特許第6444266号(P6444266)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱電機株式会社の特許一覧
<>
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000002
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000003
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000004
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000005
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000006
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000007
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000008
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000009
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000010
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000011
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000012
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000013
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000014
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000015
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000016
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000017
  • 特許6444266-顧客属性検索装置 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6444266
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】顧客属性検索装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20120101AFI20181217BHJP
   G06F 17/30 20060101ALI20181217BHJP
   H02J 3/00 20060101ALI20181217BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
   G06Q50/06
   G06F17/30 170Z
   H02J3/00 130
   H02J13/00 301A
【請求項の数】7
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-114407(P2015-114407)
(22)【出願日】2015年6月5日
(65)【公開番号】特開2017-4075(P2017-4075A)
(43)【公開日】2017年1月5日
【審査請求日】2017年9月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】丸山 高弘
【審査官】 山内 裕史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−189471(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0120370(US,A1)
【文献】 特開2007−272825(JP,A)
【文献】 特開2002−064934(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
G06F 17/30
H02J 3/00
H02J 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力受給契約の顧客である既契約需要家から当該既契約需要家の属性である顧客属性を収集する顧客属性収集部と、
前記顧客属性収集部で収集された前記顧客属性と、前記既契約需要家における時系列化した電力の需要量を示すロードカーブとを含む顧客情報を、前記既契約需要家ごとに対応付けて管理する顧客情報管理部と、
全ての前記既契約需要家に対する電力の供給量と、全ての前記既契約需要家における電力の需要量との差分である需給差分を予め定められた期間分計算する需給差分計算部と、
前記顧客情報管理部で管理されている前記顧客情報と、前記需給差分計算部で計算された前記需給差分とに基づいて、前記顧客属性を検索する顧客属性検索部と、
を備える、顧客属性検索装置。
【請求項2】
前記顧客情報は、複数の前記顧客属性を含み、
各前記顧客属性は、予め定められた属性値を有することを特徴とする、請求項1に記載の顧客属性検索装置。
【請求項3】
前記顧客属性検索部は、前記顧客情報に含まれる前記ロードカーブと、当該ロードカーブに基づいて正規化された前記需給差分との差の絶対値の和が小さい順に前記既契約需要家を順位付け、当該順位の上位から予め定められた数の前記既契約需要家の前記顧客属性に含まれる前記属性値の全ての前記既契約需要家に対する占有率が予め定められた占有率よりも小さいときの前記属性値と、当該属性値を有する前記顧客属性とを検索することを特徴とする、請求項2に記載の顧客属性検索装置。
【請求項4】
同一の前記属性値を有する各前記既契約需要家の前記ロードカーブを合算する需要量合算部をさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の顧客属性検索装置。
【請求項5】
市場における電力の取引価格である市場調達額を予想する市場調達額予想部をさらに備え、
前記顧客属性検索部は、各前記既契約需要家に対する電力の売上額と、前記市場調達額予想部で予想された前記市場調達額とに基づいて前記顧客属性を検索することを特徴とする、請求項1に記載の顧客属性検索装置。
【請求項6】
前記顧客属性検索部は、前記売上額が前記市場調達額を上回り、かつその差額が大きい順に前記既契約需要家を順位付け、当該順位の上位から予め定められた数の前記既契約需要家の前記顧客属性に含まれる属性値の全ての前記既契約需要家に対する占有率が予め定められた占有率よりも小さいときの前記属性値と、当該属性値を有する前記顧客属性とを検索することを特徴とする、請求項5に記載の顧客属性検索装置。
【請求項7】
過去の平年の平均日照時間を平年平均日照時間として地域別に記憶する地域別平年平均日照時間記憶部と、
過去の日照時間を実績日照時間として地域別に記憶する地域別実績日照時間記憶部と、
前記地域別平年平均日照時間記憶部に記憶された前記平年平均日照時間と、前記地域別実績日照時間記憶部に記憶された前記実績日照時間とに基づいて、前記ロードカーブを平均化する補正を行う需要量補正部と、
をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の顧客属性検索装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中長期的な電力受給調整を行う際に用いる顧客属性検索装置に関する。
【背景技術】
【0002】
これまで電気事業者は、電力の需要量と電力の供給量との差異を縮めるためにピークシフトを行っていた。なお、以下において、単に「需要」と記載している場合は「電力の需要」のことを示し、単に「供給」と記載している場合は「電力の供給」のことを示すものとする。
【0003】
ピークシフトとは、電力の需要の平準化を目的として、需要量がピーク(最大)になる時間帯について、需要家に対して節電または他の時間帯での電力の使用を促す等して需要調整を行うことをいう。短期的なピークシフトとしては、デマンドレスポンスという手段がとられてきた。また、中長期的なピークシフトとしては、電気料金プランの多様化等の手段がとられてきた。
【0004】
現在の一般電気事業者は、供給エリア内に存在する需要家に対して、正当な理由がない限り電力の供給を行う義務があり、供給エリア内における特定規模の需要家以外の全ての需要家と契約している。一方、電力小売りの自由化が開始されれば、需要の平準化を行うためには、既に契約している需要家(以下、既契約需要家という)に対して行うピークシフトではなく、需要のピークが他の需要家とは異なる需要特性を有する需要家を呼び込む(契約する)ことが、事業者の利益の向上につながる。
【0005】
従来、需要の平準化を行うために、効率よく需要を削減させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、効果的に需要の平準化(ピークシフト)を行うために、需要家を行動特性ごとに分類し、分類した行動特性に応じ選択した需要調整情報を各需要家に配信している。ここで、行動特性とは、どのような情報伝達手段の場合に、どの程度の需要調整を行うのかを示すものであり、予め定められた数タイプが存在する。各需要家がどの行動特性に対応するのかは、過去の需要家の行動パターンに基づいて分類されている。これまでのデマンドレスポンスに関する各需要家の行動特性を記憶し、需要家ごとに応答感度が高い要請指令伝達方法を選択して需要調整情報を配信している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第5631292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
小売事業者は、電力小売りの自由化に伴い、需要家の営業開拓(新たな需要家を呼び込む営業活動)が可能になる。従って、需給の差異を縮める方法としては、ピークシフトによる方法ではなく、供給量が需要量を大きく上回る時間帯に多くの需要がある需要家を呼び込み、新たに呼び込んだ需要家の需要量を供給量の余剰分に充てる方法を採用した方が、小売事業者の利益の向上につながる。このような方法を採用する場合は、未契約の需要家の需要特性(電力使用の特性)を知ることが肝要であるが、電力使用量は個人情報であるため、未契約の需要家の需要特性を取得することは難しい。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、未契約の需要家の需要特性を取得することなく新たな需要家の呼び込みを行うことが可能な顧客属性検索装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明による顧客属性検索装置は、電力受給契約の顧客である既契約需要家から当該既契約需要家の属性である顧客属性を収集する顧客属性収集部と、顧客属性収集部で収集された顧客属性と、既契約需要家における時系列化した電力の需要量を示すロードカーブとを含む顧客情報を、既契約需要家ごとに対応付けて管理する顧客情報管理部と、全ての既契約需要家に対する電力の供給量と、全ての既契約需要家における電力の需要量との差分である需給差分を予め定められた期間分計算する需給差分計算部と、顧客情報管理部で管理されている顧客情報と、需給差分計算部で計算された需給差分とに基づいて、顧客属性を検索する顧客属性検索部とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、顧客属性検索装置は、電力受給契約の顧客である既契約需要家から当該既契約需要家の属性である顧客属性を収集する顧客属性収集部と、顧客属性収集部で収集された顧客属性と、既契約需要家における時系列化した電力の需要量を示すロードカーブとを含む顧客情報を、既契約需要家ごとに対応付けて管理する顧客情報管理部と、全ての既契約需要家に対する電力の供給量と、全ての既契約需要家における電力の需要量との差分である需給差分を予め定められた期間分計算する需給差分計算部と、顧客情報管理部で管理されている顧客情報と、需給差分計算部で計算された需給差分とに基づいて、顧客属性を検索する顧客属性検索部とを備えるため、未契約の需要家の需要特性を取得することなく新たな需要家の呼び込みを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施の形態1による顧客属性検索装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2】本発明の実施の形態1による顧客属性検索装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】本発明の実施の形態1による顧客属性検索装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施の形態1による顧客属性および属性値の一例を示す図である。
図5】本発明の実施の形態1による属性値の一例を示す図である。
図6】本発明の実施の形態1による顧客属性検索装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図7】本発明の実施の形態1による正規化した需給差分とロードカーブとの比較の一例を示す図である。
図8】本発明の実施の形態1によるギャップ比に基づいて順位付けられた既契約需要家の顧客属性の一例を示す図である。
図9】本発明の実施の形態2による顧客属性検索装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図10】本発明の実施の形態3による顧客属性検索装置の構成の一例を示すブロック図である。
図11】本発明の実施の形態3による顧客属性検索装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図12】本発明の実施の形態4による顧客属性検索装置の構成の一例を示すブロック図である。
図13】本発明の実施の形態4による顧客属性検索装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図14】本発明の実施の形態4による需要超過予測時間帯および余剰時間帯の各々における合計需要量の一例を示す図である。
図15】本発明の実施の形態4による料金メニューの一例を示す図である。
図16】本発明の実施の形態5による顧客属性検索装置の構成の一例を示すブロック図である。
図17】本発明の実施の形態5による顧客属性検索装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態について、図面に基づいて以下に説明する。
【0013】
<実施の形態1>
まず、本発明の実施の形態1による顧客属性検索装置1の構成について説明する。
【0014】
図1は、本実施の形態1による顧客属性検索装置1の構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
図1に示すように、顧客属性検索装置1は、顧客属性収集部2と、顧客情報管理部3と、顧客情報記憶部4と、需給差分計算部5と、顧客属性検索部6とを備えている。また、需給差分計算部5は、需給量管理装置7に接続されている。
【0016】
顧客属性収集部2は、電力需給契約の顧客である既契約需要家から当該既契約需要家の属性である顧客属性を収集する。顧客属性については、後に詳述する。
【0017】
顧客情報管理部3は、顧客属性収集部2で収集された顧客属性と、既契約需要家における時系列化した電力の需要量を示すロードカーブとを含む顧客情報を、既契約需要家ごとに対応付けて管理する。顧客情報記憶部4は、例えばハードディスク(HDD:Hard Disk Drive)または半導体メモリ等の記憶装置から構成されており、顧客情報管理部3が管理する顧客情報を記憶している。
【0018】
需給差分計算部5は、全ての既契約需要家に対する電力の供給量と、全ての既契約需要家における電力の需要量との差分である需給差分を予め定められた期間分計算する。
【0019】
顧客属性検索部6は、顧客情報管理部3で管理されている顧客情報と、需給差分計算部5で計算された需給差分とに基づいて、顧客属性を検索する。具体的には、顧客属性検索部6は、供給量がロードカーブを上回っている時間帯に需要が多い既契約需要家から、特徴的な顧客属性を検索する(詳細については後述する)。
【0020】
需給量管理装置7は、顧客属性検索装置1の外部に設置されており、全ての既契約需要家に対する電力の供給量に関する情報と、全ての既契約需要家における電力の需要量に関する情報とを管理している。
【0021】
図2は、顧客属性検索装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0022】
顧客属性検索装置1における顧客属性収集部2、顧客情報管理部3、需給差分計算部5、および顧客属性検索部6の各機能は、処理回路により実現される。すなわち、顧客属性検索装置1は、顧客属性を収集し、顧客情報を管理し、需給差分を計算し、顧客属性を検索するための処理回路を備える。処理回路は、メモリ9に格納されるプログラムを実行するプロセッサ8(中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)ともいう)である。
【0023】
顧客属性検索装置1における顧客属性収集部2、顧客情報管理部3、需給差分計算部5、および顧客属性検索部6の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ9に格納される。処理回路は、メモリ9に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、顧客属性検索装置1は、顧客属性を収集するステップ、顧客情報を管理するステップ、需給差分を計算するステップ、顧客属性を検索するステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ9を備える。また、これらのプログラムは、顧客属性収集部2、顧客情報管理部3、需給差分計算部5、および顧客属性検索部6の手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリとは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disk)等が該当する。
【0024】
次に、顧客属性検索装置1の動作について説明する。顧客属性検索装置1の動作は、既契約需要家から顧客属性を収集する動作と、顧客属性を検索する動作との2つに大別される。なお、既契約需要家から顧客属性を収集する動作は定期的に実行され、顧客属性を検索する動作は不定期に実行される。
【0025】
図3は、顧客属性検索装置1の動作の一例を示すフローチャートであり、既契約需要家から顧客属性を収集する時の動作を示している。
【0026】
ステップS101において、顧客属性収集部2は、例えば月に1回等の収集周期ごとに、既契約需要家に顧客属性の入力を促す。具体的には、顧客属性収集部2は、既契約需要家に対してメールを送信し、当該メールに対する回答として顧客属性の入力を促す。あるいは、自社のWEBサイトに広告を載せて顧客属性の入力を促す。
【0027】
ステップS102において、顧客属性収集部2は、既契約需要家から顧客属性を収集する。具体的には、顧客属性収集部2は、既契約需要家が所持する家庭用エネルギー管理システム(HEMS:Home Energy Management System)の操作端末とインターネットを介して接続し、当該家庭用エネルギー管理システムから既契約需要家がエコ家電を有しているか否か等の情報を自動的に収集する。あるいは、特設のWEBページに入力された既契約需要家の家族構成または事業該非等の情報を収集する。
【0028】
図4は、顧客属性および属性値の一例を示す図である。
【0029】
図4に示すように、顧客属性としては、例えば家族構成数、事業該非、エコ家電の有無、太陽光パネルの有無等が挙げられる。また、各顧客属性の属性値としては、例えば家族構成数の属性値は1人、2人等、事業該非の属性値は家庭、商業等が挙げられる。
【0030】
属性値は、顧客属性によっては数値化されるものがあるが、後述の占有率を計算することを考慮して、属性値の値域がより限定的になるように定義しておく。例えば、顧客属性が契約者の年齢である場合は、属性値が段階的になるように振り直して属性値の値域を絞る。図4の例では、契約者の年齢の範囲に応じて属性値を振り直している。
【0031】
図3に戻り、ステップS103において、顧客属性収集部2は、各顧客属性について、各属性値の占有率を計算する。ここで、属性値の占有率とは、属性値がその顧客属性の中で占める割合のことをいう。
【0032】
図5は、顧客属性が家族構成数である場合における、属性値の一例を示す図である。
【0033】
例えば、図5に示すような属性値の分布がある場合において、属性値が1人のときの占有率は20%である。このような占有率を属性値ごとに計算し、占有率が大きい方からの順番を示す占有率順位も計算する。
【0034】
図3に戻り、ステップS104において、顧客情報管理部3は、顧客属性収集部2で収集された顧客属性(図4,5参照)と、既契約需要家におけるロードカーブとを含む顧客情報を、既契約需要家ごとに対応付けて顧客情報記憶部4に記憶する。すなわち、顧客情報管理部3は、顧客情報記憶部4に記憶された顧客情報の管理を行う。顧客属性とロードカーブとが対応付けられているため、例えば顧客属性として「家族構成数が4人」を検索対象に指定した場合において、検索対象に該当する既契約需要家(既契約需要家を特定するID等)と、当該需要家のロードカーブとを検索結果として得ることができる。また、任意のロードカーブを検索対象に指定した場合において、検索対象に該当する既契約需要家の顧客特性を検索結果として得ることができる。
【0035】
図6は、顧客属性検索装置1の動作の一例を示すフローチャートであり、顧客属性を検索する時の動作を示している。
【0036】
ステップS201において、需給差分計算部5は、需給量管理装置7から、予め設定した範囲(例えば数日間〜数年間)における全ての既契約需要家に対する電力の供給量と、全ての既契約需要家における電力の需要量とを取得し、それらの差分である需給差分を計算する。
【0037】
ステップS202において、顧客属性検索部6は、需給差分計算部5で計算された需給差分との比較対象となる既契約需要家を選択する。既契約需要家の選択方法は、特に限定しない。具体的には、顧客属性検索部6は、顧客情報管理部3が管理する既契約需要家(顧客情報記憶部4に記憶されている既契約需要家)を選択する。
【0038】
ステップS203において、顧客属性検索部6は、比較対象となる既契約需要家のロードカーブに応じて需給差分を正規化する。需給差分を正規化する理由は、需給差分が全ての既契約需要家に対する電力の供給量と、全ての既契約需要家における電力の需要量との差であるため、そのまま比較すると需給差分の方がロードカーブよりもスケールが非常に大きくなってしまい、比較に意味をなさないと考えられるためである。需給差分を正規化する方法は、特に限定しないが、例えば図7に示すような方法で正規化してもよい。
【0039】
図7は、正規化した需給差分とロードカーブとの比較の一例を示す図である。なお、図7において、破線は既契約需要家のロードカーブを示し、一点鎖線は需給差分を示し、実線は正規化した需給差分を示している。
【0040】
図7の例では、既契約需要家のロードカーブを示すグラフと横軸(時間軸)とで形成される面積と等しくなるように、需給差分を示すグラフを正規化する。すなわち、既契約需要家のロードカーブを示すグラフと横軸とで形成される面積と、正規化した需給差分を示すグラフと横軸とで形成される面積とは等しい。
【0041】
また、この正規化の方法では、正規化した需給差分を示すグラフと、既契約需要家のロードカーブを示すグラフとに関して、一方のグラフが他方のグラフを上回る部分が互いに等しくなる。図7の例では、正規化した需給差分を示すグラフが既契約需要家のロードカーブを示すグラフを上回る部分の合計面積(図7の(I)+(III))と、既契約需要家のロードカーブを示すグラフが正規化した需給差分を示すグラフを上回る部分の面積(図7の(II))とが等しい。
【0042】
図6に戻り、ステップS204において、顧客属性検索部6は、正規化した需給差分と既契約需要家のロードカーブとの差の絶対値を、予め定められた時刻ごと(例えば。30分ごと。ロードカーブは30分単位で計測されることを前提としているが、これに限るものではない)に加算する。加算後の値(以下、ギャップ比という)が小さいほど、ロードカーブが供給量を上回る量が少ないため、このようなロードカーブを有する需要家であれば需給差分に充てることが有効であると考えられる。一方、ロードカーブが供給量を上回る場合において、電力小売業者は、市場から電力を調達するか、またはインバランス精算が必要となるため、そのような状況は避ける必要がある。
【0043】
ステップS205において、顧客属性検索部6は、全ての既契約需要家について比較したか(すなわち、ステップS203およびステップS204の処理を行ったか)否かの判断を行う。全ての既契約需要家について比較していない場合は、ステップS206に移行する。一方、全ての既契約需要家について比較した場合は、ステップS207に移行する。
【0044】
ステップS206において、顧客属性検索部6は、ステップS202と同様に、比較対象となる他の既契約需要家を選択する。
【0045】
ステップS207において、顧客属性検索部6は、ギャップ比が小さい順に既契約需要家の順位付けを行う。図8は、ギャップ比に基づいて順位付けられた既契約需要家の顧客属性の一例を示す図である。図8に示すように、ギャップ比が小さい順に既契約需要家が並べられており、既契約需要家ごとにギャップ比、正規化比率、各顧客属性における属性値とその占有率が対応付けられている。正規化比率は、正規化する際に需給差分に対して乗じた値であり、1よりも小さい値である。すなわち、正規化比率が大きいほど、需給差分に与える影響が大きいことを意味している。
【0046】
全ての既契約需要家を順位付けする範囲は、ここでは限定しないが、例えば図7に示すように、ギャップ比が小さい既契約需要家から予め定められた数a(以下、ギャップ比順位上位aという)まで順位付けを行う。
【0047】
ステップS208において、顧客属性検索部6は、各顧客属性について、属性値の占有率を比較する。そして、予め定められた占有率bよりも小さい占有率の属性値を有する顧客属性を、特徴的な顧客属性であるとして検索する。検索結果としては、例えば「顧客属性:家族構成数、属性値:3人」となる。すなわち、顧客属性検索部6は、予め定められた占有率bよりも小さい占有率の属性値と、当該属性値を有する顧客属性とを検索する。
【0048】
ギャップ比順位上位aおよび占有率bの設定方法は、ここでは限定しないが、一例として次の設定方法が考えられる。すなわち、例えば5%以下を特徴的な性質であると仮定すると、ギャップ比順位上位aは、全ての既契約需要家の5%を超えない最大の整数で設定される。占有率bについては、属性値が4種類ある場合の占有率は平均25%であり、そのうちの5%が特徴的な性質であると仮定すると、占有率bは1.25%と設定される。また、他の一例として、ギャップ比が予め定められた値を超えない数だけをギャップ比順位上位aとしてもよい。
【0049】
より特徴的な顧客属性を検索する場合は、複数の顧客属性について占有率bであることを検索条件としてもよい。この場合、検索結果としては、例えば「顧客属性:家族構成数、属性値:5人以上」かつ「顧客属性:契約者の年齢、属性値:(1)」となる。
【0050】
ステップS209において、顧客属性検索部6は、検索結果を出力する。検索結果の出力方法は、ここでは限定しないが、例えば顧客属性検索装置1を操作する端末(図示せず)に検索結果を出力する方法であってもよく、紙媒体に検索結果を印字する方法であってもよい。
【0051】
以上のことから、本実施の形態1によれば、ギャップ比順位上位の既契約需要家の顧客属性に共通して含まれる占有率が低い属性値と同一の属性値を含む顧客属性を有する未契約の需要家を選出することができる。すなわち、未契約の需要家の需要特性を取得することなく、占有率が低い属性値の顧客属性を有する未契約の需要家に絞って、戦略的な営業開拓を行うことが可能となる。
【0052】
<実施の形態2>
本発明の実施の形態2は、顧客属性を検索する時の動作に特徴を有している。その他の構成および動作は、実施の形態1(図1,3参照)と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0053】
図9は、本実施の形態2による顧客属性検索装置の動作の一例を示すフローチャートであり、顧客属性を検索する時の動作を示している。以下では、本実施の形態2による顧客属性検索装置は、図1に示す顧客属性検索装置1であるものとして説明する。なお、図9のステップS301〜ステップS307,ステップS312は、図6のステップS201〜ステップS207,ステップS209に対応しているため、ここでは説明を省略する。
【0054】
ステップS308において、顧客属性検索部6は、ギャップ比順位上位a内の既契約需要家を対象として、これらの既契約需要家の顧客属性に含まれる全ての属性値を抽出する。
【0055】
ステップS309において、顧客属性検索部6は、予め定められたギャップ比順位下位a’内の既契約需要家を対象として、これらの既契約需要家の顧客属性にステップS308で抽出した属性値と同一の属性値が含まれているか否かの判断を行う。すなわち、顧客属性検索部6は、ギャップ比順位下位a’内の既契約需要家の顧客属性に、ギャップ比順位上位a内の既契約需要家の顧客属性に含まれる属性値と同一の属性値が含まれているか否かの判断を行う。ギャップ比順位下位a’内の既契約需要家の顧客属性にステップS308で抽出した属性値と同一の属性値が含まれている場合は、ステップS310に移行する。一方、ギャップ比順位下位a’内の既契約需要家の顧客属性にステップS308で抽出した属性値と同一の属性値が含まれていない場合は、ステップS311に移行する。
【0056】
ステップS310において、顧客属性検索部6は、ギャップ比順位下位a’内の既契約需要家の顧客属性に含まれる属性値を除く、ステップS308で抽出した属性値を含む顧客属性を検索結果とする。
【0057】
ステップS311において、顧客属性検索部6は、ステップS308で抽出した属性値を含む顧客属性を検索結果とする。
【0058】
実施の形態1では、ギャップ比順位上位の既契約需要家の顧客属性に共通して含まれる占有率が低い属性値を含む全ての顧客属性を検索結果として出力している。しかし、ギャップ比順位下位の既契約需要家の顧客属性に含まれる属性値がギャップ比順位上位の既契約需要家の顧客属性にも含まれる場合において、当該属性値がギャップ比を小さくする要因となっているのかは定かでない。一方、本実施の形態2によれば、ギャップ比順位上位の既契約需要家の顧客属性に共通して含まれる属性値から、ギャップ比順位下位の既契約需要家の顧客属性に含まれる属性値と同一の属性値を除くことによって、より期待する顧客属性を有する需要家を呼び込むことができる可能性が高まる。
【0059】
<実施の形態3>
まず、本発明の実施の形態3による顧客属性検索装置の構成について説明する。
【0060】
図10は、本実施の形態3による顧客属性検索装置10の構成の一例を示すブロック図である。図10に示すように、本実施の形態3による顧客属性検索装置10は、需要量合算部11を備えることを特徴としている。その他の構成および動作は、実施の形態1(図1,3参照)と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0061】
需要量合算部11は、予め定められた占有率よりも小さい属性値を有する既契約需要家のロードカーブを合算する。
【0062】
顧客属性検索装置10における需要量合算部11の機能は、処理回路により実現される。すなわち、顧客属性検索装置10は、予め定められた占有率よりも小さい属性値を有する既契約需要家のロードカーブを合算するための処理回路を備える。処理回路は、メモリ9に格納されるプログラムを実行するプロセッサ8(中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう)である(図2参照)。なお、顧客属性検索装置10における他の構成要素については、実施の形態1(図1参照)と同様である。
【0063】
顧客属性検索装置10における需要量合算部11の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ9に格納される(図2参照)。処理回路は、メモリ9に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、需要量合算部11の機能を実現する。すなわち、顧客属性検索装置10は、予め定められた占有率よりも小さい属性値を有する既契約需要家のロードカーブを合算するステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ9を備える。また、これらのプログラムは、需要量合算部11の手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリとは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等が該当する。なお、顧客属性検索装置10における他の構成要素については、実施の形態1(図1参照)と同様である。
【0064】
次に、顧客属性検索装置10の動作について説明する。
【0065】
図11は、顧客属性検索装置10の動作の一例を示すフローチャートであり、顧客属性を検索する時の動作を示している。なお、図11のステップS401,ステップS408は、図6のステップS201,ステップS209に対応しているため、ここでは説明を省略する。
【0066】
ステップS401において、需給差分計算部5は、需給量管理装置7から、予め設定した範囲(例えば数日間〜数年間)における全ての既契約需要家に対する電力の供給量と、全ての既契約需要家における電力の需要量とを取得し、それらの差分である需給差分を計算する。
【0067】
ステップS402において、顧客属性検索部6は、任意の顧客属性を選択する。具体的には、顧客属性検索部6は、顧客情報管理部3が管理する顧客情報(顧客情報記憶部4に記憶されている顧客情報)に含まれる任意の顧客属性を選択する。
【0068】
ステップS403において、顧客属性検索部6は、ステップS402で選択した顧客属性が占有率b以下の属性値を含むか否かの判断を行う。ステップS402で選択した顧客属性が占有率b以下の属性値を含む場合は、ステップS404に移行する。一方、ステップS402で選択した顧客属性が占有率b以下の属性値を含まない場合は、ステップS406に移行する。
【0069】
ステップS404において、需要量合算部11は、占有率b以下の同一の属性値を有する既契約需要家のロードカーブを合算する。なお、ステップS403で顧客属性検索部が占有率b以下の属性値が複数あると判断した場合は、占有率b以下の属性値ごとに、当該属性値を有する既契約需要家のロードカーブを合算する。
【0070】
ステップS405において、顧客属性検索部6は、全ての顧客属性についてステップS403およびステップS403の処理を行ったか否かの判断を行う。全ての顧客属性についてステップS403およびステップS403の処理を行った場合は、ステップS407に移行する。一方、全ての顧客属性についてステップS403およびステップS403の処理を行っていない場合は、ステップS406に移行する。
【0071】
ステップS406において、顧客属性検索部6は、ステップS402と同様に、他の顧客属性を選択する。
【0072】
ステップS407において、顧客属性検索部6は、ギャップ比が小さい順に顧客属性の順位付けを行う。具体的には、顧客属性検索部6は、図6のステップS203と同様の処理によって正規化された需給差分と、ステップS404で合算されたロードカーブとのギャップ比を占有率b以下の属性値ごとに求め、ギャップ比が小さい順に属性値の順位付けを行う。
【0073】
ステップS408において、顧客属性検索部6は、検索結果を出力する。
【0074】
以上のことから、本実施の形態3によれば、同一の属性値を有する既契約需要家を一纏めにしてから需給差分と比較することが可能となる。従って、全ての既契約需要家について需給差分と比較する必要がなく、処理効率が向上する。
【0075】
<実施の形態4>
まず、本発明の実施の形態4による顧客属性検索装置の構成について説明する。
【0076】
図12は、本実施の形態4による顧客属性検索装置12の構成の一例を示すブロック図である。図12に示すように、本実施の形態4による顧客属性検索装置12は、市場調達額予想部13を備えることを特徴としている。その他の構成および動作は、実施の形態1(図1,3参照)と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0077】
市場調達額予想部13は、市場における電力の取引価格である市場調達額を予想する。
【0078】
顧客属性検索装置12における市場調達額予想部13の機能は、処理回路により実現される。すなわち、顧客属性検索装置12は、市場価格を予想するための処理回路を備える。処理回路は、メモリ9に格納されるプログラムを実行するプロセッサ8(中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう)である(図2参照)。なお、顧客属性検索装置12における他の構成要素については、実施の形態1(図1参照)と同様である。
【0079】
顧客属性検索装置12における市場調達額予想部13の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ9に格納される(図2参照)。処理回路は、メモリ9に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、市場調達額予想部13の機能を実現する。すなわち、顧客属性検索装置12は、市場価格を予想するステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ9を備える。また、これらのプログラムは、市場調達額予想部13の手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリとは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等が該当する。なお、顧客属性検索装置12における他の構成要素については、実施の形態1(図1参照)と同様である。
【0080】
次に、顧客属性検索装置12の動作について説明する。
【0081】
図13は、顧客属性検索装置12の動作の一例を示すフローチャートであり、顧客属性を検索する時の動作を示している。なお、図13のステップS501〜ステップS503,ステップS512は、図6のステップS201〜ステップS203,ステップS209に対応しているため、ここでは説明を省略する。
【0082】
ステップS504において、顧客属性検索部6は、正規化した需給差分と既契約需要家のロードカーブとの差を時間帯ごとに算出する。具体的には、顧客属性検索部6は、正規化した需給差分と既契約需要家のロードカーブとを比較する。そして、顧客属性検索部6は、既契約需要家のロードカーブが正規化した需給差分を超える時間帯(需要効果予測時間帯)と、需要効果予測時間帯における既契約需要家のロードカーブと正規化した需給差分との差を時間帯ごと(予め定められた時間間隔ごと)に算出する。また、顧客属性検索部6は、正規化した需給差分が既契約需要家のロードカーブを超える時間帯(余剰時間帯)と、余剰時間帯における正規化した需給差分と既契約需要家のロードカーブとの差を時間帯ごと(予め定められた時間間隔ごと)に算出する。
【0083】
ステップS505において、顧客属性検索部6は、全ての既契約需要家について比較したか(すなわち、ステップS503およびステップS504の処理を行ったか)否かの判断を行う。全ての既契約需要家について比較していない場合は、ステップS506に移行する。一方、全ての既契約需要家について比較した場合は、ステップS507に移行する。
【0084】
ステップS506において、顧客属性検索部6は、ステップS502と同様に、比較対象となる他の既契約需要家を選択する。
【0085】
ステップS507において、顧客属性検索部6は、既契約需要家ごとに需要超過予測時間帯および余剰時間帯の各々における合計需要量を算出する。具体的には、顧客属性検索部6は、ステップS504で時間帯ごとに算出した正規化した需給差分と既契約需要家のロードカーブとの差の合計(合計需要量)を、需要超過予測時間帯および余剰時間帯の各々について算出する。
【0086】
図14は、需要超過予測時間帯および余剰時間帯の各々における合計需要量の一例を示す図である。
【0087】
図14に示すように、既契約需要家ごとに需要超過予測時間帯および余剰時間帯の各々における合計需要量が算出される。また、図14の例では、既契約需要家ごとに料金メニューのメニューIDが付されている。
【0088】
図15は、料金メニューの一例を示す図である。なお、図15では、1kWh当たりの料金(円)を示している。
【0089】
図15に示すように、料金メニューIDごとに料金メニューが設定されている。料金メニューには、1日中料金が変化しない料金メニュー、または電力量の検針時間帯(30分間隔)ごとに変化する料金メニュー等が含まれている。
【0090】
ステップS508において、市場調達額予想部13は、既契約需要家ごとに市場調達額を予想する。具体的には、市場調達額予想部13は、需要超過予測時間帯の合計需要量に対して予想される市場価格を乗じることによって市場調達額を予想する。
【0091】
ステップS509において、顧客属性検索部6は、全時間帯の需要量に対して料金メニューの料金を乗じることによって、既契約需要家ごとの売上額を算出する。
【0092】
ステップS510において、顧客属性検索部6は、市場調達額と売上額とを比較し、売上額が市場調達額を上回り、かつその差額が大きい順に既契約需要家の順位付けを行う。このとき、予め定められた上位c番目までの既契約需要家が順位付けられる。
【0093】
ステップS511において、顧客属性検索部6は、上位c番目までの既契約需要家が有する顧客属性について、占有率b以下の属性値を含む顧客属性を検索結果とする。
【0094】
以上のことから、本実施の形態4によれば、需要超過予測時間帯と、当該需要超過予測時間帯で予想される市場価格を考慮することによって、需要量が供給量を超過する影響を金銭的に見積もることができる。
【0095】
<実施の形態5>
まず、本発明の実施の形態5による顧客属性検索装置の構成について説明する。
【0096】
図16は、本実施の形態5による顧客属性検索装置14の構成の一例を示すブロック図である。図16に示すように、本実施の形態5による顧客属性検索装置14は、地域別平年平均日照時間記憶部15と、地域別実績日照時間記憶部16と、需要量補正部17とを備えることを特徴としている。その他の構成および動作は、実施の形態1(図1,3参照)と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0097】
地域別平年平均日照時間記憶部15は、過去の平年の平均日照時間を平年平均日照時間として地域別に記憶する。
【0098】
地域別実績日照時間記憶部16は、過去の日照時間を実績日照時間として地域別に記憶する。
【0099】
需要量補正部17は、地域別平年平均日照時間記憶部15に記憶された平年平均日照時間と、地域別実績日照時間記憶部16に記憶された実績日照時間とに基づいて、既契約需要家のロードカーブを平均化する補正を行う。
【0100】
顧客情報管理部3は、既契約需要家が太陽光パネルを有している場合は、太陽光パネルの発電量と、太陽光パネルの設置場所を示す地域とを顧客情報に含めて管理する。すなわち、顧客情報記憶部4は、太陽光パネルの発電量を顧客情報に含めて記憶する。
【0101】
顧客属性検索装置14における地域別平年平均日照時間記憶部15、地域別実績日照時間記憶部16、および需要量補正部17の各機能は、処理回路により実現される。すなわち、顧客属性検索装置14は、平年平均日照時間を地域別に記憶し、実績日照時間を地域別に記憶し、ロードカーブを平均化する補正を行うための処理回路を備える。処理回路は、メモリ9に格納されるプログラムを実行するプロセッサ8(中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう)である(図2参照)。なお、顧客属性検索装置14における他の構成要素については、実施の形態1(図1参照)と同様である。
【0102】
顧客属性検索装置14における地域別平年平均日照時間記憶部15、地域別実績日照時間記憶部16、および需要量補正部17の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ9に格納される(図2参照)。処理回路は、メモリ9に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、地域別平年平均日照時間記憶部15、地域別実績日照時間記憶部16、および需要量補正部17の各機能を実現する。すなわち、顧客属性検索装置14は、平年平均日照時間を地域別に記憶するステップ、実績日照時間を地域別に記憶するステップ、ロードカーブを平均化する補正を行うステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ9を備える。また、これらのプログラムは、地域別平年平均日照時間記憶部15、地域別実績日照時間記憶部16、および需要量補正部17の手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリとは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等が該当する。なお、顧客属性検索装置14における他の構成要素については、実施の形態1(図1参照)と同様である。
【0103】
次に、顧客属性検索装置14の動作について説明する。
【0104】
図17は、顧客属性検索装置14の動作の一例を示すフローチャートであり、顧客属性を検索する時の動作を示している。なお、図17のステップS601,ステップS606〜ステップS612は、図6のステップS201,ステップS203〜ステップS209に対応しているため、ここでは説明を省略する。
【0105】
ステップS602において、需要量補正部17は、太陽光パネルの有無の属性値が有となっており(すなわち、太陽光パネルを有し)、かつ当該太陽光パネルの設置場所が判明している既契約需要家の一覧を、顧客情報管理部3から取得する。顧客情報管理部3から取得した一覧には、太陽光パネルの設置場所を示す地域も含まれている。
【0106】
ステップS603において、需要量補正部17は、需給差分との比較対象となる既契約需要家を一覧(ステップS602で取得した一覧)から選択する。
【0107】
ステップS604において、需要量補正部17は、選択した既契約需要家が有する太陽パネルの設置場所を示す地域における平年平均日照時間および実績日照時間を、地域別平年平均日照時間記憶部15および地域別実績日照時間記憶部16の各々から取得する。
【0108】
ステップS605において、需要量補正部17は、平年平均日照時間および実績日照時間を用いて、各時間帯について(予め定められた時間間隔ごとに)、既契約需要家のロードカーブを平年平均日照時間向けに下記の式(1)に従って補正する。
補正後のロードカーブ=(平年平均日照時間/実績日照時間)×補正前のロードカーブ ・・・(1)
【0109】
一時的に太陽光パネルの発電量が増減することによって、本来のロードカーブにノイズが入る可能性がある。一方、本実施の形態5によれば、太陽光パネルを所持する既契約需要家の平均化したロードカーブを顧客属性から見積もることができる。
【0110】
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
【符号の説明】
【0111】
1 顧客属性検索装置、2 顧客属性収集部、3 顧客情報管理部、4 顧客情報記憶部、5 需給差分計算部、6 顧客属性検索部、7 需給量管理装置、8 プロセッサ、9 メモリ、10 顧客属性検索装置、11 需要量合算部、12 顧客属性検索装置、13 市場調達額予想部、14 顧客属性検索装置、15 地域別平年平均日照時間記憶部、16 地域別実績日照時間記憶部、17 需要量補正部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17