(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6443897
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】ロボット真空掃除機
(51)【国際特許分類】
A47L 9/02 20060101AFI20181217BHJP
A47L 9/28 20060101ALI20181217BHJP
A47L 9/04 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
A47L9/02 Z
A47L9/28 E
A47L9/04 A
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-501374(P2017-501374)
(86)(22)【出願日】2014年9月8日
(65)【公表番号】特表2017-529887(P2017-529887A)
(43)【公表日】2017年10月12日
(86)【国際出願番号】EP2014069073
(87)【国際公開番号】WO2016037635
(87)【国際公開日】20160317
【審査請求日】2017年3月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】516124465
【氏名又は名称】アクチエボラゲット エレクトロルックス
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】クリンテマイヤー、アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】カステンソン、ダニエル
【審査官】
大光 太朗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−023930(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0140449(US,A1)
【文献】
特開2007−014369(JP,A)
【文献】
特開2008−132299(JP,A)
【文献】
特開2006−015113(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/02
A47L 9/04
A47L 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、清掃される表面に沿って真空掃除機を駆動するように構成される駆動装置と、真空発生ユニットと、ごみ屑容器と、前記清掃される表面に面する前記ハウジングの一部分に配置されるノズル入口とを備え、
前記ノズル入口が開口を形成するフレーム構造を備え、前記開口が前記ごみ屑容器と流体連通して配置され、前記真空発生ユニットが前記開口と流体連通して配置され、
前記フレーム構造が、前縁部分と、その反対側の後縁部分とを有し、前記前縁部分および前記後縁部分が前記開口に接し、
前記フレーム構造が、前記清掃される表面と略平行に延在するベース部分を備え、前記ベース部分が第1の高さで延在し、前記後縁部分が前記ベース部分の一部を形成し、
前記前縁部分が、前記前縁部分上に配列されてそれらの間に前記開口へのチャンネルを形成する少なくとも2つの間隔部材を備え、前記チャンネルが、前記少なくとも2つの間隔部材の間の前後にわたって前記第1の高さと異なる第2の高さで延在する境界設定面を有し、
前記第1の高さが前記第2の高さより清掃される表面の近くに配置され、
各間隔部材が、第1の平面と略平行に延在する略三角形の断面を有し、前記間隔部材が前記第1の高さと前記第2の高さとの間で延在して、前記開口から外方に向く略三角形断面の頂部を有し、略三角形断面の基部が前記開口と平行に延在し、
前記間隔部材の側面が、実質的に前記頂部から前記略三角形断面の基部まで延在し、前記側面の少なくとも一部が、前記ベース部分に略垂直に延在する、
ロボット真空掃除機。
【請求項2】
前記第1の高さが、前記清掃される表面から2mmより小さい距離で延在する、請求項1に記載のロボット真空掃除機。
【請求項3】
前記ベース部分が、前記清掃される表面に最も近くで延在する前記ノズル入口の部分である、請求項1または2に記載のロボット真空掃除機。
【請求項4】
前記ノズル入口が前記ハウジングの一部を形成する、または、前記ハウジングに取り付けられ、前記ノズル入口および前記ハウジングの前記ベース部分が、前記清掃される表面の最も近くで延在する、請求項3に記載のロボット真空掃除機。
【請求項5】
前記間隔部材のそれぞれの底面が、前記第2の高さと前記第1の高さとの間に平滑な遷移を形成する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項6】
前記少なくとも2つの間隔部材のうちの第1のものの前記側面の1つと、それに向かいあう前記少なくとも2つの間隔部材のうちの第2のものの前記側面の1つとが、前記開口の方への漏斗状のものを形成する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項7】
前記ノズル入口が、前記間隔部材の少なくとも1つから前記後縁部分まで延在する少なくとも1つのクロスブレースを備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項8】
前記少なくとも1つのクロスブレースが、前記ベース部分の一部を形成し、前記第1の高さで延在する、請求項7に記載のロボット真空掃除機。
【請求項9】
前記ハウジングの内側に配置されて、前記ノズル入口に沿って延在する回転可能な細長いブラシロールを備え、前記回転可能な細長いブラシロールが、前記ハウジングの内側から少なくとも前記第1の高さまで延在する半径方向延在部材を備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載のロボット真空掃除機。
【請求項10】
前記半径方向延在部材の第1の半径方向延在部材が弾性唇部を備え、前記半径方向延在部材の第2の半径方向延在部材がブラシ毛を備える、請求項9に記載のロボット真空掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット真空掃除機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ロボット真空掃除機は、清掃される表面に沿ったロボット真空掃除機の移動を制御するように構成される制御システムを備える駆動装置が設けられる自走式ユニットから形成される。制御システムは、ロボット真空掃除機の移動の制御を支援する入力を提供する1つまたは複数のセンサを備えてもよい。ロボット真空掃除機の真空発生ユニットは、清掃される表面に面するノズル入口の開口と流体連通して配置される。開口に吸引されたまたは別様に動かされたごみ屑は、ロボット真空掃除機のごみ屑容器に向けられる。ある程度ごみ屑で満たされると、ごみ屑容器は空にされる、または取り替えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ロボット真空掃除機は清掃される表面のあちこちを自由に移動するため、電気コードによって移動が制限される。したがって、ロボット真空掃除機はバッテリ式であり、ロボット真空掃除機の清掃能力は、搭載バッテリの能力を意識して設計されなければならない。そのため、駆動装置、真空発生ユニットの能力、さまざまな回転ブラシの使用などが、電力の消費、したがってロボット真空掃除機の設計に影響を与える。
【0004】
したがって、真空発生ユニットによって発生される真空または吸引は、できるだけ少ない電気エネルギ消費量で発生されなければならず、同時に、優れた清掃効率を維持しなければならない。
【0005】
少ないエネルギ消費で、砂や小石などの、ほこりより大きいごみ屑をロボット真空掃除機に吸い込むのに十分な吸引力を発生させるポテンシャルを有するロボット真空掃除機を提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様によると、目的は、ハウジングと、清掃される表面に沿って真空掃除機を駆動するように構成される駆動装置と、真空発生ユニットと、ごみ屑容器と、清掃される表面に面するハウジングの一部分に配置されるノズル入口とを備えるロボット真空掃除機によって達成される。ノズル入口は開口を形成するフレーム構造を備え、開口はごみ屑容器と流体連通して配置され、真空発生ユニットは開口と流体連通して配置される。フレーム構造は、前縁部分と、その反対側の後縁部分とを有し、前縁部分および後縁部分は開口に接する。フレーム構造は、清掃される表面と略平行に延在するベース部分を備え、ベース部分は第1の高さで延在する。前縁部分は、その間で開口へのチャンネルを形成する少なくとも2つの間隔部材を備え、チャンネルは、第1の高さと略平行な第2の高さで延在する境界設定面を有する。第1の高さは、第2の高さより清掃される表面の近くに配置される。各間隔部材は、第1の平面と略平行に延在する略三角形の断面を有し、間隔部材は、第1の高さと第2の高さとの間で延在して、開口から外方に向く略三角形断面の頂部を有し、略三角形断面の基部は開口と平行に延在する。間隔部材の側面は、実質的に頂部から略三角形断面の基部まで延在し、間隔部材は、第1の高さと第2の高さとの間で延在して、開口から外方に向く略三角形断面の頂部を有し、略三角形断面の基部は開口と平行に延在する。間隔部材の側面は、実質的に頂部から略三角形断面の基部まで延在し、間隔部材は、第1の高さと第2の高さとの間で延在して、開口から外方に向く略三角形断面の頂部を有し、略三角形断面の基部は開口と平行に延在する。間隔部材の側面は、実質的に頂部から略三角形断面の基部まで延在し、側面の少なくとも一部は、ベース部分に略垂直に延在する。
【0007】
ノズル入口が第1の高さで延在するベース部分を備え、間隔部材の間に形成されるチャンネルが第2の高さで延在する境界設定面を有するため、ベース部分および第1の高さの間隔部材におけるよりも大きな空気流が、真空発生ユニットによってチャンネルで発生する。チャンネルに設けられるより大きな気流および空間は、ほこりより大きなごみ屑を開口に吸い込むことを支援し、同時に、ベース部分における気流はより小さく、したがって、電気エネルギを節約する。さらに、間隔部材の略三角形の断面は、開口の方に向けてチャンネルの断面を減少させ、したがって、開口の方に向けて徐々に増加するように気流速度を誘導する。さらに、ベース部分に略垂直に延在する側面の部分のために、チャンネル内の砂および小さい石などの、ほこりより大きなごみ屑は、チャンネルを通して開口に向けられ、隣接する間隔部材の頂部の間、またはベース部分と清掃される表面との間に引っかかることはなく、それはロボット真空掃除機と清掃される表面との間の距離を増加させる可能性があり、ノズル入口のまわりで作成される吸引を妨げる。結果として、上記目的が達成される。
【0008】
ロボット真空掃除機の使用時、第1の高さが第2の高さより被掃除面の近くに配置されることが理解される。ロボット真空掃除機は自走式ユニットでもよい。駆動装置は、1つまたは複数のホイールを備えてもよく、そのうちの少なくとも1つのホイールが、電気駆動モータによって直接または間接的に駆動される。駆動装置は、電気駆動モータを制御するように構成される制御システムをさらに備え、ロボット真空掃除機を清掃される表面のあちこちに移動させてもよい。制御システムは、ロボット真空掃除機の移動の制御を支援する入力を提供する1つまたは複数のセンサを備えてもよい。少なくとも1つのセンサは、赤外線センサ、レーザセンサ、超音波センサ、または接触覚センサなどの1つまたは複数の異なる種類でもよい。真空発生ユニットは、電動ファンモータによって駆動されるファンを備えてもよい。開口は、ごみ屑ダクトシステムを介して、ごみ屑容器と流体連通して配置されてもよい。真空発生ユニットは、ごみ屑ダクトシステムを介して、開口と、そして任意選択的にごみ屑容器とも流体連通して配置されてもよく、すなわち、真空発生ユニットはいくつかの実施形態において、ごみ屑ダクトシステムを介してノズル入口の開口からごみ屑容器までの吸引を作成してもよい。ロボット真空掃除機の使用時、フレーム構造の前縁部分は、ほとんどの清掃状況において、後縁部分より前を進む。ロボット真空掃除機は、ノズル入口の開口の方へ、または開口内へのごみ屑の前進を支援する1つまたは複数の回転可能なブラシを備えてもよい。回転可能なブラシは、1つまたは複数の電気ブラシモータによって駆動されてもよい。駆動モータの制御に加えて、制御システムは、ファンモータおよび/あるいは1つまたは複数のブラシモータも制御してもよい。ロボット真空掃除機は、制御システムおよびさまざまな電気モータを含む駆動装置に電力を供給するように構成される1つまたは複数の充電式バッテリを備えてもよい。
【0009】
実施形態によると、第1の高さは、清掃される表面から2mmより小さい距離で延在してもよい。このようにして、真空発生ユニットは、フレーム構造のベース部分のまわりの領域で実質的な吸引力を生み出してもよく、ベース部分は第1の高さに配置され、開口の一部に沿って延在する弾性的な隆起部などの突出要素が、開口に流れ込む空気の量を減少させるために必要とされないことがある。さらに、清掃される表面から2mmより小さい距離で延在する第1の高さで、チャンネルのより大きな空気流が達成されてもよい。ロボット真空掃除機の使用時、第1の高さが清掃される表面から2mmより小さい距離で延在してもよいことが理解される。第1の高さと清掃される表面との間の距離は、ロボット真空掃除機が硬材フローリングなどの堅い表面上にあるときに計測される。
【0010】
単に一例として言及すると、第1の高さと第2の高さとの間の距離は1〜8mmでもよい。
【0011】
実施形態によると、ベース部分は、清掃される表面の最も近くで延在するノズル入口の部分でもよい。このようにして、ノズル入口は、ベース部分のまわりの領域で十分な吸引を生み出すための開口の一部に沿って延在する弾性的な隆起部などの任意の突出要素を必要としないことがある。
【0012】
実施形態によると、ノズル入口は、ハウジングの一部を形成してもよく、あるいは、ハウジングに取り付けられてもよく、ノズル入口およびハウジングのベース部分は、清掃される表面の最も近くで延在してもよい。
【0013】
実施形態によると、間隔部材のそれぞれの底面は、第2の高さと第1の高さとの間に平滑な遷移を形成してもよい。間隔部材はフレーム構造の前縁部分に備えられるため、このようにして、たとえば、ロボット真空掃除機が裸の床面からカーペット上または敷居上を通過するときに、前縁部分が清掃される表面の垂直遷移上を摺動してもよい。
【0014】
実施形態によると、ノズル入口は、間隔部材の少なくとも1つから後縁まで延在する少なくとも1つのクロスブレースを備えてもよい。このようにして、ケーブルなどの細長い物体が、開口で引っかかることを防止することができる。
【0015】
実施形態によると、少なくとも1つのクロスブレースは、ベース部分の一部を形成し、第1の高さで延在する。このようにして、クロスブレースは、開口において、後縁がカーペットの縁などの清掃される表面の垂直遷移に接することを防止することができる。これはそれ以外に、ロボット真空掃除機が強引に進み続けることを防止する可能性がある。
【0016】
実施形態によると、ロボット真空掃除機は、ハウジングの内側に配置されて、ノズル入口に沿って延在する回転可能な細長いブラシロールを備えてもよく、回転可能な細長いブラシロールは、ハウジングの内側から少なくとも第1の高さまで延在する半径方向延在部材を備える。このようにして、細長いブラシロールは、特に、砂や小石などのより大きなごみ屑の開口への前進を支援してもよい。
【0017】
実施形態によると、半径方向延在部材の第1の半径方向延在部材は弾性唇部を備えてもよく、半径方向延在部材の第2の半径方向延在部材はブラシ毛を備えてもよい。
【0018】
その特定の特徴および利点を含む本発明のさまざまな態様は、以下の詳細な記述および添付図面において論じられる例示的な実施形態から、容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】実施形態によるロボット真空掃除機の上面図を示す。
【
図2】実施形態によるロボット真空掃除機の斜視底面図を示す。
【
図3】
図2に示されるロボット真空掃除機のノズル入口を示す。
【
図4】
図3に示されるノズル入口の部分拡大を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここで、本発明の態様がより完全に記載される。同じ符号は全体を通して同じ要素を指す。よく知られている機能または構成は、簡潔さおよび/または明瞭さのために、必ずしも詳細に記載されるわけではない。
【0021】
図1および2は、実施形態によるロボット真空掃除機2の上面図および斜視底面図を示す。ロボット真空掃除機2は、ハウジング4と、清掃される表面に沿って真空掃除機2を駆動するように構成される駆動装置6と、真空発生ユニット8(概略的に示される)と、ごみ屑容器10、清掃される表面に面するハウジング4の一部分に配置されるノズル入口12とを備える。
【0022】
駆動装置6は、ロボット真空掃除機が自走式ユニットであることを保証する。駆動装置6は、(概略的に示された)電気駆動モータ20によって駆動される2つのホイール18を備える。駆動装置6は、駆動されない支持ホイール22を備える。駆動装置6はまた、電気駆動モータ20を制御するように構成される(概略的に示された)制御システム24を備える。制御システム24は、ロボット真空掃除機2の移動の制御を支援するセンサ26を備える。
【0023】
ごみ屑容器10はハウジング4に配置される。ごみ屑容器10の一方の側部32は、ロボット真空掃除機2の外面部分を形成する。したがって、ごみ屑容器10は、その排出のために、ユーザによって容易にアクセス可能かつ着脱可能である。ノズル入口12は細長く、2つの駆動されるホイール18の回転軸と平行に延在する。したがって、ノズル入口は、広い清掃範囲のために、ロボット真空掃除機2の進行方向にわたって延在する。
【0024】
ノズル入口12は、開口30を形成するフレーム構造28を備える。開口30はごみ屑容器10と流体連通して配置され、真空発生ユニット8は開口30と流体連通して配置される。したがって、真空発生ユニット8は、開口30で吸引力を発生させ、開口30のあたりの領域から、ごみ屑ダクトシステムを介してごみ屑容器10までごみ屑を搬送する。
【0025】
ロボット真空掃除機2は、回転可能なサイドブラシ14の回転軸16の半径方向に延在し、清掃される表面と略平行に延在するブラシ毛34を備える回転可能なサイドブラシ14を備える。ブラシ毛34は、ハウジング4の側方部分35まで、そしてそれを越えて延在し、かつ、ノズル入口12の側部36上に延在する。ブラシ毛34は
図2に概略的に示されている。実際には、ブラシ毛34は示されるよりもかなり細くてもよく、回転可能なサイドブラシ14は示されるよりもかなり多くのブラシ毛34が設けられてもよい。ロボット真空掃除機2は、ハウジング4の内側に配置されて、ノズル入口12の側部36を含むノズル入口12に沿って延在する回転可能な細長いブラシロール38を備える。
【0026】
図3は、
図2に示されるロボット真空掃除機2のノズル入口12をより詳細に示す。これらの実施形態において、ノズル入口12は、ロボット真空掃除機2のハウジングに設置されるように構成される着脱可能な蓋40に備えられる。代替の実施形態において、ノズル入口12は、ハウジングに直接、形成されてもよい。
【0027】
上記のように、ノズル入口12は、開口30を形成するフレーム構造28を備える。フレーム構造28は、前縁部分42と、その反対側の後縁部分44とを有する。前縁部分42および後縁部分44は、開口30に接する。フレーム構造28はベース部分46を備え、それは、ロボット真空掃除機の使用において第1の高さで清掃される表面と略平行に延在する。前縁部分42は、その間で開口30へのチャンネル50を形成する少なくとも2つの間隔部材48を備える。これらの実施形態において、前縁部分42は5つの間隔部材48、48'を備える。代替の実施形態において、前縁部分は、5つより少ない間隔部材、たとえば3つまたは4つの間隔部材、あるいは、5つより多い間隔部材、たとえば6〜10個の間隔部材を備えてもよい。
【0028】
図4は、
図3に示されるノズル入口12の部分拡大を示す。チャンネル50は、第1の高さと略平行な第2の高さで延在する境界設定面52を有する。ロボット真空掃除機の使用時、第1の高さが第2の高さより清掃される表面の近くに配置される。各間隔部材48は、第1の平面と略平行に延在する略三角形の断面を有する。各間隔部材48は、第1の高さと第2の高さとの間で延在し、開口30から外方に向く略三角形断面の頂部54を有し、略三角形断面の基部56が開口30と平行に延在する。間隔部材48の側面58は、実質的に頂部54から略三角形断面の基部56まで延在する。側面58の少なくとも一部は、ベース部分46、およびチャンネル50の境界設定面52に略垂直に延在する。
【0029】
後縁部分44は、ベース部分46の一部およびノズル入口12の側部36の一部を形成する。これらの実施形態において、側部36は第2の高さで延在する。そのため、ベース部分46において、後縁部分44は第1の高さで延在し、側部36において、後縁部分44は第2の高さで延在する。代替の実施形態において、後縁部分44全体が第1の高さで延在してもよい。
【0030】
境界設定面52が、ベース部分46とは異なる高さで、すなわち第2の高さで延在することが、
図3および4で明瞭に視認できる。また、ノズル入口12の側端部47および側部36の後縁部分44において、側部36が第2の高さで延在してもよい。あるいは、側端部47および側部36の後縁部分44は第1の高さで延在してもよい。また、
図3および4で明瞭に視認できるように、前縁部分42は、第2の高さ、すなわち、間隔部材48の間で形成されるチャンネルの境界設定面52で、同様に外側の間隔部材48'の隣の開口30の端部で延在する多数の部分を備える。
【0031】
ノズル入口12は、間隔部材48の少なくとも1つから後縁44まで延在する少なくとも1つのクロスブレース62を備える。少なくとも1つのクロスブレース62は、ベース部分46の一部を形成し、第1の高さで延在する。
【0032】
2つの隣接する間隔部材48の略三角形の断面により、その間で形成されるチャンネル50の断面は開口30の方へ減少する。したがって、少なくとも2つの間隔部材48のうちの第1のものの側面58の1つと、それに向かいあう少なくとも2つの間隔部材48の第2のものの側面58の1つとが、開口30の方への漏斗状のものを形成する。
【0033】
間隔部材48のそれぞれの底面60は、第2の高さと第1の高さとの間に平滑な遷移を形成する。
【0034】
図5は、
図2の囲まれた領域Vの拡大を示し、明瞭さのために回転可能なサイドブラシが取り外されている。
図2に関連して論じられるように、ロボット真空掃除機2は、ハウジング4の内側に配置されて、ノズル入口12に沿って延在する回転可能な細長いブラシロール38を備える。回転可能な細長いブラシロール38は、ハウジング40の内側から少なくとも第1の高さまで延在する半径方向延在部材64'、64''を備える。これらの実施形態において、半径方向延在部材の第1の半径方向延在部材64'は弾性唇部を備え、半径方向延在部材の第2の半径方向延在部材64''はブラシ毛を備える。あるいは、すべての半径方向延在部材64'、64''が弾性唇部またはブラシ毛を備えてもよい。
【0035】
ロボット真空掃除機2の使用において、第1の高さのベース部材46は、清掃される表面から2mmより小さい距離で延在してもよい。ロボット真空掃除機2の使用において、ベース部分46は、清掃される表面に最も近くで延在するノズル入口12の部分でもよい。ロボット真空掃除機2の使用時、ノズル入口12は、ハウジング4の一部を形成してもよく、あるいは、ハウジング4に取り付けられてもよく、ノズル入口12およびハウジング4のベース部分46は、清掃される表面の最も近くで延在してもよい。
【0036】
本発明は、本明細書に示される実施形態に限定されると解釈すべきではない。本明細書に開示される実施形態の異なる特徴は、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲を逸脱しない範囲で、本明細書に記載される以外の実施形態を作成するために組み合わされてもよいことを当業者は理解できるであろう。本発明は例示的な実施形態に関して記載されているが、多くの異なる変更、修正などが当業者には明らかになるであろう。したがって、上記はさまざまな例示的な実施形態の説明であり、本発明は添付の特許請求の範囲によってのみ定義されることが理解されるべきである。
【0037】
本明細書で使用される場合、用語「備える(comprising)」または「備える(comprises)」は開放式(open−ended)であり、1つまたは複数の説明された特徴、要素、ステップ、構成要素、または機能を含むが、1つまたは複数の他の特徴、要素、ステップ、構成要素、機能、またはその群の存在または付加を排除するものではない。