(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6443844
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】携帯情報端末を使用した麻雀成績管理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 9/20 20060101AFI20181217BHJP
【FI】
A63F9/20 511A
A63F9/20 513E
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2016-220150(P2016-220150)
(22)【出願日】2016年11月11日
【基礎とした実用新案登録】実用新案登録第3201373号
【原出願日】2015年4月30日
(65)【公開番号】特開2017-23875(P2017-23875A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2018年2月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】314011150
【氏名又は名称】株式会社レディオシステム
(74)【代理人】
【識別番号】100157428
【弁理士】
【氏名又は名称】大池 聞平
(72)【発明者】
【氏名】松岡 功
【審査官】
大山 栄成
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−022431(JP,A)
【文献】
特開2004−089677(JP,A)
【文献】
特開2002−028363(JP,A)
【文献】
特開2003−265856(JP,A)
【文献】
特開2015−027366(JP,A)
【文献】
特開2014−133071(JP,A)
【文献】
特開2008−237877(JP,A)
【文献】
特開2014−147743(JP,A)
【文献】
特開2002−066119(JP,A)
【文献】
特開2005−131298(JP,A)
【文献】
特表2011−521769(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/00−13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯情報端末と、
前記携帯情報端末に麻雀成績データを送信する通信装置を備えた麻雀卓と、
前記麻雀成績データを管理するためのホストコンピューターとを備え、
前記携帯情報端末は、前記麻雀卓から受信した麻雀成績データを保存する保存部と、該保存された麻雀成績データを前記ホストコンピューターに転送する転送部とを備え、
前記携帯情報端末には、前記麻雀成績データの点数を表示する表示部と、端末用ゲーム確定スイッチとが設けられ、
前記端末用ゲーム確定スイッチが押された場合に、前記携帯情報端末は、ゲーム終了時のデータとして前記麻雀成績データを確定させ、該麻雀成績データを前記ホストコンピューターに送信することを特徴とする麻雀成績管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の麻雀成績管理システムにおいて、
前記麻雀卓は、前記麻雀成績データを確定させるための成績確定スイッチを有していないことを特徴とする麻雀成績管理システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の麻雀成績管理システムにおいて、
前記麻雀卓は、前記ホストコンピューターに前記麻雀成績データを送信可能な場合は、前記ホストコンピューターに前記麻雀成績データを送信することを特徴とする麻雀成績管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話、タブレットなどの携帯情報端末麻雀成績管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の麻雀成績管理システムでは、麻雀ゲームの成績データを有線または無線などの通信手段で、プレイヤーの点数とプレイヤーの名前が麻雀卓1から送信されており、ホストコンピューター3にある麻雀成績管理専用アプリケーション上で表示されている。
【0003】
ゲーム終了時に、卓用ゲーム成績確定スイッチ7を押すことでプレイヤーのゲーム終了時の持ち点数を確定し、プレイヤーの持ち点数、順位、プレイヤーのゲーム回数などの成績データが無線または有線によって、ホストコンピューター3に送信される。その成績データは、麻雀成績管理専用アプリケーションにあるプレイヤ−個別のフォルダに保存され、その成績を一定期間において集計されて、顧客の成績をランキング形式にして楽しむといったシステムはすでに開発されている。
【0004】
また、このシステムは各競技者の一定期間における顧客成績ランキングを楽しむことが一般的で有るが、店舗のイベントとして通信による麻雀大会開催も行われることもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−896777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
すでに開発された通信による麻雀成績管理システムでは、麻雀卓1からの成績データが送信されている際に、店舗内の通信環境の不備、または外部要因における電波障害等により成績データの送信ができないこともあった。またゲーム途中であるにも関わらずプレイヤーの誤った操作によりゲームを終了させてしまい、誤った成績が送信され不正確なゲーム成績管理なども発生する状況にあった。また、従業員が不在になった時には、麻雀成績のデータ通信ができない場合もあった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、麻雀成績データを送信するための通信装置を備えた麻雀卓1から、ホストコンピューター3に転送されている成績データを携帯電話、タブレットなどの携帯情報端末4に転送して、成績データの点数を表示させることができる。また、麻雀成績データを送信するための通信装置を備えた麻雀卓1において、ゲーム終了時の成績確定、データ送信を携帯情報端末4に設けた端末用ゲーム確定スイッチ6で行える。また、麻雀成績データを送信するための通信装置を備えた麻雀卓1から、ホストコンピューター3に転送された成績データを、店外に持ち出した携帯情報端末4からサーバーを介して閲覧、ゲーム終了時のゲーム成績確定の確定ができる。携帯情報端末4はお客様の通算成績、麻雀卓の稼働状況、店舗内での売り上げ状況などを表示させることもできる。また、麻雀成績データを送信するための通信装置を備えた麻雀卓1を使用時に、電波環境が不安定な状況でのデータ送信において、携帯情報端末4を麻雀卓1に直接つなぎゲーム終了時のデータ保存と、ホストコンピューターに無線又は有線で、データ転送をおこなうことができる。
【0008】
麻雀卓1上の点数表示パネル2で表示されているプレイヤー持ち点数5−aの点数データを、ホストコンピューター3を介して従業員が持ち歩く携帯情報端末4に表示させることで、正常な通信を行っているかを確認することができる。
【0009】
また、麻雀卓1においてゲーム終了時の成績データを確定する、卓用ゲーム成績確定スイッチ7を無くして、携帯情報端末4に設けた端末用ゲーム成績確定スイッチ6を使うことで、プレイヤーがゲーム中に誤って成績データ送信スイッチ7を押すことを防止することができる。
【0010】
また、成績データの送信が不安定な環境下においては、携帯情報端末4に一度成績データを保存させて、携帯情報端末4からホストコンピューター3に無線でデータを送信させることができる。そのデータをメールで親機ホストコンピューター3に送ることもできる。また携帯情報端末4に保存した成績データを直接、ホストコンピューター3につないで、成績管理専用アプリケーションに転送することもできるので、誤ったデータの送信や通信障害によるデータの送信不備を回避することができ、正確な麻雀成績管理をおこなうことができる。尚、出力ポートはUSBコネクタ、IEEEコネクタなどを使用する。
【0011】
また、麻雀卓1を使っている状況において、従業員が不在またはゲーム終了の操作ができない場合には、店舗外であっても携帯情報端末4を使ってサーバーに接続することで、ホストコンピューター3の麻雀成績管理アプリケーションを操作することが出来るようにシステムを構成する。
【0012】
請求項1において、麻雀成績を転送するための通信装置を備えた麻雀卓1では、
図2のとおり、点棒計測部内にある点棒のデータを含む成績データが制御部で整理され、点数表示パネル2のプレイヤー持ち点数5−aに表示されるとともに、制御部からデータ転送基板8によってホストコンピューター3に送信される。送られてきた成績データはサーバーにも保存される。
【0013】
ホストコンピューター3においては、プレイヤー持ち点数5−aと同じ点数が表示されている。また、ホストコンピューター3は、麻雀卓1から受け取ったプレイヤーの成績データの点数を、携帯情報端末4にデータ送信をしている。このように麻雀卓1から送られているプレイヤーの成績データを、ホストコンピューター3を介して携帯情報端末4に表示させることで、点数表示パネル2に表示している点数と携帯情報端末4で表示されているプレイヤー持ち点数5−bの点数を照合することができるシステムで構成されている。
【0014】
請求項2において、麻雀成績を送信するための通信装置を備えた麻雀卓1においてゲーム終了時に、卓用ゲーム成績確定スイッチ7を押してプレイヤーの持ち点数を確定し、その成績データを送信することが一般的であった。しかし、通信状況が不安定な状況下において、ゲーム終了時のプレイヤー持ち点数5−aで表示されている点数とホストンコンピュター3のプレイヤー持ち点数5−cで表示している点数と違ったまま、終了確定操作をすることがあり、正確な成績管理ができないこともあった。
【0015】
本発明は、このような不安定な通信環境下におけるデータ送信が正常に行えるように、麻雀卓1にある卓用ゲーム成績確定スイッチ7を無くして、従業員が持つ携帯情報端末4に端末用ゲーム成績確定スイッチ6を設ける。従業員は点数表パネル2で表示されるプレイヤー持ち点数5−aとプレイヤー持ち点数5−bの点数を照合しながら、携帯情報端末4の端末用ゲーム成績確定スイッチ6を押して成績データの送信をおこなえるように構成されている。
【0016】
請求項3において、麻雀ゲーム終了時に従業員が不在の場合は、従業員は店舗外に持ち出した携帯情報端末4を、
図2のようにサーバーを介してホストコンピューター3につなぐことできる。
【0017】
また、この携帯情報端末4は店舗外であっても各麻雀卓1のプレイヤー持ち点数5−aを確認することが出きる。また、端末用ゲーム成績確定スイッチ6を押すとプレイヤー持ち点数5−bに表示されている点数を送信させ、麻雀卓1内にあるデータ転送基板8からプレイヤーの成績を送信させることができる。尚、この携帯情報端末4はサーバーに接続後、麻雀成績管理専用アプリケーションにアクセスすることで、各プレイヤーの通算成績、店舗の売上などを閲覧することが出来る。
【0018】
請求項4において、麻雀成績を送信するための通信装置を備えた麻雀卓1において成績データを出力するためのデータ出力ポート9を設ける。送信が不安定な状況においては、携帯情報端末4のデータ入力ポート10をデータ出力ポート9につなぎ、プレイヤー持ち点数5−aに表示されている点数データを直接、携帯情報端末4に保存することが出来る。
【0019】
携帯情報端末4に保存された成績データは、ホストコンピューター3につなぐことで、ホストコンピューター3内の麻雀成績管理専用アプリケーションのプレイヤー個別成績フォルダに成績を入力することができるシステムで構成している。
【発明の効果】
【0020】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)本発明により、また麻雀卓1で表示されているプレイヤー持ち点数5−aと、ホストコンピューター上で表示されているプレイヤー持ち点数5−c、携帯情報端末4で表示されているプレイヤー持ち点数5−bで、それぞれの表示されている点数を照合しながらゲーム終了後の成績を確定、入力することが出来るので、正確な成績管理システムの運営ができ、顧客増加を期待できる
【0021】
(2)店舗外からもサーバーを介してホストコンピューター3と接続させることで、店舗内での携帯情報端末4と同じ機能を持つことができる。これにより従業員が店舗外であっても成績管理をすることが出来る。
【0022】
(3)店舗経営者が携帯情報端末4を持つことで、店舗外からでも店舗内の麻雀卓稼働状況などを瞬時に知ることが出来る。
【0023】
(4)機携帯情報端末4を使うことにより、通信状況の不安定な環境でもまた麻雀卓1に対して電波障害を与える機器の設置されている場所でも、正確な麻雀成績管理システムを稼働させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図2】本発明におけるシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明を実施するために必要な機材である。
図2は、本発明におけるシステムのブロック図である。麻雀成績データの流れを説明するための図である。
【0026】
麻雀成績を転送するための通信装置を備えた麻雀卓1では、
図2のとおり、点棒計測部内にある点棒のデータを含む成績データが制御部で整理され、点数表示パネル2のプレイヤー持ち点数5−aに表示されるとともに、制御部からデータ転送基板8によってホストコンピューター3に送信される。送られてきた成績データはサーバーにも保存される。
【0027】
ホストコンピューター3においては、プレイヤー持ち点数5−aと同じ点数が表示されている。また、ホストコンピューター3は、麻雀卓1から受け取ったプレイヤーの成績データの点数を、携帯情報端末4にデータ送信をしている。このように麻雀卓1から送られているプレイヤーの成績データを、ホストコンピューター3を介して携帯情報端末4に表示させることで、点数表示パネル2に表示している点数と携帯情報端末4で表示されているプレイヤー持ち点数5−bの点数を照合することができるシステムで構成されている。
【0028】
麻雀成績を送信するための通信装置を備えた麻雀卓1においてゲーム終了時に、卓用ゲーム成績確定スイッチ7を押してプレイヤーの持ち点数を確定し、その成績データを送信することが一般的であった。しかし、通信状況が不安定な状況下において、ゲーム終了時のプレイヤー持ち点数5−aで表示されている点数とホストンコンピュター3のプレイヤー持ち点数5−cで表示している点数と違ったまま、終了確定操作をすることがあり、正確な成績管理ができないこともあった。
【0029】
本実施形態は、このような不安定な通信環境下におけるデータ送信が正常に行えるように、麻雀卓1にある卓用ゲーム成績確定スイッチ7を無くして、従業員が持つ携帯情報端末4に端末用ゲーム成績確定スイッチ6を設けることができる。従業員は点数表パネル2で表示されるプレイヤー持ち点数5−aとプレイヤー持ち点数5−bの点数を照合しながら、携帯情報端末4の端末用ゲーム成績確定スイッチ6を押して成績データの送信をおこなえるように構成されている。
【0030】
麻雀ゲーム終了時に従業員が不在の場合は、従業員は店舗外に持ち出した携帯情報端末4を、
図2のようにサーバーを介してホストコンピューター3につなぐことできる。
【0031】
また、この携帯情報端末4は店舗外であっても各麻雀卓1のプレイヤー持ち点数5−aを確認することが出きる。また、端末用ゲーム成績確定スイッチ6を押すとプレイヤー持ち点数5−bに表示されている点数を送信させ、麻雀卓1内にあるデータ転送基板8からプレイヤーの成績を送信させることができる。尚、この携帯情報端末4はサーバーに接続後、麻雀成績管理専用アプリケーションにアクセスすることで、各プレイヤーの通算成績、店舗の売上などを閲覧することが出来る。
【0032】
麻雀成績を送信するための通信装置を備えた麻雀卓1において成績データを出力するためのデータ出力ポート9を設ける。送信が不安定な状況においては、携帯情報端末4のデータ入力ポート10をデータ出力ポート9につなぎ、プレイヤー持ち点数5−aに表示されている点数データを直接、携帯情報端末4に保存することが出来る。
【0033】
携帯情報端末4に保存された成績データは、ホストコンピューター3につなぐことで、ホストコンピューター3内の麻雀成績管理専用アプリケーションのプレイヤー個別成績フォルダに成績を入力することができるシステムで構成している。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、通信による麻雀ゲームの成績管理を行っている麻雀卓設置店の産業で利用される。
【符号の説明】
【0035】
1 麻雀卓
2 点数表示パネル
3 ホストコンピューター
4 携帯情報端末
5−a プレイヤー持ち点数
5−b プレイヤー持ち点数
5−c プレイヤー持ち点数
6 端末用ゲーム成績確定スイッチ
7 卓用ゲーム成績確定スイッチ
8 データ転送基板
9 データ出力ポート
10 データ入力ポート