技術分野
この発明は、変速比を段階的に変化させることのできる車両用自動変速機を対象とする変速制御装置および変速制御方法に関するものである。
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
加速要求に基づいてダウンシフトする場合、所定以上の加速度が生じ始めるまでに不可避的な遅れがある。その遅れは、ギヤ段ごと、もしくは変速パターンごとに異なっている。そのため、例えばアクセルペダルが大きく踏み込まれて二段以上離れたギヤ段にダウシフトする場合に、特許文献1に記載されているように第1変速機構による変速と第2変速機構による変速とを順序を決めて実行するのでは、運転者が加速を感じることのできる加速度が生じるまでの時間、あるいは実質的な変速時間が長くなる。特許文献2に記載されている方法では、の変速速度を反応速度として変速の評価に含めることがあり、その場合には、変速時間が長いことにより、変速応答性が劣るなど変速感の評価が低くなってしまう。
このような不都合を解消するために二段以上離れたギヤ段にダウンシフトする場合に、特許文献3に記載されているように、現ギヤ段と目標ギヤ段との間のいわゆる中間段に向けた変速を行い、その後に目標ギヤ段に向けた変速を行うことが考えられる。その場合、変速応答性のよい中間段を選ぶことにより、遅れ感の少ない変速を行うことが可能になるかも知れない。しかしながら、このような中間段を単に経由する場合には、中間段への変速が完了した後に、目標ギヤ段に向けた変速が生じ、運転者には二段の変速が生じたように感じられ、これが違和感となる可能性がある。
この発明はの技術的課題に着目してなされたものであって、大きい加速要求があった場合に変速の遅れや段階的な変速などの違和感を生じさせることなく変速を実行できる変速制御装置およびその変速制御方法を提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
の目的を達成するために、この発明の変速制御装置は、車速もしくは駆動要求量に応じて段階的に設定される複数の変速比を有する車両用自動変速機の変速制御装置において、前記変速比を制御するコントローラを有し、前記コントローラは、運転者による加速操作後に加速度の変化が小さいことにより駆動力の増大が停滞していると感じる停滞時間と、前記停滞時間後の加速度の変化量と加速度の時間変化率とによって決まる刺激強・・・ 続きを
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【発明の効果】
この発明によれば、現変速比から目標変速比への変速が、停滞時間が短くかつ刺激強度が大きい加速領域の加速にならない場合、第1中継変速比(または中間の変速比)への第1変速と、それに続く目標変速比への第2変速とが実行され、または第2中継変速比への第3変速と、第2中継変速比から第1中継変速比への第4変速と、それに続く目標変速比への第2変速とが実行される。第1変速や第3変速あるいは第4変速は、刺激強度および停滞時間が応答領域に入る変速であるから、運転者は加速のための何らかの挙動の変化を体感でき、またそれに続く第2変速では、加速領域に入る刺激強度および停滞時間の変速が実行されるので、加速の遅延が特にはなく、かつ要求に応じた加速度を運転者が体感できる。しかも、第1変速や第3変速あるいは第4変速は、刺激強度や停滞時間が前記加速領域に入らない変速であるから、第1変速や第3変速あるいは第4変速と第2変速とが生じるとしても、加速とその後の停滞ならびに再度の加速などのようないわゆる二段階の加速感を生じさせることがない。結局、この発明によれば、変速比を大きく変化させて加速する場合、応答性に優れ、しかもスムースな加速を実現することができる。
この発明では、いわゆる有段変速機において二段階以上離れたギヤ段への変速の際に、現ギヤ段と目標ギヤ段との間の中間のギヤ段を有効に利用して、応答性に優れ、しかもスムースな加速を実現することができる。
また、変速比を連続的に変化させることのできる無段変速機を有段的に使用する場合、隣接するギヤ段の間での変速の際に、それらのギヤ段の間の変速比を有効に利用して応答性に優れ、しかもスムースな加速を実現することができる。
また、この発明では、刺激強度および停滞時間が前記加速領域に入る第1中継変速比(または中間の変速比)が複数存在する場合、目標変速比への変速がダウンシフトであれば、それらの第1中継変速比のうちの小さい変速比を選択するので、第2変速での刺激強度が大きくなり、加速感を高めることができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】 この発明の実施形態における車両のパワートレーンを模式的に示すブロック図である。
【図2】 変速マップの一例を示す模式図である。
【図3】 制御マップの一例を示す模式図である。
【図4】 中間ギヤ段(中間の変速比)を経由して変速を行う場合のギヤ段および加速度の変化の一例を模式的に示す図である。
【図5】 この発明の実施形態における変速制御の一例を説明するためのフローチャートである。
1…エンジン、 2…自動変速機、 5…電子制御装置(ECU)、 V…車速、 ACC…アクセル開度、 T,T1 ,T2 ,T3 …停滞時間、 Tl…限界停滞時間、 Mi…刺激強度、 Mil…下限刺激強度、 Ar…応答領域、 Aa…加速領域、 G,G1 ,G2 ,G3 …加速度、 ΔG…(加速度の)変化量、 J,J1 ,J2 ,J3 …加速度の時間変化率(ジャーク)、 A…ギヤ段、 B,B’…中継ギヤ段、 C…目標ギヤ段、 Le…評価点数ライン、 Aal…加速下限、 Arl…応答下限。
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