【文献】
          中道  理,iOS7の注目技術「iBeacon」  距離測位の割り切りで実現,日経エレクトロニクス3月3日号,日本,日経BP社,2014年  3月  3日,第20−23頁
        
      
    (58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
  説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。なお、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
 
【0016】
(実施の形態に至る検討)
  
図14は、参考例の近距離無線デバイスの構成を示している。
図14に示すように、参考例の近距離無線デバイス900は、電池901、LED902、MCU903、RFIC904、アンテナ905を備えている。参考例の近距離無線デバイス900では、電池901に蓄電された電荷が少なくなるにしたがって電池の出力電圧は低下するため、所望の電圧値を下回った際にLED902を点灯/点滅させ、ユーザに電池交換の時期を連絡する。
 
【0017】
  図15は、参考例の近距離無線デバイス900の動作を示している。
図15に示すように、電池901の残量減により電池901の出力電圧が低下する(S901)。MCU903は、電池901の出力電圧をモニタし、出力電圧が閾値を下回ったときにLED902へ点灯/点滅を指示する(S902)。LED902は、MCU902からの指示に応じて点灯/点滅する(S903)。ユーザは、LED902の点灯/点滅を目視で確認し、電池901の交換を実施する(S904)。
 
【0018】
  近距離無線デバイス900は、無線で通信するため、様々な環境に配置し利用することができる。例えば、
図16のように、近距離無線デバイス900とユーザの間に障害物906が存在し、デバイス自体をユーザの目が届かない場所に設置する場合がある。近距離無線デバイス900を見え難い場所に設置すると、ユーザがLED902を確認することができない。そうすると、LED902の変化をユーザが見逃してしまうため、電池交換の時期を知ることができない。
 
【0019】
  そこで、無線通信を介して、他の無線装置に電池残量を通知する例について検討する。
図17は、他の参考例の無線通信システムの動作を示している。参考例の無線通信システム910では、近距離無線デバイス920からレシーバ930へ電池残量を無線送信する。
 
【0020】
  図17に示すように、近距離無線デバイス920では、電池の残量減により出力電圧が低下する(S911)。近距離無線デバイス920は、電池の出力電圧をモニタし(S912)、予め記憶された出力電圧と電池残量の相関テーブルを参照して電池残量を把握する(S913)。近距離無線デバイス920は、送信パケットのデータ(ペイロード)に電池残量を格納し(S914)、電池残量を格納したパケット信号をレシーバ930へ送信する(S915)。
 
【0021】
  レシーバ930は、近距離無線デバイス920からパケット信号を受信し(S916)、受信したパケットから電池残量を取得する(S917)。レシーバ930は、電池残量を表示出力する(S918)。これにより、近距離無線デバイス920が障害物940により視認できない場合でも、ユーザは、近距離無線デバイス920の電池残量を把握することができる(S919)。
 
【0022】
  図17のように、通信するデータの中に電池残量を含めて無線送信する方法が考えられる。しかし、近年の近距離無線技術の主要な課題である低消費電力化を達成するためには、無線チップ(RFIC)の動作時間を出来るだけ短くする必要がある。このため、電池残量データといったサービスの本質ではない付加価値的なデータを送信パケットに格納することは困難である。
 
【0023】
  また、一般にBluetoothで電池残量データを送信しようとすると、ペアリングなどの接続手順が必要となる。そうすると、電池残量データを送信するたびに接続手順を実行するため、無駄に電力を消費してしまい、省電力化の妨げとなる。
 
【0024】
  一方、Bluetooth  LEでは、省電力化のため、非接続でデータをブロードキャストする方式が採用されている。Bluetooth  LEの非接続ブロードキャストを使ったサービスとして、近距離領域での位置情報を提供するiBeacon(登録商標)サービスが提供されている。
 
【0025】
  図18は、iBeaconサービスで使用されるiBeaconパケットの構成を示している。iBeaconパケットは、非接続でサービス提供に必要なデータを配信する非接続アドバタイジング・パケットである。
図18に示すように、iBeaconパケットは、プリアンブル、アクセスアドレス、ペイロードデータ、CRC(Cyclic  Redundancy  Check)を含む。また、iBeaconパケット内のペイロードデータは、ヘッダー、Advアドレス(Advertisingアドレス)、UUID(128ビット)、Major(16ビット)、Minor(16ビット)、Measured  Power(8ビット)を含む。
 
【0026】
  送信側の近距離無線デバイスは、ペイロードデータ内のUUID、Major、Minorに識別IDを設定し、Measured  Powerに距離測定の算出に使用する1m離れた地点の送信レベル値を設定し、これらを設定したiBeaconフレームを送信する。
 
【0027】
  レシーバは、UUIDで企業/組織を識別し、Major及びMinorでサービス内容を識別し、Measured  Powerにより検出した距離に応じてサービスを実行する。例えば、近距離無線デバイスがMeasured  Powerに−50dBmを設定し、レシーバでの受信レベルが−50dBm以上の場合、近距離無線デバイスからレシーバの距離が1m以内であると検出できる。また、真空中の周波数freq.=2.4GHzでは概ね10m離れると信号レベルは−20dB減衰するため、「設定値−50dBm」と「レシーバでの受信レベル」の差分からから近距離無線デバイスとレシーバの距離を検出できる。
 
【0028】
  しかしながら、iBeaconサービスでは、
図18のように、iBeaconパケットのパケットサイズが固定であり、ペイロードデータにその他のデータを格納する領域がない。このため、電池残量や電池交換時期など電源の状態を通知することはできない。そこで、以下の実施の形態では、iBeaconサービスなどに適用した場合でも、受信側が、送信側の電源の状態を確認することを可能とする。
 
【0029】
(実施の形態の概要)
  
図1A〜
図1Cは、後述する実施の形態に係る無線通信システムの概要例を示している。
図1A〜
図1Cに示すように、実施の形態に係る無線通信システム1は、無線送信を行う無線送信装置10、無線受信を行う無線受信装置20を備えている。
 
【0030】
  図1A〜
図1Cに示すように、無線送信装置10は、電源電圧測定部11、送信電力決定部12、無線送信部13を備える。電源電圧測定部11は、無線送信装置10の電源電圧を測定する。送信電力決定部12は、電源電圧測定部11が測定した電源電圧に基づいて送信電力を決定する。無線送信部13は、送信電力決定部12が決定した送信電力を示す送信電力情報を含む広告パケットを、決定した送信電力に基づいて無線送信する。また、送信電力決定部12は、予め決められた値と電源電圧に基づく値を比較した結果に基づいて送信電力を決定し、無線送信部13は、決定した送信電力に基づいて送信する送信電力を低下してもよい。
 
【0031】
  図1Aの例では、無線受信装置20は、電源状態検出部21、無線受信部23を備える。無線受信部23は、無線送信装置10から送信された広告パケットを受信する。電源状態検出部21は、広告パケットに含まれる送信電力情報に基づいて、無線送信装置10の電源の状態を検出する。
図1Bの例では、無線受信装置20は、さらに、無線受信部23が受信する広告パケットを含む無線信号の受信信号強度を測定する受信信号強度測定部22を備えており、電源状態検出部21は、広告パケットに含まれる送信電力情報と測定した受信信号強度とに基づいて、無線送信装置10の電源の状態を検出する。また、受信信号強度測定部22は、受信された無線信号の受信信号強度を測定し、電源状態検出部21は、予め決められた値と測定した受信信号強度を比較した結果に基づいて、無線送信装置10の電源の状態を検出してもよい。
図1Cの例では、無線受信装置20は、広告パケットに含まれる送信電力情報から無線送信装置10の電源の状態の情報を受信する無線受信部23のみを備えている。
 
【0032】
  上記のように、無線送信装置が、広告パケットに送信電力情報を含め、また、電源電圧に応じた送信電力で送信し、無線受信装置が、広告パケットに含まれる送信電力情報に基づいて、また、受信信号強度に基づいて、無線送信装置の電源の状態を検出する。これより、無線送信装置を視認できない場合でも無線送信装置の電池残量や電池交換時期など電源の状態を確認することができる。また、送信するパケットのデータに影響を与えることなく、電源の状態を通知することができる。
 
【0033】
(実施の形態1)
  以下、図面を参照して実施の形態1について説明する。
図2は、本実施の形態に係る無線通信システムの構成を示している。
図2に示すように、本実施の形態に係る無線通信システム101は、近距離無線デバイス100、レシーバ200を備えている。
 
【0034】
  近距離無線デバイス100は、Bluetoothに準拠してレシーバ200へ無線送信を行う無線送信装置である。近距離無線デバイス100は、例えば無線センサなどであり、定期的にiBeaconパケットを送信するiBeaconデバイスである。近距離無線デバイス100は、iBeaconパケットのように、特に低電力化のため送信パケット長に制限がある無線規格に準拠している。なお、近距離無線デバイス100は、Bluetoothに限らず、電池(バッテリー)で動作するその他の近距離無線デバイスでもよい。
 
【0035】
  近距離無線デバイス100は、電池110、MCU120、RFIC130、アンテナ140を備えている。例えば、MCU120とRFIC130は、別々の半導体チップで構成されているが、MCU120とRFIC130とを含む1つの半導体チップとしてもよい。近距離無線デバイス100は、その他に、iBeaconサービスの提供に必要な情報を取得するため、各種センサなどを備えてもよい。
 
【0036】
  電池110は、近距離無線デバイス100の電源であり、出力電圧(電源電圧)VexをMCU120及びRFIC130へ供給する。MCU(Micro  Control  Unit)120は、近距離無線デバイス100で必要な制御処理を実行する制御部である。MCU120は、LDO121、モニタ122、メモリ123、CPU124、IF125を備えている。
 
【0037】
  LDO(Low  Drop  Out)121は、MCU120の内部電圧を生成するレギュレータである。LDO121は、電池110の出力電圧Vex(例えば1.8V)が入力され、内部電圧Vin(例えば1.2V)を生成し、内部電圧Vinをメモリ123、CPU124、IF125へ供給する。モニタ122は、電池110の出力電圧(電源電圧)Vexをモニタ(測定)する電源電圧測定部である。
 
【0038】
  メモリ123は、CPU124の処理に必要なデータやプログラムを記憶する記憶部である。メモリ123は、例えば、出力電圧と電池残量とを関連付ける電池残量相関テーブル123aや、電池残量と送信電力の変化パターンを関連付ける変化パターン相関テーブル(送信電力パターンテーブル)123bなどを記憶する。電池残量相関テーブル123aと変化パターン相関テーブル123bを参照することにより、測定した出力電圧に対応する電池残量に応じて送信電力(変化パターン)が決定できる。なお、変化パターン相関テーブル123bが、電池の出力電圧と送信電力の変化パターンを関連付けておき、変化パターン相関テーブル123bに基づいて、測定した出力電圧に応じた送信電力(変化パターン)を決定してもよい。
 
【0039】
  CPU124は、メモリ123のデータやプログラムに基づいて制御処理を実行する。CPU124は、モニタ122が測定した電池110の出力電圧Vexに基づき、無線送信するための送信電力を決定する送信電力決定部である。CPU124は、出力電圧Vexの低下に応じて、iBeaconパケットの送信ごとに送信電力を変動させる。例えば、CPU124は、電池交換時期に対応した閾値よりも出力電圧Vexが低い場合、iBeaconパケットの送信電力を変動させる。CPU124は、決定した送信電力と、送信電力に対応したiBeaconパケットのMeasured  Powerを、IF125を介してRFIC130へ出力する。
 
【0040】
  RFIC130は、Bluetooth規格にしたがって無線送信を行う無線送信部である。本実施の形態では、RFIC130は、MCU120からの指示に応じたMeasured  Power(送信電力情報)を含むiBeaconパケット(ビーコンパケット)を、MCU120からの指示に応じた送信電力(振幅)で送信する。なお、iBeaconパケットは、ビーコンパケットの一例であるが、ビーコンパケット以外のパケットに本実施の形態を適用してもよい。例えば、所定の情報を定期的にブロードキャスト配信するその他の広告パケット(アドバタイズパケット)でもよい。RFIC130は、LDO131、IF132、ベースバンド133、TX(送信ブロック)134、RX(受信ブロック)135を備えている。なお、本実施の形態ではiBeaconパケットを送信するiBeaconサービスのみを提供するため、RFIC130では、RX135は使用せず、TX134のみを使用する。
 
【0041】
  LDO131は、RFIC130の内部電圧を生成するレギュレータである。LDO131は、電池110の出力電圧Vex(例えば1.8V)が入力され、内部電圧Vin(例えば1.2V)を生成し、内部電圧VinをIF132、ベースバンド133、TX134、RX135へ供給する。
 
【0042】
  ベースバンド133は、Bluetoothの通信プロトコルを実現する信号処理部であり、MCU120側からの詳細な指示がなくても通信プロトコルに従った通信を行うことができる。ベースバンド133は、IF132を介してMCU120から送信電力とMeasured  Powerを取得する。ベースバンド133は、取得したMeasured  Powerを設定したiBeaconパケットをTX134へ出力し、TX134は、MCU120から取得した送信電力(振幅)のiBeaconパケットを、アンテナ140を介して無線送信する。
 
【0043】
  レシーバ200は、Bluetoothに準拠して近距離無線デバイス100から無線受信を行う無線受信装置である。レシーバ200は、例えば、スマートフォンや携帯電話、タブレット端末などであり、定期的にiBeaconパケットを受信するiBeaconレシーバである。
 
【0044】
  レシーバ200は、電源である電池210、制御部であるMCU220、無線受信部であるRFIC230、アンテナ240、ユーザへ出力する出力部250を備えている。MCU220及びRFIC230の基本的な構成は、近距離無線デバイス100のMCU120及びRFIC130と同様である。
 
【0045】
  RFIC230は、LDO231、IF232、ベースバンド233、TX234、RX235を備えている。なお、本実施の形態ではiBeaconパケットを受信するiBeaconサービスのみを提供するため、RFIC230では、TX234は使用せず、RX234のみを使用する。
 
【0046】
  LDO231は、電池210の出力電圧が入力され、内部電圧を生成し、内部電圧をIF232、ベースバンド233、TX234、RX235へ供給する。RX235は、アンテナ240を介して受信する無線信号(iBeaconパケット)の受信信号強度(RSSI)を測定する受信信号強度測定部である。
 
【0047】
  ベースバンド233は、アンテナ240及びRX235を介してiBeaconパケットを受信し、iBeaconパケットに含まれるMeasured  Powerを取得する。ベースバンド233は、取得した受信信号強度とMeasured  Powerを、IF232を介してMCU220へ出力する。
 
【0048】
  MCU220は、LDO221、メモリ223、CPU224、IF225を備えている。LDO221は、電池210の出力電圧が入力され、内部電圧を生成し、内部電圧をメモリ223、CPU224、IF225へ供給する。
 
【0049】
  メモリ223は、例えば、電池残量と受信信号強度の変化パターンを関連付ける変化パターン相関テーブル(受信信号強度パターンテーブル)223aなどを記憶する。変化パターン相関テーブル223aにより、受信信号強度及びMeasured  Powerに応じた電池残量が検出できる。なお、変化パターン相関テーブル223aが電源電圧と受信信号強度の変化パターンを関連付けておき、変化パターン相関テーブル223aに基づき、受信信号強度及びMeasured  Powerに応じた電源電圧が検出してもよい。
 
【0050】
  CPU224は、IF225を介してRFIC230からiBeaconパケットの受信信号強度とMeasured  Powerを取得する。CPU224は、取得した受信信号強度とMeasured  Powerに基づいて、近距離無線デバイス100の電池交換のタイミングや電池残量など電源の状態を検出する電源状態検出部である。CPU224は、受信するiBeaconパケットごとの受信信号強度及びMeasured  Powerの変動に応じて、電源電圧の低下や電池交換時期を検出する。なお、CPU224は、受信信号強度とMeasured  Powerのいずれか一方のみに基づいて、近距離無線デバイス100の電源の状態を検出してもよい。CPU224は、検出した電池交換のタイミングや電池残量を、IF225を介して出力部250へ出力する。
 
【0051】
  出力部250は、画面251、スピーカ252、バイブ(バイブレーション)253を備えている。画面251は、MCU220から供給される電池交換のタイミングや電池残量などの電源の状態を表示する。スピーカ252は、MCU220から供給される電源の状態に応じた音を出力する。バイブ253は、MCU220から供給される電源の状態に応じて振動する。
 
【0052】
  図3は、本実施の形態に係る無線通信システムの動作の概要を示している。
図3では、近距離無線デバイス100とユーザ間に障害物300が存在しているため、ユーザが直接近距離無線デバイス100を目視出来ない状況となっている。
 
【0053】
  図3(a)は、本実施の形態に係る近距離無線デバイスがユーザに電源の状態を伝えるために送信するパケット(iBeacon)の無線信号を示している。一定時間間隔でiBeaconパケットが送信され、ここではBluetoothに準拠して周波数変調(FSK)で変調された無線信号が送信されている。
 
【0054】
  図3(a)は、電池残量が少ない場合に、電池交換の時期をユーザ側に発信する例である。
図3(a−1)は電池残量が多い場合の無線信号を示し、
図3(a−2)は電池残量が少ない場合の無線信号を示している。
図3(a−1)に示すように、電池残量が多い場合、電池交換は不要であるため通常と同じ動作となり、各iBeaconパケットの振幅レベル(送信電力)は一定である。
 
【0055】
  図3(a−2)に示すように、電池残量が少ない場合、電池交換が必要であることを通知するため、各iBeaconパケットの振幅レベル(送信電力)を変動させる。この例ではiBeaconパケットごとに振幅レベルを、大小大小・・・と周期的に変動させている。この変動をレシーバ200の受信パラメータである受信強度(RSSI)の変動として認識することで電池交換の時期を検出し、ユーザに電池交換の時期を通知する。
図3(a−2)に示すように、無線信号の振幅を変動させても、周波数変調されているパケット内でのデータは変わらないため、iBeaconパケットの送信に影響することはない。
 
【0056】
  なお、ここでは、周波数変調(FSK)されているパケットの信号に対して振幅を変動させる例について説明するが、その他の変調方式であってもよい。例えば、位相変調(PSK)されているパケットの信号に対しても、同様に振幅を変動させてもよい。また、振幅変調(ASK)されているパケットの信号に対しては、パケット内で振幅が変化するため、振幅最大値や平均値を変動させてもよい。
 
【0057】
  また、本実施の形態では、各iBeaconパケットの振幅(送信電力)の変動に同期して、各iBeaconパケット内のMeasured  Powerも変動させる。なお、iBeaconパケットに限らず、送信電力情報を含むその他のパケット(例えば固定長パケット)であってもよい。
 
【0058】
  近距離無線デバイス100では、iBeaconパケットのデータをMCU120で生成/処理した後、次段のRFIC130でベースバンド周波数(0Hz近傍)と高周波周波数(数GHz)の間の周波数に変換し、アンテナ140から送信される。
 
【0059】
  ここで、iBeaconパケットにおいて、ユーザが情報を変更できる部分は、ペイロードデータ内のUUID、Major、Minor、Measured  Powerである。これらを利用して電池残量を通知する方法を検討すると、UUIDはサービス識別IDであるため電池残量の都合で変更することはできず、またMajor、Minorを変更すると、システム全体への影響が大きく現実的ではない。
 
【0060】
  一方、Measured  Power(8bits)には送信電力設定レベルを表す値が格納されおり、このMeasured  Power値とレシーバ側での受信強度(RSSI)の差分をパラメータとして、空間ロスから近距離無線デバイス(送信側)とレシーバとの距離を算出している。そうすると、Measured  Powerが少し変わっても、空間ロスが変わらなければ、差分パラメータも変わらない。したがって、本実施の形態では、電池残量が少なったときに、送信電力とMeasured  Powerを周期的に連動して変化させることで、Measured  Power値の8bitのデータ精度でレシーバ側へ送信を可能とする。
 
【0061】
  なお、近距離無線デバイス100では、パケット信号の送信レベル強度の変更はRFIC130で行う。通常、RFICは出力レベルの調整機能を備えているため、本実施の形態を実現するために新たに回路修正を行い、出力レベルの調整機能を追加する必要はない。
 
【0062】
  また、iBeaconパケットのMeasured  Powerは8bitであるが、仮にRFICでの送信レベル制御が8bitよりも小さい場合、つまり、例えばMeasured  Powerは送信レベルの0.1dBステップの分解能を持つのに対し、RFICのアナログ回路では送信レベルを1dBステップでしか変更できない場合、Measured  Powerの分解能がアナログ信号にとって誤差程度であれば、このときはRFICの送信レベル設定はそのままにしておき、Measured  Powerだけを変更する。
 
【0063】
  図4は、本実施の形態に係る無線通信システムの動作の一例を示している。この例は、電池交換のあり/なし(電池交換時期)を通知する例である。
 
【0064】
  まず、電池110の残量減により電池110の出力電圧が低下する(S101)。モニタ122は、電池110の出力電圧をモニタし(S102)、出力電圧をCPU124へ伝える。
 
【0065】
  続いて、CPU124は、伝えられた電池110の出力電圧とリファレンス値(閾値)とを比較する(S103)。この閾値は、電池交換時期を通知する基準であるため、少なくとも通知するためのパケットを送信可能な電圧である。
図5は、コイン電池(CR2032)の放電特性及び閾値電圧の例を示している。例えば、
図5のような放電特性の場合、通常時の電圧3.0Vに対し、閾値電圧を2.85V(約95%)とする。
 
【0066】
  続いて、CPU124は、リファレンス値と比較した結果、電池110の出力電圧がリファレンス値を下回った場合、電池交換時期を通知するため、送信電力及びMeasured  Powerを変動させるよう指示する(S104)。この例では、TXの送信電力を変化させる指示と、送信電力の変化に合わせてiBeaconパケットのMeasured  Power値を変化させる指示をRFIC130へ出力する。RFIC130は、これらの指示にしたがい、iBeaconパケットのMeasured  Powerを変動させるとともに、送信電力を変動させて、TX(送信ブロック)からiBeaconパケットを送信する(S105)。
 
【0067】
  例えば、
図6に示すように、電池110の出力電圧がリファレンス値(Vref)より低くなると(
図6(a))、CPU124は電池交換ビットをdisableからenableに設定する(
図6(b))。電池交換ビットはCPU124の内部の制御ビットである。電池交換ビットがenableになると、CPU124は、送信電力(出力振幅)を周期的に変化させるようにRFIC130を制御し(
図6(d))、同時にiBeaconパケット内のMeasured  Powerを送信電力に連動させて変更する(
図6(c))。
 
【0068】
  例えば、
図7のように、Measured  Powerの4ビットが送信電力のゲイン調整ビットであり、1ビットごとに送信電力が0.5dBm上昇するものとする。電池交換時期を通知するため出力振幅が0dBmと0.5dBmを繰り返すように設定する場合、0dBmはMeasured  Power値223に対応し、0.5dBmはMeasured  Power値239に対応しているため、出力振幅に対応してiBeaconパケットのMeasured  Powerが223と239を繰り返すように設定する。
 
【0069】
  一方、レシーバ200では、RFIC230は、RX(受信ブロック)でiBeaconパケットを受信し、受信したiBeaconパケットの信号強度(RSSI)及びMeasured  Powerを取得する(S106)。また、RFIC230のRXは、一般的な受信ブロック動作として、受信信号レベル(RSSI)に合わせ、受信ブロックのGain設定を調整する。
 
【0070】
  続いて、CPU224は、iBeaconパケットのRSSI値及びMeasured Power値の変動を検出し、電池交換が必要であること(電池交換時期)を検出する(S107)。CPU224は、iBeaconパケットごとのRSSI値及びMeasured  Power値をメモリ123に保存しておき、各RSSI値及びMeasured  Power値を比較することで変動(変化パターン)を検出する。例えば、
図6(c)及び
図6(d)のように、RSSI値及びMeasured Power値が周期的に変化している場合、電池交換が必要であることを検出する。例えば、所定の閾値とRSSI値及びMeasured Power値の両方またはいずれか一方とを比較した結果に基づいて、電池交換時期を検出してもよい。
 
【0071】
  続いて、出力部250は、電池交換が必要であること(電池交換時期)をユーザに通知する(S108)。例えば、画面251による表示や、スピーカ252によるアラーム、バイブ253による振動などで、電池交換時期を知らせる。これにより、ユーザは、電池交換時期を把握することができる(S109)。
 
【0072】
  図8は、本実施の形態に係る無線通信システムの動作の他の例を示している。この例は、電池残量を複数の段階(例えば、残量50%、30%、20%、10%など)で通知する例である。
 
【0073】
  まず、
図4と同様に、電池110の残量減により電池110の出力電圧が低下し(S101)、モニタ122は、電池110の出力電圧をモニタする(S102)。
 
【0074】
  続いて、CPU124は、メモリ123の出力電圧と電池残量を関連付ける電池残量相関テーブル123aを参照し、モニタした出力電圧に基づいて電池110の電池残量を把握する(S111)。さらに、CPU124は、メモリ123の電池残量と送信電力の変化パターン相関テーブル123bを参照し、電池残量に基づいて、送信電力及びのMeasured  Powerの変動(変化パターン)をRFIC130に指示する(S112)。RFIC130は、指示にしたがい、iBeaconパケットのMeasured  Power値及び送信電力を変動させる(S105)。
 
【0075】
  図9は、パケットの信号強度(送信電力)の変化パターンの例を示している。この例では、電池残量に対応した送信電力のパターンを周期的に繰り返す。
図9に示すように、電池残量が31%〜50%の場合、信号強度を小、小、小、大、大、大のパターンで繰り返し、電池残量が21%〜30%の場合、信号強度を小、大、大、小、大、大のパターンで繰り返し、電池残量が11%〜20%の場合、信号強度を大、小、小、大、小、小のパターンで繰り返し、電池残量が1%〜10%の場合、信号強度を大、小、大、小、大、小のパターンで繰り返す。また、電池残量が51%以上の場合、信号強度を一定とする。
 
【0076】
  一方、レシーバ200では、
図4と同様に、RFIC230は、受信したiBeaconパケットのMeasured  Power及び信号強度(RSSI)を取得する(S106)。
 
【0077】
  続いて、CPU224は、メモリ223の電池残量と受信強度の変化パターン相関テーブル223aを参照し、iBeaconパケットのRSSI値及びMeasured  Power値の変化パターンを検出し、変化パターンに対応した電池残量を検出する(S113)。例えば、
図9のように、RSSI値及びMeasured  Power値が周期的に変化している場合、変化パターンに対応する電池残量を検出する。
 
【0078】
  続いて、出力部250は、検出した電池残量をユーザに通知する(S114)。例えば、画面251による表示や、スピーカ252によるアラーム、バイブ253による振動などで、電池残量を知らせる。これにより、ユーザは、電池残量を把握することができる(S115)。
 
【0079】
  以上のように、本実施の形態では、送信側が、送信パケット内のデータを変えることなく、送信パケット全体としての特性(送信レベルの平均値やMax値)に電池残量の情報をのせて送信し、受信側が、一定間隔毎に送られてくるパケットごとに特性を比較することで、電池残量のデータを受け取る。
 
【0080】
  関連する技術のように、LEDの点灯/点滅で電池交換の時期を通知すると、ユーザの視野に入り難い場所にデバイスが配置された場合に発見が遅れる。本実施の形態では、無線データとして電源の状態の情報を送信するため、ユーザが近距離無線デバイスを直接目視できなかったとしても、ユーザに電源の状態の情報を通知することができる。また、送信パケットに含まれる本来のデータに、電源の状態の情報を追加する必要がないため、送信時間が延び、消費電流が増えるという影響は無い。
 
【0081】
  さらに、本実施の形態では、iBeaconサービスを提供するためのiBeaconパケットを送信し、iBeaconパケットのMeasured  Powerを、パケットの送信電力と同様に変化させる。これにより、iBeaconパケット(ペイロード)に載せる情報への影響を抑えつつ、電源の状態を通知することができる。また、受信パケットのRSSI及びMeasured  Powerに基づいて、電源の状態のデータを受け取ることができるため、精度よく電源の状態をユーザに通知することができる。Measured  Power値というデジタル情報から電源の状態を読み取るため、僅かな送信電力の変化でもレシーバ側に送信電力の規則的な変化を伝えることができる。
 
【0082】
(実施の形態2)
  以下、図面を参照して実施の形態2について説明する。本実施の形態に係る無線通信システムの構成は、実施の形態1と同様である。また、本実施の形態では、実施の形態1と同様、電源の状態に応じて送信電力(振幅レベル)を変動させるが、Measured  Power値は変化させない例である。本実施の形態では、Measured  Powerを使用しないため、iBeaconパケットに限らず、他のパケットも送信可能である。
 
【0083】
  図10は、本実施の形態に係る無線通信システムの動作の一例を示している。この例は、実施の形態1の
図4と同様に、電池交換のあり/なしを通知する例である。
 
【0084】
  まず、
図4と同様に、電池110の残量減により電池110の出力電圧が低下し(S101)、モニタ122は、電池110の出力電圧をモニタし(S102)、CPU124は、電池110の出力電圧とリファレンス値とを比較する(S103)。
 
【0085】
  続いて、CPU124は、リファレンス値と比較した結果、電池110の出力電圧がリファレンス値を下回った場合、送信電力の変動を指示する(S121)。この例では、TX送信電力を変化させる指示のみをRFIC130へ出力する。RFIC130は、この指示にしたがい、送信電力を変化させて、送信ブロック(TX)からパケットを送信する(S122)。
 
【0086】
  レシーバ200では、RFIC230は、受信ブロック(RX)でパケットを受信し、受信したパケットの信号強度(RSSI)を取得する(S123)。また、RFIC230は、受信したパケットから必要なデータを取得する。
 
【0087】
  続いて、CPU224は、受信したパケットのRSSI値の変動を検出し、電池交換が必要であること(電池交換時期)を検出する(S124)。さらに、出力部250は、電池交換が必要であること(電池交換時期)をユーザに通知し(S108)、ユーザは、電池交換の時期を把握することができる(S109)。なお、実施の形態1の
図8と同様に、電池残量を複数の段階で通知してもよい。
 
【0088】
  以上のように、本実施の形態では、Measured  Powerは使用しないが、実施の形態1と同様に、パケットの送信電力(振幅)を変動させて電源の状態の情報を送信する。これにより、ユーザが近距離無線デバイスを直接目視できない場合でも、ユーザに電源の状態の情報を通知することができ、また、送信パケットのデータに影響を与えることがない。
 
【0089】
(実施の形態の変形例1)
  上記の実施の形態のように、電源の状態に応じた振幅の制御を、RFICで行ってもよいし、その他の構成で行ってもよい。例えば、
図11のように、RFIC次段に振幅調整用のアッテネータを配置してもよい。なお、アッテネータはRFICの内部に設けてもよい。
 
【0090】
  変形例の近距離無線デバイス100は、実施の形態1または2の構成に加えて、アッテネータ(ATT)150を備えている。アッテネータ150は、RFIC130とアンテナ140との間に接続されており、MCU120から振幅を調整する振幅調整ビットが供給される。アッテネータ150は、MCU120からの振幅調整ビットに応じて、入力された電圧Vinの振幅レベルを調整し、振幅調整された電圧Voutを出力する。
 
【0091】
  図12は、本実施の形態に係るアッテネータの回路構成例を示し、
図13は、このアッテネータの出力電圧の切り替えの例を示している。
 
【0092】
  図12に示すように、アッテネータ150は、抵抗301〜306、スイッチSW1〜SW3を備えている。電圧Vinの入力端子に、スイッチSW1〜3が並列に接続されている。電圧Voutの出力端子とGNDの間に、抵抗値Rの抵抗304、抵抗値Rの抵抗305、抵抗値2Rの抵抗306が直列に接続されている。
 
【0093】
  スイッチSW1と電圧Voutの出力端子との間に、抵抗値2Rの抵抗301が接続され、スイッチSW2と抵抗304及び抵抗305の中間ノードとの間に、抵抗値2Rの抵抗302が接続され、スイッチSW3と抵抗305及び抵抗306の中間ノードとの間に、抵抗値2Rの抵抗303が接続されている。
 
【0094】
  スイッチSW1は、振幅調整ビットのH/Lに応じて、抵抗301の一端と、入力端子またはGNDとの接続を切り替え、スイッチSW2は、振幅調整ビットのH/Lに応じて、抵抗302の一端と、入力端子またはGNDとの接続を切り替え、スイッチSW3は、振幅調整ビットのH/Lに応じて、抵抗303の一端と、入力端子またはGNDとの接続を切り替える。
 
【0095】
  図13に示すように、スイッチSW1をH、スイッチSW2をL、スイッチSW3をLとすると、抵抗301の一端が入力端子に接続され、抵抗302及び303の一端がGNDに接続されるため、Vout=1/2*Vinとなる。スイッチSW1をL、スイッチSW2をH、スイッチSW3をLとすると、抵抗302の一端が入力端子に接続され、抵抗301及び303の一端がGNDに接続されるため、Vout=1/4*Vinとなる。スイッチSW1をL、スイッチSW2をL、スイッチSW3をHとすると、抵抗303の一端が入力端子に接続され、抵抗301及び302の一端がGNDに接続されるため、Vout=1/8*Vinとなる。
図12のような簡易な回路構成により、
図13のように3段階で振幅を調整することができる。
 
【0096】
(実施の形態の変形例2)
  上記の実施の形態では、近距離無線デバイスが送信信号に電池情報を重畳したが、さらに近距離無線デバイスでLEDを備え、LEDを点滅/点灯させてもよい。
 
【0097】
  すなわち、実施の形態1及び2の近距離無線デバイスにおいて、電池交換が必要な際、送信信号の送信レベルを規則的に変化させ、さらにLEDを点滅/点灯させる。送信パケットがiBeaconパケットの場合、パケット内のMeasured  Power値も規則的に変化させる。ユーザは、近距離無線デバイスを目視できる場合、LEDの点滅/点灯を目視で確認した後、電池交換を行うことができる。
 
【0098】
  また、実施の形態1及び2と同様に、レシーバ(移動式端末)は、RSSI値及びMeasured  Power値の変動に応じて、アラームやバイブの振動を実行する。これにより、ユーザは、近距離無線デバイスを目視できない場合でも、レシーバから電池交換の情報を取得することができる。
 
【0099】
  さらに、実施の形態1及び2の構成に加えて、レシーバと通信可能なサーバを備えていてもよい。サーバは、レシーバから近距離無線デバイスの電池残量を取得し、近距離無線デバイスが複数個である場合、各デバイスの電池残量をリスト化(データベース化)する。これにより、ユーザは、サーバのリストを確認することで、電池交換の日程感を把握することができる。
 
【0100】
  また、上述したMCU(CPU)で実行されるプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory  computer  readable  medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible  storage  medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read  Only  Memory)CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable  ROM)、EPROM(Erasable  PROM)、フラッシュROM、RAM(Random  Access  Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory  computer  readable  medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
 
【0101】
  以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
  なお、上記の実施の形態の内容は、以下のようにも表現されうる。
(付記1)
  無線送信装置から送信された無線信号を受信する無線受信部と、
  前記受信された無線信号の受信信号強度の変動を測定する受信信号強度測定部と、
  前記測定した受信信号強度の変動に基づいて、前記無線送信装置の電源の状態を検出する電源状態検出部と、
  を備える、無線受信装置。
(付記2)
  無線送信装置から送信された無線信号を受信する無線受信部と、
  前記受信された無線信号の受信信号強度を測定する受信信号強度測定部と、
  予め決められた値と前記測定した受信信号強度を比較した結果に基づいて、前記無線送信装置の電源の状態を検出する電源状態検出部と、
  を備える、無線受信装置。
(付記3)
  送信装置と、
  受信装置からなる情報伝達システムであって、
  前記送信装置は電源電圧を測定する電源電圧測定部と、
  前記電源電圧に基づいて送信電力を決定する送信電力決定部と、
  前記決定した送信電力を示す送信電力情報を含む広告パケットを、前記決定した送信電力に基づいて送信する送信部とを
  含み、
  前記受信装置は前記広告パケットに含まれる送信電力情報から前記送信装置の電源の状態の情報を受信する受信部
  を含む
  情報伝達システム。