特許第6443113号(P6443113)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6443113
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】電池パックの製造方法及び電池パック
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/10 20060101AFI20181217BHJP
   H01M 2/20 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   H01M2/10 S
   H01M2/20 A
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-30696(P2015-30696)
(22)【出願日】2015年2月19日
(65)【公開番号】特開2016-152200(P2016-152200A)
(43)【公開日】2016年8月22日
【審査請求日】2017年11月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(74)【代理人】
【識別番号】100148013
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 浩光
(74)【代理人】
【識別番号】100180851
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼口 誠
(72)【発明者】
【氏名】中條 祐貴
(72)【発明者】
【氏名】加藤 崇行
(72)【発明者】
【氏名】植田 浩生
(72)【発明者】
【氏名】大石 英史
【審査官】 渡部 朋也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−176999(JP,A)
【文献】 特開2006−80042(JP,A)
【文献】 特開2014−80282(JP,A)
【文献】 特開2013−134868(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/10
H01M 2/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部材と前記第1部材に接続する第2部材とを有する筐体と、前記筐体内に収容される複数の電池モジュールと、を備える電池パックの製造方法であって、
前記第1部材に対し、前記複数の電池モジュールを制御する制御装置と前記複数の電池モジュールのうちN個の電池モジュールとを固定すると共に、前記制御装置に対し、前記N個の電池モジュールのそれぞれにおける制御部を第1ケーブルによって直列に接続することにより第1部品を組み立てる第1部品組立工程と、
前記第2部材に対し、前記複数の電池モジュールのうちN個以外の残りのM個の電池モジュールを固定すると共に、前記M個の電池モジュールの数が複数の場合には、前記M個の電池モジュールのそれぞれにおける制御部を第2ケーブルによって直列に接続することによって、第2部品を組み立てる第2部品組立工程と、
前記第1部品組立工程において組み立てられた前記第1部品と、前記第2部品組立工程において組み立てられた前記第2部品とを接続する部品接続工程と、
前記第1部品において前記制御装置から電気的に最も遠い位置にある前記電池モジュールにおける制御部と、前記第2部品において電気的に一方の端部である前記電池モジュールにおける制御部とを第3ケーブルによって接続する配線接続工程と、
を含む、電池パックの製造方法。
【請求項2】
前記第1部材は、開口部を有する箱体であり、前記第2部材は、前記開口部を覆う板状部材である、請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
前記第1部品組立工程及び前記第2部品組立工程では、前記配線接続工程において接続される前記電池モジュール同士が、前記部品接続工程における前記第1部品と前記第2部品との接続方向において互いに対向するように配置される、請求項2記載の製造方法。
【請求項4】
前記第1部品組立工程では、前記配線接続工程において前記第2部品の前記電池モジュールに接続するための前記第3ケーブルを接続しておく、請求項1〜3の何れか一項記載の製造方法。
【請求項5】
前記第1部品組立工程では、前記第1部材に固定された前記N個の電池モジュールからの電力を集約する第1集合端子を前記第1部材に更に固定すると共に、前記電池モジュールと前記第1集合端子とを第4ケーブルによって並列に接続し、
前記第2部品組立工程では、前記第2部材に固定された前記M個の電池モジュールからの電力を集約する第2集合端子を前記第2部材に更に固定すると共に、前記複数の電池モジュールのそれぞれと前記第2集合端子とを第5ケーブルによって並列に接続し、
前記配線接続工程では、前記第1集合端子と前記第2集合端子とを集約して外部装置に出力する接続部材を取り付ける、請求項1〜3の何れか一項記載の製造方法。
【請求項6】
第1部材と前記第1部材に接続する第2部材とを有する筐体と、前記筐体内に収容される複数の電池モジュールと、を備える電池パックであって、
前記第1部材に対し、前記複数の電池モジュールを制御する制御装置と前記複数の電池モジュールのうちN個の電池モジュールとが固定されていると共に、前記制御装置に対し、前記N個の電池モジュールが第1ケーブルによって直列に接続されている第1部品と、
前記第2部材に対し、前記複数の電池モジュールのうちN個以外の残りのM個の電池モジュールが固定されていると共に、前記M個の電池モジュールの数が複数の場合には、前記M個の電池モジュールのそれぞれにおける制御部が第2ケーブルによって直列に接続されている第2部品と、
前記第1部品において前記制御装置から電気的に最も遠い位置にある前記電池モジュールにおける制御部と、前記第2部品において電気的に一方の端部である前記電池モジュールにおける制御部とを接続する第3ケーブルと、
を備える、電池パック。
【請求項7】
前記第1部材には、前記複数の電池モジュールのうち前記第1部品に固定されるN個の電池モジュールと第4ケーブルによって並列に接続される第1集合端子が更に固定され、
前記第2部材には、前記複数の電池モジュールのうち前記第2部品に固定される、N個以外の残りのM個の電池モジュールと第5ケーブルによって並列に接続される第2集合端子が更に固定されており、
前記第1集合端子と前記第2集合端子とは接続部材により接続され、前記接続部材を介して前記第1集合端子及び前記第2集合端子からの電力が集約されて外部装置に出力される、請求項6記載の電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池パックの製造方法及び電池パックに関する。
【背景技術】
【0002】
電池セルの配列体を含んで構成された電池モジュールを筐体内に収容してなる電池パックが知られている。このような電池パックは、電気自動車又はフォークリフトなど、車両のバッテリとして使用される。このような電池モジュールのそれぞれには、電池モジュールを制御する制御部が設けられており、当該制御部は、電池パックを制御する制御装置に通信用ケーブルを介して接続されている。例えば、特許文献1では、複数の電池モジュールにおけるそれぞれの制御部が、通信用ケーブルを介して直列に接続されて、電池パックを制御する制御装置に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−206761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような電池パックでは、筐体に固定される電池モジュール同士の間隔が狭いので、電池モジュールのそれぞれに通信用のケーブルを接続する際の作業性が悪い。また、電池パックの筐体内に配置される電池モジュールの数は、電池パックとしての仕様又は筐体などのサイズにより規定されている。このため、筐体内に配置する電池モジュールの数の変更に柔軟に対応したいという要望がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、電池パックを製造する際の作業性を向上させると共に筐体内に配置される電池モジュールの数の変更に柔軟に対応することが可能な電池パックの製造方法、及び筐体内に配置される電池モジュールの数を容易に変更することが可能な電池パックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電池パックの製造方法は、第1部材と第1部材に接続する第2部材とを有する筐体と、筐体内に収容される複数の電池モジュールと、を備える電池パックの製造方法であって、第1部材に対し、複数の電池モジュールを制御する制御装置と複数の電池モジュールのうちN個の電池モジュールとを固定すると共に、制御装置に対し、N個の電池モジュールのそれぞれにおける制御部を第1ケーブルによって直列に接続することにより第1部品を組み立てる第1部品組立工程と、第2部材に対し、複数の電池モジュールのうちN個以外の残りのM個の電池モジュールを固定すると共に、M個の電池モジュールの数が複数の場合には、M個の電池モジュールのそれぞれにおける制御部を第2ケーブルによって直列に接続することによって、第2部品を組み立てる第2部品組立工程と、第1部品組立工程において組み立てられた第1部品と、第2部品組立工程において組み立てられた第2部品とを接続する部品接続工程と、第1部品において制御装置から電気的に最も遠い位置にある電池モジュールにおける制御部と、第2部品において電気的に一方の端部である電池モジュールにおける制御部とを第3ケーブルによって接続する配線接続工程と、を含んでいる。
【0007】
この電池パックの製造方法では、筐体に固定された電池モジュールに対してケーブルを接続する方法に比べ、組み立て容易な第1部品と第2部品とを組み立てる作業(第1部品組立工程及び第2部品組立工程)の後に、第1部品と第2部品とを互いに固定(部品接続工程)し、互いの部品に固定された制御部同士をケーブルで接続するだけの簡易な作業(配線接続工程)で、電池パックを製造することができる。また、筐体内に配置される電池モジュールの数を変更する際には、第2部材において電気的に他方の端部に接続されている電池モジュールを取り外す作業、又は第2部材において電気的に他方の端部に電池モジュールを取り付ける作業を実施するだけで済む。したがって、ケーブルを繋ぎ代えるような別の作業を実施することなく、電池パックとしての電池モジュールの数を容易に変更することができる。これにより、電池パックを製造する際の作業性を向上させると共に筐体内に配置される電池モジュールの数の変更に柔軟に対応することが可能となる。
【0008】
本発明の電池パックの製造方法は、第1部材は、開口部を有する箱体であり、第2部材は、開口部を覆う板状部材であってもよい。
【0009】
この電池パックの製造方法では、第1部材と第2部材とを接続して筐体とする作業が容易となる。
【0010】
本発明の電池パックの製造方法は、第1部品組立工程及び第2部品組立工程では、配線接続工程において接続される電池モジュール同士が、部品接続工程における第1部品と第2部品との接続方向において互いに対向するように配置されてもよい。
【0011】
この電池パックの製造方法では、第3ケーブルによって接続する第1部品と第2部品とを互いに近接して配置できるので、第3ケーブルを接続する際の作業性が向上させることができる。
【0012】
本発明の電池パックの製造方法は、第1部品組立工程では、配線接続工程において第2部品の電池モジュールに接続するための第3ケーブルを接続しておいてもよい。
【0013】
この電池パックの製造方法では、予め接続された配線を第2部材の電池モジュールに接続するだけでよいので、配線接続工程おける作業性をより一層向上させることができる。
【0014】
本発明の電池パックの製造方法は、第1部品組立工程では、第1部材に固定されたN個の電池モジュールからの電力を集約する第1集合端子を第1部材に更に固定すると共に、電池モジュールと第1集合端子とを第4ケーブルによって並列に接続し、第2部品組立工程では、第2部材に固定されたM個の電池モジュールからの電力を集約する第2集合端子を第2部材に更に固定すると共に、複数の電池モジュールのそれぞれと第2集合端子とを第5ケーブルによって並列に接続し、配線接続工程では、第1集合端子と第2集合端子とを集約して外部装置に出力する接続部材を取り付けてもよい。
【0015】
この電池パックの製造方法では、第1部材に固定されたN個の電池モジュールからの電力と、第2部材に固定されたM個の電池モジュールからの電力と集約して出力する構成を容易に実装することができる。
【0016】
本発明の電池パックは、第1部材と第1部材に接続する第2部材とを有する筐体と、筐体内に収容される複数の電池モジュールと、を備える電池パックであって、第1部材に対し、複数の電池モジュールを制御する制御装置と複数の電池モジュールのうちN個の電池モジュールとが固定されていると共に、制御装置に対し、N個の電池モジュールが第1ケーブルによって直列に接続されている第1部品と、第2部材に対し、複数の電池モジュールのうちN個以外の残りのM個の電池モジュールが固定されていると共に、M個の電池モジュールの数が複数の場合には、M個の電池モジュールのそれぞれにおける制御部が第2ケーブルによって直列に接続されている第2部品と、第1部品において制御装置から電気的に最も遠い位置にある電池モジュールにおける制御部と、第2部品において電気的に一方の端部である電池モジュールにおける制御部とを接続する第3ケーブルと、を備える。
【0017】
この構成の電池パックでは、筐体に固定された電池モジュールに対してケーブルが接続された電池パックに比べ、互いに組み立て容易な第1部品と第2部品とを組み立てる作業の後に、第1部品と第2部品とをケーブルで接続し、互いに固定するだけの簡易な作業で、電池パックを製造することができる。また、筐体内に配置される電池モジュールの数を変更する際には、第2部材において電気的に他方の端部に接続されている電池モジュールを取り外す作業、又は第2部材において電気的に他方の端部に電池モジュールを取り付ける作業を実施するだけで済む。したがって、ケーブルを繋ぎ代えるような別の作業を実施することなく、電池パックとしての電池モジュールの数を容易に変更することができる。これにより、電池パックを製造する際の作業性を向上させると共に筐体内に配置される電池モジュールの数の変更に柔軟に対応することが可能となる。
【0018】
本発明の電池パックは、第1部材には、複数の電池モジュールのうち第1部品に固定されるN個の電池モジュールと第4ケーブルによって並列に接続される第1集合端子が更に固定され、第2部材には、複数の電池モジュールのうち第2部品に固定される、N個以外の残りのM個の電池モジュールと第5ケーブルによって並列に接続される第2集合端子が更に固定されており、第1集合端子と第2集合端子とは接続部材により接続され、接続部材を介して第1集合端子及び第2集合端子からの電力が集約されて外部装置に出力されてもよい。
【0019】
この構成の電池パックでは、第1部材に固定されたN個の電池モジュールからの電力と、第2部材に固定されたM個の電池モジュールからの電力と集約して出力する構成を容易に実装することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の電池パックの製造方法によれば、電池パックを製造する際の作業性を向上させると共に筐体内に配置される電池モジュールの数の変更に柔軟に対応することが可能になる。また、本発明の電池パックによれば、筐体内に配置される電池モジュールの数を容易に変更することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】一実施形態に係る電池パックの概略構成を分解して示す斜視図である。
図2図1の電池モジュールの構成を示す斜視図である。
図3図1に示す電池パックの第1部品を第2部品側から見た正面図である。
図4図1に示す電池パックの第2部品を第1部品側から見た正面図である。
図5図1の電池パックの通信用ケーブルの配線図である。
図6図1の電池パックの上面を拡大して示した平面図である。
図7図1の電池パックの製造方法の工程を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して一実施形態に係る電池パック1について説明する。図面の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。また、説明中、「上」、「下」などの方向を示す語は、図面に示された状態に基づいた便宜的な語である。
【0023】
図1に示されるように、電池パック1は、箱状部材(第1部材)11と箱状部材11に接続する蓋部材(第2部材)15とを有する筐体10と、筐体10の内部に収容される7個(複数)の電池モジュール20と、制御装置60(図5参照)と、を備えている。
【0024】
箱状部材11は、開口部11aを有する箱体である。箱状部材11は、四角板状の底板11bと、底板11bと対向して設けられる天板11cと、底板11bの周縁から立設される四角板状の前板11d、後板11e及び側板11fと、を有している。天板11cには、電池モジュール20又は制御装置60に作業者の手をアクセスさせるための開口部12が設けられている。なお、図1では、蓋部材15の背後を透視するように記載している。
【0025】
図2に示されるように、電池モジュール20は、本体部21と、第1ブラケット31と、第2ブラケット32と、弾性部材24と、を備えている。
【0026】
本体部21は、一方向(以下、「並設方向D」とも称す。)に並設された複数の電池セル22を含んでいる。本実施形態では、本体部21は13個の電池セル22を含んでいる。電池セル22は、例えば、リチウムイオン電池又はニッケル水素蓄電池などの二次電池である。複数の電池セル22のそれぞれは、セルホルダ23に保持されている。
【0027】
セルホルダ23は、並設方向Dから見てU字状の枠体であり、当該U字の一端側を成す第1側部23aと、当該U字の他端側を成す第2側部23bと、第1側部23aと第2側部23bとを接続する底部(不図示)と、を有している。箱状部材11内において、電池モジュール20の第2側部23bは、図1に示されるように、箱状部材11の側板11f又は蓋部材15の本体部15aに対向するように固定される。図2に戻り、複数の第1側部23aは、全体で本体部21の第1側部21aを構成している。複数の第2側部23bは、全体で本体部21の第2側部21bを構成している。
【0028】
本体部21は、複数のセルホルダ23の上端開口を塞ぐように、複数のセルホルダ23に保持されるカバー29を含んでいる。カバー29は、複数の電池モジュール20が積層される場合において、下側に位置する電池モジュール20と、上側に位置する電池モジュール20との電気的絶縁を図る役割、及び異常時に電池セル22から吐出されるガスが上方に吹き出すことを阻止する機能を有している。カバー29には、電池モジュール20に関する各種制御を行う制御部Eが載置されている。制御部Eは、入力端子E1及び出力端子E2を有している。
【0029】
本体部21は、第1モジュール端子MT1及び第2モジュール端子MT2を含んでいる。第1モジュール端子MT1は、カバー29に設けられ、第1ブラケット31側且つ本体部21の第1側部21a側に位置している。第2モジュール端子MT2は、カバー29に設けられ、第2ブラケット32側且つ本体部21の第1側部21a側に位置している。第1モジュール端子MT1及び第2モジュール端子MT2は、一方が電池モジュール20の正極端子として機能し、他方が電池モジュール20の負極端子として機能する。
【0030】
第1ブラケット31及び第2ブラケット32は、剛性の高い材料で構成され、例えば、鉄などの金属で構成されている。第1ブラケット31及び第2ブラケット32のそれぞれは、把持部33と、取付部37と、を有している。
【0031】
把持部33は、略矩形の平板である。把持部33には、並設方向Dに沿って延びる複数のボルト(図示せず)が挿通されている。複数のボルトのそれぞれは、第1ブラケット31の把持部33から、本体部21を経由して第2ブラケット32の把持部33まで延びている。複数のボルトのそれぞれは、第2ブラケット32の把持部33側でナット35に螺合されて固定されている。
【0032】
取付部37は、矩形状の把持部33の一辺に立設する平板である。取付部37は、ボルト(図示せず)により、箱状部材11又は蓋部材15に取り付けられている。これにより、第1ブラケット31及び第2ブラケット32は、箱状部材11又は蓋部材15に固定されている。本実施形態では、取付部37のそれぞれは、4つのボルトにより、箱状部材11又は蓋部材15に取り付けられている。
【0033】
弾性部材24は、本体部21と第1ブラケット31との間に設けられている。弾性部材24は、ゴム及び樹脂系のスポンジなどの弾性変形可能な材料からなる。弾性部材24は、厚さ方向が並設方向Dと同一方向となるように設けられている。弾性部材24と本体部21との間には、固定プレート25が設けられている。弾性部材24は、電池モジュール20において電池セル22の膨張を吸収する。
【0034】
図1図3及び図4に示されるように、本実施形態の電池パック1では、第1部品111と第2部品115とが、互いに分離可能な構成となっている。
【0035】
図5に示されるように、第1部品111は、箱状部材11に対し、7つの電池モジュール20(20a〜20g)を制御する制御装置60と、7つの電池モジュール20(20a〜20g)のうち3個(N個)の電池モジュール20(20a〜20c)と、が固定された部品である。第1部品111では、制御装置60に対し、3個の電池モジュール20(20a〜20c)におけるそれぞれの制御部Eが通信用ケーブル(第1ケーブル)45(45a〜45c)によって直列に接続されている。なお、図5は、電池モジュール20におけるそれぞれの制御部Eの図示が省略されている。通信用ケーブルの例には、ハーネスなどが含まれる。
【0036】
第2部品115は、蓋部材15に対し、7つの電池モジュール20(20a〜20g)のうち3個以外の残りの4個(M個)の電池モジュール20(20d〜20g)が固定された部品である。第2部品115では、4個の電池モジュール20(20d〜20g)のそれぞれにおける制御部Eが通信用ケーブル(第2ケーブル)45(45e〜45g)によって直列に接続されている。
【0037】
そして、第1部品111において制御装置60から電気的に最も遠い位置にある電池モジュール20(20c)における制御部Eと、第2部品115において電気的に一方の端部である電池モジュール20(20d)における制御部Eとが、通信用ケーブル(第3ケーブル)45dによって接続されている。
【0038】
図3に示されるように、箱状部材11には、第1部品111に固定される3個の電池モジュール20(20a〜20c)と電力用ケーブル(第4ケーブル)41によって並列に接続される第1集合端子51が更に固定されている。なお、電力用ケーブル41は、電池モジュール20における第1モジュール端子MT1及び第2モジュール端子MT2の一方と正極側の第1集合端子51aとを接続する電力用ケーブル41aと、電池モジュール20における第1モジュール端子MT1及び第2モジュール端子MT2の他方と負極側の第1集合端子51bとを接続する電力用ケーブル41bと、含んでいる。電力用ケーブルの例には、ハーネスなどが含まれる。
【0039】
図4に示されるように、蓋部材15には、第2部品115に固定される3個以外の残りの4個の電池モジュール20(20d〜20g)と電力用ケーブル(第5ケーブル)43によって並列に接続される第2集合端子53が更に固定されている。なお、電力用ケーブル43は、電池モジュール20における第1モジュール端子MT1及び第2モジュール端子MT2の一方と正極側の第2集合端子53aとを接続する電力用ケーブル43aと、電池モジュール20における第1モジュール端子MT1及び第2モジュール端子MT2の他方と負極側の第2集合端子53bとを接続する電力用ケーブル43bと、含んでいる。
【0040】
図6に示されるように、第1集合端子51と第2集合端子53とはバスバー(接続部材)61により接続されている。更に詳細には、正極端子及び負極端子の一方となる第1集合端子51a及び第2集合端子53aがバスバー61aによって接続され、正極端子及び負極端子の他方となる第1集合端子51b及び第2集合端子53bがバスバー61bによって接続されている。これにより、バスバー61を介して第1集合端子51及び第2集合端子53からの電力が集約されて外部装置(図示せず)に出力される。外部装置は、例えば、電池パック1が搭載されるフォークリフトにおける各種装置である。
【0041】
上述した電池パック1の製造方法の一例について、主に図7を用いて説明する。電池パック1の一製造方法は、第1部品組立工程S1と、第2部品組立工程S2と、部品接続工程S3と、配線接続工程S4とを含んでいる。
【0042】
第1部品組立工程S1は、箱状部材11に対し、7つの電池モジュール20(20a〜20g)を制御する制御装置60と、7つの電池モジュール20(20a〜20g)のうち3個の電池モジュール20(20a〜20c)とを固定すると共に、制御装置60に対し、3個の電池モジュール20(20a〜20c)のそれぞれにおける制御部Eを通信用ケーブル45(45a〜45c)によって直列に接続することにより第1部品111を組み立てる。
【0043】
第1部品組立工程S1では、配線接続工程S4において第2部品115の電池モジュール20(20e)に接続するための通信用ケーブル45(45d)を接続しておく。
【0044】
また、第1部品組立工程S1では、箱状部材11に固定された3個の電池モジュール20(20a〜20c)からの電力を集約する第1集合端子51を箱状部材11に更に固定すると共に、当該電池モジュール20(20a〜20c)と第1集合端子51とを電力用ケーブル41によって並列に接続する。
【0045】
第2部品組立工程S2は、蓋部材15に対し、7つの電池モジュール20(20a〜20g)うち3個以外の残りの4個の電池モジュール20(20d〜20g)を固定すると共に、4個の電池モジュール20(20d〜20g)のそれぞれにおける制御部Eを通信用ケーブル45(45e〜45g)によって直列に接続することによって、第2部品115を組み立てる。
【0046】
第2部品組立工程S2では、蓋部材15に固定された4個の電池モジュール20(20d〜20g)からの電力を集約する第2集合端子53を蓋部材15に更に固定すると共に、4つの電池モジュール20(20e〜20g)のそれぞれと第2集合端子53とを電力用ケーブル43によって並列に接続する。
【0047】
第1部品組立工程S1及び第2部品組立工程S2では、配線接続工程S4において通信用ケーブル45dによって接続される電池モジュール20同士(本実施形態では、電池モジュール20c及び電池モジュール20d)が部品接続工程S3における第1部品111と第2部品115との接続方向において互いに対向するように配置される。
【0048】
部品接続工程S3は、第1部品組立工程S1において組み立てられた第1部品111と、第2部品組立工程S2において組み立てられた第2部品115とを接続する。第1部品111と第2部品115との接続は、例えばボルトなどにより行われる。
【0049】
配線接続工程S4は、部品接続工程S3の後、第1部品111において制御装置60から電気的に最も遠い位置にある電池モジュール20(20c)における制御部Eと、第2部品115において電気的に一方の端部である電池モジュール20(20d)における制御部Eとを、第1部品組立工程S1において、電池モジュール20(20c)に予め接続しておいた通信用ケーブル45dによって接続する。電池モジュール20(20d)における制御部Eと電池モジュール20(20c)における制御部Eとの接続は、天板11cに設けられた開口部(図1参照)を介して行われる。
【0050】
配線接続工程S4では、第1集合端子51及び第2集合端子53からの電力を集約して、例えば、フォークリフトなどの外部装置に出力するバスバー61を取り付ける。
【0051】
続いて、以上説明した電池パック1の作用効果及び電池パック1の製造方法における作用効果を説明する。この構成の電池パック1及び電池パック1の製造方法では、筐体に固定された電池モジュールに対してケーブルを接続する方法に比べ、互いに組み立て容易な第1部品111と第2部品115とを組み立てる作業(第1部品組立工程S1及び第2部品組立工程S2)の後に、第1部品111と第2部品115とを互いに固定(部品接続工程S3)し、その後に、第1部品111における電池モジュール20cの制御部Eと第2部品115における電池モジュール20dの制御部Eとを通信用ケーブル45dで接続(配線接続工程S4)するだけの簡易な作業で、電池パック1を製造することができる。
【0052】
また、この構成の電池パック1及び電池パック1の製造方法では、筐体10内に配置される電池モジュール20の数を変更する際には、蓋部材15において電気的に他方の端部に接続されている電池モジュール20(20g)を取り外し、又は蓋部材15において電気的に他方の端部に電池モジュールを取り付けるという簡易な作業を実施するだけで済む。したがって、通信用ケーブルを繋ぎ代えるような別の作業を実施することなく、電池パック1としての電池モジュール20の数を変更することができる。これにより、電池パック1を製造する際の作業性を向上させると共に筐体10内に配置される電池モジュール20の数の変更に柔軟に対応することが可能となる。
【0053】
また、この構成の電池パック1及び電池パック1の製造方法では、3個の電池モジュール20(20a〜20c)からの電力を集約する第1集合端子51と、4個の電池モジュール20(20d〜20g)からの電力を集約する第2集合端子53とを集約して外部装置に出力するバスバー61を取り付けるので、箱状部材11に固定された3個の電池モジュール20(20a〜20c)からの電力と、蓋部材15に固定された4個の電池モジュール20(20d〜20g)からの電力と集約して出力する構成を容易に実装することができる。また、第1集合端子51と第2集合端子53とは、バスバー61によって接続されているので、集約する電力(電流値)が大きくなると径大化するケーブルを使用する場合に比べ、コンパクトに接続することができる。
【0054】
以上、一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0055】
上記実施形態では、電池パック1は、部品接続工程S3を実施した後で、配線接続工程S4が実施される例を挙げて説明したが本発明はこれに限定されない。部品接続工程S3及び配線接続工程S4の実施の順番は限定されるものではなく、配線接続工程S4を実施した後で、部品接続工程S3を実施してもよい。また、第1部品組立工程S1及び第2部品組立工程S2についても同様であり、第2部品組立工程S2を実施した後で、第1部品組立工程S1を実施してもよい。
【0056】
上記実施形態の電池パック1は、筐体10に7個の電池モジュール20が配置される例を挙げて説明したが、筐体10における箱状部材11及び蓋部材15のそれぞれに少なくとも1個の電池モジュール20が配置されればよく、電池パックとして、例えば、2個〜6個、又は8個以上の電池モジュール20が配置されていてもよい。
【0057】
上記実施形態の電池パック1は、第1集合端子51と第2集合端子53とがバスバー61によって接続される例を挙げて説明したが、ケーブルなどの接続部材によって接続されてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1…電池パック、10…筐体、11…箱状部材(第1部材)、11a…開口部、15…蓋部材(第2部材)、20(20a〜20g)…電池モジュール、21…本体部、22…電池セル、41(41a,41b)…電力用ケーブル(第4ケーブル)、43(43a,43b)…電力用ケーブル(第5ケーブル)、45(45a〜45c)…通信用ケーブル(第1ケーブル)、45(45e〜45g)…通信用ケーブル(第2ケーブル)、45(45d)…通信用ケーブル(第3ケーブル)、51(51a,51b)…第1集合端子、53(53a,53b)…第2集合端子、60…制御装置、61(61a,61b)…バスバー、111…第1部品、115…第2部品、S1…第1部品組立工程、S2…第2部品組立工程、S3…部品接続工程、S4…配線接続工程。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7