(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6444510
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】無線電力伝送装置及び受信装置
(51)【国際特許分類】
H02J 50/12 20160101AFI20181217BHJP
H02J 50/70 20160101ALI20181217BHJP
H02J 50/40 20160101ALI20181217BHJP
H01F 38/14 20060101ALI20181217BHJP
【FI】
H02J50/12
H02J50/70
H02J50/40
H01F38/14
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-531794(P2017-531794)
(86)(22)【出願日】2016年4月28日
(86)【国際出願番号】JP2016063401
(87)【国際公開番号】WO2017187611
(87)【国際公開日】20171102
【審査請求日】2017年6月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】591036457
【氏名又は名称】三菱電機エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123434
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 英昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101133
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 初音
(74)【代理人】
【識別番号】100199749
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 成
(74)【代理人】
【識別番号】100188880
【弁理士】
【氏名又は名称】坂元 辰哉
(74)【代理人】
【識別番号】100197767
【弁理士】
【氏名又は名称】辻岡 将昭
(74)【代理人】
【識別番号】100201743
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 和真
(72)【発明者】
【氏名】阿久澤 好幸
【審査官】
坂本 聡生
(56)【参考文献】
【文献】
特表2011−520418(JP,A)
【文献】
特開2009−277820(JP,A)
【文献】
特開2014−197937(JP,A)
【文献】
特開2015−192548(JP,A)
【文献】
特開2012−028235(JP,A)
【文献】
特開2002−223536(JP,A)
【文献】
特開2016−063699(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/136839(WO,A1)
【文献】
特開2013−165190(JP,A)
【文献】
特開2014−075975(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J50/00−50/90
B60L 5/00
B60M 7/00
H01F38/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属パネル上に配置された保持部材により保持され、基板上に任意方向に伸びた形状に構成される、共振周波数を有する送信アンテナと、
前記金属パネル上に配置された保持部材により前記送信アンテナと対向配置されて保持され、基板上に長方形状又は楕円形状に構成される、前記共振周波数を有する受信アンテナと、
前記受信アンテナが形成された基板に取付けられ、前記受信アンテナにおける出力端を負荷における入力端に接続する受信側コネクタと、
前記送信アンテナ及び前記受信アンテナと前記金属パネルとの間に配置され、前記送信アンテナ及び前記受信アンテナから、前記送信アンテナにおける最小内径の10分の1以上離して配置された磁性体と
を備えた無線電力伝送装置。
【請求項2】
前記送信アンテナを保持する保持部材は、前記送信アンテナを前記金属パネルから前記送信アンテナにおける最小内径の5分の1以上離し、前記受信アンテナを保持する保持部材は、前記受信アンテナを前記金属パネルから前記送信アンテナにおける最小内径の5分の1以上離す
ことを特徴とする請求項1記載の無線電力伝送装置。
【請求項3】
前記受信側コネクタは、前記受信アンテナにおける出力端と前記負荷における入力端との間に介在される整流回路を内蔵した
ことを特徴とする請求項1記載の無線電力伝送装置。
【請求項4】
前記受信アンテナは、当該受信アンテナにおける出力端と前記負荷における入力端との間に介在される整流回路を内蔵した
ことを特徴とする請求項1記載の無線電力伝送装置。
【請求項5】
前記送信アンテナと前記受信アンテナは、磁界共鳴、電界共鳴又は電磁誘導により電力伝送を行う
ことを特徴とする請求項1記載の無線電力伝送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、送信アンテナと受信アンテナとの間を無線で電力伝送する無線電力伝送装置及び受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、
図7に示すように、レール101に沿って移動する搬送台車(移動体)102に対して無線で電力伝送を行う無線電力伝送装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この無線電力伝送装置では、まず、コンバータ(不図示)は、商用電源103から入力された商用交流を直流に平滑する。そして、インバータ(不図示)は、平滑された直流を高周波交流(10kHz)に変換する。この高周波交流は、レール101に沿って設けられた誘導線路(送信アンテナ)104及び搬送台車102に内蔵された受電コイル(受信アンテナ)105によって無線電力伝送される。なお、受電コイル105は、
図8に示すように、断面がE字状のコア106における中央凸部に導線107が巻かれることで構成される。そして、受電コイル105に配線接続された受電ユニット108は、伝送された高周波交流を直流に平滑する。そして、インバータ(不図示)は、平滑された直流を高周波交流に変換し、負荷であるモータ(不図示)に出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−162119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、従来の無線電力伝送装置では、誘導線路104を用いて無線電力伝送を行っている。そのため、
図8に示すように、受電コイル105に、フェライト等から成るコア106が必要となる。よって、受電コイル105が大型化及び重量化するという課題がある。
また、受電コイル105が大型化及び重量化するため、受電コイル105と、受電コイル105を負荷に接続するコネクタである受電ユニット108との一体構造化が困難であり、別々に構成する必要がある。その結果、既存の負荷をそのままコネクタ接続できず、設計変更が必要となるという課題があった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、広範囲への無線電力伝送において、従来構成に対し、受信アンテナを小型化及び軽量化できる無線電力伝送装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る無線電力伝送装置は、
金属パネル上に配置された保持部材により保持され、基板上に任意方向に伸びた形状に構成される、共振周波数を有する送信アンテナと、
金属パネル上に配置された保持部材により前記送信アンテナと対向配置されて保持され、基板上に長方形状又は楕円形状に構成される、上記共振周波数を有する受信アンテナと、受信アンテナが形成された基板に取付けられ、受信アンテナにおける出力端を負荷における入力端に接続する受信側コネクタと
、送信アンテナ及び受信アンテナと金属パネルとの間に配置され、送信アンテナ及び受信アンテナから、送信アンテナにおける最小内径の10分の1以上離して配置された磁性体とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、上記のように構成したので、広範囲への無線電力伝送において、従来構成に対し、受信アンテナを小型化及び軽量化でき、
送信アンテナ及び受信アンテナから金属パネルへの電磁界放射を低減できる。
すなわち、同じ基板上に受信アンテナと受信側コネクタが取り付けられるので、小型化及び軽量化が図れ、受信アンテナと受信側コネクタを一体構造として取り扱え、既存の負荷を設計変更せずにそのままコネクタ接続できるという効果を奏する。
さらに、送信アンテナを保持部材により、受信アンテナを保持部材により、同じパネル上に送信アンテナと受信アンテナが対向配置されて保持される構成としたので、送信アンテナと受信アンテナを一体的に取り扱え、既存の負荷を設計変更せずに用いることが可能であるという効果も奏する。
またさらに、送信アンテナ及び受信アンテナと金属パネルとの間に磁性体が配置される構成としたので、送信アンテナ及び受信アンテナから金属パネルへの電磁界放射を低減できるという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1A、
図1Bは、この発明の実施の形態1に係る無線電力伝送装置の構成例を示す図であり、上面図と、側面図である。
【
図2】この発明の実施の形態1に係る無線電力伝送装置の基本等価回路図である。
【
図3】
図3A、
図3Bは、この発明の実施の形態1に係る無線電力伝送装置の別の構成例を示す図であり、上面図と、側面図である。
【
図4】
図4A、
図4Bは、この発明の実施の形態1における送信アンテナの別の構成例を示す上面図である。
【
図5】この発明の実施の形態1に係る無線電力伝送装置の別の構成例を示す側面図である。
【
図6】この発明の実施の形態1に係る無線電力伝送装置を衛星搭載機器に適用した場合の構成例を示す上面図である。
【
図7】
図7A、
図7Bは、従来の無線電力伝送装置の構成を示す図であり、斜視図と断面図である。
【
図8】従来の無線電力伝送装置における受電コイルの構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る無線電力伝送装置の構成例を示す図であり、
図2は実施の形態1に係る無線電力伝送装置の基本等価回路図である。なお
図1Bでは、受信装置8側は受信アンテナ4のみを図示している。
無線電力伝送装置は、
図1,2に示すように、送信電源1、送信側コネクタ2、送信アンテナ3、受信アンテナ4、受信側コネクタ5及び負荷6を備えている。なお、送信電源1、送信側コネクタ2及び送信アンテナ3は、送信装置7を構成する。また、受信アンテナ4、受信側コネクタ5及び負荷6は、受信装置8を構成する。なお
図1では、無線電力伝送装置は金属パネル9上に配置されている。また
図1では、受信装置8を1つのみ図示しているが、1つの送信装置7に対して複数の受信装置8を設けてもよい。
【0010】
送信電源1は、入力電力を、送信アンテナ3が有する共振周波数に合わせた電力(高周波電力)に変換し、送信側コネクタ2を介して送信アンテナ3に出力する高周波電源である。なお、上記高周波電力とは、2MHz以上の電力である。また、送信電源1としては、既存の送信電源1を設計変更せずにそのまま用いることができる。
【0011】
送信側コネクタ2は、送信アンテナ3が形成された基板に取付けられ、当該送信アンテナ3における入力端を送信電源1における出力端に接続する。なお、送信側コネクタ2の基板への取付けとしては、送信側コネクタ2を基板に直接取付ける場合と、送信側コネクタ2と基板との間を導線で接続する場合が挙げられる。
【0012】
送信アンテナ3は、基板上に任意方向に伸びた形状に構成され、送信電源1からの高周波電力の周波数と同一(略同一の意味を含む)周波数で共振することで、受信アンテナ4に対して電力伝送を行う。なお、基板としては、プリント基板又はフレキシブル基板等が挙げられる。また
図1では、送信アンテナ3は、長方形状に構成されているが、楕円形状でもよい。
【0013】
また、送信アンテナ3は、金属パネル9上に配置される場合、当該金属パネル9から、当該送信アンテナ3における最小内径(
図1では内径d)の5分の1以上(
図1における距離l
1)離して配置され、保持部材10により保持される。
【0014】
なお、保持部材10は、通常は、樹脂又はカーボン等の非金属部材により構成される。
一方、保持部材10は、例えば
図3に示すように、細い円柱状等の形状であれば、金属部材からも構成可能である。すなわち、送信アンテナ3及び受信アンテナ4から発生した磁束が金属部材を通ると、渦電流損が生じて損失となる。よって、保持部材10は、磁束が通る面積が小さい形状であれば、金属部材から構成可能である。
【0015】
受信アンテナ4は、基板上に長方形状又は楕円形状に構成され、送信アンテナ3が有する共振周波数と同一(略同一の意味を含む)周波数で共振することで、高周波電力を受信する。この受信アンテナ4により受信された高周波電力(高周波交流)は、受信側コネクタ5を介して負荷6に出力される。なお、基板としては、プリント基板又はフレキシブル基板等が挙げられる。また
図1では、受信アンテナ4は長方形状に構成された場合を示している。また、受信アンテナ4は、送信アンテナ3と対向する位置であれば、任意の位置に配置可能である。また
図1では、送信アンテナ3の上方に受信アンテナ4が配置されているが、送信アンテナ3の下方に受信アンテナ4が配置されてもよい。
【0016】
また、受信アンテナ4は、金属パネル9上に配置される場合、当該金属パネル9から、送信アンテナ3における最小内径の5分の1以上離して配置され、保持部材11により保持される。なお、保持部材11の構成は、保持部材10と同様である。
【0017】
なお、送信アンテナ3と受信アンテナ4との間の無線電力伝送方式は特に限定されず、磁界共鳴による方式、電界共鳴による方式、電磁誘導による方式の何れであってもよい。
【0018】
受信側コネクタ5は、受信アンテナ4が形成された基板に取付けられ、当該受信アンテナ4における出力端を負荷6における入力端に接続する。なお、受信側コネクタ5の基板への取付けとしては、受信側コネクタ5を基板に直接取付ける場合と、受信側コネクタ5と基板との間を導線で接続する場合とが挙げられる。
【0019】
負荷6は、受信側コネクタ5を介した受信アンテナ4からの高周波電力により機能する電子機器である。負荷6としては、既存の負荷6を設計変更せずにそのまま用いることができる。
【0020】
上記のように構成された無線電力伝送装置では、無線電力伝送方式として共振結合型電力伝送方式を用い、高周波電力を伝送している。よって、受信アンテナ4はフェライト等のコアが不要であり、従来構成に対し、受信アンテナ4を小型且つ軽量に構成可能である。また、受信アンテナ4を小型且つ軽量に構成可能であるため、受信アンテナ4及び受信側コネクタ5の一体構造化が可能となり、既存の負荷6を設計変更せずにそのままコネクタ接続できる。
【0021】
また、送信アンテナ3は、細長いコイル形状に構成されている。これにより、送信アンテナ3において、電流の向きが逆方向となる線路同士が近接し、ループ面の内側の狭い領域では磁束方向が一様となって密となるが、ループ面の外側では磁束が打ち消し合うため、送信アンテナ3の周囲には磁界が放射され難くなる。受信アンテナ4についても同様である。よって、漏洩磁界の発生を抑制でき、隣接する送信アンテナ3及び受信アンテナ4や、周囲の金属部材による影響を抑えることができる。その結果、実施の形態1に係る無線電力伝送装置を、金属パネル9上に設置される機器に適用可能となる。
なお、アンテナ3,4を金属パネル9から当該送信アンテナ3における最小内径の5分の1以上離す理由は、アンテナ3,4を金属パネル9に近づけすぎると、アンテナ3,4と金属パネル9との電磁界干渉が強くなり、渦電流損等による電流損失が生じるからである。
【0022】
なお上記では、送信アンテナ3が長方形状又は楕円形状に構成された場合を示した。しかしながら、これに限らず、送信アンテナ3を、例えば
図4に示すような形状としてもよい。
図4Aは、スパイラル状に巻かれたコイルを数珠つなぎとした送信アンテナ3を示している。なお、スパイラル状のコイルは、隣接するコイルとの電磁界干渉を防ぐため、電流が逆位相となるように交互に逆向きに巻かれる。また、
図4Bは、コイルが8の字状に巻かれた送信アンテナ3を示している。
図4Bの構成でも、隣接するループにおいて、電流が逆位相となるため、隣接するループとの電磁界干渉を防ぐことができる。なお、
図4Bの構成におけるループ形状は、図に示すような矩形状に限らず、例えば楕円状であってもよい。
【0023】
また
図1,2では、負荷6が、受信アンテナ4からの交流を直流に変換する整流回路を内蔵している場合(負荷6が交流入力型である場合)を想定している。一方、負荷6が整流回路を内蔵していない場合(負荷6が直流入力型である場合)には、整流回路が内蔵された受信側コネクタ5を用いる。この整流回路は、受信アンテナ4における出力端と負荷6における入力端との間に介在され、受信アンテナ4からの交流を直流に変換して負荷6に出力する。なお、実施の形態1に係る無線電力伝送装置では、高周波電力を対象としており、整流回路を小型化できるため、整流回路を受信側コネクタ5に内蔵可能である。又は、整流回路を受信側コネクタ5ではなく、受信アンテナ4に内蔵してもよく、その場合においても上記と同様の効果が得られる。
【0024】
また、
図5に示すように、送信アンテナ3及び受信アンテナ4と、金属パネル9との間に、磁性体12を配置してもよい。なお
図5では、保持部材10,11の図示を省略している。磁性体12は、送信アンテナ3及び受信アンテナ4から、当該送信アンテナ3における最小内径の10分の1以上(
図5における距離l
2)離して配置される。磁性体12は、フェライト又はアモルファス等のように透磁率の実部が高く虚部が低い部材から成り、シート状に構成される。また、磁性体12は、金属パネル9上に直接又間接的に貼り付けられてもよいし、送信アンテナ3又は受信アンテナ4に樹脂等の部材を介して貼り付けられてもよい。このように、送信アンテナ3及び受信アンテナ4と金属パネル9との間に磁性体12を配置することで、送信アンテナ3及び受信アンテナ4から金属パネル9への電磁界放射を低減できる。また、送信アンテナ3及び受信アンテナ4と金属パネル9との間に磁性体12を配置することで、送信アンテナ3及び受信アンテナ4と金属パネル9との距離l
1を更に近づけることができる。
なお、アンテナ3,4を磁性体12から当該送信アンテナ3における最小内径の10分の1以上離す理由は、アンテナ3,4を磁性体12に近づけすぎると、アンテナ3,4と磁性体12との電磁界干渉が強くなり、ヒステリシス損等の電力損失が生じるからである。
【0025】
次に、実施の形態1に係る無線電力伝送装置の適用例について説明する。
実施の形態1に係る無線電力伝送装置は、例えば、衛星に搭載される機器(衛星搭載機器)13に適用可能である。
図6は無線電力伝送装置を備えた衛星搭載機器13の構成例を示す図である。
図6に示すように、衛星搭載機器13内に、実施の形態1に係る無線電力伝送装置が配置される。
図6の例では、4台の送信装置7が設けられている。また
図6では受信装置8の図示を省略している。実施の形態1に係る無線電力伝送装置では、金属パネル9上に配置可能であり、且つ、既存の負荷6を設計変更せずに用いることが可能であるため、衛星搭載機器13への適用が有効である。
また、実施の形態1に係る無線電力伝送装置は、例えば、自動車のエンジンルーム内に設けられる機器にも適用可能である。
【0026】
以上のように、この実施の形態1によれば、任意方向に伸びた形状に構成され、共振周波数を有する送信アンテナ3と、基板上に長方形状又は楕円形状に構成され、上記共振周波数を有する受信アンテナ4と、上記基板に取付けられ、受信アンテナ4における出力端を負荷6における入力端に接続する受信側コネクタ5とを備えたので、広範囲への無線電力伝送において、従来構成に対し、受信アンテナ4を小型化及び軽量化できる。また、受信アンテナ4及び受信側コネクタ5を一体構造化できるため、既存の負荷6を設計変更せずに用いることができる。
【0027】
なお上記では、無線電力伝送装置を金属パネル9上に配置した場合を示した。しかしながら、これに限らず、無線電力伝送装置をその他の部材上に配置してもよい。
また上記では、送信装置7についても、送信側コネクタ2及び送信アンテナ3を一体構造化した場合を示したが、送信側コネクタ2及び送信アンテナ3は別体であってもよい。
また
図1,3,6では、送信アンテナ3が一方向に伸びた形状に構成されているが、任意方向に曲げられた形状でもよい。
【0028】
また、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0029】
この発明に係る無線電力伝送装置は、広範囲への無線電力伝送において、従来構成に対し、受信アンテナを小型化及び軽量化でき、送信アンテナと受信アンテナとの間を無線で電力伝送する無線電力伝送装置等に用いるのに適している。
【符号の説明】
【0030】
1 送信電源、2 送信側コネクタ、3 送信アンテナ、4 受信アンテナ、5 受信側コネクタ、6 負荷、7 送信装置、8 受信装置、9 金属パネル、10,11 保持部材、12 磁性体、13 衛星搭載機器。