上関連情報表示画面G4を表示する(ステップSH4)。
【0125】
図13は、売上関連情報表示画面G4の一例を示す図である。
図13に示すように、売上関連情報表示画面G4は、売上関連情報が、所定のレイアウトに従って表示される画面である。
サービス受給者は、売上関連情報表示画面G4を参照することにより、所望する売上関連情報を、簡易に、取得することができる。
【0126】
以上説明したように、本実施形態に係る制御サーバー15(制御装置)の制御サーバー記憶部42(記憶部)は、会計情報管理データベース421で、レシートを発行可能な記録装置12から受信した印刷データに基づく会計情報と、記録装置12を識別するシリアル番号(記録装置識別情報)とを対応付けて記憶する。また、制御サーバー記憶部42は、店舗データベース422で、店舗を識別する店舗ID(店舗識別情報)と、店舗に設けられた1又は複数の記録装置12のシリアル番号と、店舗で記録装置12が設けられた売り場の属性を示す売り場属性情報とを対応付けて記憶する。
そして、制御サーバー制御部40(制御部)は、外部装置としての管理装置17からの応答要求に応じて、店舗IDに対応する会計情報に基づく売上関連情報、シリアル番号に対応する会計情報に基づく売上関連情報、又は、店舗ID及び売り場属性情報の組み合わせに対応する会計情報に基づく売上関連情報を応答する。
この構成によれば、制御サーバー15は、会計情報が、記録装置12が発行するレシートに基づく情報であるという特徴を踏まえた有益な情報を提供することができる。
【0127】
また、本実施形態では、制御サーバー制御部40は、店舗IDを指定した応答要求に応じて、店舗に設けられた1又は複数の記録装置12のシリアル番号、及び、店舗で記録装置12が設けられた売り場の属性を示す売り場属性情報を応答する。
この構成によれば、制御サーバー15は、店舗には1又は複数の売り場が設けられ、各売り場にはレシート発行用の記録装置12が1又は複数設けられるという特性を踏まえて、店舗に関する有益な情報を提供できる。
【0128】
また、本実施形態では、制御サーバー制御部40は、店舗IDに対応する会計情報に基づく売上関連情報として、特定の期間における店舗IDの店舗の売上、商品ごとの売上、又は、レシート発行枚数を応答する。
この構成によれば、制御サーバー15は、問い合わせに応じて、会計情報に基づく有益な情報を提供できる。
【0129】
また、本実施形態では、制御サーバー制御部40は、シリアル番号に対応する会計情報に基づく売上関連情報として、特定の期間におけるシリアル番号の記録装置12が発行したレシートに係る売上、当該レシートに係る商品ごとの売上、又は、レシート発行枚数を応答する。
この構成によれば、制御サーバー15は、問い合わせに応じて、会計情報に基づく有益な情報を提供できる。
【0130】
また、本実施形態では、制御サーバー制御部40は、店舗ID及び売り場属性情報の組み合わせに対応する会計情報に基づく売上関連情報として、特定の期間における店舗ID及び売り場属性情報の組み合わせに対応する店舗の売り場の売上、商品ごとの売上、又は、レシート発行枚数を応答する。
この構成によれば、制御サーバー15は、問い合わせに応じて、会計情報に基づく有益な情報を提供できる。
【0131】
また、本実施形態では、制御サーバー制御部40は、WebAPIを利用した応答要求に応じて、売上関連情報を、情報が構造化されて記述されたテキストデータとして応答する。
この構成によれば、制御サーバー15は、情報が構造化されて記述されたテキストデータという利用性の高いデータによって、売上関連情報を応答できる。
【0132】
なお、上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
例えば、上述した実施形態では、会計に応じて、記録装置12は、制御サーバー15に印刷データを送信し、制御サーバー15が印刷データから会計情報を抽出した。しかしながら、記録装置12が印刷データから会計情報を抽出して制御サーバー15に送信する構成であってもよい。
また例えば、上述した実施形態では、会計情報管理データベース421、及び、店舗データベース422が記憶する情報を具体的に例示して説明したが、これらデータベースが記憶する情報は例示した情報に限らない。
また、制御サーバー15が応答する店舗関連情報、及び、売上関連情報について、その内容を具体的に例示して説明したが、これら情報の内容は例示したものに限らない。
また、図を用いて説明した各機能ブロックはハードウェアとソフトウェアにより任意に実現可能であり、特定のハードウェア構成を示唆するものではない。