特許第6443445号(P6443445)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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6443445セカンダリシステムの無免許な周波数スペクトルリソースに関する利用を管理するためのシステム及び方法、並びに非一時的なコンピュータ可読媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6443445
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】セカンダリシステムの無免許な周波数スペクトルリソースに関する利用を管理するためのシステム及び方法、並びに非一時的なコンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/14 20090101AFI20181217BHJP
   H04W 52/30 20090101ALI20181217BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20181217BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20181217BHJP
【FI】
   H04W16/14
   H04W52/30
   H04W72/04 111
   H04W16/32
【請求項の数】19
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2016-515645(P2016-515645)
(86)(22)【出願日】2014年5月30日
(65)【公表番号】特表2016-520275(P2016-520275A)
(43)【公表日】2016年7月11日
(86)【国際出願番号】CN2014078963
(87)【国際公開番号】WO2014190941
(87)【国際公開日】20141204
【審査請求日】2017年5月23日
(31)【優先権主張番号】201310208447.3
(32)【優先日】2013年5月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095957
【弁理士】
【氏名又は名称】亀谷 美明
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100101557
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100128587
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 一騎
(72)【発明者】
【氏名】クオ シン
(72)【発明者】
【氏名】スン チェン
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−176508(JP,A)
【文献】 特開2009−153136(JP,A)
【文献】 特開2012−213071(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/028769(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セカンダリシステムの無免許な周波数スペクトルリソースに関する利用を管理するためのシステムであって、
利用可能な時間帯に第1無免許な周波数スペクトルリソースを第1セカンダリシステムに配分することと、
現在リソース利用に基づいて前記利用可能な時間帯の期間に前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を再配分することと、のように配置されている回路を含み、
前記回路は、前記無免許な周波数スペクトルリソースが認可されるプライマリシステムの保護において前記第1無免許な周波数スペクトルリソースを配分して再配分するように配置されており、
前記回路は、前記第1セカンダリシステム及び第2セカンダリシステムの現在リソース利用に基づいて、前記利用可能な時間帯の期間に前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を前記第2セカンダリシステムに再配分するように、配置されている、システム。
【請求項2】
前記回路は、前記第1セカンダリシステムの操作パラメーターを再配分することにより前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を再配分するように、配置されている請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記操作パラメーターは利用可能周波数及び関連する最大送信パワーを含むとともに、前記回路は、前記第1セカンダリシステムの周波数及び/又は送信パワーを再配分することにより前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を再配分するように、配置されている請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記回路は、前記第1セカンダリシステムの前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの現在リソース利用を確定し、前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部が前記第1セカンダリシステムによって使用されていない場合、前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を再配分するように、さらに配置されている請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記回路は、利用可能周波数及び関連する最大送信パワーを、前記プライマリシステムに対して許容できない干渉がない前記第1無免許な周波数スペクトルリソースとして前記第1セカンダリシステムに配分する請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記利用可能な時間帯の期限切れ前に,前記第1セカンダリシステムは前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を放出する請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記回路は、前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を前記第2セカンダリシステムに再配分する場合、他のセカンダリシステムに対する干渉を制御するように、さらに配置されている請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記回路は、前記第1セカンダリシステムに、前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部が前記第1セカンダリシステムに対して既に利用可能でないことを指示する周波数スペクトル調整情報を送信するように、配置されている請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記周波数スペクトル調整情報は、前記第1セカンダリシステムのアイデンティティ情報、前記第1セカンダリシステムに対して利用不可な前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部及び/又は前記第1セカンダリシステムに配分された第2無免許な周波数スペクトルリソースを含む請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記回路は、前記第2セカンダリシステムの位置に基づいて前記第1無免許な周波数スペクトルリソースを前記第2セカンダリシステムに再配分するように、配置されている請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記回路は、前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を前記第2セカンダリシステムに配分する前に、前記位置に基づいて前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部が前記第2セカンダリシステムに対して利用可能であることを識別し、前記位置にある前記第2セカンダリシステムの前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部に対する利用が前記プライマリシステムの許容できる範囲内の干渉を引き起こす場合、前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部が前記第2セカンダリシステムに対して利用可能であるように、配置されている請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記回路は、前記第2セカンダリシステムの利用可能周波数スペクトルリソースを確定するとともに、前記位置に基づいて算出された、前記プライマリシステムの保護において前記第2セカンダリシステムによって使用されることができる周波数及び関連する送信パワーを含む前記利用可能周波数スペクトルリソースに前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部が含まれる場合に前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部が前記第2セカンダリシステムに対して利用可能であることを識別するように、配置されている請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記位置にある前記第2セカンダリシステムの前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部に対する利用が前記プライマリシステム及び他のセカンダリシステムの許容できる範囲内の干渉を引き起こす場合、前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部は前記第2セカンダリシステムに対して利用可能である請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記回路は、前記第2セカンダリシステムから無免許な周波数スペクトルリソースに対する要求を受信するとともに、前記第2セカンダリシステムを、前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を再配分する対象として確定するように、配置されている請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記回路は、第3セカンダリシステムから無免許な周波数スペクトルリソースに対する要求を受信し、他のシステムに対して許容できない干渉を引き起こすため、前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部が前記第3セカンダリシステムに再配分されない場合、前記第2セカンダリシステムが占有した第2無免許な周波数スペクトルリソースを前記第3セカンダリシステムに再配分して前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を前記第2セカンダリシステムに再配分するように、配置されている請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
セカンダリシステムの無免許な周波数スペクトルリソースに関する利用を管理するための方法であって、
利用可能な時間帯に第1無免許な周波数スペクトルリソースを第1セカンダリシステムに配分することと、
現在リソース利用に基づいて前記利用可能な時間帯の期間に前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を再配分することと、を含み、
前記第1無免許な周波数スペクトルリソースを配分して再配分するステップは、前記無免許な周波数スペクトルリソースが認可されるプライマリシステムの保護にあり、前記第1セカンダリシステム及び第2セカンダリシステムの現在リソース利用に基づいて、前記利用可能な時間帯の期間に前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を前記第2セカンダリシステムに再配分する。
【請求項17】
セカンダリシステムの無免許な周波数スペクトルリソースに関する利用を管理するためのシステムであって、
利用可能な時間帯に前記システムに対して利用可能な第1無免許な周波数スペクトルリソースを確定することと、
前記利用可能な時間帯の期間に、前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部が前記システムに対して既に利用可能でないことを指示する周波数スペクトル調整情報を受信することと、
前記周波数スペクトル調整情報に基づいて前記システムの操作パラメーターを変更することと、のように配置されている回路を含み、
前記システムは、前記無免許な周波数スペクトルリソースが認可されるプライマリシステムの保護において、前記第1無免許な周波数スペクトルリソースに対して操作を行う。
【請求項18】
セカンダリシステムの無免許な周波数スペクトルリソースに関する利用を管理するためのシステムに用いられる方法であって、
利用可能な時間帯に前記システムに対して利用可能な第1無免許な周波数スペクトルリソースを確定することと、
前記利用可能な時間帯の期間に、前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部が前記システムに対して既に利用可能でないことを指示する周波数スペクトル調整情報を受信することと、
前記周波数スペクトル調整情報に基づいて前記システムの操作パラメーターを変更することと、を含み、
前記システムは、前記無免許な周波数スペクトルリソースが認可されるプライマリシステムの保護において、前記第1無免許な周波数スペクトルリソースに対して操作を行う。
【請求項19】
コンピュータ可読指令を含む非一時的なコンピュータ可読記録媒体であって、前記コンピュータ可読指令はセカンダリシステムの無免許な周波数スペクトルリソースに関する利用を管理するためのシステムによって実行される場合、前記システムを、
利用可能な時間帯に第1無免許な周波数スペクトルリソースを第1セカンダリシステムに配分することと、
現在リソース利用に基づいて前記利用可能な時間帯の期間に前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を再配分することと、のようにさせ、
前記システムは、前記無免許な周波数スペクトルリソースが認可されるプライマリシステムの保護において、前記第1セカンダリシステム及び第2セカンダリシステムの現在リソース利用に基づいて、前記利用可能な時間帯の期間に前記第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を前記第2セカンダリシステムに再配分する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は無線通信における周波数スペクトルリソースの管理に関し、特にプライマリシステム及びセカンダリシステムを含む通信システムに用いられる周波数スペクトルリソース管理機器、方法、システム及びセカンダリシステム機器に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信の分野において、周波数スペクトルリソース利用の最大化を実現するために、通常、通信システムにおけるプライマリシステムの周波数スペクトル使用を確保する前提において、動的な周波数スペクトル管理方式によって通信システムに含まれたセカンダリシステムに周波数スペクトルリソースを配分する。しかしながら、周波数スペクトルリソースの配分は一定の履歴相続性を有し、つまり、周波数スペクトルリソースが、例えばあるセカンダリシステムに配分される場合に当該セカンダリシステムで一定の時間保留し、後続の周波数スペクトルリソース配分が従来の配分結果の制約において行われる。また、ネットワークのカバー密度とネットワークの配置の複雑性、及び周波数スペクトル使用の優先順位の相違が後続の周波数スペクトルリソース配分の制約条件を増やしたことで、周波数スペクトルリソース配分結果と当時の制約条件における最適な周波数スペクトルリソース配分結果との相違はネットワーク状態の変化に従って(新しいサービスの発生、終了、ユーザの移動)ますます大きくなり、周波数スペクトルリソースの使用は低効率になる。
【発明の概要】
【0003】
下記に、本開示に関する何らか点の基本的な理解を提供するように、本開示に関する概略概要が与えられる。理解されるように、この概要は本開示に関する包括的な概要ではない。本開示のキー、又は重要部分を確定しようとするのではなく、本開示の範囲を限定しようとすることでもない。その目的は、ただ簡単な形式で何らか概念を与えて後述のより詳細な記述の前提とされることである。
【0004】
従来技術の前記欠点に鑑み、本開示の目的の1つは、少なくとも従来技術における問題を克服するように、プライマリシステム及びセカンダリシステムを含む通信システムに用いられる周波数スペクトルリソース管理機器、方法、システム及びセカンダリシステム機器を提供することにある。
【0005】
本開示の一実施例によれば、利用可能な時間帯に第1無免許な周波数スペクトルリソースを第1セカンダリシステムに配分し、現在リソース利用に基づいて利用可能な時間帯の期間に第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を再配分するように配置されている回路を含み、回路は、無免許な周波数スペクトルリソースが認可されるプライマリシステムの保護において第1無免許な周波数スペクトルリソースを配分して再配分するように配置されている、セカンダリシステムの無免許な周波数スペクトルリソースに関する利用を管理するためのシステムを提供する。
【0006】
本開示の他の一実施例によれば、利用可能な時間帯に第1無免許な周波数スペクトルリソースを第1セカンダリシステムに配分することと、現在リソース利用に基づいて利用可能な時間帯の期間に第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を再配分することと、を含み、第1無免許な周波数スペクトルリソースを配分して再配分するステップは、無免許な周波数スペクトルリソースが認可されるプライマリシステムの保護にある、セカンダリシステムの無免許な周波数スペクトルリソースに関する利用を管理するための方法を提供する。
【0007】
本開示の他の1つの実施例によれば、利用可能な時間帯にシステムに対して利用可能な第1無免許な周波数スペクトルリソースを確定し、利用可能な時間帯の期間に、第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部がシステムに対して既に利用可能でないことを指示する周波数スペクトル調整情報を受信し、周波数スペクトル調整情報に基づいてシステムの操作パラメーターを変更するように配置されている回路を含み、システムは、無免許な周波数スペクトルリソースが認可されるプライマリシステムの保護において、第1無免許な周波数スペクトルリソースに対して操作を行うシステムを提供する。
【0008】
本開示の他の一実施例によれば、利用可能な時間帯にシステムに対して利用可能な第1無免許な周波数スペクトルリソースを確定することと、利用可能な時間帯の期間に、第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部がシステムに対して既に利用可能でないことを指示する周波数スペクトル調整情報を受信することと、周波数スペクトル調整情報に基づいてシステムの操作パラメーターを変更することと、を含み、システムは、無免許な周波数スペクトルリソースが認可されるプライマリシステムの保護において、第1無免許な周波数スペクトルリソースに対して操作を行う、システムに用いられる方法を提供する。
【0009】
本開示の他の1つの実施例によれば、セカンダリシステムの無免許な周波数スペクトルリソースに関する利用を管理するためのシステムによって実行される場合、利用可能な時間帯に第1無免許な周波数スペクトルリソースを第1セカンダリシステムに配分し、現在リソース利用に基づいて利用可能な時間帯の期間に第1無免許な周波数スペクトルリソースの少なくとも一部を再配分するようにシステムをさせ、システムは、無免許な周波数スペクトルリソースが認可されるプライマリシステムの保護において、第1無免許な周波数スペクトルリソースを配分して再配分する、コンピュータ可読指令を含む非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。
【0010】
また、本開示の実施例は、前記周波数スペクトルリソース管理方法を実現するためのコンピュータプログラムをさらに提供する。
【0011】
さらに、本開示の実施例は、対応の前記周波数スペクトルリソース管理方法を実現するためのコンピュータプログラムコードが記憶される相応なコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。
【0012】
前記の本開示の実施例に応じたセカンダリシステムの無免許な周波数スペクトルリソースに関する利用を管理するためのシステム及び方法並びに非一時的なコンピュータ可読媒体は少なくとも、周波数スペクトルリソースの利用頻度を向上可能なことと、周波数スペクトルリソースの調整効率を向上可能なこと、のような有益効果の1つを実現することができる。
【0013】
以下に図面を結合して本開示の最適な実施例を詳細に説明することにより、本開示のこれらの、及び他の利点はより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本開示は、下記において図面を結合して示された記述を参照することによって、よりよい理解が得られ、全ての図面において、同様又は類似の符号を使用して同様又は類似の部材を表示する。前記図面は下記の詳細な説明とともに本明細書に含まれて本明細書の一部を形成し、さらに例を挙げて本開示の好適な実施例を説明し本開示の原理及び利点を解釈することに用いられる。
【0015】
図1図1はプライマリシステム及びセカンダリシステムを含む通信システムの一例を示す模式図である。
【0016】
図2図2は本開示の第1実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理機器を模式的に示す構成ブロック図である。
【0017】
図3図3図2に示すような周波数スペクトル調整装置の具体的な実現方式を模式的に示す模式図である。
【0018】
図4図4図3に示すような周波数スペクトル調整ユニットの具体的な実現方式を模式的に示す模式図である。
【0019】
図5図5a及び図5bは本開示の実施例に応じた周波数スペクトル転送図の例を模式的に示す。
【0020】
図6図6図3に示すような周波数スペクトル調整ユニットの他の具体的な実現方式を模式的に示す模式図である。
【0021】
図7図7は本開示の実施例に応じた周波数スペクトル転送図の他の例を模式的に示す。
【0022】
図8図8は本開示の実施例に応じた周波数スペクトルリソース転送を実施する通信システムの適用例を示す。
【0023】
図9図9は本開示の他の実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理機器を示す例示的な構成図である。
【0024】
図10図10は本開示の実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理方法を模式的に示すフロー図である。
【0025】
図11図11は本開示の実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理システムを示す模式的な構成ブロック図である。
【0026】
図12図12は本開示の実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理システムの模式的なシステム構成参照モデルを示す。
【0027】
図13図13は本開示の実施例に応じた、周波数スペクトルリソース管理システムに用いられるシステム管理方法を示す模式図である。
【0028】
当業者は、図面における要素は、ただ簡単と明確にするために示されたものであり、必ずしも一定の比率で作成していないと理解すべきである。例えば、図面におけるある素子の寸法は、本開示の実施例に対する理解を向上することに寄与するように、他の素子に対して拡大されることが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
下記に、図面を結合して本開示の代表的な実施例を記述する。明快と簡明のために、明細書において、実際の実施形態の全ての特徴が記述されていない。しかしながら、理解できるように、何れのこのような実際の実施例を開発する過程において、開発者の具体的な目標を実現するように、実施形態に特定する複数の決定を下す必要があり、例えば、システム及びサービスに関するそれらの制限条件に即するとともに、これらの制限条件は実施形態によって変更する可能性がある。また、さらに了解されるように、開発作業は、非常に複雑且つ時間のかかるものである可能性があるが、本開示の内容から利得を得る当業者にとって、このような開発作業はただ日常的な任務である。
【0030】
ここで、さらに説明する必要がある点は、必要のない細かい点で本開示を不明瞭にさせることを避けるために、図面において、ただ本開示に応じた方案に密接に関連する装置構成及び/又は処理ステップを示し、本開示との関係が小さい他の細かい点を省略する。
【0031】
プライマリシステム及びセカンダリシステムを含む通信システムについて、プライマリシステム及びセカンダリシステムが同一又は隣り合う周波数スペクトル上において、互いの干渉を減少すると同時に周波数スペクトルリソースを合理的に利用することができるように、本開示は、プライマリシステムに干渉を発生しないように保証する場合にセカンダリシステムの周波数スペクトル使用を最適化する方法を提出し、有限の周波数スペクトルリソースに対する充分な利用を実現する。通常、プライマリシステムはプライマリ基地局及びプライマリユーザを含み、セカンダリシステムはセカンダリ基地局及びセカンダリユーザを含む。本開示によれば、プライマリシステムは許可周波数スペクトルの使用権を持つシステムであってもよいし、それに応じて、セカンダリシステムは許可周波数スペクトルの使用権を持たないシステムであってもよい。本開示の他の一実施例によれば、プライマリシステムは、セカンダリシステムと同時に周波数スペクトル使用権を有するが、周波数スペクトル使用優先順位がセカンダリシステムより高いシステムであってもよい。この場合、セカンダリシステムはプライマリシステムに干渉を発生しない場合にかぎり、プライマリシステムとともに許可周波数スペクトルを使用することができる。プライマリシステム、セカンダリシステムの概念は本分野の公知のことである。ここでは、それに対して、さらに詳しく記述しない。
【0032】
図1はプライマリシステム及びセカンダリシステムを含む通信システムの1例の模式図を示している。
【0033】
図1に示すような通信システムは、3つのプライマリシステムA、B、Cと、3つのセカンダリシステムa、b、cと、セカンダリシステムの周波数スペクトルリソースを管理するための周波数スペクトルリソース管理機器D1と、を含む。
【0034】
図1に示す通信システムはただの例であり、当業者にとって理解できるように、通信システムに含まれたプライマリシステム及びセカンダリシステムは他の数であってもよく、例えば、2つ又は4つ以上のプライマリシステムを含む等である。
【0035】
ここで説明されるように、プライマリシステム及びセカンダリシステムを含む通信システムについて、ネットワーク状態が変化することで(例えば新たなリソース需要を有するセカンダリシステムが存在することで当該セカンダリシステムに周波数スペクトルリソースを配分する必要がある)周波数スペクトルリソースを調整する必要がある場合、少なくとも外部制約条件を満たす必要があり、つまり、当該セカンダリシステムが周波数スペクトルを使用する場合にプライマリシステムに(例えば図1におけるプライマリシステムA、B、C)もたらされた干渉がプライマリシステムの許容範囲内にあることである。また、ある場合には(特に、既に周波数スペクトルリソースが配分されたセカンダリシステムよりもリソース請求を有するセカンダリシステムが高い優先順位を有する場合)、内部制約条件を同時に満たす必要がさらにあり、つまり、セカンダリシステム(例えば図1におけるセカンダリシステムa、b)の間の干渉も許容範囲内にさせることである。
【0036】
図2は本開示の第1実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理機器を模式的に示す構成ブロック図である。
【0037】
図2に示すように、本開示の実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理機器1は、当該周波数スペクトルリソース管理機器1が管理した各々の周波数スペクトルリソース調整手段の、プライマリシステムに対する各々の周波数スペクトルリソース調整手段の干渉がプライマリシステムに許容される範囲内にある条件での各々の周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトル関連情報に対応する利用可能周波数スペクトル情報と、既に各々の周波数スペクトルリソース調整手段に配分し占有された占有周波数スペクトル関連情報に対応する占有周波数スペクトル情報と、を取得するための周波数スペクトル情報取得装置11と、少なくとも、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の前記利用可能周波数スペクトル情報及び前記占有周波数スペクトル情報に基づいて、前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定するための周波数スペクトル調整装置12と、を含む。
【0038】
本開示の実施例によれば、周波数スペクトル調整装置は、占有周波数スペクトル情報の時効期限内の、前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定することに用いられてもよいし、周波数スペクトルリソース調整手段に配分された周波数スペクトルが無効になった後、前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整に用いられてもよい。従来技術において、周波数スペクトルリソース調整手段に配分された周波数スペクトルが無効になった後、ただ全ての周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル使用を調整することよりも、本開示の実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理機器は、周波数スペクトルリソースに対する高効率な使用が実現できる。
【0039】
利用可能周波数スペクトル情報は、外部制約条件の制限に応じて確定されたセカンダリシステムのサービス範囲内の異なる位置の利用可能周波数スペクトルリソースに関する情報である。外部制約条件の制限に応じて、セカンダリシステムのサービス範囲内の異なる位置の利用可能リソース(周波数スペクトル及び最大パワー)が異なり、それぞれの周波数スペクトルリソース調整手段に対して、周波数スペクトルリソース管理機器1の周波数スペクトル情報取得装置11は、その位置に応じて、例えば地理位置データベース(Geo-location Data Base、GLDB)から当該位置の利用可能周波数スペクトル情報を当該周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトル情報として取得することができる。地理位置データベースの定義、及びその利用可能周波数スペクトル情報を確定する具体的な方法は従来技術であり、例えば、参照文献である「Draft of ECC report: Technical and operational requirements for the operation of white space devices under geo-location approach」、 CEPT、ECC186、2013年1月を参照することができ、ここでは、それに対する詳細な記述を省略している。
【0040】
占有周波数スペクトル情報は既に各々の周波数スペクトルリソース調整手段に配分し占有された周波数スペクトルである。各々の周波数スペクトルリソース調整手段に配分し占有された周波数スペクトルは、当該周波数スペクトルリソース調整手段によって使用されてもよいし、当該周波数スペクトルリソース調整手段が現在にリソース需要を有しないことで使用されない、または部分的に使用されてもよい。周波数スペクトルリソース管理機器1が、周波数スペクトルリソース調整手段に対して周波数スペクトルリソースの配分を行うことに用いられることができるので、それぞれの周波数スペクトルリソース調整手段の既に配分されたリソースをメンテナンスすることができることにより、周波数スペクトルリソース管理機器1の周波数スペクトル情報取得装置11は各々の周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトル情報を取得する。
【0041】
本開示の実施例によれば、通信システムにおける周波数スペクトルリソース調整手段は、通信システムにおける単一のセカンダリシステム(例えば、ただ1つセカンダリ基地局及びそのセカンダリユーザを含む構成)であってもよいし、通信システムにおける1組のセカンダリシステム(例えば、複数のセカンダリ基地局及びそのセカンダリユーザを含む構成)であってもよいが、セカンダリシステムにおける単一のセカンダリユーザであってもよいし、通信システムにおける1組のセカンダリユーザであってもよい。1組のセカンダリユーザ、又は1組のセカンダリシステムである場合について、セカンダリユーザ、又はセカンダリシステムの、例えば周波数スペクトル使用の優先順位又は領域分布特徴に応じて、同様な優先順位、又は同様な分布領域を有するセカンダリユーザ、又はセカンダリシステムを1組のセカンダリユーザ、又は1組のセカンダリシステムとして選択してもよい。
【0042】
本開示の第1実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理機器1は、図1に示す管理セカンダリシステムa、b、cの周波数スペクトルリソース管理機器D1に対応することができる。
【0043】
図1に示すような通信システムが3つのプライマリシステム及び3つのセカンダリシステムを含むとともに、単一のセカンダリシステムを通信システムにおける1つの周波数スペクトルリソース調整手段とする例において、周波数スペクトルリソース管理機器1の周波数スペクトル情報取得装置11は、例えば地理位置データベース(Geographic location Data Base、 GLDB、図で示す)からセカンダリシステムa、b、cの、ともにCH1及びCH2である利用可能周波数スペクトルを取得することができるとともに、周波数スペクトルリソース管理機器1によってメンテナンスされたセカンダリシステムa、b、cの、それぞれがCH2、CH1、CH2である占有周波数スペクトルを取得することができる。
【0044】
本開示の実施例によれば、周波数スペクトル情報取得装置11は、それぞれの予定のタイミングで当該周波数スペクトルリソース管理機器が管理した各々の周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトル情報及び占有周波数スペクトル情報を取得することができる。
【0045】
各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルリソース使用を調整することは一定の算出量及び機器の消費電力を消費する必要があるので、その実行について、適当な時機及び頻度を選択する必要がある。本開示の一実施例によれば、周波数スペクトル情報取得装置11は、周波数スペクトルリソース要求に関する情報及びアイドルの周波数スペクトルリソースに関する情報を取得するように、さらに配置されている。また、本開示の一実施例によれば、周波数スペクトル調整装置12は、以下の少なくとも1つの条件を満たす場合、当該周波数スペクトルリソース管理機器が管理した各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定するように配置されている。即ち、
【0046】
通信システムにおいて、アイドルの周波数スペクトルリソースが存在するとともに、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段も存在する条件iと、
【0047】
少なくとも2つの周波数スペクトルリソース調整手段を含む評価対象について、周波数スペクトルリソースに対する周波数スペクトルリソース調整手段の占有がプライマリシステムの干渉の許容範囲を満たすことで算出された見込みスループットと現在のスループットとの差が予定閾値より大きい条件iiと、
【0048】
通信システムに存在する、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段が予定時間帯内に周波数スペクトルリソースが得られなかった条件iiiと、である。
【0049】
本開示の実施例によれば、アイドルの周波数スペクトルリソースは、既に周波数スペクトルリソースが配分された周波数スペクトルリソース調整手段によって放出された周波数スペクトルリソースと、まだいずれの周波数スペクトルリソース調整手段にも配分し占有されていない周波数スペクトルリソースと、を含む。
【0050】
本開示の一実施例によれば、周波数スペクトル情報取得装置11は、既に周波数スペクトルリソースを占有した周波数スペクトルリソース調整手段からその放出された周波数スペクトルリソースに関する情報を受信するとともに、放出された周波数スペクトルリソースをアイドルの周波数スペクトルリソースとするように、さらに配置されている。
【0051】
下記において、周波数スペクトルリソース調整をトリガーするための前記条件を順に詳しく記述する。
【0052】
条件iについて、例えば、通信システムにおいてその周波数スペクトルリソースが放出された周波数スペクトルリソース調整手段が存在するとともに、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段も存在する場合、又は通信システムにおいて依然としていずれの周波数スペクトルリソース調整手段にも占有されていない周波数スペクトルリソースが存在するとともに、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段が存在する場合、条件iを満たすように認められ、周波数スペクトル調整装置12はこの場合、各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する調整の確定をトリガーする。
【0053】
条件iiについて、周波数スペクトル調整装置12は、少なくとも2つの周波数スペクトルリソース調整手段を含む評価対象について定期的にシステム容量推定を行うとともに、周波数スペクトルリソースに対する周波数スペクトルリソース調整手段の占有がプライマリシステムの干渉の許容範囲を満たすことで算出された見込みスループットと現在のスループットとの差が予定閾値より大きい場合、各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する調整を始動することができる。具体的には、例えば、外部制約条件及び/又は内部制約条件に応じて相応な周波数スペクトルリソースを再配分し、得られたスループットが見込みシステム容量として記録され、現在の配分結果から発生されたスループットが現在システム容量として記録され、もし見込みシステム容量と現在システム容量との差が予め設定されたシステム容量差閾値を越えるならば、周波数スペクトル調整装置は、各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する調整の確定を始動する。期間は、システムの動作状態の履歴情報に応じて設定されることができ、1つの方式は、初期段階において小さな時間間隔でシステム容量推定を行い、そして見込みシステム容量と現在システム容量との差が予め設定されたシステム容量差閾値を越えるまで、時間間隔を徐々に大きくさせ、再び再計時して当該操作を繰り返し、何回も起こった後、時間の平均値を取って期間の頻度とすることである。もう1つの方式は、ネットワーク状態変化操作(新サービスの発生、終了、ユーザの移動)の数に応じて、見込みシステム容量と現在システム容量との差が予め設定されたシステム容量差閾値を越えるまで、初期段階において状態変化操作が有する、即ちシステム容量推定を行い、再び再計数して当該操作を繰り返し、何回も起こった後、変化操作の数の平均値を取って期間の頻度とすることである。容量推定を行うことについて、選択された推定対象の範囲は、全てのセカンダリシステム、部分のセカンダリシステム、部分のセカンダリユーザ、又はそれらの組み合わせを含むことができ、選択された部分の周波数スペクトルリソース調整手段は、高い優先順位を有し、より良いQoS保護を得る必要がある周波数スペクトルリソース調整手段であることができる。
【0054】
条件iiiについて、12前記通信システムに存在する、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段が予定時間帯内に周波数スペクトルリソースを得られなかった場合、(即ち、条件iiiを満たす)、周波数スペクトル調整装置12は各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する調整の確定を始動することができる。予定時間帯は計時することによって確定されることができ、例えば、当該周波数スペクトルリソース調整手段が周波数スペクトルリソース需要を発起することからタイマーを初期化し、予め設定された時間閾値を越えても依然としてリソース配分が得られない場合、当該周波数スペクトルリソース手段が予定時間帯内に周波数スペクトルリソースを得ていないと、判定される。当業者にとって理解できるように、当該時間閾値はセカンダリシステムの配置によって任意に設置されることができる。
【0055】
図3図2に示すような周波数スペクトル調整装置12の具体的な実現方式を示す模式図である。
【0056】
図3に示すように、周波数スペクトル調整装置12は、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトル情報及び占有周波数スペクトル情報に基づく、2つの周波数スペクトルリソース調整手段それぞれの間の、2つの周波数スペクトルリソース調整手段における第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルが第2周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトルに属するか否かを表明する情報を含む周波数スペクトルリソース転送情報を確定するための周波数スペクトルリソース転送情報取得ユニット121と、周波数スペクトルリソース転送情報に応じて各々の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定するための周波数スペクトル調整ユニット122と、を含む。
【0057】
本開示の実施例によれば、2つの周波数スペクトルリソース調整手段における第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルが第2周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトルに属する場合、第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルを第2周波数スペクトルリソース調整手段に転送し使用可能のように表明している。周波数スペクトルリソース転送情報取得ユニット121により確定された周波数スペクトルリソース転送情報に基づいて、周波数スペクトル調整ユニット122は、少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定することができる。
【0058】
具体的には、条件iを満たすことで発起された周波数スペクトルリソース調整について、周波数スペクトル調整ユニット122は、周波数スペクトルリソース調整手段の間の周波数スペクトルリソース転送情報に応じて、アイドル周波数スペクトルリソースの対応する周波数スペクトルリソース調整手段から周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段までの周波数スペクトル転送方式を確定することにより、周波数スペクトル転送に係る周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整し、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル需要を満たすように、配置されている。
【0059】
条件iiを満たすことで発起された周波数スペクトルリソース調整である場合、周波数スペクトルリソース転送情報取得ユニット121はさらに、2つの周波数スペクトルリソース調整手段における第2周波数スペクトルリソース調整手段が前記第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルを占有した後に発生されたスループットと、現在占有している周波数スペクトルを占有した場合に発生されたスループットと、の差を周波数スペクトルリソース転送情報として取得する。条件iiを満たすことで発起された周波数スペクトルリソース調整である場合、周波数スペクトル調整ユニット122は、スループット情報を含む周波数スペクトルリソース転送情報に基づいて、周波数スペクトル調整された後に少なくとも2つの周波数スペクトルリソース調整手段からなる評価対象のスループットが予定条件を満たす周波数スペクトル転送方式を確定し、周波数スペクトル転送に係る周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整する。本開示の実施例によれば、予定条件は、例えば周波数スペクトル調整された後に、評価対象のスループットと調整される前のスループットとの差が予め設定されたシステム容量差閾値より大きくてもよい。当該予め設定されたシステム容量差閾値は、周波数スペクトルリソース調整に対する具体的な要求に応じて任意に設置されることができ、例えば、それを0に設置されることができ、つまり、周波数スペクトル調整された後に、評価対象のスループットが、調整される前のスループットより大きくなる場合、周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有に対する調整をトリガーする。
【0060】
図4図3に示すような周波数スペクトル調整ユニット122の具体的な実現方式を示す模式図である。
【0061】
図4を参照するように、周波数スペクトル調整ユニット122は、周波数スペクトル転送図生成モジュール1221及び周波数スペクトル調整モジュール1222を含む。
【0062】
図4に示すように、周波数スペクトル転送図生成モジュール1221は各々の周波数スペクトルリソース調整手段の前記利用可能周波数スペクトル情報及び前記占有周波数スペクトル情報に応じて、それぞれの頂点が1つの周波数スペクトルリソース調整手段を表示し、第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルが前記第2周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトルに属するとともに前記第2周波数スペクトルリソース調整手段が前記第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルを占有することが相応なサービス需要を満たすことができる場合、前記第1周波数スペクトルリソース調整手段を表示する頂点を尾頂点とし、前記第2周波数スペクトルリソース調整手段を表示する頂点を頭頂点として1つの有向弧を設けて、当該有向弧に、第1の要素が第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルである重み値を付与するような方式で形成された周波数スペクトル転送図を生成する。
【0063】
図5a及び図5bは本開示の実施例に応じた周波数スペクトル転送図の例を示す。図5a及び図5bに示すように、当該周波数スペクトル転送図G1及びG2におけるそれぞれの頂点Vは1つ周波数スペクトルリソース調整手段を表示し、仮に現在の通信システムに何れの周波数スペクトルリソース調整手段にも配分し占有されていない周波数スペクトルリソースが当該周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルを構成することを前提として、通信システムにおいて何れの周波数スペクトルリソース調整手段にも配分し占有されていないリソースが存在する場合、1つの頂点を導入して1つのこのような周波数スペクトルリソース調整手段を代表する。任意の2つの頂点Vi及びV1について、Viの現在占有している周波数スペクトルChiがV1の利用可能周波数スペクトルに属し、且つV1がChi及びその取得可能な最大パワーを使用することがV1のサービス需要を満足可能であれば、Viを尾頂点としV1を頭頂点として1つの有向弧(directed arc)を設けてVi→V1として記載され、弧Vi→ V1に、転送した周波数スペクトルCHiを代表する要素W(Vi→V1)を含む重み値を付与する。
【0064】
図4に戻る。周波数スペクトル転送図生成モジュール1221が上記方式によって周波数スペクトル転送図を生成した後、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルを調整することをトリガーする条件に応じて、周波数スペクトル調整モジュール1222は当該周波数スペクトル転送図に基づいて各々の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定する。
【0065】
本開示の実施例によれば、条件iにおいて、周波数スペクトル調整モジュール1222は、周波数スペクトル転送図においてアイドル周波数スペクトルリソースの対応する周波数スペクトルリソース調整手段を源頂点とし、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段を目標頂点とする有向経路を取得するとともに、当該有向経路に基づいてアイドル周波数スペクトルリソースの対応する周波数スペクトルリソース調整手段から周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段までの周波数スペクトル転送方式を確定するように、配置されている
【0066】
より具体的には、通信システムにその周波数スペクトルリソースが放出された周波数スペクトルリソース調整手段が存在するとともに、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段も存在する場合、周波数スペクトル調整モジュール1222は周波数スペクトルリソースを放出するリソース周波数スペクトル調整手段の対応する頂点から出発し、周波数スペクトル転送図において、アイドル周波数スペクトルリソースの対応する周波数スペクトルリソース調整手段を源頂点、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段を目標頂点とする有向経路を探す。例えば、図5aに示すような例において、頂点Viに対応する周波数スペクトルリソース調整手段が周波数スペクトルリソースChiを放出する、頂点Vjに対応する周波数スペクトルリソース調整手段が周波数スペクトルリソース要求を有する場合、頂点Viを開始点として、重み値がChiである弧からVjに指向する有向経路を探す。当該弧の指向するノードは周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段の対応する頂点Vjであれば、1回の周波数スペクトル転送だけで周波数スペクトル調整の需要を満足可能な方案を探し出すことを意味している。
【0067】
さらに、通信システムにおいて周波数スペクトルリソースがいずれの周波数スペクトルリソース調整手段にも占有されていないことが存在するとともに、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段が存在する場合、周波数スペクトル調整モジュール1222は周波数スペクトルリソース管理機器の対応する頂点から出発し、周波数スペクトル転送図において、当該周波数スペクトルリソース管理機器を源頂点、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段を目標頂点とする有向経路を探す。例えば、図5aに示すような例において、周波数スペクトルリソース管理機器の対応する頂点Viに配分された占有周波数スペクトルリソースがChiである、頂点Vjに対応する周波数スペクトルリソース調整手段が周波数スペクトルリソース要求を有する場合、頂点Viを開始頂点として、重み値がCHiである弧からVjに指向する有向経路を探す。同じように、当該弧の指向するノードは周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段の対応する頂点Vjであれば、1回の周波数スペクトル転送だけで周波数スペクトル調整の需要を満足可能な方案を探し出すことを意味している。
【0068】
有向経路を探した後、周波数スペクトル調整モジュール1222は当該有向経路に応じて、アイドル周波数スペクトルリソースの対応する周波数スペクトルリソース調整手段から周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段までの周波数スペクトル転送方式を確定することができる。例えば、複数の有向経路が存在する場合、周波数スペクトル調整モジュール1222は最少の頂点を含む有向経路に応じて、アイドル周波数スペクトルリソースの対応する周波数スペクトルリソース調整手段から周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段までの周波数スペクトル転送方式を確定することができる。
【0069】
本開示の実施例によれば、条件iiにおいて、周波数スペクトル転送図生成モジュール1221は、前記第2周波数スペクトルリソース調整手段が前記第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルを占有した後に発生されたスループットと、その現在占有している周波数スペクトルを占有した場合に発生されたスループットとの差である第2の要素を、当該有向弧の重み値に付与するように、さらに配置されている。例えば、図5bに示すように、第1周波数スペクトルリソース手段の対応する頂点Viから第2周波数スペクトルリソース手段の対応する頂点V1までの有向弧の重み値の第2の要素はΔTHviとして記載される。
【0070】
この場合、周波数スペクトル調整モジュール1222は、周波数スペクトル転送図において前記重み値の第2の値の和を最大(それに、さらに例えば、ゼロより大きい)にさせる有向リングを取得するとともに、当該有向リングに基づいて各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有に対する調整を確定するように、配置されている。例えば、図5bに示すような例において、それぞれの有向リング上の各弧の重みの第2の要素の和が当該有向リングの重み値として記載される。周波数スペクトル転送図G2において、各弧の重みの第2の要素が最大値を有する弧の尾頂点を、同時に源頂点及び目標頂点とする有向リングを探す。
【0071】
本開示の好適な実施例によれば、有向リングおよびシステム容量差が予め設定されたシステム容量差閾値を超えていないことに応じて周波数スペクトル交換が行われた場合、周波数スペクトル交換を行った後に更新された、当該有向リングの各頂点に対応する周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトル情報に応じて、新たな周波数スペクトル転送図G1が生成され、そしてG1において重み値が最大(例えば、ゼロより大きい)の有向リングが探され、全てのリングの重み値の和が予め設定されたシステム容量差閾値を越える(この場合、目標調整方案が見つかる)、又は転送図において、システム容量を増加させる有向リングがなくなるまで、上記動作は繰り返される。
【0072】
さらに、当業者にとって理解できるように、条件iiと類似に、条件iにおいて、周波数スペクトル転送図生成モジュール1221は、前記第2周波数スペクトルリソース調整手段が前記第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルを占有した後に発生されたスループットと、現在占有している周波数スペクトルを占有した場合に発生されたスループットとの差である第2の要素を、当該有向弧の重み値に付与するように、配置されてもよい。この場合、周波数スペクトル調整モジュール1222は、有向弧の第2の要素にさらに基づいて少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル調整方案を確定するように、配置されることができる。例えば、図5aに示すように、重み値の第1項がChiである弧を頂点Viから出発して探し、複数の弧があれば、当該弧の重み値の第2項に応じて降順に考察し、当該弧の指向することは頂点Vjであれば、1回の周波数スペクトル転送だけで目標を満足可能な方案を探したことを意味しており、さもなければ、当該弧の指向する尾頂点Viを源頂点とし周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段の対応する頂点Vjを目標頂点とする有向経路を、弧の重み値の第2項に応じて降順に探す。
【0073】
図3に戻り、条件iiiを満たすことで発起された周波数スペクトルリソース調整について、前記周波数スペクトルリソース調整手段の間の周波数スペクトルリソース転送情報に応じて、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段が周波数スペクトルリソースを多重化する周波数スペクトル転送方式を確定して周波数スペクトル転送に係る周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整することにより、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル需要を満たすように、周波数スペクトル調整ユニット122は、配置されている。
【0074】
図6図3に示すような周波数スペクトル調整ユニット122の他の具体的な実現方式を示す模式図である。
【0075】
図6を参照するように、周波数スペクトル調整ユニット122は周波数スペクトル転送図生成モジュール1223及び周波数スペクトル調整モジュール1224を含む。
【0076】
図6に示すように、周波数スペクトル転送図生成モジュール1223は、周波数スペクトル情報取得装置11から取得された各々の周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトル情報及び占有周波数スペクトル情報に応じて、それぞれの頂点が、利用可能周波数スペクトルと占有周波数スペクトルとが同様な1つ又は複数の周波数スペクトルリソース調整手段からなる周波数スペクトルリソース多重化グループを表示し、2つの周波数スペクトルリソース多重化グループについて、第1周波数スペクトルリソース多重化グループの占有周波数スペクトルが第2周波数スペクトルリソース多重化グループの利用可能周波数スペクトルに属するとともに第2周波数スペクトルリソース多重化グループが第1周波数スペクトルリソース多重化グループの占有周波数スペクトルを占有することが相応なサービス需要を満たすことができる場合、第1周波数スペクトルリソース多重化グループを表示する頂点を尾頂点とし、第2周波数スペクトルリソース多重化グループを表示する頂点を頭頂点として1つの有向弧を設けて、当該有向弧に、第1の要素が第1周波数スペクトルリソース多重化グループの占有周波数スペクトルである重み値を付与するような方式で形成された周波数スペクトル転送図を、生成するように配置されている。
【0077】
図7は本開示の実施例に応じた周波数スペクトル転送図の1例を示す。図7に示すように、当該周波数スペクトル転送図G3におけるそれぞれの頂点Vはこのような1組のセカンダリシステムを含む1つの周波数スペクトルリソース多重化グループを表示し、これらのセカンダリシステムは、プライマリシステム及びセカンダリシステムの外部制約条件と内部制約条件を満たす場合、その利用可能周波数スペクトルと占有周波数スペクトルとはいずれも同じである。任意の2つの頂点Va及びVbについて、Vaの現在占有している周波数スペクトルCHaがVbの利用可能周波数スペクトルに属し、且つVbがCHa及びその取得可能な最大パワーを使用することがVbのサービス需要を満足可能であれば、Vaを尾頂点としVbを頭頂点として1つの有向弧(directed arc)を設けてVa→Vbとして記載され、弧Va→Vbに、転送した周波数スペクトルCHaを代表する要素W(Va→Vb)を含む重み値を付与する。
【0078】
図6に戻り、周波数スペクトル転送図生成モジュール1223が上記方式によって周波数スペクトル転送図を生成した後、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルを調整することをトリガーする条件に応じて、周波数スペクトル調整モジュール1224は当該周波数スペクトル転送図に基づいて各々の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定する。
【0079】
具体的には、周波数スペクトル調整確定モジュール1224は、周波数スペクトル転送図において周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段と同じ周波数スペクトルリソースを使用可能な周波数スペクトルリソース多重化グループを開始ノードとし、前記開始ノードに指向し且つその重み値が当該周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトルである有向弧をエンド縁とする有向リングを取得するとともに、当該有向リングに基づいて各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有に対する調整を確定することにより、周波数スペクトルリソース要求を有する前記周波数スペクトルリソース調整手段が、当該開始ノードの対応する周波数スペクトルリソース多重化グループの周波数スペクトルリソースを多重化可能にするように、配置されている。
【0080】
下記に、図8を用いて条件iiiでの周波数スペクトル調整モジュール1222が周波数スペクトル調整方案を確定する例を例示的に記述する。図8に示すように、プライマリユーザAは周波数スペクトルCH1を占有し、セカンダリシステムa、b、cの利用可能周波数スペクトルリストはいずれもCH1及びCH2を含み、且つそれらはそれぞれ周波数スペクトルCH2、CH1、CH2を占有しており、この場合、外部制約条件の制限で確定されたセカンダリシステムdの利用可能周波数スペクトルはCH2であるが、当該周波数スペクトルを使用してa及びcを干渉してしまうので(即ち、内部制約条件を満たしない)、dは周波数スペクトルリソースを取得することができない。この場合、その占有周波数スペクトルも利用可能周波数スペクトルも同じであるセカンダリシステムa及びcは周波数スペクトルリソース多重化グループ1を形成することができ、セカンダリシステムbは周波数スペクトルリソース多重化グループ2を形成し、内部制約条件及び利用可能周波数スペクトル情報に応じて、セカンダリシステムdがセカンダリシステムbとともに周波数スペクトルCH2を多重化可能することが発現されるため、周波数スペクトルリソース多重化グループ1と周波数スペクトルリソース多重化グループ2とがリソースを交換した後であれば(即ち、周波数スペクトルリソース多重化グループ1はCH1を占有し、周波数スペクトルリソース多重化グループ2はCH2を占有する)、セカンダリシステムdは周波数スペクトルCH2を取得することができる。
【0081】
従って、周波数スペクトル調整モジュール1222は、周波数スペクトルリソース要求を有する前記周波数スペクトルリソース調整手段が当該開始ノードの対応する周波数スペクトルリソース多重化グループの周波数スペクトルリソースを多重化可能にするように、当該有向リングに基づいて各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有に対する調整を確定する。
【0082】
本開示の他の好適な実施例によれば、再配置の回数を減少するために、前記有向経路又は有向リングを探す場合、含まれた弧の数が最少、又は含まれた弧の数が予め設定された数内にある (例えば、システムのために再配置し設定された周波数スペクトルリソース調整手段の数)有向経路又は有向リングを選択可能にし、当該有向経路又は有向リングに基づいて少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する調整を確定する。
【0083】
本開示の実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理機器の周波数スペクトル調整装置が確定した周波数スペクトルリソース調整方案において、ただ複数の周波数スペクトルリソース調整手段における部分の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整することに関する可能性があるので、リソース再構成を行う場合に全ての周波数スペクトルリソース調整手段に対しても周波数スペクトルリソース調整を行う必要がある従来技術と比べて、本開示に応じた周波数スペクトルリソース調整装置は、周波数スペクトルリソース調整の効率を向上可能にする。
【0084】
図9は本開示の他の一実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理機器を示す例示的構成図である。
【0085】
図2の周波数スペクトルリソース管理機器1と同様に周波数スペクトル情報取得装置11及び周波数スペクトル調整装置12を含む以外に、図9に示すような周波数スペクトルリソース管理機器2は、前記周波数スペクトルリソース調整手段における各々のセカンダリユーザの周波数スペクトルを調整するように、周波数スペクトル調整装置12が確定した周波数スペクトル調整に関する周波数スペクトル調整情報を前記セカンダリシステムのセカンダリ基地局に送信するための送信装置13をさらに含む。
【0086】
本開示の一実施例によれば、周波数スペクトル調整情報は、周波数スペクトル調整を行うことが確定された周波数スペクトルリソース調整手段のID情報、当該周波数スペクトルリソース調整手段が放出した周波数スペクトルリソース情報、及び当該周波数スペクトルリソース調整手段が占有しようとする周波数スペクトルリソース情報を含む。
【0087】
第1実施例の周波数スペクトルリソース管理機器に対応して、本開示は、プライマリシステム及びセカンダリシステムを含む通信システムにおける複数の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルリソース占有を調整するための周波数スペクトルリソース管理方法をさらに提供する。
【0088】
図10は本開示の実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理方法を示すフロー図である。
【0089】
図10に示すように、本開示の実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理方法の処理フロー1000はS1010から開始し、そしてS1020の処理を実行する。
【0090】
S1020において、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の、プライマリシステムに対する各々の周波数スペクトルリソース調整手段の干渉がプライマリシステムに許容される範囲内にある条件での各々の周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトルである利用可能周波数スペクトル情報と、既に各々の周波数スペクトルリソース調整手段に配分し占有された周波数スペクトルである占有周波数スペクトル情報と、を取得する。例えば、図2を参照して記述された周波数スペクトル情報取得装置11の処理を実行することによって実現可能し、ここではその記述を省略する。そして、S1030を実行する。
【0091】
S1030において、少なくとも、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の前記利用可能周波数スペクトル情報及び前記占有周波数スペクトル情報に基づいて、前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定する。例えば、例えば図2〜7を参照して記述された周波数スペクトル調整装置12の処理を実行することによってS1030を実現可能し、ここではその記述を省略する。そして、S1040を実行する。
【0092】
処理フロー1000はS1040までで終了する。
【0093】
本開示の実施例に応じた周波数スペクトルリソース調整方法において、周波数スペクトルリソース調整手段は、前記周波数スペクトルリソース管理機器の管理範囲内における1つ又は1組のセカンダリシステム機器に対応する。
【0094】
本開示の好適な実施例によれば、周波数スペクトルリソース調整は、占有周波数スペクトル情報の時効期限内における、前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定することに用いられる。
【0095】
本開示の1つの好適な実施例によれば、S1030において、周波数スペクトルリソースの調整は、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトル情報及び占有周波数スペクトル情報に基づいて、2つの周波数スペクトルリソース調整手段それぞれの間の、前記2つの周波数スペクトルリソース調整手段における第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルが第2周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトルに属するか否かを表す情報を含む周波数スペクトルリソース転送情報を確定することと、周波数スペクトルリソース転送情報に応じて前記少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定することと、をさらに含む。
【0096】
本開示の実施例によれば、S1020において、周波数スペクトルリソース要求に関する情報、及びアイドルの周波数スペクトルリソースに関する情報をさらに取得する。
【0097】
本開示の実施例によれば、S1030において、周波数スペクトル調整は、前記通信システムにおいて、アイドルの周波数スペクトルリソースが存在するとともに、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段も存在する条件iと、少なくとも2つの周波数スペクトルリソース調整手段を含む評価対象について、周波数スペクトルリソースに対する周波数スペクトルリソース調整手段の占有がプライマリシステムの干渉の許容範囲を満たすことで算出された見込みスループットと現在のスループットとの差が予定閾値より大きい条件iiと、前記通信システムに存在する、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段が予定時間帯内に周波数スペクトルリソースが得られなかった条件iiiと、のような条件の少なくとも1つを満たす場合、各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整の確定をトリガーすることをさらに含む。
【0098】
本開示の実施例によれば、S1030において、周波数スペクトル調整は、前記周波数スペクトルリソース調整手段の間の周波数スペクトルリソース転送情報に応じて、アイドル周波数スペクトルリソースの対応する周波数スペクトルリソース調整手段から周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段までの周波数スペクトル転送方式を確定することにより、周波数スペクトル転送に係る周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整し、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル需要を満たすことをさらに含む。
【0099】
本開示の実施例によれば、S1020において、利用可能リソース情報及び占有リソース情報を取得することは、既に周波数スペクトルリソースを占有した周波数スペクトルリソース調整手段からその放出された周波数スペクトルリソースに関する情報を受信するとともに、放出された周波数スペクトルリソースをアイドルの周波数スペクトルリソースとすることをさらに含む。
【0100】
本開示の好適な実施例によれば、前記周波数スペクトルリソース転送情報は、2つの周波数スペクトルリソース調整手段における第2周波数スペクトルリソース調整手段が第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルを占有した後に発生されたスループットと、現在占有している周波数スペクトルを占有した場合に発生されたスループットと、の差をさらに含む。
【0101】
本開示の実施例によれば、S1030において、周波数スペクトル調整はさらに前記周波数スペクトルリソース調整手段の間の周波数スペクトルリソース転送情報に基づいて、前記評価対象のスループットが周波数スペクトル調整された後に予め設けられた条件に達する周波数スペクトル転送方式を確定し、周波数スペクトル転送に係る周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整する。
【0102】
本開示の実施例によれば、S1030において、周波数スペクトル調整に対する確定は、それぞれの頂点が1つの周波数スペクトルリソース調整手段を表示し、当該第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルが当該第2周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトルに属するとともに当該第2周波数スペクトルリソース調整手段が当該第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルを占有することが相応なサービス需要を満たすことができる場合、当該第1周波数スペクトルリソース調整手段を表示する頂点を尾頂点とし、当該第2周波数スペクトルリソース調整手段を表示する頂点を頭頂点として1つの有向弧を設けて、当該有向弧に、第1の要素が前記第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルである重み値を付与するような方式で形成された周波数スペクトル転送図を、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトル情報及び占有周波数スペクトル情報に応じて生成することと、当該周波数スペクトル転送図に基づいて、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルを調整することをトリガーする条件に応じて、前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定することと、をさらに含む。
【0103】
本開示の実施例によれば、S1030において、周波数スペクトル調整を確定することは、周波数スペクトル転送図が生成された後、前記周波数スペクトル転送図においてアイドル周波数スペクトルリソースの対応した周波数スペクトルリソース調整手段を源頂点とし、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段を目標頂点とする有向経路を取得するとともに、当該有向経路に基づいてアイドル周波数スペクトルリソースの対応した周波数スペクトルリソース調整手段から周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段までの周波数スペクトル転送方式を確定することをさらに含む。
【0104】
さらに、本開示の実施例によれば、S1030において、周波数スペクトル転送図の生成は、第2周波数スペクトルリソース調整手段が第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルを占有した後に発生されたスループットと、現在占有している周波数スペクトルを占有した場合に発生されたスループットとの差である第2の要素を、当該有向弧の重み値に付与することと、前記周波数スペクトル転送図において前記重み値の第2の値の和を最大にさせる有向リングを取得するとともに、当該有向リングに基づいて各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有に対する調整を確定することと、をさらに含む。
【0105】
本開示の実施例によれば、S1030において、周波数スペクトル調整に対する確定は、前記周波数スペクトルリソース調整手段の間の周波数スペクトルリソース転送情報に応じて、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段が周波数スペクトルリソースを多重化する周波数スペクトル転送方式を確定して周波数スペクトル転送に係る周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整し、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル需要を満たすことに用いられる。
【0106】
本開示の1つの好適な実施例によれば、S1030において、周波数スペクトル調整に対する確定は、それぞれの頂点が、利用可能周波数スペクトルと占有周波数スペクトルとが同様な1つ又は複数の周波数スペクトルリソース調整手段からなる周波数スペクトルリソース多重化グループを表示し、2つの周波数スペクトルリソース多重化グループについて、第1周波数スペクトルリソース多重化グループの占有周波数スペクトルが第2周波数スペクトルリソース多重化グループの利用可能周波数スペクトルに属するとともに第2周波数スペクトルリソース多重化グループが第1周波数スペクトルリソース多重化グループの占有周波数スペクトルを占有することが相応なサービス需要を満たすことができる場合、第1周波数スペクトルリソース多重化グループを表示する頂点を尾頂点とし、前記第2周波数スペクトルリソース多重化グループを表示する頂点を頭頂点として1つの有向弧を設けて、当該有向弧に、第1の要素が前記第1周波数スペクトルリソース多重化グループの占有周波数スペクトルである重み値を付与するような方式で形成された周波数スペクトル転送図を、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の前記利用可能周波数スペクトル情報及び前記占有周波数スペクトル情報に応じて生成することと、当該周波数スペクトル転送図に基づいて、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルを調整することをトリガーする条件に応じて、前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定することと、をさらにを含む。
【0107】
本開示の1つの好適な実施例によれば、S1030において、周波数スペクトル調整を確定することは、周波数スペクトル転送図において周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段と同じ周波数スペクトルリソースを使用可能な周波数スペクトルリソース多重化グループを源頂点とし、前記源頂点に指向し且つその重み値が周波数スペクトルリソース要求を有する当該周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトルである有向弧をエンド縁とする有向リングを取得するとともに、当該有向リングに基づいて各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有に対する調整を確定し、周波数スペクトルリソース要求を有する前記周波数スペクトルリソース調整手段が、当該開始ノードの対応した周波数スペクトルリソース多重化グループの周波数スペクトルリソースを多重化可能にすることを、さらに含む。
【0108】
本開示の好適な実施例によれば、S1030により各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整が確定された後、周波数スペクトルリソース調整手段における各々のセカンダリユーザの周波数スペクトルを調整するように、前記周波数スペクトル調整装置が確定された周波数スペクトル調整に関する周波数スペクトル調整情報を前記セカンダリシステムのセカンダリ基地局に送信する。
【0109】
本開示の一実施例によれば、周波数スペクトル調整情報は、周波数スペクトル調整を行うことが確定された周波数スペクトルリソース調整手段のID情報、当該周波数スペクトルリソース調整手段が放出した周波数スペクトルリソース情報、及び当該周波数スペクトルリソース調整手段が占有しようとする周波数スペクトルリソース情報を含む。
【0110】
本開示の実施例によれば、周波数スペクトル調整を行うことが確定された周波数スペクトルリソース調整手段のID情報、当該周波数スペクトルリソース調整手段が放出した周波数スペクトルリソース情報、及び当該周波数スペクトルリソース調整手段が占有しようとする周波数スペクトルリソース情報を含む周波数スペクトル調整情報を受信するためのシステム機器をさらに提供し、前記周波数スペクトル調整情報は、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整することに用いられる。
【0111】
セカンダリシステム機器は、例えば、図8を参照して記述された前記周波数スペクトルリソース管理機器から当該周波数スペクトル調整情報を受信するとともに、当該周波数スペクトル調整情報に応じてセカンダリシステム機器が位置するセカンダリシステムにおける各々のセカンダリユーザの周波数スペクトル占有を調整することができる。
【0112】
セカンダリシステム機器はセカンダリ基地局であってもよいし、セカンダリユーザであってもよい。本開示の実施例に応じたセカンダリシステムは、例えば図1に示すセカンダリシステムa、b、cに含まれたセカンダリ基地局である。
【0113】
本開示の実施例によれば、プライマリシステム及びセカンダリシステムを含む通信システムにおける複数の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルリソース占有に対して調整を行うための周波数スペクトルリソース管理システムをさらに提供する。
【0114】
図11は本開示の実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理システムを示す模式的な構成ブロック図である。
【0115】
図11に示すように、周波数スペクトルリソース管理システム200は地理位置データベース201、周波数スペクトルリソース管理機器202、及びセカンダリシステム203を含む。
【0116】
地理位置データベース201は、周波数スペクトルリソース調整要求に応じて各々の周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトル情報を提供するように配置されている。本開示の一実施例によれば、地理位置データベースは、例えば地理位置に基づく機能を提供し、例えばそれぞれの位置点に関する利用可能周波数スペクトル情報を提供するとともに、周波数スペクトルリソース調整利用可能に応じて例えばデータベースに記憶された地理位置データベースの各種の情報(例えば各位置の利用可能周波数スペクトル情報)を周波数スペクトルリソース管理機器202に提供する。
【0117】
周波数スペクトルリソース管理機器202は、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルリソース占有に対する調整を確定するように配置され、当該周波数スペクトルリソース管理機器は、前記地理位置データベースから当該周波数スペクトルリソース管理機器が管理した各々の周波数スペクトルリソース調整手段の、プライマリシステムに対する各々の周波数スペクトルリソース調整手段の干渉がプライマリシステムに許容される範囲内にある条件での各々の周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトル関連情報に対応する利用可能周波数スペクトル情報を取得するとともに、前記セカンダリシステムから前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段の、既に各々の周波数スペクトルリソース調整手段に配分し占有された占有周波数スペクトル関連情報に対応する占有周波数スペクトル情報を取得するための周波数スペクトル情報取得装置と、少なくとも、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の前記利用可能周波数スペクトル情報及び前記占有周波数スペクトル情報に基づいて、前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有に対する調整を確定するための周波数スペクトル調整装置と、を含む。本開示の実施例によれば、周波数スペクトルリソース管理機器202は、例えば図2〜7を参照して記述された周波数スペクトルリソース管理機器1に対応する。本開示の実施例によれば、周波数スペクトルリソース管理機器202は、前記少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有の調整に関する周波数スペクトル調整情報を送信するようにさらに配置されている。
【0118】
セカンダリシステム203はセカンダリ基地局及びセカンダリユーザを含み、前記周波数スペクトルリソース管理機器が送信した周波数スペクトル調整情報を受信するとともに、当該周波数スペクトル調整情報を利用して前記少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整するように配置されている。
【0119】
本開示の一実施例によれば、セカンダリシステム203は、通信システムにアイドル周波数スペクトルリソースを有する周波数スペクトルリソース調整手段が存在すると同時に、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段が存在する場合、又は前記セカンダリシステムに周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段が予定時間帯内に周波数スペクトルリソースを取得しなかったことが存在する場合、周波数スペクトルリソース調整要求を送信するように、さらに配置されている。
【0120】
本開示の他の一実施例によれば、周波数スペクトルリソース管理機器202は、少なくとも2つの周波数スペクトルリソース調整手段を含む評価対象のスループットを評価するとともに、周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルリソースに対する占有がプライマリシステムの干渉の許容範囲を満たすことで算出された見込みスループットと現在のスループットとの差を、予定閾値より大きくさせる場合、前記周波数スペクトルリソース調整要求を送信するように、さらに配置されている。
【0121】
図12図11に示すような周波数スペクトルリソース管理システムの模式的なシステム構成参照モデルを示す。
【0122】
図12に示すように、地理位置データベース201は、地理位置機能モジュール、データベース、通信機能モジュール及びインタフェースモジュールを含む。地理位置機能モジュールは地理位置に基づく機能を提供し、例えばそれぞれの位置点に関する利用可能周波数スペクトルを提供する。データベースはGLDBの各種情報、例えば各位置の利用可能周波数スペクトルリストを記憶するためのものである。通信機能モジュールは、GLDBと他の機能実体との情報インタラクションを実現するためのものである。インタフェースモジュールは外部実体から受信されたシグナリング及びGLDB内部で発生されたデータに対して転送管理を行い、算出された各中間データ及び最終データを目標機能モジュールまで、アドレッシングする。上記各モジュールの間は、サービスインタフェースによって情報交換を行う。
【0123】
周波数スペクトルリソース管理装置202は周波数スペクトルリソース管理モジュール、通信機能モジュール及びインタフェースモジュールを含む。周波数スペクトルリソース管理モジュールはセカンダリシステムの周波数スペクトル管理の機能、例えばシステム性能を評価すること、周波数スペクトル再構成を発起すること、及び周波数スペクトル再構成方案を決定すること等を提供する。通信機能モジュールは、セカンダリシステム周波数スペクトル管理装置と他の機能実体との情報インタラクションを実現するためのものである。インタフェース機能は外部実体から受信されたシグナリング及びセカンダリシステム周波数スペクトル管理装置内部で発生されたデータに対して転送管理を行い、算出された各中間データ及び最終データを目標機能モジュールまで、アドレッシングする。
【0124】
セカンダリシステム203はセカンダリシステム管理モジュール、通信機能モジュール及びインタフェースモジュールを含む。セカンダリシステム管理モジュールはセカンダリシステム管理機能、例えばセカンダリユーザの利用可能周波数スペクトルリストを要求すること、周波数スペクトル再構成を発起すること、周波数スペクトル再構成の結果を受信すること、セカンダリシステムの再配置を行うこと等を提供する。通信機能モジュールは、セカンダリシステムと他の機能実体との情報インタラクションを実現するためのものである。インタフェース機能は外部実体から受信されたシグナリング及びセカンダリシステム内部で発生されたデータに対して転送管理を行い、算出された各中間データ及び最終データを目標機能モジュールまで、アドレッシングを選択する。
【0125】
図13は本開示の実施例に応じた、図11に示すような周波数スペクトルリソース管理システムに用いられるシステム管理方法を示し、プライマリシステム及びセカンダリシステムを含む通信システムにおける周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルリソース占有を調整することに用いられる。
【0126】
図13に示すように、本開示の実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理方法の処理フロー1300はS1310から開始し、そしてS1320の処理を実行する。
【0127】
S1320において、セカンダリシステム又は周波数スペクトルリソース管理機器によって周波数スペクトルリソース調整要求を送信する。具体的には、上記記述された条件i及びiiiでは、例えばセカンダリシステムによって周波数スペクトルリソース調整要求を発起し、上記記述された条件iiでは、例えば周波数スペクトルリソース管理機器によって周波数スペクトルリソース調整要求を発起する。
【0128】
S1330において、周波数スペクトルリソース管理機器によって、地理位置データベースから受信した周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトル情報、及び各々の周波数スペクトルリソース調整手段の使用周波数スペクトル情報に応じて各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整することを確定する。例えば、例えば図11を参照して記述された周波数スペクトルリソース管理機器202の処理を実行することによって実現可能し、ここではその記述を省略する。そして、S1340を実行する。
【0129】
S1340において、セカンダリシステムは、例えば周波数スペクトルリソース管理機器が送信した周波数スペクトル調整情報を受信するとともに、当該周波数スペクトル調整情報を利用して少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整する。例えば、例えば図11を参照して記述された周波数スペクトルリソース管理機器202の処理を実行することによって実現可能にし、ここではその記述を省略する。そして、S1350を実行する。
【0130】
処理フロー1300はS1350までで終了する。
【0131】
上記において、周波数スペクトルリソース管理機器が、地理位置データベース及びセカンダリシステムとは別のように設置されたが、本開示はこれに限定されず、例えば、当該周波数スペクトルリソース管理装置と地理位置データベースとを組み合わせてもよいし、又は周波数スペクトルリソース管理装置をセカンダリシステム(例えば、セカンダリ基地局又はセカンダリユーザ)に設置してもよいし、この場合、複数のセカンダリシステムに設置された周波数スペクトルリソース管理装置は、分布制御によってセカンダリシステムリソースに対する管理を実現可能にする。
【0132】
従来技術と比較するなら、本開示の実施例に応じた周波数スペクトルリソース管理機器、方法、システム及びセカンダリシステム機器は、少なくとも以下の有益効果の1つを有する。即ち、周波数スペクトルリソースの転送によって、少なくともネットワーク状態の変化に従ってセカンダリシステムにより多い周波数スペクトルリソースを提供可能することにより、周波数スペクトルリソースの利用効率を向上可能なことと、周波数スペクトルリソースの調整をする場合、全ての周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルを調整する必要がないので、周波数スペクトルリソースの調整効率を向上可能なことと、である。
【0133】
上記装置における各々の組成モジュール、ユニットは、ソフトウエア、ファームウェア、ハードウエア、又はそれらの組み合わせの方式によって配置されることができる。配置することに使用可能な具体的な手段又は方式は当業者にとって周知であり、ここでは、余計なことをさらに述べない。ソフトウエア又はファームウェアによって実現する場合、記憶媒体又はネットワークから専用なハードウエア構成を有するコンピュータに、当該ソフトウエアを構成するプログラムをセットアップし、当該コンピュータは、各種プログラムをセットアップする場合、各種機能等を実行可能にする。
【0134】
ソフトウエアによって前記一連の処理を実現する場合、ネットワーク例えばインターネット、又は記憶媒体例えば着脱可能な媒体から、ソフトウエアを構成するプログラムをセットアップする。
【0135】
当業者にとって理解されるように、前記記憶媒体は、その中にプログラムが記憶され、ユーザにプログラムを提供するように機器とは分離されて配布する着脱可能な媒体に限定されていない。着脱可能な媒体の例は、磁気ディスク(フロッピ-ディスク(登録商標)を含む)、光ディスク(シーディーロム(CD-ROM)及びディジタルビデオディスク(DVD)を含む)、光磁気ディスク(ミニディスク(MD)(登録商標) を含む)及び半導体記憶装置を含む。或いは、記憶媒体はROM、記憶部分に含まれたハードディスク等であってもよく、その中にプログラムが記憶され、それらを含む機器とともにユーザに配布される。
【0136】
本開示は、機械可読な指令コードが記憶されているプログラム製品をさらに提出している。前記指令コードが機械によって読み込まれて実行する場合、前記の本開示の実施例に応じた方法を実行可能する。
【0137】
それに応じて、前記の機械可読な指令コードが記憶されているプログラム製品を格納するための記憶媒体も、本開示の開示に含まれている。前記記憶媒体はフロッピーディスク(登録商標)、光ディスク、光磁気ディスク、メモリカード、メモリースティック等を含むが、それに限定されていない。
【0138】
なお、本技術は以下のように配置されてもいい。
(1)プライマリシステム及びセカンダリシステムを含む通信システムにおける複数の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルリソース占有を調整するための周波数スペクトルリソース管理機器であって、
前記周波数スペクトルリソース管理機器は、
当該周波数スペクトルリソース管理機器が管理した各々の周波数スペクトルリソース調整手段の、プライマリシステムに対する各々の周波数スペクトルリソース調整手段の干渉がプライマリシステムに許容される範囲内にある条件での各々の周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトル関連情報に対応する利用可能周波数スペクトル情報と、既に各々の周波数スペクトルリソース調整手段に配分し占有された占有周波数スペクトル関連情報に対応する占有周波数スペクトル情報と、を取得するための周波数スペクトル情報取得装置と、
少なくとも、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の前記利用可能周波数スペクトル情報及び前記占有周波数スペクトル情報に基づいて、前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定するための周波数スペクトル調整装置と、を含む。
(2)前記周波数スペクトル調整装置は、前記占有周波数スペクトル情報の時効期限内における、前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定することに用いられる(1)に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(3)前記周波数スペクトル調整装置は、
各々の周波数スペクトルリソース調整手段の前記利用可能周波数スペクトル情報及び前記占有周波数スペクトル情報に基づいて、2つの前記周波数スペクトルリソース調整手段それぞれの間の、前記2つの周波数スペクトルリソース調整手段における第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルが第2周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトルに属するか否かを表明する情報を含む周波数スペクトルリソース転送情報を確定するための周波数スペクトルリソース転送情報取得ユニットと、
前記周波数スペクトルリソース転送情報に応じて前記少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定するための周波数スペクトル調整ユニットと、を含む(1)又は(2)に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(4)前記周波数スペクトルリソース調整手段は、前記周波数スペクトルリソース管理機器の管理範囲内における1つ、又は1組のセカンダリシステム機器に対応する(1)から(3)の何れか一項に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(5)前記周波数スペクトル情報取得装置は、周波数スペクトルリソース要求に関する情報及びアイドルの周波数スペクトルリソースに関する情報を取得するように、さらに配置されている(3)に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(6)前記周波数スペクトル調整装置は、
前記通信システムにおいて、アイドルの周波数スペクトルリソースが存在するとともに、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段も存在する条件iと、
少なくとも2つの周波数スペクトルリソース調整手段を含む評価対象について、周波数スペクトルリソースに対する周波数スペクトルリソース調整手段の占有がプライマリシステムの干渉の許容範囲を満たすことで算出された見込みスループットと現在のスループットとの差が予定閾値より大きい条件iiと、
前記通信システムに存在する、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段が予定時間帯内に周波数スペクトルリソースが得られなかった条件iiiと、のような条件の少なくとも1つを満たす場合、当該周波数スペクトルリソース管理機器が管理した各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整の確定をトリガーするように、配置されている(5)に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(7)前記周波数スペクトル調整ユニットは、前記周波数スペクトルリソース調整手段の間の周波数スペクトルリソース転送情報に応じて、アイドル周波数スペクトルリソースの対応する周波数スペクトルリソース調整手段から周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段までの周波数スペクトル転送方式を確定することにより、周波数スペクトル転送に係る周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整することで、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル需要を満たすように、配置されている(6)に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(8)前記周波数スペクトル情報取得装置は、既に周波数スペクトルリソースを占有した周波数スペクトルリソース調整手段からその放出された周波数スペクトルリソースに関する情報を受信するとともに、放出された周波数スペクトルリソースをアイドルの周波数スペクトルリソースとするように、さらに配置されている(6)又は(7)に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(9)前記周波数スペクトルリソース転送情報は、前記2つの周波数スペクトルリソース調整手段における前記第2周波数スペクトルリソース調整手段が前記第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルを占有した後に発生されたスループットと、現在占有している周波数スペクトルを占有した場合に発生されたスループットと、の差をさらに含む(6)に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(10)前記周波数スペクトル調整ユニットは、前記周波数スペクトルリソース調整手段の間の周波数スペクトルリソース転送情報に基づいて、前記評価対象のスループットが周波数スペクトル調整された後に予め設けられた条件に達する周波数スペクトル転送方式を確定し、周波数スペクトル転送に係る周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整するように、配置されている(9)に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(11)前記周波数スペクトル調整ユニットは、
それぞれの頂点が1つの周波数スペクトルリソース調整手段を表示し、前記第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルが前記第2周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトルに属するとともに、前記第2周波数スペクトルリソース調整手段が前記第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルを占有することが相応なサービス需要を満たすことができる場合、前記第1周波数スペクトルリソース調整手段を表示する頂点を尾頂点とし、前記第2周波数スペクトルリソース調整手段を表示する頂点を頭頂点として1つの有向弧を設けて、当該有向弧に、第1の要素が前記第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルである重み値を付与するような方式で形成された周波数スペクトル転送図を、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の前記利用可能周波数スペクトル情報及び前記占有周波数スペクトル情報に応じて生成するための周波数スペクトル転送図生成モジュールと、
前記周波数スペクトル転送図生成モジュールにより生成された周波数スペクトル転送図に基づいて、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルを調整することをトリガーする条件に応じて、前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定する周波数スペクトル調整モジュールと、を含む(7)又は(10)に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(12)前記周波数スペクトル調整モジュールは、前記周波数スペクトル転送図においてアイドル周波数スペクトルリソースの対応した周波数スペクトルリソース調整手段を源頂点、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段を目標頂点とする有向経路を取得するとともに、当該有向経路に基づいてアイドル周波数スペクトルリソースの対応した周波数スペクトルリソース調整手段から周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段までの周波数スペクトル転送方式を確定するように、配置されている(11)に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(13)前記周波数スペクトル転送図生成モジュールは、前記第2周波数スペクトルリソース調整手段が前記第1周波数スペクトルリソース調整手段の占有周波数スペクトルを占有した後に発生されたスループットと、現在占有している周波数スペクトルを占有した場合に発生されたスループットとの差である第2の要素を、当該有向弧の重み値に付与するように、さらに配置され、
前記周波数スペクトル調整モジュールは、前記周波数スペクトル転送図において前記重み値の第2の値の和を最大にさせる有向リングを取得するとともに、当該有向リングに基づいて各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有に対する調整を確定するように、配置されている(11)に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(14)前記周波数スペクトル調整ユニットは、前記周波数スペクトルリソース調整手段の間の周波数スペクトルリソース転送情報に応じて、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段が周波数スペクトルリソースを多重化する周波数スペクトル転送方式を確定して周波数スペクトル転送に係る周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整することで、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル需要を満たすように、配置されている(6)に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(15)前記周波数スペクトル調整ユニットは、
それぞれの頂点が、利用可能周波数スペクトルと占有周波数スペクトルとが同様な1つ又は複数の周波数スペクトルリソース調整手段からなる周波数スペクトルリソース多重化グループを表示し、2つの周波数スペクトルリソース多重化グループについて、第1周波数スペクトルリソース多重化グループの占有周波数スペクトルが第2周波数スペクトルリソース多重化グループの利用可能周波数スペクトルに属するとともに、前記第2周波数スペクトルリソース多重化グループが前記第1周波数スペクトルリソース多重化グループの占有周波数スペクトルを占有することが相応なサービス需要を満たすことができる場合、前記第1周波数スペクトルリソース多重化グループを表示する頂点を尾頂点とし、前記第2周波数スペクトルリソース多重化グループを表示する頂点を頭頂点として1つの有向弧を設けて、当該有向弧に、第1の要素が前記第1周波数スペクトルリソース多重化グループの占有周波数スペクトルである重み値を付与するような方式で形成された周波数スペクトル転送図を、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の前記利用可能周波数スペクトル情報及び前記占有周波数スペクトル情報に応じて生成する周波数スペクトル転送図生成モジュールと、
前記周波数スペクトル転送図生成モジュールにより生成された周波数スペクトル転送図に基づいて、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルを調整することをトリガーする条件に応じて、前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定する周波数スペクトル調整モジュールと、を含む(14)に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(16)前記周波数スペクトル調整モジュールは、前記周波数スペクトル転送図において周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段と同じ周波数スペクトルリソースを使用可能な周波数スペクトルリソース多重化グループを源頂点とし、前記源頂点に指向し且つその重み値が当該周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトルである有向弧をエンド縁とする有向リングを取得するとともに、当該有向リングに基づいて各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有に対する調整を確定することにより、周波数スペクトルリソース要求を有する前記周波数スペクトルリソース調整手段が、当該源頂点に対応する周波数スペクトルリソース多重化グループの周波数スペクトルリソースを多重化可能なように、配置されている(15)記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(17)前記周波数スペクトルリソース管理機器は、前記周波数スペクトルリソース調整手段における各々のセカンダリユーザの周波数スペクトルを調整するように、前記周波数スペクトル調整装置が確定した周波数スペクトル調整に関する周波数スペクトル調整情報を前記セカンダリシステムのセカンダリ基地局に送信するための送信装置を、さらに含む(1)から(16)の何れか一項に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(18)前記周波数スペクトル調整情報は、周波数スペクトル調整を行うことが確定された周波数スペクトルリソース調整手段のID情報、当該周波数スペクトルリソース調整手段が放出した周波数スペクトルリソース情報、及び当該周波数スペクトルリソース調整手段が占有しようとする周波数スペクトルリソース情報を含む(17)に記載の周波数スペクトルリソース管理機器。
(19)周波数スペクトル調整を行うことが確定された周波数スペクトルリソース調整手段のID情報、当該周波数スペクトルリソース調整手段が放出した周波数スペクトルリソース情報、及び当該周波数スペクトルリソース調整手段が占有しようとする周波数スペクトルリソース情報を含む周波数スペクトル調整情報を受信するためのセカンダリシステム機器であって、
前記周波数スペクトル調整情報は、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整することに用いられる。
(20)プライマリシステム及びセカンダリシステムを含む通信システムにおける複数の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルリソース占有を調整するための周波数スペクトルリソース管理方法であって、
前記周波数スペクトルリソース管理方法は、
各々の周波数スペクトルリソース調整手段の、プライマリシステムに対する各々の周波数スペクトルリソース調整手段の干渉がプライマリシステムに許容される範囲内にある条件での各々の周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトル関連情報に対応する利用可能周波数スペクトル情報と、既に各々の周波数スペクトルリソース調整手段に配分し占有された占有周波数スペクトル関連情報に対応する占有周波数スペクトル情報と、を取得することと、
少なくとも、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の前記利用可能周波数スペクトル情報及び前記占有周波数スペクトル情報に基づいて、前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段に対する周波数スペクトル調整を確定することと、を含む。
(21)プライマリシステム及びセカンダリシステムを含む通信システムにおける複数の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルリソース占有を調整するための、セカンダリシステム、地理位置データベース、及び周波数スペクトルリソース管理機器を含む周波数スペクトルリソース管理システムであって、
前記地理位置データベースは、周波数スペクトルリソース調整要求に応じて各々の周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトル情報を提供するように配置され、
前記周波数スペクトルリソース管理機器は、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトルリソース占有に対する調整を確定するように配置され、前記周波数スペクトルリソース管理機器は、
前記地理位置データベースから当該周波数スペクトルリソース管理機器が管理した各々の周波数スペクトルリソース調整手段の、プライマリシステムに対する各々の周波数スペクトルリソース調整手段の干渉がプライマリシステムに許容される範囲内にある条件での各々の周波数スペクトルリソース調整手段の利用可能周波数スペクトル関連情報に対応する利用可能周波数スペクトル情報を取得するとともに、前記セカンダリシステムから前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段の、既に各々の周波数スペクトルリソース調整手段に配分し占有された占有周波数スペクトル関連情報に対応する占有周波数スペクトル情報を取得するための周波数スペクトル情報取得装置と、
少なくとも、各々の周波数スペクトルリソース調整手段の前記利用可能周波数スペクトル情報及び前記占有周波数スペクトル情報に基づいて、前記各々の周波数スペクトルリソース調整手段における少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有に対する調整を確定するための周波数スペクトル調整装置と、を含み、
前記周波数スペクトルリソース管理機器は、前記少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有の調整に関する周波数スペクトル調整情報を送信するようにさらに配置され、
前記セカンダリシステムは、前記周波数スペクトルリソース管理機器が送信した周波数スペクトル調整情報を受信するとともに、当該周波数スペクトル調整情報を利用して前記少なくとも部分の周波数スペクトルリソース調整手段の周波数スペクトル占有を調整するように配置されている。
(22)前記セカンダリシステムは、通信システムにアイドル周波数スペクトルリソースを有する周波数スペクトルリソース調整手段が存在すると同時に、周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段が存在する場合、又は前記セカンダリシステムに周波数スペクトルリソース要求を有する周波数スペクトルリソース調整手段が予定時間帯内に周波数スペクトルリソースを取得しなかったことが存在する場合、前記周波数スペクトルリソース調整要求を送信するように、さらに配置されている(21)に記載の周波数スペクトルリソース管理システム。
(23)前記周波数スペクトルリソース管理機器は、少なくとも2つの周波数スペクトルリソース調整手段を含む評価対象のスループットを評価するとともに、周波数スペクトルリソースに対する周波数スペクトルリソース調整手段の占有がプライマリシステムの干渉の許容範囲を満たすことで算出された見込みスループットと現在のスループットとの差を、予定閾値より大きくさせる場合、前記周波数スペクトルリソース調整要求を送信するように、さらに配置されている(21)に記載の周波数スペクトルリソース管理システム。
【0139】
最後に、さらに説明する必要があることは、本開示において、例えば左と右、第1と第2などのような関係用語は、ただ1つの実体又は操作と、もう1つの実体又は操作と、を区分するためのものであり、これらの実体又は操作の間に何れのこのような実際の関係又は順序が存在することを、必ずしも要求又は暗示するとは限らない。それに、用語である「含む」、「含み」、又はその何れの他の変体は、非排他的な含みをカバーすることを意味し、一連の要素を含む過程、方法、品物、又は機器がそれらの要素を含むだけでなく、明確にリストされていない他の要素、又はこのような過程、方法、品物、又は機器が固有する要素も含む。より多くの制限がない場合、文句である「1つの...を含む」ことで限定された要素は、前記要素を含む過程、方法、品物、又は機器に、他の同様な要素がさらに含まれることを排除しない。
【0140】
上記に、本開示の具体的な実施例の記述によって既に本開示を開示したが、理解されるように、当業者は添付された請求項の精神及び範囲内に、本開示に対する各種補正、改善、又は同等物を設計することができる。これらの補正、改善、又は同等物も、本開示の保護請求している範囲内に含まれると認識されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13