(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
各第2のパケットは前記第2のループバック経路のルーティング情報を含み、前記第2のループバック経路の前記ルーティング情報は、前記第2のパケットを前記第2のループバック経路に沿ってルーティングするように前記第2のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用され、前記第2のパケットはさらに優先度情報を含み、前記第2のパケット内の前記優先度情報は、前記第2のパケットを前記第1の優先度で前記第1のサブ経路および前記第2のサブ経路上で送信し、前記第2のパケットを前記第2の優先度で前記第3のサブ経路および前記第4のサブ経路上で送信するように前記第2のループバック経路上の前記ネットワーク要素に指示するために使用される、請求項1または2に記載の方法。
前記第2のパケットは特に、各セグメント上で前記第2のパケットを送信するためのルーティング・シーケンスおよび優先度に従って配置される前記第2のループバック経路上の全てのセグメントの識別子を含む、請求項3に記載の方法。
各第2のパケットは前記第2のループバック経路のルーティング情報を含み、前記第2のループバック経路の前記ルーティング情報は、前記第2のパケットを前記第2のループバック経路に沿ってルーティングするように前記第2のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用され、前記第2のパケットはさらに優先度情報を含み、前記第2のパケット内の前記優先度情報は、前記第2のパケットを前記第1の優先度で前記第1のサブ経路および前記第2のサブ経路上で送信し、前記第2のパケットを前記第2の優先度で前記第3のサブ経路および前記第4のサブ経路上で送信するように前記第2のループバック経路上の前記ネットワーク要素に指示するために使用される、請求項11または12に記載の検出装置。
前記第1の決定ユニットは特に、Z個の第1のパケットを前記第1のループバック経路上で送信し、前記第1のループバック経路上で返された前記Z個の第1のパケットを受信したとき、前記受信はパケット送信が前記第1の優先度で前記第1のループバック経路上で実施されたときパケット紛失がないことを意味すると判定するように構成され、前記Z個の第1のパケットはプローブ優先度で前記第1のループバック経路上で送信され、前記プローブ優先度は前記第1の優先度以下である、請求項11乃至13の何れか1項に記載の検出装置。
前記第2のパケットは特に、各セグメント上で前記第2のパケットを送信するためのルーティング・シーケンスおよび優先度に従って配置される前記第2のループバック経路上の全てのセグメントの識別子を含む、請求項13に記載の検出装置。
前記第1の決定ユニットは特に、B個の第1のパケットを前記第1のループバック経路上で送信し、前記第1のループバック経路上で返された前記B個の第1のパケットを受信したとき、前記受信はパケット送信が前記第1の優先度で前記第1のループバック経路上で実施されたときパケット紛失がないことを意味すると判定するように構成され、前記B個の第1のパケットはプローブ優先度で前記第1のループバック経路上で送信され、前記プローブ優先度は前記第1の優先度以下である、請求項18または19に記載の検出装置。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の諸実施形態では、パケット紛失検出を実装するための方法、装置、およびシステムを提供する。これらは、複雑な実装および相対的に高い展開コストという先行技術の問題を解決するために使用される。
【0007】
第1の態様によれば、パケット紛失検出を実装するための方法が提供される。当該方法は、検出装置により、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されるときパケット紛失がないと判定するステップであって、第1のループバック経路は検出装置から通信ネットワーク内の第1のネットワーク要素への第1のサブ経路および第1のネットワーク要素から検出装置への第2のサブ経路から構成され、第1の優先度は非最低優先度である、ステップと、
検出装置により、N1個の第2のパケットを第2のループバック経路上で送信するステップであって、第2のループバック経路は第1のサブ経路、通信ネットワーク内の第1のネットワーク要素から第2のネットワーク要素への第3のサブ経路、第2のネットワーク要素から第1のネットワーク要素への第4のサブ経路、および第2のサブ経路から構成され、当該N1個の第2のパケットは、第1の優先度で第1のサブ経路および第2のサブ経路上で送信され、第2の優先度で第3のサブ経路および第4のサブ経路上で送信され、第2の優先度は第1の優先度より高くない、ステップと、
検出装置により、N1と第2のループバック経路上で返された受信された第2のパケットの量N2とに従って第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間の第1のパケット紛失率を決定するステップと、
を含む。
【0008】
本発明の第1の態様の実装方式によれば、通信ネットワーク内の任意の2つのネットワーク要素(即ち、第1のネットワーク要素および第2のネットワーク要素)の間のパケット紛失率を、検出されたネットワーク要素上で検出機能を実装する必要なしに、検出装置上で当該検出機能を実装することだけで検出でき、それにより、当該検出機能がそれぞれの検出されたネットワーク要素上で要求されるため相対的に複雑な実装および相対的に高い実際の展開コストという先行技術の問題が解決される。
【0009】
第1の優先度が最高優先度であることが好ましい。より高い第1の優先度は、パケット送信が第1の優先度で実施されるときに輻輳ベースのパケット紛失が生じる、より低い可能性を示す。第1の優先度が最高優先度であるとき、パケット送信が第1の優先度で実施されるときに輻輳ベースのパケット紛失が生じる可能性はゼロであると考えてもよい。したがって、第1の優先度が最高優先度であるとき、当該検出された第1のパケット紛失率はより正確である。
【0010】
第2の優先度が特に第1の優先度に等しくてもよい(例えば、両方とも最高優先度である)。当該決定された第1のパケット紛失率は一般に輻輳ベースのパケット紛失により影響されず、故障ベースのパケット紛失を反映することができる。
【0011】
あるいは、第2の優先度が第1の優先度より低くてもよい。実際の通信プロセスでは、パケット送信は一般に通信ネットワークにおいて非最高優先度で実施される。したがって、第2の優先度が第1の優先度より低い(例えば、第1の優先度は最高優先度であり、第2の優先度は最低優先度である)とき、決定された第1のパケット紛失率は実際のネットワークのパケット紛失率を反映することができる。
【0012】
第1の態様の第1の可能な実装方式では、検出装置により、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されるときパケット紛失がないと判定するステップは特に、
検出装置により、Z個の第1のパケットを第1のループバック経路上で送信するステップであって、当該Z個の第1のパケットはプローブ優先度で第1のループバック経路上で送信され、当該プローブ優先度は第1の優先度以下である、ステップと、
第1のループバック経路上で返された当該Z個の第1のパケットを受信したとき、検出装置により、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されたときパケット紛失がないと判定するステップと、
を含む。
【0013】
第1の態様または第1の態様の第1の可能な実装方式を参照して、第2の可能な実装方式では、第2の優先度は第1の優先度に等しく、当該決定された第1のパケット紛失率が0であるとき、当該方法はさらに、
検出装置により、M1個の第3のパケットを第2のループバック経路上で送信するステップであって、当該M1個の第3のパケットは第3の優先度で第2のループバック経路の第1の検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第2のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第1の検出すべきサブ経路は特に、第3のサブ経路または第4のサブ経路のうち少なくとも1つを含み、第3の優先度は第1の優先度より低い、ステップと、
検出装置により、M1および第2のループバック経路上で返された受信された第3のパケットの量M2に従って、パケット送信が第3の優先度で第1の検出すべきサブ経路上で実施された時点の第2のパケット紛失率を決定するステップと、
を含む。
【0014】
第2のパケット紛失率は、第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間に故障ベースのパケット紛失がないと判定されたことを前提に検出されるので、第2のパケット紛失率は、第1の検出すべきサブ経路内の輻輳ベースのパケット紛失を反映することができる。
【0015】
第1の態様、または第1の態様の第1または第2の可能な実装方式を参照して、第3の可能な実装方式では、第2の優先度は第1の優先度に等しく、当該決定された第1のパケット紛失率が0であるとき、当該方法はさらに、
検出装置により、L1個の第4のパケットを第3のループバック経路上で送信するステップであって、第3のループバック経路は第1のサブ経路、第2のサブ経路、第2の検出すべきサブ経路、および参照サブ経路から構成され、当該参照サブ経路は特に第3のサブ経路または第4のサブ経路であり、第2の検出すべきサブ経路上のソース・ネットワーク要素は当該参照サブ経路上の宛先ネットワーク要素であり、第2の検出すべきサブ経路上の宛先ネットワーク要素は当該参照サブ経路上のソース・ネットワーク要素であり、当該L1個の第4のパケットは第4の優先度で第2の検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第3のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第4の優先度は第1の優先度より高くない、ステップと、
検出装置により、L1および第3のループバック経路上で返された受信された第4のパケットの量L2に従って、パケット送信が第4の優先度で第2の検出すべきサブ経路上で実施された時点の第3のパケット紛失率を決定するステップと、
を含む。
【0016】
第1の態様の第3の可能な実装方式を参照して、第4の可能な実装方式では、第4の優先度は第1の優先度に等しく、当該決定された第3のパケット紛失率が0であるとき、当該方法はさらに、
検出装置により、X1個の第5のパケットを第3のループバック経路上で送信するステップであって、当該X1個の第5のパケットは第5の優先度で第3のループバック経路の第2の検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第3のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第5の優先度は第1の優先度より低い、ステップと、
検出装置により、X1および第3のループバック経路上で返された受信された第5のパケットの量X2に従って、パケット送信が第5の優先度で第2の検出すべきサブ経路上で実施される時点の第4のパケット紛失率を決定するステップと、
を含む。
【0017】
第2の検出すべきサブ経路内で故障ベースのパケット紛失はないと判定されたことを前提に第4のパケット紛失率が検出されるので、第4のパケット紛失率は第2の検出すべきサブ経路内の輻輳ベースのパケット紛失を反映することができる。
【0018】
第2の態様によれば、パケット紛失検出を実装するための方法が提供される。当該方法は、
検出装置により、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されるときパケット紛失がないと判定するステップであって、第1のループバック経路は、検出装置から通信ネットワーク内の第1のネットワーク要素への第1のサブ経路、通信ネットワーク内の第1のネットワーク要素から第2のネットワーク要素への第2のサブ経路、第2のネットワーク要素から第1のネットワーク要素への第3のサブ経路、および第1のネットワーク要素から検出装置への第4のサブ経路から構成され、第1の優先度は非最低優先度である、ステップと、
検出装置により、A1個の第2のパケットを第2のループバック経路上で送信するステップであって、第2のループバック経路は第1のサブ経路、第4のサブ経路、検出すべきサブ経路、および参照サブ経路から構成され、当該参照サブ経路は特に第2のサブ経路または第3のサブ経路であり、当該検出すべきサブ経路上のソース・ネットワーク要素は当該参照サブ経路上の宛先ネットワーク要素であり、当該検出すべきサブ経路上の宛先ネットワーク要素は当該参照サブ経路上のソース・ネットワーク要素であり、当該A1個の第2のパケットは第2の優先度で当該検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第2のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第2の優先度は第1の優先度より高くない、ステップと、
検出装置により、A1および第2のループバック経路上で返された受信された第2のパケットの量A2に従って、パケット送信が第2の優先度で当該検出すべきサブ経路上で実施された時点の第1のパケット紛失率を決定するステップと、
を含む。
【0019】
本発明の第2の態様の実装方式によれば、通信ネットワーク内の任意の2つのネットワーク要素(即ち、第1のネットワーク要素および第2のネットワーク要素)の間のパケット紛失率を、検出されたネットワーク要素上で検出機能を実装する必要なしに、検出装置上で当該検出機能を実装することだけで検出でき、それにより、当該検出機能がそれぞれの検出されたネットワーク要素上で要求されるため相対的に複雑な実装および相対的に高い実際の展開コストという先行技術の問題が解決される。
【0020】
第1の優先度が最高優先度であることが好ましい。より高い第1の優先度は、パケット送信が第1の優先度で実施されるときに輻輳ベースのパケット紛失が生じる、より低い可能性を示す。第1の優先度が最高優先度であるとき、パケット送信が第1の優先度で実施されるときに輻輳ベースのパケット紛失が生じる可能性はゼロであると考えてもよい。したがって、第1の優先度が最高優先度であるとき、パケット送信が第2の優先度で当該検出すべきサブ経路上で実施されたときに検出される第1のパケット紛失率はより正確である。
【0021】
第2の優先度が特に第1の優先度に等しくてもよく、例えば、第1の優先度および第2の優先度の両方が最高優先度であるか、または、第1の優先度より低くてもよく、例えば、第1の優先度は最高優先度であり、第2の優先度は最低優先度である。
【0022】
第2の態様の第1の可能な実装方式では、検出装置により、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されるときパケット紛失がないと判定するステップは特に、
検出装置により、B個の第1のパケットを第1のループバック経路上で送信するステップであって、当該B個の第1のパケットはプローブ優先度で第1のループバック経路上で送信され、当該プローブ優先度は第1の優先度以下である、ステップと、
第1のループバック経路上で返された当該B個の第1のパケットを受信したとき、検出装置により、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されたときパケット紛失がないと判定するステップと、
を含む。
【0023】
第2の態様または第2の態様の第1の可能な実装方式を参照して、第2の態様の第2の可能な実装方式では、第2の優先度は第1の優先度に等しく、当該決定された第1のパケット紛失率が0であるとき、当該方法はさらに、
検出装置により、B1個の第3のパケットを第2のループバック経路上で送信するステップであって、B1は正の整数で一般に2以上であり、当該B1個の第3のパケットは、第3の優先度で第2のループバック経路の当該検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第2のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第3の優先度は第1の優先度より低い、ステップと、
検出装置により、B1および第2のループバック経路上で返された受信された第3のパケットの量B2に従って、パケット送信が第3の優先度で当該検出すべきサブ経路上で実施された時点の第2のパケット紛失率を決定するステップと、
を含む。
【0024】
当該検出すべきサブ経路内に故障ベースのパケット紛失がないと判定されたことを前提に第2のパケット紛失率が検出されるので、第2のパケット紛失率は当該検出すべきサブ経路内の輻輳ベースのパケット紛失を反映することができる。
【0025】
第3の態様によれば、パケット紛失検出を実装するための検出装置が提供される。当該検出装置は第1の決定ユニットおよび第2の決定ユニットを備え、
第1の決定ユニットは、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されるときパケット紛失がないと判定するように構成され、第1のループバック経路は検出装置から通信ネットワーク内の第1のネットワーク要素への第1のサブ経路および第1のネットワーク要素から検出装置への第2のサブ経路から構成され、第1の優先度は非最低優先度であり、
第2の決定ユニットは、N1個の第2のパケットを第2のループバック経路上で送信し、N1と第2のループバック経路上で返された受信された第2のパケットの量N2とに従って第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間の第1のパケット紛失率を決定するように構成される。第2のループバック経路は第1のサブ経路、通信ネットワーク内の第1のネットワーク要素から第2のネットワーク要素への第3のサブ経路、第2のネットワーク要素から第1のネットワーク要素への第4のサブ経路、および第2のサブ経路から構成され、当該N1個の第2のパケットは、第1の優先度で第1のサブ経路および第2のサブ経路上で送信され、第2の優先度で第3のサブ経路および第4のサブ経路上で送信され、第2の優先度は第1の優先度より高くない。
【0026】
本発明の第3の態様における検出装置によれば、通信ネットワーク内の任意の2つのネットワーク要素(即ち、第1のネットワーク要素および第2のネットワーク要素)の間のパケット紛失率を、検出されたネットワーク要素上で検出機能を実装する必要なしに、検出装置上で検出機能を実装することだけで検出でき、それにより、当該検出機能がそれぞれの検出されたネットワーク要素上で要求されるため相対的に複雑な実装および相対的に高い実際の展開コストという先行技術の問題が解決される。
【0027】
第3の態様の第1の可能な実装方式では、第1の決定ユニットは特に、Z個の第1のパケットを第1のループバック経路上で送信し、第1のループバック経路上で返された当該Z個の第1のパケットを受信したとき、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されたときパケット紛失がないと判定するように構成される。当該Z個の第1のパケットはプローブ優先度で第1のループバック経路上で送信され、当該プローブ優先度は第1の優先度以下である。
【0028】
第3の態様または第3の態様の第1の可能な実装方式を参照して、第2の可能な実装方式では、第2の優先度は第1の優先度に等しく、第2の決定ユニットはさらに、当該決定された第1のパケット紛失率が0であるとき、M1個の第3のパケットを第2のループバック経路上で送信し、M1および第2のループバック経路上で返された受信された第3のパケットの量M2に従って、パケット送信が第3の優先度で第1の検出すべきサブ経路上で実施された時点の第2のパケット紛失率を決定するように構成される。当該M1個の第3のパケットは第3の優先度で第2のループバック経路の第1の検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第2のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第1の検出すべきサブ経路は特に、第3のサブ経路または第4のサブ経路のうち少なくとも1つを含み、第3の優先度は第1の優先度より低い。
【0029】
第2のパケット紛失率は、第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間に故障ベースのパケット紛失がないと判定されたことを前提に検出されるので、第2のパケット紛失率は、第1の検出すべきサブ経路内の輻輳ベースのパケット紛失を反映することができる。
【0030】
第3の態様、または第3の態様の第1または第2の可能な実装方式を参照して、第3の可能な実装方式では、第2の優先度は第1の優先度に等しく、第2の決定ユニットはさらに、当該決定された第1のパケット紛失率が0であるとき、L1個の第4のパケットを第3のループバック経路上で送信し、L1および第3のループバック経路上で返された受信された第4のパケットの量L2に従って、パケット送信が第4の優先度で第2の検出すべきサブ経路上で実施された時点の第3のパケット紛失率を決定するように構成される。第3のループバック経路は第1のサブ経路、第2のサブ経路、第2の検出すべきサブ経路、および参照サブ経路から構成され、当該参照サブ経路は特に第3のサブ経路または第4のサブ経路であり、第2の検出すべきサブ経路上のソース・ネットワーク要素は当該参照サブ経路上の宛先ネットワーク要素であり、第2の検出すべきサブ経路上の宛先ネットワーク要素は当該参照サブ経路上のソース・ネットワーク要素であり、当該L1個の第4のパケットは第4の優先度で第2の検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第3のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第4の優先度は第1の優先度より高くない。
【0031】
第3の態様の第3の可能な実装方式を参照して、第4の可能な実装方式では、第4の優先度は第1の優先度に等しく、第2の決定ユニットはさらに、当該決定された第3のパケット紛失率が0であるとき、X1個の第5のパケットを第3のループバック経路上で送信し、X1および第3のループバック経路上で返された受信された第5のパケットの量X2に従って、パケット送信が第5の優先度で第2の検出すべきサブ経路上で実施される時点の第4のパケット紛失率を決定するように構成される。当該X1個の第5のパケットは第5の優先度で第3のループバック経路の第2の検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第3のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第5の優先度は第1の優先度より低い。
【0032】
第2の検出すべきサブ経路内で故障ベースのパケット紛失はないと判定されたことを前提に第4のパケット紛失率が検出されるので、第4のパケット紛失率は第2の検出すべきサブ経路内の輻輳ベースのパケット紛失を反映することができる。
【0033】
第4の態様によれば、パケット紛失検出を実装するための検出装置が提供される。検出装置は第1の決定ユニットおよび第2の決定ユニットを備え、
第1の決定ユニットは、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されるときパケット紛失がないと判定するように構成され、第1のループバック経路は検出装置から通信ネットワーク内の第1のネットワーク要素への第1のサブ経路、通信ネットワーク内の第1のネットワーク要素から第2のネットワーク要素への第2のサブ経路、第2のネットワーク要素から第1のネットワーク要素への第3のサブ経路、および第1のネットワーク要素から検出装置への第4のサブ経路から構成され、第1の優先度は非最低優先度であり、
第2の決定ユニットは、A1個の第2のパケットを第2のループバック経路上で送信し、A1および第2のループバック経路上で返された受信された第2のパケットの量A2に従って、パケット送信が第2の優先度で当該検出すべきサブ経路上で実施された時点の第1のパケット紛失率を決定するように構成され、第2のループバック経路は第1のサブ経路、第4のサブ経路、検出すべきサブ経路、および参照サブ経路から構成され、当該参照サブ経路は特に第2のサブ経路または第3のサブ経路であり、当該検出すべきサブ経路上のソース・ネットワーク要素は当該参照サブ経路上の宛先ネットワーク要素であり、当該検出すべきサブ経路上の宛先ネットワーク要素は当該参照サブ経路上のソース・ネットワーク要素であり、当該A1個の第2のパケットは第2の優先度で当該検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第2のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第2の優先度は第1の優先度より高くない。
【0034】
本発明の第4の態様の実装方式によれば、通信ネットワーク内の任意の2つのネットワーク要素(即ち、第1のネットワーク要素および第2のネットワーク要素)の間のパケット紛失率を、検出されたネットワーク要素上で検出機能を実装する必要なしに、検出装置上で当該検出機能を実装することだけで検出でき、それにより、当該検出機能がそれぞれの検出されたネットワーク要素上で要求されるため相対的に複雑な実装および相対的に高い実際の展開コストという先行技術の問題が解決される。
【0035】
第4の態様の第1の可能な実装方式では、第1の決定ユニットは特に、B個の第1のパケットを第1のループバック経路上で送信し、第1のループバック経路上で返された当該B個の第1のパケットを受信したとき、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されたときパケット紛失がないと判定するように構成され、当該B個の第1のパケットはプローブ優先度で第1のループバック経路上で送信され、当該プローブ優先度は第1の優先度以下である。
【0036】
第4の態様または第4の態様の第1の可能な実装方式を参照して、第4の態様の第2の可能な実装方式では、第2の優先度は第1の優先度に等しく、第2の決定ユニットはさらに、当該決定された第1のパケット紛失率が0であるとき、B1個の第3のパケットを第2のループバック経路上で送信し、B1および第2のループバック経路上で返された受信された第3のパケットの量B2に従って、パケット送信が第3の優先度で当該検出すべきサブ経路上で実施された時点の第2のパケット紛失率を決定するように構成され、B1は正の整数で一般に2以上であり、当該B1個の第3のパケットは、第3の優先度で第2のループバック経路の当該検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第2のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第3の優先度は第1の優先度より低い。
【0037】
当該検出すべきサブ経路内に故障ベースのパケット紛失がないと判定されたことを前提に第2のパケット紛失率が検出されるので、第2のパケット紛失率は当該検出すべきサブ経路内の輻輳ベースのパケット紛失を反映することができる。
【0038】
第5の態様によれば、パケット紛失検出を実装するための検出システムが提供される。当該検出システムは、検出装置および通信ネットワークを含む。当該検出装置は特に、第3の態様に従う検出装置または第3の態様の任意の可能な実装方式、または、第4の態様に従う検出装置または第4の態様の任意の可能な実装方式であり、当該通信ネットワークは第1のネットワーク要素および第2のネットワーク要素を含み、当該検出装置は当該通信ネットワーク内の任意のネットワーク要素に接続される。
【0039】
さらに、当該検出システムはさらに経路決定装置を含んでもよく、検出装置をさらに、当該経路決定装置を用いることによって、第1のループバック経路、第2のループバック経路、または第3のループバック経路のうち何れか1つを決定するように構成してもよい。当該経路決定装置が特にSDNコントローラであってもよい。具体的な実装において、当該経路決定装置および検出装置を同一の物理装置で実装してもよく、または、異なる物理装置で実装してもよい。
【0040】
本発明の第5の態様における検出システムによれば、通信ネットワーク内の任意の2つのネットワーク要素(即ち、第1のネットワーク要素および第2のネットワーク要素)の間のパケット紛失率を、検出されたネットワーク要素上で検出機能を実装する必要なしに、検出装置上で当該検出機能を実装することだけで検出でき、それにより、当該検出機能がそれぞれの検出されたネットワーク要素上で要求されるため相対的に複雑な実装および相対的に高い実際の展開コストという先行技術の問題が解決される。
【0041】
本発明の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では当該実施形態を説明するのに必要な添付図面を簡単に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下では、本発明の当該実施形態における添付図面を参照して、本発明の当該実施形態における技術的解決策を説明する。
【0044】
図1は、本発明の1実施形態に従うパケット紛失検出を実装するためのシステム100のネットワーキング構造の略図である。システム100は、検出装置110および通信ネットワーク120を含む。通信ネットワーク120は少なくとも2つのネットワーク要素を含み、検出装置110は、通信ネットワーク120内の任意のネットワーク要素(例えば、ネットワーク要素P1)に接続される。通信ネットワーク120が特にデータ・センタ・ネットワーク、広域ネットワーク、ローカル・エリア・ネットワーク等であってもよい。通信ネットワーク120内のネットワーク要素が特にルータ、スイッチ等であってもよい。
【0045】
検出装置110を、通信ネットワーク120内の任意の2つのネットワーク要素(例えば、ネットワーク要素P2およびネットワーク要素P8)の間のパケット紛失率を検出するように構成してもよい。
【0046】
図2a−1、
図2a−2、
図3a、および
図3bを参照して、以下では通信ネットワーク内の2つのネットワーク要素(以降、それぞれ第1のネットワーク要素および第2のネットワーク要素、例えば、ネットワーク要素P2およびネットワーク要素P8と称する)の間のパケット紛失率を検出するための特定の実装方法100を説明する。
図2b、
図3a、および
図3bを参照して、以下では、通信ネットワーク内の2つのネットワーク要素(以降、それぞれ第1のネットワーク要素および第2のネットワーク要素、例えば、ネットワーク要素P2およびネットワーク要素P8と称する)の間のパケット紛失率を検出するための特定の実装方法200を説明する。
【0047】
図2a−1および
図2a−2に示すように、方法100は以下のステップを含む。
【0048】
S10:検出装置110が、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されるときパケット紛失がないと判定する。第1のループバック経路は検出装置110から第1のネットワーク要素へのサブ経路Aおよび第1のネットワーク要素から検出装置110へのサブ経路Dから構成され、第1の優先度は非最低優先度である。
【0049】
特に、検出装置110が、先ず、第1のループバック経路を、経路決定装置を用いることによって、かつ、通信ネットワークのネットワーク・トポロジに従って決定してもよい。当該経路決定装置が特にソフトウェア定義ネットワーキング(英語:software−defined networking、略してSDN)コントローラであってもよい。具体的な実装において、当該経路決定装置および検出装置110を同一の物理装置で実装してもよく、または、異なる物理装置で実装してもよい。
【0050】
図3aおよび
図3bに示すように、P2は第1のネットワーク要素であり、第1のループバック経路は点線で示したサブ経路Aおよびサブ経路Dから構成される。サブ経路A上のネットワーク要素は順番に検出装置110、ネットワーク要素P1、およびネットワーク要素P2であり、サブ経路D上のネットワーク要素は順番にネットワーク要素P2、ネットワーク要素P1、および検出装置110である。
【0051】
第1の優先度は非最低優先度であり、最高優先度であることが好ましい。第1の優先度は最低優先度ではなく、パケットを第1の優先度で送信するとき、当該パケットを受信したネットワーク要素(例えば、ネットワーク要素P1)が、最低優先度で送信されるパケットではなく、第1の優先度で送信されるパケットを優先的に送信する。したがって、輻輳が生じた場合、最低優先度で送信されるパケットは一般に破棄されるが、非最低優先度で送信されるパケットは一般に破棄されず、したがって、輻輳ベースのパケット紛失は一般に、パケット送信が第1の優先度で実施されるときに生じない。
【0052】
高い第1の優先度は、パケット送信が第1の優先度で実施されるときに輻輳ベースのパケット紛失が生じる、より低い可能性を示すことは理解されうる。第1の優先度が最高優先度であるとき、パケット送信が第1の優先度で実施されるときに輻輳ベースのパケット紛失が生じる可能性はゼロであると考えてもよい。
【0053】
ステップS10を特に以下の実装方式で実装してもよい。
【0054】
第1の実装方式では、検出装置110はZ個の第1のパケットを第1のループバック経路上で送信し、第1のループバック経路上で返された当該Z個の第1のパケットを受信したとき、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されたときパケット紛失がないとさらに判定する。当該Z個の第1のパケットはプローブ優先度で第1のループバック経路上で送信され、当該プローブ優先度は第1の優先度以下であり、Zは正の整数で一般に2以上である。各第1のパケットが特に第1のループバック経路のルーティング情報を含んでもよく、第1のループバック経路の当該ルーティング情報は、第1のパケットを第1のループバック経路に沿ってルーティングするように第1のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用され、各第1のパケットはさらに優先度情報を含み、第1のパケット内の当該優先度情報は、第1のパケットをプローブ優先度で第1のループバック経路上で送信するように第1のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用される。
【0055】
上述の実装方式では、第1のループバック経路上で返されたZ個の第1のパケットをプローブ優先度が第1の優先度より低いときに受信できる場合、これは、パケット送信が第1の優先度より低い優先度で第1のループバック経路上で実施されたときにパケット紛失がないことを示し、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されたときのパケット紛失もないと考えてもよい。
【0056】
方法100の第1のパケットおよび方法100で後に使用される第2のパケットおよび第3のパケットにおける「第1の」、「第2の」、および「第3の」は異なる検出プロセスで使用されるパケットを区別するために使用されるにすぎず、これらのパケットの間に順序、階層、または他の依存性があることを示すものではないことに留意すべきである。
【0057】
第2の実装方式では、検出装置110が第1のネットワーク要素に直接接続され、例えば、
図1に示すように、第1のネットワーク要素がネットワーク要素P1である場合、ステップS10で、検出装置110はピングの方式で判定を実施してもよい。特に、検出装置110はインターネット制御メッセージ・プロトコル(英語:Internet Control Message Protocol、略してICMP)要求パケットを第1のネットワーク要素に送信し、第1のネットワーク要素により返されたICMP応答パケットが受信された場合、これは検出装置、第1のネットワーク要素、および検出装置と第1のネットワーク要素の間のリンク(即ち、第1のループバック経路)に故障がないことを示す。したがって、それに応じて、パケット送信が第1のループバック経路上で実施されたとき故障ベースのパケット紛失がないと判定してもよい。さらに、輻輳ベースのパケット紛失は一般に、パケット送信が第1の優先度で実施されるときに生じないので、それに応じて、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されたときパケット紛失がないと判定してもよい。
【0058】
S20:検出装置110が、N1個の第2のパケットを第2のループバック経路上で送信する。N1は正の整数で一般に2以上であり、第2のループバック経路は検出装置110から第1のネットワーク要素へのサブ経路A、第1のネットワーク要素から第2のネットワーク要素へのサブ経路B、第2のネットワーク要素から第1のネットワーク要素へのサブ経路C、および第1のネットワーク要素から検出装置110へのサブ経路Dから構成され、当該N1個の第2のパケットは第1の優先度でサブ経路Aおよびサブ経路D上で送信され、第2の優先度でサブ経路Bおよびサブ経路Cで送信され、第2の優先度は第1の優先度より高くない。
【0059】
各第2のパケットが特に第2のループバック経路のルーティング情報を含んでもよく、第2のループバック経路の当該ルーティング情報は、第2のパケットを第2のループバック経路に沿ってルーティングするように第2のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用され、各第2のパケットはさらに優先度情報を含み、第2のパケット内の当該優先度情報は、第2のパケットを第1の優先度でサブ経路Aおよびサブ経路D上で送信し、第2のパケットを第2の優先度でサブ経路Bおよびサブ経路C上で送信するように第2のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用される。
【0060】
特に、サブ経路Bおよびサブ経路Cを、検出装置110により、経路決定装置を用いることによって、かつ、通信ネットワークのネットワーク・トポロジに従って決定してもよく、または、ユーザにより入力してもよい。
図3に示すように、P2は第1のネットワーク要素であり、P8は第2のネットワーク要素であり、第2のループバック経路は点線で示したサブ経路A、サブ経路B、サブ経路C、およびサブ経路Dから構成される。サブ経路B上のネットワーク要素は順番にネットワーク要素P2、ネットワーク要素P3、ネットワーク要素P4、およびネットワーク要素P8であり、サブ経路C上のネットワーク要素は順番にネットワーク要素P8、ネットワーク要素P4、ネットワーク要素P3、およびネットワーク要素P2である。
【0061】
第2の優先度が特に第1の優先度に等しくてもよく、例えば、第1の優先度および第2の優先度の両方が最高優先度であるか、または、第1の優先度より低くてもよく、例えば、第1の優先度は最高優先度であり、第2の優先度は最低優先度である。
【0062】
S30:検出装置110が、N1と第2のループバック経路上で返された受信された第2のパケットの量N2とに従って、第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間の第1のパケット紛失率を決定する。N2は一般にN1以下である。
【0063】
第1のパケット紛失率を特に(N1−N2)/N1として決定してもよい。
【0064】
第1の優先度は最低優先度ではなく、パケットを第1の優先度で送信するとき、当該パケットを受信したネットワーク要素(例えば、ネットワーク要素P1)は、最低優先度で送信されるパケットではなく、第1の優先度で送信されるパケットを優先的に送信する。したがって、輻輳が生じた場合、最低優先度で送信されるパケットは一般に破棄されるが、非最低優先度で送信されるパケットは一般に破棄されず、したがって、輻輳ベースのパケット紛失は一般に、パケット送信が第1の優先度で実施されるときに生じない。パケット送信が順番に第1の優先度で同一の経路上で実施された時点のパケット紛失率は一般に輻輳ステータスとともに変化せず、したがって、ステップS10を用いることによって、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されたときパケット紛失がないと判定された場合、パケット送信が第1の優先度で第2のループバック経路のサブ経路Aおよびサブ経路D上で実施されるときパケット紛失はないと考えてもよい。したがって、第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間のパケット紛失率を、送信された第2のパケットの量および第2のループバック経路上で返された受信された第2のパケットの量に従って決定してもよい。
【0065】
第2の優先度が第1の優先度に等しい場合(例えば、両方とも最高優先度であるとき)、決定された第1のパケット紛失率は一般に輻輳ベースのパケット紛失による影響を受けず、故障ベースのパケット紛失を反映する。したがって、当該決定された第1のパケット紛失率を、故障ベースのパケット紛失率と称してもよく、これは一般に0または100%である。当該故障ベースのパケット紛失率が100%である場合、これは、第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間のネットワーク要素またはリンクに、または、第2のネットワーク要素に故障があることを示す。検出された故障ベースのパケット紛失率が100%である場合、第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間のネットワーク要素(例えば、ネットワーク要素P3)をさらに、新たな第2のネットワーク要素として使用して、ステップS10乃至S30を用いることによって当該故障ベースのパケット紛失率をさらに検出し、故障が発生した場所を決定してもよい。
【0066】
実際の通信プロセスでは、パケット送信は一般に通信ネットワークにおいて非最高優先度で実施される。したがって、第2の優先度が第1の優先度より低い(例えば、第1の優先度は最高優先度であり、第2の優先度が最低優先度である)とき、決定された第1のパケット紛失率は実際のネットワークのパケット紛失率を反映でき、したがって、共通パケット紛失率と称してもよい。共通パケット紛失率が0、100%、または0と100%の間の任意の数値であってもよい。共通パケット紛失率が100%である場合、これは、第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間のネットワーク要素またはリンクに、または、第2のネットワーク要素に故障があることを示す。共通パケット紛失率が0と100%の間の任意の数値である場合、これは輻輳ベースのパケット紛失があることを示す。共通パケット紛失率が0である場合、これは故障も輻輳ベースのパケット紛失もないことを示す。
【0067】
第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間に複数の送信経路がある場合、例えば、第1のネットワーク要素がパケットを第2のネットワーク要素にサブ経路Bおよびサブ経路X上で送信してもよく、第2のネットワーク要素がパケットを第1のネットワーク要素にサブ経路Cおよびサブ経路Y上で送信してもよい場合、検出装置110がループバック経路A−>B−>Y−>D、A−>X−>C−>DおよびA−>X−>Y−>Dを別々に決定し、ステップS10乃至S30を実施することによって、パケット送信が第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間の異なる経路上で実施された時点のパケット紛失率を別々に決定してもよい。
【0068】
結論として、本発明の第1の実施形態における方法100によれば、検出装置は通信ネットワーク内のネットワーク要素に接続され、したがって、通信ネットワーク内の任意の2つのネットワーク要素(即ち、第1のネットワーク要素および第2のネットワーク要素)の間のパケット紛失率を、ステップS10乃至S30を実施することによって、検出されたネットワーク要素上で検出機能を実施する必要なしに検出してもよく、それにより相対的に複雑な実装および相対的に高い実際の展開コストの先行技術の問題が解決される。
【0069】
第2の優先度が第1の優先度に等しいとき、ステップS10乃至S30を用いることによって検出された第1のパケット紛失率が0である(即ち、故障ベースのパケット紛失がない)場合、第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間の輻輳ベースのパケット紛失率をさらに、ステップS40A−1およびS40A−2を用いることによって検出してもよい。
【0070】
S40A−1:検出装置110が、M1個の第3のパケットを第2のループバック経路上で送信する。M1は正の整数で一般に2以上であり、当該M1個の第3のパケットは第3の優先度で第2のループバック経路の第1の検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第2のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第1の検出すべきサブ経路は特にサブ経路Bおよび/またはサブ経路Cであり、第3の優先度は第1の優先度より低い。
【0071】
各第3のパケットが特に第2のループバック経路のルーティング情報を含んでもよく、第2のループバック経路の当該ルーティング情報は、第3のパケットを第2のループバック経路に沿ってルーティングするように第2のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用され、各第3のパケットはさらに優先度情報を含み、第3のパケット内の当該優先度情報は、第3のパケットを第3の優先度で第1の検出すべきサブ経路上で送信し、第3のパケットを第1の優先度で第2のループバック経路の他のサブ経路上で送信するように第2のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用される。
【0072】
S40A−2:検出装置110が、M1および第2のループバック経路上で返された受信された第3のパケットの量M2に従って、パケット送信が第3の優先度で第1の検出すべきサブ経路上で実施された時点の第2のパケット紛失率を決定する。
【0073】
第2のパケット紛失率を特に(M1−M2)/M1として決定してもよい。
【0074】
第2のパケット紛失率は、第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間に故障ベースのパケット紛失がないと判定されたことを前提に検出されるので、第2のパケット紛失率を、第1の検出すべきサブ経路(例えば、サブ経路B、またはサブ経路Bおよびサブ経路C)上の輻輳ベースのパケット紛失率と考えてもよい。検出された輻輳ベースのパケット紛失率が相対的に高い(例えば、検出された輻輳ベースのパケット紛失率が指定された閾値を超過した)場合、第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間のネットワーク要素(例えば、ネットワーク要素P3)をさらに、新たな第2のネットワーク要素として使用して、ステップS10乃至S40A−2を用いることによって輻輳ベースのパケット紛失率をさらに検出し、輻輳が発生した場所を決定してもよい。
【0075】
第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間に複数の送信経路がある場合、例えば、第1のネットワーク要素がパケットを第2のネットワーク要素にサブ経路Bおよびサブ経路X上で送信してもよく、第2のネットワーク要素がパケットを第1のネットワーク要素にサブ経路Cおよびサブ経路Y上で送信してもよい場合、検出装置110がさらに、ループバック経路A−>X−>Y−>DおよびA−>X−>C−>Dを決定してもよく、ステップS10乃至S40A−2を実施することによって、パケット送信が第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間の異なる経路上で実施される時点の第1のパケット紛失率(即ち、共通パケット紛失率)および第2のパケット紛失率(即ち、輻輳ベースのパケット紛失率)を決定してもよい。
【0076】
さらに、第2の優先度が第1の優先度に等しいとき、ステップS10乃至S30を用いることによって検出された第1のパケット紛失率が0である(即ち、故障ベースのパケット紛失がない)場合、第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間の輻輳ベースのパケット紛失率をさらに、ステップS40B−1およびS40B−2を用いることによって検出してもよい。
【0077】
S40B−1:検出装置110が、L1個の第4のパケットを第3のループバック経路上で送信する。第3のループバック経路はサブ経路A、サブ経路D、第2の検出すべきサブ経路、および参照サブ経路から構成され、当該参照サブ経路は特にサブ経路Bまたはサブ経路Cであり、第2の検出すべきサブ経路上のソース・ネットワーク要素は当該参照サブ経路上の宛先ネットワーク要素であり、第2の検出すべきサブ経路上の宛先ネットワーク要素は当該参照サブ経路上のソース・ネットワーク要素であり、当該L1個の第4のパケットは第4の優先度で第2の検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第3のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第4の優先度は第1の優先度より高くない。
【0078】
本発明の当該実施形態では、特定のネットワーク要素から別のネットワーク要素へのサブ経路に対して、当該特定のネットワーク要素は当該サブ経路上のソース・ネットワーク要素であり、当該別のネットワーク要素は当該サブ経路上の宛先ネットワーク要素であることに留意すべきである。例えば、検出装置110から第1のネットワーク要素へのサブ経路Aに対して、検出装置110はサブ経路A上のソース・ネットワーク要素であり、第1のネットワーク要素はサブ経路A上の宛先ネットワーク要素である。
【0079】
参照サブ経路がサブ経路Bであるケースでは、当該参照サブ経路上のソース・ネットワーク要素は特に、第1のネットワーク要素であり、当該参照サブ経路上の宛先ネットワーク要素は特に第2のネットワーク要素である。従って、第2の検出すべきサブ経路上の当該ソース・ネットワーク要素は第2のネットワーク要素であり、第2の検出すべきサブ経路上の宛先ネットワーク要素は第1のネットワーク要素である。
【0080】
参照サブ経路がサブ経路Cである別のケースでは、当該参照サブ経路上のソース・ネットワーク要素は特に第2のネットワーク要素であり、当該参照サブ経路上の宛先ネットワーク要素は特に第1のネットワーク要素である。従って、第2の検出すべきサブ経路上のソース・ネットワーク要素は第1のネットワーク要素であり、第2の検出すべきサブ経路上の宛先ネットワーク要素は第2のネットワーク要素である。
【0081】
図3bに示すように、参照サブ経路がサブ経路Cである場合、当該参照サブ経路上のソース・ネットワーク要素はネットワーク要素P8であり、当該参照サブ経路上の宛先ネットワーク要素はネットワーク要素P2である。従って、第2の検出すべきサブ経路が、ネットワーク要素P2からネットワーク要素P8へのサブ経路Bまたはサブ経路B’のような任意の経路であってもよい。第2の検出すべきサブ経路上のソース・ネットワーク要素はP2であり、第2の検出すべきサブ経路上の宛先ネットワーク要素はP8である。
【0082】
S40B−2:検出装置110が、L1および第3のループバック経路上で返された受信された第4のパケットの量L2に従って、パケット送信が第4の優先度で第2の検出すべきサブ経路上で実施された時点の第3のパケット紛失率を決定する。
【0083】
第4の優先度が第1の優先度に等しくてもよい。例えば、第1の優先度と第4の優先度の両方が最高優先度であるか、または、第1の優先度より低くてもよく、例えば、第1の優先度は最高優先度であり、第4の優先度は最低優先度である。
【0084】
さらに、第4の優先度が第1の優先度に等しいとき、ステップS40B−1およびS40B−2を用いることによって検出された第3のパケット紛失率が0である(即ち、故障ベースのパケット紛失がない)場合、パケット送信が第1のネットワーク要素および第2のネットワーク要素により第2の検出すべきサブ経路上で行われた時点の輻輳ベースのパケット紛失率をさらにステップS40B−3およびS40B−4を用いることによって検出してもよい。
【0085】
S40B−3:検出装置110がX1個の第5のパケットを第3のループバック経路上で送信する。X1は正の整数で一般に2以上であり、当該X1個の第5のパケットは第5の優先度で第3のループバック経路の第2の検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第3のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第5の優先度は第1の優先度より低い。
【0086】
各第5のパケットが特に第3のループバック経路のルーティング情報を含んでもよく、当該第3のループバック経路のルーティング情報は、第5のパケットを第3のループバック経路に沿ってルーティングするように第3のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用され、各第5のパケットはさらに優先度情報を含み、第5のパケット内の当該優先度情報は、第5のパケットを第5の優先度で第2の検出すべきサブ経路上で送信し、第5のパケットを第1の優先度で第3のループバック経路の他のサブ経路上で送信するように第3のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用される。
【0087】
S40B−4:検出装置110が、X1および第3のループバック経路上で返された受信された第5のパケットの量X2に従って、パケット送信が第5の優先度で第2の検出すべきサブ経路上で実施される時点の第4のパケット紛失率を決定する。
【0088】
図2b、
図3a、および
図3bを参照して、以下では、通信ネットワーク内の2つのネットワーク要素(以降、それぞれ第1のネットワーク要素および第2のネットワーク要素、例えば、ネットワーク要素P2およびネットワーク要素P8と称する)の間のパケット紛失率を検出するための特定の実装方法200を説明する。
【0089】
方法200での第1のパケットおよび方法200で後に使用される第2のパケットおよび第3のパケットにおける「第1の」および「第2の」は方法200の異なる検出プロセスで使用されるパケットを区別するために使用されるにすぎず、これらのパケットの間に順序、階層、または他の依存性があることを示すものではないことに留意すべきである。
【0090】
図2bに示すように、方法200は以下のステップを含む。
【0091】
S10:検出装置110が、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されるときパケット紛失がないと判定する。第1のループバック経路は検出装置110から第1のネットワーク要素へのサブ経路A、第1のネットワーク要素から第2のネットワーク要素へのサブ経路B、第2のネットワーク要素から第1のネットワーク要素へのサブ経路C、および第1のネットワーク要素から検出装置110へのサブ経路Dから構成され、第1の優先度は非最低優先度である。
【0092】
第1の優先度が最高優先度であることが好ましい。
【0093】
ステップS10を特に以下の実装方式で実装してもよい。
【0094】
検出装置110が、B個の第1のパケットを第1のループバック経路上で送信し、第1のループバック経路上で返された当該B個の第1のパケットを受信したとき、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されたときパケット紛失がないとさらに判定する。当該B個の第1のパケットはプローブ優先度で第1のループバック経路上で送信され、当該プローブ優先度は第1の優先度以下であり、Bは正の整数で一般に2以上である。
【0095】
具体的な実装において、各第1のパケットが第1のループバック経路のルーティング情報を含んでもよく、第1のループバック経路の当該ルーティング情報は、第1のパケットを第1のループバック経路に沿ってルーティングするように第1のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用され、第1のパケットはさらに優先度情報を含み、第1のパケット内の当該優先度情報は、第1のパケットを当該プローブ優先度で第1のループバック経路上で送信するように第1のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用される。
【0096】
S20:検出装置110がA1個の第2のパケットを第2のループバック経路上で送信する。A1は正の整数で一般に2以上であり、第2のループバック経路はサブ経路A、サブ経路D、検出すべきサブ経路、および参照サブ経路から構成され、当該参照サブ経路は特にサブ経路Bまたはサブ経路Cであり、当該検出すべきサブ経路上のソース・ネットワーク要素は当該参照サブ経路上の宛先ネットワーク要素であり、当該検出すべきサブ経路上の宛先ネットワーク要素は当該参照サブ経路上のソース・ネットワーク要素であり、当該A1個の第2のパケットは第2の優先度で当該検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第2のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第2の優先度は第1の優先度より高くない。
【0097】
第2の優先度が特に第1の優先度に等しくてもよく、例えば、第1の優先度および第2の優先度の両方が最高優先度であるか、または、第1の優先度より低くてもよく、例えば、第1の優先度は最高優先度であり、第2の優先度は最低優先度である。
【0098】
S30:検出装置110が、A1および第2のループバック経路上で返された受信された第2のパケットの量A2に従って、パケット送信が第2の優先度で当該検出すべきサブ経路上で実施された時点の第1のパケット紛失率を決定する。
【0099】
具体的な実装において、各第2のパケットは第2のループバック経路のルーティング情報を含み、第2のループバック経路の当該ルーティング情報は第2のパケットを第2のループバック経路に沿ってルーティングするように第2のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用され、第2のパケットはさらに優先度情報を含み、第2のパケット内の当該優先度情報は、第2のパケットを第1の優先度で第2のループバック経路の他のサブ経路上で送信し、第2のパケットを第2の優先度で当該検出すべきサブ経路上で送信するように第2のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用される。
【0100】
さらに、第2の優先度が第1の優先度に等しいとき、方法200のステップS10乃至S30を用いることによって検出された第1のパケット紛失率が0である(即ち、故障ベースのパケット紛失がない)場合、パケット送信が第1のネットワーク要素および第2のネットワーク要素により当該検出すべきサブ経路上で実施された時点の輻輳ベースのパケット紛失率をさらに、ステップS40およびS50を用いることによって検出してもよい。
【0101】
S40:検出装置110がB1個の第3のパケットを第2のループバック経路上で送信する。B1は正の整数で一般に2以上であり、当該B1個の第3のパケットは、第3の優先度で第2のループバック経路の当該検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第2のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第3の優先度は第1の優先度より低い。
【0102】
各第3のパケットが特に第2のループバック経路のルーティング情報を含んでもよく、第2のループバック経路の当該ルーティング情報は、第3のパケットを第2のループバック経路に沿ってルーティングするように第2のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用され、各第3のパケットはさらに優先度情報を含み、第3のパケット内の当該優先度情報は、第3のパケットを第3の優先度で当該検出すべきサブ経路で送信し、第3のパケットを第1の優先度で第2のループバック経路の他のサブ経路上で送信するように第2のループバック経路上のネットワーク要素に指示するために使用される。
【0103】
S50:検出装置110が、B1および第2のループバック経路上で返された受信された第3のパケットの量B2に従って、パケット送信が第3の優先度で当該検出すべきサブ経路上で実施された時点の第2のパケット紛失率を決定する。
【0104】
本発明の第1の実施形態における方法200によれば、通信ネットワーク内の任意の2つのネットワーク要素(即ち、第1のネットワーク要素および第2のネットワーク要素)の間のパケット紛失率を、検出されたネットワーク要素上で検出機能を実装する必要なしに、検出装置上で当該検出機能を実装することだけで検出でき、それにより相対的に複雑な実装および相対的に高い実際の展開コストの先行技術の問題が解決される。
【0105】
さらに、本発明の背景で提供した解決策によれば、パケット紛失率検出の間に、パケットがネットワーク要素を出る時点がパケット紛失率を検出するための開始点として使用され、輻輳のために当該ネットワーク要素で破棄されたパケットは考慮されず、したがって、検出されたパケット紛失率は正確でない。対照的に、本願の解決策におけるパケット紛失検出の間、検出すべきサブ経路上のソース・ネットワーク要素にパケットが到達した時点がパケット紛失率を検出するための開始点として使用され、輻輳のために当該ネットワーク要素で破棄されたパケットは考慮され、したがって、当該検出されたパケット紛失率はより正確である。
【0106】
さらに、方法100における第1のパケットから第5のパケットおよび方法200におにおける第1のパケットから第3のパケットを特に、セグメント・ルーティング(英語:segment routing、略してSR)技術で送信してもよい。
【0107】
説明の簡単さのため、方法100および方法200における任意のループバック経路を以下ではターゲット・ループバック経路と称し、当該ターゲット・ループバック経路で送信されたパケットをターゲット・パケットと称する。方法100において、当該ターゲット・パケットが第1のパケットであるとき、当該ターゲット・ループバック経路は特に、第1のループバック経路であり、当該ターゲット・パケットが第2のパケットまたは第3のパケットであるとき、当該ターゲット・ループバック経路は特に第2のループバック経路であり、当該ターゲット・パケットが第4のパケットまたは第5のパケットであるとき、当該ターゲット・ループバック経路は特に第3のループバック経路である。方法200において、当該ターゲット・パケットが第1のパケットであるとき、当該ターゲット・ループバック経路は特に第1のループバック経路であり、当該ターゲット・パケットが第2のパケットまたは第3のパケットであるとき、当該ターゲット・ループバック経路は特に第2のループバック経路である。
【0108】
セグメント・ルーティング技術を用いることによる実装において、ターゲット・パケット(例えば、方法100における第2のパケット)は特に、各セグメント上のターゲット・パケットを送信するためのルーティング・シーケンスおよび優先度に従って、ターゲット・ループバック経路(例えば、方法100における第2のループバック経路)内で配置された全てのセグメントの識別子(英語:segment)を含む。方法100における第2のループバック経路の例では、
図4に示すように、ルーティング・シーケンスに従って、方法100における第2のループバック経路の全てのセグメントは順番にA1−>A2−>B1−>B2−>B3−>C1−>C2−>C3−>D1−>D2である。
【0109】
ターゲット・パケットを受信したとき、各セグメント内のソース・ネットワーク要素は、対応するセグメントに対する優先度で、当該ターゲット・パケットを当該対応するセグメント上の宛先ネットワーク要素にルーティングする。例えば、方法100において、検出装置110によりに送信された第2のパケットを受信したとき、セグメントA2内のソース・ネットワーク要素P1は、第1の優先度で、第2のパケットをセグメントA2内の宛先ネットワーク要素P2にルーティングする。
【0110】
セグメントの識別子が特に当該セグメント上のソース・ネットワーク要素の出力ポート番号であってもよく、または、当該セグメント上の宛先ネットワーク要素の識別子であってもよい。本願の実装の解決策では、当該セグメントの識別子が当該セグメント上の当該ソース・ネットワーク要素の出力ポート番号であることが好ましい。
【0111】
さらに、上述の実装方式を特に、マルチプロトコル・ラベル・スイッチング(英語:Multiprotocol Label Switching、略してMPLS)ベースのSR技術を用いることによって実装してもよい。
【0112】
MPLSネットワークでは、データがパケット・ヘッダ内のラベルを用いることによって転送される。パケットがMPLSネットワークを通過する経路はラベル・スイッチト経路(label switched path、略してLSP)と呼ばれ、単方向経路である。
【0113】
図5に示すように、パケット・ヘッダはMPLSラベル・ヘッダを含み、MPLSラベル・ヘッダは4つのフィールドを含む。セグメントの識別子を運搬するためにラベル・フィールドが使用され、EXPフィールドを使用してパケットの優先度を運搬してもよい。異なるEXP値をラベル・スタック内のラベルに割り当てることによって、パケットが対応する優先度でLSPの各セグメント上で送信されることを保証してもよい。パケットが当該パケットのラベル・スタックに従ってルーティングされるとき、当該パケットは異なる優先度で2つの隣接セグメント上で送信される。かかるパケット優先度の変化を色変化と称し、色変化が発生したネットワーク要素を色変化点と称する。
【0114】
MPLSネットワークでは、パケットが複数のラベルを運搬してもよく、これらのラベルは「スタック」の形で存在し、ラベル・スタックを構成する。パケットを受信したネットワーク要素は最上位ラベルに従って当該パケットをどのように転送するかを決定する。
【0115】
MPLSネットワーク内のSR実装において、2種類のセグメント、即ち、ノード(英語:node)セグメントおよび隣接(英語:adjacency)セグメントが定義される。当該2種類のセグメントの両方がMPLSラベルを用いることによって表現される。当該ノード・セグメントに対応するラベルをノード・ラベルと称し、隣接セグメントに対応するラベルをリンク・ラベルと称する。
【0116】
ノード・ラベルに対して、ノード・ラベルがネットワーク内の各ネットワーク要素に割り当てられ、当該ノード・ラベルは内部ゲートウェイ・プロトコル(英語:Interior Gateway Protocol、略してIGP)ドメイン内でグローバルに一意である。特定のネットワーク要素がパケットを受信すると、当該パケットのラベル・スタック内の最上位ラベルがノード・ラベルである場合、当該ネットワーク要素は、当該パケットを最短経路に沿って当該ノード・ラベルに対応するネットワーク要素にルーティングする。
【0117】
リンク・ラベルに対して、ネットワーク内の各ネットワーク要素はリンク・ラベルを当該ネットワーク要素の各出力ポートに割り当てる。特定のネットワーク要素がパケットを受信すると、当該パケットのラベル・スタック内の最上位ラベルがリンク・ラベルである場合、当該ネットワーク要素は、当該リンク・ラベルにより特定される出力ポートを通じて当該パケットを直接転送する。
【0118】
MPLSベースのSR技術を用いた上述の実装方式の実装において、検出装置110は、ターゲット・ループバック経路の各セグメントのMPLSラベル(各セグメントの識別子および優先度を含む)をターゲット・パケットのラベル・スタックに追加する。当該ターゲット・ループバック経路上の各ネットワーク要素は、当該ラベル・スタック内の、当該ネットワーク要素がソース・ネットワーク要素として使用されるセグメントのラベルを処理して、当該セグメントに対する優先度に従って当該ターゲット・パケットを当該セグメント上で送信する。特に、最上位ラベルによれば、検出装置110は、最上位ラベル内の優先度で、当該ターゲット・パケットを最上位ラベルに対応するセグメント内の宛先ネットワーク要素(例えば、ネットワーク要素P1)に送信する。後に当該ターゲット・パケットを受信したとき、当該ターゲット・ループバック経路内の各ネットワーク要素(例えば、ネットワーク要素P1)が当該ターゲット・パケットのラベル・スタック内に最上位ラベルをポップアップし、現在の最上位ラベル内の優先度で、当該ターゲット・パケットを現在の最上位ラベルに対応するセグメント内の宛先ネットワーク要素(例えば、ネットワーク要素P2)に送信する。
【0119】
図6を参照して、以下では方法100において第3のパケットを第2のループバック経路上で送信するプロセスを説明する。
【0120】
検出装置110は第2のループバック経路の各セグメントのMPLSラベル(各セグメントの識別子および優先度を含む)をターゲット・パケットのラベル・スタックに追加する。
図6に示すように、EXP:7は最高優先度を表し、EXP:1は最低優先度を表す。当該ラベル・スタックに従って、第3のパケットが、検出すべきサブ経路(例えば、サブ経路B)内のソース・ネットワーク要素(例えば、ネットワーク要素P2)の前および後である経路上で異なる優先度で送信され、当該検出すべきサブ経路内の宛先ネットワーク要素(例えば、ネットワーク要素P8)の前および後である経路上で異なる優先度でも送信されることが分かる。即ち、第3のパケットは、当該検出すべきサブ経路上のソース・ネットワーク要素および宛先ネットワーク要素における色変化を有し、当該検出すべきサブ経路上のソース・ネットワーク要素および宛先ネットワーク要素は色変化点である。
【0121】
検出装置110は、最上位ラベル内のセグメント識別情報A1に従って第3のパケットに対する出力ポートを決定し、最上位ラベル内のセグメント優先度情報「EXP:7」に従って優先度7で、当該決定された出力ポートを通じて第3のパケットをネットワーク要素P1に送信する。
【0122】
第3のパケットを受信した後、ネットワーク要素P1は、第3のパケット内の最上位ラベル「A2(EXP:7)」をポップアップし、現在の最上位ラベル内のセグメント識別情報A2に従って第3のパケットに対して出力ポートを決定し、最上位ラベル内のセグメント優先度情報「EXP:7」に従う優先度7で、当該決定された出力ポートを通じて第3のパケットをネットワーク要素P2に送信する。
【0123】
第3のパケットは続いて、P2、P3、P4、P8、P4、P3、P2、およびP1による連続するルーティングを用いて検出装置110に送信し戻される。後続のルーティング・プロセスは上述のプロセスと同様であり、詳細はここでは再度説明しない。
【0124】
上述のプロセスでは、最上位ラベルを用いることによってパケットを転送するネットワーク要素は、使用された最上位ラベルを削除しないことに留意すべきである。その代り、パケットを受信する次のネットワーク要素は先ず当該ネットワーク要素により使用される最上位ラベルをポップアップし、ポップアップ動作が実施された後に取得された現在の最上位ラベルに従って当該パケットを転送する。具体的な実装において、あるいは、最上位ラベルを用いることによってパケットを転送する各ネットワーク要素は、使用された最上位ラベルを転送前に削除してもよい。従って、次のネットワーク要素は、最上位ラベルに従って当該パケットを直接転送し、使用された最上位ラベルを転送前に削除してもよい。
【0125】
本発明の第1の実施形態における方法100によれば、本発明の第2の実施形態では検出装置200を提供する。
図7aに示すように、検出装置200は、第1の決定ユニット210および第2の決定ユニット220を含む。
【0126】
第1の決定ユニット210は、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されるときパケット紛失がないと判定するように構成され、第1のループバック経路は、検出装置から通信ネットワーク内の第1のネットワーク要素への第1のサブ経路(例えば、
図3aに示すサブ経路A)および第1のネットワーク要素から検出装置への第2のサブ経路(例えば、
図3aに示すサブ経路D)から構成され、第1の優先度は非最低優先度であり、最高優先度であることが好ましい。
【0127】
第2の決定ユニット220は、N1個の第2のパケットを第2のループバック経路上で送信し、N1と第2のループバック経路上で返された受信された第2のパケットの量N2とに従って第1のネットワーク要素と第2のネットワーク要素の間の第1のパケット紛失率を決定するように構成され、第2のループバック経路は、第1のサブ経路、通信ネットワーク内の第1のネットワーク要素から第2のネットワーク要素への第3のサブ経路(例えば、
図3aに示すサブ経路B)、第2のネットワーク要素から第1のネットワーク要素への第4のサブ経路(例えば、
図3aに示すサブ経路C)、および第2のサブ経路から構成され、当該N1個の第2のパケットは、第1の優先度で第1のサブ経路および第2のサブ経路上で送信され、第2の優先度で第3のサブ経路および第4のサブ経路上で送信され、第2の優先度は第1の優先度より高くない。
【0128】
具体的な実装において、第2の優先度が第1の優先度に等しくてもよい。
【0129】
第2の優先度が第1の優先度に等しいことを前提に、さらに、特定の実装方式では、第2の決定ユニット220をさらに、当該決定された第1のパケット紛失率が0であるとき、M1個の第3のパケットを第2のループバック経路上で送信し、M1および第2のループバック経路上で返された受信された第3のパケットの量M2に従って、パケット送信が第3の優先度で第1の検出すべきサブ経路上で実施された時点の第2のパケット紛失率を決定するように構成してもよい。当該M1個の第3のパケットは第3の優先度で第2のループバック経路の第1の検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第2のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第1の検出すべきサブ経路は特に、第3のサブ経路または第4のサブ経路のうち少なくとも1つを含み、第3の優先度は第1の優先度より低い。
【0130】
第2の優先度が第1の優先度に等しいことを前提に、さらに、別の特定の実装方式では、第2の決定ユニット220をさらに、当該決定された第1のパケット紛失率が0であるとき、L1個の第4のパケットを第3のループバック経路上で送信し、L1および第3のループバック経路上で返された受信された第4のパケットの量L2に従って、パケット送信が第4の優先度で第2の検出すべきサブ経路上で実施された時点の第3のパケット紛失率を決定するように構成してもよい。第3のループバック経路は第1のサブ経路、第2のサブ経路、第2の検出すべきサブ経路、および参照サブ経路から構成され、当該参照サブ経路は特に第3のサブ経路または第4のサブ経路であり、第2の検出すべきサブ経路上のソース・ネットワーク要素は当該参照サブ経路上の宛先ネットワーク要素であり、第2の検出すべきサブ経路上の宛先ネットワーク要素は当該参照サブ経路上のソース・ネットワーク要素であり、当該L1個の第4のパケットは第4の優先度で第2の検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第3のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第4の優先度は第1の優先度より高くない。
【0131】
本発明の第2の実施形態で説明した機能ユニットを、上述の第1の実施形態で説明した方法100において検出装置110により実施される動作を実装するように構成してもよい。特に、第1の決定ユニット210を、上述の第1の実施形態で説明した方法100において検出装置110により実施されるステップS10を実装するように構成してもよく、第2の決定ユニット220を、上述の第1の実施形態で説明した方法100において検出装置110により実施されるステップS20およびS30、S40A−1およびS40A−2、およびS40B−1乃至S40B−4を実装するように構成してもよい。
【0132】
本発明の第1の実施形態における方法200によれば、本発明の第3の実施形態では検出装置300を提供する。
図7bに示すように、検出装置300は第1の決定ユニット310および第2の決定ユニット320を備える。
【0133】
第1の決定ユニット310は、パケット送信が第1の優先度で第1のループバック経路上で実施されるときパケット紛失がないと判定するように構成される。第1のループバック経路は、検出装置から通信ネットワーク内の第1のネットワーク要素への第1のサブ経路(例えば、
図3aに示すサブ経路A)、通信ネットワーク内の第1のネットワーク要素から第2のネットワーク要素への第2のサブ経路(例えば、
図3aに示すサブ経路B)、第2のネットワーク要素から第1のネットワーク要素への第3のサブ経路(例えば、
図3aに示すサブ経路C)、および第1のネットワーク要素から検出装置への第4のサブ経路(例えば、
図3aに示すサブ経路D)から構成され、第1の優先度は非最低優先度である。
【0134】
第2の決定ユニット320は、A1個の第2のパケットを第2のループバック経路上で送信し、A1および第2のループバック経路上で返された受信された第2のパケットの量A2に従って、パケット送信が第2の優先度で当該検出すべきサブ経路上で実施された時点のパケット紛失率を決定するように構成される。第2のループバック経路は第1のサブ経路、第4のサブ経路、検出すべきサブ経路、および参照サブ経路から構成され、当該参照サブ経路は特に第2のサブ経路または第3のサブ経路であり、当該検出すべきサブ経路上のソース・ネットワーク要素は当該参照サブ経路上の宛先ネットワーク要素であり、当該検出すべきサブ経路上の宛先ネットワーク要素は当該参照サブ経路上のソース・ネットワーク要素であり、当該A1個の第2のパケットは第2の優先度で当該検出すべきサブ経路上で送信され、第1の優先度で第2のループバック経路の他のサブ経路上で送信され、第2の優先度は第1の優先度より高くない。
【0135】
本発明の第3の実施形態で説明した機能ユニットを、上述の第1の実施形態で説明した方法200において検出装置110により実施される動作を実装するように構成してもよい。特に、第1の決定ユニット310を、上述の第1の実施形態で説明した方法200において検出装置110により実施されるステップS10を実装するように構成してもよく、第2の決定ユニット320を、上述の第1の実施形態で説明した方法200において、検出装置110により実施されるステップS20乃至S50を実装するように構成してもよい。
【0136】
本発明の第1の実施形態に従って、本発明の第4の実施形態では検出装置1000を提供する。
図8に示すように、検出装置1000は、プロセッサ1010とメモリ1020を備え、プロセッサ1010とメモリ1020はバスを用いることによって相互通信を完成する。
【0137】
メモリ1020は、コンピュータ動作命令を格納するように構成され、特に高速RAMであってもよいか、または、不揮発性メモリ(英語:non−volatile memory)であってもよい。
【0138】
プロセッサ1010は、メモリ1020に格納されたコンピュータ動作命令を実行するように構成される。プロセッサ1010が特に、中央演算装置(英語:central processing unit、略してCPU)、または特殊用途向け集積回路(英語:application−specific integrated circuit、略してASIC)、または本発明の当該実施形態を実装するように構成された1つまたは複数の集積回路であってもよい。
【0139】
プロセッサ1010はコンピュータ動作命令を実行し、その結果、検出装置1000は方法100において検出装置110によりにより実施される動作、または、上述の第1の実施形態で説明した方法200を実施する。
【0140】
本発明の第2乃至第4の諸実施形態で提供した検出装置200、検出装置300、および検出装置1000によれば、通信ネットワーク内の任意の2つのネットワーク要素(即ち、第1のネットワーク要素および第2のネットワーク要素)の間のパケット紛失率を、検出されたネットワーク要素上で検出機能を実装する必要なしに、検出装置上で当該検出機能を実装することだけで検出でき、それにより、当該検出機能がそれぞれの検出されたネットワーク要素上で要求されるため相対的に複雑な実装および相対的に高い実際の展開コストという先行技術の問題が解決される。
【0141】
本発明の第1の実施形態に従って、本発明の第5の実施形態では検出システム2000を提供する。
図9に示すように、検出システム2000は検出装置2010および通信ネットワーク2020を備える。通信ネットワーク2020は第1のネットワーク要素2021および第2のネットワーク要素2022を備える。検出装置2010は通信ネットワーク2020内の任意のネットワーク要素(例えば、第1のネットワーク要素2021)に接続される。
【0142】
検出装置2010が特に第2の実施形態で提供した検出装置200、第3の実施形態で提供した検出装置300、または第4の実施形態で提供した検出装置1000であってもよい。
【0143】
さらに、検出システム2000はさらに経路決定装置2030を含んでもよい。検出装置2010をさらに、経路決定装置2030を用いることによって、第1のループバック経路、第2のループバック経路、および/または第3のループバック経路を決定するように構成してもよい。経路決定装置2030が特にSDNコントローラであってもよい。具体的な実装において、経路決定装置2030および検出装置2010を同一の物理装置で実装してもよく、または、異なる物理装置で実装してもよい。
【0144】
本発明の第5の実施形態で提供した検出システム2000によれば、通信ネットワーク2020内の任意の2つのネットワーク要素(即ち、第1のネットワーク要素2021および第2のネットワーク要素2022)の間のパケット紛失率を、検出されたネットワーク要素上で検出機能を実装する必要なしに、検出装置2010上で検出機能を実装することだけで検出でき、それにより、当該検出機能がそれぞれの検出されたネットワーク要素上で要求されるため相対的に複雑な実装および相対的に高い実際の展開コストという先行技術の問題が解決される。
【0145】
本明細書で開示した実施形態で説明した例と組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズムのステップを電子ハードウェアまたはコンピュータ・ソフトウェアと電子ハードウェアの組合せにより実装してもよいことを当業者は認識しうる。当該機能がハードウェアまたはソフトウェアにより実施されるかどうかは技術的解決策の特定の適用と設計制約条件に依存する。当業者は様々な方法を使用して特定のアプリケーションごとに説明した機能を実施してもよいが、当該実装が本発明の範囲を越えるとは考えるべきではない。
【0146】
便宜上および説明の簡単さのため、上述のシステム、装置およびユニットの詳細な動作プロセスについては上述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照できることは当業者により明確に理解でき、詳細についてはここでは説明しない。
【0147】
本願で提供した幾つかの実施形態において、開示したシステム、装置、および方法を他の方式で実装してもよいことは理解されるべきである。例えば、説明した装置の実施形態は例示的なものにすぎない。例えば、ユニット分割は論理的な機能分割にすぎず、実際の実装では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントを別のシステムに組み合わせるかまたは統合してもよく、または、幾つかの機能を無視するかまたは実施しなくてもよい。さらに、幾つかのインタフェースを用いて、説明または議論した相互結合または直接結合または通信接続を実装してもよい。装置またはユニットの間の間接結合または通信接続を電気、機械、または他の形態で実装してもよい。
【0148】
別々の部分として説明されたユニットが物理的に分離されていてもいなくてもよく、ユニットとして表示した部分が物理ユニットであってもなくてもよく、1つの位置に配置されてもよく、または、複数のネットワーク・ユニットに分散されてもよい。当該ユニットの一部または全部を、諸実施形態の解決策の目的を実現するための実際のニーズに従って選択してもよい。
【0149】
さらに、本発明の諸実施形態における機能ユニットを1つの処理ユニットに統合してもよく、または、当該ユニットの各々が物理的に単体で存在してもよく、または、2つまたはそれより多くのユニットが1つのユニットに統合される。
【0150】
当該機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立な製品として販売または使用されるとき、当該機能をコンピュータ可読記憶媒体に格納してもよい。かかる理解に基づいて、本発明の技術的解決策を本質的に、または、先行技術に寄与する部分、または、当該技術的解決策の一部をソフトウェア製品の形で実装してもよい。当該ソフトウェア製品は記憶媒体に格納され、本発明の諸実施形態で説明した方法のステップの全部または一部を実施するように(パーソナル・コンピュータ、サーバ、またはネットワーク装置であってもよい)コンピュータ・ネットワーク装置に指示するための幾つかの命令を含む。上述の記憶媒体は、USBフラッシュ・ドライブ、取外し可能ハード・ディスク、読取専用メモリ(英語:Read−Only Memory、略してROM)、ランダム・アクセス・メモリ(英語:Random Access Memory、略してRAM)、磁気ディスク、または光ディスクのような、プログラム・コードを格納できる任意の媒体を含む。
【0151】
以上の説明は本発明の特定の実施形態にすぎず、本発明の保護範囲を限定しようとするものではない。本発明で開示した技術的範囲内で当業者が容易に想到する任意の修正または置換えは本発明の保護範囲内に入るものとする。したがって、本発明の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲に支配されるものとする。