特許第6444082号(P6444082)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6444082
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】スタビライザ製造装置およびその方法
(51)【国際特許分類】
   B60G 21/055 20060101AFI20181217BHJP
   F16F 1/16 20060101ALI20181217BHJP
   F16F 1/36 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   B60G21/055
   F16F1/16
   F16F1/36 K
   F16F1/36 B
【請求項の数】16
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-149556(P2014-149556)
(22)【出願日】2014年7月23日
(65)【公開番号】特開2016-22871(P2016-22871A)
(43)【公開日】2016年2月8日
【審査請求日】2017年2月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】黒田 茂
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 宏明
【審査官】 岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−290313(JP,A)
【文献】 特開2011−196491(JP,A)
【文献】 特開2000−177009(JP,A)
【文献】 特開2013−258313(JP,A)
【文献】 特開2013−208515(JP,A)
【文献】 特開昭60−131243(JP,A)
【文献】 実開昭58−125613(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60G 21/055
F16F 1/16
F16F 1/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のロール現象を抑制するスタビライザと車体との間に介在するゴム製のブッシュであるゴムブッシュを、前記スタビライザの接着剤層が形成されるゴムブッシュ接着場所に接着するスタビライザ製造装置であって、
製造ライン運搬手段で運ばれ前記ゴムブッシュが前記ゴムブッシュ接着場所に圧接される前記スタビライザを、加熱して前記接着を行うためのキュア炉と、
空気を加熱する熱源装置と、
前記熱源装置で加熱された空気を熱風として送る送風装置と、
前記キュア炉内に前記製造ライン運搬手段に沿って複数設けられ、前記熱風を、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に、近い位置から吹き付けるノズルとを備え
前記ノズルの先端部は、前記熱風を吹き付けるに際して、前記ゴムブッシュに近い側から前記ゴムブッシュから離れるに従って、前記スタビライザから離れるような傾斜が形成されている
ことを特徴とするスタビライザ製造装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスタビライザ製造装置において、
前記ノズルの開口から前記熱風を吹き出すに際して、前記ノズルの開口は前記ゴムブッシュ近くの前記スタビライザに対向して配置されている
ことを特徴とするスタビライザ製造装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のスタビライザ製造装置において、
前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に対して、前記ノズルの反対側の位置に配置され、前記ノズルから吹き出される熱風を反射させ、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュに近い箇所に吹き付ける反射部材を有する
ことを特徴とするスタビライザ製造装置。
【請求項4】
車両のロール現象を抑制するスタビライザと車体との間に介在するゴム製のブッシュであるゴムブッシュを、前記スタビライザの接着剤層が形成されるゴムブッシュ接着場所に接着するスタビライザ製造装置であって、
製造ライン運搬手段で運ばれ前記ゴムブッシュが前記ゴムブッシュ接着場所に圧接される前記スタビライザを、加熱して前記接着を行うためのキュア炉と、
空気を加熱する熱源装置と、
前記熱源装置で加熱された空気を熱風として送る送風装置と、
前記キュア炉内に前記製造ライン運搬手段に沿って複数設けられ、前記熱風を、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に、近い位置から吹き付けるノズルとを備え
前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に対して、前記ノズルの反対側の位置に配置され、前記ノズルから吹き出される熱風を反射させ、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュに近い箇所に吹き付ける反射部材を有する
ことを特徴とするスタビライザ製造装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載のスタビライザ製造装置において、
前記反射部材は、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に対向して凹む凹形状を有する
ことを特徴とするスタビライザ製造装置。
【請求項6】
請求項3から請求項5の何れか一項に記載のスタビライザ製造装置において、
前記スタビライザを前記製造ライン運搬手段に固定する固定用冶具を備え、
前記反射部材は、前記固定用冶具に取り付けられる
ことを特徴とするスタビライザ製造装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6の何れか一項に記載のスタビライザ製造装置において、
前記ゴムブッシュが圧接される前記スタビライザは、前記製造ライン運搬手段により、前記キュア炉内をその入口からその出口まで運ばれ、
前記キュア炉の前記入口側に配置される前記ノズルから吹き出される前記熱風の風量は、前記出口側に配置される前記ノズルから吹き出される前記熱風の風量より多く設定される
ことを特徴とするスタビライザ製造装置。
【請求項8】
車両のロール現象を抑制するスタビライザと車体との間に介在するゴム製のブッシュであるゴムブッシュを、前記スタビライザの接着剤層が形成されるゴムブッシュ接着場所に接着するスタビライザ製造装置であって、
製造ライン運搬手段で運ばれ前記ゴムブッシュが前記ゴムブッシュ接着場所に圧接される前記スタビライザを、加熱して前記接着を行うためのキュア炉と、
空気を加熱する熱源装置と、
前記熱源装置で加熱された空気を熱風として送る送風装置と、
前記キュア炉内に前記製造ライン運搬手段に沿って複数設けられ、前記熱風を、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に、近い位置から吹き付けるノズルとを備え
前記ゴムブッシュが圧接される前記スタビライザは、前記製造ライン運搬手段により、前記キュア炉内をその入口からその出口まで運ばれ、
記キュア炉の前記入口側に配置される前記ノズルから吹き出される前記熱風の風量は、前記出口側に配置される前記ノズルから吹き出される前記熱風の風量より多く設定される
ことを特徴とするスタビライザ製造装置。
【請求項9】
請求項1から請求項の何れか一項に記載のスタビライザ製造装置において、
前記熱源装置による前記空気を加熱する温度は一定温度である
ことを特徴とするスタビライザ製造装置。
【請求項10】
車両のロール現象を抑制するスタビライザと車体との間に介在するゴム製のブッシュであるゴムブッシュを、前記スタビライザの接着剤層が形成されるゴムブッシュ接着場所に接着するスタビライザ製造装置であって、
製造ライン運搬手段で運ばれ前記ゴムブッシュが前記ゴムブッシュ接着場所に圧接される前記スタビライザを、加熱して前記接着を行うためのキュア炉と、
空気を加熱する熱源装置と、
前記熱源装置で加熱された空気を熱風として送る送風装置と、
前記キュア炉内に前記製造ライン運搬手段に沿って複数設けられ、前記熱風を、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に、近い位置から吹き付けるノズルとを備え
前記熱源装置による前記空気を加熱する温度は一定温度である
ことを特徴とするスタビライザ製造装置。
【請求項11】
車両のロール現象を抑制するスタビライザと車体との間に介在するゴム製のブッシュであるゴムブッシュを、前記スタビライザの接着剤層が形成されるゴムブッシュ接着場所に接着するスタビライザ製造方法であって、
熱源装置により、空気が加熱され、
送風装置により、前記加熱された空気が熱風として製造ライン運搬手段に沿って設けられる複数のノズルに送られ、
キュア炉内を、前記製造ライン運搬手段により、前記ゴムブッシュが前記ゴムブッシュ接着場所に圧接される前記スタビライザが運ばれ、
前記ノズルは、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に、近い位置から前記熱風を吹き付け、
前記ノズルの先端部は、前記熱風を吹き付けるに際して、前記ゴムブッシュに近い側から前記ゴムブッシュから離れるに従って、前記スタビライザから離れるような傾斜が形成されている
ことを特徴とするスタビライザ製造方法。
【請求項12】
請求項11に記載のスタビライザ製造方法において、
前記ノズルの開口から前記熱風を吹き出すに際して、前記ノズルの開口は前記ゴムブッシュ近くの前記スタビライザに対向して配置されている
ことを特徴とするスタビライザ製造方法。
【請求項13】
車両のロール現象を抑制するスタビライザと車体との間に介在するゴム製のブッシュであるゴムブッシュを、前記スタビライザの接着剤層が形成されるゴムブッシュ接着場所に接着するスタビライザ製造方法であって、
熱源装置により、空気が加熱され、
送風装置により、前記加熱された空気が熱風として製造ライン運搬手段に沿って設けられる複数のノズルに送られ、
キュア炉内を、前記製造ライン運搬手段により、前記ゴムブッシュが前記ゴムブッシュ接着場所に圧接される前記スタビライザが運ばれ、
前記ノズルは、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に、近い位置から前記熱風を吹き付け、
反射部材が、前記ノズルから吹き出される前記熱風を反射して前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュに近い箇所に吹き付ける
ことを特徴とするスタビライザ製造方法。
【請求項14】
請求項13に記載のスタビライザ製造方法において、
前記反射部材は、前記スタビライザを前記製造ライン運搬手段に固定する固定用冶具に取り付けられる
ことを特徴とするスタビライザ製造方法。
【請求項15】
請求項11から請求項14の何れか一項に記載のスタビライザ製造方法において、
前記キュア炉の入口側に配置される前記ノズルから吹き出される前記熱風の風量は、出口側に配置される前記ノズルから吹き出される前記熱風の風量より多く設定される
ことを特徴とするスタビライザ製造方法。
【請求項16】
車両のロール現象を抑制するスタビライザと車体との間に介在するゴム製のブッシュであるゴムブッシュを、前記スタビライザの接着剤層が形成されるゴムブッシュ接着場所に接着するスタビライザ製造方法であって、
熱源装置により、空気が加熱され、
送風装置により、前記加熱された空気が熱風として製造ライン運搬手段に沿って設けられる複数のノズルに送られ、
キュア炉内を、前記製造ライン運搬手段により、前記ゴムブッシュが前記ゴムブッシュ接着場所に圧接される前記スタビライザが運ばれ、
前記ノズルは、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に、近い位置から前記熱風を吹き付け、
前記キュア炉の入口側に配置される前記ノズルから吹き出される前記熱風の風量は、出口側に配置される前記ノズルから吹き出される前記熱風の風量より多く設定される
ことを特徴とするスタビライザ製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタビライザを車体に固定するに際して用いるゴムブッシュをスタビライザに固定するためのスタビライザ製造装置およびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両には左右の車輪の上下動の偏差を解消すべく、スタビライザが用いられている。
スタビライザは、左右の一対のサスペンションにそれぞれ連結されるアーム部と、ねじり変形およびその復元が行われるスタビライザバー部とを有している。
【0003】
スタビライザバーの中央部は、ゴムブッシュを介して、車体に対して回転自在となるように設けられている。
ゴムブッシュは、左右の車輪に加わる衝撃、振動などを吸収したり、和らげる緩衝材である。ゴムブッシュはブラケットに固着され、ブラケットはボルトを用いて車体に固定される。
【0004】
スタビライザバーにゴムブッシュを取り付ける場合、従来は固着等せず、単にゴムブッシュをスタビライザバーの中央部に挿通するだけであった。
つまり、スタビライザバーは、車体に固定されるゴムブッシュに対して、スラスト自在であり、かつ、回転自在に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−27311号公報
【特許文献2】特開2012−121414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、スタビライザバーとゴムブッシュとは移動自在であるので、両者の間には隙間、すなわちクリアランスが存在する。そのため、スタビライザバーとゴムブッシュとの間には、面圧のばらつきが存在する。
【0007】
また、スタビライザバーとゴムブッシュとの隙間に、砂、泥が入り、スタビライザバー表面に形成した塗膜が浸食されたり、スタビライザバーの摩耗が進行するおそれがある。
また、スタビライザバーとゴムブッシュとの間に水が浸入したり、気温が非常に低温になったりしたときには、ゴムブッシュがスタビライザバーに対してスリップして異音が発生するなどの不具合が発生する。
【0008】
加えて、車両がカーブする際、スタビライザバーと車体に固定されるゴムブッシュとがズレるおそれがあり、ステアリング応答性が良好とは言い難い。そのため、アルミニウム製のズレ止め(図示せず)をゴムブッシュ近傍に設けたりしている。この場合、ズレ止めの分、車両の重量が増加し、燃費向上という昨今の潮流に反する。
【0009】
これらの不具合を解消するため、近年、ゴムブッシュを接着剤で固着させたスタビライザバーが開発され、また、これに関する特許文献が開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0010】
しかしながら、ゴムブッシュをスタビライザバーに接着する場合、約160℃前後で半時間ほど全体加熱炉内で加熱接着する必要がある。
炉内で加熱接着する場合、炉内全体を少なくとも約160℃前後の温度に加熱する必要がある。
【0011】
図13に、従来のゴムブッシュをスタビライザバーに接着する際の炉内の温度推移を表わすグラフを示す。図13の横軸に時間(min:分)を示し、図13の縦軸に炉内の温度を示す。
図13から明らかなように、炉内温度の立ち上がりが遅い、スタビライザバーが約160℃前後に加熱された後の熱エネルギが無駄になるなどのおそれがある。
加えて、スタビライザバー全体を加熱するので、余分な熱エネルギを消費し、コスト高につながるおそれがある。
【0012】
ところで、このような輻射熱、放射熱による全体加熱炉の場合、炉内の設定温度に対し、空気伝熱等によるロスのため、熱源は対象物の接着時の設定温度に対し、より高く設定される。
【0013】
また、対象物が炉内に侵入した際に室温から、できるだけ急速に対象物の設定温度にするために熱源設定温度は、図5の二点鎖線で示すように、入口付近ではさらに高く設定する場合がある。以上のことから、さらに余分な熱エネルギを消費する可能性が高い。
【0014】
本発明は上記実状に鑑み、低コスト、省スペースでスタビライザにゴムブッシュを加熱接着できるスタビライザ製造装置およびその方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記課題を解決するため、本発明の請求項1のスタビライザ製造装置は、車両のロール現象を抑制するスタビライザと車体との間に介在するゴム製のブッシュであるゴムブッシュを、前記スタビライザの接着剤層が形成されるゴムブッシュ接着場所に接着するスタビライザ製造装置であって、製造ライン運搬手段で運ばれ前記ゴムブッシュが前記ゴムブッシュ接着場所に圧接される前記スタビライザを、加熱して前記接着を行うためのキュア炉と、空気を加熱する熱源装置と、前記熱源装置で加熱された空気を熱風として送る送風装置と、前記キュア炉内に前記製造ライン運搬手段に沿って複数設けられ、前記熱風を、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に、近い位置から吹き付けるノズルとを備え、前記ノズルの先端部は、前記熱風を吹き付けるに際して、前記ゴムブッシュに近い側から前記ゴムブッシュから離れるに従って、前記スタビライザから離れるような傾斜が形成されている。
【0016】
請求項11のスタビライザ製造方法は、請求項1のスタビライザ製造装置を実現する方法である。
【0017】
請求項1および請求項11の本発明によれば、ゴムブッシュ接着場所の近傍からゴムブッシュ接着場所に熱伝達により熱を付与するので、熱ロスが少なく済み、省エネルギ化を図れる。加えて、ゴムブッシュ接着場所を加熱するためのスペースが極めて小さい。
また、請求項1および請求項11の本発明によれば、ノズルの先端部は、熱風を吹き付けるに際して、ゴムブッシュに近い側からゴムブッシュから離れるに従って、スタビライザから離れるような傾斜が形成されるので、ゴムブッシュに当たる熱風が少なく、スタビライザに当たる熱風が多くなる。そのため、ゴムブッシュの熱による劣化が抑えられる。また、熱伝導率が低いゴムブッシュにより熱伝導率が高いスタビライザに熱が多く付与されるので、熱伝導率が高いスタビライザの熱伝導により、効率的かつ効果的にスタビライザのゴムブッシュの接着場所の加熱が遂行できる。この点からも、省エネルギ化が図れる。
【0018】
請求項2のスタビライザ製造装置は、請求項1に記載のスタビライザ製造装置において、前記ノズルの開口から前記熱風を吹き出すに際して、前記ノズルの開口は前記ゴムブッシュ近くの前記スタビライザに対向して配置されている。
【0019】
請求項12のスタビライザ製造方法は、請求項2のスタビライザ製造装置を実現する方法である。
【0020】
請求項2および請求項12の本発明によれば、ノズルの開口はゴムブッシュ近くのスタビライザに対向して配置されるので、ノズルの開口から吹き出される熱風が直接ゴムブッシュに当たることが回避され、ゴムブッシュの劣化が可及的に抑制される。
【0021】
請求項3のスタビライザ製造装置は、請求項1または請求項2に記載のスタビライザ製造装置において、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に対して、前記ノズルの反対側の位置に配置され、前記ノズルから吹き出される熱風を反射させ、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュに近い箇所に吹き付ける反射部材を有している。
【0024】
請求項4のスタビライザ製造装置は、車両のロール現象を抑制するスタビライザと車体との間に介在するゴム製のブッシュであるゴムブッシュを、前記スタビライザの接着剤層が形成されるゴムブッシュ接着場所に接着するスタビライザ製造装置であって、製造ライン運搬手段で運ばれ前記ゴムブッシュが前記ゴムブッシュ接着場所に圧接される前記スタビライザを、加熱して前記接着を行うためのキュア炉と、空気を加熱する熱源装置と、前記熱源装置で加熱された空気を熱風として送る送風装置と、前記キュア炉内に前記製造ライン運搬手段に沿って複数設けられ、前記熱風を、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に、近い位置から吹き付けるノズルと、を備え、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に対して、前記ノズルの反対側の位置に配置され、前記ノズルから吹き出される熱風を反射させ、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュに近い箇所に吹き付ける反射部材を有している。
【0025】
請求項13のスタビライザ製造方法は、請求項4のスタビライザ製造装置を実現する方法である。
【0026】
請求項3、請求項4および請求項13の本発明によれば、ノズルから吹き出される熱風を反射させ、記スタビライザにおけるゴムブッシュに近い箇所に吹き付ける反射部材を有するので、ノズルが片側だけで済むとともに、ノズルから吹き出される熱風の熱を有効活用できる。
そのため、生産コストやランニングコストの低減が可能であり、低コスト化が図れる。
また、ノズルが片側だけで済みノズルからの熱風の熱を有効活用できるため、エネルギ消費を低下させることができる。
【0027】
請求項5のスタビライザ製造装置は、請求項3または請求項4に記載のスタビライザ製造装置において、前記反射部材は、前記スタビライザにおける前記ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に対向して凹む凹形状を有している。
【0028】
請求項5の本発明によれば、反射部材がスタビライザにおけるゴムブッシュ接着場所近傍の箇所に対向して凹む凹形状を有するので、ノズルから吹き出される熱風を反射させて効果的にスタビライザのゴムブッシュの接着場所の近傍箇所に集めて熱風を当てることができる。
従って、熱エネルギをスタビライザにおけるゴムブッシュ接着場所に有効に伝達して加熱でき、エネルギを有効に使用することができる。
【0029】
請求項6のスタビライザ製造装置は、請求項3から請求項5の何れか一項に記載のスタビライザ製造装置において、前記スタビライザを前記製造ライン運搬手段に固定する固定用冶具を備え、前記反射部材は、前記固定用冶具に取り付けられている。
請求項14のスタビライザ製造方法は、請求項6のスタビライザ製造装置を実現する方法である。
【0030】
請求項6および請求項14の本発明によれば、反射部材が固定用冶具に取り付けられるので、反射部材が最小量で済むとともに、反射部材の取り付け構成が簡素化される。そのため、低コスト化が可能である。
【0031】
請求項7のスタビライザ製造装置は、請求項1から請求項6の何れか一項に記載のスタビライザ製造装置において、前記ゴムブッシュが圧接される前記スタビライザは、前記製造ライン運搬手段により、前記キュア炉内をその入口からその出口まで運ばれ、前記キュア炉の前記入口側に配置される前記ノズルから吹き出される前記熱風の風量は、前記出口側に配置される前記ノズルから吹き出される前記熱風の風量より多く設定されている。
【0032】
請求項8のスタビライザ製造装置は、請求項7のスタビライザ製造装置の発明と共通の発明特定事項を有しているため説明は割愛する。
請求項15のスタビライザ製造方法は、請求項7のスタビライザ製造装置を実現する方法である。
請求項16のスタビライザ製造方法は、請求項15のスタビライザ製造方法の発明と共通の発明特定事項を有しているため説明は割愛する。
【0033】
請求項7、請求項8、請求項15および請求項16の本発明によれば、ノズルから吹き出される熱風の風量は、キュア炉の入口側の方が出口側より多く設定されるので、風量が無駄に使用されるのを抑えられ、エネルギが少なく済み、省エネルギ化が図れる。
【0034】
請求項のスタビライザ製造装置は、請求項1から請求項の何れか一項に記載のスタビライザ製造装置において、前記熱源装置による前記空気を加熱する温度は一定温度である。
請求項10のスタビライザ製造装置は、請求項9のスタビライザ製造装置の発明と共通の発明特定事項を有しているため説明は割愛する。
【0035】
請求項9および請求項10の本発明によれば、熱源装置による空気を加熱する温度は一定温度であるので、温度を制御する構成が少なく済み、故障率が低く製造コストが低下でき、保守作業が少なくなり、信頼性が高い。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、低コスト、省スペースでスタビライザにゴムブッシュを加熱接着できるスタビライザ製造装置およびその方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の実施形態に係るスタビライザ近傍の斜視図。
図2】実施形態のスタビライザ製造装置におけるキュア工程でのスタビライザとゴムブッシュの状態を表わす概念的斜視図。
図3】実施形態のスタビライザ製造装置におけるキュア工程での炉内のスタビライザとゴムブッシュの状態を表わす概念的側面図。
図4】キュア炉内でのスタビライザとゴムブッシュ3の接着場所近傍を加熱している状態を表わす図2のA方向矢視図。
図5】キュア炉の入口から出口までのスタビライザが移動するに際しての熱源の温度を表わすグラフ。
図6】本発明(実線)と従来(二点鎖線)のキュア炉の入口から出口までのスタビライザの接着場所近傍に吹き付ける熱風の風量を表わすグラフ。
図7】(a)は変形例1のノズルからの熱風による接着を行っている状態の図2のA方向矢視相当図、(b)は変形例1のノズルからの熱風による接着を行っている状態の一部断面を含む斜視図。
図8】(a)は変形例2のノズルからの熱風による接着を行っている状態の図2のA方向矢視相当図、 (b)は変形例2のノズルからの熱風による接着を行っている状態の一部断面を含む斜視図。
図9】(a)は変形例3のノズルからの熱風による接着を行っている状態の図2のA方向矢視相当図、 (b)は変形例3のノズルからの熱風による接着を行っている状態の一部断面を含む斜視図。
図10】(a)は変形例4のノズルからの熱風による接着を行っている状態の図2のA方向矢視相当図、(b)は変形例4のノズル7からの熱風による接着を行っている状態の斜視図。
図11】変形例5のノズルからの熱風による接着を行っている状態の図2のA方向矢視相当図。
図12】変形例6のノズルからの熱風による接着を行っている状態の図2のA方向矢視相当図。
図13】従来のゴムブッシュをスタビライザバーに接着する際の炉内の温度推移を表わすグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
<<実施形態>>
図1に、本発明の実施形態に係るスタビライザ近傍の斜視図を示す。
実施形態で説明するスタビライザ1は、車両(図示せず)の左右の車輪Wの位置の偏差を解消すべく用いられるものである。
【0039】
車両には、左右の車輪Wに一対のサスペンション装置2と、該一対のサスペンション装置2が連結されるスタビライザ1とが備わっている。
スタビライザ1は、例えば、車両が旋回して車体(図示せず)が傾いた場合(ロール現象)などに、左右の車輪Wの位置の偏差に応じてねじり変形し、該ねじり変形を復元する弾性力を生じさせて、車両のロール現象を抑える役割する。
【0040】
スタビライザ1は、例えばばね鋼で形成される。ばね鋼としては、例えば、JIS G 4801:2005に規定のSUP3、SUP6、SUP7、SUP9、SUP9A、SUP10、SUP11A、SUP12、SUP13などを用いることができるが、これらの中でもSUP10が最も好ましい。
【0041】
スタビライザ1は、左右の一対のサスペンション2にそれぞれ連結される左右のアーム部1aと、ねじり変形およびその復元が行われるスタビライザバー部1bとを有し、略U字型状に成形されている。
【0042】
スタビライザバー1bの央部には、ゴム製のブッシュであるゴムブッシュ3が一対離間して接着されている。ゴムブッシュ3は、左右の車輪に加わる衝撃、振動などを吸収したり、和らげる緩衝材である。ゴムブッシュ3はボルトを用いてブラケット9に固着され、ブラケット9はボルトを用いて車体に固定されている。
【0043】
ゴムブッシュ3が接着で固定されるスタビライザ1は、以下のようにして作製される。
スタビライザ1は、まず、素材であるばね鋼の管材や棒材を用いて所定の最終形状(図1参照)に形成される。その後、スタビライザ1の最終形状の素材の表面に塗装が施される。そして、最終形状の素材のゴムブッシュ3の接着場所1s(図4参照)にエポキシ樹脂主体の樹脂層の塗膜が形成され、樹脂層の上にプライマ層が形成され、プライマ層の上にトップコート層が形成される。スタビライザ1に形成される樹脂層、プライマ層、およびトップコート層は接着剤層である。
【0044】
その後、スタビライザ1の央部の離間した2か所の接着場所1sに、各々ゴムブッシュ3が冶具で圧縮されて固定される。そして、ゴムブッシュ3が冶具で圧縮され撓ませられた状態で、以下詳述するようにキュア炉R(図2図3参照)内に入れられ、加熱硬化がなされるキュア工程が施される。
【0045】
キュア工程では、スタビライザ1の素材表面の樹脂層とプライマ層とがアンカ効果、分子間結合などで接合される。また、プライマ層とトップコート層とがイオン結合で接合される。そして、スタビライザ1の素材表面のトップコート層とゴムブッシュ3とが加硫反応で確実に接合され、スタビライザ1にゴムブッシュ3が接着される。
【0046】
次に、キュア工程について説明する。
<キュア工程>
キュア工程では、スタビライザ1の央部の接着剤層が形成される2か所の接着場所1sに一対のゴムブッシュ3が、上述したように、冶具(図示せず)で圧縮されて固定される。そして、キュア炉R内で、約160℃で約32分間加熱が継続され、スタビライザ1の央部の2か所の接着場所1sに、接着剤層を介して、一対のゴムブッシュ3がそれぞれ接着される。
【0047】
図2に、実施形態のスタビライザ製造装置におけるキュア工程でのスタビライザとゴムブッシュの状態を表わす概念的斜視図を示し、図3に、実施形態のスタビライザ製造装置におけるキュア工程での炉内のスタビライザとゴムブッシュの状態を表わす概念的側面図を示す。
【0048】
図4に、キュア炉内でのスタビライザとゴムブッシュの接着場所近傍を加熱している状態を表わす図2のA方向矢視図を示す。
なお、図3では、理解を容易にするため、スタビライザ1の一方のゴムブッシュ3の片側に配置されるノズル7を図示している。そして、一方のゴムブッシュ3の他方側に配置されるノズル7と、スタビライザ1の他方のゴムブッシュ3の両側方に配置される一対のノズル7とは省略して示している。
【0049】
実施形態のスタビライザ製造装置Sは、スタビライザ1の接着場所1sにゴムブッシュ3を加熱して接着するために、キュア炉Rを備えている。
キュア工程が行われるキュア炉Rは、温風を用いて加熱する温風式の炉である。キュア炉Rにおけるキュア工程は不図示の制御装置、例えばPLC(Programmable Logic Controller)で制御される。
【0050】
キュア炉Rでは、スタビライザ1にゴムブッシュ3が冶具(図示せず)により圧縮された状態で複数連続してラインを搬送される(図2図3の白抜き矢印α1参照)。つまり、ベルトコンベア4に搭載される各スタビライザ1の央部の2か所の接着場所1sには一対のゴムブッシュ3がそれぞれ冶具(図示せず)で圧縮されて固定されている(圧接されている)。そして、一対のゴムブッシュ3が圧接されたスタビライザ1が、キュア炉R内を搬送されて、約160℃で約32分間加熱され、接着が行われる。
【0051】
図3に示すように、キュア炉Rには、熱源を一定温度に維持し、熱風を送る熱風発生装置5が設けられている。熱源の温度は、約160℃で約32分間加熱される場合、約170+(0〜+30)℃=約170℃〜約200℃と設定される。なお、約160℃で約32分間の加熱の接着温度と時間およびこの場合の熱源の温度は、一例であり、適宜選択される。
【0052】
熱風発生装置5では、外部の空気を取り入れる空気取り入れ口(図示せず)と、取り入れた空気を所定温度に加熱するヒータ(図示せず)などの熱源と、熱源で加熱された空気をノズル7に送るファンf1、f2、f3とを備えている。
【0053】
空気取り入れ口から取り入れた空気は、ヒータ(図示せず)で加熱され、ファンf1、f2、f3を用いて熱風とされ、ダクト6a、6b、6cを通して複数のノズル7に送られる。図3に示すファンf1、f2、f3は模式的に示したものであり、各ファンf1、f2、f3の数、位置などは、それぞれのノズル7からの風量などにより適宜設定される。
【0054】
例えば、ダクト6aからは、ファンf1により風量High(風量高)の熱風がノズル7に供給される。
ダクト6bからは、ファンf2により風量Low(風量低)の熱風がノズル7に供給される。
ダクト6cからは、ファンf3により風量Low(風量低)の熱風がノズル7に供給される。
【0055】
そして、ノズル7の先端部7s(図4)の開口7s1からスタビライザ1におけるゴムブッシュ3の接着場所1s近傍(詳細は後記)の箇所に、近い位置から熱風を吹き付ける。ノズル7の先端部7sの開口7s1は、ゴムブッシュ3に直接対向することなく、ゴムブッシュ3の接着場所1s近傍の箇所に対向している。この構成により、ノズル7からの熱風が直接ゴムブッシュ3に当たらず、ゴムブッシュ3の熱による劣化を抑制している。
【0056】
つまり、熱風発生装置5での熱源温度は一定として、キュア炉R内で、熱風の風量により、スタビライザ1におけるゴムブッシュ3の接着場所1s近傍の箇所に熱を与え、主にスタビライザ1の熱伝導によりゴムブッシュ3の接着場所1sの昇温過程の制御が行われる。
【0057】
図4に示すように、熱風吹き出し口(開口7s1)を形成するノズル7は、熱風を吹き付ける箇所で、スタビライザ1に圧接される一つのゴムブッシュ3につき2か所、つまり一対のノズル7を設置する。
熱風を吹き付ける箇所、つまり一対のノズル7はベルトコンベア4に沿って適所に間隔をおいて配置されている(図2図3参照)。
【0058】
そして、2つのノズル7の反対側には、反射板8が設けられている。反射板8は、ノズル7から噴き出され、スタビライザ1とゴムブッシュ3との接着場所1s近傍の近接部1a1を通過した熱風を、再び、スタビライザ1とゴムブッシュ3との接着場所1s近傍に反射させる。
つまり、ノズル7から噴き出され、スタビライザ1とゴムブッシュ3との接着場所1s近傍の近接部1a1を通過した熱風n1は、反射板8にぶつかって反転し、再び、スタビライザ1とゴムブッシュ3との接着場所1s近傍の近接部1a1に向かう。
【0059】
反射板8は、ベルトコンベア4が流れる方向(図4の紙面の表裏面を貫く方向)に連続して設けられる。または、図4に示すように、少なくとも、適宜設けられる一対のノズル7から吹き出される熱風を反射するエリアにのみ間隔をおいて設けられる。
【0060】
反射板8の材質は、ノズル7から噴き出される熱風をスタビライザ1におけるゴムブッシュ3の接着場所1s近傍の箇所(近接部1a1)に反射できればよく、任意に選択可能である。反射板8としては、例えば、防錆処理された鉄板、例えばステンレス鋼板が設けられる。なお、ステンレス鋼板の厚さは所定厚以下として成形し易いようにすることが、成形の点、コスト上からも好ましい。
【0061】
熱風吹き出し口の開口7s1を形成するノズル7の先端部7sの形状は、ゴムブッシュ3側をスタビライザ1近くまで長く形成するとともにゴムブッシュ3の反対に位置する側をスタビライザ1から離した短く形成し、筒を斜めに切った傾斜形状としている。即ち、ノズル7の開口7s1は、斜めに傾斜した楕円形状の開口となっている。これにより、ゴムブッシュ3に向かう熱風の風量を少なくしている。
加えて、ノズル7から吹き出される熱風n1の向き、換言すればノズル7の開口7s1が対向する場所は、ゴムブッシュ3に近接したスタビライザ1の箇所(近接部1a1)とし、ノズル7からの熱風が直接ゴムブッシュ3に当たらないようにしている。
【0062】
これらにより、ゴムブッシュ3に当たる熱風n1の量を可能な限り低下させ、ゴムブッシュ3への熱的ダメージを少なくし、ゴムブッシュ3の熱的劣化を可及的に抑制している。
【0063】
ノズル7から吹き出されスタビライザ1の接着場所1s近傍の近接部1a1に当たった熱風n1または通過した熱風n1は、反射板8で反射された熱風n2となり下方から、ゴムブッシュ3の接着場所1s近くの近接部1a1に当たり、加熱する。ゴムブッシュ3近くのスタビライザ1を加熱した熱は、熱伝導率が高いスタビライザ1内を熱伝導により、ゴムブッシュ3の接着場所1sに伝搬され(図4の矢印β1)、当該接着場所1sを加熱する。
【0064】
また、ゴムブッシュ3とスタビライザ1との接着場所1sは、ゴムブッシュ3の外部空間からのキュア炉R内の輻射や空気の対流による熱によっても加熱される(図4の矢印β2参照)。
【0065】
ここで、スタビライザ1には、左右で一対のゴムブッシュ3が設けられる(図1参照)ので、左右のゴムブッシュ3の接着場所1sを同じエリアで加熱する場合、1本のスタビライザ1当たり、4本のノズル7と2枚の反射板8とが設けられている。なお、左右のゴムブッシュ3の接着場所1sを違うエリアで加熱する構成としてもよい。図2図3では、1本のスタビライザ1に設けられる左右のゴムブッシュ3を同じエリアで加熱する構成を例示している。
【0066】
<熱源の温度>
図5に、キュア炉の入口から出口までのスタビライザが移動するに際しての熱源の温度を表わすグラフを示す。図5の横軸に入口から出口までの(経過)時間を示し、図5の縦軸に熱源の温度を示す。
図5の実線に示すように、熱源の温度は、一対のゴムブッシュ3が圧接されたスタビライザ1のキュア炉Rの入口から出口までの過程で一定温度に保たれる。
【0067】
なお、スタビライザ1のゴムブッシュ3の接着場所1sの約160℃で約32分間加熱の加熱条件が満たされれば、二点鎖線に示すように、ゴムブッシュ3が圧接されたスタビライザ1に対して、キュア炉Rでの入口付近では熱源の温度を高く設定し、出口に向かうに従って、2段階或いは多段階で熱源の温度を低下させる構成としてもよい。または、直線状または曲線状の少なくとも何れかの温度推移で温度を低下させる構成としてもよい。温度を低下させることにより、省エネルギ化を図れる。
【0068】
<ノズル7からの風量>
図6に、本発明(実線)と従来(二点鎖線)のキュア炉の入口から出口までのスタビライザの接着場所1s近傍に吹き付ける熱風の風量を表わすグラフを示す。図6の横軸に入口から出口までの(経過)時間を示し、図6の縦軸にノズル7から吹き出される風量の推移を示す。
【0069】
キュア炉Rの入口付近では、スタビライザ1に圧接されるゴムブッシュ3近傍の箇所に最も大きな風量の熱風を吹き付けて大きな熱量を与え、スタビライザ1のゴムブッシュ3が圧接される接着場所1sの温度を、迅速に約160℃付近まで上昇させる。その後、1段階風量を低下させて、スタビライザ1のゴムブッシュ3が圧接される接着場所1sの温度が、約160℃付近を維持するようにしている。
【0070】
つまり、キュア炉Rの入口付近で最大の風量で迅速にスタビライザ1のゴムブッシュ3が圧接される接着場所1sの温度を、迅速に約160℃付近まで上昇させる。その後、1段階風量を低下させて、スタビライザ1のゴムブッシュ3が圧接される接着場所1sの温度の約160℃の温度を約32分間維持するようにしている。
【0071】
ここで、ゴムブッシュ3近傍のスタビライザ1の温度は、熱電対により計測される。熱電対による温度計測は、ライン設定時、メンテナンス時などに行うようにしてもよいし、抜き取り検査で行うようにしてもよい。
【0072】
なお、スタビライザ1のゴムブッシュ3が圧接される接着場所1sの温度が約160℃の温度を維持できれば、図6の二点鎖線で示すように、第1段階で迅速にスタビライザ1のゴムブッシュ3が圧接される接着場所1sの温度を、約160℃の温度に上昇させ、その後、約160℃の温度を維持するように、2段階風量を低下させる構成として、3段階風量が変わる構成としてよい。或いは、スタビライザ1のゴムブッシュ3の接着場所1sの温度を、約160℃で約32分間維持できれば、風量を低下させる構成は他の構成を採用してもよい。
このようにして、スタビライザ1とゴムブッシュ3との接着場所1sは、約160℃で約32分間加熱され、接着が行われる。
【0073】
上記構成によれば、スタビライザ1におけるゴムブッシュ3の接着場所1s近傍の近接部1a1(図4)に熱風が当たるようにノズル7の開口7s1を配置し、熱を当該接着場所1sに熱伝達により与えている。そのため、従来の全体加熱炉に比べ、空気を介在した対流や輻射による伝熱に伴う熱ロスが大きく軽減される。そのため、省エネルギ化が可能であり、二酸化炭素の排出量が少なく、環境に優しい。
【0074】
また、キュア炉Rの入口付近でのノズル7からの熱風の風量を高めに設定し熱量を多く与え、キュア炉Rの出口に向かうに従い熱風の風量を低めに設定し熱量を低めに設定し所定の温度(約160℃)を維持している。これにより、スタビライザ1のゴムブッシュ3が圧接されるゴムブッシュ3の接着場所1sの温度を約160℃に上昇させた後、約160℃の温度を維持している。
【0075】
このような熱風の風量調整により、熱風発生装置5での熱源の設定温度は原則一定としている。これにより、熱風発生装置5の温度を変化させる構成が不要であり、ダクトが必要最小限で済み、低コスト化が可能である。
加えて、図6に示すように、常温からの急速加熱で、入口付近の風量を多くして迅速に加熱し、約160℃での均熱保持の段階から、放冷分の熱量を保持するのに必要な風量で済む。そのため、初期の風量からダウンする2段階を基本とするが、3〜4段など適宜、風量の段階数を変えることとしてもよい。
【0076】
この構成により、熱風発生装置5での熱源の温度が一定なので、炉内停滞などのトラブル時でも、加熱し過ぎることを抑制できる。
さらに、ノズル7から加熱対象(スタビライザ1のゴムブッシュ3の接着場所1s)の近くに熱風を吹きつける構成であるので、加熱対象を加熱するためのスペースが小さく済み、省スペース化が図れる。 また、ノズル7からの風量を増減させることで、加熱ラインを短くしたり長くしたりの調整が行える。例えば、ノズル7からの風量を増加させることで、加熱対象に加える熱量を増加させ、ラインを短くできる。
従って、キュア炉Rの設計の自由度が高い。
【0077】
以上のことから、低コスト、省スペースでありながら、スタビライザ1にゴムブッシュ3を加熱接着できるスタビライザ製造装置およびその方法を実現できる。
【0078】
<<変形例1>>
図7(a)に、変形例1のノズルからの熱風による接着を行っている状態の図2のA方向矢視相当図を示し、図7(b)に、変形例1のノズルからの熱風による接着を行っている状態の一部断面を含む斜視図を示す。
変形例1は、実施形態の平板状の反射板8の形状を、凹形状の反射板18としたものである。
これ以外の構成は、実施形態の構成と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
【0079】
変型例1の反射板18は、ノズル7からの熱風がロスなくスタビライザ1のゴムブッシュ3の接着場所1s近傍の箇所に反射されるように、当該接着場所1s近傍(近接部1a1)およびゴムブッシュ3を内側に囲むような曲率をもつ凹形状としたものである。
換言すれば、反射板18は、接着場所1s近傍(近接部1a1)およびゴムブッシュ3に対向して凹む凹形状に形成されている。
反射板18は、スタビライザ1がベルトコンベア4に載置される方向(図7(a)の紙面表裏面方向)に沿って凹形状を有している(図7(b)参照)。
【0080】
これにより、ノズル7から吹き出される熱風n11は、スタビライザ1のゴムブッシュ3の近接部1a1に当たり、加熱する。そして、スタビライザ1を通過した熱風n11は、反射板18に当たって反射された熱風n12となり、ノズル7とは反対側のスタビライザ1のゴムブッシュ3の近接部1a1に当たり、加熱する。
【0081】
なお、反射板18は、ノズル7から吹き出される熱風n11を反射して熱風n12として、ノズル7とは反対側のスタビライザ1のゴムブッシュ3の近接部1a1に当たれば、ノズル7に対向する箇所毎に分離して配置してもよいし、ノズル7に対向する箇所を連続した形状としてもよい。なお、図7(b)では、反射板18を連続して形成した場合を示している。
【0082】
変形例1によれば、反射板18が凹形状を有しているので、ノズル7からスタビライザ1のゴムブッシュ3の近接部1a1に向かって吹き出される熱風n11が、効率よくスタビライザ1のゴムブッシュ3の近接部1a1に向かって反射されて当たる。これにより、効果的に接着場所1sを加熱できる。そのため、スタビライザ1のゴムブッシュ3の接着場所1sが、スタビライザ1の熱伝導などにより効率的、効果的に加熱され、エネルギの消費が少なく済む。
【0083】
<<変形例2>
図8(a)に、変形例2のノズル7からの熱風による接着を行っている状態の図2のA方向矢視相当図を示し、図8(b)に、変形例2のノズル7からの熱風による接着を行っている状態の一部断面を含む斜視図を示す。
変形例2は、実施形態の平板状の反射板8の形状を、2つの凹形状28a、28bを有する反射板28としたものである。
これ以外の構成は、実施形態の構成と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
【0084】
変型例2の反射板28は、ノズル7からの熱風がロスなくスタビライザ1のゴムブッシュ3の接着場所1s近傍の箇所(1a22、1b22)にそれぞれ反射されるように、スタビライザ1の接着場所1s近傍(近接部1a22、1b22)を内側に囲むような曲率をもつ2つの凹形状28a、28bとしたものである。
換言すれば、反射板28は、スタビライザ1の接着場所1s近傍の近接部1a22、1b22にそれぞれ対向して凹む凹形状28a、28bを有している。
反射板28は、スタビライザ1がベルトコンベア4に載置される方向(図8(a)の紙面表裏面方向)に沿って延びる凹形状を有している(図8(b)参照)。
【0085】
これにより、一方のノズル7から吹き出される熱風n21aは、スタビライザ1のゴムブッシュ3の一方の近接部1a21に当たり、加熱する。そして、スタビライザ1を通過した熱風n21aは、反射板28の凹形状28aに当たって反射された熱風n22aとなり、ノズル7とは反対側のスタビライザ1のゴムブッシュ3の一方の近接部1a22に当たり、加熱する。
【0086】
同様に、他方のノズル7から吹き出される熱風n21bは、スタビライザ1のゴムブッシュ3の他方の近接部1b21に当たり、加熱する。そして、スタビライザ1を通過した熱風n21bは、反射板28の凹形状28bに当たって反射された熱風n22bとなり、ノズル7とは反対側のスタビライザ1のゴムブッシュ3の他方の近接部1b22に当たり、加熱する。
【0087】
なお、反射板28は、ノズル7から吹き出される熱風n21a、n21bを反射して、ノズル7とは反対側のスタビライザ1のゴムブッシュ3の近接部1b21、1b22に熱風n22a、n22bが当たる構成であれば、ノズル7に対向する箇所毎に分離して配置してもよいし、ノズル7に対向する箇所を連続した形状としてもよい。なお、図8(b)では、反射板28の形状をノズル7に対向する箇所を連続した形状の場合を示している。
【0088】
変形例2によれば、反射板28が2つの凹形状28a、28bを有している。そのため、ノズル7からスタビライザ1のゴムブッシュ3の近接部1a21、1b21に向かって吹き出される熱風n21a、n21bがそれぞれ効率よく反射され、ノズル7とは反対側のスタビライザ1のゴムブッシュ3の近接部1a22、1b22に、反射した熱風n22a、n22bが当たり、効果的に加熱できる。
【0089】
加えて、反射板28が2つの凹形状28a、28bを有していることから、各ノズル7から吹き出される熱風n21a、n21bが効果的に反射されるような形状に容易に成形することができる。
そのため、スタビライザ1のゴムブッシュ3の接着場所1sがより効率的、効果的に加熱され、エネルギ消費が少なく済む。
【0090】
<<変形例3>
図9(a)に、変形例3のノズルからの熱風による接着を行っている状態の図2のA方向矢視相当図を示し、図9(b)に、変形例3のノズル7からの熱風による接着を行っている状態の一部断面を含む斜視図を示す。
【0091】
変形例3は、変形例2の2つの凹形状28a、28bを有する反射板28の形状を、分離した反射板38a、38bとしたものである。
これ以外の構成は、実施形態の構成と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
【0092】
変型例3の分割された反射板38a、38bは、ノズル7からの熱風がロスなくスタビライザ1のゴムブッシュ3の接着場所1s近傍の箇所(近接部1a32、1b32)にそれぞれ反射されるように、スタビライザ1の接着場所1s近傍(近接部1a32、1b32)を内側に囲むような曲率をもつ2つの凹形状28a、28bとしたものである。
換言すれば、反射板38aは、スタビライザ1の接着場所1s近傍の近接部1a32に対向して凹む凹形状を有している。同様に、反射板38bは、スタビライザ1の接着場所1s近傍の近接部1b32に対向して凹む凹形状を有している。
反射板38a、38bは、それぞれスタビライザ1がベルトコンベア4に載置される方向(図8(a)の紙面表裏面方向)に沿って延びる凹形状を有している(図8(b)参照)。
【0093】
これにより、一方のノズル7から吹き出される熱風n31aは、スタビライザ1のゴムブッシュ3の一方の近接部1a31に当たり、加熱する。そして、スタビライザ1を通過した熱風n31aは、凹形状の反射板38aに当たって反射された熱風n32aとなり、ノズル7とは反対側のスタビライザ1のゴムブッシュ3の一方の近接部1a32に当たり、加熱する。これにより、スタビライザ1の熱伝導により接着場所1sを加熱できる。
【0094】
同様に、他方のノズル7から吹き出される熱風n31bは、スタビライザ1のゴムブッシュ3の他方の近接部1b31に当たり、加熱する。そして、スタビライザ1を通過した熱風n31bは、凹形状の反射板38bに当たって反射された熱風n32bとなり、ノズル7とは反対側のスタビライザ1のゴムブッシュ3の他方の近接部1b32に当たり、加熱する。これにより、スタビライザ1の熱伝導により接着場所1sを加熱できる。
【0095】
なお、各反射板38a、38bは、それぞれのノズル7から吹き出される熱風n31a、n31bを反射して、ノズル7とは反対側のスタビライザ1のゴムブッシュ3の近接部1b31、1b32に、それぞれ反射した熱風n32a、n32bを当てれば、ノズル7に対向する箇所毎に分離して配置してもよいし、ノズル7に対向する箇所を連続した形状としてもよい。なお、図9(b)では、各反射板38a、38bをノズル7に対向する箇所を連続した形状とした場合を例示している。
【0096】
変形例3によれば、2つの凹形状の反射板38a、38bを有している。そのため、ノズル7からスタビライザ1のゴムブッシュ3の近接部1a31、1b31に向かって吹き出される熱風n31a、n31bがそれぞれ効率よく反射されて熱風n32a、n32bとなり、ノズル7とは反対側のスタビライザ1のゴムブッシュ3の近接部1a31、1b32に当たり、効率的、効果的にスタビライザ1の熱伝導により接着場所1s加熱できる。
【0097】
加えて、2つの凹形状の独立した反射板38a、38bを有していることから、各ノズル7から吹き出される熱風n31a、n31bが効果的に反射されるような形状に容易に成形することができる。
また、2つの反射板38a、38bに分離されているので、間をつなぐ材料が不要で材料費が軽減される。
【0098】
そのため、スタビライザ1のゴムブッシュ3の接着場所1sが、熱伝導などにより効率的、効果的に加熱され、エネルギ消費が少なく済む。
従って、さらに、低コスト化が可能である。
【0099】
<<変形例4>
図10(a)に、変形例4のノズルからの熱風による接着を行っている状態の図2のA方向矢視相当図を示し、図10(b)に、変形例4のノズルからの熱風による接着を行っている状態の斜視図を示す。
変形例4は、実施形態の反射板を、キュア炉Rを流れるベルトコンベア4にスタビライザ1を固定する固定用冶具Jに、反射板48を固定する構成としたものである。
これ以外の構成は、実施形態の構成と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
【0100】
変型例4の反射板48は、スタビライザ1のゴムブッシュ3の接着場所1s近傍の近接部1a42、1b42を囲む曲率をもつ凹形状を有している。
換言すれば、反射板48は、スタビライザ1のゴムブッシュ3の接着場所1s近傍の近接部1a42、1b42に対向して凹む凹形状を有している
そして、反射板48を、ベルトコンベア4にスタビライザ1を取り付けるための固定用冶具Jに固定する構成である。
反射板48は、ノズル7から吹き出される熱風n41aを反射して熱風n42aとする。熱風n41aは、スタビライザ1の近接部1a41を加熱し、反射した熱風n42aは、スタビライザ1の近接部1a42を加熱する。
また、反射板48は、ノズル7から吹き出される熱風n41bを反射して熱風n42bとする。熱風n41bは、スタビライザ1の近接部1b41を加熱し、反射した熱風n42bは、スタビライザ1の近接部1b42を加熱する。
なお、スタビライザ1の他方側の図示しない反射板も反射板48と同様に固定用冶具Jに固定する構成である。
【0101】
変型例4によれば、それぞれのノズル7から吹き出される熱風n41a、n41bを反射する反射板48は、固定用冶具Jに固定されるので、反射板48の取り付け構成が簡素であり、低コスト化が可能である。
また、ノズル7から吹き出される熱風n41a、n41bを反射する反射板48が、スタビライザ1の固定用冶具Jに固定されスタビライザ1とともに移動する。
【0102】
そのため、反射板48をキュア炉R内のラインに沿って配置されるノズル7毎に設ける必要がないので、反射板48の大きさが必要最小限度で済む。従って、反射板48の材料が最小量で済み、材料費を削減でき、低コスト化を図れる。
【0103】
<<変形例5>
図11に、変形例5のノズルからの熱風による接着を行っている状態の図2のA方向矢視相当図を示す。
変形例5は、実施形態のノズル7を、上方に配置するノズル57a、57a、および、下方に配置するノズル57b、57bとしたものである。
これ以外の構成は、実施形態の構成と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
【0104】
変形例5では、スタビライザ1に圧接されるゴムブッシュ3の近傍のスタビライザ1の箇所の上側に、一対のノズル57a、57aを配置するとともに、下側に、一対のノズル57b、57bを配置している。
スタビライザ1およびスタビライザ1に圧接されるゴムブッシュ3は、キュア炉R内をベルトコンベア4に固定されラインを流れる。
【0105】
ノズル57a、57aの先端部57as、57asは、ゴムブッシュ3から離れるに従いスタビライザ1から遠ざかる傾斜を有している。同様に、ノズル57b、57bの先端部57bs、57bsは、ゴムブッシュ3から離れるに従いスタビライザ1から遠ざかる傾斜を有している。
そして、ノズル57a、57aの先端部57as、57asの開口57ak、57akは、スタビライザ1の圧接されるゴムブッシュ3の近傍箇所に対向して配置されている。同様に、ノズル57b、57bの先端部57bs、57bsの開口57bk、57bkは、スタビライザ1に圧接されるゴムブッシュ3の近傍箇所に対向して配置されている。
【0106】
変型例5によれば、スタビライザ1に圧接されるゴムブッシュ3の近傍のスタビライザ1の箇所の上側にノズル57a、57aを配置するとともに、その下側にノズル57b、57bを配置したので、より多くの熱風をスタビライザ1におけるゴムブッシュ3の接着場所1sの近傍箇所に吹き付けることができる。そのため、スタビライザ1におけるゴムブッシュ3の接着場所1sにより多くの熱量を与えることができ、当該接着場所1sの加熱が効果的に行える。
【0107】
また、スタビライザ1に圧接されるゴムブッシュ3の近傍箇所の下側にノズル57b、57bを配置したので、所望の箇所にノズル57b、57bからの熱風を吹き付けることが可能である。
【0108】
<<変形例6>
図12に、変形例6のノズルからの熱風による接着を行っている状態の図2のA方向矢視相当図を示す。
変形例6は、変形例のノズル57a、57bを、先端部67as、67bsが傾斜しないノズル67a、67bとしたものである。
これ以外の構成は、実施形態の構成と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
【0109】
変形例6では、スタビライザ1に圧接されるゴムブッシュ3の近傍箇所の上側に、一対のノズル67a、67aを配置するとともに、下側に、一対のノズル67b、67bを配置している。
スタビライザ1およびスタビライザ1に圧接されるゴムブッシュ3キュア炉R内をベルトコンベア4に固定されライン上を流れる。
【0110】
ノズル67a、67a、67b、67bの各先端部67as、67as、67bs、67bsは、実施形態、変形例1〜5と異なり傾斜を有していない。
そして、上側のノズル67a、67aの先端部67as、67asの開口67ak、67akは、スタビライザ1に圧接されるゴムブッシュ3の接着場所1s近傍のスタビライザ1の箇所に対向して配置されている。同様に、ノズル67b、67bの先端部67bs、67bsの開口67bk、67bkは、スタビライザ1に圧接されるゴムブッシュ3の接着場所1s近傍のスタビライザ1の箇所に対向して配置されている。
【0111】
変型例6によれば、スタビライザ1に圧接されるゴムブッシュ3の近傍箇所の上側にノズル67a、67aを配置するとともに、その下側にノズル67b、67bを配置したので、より多くの熱風をスタビライザ1におけるゴムブッシュ3の接着場所1sの近傍箇所に吹き付けることができる。そのため、スタビライザ1におけるゴムブッシュ3の接着場所1sにより多くの熱量を与えることができる。
【0112】
また、スタビライザ1に圧接されるゴムブッシュ3の接着場所1s近傍箇所の下側にノズル67b、67bを配置したので、所望の箇所にノズル67b、67bからの熱風を吹き付けることが可能である。
加えて、ノズル67a、67a、67b、67bの各先端部67as、67as、67bs、67bsは傾斜を有さないので、ノズル67a、67a、67b、67bの生産が容易であり生産性が高く、低コスト化を図れる。
【0113】
<<その他の実施形態>>
1.前記の実施形態、前記の変形例などでは、反射部材として板材の反射板を例示したが、熱風を反射できれば、板材以外のブロック状の部材で構成してもよくその形状は任意に選択できる。
【0114】
2.変型例6のノズル67a、67a、67b、67bの各先端部67as、67as、67bs、67bsは傾斜を有さない構成を、前記実施形態、前記変形例1〜5の構成に適用してもよい。
3.前記した実施形態、前記した変形例1〜6の構成を適宜選択して組み合わせて構成してもよい。
【0115】
なお、本発明は前記した実施形態、変形例1〜6に限定されるものでなく、様々な実施形態が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分り易く説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、説明した構成の一部を含むものであってもよい。
【符号の説明】
【0116】
1 スタビライザ
1a1 近接部(ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所)
1a21、1a22、1b21、1b22 近接部(ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所)
1a31、1a32、1b31、1b32 近接部(ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所)
1a41、1a42、1b41、1b42 近接部(ゴムブッシュ接着場所近傍の箇所)
1s 接着場所(ゴムブッシュ接着場所)
3 ゴムブッシュ
4 ベルトコンベア(製造ライン運搬手段)
5 熱風発生装置(熱源装置)
7、57a、57b、67a、67b ノズル
7s、57as、57bs 先端部
8、18、28、38a、38b、48 反射板(反射部材)
f1、f2、f3 ファン(送風装置)
J 固定用冶具
R キュア炉
S スタビライザ製造装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13