特許第6443076号(P6443076)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コニカミノルタ株式会社の特許一覧
<>
  • 特許6443076-画像読取装置及び画像形成装置 図000002
  • 特許6443076-画像読取装置及び画像形成装置 図000003
  • 特許6443076-画像読取装置及び画像形成装置 図000004
  • 特許6443076-画像読取装置及び画像形成装置 図000005
  • 特許6443076-画像読取装置及び画像形成装置 図000006
  • 特許6443076-画像読取装置及び画像形成装置 図000007
  • 特許6443076-画像読取装置及び画像形成装置 図000008
  • 特許6443076-画像読取装置及び画像形成装置 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6443076
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】画像読取装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 27/62 20060101AFI20181217BHJP
   H04N 1/10 20060101ALI20181217BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   G03B27/62
   H04N1/10
   H04N1/00 519
   H04N1/00 567Q
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-12102(P2015-12102)
(22)【出願日】2015年1月26日
(65)【公開番号】特開2016-138912(P2016-138912A)
(43)【公開日】2016年8月4日
【審査請求日】2017年12月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087572
【弁理士】
【氏名又は名称】松川 克明
(72)【発明者】
【氏名】山村 晃
(72)【発明者】
【氏名】赤堀 優一
【審査官】 鳥居 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−115462(JP,A)
【文献】 特開2014−209678(JP,A)
【文献】 特開2014−096721(JP,A)
【文献】 特開2005−195785(JP,A)
【文献】 特開2005−051385(JP,A)
【文献】 特開2001−215638(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0139896(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B27/58−27/64
H04N 1/00
1/04−1/207
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像読取装置本体部に出退自在に設けられたレバーを有し、このレバーを蓋部材で前記画像読取装置本体部内に押し込み、押し込まれたレバーの高さにより、開閉動作のうち少なくとも2つ以上の開閉位置を検知する画像読取装置において、
開閉位置を検知するために、押し込まれた前記レバーの高さを調整する調整部材が前記蓋部材に設けられ、前記蓋部材は、第1のヒンジが取り付けられた第1の蓋部材と、第2のヒンジが取り付けられた第2の蓋部材とからなり、前記第1の蓋部材又は第2の蓋部材のどちらか一方を選択して画像読取装置本体部に取り付け可能であり、前記第1のヒンジと第2のヒンジとは回転中心が異なり、前記第1の蓋部材における第1の開閉位置を検知する第1のレバー位置と、第2の蓋部材における第1の開閉位置を検知する第1のレバー位置と、を前記第1の蓋部材の調整部材と前記第2の蓋部材の調整部材により一致させると共に、前記第1の蓋部材における第2の開閉位置を検知する第2のレバー位置と、第2の蓋部材における第2の開閉位置を検知する第2のレバー位置と、を前記第1の蓋部材の調整部材と前記第2の蓋部材の調整部材により一致させたことを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記第1の蓋部材の調整部材は、前記レバーと当接する面が、開閉検知する第1のレバー位置の時、前記画像装置本体の上面と平行になるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記第1の蓋部材の調整部材は、前記レバーと当接する面が、開閉検知する第2のレバー位置の時、前記画像装置本体の上面と平行になるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記調整部材と当接する前記レバーの先端部は、円弧状の曲率を持つことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記画像装置本体の上面からヒンジの回転中心迄の距離が、前記第2の蓋部材の第2のヒンジよりも、第1の蓋部材の第1のヒンジが大きくなっており、前記第1の蓋部材に自動原稿搬送部が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
画像読取装置を備えた画像形成装置において、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像読取装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を読み取るのに用いられる画像読取装置及びこのような画像読取装置を備えた画像形成装置に関するものである。特に、画像読取装置本体部に出退自在に設けられたレバーを有し、このレバーを蓋部材で前記画像読取装置本体部内に押し込み、押し込まれたレバーの高さにより、開閉動作のうち少なくとも2つ以上の開閉位置を検知する画像読取装置において、異なる種類の蓋部材を装着させる場合においても、少なくとも2つ以上の開閉位置を、1つのレバーにより適切に検知できるようにする点に特徴を有するものである。
【背景技術】
【0002】
スキャナーや、複写機等の画像形成装置において、原稿における画像を読み取る際には、原稿を原稿載置台に載置させ、原稿をプラテンカバーからなる蓋部材や自動原稿搬送部を備えた蓋部材などで押さえつつ、原稿載置台の下面から、走査光学系や受光部を副走査方向に移動させつつ、原稿読取用の露光用光源を点灯させて原稿に向けて照射し、その反射光を受光部で読み取る。
【0003】
また、スキャナーや複写装置においては、原稿載置台に載置された原稿のサイズを自動的に検出して、この検出結果に基づき出力画像サイズや出力用紙を自動選択するなどの機能を備えたものがある。
【0004】
このような原稿サイズの検知を行う装置として、原稿読取用の受光部を用いて行うものがある。原稿読取用の受光部を用いて原稿サイズ検知を行う場合には、原稿を原稿載置台に載置させ、原稿載置台の下面から、原稿読取用の露光用光源を点灯させて原稿に向けて照射し、その反射光を受光部で読み取り、原稿のエッジを検知して原稿のサイズを検出する。
【0005】
また、原稿を蓋部材で押さえて原稿読取やサイズ検知を行うので、蓋部材の色や濃度が出力画像に現れないように、或いは原稿エッジを検知できるように、原稿と蓋部材との区別ができるようにすることが要求されている。このため、蓋部材は、原稿載置台側と面する側は白色の原稿マットが取り付けられている。
【0006】
そして、原稿サイズの検知精度を高めるため、蓋部材を閉じた状態で、背景を白の状態でのサイズ検知と、蓋部材を完全には閉じない状態、例えば半開きの状態にして、背景を実質的に黒としてサイズ検知を行い、この双方の検知結果に基づいて、原稿サイズを特定することが行われている。
【0007】
従来、自動原稿搬送部を備えた蓋部材が半開きの状態にあることをレバーとフォトセンサーで構成された開閉センサーで検出し、自動原稿搬送部を備えた蓋部材が完全に閉じた状態にあることをマグネットとリードスイッチからなる磁気センサーで検出していた(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
しかしながら、磁気センサーは、高価なため1つのレバーと2つのフォトセンサーで、2つの開閉位置を検知する装置が考えられる。この構成は、レバーを原稿載置台が設けられた画像読取装置本体部に出退自在に設け、このレバーが蓋部材を閉じる際に、押し下げられ、半開きの状態の位置を1つのフォトセンサーで検出し、蓋部材を閉じる際には、更にレバーが押し下げられ、この閉じた状態の位置をもう一つのフォトセンサーで検出することにより、1つのレバーと2つのフォトセンサーで、2つの開閉位置を検知することができる。
【0009】
ところで、プラテンカバーからなる蓋部材や自動原稿搬送部を備えた蓋部材は、原稿読取装置の本体にヒンジを介して開閉自在に取り付けられ、それぞれ蓋部材を開いたときには、それぞれの自重で閉じようとする力を相殺して、所定の角度で保持できるようにコイルスプリングなどが内蔵されている。
【0010】
自動原稿搬送部を備えた蓋部材は、プラテンカバーからなる蓋部材に比べて重量が大きい。このため、自動原稿搬送部を備えた蓋部材を原稿載置台に開閉自在に取り付けるヒンジは、プラテンカバーからなる蓋部材を取り付けるヒンジより大きなものになることが多い。この結果、自動原稿搬送部を備えた蓋部材とプラテンカバーからなる蓋部材とは、ヒンジの回転中心が異なることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2005−195785号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
1つのレバーと2つのフォトセンサーで2つの開閉位置を検知する装置を構成した場合、ヒンジの回転中心が異なると、開閉位置に応じたレバーを押し込む高さが相違することになる。この結果、プラテンカバーからなる蓋部材でレバーを押し込む際に設定したフォトセンサーの位置と、自動原稿搬送部を備えた蓋部材でレバーを押し込む際に設定したフォトセンサーの位置が異なるので、位置検出を共通化できないという問題があった。
【0013】
ここで、自動原稿搬送部を備えた蓋部材とプラテンカバーからなる蓋部材とに用いるヒンジを共通のものを用いれば、ヒンジの回転中心が一致し、上記した問題は生じないが、この場合には使用できる自動原稿搬送部を備えた蓋部材とプラテンカバーからなる蓋部材が制限されるという難点がある。
【0014】
本発明は、自動原稿搬送部を備えた蓋部材とプラテンカバーからなる蓋部材を多様な組合せで、ヒンジが非共通なものにおいても、1つのレバーと2つのフォトセンサーで開閉位置の検知が行える画像読取装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の画像読取装置においては、前記の課題を解決するため、画像読取装置本体部に出退自在に設けられたレバーを有し、このレバーを蓋部材で前記画像読取装置本体部内に押し込み、押し込まれたレバーの高さにより、開閉動作のうち少なくとも2つ以上の開閉位置を検知する画像読取装置において、開閉位置を検知するために、押し込まれた前記レバーの高さを調整する調整部材を前記蓋部材に設け、前記蓋部材は、第1のヒンジが取り付けられた第1の蓋部材と、第2のヒンジが取り付けられた第2の蓋部材とからなり、前記第1の蓋部材又は第2の蓋部材のどちらか一方を選択して画像読取装置本体部に取り付け可能であり、前記第1のヒンジと第2のヒンジとは回転中心が異なり、前記第1の蓋部材における第1の開閉位置を検知する第1のレバー位置と、第2の蓋部材における第1の開閉位置を検知する第1のレバー位置と、を前記第1の蓋部材の調整部材と前記第2の蓋部材の調整部材により一致させると共に、前記第1の蓋部材における第2の開閉位置を検知する第2のレバー位置と、第2の蓋部材における第2の開閉位置を検知する第2のレバー位置と、を前記第1の蓋部材の調整部材と前記第2の蓋部材の調整部材により一致させた
【0017】
ここで、前記第1の蓋部材の調整部材は、開閉検知する第1のレバー位置の時に、前記レバーと当接する面が、前記画像装置本体の上面と平行になるように形成し、また、第2のレバー位置の時にも、前記レバーと当接する面が、前記画像装置本体の上面と平行になるように形成することが好ましい。
【0018】
また、前記調整部材と当接する前記レバーの先端部は、円弧状の曲率を持たせることが好ましい。
【0019】
また、前記第1の蓋部材に自動原稿搬送部を設ける場合、画像装置本体の上面からヒンジの回転中心迄の距離が、前記第2の蓋部材の第2のヒンジのよりも、第1の蓋部材の第1のヒンジが大きくなっている。
【0020】
また、本発明の画像形成装置においては、画像を読み取る画像読取装置として、前記のような画像読取装置を用いるようにした。
【発明の効果】
【0021】
この発明によれば、蓋部材に調整部材を設けることで、開閉動作のうち少なくとも2つ以上の開閉位置を検出するために、押し込まれたレバーの高さを、蓋部材が代わっても一致させることができ、ヒンジの回転中心が変わっても最適な位置で検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】自動原稿搬送部を備えた第1の蓋部材を取り付けた本発明の実施形態の画像形成装置の全体構成を示す斜視図である。
図2】プラテンカバーからなる第2の蓋部材を取り付けた本発明の実施形態の画像形成装置の全体構成を示す斜視図である。
図3】第1の蓋部材、第2の蓋部材を外した状態の本発明の実施形態の画像形成装置の上面図である。
図4図1の矢印L方向から見た画像読取装置を示す説明図であり、(a)は第1の蓋部材を半開きにした第1の開閉位置の状態を示し、(b)は第1の蓋部材を閉じた第2の開閉位置の状態を示している。
図5図4(a)、(b)の要部を拡大した説明図である。
図6図2の矢印L方向から見た画像読取装置を示す説明図であり、(a)は第2の蓋部材を半開きにした第1の開閉位置の状態を示し、(b)は第2の蓋部材を閉じた第2の開閉位置の状態を示している。
図7図6(a)、(b)の要部を拡大した説明図である。
図8】本発明の実施形態の画像形成装置において、原稿サイズを検知する構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施の形態に係る画像読取装置及びそれを用いる画像形成装置について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明にかかる画像読取装置及びそれを用いる画像形成装置は、下記の実施形態に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
【0024】
まず、本発明の実施形態にかかる画像読取装置を使用する画像形成装置の例を図面に基づいて説明する。本実施形態は、画像読取装置をデジタル複合機に適用した例である。
【0025】
この画像形成装置10は、機能的には、大別して原稿読取部分と画像形成部分とを備えている。そして、これら各機能部分を適宜制御下で利用することにより、FAX機能、コピー機能、スキャン機能、プリント機能などの諸機能を実現する構成となっている。
【0026】
この画像形成装置10では、画像形成機能を担う画像形成部20の上方に、画像読取機能を担う画像読取装置30が配設されている。
【0027】
画像形成部20の内部には、画像形成、即ち、用紙に画像を形成する画像形成ユニットが設けられている。画像形成部20は、少なくとも1つの給紙カセット22の上方に、画像形成ユニットが配設された構成となっている。そして、給紙カセット22に収容される用紙を画像形成ユニットへ給紙して画像形成を行った後に、画像形成された用紙を外部へ排出する構成となっている。
【0028】
画像読取装置30は、画像読み取り、即ち、原稿の情報を画像データとして読み取るように構成されている。ここでは、画像読取装置30は、原稿固定方式のスキャナーとして原稿を読み取ると共に、シードフィード方式のスキャナーとして原稿を読み取り可能に構成されている。
【0029】
ここで、原稿固定方式のスキャナーとは、原稿を静止させた状態で画像露光部38を走査することで、原稿を読取る構成である。また、シートフィード方式のスキャナーとは、画像露光部38を一定位置に配設した状態で原稿を搬送することで原稿の読み取りを行う構成である。
【0030】
画像読取装置30は、画像形成部20の上方に設けられた画像読取本体部32の上方に、自動原稿搬送部41を備えた第1の蓋部材40とプラテンカバーからなる第2の蓋部材45のどちらか一方が取り付けられる。第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45は、画像読取装置30の画像読取本体部32の上面を覆う蓋部の機能と原稿を押圧する原稿押圧部材の機能を有している。
【0031】
画像読取本体部32は、平面視略方形状の筐体部32aの上方に本体カバー部34が取付けられ、これらの内部に画像を読み取るための各種部材を収容するための内部空間が形成されている。
【0032】
本体カバー部34の上面には、図1図3に示すように、コンタクトガラス35及び原稿載置台としてのプラテンガラス36が取付けられている。プラテンガラス36は、画像を読み取る際に原稿を載置するための透明板状部材であり、コンタクトガラス35は、シートフィード方式にて画像を読み取る際に、搬送される原稿に接触可能に配設された透明長尺状部材である。
【0033】
また、画像読取本体部32の内部空間には、画像露光部38及び受光部39が設けられている。
【0034】
画像露光部38は、載置される原稿又は搬送される原稿に光を照射してその反射光を受光部39に向けて導く、そして、受光部39は導かれた反射光を結像し、読み取る。画像露光部38は、原稿を照明する光源や原稿からの光を反射するミラー(図示省略)等を有しており、上記コンタクトガラス35及びプラテンガラス36の下方を図示省略の移動手段の駆動力を受けて読み取り可能な条件を保ちながら往復移動自在に配設されている。
【0035】
また、受光部39は、原稿からの反射光39Lを、上記画像露光部38等を介して、内蔵されたCCDセンサー上にレンズで結像可能に構成されている。これにより、原稿からの反射光を電気信号に変換する。
【0036】
そして、シートフィード方式にて原稿読み取りを行う場合には、画像露光部38をコンタクトガラス35の下方で静止させた状態で、第1の蓋部材40の自動原稿搬送部41により原稿をコンタクトガラス35に接触させるように搬送することで、この原稿が読み取られるようになっている。
【0037】
また、原稿固定方式にて原稿読み取りを行う場合には、プラテンガラス36上に原稿を載置して、この原稿を押え付けるように、第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45を閉じた状態(図4(b)、図6(b)参照)で、プラテンガラス36の下方で画像露光部38を走査させることで、この原稿が読み取られるようになっている。
【0038】
図1及び図4に示すように、第1の蓋部材40は、原稿マット部40aと自動原稿搬送部41とを有している。原稿マット部40aはクッション材40cを介して第1の蓋部材40のプラテンガラス36側に取り付けられている。この第1の蓋部材40は、画像読取本体部32のプラテンガラス36の一側で第1のヒンジ31により回動自在に支持されており、上記プラテンガラス36及びコンタクトガラス35を開閉自在に覆っている。
【0039】
そして、第1の蓋部材40を開いた状態で、プラテンガラス36上に原稿を載置したり、原稿を取り出し、第1の蓋部材40を閉じた状態で、プラテンガラス36上の原稿をプラテンガラス36と原稿マット部40aとの間で挟込むようにして定位置で保持するようになっている。この原稿マット部40aの押え面は、原稿と略同色、通常は白色とされている。
【0040】
また、自動原稿搬送部41は、トレイに載置された原稿を順次コンタクトガラス35に摺接するように搬送する。
【0041】
本実施形態では、第1の蓋部材40と第2の蓋部材45とのどちらか一方が画像読取本体部32に取り付けられる。このため、図3に示すように、画像読取本体部32の本体カバー部34には、第1の蓋部材40をビス31bで取り付けるための取付部31aと第2の蓋部材45を取り付けるための取付孔33が設けられている。
【0042】
図2図6及び図7に示すように、第2の蓋部材45は、画像読取本体部32のプラテンガラス36の一側で第2のヒンジ37により回動自在に支持される。この第2のヒンジ31はシャフト37bを画像読取本体部32に設けた取付孔33に差し込むことで固定される。第2の蓋部材45のプラテンガラス36側には、白色の原稿マット部45aがクッション材45cを介して設けられている。
【0043】
そして、第2の蓋部材45を開いた状態で、プラテンガラス36上に原稿を載置したり、原稿を取り出したりする一方、第2の蓋部材45を閉じた状態で、プラテンガラス36上の原稿をプラテンガラス36と原稿マット部45aとの間で挟込むようにして定位置で保持するようになっている。
【0044】
また、上記画像読取装置30には、操作パネル60が設けられている。操作パネル60には、本画像形成装置10に対する諸操作を行うための各種スイッチ62及びタッチパネル63が設けられている。タッチパネル63は、本画像形成装置10の動作状況、操作内容等を表示する表示手段としても機能する。
【0045】
本実施形態では、第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45を完全には閉じない状態である第1の開閉位置、例えば半開きの状態(図4(a)、図6(a)参照)にして、背景を実質的に黒としてのサイズ検知と、第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45を閉じた状態である第2の開閉位置にして、背景を白の状態でのサイズ検知と(図4(b)、図6(b)参照)を行う。このため、第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45の第1の開閉位置と第2の開閉位置である2つの開閉位置をレバー51と2つフォトセンサー51a、51bで構成した開閉センサー50で検知する。
【0046】
尚、開閉センサー50は、第1の蓋部材40を用いた場合には、第1の蓋部材40を閉じた状態を検知し、誤搬送による紙詰まりを防止するためにも用いられる。
【0047】
開閉位置検知は、第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45を開きすぎると、一般照明等の光が受光部39に入光し、受光部39による原稿サイズの誤検出を起こしてしまい、第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45を閉めすぎると原稿と原稿マット部41a、45aの区別が付かず原稿サイズの誤検出することがある。このため、開閉位置検知では、所定の開閉角度で検知し、そのタイミングでサイズ検知を行っている。
【0048】
図4図7に示すように、本実施形態においては、レバー51を画像読取装置本体部32の本体カバー部34から突出するように、レバー51をバネ部材51cで上方向に付勢して取り付けられ、第2の蓋部材45や第1の蓋部材40を閉じると、バネ部材51cの付勢力に抗してレバー51が本体カバー部34から画像読取装置本体部32内に入り込む。第2の蓋部材45や第1の蓋部材40を開けると、バネ部材51cの付勢力により、レバー51は本体カバー部34から突出する。このように、レバー51は、画像読取装置本体部32の本体カバー部34に出退自在に取り付けられている。
【0049】
そして、レバー51を短く構成するために、図3図4図6に示すように、ヒンジ31、37の近傍に配置している。また、図4(b)、図6(b)に示すように、少し第2の蓋部材45や第1の蓋部材40が開いた状態で閉検知している。これは、ヒンジ31、37の近傍にレバー51を配置し、部品ばらつきによる検知不良を防止するためである。
【0050】
そして、第2の蓋部材45や第1の蓋部材40を閉じる際に、このレバー51が押し下げられ、図4(a)、図6(a)に示す半開きの状態の位置を第1の位置として、第1フォトセンサー51aで検出する。そして、第2の蓋部材45や第1の蓋部材40を更に閉じると、更にレバー51が押し下げられ、図4(b)、図6(b)に示す閉じた状態の位置を第2の位置として、第2フォトセンサー51bで検出する。1つのレバー51と2つのフォトセンサー51a、51bで、2つの開閉位置を検知している。
【0051】
ここで、自動原稿搬送部41を備えた第1の蓋部材40は、プラテンカバーからなる第2の蓋部材45に比べて重量が大きくなる。このため、第1の蓋部材40を画像読取本体部32の本体カバー部34に開閉自在に取り付ける第1のヒンジ31は、第2の蓋部材45を取り付ける第2のヒンジ37より大きなものを用いている。図5(a)、(b)及び図7(a)、(b)に示すように、本体カバー部34から第1のヒンジ31の回転中心31c迄の距離Aが、本体カバー部34から第2のヒンジ37の回転中心37c迄の距離Aより大きくなり、第1の蓋部材40と第2の蓋部材45とは、ヒンジの回転中心が異なることになる。
【0052】
このように、第1のヒンジ31と第2のヒンジ37とで回転中心が異なると、開閉位置に応じたレバー51を押し込む高さが相違することになる。そこで、本実施形態においては、レバー51と当接する第1の蓋部材40の当接箇所と、第2の蓋部材45の当接箇所に、それぞれこれらがレバー51を押し込む際に設定したフォトセンサー51a、51bの位置が一致するように、レバー51の出退高さを調整する調整部材52、53を設けている。
【0053】
図5及び図7に従い、レバー51、調整部材52、53とフォトセンサー51a、51bとの関係について更に説明する。
【0054】
図5(a)は第1の蓋部材40を半開きの第1の開閉位置まで閉じた状態、同(b)は第1の蓋部材40を第2の開閉位置まで閉じた状態を示し、図7(a)は第2の蓋部材45を半開きの第1の開閉位置まで閉じた状態、同(b)は、第2の蓋部材45を第2の開閉位置まで閉じた状態を示している。
【0055】
第1の蓋部材40のレバー51と当接する箇所に設けられる調整部材52は、テーパー部52aと水平部52bが連接する当接面が設けられている。調整部材52に当接するレバー51の先端部は円弧状の曲率を持って形成されている。レバー51の先端部は円弧状の曲率を持つことで、調整部材52に抵抗なく沿って動くので開閉動作を円滑に行うことができる。
【0056】
図5(a)に示すように、第1の蓋部材40を開放した状態から半開きの第1の開閉位置まで閉じると、レバー51の先端部は、調整部材52のテーパー部52aに沿って移動し、レバー51が押し下げられる。レバー51の高さがBになると、レバー51が第1フォトセンサー51bで検出される。そして、この状態では、レバー51の先端部と当接する調整部材52の当接面となるテーパー部52aは、本体カバー部34と平行、即ち、プラテンガラス36と平行になるように形成されている。
【0057】
続いて、図5(b)の状態になるまで、第1の蓋部材40を閉じると、レバー51の先端部は調整部材52のテーパー部52aから水平部52bの位置まで調整部材52に沿って移動し、押し下げられる。レバー51の高さがCになると、レバー51が第2フォトセンサー51bで検出される。そして、この状態では、レバー51の先端部と当接する調整部材52の水平部52bは本体カバー部34と平行、即ち、プラテンガラス36と平行になるように形成されている。
【0058】
第1の開閉位置、第2の開閉位置でレバー51と当接する調整部材52は本体カバー部34と平行、即ち、プラテンガラス36と平行になるように形成されているので、第1のヒンジ31のがたつきなど水平方向のばらつきが生じても、レバー51の高さを変化させずに一定にすることができる。
【0059】
第1の蓋部材40が半開きの位置、即ち第1の開閉位置の場合には、第1フォトセンサー51aがレバー51を検出するので、第1フォトセンサー51aの検出により、第1の開閉位置を検出することになる。そして、第1の蓋部材40が閉じられた第2の開閉位置になると、第1フォトセンサー51aと第2フォトセンサー51bがレバー51を検知することになり、第1フォトセンサー51a、第2フォトセンサー51bの検出により、第2の開閉位置を検知することになる。
【0060】
第1の蓋部材40が大きく開かれると、第1フォトセンサー51aと第2フォトセンサー51bがともにレバー51を検出しなくなり、この検出結果により第1の蓋部材40が大きく開かれたことを検知することができる。
【0061】
図7(a)(b)に示すように、第2の蓋部材45のレバー51と当接する箇所に設けられる調整部材53は、第1の開閉位置から第2の開閉位置に至るまで斜めに形成された直線状のリブで形成されている。この調整部材53は、第1の蓋部材40の第1の開閉位置の時のレバー51の高さと、第2の開閉位置の時のレバー51の高さとが同じになるように斜めの当接面が形成されている。このように、調整部材53を第1の開閉位置と第2の開閉位置を直線で結んだ形状とすることで、調整部材53を簡素な形状にすることができる
【0062】
図7(a)に示すように、第2の蓋部材45を半開きの第1の開閉位置まで閉じると、レバー51の先端部は調整部材53の斜めの当接面に沿って移動し、レバー51が押し下げられる。レバー51の高さがBになると、レバー51が第1フォトセンサー51bで検出される。
【0063】
続いて、図7(b)の状態になるまで、第2の蓋部材45を閉じると、レバー51の先端部は調整部材53の斜めの当接面に沿って移動し、押し下げられる。レバー51の高さがCになると、レバー51が第2フォトセンサー51bで検出される。
【0064】
第2の蓋部材45が半開きの位置、即ち第1の開閉位置の場合には、第1フォトセンサー51aがレバー51を検出するので、第1フォトセンサー51aの検出により、第1の開閉位置を検知することになる。そして、第2の蓋部材45が閉じられた第2の開閉位置になると、第1フォトセンサー51aと第2フォトセンサー51bがレバー51を検出することになり、第1フォトセンサー51a、第2フォトセンサー51bの検出により、第2の開閉位置を検知することになる。
【0065】
第2の蓋部材45が大きく開かれると、第1フォトセンサー51aと第2フォトセンサー51bがともにレバー51を検出しなくなり、この検出結果により第2の蓋部材45が大きく開かれたことを検出することができる。
【0066】
このように、第1の蓋部材40と第2の蓋部材45にそれぞれ調整部材52、53を設けることで、レバー51の第1の開閉位置の高さと第2の開閉位置の高さが第1の蓋部材40の時も第2の蓋部材45の時も一致させることができる。この結果、第1のヒンジ31と第2のヒンジ37とにおいて、ヒンジの回転中心が変わってもどちらも最適な位置で検知することができる。
【0067】
尚、上記した調整部材52、53は、第1の蓋部材40と第2の蓋部材45の断面形状によって一致させているが、レバー51と当接する面が、第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45の開閉と連動して上下移動することでレバー51の出退高さの位置を一致させるように構成してもよい。
【0068】
図8は、原稿サイズ検知にかかる構成を示すブロック図である。この図8を参照して、原稿サイズ検知について説明する。
【0069】
第1フォトセンサー51a、第2フォトセンサー51bの出力が制御部70に与えられる。制御部70は、CPUやRAM、RAMの記憶手段等によって構成され、原稿サイズを判定する原稿サイズ判定部71としての機能を有している。
【0070】
制御部70は、画像露光部38を制御すると共に、受光部39からの画像信号を得る。受光部39からの画像信号に基づき、制御部70の原稿サイズ判定部71で原稿サイズを判定する。
【0071】
制御部70は、第1フォトセンサー51a、第2フォトセンサー51bの出力により、第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45が開けられたことを検知すると、画像露光部38が所定の原稿幅検知位置に移動する。そして、第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45が閉じられる途中で、第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45が第1の開閉位置に到達したことを検知してこれに応じた検知信号を出力するように構成されている。更に、第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45が第2の開閉位置、即ち閉状態に到達したことを検知してこれに応じた検知信号を出力するように構成されている。このため、第1フォトセンサー51a、第2フォトセンサー51bの出力により、第1の開閉位置、第2の開閉位置を制御部70が検出する。
【0072】
第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45を閉じる途中で第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45の調整部材52、53がレバー51を押込んで第1の開閉位置に到達すると、第1フォトセンサー51aがオン状態になり、このオン信号に応じた検知信号が制御部70に与えられる。
【0073】
制御部70は、第1の開閉位置であると判別すると、画像露光部38及び受光部39で原稿読取動作を行うように指令を与える。これにより、上記原稿幅の方向において原稿読み取りが行われる。第1の開閉位置では、原稿サイズ判定部71は、背景を実質的に黒として、原稿のエッジ検出を行い原稿サイズを判定する。
【0074】
続いて、第1の蓋部材40又は第2の蓋部材45を閉じられた第2の開閉位置に到達すると、第1フォトセンサー51a、第2フォトセンサー51bがオン状態となる。このオン信号に応じた検知信号が制御部70に与えられる。
【0075】
制御部70は、第2の開閉位置であると判別すると、画像露光部38及び受光部39で原稿読取動作を行うように指令を与える。これにより、上記原稿幅の方向において原稿読み取りが行われる。第2の開閉位置では、原稿サイズ判定部71は、背景を白として、原稿のエッジ検出を行いの原稿サイズを判定する。そして、原稿サイズ判定部71は、双方の検知結果に基づいて、原稿サイズを特定する。
【符号の説明】
【0076】
10 画像形成装置
20 画像形成部
22 給紙カセット
30 画像読取装置
31 第1のヒンジ
32 画像読取本体部
34 本体カバー部
35 コンタクトガラス
36 プラテンガラス(原稿載置台)
37 第2のヒンジ
37c回転中心
38 画像露光部
39 受光部
40 第1の蓋部材
40a 原稿マット部
41 自動原稿搬送部
45 第2の蓋部材
45a 原稿マット部
51 レバー
51a 第1フォトセンサー
51b 第2フォトセンサー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8