(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の防臭用カバーにあっては、種々ある排水口に応じて作らなければならないという問題点が生じた。
【0005】
本発明は、上記の問題点に基づき、排水口の形状に対応することができる空き部屋の消臭方
法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の空き部屋の消臭方法は、消臭液を吸収した吸水性樹脂粒状物と、内部に前記吸水性樹脂粒状物を複数閉じ込めた柔軟性を有する通気性の袋体とを備え、この袋体を空き部屋の排水口又は排水通路内に設置し、柔軟性を有する前記袋体は前記排水口又は排水通路の形状に応じて変形
させることにより、前記排水口又は排水通路を閉
じ、前記吸水性樹脂粒状物から蒸発する消臭成分により前記排水口周囲の
前記空き部屋のにおいを消臭するものである。
【0007】
また、請求項2記載の空き部屋の消臭方法は、請求項1記載の空き部屋の消臭方法において、
更に、非通気性のカバー体で
前記排水口
又は前記排水口の上部より外気に露出
する前記袋体の部位を覆って前記排水口を塞
ぎ、前
記非通気性のカバー体
に、
開口部を設
けるものである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載の空き部屋の消臭方法によれば、空き部屋(例えば、賃貸住宅の空き部屋)の場合、内部に消臭液を吸収した吸水性樹脂粒状物を複数閉じ込めた柔軟性を有する袋体を排水口又は排水通路内に設置し、柔軟性を有する前記袋体は前記排水口又は排水通路の形状に応じて変形し、前記排水口又は排水通路を閉じるようにするため、柔軟性を有する通気性の袋体が種々ある排水口又は排水通路の形状に対応して変形し、排水口よりの臭いの排出をある程度遮断すると共に、吸水性樹脂粒状物から蒸発する消臭成分により排水口周囲の部屋に消臭効果を及ぼし、空き部屋の嫌なにおいを消臭すことができる。
【0018】
また、請求項2記載の空き部屋の消臭方法によれば、前述の請求項1記載の発明の効果に加え、空き部屋(例えば、賃貸住宅の空き部屋)の空き期間、部屋の大きさ等を考慮して、開口部の大きさ、開口部の個数等を適宜決めて設置すれば、空き部屋の消臭効果を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例の排水口の消臭方法に使用される排水口用消臭具の概略的図で、
図1(a)は、柔軟性を有する袋体に消臭液を吸収した吸水性樹脂粒状物を収納している状態の概略的図であり、
図1(b)は、柔軟性を有する袋体に消臭液を吸収した吸水性樹脂粒状物を収納した状態の概略的図である。
【
図2】
図2は、
図1(b)の柔軟性を有する袋体に消臭液を吸収した吸水性樹脂粒状物を収納した排水口用消臭具の一使用形態である流しの排水口に適用する状態を示す概略的斜視図である。
【
図4】
図4は、
図3の排水口に設けられたバスケットに排水口用消臭具が載置され排水通路を閉じるようにした状態の概略的断面図である。
【
図5】
図5は、
図4の排水口用消臭具の袋体内に吸水性樹脂粒状物が消臭液を吸収できない以上に余分に消臭剤が含まれ、袋体を排水通路に設置した場合、前記袋体から前記消臭剤が前記排水通路へ滴下される状態の概略的断面図である。
【
図6】
図6は、
図4と異なる他の実施例で目皿に
図1(b)の排水口用消臭具を設置し、排水口を閉じるように蓋をした状態の概略的断面図である。
【
図7】
図7は、
図1(b)の排水口用消臭具を洗濯機の排水口に設置し、排水口を閉じるように蓋をした状態の概略的断面図である。
【
図8】
図8は、
図1(b)の排水口用消臭具を洗面所に設置し、排水口を閉じるように蓋をした状態の概略的断面図である。
【
図9】
図9は、
図6と異なる他の実施例で、
図6記載の袋体を非通気性のカバー体で覆った状態の概略的断面図である。
【
図11】
図11は、
図9と異なる他の実施例で、
図6記載の袋体を非通気性のカバー体で覆った状態の概略的断面図である。
【
図13】
図13は、
図11と異なる他の実施例で、
図6記載の袋体を非通気性のカバー体で覆った状態の概略的断面図である。
【
図14】
図14は、
図4と異なる他の実施例で、
図4記載の排水口を非通気性のカバー体で覆った状態の概略的断面図である。
【
図16】
図16は、
図10記載の非通気性のカバー体に開口部を形成する過程を示す概略的図である。
【
図17】
図17は、
図16の非通気性のカバー体に開口部を形成した後、
図6記載の袋体を非通気性のカバー体で覆った状態の概略的断面図である。
【
図18】
図18は、
図10記載の非通気性のカバー体に開口部を形成する過程を示す概略的図である。
【
図19】
図19は、
図18の非通気性のカバー体に開口部を形成した後、
図4記載の袋体を非通気性のカバー体で覆った状態の概略的断面図である。
【
図20】
図20は、
図19と異なる他の実施例を示すもので、空き部屋の目皿に
図1(b)の排水口用消臭具を設置し、排水口を閉じるように蓋をした状態の概略的断面図である。
【
図21】
図21は、
図20と異なる他の実施例を示すもので、空き部屋の排水口に設けられたバスケットに排水口用消臭具が載置され排水通路を閉じるようにした状態の概略的断面図である。
【
図22】
図22は、
図21と異なる他の実施例を示すもので、袋体を空き部屋の排水通路に設置した場合、前記袋体から前記消臭剤が前記排水通路へ滴下される状態の概略的断面図である。
【
図23】
図23は、
図22と異なる他の実施例を示すもので、
図22の排水口を開口部を有した非通気性のカバー体で覆った状態の概略的断面図である。
【
図25】
図25は、
図23と異なる他の実施例を示すもので、
図21の排水口を開口部を有した非通気性のカバー体で覆った状態の概略的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の一実施例の空き部屋の消臭方
法を参照して説明する。
【0029】
図1(b)に示す10は排水口用消臭具で、排水口用消臭具10は、消臭液を吸収した吸水性樹脂粒状物11(吸水性樹脂粒状物11は、言い換えれば、吸水性ポリマ−に消臭液剤を含浸させたもの)と、内部に吸水性樹脂粒状物11を複数閉じ込めた柔軟性を有する通気性の袋体12とを備えている。
排水口1は、例えば、
図1〜
図5に示す流しの排水口、
図7に示す洗濯機の排水口、
図8に示す洗面所の排水口等である。
【0030】
排水口用消臭具10の袋体12を排水口1又は排水通路4内に設置し、例えば、
図2、
図3に示すように、目皿2を取り、バスケット3内に載置して排水通路4を閉じるようにしたり(
図4及び
図5参照)、
図6に示すように、目皿2を取らないで、目皿2の上に載置し排水口1を閉じるように蓋をしたり、
図7に示すように、洗濯機の排水口1に設置し、排水口1を閉じるようにしたり、
図8に示すように、洗面所の排水口1に設置し、排水口1を閉じるように蓋をしたりする。
そうすると、柔軟性を有する袋体12は排水口1の形状に応じて変形し、排水口1を閉じるように蓋をすることができる(
図4、
図5、
図6、
図7及び
図8参照)。
【0031】
上述した排水口の消臭方法(排水口用消臭具10)によれば、排水口1を使用しない場合、内部に消臭液を吸収した吸水性樹脂粒状物11を複数閉じ込めた柔軟性を有する通気性の袋体12を排水口1又は排水通路4内に設置し、柔軟性を有する袋体12は排水口1又は排水通路4の形状に応じて変形し、排水口1又は排水通路4を閉じるようにするため、柔軟性を有する通気性の袋体12が種々ある排水口1又は排水通路4の形状に対応して変形し、排水口1よりの臭いの排出を遮断すると共に、吸水性樹脂粒状物11から蒸発する消臭成分により排水口1よりの嫌な臭いの排出を防止することができる。
【0032】
なお、より望ましくは、袋体12内には、吸水性樹脂粒状物11が消臭液を吸収できない以上に余分に消臭液が含まれている、つまり、吸水性樹脂粒状物11の外表面上に消臭液を有し、袋体12を排水口1又は排水通路4内に設置した場合、袋体12の吸水性樹脂粒状物11から消臭液Sが排水通路4へ滴下されるようにするのが良い(
図5参照)。
これは、 吸水性樹脂粒状物11の外表面上に消臭液Sを有し、袋体12を排水口1又は排水通路4内に設置した場合、袋体12の吸水性樹脂粒状物11から消臭液Sが排水通路4へ滴下されるため、排水通路4へも消臭液Sを液体の状態で供給し、消臭効果を高めることができるからである。
【0033】
また、
図9、
図11及び
図13に示すように、袋体12を排水口1に設置した場合、非通気性のカバー体30で排水口1の上部より外気に露出する袋体12の部位を全体に亘って覆うようにすれば、露出する袋体12の部位よりの消臭液の蒸発を抑制し、抑制した分、消臭効果を排水口1の下方の排水通路4に及ぼすことができる。
【0034】
非通気性のカバー体30は、例えば、非通気性の合成樹脂で成形することができ、
図9及び
図10に示す非通気性で形成されたシート状のもの、又は、
図11及び
図13に示す非通気性で形成された下方が開口した立体形状のもの(略円錐形状のもの、その他、図示しないが、コップ形状のもの等)である。
【0035】
即ち、
図9に示す非通気性のカバー体30は、非通気性で形成されたシート状のもので、
図10は、
図9の概略的平面図である。
図10に示すKは、切り取り線を示している。
図9に示す非通気性のカバー体30は、袋体12と別体で、単に、袋体12に載置するだけでも、また、袋体12に接着剤等で一体化するようにしても良い。
【0036】
また、
図9及び
図10に示す非通気性のカバー体30は、非通気性で形成されたシート状のもので、
図10は、
図9の概略的平面図である。
図10に示すKは、切り取り線を示している。
図9に示す非通気性のカバー体30は、袋体12と別体で、単に、袋体12に載置するだけでも、また、袋体12に接着剤等で一体化するようにしても良い。
【0037】
また、
図11及び
図12に示す非通気性のカバー体30は、非通気性で形成された下方が開口した立体形状のもので、
図12は、
図11の概略的平面図である。
図11に示す非通気性のカバー体30は、袋体12と別体で、単に、袋体12の外方に載置するだけでも、また、
図13に示すように、袋体12に接着剤等で一体化するようにしても良い。なお、
図11〜
図13に示すKは、切り取り線を示している。
【0038】
また、
図14及び
図15に示すように、袋体10を排水通路4内に設置した場合、非通気性のカバー体30で排水口1を全体に亘って覆うようにすれば、露出する袋体12の部位よりの消臭液の蒸発を抑制し、抑制した分、消臭効果を排水口1の下方の排水通路4に及ぼすことができる。
また、
図14及び
図15に示す非通気性のカバー体30は、非通気性で形成されたシート状のもので、
図15は、
図14の概略的平面図である。
図15に示すKは、切り取り線を示している。
図15に示す非通気性のカバー体30は、袋体12と別体で、単に、排水口1を全体に亘って覆うようにしたものである。
なお、非通気性のカバー体30は、
図14及び
図15に示す非通気性で形成されたシート状のものに限らず、例えば、
図11に示す非通気性で形成された下方が開口した立体形状のもの(略円錐形状のもの、その他、図示しないが、コップ形状のもの等)でも良い。
【0039】
また、
図9、
図11、
図13及び
図14に示すように、袋体12を排水口1に設置した場合、非通気性のカバー体30で排水口1の上部より外気に露出する袋体12の部位を全体に亘って覆うようにしたが、
図16及び
図17に示すように、非通気性のカバー体30で排水口1を部分的に覆うようにしても良い。
これは、袋体10を排水口1に設置した場合、非通気性のカバー体30で排水口1の上部より外気に露出する袋体10の部位を部分的に覆うことにより、消臭液の量に余裕がある場合、非通気性のカバー体30で覆われていない部位(非通気性のカバー体30の開口部30Aに対向する袋体10の部位)より、消臭液が蒸発して排出され、排水通路4以外の所へも消臭効果を及ぼすことができるからである。
【0040】
また、
図14及び
図15に示すように、袋体10を排水通路4内に設置した場合、非通気性のカバー体30で排水口1を全体に亘って覆うようにしたが、
図18及び
図19に示すように、非通気性のカバー体30で排水口1を部分的に覆うようにしても良い。
これは、袋体10内の吸水性樹脂粒状物11の消臭液の量に余裕がある場合、非通気性のカバー体30で覆われていない排水口1の部位(非通気性のカバー体30の開口部30Aに対向する排水口1の部位)より、消臭液が蒸発して排出され、排水通路4以外の所へも消臭効果を及ぼすことができるようにすることができるからである。
【0041】
なお、上述の実施例においては、
図16、
図18とシート状の非通気性のカバー体30に開口部30Aを形成するようにしたが、
図11乃至
図13記載の立体形状の非通気性のカバー体30の切り取り線Kに沿って切り取るようにして開口部30Aを形成するようにしても良い。
【0042】
本願発明の消臭方法を賃貸住宅の空き部屋の排水口、排水通路に適用した場合、特に、有効である。
即ち、通常、賃貸住宅に入居者がいれば、排水口の中のトラップに水が溜まって、排水通路の臭いの逆流を防ぐが、賃貸住宅の空き部屋の空室期間が長くなると、トラップの中の水が蒸発してなくなり、排水管の臭いが逆流し、この臭いが部屋内にこもる。
このような場合、
図20に示すように、袋体12を空き部屋の排水口1に設置し、排水口1を閉じるようにする。
つまり、内部に消臭液を吸収した吸水性樹脂粒状物11を複数閉じ込めた柔軟性を有する袋体12を排水口1に設置し、柔軟性を有する袋体12は排水口1の形状に応じて変形し、排水口1をある程度閉じるようにするため、柔軟性を有する通気性の袋体12が種々ある排水口1の形状に対応して変形し、排水口1よりの臭いの排出をある程度遮断すると共に、吸水性樹脂粒状物11から蒸発する消臭成分により排水口1周囲の部屋に消臭効果を及ぼし、空き部屋の嫌なにおいを消臭すことができる。
なお、本実施例(
図20)においては、上述した実施例と同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【0043】
また、
図21及び
図22に示すように、袋体12を空き部屋の排水通路4内に設置し、排水通路4を閉じるようにする。
つまり、内部に消臭液を吸収した吸水性樹脂粒状物11を複数閉じ込めた柔軟性を有する袋体12を排水通路4内に設置し、柔軟性を有する袋体12は排水通路4の形状に応じて変形し、排水通路4をある程度閉じるようにするため、柔軟性を有する通気性の袋体12が種々ある排水通路4の形状に対応して変形し、排水通路4よりの臭いの排出をある程度遮断すると共に、吸水性樹脂粒状物11から蒸発する消臭成分により排水通路4周囲の部屋に消臭効果を及ぼし、空き部屋の嫌なにおいを消臭すことができるものである。
なお、本実施例(
図21及び
図22)においては、上述した実施例と同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【0044】
また、
図23及び
図24(又は、
図25及び
図26)に示すように、開口部30Aを有した非通気性のカバー体30で排水口1を覆って排水口1を塞ぐようにしても良い。非通気性のカバー体30の裏面には接着剤が塗布されている。
なお、空き部屋(例えば、賃貸住宅の空き部屋)の空き期間、部屋の大きさ等を考慮して、開口部30Aの大きさ、開口部30Aの個数等を適宜決めて設置すれば、空き部屋の消臭効果を効率良く行うことができるものである。
また、本実施例[
図23及び
図24(又は、
図25及び
図26)]においては、上述した実施例と同一部分に同一符号を付してその説明を省略する。