特許第6443544号(P6443544)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6443544無線信号測定方法および無線信号測定装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6443544
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】無線信号測定方法および無線信号測定装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20181217BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20181217BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20181217BHJP
   H04W 88/02 20090101ALI20181217BHJP
   H04B 17/309 20150101ALI20181217BHJP
【FI】
   H04W24/10
   H04W16/32
   H04W16/14
   H04W88/02 151
   H04B17/309
【請求項の数】10
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2017-516293(P2017-516293)
(86)(22)【出願日】2014年9月25日
(65)【公表番号】特表2017-533634(P2017-533634A)
(43)【公表日】2017年11月9日
(86)【国際出願番号】CN2014087427
(87)【国際公開番号】WO2016045051
(87)【国際公開日】20160331
【審査請求日】2017年5月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】官 磊
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 莎
【審査官】 田部井 和彦
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0301428(US,A1)
【文献】 Huawei, HiSilicon,RSSI measurements for small cell on/off operation,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #77 R1-141936 [online],[retrieved on 2018.06.05], Retrieved from the Internet: <URL: http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_77/Docs/R1-141936.zip>,2014年 5月10日,第1-4頁
【文献】 Fujitsu,Discussion on RSRQ measurement for small cell on/off,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #77 R1-142068 [online],[retrieved on 2018.06.05], Retrieved from the Internet: <URL: http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_77/Docs/R1-142068.zip>,2014年 5月 9日,第1-3頁
【文献】 Huawei, HiSilicon,Support for DRS-based RRM measurements,3GPP TSG RAN WG1 #76bis R1-141126 [online],[retrieved on 2018.06.05], Retrieved from the Internet: <URL: http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_76b/Docs/R1-141126.zip>,2014年 3月22日,第1-4頁
【文献】 NTT DOCOMO, INC.,Views on LAA for Unlicensed Spectrum - Scenarios and Initial Evaluation Results -,3GPP workshop on LTE in unlicensed spectrum RWS-140026 [online],[retrieved on 2018.06.05], Retrieved from the Internet: <URL: http://www.3gpp.org/ftp/workshop/2014-06-13_LTE-U/Docs/RWS-140026.zip>,2014年 6月 5日,第1-12頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00−99/00
H04B 7/24− 7/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
H04B 17/309
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線信号測定方法であって、
ユーザ機器が、第1のサブフレームを受信するステップであって、前記第1のサブフレームは第1のリソースおよび第2のリソースを含み、前記第2のリソースはフィルイン信号を含む、ステップと、
前記ユーザ機器が、前記第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるリソース要素(RE)以外の、前記第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定するステップと、
を含み、
前記少なくとも一部のREは前記フィルイン信号が位置している時間領域リソース上のREを含み、
前記被測定セルは、信号が前記第2のリソースによって占有される各時間領域リソースで送信されるセルであり、
前記第2のリソースによって占有される前記時間領域リソースは前記第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含む、
無線信号測定方法。
【請求項2】
前記第1のリソースと前記第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、または前記第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは前記第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のリソースの一部または全部の前記時間領域リソース上の前記信号はフィルイン信号を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、前記第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定する前記ステップは、
前記第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、前記第1のリソース上のすべてのREの受信電力に従って前記被測定セルの前記第1の測定量を決定するステップ、
を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは前記第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、前記少なくとも一部のREは、前記第1のリソース上の、前記第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、かつ前記第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
第1のサブフレームを受信するように構成された受信部であって、前記第1のサブフレームは第1のリソースおよび第2のリソースを含み、前記第2のリソースはフィルイン信号を含む、受信部と、
前記第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるリソース要素(RE)以外の、前記第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定するように構成された処理部であって、前記少なくとも一部のREは前記フィルイン信号が位置している時間領域リソース上のREを含み、前記被測定セルは信号が前記第2のリソースによって占有される各時間領域リソースで送信されるセルであり、前記第2のリソースによって占有される前記時間領域リソースは前記第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含む、処理部と、
を含む、無線信号測定装置。
【請求項7】
前記第1のリソースと前記第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、または前記第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは前記第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含む、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記第2のリソースの一部または全部の前記時間領域リソース上の前記信号はフィルイン信号を含む、請求項6または7に記載の装置。
【請求項9】
処理部が、前記第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、前記第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定することは、
前記第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、前記第1のリソース上のすべてのREの受信電力に従って前記被測定セルの前記第1の測定量を決定すること、
を含む、請求項6から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは前記第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、前記少なくとも一部のREは、前記第1のリソース上の、前記第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、かつ前記第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む、請求項6から8のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信技術の分野に関し、詳細には、無線信号測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ロング・ターム・エボルーション(Long Term Evolution、LTE)システムでは、サービス伝送を維持し、またはセルの選択、再選択、もしくはハンドオーバを行うために、ユーザ機器(User Equipment、UE)は、ロング・ターム・エボルーション基地局(Evolved NodeB、eNB)によって送信された参照信号に従って同期およびセル識別、チャネル状態情報(Channel State Information、CSI)測定、ならびに無線リソース管理(Radio Resource Management、RRM)測定を行う必要がある。無線リソース管理測定は、参照信号受信電力(Reference Signal Received Power、RSRP)、参照信号受信品質(Reference Signal Received Quality、RSRQ)、受信信号強度表示信号(Received Signal Strength Indicator、RSSI)などの測定を含み、現在は、セル固有参照信号(Cell−specific Reference Signal、CRS)を用いて行われている。
【0003】
LTEシステムでは、すべてのサービングセルが、その免許帯域を購入した事業者のネットワークにのみ用いることができる免許帯域上に位置している。現在、当業界では非免許帯域がますます注目を集めている。非常に興味を引く非免許帯域を用いるための一方法では、UEにサービスするために、非免許帯域上のセカンダリ・サービング・セルと、免許帯域上のプライマリ・サービング・セルとでキャリアアグリゲーションが行われる。非免許セカンダリ・サービング・セルは非免許ロング・ターム・エボルーション(Unlicensed LTE、U−LTE)サービングセルと呼ばれる。
【0004】
一般に、ネットワーク内のサービングセルは常に活動化状態にあり、これは、たとえデータ伝送が行われていなくても、プライマリ同期信号(Primary Synchronization Signal、PSS)、セカンダリ同期信号(Secondary Synchronization Signal、SSS)、およびCRSが絶えず送信される必要があることを意味する。このように、UEはいつでもRRMまたはCSI測定を行うことができる。しかし、LTEアドバンストシステムは基地局の電力効率について比較的高い要件を有する。多数の密集したスモールセル間の深刻な干渉を回避するために、スモールセル活動化/非活動化機構が導入され、すなわち、どんなUEにもサービスしていないスモールセルを非活動化することができる。加えて、任意のときに非活動化スモールセルに接近するUEが可能な限り早く非活動化スモールセルを発見し、測定することができるようにするために、非活動化スモールセルにおいて、検出用参照信号(Discovery Reference Signal、DRS)を比較的長い間隔で送信する必要があり、PSS、SSS、CRSといった比較的短い伝送間隔を有する他の現在情報は送信されない。DRSの間隔は現在のPSS、SSS、またはCRSの間隔より長く、例えば、数十サブフレームの、または数百サブフレームでさえもの送信間隔である。活動化スモールセルでは、スモールセルにおいてサービス負荷を有するUEに正常にサービスするために、DRSのみならず現在のPSS、SSS、CRS、CSI−RS、制御チャネル、およびデータチャネルなども送信する必要がある。DRSはUEがスモールセルを発見し、スモールセルでRRM測定を行うのに用いられる。スモールセルがUEに割り当てられている場合、UEはDRSをさらに用いてCSI測定を、あるいは時間・周波数同期などさえも行うことができる。
【0005】
ネットワーク環境がきわめて複雑であるために、深刻な近端干渉という不都合が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態は、セルへの近端干渉を抑圧するための、無線信号測定方法および無線信号測定装置を提供する。
【0007】
第1の態様によれば、無線信号測定方法が提供され、本方法は、第1のサブフレームを受信するステップであって、第1のサブフレームは第1のリソースおよび第2のリソースを含む、ステップと、第1のリソース上の少なくとも一部のリソース要素REの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定するステップと、を含み、被測定セルは信号が第2のリソースによって占有される各時間領域リソースで送信されるセルであり、第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含む。
【0008】
第1の可能な実施態様において、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、または第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含む。
【0009】
第1の態様または第1の可能な実施態様に関連して、第2の可能な実施態様において、第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含む。
【0010】
第1の態様、第1の可能な実施態様、または第2の可能な実施態様に関連して、第3の可能な実施態様において、第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定するステップは、第1のリソース上のすべてのREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定するステップ、を含む。
【0011】
第1の態様、第1の可能な実施態様、または第2の可能な実施態様に関連して、第4の可能な実施態様において、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、または第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。
【0012】
第2の態様によれば、無線信号測定装置が提供され、本装置は、第1のサブフレームを受信するように構成された受信部であって、第1のサブフレームは第1のリソースおよび第2のリソースを含む、受信部と、第1のリソース上の少なくとも一部のリソース要素REの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定するように構成された処理部と、を含み、被測定セルは信号が第2のリソースによって占有される各時間領域リソースで送信されるセルであり、第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含む。
【0013】
第1の可能な実施態様において、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、または第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含む。
【0014】
第2の態様または第1の可能な実施態様に関連して、第2の可能な実施態様において、第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含む。
【0015】
第2の態様、第1の可能な実施態様、または第2の可能な実施態様に関連して、第3の可能な実施態様において、処理部が第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定することは、第1のリソース上のすべてのREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定すること、を含む。
【0016】
第2の態様、第1の可能な実施態様、または第2の可能な実施態様に関連して、第4の可能な実施態様において、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、または第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。
【0017】
第3の態様によれば、無線信号測定方法が提供され、本方法は、基地局が、第1のサブフレームの第1のリソースおよび第2のリソースを決定するステップであって、信号が第2のリソースによって占有される各時間領域リソース上で送信され、第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含み、第1のリソース上の少なくとも一部のリソース要素REの受信電力が、ユーザ機器が被測定セルの第1の測定量を決定するのに用いられる、ステップと、基地局が、第1のサブフレームをユーザ機器へ送信するステップであって、基地局は被測定セルに対応する基地局である、ステップと、を含む。
【0018】
第1の可能な実施態様において、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、または第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含む。
【0019】
第3の態様または第1の可能な実施態様に関連して、第2の可能な実施態様において、第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含む。
【0020】
第3の態様、第1の可能な実施態様、または第2の実施態様に関連して、第3の可能な実施態様において、ユーザ機器が、第1のリソース上のすべてのREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定する。
【0021】
第3の態様、第1の可能な実施態様、または第2の可能な実施態様に関連して、第4の可能な実施態様において、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、または第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。
【0022】
第3の態様、第1の可能な実施態様、または第2の可能な実施態様に関連して、第5の可能な実施態様において、第1の参照信号は第1のリソースの時間領域リソースの一部と第2のリソースの時間領域リソースの一部とに含まれ、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第1の参照信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。
【0023】
第4の態様によれば、無線信号測定装置が提供され、本装置は、第1のサブフレームの第1のリソースおよび第2のリソースを決定するように構成された処理部であって、信号が第2のリソースによって占有される各時間領域リソース上で送信され、第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含み、第1のリソース上の少なくとも一部のリソース要素REの受信電力が、ユーザ機器が被測定セルの第1の測定量を決定するのに用いられる、処理部と、第1のサブフレームをユーザ機器へ送信するように構成された、送信部と、を含む。
【0024】
第1の可能な実施態様において、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、または第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含む。
【0025】
第4の態様または第1の可能な実施態様に関連して、第2の可能な実施態様において、第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含む。
【0026】
第4の態様、第1の可能な実施態様、または第2の実施態様に関連して、第3の可能な実施態様において、本装置は、第1のリソース上のすべてのREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定するように構成された、測定モジュール、をさらに含む。
【0027】
第4の態様、第1の可能な実施態様、または第2の可能な実施態様に関連して、第4の可能な実施態様において、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、または第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。
【0028】
第4の態様、第1の可能な実施態様、または第2の可能な実施態様に関連して、第5の可能な実施態様において、第1の参照信号は第1のリソースの時間領域リソースの一部と第2のリソースの時間領域リソースの一部とに含まれ、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第1の参照信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。
【0029】
本発明の実施形態で提供される無線信号測定方法および無線信号測定装置によれば、信号が第2のリソースによって占有される各時間領域リソース上で送信されるため、第1のサブフレームが位置しているチャネル上で送信された信号を別の基地局またはノードが検出し、信号は被測定セル内にあるため、別の基地局またはノードは第1のサブフレームが位置しているチャネル上で信号を送信せず、それによって被測定セルに対する近端干渉が抑圧される。
【0030】
本発明の実施形態における、または先行技術における技術的解決策をより明確に説明するために、以下で、各実施形態または先行技術を説明するのに必要とされる添付の図面について簡単に記述する。明らかに、以下の説明の添付の図面は本発明の一部の実施形態を示すものであり、当業者はこれら添付の図面から難なく他の図面をさらに導出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】非免許帯域上の被測定セルの測定に際して存在する干渉の問題を示す図である。
図2】本発明の一実施形態による無線信号測定システムの図である。
図3】本発明の一実施形態による無線信号測定方法の流れ図である。
図4】本発明の一実施形態による無線信号測定装置の構造図である。
図5】本発明の一実施形態による無線信号測定方法の流れ図である。
図6】本発明の一実施形態による無線信号測定装置を示す図である。
図7】本発明の一実施形態によるRSRQ測定に用いられる第1のサブフレームの時間・周波数リソース図である。
図8】本発明の一実施形態によるRSRQ測定に用いられる第1のサブフレームの時間・周波数リソース図である。
図9】本発明の一実施形態によるRSRQ測定に用いられる第1のサブフレームの時間・周波数リソース図である。
図10】本発明の一実施形態によるRSRQ測定に用いられる第1のサブフレームの時間・周波数リソース図である。
図11】本発明の一実施形態によるCSI測定に用いられる第1のサブフレームの時間・周波数リソース図である。
図12】本発明の一実施形態によるCSI測定に用いられる第1のサブフレームの時間・周波数リソース図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の実施形態の目的、技術的解決策、および利点をより明確にするために、以下で、本発明の実施形態における添付の図面に関連して本発明の実施形態における技術的解決策を明確かつ十分に説明する。明らかに、説明される実施形態は本発明の実施形態の全部ではなく一部にすぎない。本発明の実施形態に基づいて当業者によって難なく得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
【0033】
U−LTEシステムにおいて、複数の事業者が共存する場合の問題を考察する。非免許帯域の周波数では、複数の事業者のネットワークが配置される場合があり、U−LTEとワイヤレスフィデリティ(Wireless Fidelity、WiFi)が混在して配置される場合もある。ホームWiFiといった非事業者WiFiが配置される場合さえもある。加えて、事業者間の、または事業者と非事業者との間の有効な協調最適化機構を欠いていると比較的複雑なネットワークトポロジがもたらされることになる。図1に示すように、2つのセルクラスタ1およびセルクラスタ2があり、各セルクラスタにおいて、U−LTEとWiFiとは異なる事業者によって配置されている。異なる事業者のネットワークノード間の距離は、協調機構を欠いているため制御することができない。セルクラスタ1とセルクラスタ2との間に遠端干渉源があるのみならず、異なる事業者Aと事業者Bとの間に近端干渉源もある。このため非免許帯域上のU−LTEシステムの設計には免許帯域上の既存のLTEシステムの設計よりも多くの問題が生じる。
【0034】
非免許帯域上の異なる事業者のネットワークノードの混在する配置、特に、協調機構を欠くために生じる近端干渉源の存在を考慮して、非免許帯域上のシステムは特定の共存規則、例えば、リッスン・ビフォア・トーク(Listen Before Talk、LBT)や最大送信電力の制限に基づいて動作する必要がある。LBTは、チャネル上で信号を送信する前に、基地局といった各ノードが、現在のチャネルはアイドル状態であるかどうか、すなわち、信号を送信している別の潜在的な近端ノードがあるかどうか検出する必要があることを意味する。このプロセスをクリアチャネル評価(Clear Channel Assessment、CCA)と呼ぶ。チャネルがアイドル状態であることが検出された場合、ノードは信号を送信してよく、そうではなくチャネルが占有されていることが検出された場合、ノードは現在、信号を送信することができず、チャネルがアイドル状態であることが検出されたときに信号を送信することができる。
【0035】
前述のLBT規則が導入されているために、あるノードがサービングセル内のUEにデータサービスを提供するときに、別の近端ノードはそのサービングセルを占有することができず、そのため前述のデータ伝送時の近端干渉の問題は解決される。しかし、ノードにデータロードはないが、近隣のUEがセル識別および測定を行うための参照信号を送信する必要があるときには、近端干渉問題は依然として存在する。LBT規則の制約により、U−LTEサービングセルの参照信号は現在のスモールセル活動化/非活動化機構によって導入されているDRSを用いることができる。当然ながら、CRSやCSI−RSといった別の参照信号も除外されない。以下ではDRSについて主に説明する。サブフレーム内のDRSの時間・周波数リソースは現在のCRSまたはCSI−RSの時間・周波数リソースと同じとすることができ、すなわち、DRSは長い間隔のCRSまたはCSI−RSとみなすことができる。CRS、CSI−RS、または長い間隔のDRSは1つのサブフレーム内の一部のOFDMシンボルだけを占有し、すなわち、U−LTE基地局にデータ・ロード・スケジューリングはないが、CRS、CSI−RS、またはDRSを送信する必要が生じると(U−LTE基地局は非活動化状態にあり、またはU−LTEは活動化状態にあるが、特定のサブフレームにおいてデータスケジューリングが行われないものと仮定する)、U−LTEサービングセルまたはU−LTEサービングセルの近端にある他の事業者のWiFiノードはCCAを行うことができ、前述のDRSサブフレーム内のDRSによって占有されているOFDMシンボルの間のアイドル状態のチャネルをさらに発見する。その結果、これらの近端ノードは信号を送信し、U−LTEサービングセル間で、または異なる事業者のWiFiノード間で深刻な近端干渉が発生することになる。
【0036】
加えて、UEがU−LTEサービングセルを測定するときには、近端干渉源によって送信された信号が干渉とみなされ、RSSIまたはCSIの計算に付加され、そのため現在のサービングセルのRSRQまたはCSI測定結果が過度に控えめになる、すなわち、過小評価されることになる。言い換えると、データスケジューリングがUEのためにU−LTEサービングセルにおいて通常どおり行われるときには、データはスケジュールされたサブフレームのすべてのOFDMシンボルまたはSC−FDMAシンボルを占有するため、近端ノードは、CCAによって、チャネルが占有されていることを知り、信号を送信しない。しかし、U−LTEセルが測定されているときには、どんなデータもチャネルを占有していないため、現在のDRSは1つのサブフレームのすべてのOFDMシンボルを占有しないとみなして、近端ノードによって送信された信号が測定量RSSIまたはCSIに取り込まれ、その結果、測定時のチャネル状態がスケジューリング時のチャネル状態と一致しなくなる。近端干渉問題は図1のセルクラスタ1に具体的に示されている。
【0037】
加えて、DRSを用いたRRM測定でのUEの電力消費を低減させるために、実施に際して、少なくとも1つの近隣エリア内の複数のセルにおける、またはすべてのセルにおけるDRS伝送は一般に、同じ時間枠で、例えば、同じサブフレームで、いくつかの同じサブフレームで、または同時の測定ギャップで行われる必要がある。このように、UEはこの時間枠においてのみDRSを用いてRRM測定を行うことによって複数のセルのRRM測定結果を獲得することができる。スモールセル活動化/非活動化機構に関連して、非活動化状態のセルでは、DRSが送信される必要があるが、PSS、SSS、CRS、ブロードキャストチャネル、データチャネルなどは送信されなくてよく、他方活動化状態のセルでは、DRSが送信される必要があるのみならず、PSS、SSS、CRS、ブロードキャストチャネル、データチャネルなども送信される必要がある。非活動化状態は休眠状態と呼ぶこともでき、活動化状態は活動状態と呼ぶこともできる。DRSを用いてRRM測定が行われる被測定セルが活動状態であるにせよ休眠状態であるにせよ、DRSは前述の複数のセルにおいて同期して送信されると考えると、DRS送信間隔は比較的長く、近隣のスモールセルにおいては、比較的多数のセルが休眠状態にある可能性があり、DRSを用いた測定によって獲得される、被測定セルのものであるRSRQまたはSINRが過小評価され、そのためUEにサービスすべきセルがUEのサービスすることができなくなる。その理由は次のとおりである。休眠セルはDRSサブフレームを除く大部分の時間において被測定セルに対して干渉を生じない。しかし、DRSは各セルにおいて同期して送信され、現在のRSSIまたは干渉測定は、DRSが位置しているOFDMシンボルのエネルギー取得に基づくものであり、または被測定セルのCRSが位置しているサブフレーム全体のすべてのOFDMシンボル内のすべての信号の平均電力に基づくものであるため、休眠状態のセルのDRSのエネルギーがRSSIまたは干渉の計算に付加され、最終的に獲得されるRSRQまたはSINRは過小評価されることになる。
【0038】
図2は、本発明による無線信号測定システムの図であり、本システムはネットワークデバイスとユーザ機器とを含む。ネットワークデバイスはユーザ機器へ測定サブフレームを送信することができる。ネットワークデバイスは基地局または別のノードを含むことができる。基地局はLTEネットワークのeNBであってもよく、当然ながら別のネットワークの基地局、あるいは基地局と同じ機能を有する機器であってもよい。別のノードはアクセスポイント(Access Point、AP)などであってよい。測定サブフレームは要件に従って1つのサブフレームに設定されても複数のサブフレームに設定されてもよく、測定サブフレームは、DRS、CRS、CSI−RSといった信号を送信するのに用いることができる。UEは、同期、セル識別、チャネル状態情報測定および/または無線リソース管理測定などを実施するために、ネットワークデバイスによって送信された測定サブフレームを受信し、測定する。測定サブフレームに対してユーザ機器によって行われる測定は、測定サブフレームの時間・周波数リソース上で送信された信号の測定であってよい。様々な測定要件に従って、時間・周波数リソースは、例えば、第1のリソース、第2のリソース、第3のリソースなどに分割することができる。ユーザ機器は測定サブフレームの異なるリソースを測定することにより無線信号を測定するための異なるパラメータを獲得する。
【0039】
図3は、本発明の一実施形態による無線信号測定方法の流れ図であり、具体的なステップは以下のとおりである。
【0040】
ステップ31:第1のサブフレームを受信し、第1のサブフレームは第1のリソースおよび第2のリソースを含む。
【0041】
任意選択で、第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含む。第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースと同じ時間領域リソースであってよく、または第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含んでいてよく、第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースより大きい。すなわち、第2のリソースによって占有される時間領域リソースは、第1のリソースによって占有される時間領域リソースと同じであってもよく、第1のリソースによって占有される時間領域リソースより大きく、第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含んでいてもよい。
【0042】
ステップ32:第1のリソース上の少なくとも一部のリソース要素REの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定し、被測定セルは信号が第2のリソースによって占有される各時間領域リソース上で送信されるセルである。
【0043】
本実施形態では、被測定セルは非免許セカンダリ・サービング・セルとすることができ、当然ながら、非免許セカンダリ・サービング・セルだけに限定されない。
【0044】
本発明の本実施形態では、信号が第2のリソースによって占有される各時間領域リソース上で送信され、そのため、信号を送信する前に、別の近端基地局が、第2のリソースが位置しているチャネル上でその信号を検出した場合、その別の近端基地局は信号を送信しない。したがって、被測定セルの近隣の、別の事業者のU−LTEセルまたはWiFiノードは、被測定セルで信号が送信されるときには信号を送信せず、そのため、UEが被測定セルを測定する際のチャネル条件が被測定セルにおいてUEをスケジュールする際のチャネル条件と一致し、被測定セルに対する深刻な近端干渉が回避される。例えば、異なる事業者のU−LTEサービングセル間またはWiFiノード間の深刻な近端干渉が回避される。
【0045】
本明細書でいう各時間領域リソースは各OFDMシンボルまたは各SF−FDMAシンボルを指しており、別の類似した時間領域粒度も除外されず、ただし別の近端ノードが第2のリソース上でアイドル状態のチャネルを検出しないことを条件とすることに留意すべきである。
【0046】
任意選択の一実施形態では、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、または第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含む。具体的には、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、第2のリソースによって占有される周波数領域リソースと等しく、または第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、第2のリソースによって占有される周波数領域リソースより大きい。第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、すなわち、第1のリソースと第2のリソースとで周波数分割多重化を行う。このように、被測定セルの第1の測定量が第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って決定されるときに、第2のリソースによって占有された周波数領域リソース上のREは測定されない。したがって、第1のリソース上の少なくとも一部のREを用いて第1の測定量が測定されるときには第2のリソースからの干渉が導入されず、第1の測定量の測定精度が向上する。
【0047】
例えば、第1の測定量はRSSIまたは干渉測定結果であるときに第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、そのため、第1のリソース上の少なくとも一部のREの測定を行うことによって第1の測定量を獲得するプロセスにおいて第2のリソースの影響が回避される。あるいは、たとえ第1のリソースによって占有される周波数領域リソースが第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含むとしても、フィルイン信号は第1のリソースの周波数領域リソースの比較的小さい割合だけしか占有しない。例えば、第1のリソースの周波数領域リソース内のフィルイン信号の周波数領域リソースの割合は領域内規則を満たす必要がある。例えば、第1のリソースの周波数領域リソース内のフィルイン信号の周波数領域リソースの割合は50%または80%である。第1のリソースが周波数領域において100RBを占有する場合、フィルイン信号の第2のリソースは100RBにおける50RBを占有することができる。本発明の本実施形態では別の割合も制限されていない。この場合には、第1のリソースのより大きい周波数領域リソースに対して測定が行われ、第2のリソースのより小さい周波数領域リソースによってもたらされる干渉は測定結果にほとんど影響を及ぼさない。したがって、より大きい周波数領域リソースにおいては、フィルイン信号からの干渉が平滑化され、精度が向上する。したがって、第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って獲得された第1の測定量は参照信号の測定精度を向上させることもできる。
【0048】
任意選択の一実施形態では、第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含む。
【0049】
任意選択で、データスケジューリングが行われているときには、フィルイン信号は送信されなくてよい。このように、データを受信する場合には、UEは、レートマッチングを行うときにフィルイン信号の存在を考慮しなくてよい。しかし、データスケジューリングが行われていないとき、または第1の参照信号のみが送信されるときには、フィルイン信号が送信される。
【0050】
意選択で、データスケジューリングが行われているときに、フィルイン信号が送信されてもよい。フィルイン信号は、データによって占有されるリソースブロックの量があまり大きくないときに、フィルイン信号とスケジュールデータとが異なるリソースブロックを占有するように送信することができる。具体的には、いくつかの領域における規則で、送信側ノードが信号を送信するときには現在のチャネル帯域幅の少なくとも80%が占有される必要があると指定する。この事例では、サブフレームにおいてスケジュールデータによって占有されるリソースブロックがチャネル帯域幅の80%未満であり、例えば、スモール・パケット・スケジューリングである場合に、フィルイン信号と前述のデータが異なるリソースブロックを占有し、フィルイン信号とデータとによって占有されるリソースブロックの合計がチャネル帯域幅の少なくとも80%に達するように、このサブフレームでフィルイン信号を送信する必要がある。80%は1つの具体的な値にすぎず、別の値も除外されない。この場合の80%は単なる具体例である。
【0051】
任意選択の一実施形態では、第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定するステップは、第1のリソース上のすべてのREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定するステップ、を含む。
【0052】
任意選択の一実施形態では、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、または第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。第1の測定量は第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って決定され、REは、第1のリソース上の、第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、または第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含むが、第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるREは第1の測定量を決定するのに用いられるREから除外され、そのため第1の測定量に及ぼすフィルイン信号の影響が弱まり、第1の測定量の精度が向上する。
【0053】
任意選択の一実施形態では、第1の参照信号は第1のリソースの時間領域リソースの一部と第2のリソースの時間領域リソースの一部とに含まれる。
【0054】
任意選択の一実施形態では、第1の参照信号は第1のリソースの時間領域リソースの一部と第2のリソースの時間領域リソースの一部とに含まれ、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第1の参照信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。
【0055】
任意選択の一実施形態では、第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含み、第1のサブフレームを受信するステップの後で、被測定セルの第2の測定量が第1の参照信号および/またはフィルイン信号の受信電力に従って決定される。具体的には、UEは第1の参照信号に従って第2の測定量を測定することができ、またはUEはフィルイン信号に従って第2の測定量を測定することができ、またはUEは第1の参照信号およびフィルイン信号に従って第2の測定量を測定することができる。この場合には、フィルイン信号は第1の参照信号または別の参照信号の配列設計を用いることができる。任意選択で、UEはUE自体でフィルイン信号を検出してもよく、あるいはUEは基地局によってフィルイン信号の存在、例えば、フィルイン信号が存在するサブフレームやフィルイン信号が存在するサブフレームの時間・周波数リソースを通知されてもよい。
【0056】
任意選択の一実施形態では、被測定セルの第2の測定量が第1の参照信号および/またはフィルイン信号の受信電力に従って決定された後で、被測定セルの第3の測定量が第1の測定量および第2の測定量に従って決定される。第1の測定量はRSSIであり、第2の測定量はRSRPであり、第3の測定量はRSRQであり、または第1の測定量は干渉測定結果であり、第2の測定量はチャネル測定結果であり、第3の測定量はCSI測定結果である。
【0057】
任意選択の一実施形態では、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、少なくとも一部のREは干渉測定リソース(Interference Measurement Resource、IMR)に用いられる参照信号が位置しているREを含む。
【0058】
任意選択の一実施形態では、第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含み、第1のサブフレームを受信するステップの後で、被測定セルの第2の測定量が第1の参照信号および/またはフィルイン信号の受信電力に従って決定され、被測定セルの第3の測定量が第1の測定量および第2の測定量に従って決定される。第1の測定量は干渉測定結果であり、第2の測定量はチャネル測定結果であり、第3の測定量はチャネル状態情報CSI測定結果である。
【0059】
任意選択の一実施形態では、第2の参照信号が第2のサブフレームで受信され、第2の測定量が第2のサブフレームで受信された第2の参照信号の受信電力に従って決定され、被測定セルの第3の測定量が第1の測定量および第2の測定量に従って決定される。
【0060】
任意選択の一実施形態では、フィルイン信号の周波数領域リソースと第1の参照信号の周波数領域リソースとは同じであり、または少なくとも1サブキャリアの間隔を有する。
【0061】
任意選択の一実施形態では、フィルイン信号の帯域幅および/または送信電力は調整可能である。
【0062】
任意選択の一実施形態では、フィルイン信号の帯域幅および/または送信電力は、被測定セルのサービス負荷または被測定セルの近隣のセルのサービス負荷に従って調整される。
【0063】
具体的に、送信電力の調整を説明例として用いる。送信側ノードはデータスケジューリングの送信電力設定に従ってフィルイン信号の送信電力を設定することができ、そのためデータスケジューリングによって除外され、または抑制される近端ノードは、フィルイン信号の送信によって除外され、または抑制される近端ノードと同じ、または同様のものとなり、すなわち、UEが測定を行う際の干渉条件がUEは実際にスケジュールする際の干渉条件と一致する。したがって、データスケジューリングの変調符号化方式がより正確に選択される。
【0064】
図4は、本発明の一実施形態による無線信号測定装置の構造図である。本測定装置はUEとすることができ、本測定装置は受信部41と処理部42とを含む。
【0065】
受信部41は第1のサブフレームを受信するように構成されており、第1のサブフレームは第1のリソースおよび第2のリソースを含む。
【0066】
受信部41はネットワークデバイス(例えば、eNBや非免許eNB)によって送信された第1のサブフレームを受信するように構成されていてよい。
【0067】
処理部42は第1のリソース上の少なくとも一部のリソース要素REの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定するように構成されており、被測定セルは、信号が第2のリソースによって占有される各時間領域リソースで送信されるセルであり、第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含む。
【0068】
本実施形態では、被測定セルは非免許セカンダリ・サービング・セルとすることができ、当然ながら、非免許セカンダリ・サービング・セルだけに限定されない。
【0069】
第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含む。具体的には、第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含み、これと等しいものであってもよく、あるいは第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含み、これより大きいものであってもよい。
【0070】
信号が第2のリソースによって占有される各時間領域リソースで送信され、そのため、信号を送信する前に、別の近端基地局が、第2のリソースが位置しているチャネル上でその信号を検出した場合、その別の近端基地局は信号を送信しない。したがって、被測定セルの近隣の、別の事業者のU−LTEセルまたはWiFiノードは、被測定セルで信号が送信されるときには信号を送信せず、そのため、UEが被測定セルを測定する際のチャネル条件が被測定セルにおいてUEをスケジュールする際のチャネル条件と一致し、被測定セルに対する深刻な近端干渉が回避される。例えば、異なる事業者のU−LTEサービングセル間またはWiFiノード間の深刻な近端干渉が回避される。
【0071】
本明細書でいう各時間領域リソースは各OFDMシンボルまたは各SF−FDMAシンボルを指しており、別の類似した時間領域粒度も除外されず、ただし別の近端ノードが第2のリソース上でアイドル状態のチャネルを検出しないことを条件とすることに留意すべきである。
【0072】
任意選択の一実施形態では、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、または第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含む。具体的には、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、第2のリソースによって占有される周波数領域リソースと等しく、または第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、第2のリソースによって占有される周波数領域リソースより大きい。第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、すなわち、第1のリソースと第2のリソースとで周波数分割多重化を行う。このように、被測定セルの第1の測定量が第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って決定されるときに、第2のリソースによって占有された周波数領域リソース上のREは測定されない。したがって、第1のリソース上の少なくとも一部のREを用いて第1の測定量が測定されるときには第2のリソースからの干渉が導入されず、第1の測定量の測定精度が向上する。
【0073】
例えば、第1の測定量はRSSIまたは干渉測定結果であるときに第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、そのため、第1のリソース上の少なくとも一部のREの測定を行うことによって第1の測定量を獲得するプロセスにおいて第2のリソースの影響が回避される。あるいは、たとえ第1のリソースによって占有される周波数領域リソースが第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含むとしても、フィルイン信号は第1のリソースの周波数領域リソースの比較的小さい割合だけしか占有しない。例えば、第1のリソースの周波数領域リソース内のフィルイン信号の周波数領域リソースの割合は領域内規則を満たす必要がある。例えば、第1のリソースの周波数領域リソース内のフィルイン信号の周波数領域リソースの割合は50%または80%である。第1のリソースが周波数領域において100RBを占有する場合、フィルイン信号の第2のリソースは100RBにおける50RBを占有することができる。本発明の本実施形態では別の割合も制限されていない。この場合には、第1のリソースのより大きい周波数領域リソースに対して測定が行われ、第2のリソースのより小さい周波数領域リソースによってもたらされる干渉は測定結果にほとんど影響を及ぼさない。したがって、より大きい周波数領域リソースにおいては、フィルイン信号からの干渉が平滑化され、精度が向上する。したがって、第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って獲得された第1の測定量は参照信号の測定精度を向上させることもできる。
【0074】
任意選択の一実施形態では、第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含む。
【0075】
任意選択で、データスケジューリングが行われているときには、フィルイン信号は送信されなくてよい。このように、データを受信する場合には、UEは、レートマッチングを行うときにフィルイン信号の存在を考慮しなくてよい。しかし、データスケジューリングが行われていないとき、または第1の参照信号のみが送信されるときには、フィルイン信号が送信される。
【0076】
あるいは、任意選択で、データスケジューリングが行われているときに、フィルイン信号が送信されてもよい。フィルイン信号は、データによって占有されるリソースブロックの量があまり大きくないときに、フィルイン信号とスケジュールデータとが異なるリソースブロックを占有するように送信することができる。具体的には、いくつかの領域における規則で、送信側ノードが信号を送信するときには現在のチャネル帯域幅の少なくとも80%が占有される必要があると指定する。この事例では、サブフレームにおいてスケジュールデータによって占有されるリソースブロックがチャネル帯域幅の80%未満であり、例えば、スモール・パケット・スケジューリングである場合に、フィルイン信号と前述のデータが異なるリソースブロックを占有し、フィルイン信号とデータとによって占有されるリソースブロックの合計がチャネル帯域幅の少なくとも80%に達するように、このサブフレームでフィルイン信号を送信する必要がある。80%は1つの具体的な値にすぎず、別の値も除外されない。この場合の80%は単なる具体例である。
【0077】
任意選択の一実施形態では、処理部42が第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定することは、第1のリソース上のすべてのREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定すること、を含む。
【0078】
任意選択の一実施形態では、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、または第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。第1の測定量は第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って決定され、REは、第1のリソース上の、第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、または第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含むが、第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるREは第1の測定量を決定するのに用いられるREから除外され、そのため第1の測定量に及ぼすフィルイン信号の影響が弱まり、第1の測定量の精度が向上する。
【0079】
任意選択の一実施形態では、第1の参照信号は第1のリソースの時間領域リソースの一部と第2のリソースの時間領域リソースの一部とに含まれる。
【0080】
任意選択の一実施形態では、第1の参照信号は第1のリソースの時間領域リソースの一部と第2のリソースの時間領域リソースの一部とに含まれ、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第1の参照信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。
【0081】
任意選択の一実施形態では、処理部42は、第1の参照信号および/またはフィルイン信号の受信電力に従って被測定セルの第2の測定量を決定するようにさらに構成されている。具体的には、UEは第1の参照信号に従って第2の測定量を測定することができ、またはUEはフィルイン信号に従って第2の測定量を測定することができ、またはUEは第1の参照信号およびフィルイン信号に従って第2の測定量を測定することができる。この場合には、フィルイン信号は第1の参照信号または別の参照信号の配列設計を用いることができる。任意選択で、UEはUE自体でフィルイン信号を検出してもよく、あるいはUEは基地局によってフィルイン信号の存在、例えば、フィルイン信号が存在するサブフレームやフィルイン信号が存在するサブフレームの時間・周波数リソースを通知されてもよい。
【0082】
任意選択の一実施形態では、処理部42は、第1の測定量および第2の測定量に従って被測定セルの第3の測定量を決定するようにさらに構成されている。
【0083】
任意選択の一実施形態では、第1の測定量は受信信号強度表示信号RSSIであり、第2の測定量は参照信号受信電力RSRPであり、第3の測定量は参照信号受信品質RSRQであり、または第1の測定量は干渉測定結果であり、第2の測定量はチャネル測定結果であり、第3の測定量はチャネル状態情報CSI測定結果である。
【0084】
任意選択の一実施形態では、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、少なくとも一部のREはIMRに用いられる参照信号が位置しているREを含む。
【0085】
任意選択の一実施形態では、処理部は、第1の参照信号および/またはフィルイン信号の受信電力に従って被測定セルの第2の測定量を決定し、第1の測定量および第2の測定量に従って被測定セルの第3の測定量を決定するようにさらに構成されている。第1の測定量は干渉測定結果であり、第2の測定量はチャネル測定結果であり、第3の測定量はチャネル状態情報CSI測定結果である。
【0086】
任意選択の一実施形態では、受信部41は第2のサブフレームで第2の参照信号を受信するようにさらに構成されており、処理部は、第2のサブフレームで受信された第2の参照信号の受信電力に従って第2の測定量を決定し、第1の測定量および第2の測定量に従って被測定セルの第3の測定量を決定するようにさらに構成されている。
【0087】
任意選択の一実施形態では、フィルイン信号の周波数領域リソースと第1の参照信号の周波数領域リソースとは同じであり、または少なくとも1サブキャリアの間隔を有する。
【0088】
任意選択の一実施形態では、フィルイン信号の帯域幅および/または送信電力は調整可能である。
【0089】
任意選択の一実施形態では、フィルイン信号の帯域幅および/または送信電力は、被測定セルのサービス負荷または被測定セルの近隣のセルのサービス負荷に従って調整される。
【0090】
具体的に、送信電力の調整を説明例として用いる。送信側ノードはデータスケジューリングの送信電力設定に従ってフィルイン信号の送信電力を設定することができ、そのためデータスケジューリングによって除外され、または抑制される近端ノードは、フィルイン信号の送信によって除外され、または抑制される近端ノードと同じ、または同様のものとなり、すなわち、UEが測定を行う際の干渉条件がUEは実際にスケジュールする際の干渉条件と一致する。したがって、データスケジューリングの変調符号化方式がより正確に選択される。
【0091】
任意選択の一実施態様では、処理部42はプロセッサとすることができる。プロセッサは具体的にはベースバンドプロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gata Array、FPGA)、または中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)であってよい。受信部41は受信機(receiver)とすることができる。受信部41は送受信機(transceiver)を用いて実施されてもよい。受信機および送受信機は無線周波数回路またはプロセッサと無線周波数回路との組み合わせであってよい。
【0092】
図5は、本発明の一実施形態による無線信号測定方法の流れ図である。具体的なステップは以下のとおりである。
【0093】
ステップ51:基地局が第1のサブフレームの第1のリソースおよび第2のリソースを決定する。
【0094】
信号が第2のリソースによって占有される各時間領域リソースで送信される。第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含み、第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力が、ユーザ機器が被測定セルの第1の測定量を決定するのに用いられる。
【0095】
ステップ52:基地局は第1のサブフレームをユーザ機器へ送信する。
【0096】
基地局は被測定セルに対応する基地局である。
【0097】
本実施形態では、被測定セルは非免許セカンダリ・サービング・セルとすることができ、当然ながら、非免許セカンダリ・サービング・セルだけに限定されない。
【0098】
本発明の本実施形態では、信号が第2のリソースによって占有される各時間領域リソース上で送信され、そのため、信号を送信する前に、別の近端基地局が、第2のリソースが位置しているチャネル上でその信号を検出した場合、その別の近端基地局は信号を送信しない。したがって、被測定セルの近隣の、別の事業者のU−LTEセルまたはWiFiノードは、被測定セルで信号が送信されるときには信号を送信せず、そのため、UEが被測定セルを測定する際のチャネル条件が被測定セルにおいてUEをスケジュールする際のチャネル条件と一致し、被測定セルに対する深刻な近端干渉が回避される。例えば、異なる事業者のU−LTEサービングセル間またはWiFiノード間の深刻な近端干渉が回避される。
【0099】
本明細書でいう各時間領域リソースは各OFDMシンボルまたは各SF−FDMAシンボルを指しており、別の類似した時間領域粒度も除外されず、ただし別の近端ノードが第2のリソース上でアイドル状態のチャネルを検出しないことを条件とすることに留意すべきである。
【0100】
任意選択で、第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含む。第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含み、これと等しいものであってもよく、あるいは第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含み、これより大きいものであってもよい。
【0101】
任意選択の一実施形態では、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、または第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含む。具体的には、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、第2のリソースによって占有される周波数領域リソースと等しく、または第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、第2のリソースによって占有される周波数領域リソースより大きい。第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、すなわち、第1のリソースと第2のリソースとで周波数分割多重化を行う。このように、被測定セルの第1の測定量が第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って決定されるときに、第2のリソースによって占有された周波数領域リソース上のREは測定されない。したがって、第1のリソース上の少なくとも一部のREを用いて第1の測定量が測定されるときには第2のリソースからの干渉が導入されず、第1の測定量の測定精度が向上する。
【0102】
例えば、第1の測定量はRSSIまたは干渉測定結果であるときに第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、そのため、第1のリソース上の少なくとも一部のREの測定を行うことによって第1の測定量を獲得するプロセスにおいて第2のリソースの影響が回避される。あるいは、たとえ第1のリソースによって占有される周波数領域リソースが第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含むとしても、フィルイン信号は第1のリソースの周波数領域リソースの比較的小さい割合だけしか占有しない。例えば、第1のリソースの周波数領域リソース内のフィルイン信号の周波数領域リソースの割合は領域内規則を満たす必要がある。例えば、第1のリソースの周波数領域リソース内のフィルイン信号の周波数領域リソースの割合は50%または80%である。第1のリソースが周波数領域において100RBを占有する場合、フィルイン信号の第2のリソースは100RBにおける50RBを占有することができる。本発明の本実施形態では別の割合も制限されていない。この場合には、第1のリソースのより大きい周波数領域リソースに対して測定が行われ、第2のリソースのより小さい周波数領域リソースによってもたらされる干渉は測定結果にほとんど影響を及ぼさない。したがって、より大きい周波数領域リソースにおいては、フィルイン信号からの干渉が平滑化され、精度が向上する。したがって、第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って獲得された第1の測定量は参照信号の測定精度を向上させることもできる。
【0103】
任意選択の一実施形態では、第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含む。
【0104】
任意選択で、データスケジューリングが行われているときには、フィルイン信号は送信されなくてよい。このように、データを受信する場合には、UEは、レートマッチングを行うときにフィルイン信号の存在を考慮しなくてよい。しかし、データスケジューリングが行われていないとき、または第1の参照信号のみが送信されるときには、フィルイン信号が送信される。
【0105】
任意選択で、データスケジューリングが行われているときに、フィルイン信号が送信されてもよい。フィルイン信号は、データによって占有されるリソースブロックの量があまり大きくないときに、フィルイン信号とスケジュールデータとが異なるリソースブロックを占有するように送信することができる。具体的には、いくつかの領域における規則で、送信側ノードが信号を送信するときには現在のチャネル帯域幅の少なくとも80%が占有される必要があると指定する。この事例では、サブフレームにおいてスケジュールデータによって占有されるリソースブロックがチャネル帯域幅の80%未満であり、例えば、スモール・パケット・スケジューリングである場合に、フィルイン信号と前述のデータが異なるリソースブロックを占有し、フィルイン信号とデータとによって占有されるリソースブロックの合計がチャネル帯域幅の少なくとも80%に達するように、このサブフレームでフィルイン信号を送信する必要がある。80%は1つの具体的な値にすぎず、別の値も除外されない。この場合の80%は単なる具体例である。
【0106】
任意選択の一実施形態では、ユーザ機器は、第1のリソース上のすべてのREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定する。
【0107】
任意選択の一実施形態では、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、または第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。第1の測定量は第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って決定され、REは、第1のリソース上の、第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、または第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含むが、第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるREは第1の測定量を決定するのに用いられるREから除外され、そのため第1の測定量に及ぼすフィルイン信号の影響が弱まり、第1の測定量の精度が向上する。
【0108】
任意選択の一実施形態では、第1の参照信号は第1のリソースの時間領域リソースの一部と第2のリソースの時間領域リソースの一部とに含まれる。
【0109】
任意選択の一実施形態では、第1の参照信号は第1のリソースの時間領域リソースの一部と第2のリソースの時間領域リソースの一部とに含まれ、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第1の参照信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。
【0110】
任意選択の一実施形態では、第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含み、基地局が第1のサブフレームをユーザ機器へ送信した後で、ユーザ機器は第1の参照信号および/またはフィルイン信号の受信電力に従って被測定セルの第2の測定量を決定する。具体的には、UEは第1の参照信号に従って第2の測定量を測定することができ、またはUEはフィルイン信号に従って第2の測定量を測定することができ、またはUEは第1の参照信号およびフィルイン信号に従って第2の測定量を測定することができる。この場合には、フィルイン信号は第1の参照信号または別の参照信号の配列設計を用いることができる。任意選択で、UEはUE自体でフィルイン信号を検出してもよく、あるいはUEは基地局によってフィルイン信号の存在、例えば、フィルイン信号が存在するサブフレームやフィルイン信号が存在するサブフレームの時間・周波数リソースを通知されてもよい。
【0111】
任意選択の一実施形態では、被測定セルの第2の測定量が決定された後で、ユーザ機器は被測定セルの第3の測定量を第1の測定量および第2の測定量に従って決定する。
【0112】
任意選択の一実施形態では、第1の測定量は受信信号強度表示信号RSSIであり、第2の測定量は参照信号受信電力RSRPであり、第3の測定量は参照信号受信品質RSRQであり、または第1の測定量は干渉測定結果であり、第2の測定量はチャネル測定結果であり、第3の測定量はチャネル状態情報CSI測定結果である。
【0113】
任意選択の一実施形態では、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、少なくとも一部のREはIMRに用いられる参照信号が位置しているREを含む。
【0114】
任意選択の一実施形態では、第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含み、基地局が第1のサブフレームをユーザ機器へ送信した後で、ユーザ機器は第1の参照信号および/またはフィルイン信号の受信電力に従って被測定セルの第2の測定量を決定し、ユーザ機器は第1の測定量および第2の測定量に従って被測定セルの第3の測定量を決定する。第1の測定量は干渉測定結果であり、第2の測定量はチャネル測定結果であり、第3の測定量はチャネル状態情報CSI測定結果である。
【0115】
任意選択の一実施形態では、基地局は第2のサブフレームをユーザ機器へ送信し、第2のサブフレームは第2の参照信号を搬送する。第2の参照信号は、ユーザ機器が第2の参照信号の受信電力に従って第2の測定量を決定し、第1の測定量および第2の測定量に従って被測定セルの第3の測定量を決定するのに用いられる。
【0116】
任意選択の一実施形態では、フィルイン信号の周波数領域リソースと第1の参照信号の周波数領域リソースとは同じであり、または少なくとも1サブキャリアの間隔を有する。
【0117】
任意選択の一実施形態では、フィルイン信号の帯域幅および/または送信電力は調整可能である。
【0118】
任意選択の一実施形態では、フィルイン信号の帯域幅および/または電力は、被測定セルのサービス負荷または被測定セルの近隣のセルのサービス負荷に従って調整される。
【0119】
具体的に、送信電力の調整を説明例として用いる。送信側ノードはデータスケジューリングの送信電力設定に従ってフィルイン信号の送信電力を設定することができ、そのためデータスケジューリングによって除外され、または抑制される近端ノードは、フィルイン信号の送信によって除外され、または抑制される近端ノードと同じ、または同様のものとなり、すなわち、UEが測定を行う際の干渉条件がUEは実際にスケジュールする際の干渉条件と一致する。したがって、データスケジューリングの変調符号化方式がより正確に選択される。
【0120】
図6は、本発明の一実施形態による無線信号測定装置であり、本測定装置は処理部61と送信部62とを含む。
【0121】
処理部61は、第1のサブフレームの第1のリソースおよび第2のリソースを決定するように構成されている。信号が第2のリソースによって占有される各時間領域リソースで送信され、第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含み、第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力が、ユーザ機器が被測定セルの第1の測定量を決定するのに用いられる。
【0122】
送信部62は、第1のサブフレームをユーザ機器へ送信するように構成されている。
【0123】
本実施形態では、被測定セルは非免許セカンダリ・サービング・セルとすることができ、当然ながら、非免許セカンダリ・サービング・セルだけに限定されない。
【0124】
信号が第2のリソースによって占有される各時間領域リソースで送信され、そのため、信号を送信する前に、別の近端基地局が、第2のリソースが位置しているチャネル上でその信号を検出した場合、その別の近端基地局は信号を送信しない。したがって、被測定セルの近隣の、別の事業者のU−LTEセルまたはWiFiノードは、被測定セルで信号が送信されるときには信号を送信せず、そのため、UEが被測定セルを測定する際のチャネル条件が被測定セルにおいてUEをスケジュールする際のチャネル条件と一致し、被測定セルに対する深刻な近端干渉が回避される。例えば、異なる事業者のU−LTEサービングセル間またはWiFiノード間の深刻な近端干渉が回避される。
【0125】
本明細書でいう各時間領域リソースは各OFDMシンボルまたは各SF−FDMAシンボルを指しており、別の類似した時間領域粒度も除外されず、ただし別の近端ノードが第2のリソース上でアイドル状態のチャネルを検出しないことを条件とすることに留意すべきである。
【0126】
任意選択の一実施形態では、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、または第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含む。具体的には、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、第2のリソースによって占有される周波数領域リソースと等しく、または第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、第2のリソースによって占有される周波数領域リソースより大きい。第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、すなわち、第1のリソースと第2のリソースとで周波数分割多重化を行う。このように、被測定セルの第1の測定量が第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って決定されるときに、第2のリソースによって占有された周波数領域リソース上のREは測定されない。したがって、第1のリソース上の少なくとも一部のREを用いて第1の測定量が測定されるときには第2のリソースからの干渉が導入されず、第1の測定量の測定精度が向上する。
【0127】
例えば、第1の測定量はRSSIまたは干渉測定結果であるときに第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、そのため、第1のリソース上の少なくとも一部のREの測定を行うことによって第1の測定量を獲得するプロセスにおいて第2のリソースの影響が回避される。あるいは、たとえ第1のリソースによって占有される周波数領域リソースが第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含むとしても、フィルイン信号は第1のリソースの周波数領域リソースの比較的小さい割合だけしか占有しない。例えば、第1のリソースの周波数領域リソース内のフィルイン信号の周波数領域リソースの割合は領域内規則を満たす必要がある。例えば、第1のリソースの周波数領域リソース内のフィルイン信号の周波数領域リソースの割合は50%または80%である。第1のリソースが周波数領域において100RBを占有する場合、フィルイン信号の第2のリソースは100RBにおける50RBを占有することができる。本発明の本実施形態では別の割合も制限されていない。この場合には、第1のリソースのより大きい周波数領域リソースに対して測定が行われ、第2のリソースのより小さい周波数領域リソースによってもたらされる干渉は測定結果にほとんど影響を及ぼさない。したがって、より大きい周波数領域リソースにおいては、フィルイン信号からの干渉が平滑化され、精度が向上する。したがって、第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って獲得された第1の測定量は参照信号の測定精度を向上させることもできる。
【0128】
任意選択の一実施形態では、第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含む。
【0129】
任意選択で、データスケジューリングが行われているときには、フィルイン信号は送信されなくてよい。このように、データを受信する場合には、UEは、レートマッチングを行うときにフィルイン信号の存在を考慮しなくてよい。しかし、データスケジューリングが行われていないとき、または第1の参照信号のみが送信されるときには、フィルイン信号が送信される。
【0130】
あるいは、任意選択で、データスケジューリングが行われているときに、フィルイン信号が送信されてもよい。フィルイン信号は、データによって占有されるリソースブロックの量があまり大きくないときに、フィルイン信号とスケジュールデータとが異なるリソースブロックを占有するように送信することができる。具体的には、いくつかの領域における規則で、送信側ノードが信号を送信するときには現在のチャネル帯域幅の少なくとも80%が占有される必要があると指定する。この事例では、サブフレームにおいてスケジュールデータによって占有されるリソースブロックがチャネル帯域幅の80%未満であり、例えば、スモール・パケット・スケジューリングである場合に、フィルイン信号と前述のデータが異なるリソースブロックを占有し、フィルイン信号とデータとによって占有されるリソースブロックの合計がチャネル帯域幅の少なくとも80%に達するように、このサブフレームでフィルイン信号を送信する必要がある。80%は1つの具体的な値にすぎず、別の値も除外されない。この場合の80%は単なる具体例である。
【0131】
任意選択の一実施形態では、測定モジュールは、第1のリソース上のすべてのREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定するように構成されている。
【0132】
任意選択の一実施形態では、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、または第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。第1の測定量は第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って決定され、REは、第1のリソース上の、第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、または第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含むが、第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるREは第1の測定量を決定するのに用いられるREから除外され、そのため第1の測定量に及ぼすフィルイン信号の影響が弱まり、第1の測定量の精度が向上する。
【0133】
任意選択の一実施形態では、第1の参照信号は第1のリソースの時間領域リソースの一部と第2のリソースの時間領域リソースの一部とに含まれる。
【0134】
任意選択の一実施形態では、第1の参照信号は第1のリソースの時間領域リソースの一部と第2のリソースの時間領域リソースの一部とに含まれ、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第1の参照信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。
【0135】
任意選択の一実施形態では、第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含み、本装置は、第1の参照信号および/またはフィルイン信号の受信電力に従って被測定セルの第2の測定量を決定するように構成された、測定モジュールをさらに含む。具体的には、UEは第1の参照信号に従って第2の測定量を測定することができ、またはUEはフィルイン信号に従って第2の測定量を測定することができ、またはUEは第1の参照信号およびフィルイン信号に従って第2の測定量を測定することができる。この場合には、フィルイン信号は第1の参照信号または別の参照信号の配列設計を用いることができる。任意選択で、UEはUE自体でフィルイン信号を検出してもよく、あるいはUEは基地局によってフィルイン信号の存在、例えば、フィルイン信号が存在するサブフレームやフィルイン信号が存在するサブフレームの時間・周波数リソースを通知されてもよい。
【0136】
任意選択の一実施形態では、測定モジュールは、第1の測定量および第2の測定量に従って被測定セルの第3の測定量を決定するようにさらに構成されている。
【0137】
任意選択の一実施形態では、第1の測定量は受信信号強度表示信号RSSIであり、第2の測定量は参照信号受信電力RSRPであり、第3の測定量は参照信号受信品質RSRQであり、または第1の測定量は干渉測定結果であり、第2の測定量はチャネル測定結果であり、第3の測定量はチャネル状態情報CSI測定結果である。
【0138】
任意選択の一実施形態では、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、少なくとも一部のREはIMRに用いられる参照信号が位置しているREを含む。
【0139】
任意選択の一実施形態では、第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含み、本装置は、第1の参照信号および/またはフィルイン信号の受信電力に従って被測定セルの第2の測定量を決定し、第1の測定量および第2の測定量に従って被測定セルの第3の測定量を決定するように構成された、測定モジュールをさらに含む。第1の測定量は干渉測定結果であり、第2の測定量はチャネル測定結果であり、第3の測定量はチャネル状態情報CSI測定結果である。
【0140】
任意選択の一実施形態では、送信部62は第2のサブフレームをユーザ機器へ送信するようにさらに構成されている。第2のサブフレームは第2の参照信号を搬送し、第2の参照信号は、ユーザ機器が第2の参照信号の受信電力に従って第2の測定量を決定し、第1の測定量および第2の測定量に従って被測定セルの第3の測定量を決定するのに用いられる。
【0141】
任意選択の一実施形態では、フィルイン信号の周波数領域リソースと第1の参照信号の周波数領域リソースとは同じであり、または少なくとも1サブキャリアの間隔を有する。
【0142】
任意選択の一実施形態では、フィルイン信号の帯域幅および/または送信電力は調整可能である。
【0143】
任意選択の一実施形態では、フィルイン信号の帯域幅および/または電力は、被測定セルのサービス負荷または被測定セルの近隣のセルのサービス負荷に従って調整される。
【0144】
具体的に、送信電力の調整を説明例として用いる。送信側ノードはデータスケジューリングの送信電力設定に従ってフィルイン信号の送信電力を設定することができ、そのためデータスケジューリングによって除外され、または抑制される近端ノードは、フィルイン信号の送信によって除外され、または抑制される近端ノードと同じ、または同様のものとなり、すなわち、UEが測定を行う際の干渉条件がUEは実際にスケジュールする際の干渉条件と一致する。したがって、データスケジューリングの変調符号化方式がより正確に選択される。
【0145】
任意選択の一実施態様では、処理部61はプロセッサとすることができる。プロセッサは具体的にはベースバンドプロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gata Array、FPGA)、または中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)であってよい。送信部62は送信機(transmitter)とすることができる。送信部62は送受信機(transceiver)を用いて実施されてもよい。送信機および送受信機は無線周波数回路またはプロセッサと無線周波数回路との組み合わせであってよい。
【0146】
図7または図8は、本発明の一実施形態による第1のサブフレームの時間・周波数リソース図である。図7または図8に示すように、第1の測定サブフレームに対して時間・周波数リソース分割が行われる。第1のサブフレームは第1のリソースおよび第2のリソースを含み、第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有し、すなわち、第1のリソースと第2のリソースとで周波数分割多重化を行う。UEは、第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定することができる。任意選択の一実施形態では、第1の測定量はRSSIまたは干渉測定結果である。被測定セルは、信号が第2のリソースによって占有される各時間領域リソースで送信されるセルである。第2のリソースの時間・周波数リソースをこのように設定することによって近端干渉を抑圧することができる。LBT規則の制約により、近端干渉源は第2のリソースの各時間領域リソース上で送信された信号を検出し、近端干渉源は信号を送信しない。したがって近端干渉が抑圧される。
【0147】
第1のリソースを決定する前に、UEは第1のサブフレームにおける第1のリソースの位置をさらに決定することができる。
【0148】
具体的には、UEは第1のサブフレームにおける第1のリソースの位置を次のように決定することができる。UEは被測定セルを検出し、被測定セルと同期し、同期後に第1のリソースの位置を決定する。
【0149】
UEは事前設定規則に従って第1のリソースの位置を決定することができる。この規則は基地局によって事前に通知されてもよく、UEに事前に記憶されていてよい。あるいは、UEは、基地局によって通知された位置情報に従って第1のリソースの位置を決定してもよい。被測定セルと同期した後で、UEは被測定セルのセル識別子を獲得することができ、続いてUEは、基地局に、セル識別子によって識別されたセルの測定結果を報告することができる。さらに、例えば、UEは被測定セルによって送信された同期信号を検出し、被測定セルと同期してもよい。
【0150】
時間領域において、第1のリソースおよび第2のリソースは、OFDMシンボル、SC−FDMAシンボル、OFDMシンボルグループ、SC−FDMAシンボルグループ、タイムスロット、またはサブフレームのいずれか1つであってよく、すなわち、上述の各時間領域リソースは、OFDMシンボル、SC−FDMAシンボル、OFDMシンボルグループ、SC−FDMAシンボルグループ、タイムスロット、またはサブフレームのいずれか1つである。周波数領域において、第1のリソースおよび第2のリソースは、サブキャリア、サブキャリアグループ、リソースブロックRB、またはリソース・ブロック・グループのいずれか1つであってよく、すなわち、上述の周波数領域リソースは、サブキャリア、サブキャリアグループ、リソースブロックRB、またはリソース・ブロック・グループのいずれか1つである。具体的には、例えば、第1のリソースおよび第2のリソースは時間領域ではサブフレームを、周波数領域ではRBグループを占有する。第1のリソースおよび第2のリソースによって占有される各時間領域リソース内の時間領域リソースについて、以下の実施形態で時間領域リソース単位を用いて説明する。具体的には、時間領域リソース単位をOFDMシンボルとし、これについては本発明の本実施形態では限定されない。
【0151】
被測定セルは、信号が第2のリソースによって占有される時間領域リソース内の各時間領域リソース単位で送信されるセルである。第2のリソースによって占有される時間領域リソースは1サブフレームであり、時間領域リソース内の時間領域リソース単位は前述の1サブフレーム内のOFDMシンボルであるものと仮定する。第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含み、フィルイン信号はフィルイン信号が位置しているOFDMシンボルに対応する周波数領域リソースの全部または一部だけを占有することができる。例えば、フィルイン信号は、OFDMシンボルの一部に対応する周波数領域リソースの一部のみを占有することができ、すなわち、OFDMシンボル内の一部のREを占有し、またはすべての周波数領域リソース、すなわち、OFDMシンボルの一部に対応している、第2のリソースに属するすべてのREを占有することができる。図7および図8に示すように、第2のリソースの時間領域において、フィルイン信号は一部のOFDMシンボル内にある。図7および図8には、フィルイン信号が占有する一部のOFDMシンボルに対応するすべての周波数領域リソースが占有される事例が示されている。実際には、フィルイン信号は一部のOFDMシンボル内の一部のREだけを占有していてよく、すなわち、フィルイン信号は、すべての周波数領域リソースではなく、前述のOFDMシンボルの一部の周波数領域リソースだけを占有していてもよい。第1のサブフレームでは、前述のフィルイン信号によって占有される一部のOFDMシンボルと異なる他のOFDMシンボルで第1の参照信号を搬送することができる。フィルイン信号と同様に、第1の参照信号は、第1の参照信号が位置しているOFDMシンボル内の周波数領域リソースの全部を占有していても、一部だけを占有していてもよく、すなわち、すべてのREまたは一部のREだけを占有することができる。図7および図8において、第1の参照信号はDRSとすることができ、UEがセルを識別し、セルに関して同期や測定といった動作を行うのに用いられる。フィルイン信号を第2のリソースのすべてのOFDMシンボル上で送信することも可能である。この場合には、フィルイン信号と第1の参照信号とは同じOFDMシンボル内の異なるREを占有することができ、すなわち、フィルイン信号と第1の参照信号とは周波数分割方式で同じOFDMシンボルを占有する。
【0152】
加えて、第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含み、第2のリソースによって占有される時間領域リソースの量は第1のリソースによって占有される時間領域リソースの量より大きく、またはこれと等しい。具体的には、図7および図8に示すように、第2のリソースによって占有される時間領域リソース、すなわちOFDMシンボルは第1のリソースによって占有されるOFDMシンボルを含み、第2のリソースによって占有されるOFDMシンボルの量は第1のリソースによって占有されるOFDMシンボルの量と等しい。あるいは、第2のリソースによって占有される時間領域リソース、すなわちOFDMシンボルは第1のリソースによって占有されるOFDMシンボルを含み、第2のリソースによって占有されるOFDMシンボルの量は第1のリソースによって占有されるOFDMシンボルの量より大きい。例えば、第2のリソースは測定サブフレームの14個OFDMシンボル全部を占有し、第1のリソースは測定サブフレームの一部のOFDMのみ、例えば、サブフレーム内のフィルイン信号によって占有される一部のOFDMシンボルのみを占有する。
【0153】
信号は、図1に示す近端干渉問題を解決するために、第2のリソースが位置しているサブフレームのすべてのOFDMシンボルで送信される。LBT規則の制約により、チャネル上で信号を送信する前に、基地局はそのチャネルがアイドル状態であるかどうか検出する必要があり、基地局はそのチャネル上で信号が検出される場合は信号を送信しない。したがって、被測定セルの近隣の、別の事業者のU−LTEセルまたはWiFiノードは、被測定セルで信号が送信されるときには信号を送信せず、そのため、UEが被測定セルを測定する際のチャネル条件が被測定セル内のUEをスケジュールする際のチャネル条件と一致し、異なる事業者のU−LTEサービングセル間またはWiFiノード間の深刻な近端干渉が回避される。
【0154】
任意選択で、前述の第2のリソース上のフィルイン信号は、現在の第1のサブフレームでデータスケジューリングが行われていないときに送信されてもよく、現在の第1のサブフレームでデータスケジューリングが行われているときにデータと一緒に送信されてもよい。例えば、フィルイン信号とデータチャネルとは異なる周波数領域リソース、すなわち異なるリソースブロックRBを占有する。したがって、データチャネルが比較的少量のリソースブロックを占有するときには、近端ノードが信号を送信するのを妨げる確率を高め、または特定のリソースブロック占有要件、例えば上記のチャネル帯域幅の80%を満たすために、フィルイン信号を送信する必要がある。しかし、フィルイン信号とデータとは1つのサブフレームの同じRBには含まれず、そうでない場合、基地局はUEにフィルイン信号の存在を通知する必要がある。
【0155】
第2のリソース上のフィルイン信号の存在は、フィルイン信号が送信されるセルの実際の負荷状況を表すことはできない。したがって、被測定セルが測定されるときに、(被測定セルを含む)セルのフィルイン信号のエネルギーがRSSIまたは干渉測定に取り込まれた場合、RSRQまたはチャネル品質が過小評価される。含まれるフィルイン信号のエネルギーが大きいほど過小評価が深刻になり、セルのメンテナンス、再構成、ハンドオーバなどで誤りが生じ、システムのサービング品質がさらに影響を受ける。このために、フィルイン信号が位置している第2のリソースと第1のリソースとで周波数分割多重化を行い、すなわち、フィルイン信号は測定サブフレーム内の一部の周波数領域リソースでのみ送信され、第1の測定量は第1のリソース上で測定され、すなわち、フィルイン信号のエネルギーは第1の測定量から除外される。
【0156】
図7および図8の実施形態では、UEは第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って被測定セルの第1の測定量を決定する。第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソースを占有する。第1の参照信号は第1のリソースの時間領域リソースの一部と第2のリソースの時間領域リソースの一部、すなわち一部のOFDMシンボルに含まれる。第1の参照信号は、DRS、CRS、またはCSI−RSとすることができる。第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含む。図7の影付き部分に示すように、少なくとも一部のREは第1のリソース上のすべてのREとすることができる。そうした第1の測定量の測定方法は、第1のリソースのすべてのリソース上で平滑化処理を行うものである。平滑化処理は、RSSI測定が第1のリソースのすべてのリソース上で行われることを意味し、実施するのが容易である。あるいは、図8の影付き部分に示すように、少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第1の参照信号が位置している時間領域リソースが占有するRE以外のREとすることもできる。そうした第1の測定量の測定方法は、第1のリソース上にある、第1の参照信号が位置している時間領域リソースによって占有されるREを除外した後で測定を行うものである。したがって、こちらの方がより正確である。あるいは、少なくとも一部のREは第1の参照信号が位置している時間領域リソースによって占有されるREを含んでいてもよい。実際には、第1の測定量の前述の3つの測定方法においては、第1のリソースと第2のリソースとの周波数分割多重化機構が用いられ、そのため、第2のリソースによって占有される周波数領域リソースはRSSI測定では用いられず、休眠状態セルのRSRQおよびチャネル品質を過小評価する問題も解決される。
【0157】
図9または図10は、本発明の別の実施形態による第1のサブフレームの時間・周波数リソース図である。図9および図10の実施形態では、第1の測定サブフレームが第1のリソースおよび第2のリソースを含む。第2のリソースは図7および図8の実施形態の第2のリソースと一致しており、ここでは詳細を繰り返さない。図9および図10に示す実施形態は、第1のリソースおよび第2のリソースの時間・周波数リソース分割方法において図7および図8に示す実施形態と異なっている。具体的には、図9および図10では、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースの量は第2のリソースによって占有される周波数領域リソースの量より大きい。第1の参照信号は第1のリソースの時間領域リソースの一部と第2のリソースの時間領域リソースの一部とに含まれ、第1の参照信号は、DRS、CRS、またはCSI−RSを含む。第2のリソースの一部または全部の時間領域リソース上の信号はフィルイン信号を含む。図9の影付き部分に示すように、被測定セルの第1の測定量を決定するのに用いられる少なくとも一部のREは第1のリソース上のすべてのREを含む。フィルイン信号は第1のリソースの周波数領域リソースの比較的小さい割合のみを占有する。例えば、第1のリソースの周波数領域リソース内のフィルイン信号の周波数領域リソースの割合は領域内規則を満たす必要がある。例えば、第1のリソースの周波数領域リソース内のフィルイン信号の周波数領域リソースの割合は50%または80%である。第1のリソースが周波数領域において100RBを占有する場合、フィルイン信号の第2のリソースは100RBにおける50RBを占有することができる。本発明の本実施形態では別の割合も制限されていない。したがって、第1のリソースの全周波数領域においてRSSI平滑化処理が行われ、そのためフィルイン信号の影響を無視することができ、第1の測定量はより正確になる。本実施形態では、平滑化処理は、第1のリソースの全周波数領域のREのRSSI測定を行うことを意味する。すなわち、フィルイン信号が位置している第2のリソースについて、フィルイン信号は測定サブフレーム内の一部の周波数領域リソース上でのみ送信される。第1の測定量は第1のリソース上で測定される。したがって、この場合には、たとえ第1のリソースが第2のリソースを含んでいるとしても、第1のリソースの全周波数領域においてRSSI測定が行われるときに第2のリソース上のフィルイン信号を無視することができる。あるいは、図9の影付き部分に示すように、第1のリソースによって占有される周波数領域リソースは第2のリソースによって占有される周波数領域リソースを含み、被測定セルの第1の測定量を決定するのに用いられる少なくとも一部のREは、第1のリソース上の、第2のリソース上のフィルイン信号によって占有されるRE以外の、または第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるRE以外のREを含む。フィルイン信号によって占有されるREの影響または第2のリソース上のフィルイン信号が位置している時間領域リソースによって占有されるREの影響が第1の測定量の測定から除外され、そのため第1の測定量はより正確になる。
【0158】
図7から図10に示す本発明の実施形態では、UEは、第1の参照信号および/またはフィルイン信号の受信電力に従って被測定セルの第2の測定量をさらに決定することができる。任意選択で、第1の参照信号は、DRS、CRS、またはCSI−RSとすることができ、第2の測定量はRSRPまたはチャネル測定結果とすることができる。UEは第1の測定量および第2の測定量に従って被測定セルの第3の測定量をさらに決定することができる。任意選択で、第3の測定量はRSRQまたはCSI測定結果である。例えば、UEは測定によって獲得されたRSSIまたはRSRPに従ってRSRQを決定し、またはUEは測定によって獲得された干渉測定結果およびチャネル測定結果に従ってチャネル状態情報CSI測定結果を決定する。具体的には、DRSが検出された後で、UEはDRSの受信電力に従って被測定セルのRSRPを決定することができる。UEはRSRPおよび前述のRSSIに従って被測定セルのRSRQを決定することができ、RSRQはRSSIに対するRSRPの比に従って決定することができる。任意選択で、測定精度を保証するために、第2の測定量の測定のための第1の参照信号および/またはフィルイン信号ならびに第1の測定量の測定のための第1のリソースは同じ周波数領域リソースを占有する。任意選択で、第2の測定量の測定リソースは第1のリソースの全周波数領域における第1の参照信号であり、第1の測定量の測定リソースは第2のリソース以外の第1のリソースの周波数領域リソースである。このようにして、RSRQを過小評価するという前述の問題を解決することができ、より正確なRSRP測定を保証するようにRSRP測定サンプリング点を増やすことができる。
【0159】
図7から図10に示す実施形態では、RSSI、RSRP、およびRSRQが第1の測定量、第2の測定量、および第3の測定量の説明例としてそれぞれ用いられている。図11に示すように、以下では、第1の測定量、第2の測定量、第3の測定量がそれぞれCSI測定の干渉測定部分、CSI測定のチャネル測定部分、および最終的なCSI測定結果である実施形態を示す。
【0160】
現在のLTEシステムでは、CSI測定はCSI−RSに基づいて行われ得る。CSI−RSには非ゼロ電力CSI−RSとゼロ電力CSI−RSの2種類がある。非ゼロ電力CSI−RSは、CSI−RSシーケンスが被測定セルにおいて非ゼロCSI−RSのリソース上で通常どおり送信されることを意味し、ゼロ電力CSI−RSは、被測定セルがゼロ電力CSI−RSのリソース上でサイレントである、すなわち、信号が送信されていないことを意味する。CSI測定のチャネル測定部分は非ゼロ電力CSI−RSに基づいて行われ、CSI測定の干渉測定部分はIMRに基づいて行われる。IMRは前述のゼロ電力CSI−RSの一種とみなすことができ、すなわち、被測定セルはIMR上ではサイレントであり、そのためUEは、IMR上で、被測定セルの近隣のセルからの干渉を測定する。1つのサブフレームにおいてCSI−RSが占有することのできるリソースはそのサブフレームの時間領域リソース(すなわちOFDMシンボル)の一部を含む。したがって、前述の近端干渉問題は依然として存在する。具体的には、被測定セルはIMR上でサイレントであるため、別の潜在的な近端干渉ノードがデータを送信する可能性があり、送信されたデータは被測定セルの干渉測定結果に取り込まれる。実際のデータスケジューリングが被測定セル内のUEのために行われるときには、前述の近端干渉ノードはデータ送信のためにデータを送信することができない。したがって、測定の干渉条件は実際のスケジューリングの干渉条件と一致せず、すなわち、干渉測定結果は過大評価され、すなわち、CSI測定における深刻な近端干渉という不都合がやはり生じる。
【0161】
図11は、本発明の一実施形態によるCSI測定に用いられる第1のサブフレームの時間・周波数リソース図である。UEは第1のサブフレームを受信し、第1のサブフレームは第1のリソースおよび第2のリソースを含む。第2のリソースは、CRS、フィルイン信号、および非ゼロ電力CSI−RSが位置しているREであり、第1のリソースは第2のリソース以外の第1のサブフレーム内の別のREである。
【0162】
LBT規則の制約により、本実施形態では、近端干渉を回避するために、信号は第2のリソースが占有する各時間領域リソース上で送信される。具体的には、図11に示すように、干渉測定に用いられるIMRが位置している時間領域リソースは測定サブフレームの第6および第7のOFDMシンボルであり、IMRは第6および第7のシンボル内の4つのREである。したがって、前述の近端干渉問題を排除するために、被測定セルにおいて測定サブフレームの少なくとも最初の7つのOFDMシンボルで非ゼロ電力信号が送信される必要がある。フィルイン信号は、(既存のCRSが一部のシンボルに存在しているために)最初の7つのシンボルの一部のシンボルを占有している可能性もあり、当然ながら最初の7つのシンボルの各シンボルを占有している可能性もあり、第1のサブフレームの各シンボルを占有している可能性さえもあり、測定サブフレームの第6および第7のOFDMシンボルのみを占有している可能性もある。図11に示すように、最初の7つのシンボルの非ゼロ電力信号が位置しているリソースを第2のリソースとみなすことができ、例えば、CRS、非ゼロ電力CSI−RS、またはフィルイン信号が位置しているREである。あるいは、測定サブフレーム内の第6および第7のIMRが含まれるOFDMシンボルの非ゼロ電力信号が位置しているリソースを第2のリソースとみなすこともできる。
【0163】
被測定セルの第1の測定量は第1のリソース上の少なくとも一部のREの受信電力に従って決定される。任意選択で、第1の測定量は干渉測定結果である。具体的には、図11に示すように、最初の7つのシンボル内のゼロ電力リソースを第1のリソースとみなすこともでき、測定サブフレームの第6および第7のシンボル内のゼロ電力リソースを第1のリソースとみなすこともでき、例えば、信号が送信されないREやIMRが位置しているREである。第1のリソースと第2のリソースとは異なる周波数領域リソース、すなわち、異なるサブキャリアを占有することが分かる。当然ながら、別の実施形態も除外されず、例えば、第1のリソースと第2のリソースとは異なるリソースブロックを占有する。非ゼロ電力信号は、近端干渉源が信号を送信するのを妨げるために第2のリソース上の各OFDMシンボルで送信され、被測定セルに対する近隣のセルからの干渉が第1のリソース上のIMRを用いて測定される。任意選択の一実施形態では、第1のリソース上の少なくとも一部のREは前述のIMRを含む。第2のリソースによって占有される時間領域リソースは第1のリソースによって占有される時間領域リソースを含み、第2のリソースによって占有される時間領域リソースの量は第1のリソースによって占有される時間領域リソースの量と等しい。第2のリソースによって占有される時間領域リソースの量が第1のリソースによって占有される時間領域リソースの量より大きい場合も除外されない。
【0164】
任意選択の一実施形態では、現在のシステムにおける参照信号は、第2のリソースの一部のOFDMシンボル、例えば第1の参照信号で送信され、具体的には、CRS、非ゼロ電力CSI−RSなどとすることができる。非ゼロ電力フィルイン信号は第2のリソースの他のOFDMシンボルで送信される。当然ながら、フィルイン信号が第2のリソースのすべてのOFDMシンボルで送信されることも可能であり、すなわち、この場合には、フィルイン信号と第1の参照信号とは同じOFDMシンボル内の異なるREに含まれる。任意選択で、フィルイン信号は、非ゼロ電力CSI−RSやCRSといった既存の参照信号とすることもできる。任意選択で、フィルイン信号が位置している周波数領域リソースと前述の第1の参照信号の周波数領域リソースとは同じであっても、少なくとも1つの周波数領域サブキャリアの間隔を有していてもよい。図11に示すように、フィルイン信号とCRSの周波数領域リソースとは少なくとも1つのサブキャリアの間隔を有する。
【0165】
任意選択の一実施形態では、第1の参照信号および前述の第2のリソース上のフィルイン信号は被測定セルの第2の測定量、例えば、CSI測定のチャネル測定を決定するのに用いることができる。第2のリソース上のCRSまたは非ゼロ電力CSI−RSはCSI測定のチャネル測定に用いることができる。図11に示すように、IMRと同じシンボルに位置しているフィルイン信号を非ゼロ電力CSI−RSとみなすこともでき、当然ながら、既存の非ゼロ電力CSI−RSをフィルイン信号から独立したものとみなすこともできる。さらに、UEは、非ゼロ電力CSI−RSに従って、または非ゼロ電力CSI−RSとして構成されたフィルイン信号に従って(すなわち、フィルイン信号は前述の第1の参照信号と同じシーケンスで埋めることができる)CSI測定のチャネル測定を行うこともでき、当然ながら、非ゼロ電力CSI−RSと非ゼロ電力CSI−RSとして構成されたフィルイン信号の両方に従ってCSI測定のチャネル測定部分を行うこともできる。CSI測定の干渉測定が位置している周波数領域リソース、すなわち第1のリソースと、フィルイン信号が位置している周波数領域リソースとは異なり、すなわち周波数分割されている。第2のリソースが位置している時間領域リソース、すなわち非ゼロ電力信号が送信される最初の7つのOFDMシンボルは、干渉測定によって占有される時間領域リソース、すなわち、本実施形態では第6および第7のOFDMシンボルを含む。
【0166】
任意選択の一実施形態では、第1のサブフレームではチャネル測定が行われ得ず、IMRを用いて干渉測定が行われる。それに対応して、UEが受信した第2のサブフレームで第2の参照信号を用いてチャネル測定が行われ得る。第2のサブフレームは第2の参照信号を含み、第2の参照信号は検出用参照信号DRS、セル固有参照信号CRS、またはチャネル状態情報・参照信号CSI−RSを含む。次いで、測定によって獲得されたチャネル測定結果および干渉測定結果を用いてCSI測定結果が獲得される。
【0167】
図12は、本発明の別の実施形態によるCSI測定に用いられる第1のサブフレームの時間・周波数リソース図である。1つの既存のIMRリソースが4つのREを占有するため、本実施形態では、既存のIMRリソースの一部が干渉測定に用いられ、IMRリソースの別の一部がフィルイン信号または非ゼロ電力CSI−RSを送信するのに用いられる。したがって、フィルイン信号または非ゼロ電力CSI−RSはチャネル測定に用いることができ、既存のIMRの別の一部が干渉測定に用いられる。このように、非ゼロ電力CSI−RSまたはフィルイン信号は独立して構成されず、リソースオーバーヘッドが低減される。別のシンボル内のフィルイン信号およびCSI測定手順全体は図11に示す実施形態のものと同じである。
【0168】
図7から図12に示す本発明の実施形態の解決策では、近端干渉問題は解決されるが、RSSI測定または干渉測定において遠端干渉問題が無視される可能性がある。その結果、測定によって獲得されるRSSIまたは干渉測定結果は実際のRSSIまたは干渉より小さくなり、RSRQまたはチャネル状態情報CSI測定結果を過大評価するという問題が生じることになる。この問題について以下で詳細に説明する。図1に示すように、被測定セルはセルクラスタ1における事業者Aの基地局である。UEが被測定セルを測定するときには、連続送信時間を用いたフィルイン信号の前述の解決法が用いられ、そのため、近端干渉源によって送信された信号のエネルギーがRSSIに取り込まれない。例えば、近端干渉源はセルクラスタ1における事業者Bの基地局と2つの近隣のWiFiノードである。加えて、被測定セルが測定されるときに、セルクラスタ2内の事業者Aの基地局も信号(通常のデータスケジューリングであれフィルイン信号であれ)を送信する場合、遠端干渉源、例えば、セルクラスタ2内の事業者Bの基地局や2つの近隣のWiFiノードは同時に信号の送信を禁じられる。しかし、被測定セルがUEに通常どおりサービスしているときには、遠端干渉源は信号の送信を許される。これらの遠端干渉源から被測定セルまで特定の距離があり、これらの遠端干渉源が、たとえ被測定セルで信号が送信される場合でさえも信号を送信することができる場合には、被測定セルを測定する際の干渉条件は被測定セルがUEにサービスする際の干渉条件と一致しない。遠端干渉が無視され得るため、根本的なセルハンドオーバ/再構成、またはスケジューリングポリシーが実施される。
【0169】
遠端干渉源からの干渉が第1の測定量において無視されるという前述の問題を解決するために、任意選択の一実施形態では、フィルイン信号の帯域幅および/または送信電力を調整するというさらなる解決法を用いることができる。好ましくは、基地局は、基地局のサービス負荷に従って、または近隣の基地局もしくはノードのサービス負荷状況を検出することによって、前述のフィルイン信号の伝送帯域幅を適正に調整することができる。すなわち、フィルイン信号の伝送帯域幅は負荷に対応している。例えば、遠端干渉源といった基地局が、占有されたチャネルを検出する、例えば、複数回のCCA後に占有されたチャネルを連続して発見する確率が比較的大きいときには、基地局は、近隣の基地局が比較的重い負荷を有すると判定することができる。この場合には、フィルイン信号の比較的大きい帯域幅および/または送信電力を設定する必要がある。そうでない場合、基地局は、近隣の基地局は比較的小さい負荷を有すると判定し、それに対応して、フィルイン信号の比較的小さい帯域幅および/または送信電力が設定される。フィルイン信号の帯域幅および/または送信電力を調整するための方法は前述の方法だけに限定されず、近隣の基地局の負荷状況にアクセスするために任意の方法であってよい。
【0170】
加えて、たとえデータスケジューリングが行われている場合でさえも、データスケジューリングの負荷が比較的小さい場合、例えば、データが比較的少量のRBにおいてスケジュールされている場合には、特定の帯域幅のフィルイン信号を依然として送信することができる。任意選択で、フィルイン信号の帯域幅および/または送信電力は、シグナリングを用いてUEに通知されてもよく、ブラインドシーケンスを検出するための方法を用いてUE自体によって決定されてもよい。UEは帯域幅および/または送信電力を知らない場合さえある。例えば、UEは、前述の第1のリソースの全周波数領域における平滑化処理に際しては前述のフィルイン信号の帯域幅および/または送信電力を知らなくてもよい。UEが被測定セルのフィルイン信号を検出した場合、UEはRSSI測定からフィルイン信号のエネルギーをさらに削除することができ、そのためRSSI測定は実際の負荷状況をより正確に反映することができる。この場合には、フィルイン信号を、参照信号と同様の既知のシーケンスとする必要がある。例えば、既存のLTEシステムにおける位置決定参照信号(Positioning Reference Signal、PRS)が用いられ得る。さらに、PRSの時間・周波数パターンを1つのサブフレームのすべてのOFDMシンボルに拡張適用することができる。
【0171】
競合が発生しないときには、本発明の各実施形態および実施形態の各特徴を相互に組み合わせることができる。
【0172】
最後に、前述の実施形態は単に、本発明の技術的解決法を説明するためのものにすぎず、本発明を限定するためのものではないことに留意すべきである。本発明は前述の実施形態に関連して詳細に説明されているが、当業者は、本発明の実施形態の技術的解決法の趣旨および範囲を逸脱することなく、さらに、前述の実施形態で記述されている技術的解決法に改変を加え、あるいは、前述の実施形態の一部の技術的特徴に対する等価の置換を行うことができることを理解するはずである。
【符号の説明】
【0173】
41 受信部
42 処理部
61 処理部
62 送信部
図1
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