(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
a)多数の設定画面の中からユーザにより予め選択された複数の設定画面をそれぞれ呼び出すための複数の呼出ボタンを配置することが可能なカスタマイズ画面からの遷移先の画面であって前記複数の呼出ボタンのうちの一の呼出ボタンに対する第1の操作に応じた遷移先の画面である一の設定画面において、前記一の設定画面に対する第2の操作を受け付けるステップと、
b)選択肢を選択するための標準操作とは異なる種類の操作が前記第2の操作として前記一の設定画面内の直接遷移指示有効領域に対して行われたことを条件として、前記複数の設定画面のうち、前記一の設定画面との間に関連性を有する他の設定画面へと、表示画面を前記一の設定画面から直接的に遷移させるステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記ステップb)においては、互いに類似する設定画面を規定した類似画面情報に基づき前記一の設定画面に類似すると判定される設定画面が、前記他の設定画面として決定されることを特徴とするプログラム。
a)多数の設定画面の中からユーザにより予め選択された複数の設定画面をそれぞれ呼び出すための複数の呼出ボタンを配置することが可能なカスタマイズ画面からの遷移先の画面であって前記複数の呼出ボタンのうちの一の呼出ボタンに対する第1の操作に応じた遷移先の画面である一の設定画面において、前記一の設定画面に対する第2の操作を受け付けるステップと、
b)選択肢を選択するための標準操作とは異なる種類の操作が前記第2の操作として前記一の設定画面内の直接遷移指示有効領域に対して行われたことを条件として、前記複数の設定画面のうち、前記一の設定画面との間に関連性を有する他の設定画面へと、表示画面を前記一の設定画面から直接的に遷移させるステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記ステップb)においては、前記一の呼出ボタンに対する前記第1の操作が前記標準操作とは異なる種類の操作であることをも条件として、前記表示画面を前記一の設定画面から前記他の設定画面へと直接的に遷移させることを特徴とするプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
<1.画像形成装置の構成>
図1は画像形成装置10の外観を示す図であり、
図2は画像形成装置10の機能ブロックを示す図である。ここでは、画像形成装置10として、MFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi-Functional Peripheral))を例示する。
【0024】
MFP10は、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能およびボックス格納機能などを備える装置(複合機とも称する)である。具体的には、MFP10は、
図2の機能ブロック図に示すように、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、操作部6およびコントローラ(制御部)9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
【0025】
画像読取部2は、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って(すなわちスキャンして)、当該原稿の画像データ(原稿画像ないしスキャン画像とも称する)を生成する処理部である。この画像読取部2は、スキャン部とも称される。
【0026】
印刷出力部3は、印刷対象に関するデータに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
【0027】
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、通信ネットワークを介した通信(ネットワーク通信)を行うことも可能である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先と連携して各種のデータを授受することが可能である。通信部4は、各種データを送信する送信部4aと各種データを受信する受信部4bとを有する。
【0028】
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置で構成される。
【0029】
操作部6は、MFP10に対する操作入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。
【0030】
このMFP10においては、略板状の操作パネル部6c(
図1参照)が設けられている。また、操作パネル部6cは、その正面側にタッチパネル25(
図1参照)を有している。タッチパネル25は、操作入力部6aの一部としても機能するとともに、表示部6bの一部としても機能する。タッチパネル25は、液晶表示パネルに各種センサ等が埋め込まれて構成され、各種情報を表示するとともに操作者からの各種の操作入力を受け付けることが可能である。
【0031】
コントローラ(制御部)9は、MFP10に内蔵され、MFP10を統括的に制御する制御装置である。コントローラ9は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM)内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体を介してMFP10にインストールされてもよい。あるいは、当該プログラムは、通信ネットワーク等を介してMFP10にダウンロードされMFP10にインストールされるようにしてもよい。
【0032】
具体的には、
図2に示すように、コントローラ9は、当該プログラムの実行により、設定制御部11と入力制御部12と表示制御部13とを含む各種の処理部を実現する。
【0033】
設定制御部11は、画像形成装置10における各種の設定動作を制御する処理部である。
【0034】
入力制御部12は、操作入力部6aに対するユーザからの操作入力の受付動作等を制御する制御部である。
【0035】
表示制御部13は、表示部6bにおける表示動作を制御する処理部である。表示制御部13は、たとえば、MFP10を操作するための操作画面をタッチパネル25に表示させる動作等を制御する。また、表示制御部13は、画面遷移における遷移先の画面を決定する動作等をも制御する。
【0036】
<2.カスタマイズ画面>
図3に示すように、MFP10の操作パネル部6c(詳細にはタッチパネル25)には、カスタマイズされたトップメニュー画面200が表示される。このトップメニュー画面200は、ユーザによるカスタマイズが可能な操作画面である。当該トップメニュー画面(カスタマイズ画面)200においては、複数の呼出ボタン210(211〜218,221〜223)が配置される。当該複数の呼出ボタン210は、多数の設定画面300の中からユーザ(個別ユーザおよび/または管理ユーザ等)により予め決定(選択)された複数の設定画面300をそれぞれ呼び出すためのボタンである。
【0037】
図4は、MFP10において表示され得る多数の設定画面300に関する分類を示す図である。
図4に示すように、多数の設定画面300が、その属性等に応じて複数のカテゴリー(「コピー」、「ファクス/スキャナ」、「ボックス」、「ユーザ設定」等)に分類されている。
【0038】
具体的には、カテゴリー「コピー」には、多数の設定画面300のうち、「コピー」機能に関する幾つかの設定画面300(たとえば、「トップ画面」、「原稿画質設定」、「カラー設定」、「濃度設定」、「用紙設定」、「倍率」、「両面/ページ集約」、「仕上り」、「下地濃度」、「原稿設定」、「ブック原稿」の各設定画面300)が所属する。
【0039】
また、カテゴリー「ファクス/スキャナ」には、多数の設定画面300のうち、「ファクスおよびスキャナ」機能に関する幾つかの設定画面300(たとえば、「トップ画面」、「片面/両面設定」、「解像度設定」、「カラー設定」、「ファイル形式設定」、「読込サイズ設定」、「文書名等設定」の各設定画面300)が所属する。
【0040】
同様に、カテゴリー「ボックス」およびカテゴリー「ユーザ設定」等に対して、それぞれ、対応機能(「ボックス」機能および「ユーザ設定」機能等)に関する幾つかの設定画面が所属する。
【0041】
なお、各カテゴリーの「トップ画面」は、各カテゴリーに関する詳細設定画面をさらに呼び出すための画面である。「トップ画面」も、各種の設定が行われる際に利用される画面であり、「設定画面」(設定用画面)の1つである。
【0042】
上述のように、トップメニュー画面200には、多数の設定画面300の中からユーザにより予め選択された複数の設定画面300をそれぞれ呼び出すための複数の呼出ボタン210(211〜218,221〜223)が配置される。好ましくは、比較的高い利用頻度を有する設定画面に対応する呼出ボタン(端的に言えば、比較的高い利用頻度を有する呼出ボタン)が予めユーザによって決定(登録)されてトップメニュー画面200(カスタマイズ画面)に配置される。このようなカスタマイズ動作(登録動作)は、各呼出ボタンに割り当てるべき呼出先の設定画面を所定の登録画面(不図示)等を用いて登録することなどによって実行される。なお、
図19は、当該カスタマイズ動作によって生成されるデータテーブル610(画面構成情報とも称する)を示す図である。データテーブル610は、
図3のトップメニュー画面200の構成要素を示す情報を格納している。
【0043】
図3は、このような登録動作等を経てカスタマイズされたトップメニュー画面200を示す図である。トップメニュー画面200は、データテーブル610(
図19)等に基づいて表示される。
【0044】
図3においては、多数の設定画面300のうちユーザにより予め選択された幾つかの設定画面をそれぞれ呼び出すための幾つかの呼出ボタン210(ショートカットボタンとも称される)が縦横に整列されて配置されている。具体的には、「コピー」のトップ画面を呼び出すための呼出ボタン211、「ファクス/スキャン」のトップ画面を呼び出すための呼出ボタン212、および「ボックス」のトップ画面を呼び出すための呼出ボタン213が、最上段に配置されている。また、最上段には、それらに続いて、(コピー向けの)「カラー」設定画面を呼び出すための呼出ボタン214もが配置されている。また、中央の段には、呼出ボタン215〜218が配置されている。呼出ボタン215は、(ファクス/スキャン向けの)「片面/両面」設定画面を呼び出すためのボタンであり、呼出ボタン216は、(コピー向けの)「用紙」設定画面を呼び出すためのボタンである。また、呼出ボタン217は、(コピ−向けの)「両面/ページ集約」設定画面を呼び出すためのボタンであり、呼出ボタン218は、(ファクス/スキャン向けの)「カラー」設定画面を呼び出すためのボタンである。さらに、最下段には他の呼出ボタン221〜223が配置されている。
【0045】
なお、
図19においては、各呼出ボタンに割り当てられた設定画面に関する情報が規定されている。詳細には、各呼出ボタンの番号、および各呼出ボタンに対応する設定画面に関する、「画面種別」、「カテゴリー」、「画面項目」の各情報等が規定されている。
【0046】
「画面種別」は、当該設定画面の種別を表す情報である。「画面種別」は、異なる種別を表す複数の値(当該設定画面が「トップ画面」であることを示す値(「01」)、および当該設定画面が「詳細設定画面」であることを示す値(「02」)など)のうちのいずれかの値を有している。
【0047】
「カテゴリー」は、当該設定画面が所属するカテゴリーを表す情報である。「カテゴリー」は、異なるカテゴリーを表す複数の値(当該設定画面が「コピー」に分類されることを示す値(「01」)、当該設定画面が「ファクス/スキャン」に分類されることを示す値(「02」)、および「ボックス」に分類されることを示す値(「03」)など)のうちのいずれかの値を有している。
【0048】
「画面項目」は、設定画面の詳細項目内容を表す情報であり、当該各詳細項目内容に応じた固有の値を有している。
【0049】
また、「画面ID」には、これらの情報が含まれている。具体的には、8桁の画面IDのうち、最初の2桁が「画面種別」を示しており、次の2桁が「カテゴリ」を示しており、最後の4桁が「画面項目」を示している。たとえば、ボタンNo4の画面ID「02010004」の最初の2桁「02」は、ボタンNo4に割り当てられている設定画面の「画面種別」が「詳細設定画面」であることを示している。また、次の2桁「01」は、ボタンNo4に割り当てられている設定画面の「カテゴリー」が「ファクス/スキャン」であることを示している。さらに、最後の4桁「0004」は、ボタンNo4に割り当てられている設定画面の「画面項目」が「カラー」であることを示している。
【0050】
このようなトップメニュー画面200によれば、トップメニュー画面200内の配置ボタン数が抑制されるので、ユーザは所望の呼出ボタンを比較的容易に選択することが可能である。
【0051】
<3.画像形成装置の動作>
<3−1.標準操作(シングルタップ操作)に基づく動作等>
次に、トップメニュー画面200(
図3)内の呼出ボタンに対する標準操作、および当該標準操作に応答して実行される動作(標準動作)について説明する。この実施形態では、各画面内の選択肢を選択するための「標準操作」として「シングルタップ操作」が用いられるものとする。
【0052】
トップメニュー画面200内の複数の呼出ボタン210のうち一の呼出ボタンをユーザが押下(詳細にはシングルタップ)すると、操作パネル部6c(タッチパネル25)の表示画面は、押下された(シングルタップされた)一の呼出ボタンに対応する設定画面300(310,320,330,340,360,370等)に遷移する。なお、このような画面遷移において、遷移元のトップメニュー画面200は「親画面」とも称され、遷移先の設定画面300は「子画面」とも称される。
【0053】
たとえば、ユーザが呼出ボタン211(
図3)をシングルタップする場合には、タッチパネル25の表示画面は、呼出ボタン211に対応する設定画面310(
図5)に遷移する。換言すれば、呼出ボタン211に対するシングルタップ操作に応じた遷移先の画面は、設定画面310(「コピー」のトップ画面)である。
図5は、「コピー」のトップ画面310を示す図である。
【0054】
また、ユーザが呼出ボタン212(
図3)をシングルタップする場合には、タッチパネル25の表示画面は、呼出ボタン212に対応する設定画面360(「ファクス/スキャン」のトップ画面)(
図10)に遷移する。
図10は、「ファクス/スキャン」のトップ画面360を示す図である。
【0055】
また、ユーザが呼出ボタン214(
図3)をシングルタップする場合には、タッチパネル25の表示画面は、呼出ボタン214に対応する設定画面320(「コピー」の「カラー」設定画面)(
図6)に遷移する。
図6は、「コピー」の「カラー」設定画面320を示す図である。
【0056】
また、ユーザが呼出ボタン216(
図3)をシングルタップする場合には、タッチパネル25の表示画面は、呼出ボタン216に対応する設定画面330(「コピー」の「用紙」設定画面)(
図7)に遷移する。
図7は、「コピー」の「用紙」設定画面330を示す図である。
【0057】
また、ユーザが呼出ボタン217(
図3)をシングルタップする場合には、タッチパネル25の表示画面は、呼出ボタン217に対応する設定画面340(「コピー」の「両面/ページ集約」設定画面)(
図8)に遷移する。
図8は、「コピー」の「両面/ページ集約」設定画面340を示す図である。
【0058】
また、ユーザが呼出ボタン218(
図3)をシングルタップする場合には、タッチパネル25の表示画面は、呼出ボタン218に対応する設定画面370(「ファクス/スキャン」の「カラー」設定画面)(
図11)に遷移する。
図11は、「ファクス/スキャン」の「カラー」設定画面370を示す図である。
【0059】
以上のように、トップメニュー画面200内の各呼出ボタン210に対する標準操作(シングルタップ操作)に対しては、通常の遷移動作(標準動作)が実行される。
【0060】
その後、遷移先の各画面300(310,320,330,340,360,370等)においては、それぞれ、詳細設定項目に関する詳細な設定操作が行われる。
【0061】
たとえば、設定画面(カラー設定画面)320(
図6)においては、そのポップアップ領域321内の複数のボタン322〜326の中から所望の選択肢を選択する操作が受け付けられる。複数のボタン322〜326は、コピーの「カラー(色)」に関する設定を行うためのボタンである。たとえば、「ブラック」ボタン324がシングルタップされると、「モノクロ(白黒)」での印刷が設定される。
【0062】
また、設定画面(用紙設定画面)330(
図7)においては、そのポップアップ領域331内の複数のボタン332〜336の中から所望の選択肢を選択する操作が受け付けられる。複数のボタン332〜336は、コピーの「用紙」に関する設定を行うためのボタンである。たとえば、「A3」ボタン333がシングルタップされると、用紙は「A3」に設定される。
【0063】
また、設定画面(両面/ページ集約)340(
図8)においては、そのポップアップ領域341内の複数のボタン342〜345の中から一の選択肢を選択する操作、および複数のボタン346〜349の中から一の選択肢を選択する操作等が受け付けられる。複数のボタン342〜345は、コピーの「原稿面」(片面/両面)と「出力面」(片面/両面)との組合せに関する設定を行うためのボタンである。たとえば、ボタン343がシングルタップされると、原稿の「片面」を読み取り、印刷出力用紙の「両面」に出力すべき旨が設定される。また、複数のボタン346〜349は、コピーの「ページ集約」に関する設定を行うためのボタンである。たとえば、ボタン347がシングルタップされると、印刷出力用紙の1ページ内に原稿の2つのページを出力すべき旨(2in1)が設定される。
【0064】
また、設定画面(コピートップ画面)310(
図5)においては、複数のボタン311〜317の中から所望の選択肢を選択する操作が受け付けられる。複数のボタン311〜317は、それぞれ、コピーに属する各詳細設定画面を呼び出すためのボタンである。
【0065】
なお、設定画面310において、ボタン311〜317が配置されたボタン配置領域350(
図5参照)にてフリック操作が行われる場合には、ボタン配置領域350におけるボタンのスライド移動動作が実行される。具体的には、ボタン配置領域350に対するフリック操作に応じて、ボタン配置領域350内に配置されるボタンがスライド移動していき徐々に変更されていく。たとえば、右から左へ向かうフリック操作(左向きのフリック操作)がボタン配置領域350に対して行われると、ボタン配置領域350におけるボタンが徐々に左向きにスライド移動して、
図13に示すように表示画面310の表示内容が変化する。その結果、
図9に示すように、別のボタン318,319等がボタン配置領域350に表示された設定画面310が表示される。なお、ボタン311〜317の配置領域(350)は、フリック操作が元々有効な領域であり、ボタン配置領域350に対するフリック操作は、ボタンのスライド移動指示操作とみなされる。ボタン配置領域350に対するフリック操作は、後述する「直接遷移指示」とはみなされない。
【0066】
<3−2.非標準操作(フリック操作)に基づく動作>
次に、トップメニュー画面(親画面)200(
図3)内の呼出ボタン210に対して上述の標準操作(シングルタップ操作)とは異なる種類の所定の操作(ここではフリック操作)が行われる場合において、当該フリック操作に応じて実行される動作等について説明する。
【0067】
なお、この実施形態では、子画面相互間での直接遷移動作(後述)を行いたいユーザは、シングルタップ操作ではなく「フリック操作」をトップメニュー画面200内の呼出ボタン210に対して行うものとする。また、この実施形態では、トップメニュー画面200(
図3)内の呼出ボタン210に対してフリック操作が行われると、フリック遷移モードフラグ(後述)がONに変更され、「フリック遷移モード」が開始されるものとする。フリック遷移モードは、フリック操作に応じて設定画面(子画面)相互間での直接的な遷移(後述)が実行されるモード(直接遷移モードとも称する)である。なお、上述の標準操作(シングルタップ)に基づく遷移モードは、標準遷移モード(あるいは非フリック遷移モード)とも称される。
【0068】
まず、上述の標準動作と同様に、トップメニュー画面200内の複数の呼出ボタン210のうちの一の呼出ボタンに対してフリック操作が行われると、当該一の呼出ボタンに対応する一の設定画面300に遷移する。ここまでは、シングルタップ操作に対する動作(上述の標準動作)と同じ動作が行われる。
【0069】
ただし、当該一の設定画面300(一の呼出ボタンに対するフリック操作に応じた遷移先の画面)において、当該一の設定画面300に対するフリック操作がさらに受け付けられると、次のような「直接遷移動作」がさらに行われる。具体的には、トップメニュー画面200に登録済みの呼出ボタン210に対応する複数の設定画面300(トップメニュー画面200(親画面)に配置された呼出ボタン210に対する操作に応じてトップメニュー画面200から直接的に遷移可能な複数の設定画面(子画面)300)のうち、当該一の設定画面300との間に関連性を有する他の設定画面300へと、当該一の設定画面300から直接的に遷移する動作が実行される。すなわち、子画面300の相互間での直接的な遷移動作が実行される。なお、上述の標準動作(シングルタップ操作を用いた画面遷移動作)においては、このような子画面相互間での直接的な遷移動作は行われない。
【0070】
この実施形態においては、トップメニュー画面200に配置された複数の呼出ボタンを用いて直接的に呼び出される複数の設定画面300のうち「一の設定画面との間に関連性を有する他の設定画面」(「一の設定画面に対する関連画面」とも称する)は、2種類の基準に基づいて決定される。具体的には、トップメニュー画面200におけるフリック操作の対象ボタンが、「トップ画面」の呼出ボタンと「詳細設定画面」の呼出ボタンとのいずれであるかに応じて、異なる遷移先の画面が「他の設定画面」(「一の設定画面に対する関連画面」)として決定される。
【0071】
トップメニュー画面200におけるフリック操作の対象ボタンの「画像種別」(
図19参照)が「詳細設定」である場合(換言すれば、「詳細設定画面」の呼出ボタンに対してフリック操作が行われた場合)には、次のような動作が行われる。
【0072】
たとえば、トップメニュー画面200(
図3)において「カラー」ボタン214に対するフリック操作が行われると、「カラー」ボタン214に対応する設定画面320への画面遷移(
図15の最上段から中段への画面遷移)が行われる。この時点において、本来の意図とは異なる画面への遷移が行われたことにユーザが気付いた場合、さらに、当該ユーザは当該設定画面320(より詳細には、その直接遷移指示有効領域(後述))に対するフリック操作(たとえば左右方向のフリック操作)を行う。これによって、ユーザは、MFP10に対して直接遷移指示(現在の画面から「関連画面」へと直接的に遷移すべき旨の指示)を付与する。MFP10は、当該設定画面320に対するフリック操作(直接遷移指示)を検出すると、設定画面320との間に類似関係を有する設定画面370を、「設定画面320との間に関連性を有する他の設定画面」(設定画面320の関連画面)として決定する。そして、MFP10は、一の設定画面320から他の設定画面370への直接的な画面遷移(
図15の中段から最下段への画面遷移)を実行する。なお、設定画面320に関しては、その全領域(設定画面320の全領域)が直接遷移指示有効領域である。「直接遷移指示有効領域」は、直接遷移指示を有効に受け付けることが可能な領域(直接遷移指示の受付有効領域)である。
【0073】
これによれば、過誤による遷移先の設定画面320(コピー用の「カラー」設定画面)から本来の設定画面370(スキャン用の「カラー」設定画面)への遷移動作が、単一のフリック操作のみによって実現される。より詳細には、ホームボタンあるいはリセットボタン等を押下してトップメニュー画面200に一旦戻ることを要さずに、設定画面320から設定画面370への直接的な遷移が実行される。したがって、本来の設定画面370へと比較的容易に遷移することが可能である。
【0074】
一方、トップメニュー画面200におけるフリック操作の対象ボタンが「トップ画面」の呼出ボタンである場合には、次のような動作が行われる。
【0075】
たとえば、トップメニュー画面200において「コピー」ボタン211に対するフリック操作が行われた場合には、「コピー」ボタン211に対応する設定画面310への画面遷移(
図12の上から1段目から同2段目への画面遷移)が行われる。この時点において、さらにユーザは、当該設定画面310(
図5)内の所定の領域に対するフリック操作を行うことによって、MFP10に対して直接遷移指示(現在の画面から「関連画面」へと直接的に遷移すべき旨の指示)を付与する。より詳細には、ユーザは、ボタン311〜317の配置領域(ボタン配置領域とも称する)350以外の領域(「直接遷移指示有効領域」とも称する)に対するフリック操作(たとえば右から左へ向かうフリック操作等)を行う。
【0076】
なお、このフリック遷移モードにおいても、上述の非フリック遷移モードと同様に、ボタン配置領域350に対するフリック操作はボタン配置領域350内のボタンのスライド移動指示操作とみなされる。設定画面310の全領域のうちボタン配置領域350に対するフリック操作は、直接遷移指示とはみなされない。設定画面310の全領域のうち直接遷移指示有効領域(ボタン配置領域350以外の領域)に対するフリック操作が、ユーザからの直接遷移指示であるとみなされる。一の設定画面(たとえば310)において、直接遷移指示有効領域とは異なる領域(たとえばボタン配置領域350)に対してフリック操作が行われても、一の設定画面から他の設定画面への直接的な遷移は行われない。
【0077】
MFP10は、当該設定画面310内の直接遷移指示有効領域に対する当該フリック操作を検出すると、設定画面310に関連する設定画面320を、「設定画面310との間に関連性を有する他の設定画面」(設定画面310の関連画面)として決定する。そして、MFP10は、一の設定画面310から他の設定画面320への直接的な画面遷移(
図12の上から2段目から同3段目への画面遷移)を実行する。端的に言えば、子画面310,320同士での画面遷移が実行される。
【0078】
これによれば、トップメニュー画面200(親画面)からの遷移先の設定画面310(子画面)から、同一カテゴリー「コピー」の別の登録済み設定画面320(別の子画面)への遷移動作が、単一のフリック操作のみによって実現される。より詳細には、ホームボタンあるいはリセットボタン等を押下してトップメニュー画面200に一旦戻ることを要さずに、設定画面310から設定画面320等への直接的な遷移が実行される。したがって、トップメニュー画面200内に配置された複数の呼出ボタンのうちの(呼出ボタン211以外の)他の呼出ボタン214に対応する他の設定画面320へと比較的容易に遷移することが可能である。
【0079】
さらに、同一カテゴリー「コピー」の別の登録済み設定画面330,340への遷移動作(
図12の上から3段目から同4段目への画面遷移、および
図12の上から4段目から同5段目への画面遷移)も、続いて更にフリック操作(たとえば右から左へ向かうフリック操作(左向きのフリック操作))を行うことのみによって実現される。したがって、同一カテゴリー「コピー」の別の登録済み設定画面(子画面)330,340へと比較的容易に遷移することが可能である。
【0080】
このように、トップメニュー画面200から一の設定画面300(子画面)に遷移した後において、当該一の設定画面300との間に関連性を有する2以上の設定画面(子画面)300の相互間において、直接的な遷移動作が行われる。
【0081】
このような直接的な遷移動作においては、より詳細には、左向きのフリック操作が行われるごとに、タッチパネル25における表示画面は、互いに関連性を有する2以上の設定画面(310,320,330,340)の相互間において所定の順序(そのリスト番号順、あるいはカスタマイズ登録時刻順等)に従って順次に遷移する(
図12参照)。
【0082】
また、逆向き(右向き)のフリック操作が行われるごとに、タッチパネル25における表示画面は、互いに関連性を有する2以上の設定画面の相互間において上記所定の順序とは逆の順序(340,330,320,310)に従って順次に遷移する(
図14参照)。
【0083】
<3−3.詳細動作>
<シングルタップ操作に応じた動作等(通常動作)>
つぎに、さらに詳細な動作について、
図16〜
図18のフローチャートを参照しながら説明する。
図16〜
図18は、MFP10の動作を示すフローチャートである。なお、初期状態においては、フリック遷移モードフラグはオフ(OFF)に設定されている。
【0084】
図16のステップS11〜S13の待機ループにおいて、ユーザによる画面操作が検出されると、ステップS14に進む。
【0085】
ステップS14において、トップメニュー画面200(カスタマイズ画面)内のボタンに対するフリック操作が行われたと判定される場合にはステップS15に進み、それ以外の場合には、ステップS21(
図17)に進む。
【0086】
以下では、まず、トップメニュー画面200において上述の標準操作(シングルタップ操作)が行われる場合について主に説明する。
【0087】
標準操作(シングルタップ操作)が行われた場合には、ステップS21に進む。
【0088】
ステップS21において、ステップS11で受け付けられたユーザ操作がフリック遷移モードフラグON中のフリック操作であると判定される場合には、ステップS22に進む。それ以外の場合(ステップS11で受け付けられたユーザ操作がシングルタップ操作である場合等には)には、ステップS21からステップS23,S24に進む。ステップS23では、フリック遷移モードフラグは引き続きオフ(OFF)に設定された状態が維持され、ステップS24では、ユーザ操作に応じた画面遷移が行われる。
【0089】
たとえば、トップメニュー画面200において「コピー」ボタン211に対する「シングルタップ操作」が行われた場合には、ステップS24において、「コピー」ボタン211に対応する設定画面310への画面遷移(
図12の上から1段目から同2段目への画面遷移)が行われる。その後、再びステップS11〜S13の待機ループに戻る。
【0090】
また、設定画面320において「フルカラー」ボタン323に対する「シングルタップ操作」が行われた場合には、ステップS24において、設定値「フルカラー」が設定される。その後、再びステップS11〜S13の待機ループに戻る。
【0091】
このように、フリック遷移モードフラグがオフ(OFF)である期間中等において各画面に対する標準操作(シングルタップ操作)が行われると、ステップS11,S14,S21,S23を経て、ステップS24に進み、当該シングルタップ操作に応じた画面遷移等が行われる。
【0092】
<フリック操作に応じた動作等(同一カテゴリー内の遷移動作)>
次に、トップメニュー画面200においてフリック操作等が行われるとともに、当該フリック操作の対象ボタンが「トップ画面」の呼出ボタンである場合(換言すれば、「トップ画面」の呼出ボタンに対してフリック操作が行われた場合)について説明する。具体的には、トップメニュー画面200において「コピー」ボタン211に対するフリック操作等が行われた場合の動作について説明する。
【0093】
まず、トップメニュー画面200において「コピー」ボタン211に対する「フリック操作」が行われると、次のようにして、「コピー」ボタン211に対応する設定画面310への画面遷移(
図12の上から1段目から同2段目への画面遷移)等が行われる(ステップS11,S14〜S17)。
【0094】
ステップS11〜S13の待機ループにおいて、「コピー」ボタン211に対する「フリック操作」が検出されると、ステップS14に進む。そして、ステップS14において、トップメニュー画面200(カスタマイズ画面)内のボタンに対するフリック操作が行われたことがさらに判定され、ステップS15に進む。
【0095】
ステップS15においては、フリック遷移モードフラグをオン(ON)に設定し、ステップS16に進む。ステップS16(
図18も参照)においては、関連画面リスト(画面遷移情報)700の生成処理等が行われる。
図18は、ステップS16の詳細動作を示すフローチャートである。
【0096】
図18のステップS61の初期化処理(画面遷移情報のクリア等)が行われた後、ステップS62では、トップメニュー画面200におけるフリック操作の対象ボタン(「コピー」ボタン211)に対応する設定画面310の情報が、関連画面リスト(画面遷移情報)700(710(
図21))の先頭行に記録される。
【0097】
次のステップS63では、トップメニュー画面200におけるフリック操作の対象ボタンが、「トップ画面」の呼出ボタンと「詳細設定画面」の呼出ボタンとのいずれであるかが判定される。
【0098】
トップメニュー画面200におけるフリック操作の対象ボタンが、「トップ画面」の呼出ボタンである場合には、ステップS64に進む。
【0099】
ステップS64では、MFP10(格納部5)内に格納されたデータテーブル(画面構成情報)610(
図19)等に基づいて、関連画面リスト(画面遷移情報)700が生成される。
【0100】
詳細には、データテーブル610に含まれる複数の設定画面300のうち、フリック操作の対象ボタン(「コピー」ボタン211)に対応する設定画面310と同じカテゴリーに分類される画面が、設定画面310の「関連画面」として抽出される。具体的には、その「カテゴリー」が「コピー」である3つの設定画面320,330,340(ボタン番号「4」,「6」,「7」の呼出ボタン214,216,217にそれぞれ対応する設定画面)が、設定画面310の「関連画面」として抽出される。そして、(呼出ボタン211をも含む)4つの呼出ボタン211,214,216,217に対応する設定画面310,320,330,340に関する情報を含む関連画面リスト700(710)が生成される。当該関連画面リスト700は、格納部5に格納される。
【0101】
関連画面リスト710には、
図21に示すように、ボタン211に対応する設定画面310の次の遷移先の画面は、ボタン214(ボタン番号「4」)に対応する設定画面320である旨が規定されている。また、関連画面リスト710には、設定画面320の次の遷移先は、ボタン216(ボタン番号「6」)に対応する設定画面330である旨、および、設定画面330の次の遷移先は、ボタン217(ボタン番号「7」)に対応する設定画面340である旨も規定されている。このような関連画面リスト710を用いることによって、関連する他の設定画面への直接的遷移が実現される。
【0102】
ステップS16の次のステップS17(
図16参照)においては、現在の画面200から設定画面310への遷移が行われる。そして、再びステップS11に戻る。なお、前回の画面操作から所定の期間T1(たとえば数秒〜十数秒)が経過すると、
図16の冒頭の待機ループにおいて、フリック操作モードフラグはオフ(OFF)に変更される(ステップS13)。ここでは、以降の各画面操作は、直前の画面操作から所定期間T1内に行われるものとする。
【0103】
ここにおいて、トップメニュー画面200内のボタン211に対するフリック操作に応じて設定画面310に遷移した時点にて、本来の意図とは異なる画面に遷移したことにユーザが気付いた場合(あるいはユーザが意識的に直接的な遷移動作を行いたい場合)等において、さらにユーザは、当該設定画面310に対するフリック操作を行う。より詳細には、ユーザは、ボタン311〜317の配置領域以外の領域に対するフリック操作(たとえば右から左へ向かうフリック操作(左向きのフリック操作)等)を行う。
【0104】
ステップS11にて当該フリック操作が検出されると、ステップS14を経てステップS21(
図17)に進む。ステップS21にて、フリック遷移モードフラグがオン(ON)である期間中にフリック操作が検出されたことが判定されると、ステップS21からステップS22に進む。ステップS22では、当該フリック操作が「直接遷移指示有効領域」にて行われたものであるか否かが判定される。
【0105】
当該フリック操作が直接遷移指示有効領域にて行われたものでない場合には、ステップS23,S24に進む。たとえば、当該フリック操作が設定画面310のボタン配置領域350(非「直接遷移指示有効領域」)にて行われたものである場合には、フリック遷移モードフラグがオフ(OFF)に変更され(ステップS23)、設定画面310内のボタン配置領域350内におけるスクロール操作が実行される(ステップS24)。
【0106】
一方、当該フリック操作が直接遷移指示有効領域にて行われたものである場合には、ステップS22からステップS31に進む。
【0107】
ステップS31では、フリック操作の向きに応じた分岐処理が実行される。当該フリック操作が右から左へ向かう操作(左向きのフリック操作)である場合には、ステップS32に進む。一方、当該フリック操作が逆向きの操作(左から右へ向かう操作)(右向きのフリック操作)である場合には、ステップS36に進む。
【0108】
たとえば、左向きのフリック操作が行われた場合には、ステップS32〜ステップS34において、(リスト番号に関する)インデックス値iが、次の遷移先の画面を示す値に更新される。具体的には、まず、ステップS32でインデックス値iが1つインクリメント(+1)される。インクリメント後の値が(リスト番号の)最終番号を超えているときには、ステップS34で値iを「1」に戻した後に、ステップS35に進む。一方、インクリメント後の値が最終番号以下であるときには、ステップS34を経ずにステップS33からステップS35に進む。
【0109】
逆に、右向きのフリック操作が行われた場合には、ステップS36〜ステップS38において、インデックス値iが、次の遷移先の画面を示す値に更新される。具体的には、まず、ステップS32で値(インデックス)iが1つデクリメント(−1)される。デクリメント後の値が「0」であるときには、ステップS37で値iを(リスト番号の)最終番号に変更した後に、ステップS35に進む。一方、インクリメント後の値が0でない場合には、ステップS38を経ずにステップS37からステップS35に進む。
【0110】
そして、ステップS35では、関連画面リスト710に基づく画面遷移が行われる。具体的には、更新後のインデックス値i(リスト番号)に対応する設定画面が関連画面リスト710(
図21)に基づいて求められ、当該設定画面への遷移動作が実行される。
【0111】
たとえば、MFP10は、設定画面310(詳細にはその直接遷移指示有効領域)に対するフリック操作に応答して、一の設定画面310から他の設定画面320への直接的な画面遷移(
図12の上から2段目から同3段目への画面遷移)を実行する。より具体的には、設定画面310が表示されている状態において、設定画面320が、設定画面310の右端から左向きに徐々にスライドインして操作画面310に重ねて表示される。
【0112】
これによれば、トップメニュー画面200からの遷移先の設定画面310から同一カテゴリー「コピー」の別の登録済み設定画面320への遷移動作が、単一のフリック操作のみによって実現される。したがって、本来の設定画面370へと比較的容易に遷移することが可能である。
【0113】
その後、ステップS11に戻ると、今度は、
図12の上から3段目から同4段目への画面遷移が行われる。具体的には、設定画面310に対するフリック操作に応じて設定画面320に遷移した時点にて、ユーザは、当該設定画面320に対する左向きのフリック操作をさらに行う。これに応じて、MFP10は、ステップS11,S14,S21,S22,S31、およびS32〜S34を経て、ステップS35の画面遷移処理を行う。これにより、MFP10は、(設定画面320に対するフリック操作に応答して、)設定画面320から他の設定画面330への直接的な画面遷移(
図12の上から3段目から同4段目への画面遷移)を実行する。より具体的には、設定画面320が表示されている状態において、設定画面330が、設定画面320の右端から左向きに徐々にスライドインして操作画面320に重ねて表示される。
【0114】
その後、ステップS11に戻ると、今度は、
図12の上から4段目から同5段目への画面遷移が行われる。具体的には、設定画面320(詳細にその任意の位置)に対するフリック操作に応じて設定画面330に遷移した時点にて、ユーザは、当該設定画面330に対する左向きのフリック操作を行う。これに応じて、MFP10は、ステップS11,S14,S21,S22,S31、およびS32〜S34を経て、ステップS35の画面遷移処理を行う。これにより、MFP10は、設定画面330から他の設定画面340への直接的な画面遷移(
図12の上から4段目から同5段目への画面遷移)を実行する。より具体的には、設定画面330が表示されている状態において、設定画面340が、設定画面330の右端から左向きに徐々にスライドインして操作画面330に重ねて表示される。
【0115】
その後、ステップS11に戻ると、今度は、
図12の上から5段目から同2段目への画面遷移が行われる。具体的には、設定画面340に遷移した後において、ユーザは、当該設定画面340に対する左向きのフリック操作を行う。これに応じて、MFP10は、ステップS11,S14,S21,S22,S31、およびS32〜S34を経て、ステップS35の画面遷移処理を行う。これにより、MFP10は、設定画面340から他の設定画面310への直接的な画面遷移(
図12の上から5段目から同2段目への画面遷移)を実行する。より具体的には、設定画面340が表示されている状態において、設定画面310が、設定画面340の右端から左向きに徐々にスライドインして操作画面340に重ねて表示される。
【0116】
このように、トップメニュー画面200(カスタマイズ画面)内の或る呼出ボタン211に対する操作により、当該呼出ボタン211に対応する設定画面310に遷移した後に、トップメニュー画面200内の別の呼出ボタン214,216,217に対応する設定画面320,330,340(設定画面310と同一のカテゴリーに属する設定画面)に比較的容易に遷移することが可能である。
【0117】
なお、ここでは、左向きのフリック操作に応じて、関連画面リスト710に記載された2以上の設定画面がその対応リスト番号の昇順に従って順次に表示される態様が示されている。逆に、ユーザが右向きのフリック操作を行う場合には、関連画面リスト710に記載された2以上の設定画面がその対応リスト番号の降順に従って順次に表示される(
図14参照)。
図14においては、トップメニュー画面200から設定画面310に遷移した時点で右向きのフリック操作が行われると、リスト番号「1」に対応する設定画面310から、リスト番号「4」(最終リスト番号)に対応する設定画面340へと画面遷移が行われることが示されている。その後、右向きのフリック操作が行われるごとに、比較的小さなリスト番号(「3」,「2」,「1」)に対応する設定画面(330,320,310)へと順次に画面遷移が行われることが示されている。なお、
図14の上から5段目の設定画面320に遷移した場合、その次には、再び同2段目の設定画面310への画面遷移が行われる。
【0118】
また、常に一方の向き(たとえば左向き)のフリック操作を連続して行うのではなく、一方の向きのフリック操作と他方の向きのフリック操作とを交互にあるいは任意に織り交ぜて行うようにしてもよい。たとえば、左向きのフリック操作によって設定画面310,320,330,340へと順次に遷移させた後に、右向きのフリック操作によって設定画面330に1つ戻すこと(逆向きに遷移すること)も可能である。
【0119】
<フリック操作に応じた動作等(類似画面への遷移動作)>
次に、トップメニュー画面200においてフリック操作等が行われるとともに、当該フリック操作の対象ボタンが「詳細設定画面」の呼出ボタンである場合(換言すれば、「詳細設定画面」の呼出ボタンに対してフリック操作が行われた場合)について説明する。具体的には、トップメニュー画面200において「カラー」ボタン214に対するフリック操作等が行われた場合の動作について説明する。
【0120】
トップメニュー画面200において「カラー」ボタン214に対するフリック操作が行われた場合には、「カラー」ボタン214に対応する設定画面320への画面遷移(
図15の最上段から中段への画面遷移)が行われる(ステップS11,S14〜S17)。
【0121】
ステップS11〜S13の待機ループにおいて、「カラー」ボタン214に対する「フリック操作」が検出されると、ステップS14に進む。そして、ステップS14において、トップメニュー画面200(カスタマイズ画面)内のボタンに対するフリック操作が行われたことがさらに判定され、ステップS15に進む。
【0122】
ステップS15においてはフリック遷移モードフラグがオン(ON)に設定され、ステップS16に進む(
図18も参照)。
【0123】
具体的には、
図18のステップS61の初期化処理が行われた後、ステップS62では、トップメニュー画面200におけるフリック操作の対象ボタン(「カラー」ボタン214)に対応する設定画面の情報が、関連画面リスト700(730(
図22))の先頭行(リスト番号「1」の行)に記録される。
【0124】
次のステップS63では、トップメニュー画面200におけるフリック操作の対象ボタンが、「詳細設定画面」の呼出ボタンであることが判定され、ステップS65に進む。
【0125】
ステップS65では、MFP10(格納部5)内に格納された類似画面情報630(
図20)およびデータテーブル(画面構成情報)610(
図19)等に基づいて、関連画面リスト730(
図22)が生成される。具体的には、一の設定画面に類似する他の設定画面が類似テーブル630に基づいて決定され、決定された「他の設定画面」に関する情報がデータテーブル(画面構成情報)610から抽出されること等によって、関連画面リスト730(
図22)が生成される。
【0126】
詳細には、データテーブル610に含まれる複数の設定画面300のうち、フリック操作の対象ボタン(「カラー」ボタン214)に対応する設定画面320に類似する設定画面370が、設定画面320の「関連画面」として抽出される。類似画面情報630には、コピー向けの「カラー」ボタン214に対応する設定画面320とスキャン向けの「カラー」ボタン218に対応する設定画面370とが類似する旨、が記述されている。そのような記述に基づいて、設定画面370が設定画面320の「関連画面」として抽出され、関連画面リスト730(
図22)には、設定画面370に関する情報がリスト番号「2」の行に記録される。換言すれば、互いに類似する設定画面を規定した類似画面情報630に基づき設定画面320に類似すると判定される設定画面370が、データテーブル610から抽出されて関連画面リスト730に記録される。
【0127】
ステップS16の次のステップS17(
図16参照)においては、トップメニュー画面200から設定画面320への画面遷移が行われる。そして、再びステップS11に戻る。
【0128】
その後、ユーザは、設定画面320に対するフリック操作をさらに行う。より具体的には、トップメニュー画面200内のボタン214に対するフリック操作に応じて設定画面320に遷移した時点にて、ユーザは、当該設定画面320に対するフリック操作をさらに行う。
【0129】
当該フリック操作に応答して、今度は、
図15の上から2段目から同3段目への画面遷移が行われる。具体的には、設定画面200に対するフリック操作に応じて設定画面320に遷移した後において、ユーザは、今度は当該設定画面320に対する左向きのフリック操作を行う。これに応じて、MFP10は、ステップS11,S14,S21,S22,S31、およびS32〜S34を経て、ステップS35の画面遷移処理を行う。これにより、MFP10は、設定画面320から他の設定画面370への直接的な画面遷移(
図15の上から2段目から同3段目への画面遷移)を実行する。より具体的には、設定画面320が表示されている状態において、設定画面370が、設定画面320の右側から左向きに徐々にスライドインして操作画面320に重ねて表示される。
【0130】
その後、同じ向きのフリック操作(左向きのフリック操作)に応じて、設定画面370から今度は設定画面320への画面遷移が行われる。
【0131】
また、逆向きのフリック操作(右向きのフリック操作)に応じても、設定画面370から設定画面320への画面遷移が行われる。なお、右向きのフリック操作が行われる場合には、一の設定画面(たとえば320)が表示されている状態において、別の設定画面(たとえば370)が、当該一の設定画面の左端から右向きに徐々にスライドインして当該一の操作画面に重ねて表示される。
【0132】
以上のように、トップメニュー画面200(カスタマイズ画面)内の或る呼出ボタン214に対する操作により、当該呼出ボタン214に対応する設定画面320に遷移した後に、当該設定画面320に対するフリック操作に応じて、さらに別の設定画面370への直接的な遷移動作が行われる。したがって、設定画面320との類似性を有する設定画面370に比較的容易に遷移することが可能である。
【0133】
また、この実施形態においては、トップメニュー画面200内の一の呼出ボタンに対するフリック操作が行われた時点(一の呼出ボタンに対応する一の設定画面への遷移時点)から所定時間内に、遷移先画面にて更に遷移指示操作(更なるフリック操作)が行われたことをも条件(ステップS12参照)として、一の設定画面から他の設定画面への直接的な遷移が実行されている。このような時間制限を設けることによれば、比較的急いでいるユーザにのみ直接遷移操作を許可することができる。換言すれば、あまり急いでいないユーザには直接遷移操作を許可せずユーザ操作の複雑化を回避することが可能である。ただし、これに限定されず、このような時間制限を設けないようにしてもよい。
【0134】
<4.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0135】
たとえば、上記実施形態においては、「トップメニュー画面200」内の呼出ボタンの選択操作に応じて或る設定画面に遷移した後に、さらにフリック操作(遷移指示操作)が受け付けられる態様が例示されているが、これに限定されない。換言すれば、カスタマイズ画面は、トップメニュー画面200に限定されない。カスタマイズ画面は、ショートカットボタン(呼出ボタン)を含むコピートップ画面等であってもよい。
図23は、このような変型例を示す図である。
【0136】
図23では、「コピ−」トップ画面310b内の右端付近の領域において、2つのショートカットボタン(呼出ボタン)411,412が配置されている。ショートカットボタン411が「シングルタップ」されると、「ブック原稿」の設定画面390b(
図24)がタッチパネル25に表示される。あるいは、ショートカットボタン412が「シングルタップ」されると、「用紙」の設定画面330b(
図25)がタッチパネル25に表示される。なお、「ブック原稿」の設定画面390bおよび「用紙」の設定画面330bは、それぞれ、「コピ−」に関する詳細設定画面である。
【0137】
同様に、「コピ−」トップ画面310b(
図26の最上段も参照)内のショートカットボタン411に対する「フリック操作」が行われる場合には、「ブック原稿」の設定画面390b(
図24)がタッチパネル25に表示される(
図26の中段参照)。なお、ショートカットボタン412に対する「フリック操作」が行われる場合には、「用紙」の設定画面330b(
図25)がタッチパネル25に表示される。
【0138】
さらに、「ブック原稿」の設定画面390b(
図24)がタッチパネル25に表示されている状態(
図26の中段参照)において、設定画面390bに対するフリック操作がさらに行われると、MFP10は設定画面390bから設定画面330bへの直接的な遷移動作を実行する(
図26の最下段参照)。
【0139】
これによれば、「コピ−」トップ画面310bからの遷移先の設定画面390bから、同一カテゴリー「コピー」の別の登録済み設定画面330bへの遷移動作が、単一のフリック操作のみによって実現される。したがって、設定画面390bから設定画面330bへの画面遷移動作が比較的容易に実現され得る。
【0140】
換言すれば、「コピ−」トップ画面310b(カスタマイズ画面)内の或る呼出ボタン(ショートカットボタン)411に対する操作により、当該呼出ボタン411に対応する設定画面390bに遷移した後に、トップメニュー画面200内の別の呼出ボタン412に対応する設定画面330b(設定画面390bと同一のカテゴリーに属する設定画面330b)に比較的容易に遷移することが可能である。
【0141】
また、上記実施形態等においては、更なる直接的な画面遷移を指示する操作(「遷移指示操作」)として、左向きあるいは左向きのフリック操作が例示されているが、これに限定されない。たとえば、他の向き(たとえば、上向きあるいは下向き)のフリック操作が、「遷移指示操作」として行われるようにしてもよい。また、「遷移指示操作」は、フリック操作でなくてもよく、ダブルタップ操作あるいは円を描く操作などの他の操作であってもよい。
【0142】
また、上記実施形態等においては、カスタマイズ画面(親画面)内の一の呼出ボタンに対する第1の操作と、当該第1の操作に応じた遷移先の一の設定画面における第2の操作(遷移指示操作)とが、互いに同じ種類の操作(フリック操作)である態様が例示されているが、これに限定されない。たとえば、第1の操作と第2の操作とは互いに異なる種類であってもよい。具体的には、第1の操作がダブルタップ操作であり、第2の操作がフリック操作であってもよい。
【0143】
また、上記実施形態等においては、カスタマイズ画面(親画面)の遷移先の画面(子画面)から関連画面への直接遷移は、当該親画面から当該子画面へのフリック操作による遷移を前提としている。換言すれば、上記各実施形態等においては、カスタマイズ画面(親画面)内の一の呼出ボタンに対する操作が標準操作(シングルタップ操作)とは異なる種類の操作であることをも条件として、当該一の呼出ボタンに対応する遷移先の一の設定画面における遷移指示操作(フリック操作等)に応答して当該一の設定画面から他の設定画面への直接的な遷移が行われている。しかしながら、本発明は、これに限定されない。
【0144】
たとえば、カスタマイズ画面内の一の呼出ボタンに対して(フリック操作でなく)シングルタップ操作が行われることにより遷移先の画面(子画面)に遷移した場合においても、当該子画面における遷移指示操作(フリック操作等)に応答して、当該子画面からその関連画面への直接的な遷移が行われるようにしてもよい。
【0145】
これによれば、カスタマイズ画面内の或る呼出ボタンに対する(フリック操作ではなく)シングルタップ操作に応じて当該呼出ボタンに対応する設定画面に遷移した後においても、カスタマイズ画面内の別の呼出ボタンに対応する設定画面に比較的容易に遷移することが可能である。なお、このような場合等において、カスタマイズ画面内の各呼出ボタンのそれぞれに対応する関連画面リスト700は、たとえば、上記ステップS11よりも前の時点(カスタマイズ画面の生成直後の時点等)において予め生成されればよい。
【0146】
また、上記実施形態等においては、互いに異なる2つの呼出ボタン214,218にそれぞれ対応する2つの設定画面320,370が、互いに類似関係を有する画面として抽出されている。より詳細には、同じ文字列(「カラー」)が付された呼出ボタンに対応し且つ異なるカテゴリー(「コピー」および「ファクス/スキャナ」)に属する2つの設定画面320,370が、互いに類似関係を有する画面として抽出されている。しかしながら、本発明は、これに限定されない。たとえば、同じ文字列(「濃度」)を含む呼出ボタンに対応し且つ同じカテゴリー(いずれも「コピー」)に属する2つの設定画面(「濃度」設定用の設定画面および「下地濃度」設定用の設定画面(
図20参照))が、互いに類似関係を有する画面として抽出されるようにしてもよい。あるいは、互いに類似するアイコン画像が付された呼出ボタンに対応する2つの設定画面が、互いに類似関係を有する画面として抽出されるようにしてもよい。さらには、3つ以上の設定画面が互いに類似関係を有する画面として抽出されるようにしてもよい。これらの様々な種類の類似関係は類似テーブル630に予め規定されればよい。