(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
供給位置から第一中間位置及び第二中間位置を経て排出位置に至る搬送経路のうち、前記第一中間位置から前記第二中間位置を経て前記排出位置までシートを搬送可能に構成された第一搬送部と、
前記搬送経路のうち、前記供給位置から前記第一中間位置までシートを搬送可能、かつ前記第一搬送部とは独立に作動可能に構成された第二搬送部と、
前記第一搬送部を作動させる第一モータと、
前記第二搬送部を作動させる第二モータと、
前記第一モータを制御する第一モータ制御部と、
前記第二モータを制御する第二モータ制御部と、
前記第一モータの温度を測定又は推定する第一温度検出部と、
前記第二モータの温度を測定又は推定する第二温度検出部と
を備え、
前記第一モータ制御部は、前記第一温度検出部によって測定又は推定された前記第一モータの温度が所定の第一上限値以下である場合には、前記第一モータが作動を開始するか作動している状態を維持するように前記第一モータを制御し、一方、前記第一モータの温度が前記第一上限値を超過している場合には、前記第一モータが作動を停止するか停止している状態を維持したままとなるように前記第一モータを制御し、
前記第二モータ制御部は、前記第二温度検出部によって測定又は推定された前記第二モータの温度が所定の第二上限値以下である場合には、前記第二モータが作動を開始するか作動している状態を維持するように前記第二モータを制御し、一方、前記第二モータの温度が前記第二上限値を超過している場合には、前記第二モータが作動を停止するか停止している状態を維持したままとなるように前記第二モータを制御し、さらに、前記第二搬送部によって前記第一中間位置までシートを搬送した場合には、前記第二モータが作動を停止して、前記第一中間位置まで搬送されたシートが更に前記第一搬送部によって前記第二中間位置又は前記排出位置へと搬送されるまで、前記第二モータが停止している状態を維持するように前記第二モータを制御し、
前記第二モータ制御部は、前記第二モータが停止し、かつ前記第二搬送部による搬送前のシートが前記供給位置に存在する状態で、前記第二モータの温度が前記第二上限値以下か否かを判断し、前記第二モータの温度が前記第二上限値以下である場合には、前記第二モータが作動を開始するように前記第二モータを制御し、一方、前記第二モータの温度が前記第二上限値を超過している場合には、前記第二モータが停止している状態を維持したまま、前記第二モータの温度が前記第二上限値よりも小さい所定の第二下限値以下になるまで待機してから、前記第二モータが作動を開始するように前記第二モータを制御し、さらに、前記第二モータが作動を開始したことにより、前記第二搬送部によって前記第一中間位置までシートが搬送された場合には、前記第二モータが作動を停止するように前記第二モータを制御する
シート搬送装置。
供給位置から第一中間位置及び第二中間位置を経て排出位置に至る搬送経路のうち、前記第一中間位置から前記第二中間位置を経て前記排出位置までシートを搬送可能に構成された第一搬送部と、
前記搬送経路のうち、前記供給位置から前記第一中間位置までシートを搬送可能、かつ前記第一搬送部とは独立に作動可能に構成された第二搬送部と、
前記第一搬送部を作動させる第一モータと、
前記第二搬送部を作動させる第二モータと、
前記第一モータを制御する第一モータ制御部と、
前記第二モータを制御する第二モータ制御部と、
前記第一モータの温度を測定又は推定する第一温度検出部と、
前記第二モータの温度を測定又は推定する第二温度検出部と
を備え、
前記第一モータ制御部は、前記第一温度検出部によって測定又は推定された前記第一モータの温度が所定の第一上限値以下である場合には、前記第一モータが作動を開始するか作動している状態を維持するように前記第一モータを制御し、一方、前記第一モータの温度が前記第一上限値を超過している場合には、前記第一モータが作動を停止するか停止している状態を維持したままとなるように前記第一モータを制御し、
前記第二モータ制御部は、前記第二温度検出部によって測定又は推定された前記第二モータの温度が所定の第二上限値以下である場合には、前記第二モータが作動を開始するか作動している状態を維持するように前記第二モータを制御し、一方、前記第二モータの温度が前記第二上限値を超過している場合には、前記第二モータが作動を停止するか停止している状態を維持したままとなるように前記第二モータを制御し、さらに、前記第二搬送部によって前記第一中間位置までシートを搬送した場合には、前記第二モータが作動を停止して、前記第一中間位置まで搬送されたシートが更に前記第一搬送部によって前記第二中間位置又は前記排出位置へと搬送されるまで、前記第二モータが停止している状態を維持するように前記第二モータを制御し、
前記第一モータ制御部は、前記第一モータ及び前記第二モータの双方が停止した状態にある場合に、前記第二モータの作動を開始させる条件が成立したら、前記第一モータが作動を開始するように前記第一モータを制御する
シート搬送装置。
供給位置から第一中間位置及び第二中間位置を経て排出位置に至る搬送経路のうち、前記第一中間位置から前記第二中間位置を経て前記排出位置までシートを搬送可能に構成された第一搬送部と、
前記搬送経路のうち、前記供給位置から前記第一中間位置までシートを搬送可能、かつ前記第一搬送部とは独立に作動可能に構成された第二搬送部と、
前記第一搬送部を作動させる第一モータと、
前記第二搬送部を作動させる第二モータと、
前記第二搬送部によって搬送されるシートの画像を読み取る読取部と、
前記第一モータを制御する第一モータ制御部と、
前記第二モータを制御する第二モータ制御部と、
前記第一モータの温度を測定又は測定又は推定する第一温度検出部と、
前記第二モータの温度を測定又は測定又は推定する第二温度検出部と
を備え、
前記第一モータ制御部は、前記第一温度検出部によって測定又は推定された前記第一モータの温度が所定の第一上限値以下である場合には、前記第一モータが作動を開始するか作動している状態を維持するように前記第一モータを制御し、一方、前記第一モータの温度が前記第一上限値を超過している場合には、前記第一モータが作動を停止するか停止している状態を維持したままとなるように前記第一モータを制御し、
前記第二モータ制御部は、前記第二温度検出部によって測定又は推定された前記第二モータの温度が所定の第二上限値以下である場合には、前記第二モータが作動を開始するか作動している状態を維持するように前記第二モータを制御し、一方、前記第二モータの温度が前記第二上限値を超過している場合には、前記第二モータが作動を停止するか停止している状態を維持したままとなるように前記第二モータを制御し、さらに、前記第二搬送部によって前記第一中間位置までシートを搬送した場合には、前記第二モータが作動を停止して、前記第一中間位置まで搬送されたシートが更に前記第一搬送部によって前記第二中間位置又は前記排出位置へと搬送されるまで、前記第二モータが停止している状態を維持するように前記第二モータを制御し、
前記第二モータ制御部は、前記第二モータが停止し、かつ前記第二搬送部による搬送前のシートが前記供給位置に存在する状態で、前記第二モータの温度が前記第二上限値以下か否かを判断し、前記第二モータの温度が前記第二上限値以下である場合には、前記第二モータが作動を開始するように前記第二モータを制御し、一方、前記第二モータの温度が前記第二上限値を超過している場合には、前記第二モータが停止している状態を維持したまま、前記第二モータの温度が前記第二上限値よりも小さい所定の第二下限値以下になるまで待機してから、前記第二モータが作動を開始するように前記第二モータを制御し、さらに、前記第二モータが作動を開始したことにより、前記第二搬送部によって前記第一中間位置までシートが搬送された場合には、前記第二モータが作動を停止するように前記第二モータを制御する
画像読取装置。
供給位置から第一中間位置及び第二中間位置を経て排出位置に至る搬送経路のうち、前記第一中間位置から前記第二中間位置を経て前記排出位置までシートを搬送可能に構成された第一搬送部と、
前記搬送経路のうち、前記供給位置から前記第一中間位置までシートを搬送可能、かつ前記第一搬送部とは独立に作動可能に構成された第二搬送部と、
前記第一搬送部を作動させる第一モータと、
前記第二搬送部を作動させる第二モータと、
前記第二搬送部によって搬送されるシートの画像を読み取る読取部と、
前記第一モータを制御する第一モータ制御部と、
前記第二モータを制御する第二モータ制御部と、
前記第一モータの温度を測定又は測定又は推定する第一温度検出部と、
前記第二モータの温度を測定又は測定又は推定する第二温度検出部と
を備え、
前記第一モータ制御部は、前記第一温度検出部によって測定又は推定された前記第一モータの温度が所定の第一上限値以下である場合には、前記第一モータが作動を開始するか作動している状態を維持するように前記第一モータを制御し、一方、前記第一モータの温度が前記第一上限値を超過している場合には、前記第一モータが作動を停止するか停止している状態を維持したままとなるように前記第一モータを制御し、
前記第二モータ制御部は、前記第二温度検出部によって測定又は推定された前記第二モータの温度が所定の第二上限値以下である場合には、前記第二モータが作動を開始するか作動している状態を維持するように前記第二モータを制御し、一方、前記第二モータの温度が前記第二上限値を超過している場合には、前記第二モータが作動を停止するか停止している状態を維持したままとなるように前記第二モータを制御し、さらに、前記第二搬送部によって前記第一中間位置までシートを搬送した場合には、前記第二モータが作動を停止して、前記第一中間位置まで搬送されたシートが更に前記第一搬送部によって前記第二中間位置又は前記排出位置へと搬送されるまで、前記第二モータが停止している状態を維持するように前記第二モータを制御し、
前記第一モータ制御部は、前記第一モータ及び前記第二モータの双方が停止した状態にある場合に、前記第二モータの作動を開始させる条件が成立したら、前記第一モータが作動を開始するように前記第一モータを制御する
画像読取装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、上述のシート搬送装置、及び画像読取装置について、例示的な実施形態を挙げて説明する。
[画像読取装置の構成]
図1に示すように、以下に説明する画像読取装置1は、一般にドキュメントスキャナー(又はシートフィードスキャナー。)と呼ばれるタイプの装置である。画像読取装置1は、本体部3と、本体部3の後面の上部から斜め後ろ上方へと延出する第一支持部5と、本体部3の前面の下部から前方へと延出する第二支持部7とを備える。
【0016】
本体部3の上面には装置の後方から前方に向かって下り勾配となる傾斜が付与され、その傾斜面に操作パネル11が配設されている。操作パネル11には、複数のキーと液晶ディスプレイが設けられている。本体部3の右側面には、USBケーブルを接続可能なコネクタ13が設けられている。
【0017】
第一支持部5は、本体部3からの延出方向へ伸縮可能に構成され、第一支持部5の上面で搬送前のシートを支持可能に構成されている。第二支持部7も、本体部3からの延出方向へ伸縮可能に構成され、第二支持部7の上面で搬送後のシートを支持可能に構成されている。第一支持部5には、サイドガイド15,16が設けられている。サイドガイド15,16は、互いの間隔を拡縮する方向(左右方向)へ変位可能に構成され、シートの幅方向両端にサイドガイド15,16を当接させることで、第一支持部5の上面においてシートが搬送方向に対して傾くのを規制する。
【0018】
本体部3には、
図2に示すように、所定の搬送経路(
図2中に破線で示す経路。)に沿って第一支持部5(本明細書でいう供給位置の一例に相当。)から、後述する第一中間位置を経て第二支持部7(本明細書でいう排出位置の一例に相当。)へとシートを搬送可能な搬送部20(本明細書でいうシート搬送装置の一例に相当。)が配設されている。搬送部20は、分離ローラ21、リバースローラ22、搬送ローラ23、第一ピンチローラ24、排出ローラ25、及び第二ピンチローラ26等を備える。なお、これら複数のローラのうち、搬送ローラ23、及び排出ローラ25は、本明細書でいう第一搬送部を構成するローラに相当する。また、分離ローラ21は、本明細書でいう第二搬送部を構成するローラに相当する。
【0019】
分離ローラ21、及びリバースローラ22は協働して、第一支持部5に支持されているシートを一枚ずつ搬送方向下流側へと送出する。より詳しくは、リバースローラ22は、ばね27によって分離ローラ21に向かって付勢され、分離ローラ21との間にシートを挟持可能に構成されている。また、分離ローラ21、及びリバースローラ22は、それぞれが
図2中で反時計回りとなる方向へ回転駆動される。
【0020】
分離ローラ21、及びリバースローラ22が回転駆動された際、分離ローラ21は、分離ローラ21の外周面に接する位置にあるシートを搬送方向下流側へと送出する。一方、リバースローラ22は、リバースローラ22の外周面に接する位置にあるシートが搬送方向下流側へと移動するのを阻止する。これにより、分離ローラ21に接する位置にある一枚のシートは搬送方向下流側へと搬送されるものの、それ以外のシートはリバースローラ22によって搬送方向下流側への移動が阻止されて、第一支持部5上に保持される。
【0021】
搬送ローラ23、及び第一ピンチローラ24は協働して、分離ローラ21側から搬送されてくるシートを更に搬送方向下流側へと搬送する。より詳しくは、第一ピンチローラ24は、ばね28によって搬送ローラ23に向かって付勢され、搬送ローラ23との間にシートを挟持可能に構成されている。搬送ローラ23は、
図2中で反時計回りとなる方向へ回転駆動される。搬送ローラ23が回転駆動された際、第一ピンチローラ24は、搬送ローラ23又は搬送ローラ23との間に挟み込んだシートから作用する力を受けて従動し、
図2中で時計回りとなる方向へ回転する。
【0022】
排出ローラ25、及び第二ピンチローラ26は協働して、搬送ローラ23側から搬送されてくるシートを第二支持部7へと排出する。より詳しくは、第二ピンチローラ26は、ばね29によって排出ローラ25に向かって付勢され、排出ローラ25との間にシートを挟持可能に構成されている。排出ローラ25は、
図2中で反時計回りとなる方向へ回転駆動される。排出ローラ25が回転駆動された際、第二ピンチローラ26は、排出ローラ25又は排出ローラ25との間に挟み込んだシートから作用する力を受けて従動し、
図2中で時計回りとなる方向へ回転する。
【0023】
また、本体部3において、搬送経路に隣接する位置で、搬送ローラ23よりも搬送方向下流側、かつ排出ローラ25よりも搬送方向上流側となる位置には、第一イメージセンサ31、及び第二イメージセンサ32が配設されている(これら第一イメージセンサ31、及び第二イメージセンサ32が本明細書でいう読取部の一例に相当。)。本実施形態において、第一イメージセンサ31、及び第二イメージセンサ32としては、双方ともCIS(Contact Image Sensor)が採用されている。
【0024】
第一イメージセンサ31、及び第二イメージセンサ32は、双方とも一方向に配列された複数の読取素子を有し、それら複数の読取素子の配列方向(主走査方向)と、シートの搬送方向(副走査方向)とが、互いに直交する向きになるように配置されている。上述の搬送部20によって搬送されるシートの画像を読み取る際には、第一イメージセンサ31でシートの第一面の画像を読み取ることができ、第二イメージセンサ32でシートの第二面(第一面とは反対側の面。)の画像を読み取ることができる。
【0025】
更に、画像読取装置1は、
図3に示すように、コントローラ33を備えている。コントローラ33は、周知のCPU331、ROM332、RAM333、及びNVRAM334等を有する。また、画像読取装置1は、上述の第一イメージセンサ31、第二イメージセンサ32、及び操作パネル11の他に、通信部34、第一モータ35、第二モータ36、第一シートセンサ37、及び第二シートセンサ38等を備え、これらがコントローラ33によって制御されている。
【0026】
通信部34は、他の機器との通信を行うためのハードウェア及びソフトウェアによって構成され、本実施形態の場合、有線LANインターフェース、無線LANインターフェース、USBインターフェース等を備えている。第一モータ35は、リバースローラ22、搬送ローラ23、及び排出ローラ25を駆動するためのモータである。第二モータ36は、分離ローラ21を駆動するためのモータである。すなわち、分離ローラ21は、リバースローラ22、搬送ローラ23、及び排出ローラ25とは別の動力源から伝達される動力によって駆動される。
【0027】
第一シートセンサ37は、分離ローラ21による搬送対象となるシートが存在するか否かを検出するセンサである。第一シートセンサ37は、搬送経路において、分離ローラ21とリバースローラ22とのニップ位置に対して上流側に位置する。第一シートセンサ37は、
図2中に示す第一シートセンサ37検知位置において、シートの有無を検出可能に構成されている。第二シートセンサ38は、搬送ローラ23による搬送対象となるシートが存在するか否かを検出するセンサである。第二シートセンサ38は、搬送経路において、分離ローラ21とリバースローラ22とのニップ位置と、搬送ローラ23とピンチローラ24とのニップ位置との間に位置する。第二シートセンサ38は、
図2中に示す第二シートセンサ38検知位置において、シートの有無を検出可能に構成されている。
【0028】
[温度推定処理]
次に、上述の画像読取装置1において実行される温度制御処理について、
図4(A)、及び
図4(B)に示すフローチャートに基づいて説明する。
図4(A)は第一モータ35の温度を推定する処理を示すフローチャートである。
図4(B)は第二モータ36の温度を推定する処理を示すフローチャートである。これらの各処理はほぼ同様な処理であるが、第一モータ35、及び第二モータ36の温度上昇特性や放熱特性を考慮して、各処理内で使用する定数や係数等が最適化されている。これらの各処理は、画像読取装置1において第一モータ35、及び第二モータ36の作動を伴う処理が実行されると、それに連動して各処理が開始される。また、各処理において推定されるモータの温度が初期値未満まで低下すると各処理を終了する。
【0029】
図4(A)に示す処理を開始すると、画像読取装置1(より詳しくはコントローラ33又はCPU331。)は、第一モータ35の推定温度が格納される変数T1を初期値Tinit1で初期化する(S11)。続いて、画像読取装置1は、第一モータ35が作動中か否かを判断する(S12)。S12において、第一モータ35が作動中であった場合(S12:YES)、画像読取装置1は、変数T1に加算値A1を加算する(S13)。加算値A1は、第一モータ35が作動している場合に見込まれる温度上昇を考慮した値である。
【0030】
なお、本実施形態においては、処理を簡潔に図示する都合上、加算値A1の詳細な算出方法までは
図4(A)中に示していないが、加算値A1は、画像処理装置の動作モード等も考慮して、それに応じた加算値A1が設定される。例えば、読み取り解像度が異なる動作モードが選択された場合、それに応じてシート搬送速度が変わり、第一モータ35の作動速度(第一モータ35に与えられるパルス数。)が変わる結果、第一モータ35の温度上昇率も変わる。そのため、そのような点を考慮して設定された定数や係数を用いて加算値A1が調整し、最適化される。第一モータ35の温度によって第一モータ35の温度上昇率が変動する場合には、加算値A1が第一モータ35の温度に依存して決まる関数値とされていてもよいし、その変動が無視できるほど小さい場合には加算値A1が定数とされていてもよい。
【0031】
S13を終えるとS12へと戻る。これにより、第一モータ35の作動中は、S12−S13が繰り返し実行されることになり、変数T1の値が徐々に増加する。一方、第一モータ35の作動が停止された場合、画像読取装置1は、S12において第一モータ35が作動中ではないと判断する(S12:NO)。この場合、画像読取装置1は、変数T1が初期値Tinit1よりも大か否かを判断する(S14)。S14において、変数T1が初期値Tinit1よりも大であった場合(S14:YES)、画像読取装置1は、変数T1から減算値B1を減算する(S15)。減算値B1は、第一モータ35が作動を停止している場合に見込まれる温度低下を考慮した値である。この減算値B1は、第一モータ35の放熱特性を考慮して設定される。第一モータ35の温度によって第一モータ35の温度低下率が変動する場合には、減算値B1が第一モータ35の温度に依存して決まる関数値とされていてもよいし、その変動が無視できるほど小さい場合には減算値B1が定数とされていてもよい。
【0032】
S15を終えるとS12へと戻る。これにより、第一モータ35の作動が停止された後、変数T1が初期値T1よりも大である間は、S12,S14,及びS15が繰り返し実行されることになり、変数T1の値が徐々に減少する。そして、変数T1の値が減少した結果、S14において、変数T1が初期値T1未満に至った場合は(S14:NO)、
図4(A)に示す処理を終了する。つまり、
図4(A)に示す処理は、第一モータ35の作動が停止された後も、変数T1が初期値T1よりも大である間は継続して実行される。そして、その間に第一モータ35の作動が再開した場合には、その時点での変数T1の値を保持したまま、再びS12以降を実行する。
【0033】
なお、
図4(B)に示す処理は、第二モータ36の特性に応じて初期値Tinit2、加算値A2、減算値B2などが設定されるので、この点で
図4(A)に示す処理とは相違するが、処理手順そのものについては
図4(A)に示す処理と同等なので、これ以上の説明については省略する。
【0034】
[画像読み取り処理]
次に、画像読取装置1において実行される画像読み取り処理について、
図5のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、第一支持部5にシートがセットされた状態で、操作パネル11においてスキャン開始キーが押されるか、画像読取装置1に接続されたPC(Personal Computer)等からスキャン開始コマンドが送信されてくると実行される処理である。
【0035】
この処理を開始すると、画像読取装置1は、まず、第二モータ36の温度が第二上限値以下であるか否かを判断する(S110)。第二モータ36の温度は、上述の
図4(B)に示す処理において変数T2に格納されている値であり、S110では、ポーリングにより変数T2の値を取得してから上述の判断を行う。第二上限値は、第二モータ36の温度特性を考慮して、それ以上の温度上昇を阻止するためにあらかじめ設定されたしきい値である。
【0036】
S110において、第二モータ36の温度が第二上限値以下である場合(S110:YES)、画像読取装置1は、これから搬送するシートが一枚目のシートであるか否かを判断する(S115)。S115において、一枚目のシートである場合は(S115:YES)、その時点において、まだ第一モータ35、及び第二モータ36が双方とも作動していないので、画像読取装置1は、第一モータ35、及び第二モータ36の作動を開始させて(S120)、S130へと進む。一方、S115において、二枚目以降のシートである場合は(S115:NO)、後述する処理により、その時点で第一モータ35が作動しており、第二モータ36だけが作動していない状態にあるので、この場合、画像読取装置1は、第二モータ36の作動を開始させて(S125)、S130へと進む。
【0037】
続いて、画像読取装置1は、第一中間位置にシートが到達したか否かを判断する(S130)。第一中間位置は、シートの先端が搬送ローラ23に到達する位置に設定される。これにより、第一中間位置にシートが到達した後は、分離ローラ21の作動を停止させても、引き続き作動している搬送ローラ23によってシートを搬送することができる。S130において、画像読取装置1は、上述の第二シートセンサ38によってシートの先端を検出した時点から、所定量だけ第二モータ36を作動させたことをもって、第一中間位置にシートが到達したと判断する。
【0038】
より詳しくは、第一中間位置は、
図2中に示す第二シートセンサ38検知位置よりも所定距離だけ搬送方向下流側の位置にある。そこで、画像読取装置1は、第二シートセンサ38によってシートの先端を検出したら、その時点から所定パルス数分の駆動信号を与えた時点で、シートが第一中間位置に到達したと判断する。S130において、第一中間位置にシートが到達していない場合は(S130:NO)、S130へと戻る。これにより、画像読取装置1は、第一中間位置にシートが到達するのを待つ。
【0039】
一方、S130において、第一中間位置にシートが到達した場合(S130:NO)、画像読取装置1は、第二モータ36の作動を停止させて(S135)、第一モータ35の温度が第一上限値以下であるか否かを判断する(S140)。第一モータ35の温度は、上述の
図4(A)に示す処理において変数T1に格納されている値であり、S140では、ポーリングにより変数T1の値を取得してから上述の判断を行う。第一上限値は、第一モータ35の温度特性を考慮して、それ以上の温度上昇を阻止するためにあらかじめ設定されたしきい値である。
【0040】
S140において、第一モータ35の温度が第一上限値以下である場合(S140:YES)、画像読取装置1は、画像の読み取りを実行する(S145)。S145では、事前の設定に従って第一イメージセンサ31、及び第二イメージセンサ32のうち、いずれか一方又は両方によってシートの画像を読み取る。続いて、画像読取装置1は、シートの排出を完了したか否かを判断する(S150)。S150において、シートの排出を完了していない場合は(S150:NO)、S150へと戻る。これにより、画像読取装置1は、シートの排出が完了するのを待つ。
【0041】
S150において、シートの排出が完了した場合は(S150:YES)、供給位置にシートがあるか否かを判断する(S155)。供給位置は、
図2中に示す第一シートセンサ37検知位置と同位置である。そこで、画像読取装置1は、第一シートセンサ37によってシートが検出されるか否かにより、供給位置にシートがあるか否かを判断する。S155において、供給位置にシートがある場合は(S155:YES)、S110へ戻る。これにより、2枚目以降のシートについてもS110以降の処理が実行されて、各シートの画像が読み取られる。一方、S155において、供給位置にシートがない場合は(S155:NO)、第一モータ35の作動を停止させて(S160)、
図5に示す処理を終了する。
【0042】
ところで、以上のような処理を行う中で、第二モータ36の温度が上述の第二上限値を超過した場合、S110では否定判断がなされる(S110:NO)。この場合、画像読取装置1は、これから搬送するシートが一枚目のシートであるか否かを判断する(S165)。S165において、二枚目以降のシートである場合は(S115:NO)、その時点で第一モータ35が作動しており、S135によって第二モータ36だけが作動していない状態にあるので、この場合、画像読取装置1は、第一モータ35の作動を停止させて(S170)、S175へと進む。一方、S165において、一枚目のシートである場合は(S165:YES)、その時点において、まだ第一モータ35、及び第二モータ36が双方とも作動していないので、S170を実行することなくS175へと進む。
【0043】
S175では、画像読取装置1は、第二モータ36の温度が第二下限値以下に放熱されるまで待機する(S175)。S175では、S110同様に、ポーリングにより変数T2の値を取得する。第二下限値は、第二モータ36の温度特性を考慮して、それ以下まで温度が低下すれば第二モータ36の作動を再開させてもよいと判断するためにあらかじめ設定されたしきい値である。S175において、第二モータ36の温度が第二下限値以下に放熱されたら、画像読取装置1は、第一モータ35、及び第二モータ36の作動を開始させて(S180)、S130へと進む。
【0044】
また、以上のような処理を行う中で、第一モータ35の温度が上述の第一上限値を超過した場合、S140では否定判断がなされる(S140:NO)。この場合、画像読取装置1は、第一モータ35の作動を停止させて(S180)、第一モータ35の温度が第一下限値以下に放熱されるまで待機する(S190)。S190では、S140同様に、ポーリングにより変数T1の値を取得する。第一下限値は、第一モータ35の温度特性を考慮して、それ以下まで温度が低下すれば第一モータ35の作動を再開させてもよいと判断するためにあらかじめ設定されたしきい値である。S190において、第一モータ35の温度が第一下限値以下に放熱されたら、画像読取装置1は、第一モータ35の作動を開始させて(S195)、S145へと進む。
【0045】
[効果]
以上説明した通り、上記画像読取装置1によれば、第一モータ35及び第二モータ36は、
図4(A)、及び
図4(B)に示した処理により、それぞれが独立に温度を管理される。そして、
図5に示す処理を実行するコントローラ33(本明細書でいう第一モータ35制御部、及び第二モータ36制御部の一例に相当。)は、第一モータ35及び第二モータ36それぞれを独立に制御して、各モータの作動を開始させたり停止させたりする。
【0046】
そのため、S140で第一モータ35の温度判断において否定判断がなされる状況であっても、その前にS110で第二モータ36の温度判断を実行した時点では否定判断がなされるとは限らず、第二モータ36が停止するとは限らない。第二モータ36を停止させる必要がない場合、S115−S135により、供給位置から第一中間位置まではシートを搬送することができる。このため、S195により、第一モータ35の作動が再開した際には、第一中間位置からシートの搬送を始めることができる。したがって、例えば、供給位置から排出位置までシートを搬送可能な単一の搬送部20を単一のモータで作動させる場合とは異なり、供給位置からシートの搬送を始めなくても済み、その分だけシートの搬送開始から搬送完了までのスループットを向上させることができる。
【0047】
また、分離ローラ21(第二搬送部)によって第一中間位置までシートを搬送した場合には、当該シートが搬送ローラ23、及び排出ローラ25(第一搬送部)によって排出位置へと搬送されるまでは、S135により、第二モータ36が停止する。そのため、第二モータ36が停止する間には、第二モータ36の放熱を図ることができ、第二モータ36の温度上昇を抑制することができる。したがって、例えば、第二モータ36の停止が原因でシート搬送装置が一時的に使用できなくなる可能性を低減することができる。
【0048】
また、上記画像読取装置1の場合、S120等により、第二モータ36の作動時には第一モータ35が作動するので、分離ローラ21によって搬送されるシートが第一中間位置に到達したら、そのシートを引き続き搬送ローラ23、及び排出ローラ25によって搬送することができる。したがって、分離ローラ21によって搬送されるシートが第一中間位置に到達してから、第一モータ35が作動を開始する場合に比べ、速やかにシートを搬送することができる。
【0049】
また、上記画像読取装置1の場合、分離ローラ21及びリバースローラ22によってシートを一枚ずつに分離できるので、リバースローラ22を備えない場合に比べ、シートの重送を抑制する効果を高めることができる。また、搬送ローラ23、排出ローラ25、及びリバースローラ22は、第一モータ35から伝達される動力によって回転駆動されるのに対し、分離ローラ21は、第二モータ36から伝達される動力によって回転駆動される。そのため、各ローラの作動開始タイミング及び作動停止タイミングを、分離ローラ21だけは搬送ローラ23、排出ローラ25、及びリバースローラ22とは非連動で制御することができる。
【0050】
したがって、例えば、メカ的な機構によって分離ローラ21が定期的に作動することとなる装置とは異なり、複数枚のシートがセットされている場合でも、一枚のシートだけを搬送して二枚目以降のシートを搬送しないように各ローラを制御することが可能となる。
【0051】
あるいは、二枚目以降のシートを連続的に搬送する場合でも、先に搬送されたシートの搬送方向後端と、次に搬送されるシートの搬送方向先端との時間距離を任意に調整することができるようになる。よって、例えば、装置の動作モード等によってシートの搬送速度が変更され得る場合であっても、所定の処理を行う上で必要となる適切な時間距離をシート間に確保することができる。
【0052】
例えば、上記所定の処理として斜行補正(シートの搬送方向に対する傾きを検出して、読み取った画像の傾きを補正する処理。)を行う場合に、傾いたシートの先端の角から後端の角までを確実に読み取るには、十分に早めに読み取りを開始して十分に遅めまで読み取りを継続する必要がある。このような場合には、先のシートに対する斜行補正を適切に実施できてから、次のシートが搬送されるように、通常よりも大きめの時間距離をシート間に設定することができる。
【0053】
また、上記画像読取装置1の場合、
図4(A)に示す処理を実行するコントローラ33(本明細書でいう第一温度検出部の一例に相当。)は、第一モータ35の作動状況に基づいて第一モータ35の温度を推定するように構成されている。また、
図4(B)に示す処理を実行するコントローラ33(本明細書でいう第二温度検出部の一例に相当。)は、第二モータ36の作動状況に基づいて第二モータ36の温度を推定するように構成されている。そのため、第一モータ35や第二モータ36の温度を実際に測定可能な器機を利用しなくても、所期の第一温度検出部、及び第二温度検出部を構成することができる。
【0054】
[他の実施形態]
以上、シート搬送装置、及び画像読取装置1について、例示的な実施形態を挙げて説明したが、上述の実施形態は本発明の一態様として例示されるものに過ぎない。すなわち、本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内において、様々な形態で実施することができる。
【0055】
例えば、上記実施形態では、
図4(A)及び
図4(B)に示した温度推定処理により、ソフトウェアで第一モータ35及び第二モータ36の温度を推定していたが、サーミスタ等の温度検出用のハードウェアを利用して、第一モータ35及び第二モータ36の温度を測定してもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、S150によりシートの排出完了を待ってから、S110へ戻っていたが、先に搬送されたシートが次に搬送されるシートの読み取りを妨げない位置(この位置が本明細書でいう第二中間位置に相当。)にまで移動しているのであれば、排出完了を待つか否かは任意である。
【0057】
なお、以上説明した例示的な実施形態から、本明細書で説明したシート搬送装置、及び画像読取装置は、更に以下に挙げるような構成を備えていてもよいことが把握できる。
まず、本明細書で説明したシート搬送装置、及び画像読取装置において、第二モータ制御部は、第二モータが停止し、かつ第二搬送部による搬送前のシートが供給位置に存在する状態で、第二モータの温度が第二上限値以下か否かを判断し、第二モータの温度が第二上限値以下である場合には、第二モータが作動を開始するように第二モータを制御し、一方、第二モータの温度が第二上限値を超過している場合には、第二モータが停止している状態を維持したまま、第二モータの温度が第二上限値よりも小さい所定の第二下限値以下になるまで待機してから、第二モータが作動を開始するように第二モータを制御し、さらに、第二モータが作動を開始したことにより、第二搬送部によって第一中間位置までシートが搬送された場合には、第二モータが作動を停止するように第二モータを制御するように構成されていてもよい。
【0058】
また、本明細書で説明したシート搬送装置、及び画像読取装置において、第一モータ制御部は、第一モータ及び第二モータの双方が停止した状態にある場合に、第二モータの作動を開始させる条件が成立したら、第一モータが作動を開始するように第一モータを制御するように構成されていてもよい。
【0059】
このように構成されたシート搬送装置によれば、第二モータの作動時には第一モータが作動するので、第二搬送部によって搬送されるシートが第一中間位置に到達したら、そのシートを引き続き第一搬送部によって搬送することができる。したがって、第二搬送部によって搬送されるシートが第一中間位置に到達してから、第一モータが作動を開始する場合に比べ、速やかにシートを搬送することができる。
【0060】
また、本明細書で説明したシート搬送装置、及び画像読取装置において、第一モータ制御部は、第二搬送部によって第一中間位置までシートが搬送された後に、第一モータの温度が第一上限値以下か否かを判断し、第一モータの温度が第一上限値以下である場合には、第一モータが作動している状態を維持するように第一モータを制御し、一方、第一モータの温度が第一上限値を超過している場合には、第一モータが作動を停止して、第一モータの温度が第一上限値よりも小さい所定の第一下限値以下になるまで待機してから、第一モータが作動を開始するように第一モータを制御するように構成されていてもよい。
【0061】
また、本明細書で説明したシート搬送装置、及び画像読取装置において、第一モータ制御部は、第一モータが作動する状態にある場合に、第二モータの作動を停止させる条件が成立したら、第一モータが作動を停止するように第一モータを制御するように構成されていてもよい。
【0062】
また、本明細書で説明したシート搬送装置、及び画像読取装置において、第一搬送部は、第一中間位置にあるシートを搬送方向下流側へと搬送可能な搬送ローラと、搬送ローラによって搬送されたシートを更に搬送方向下流側にある排出位置へと搬送可能な排出ローラとを有し、第二搬送部は、供給位置から供給されるシートを一枚ずつに分離しつつ搬送方向下流側にある第一中間位置へと搬送可能な分離ローラを有し、さらに、搬送経路を挟んで分離ローラとは反対側に配設され、分離ローラとの間に挟み込んだシートに対し、当該シートを搬送方向上流側へと送り返す摩擦力を作用させる向きに回転駆動されるリバースローラを有し、リバースローラは、第一モータから伝達される動力によって回転駆動されるように構成されていてもよい。
【0063】
このように構成されたシート搬送装置によれば、分離ローラ及びリバースローラによってシートを一枚ずつに分離できるので、リバースローラを備えない場合に比べ、シートの重送を抑制する効果を高めることができる。
【0064】
また、搬送ローラ、排出ローラ、及びリバースローラは、第一モータから伝達される動力によって回転駆動されるのに対し、分離ローラは、第二モータから伝達される動力によって回転駆動される。そのため、各ローラの作動開始タイミング及び作動停止タイミングを、分離ローラだけは搬送ローラ、排出ローラ、及びリバースローラとは非連動で制御することができる。
【0065】
したがって、複数枚のシートがセットされている場合でも、一枚のシートだけを搬送して二枚目以降のシートを搬送しないように各ローラを制御することが可能となる。あるいは、二枚目以降のシートを連続的に搬送する場合でも、先に搬送されたシートの搬送方向後端と、次に搬送されるシートの搬送方向先端との時間距離を任意に調整することができるようになる。よって、例えば、装置の動作モード等によってシートの搬送速度が変更され得る場合であっても、所定の処理を行う上で必要となる適切な時間距離をシート間に確保することができる。
【0066】
また、本明細書で説明したシート搬送装置、及び画像読取装置において、第一温度検出部は、第一モータの作動状況に基づいて第一モータの温度を推定するように構成され、第二温度検出部は、第二モータの作動状況に基づいて第二モータの温度を推定するように構成されていてもよい。
【0067】
このように構成されたシート搬送装置によれば、第一モータや第二モータの温度を実際に測定可能な器機を利用しなくても、所期の第一温度検出部、及び第二温度検出部を構成することができる。