(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6444511
(24)【登録日】2018年12月7日
(45)【発行日】2018年12月26日
(54)【発明の名称】フォイル軸受、フォイル軸受のギャップジオメトリを調節する方法、ならびにフォイル軸受の対応する製造方法
(51)【国際特許分類】
F16C 27/02 20060101AFI20181217BHJP
【FI】
F16C27/02 A
【請求項の数】11
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-533781(P2017-533781)
(86)(22)【出願日】2015年12月8日
(65)【公表番号】特表2018-500522(P2018-500522A)
(43)【公表日】2018年1月11日
(86)【国際出願番号】EP2015078950
(87)【国際公開番号】WO2016102182
(87)【国際公開日】20160630
【審査請求日】2017年8月22日
(31)【優先権主張番号】102014226840.0
(32)【優先日】2014年12月22日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス フォークト
【審査官】
杉山 悟史
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2014/070046(WO,A1)
【文献】
特開2003−021137(JP,A)
【文献】
特開2003−262222(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第02949952(EP,A1)
【文献】
米国特許第06024491(US,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0042691(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0118257(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C 27/00 − 27/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォイル軸受(100)であって、
貫通孔(102)を有する軸受背部(101)であって、前記貫通孔には軸(103)を、該軸(103)と前記軸受背部(101)との間にギャップ(S)が生じるように配置することができる、軸受背部(101)と、
第1の内周(U)を有するフォイル配列(107)であって、
前記軸受背部(101)に隣接して前記ギャップ(S)内に配置されているセグメント状の第1のフォイル(107a)と、
前記第1のフォイル(107a)に隣接して前記ギャップ(S)内に配置されているセグメント状の第2のフォイル(107b)と、
前記軸(103)と前記第2のフォイル(107b)との間で前記ギャップ(S)内に配置されているセグメント状の第3のフォイル(107c)と、
を有する、フォイル配列(107)と、
前記フォイル配列(107)の前記第1の内周(U)を調節するための調節機構(110)と、
を備え、
前記調節機構(110)は、第1のねじ(105a)を有し、これにより前記フォイル配列(107)が半径方向で位置決め可能である、
フォイル軸受(100)。
【請求項2】
前記第1のねじ(105a)は、前記軸受背部(101)からセグメント状の前記第1のフォイル(107a)を押すように構成されている、請求項1記載のフォイル軸受(100)。
【請求項3】
前記調節機構(110)は、前記第1および第2のねじ(105a,105b)および/または前記第1および第2および第3のねじ(105a,105b,105c)を有し、これにより前記フォイル配列(107)が半径方向で位置決め可能である、請求項1記載のフォイル軸受(100)。
【請求項4】
セグメント状の前記第3のフォイル(107c)はそれぞれ、前記第3のフォイル(107c)の第1の端部における第1縁部(109a)と、前記第3のフォイル(107c)の第2の端部における第2縁部(109b)との間で少なくとも340°を成している、請求項1から3までのいずれか1項記載のフォイル軸受(100)。
【請求項5】
前記調節機構(110)は、少なくとも部分的に前記軸受背部(101)内に配置されている、請求項1から4までのいずれか1項記載のフォイル軸受(100)。
【請求項6】
前記調節機構(110)は、第1および第2の位置を有し、前記第1および第2の位置の間で連続的に調節可能である、請求項1から5までのいずれか1項記載のフォイル軸受(100)。
【請求項7】
前記調節機構(110)が前記第2の位置にあるとき、前記第3のフォイル(107c)が前記軸(103)に接触する、請求項6記載のフォイル軸受(100)。
【請求項8】
前記第2の位置にある前記調節機構(110)は、前記フォイル配列(107)の前記第1の内周(U)とは異なる第2の内周を強制的に形成し、前記第2の内周は、前記調節機構(110)が前記第1の位置にあるときの前記第1の内周(U)の0.999倍である、請求項6記載のフォイル軸受(100)。
【請求項9】
前記第2のフォイル(107b)は、金属製の織物として形成されている、請求項1から8までのいずれか1項記載のフォイル軸受(100)。
【請求項10】
前記第2のフォイル(107b)は、金属フリースとして構成されている、請求項1から8までのいずれか1項記載のフォイル軸受(100)。
【請求項11】
請求項1から10までのいずれか1項記載のフォイル軸受(100)を製造する方法であって、
軸受背部(101)を準備するステップと、
第1および第2および第3のフォイル(107a、107b、107c)を準備するステップと、
調節機構(110)を準備するステップと、
前記軸受背部(101)の内側に前記調節機構(110)を配置するステップと、
前記軸受背部(101)により画定された中空室の内側に前記第1および第2および第3のフォイル(107a、107b、107c)を配置するステップと、
を有する、フォイル軸受を製造する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォイル軸受、フォイル軸受のギャップジオメトリを調節する方法、ならびにフォイル軸受の対応する製造方法に関する。
【0002】
背景技術
フォイル軸受は、多くの用途で使用され、特に高回転の用途で、例えば、熱流体機械、ターボチャージャ、圧縮機等で使用される。
【0003】
フォイル軸受は、特殊なタイプのすべり軸受である。フォイル軸受は、高回転数用に設計された空気力学的軸受である。第一世代のフォイル軸受は、いわゆるトップフォイルと、波状フォイルと、軸受背部とから成っている。この軸受背部において軸の安定性を改良するために、軸受背部と波状フォイルとの間に、全周にわたって、複数の、典型的には、3つの予荷重エレメント(例えば、方形横断面と軸受幅の長さを有する材料ストリップ、いわゆる「シム」)が分配されて挿入されている。このような形式の予荷重エレメントがなかったならば、空気力学的な圧力形成は、軸の周方向における1つの個所でしか、即ち、軸が外的な力によりトップフォイルに当接させられるところでしか行われない。これに対して、予荷重エレメントによっては、例えば周囲の3つの個所で圧力形成が行われる。
【0004】
図3には、予荷重エレメントを有していない例としてのフォイル軸受300を説明するための概略図が示されている。
【0005】
フォイル軸受300は、軸受背部101と、軸103と、トップフォイル107bおよび波状フォイル107aを備えたフォイル配列107とを有している。フォイル配列107は、軸103と軸受背部101との間のギャップ303内に配置されている。
図3では、軸103は、1つの横断面の点でのみトップフォイル107bに当接している。これにより、流体力学的もしくは空気力学的圧力が生じ得る周方向で狭められた1つのギャップ303が生じる。フォイル軸受内での圧力分布は曲線301で概略的に示されている。
【0006】
図4には、予荷重エレメント401,403,405を備えた別の例としてのフォイル軸受400が示されている。
【0007】
フォイル軸受400は、軸受背部101と、軸103と、それぞれトップフォイル407bおよび波状フォイル407aを備えたフォイル配列407,407’,407’’とを有している。フォイル配列107は、軸103と軸受背部101との間のギャップ409内に配置されている。軸の安定性のために、ギャップ内には付加的に予荷重エレメント401,403,405が配置されている。
【0008】
図4によりわかるように、予荷重エレメント401,403,405により、軸受の全周にわたって複数の個所で、軸103とトップフォイル407bとの間に狭められたギャップが生じている。この各狭められた個所でそれぞれ、空気力学的圧力が形成され、この圧力により軸が支持され、半径方向で位置決めされる。予荷重エレメント401,403,405の位置と高さとは、構造のジオメトリを規定する。しかしながら、フォイル配列407,407’,407’’と予荷重エレメント401,403,405との組み付け後、軸受400のジオメトリはもはや変更不能であるので、圧力経過の位置と強さとは、運転条件(速度、媒体の粘性、温度)のみに依存する。
【0009】
米国特許出願公開第20040042691号明細書により、軸と軸受背部との間のギャップに配置された、複数のリングセグメント状のフォイルを備えたフォイル軸受が開示されている。軸受背部はこの場合、ピンによって貫通されており、ピンが軸受背部から突出する長さは、軸受背部を取り囲む回転可能なリングにより調節することができる。
【0010】
米国特許出願公開第20030118257号明細書には、複数の圧電式のアクチュエータを備えたフォイル軸受が示されている。このフォイル軸受は、ハウジングと、回転軸を支持するための複数のフォイルとを有している。圧電式のアクチュエータは、軸受の剛性および減衰係数を調節するように構成されている。
【0011】
発明の開示
本発明は、請求項1記載のフォイル軸受、請求項9記載のフォイル軸受のギャップジオメトリを調節する方法、ならびに請求項10記載のフォイル軸受のための対応する製造方法に関する。
【0012】
好適な別の構成は、それぞれの従属請求項の対象である。
【0013】
発明の効果
本発明の根底にある思想は、これまでフォイル軸受において使用されているトップフォイルおよび波状フォイルに加えて付加的に底面フォイル(いわゆる「ボトムフォイル」)を挿入することにある。この底面フォイルは、軸受背部と波状フォイルとの間に配置されている。したがって、本発明によるフォイル軸受のフォイル配列は、底面フォイル、支持フォイル、ならびにトップフォイルを備えたフォイル配列を有している。
【0014】
当該フォイル軸受はさらに、前記フォイル配列の内周を調節することができる調節機構を有している。
【0015】
この場合、調節機構は、底面フォイルを適宜弾性的に変形させるのに適している。その結果、調節可能なギャップジオメトリが生じる。
【0016】
したがって、本発明により、フォイル軸受のギャップジオメトリを変化させることがある、フォイル軸受の製造の際に生じる製造誤差を補償することができる。この場合、小さすぎるギャップは、ハウジングにローラが接触し、ひいては流体機械の故障が生じる恐れがあるので、軸受の効率にとって不利である。これに対して大きすぎるギャップは、軸受の支持力を減じる。本発明により提供されるギャップジオメトリの後からの調節により、製造誤差を修正することができ、特に、軸を半径方向で位置決めすることができる。
【0017】
好適な別の態様では、軸受背部には周方向でかつ/または軸方向で、1つまたは複数の位置で孔が設けられている。これらの孔にはねじが挿入されている。ねじは、ねじ込み深さに応じて、底面フォイルと、波状フォイルと、トップフォイルも軸受中心に向かって押し付ける。調節機構のこのような構成により、特に柔軟で、扱い易い調節機構の構成が提供される。
【0018】
軸と軸受との間のギャップジオメトリの柔軟な調節可能性により、フォイル軸受の支持特性も柔軟に調節することができる。
【0019】
さらに別の好適な態様では、調節機構は周方向でかつ/または軸方向で、第1のおよび/または第2のおよび/または第3のねじを有しており、これによりフォイル配列を軸方向でかつ/または半径方向で位置決めすることができる。ねじは、フォイル軸受のギャップジオメトリの柔軟な調節可能性を保証する。しかもねじは、製造コストが安価であり、使用者は市販の工具により簡単に取り扱い可能であるという点でも有利である。
【0020】
さらに別の好適な態様では、底面フォイル、波状フォイル、トップフォイルはそれぞれ、セグメント状のフォイルとして形成されている。この場合、セグメント状のフォイルとは、ほぼリング状のエレメントの少なくとも一部を形成する湾曲されたフォイルを意味する。トップフォイルは、第1もしくは第2の端部に第1もしくは第2の縁部を有しており、第1の縁部と第2の縁部とは少なくとも340°の角度を成しており、即ちトップフォイルは、実質的に環状に形成されているが、20°までの中断部を有している。角度の記載340°はこの場合、トップフォイルを有する円弧に関する。したがって、トップフォイル、および結果としてフォイル配列も単に、ほぼリング状に形成されている。トップフォイルの第1の縁部と第2の縁部との間の角度は、フォイル配列の柔軟な変形可能性を保証する。しかしながら、第1の縁部と第2の縁部との間の角度が小さすぎると、このことは、フォイルとフォイル軸受の安定性および支持力に不都合に作用する。したがって、上記角度は、ギャップジオメトリの調節可能性と、軸受の支持力との間の良好な妥協点を成している。波状フォイルは特に複数の個所で中断されていてもよく、トップフォイルと同じジオメトリを有していなくてもよい。例えば波状フォイルは、周方向で3つのセグメントに分割されるように形成されていてもよい。波状フォイルセグメントの数に応じて、波状フォイルセグメントは互いに、周方向での波状フォイルセグメント間の間隔の和が約15°までであるように、間隔を置いて配置されていてもよい。例えば、波状フォイルセグメントが3つある場合には、それぞれ2つの波状フォイルセグメント間の間隔は約5°〜10°である。このようなサイズのオーダにより、波状フォイルセグメントの互いに柔軟かつ独立的な変形可能性が保証される。
【0021】
さらに別の好適な態様では、調節機構は少なくとも部分的に軸受背部内に配置されている。軸受背部内に配置することにより、使用者にとってのアクセスし易さが保証されるので、使用者は本発明によるフォイル軸受のギャップジオメトリを容易に調節することができる。
【0022】
さらに別の好適な態様では、調節機構は第1の端部位置および第2の端部位置を有していて、前記第1および第2の端部位置の間で連続的に調節可能である。第1および第2の位置の間での連続的な調節可能性により、支配的な条件に正確に合わせることができる柔軟な調節可能性が保証される。
【0023】
さらに別の好適な態様では、調節機構が第2の位置にあるとき、第3のフォイルは軸に接触する。したがって、第2の端部位置はストッパとして形成されていて、これにより、軸と軸受背部との間で任意の小さいギャップでも調節可能である。
【0024】
さらに別の好適な態様では、調節機構は第1の位置でフォイル配列の第1の半径を有する第1の円周を、第2の位置でフォイル配列の第2の半径を有する第2の円周を、強制的に形成し、第
2の円周は第
1の円周
の0.999
倍である。フォイル配列の強制的に形成され得る円周のこのような帯域幅により、調節可能なギャップジオメトリの最大限可能な帯域幅が得られる。これは例えば、フォイル軸受におけるガス膜の潤滑膜の高さの半分に相当する。約20μmの軸受の遊びを備えた15mmの直径の貫通孔の場合、ガス膜は約5〜10μmである。
【0025】
さらに別の好適な態様では、第2のフォイルは金属製の織物として形成されている。これにより第2のフォイルは特に柔軟に変形可能である。
【0026】
図面の簡単な説明
本発明のその他の特徴および利点は以下に図面を参照しながら示す実施形態により説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の実施形態によるフォイル軸受の概略的な横断面図である。
【
図2】
図1のフォイル軸受の一部を示す概略的な横断面図である。
【
図3】一例としてのフォイル軸受を概略的に示す横断面図である。
【
図4】一例としてのフォイル軸受を概略的に示す横断面図である。
【0028】
発明の実施の形態
図面において同じ符号は、同じ部材もしくは機能的に同じ部材を示す。
【0029】
図1には、本発明の実施形態によるフォイル軸受100の概略的な横断面図が示されている。
【0030】
この場合、フォイル軸受100は、軸受背部101によって画定される。軸受背部101の内側には調節機構110が配置されていて、この調節機構110は、それぞれ1つの孔111a〜111c内に配置されたねじ105a〜105cによって形成されている。軸受背部の内側には貫通孔102が形成されていて、この貫通孔102内には軸103が真ん中に配置されている。軸103は、周方向で一定の幅を有する均一なギャップSによって取り囲まれている。ギャップの内側で、軸受背部101の内表面Oと軸103との間にはフォイル配列107が形成されている。フォイル配列107は、3つのフォイル、即ち第1のフォイル107aと第2のフォイル107bと第3のフォイル107cとを有している。この場合、第1のフォイル107aは底面フォイルとして、第2のフォイル107bは波状フォイルとして、第3のフォイル107cはトップフォイルとして形成されている。
【0031】
この実施形態では、フォイル107a〜107cは円筒セグメント状に形成されている。しかしながら、フォイル107a〜107cは、本発明の保護範囲を逸脱することなく、別の形状から成っていてもよいことを指摘しておく。フォイル107a〜107cはそれぞれ第1の縁部109aと第2の縁部109bとを有している。縁部109aと109bとは、縮尺が厳密ではない図面において、320°もしくは40°の角度を形成している。即ち、これらのフォイルは、完全円のうち320°の角度ぶんの円のまわりを取り囲んで延在しており、残りの40°の領域にはフォイルは配置されていない。実際には、通常、約345°の角度が生じている。
【0032】
図1では、調節機構110もしくはねじ105a〜105cが第1の位置で示されている。この第1の位置では、ねじ105a〜105cは、軸受背部の内表面と同一平面を成している。したがって、フォイル107a〜107cは、軸受背部101の内表面Oに接触しており、調節機構110によってもしくはねじ105a〜105cによって最大限広いギャップSが調節されている。
【0033】
図2では、
図1によるフォイル軸受100の一部が概略的に横断面図で示されている。
【0034】
図2では、調節機構110がねじ105aにより形成されている。
図2では、ねじ105aは、
図1の第1の位置とは異なる別の位置で示されている。この場合、ねじ105aは、軸受背部101の孔111a内により深くねじ込まれており、ねじ105aはもはや、軸受背部101の内表面と同一平面を成しておらず、内表面を越えて突出している。したがって、フォイル配列107はねじ105aにより軸受背部101の内表面Oから離れるように押されている。したがって、フォイル配列107の円周は強制的により小さくなる。
【0035】
本発明は好適な実施形態につき説明されたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。特に上記材料とトポロジとは単なる例であり、説明した例に限定されるものではない。
【0036】
フォイル軸受の設計は上述した実施形態に限定されるものではなく、各用途に任意に適合させることができる。例えば、調節機構のねじの数は、主要な条件に適合させることができる。さらに、フォイル軸受、軸受背部、フォイル配列、および軸の形状は、図示した円筒形に限定されるものではない。
【0037】
本発明は、全てのフォイル軸受において使用することができ、その構成は波状フォイル(いわゆる「バンプフォイル(bump foil)」)や、カバーフォイル(いわゆる「トップフォイル(top foil)」)を含む。さらに本発明は、いわゆる「メッシュフォイル」軸受でも使用することができる。「メッシュフォイル」軸受では、波状フォイルは金属フリースに代替される。