特許第6443984号(P6443984)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6443984
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】光学機構位置調整装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/14 20060101AFI20181217BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20181217BHJP
   A63F 5/04 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   G03B21/14 E
   G03B21/00 D
   A63F5/04 512Z
   A63F5/04 512D
【請求項の数】3
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2015-70029(P2015-70029)
(22)【出願日】2015年3月30日
(65)【公開番号】特開2016-191728(P2016-191728A)
(43)【公開日】2016年11月10日
【審査請求日】2018年1月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】598098526
【氏名又は名称】株式会社ユニバーサルエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110001531
【氏名又は名称】特許業務法人タス・マイスター
(74)【代理人】
【識別番号】100072604
【弁理士】
【氏名又は名称】有我 軍一郎
(73)【特許権者】
【識別番号】390031783
【氏名又は名称】サミー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】八木 一徳
【審査官】 中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−070506(JP,A)
【文献】 特開2014−095794(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第01531299(EP,A1)
【文献】 特開昭49−001241(JP,A)
【文献】 特開2014−077858(JP,A)
【文献】 特開2011−250826(JP,A)
【文献】 特開2013−178368(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 21/00
G09G 3/00 − 5/42
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
投影光を射出する投影手段が組み込まれ、前記投影光を反射ミラーで反射させて投影面に導く表示ユニットの光学機構の位置を調整する光学機構位置調整装置であって、
前記表示ユニットは、
前記投影手段を保持する投影機構の前記投影手段の保持側とは反対側の面に突出した複数のネジにそれぞれ螺合する複数の二重ナットと、
前記投影機構を前記表示ユニットの本体側に固定可能にする固定部と、を備え、
調整対象の前記表示ユニットを載置し、移動させる調整ステージと、
前記表示ユニット内に仮搭載される前記投影手段を駆動し、前記投影面に投影する調整用投影光を射出させる投影光射出制御手段と、
前記調整用投影光による前記投影面に対する投影画像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された前記投影画像と前記投影面との位置関係に基づく位置調整指示を受け付ける受付手段と、
前記複数の二重ナットを、それぞれ、締め込む方向と緩む方向に回転する複数の二重ナット調整手段と、
前記固定部を、前記表示ユニットの本体側に前記投影機構を固定する状態と前記固定を解除する状態に調整する固定部調整手段と、
前記受付手段により受け付けた前記位置調整指示に基づき、前記投影手段の位置と前記調整用投影光の光軸に対する回転とを調整可能に前記固定部調整手段による前記固定部の調整と前記複数の二重ナット調整手段による前記複数の二重ナットの調整との制御を行う調整制御手段と、を備え、
前記調整ステージは、
前記表示ユニットに搭載される前記投影手段を把持するアーム部を有する把持手段と、
前記把持手段に連結され、前記把持手段の前記アーム部により把持された前記投影手段を、前記固定部調整手段と前記複数の二重ナット調整手段とによって前記投影手段の位置と前記調整用投影光の光軸に対する回転とを調整可能に前記表示ユニットに対して可動させる第1調整ステージと、を備えることを特徴とする光学機構位置調整装置。
【請求項2】
前記第1調整ステージとは接触せずに分離され、前記表示ユニットを載置し、前記投影手段とは独立して前記表示ユニットを移動させる第2調整ステージ、をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の光学機構位置調整装置。
【請求項3】
前記表示ユニットは、遊技機に対して着脱可能に設けられるものであり、前記遊技機に装着した時に、前記投影手段から映像を含む照射光を出射し、前記投影面に対して演出に関する映像を出現させるプロジェクションマッピング装置であることを特徴とする請求項1記載の光学機構位置調整装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学ユニット内の光学機構を光学ユニット本体と別々に動かして位置調整を行う光学機構調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
搭載物を調整ステージに搭載して搭載物の位置調整等を行う位置調整装置として、Z軸まわりの回転(シータ回転)と、XYZ軸方向にスライド可能な可動式調整ステージを有するものが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0003】
この種の位置調整装置では、装置自体や位置調整用治具の相対位置が床の傾きや経年変化等によって変化した場合にも搭載物の位置関係を微調整することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−311313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の位置調整装置では、可動式調整ステージに組み立て体を搭載し、組み込まれている特定の部品に限定して位置調整を行う場合、組み立て体を一旦可動式調整ステージから降ろしてから特定の部品の位置調整を行うしかなかった。
【0006】
このため、例えば種々の光学機構を有する光学ユニットを対象とした場合に、ステージから光学ユニットを降ろすことなくその中の特定の光学機構、例えばプロジェクタに限定した位置調整を行うことが困難であるという問題点があった。
【0007】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、光学ユニット内の光学機構を光学ユニット本体とは別に動かして位置調整を行うことが可能な光学機構位置調整装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る光学機構位置調整装置は、上記目的達成のため、投影光を射出する投影手段が組み込まれ、前記投影光を反射ミラーで反射させて投影面に導く表示ユニットの光学機構の位置を調整する光学機構位置調整装置であって、前記表示ユニットは、前記投影手段を保持する投影機構の前記投影手段の保持側とは反対側の面に突出した複数のネジにそれぞれ螺合する複数の二重ナットと、前記投影機構を前記表示ユニットの本体側に固定可能にする固定部と、を備え、調整対象の前記表示ユニットを載置し、移動させる調整ステージと、前記表示ユニット内に仮搭載される前記投影手段を駆動し、前記投影面に投影する調整用投影光を射出させる投影光射出制御手段と、前記調整用投影光による前記投影面に対する投影画像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された前記投影画像と前記投影面との位置関係に基づく位置調整指示を受け付ける受付手段と、前記複数の二重ナットを、それぞれ、締め込む方向と緩む方向に回転する複数の二重ナット調整手段と、前記固定部を、前記表示ユニットの本体側に前記投影機構を固定する状態と前記固定を解除する状態に調整する固定部調整手段と、前記受付手段により受け付けた前記位置調整指示に基づき、前記投影手段の位置と前記調整用投影光の光軸に対する回転とを調整可能に前記固定部調整手段による前記固定部の調整と前記複数の二重ナット調整手段による前記複数の二重ナットの調整との制御を行う調整制御手段と、を備え、前記調整ステージは、前記表示ユニットに搭載される前記投影手段を把持するアーム部を有する把持手段と、前記把持手段に連結され、前記把持手段の前記アーム部により把持された前記投影手段を、前記固定部調整手段と前記複数の二重ナット調整手段とによって前記投影手段の位置と前記調整用投影光の光軸に対する回転とを調整可能に前記表示ユニットに対して可動させる第1調整ステージと、を備えることを特徴とする。
【0009】
この構成により、本発明の光学機構調整装置では、表示ユニットに搭載されている投影手段を把持手段のアーム部により把持して第1調整ステージを動かすことで、表示ユニットを動かすことなく投影手段のみを動かすことができる。これにより、特に、投影手段に大きな位置ずれが生じている場合の粗めの位置調整が容易となり、その後の微調整へと迅速に移行できる。
【0010】
また、本発明に係る光学機構位置調整装置においては、前記第1調整ステージとは接触せずに分離され、前記表示ユニットを載置し、前記投影手段とは独立して前記表示ユニットを移動させる第2調整ステージ、をさらに備えることを特徴とする。
【0011】
この構成により、本発明の光学機構調整装置では、一つの調整ステージを第1調整ステージと第2調整ステージとで分離するように分割することで、表示ユニットを動かさずに表示ユニットに搭載されている投影手段等の光学手段のみを動かすことができる。したがって、投影手段を把持して第1調整ステージを動かすことで該投影手段の粗い位置調整を行った後、第2調整ステージを移動させてその上の表示ユニットを投影手段とは独立に動かすことによって該投影手段の位置の微調整を簡単に行うことができる。
【0012】
また、本発明に係る光学機構位置調整装置においては、前記表示ユニットは、遊技機に対して着脱可能に設けられるものであり、前記遊技機に装着した時に、前記投影手段から映像を含む照射光を出射し、前記投影面に対して演出に関する映像を出現させるプロジェクションマッピング装置であることを特徴とする。
【0013】
この構成により、反射ミラー及びプロジェクタの位置調整後の表示ユニットをパチスロ機等の遊技機に装着することで、演出等に係る投影画像を投影面の正確な位置に投影できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、光学ユニット内の光学機構を光学ユニット本体とは別に動かして位置調整を行うことが可能な光学機構位置調整装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る遊技機の斜視図である。
図2】遊技機のキャビネットの分解斜視図である。
図3】表示ユニットの斜視図である。
図4】表示ユニットの縦断面図である。
図5】プロジェクタ機構とミラー機構との位置関係を示す説明図である。
図6】ミラー機構の分解斜視図である。
図7】ミラー機構の取付状態を示す説明図である。
図8】プロジェクタ取付機構の分解斜視図である。
図9】プロジェクタ取付機構の構造を示す図であり、同図(a)は上面図、同図(b)は同図(a)のA−Aによる断面図である。
図10】フロントスクリーン機構への照射状態を示す説明図である。
図11】本発明の一実施形態の光学機構位置調整装置の構成を示す概念図である。
図12図11の光学機構位置調整装置の右側面の構成を示す概念図である。
図13】光学機構位置調整装置の調整ステージの構造を示す概念図であり、同図(a)は上面図、同図(b)は同図(a)の下側面図である。
図14】傾き調整ユニットに設けられる二重ナット調整レンチの構造を示す図であり、同図(a)は要部縦断面図、同図(b)は同図(a)の底面図である。
図15】光学機構位置調整装置の制御系の構成を示すブロック図である。
図16】光学機構位置調整装置における表示ユニットを対象とする光学機構位置調整処理を示すフローチャートである。
図17】表示ユニット内の反射ミラーの調整処理の流れを示す模式図である。
図18】反射ミラーの調整に係るレーザ光の照射状態を示す模式図である。
図19】表示ユニット内のプロジェクタの傾き調整の流れを示す模式図である。
図20】プロジェクタの傾き調整に係る投影画像の投影状態を示す模式図である。
図21】表示ユニットのプロジェクタ装置の取付位置調整の流れを示す模式図である。
図22】二重ナット調整レンチによる二重ナットの調整態様を示す説明図であり、同図(a)は調整用ナットの調整態様を示し、同図(b)は固定用ナットの調整態様を示す。
図23】プロジェクタの位置及び回転調整に係る投影画像の変化を示す模式図である。
図24】変形例に係る光学機構位置調整装置の構成を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本発明の一実施形態として、遊技機に搭載される表示ユニット内の光学機構の位置調整を行う光学機構位置調整装置について説明する。表示ユニットは、例えばプロジェクションマッピング技術を用い、投影手段であるプロジェクタから射出した投影光を投影面に投影させて遊技に関する演出等を行うものである。
【0017】
本実施形態に係る光学機構位置調整装置は、表示ユニットを遊技機に搭載した時にプロジェクタからの投影光を投影面の適正な位置に投影可能にするために、遊技機に搭載する前の表示ユニットを受け入れ、例えば、プロジェクタからの射出光を投影面に導く反射ミラーの角度、投影面に対する投影光(投影画像)の投影(重なり)精度を決定するプロジェクタの傾き等、表示ユニットを構成する光学機構の位置調整を行うものである。
【0018】
まず、図1図10を参照して、遊技機1及び表示ユニットAの構造について説明する。ここで例示する遊技機1は、いわゆるパチスロ機である。遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された又は付与される、遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技する遊技機である。
【0019】
なお、以後の説明において、遊技機1から遊技者に向かう側(方向)を遊技機1の前側(前方向)と称し、前側とは逆側を後側(後方向、奥行方向)と称し、遊技者から見て右側及び左側を遊技機1の右側(右方向)及び左側(左方向)とそれぞれ称する。また、前側及び後側を含む方向は、前後方向又は厚み方向と称し、右側及び左側を含む方向は、左右方向または幅方向と称する。前後方向(厚み方向)及び左右方向(幅方向)に直交する方向を上下方向又は高さ方向とする。
【0020】
図1及び図2に示すように、遊技機1の外観は、矩形箱状の筐体2により構成されている。筐体2は、前面側に矩形状の開口を有するキャビネット21と、キャビネット21の前面上部に配置された上ドア機構UDと、キャビネット21の前面下部に配置された下ドア機構DDとを有している。キャビネット21は、遊技に用いられる機器(例えばリール(又はドラムともいう)など)を収容する。上ドア機構UD及び下ドア機構DDは、キャビネット21の開口の形状及び大きさに対応するように形成されている。上ドア機構UD及び下ドア機構DDは、キャビネット21における開口の上部及び下部を閉塞可能に設けられている。上ドア機構UDは、上側表示窓UD1を中央部に有している。上側表示窓UD1には光を透過する透明パネルUD11が設けられている。
【0021】
(表示ユニットA)
上ドア機構UDの後側におけるキャビネット21の内部には、図3に示すような表示ユニットAが設けられている。表示ユニットAは、図2に示すように、キャビネット21内の中間支持板211上に着脱可能に設けられている。尚、中間支持板211は、キャビネット21内の上部空間と下部空間との仕切り壁として機能している。表示ユニットAは、映像を含む照射光を出射する照射光装置Bと、照射光装置Bからの照射光が照射されることにより映像を出現させるスクリーン装置Cとを有した所謂プロジェクションマッピング装置である。
【0022】
ここで、プロジェクションマッピング装置は、建造物や自然物などの立体物の表面に映像を投影するものであって、例えば、後述するフロントスクリーン機構E1の投影面E11a、E12a等に対して、その位置(投影距離や角度など)や形状に基づいて生成される。演出情報に応じた映像を投影することにより、高度で、かつ迫力のある演出を可能とする。
【0023】
(表示ユニットA:照射光装置B)
図4に示すように、照射光装置Bは、照射光を前方に出射するプロジェクタ機構B2と、プロジェクタ機構B2の前方に配置され、プロジェクタ機構B2からの照射光を斜め下後方に配置されたスクリーン装置C方向に反射するミラー機構B3と、プロジェクタ機構B2及びミラー機構B3を収容したプロジェクタカバーB1とを有している。
【0024】
(表示ユニットA:照射光装置B:プロジェクタ機構B2)
プロジェクタ機構B2は、キャビネット21(図1図2参照)内の後部に配置されている。プロジェクタ機構B2は、図5図8及び図9に示すように、水平配置された平板状のベース部材B22を有している。図8に示すように、ベース部材B22の下面には、レンズ機構B21及びプロジェクタ5が設けられている。なお、ベース部材B22は、その下方に対向して配置される取付板B20とともにプロジェクタ取付機構B2Aを構成している。
【0025】
図8に示すように、プロジェクタ機構B2は、プロジェクタ取付機構B2Aのベースとなるベース部材B22、下面にプロジェクタ5を取り付け可能な取付板B20、プロジェクタ5から出射された照射光を前方のミラー機構3に向けて出射するように配置されるレンズ機構B21を有している。
【0026】
図8図9に示すように、取付板B20は上側の面の例えば三箇所に、周面にネジが形成されたスペーサ軸B271が立設され、それぞれバネB272が遊嵌されている。ベース部材B22には、スペーサ軸B271に対応する貫通孔B220が形成されている。貫通孔B220は、スペーサ軸B271のみを貫通可能でバネB272は貫通できない径を有する。
【0027】
かかる構造によって、取付板B20の各スペーサ軸B271にバネB272を遊嵌し、各スペーサ軸B271の上端部をベース部材B22の対応する各貫通孔B220を貫通させることによって各スペーサ軸B271の上端部分をベース部材B22上に突出させることができる。この状態で各スペーサ軸B271のネジに二重ナットB275を螺合させることにより、ベース部材B22と取付板B20とを各スペーサ軸B271及びバネB272を介して対向配置された状態に取り付けることができる。
【0028】
上記二重ナットB275は、例えば図8図9に示すように、下側のナットB274と上側のナットB273により構成されている。ここで下側のナットB274は、上側のナットB273よりも径が大きい。下側のナットB274は、スペーサ軸B271のネジに螺合させて回転させることにより、バネB272が介在した状態で、当該位置におけるベース部材B22と取付板B20間の距離を可変可能である。例えば、ナットB274をスペーサ軸B271との螺合が締まる方向に回転させると上記距離が縮み、螺合が緩む方向に回転させると上記距離が広くなる。
【0029】
各スペーサ軸B271の先端部が突出したベース部材B22の三箇所の位置(三点)で、それぞれナットB274を螺合が締まる方向または緩む方向に適宜回転させることにより、当該各位置におけるベース部材B22と取付板B20間の距離を変更させることができる。このように、本実施形態に係るベース部材B22上の三点における二重ナットB275の回転機構によれば、例えば図9(b)に示すXYZ座標上において、ベース部材B22に取付板B20を介して取り付けられるプロジェクタ5を、Y軸方向(上下方向)に移動させることができるとともに、Z軸方向に回転させることができる。上述したように、Y軸方向の位置及びZ軸方向の回転位置(Yθ)の調整機能を有するナットB274を、以下、調整用ナットと呼称するものとする。
【0030】
上述したように調整用ナットB274によるプロジェクタ5のYθ調整の完了後、ナットB273を調整用ナットB274の上面に当接するまで締め付けることにより、調整用ナットB274を螺合が緩む方向への回転が行えない状態に固定することができる。かかる機能構造を有するナットB273を、以下、固定用ナットと呼称するものとする。
【0031】
なお、本実施形態において、後で詳述する光学機構位置調整装置7は、上記二重ナットB275に対応する専用の調整治具として二重調整レンチ745(図14図22参照)を有し、この二重調整レンチ745で上記三点の位置に配置される二重ナットB275のうちの調整用ナットB274と固定用ナットB273を個別に回転駆動することでプロジェクタ5のYθ調整を実現する。
【0032】
また、図9に示すように、プロジェクタ機構B2において、ベース部材B22には左右両端に取付片B221が延設されている。取付片B221は、ベース部材B22の前後方向に配列される複数の位置調整孔B222を有する。他方、ベース部材B22を固定する機構として、表示ユニットAの本体側、例えばプロジェクタカバーB1側には固定部材B25、B26が設けられる。固定部材B25、B26には、図9(b)に示すように、ベース部材B22を取り付けるための取付ビスB223の螺合を受け入れるビス穴B251が設けられている。固定部材B25、B26に対するベース部材B22の取付は、ベース部材B22の2つの取付片B221における例えば四箇所の位置調整孔B222に対して取付ビスB223を板ワッシャB27を介し、取付片B221の位置調整孔B222を貫通させたうえで上記ビス穴B251に螺合させることにより行うことができる。
【0033】
ここで取付片B221の位置調整孔B222は、取付ビスB223が貫通した状態でベース部材B22を自在に動かすことを可能にする孔径を有する。これにより、例えば図9に示すベース部材B22の取付状態において、取付ビスB223をビス穴B251に対する螺合が十分に緩む方向に回転させることにより、取付ビスB223に対する取付片B221の位置調整孔B222の孔径の余裕分だけ、ベース部材B22を例えば図9(b)の左右方向に動かすことができる。
【0034】
このように、本実施形態に係るベース部材B22上の四点における取付ビスB223を緩めた状態での移動機構によれば、例えば図9(b)に示すXYZ座標上において、ベース部材B22に取付板B20を介して取り付けられるプロジェクタ5を、X軸方向(左右方向)に移動させることができる。これにより、本実施形態のプロジェクタ機構B2は、上述したベース部材B22上の三点における二重ナットB275の回転機構と合わせて、プロジェクタ5のXYθ調整を可能にする。
【0035】
なお、本実施形態において、後で詳述する光学機構位置調整装置7は、ベース部材B22上の四点における取付ビスB223を回転させるための調整治具として上記四点に対応する間隔で配置される4つの電動ドライバ735を搭載し、これらの電動ドライバ735で取付ビスB223のビス穴B251に対する螺合を締めたり緩めたりする傾き調整ユニット74(図15参照)を備えている。
【0036】
さらに光学機構位置調整装置7は、4つの電動ドライバ735で取付ビスB223を緩めてベース部材B22が固定部材B25、B26に対して動き得る状態としたうえで、ベース部材B22を例えば図8図9(a)に符号B225で示す四箇所(以下、把持位置)で把持し、プロジェクタ機構B2を表示ユニットAの本体部とは切り離して動かす調整ステージ71(図13参照)を備えている。この調整ステージ71の機能は、ベース部材B22に取付板B20を介して取り付けられているプロジェクタ5のXYθ調整を支援する。
【0037】
(表示ユニットA:照射光装置B:ミラー機構B3)
図5図7に示すように、プロジェクタ機構B2の前方(照射光の出射方向)には、ミラー機構B3が配置されている。図6に示すように、ミラー機構B3は、ミラーホルダB31と、ミラーホルダB31に収容された反射ミラーB32と、反射ミラーB32の両端部をミラーホルダ31に固定するミラーストッパB33、B34とを有している。図5にも示すように、ミラーホルダB31は、前面が長方形側の形状に形成されている。ミラーホルダB31の各コーナー部には、角度調整穴B311が形成されていると共に、角度調整穴311を中心にして凹部B312が前面に形成されている。
【0038】
一方、図6に示すように、ミラーホルダB31の後面には、ミラー保持部B313が形成されている。ミラー保持部B313は、中央部に形成されており、角度調整穴B311及び取付穴B314に重複しないサイズで形成されている。ミラー保持部B313の左側及び右側には、ミラーストッパB33、B34がそれぞれ設けられている。ミラーストッパB33、B34は、角度調整穴B331、B341と、取付穴B334、B344とをそれぞれ有している。ミラーストッパB33、B34における角度調整穴B331、B341及び取付穴B334、B344は、ミラーホルダB31における角度調整穴B311、B311及び取付穴B314、B314に対応するように配置されている。
【0039】
ミラーストッパB33、B34は、一部がミラー保持部B313と重複するように搭載されている。これにより、ミラーストッパB33、B34は、ミラー保持部B313に嵌合された反射ミラーB32の左右方向の両端部に当接し、取り付け穴B314、B334B344によりネジ締結されることによって、反射ミラーB32をミラーホルダB31に保持させている。
【0040】
図4図7に示すように、上記のように構成されたミラー機構B3は、プロジェクタカバーB1におけるリフレクタ保持部B11の内側面に設けられている。リフレクタ保持部B11は、プロジェクタカバーB1の前面中央部に形成されており、上ドア機構UDを開いた時に前側に露出するように配置されている。リフレクタ保持部B11は、角度調整穴B111を有している。角度調整穴B111は、ミラー機構B3の角度調整穴B311に対応した位置に配置されている。
【0041】
リフレクタ保持部B11の角度調整穴B111には、図示しないネジが前面側から挿通されており、このネジは、ミラーホルダB31の角度調整穴B311を貫通する。そして、ミラーストッパB33、B34の角度調整穴B331、B341は、ネジが螺合可能なネジ穴として形成されており、ミラーホルダB31の角度調整穴B311を貫通したネジは、ミラーストッパB33、B34の角度調整穴B331、B341に螺合される。
【0042】
そして、上記ネジが角度調整穴B331、B341との螺合が緩む方向に回転されると、リフレクタ保持部B11とミラーストッパB33、B34との距離が広がることとなる。一方、上記ネジが角度調整穴B331、B341との螺合が締まる方向に回転されると、リフレクタ保持部B11とミラーストッパB33、B34との距離が縮まることとなる。
【0043】
上記のように、取り付け穴B314、B334、B344を介してミラーホルダB31とミラーストッパB33、B34とがネジ締結されており、これにより、ミラーホルダB31とミラーストッパB33、B34との間に反射ミラーB32が挟持されている。このように、ミラーホルダB31と反射ミラーB32とミラーストッパB33、B34とは、ミラー機構B3として一体化されており、ネジの回転によりリフレクタ保持部B11とミラーストッパB33、B34との距離を変化させることにより、リフレクタ保持部B11と反射ミラーB32との距離を増減することができる。このように、ミラーホルダB31、ミラーストッパB33、B34、ミラー機構B3、リフレクタ保持部B11が距離調整手段を構成する。
【0044】
そして、角度調整穴B311、B331、B341がミラー機構B3のコーナー部に対応して4方向に配置されているため、角度調整穴B311、B331、B341の配置位置におけるリフレクタ保持部B11と反射ミラーB32との距離を増減させることによって、プロジェクタ機構B2から出射された照射光の進行方向に対する反射ミラーB32の反射角度を微調整することを可能にしている。
【0045】
また、リフレクタ保持部B11とミラーホルダB31との間には、図示しないバネが設けられている。バネは、後端面がミラーホルダB31の凹部B312に当接されており、前端面がリフレクタ保持部B11の内壁面(後壁面)に当接されることによって、リフレクタ保持部B11とミラーホルダB31とで挟持されている。そして、リフレクタ保持部B11の角度調整穴B111から挿通されたネジが当該バネを貫通している。これにより、ネジの回転に伴ってリフレクタ保持部B11とミラー機構B3との距離が広がっても、バネの付勢力により、ネジ頭部がリフレクタ保持部B11の角度調整穴B111に当接することとなり、ネジ頭部が角度調整穴B111から飛び出してリフレクタ保持部B11とネジとの位置関係が崩れてしまうことを防止することができる。
【0046】
なお、後で詳述するように、本実施形態の光学機構位置調整装置7は、ミラー機構B3のリフレクタ保持部B11の角度調整穴B111に挿通される上記ネジを回転駆動する4つの電動ドライバ725を有するミラー調整ユニット72(図15参照)が備わっている。この4つの電動ドライバ725をそれぞれ駆動し、リフレクタ保持部B11の角度調整穴B111に挿通されている上記ネジを回転させることによって、プロジェクタ機構B2(プロジェクタ5)から出射された照射光の進行方向に対する反射ミラーB32の反射角度の微調整を行うようになっている。すなわち、ミラー調整ユニット72はミラー調整手段を構成する。
【0047】
(表示ユニットA:照射光装置B:プロジェクタカバーB1)
上記のように構成されたプロジェクタ機構B2及びミラー機構B3は、プロジェクタカバーB1に収容されている(図4参照)。図3に示すように、プロジェクタカバーB1は、水平配置された上壁部B12と、上壁部B12の前側に配置されたリフレクタ保持部B11と、上壁部B12の左右方向において左右対称に配置された側壁部B13、B13とを有している。上壁部B12は、前部がキャビネット21よりも前方に突出されている。上壁部B12の前辺中央部には、リフレクタ保持部B11が前方に突出した形態に形成されており、突出により形成された空間部に、角度調整穴B111から上記電動ドライバ725を挿通して角度調整可能にミラー機構B3を保持している。
【0048】
(表示ユニットA:スクリーン装置C)
図3図10に示すように、照射光装置Bは、スクリーン装置Cの上面にネジ締結により連結されている。これにより、表示ユニットAは、照射光装置Bとスクリーン装置Cとをユニット化して一体的に取り扱うことを可能にしている。
【0049】
(表示ユニットA:スクリーン装置C:スクリーン筐体C10)
スクリーン装置Cは、箱形形状のスクリーン筐体C10を有している。図3に示すように、スクリーン筐体C10は、水平配置された底板C1と、底板C1の右端部に立設された右側板C2と、底板C1の左端部に立設された左側板C3と、底板C1の後端部に立設された背板C4とを有している。これにより、底板C1に対して右側板C2と左側板C3と背板C4とがネジ締結により連結されることによって、遊技者が位置する前面側と、照射光装置Bが位置する上面側とが解放された箱形形状のスクリーン筐体C10が形成されている。
【0050】
(表示ユニットA:スクリーン装置C:スクリーン機構)
スクリーン筐体C10の内部には、図4図10に示すように、照射光装置Bからの照射光の照射により映像を出現させるフロントスクリーン機構E1が設けられている。なお、照射光装置Bからの照射光の照射により映像を出現させるスクリーンについては、種々の形態の複数のスクリーンを切替え可能に設けた構成としても良い。
【0051】
フロントスクリーン機構E1は、図10に符号P1で示す位置に相当するフロント露出位置と、図10に符号P0で示す位置に相当するフロント待機位置との間を回動可能に構成されている。これにより、フロントスクリーン機構E1がフロント露出位置に移動した場合に、プロジェクタ5からの照射光による映像を当該フロントスクリーン機構E1に出現可能にしている。
【0052】
(表示ユニットA:スクリーン装置C:フロントスクリーン機構E1)
フロントスクリーン機構E1は、投影面E11aを全面に有した長方形状のフロントスクリーン部材E11と、第1模様面E12a等の模様を両面に有したフロントスクリーン支持台E12とを有している。フロントスクリーン部材E11は、薄板状の平面パネルにスクリーン塗料を塗布することにより形成されている。これにより、フロントスクリーン部材E11は、投影面E11aが平坦状に形成されることによって、照射光の照射時の歪みのない映像を出現させるようになっている。
【0053】
また、フロントスクリーン支持台E12は、投影面E11aの周囲の一部領域に第1模様面E12aを有している。第1模様面E12aは、フロントスクリーン機構E1がフロント露出位置に位置された時に、前方の遊技者から目視可能である。第1模様面E12aは、例えば遊技の演出に関連した模様が凹凸により立体的に形成されている。
【0054】
(表示ユニットA:スクリーン装置C:フロントスクリーン駆動機構E2)
上記のフロントスクリーン機構E1は、フロントスクリーン駆動機構E2の駆動力により回動可能に構成されている。フロントスクリーン駆動機構E2は、図3及び図10に示すように、フロントスクリーン機構E1の左端部下面に連結された左フロントスクリーン駆動機構E2Aと、フロントスクリーン機構E1の右端部下面に連結された右フロントスクリーン駆動機構E2Bとを有している。左フロントスクリーン駆動機構E2Aと右フロントスクリーン駆動機構E2Bは、それぞれ、図示しない駆動モータにより同じく図示しないモータ軸ギア、中間ギア、クランクギア、クランク部材等を介してフロントスクリーン機構E1を上述したフロント露出位置とフロント待機位置(図10参照)との間を回動可能に駆動する。
【0055】
(光学機構位置調整装置7)
上述したように、表示ユニットAは、照射光装置B及びスクリーン装置Cを有し、これら装置が一体化されて遊技機1のキャビネット21に対して着脱可能に構成されている。光学機構位置調整装置7は、キャビネット21に装着する前の表示ユニットAを受け入れてミラー機構B3における反射ミラーB32や、プロジェクタ機構B2におけるプロジェクタ5等、表示ユニットAを構成する光学機構各部の位置調整を行う。
【0056】
本実施形態に係る光学機構位置調整装置7の構成について図11図15を参照して説明する。図11は、本実施形態の光学機構位置調整装置の構成を示す概念図である。図12は、図11の光学機構位置調整装置7の右側面の構成を示す概念図である。但し、図12については、簡単のために搬送レール等の構造については図示を省略している。
【0057】
図11図12に示すように、光学機構位置調整装置7は、台座部8上に、調整対象である遊技機1に装着前の表示ユニットAを載置して移動させる調整ステージ71、表示ユニットA内のミラー機構B3における反射ミラーB32の位置調整を行うミラー調整ユニット72、表示ユニットA内のプロジェクタ機構B2におけるプロジェクタ5の傾き(Yθ)調整を行う取付位置調整ユニット73、プロジェクタ機構B2の取付位置(X)調整を行う傾き調整ユニット74、レーザ計測器6を搭載し、プロジェクタ非搭載時の表示ユニットAの内部に投入されてレーザ計測器6からレーザ光を出射させて反射ミラーB32からの反射光を測定する計測ユニット75、取付位置調整ユニット73及び傾き調整ユニット74によるXYθ調整に際して表示ユニットAのフロントスクリーン機構E1に投影される画像を撮像するカメラ76を備えて構成される。
【0058】
(調整ステージ71)
調整ステージ71は、図11図12に示すように、各図に実線で示す位置(以下、待機位置という)と二点鎖線で示す位置(以下、調整作業位置という)との間を、例えば搬送レール711を通じて矢印a1とb1とで示す各方向へ往復移動可能に構成される。
【0059】
調整ステージ71は、後述する光学機構位置調整処理(図16参照)において、例えば、図12に示すように、待機位置で表示ユニットA(二点鎖線により示される)を載置した後に調整作業位置まで移動され、表示ユニットAの照射光学装置Bの光学機構の調整が完了した後、待機位置まで戻るように図示しない駆動源により搬送駆動される。
【0060】
図13は、調整ステージ71の構造を示す概念図である。同図(a)は上面図、同図(b)は同図(a)の下側面図を示している。なお、図13(b)においては、便宜的に、調整ステージ71に調整対象の表示ユニットAが載置された状態を示している。
【0061】
図13に示すように、調整ステージ71は、第1駆動源711A、第1駆動源711Aにより駆動される載置板712A、載置板712Aに連結される一対の側面部材713A,713Aを有する第1調整ステージ71Aと、下部支持台710B、下部支持台710Bに載置される第2駆動源711B、第2駆動源711Bにより駆動される載置板712Bを有する第2調整ステージ71Bとを有する。第1調整ステージ71Aと第2調整ステージ71Bとは互いに分離し、個別に駆動可能に構成されている。
【0062】
第1調整ステージ71Aにおいて、一対の側面部材713A、713Aには、それぞれアーム部7150、7150が設けられ、アーム部7150、7150は、それぞれ、その先端部にそれぞれ一対の把持部材7151a,7151b、7151a,7151bを有する。各一対のアーム部7151、7151は、図示しない電動モータ等の駆動源により図13(b)に実線で示す位置と点線で示す位置間を回動可能に構成されている。また、アーム部7151、7151において、各一対の把持部材7151a,7151b、7151a,7151bは、アーム部7151、7151が上記実線で示す位置のあるときは所定の間隔で広がり、アーム部7151、7151が上記点線で示す位置まで回動する所定の間隔(例えば、図9におけるベース部材B22の上下の把持位置B225、B225間の間隔)以下となるように閉じるように作動可能に構成されている。
【0063】
これにより、一対の側面部材713A、713Aにおけるアーム部7150、7150は、通常時は図13(b)に実線で示す位置に保持されている。一方、載置板712Bに載置された表示ユニットAのプロジェクタ機構B2の光学機構の調整処理時には、アーム部7150、7150は図13(b)に点線で示す位置まで回動され、かつ、該アーム部7150、7150の各一対の把持部材7151a,7151b、7151a,7151bが、上記プロジェクタ機構B2の例えばベース部材B22の所定の4箇所、例えば図9の把持位置B225)を把持するように駆動される。
【0064】
アーム部7150、7150の各一対の把持部材7151a,7151b、7151a,7151bでベース部材B22の4箇所を把持した状態で、第1駆動源711Aを駆動することにより、第2調整ステージ71Bを停止したまま(第2調整ステージ71Bに載置されている表示ユニットAを動かさないで)第1調整ステージ71A(プロジェクタ機構B2)のみを動かすことができる。
【0065】
ここで第1調整ステージ71Aを動かすことができる方向は、例えば図13(b)に示すXYZ座標軸上、X軸方向である。また、この状態で、第1駆動源711Aとは別に第2駆動源711Bを駆動することにより、第2調整ステージ71Bを第1調整ステージ71Aとは分離して上記X軸方向に動かすこともできる。
【0066】
このように、調整ステージ71は、第1調整ステージ71Aと第2調整ステージ71Bが互いに分離して移動可能に構成されている。これにより、載置板712Bに表示ユニットAを載置した際、表示ユニットAとその内部のプロジェクタ機構B2のいずれか一方、または双方を個別に移動させることができる。この機能は、例えば表示ユニットAの本体内に搭載されるプロジェクタ機構B2が本来の位置より大きくずれている場合におけるプロジェクタ機構B2の位置調整(粗調整)においては特に有用である。
【0067】
なお、調整ステージ71は、第1調整ステージ71Aのアーム部7150、7150でベース部材B22を把持しない状態で第2駆動源711Bを駆動して第2調整ステージ71Bのみを動かし、載置板712Bに載置されたプロジェクタ機構B2搭載の表示ユニットAを一体化して動かし得ることはいうまでもない。
【0068】
このように、光学機構位置調整装置7において、調整ステージ71は、表示ユニットAのプロジェクタ5を搭載したプロジェクタ機構B2を、フロントスクリーン機構E1を含む表示ユニットAの他の部分と独立して動かすことができる機構を備えている。
【0069】
(ミラー調整ユニット72)
図11に示すように、ミラー調整ユニット72は、調整ステージ71に載置された表示ユニットAが調整作業位置に停止している状態で、表示ユニットAのミラー機構B3におけるリフレクタ保持部B11の内側に位置する反射ミラーB32の傾き調整を行うものである。ミラー調整ユニット72は、例えば、反射ミラーB32とともにミラー機構B3を構成するミラーホルダB31の4つの角度調整穴B311(図5図6参照)にそれぞれ対応して設けられる4つの電動ドライバ725(図11参照)を有する。これら電動ドライバ725の駆動源としては、例えばステッピングモータが用いられる。
【0070】
ミラー調整ユニット72において、反射ミラーB32の傾き調整は、後述する計測ユニット75に搭載されるレーザ計測器6での反射ミラーB32からの反射光の測定結果に基づいて行われる。具体的には、4つの電動ドライバ725の先端部をリフレクタ保持部B11の各角度調整穴B111に挿通したうえで、これら4つの電動ドライバ725を上記測定結果に基づき駆動し、ミラーホルダB31の角度調整穴B311に挿通されているビスを回転駆動することにより行うことができる。
【0071】
(取付位置調整ユニット73)
図11に示すように、取付位置調整ユニット73は、例えば調整ステージ71に載置されている表示ユニットAに干渉しないように移動可能な構成を有する。例えば、取付位置調整ユニット73は、表示ユニットAの上方で、搬送レール731によって調整ステージ71と同等の方向(矢印a1、b1方向)に往復移動可能に構成されている。なお、取付位置調整ユニット73は、図11に示す位置に設置する構成に限られるものではなく、例えば搬送レール741の上を移動可能に設置した構成としても良い。
【0072】
取付位置調整ユニット73は、プロジェクタカバーB1が外され、プロジェクタ機構B2が装着された表示ユニットAが調整ステージ71により調整作業位置に停止されている時に、上記プロジェクタ機構B2の内部のプロジェクタ5の取付位置の調整を行うものである。
【0073】
取付位置調整ユニット73は、調整作業位置に停止されている表示ユニットAのプロジェクタ機構B2の構成中(図9(a)参照)、ベース部材B22を固定部材B25、B26に固定する4本の取付ビスB223にそれぞれ対応する4つの電動ドライバ735を有するとともに、これら4つの電動ドライバ735がそれぞれ対応する取付ビスB223を調整可能な位置まで移動可能にユニット全体を搬送する搬送駆動機構を備えている。これにより、取付位置調整ユニット73は、4つの電動ドライバ735をそれぞれ対応する取付ビスB223に臨ませ、各取付ビスB223をビス穴B251に対する螺合を締める方向または緩める方向に回転駆動する。
【0074】
ここで螺合を緩める方向に所定量回転させると取付ビスB223が緩んで板ワッシャB27を介したベース部材B22の固定が解除される。この状態で、ベース部材B22を、取付ビスB223に対する取付片B221の位置調整孔B222の孔径の余裕の範囲内で例えば図9(b)のX軸方向に適宜動かすことができる。その後、所望の位置で移動を停止し、上記4つの電動ドライバ735でそれぞれ対応する取付ビスB223を各ビス穴B251に螺合されることで、ベース部材B22を当該位置に固定することができ、これにより、プロジェクタ機構B2(そこに実装されるプロジェクタ5)の取付位置を当該位置に調整することができる。すなわち、取付ビスB223は固定部を構成し、電動ドライバ735、取付位置調整ユニット73は、固定部調整手段を構成する。
【0075】
(傾き調整ユニット74)
図11に示すように、傾き調整ユニット74は、例えば調整ステージ71に載置されている表示ユニットAに干渉しないように移動可能であり、取付位置調整ユニット73の搬送を行う搬送レール731のさらに上方の搬送レール741によって調整ステージ71の移動方向と直交する方向(図11の矢印a2、b2方向)に往復移動可能に構成されている。傾き調整ユニット74は、例えば取付位置調整ユニット73によるプロジェクタ5の取付位置調整時のように、プロジェクタカバーB1が外され、開口部にプロジェクタ機構B2が装着されている表示ユニットAが調整作業位置に停止されている時に、プロジェクタ機構B2に内部に装着されているプロジェクタ5の傾き調整を行うものである。
【0076】
傾き調整ユニット74は、調整作業位置に停止されている表示ユニットAのプロジェクタ機構B2の構成中(図9(a)参照)、ベース部材B22の三箇所で取付板B20から立設されるスペーサ軸B271のネジに螺合する二重ナットB275にそれぞれ対応する3つの二重調整レンチ745を有している。二重調整レンチ745の駆動源としては例えばサーボモータが適用される。また、傾き調整ユニット74は、上記3つの二重調整レンチ745をそれぞれ対応する二重ナットB275に臨む位置に移動可能にユニット全体の位置を調整するための駆動機構を備えている。
【0077】
図14は、傾き調整ユニット74に設けられる二重調整レンチ745の構造を示す図である。図14(a)は二重調整レンチ745の要部縦断面図であり、同図(b)は同図(a)の底面図である。
【0078】
図14に示すように、二重調整レンチ745は、内筒部7455aと内筒部7455aを収容する外筒部7451aを有する円筒体で構成される。内筒部7455aは第1レンチ7455を構成し、二重ナットB275の固定用ナットB273に対応する径を有する。第1レンチ7455の二重ナットB275の調整時に固定用ナットB273に対向する面には固定用ナットB273に嵌合する第1レンチ部7456が設けられる。外筒部7451aは第2レンチ7451を構成し、二重ナットB275の調整用ナットB274に対応する径を有する。第2レンチ7451の二重ナットB275の調整時に調整用ナットB274に対向する面には調整用ナットB274に嵌合する第2レンチ部7452が設けられる。第1レンチ7455と第2レンチ7451とは個別に回転及び上下動可能に構成されている。
【0079】
より具体的には、第1レンチ7455の第1レンチ部7456は、二重ナットB275の固定用ナットB273と係合する形状を有し、第2レンチ7451の第2レンチ部7452は、二重ナットB275の調整用ナットB274と係合する形状を有している。このように、二重調整レンチ745は、内筒部7455aとそれを収容する外筒部7451aにそれぞれ二重ナットB275の固定用ナットB273と調整用ナットB274が嵌合する第1レンチ7455と第2レンチ7451を個別に回動可能に設けた二重レンチ構造を有する。
【0080】
傾き調整ユニット74においては、図14の構造を有する3つの二重調整レンチ745がベース部材B22上の3つの二重ナットB275の配置位置と同等の配置パターンで配置されている。これにより、傾き調整ユニット74は、上記3つの二重調整レンチ745をそれぞれ対応する二重ナットB275に臨ませ、サーボモータによって二重調整レンチ745の第1レンチ7455と第2レンチ7451をそれぞれ個別に回転駆動し、二重ナットB275の固定用ナットB273と調整用ナットB274を個別に回転させることで、ベース部材B22に取付板B20を介して取り付けられているプロジェクタ5の傾き調整を行うことができる。すなわち、二重調整レンチ745は二重ナット調整手段を構成する。
【0081】
ここで、先に第2レンチ7451を回転駆動して調整用ナットB274を回転させてプロジェクタ5の傾き調整を行い、次いで、第1レンチ7455を回転駆動して固定用ナットB273を調整用ナットB274に当接するまで回転させることによりプロジェクタ5を当該傾き状態に保持できる。また、第2レンチ7451で調整用ナットB274を回転させる際には第1レンチ7455の第1レンチ部7456に固定用ナットB273が嵌合して回動不能に保持される。これにより、第2レンチ7451で調整用ナットB274を回転させる際にその締め付けトルクが固定用ナットB273に伝達することがなく、その後に締め込む固定用ナットB273による固定力を強固にすることができる。
【0082】
なお、傾き調整ユニット74によるプロジェクタ5の傾き調整(二重調整レンチ745による二重ナットB275の回転駆動による三点調整)と、取付位置調整ユニット73によるプロジェクタ5の取付位置調整(電動ドライバ735による取付ビスB223の回転駆動による四点調整)は、どちらを先に実施しても良い。また、上記三点調整と四点調整をそれぞれ複数回繰り返し調整するようにしても良いし、複数回交互に繰り返し実施するようにしても良い。
【0083】
(計測ユニット75)
計測ユニット75は、レーザ計測器6を有し、ミラー調整ユニット72による反射ミラーB32のミラー調整処理に際し、プロジェクタ5非搭載の表示ユニットAの内部へと投入され、上記ミラー調整後には表示ユニットAの外部へ退避させられる。より詳しく説明すると、計測ユニット75は、表示ユニットAのプロジェクタ5を設置(搭載)するための取付孔から、該プロジェクタ5の設置前に当該表示ユニットAの内部に投入される。表示ユニットAの内部に投入された後、計測ユニット75では、レーザ計測器6からレーザ光を照射させその照射光の反射ミラーB32からの反射光を受光し受光量に応じた測定値(計測結果)を出力する。上述した機能を果たすために、計測ユニット75は、自ユニットを調整作業位置まで搬送させたり待機位置に復帰させるための搬送駆動機構の他、自ユニットを表示ユニットAの内部に投入したり表示ユニットAの外部へと退避させるためのユニット上下動駆動機構、及びレーザ計測器6の駆動回路等を有する。
【0084】
(カメラ76)
カメラ76は、CCDカメラ等の撮像手段により構成される。カメラ76は、光学機構位置調整装置7の台座部8上に設けた支柱に支持され、光学機構位置調整装置7の調整作業位置に置かれる表示ユニットAのフロントスクリーン機構E1の投影面E11aを含む領域をカバーするように撮影を行う。
【0085】
(光学機構位置調整装置7の制御系)
図15は、本実施の形態に係る光学機構位置調整装置7の制御系の構成を示すブロック図である。
図15に示すように、光学機構位置調整装置7は、表示ユニットAの照射光装置Bにおける各光学機構の位置調整のための制御を行う制御装置70を有している。制御装置70は、主制御部7011、メモリ部7013、表示部7016、操作部7017の他、調整ステージ制御部701、ミラー調整制御部702、取付位置調整制御部703、傾き調整制御部704、計測制御部705、撮像制御部706及び画像投影制御部707を有している。
【0086】
CPUにより構成される主制御部7011は、装置全体の制御を行うものであり、本実施の形態では、特に、表示ユニットAの照射光装置Bにおける各光学機構の位置調整に係る各調整ユニット及び機器を統括的に制御する統合調整制御部7012が設けられている。
【0087】
メモリ部7013は、ROM7014、RAM7015等の各種情報領域を有する。ROM7014には、光学機構位置調整プログラムが記憶されている。光学機構位置調整プログラムは、図16を参照して後述する光学機構位置調整処理に係る各処理ステップをコンピュータ、すなわち、CPU7011における統合調整制御部7012に実行させるプログラムである。
【0088】
表示部7016は、液晶ディスプレイ等の表示装置により構成され、各種情報を表示するものである。本実施形態において、表示部7016は、後述する光学機構位置調整処理(図16参照)においてカメラ76により撮像される画像、すなわち、表示ユニットAのフロントスクリーン機構E1に投影された投影画像とフロントスクリーン機構E1の投影面E11aの画像を表示する。
【0089】
操作部7017は、キーボード等の入力装置により構成され、各種の指示を入力するものである。本実施形態において、操作部7017は、後述する光学機構位置調整処理(図16参照)において例えば表示部7016に表示される投影画像とフロントスクリーン機構E1の投影面E11aの画像との重なり(マッピング)具合を見ながら操作者により行われる光学機構位置調整のための各種指示の入力操作を受け付ける。すなわち、操作部7017は受付手段を構成する。
【0090】
調整ステージ制御部701、ミラー調整制御部702、取付位置調整制御部703、傾き調整制御部704、計測制御部705、撮像制御部706、画像投影制御部707は、統合調整制御部7012の制御下で各々対応するユニット及び機器を制御する。
【0091】
調整ステージ制御部701は、調整ステージ71に設けられる第1駆動源711A、第2駆動源711B、その他図示しないアーム部7150、7150を駆動する駆動源、搬送機構用の駆動源等の制御を行う。
【0092】
ミラー調整制御部702は、ミラー調整ユニット72に設けられる例えばステッピングモータ付の4つの電動ドライバ725、その他図示しないユニット移動機構用の駆動源等の制御を行う。
【0093】
取付位置調整制御部703は、取付位置調整ユニット73に設けられる4つの電動ドライバ735、その他図示しないユニット搬送機構用の駆動源等の制御を行う。
【0094】
傾き調整制御部704は、傾き調整ユニット74に設けられる例えばサーボモータ付の3つの二重調整レンチ745、その他図示しないユニット搬送機構用の駆動源等の制御を行う。
【0095】
計測制御部705は、計測ユニット75の表示ユニットA内への投入及び退避のためのユニット上下動駆動機構用の駆動源、表示ユニットA内に搭載された後の計測ユニット75におけるレーザ計測器6の駆動制御、ユニット搬送機構用の駆動源等の制御を行う。
【0096】
撮像制御部706は、カメラ76による投影画像の撮像に係る制御を行い、画像投影制御部707は、位置調整のために表示ユニットAに搭載されるプロジェクタ5の駆動制御を行う。すなわち、撮像制御部706は投影光射出制御手段を構成する。
【0097】
(表示ユニットAの光学機構の位置調整処理)
図16は、光学機構位置調整装置7における表示ユニットAの光学機構の位置調整処理を示すフローチャートである。図17図19図21には、図16における位置調整のための一連の処理ステップに係る動作イメージを示している。
【0098】
図16に示すように、光学機構位置調整装置7において表示ユニットAの光学機構の位置調整を行うには、まず、調整ステージ71にプロジェクタ5を搭載していない表示ユニットAを載置する(ステップS11)。ここで載置される表示ユニットAは、プロジェクタ5の搭載を残す段階まで製造が進んだものであり、例えばその上部に、その後の工程でプロジェクタ5を含むプロジェクタ機構B2を搭載するために必要な開口部(上述した表示ユニットAのプロジェクタ5を設置するための取付孔)が形成されている。このように、光学機構位置調整装置7は、表示ユニットAの組み立て時に光学機構の位置調整を行うものである。次に、操作部7017において移動開始指示の入力操作を行う。この操作により統合調整制御部7012は、調整ステージ制御部701に移動開始指示を送り、調整ステージ制御部701は調整ステージ71を駆動してプロジェクタ5非搭載の表示ユニットAを調整作業位置まで移動させる(ステップS12)。
【0099】
次に、操作部7017において計測器投入指示の入力操作を行う。この操作により、統合調整制御部7012は、計測制御部705に計測器投入指示を送り、計測制御部705は計測ユニット75を表示ユニットA上に移動させるとともに、レーザ計測器6を有する計測ユニット75を上記開口部から表示ユニットA内の本来はプロジェクタ5が搭載される空間内の適宜な位置に移動させてその位置に停止させる。このようにして、計測ユニット75を表示ユニットAの内部に投入する(ステップS13)。
【0100】
次いで、操作部7017において計測開始指示の入力操作を行う。この操作により、統合調整制御部7012は、計測制御部705に計測開始指示を送り、計測制御部705は計測ユニット75を制御し、ミラー機構B3を構成する反射ミラーB32による反射光の計測処理を行わせる(ステップS14)。引き続き、統合調整制御部7012は、ステップS14における反射光の計測結果に基づいてミラー調整制御部702に調整指示を送り、ミラー調整制御部702はミラー調整ユニット72の電動ドライバ725を駆動し、反射ミラーB32の位置調整を実行させる(ステップS15)。
【0101】
ステップS15における反射ミラーB32の位置調整処理の終了後、操作者は操作部7017において計測ユニット75を退避させるための退避指示の入力操作を行う。この操作により、統合調整制御部7012は計測制御部705に退避指示を送り、計測制御部705は計測ユニット75を制御することにより表示ユニットAから計測ユニット75を退避させる。引き続き、統合調整制御部7012は、調整ステージ制御部701に復帰指示を送り、調整ステージ制御部701は調整ステージ71を駆動して計測ユニット75を退避させた表示ユニットAを待機位置まで移動させる(ステップS16)。
【0102】
図17は、図16のステップS11〜S16までの処理動作、すなわち、待機位置でプロジェクタ5非搭載の表示ユニットAを調整ステージ71に載置し(同図(A)参照)、その表示ユニットAを調整作業位置に移動させ(同図(B)参照)、計測ユニット75を表示ユニットAの内部へと投入してレーザ計測器6による反射光計測処理を行い(同図(C)参照)、上記反射光の計測結果に基づいて反射ミラーB32の位置調整を行い(同図(D)参照)、さらに計測ユニット75を表示ユニットAの外部へ退避させたうえで、調整ステージ71を駆動して表示ユニットAを待機位置まで戻す(同図(E)参照)処理の流れを模式的に示している。
【0103】
図17の(C)に示す反射光計測処理(図16のステップS14)において、表示ユニットA内に投入された計測ユニット75のレーザ計測器6は、計測制御部705の制御により、図18に示すようにレーザ光を出射させ、該レーザ光の反射ミラーB3による反射光を受光してその受光出力を計測制御部705に送出する。統合調整制御部7012は、計測制御部705からレーザ計測器6の受光出力を取り込み、該受光出力から、今回受光したレーザ光の予め設定されている基準受光出力からの変位量を求める。
【0104】
図17の(D)に示すミラー位置調整処理(図16のステップS15)において、統合調整制御部7012は、レーザ計測器6の受光出力から求めたレーザ光の変位量に基づき、レーザ光の受光出力が上記基準受光出力になるように、つまり、上記レーザ光の変位量が零になるようにすることを指示する調整指令を出力する。ミラー調整制御部702は、上記調整指令に基づき、ミラー調整ユニット72の4つの電動ドライバ725を回転駆動し、リフレクタ保持部B11の角度調整穴B111からミラーストッパB33、B34の角度調整穴B331、B341に螺合されるネジを回転させることにより(図5図7参照)、レーザ計測器6からの照射光の進行方向に対する反射ミラーB32の反射角度を上記基準受光出力が得られるように微調整する。
【0105】
再び図16に戻ってステップS16以降の処理について説明する。ステップS16において、計測ユニット75が外部へと退避された表示ユニットAが待機位置まで戻ると、次に、表示ユニットAの正規搭載位置にプロジェクタ5を載置する(ステップS17)。ここでプロジェクタ5は、プロジェクタ機構B2の構成要素である取付板B20(図8参照)の下面に取り付けられており、当該プロジェクタ機構B2とともに表示ユニットAに搭載される。この作業に際しては、統合調整制御部7012から取付位置調整ユニット73の4つの電動ドライバ735を駆動し、プロジェクタ機構B2のベース部材B22上の四箇所の取付ビスB223をビス穴B251に対する螺合を締める方向に回転させることによりプロジェクタ機構B2を固定部材B25、B26に取り付ける。ここでは、取付ビスB223のビス穴B251に対する締め込みを加減することで例えば仮留めの状態としておく。
【0106】
次に、操作部7017において移動開始指示の入力操作を行い、この操作により、統合調整制御部7012は調整ステージ制御部701を通じて調整ステージ71を駆動し、表示ユニットAを調整作業位置まで移動させる(ステップS18)。
【0107】
引き続き、上記調整作業位置において、操作部7017において画像投影指示の入力操作を行う。この操作により、統合調整制御部7012は、画像投影制御部707に画像投影指示を送り、画像投影制御部707はプロジェクタ5からプロジェクションマッピング用の画像を出射させ、該画像を位置調整完了後の反射ミラーB32により反射させてフロントスクリーン機構E1の投影面E11aに投影させる制御を行う(ステップS19)。
【0108】
また、上記画像投影指示の入力操作を受け付けると、統合調整制御部7012は、撮像制御部706に撮像指示を送り、撮像制御部706がカメラ76を制御し、表示ユニットAのフロントスクリーン機構E1の投影面E11aへの投影画像を撮影させ、その撮影画像を撮像制御部706を通じて取り込み、表示部7016に表示する(ステップS20)。
【0109】
その後、操作者は、表示部7016に表示されたカメラ76の撮像画像を見ながら、投影画像と投影面E11aとが適正な位置関係で重なるように調整するための傾き調整指示または取付位置調整指示の入力操作を操作部7017において行う。操作部7017において傾き調整指示の入力操作が行われると、統合調整制御部7012は、傾き調整制御部704に傾き調整指示を送り、傾き調整制御部704が傾き調整ユニット74の3つの二重調整レンチ745を駆動してプロジェクタ5の傾き調整を行わせる(ステップS21)。
【0110】
これに対し、操作部7017において取付位置調整指示の入力操作が行われると、統合調整制御部7012は、取付位置調整制御部703に取付位置調整指示を送り、取付位置調整制御部703が取付位置調整ユニット73の4つの電動ドライバ735を駆動し、プロジェクタ機構B2のベース部材B22を固定する4つの取付ビスB223をビス穴B251との螺合が緩む方向に回転させる(図9参照)。
【0111】
これにより、ベース部材B22は取付片B221の位置調整孔B222の孔径の取付ビスB223に対する余裕分だけ動くことが可能な状態に保たれる。この状態で、統合調整制御部7012は調整ステージ制御部701に位置移動指示を送り、調整ステージ制御部701が調整ステージ71の第1調整ステージ71Aを駆動し、アーム部7150、7150でベース部材B22の四箇所(図9の把持位置B225で示す箇所)を把持したうえでプロジェクタ機構B2を例えば図9におけるXYZ座標上のX方向に動かすことによってプロジェクタ5の取付位置の調整を行う(ステップS22)。
【0112】
ステップS22におけるプロジェクタ5の位置調整処理の終了後、操作者は、表示部7016に表示されたカメラ76の撮像画像を見ながら、上述したプロジェクタ5の傾き調整と合わせて投影画像が投影面E11aの適正な位置に投影されていること、つまりプロジェクタ5の正確なXYθ調整が行われたことを確認して操作部7017から固定指示の入力操作を行う。
【0113】
この操作により、統合調整制御部7012は、取付位置調整制御部703に固定指示を送る。取付位置調整制御部703は、上記固定指示に基づいて取付位置調整ユニット73の4つの電動ドライバ735を駆動し、プロジェクタ機構B2のベース部材B22を固定する4つの取付ビスB223をビス穴B251との螺合が締まる方向に回転させることによりプロジェクタ機構B2を固定部材B25、B26に固定する(ステップS23)。
【0114】
ステップS23でのプロジェクタ機構B2(プロジェクタ5)の固定処理終了後、統合調整制御部7012は、操作部7017での復帰指示の入力操作に基づき調整ステージ制御部701に復帰指示を送る。調整ステージ制御部701は、上記復帰指示に基づいて調整ステージ71を駆動して表示ユニットAを待機位置まで移動(復帰)させる(ステップS24)。
【0115】
図19は、図16におけるステップS16〜S21までの処理動作、すなわち、待機位置で表示ユニットAにプロジェクタ5を搭載し(同図(F)参照)、その表示ユニットAを調整作業位置に移動させ(同図(G)参照)、該調整作業位置でプロジェクタ5を駆動して表示ユニットAのフロントスクリーン機構E1の投影面E11aに画像を投影し(同図(H)参照)、投影面E11aへ投影された投影画像をカメラ76で撮像して表示部7016に表示し(同図(I)参照)、表示された撮像画像を見ながら操作者による操作部7017からの指示入力に基づき傾き調整ユニット74によってプロジェクタ5の傾き調整を行う(同図(J)参照)処理の流れを模式的に示している。
【0116】
図19の(H)に示す画像の投影処理(図16のステップS19)において、統合調整制御部7012は、画像投影制御部707を通じてプロジェクタ5を駆動し、例えば図20に示すように画像(プロジェクションマッピング画像)を出射させる。プロジェクタ5から出射された画像は反射ミラーB32で反射されてフロントスクリーン機構E1の投影面E11aに投影される。この時、カメラ76は、投影面E11aに投影される画像(投影画像)を撮像し、その撮像出力を撮像制御部706に送出する。
【0117】
図19の(I)に示す投影画像の撮像、表示の処理(図16のステップS20)において、統合調整制御部7012は、撮像制御部706を通じてカメラ76の撮像出力(図20で投影面E11aに投影された投影画像の撮像画像)を取り込み、この撮像画像(投影画像と投影面E11aの画像)を表示部7016に表示する。
【0118】
図19の(J)に示す傾き調整処理(図16のステップS21)において、統合調整制御部7012は、操作部7017での傾き調整指示の入力操作に基づき傾き調整制御部704を通じて傾き調整ユニット74に設けられる3つの二重調整レンチ745を駆動し、ベース部材B22(図9参照)上のそれぞれ対応する3つの二重ナットB275の調整を行う。その際、傾き調整制御部704は3つの二重調整レンチ745毎に第2レンチ7451と第1レンチ7455を別々に作動させ、調整用ナットB274と固定用ナットB273を別々に締め付けるように制御する。
【0119】
図22は、二重調整レンチ745による二重ナットB275の締め付け態様を示す説明図であり、同図(a)は調整用ナットB274の締め付け態様を示し、同図(b)は固定用ナットB273の締め付け態様を示す。図19の(J)に示す傾き調整において、傾き調整制御部704は、図22(a)に示すように、まず3つの二重調整レンチ745の第2レンチ7451により各々対応する二重ナットB275の調整用ナットB274を回転駆動する。
【0120】
これにより、各二重ナットB275の位置でベース部材B22と取付板B20との間の距離が調整され、取付板B20の下面に取り付けられているプロジェクタ5の傾きが調整される。この調整処理を、表示部7016に表示される投影画像はフロントスクリーン機構E1の投影面E11aの適正な位置に投影されるまで実行することで、プロジェクタ5を適正な投影が行える傾きに調整することができる。
【0121】
より具体的に説明すると、プロジェクタ5の傾きは、3つの二重ナットB275の締め付け位置によって調整可能である。例えば、3つの二重ナットB275が図9(b)に示すようにベース部材B22と取付板B20がほぼ平行となるようにスペーサ軸B271のネジに螺合している状態から全ての二重ナットB275を均等に緩めるとプロジェクタ5を上方の動かすことができ、逆に、上記状態から全ての二重ナットB275を均等に締め込んでいくとプロジェクタ5を下方に動かすことができる。従って、この時の二重ナットB275の調整作業は、プロジェクタ5の図9に示すXYZ軸上のY軸方向の位置調整を可能にする。
【0122】
3つの二重ナットB275が図9(b)に示すような状態でスペーサ軸B271のネジに螺合している状態から例えば同図に向かって右側の二重ナットB275のみを締め込む(または左側の二重ナットB275のみを緩めると)とプロジェクタ5を同図に向かって右側に傾かせることができ、逆に、同図に向かって左側の二重ナットB275のみを締め込む(または右側の二重ナットB275のみを緩めると)プロジェクタ5を同図に向かって左側に傾かせることができる。従って、この時の二重ナットB275の調整作業は、プロジェクタ5の図9に示すXYZ軸上のZ軸方向の回転調整を可能にする。
【0123】
これにより、例えば図23(a)において、投影画像が点線で示す位置に投影されている状態でプロジェクタ5を上述したようにY軸方向へ移動させるように調整作業を行うことで、この投影画像を図23(a)の実線で示す高さ位置に投影させることが可能になる。また、図23(a)の投影状態となるように調整した後、さらにプロジェクタ5を上述したようにZ軸回りに回転させる調整作業を行うことで、この投影画像を図23(b)の実線で示すように投影面E11aに対して傾きが補正された状態で投影させること可能になる。
【0124】
上述した方法により各二重ナットB275の調整用ナットB274の締め込み量によってプロジェクタ5のY軸方向の調整とθ調整(Z軸を中心とする回転調整)を行った後、3つの二重調整レンチ745でそれぞれ対応する二重ナットB275の固定用ナットB273を調整用ナットB274上に締め込むことで調整用ナットB274がその位置を保持するように固定することができる。このように、本実施形態において、統合調整制御部7012は、操作部7017により受け付けた位置調整指示(取付位置調整指示、傾き調整指示)に基づきプロジェクタ5の位置と調整用投影光の光軸に対する回転とを調整可能に固定部調整手段(取付位置調整ユニット73)による固定部(取付ビスB223)の調整と複数の二重ナット調整手段(傾き調整ユニット74)による複数の二重ナットB275の調整との制御を行う調整制御手段を構成する。
【0125】
図21は、図16におけるステップS22、S23の処理動作、すなわち、表示部7016に表示された撮像画像(画像の投影とその撮像画像の表示処理については同図(H)及び(I)参照:同図(H)及び(I)は図19の(H)及び(I)と同等)を見ながら操作者による操作部7017からの指示入力に基づき取付位置調整ユニット73によってプロジェクタ5の取付位置の調整を行い(同図(K1),(K2)参照)、該取付位置の調整完了後、表示ユニットAを待機位置に復帰させる(同図(L)参照)処理の流れを模式的に示している。
【0126】
図21の(K1)に示す位置調整処理(第1処理)において、統合調整制御部7012は、操作部7017での取付位置調整指示の入力操作に基づき取付位置調整制御部703に取付位置調整指示を送り、取付位置調整制御部703が取付位置調整ユニット73の4つの電動ドライバ735を駆動し、プロジェクタ機構B2のベース部材B22を固定する4つの取付ビスB223をビス穴B251との螺合が緩む方向に回転させる(図9参照)。
【0127】
これにより、ベース部材B22は取付片B221の位置調整孔B222の孔径の取付ビスB223に対する余裕分だけ動くことが可能な状態に保たれる。図21の(K2)に示す位置調整処理(第2処理)において、統合調整制御部7012は、ベース部材B22が上述したように動くことができるようになった状態で、調整ステージ制御部701に位置移動指示を送る。これにより、調整ステージ制御部701は調整ステージ71の第1調整ステージ71Aを駆動し、アーム部7150、7150でベース部材B22の四箇所(図9に示す把持位置B225)を把持したうえでプロジェクタ機構B2を例えば図9におけるXYZ座標上のX方向に動かすことによってプロジェクタ5の取付位置の調整を行うことができる。
【0128】
具体例としては、例えば投影画像が図23(a)に示すようにY軸方向に移動され、その移動後の位置で図23(b)に示すようにZ軸周りの回転が行われた状態で、さらに当該投影画像が図23(c)に示すように投影面E11aの適正な投影位置上にくるようにプロジェクタ5をX軸方向へ移動調整することができる。
【0129】
図21の(K2)に示す位置調整処理(第2処理)の終了後、統合調整制御部7012は、操作部7017での固定指示の入力操作に基づき、取付位置調整ユニット73の4つの電動ドライバ735を駆動し、プロジェクタ機構B2のベース部材B22を固定する4つの取付ビスB223をビス穴B251との螺合が締まる方向に回転させることによりプロジェクタ機構B2を固定部材B25、B26に固定する。
その後、図21の(L)に示す復帰処理において、統合調整制御部7012は、操作部7017での復帰指示の入力操作に基づき調整ステージ制御部701に復帰指示を送り、調整ステージ制御部701は、上記復帰指示に基づいて調整ステージ71を駆動して表示ユニットAを待機位置まで移動(復帰)させる。
【0130】
遊技機1に実装する前の表示ユニットAを対象とした図16に示す一連の光学機構位置調整処理(図17図19及び図21に示す動作イメージ参照)によって、反射ミラーB32の角度調整、プロジェクタ5の位置と調整用投影光の光軸に対する回転とが調整された表示ユニットAを組み立てることができる。
【0131】
上述した光学機構位置調整を経て組み立てられた各表示ユニットAは、その後、遊技機1のキャビネット21の内部に組み込まれ、遊技機1として製品化される。この時、遊技機1に組み込まれた表示ユニットAは、上述したように、光学機構位置調整装置7によって反射ミラーB32の角度の調整、プロジェクタ5の位置と回転が調整されているために、組み込んだ後の反射ミラーB32及びプロジェクタ5の調整作業が大幅に軽減できる。
【0132】
以上説明したように、本実施形態に係る光学機構位置調整装置7は、プロジェクタ5を非搭載の表示ユニットAを調整ステージ71に載置して移動させ、プロジェクタ5を組み込むための開口からレーザ計測器6を有する計測ユニット75を表示ユニットA内に投入するとともに、その後、レーザ計測器6から出射させた出射光(レーザー)の反射ミラーB32による反射光をレーザ計測器6で計測し、その計測結果に基づき反射ミラーB32の位置調整を行うミラー調整ユニット72を備える。
【0133】
これにより、表示ユニットAの位置に応じて反射ミラーB32を位置調整することができる。したがって、反射ミラーB32が適正位置となっていることから、プロジェクタ5を除いた表示ユニットAの光学機構の位置ずれに関する個体差をなくすことができる。
【0134】
また、本実施形態に係る光学機構位置調整装置7は、プロジェクタ5を仮搭載し、そのプロジェクタ5からフロントスクリーン機構E1の投影面E11aの投影した投影画像を撮像して表示し、表示された投影画像を見ながらの傾き調整指示及び取付位置調整指示を受け付けるとともに、上記傾き調整指示に基づき二重調整レンチ745で二重ナットB275を回転させることによりプロジェクタ5の傾きを調整する傾き調整ユニット74と、上記取付位置調整指示に基づいて電動ドライバ735でプロジェクタ5の固定を解除し移動可能とすることでプロジェクタ5の取付位置を調整する取付位置調整ユニット73を有する。
【0135】
これにより、取付位置調整ユニット73及び傾き調整ユニット74を用い、投影面E11aに対する投影画像に基づいてプロジェクタ5の位置及び回転を投影面に対して適正な位置となるように調整できる。
【0136】
なお、本実施形態では、操作者が、表示部7016に表示される投影画像とフロントスクリーン機構E1の投影面E11aの画像との重なり具合を見ながら、操作部7017を用いてプロジェクタ5の傾き調整指示と取付位置調整指示の入力操作を行い、統合調整制御部7012が、上記入力操作により入力された傾き調整指示と取付位置調整指示に基づき調整ユニット74の二重調整レンチ745と取付位置調整ユニット73の電動ドライバ735を駆動してそれぞれプロジェクタ5の傾き調整と取付位置調整を行う(手動調整する)場合について述べている。しかしながら、本発明は、これに限らず、プロジェクタ5の傾き調整と取付位置調整を自動で行う(自動調整する)構成とすることもできる。
【0137】
プロジェクタ5の傾きと取付位置を自動調整する場合は、例えば、統合調整制御部7012が、カメラ76により撮像されたプロジェクタ5からの投影画像とフロントスクリーン機構E1の投影面E11aの画像との重なり具合をチェックし、そのチェック結果に基づき、プロジェクタ5からの投影光を投影面E11aの適正な位置に投影可能にするための傾き調整指示と取付位置調整指示を傾き調整制御部704と取付位置調整制御部703にそれぞれ送り、傾き調整ユニット74の二重調整レンチ745と取付位置調整ユニット73の電動ドライバ735を駆動制御するようにすれば良い。
【0138】
上述したように、本発明によれば、プロジェクタ5の傾きと取付位置を操作者が目視で調整(手動調整)する構成、または自動で調整する構成のいずれかの構成も適用できるが、カメラ76により撮像された上記投影画像を表示する表示手段(例えば、表示部7016、若しくは表示部7016に上記撮像画像を表示する機能)は、上述した手動調整の場合のみ必要であり、自動で調整する場合には当該表示手段は不要となる。
【0139】
また、本実施形態に係る光学機構位置調整装置7は、調整対象の表示ユニットAを載せる調整ステージ71が、表示ユニットA内のプロジェクタ機構B2(プロジェクタ5)をアームによって把持して表示ユニットAとは分離して動かすことができる第1調整ステージ71Aと、第1調整ステージ71Aとは接触せずに分離され、表示ユニットAを搭載して移動させる第2調整ステージ71Bと、を備える。図13に示す構造、及び図16のステップS21、S22の説明からも分かるように、第1調整ステージ71Aは、把持手段(一対の側面部材713A、713A)に連結され、該把持手段のアーム部7150、7150により把持されたプロジェクタ5を、固定部調整手段(取付位置調整ユニット73)と複数の二重ナット調整手段(傾き調整ユニット74)とによってプロジェクタ5の位置と調整用投影光の光軸に対する回転とを調整可能に表示ユニットAに対して可動させる構造を有している。
【0140】
このように、一つの調整ステージ71を上下方向に分離するように分割させた構成とすることで、表示ユニットAを動かさずに表示ユニットAに搭載されているプロジェクタ5のみを稼働させることができる。したがって、表示ユニットAに搭載されているプロジェクタ5の例えば反射ミラーに位置ずれが生じている場合であっても、調整ステージ71から表示ユニットAを降ろすことなく調整ステージ71上で位置調整を行うことができる。
【0141】
また、本実施形態に係る光学機構位置調整装置7は、プロジェクタ5の傾きを調整するためのそれぞれ径の異なる固定用ナットB273及び調整用ナットB274から成る二重ナットB275の調整治具として、固定用ナットB273に嵌合可能な第1レンチ部7456を有する第1レンチ7455と、第1レンチ7455を軸方向に移動可能に収容し、調整用ナットB274に嵌合可能な第2レンチ部7452を有する第2レンチ7451から構成される二重調整レンチ745を備えている。
【0142】
この構成により、二重調整レンチ745の内周(第1レンチ7455)と外周(第2レンチ7451)のそれぞれが回転することにより、二重ナットB275の上下の固定用ナットB273、調整用ナットB274をそれぞれ調整することができる。さらに、固定用ナットB273、調整用ナットB274のいずれか一方のナットを調整する場合であっても、調整を行わないナットが回らないようにロックするので、調整する側からのトルクが伝達されることを防止できる。
【0143】
(変形例)
図24は、本実施形態の変形例に係る光学機構位置調整装置の構成を示す概念図である。変形例に係る光学機構位置調整装置7Aは、台座部8A上に本実施形態に係る光学機構位置調整装置7と同等の調整ステージ71、ミラー調整ユニット72、カメラ76を備えている。
【0144】
本変形例に特有の構成として、光学機構位置調整装置7Aは、回転軸811を中心としの矢印方向(回動方向)に回動可能な回転テーブル81を備えている。回転テーブル81の下側には、取付位置調整ユニット73A、傾き調整ユニット74A、計測ユニット75Aが設けられ、これらは回転テーブル81の回転方向に順に配列されている。取付位置調整ユニット73A、傾き調整ユニット74A、計測ユニット75Aは、それぞれ、光学機構位置調整装置7の取付調整ユニット73、傾き調整ユニット74、計測ユニット75と同等の構成及び機能を有するものである。
【0145】
かかる光学機構位置調整装置7Aの構成によれば、光学機構位置調整装置7と同等の光学機構位置調整処理(図16参照)を行うことができる。その際、取付調整ユニット73A、傾き調整ユニット74A、計測ユニット75Aは、回転テーブル81を回転駆動することにより、それぞれ対応する処理ステップのタイミングに調整作業位置(図24においては、点線で示す計測ユニット75Aの下方位置)にある調整ステージ71上に移動させることができる。
【0146】
したがって、本変形例によれば、取付位置調整ユニット73A、傾き調整ユニット74A、計測ユニット75Aを回転テーブル81の回転方向に沿って配置する構造であることから、設置スペースを大幅に小さくすることができる。
【0147】
この他、本発明は特許請求の範囲に記載の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実現できるものである。例えば、パチンコ遊技機等の他の遊技機、あるいは表示ユニットを実装してプロジェクタマッピングに係る映像機能を有する各種の映像機器等にも適用可能である。
【符号の説明】
【0148】
A 表示ユニット
B 照射光装置
B2 プロジェクタ機構(投影機構)
B3 ミラー機構
B11 リフレクタ保持部(距離調整手段)
B31 ミラーホルダ(距離調整手段)
B32 反射ミラー
B33、B34 ミラーストッパ(距離調整手段)
B223 取付ビス(固定部)
B273 固定用ナット(第1ナット)
B274 調整用ナット(第2ナット)
B275 二重ナット
C スクリーン装置
1 遊技機
5 プロジェクタ(投影手段)
6 レーザ計測器(計測器)
7、7A 光学機構位置調整装置
72 ミラー調整ユニット(ミラー調整手段)
73 取付位置調整ユニット(固定部調整手段)
74 傾き調整ユニット(二重ナット調整手段)
76 カメラ(撮像手段)
735 電動ドライバ(固定部調整手段)
745 二重調整レンチ(二重ナット調整手段)
706 撮像制御部(投影光射出制御手段)
7012 統合調整制御部(調整制御手段)
7017 操作部(受付手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24