特許第6444356号(P6444356)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6444356拡張アイドルモードDRXなどの省電力化機構を使用するユーザ機器のためのモバイル着信ショートメッセージ配信のサポート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6444356
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】拡張アイドルモードDRXなどの省電力化機構を使用するユーザ機器のためのモバイル着信ショートメッセージ配信のサポート
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/14 20090101AFI20181217BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20181217BHJP
【FI】
   H04W4/14
   H04W52/02 110
【請求項の数】20
【外国語出願】
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-215906(P2016-215906)
(22)【出願日】2016年11月4日
(65)【公開番号】特開2017-92962(P2017-92962A)
(43)【公開日】2017年5月25日
【審査請求日】2016年11月4日
(31)【優先権主張番号】15306774.9
(32)【優先日】2015年11月6日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント
(73)【特許権者】
【識別番号】513311642
【氏名又は名称】ノキア ソリューションズ アンド ネットワークス オサケユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブリュノ・ランデ
(72)【発明者】
【氏名】ウルリヒ・ビーエ
【審査官】 横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】 Alcatel-Lucent, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Mobile Terminating SMS handling for extended Idle mode DRX,3GPP TSG-CT WG4#70bis C4-151804,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG4_protocollars_ex-CN4/TSGCT4_70bis_Belgrade/Docs/C4-151804.zip>,2015年10月16日
【文献】 Qualcomm Incorporated,Mobile Terminating SMS handling for extended I-DRX,3GPP TSG-SA WG2#110 S2-152621,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_110_Dubrovnik/Docs/S2-152621.zip>,2015年 7月 9日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ショートメッセージSMをユーザ機器UEに向けて転送するためのMT転送ショートメッセージ要求TFRメッセージを受信することが可能なモビリティマネージメントエンティティMMEまたはサービングGPRSサポートノードSGSNであって、
− 省電力化機構を使用するUEに向けてSMを転送するためのTFRメッセージであって、SMゲートウェイにおいてMT転送ショートメッセージアンサーTFAメッセージの受け取りを監視するために使用される時間を示すSM配信タイマ/SM配信開始時間を含むTFRメッセージを受信すると、SM配信タイマSM配信開始時間によって示される時間枠内でUEがウェークアップしている場合、SM再送信なしにSMをUEに配信する
ように構成される、MMEまたはSGSN。
【請求項2】
− 前記省電力化機構が、拡張アイドルモードDRXを含む、請求項1に記載のMMEまたはSGSN。
【請求項3】
モビリティマネージメントエンティティMMEとのSGsインタフェースを含むSM配信ネットワーク上でユーザ機器UEに向けてショートメッセージSMを転送するための要求メッセージを受信することが可能なモバイルスイッチングセンタ/ビジターロケーションレジスタMSC/VLRであって、
− SMゲートウェイにおいてアンサーメッセージの受け取りを監視するために使用される時間を示すSM配信タイマSM配信開始時間を含む要求メッセージを受信すると、前記SM配信タイマSM配信開始時間を、SGsを通じて前記MMEに送られるページング要求に含める
ように構成される、MSC/VLR。
【請求項4】
ーザ機器UEが再度到達可能になったとき通知要求NORメッセージをホーム加入者サーバHSSに送ることが可能なモビリティマネージメントエンティティMMEまたはサービングGPRSサポートノードSGSNであって、
− UEからのページング応答後、MMEまたはSGSNが前記UEとのシグナリング接続を維持することを意図するときまでの時間窓を示す最大UE使用可能時間を、省電力化機構を使用するUEが再度到達可能になったときに送られるNORメッセージに含める
ように構成される、MMEまたはSGSN。
【請求項5】
− 前記最大UE使用可能時間が、省電力化機構を使用するUEに送られたSMの再送信を優先するべきであることをサービスセンタSCに示す、請求項に記載のMMEまたはSGSN。
【請求項6】
− 前記省電力化機構が、拡張アイドルモードDRXを含む、請求項またはに記載のMMEまたはSGSN。
【請求項7】
Eが再び到達可能かを検出することが可能であり、SGsインタフェースを介してMSC/VLRとインタフェースするモビリティマネージメントエンティティMMEであって、
− UEからのページング応答後、MMEが前記UEとのシグナリング接続を維持することを意図するときまでの時間窓を示す最大UE使用可能時間を、省電力化機構を使用するUEが再び到達可能になったとき前記MSC/VLRに送られるUE到達可能メッセージに含める
ように構成される、MME。
【請求項8】
− 前記最大UE使用可能時間が、省電力化機構を使用するUEへのSMの再送信を優先するべきであることをサービスセンタSCに示す、
請求項に記載のMME。
【請求項9】
− 前記省電力化機構が、拡張アイドルモードDRXを含む、請求項またはに記載のMMEまたはSGSN。
【請求項10】
ユーザ機器UEが再び到達可能になったことを示す通知メッセージをモバイルネットワークエンティティから受信することが可能なホーム加入者サーバHSSであって、
− UEからのページング応答後、モバイルネットワークエンティティが前記UEとのシグナリング接続を維持することを意図するときまでの時間窓を示す最大UE使用可能時間を含む通知メッセージを受信すると、前記最大UE使用可能時間を、ショートメッセージSMゲートウェイに送られるアラートメッセージに含める
ように構成される、HSS。
【請求項11】
ユーザ機器UEに向けてショートメッセージSMを転送するための求メッセージをモバイルネットワークエンティティに送ることが可能なショートメッセージSMゲートウェイであって、
ちに配信できない場合、どのくらい長い間SMゲートウェイはSMを格納する準備が整っているかを示す最大再送信時間を前記要求メッセージに含める
ように構成される、SMゲートウェイ
【請求項12】
Mをユーザ機器UEに向けて転送するためのMT転送ショートメッセージ要求TFRメッセージを受信し、前記SMの前記UEへの配信の成功または失敗を示すMT転送ショートメッセージアンサーTFAメッセージをSMゲートウェイに送ることが可能なモビリティマネージメントエンティティMMEまたはサービングGPRSサポートノードSGSNであって、
ちに配信できない場合どのくらい長い間SMゲートウェイはSMを格納する準備が整っているかを示す最大再送信時間を含む省電力化機構を使用するUEにSMメッセージを転送するTFRメッセージを受信すると
Eが前記最大再送信時間内に到達可能である場合、
・SMがSMゲートウェイによって再送されるべきである時間とともに、配信失敗を示すTFAメッセージを送る
ように構成される、MMEまたはSGSN。
【請求項13】
− UE到達不可能フラグを設定することなく、SMがSMゲートウェイによって再送されるべきである時間とともに、配信失敗を示す前記TFAメッセージを送る
ように構成される、請求項12に記載のMMEまたはSGSN。
【請求項14】
− 前記省電力化機構が、拡張アイドルモードDRXを含む、請求項12または13に記載のMMEまたはSGSN。
【請求項15】
ショートメッセージSMをユーザ機器UEに向けて転送するための要求メッセージに応答してアンサーメッセージをモバイルネットワークエンティティから受信することが可能なSMゲートウェイであって、
− SMがSMゲートウェイによって再送されるべき時間とともに配信失敗を示すアンサーメッセージを受信すると、前記時間にSMをモバイルネットワークエンティティに再送する
ように構成される、SMゲートウェイ
【請求項16】
モビリティマネージメントエンティティMMEとのSGsインタフェースを含むSM配信ネットワーク上でユーザ機器UEに向けてショートメッセージSMを転送するための要求メッセージをSMゲートウェイから受信することが可能なモバイルスイッチングセンタ/ビジターロケーションレジスタMSC/VLRであって、
ちに配信できない場合どのくらい長い間SMゲートウェイはSMを格納する準備が整っているかを示す最大再送信時間を含む要求メッセージを受信すると、SGsを通じて前記MMEに送られるページング要求に前記最大再送信時間を含める
ように構成される、MSC/VLR。
【請求項17】
SGsインタフェースを通じてモバイルスイッチングセンタ/ビジターロケーションレジスタMSC/VLRからページング要求を受信することが可能なモビリティマネージメントエンティティMMEであって、
ちに配信できない場合どのくらい長い間SMゲートウェイはSMを格納する準備が整っているかを示す最大再送信時間を含む、省電力化機構を使用するUEに対するページング要求を、SGsインタフェースを通じて受信すると
Eが前記最大再送信時間内に到達可能である場合、
・SMがSMゲートウェイによって再送されるべきである再送信時間とともに、配信失敗を示すUE到達不可能メッセージを送る
ように構成される、MME。
【請求項18】
− 前記省電力化機構が、拡張アイドルモードDRXを含む、請求項17に記載のMME。
【請求項19】
モビリティマネージメントエンティティMMEとのSGsインタフェースを通じてUE到達不可能メッセージを受信し、前記UEへのショートメッセージSM配信の成功または失敗を示すアンサーメッセージをSMゲートウェイに送ることが可能なモバイルスイッチングセンタ/ビジターロケーションレジスタMSC/VLRであって、
− SMがSMゲートウェイによって再送されるべきである再送信時間を含むUE到達不可能メッセージを受信すると、前記SM配信の失敗を示すアンサーメッセージに前記再送信時間を含める
ように構成される、MSC/VLR。
【請求項20】
省電力化機構を使用するUEのためのモバイルターミネーティングショートメッセージMT SM配信のサポートのための方法であって、請求項1から19のいずれかにより構成された少なくとも1つのエンティティによって実行される少なくとも1つのステップを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にモバイル通信ネットワークおよびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
モバイルネットワークおよびシステムの説明は、文献、特に、たとえば3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)などの標準化団体によって公開されている技術仕様書などに記載されている。
【0003】
そのようなシステムにおけるユーザ機器UE(または移動局MS)に向けてのモバイル着信ショートメッセージ配信のサポートは、特に3GPP TS 23.040および3GPP TS 23.272において規定されている。システムの、SMをユーザ機器UE(または移動局MS)に移し、後で配信するために特定の機構に、配信報告または失敗報告のどちらかによるショートメッセージの配信についての情報を提供する能力が規定されている。
【0004】
現在、マシンタイプコミュニケーション(MTC)などの新しいサービス要件を有する新しいタイプの通信のサポートのために、そのようなネットワークおよびシステムに最適化または強化がもたらされている。そのような新しいサービス要件の一例は、MTCデバイスの電力消費量を低下させる機構が提供されるべきであるということである。
【0005】
拡張アイドルモードDRXと呼ばれる、デバイス(またはユーザ機器)の電力消費量を低下させる機構の一例は特に、3GPP TS 23.682および3GPP TS 23.401で規定されている。拡張アイドルモードDRXを有するUEは、可能なページング発生をリッスンするためにウェークアップするときの間の、最高数分の、より長い期間の間欠受信を利用する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】3GPP TS 23.040
【非特許文献2】3GPP TS 23.272
【非特許文献3】3GPP TS 23.682
【非特許文献4】3GPP TS 23.401
【非特許文献5】CR 23.272 #0947(S2−152621)
【非特許文献6】C4−151804
【非特許文献7】http://www.3gpp.org/ftp/tsg_CT/TSG_CT/TSGC_49_San_Antonio/Docs/CP−100468.zip
【発明の概要】
【0007】
省電力化機構(そのような省電力化機構の例としては、限定するものではないが、拡張アイドルモードDRXがある)であって、その機構によりUEがすぐには到達可能ではない、省電力化機構を使用するUEに向けてのモバイル着信ショートメッセージ配信のサポートを改善することが必要とされている。特に、拡張アイドルモードDRXにおけるUEに向けてのモバイル着信ショートメッセージ配信のサポートを改善することが必要とされている。
【0008】
本発明の実施形態は特に、そのようなニーズに対処する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらおよび他の目的は、別の態様では、SMをユーザ機器UEに向けて転送するTFRメッセージを受信することが可能なモバイルネットワークエンティティであって、以下のように構成されたモバイルネットワークエンティティによって達成される:
− SMゲートウェイSMSCにおいてTFAメッセージの受け取りを監視するために使用される時間を示すSM配信タイマ/開始時間を含む、拡張アイドルモードDRXでSMをUEに向けて転送するTFRメッセージを受信すると、前記タイマの満了前にUEが到達可能になると予想される場合指定された時間の間SMを保持し、UEをページングし、
− この指定された時間の間にUEがこのページングに応答する場合、SMをUEに配信し、
− この指定された時間の間にUEがこのページングに応答しない場合、またはUEがこの時間内に応答すると予想されない場合、配信失敗をSMゲートウェイSMSCに向けて送り、UEが現在到達可能でないことを記録するようにフラグを設定する。
【0010】
これらおよび他の目的は、別の態様では、IP−SM−GWを含まないSM配信ネットワークを通じて、SMをユーザ機器UEに向けて転送するTFRメッセージをモバイルネットワークエンティティに送ることが可能なSMゲートウェイSMSCであって、以下のように構成されたSMSCによって達成される:
− SM配信タイマ/開始時間を前記TFRメッセージに含める。
【0011】
これらおよび他の目的は、別の態様では、MMEとのSGsインタフェースを含むSM配信ネットワーク上でユーザ機器UEに向けてSMを転送するためのTFRメッセージを受信することが可能なMSC/VLRであって、以下のように構成されたMSC/VLRによって達成される:
− SMゲートウェイSMSCにおいてTFAメッセージの受け取りを監視するために使用される時間を示すSM配信タイマ/開始時間タイマを含むTFRメッセージを受信すると、SGsを通じて前記MMEに送られるページング要求に前記タイマを含める。
【0012】
これらおよび他の目的は、別の態様では、拡張アイドルモードDRXのユーザ機器UEが再度到達可能になったときにNORメッセージをモバイル加入者データベースHSSに送ることが可能なモバイルネットワークエンティティであって、以下のように構成されたモバイルネットワークエンティティによって達成される:
− UEからのページング応答後、モバイルネットワークエンティティが前記UEとのシグナリング接続を維持することを意図するときまでの時間窓を示す、最大UE使用可能時間を前記NORメッセージに含める。
【0013】
これらおよび他の目的は、別の態様では、拡張アイドルモードDRXのユーザ機器UEが再度到達可能になったときにNORメッセージをモバイル加入者データベースHSSに送ることが可能なモバイルネットワークエンティティであって、以下のように構成されたモバイルネットワークエンティティによって達成される:
− HSSがSM配信失敗報告をSMゲートウェイSMSCから受信した後にHSSでNORメッセージが受信されることを保証するために、UEが到達可能でないことによるSM配信失敗を報告するSMゲートウェイSMSCに前記モバイルネットワークエンティティが、TFAを送った場合、このNORメッセージの送出を遅延させる。
【0014】
これらおよび他の目的は、別の態様では、拡張アイドルモードDRXのUEが再度到達可能かを検出し、SGsインタフェースを介してMSC/VLRとインタフェースすることが可能なMMEであって、以下のように構成されたMMEによって達成される:
− UEからのページング応答後、MMEが前記UEとのシグナリング接続を維持することを意図するときまでの時間窓を示す、最大UE使用可能時間を、前記UEが再び到達可能になったとき前記MSC/VLRに送られるUE到達可能メッセージに含める。
【0015】
これらおよび他の目的は、別の態様では、ユーザ機器UEが再度到達可能であることを示すNORメッセージをモバイルネットワークエンティティから受信することが可能なモバイル加入者データベースHSSであって、以下のように構成されたモバイル加入者データベースによって達成される:
− UEからのページング応答の後、モバイルネットワークエンティティが前記UEとのシグナリング接続を維持することを意図するときまでの時間窓を示す、最大UE使用可能時間を含むNORメッセージを受信すると、SMゲートウェイSMSCに送られるアラートメッセージに前記最大UE使用可能時間を含める。
【0016】
これらおよび他の目的は、別の態様では、ユーザ機器UEが再度到達可能であることを示すアラートメッセージをモバイル加入者データベースHSSエンティティから受信することが可能なSMゲートウェイSMSCであって、以下のように構成されたSMゲートウェイSMSCによって達成される:
− UEからのページング応答後、モバイルネットワークエンティティが前記UEとのシグナリング接続を維持することを意図するときまでの時間窓を示す、最大UE使用可能時間を含むアラートメッセージを受信すると、最大UE使用可能時間によって示される時間内に前記UEに配信できなかったSMの再送信を優先させる。
【0017】
これらおよび他の目的は、別の態様では、SMをユーザ機器UEに向けて転送するTFRメッセージをモバイルネットワークエンティティに送ることが可能なSMゲートウェイSMSCであって、以下のように構成されたSMSCによって達成される:
− SMが直ちに配信できない場合、どのくらい長い間SMSCはSMを格納する準備が整っているかを示す最大再送信時間を前記TFRメッセージに含める。
【0018】
これらおよび他の目的は、別の態様では、SMをユーザ機器UEに向けて転送するTFRメッセージを受信し、前記UEへの前記SMの配信の成功または失敗を示すTFAメッセージをSMゲートウェイに送ることが可能なモバイルネットワークエンティティであって、以下のように構成されたモバイルネットワークエンティティによって達成される:
− SMが直ちに配信できない場合どのくらい長い間SMSCはSMを格納する準備が整っているかを示す最大再送信時間を含む、拡張アイドルDRXモードのUEにSMメッセージを転送するTFRメッセージを、受信した時、およびUEが前記最大再送信時間内に到達可能である場合、
・SMがSMSCによって再送されるべきである時間とともに、配信失敗を示すTFAメッセージを送る。
【0019】
これらおよび他の目的は、別の態様では、SMをユーザ機器UEに向けて転送するTFRメッセージに応答してTFAメッセージをモバイルネットワークエンティティから受信することが可能なSMゲートウェイSMSCであって、以下のように構成されたSMSCによって達成される:
− SMがSMSCによって再送されるべき時間とともに配信失敗を示すTFAメッセージを受信すると、前記時間にSMをモバイルネットワークエンティティに再送する。
【0020】
これらおよび他の目的は、別の態様では、MMEとのSGsインタフェースを含むSM配信ネットワーク上でユーザ機器UEに向けてSMを転送するためのTFRメッセージを受信することが可能なMSC/VLRであって、以下のように構成されたMSC/VLRによって達成される:
− SMが直ちに配信できない場合どのくらい長い間SMSCはSMを格納する準備が整っているかを示す最大再送信時間を含むTFRメッセージを受信すると、SGsを通じて前記MMEに送られるページング要求に前記最大再送信時間を含める。
【0021】
これらおよび他の目的は、別の態様では、SGsインタフェースを通じてMSC/VLRからページング要求を受信することが可能なMMEであって、以下のように構成されたMMEによって達成される:
− SMが直ちに配信できない場合どのくらい長い間SMSCはSMを格納する準備が整っているかを示す最大再送信時間を含む、拡張アイドルDRXモードのUEに対するページング要求を、SGsインタフェースを通じて受信した時、およびUEが前記最大再送信時間内に到達可能である場合、
・SMがSMSCによって再送されるべきである再送信時間とともに、配信失敗を示すUE到達不可能メッセージを送る。
【0022】
これらおよび他の目的は、別の態様では、MMEとのSGsインタフェースを通じてUE到達不可能メッセージを受信し、前記UEへのSM配信の成功または失敗を示すTFAメッセージをSMゲートウェイSMSCに送ることが可能なMSC/VLRであって、以下のように構成されたMSC/VLRによって達成される:
− SMがSMSCによって再送されるべきである再送信時間を含むUE到達不可能メッセージを受信すると、前記SM配信の失敗を示すTFAメッセージに前記再送信時間を含める。
【0023】
これらおよび他の目的は、他の態様では、拡張アイドルモードDRXのUEのためのMT SM配信のサポートのための方法によって達成され、そのような方法は、上記エンティティのうちの少なくとも1つによって実行される少なくとも1つのステップを含み、前記エンティティは、モバイルネットワークエンティティ(MME、SGSN、MSC/VLRなど)、モバイル加入者データベース(HSSなど)、SMゲートウェイ(SMSCなど)を含む。
【0024】
次に、単なる例として、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態による装置および/または方法のいくつかの実施形態が説明される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】拡張アイドルモードDRXのUEのための現在のMT SMS手順の欠点を示すことを意図した図である。
図2】本発明の第1の実施形態による、拡張アイドルモードDRXのUEのためのMT SMS手順を示すことを意図した図である。
図3】本発明の第2の実施形態による、拡張アイドルモードDRXのUEのためのMT SMS手順を示すことを意図した図である。
図4】本発明の第3の実施形態による、拡張アイドルモードDRXのUEのためのMT SMS手順を示すことを意図した図である。
図5】本発明の第4の実施形態による、拡張アイドルモードDRXのUEのためのMT SMS手順を示すことを意図した図である。
図6】本発明の第5の実施形態による、拡張アイドルモードDRXのUEのためのMT SMS手順を示すことを意図した図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
略語
ALR アラートサービスセンタ要求
ALA アラートサービスセンタアンサー
AVP 属性値ペア
DEA DiameterEAPアンサー
DER DiameterEAP要求
EPC 進化型パケットコア
EPS 進化型パケットシステム
E−UTRAN 進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)
HPLMN ホームパブリックランドモバイルネットワーク
HSS ホーム加入者サーバ
IP−SM−GW IPショートメッセージゲートウェイ
LTE ロングタームエボリューション
MWD メッセージ待機データ
NOR 通知要求
NOA 通知アンサー
PLMN パブリックランドモバイルネットワーク
RDR SM配信ステータス報告要求
RDA SM配信ステータス報告アンサー
SMS−GMSC SMSのためのゲートウェイMSC
SRA SMに対するルーティング情報送出アンサー(Send−Routing−Info−for−SM−Answer)
SRR SMに対するルーティング情報送出要求(Send−Routing−Info−for−SM−Request)
TFR MT転送ショートメッセージ要求(MT−Forward−Short−Message−Request)
TFA MT転送ショートメッセージアンサー(MT−Forward−Short−Message−Answer)
UE ユーザ機器
【0027】
本発明の実施形態は、以下を含む、さまざまなSM配信シナリオに適用し得る:
− MMEを介したSM配信、すなわち、SMS−GMSCがSMをMMEに直接送る
− PSネットワークを介したSM配信(SGSN)、すなわち、SMS−GMSCがSMをSGSNに直接送る
− SGsを介したSM配信、すなわち、SMS−GMSCがSMをMSC/VLRに送り、MSC/VLRがSGsを介してMMEにSMを送る
− IP−SM−GWを介したSM配信
− SMSルータを介したSM配信
【0028】
以下では、単に例示のために、第1のシナリオ(MMEを介したSM配信)が図1図2図3、および図5で検討され、第2のシナリオ(SGsを介したSM配信)が図4および図6で検討される。
【0029】
序論
CR 23.272 #0947(S2−152621)は、拡張アイドルモードDRXを使用してUEにMTショートメッセージを配信するためにステージ2解決策を規定している。対応するステージ3要件は、CT4#70bisミーティングの間にC4−151804において規定および合意された。
【0030】
本発明のさまざまな態様および/または実施形態の説明
CT4#70bisで合意されたステージ2およびステージ3 CRで規定された解決策は、図1(SMS−GMSCからMMEへの直接MT SM配信の例を示す)に示された呼フローおよび原理に依拠する:
【0031】
図1−NORによってトリガされたSM再送信−現在の解決策
1−2 UEにサービスするノードのアドレスを取り出すための、HSSへのSMS−GMSCの、SMに対するルーティング情報送出要求(SRR)コマンド。
【0032】
3 SMS−GMSCは、MT転送ショートメッセージ要求(TFR)をサービングMMEに送る。
【0033】
4.MMEは、UEが拡張アイドルモードDRXであり、すぐ(たとえば、次の10秒以内または、TFR内で受信された場合のSM配信タイマ/SM配信開始時間(SM−Delivery−Timer/SM−Delivery−Start−Time)によって示される時間枠以内に)到達可能でないことを知っている場合、即時にTFRを拒否し、MMEがMNRFフラグを設定する。MMEはまた、UEをページングする。
【0034】
注記:
SM配信タイマ/SM配信開始時間パラメータは元々、IP−SM−GWにおけるタイムアウトの防止のために、CR 29.002 #0957によって導入された。TS 29.002に従って、SMS−GMSCは、IP−SM−GWを介してMT SMを配信するとき、これらのパラメータを設定し、SRAはIP−SM−GW−ガイダンスIEを(最小配信時間値および推奨配信時間値とともに)含む。そうである場合、TFR内のSM配信タイマ値は、SMS−GMSCによって使用される監視タイマ値を示す。
【0035】
http://www.3gpp.org/ftp/tsg_CT/TSG_CT/TSGC_49_San_Antonio/Docs/CP−100468.zipを参照されたい
【0036】
5−6.おそらくサービングSGSNを介してMT SMをUEに配信しようとした後、SMS−GMSCは、SM配信が不成功であったという標識とともにSM配信ステータス報告要求(RDR)をHSSに送る。HSSは、MNRF(および、おそらくMNRG)フラグを設定し、HSSは、単一回試行配信(single−attempt−delivery)が要求されなかった場合、そのメッセージ待機データ(MWD)にサービスセンタアドレスを格納する。
【0037】
7.UEがページング要求に応答するとき、UEとMMEとの間でシグナリング接続が確立され、MMEは、SMS−GMSCがMT SMを再送信するための時間に十分なほど長いと考える持続時間にわたって、このシグナリング接続を維持する。
【0038】
8−9 MMEは、UEが到達可能になったことをシグナリングするために、通知要求(NOR)をHSSに送る。
【0039】
10−11 HSSは、MT SMの再送信をトリガするために、アラートサービスセンタ要求(ALR)をサービスセンタに送る。
【0040】
12−14 SCおよびSMS−GMSCは、HSSへの追加のSRRクエリの後、MT SMを再送信する。
【0041】
解決策は、以下のメリットを提示する:
【0042】
a.SM再送信は、UEが到達可能であることが実際に知られているときのみトリガされる。
【0043】
b.合間にeDRX期間が再ネゴシエーションされた(たとえば、UEが異なるMME/SGSNに移動したことにより、またはUEが新しいPDN接続を確立したことにより)場合、SM再送は成功する
【0044】
c.SMS−GMSCに対する最小の影響(または、影響はない)
【0045】
d.MNRFフラグがHSSにおいて設定される。そのため、UEが、HSSに到達可能であることが報告されるまで、その後の同じUEへのMT SMは、新しいTFRコマンドをMMEにトリガしない。
【0046】
しかしながら、この解決策は、以下の潜在的な問題を有する:
【0047】
e.eDRX(eDRX期間>約10秒、またはTFR内で受信された場合のSM配信タイマ/SM配信開始時間によって示される時間枠以内)におけるUEのためのあらゆるMT SMは、HSSにおいてメッセージの4つの余分なペア(RDR、NOR、ALR、およびSRR)を系統的に引き起こす。eDRXの導入の前は、これらのメッセージは、UEが到達可能でないときトリガされ、このことは通常、依然としてかなり希なケースであるべきである(常時オン接続性を有するUEの場合)。eDRXを用いると、MT SMは、HSSへのかなりの追加シグナリングを引き起こし得る。
【0048】
f.HSSで非同期のメッセージが受信される、すなわち、TFAとNORメッセージとの間の短い時間期間(たとえば、5秒、10秒、または20秒という短いeDRX期間)の場合、HSSがNORをMMEから受信した後、SMS−GMSCがHSSにRDRを送るという潜在的なリスクがある。たとえば、SMS−GMSCがSRA内のMMEアドレスとSGSNアドレスの両方を得た場合、SMS−GMSCは、TFAをMMEから得た後、RDRをHSSに送る前に、TFRをSGSNに送ることができる。
NORがRDRメッセージの前にHSSに到着した場合、HSSは、SMを再送信するためにSCをトリガしない。その上、HSSは、そのMNRFフラグを設定するが、MNRFフラグはもはやMMEで設定されず、結果として、すべてのその後のMT SMがMMEに送られないことになる。
【0049】
g.SCとMMEとの間で、MMEがUEとのシグナリング接続を維持する時間期間についての同期がない。そのため、シグナリング接続が維持される時間窓の間にSMS−GMSCがSMを再送信するという保証はない(たとえば、SMS−GMSCオーバロード)。
【0050】
h.この手順が使用される場合、およびMWDが、単一回配信試行SMのために使用されない場合(現在規定されているように)、単一回配信試行SMは、UEに送信されることはできない。
【0051】
以下の提案(本発明の異なる態様を含む)は、これらの潜在的な問題を緩和するために示唆される。
【0052】
提案1:メッセージがHSSにおいて同期されないというリスクを回避するために、TFAの送出とHSSに向けてのその後のNORとの間で、RDRがあらかじめSMS−GMSCからHSSに送られるために十分な時間が経過することが必要であるので、上記の機構は、すぐ(たとえば、次の10秒以内)ウェークアップすることが知られているUEを対象としないことを反映するステージ3 CRで注記を追加することが提案される。MME/SGSNは、HSSにおけるRDRとNORの同期された受信を保証することが必要とされる場合(たとえば、UEがTFAの送出後すぐにシグナリングを始める場合)、NORの送出を遅延させるべきである。
【0053】
提案2:さらに、MT SM送信がIP−SM−GWに関連するかどうかにかかわらず、MME/SGSNがTFAをいつまで送信できるかを、MME/SGSNに知らせるためにSM配信タイマIEおよびSM配信開始時間IEをTFRに含めることも提案される。これによって、MME/SGSNは、UEがSM配信タイマ/SM配信開始時間によって示される時間枠内に(たとえば、次の30秒以内に)ウェークアップしている場合、SM再送信なしでSMをUEに送る、すなわち、上記の解決策をトリガすることを回避し、したがって、HSSにおけるメッセージ同期問題を解決することができる。
【0054】
提案2による一実施形態は、図2(SM再送信なしでSMが配信される場合を示す)および図3(SM再送信ありでSMが配信される場合を示す)に示されている。
【0055】
提案3:ページング応答後、MME/SGSNがUEとのシグナリング接続を維持することを意図するときまでの時間窓(たとえば30秒)を示す、新しい最大UE使用可能時間をNORメッセージおよびALRメッセージに含めることが提案される。これは、SCに、eDRXでUEに送られたSMの再送信を優先させるべきであることを知らせる。MMEおよびHSSはNORメッセージを交換するときMNRFフラグを再設定するので、示された時間窓内にSCがSMを再送信することができない場合ですら、SC(およびSMS−GMSC)は、MNRFフラグを再装備するためにTFRをMME/SGSNに再送することが必要であることに留意されたい。
【0056】
提案3による一実施形態は、図3および図4に示されている。
【0057】
極めて長い(たとえば、>10分)eDRX期間の場合、この解決策に依拠することは、原理上は優れているが、より短いeDRX期間(たとえば、<10分)の場合、HSSにおけるシグナリングオーバーヘッドを引き起こす懸念事項になることがある。より短いeDRX期間では、UEがその次の予想ページング時間に到達不可能になる(たとえば、そのeDRX期間再ネゴシエーションする、またはデタッチする)、または不必要なTFRが他のMT SMのためにMMEに送られるというリスクは、依然として最小限である。
【0058】
提案4:以下の任意選択の解決策を定義することが提案される:
【0059】
1−2 図1と同じである
【0060】
3 SMS−GMSCは、TFRにおいて、新しい最大再送信時間AVP(たとえば、5から10分)を含めることによってこの任意選択の手順をサポートするかどうかを示し、新しい最大再送信時間AVPは、SMが直ちに配信できない場合どのくらい長い間SMS−GMSCはSMを格納する準備が整っているかを示す。
【0061】
4 TFRが最大再送信時間AVPを含まない場合、MMEは図1の解決策に戻る。
そうではなく、UEが、TFRにおいて提供される最大再送信時間内に到達可能である場合、MMEは、SMがSMS−GMSCによって再送されるべき時間とともにTFA否定的アンサー/エラーを即時に送る。MMEはMNRFフラグを設定しない。MMEはまた、UEをページングする。
SMS−GMSCは、RDRをHSSに送らない。SMS−GMSCは、SM再送信を、単一回試行配信−SMのための第2の試行とみなすべきではない。
【0062】
5 MNRFフラグが設定されなかったので、MMEはNORをHSSに送らない。
【0063】
6 SMS GMSCは、TFA内で示される時間にSMを再送信する。TFRは、SMS−GMSCに示された時間にUEが到達可能でない場合にデフォルト解決策に戻るように、最大再送信時間AVPを含むべきではない。
【0064】
提案4による一実施形態が、図5および図6に示されている。
【0065】
このオプションは、以下のメリットを提示する:
a.eDRXのUEのためのMT SMは、余分なHSSシグナリングを引き起こさない
b.HSSで受信されるメッセージの同期の短いeDRX期間(たとえば、最大20秒)に関する問題はない
c.この手順が使用される(現在規定されているように単一回試行配信SMのためにMWDを使用する必要なしに)場合、単一回試行配信SMがUEに送信可能である。
【0066】
解決策は、以下の欠点を有する:
a.UEが実際に到達可能であるかどうかを確実に知ることなしにSM再送信がトリガされる(たとえば、UEは、デタッチされる可能性もあり、トンネル内にある可能性もあり、eDRX期間が再ネゴシエーションされる可能性もある…)
b.SMS−GMSCに対するより多くの影響(たとえば、最大5−10分のMT−SMの拡張バッファリング)
c.MNRFフラグはHSSで設定されず、したがって、異なるSMS−GMSCから同じUEへのその後のMT SMは、到達不可能なUEの新しいMT転送SM要求をMMEにトリガする。
d.拡張アイドルモードDRXを使用するUEのためのMT SMSを配信するために第2の方法を導入する。
【0067】
第1の解決策(図2図3)は、サポートするデフォルト(必須の)解決策であり、第2の任意選択の解決策(図5)が使用できないときのフォールバック解決策。第1の解決策は、UEがたとえば次の10分以内にページングに応答することが予想されない場合をより対象とするが、第2の解決策は、たとえば次の10分以内に応答することが予想されるUEをより対象とする。
【0068】
上記で説明された問題および提案は、SMSを配信するために使用されるいかなる解決策にも適用される:
− MMEを介したSM配信、すなわち、SMS−GMSCがSMをMMEに直接送る
− PSネットワークを介したSM配信(SGSN)、すなわち、SMS−GMSCがSMをSGSNに直接送る
− SGsを介したSM配信、すなわち、SMS−GMSCがSMをMSC/VLRに送り、MSC/VLRがSGsを介してMMEにSMを送る
− IP−SM−GWを介したSM配信
− SMSルータを介したSM配信
【0069】
図4および図6は、SGsを介したSMS配信のための対応する呼フローを示す:
注記:
図4および図6は、他の図に記載の同じ(Diameter)メッセージを用いて表される。とはいえ、ここでは、対応するMAPメッセージを参照することが意図されている(DiameterはMSC/VLRによってサポートされない)。
【0070】
本発明のさまざまな態様には、(限定されるものではないが)以下の態様がある。
【0071】
一態様は、SMをユーザ機器UEに向けて転送するTFRメッセージを受信することが可能なモバイルネットワークエンティティであって、以下のように構成されるモバイルネットワークエンティティである:
− SMゲートウェイSMSCにおいてTFAメッセージの受け取りを監視するために使用される時間を示すSM配信タイマ/開始時間を含む、拡張アイドルモードDRXでSMをUEに向けて転送するTFRメッセージを受信すると、前記タイマの満了前にUEが到達可能になると予想される場合指定された時間の間SMを保持し、UEをページングし、
− この指定された時間の間にUEがこのページングに応答する場合、SMをUEに配信し、
− この指定された時間の間にUEがこのページングに応答しない場合、またはUEがこの時間内に応答すると予想されない場合、配信失敗をSMゲートウェイSMSCに向けて送り、UEが現在到達可能でないことを記録するようにフラグを設定する。
【0072】
別の態様は、IP−SM−GWを含まないSM配信ネットワークを通じて、SMをユーザ機器UEに向けて転送するTFRメッセージをモバイルネットワークエンティティに送ることが可能なSMゲートウェイSMSCであって、以下のように構成されたSMSCである:
− SM配信タイマ/開始時間を前記TFRメッセージに含める。
【0073】
別の態様は、MMEとのSGsインタフェースを含むSM配信ネットワーク上でユーザ機器UEに向けてSMを転送するTFRメッセージを受信することが可能なMSC/VLRであって、以下のように構成されたMSC/VLRである。
− SMゲートウェイSMSCにおいてTFAメッセージの受け取りを監視するために使用される時間を示すSM配信タイマ/開始時間タイマを含むTFRメッセージを受信すると、SGsを通じて前記MMEに送られるページング要求に前記タイマを含める。
【0074】
別の態様は、拡張アイドルモードDRXのユーザ機器UEが再度到達可能になったときにNORメッセージをモバイル加入者データベースHSSに送ることが可能なモバイルネットワークエンティティであって、以下のように構成されたモバイルネットワークエンティティである:
− UEからのページング応答後、モバイルネットワークエンティティが前記UEとのシグナリング接続を維持することを意図するときまでの時間窓を示す、最大UE使用可能時間を前記NORメッセージに含める。
【0075】
別の態様は、拡張アイドルモードDRXのユーザ機器UEが再度到達可能になったときにNORメッセージをモバイル加入者データベースHSSに送ることが可能なモバイルネットワークエンティティであって、以下のように構成されたモバイルネットワークエンティティである:
− HSSがSM配信失敗報告をSMゲートウェイSMSCから受信した後にHSSでNORメッセージが受信されることを保証するために、UEが到達可能でないことによるSM配信失敗を報告するSMゲートウェイSMSCに前記モバイルネットワークエンティティが、TFAを送った場合、このNORメッセージの送出を遅延させる。
【0076】
別の態様は、拡張アイドルモードDRXのUEが再度到達可能かを検出し、SGsインタフェースを介してMSC/VLRとインタフェースすることが可能なMMEであって、以下のように構成されたMMEである:
− UEからのページング応答後、MMEが前記UEとのシグナリング接続を維持することを意図するときまでの時間窓を示す、最大UE使用可能時間を、前記UEが再び到達可能になったとき前記MSC/VLRに送られるUE到達可能メッセージに含める。
【0077】
別の態様は、ユーザ機器UEが再度到達可能であることを示すNORメッセージをモバイルネットワークエンティティから受信することが可能なモバイル加入者データベースHSSであって、以下のように構成されたモバイル加入者データベースである:
− UEからのページング応答の後、モバイルネットワークエンティティが前記UEとのシグナリング接続を維持することを意図するときまでの時間窓を示す最大UE使用可能時間を含むNORメッセージを受信すると、SMゲートウェイSMSCに送られるアラートメッセージに前記最大UE使用可能時間を含める。
【0078】
別の態様は、ユーザ機器UEが再度到達可能であることを示すアラートメッセージをモバイル加入者データベースHSSエンティティから受信することが可能なSMゲートウェイSMSCであって、以下のように構成されたSMゲートウェイSMSCである:
− UEからのページング応答後、モバイルネットワークエンティティが前記UEとのシグナリング接続を維持することを意図するときまでの時間窓を示す最大UE使用可能時間を含むアラートメッセージを受信すると、最大UE使用可能時間によって示される時間内に前記UEに配信できなかったSMの再送信を優先させる。
【0079】
別の態様は、SMをユーザ機器UEに向けて転送するTFRメッセージをモバイルネットワークエンティティに送ることが可能なSMゲートウェイSMSCであって、以下のように構成されたSMSCである:
− SMが直ちに配信できない場合、どのくらい長い間SMSCはSMを格納する準備が整っているかを示す最大再送信時間を前記TFRメッセージに含める。
【0080】
別の態様は、SMをユーザ機器UEに向けて転送するTFRメッセージを受信し、前記UEへの前記SMの配信の成功または失敗を示すTFAメッセージをSMゲートウェイに送ることが可能なモバイルネットワークエンティティであって、以下のように構成されたモバイルネットワークエンティティである:
− SMが直ちに配信できない場合どのくらい長い間SMSCはSMを格納する準備が整っているかを示す最大再送信時間を含む、拡張アイドルDRXモードのUEにSMメッセージを転送するTFRメッセージを受信した時、およびUEが前記最大再送信時間内に到達可能である場合、
・SMがSMSCによって再送されるべきである時間とともに、配信失敗を示すTFAメッセージを送る。
【0081】
一実施形態では、前記モバイルネットワークエンティティは、以下のように構成される:
− UE到達不可能フラグを設定することなく、SMがSMSCによって再送されるべきである時間とともに、配信失敗を示す前記TFAメッセージを送る。
【0082】
SMをユーザ機器UEに向けて転送するTFRメッセージに応答してTFAメッセージをモバイルネットワークエンティティから受信することが可能なSMゲートウェイSMSCであって、以下のように構成されたSMSCである:
− SMがSMSCによって再送されるべき時間とともに配信失敗を示すTFAメッセージを受信すると、前記時間にSMをモバイルネットワークエンティティに再送する。
【0083】
別の態様は、MMEとのSGsインタフェースを含むSM配信ネットワーク上でユーザ機器UEに向けてSMを転送するためのTFRメッセージを受信することが可能なMSC/VLRであって、以下のように構成されたMSC/VLRである:
− SMが直ちに配信できない場合どのくらい長い間SMSCはSMを格納する準備が整っているかを示す最大再送信時間を含むTFRメッセージを受信すると、SGsを通じて前記MMEに送られるページング要求に前記最大再送信時間を含める。
【0084】
別の態様は、SGsインタフェースを通じてMSC/VLRからページング要求を受信することが可能なMMEであって、以下のように構成されたMMEである:
− SMが直ちに配信できない場合どのくらい長い間SMSCはSMを格納する準備が整っているかを示す最大再送信時間を含む、拡張アイドルDRXモードのUEに対するページング要求を、SGsインタフェースを通じて受信した時、およびUEが前記最大再送信時間内に到達可能である場合、
・SMがSMSCによって再送されるべきである再送信時間とともに、配信失敗を示すUE到達不可能メッセージを送る。
【0085】
別の態様は、MMEとのSGsインタフェースを通じてUE到達不可能メッセージを受信し、前記UEへのSM配信の成功または失敗を示すTFAメッセージをSMゲートウェイSMSCに送ることが可能なMSC/VLRであって、以下のように構成されたMSC/VLRである:
− SMがSMSCによって再送されるべきである再送信時間を含むUE到達不可能メッセージを受信すると、前記SM配信の失敗を示すTFAメッセージに前記再送信時間を含める。
【0086】
他の態様は、拡張アイドルモードDRXのUEのためのMT SM配信のサポートのための方法に関し、そのような方法は、モバイルネットワークエンティティ(MME、SGSN、MSC/VLRなど)、モバイル加入者データベース(HSSなど)、SMゲートウェイ(SMSCなど)を含む、上記エンティティのうちの少なくとも1つによって実行される少なくとも1つのステップを含む。
【0087】
当業者は、さまざまな上記で説明された方法のステップがプログラムされたコンピュータによって実行可能であることを容易に認識する。本明細書では、いくつかの実施形態はまた、機械可読またはコンピュータ可読であり、命令の機械実行可能またはコンピュータ実行可能なプログラムを符号化するプログラム記憶デバイス、たとえばデジタルデータ記憶媒体を包含することを意図し、前記命令は、前記上記で説明された方法のステップのいくつかまたはすべてを実行する。プログラム記憶デバイスは、たとえば、デジタルメモリ、磁気ディスクおよび磁気テープなどの磁気記憶媒体、ハードドライブ、または光学的に可読のデジタルデータ記憶媒体であってよい。実施形態はまた、上記で説明された方法の前記ステップを実行するようにプログラムされたコンピュータを包含することを意図するものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6