特許第6444186号(P6444186)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6444186
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】スロットル弁の制御装置
(51)【国際特許分類】
   F02D 9/02 20060101AFI20181217BHJP
   F02D 45/00 20060101ALI20181217BHJP
   F02D 9/00 20060101ALI20181217BHJP
   F02D 11/10 20060101ALI20181217BHJP
   F02D 41/20 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   F02D9/02 351N
   F02D45/00 340C
   F02D9/00 A
   F02D11/10 U
   F02D41/20 310B
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-9460(P2015-9460)
(22)【出願日】2015年1月21日
(65)【公開番号】特開2016-133087(P2016-133087A)
(43)【公開日】2016年7月25日
【審査請求日】2017年11月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】倉内 淳史
(72)【発明者】
【氏名】今枝 憲幸
(72)【発明者】
【氏名】中村 徹
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 隆俊
【審査官】 比嘉 貴大
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−196389(JP,A)
【文献】 特開平11−148405(JP,A)
【文献】 特開2003−214232(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02D 9/00−11/10
F02D41/00−45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の吸気通路に開閉可能に設けられたスロットル弁の全閉開度を学習するスロットル弁の制御装置であって、
アクチュエータで発生した駆動力を伝達し前記スロットル弁を開閉する開閉機構と、
前記スロットル弁の開度を検出する開度センサと、
前記スロットル弁の閉じ側への変位を所定の開度で制限するストッパと、
前記スロットル弁を閉じ側へ駆動することによって前記変位が制限されていない開状態から前記変位が制限されている閉状態へ変化させる駆動手段と、
前記開状態から前記閉状態まで変化している間において前記開度センサによって検出された前記スロットル弁の開度値の閉じ側への変化速度が所定値より小さくなる屈曲点を特定し、この屈曲点における開度値を前記スロットル弁の全閉開度として学習する学習手段と、を備えることを特徴とするスロットル弁の制御装置。
【請求項2】
前記学習手段は、
前記開状態から前記閉状態まで変化している間の複数の異なる時刻において前記開度センサによって検出された前記スロットル弁の開度値を記録する記録手段と、
前記記録手段に記録された開度値のうち前記開度値の閉じ側への変化速度が所定値より大きくなる区間に属する開度値に基づいて外挿線を生成する第1外挿線生成手段と、
前記記録手段に記録された開度値のうち前記変化速度が前記所定値以下になる区間に属する開度値に基づいて外挿線を生成する第2外挿線生成手段と、
前記第1及び第2外挿線生成手段によって生成された外挿線の交点における開度値を算出する算出手段と、を備え、当該算出手段によって算出された開度値を前記スロットル弁の全閉開度として学習することを特徴とする請求項1に記載のスロットル弁の制御装置。
【請求項3】
内燃機関の吸気通路に開閉可能に設けられたスロットル弁の全閉開度を学習するスロットル弁の制御装置であって、
アクチュエータで発生した駆動力を伝達し前記スロットル弁を開閉する開閉機構と、
前記スロットル弁の開度を検出する開度センサと、
前記スロットル弁の閉じ側への変位を所定の開度で制限するストッパと、
前記スロットル弁を閉じ側へ駆動した状態から閉じ側への駆動力を減少することによって前記変位が制限されている閉状態から前記変位が制限されていない開状態へ変化させる駆動手段と、
前記閉状態から前記開状態まで変化している間において前記開度センサによって検出された前記スロットル弁の開度値の開き側への変化速度が所定値より大きくなる開度値を前記スロットル弁の全閉開度として学習する学習手段と、を備えることを特徴とするスロットル弁の制御装置。
【請求項4】
前記学習手段は、
前記閉状態から前記開状態まで変化している間の複数の異なる時刻において前記開度センサによって検出された前記スロットル弁の開度値を記録する記録手段と、
前記記録手段に記録された開度値のうち前記開度値の変化速度の絶対値が所定値より大きくなる区間に属する開度値に基づいて外挿線を生成する第1外挿線生成手段と、
前記記録手段に記録された開度値のうち前記開度値の変化速度の絶対値が前記所定値以下になる区間に属する開度値に基づいて外挿線を生成する第2外挿線生成手段と、
前記第1及び第2外挿線生成手段によって生成された外挿線の交点における開度値を算出する算出手段と、を備え、当該算出手段によって算出された開度値を前記スロットル弁の全閉開度として学習することを特徴とする請求項3に記載のスロットル弁の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットル弁の制御装置に関する。より詳しくは、その変位が制限されている状態におけるスロットル弁の全閉開度を学習する機能を備えたスロットル弁の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、内燃機関の吸気通路に設けられるスロットル弁の全閉開度を学習する機能を備えた電子スロットル制御装置が示されている。スロットル弁の全閉位置は、例えば、スロットル弁がストッパに当接する位置として定義される。そしてスロットル弁の全閉開度は、スロットル弁が上述のような全閉位置にあるときにおけるスロットル弁の開度として定義される。ここで、スロットル弁の全閉開度を学習する際、モータ等の駆動手段によってスロットル弁をストッパに押し付けると、スロットル弁の開閉機構(特に、ストッパ)に歪みが生じてしまい、正確に全閉開度を学習することができない。この場合、全閉開度の学習値は駆動手段の駆動力によって変化することとなる。
【0003】
特許文献1の電子スロットル制御装置では、モータの駆動電流を十分に大きくすることによってスロットル弁をストッパに押し付けた後、モータの駆動電流を減少してからスロットル弁の全閉開度を学習する。このように、モータの駆動電流を減少させることにより、スロットル弁がストッパに押し付けられる力が弱くなるので、全閉開度を学習する際には開閉機構の歪を解消することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−110634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように特許文献1の電子スロットル制御装置では、歪み分を予め考慮し、これを解消するように全閉開度を学習している。しかしながら、スロットル弁をストッパに押し付けた時に生じる歪みの大きさは、開閉機構の材質、ギアクリアランス、及び物バラつきや、環境等によって異なる。このため、特許文献1の装置では、全閉開度の学習値は材質等によって変化することとなる。また特許文献1の装置において材質等による影響を取り除こうとすると、例えば、駆動電流の減少幅等の設定を材質等に応じて定めねばならず、手間がかかる。
【0006】
本発明は、スロットル弁の開閉機構の歪みの影響を最小限に留めながら簡易な構成によってスロットル弁の全閉開度を学習できるスロットル弁の制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明のスロットル弁(例えば、後述のスロットル弁5)の制御装置(例えば、後述の制御装置2)は、内燃機関の吸気通路(例えば、後述の吸気管11)に開閉可能に設けられたスロットル弁の全閉開度を学習するものであって、アクチュエータ(例えば、後述のモータ7)で発生した駆動力を伝達し前記スロットル弁を開閉する開閉機構(例えば、後述の開閉機構8)と、前記スロットル弁の開度を検出する開度センサ(例えば、後述のスロットル開度センサ9)と、前記スロットル弁の閉じ側への変位を所定の開度で制限するストッパ(例えば、後述のストッパ片5c)と、前記スロットル弁を閉じ側へ駆動することによって前記変位が制限されていない開状態から前記変位が制限されている閉状態へ変化させる駆動手段(例えば、後述のECU6及び図3のS15の全閉制御の実行に係る手段)と、前記開状態から前記閉状態まで変化している間において前記開度センサによって検出された前記スロットル弁の開度値の閉じ側への変化速度が所定値より小さくなる開度値を前記スロットル弁の全閉開度として学習する学習手段(例えば、後述のECU6及び図5のS31〜S37の処理の実行に係る手段)と、を備える。
【0008】
(2)この場合、前記学習手段は、前記開状態から前記閉状態まで変化している間の複数の異なる時刻において前記開度センサによって検出された前記スロットル弁の開度値を記録する記録手段(例えば、後述のECU6及び図5のS31〜S33の処理の実行に係る手段)と、前記記録手段に記録された開度値のうち前記開度値の閉じ側への変化速度が所定値より大きくなる区間に属する開度値に基づいて外挿線を生成する第1外挿線生成手段(例えば、後述のECU6及び図5のS35の処理の実行に係る手段)と、前記記録手段に記録された開度値のうち前記変化速度が前記所定値以下になる区間に属する開度値に基づいて外挿線を生成する第2外挿線生成手段(例えば、後述のECU6及び図5のS36の実行に係る手段)と、前記第1及び第2外挿線生成手段によって生成された外挿線の交点における開度値を算出する算出手段と、を備え、当該算出手段によって算出された開度値を前記スロットル弁の全閉開度として学習することが好ましい。
【0009】
(3)本発明のスロットル弁(例えば、後述のスロットル弁)の制御装置(例えば、後述の制御装置2)は、内燃機関の吸気通路に開閉可能に設けられたスロットル弁の全閉開度を学習するものであって、アクチュエータ(例えば、後述のモータ7)で発生した駆動力を伝達し前記スロットル弁を開閉する開閉機構(例えば、後述の開閉機構8)と、前記スロットル弁の開度を検出する開度センサ(例えば、後述のスロットル開度センサ9)と、前記スロットル弁の閉じ側への変位を所定の開度で制限するストッパ(例えば、後述のストッパ片5c)と、前記スロットル弁を閉じ側へ駆動した状態から閉じ側への駆動力を減少することによって前記変位が制限されている閉状態から前記変位が制限されていない開状態へ変化させる駆動手段(例えば、後述のECU6及び図7の全閉制御の実行に係る手段)と、前記閉状態から前記開状態まで変化している間において前記開度センサによって検出された前記スロットル弁の開度値の開き側への変化速度が所定値より大きくなる開度値を前記スロットル弁の全閉開度として学習する学習手段(例えば、後述のECU6及び図8のS51〜S58の処理の実行に係る手段)と、を備える。
【0010】
(4)この場合、前記学習手段は、前記閉状態から前記開状態まで変化している間の複数の異なる時刻において前記開度センサによって検出された前記スロットル弁の開度値を記録する記録手段(例えば、後述のECU6及び図8のS51〜S54の処理の実行に係る手段)と、前記記録手段に記録された開度値のうち前記開度値の変化速度の絶対値が所定値より大きくなる区間に属する開度値に基づいて外挿線を生成する第1外挿線生成手段(例えば、後述のECU6及び図8のS56の処理の実行に係る手段)と、前記記録手段に記録された開度値のうち前記開度値の変化速度の絶対値が前記所定値以下になる区間に属する開度値に基づいて外挿線を生成する第2外挿線生成手段(例えば、後述のECU6及び図8のS57の処理の実行に係る手段)と、前記第1及び第2外挿線生成手段によって生成された外挿線の交点における開度値を算出する算出手段と、を備え、当該算出手段によって算出された開度値を前記スロットル弁の全閉開度として学習するが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
(1)スロットル弁を閉じ側へ駆動すると、所定の開度でその変位がストッパによって制限される。この際、開度センサによって検出されるスロットル弁の開度は、ストッパによってその変位が制限され始めた後も、開閉機構やストッパの歪みによって僅かながら変位する。このため、開状態から閉状態までスロットル弁の開度を変化させると、ストッパによって変位が制限され始めるタイミングで、より詳しくは開閉機構やストッパの歪みが生じ始めるタイミングで開度値の変化速度が遅くなる。以下では、このようにスロットル弁の開度値の変化速度が変化するタイミングを変化速度の屈曲点という。本発明では、開状態から閉状態まで変化している間において、スロットル弁の開度値の変化速度が所定値より小さくなる屈曲点を特定し、この屈曲点における開度値を全閉開度として学習する。これにより、開閉機構やストッパの歪みの影響を最小限に留めながら簡易な構成でスロットル弁の全閉開度を学習できる。
【0012】
(2)本発明では、開状態から閉状態まで変化している間の複数の異なる時刻で開度値を記録し、この記録のうち変化速度が大きな区間に属する開度値に基づいて外挿線を生成し、さらに変化速度が小さな区間に属する開度値に基づいて外挿線を生成する。そして、これら2つの外挿線の交点を上述の屈曲点とし、この屈曲点における開度値を全閉開度として学習する。これら2本の外挿線を得るには、開度値は最小で4つあればよい。したがって本発明では、開度値のサンプリング周期を短くせずとも全閉開度を学習できる。また複数の開度値から得られる外挿線を用いることにより、ノイズによるタフネスを向上できる。
【0013】
(3)上述の(1)の発明とは逆に、閉じ側への駆動力を減少することによって閉状態から開状態までスロットル弁の開度を変化させると、開閉機構やストッパの歪みが解消されるタイミングで開度値の変化速度が速くなる。本発明では、閉状態から開状態まで変化している間において、スロットル弁の開度値の変化速度が所定値より大きくなる屈曲点を特定し、この屈曲点における開度値を全閉開度として学習する。これにより、上述の(1)の発明と同様に、開閉機構やストッパの歪みの影響を最小限に留めながら簡易な構成でスロットル弁の全閉開度を学習できる。
【0014】
(4)本発明では、閉状態から開状態まで変化している間の複数の異なる時刻で開度値を記録し、この記録を用いて2つの外挿線を生成し、これら2つの外挿線の交点における開度値を全閉開度として学習する。これにより、上述の(2)の発明と同様に、開度値のサンプリング周期を短くせずとも全閉開度を学習できる。また複数の開度値から得られる外挿線を用いることにより、ノイズによるタフネスを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施形態に係るエンジン及びその制御装置の構成を示す図である。
図2】スロットル弁の構成を示す図である。
図3】スロットル弁の全閉開度を学習する全閉学習処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
図4】全閉制御を実行した時におけるスロットル開度センサの電圧値の変化を示す図である。
図5】全閉学習値算出処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
図6】複数個のセンサ電圧値を第1グループと第2グループとに分ける処理の手順を模式的に示す図である。
図7】本発明の第2実施形態に係る制御装置において、全閉制御を実行した時におけるスロットル開度センサの電圧値の変化を示す図である。
図8】全閉学習値算出処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
図9】複数個のセンサ電圧値を第1グループと第2グループとに分ける処理の手順を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、内燃機関(以下、「エンジン」という)1及びその制御装置2の構成を示す図である。
【0017】
エンジン1には、吸気が流れる吸気管11と、排気が流れる排気管12と、排気管12内の排気の一部を吸気管11に還流するEGR管13と、が設けられている。吸気管11は、吸気マニホールドの複数の分岐部を介してエンジン1の各シリンダの吸気ポートに接続されている。排気管12は、排気マニホールドの複数の分岐部を介してエンジン1の各シリンダの排気ポートに接続されている。EGR管13は、排気管12から分岐し吸気管11に至る。
【0018】
EGR管13には、還流する排気の流量を制御するEGR弁14が設けられている。EGR弁14は、アクチュエータ(例えば、モータ)の駆動軸に図示しない開閉機構を介して接続されている。EGR弁14の開度は、図示しないバッテリからモータ15へ供給される駆動電流のデューティ比を、後述のECU6で調整することによって制御される。
【0019】
エンジン1の吸気管11内にはスロットル弁5が開閉可能に設けられている。スロットル弁5は、開閉機構8を介してアクチュエータとしてのモータ7の出力軸に接続されている。開閉機構8は、複数のギヤを噛み合わせて構成され、モータ7で発生した駆動力をスロットル弁5の支軸に伝達し、吸気管11内でスロットル弁を開閉する。モータ7は、例えば直流モータである。スロットル弁5の開度は、図示しないバッテリからモータ7へ供給される駆動電流のデューティ比を、ECU6で調整することによって制御される。また、エンジン1に導入される空気の量は、スロットル弁5の開度を制御することによって調整される。
【0020】
図2は、スロットル弁5の構成を示す図である。図2に示すように、スロットル弁5には、これを開き側及び閉じ側へそれぞれ付勢する開弁側スプリング5a及び閉弁側スプリング5bが取り付けられている。また、吸気管11には、スロットル弁5の閉じ側への変位を所定の開度で制限するストッパ片5cが設けられている。なお以下では、スロットル弁5の閉じ側への変位がストッパ片5cによって制限されている状態におけるスロットル弁5の開度を、全閉開度と定義する。
【0021】
2つのスプリング5a,5bでは、閉弁側スプリング5bの付勢力の方が、開弁側スプリング5aの付勢力よりも大きくなるように構成されている。したがって、モータ7が駆動されていない状態(デューティ比=0[%])では、スロットル弁5は、全閉開度から少し開いた状態になる。なお以下では、モータ7が駆動されておらず、かつ2つのスプリング5a,5bの付勢力が釣り合った状態におけるスロットル弁5の開度を、デフォルト開度と定義する。
【0022】
図1に戻って、吸気管11には、スロットル弁5の開度を検出するスロットル開度センサ9が設けられている。スロットル開度センサ9は、スロットル弁5の開度又はスロットル弁5の開度に相当する開閉機構8におけるギヤの送り量等に応じた電圧の検出信号を発生し、ECU6に入力する。スロットル開度センサ9の出力電圧は、スロットル弁5開くほど高くなる。ECU6は、スロットル開度センサ9の検出信号をA/D変換し、これによってスロットル弁5の開度を把握する。
【0023】
EGR管13には、EGR弁14の開度を検出するEGR開度センサ16が設けられている。EGR開度センサ16は、EGR弁の開度に応じた電圧の検出信号を発生し、ECU6に入力する。ECU6は、EGR開度センサ16の検出信号をA/D変換し、これによってEGR弁16の開度を把握する。
【0024】
ECU6は、センサの検出信号をA/D変換するI/Oインターフェース、各種演算処理を実行するCPU、及び各種データを記憶するRAMやROM等で構成されるマイクロコンピュータである。ECU6は、エンジン1の燃料噴射弁1aからの燃料噴射制御を実行するとともに、図示しない処理によって定められるスロットル弁5の目標開度及び後述の全閉学習処理によって学習されるスロットル弁5の全閉開度に基づいてモータ7の駆動電流のデューティ比を決定し、決定したデューティ比の下でモータ7を駆動することによって、スロットル弁の開度を目標開度へ向けて制御する。
【0025】
図3は、スロットル弁の全閉開度を学習する全閉学習処理の具体的な手順を示すフローチャートである。図3の処理は、イグニッションスイッチがオンにされてからオフにされるまでの間で、ECUにおいて所定の周期で繰り返し実行される。
【0026】
S11では、ECUは、全閉学習終了フラグが“1”であるか否か、すなわち全閉学習が終了したか否かを判定する。フラグが“1”である場合には図3の処理を直ちに終了し、フラグが“0”である場合にはS12に移る。この全閉学習終了フラグは、例えばイグニッションスイッチがオンにされたことに応じて“0”にセットされ、後に図5を参照して説明するように全閉学習が終了したことに応じて“1”にセットされる。したがって図3の全閉学習処理におけるS12以降の本処理は、イグニッションスイッチがオンにされてからオフにされるまでの間のドライビングサイクルの間で、1回のみ行われる。
【0027】
S12では、ECUは、図示しない水温センサを用いてエンジンの水温を検出し、検出した水温に基づいてエンジンの暖機が終了したか否かを判定する。S12の判定がYESである場合にはS13に移り、NOである場合には以下の処理を行うことなく図3の処理を直ちに終了する。
【0028】
S13では、ECUは、現在、走行中の車両が減速中であることに伴って燃料噴射弁からの燃料噴射を一時的に停止する減速燃料カット状態であるか否かを判定する。S13の判定がYESである場合にはS14に移り、NOである場合には以下の処理を行うことなく図3の処理を直ちに終了する。
【0029】
S14では、ECUは、EGR弁開度センサの出力を用いてEGR弁の開度を取得し、これに基づいて、現在、EGR弁は全閉開度より大きな開度で開かれている状態であるか否かを判定する。S14の判定がYESである場合にはS15に移り、NOである場合には以下の処理を行うことなく図3の処理を直ちに終了する。なお、EGR弁が故障しているかどうかを判定するEGR弁の故障判定処理では、試験的にEGR弁が全閉開度よりも大きな開度になるまで開かれる。したがってS14では、ECUは、EGR弁の開度を取得するかわりに、このEGR弁の故障判定処理の実行中であるか否かを判定してもよい。
【0030】
これにより、後述のS15及びS16からなるスロットル弁の全閉学習は、EGR弁が開かれた状態で行われる。EGR弁が開かれていると、エンジンの筒内圧が高くなり大気圧に近くなり、スロットル弁の前後の差圧も小さくなる。このため、全閉学習においてスロットル弁を全閉にするために必要なエネルギーを少なくすることができる。なおこの効果は、EGR弁が大きく開かれているほど高くなる。したがってS14では、EGR弁の開度に対して所定の閾値を予め設定しておき、取得したEGR弁の開度がこの閾値より大きい場合にのみ、S15の処理に移るようにしてもよい。
【0031】
S15では、ECUは、モータをスロットル弁の閉じ側へ駆動することによって、スロットル弁の変位がストッパで制限されていない状態から、スロットル弁の変位がストッパで制限されている状態へ変化させる全閉制御を実行し、S16に移る。より具体的には、ECUは、スロットル弁を全閉にすべくモータの駆動電流のデューティ比を所定値DUTに設定する。ここで、全閉制御時におけるデューティ比DUTは、スロットル弁がスプリングの復元力に抗して閉じ側へ変位し、さらに開閉機構やストッパ片の歪みによる弾性力が作用する位置まで変位するように、十分に大きな値に設定される。
【0032】
図4は、全閉制御を実行した時におけるスロットル開度センサの電圧値(スロットル弁の開度)の変化を示す図である。モータの駆動電流のデューティ比を所定値DUTとし、モータをスロットル弁の閉じ側へ駆動すると、スロットル弁はスプリングの復元力に抗して閉じ側へ変位し始める(図4の時刻t0以降)。その後、スロットル弁は所定の時刻(図4における時刻t1)においてストッパ片に接触し、その変位が制限される。このため、スロットル開度センサの電圧値の減少速度は、スロットル弁の変位がストッパ片によって制限され始めた時刻t1以降では、急激に小さくなる。すなわち、図4において星印で示すように、センサの電圧値の減少速度が急激に小さくなる屈曲点が発生する。屈曲点に達した後は、スロットル弁には、スプリングの復元力に加えて、屈曲点からの変位量に応じて大きくなる開閉機構やストッパ片の歪みに起因した弾性力が作用するため、センサの電圧値の減少速度は急激に小さくなる。
【0033】
なお以下では、スロットル弁の変位がストッパ片で制限されていない状態、より具体的には、スロットル弁に対し開閉機構やストッパ片の歪みによる弾性力が作用していない状態(図4では、時刻t1に達する前の状態)を、スロットル弁の開状態と定義する。また、スロットル弁の変位がストッパ片で制限されている状態、より具体的には、スロットル弁に対し開閉機構やストッパ片の歪みによる弾性力が作用している状態(図4では、時刻t1に達した後の状態)を、スロットル弁の閉状態と定義する。
【0034】
図3に戻って、S16では、ECUは、スロットル弁の全閉制御の下でのスロットル弁開度センサの出力を用いて全閉学習値を算出する全閉学習値算出処理を実行し、この処理を終了する。
【0035】
図5は、全閉学習値算出処理の具体的な手順を示すフローチャートである。図5に示すように、全閉学習値算出処理は、全閉制御(図4)の下で所定時間にわたってスロットル開度センサの電圧値を取得するステップ(S31〜S33)と、取得したセンサ電圧値を用いて全閉学習値を算出するステップ(S34〜S38)とに分けられる。
【0036】
S31では、ECUは、現在のスロットル開度センサの電圧値DBWVを、ポインタ値nで指定されるバッファDBWV_B(n)に記憶し、S32に移る。S32では、ECUは、このポインタ値nをインクリメントし、S33に移る。
【0037】
S33では、ECUは、ポインタ値nが所定の整数値nMAX以上であるか否かを判別する。S33の判別がNOである場合には、この処理を直ちに終了する。この所定値nMAXは、センサ電圧値の取得が完了したことを判定するために、ポインタ値nに対して設定される閾値である。この所定値nMAXは、時間に換算して、図3の全閉制御を開始してからスロットル弁がストッパ片に接触し、さらにスロットル弁がストッパ片に押し付けられた状態が所定時間(例えば、数百msec)維持されるような値に設定される。
【0038】
図5の全閉学習値算出処理では、ポインタ値nが所定値nMAXに達するまでS31及びS32の処理を繰り返し実行することにより、図3の全閉制御の下でのスロットル開度センサの電圧値の変化をバッファDBWV_B(0),…,DBWV_B(nMAX−1)に記憶する。また、上述のように所定値nMAXを設定することにより、スロットル弁に開閉機構やストッパ片の歪みによる弾性力が作用し始める前と後(すなわち、屈曲点の前後)におけるスロットル開度センサの電圧値の変化を確実に取得することができる。
【0039】
S33の判別がYESである場合、すなわち全閉制御の下での所定時間にわたるセンサ電圧値の取り込みが完了した場合には、S34に移る。S34では、ECUは、バッファDBWV_B(0),…,DBWV_B(nMAX−1)に記憶された合計nMAX個スロットル開度センサの電圧値を、その閉じ側への変化速度(センサ電圧値の減少速度)が所定の屈曲判定速度Vthより大きくなる区間に属するもの(以下、「第1グループ」という)と、屈曲判定速度Vth以下になる区間に属するもの(以下、「第2グループ」という)とに分ける。
【0040】
図6は、nMAX個のセンサ電圧値を第1グループと第2グループとに分けるS34の処理の手順を模式的に示す図である。S34では、隣接する2つのポインタ値m,m+1(mは0からnMAX−2)を用いてセンサ電圧値の減少速度(V(m)=DBWV_B(m)−DBWV_B(m+1))を算出する。そして、算出した減少速度V(m)と減少速度が屈曲点を特定するために設定された屈曲判定速度Vthとを、小さなポインタ値mから順に比較し、減少速度V(m)が初めて屈曲判定速度Vthより小さくなるものを特定し、これをmBENDとする(図6参照)。図6において星印で示すように、屈曲点は、ポインタ値mBENDとmBEND+1との間に存在すると推定される。これにより、各バッファDBWV_B(n)(n=0〜nMAX−1)に記憶されたセンサ電圧値は、減少速度が屈曲判定速度Vthより大きな第1グループに属するもの(DBWV_B(0)〜DBWV_B(mBEND))と、減少速度が屈曲判定速度Vth以下になる第2グループに属するもの(DBWV_B(mBEND+1)〜DBWV_B(nMAX−1))とに分けられる。
【0041】
図5に戻って、S35では、第1グループに属する(mBEND+1)個のセンサ電圧値の全てまたは一部を用いて、1本の外挿線を生成する。より具体的には、例えば第1グループに属するセンサ電圧値のうち屈曲点に近いものから順に2つ(DBWV_B(mBEND−1)及びDBWV_B(mBEND))を選択し、図6において破線で示すように、この2点を通過する直線を生成し、これを外挿線とする。この他、外挿線として一次関数を仮定し、第1グループに属するものから選択された3つ以上のセンサ電圧値を用いて最小二乗法によって外挿線を生成してもよい。
【0042】
S36では、第2グループに属する(nMAX−mBEND−1)個のセンサ電圧値の全てまたは一部を用いて、1本の外挿線を生成する。より具体的には、例えば第2グループに属するセンサ電圧値のうち屈曲点に近いものから順に2つ(DBWV_B(mBEND+1)及びDBWV_B(mBEND+2))を選択し、図6において一点鎖線で示すように、この2点を通過する直線を生成し、これを外挿線とする。この他、S35と同様に、3つ以上のセンサ電圧値を用いて最小二乗法によって外挿線を生成してもよい。
【0043】
S37では、ECUは、S35及びS36において生成した2本の外挿線の交点を屈曲点と推定し、この屈曲点における電圧値を算出し、これを全閉学習値とする。S38では、ECUは、全閉学習が終了したことに応じて、全閉学習終了フラグを“1”にセットし、この処理を終了する。
【0044】
以上、本発明の第1実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば本実施形態では、全閉制御の実行時におけるデューティ比を所定値DUTで一定に維持したが、本発明はこれに限らない。デフォルト開度から全閉開度まで変化させる間で、スロットル弁に作用する反力は一定ではない。すなわち、全閉開度に近くなるほどスプリングの反力が強くなったり、弱くなったりする場合がある。このような場合、全閉制御におけるデューティ比を一定に維持すると、センサ電圧値の減少速度も一定にならず、外挿線を一次関数で定義できない場合がある。そこで、このようなスプリングの反力の非線形性を予め考慮し、デフォルト開度から屈曲点近傍までセンサ電圧値の減少速度が一定になるように全閉制御の実行時におけるデューティ比を変化させてもよい。
【0045】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る制御装置について説明する。本実施形態の制御装置は、全閉制御(図3のS15)及び全閉学習値算出処理(図3のS16)の手順が第1実施形態の制御装置と異なる。
【0046】
図7は、全閉制御を実行した時におけるスロットル開度センサの電圧値の変化を示す図である。本実施形態の全閉制御では、第1実施形態と同様に一旦、モータをスロットル弁の閉じ側へ駆動することによってスロットル弁の変位がストッパで制限されている閉状態へ変化させた後、この状態から閉じ側への駆動力を所定の速度で減少することによって、変位が制限されている閉状態から変位が制限されていない開状態へ変化させる。
【0047】
より具体的には、ECUは、始めに所定時間(図7の時刻t0〜t1)にわたってモータの駆動電流のデューティ比を所定値DUTに設定する。これにより、スロットル弁はスプリングの復元力に抗して閉じ側へ変位し、ストッパ片に接触し、確実にその変位が制限される。このデューティ比DUTは、スロットル弁がスプリングの復元力に抗して閉じ側へ変位し、さらに開閉機構やストッパ片の歪みによる弾性力が作用する位置まで変位するように、十分に大きな値に設定される。
【0048】
その後ECUは、デューティ比を所定値DUTから0まで、所定時間(図7の時刻t1〜t4)をかけて一定の速度で減少させる。これにより、スロットル弁は開き側へ変位し、スロットル弁はデフォルト開度まで戻る。この際、デューティ比を一定の速度で減少させると、換言するとモータで発生させる閉じ側方向への駆動力を一定の速度で減少させると、スロットル開度センサの電圧値の上昇速度は、開閉機構やストッパ片の歪みによってスロットル弁に作用する弾性力が0となる時刻t2以降では、急激に増加する。すなわち、図7において星印で示すように、センサの電圧値の上昇速度が急激に大きくなる屈曲点が発生する。屈曲点に達した時刻t2以降は、スロットル弁にはスプリングの復元力のみが作用するため、センサの電圧値の上昇速度は急激に大きくなる。また、時刻t3においてスロットル弁の開度がデフォルト開度まで復帰すると、モータで発生する閉じ側への駆動力よりもスプリングの復元力の方が大きくなるため、スロットル弁の開度は図7に示すように、デフォルト開度に維持される。
【0049】
図8は、全閉学習値算出処理の具体的な手順を示すフローチャートである。図8に示すように、全閉学習値算出処理は、上述の全閉制御(図7)の下で所定時間にわたってスロットル開度センサの電圧値を取得するステップ(S51〜S54)と、取得したセンサ電圧値を用いて全閉学習値を算出するステップ(S55〜S58)とに分けられる。
【0050】
S51では、ECUは、スロットル弁が閉状態から開状態へ変化し始めた後であるか否か、換言すればデューティ比を所定値DUTから0へ向けて減少させ始めた後であるか否かを判定する。S51の判定がNOである場合には、この処理を直ちに終了する。S52の判定がYESである場合には、S52に移る。
【0051】
S52では、ECUは、現在のスロットル開度センサの電圧値DBWVを、ポインタ値nで指定されるバッファDBWV_B(n)に記憶し、S53に移る。S53では、ECUは、このポインタ値nをインクリメントし、S54に移る。
【0052】
S54では、ECUは、ポインタ値nが所定の整数値nMAX以上であるか否かを判別する。S54の判別がNOである場合には、この処理を直ちに終了する。この所定値nMAXは、センサ電圧値の取得が完了したことを判定するために、ポインタ値nに対して設定される閾値である。この所定値nMAXは、時間に換算して、図7の全閉制御において、デューティ比を所定値DUTから0へ向けて所定の速度で減少させ始めてからスロットル弁の開度がデフォルト開度になるまでの時間(図7の時刻t1〜t3)に相当するように設定される。
【0053】
図8の全閉学習値算出処理では、デューティ比を減少させはじめてからポインタ値nが所定値nMAXに達するまでS52及びS53の処理を繰り返し実行することにより、図3の全閉制御の下でのスロットル開度センサの電圧値の変化をバッファDBWV_B(0),…,DBWV_B(nMAX−1)に記憶する。また、上述のように所定値nMAXを設定することにより、開閉機構やストッパ片の歪みによる弾性力が作用しなくなる前と後(すなわち、屈曲点の前後)におけるスロットル開度センサの電圧値の変化を確実に取得することができる。
【0054】
S54の判別がYESである場合、すなわち全閉制御の下での所定時間にわたるセンサ電圧値の取り込みが完了した場合には、S55に移る。S55では、ECUは、バッファDBWV_B(0),…,DBWV_B(nMAX−1)に記憶された合計nMAX個スロットル開度センサの電圧値を、その開き側への変化速度(センサ電圧値の上昇速度)が所定の屈曲判定速度Vth以下になる区間に属するもの(以下、「第1グループ」という)と、屈曲判定速度Vthより大きくなる区間に属するもの(以下、「第2グループ」という)とに分ける。
【0055】
図9は、nMAX個のセンサ電圧値を第1グループと第2グループとに分けるS55の処理の手順を模式的に示す図である。S55では、隣接する2つのポインタ値m,m+1(mは0からnMAX−2)を用いてセンサ電圧値の上昇速度(V(m)=DBWV_B(m+1)−DBWV_B(m))を算出する。そして、算出した上昇速度V(m)と上昇速度が屈曲点を特定するために設定された屈曲判定速度Vthとを、小さなポインタ値mから順に比較し、上昇速度V(m)が初めて屈曲判定速度Vthより大きくなるものを特定し、これをmBENDとする(図9参照)。図9において星印で示すように、屈曲点は、ポインタ値mBENDとmBEND+1との間に存在すると推定される。これにより、各バッファDBWV_B(n)(n=0〜nMAX−1)に記憶されたセンサ電圧値は、上昇速度が屈曲判定速度Vth以下になる第1グループに属するもの(DBWV_B(0)〜DBWV_B(mBEND))と、上昇速度が屈曲判定速度Vthより大きくな第2グループに属するもの(DBWV_B(mBEND+1)〜DBWV_B(nMAX−1))とに分けられる。
【0056】
図8に戻って、S56では、第1グループに属する(mBEND+1)個のセンサ電圧値の全てまたは一部を用いて、上述の第1実施形態と同様の方法によって1本の外挿線(図9の一点鎖線参照)を生成する。S57では、第2グループに属する(nMAX−mBEND−1)個のセンサ電圧値の全てまたは一部を用いて、上述の第1実施形態と同様の方法によって1本の外挿線(図9の破線参照)を生成する。
【0057】
S58では、ECUは、S56及びS57において生成した2本の外装性の交点を屈曲点と推定し、この屈曲点における電圧値を算出し、これを全閉学習値とする。S59では、ECUは、全閉学習が終了したことに応じて、全閉学習フラグを“1”にセットし、この処理を終了する。
【0058】
以上、本発明の第1及び第2実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。上記2つの実施形態では、それぞれ外挿線として1次関数を仮定した場合について説明したが、本発明はこれに限らない。外挿線は1次関数に限らず曲線を仮定してもよい。また上記2つの実施形態では、スロットル弁の全閉学習を、減速燃料カット中でありかつEGR弁が開かれている状態で行ったが、本発明はこれに限らない。全閉学習は、例えば、イグニッションスイッチがオンにされた直後や、イグニッションスイッチがオフにされた直後に行ってもよい。
【符号の説明】
【0059】
1…エンジン(内燃機関)
11…吸気管(吸気通路)
5…スロットル弁
5c…ストッパ片(ストッパ)
6…ECU(駆動手段、記録手段、第1外挿線生成手段、第2外挿線生成手段、学習手段)
7…モータ(アクチュエータ)
8…開閉機構
9…スロットル開度センサ(開度センサ)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9